JP2018529984A5 - - Google Patents

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サンプル前処理システム及びその制御方法
本発明は,サンプル前処理システム及びその制御方法に関し,より詳細には,サンプル前処理過程での作業者のエラーを減らして試験結果の信頼性を確保し,前処理過程を簡便かつ容易に行うことができ,前処理されたサンプルの定量吐出が可能なサンプル前処理システム及びその制御方法に関する。
一般に,流体試料の分析は,化学及びバイオテクノロジーの分野だけでなく,患者から採取した血液,体液の分析による診断分野などで広く用いられている。
近年では,このような流体試料の分析をより簡便かつ効率よく行うために,小型化された様々な種類の分析及び診断装備と技術が開発されている。
一方,このような流体試料を分析する方法において重要なことの一つは,流体試料を前処理することである。
ここで,流体試料の前処理とは,流体試料の分析の前に所望の量のサンプルを抽出して,例えば,希釈バッファーなどにこれを適正の割合で正確に処理するか,固体,液体状態の反応試薬との混合,充填,又は支持体を活用した分離及び精製を行うことをいう。
通常,このためにピペット又はスポイトを使って流体試料を前処理するが,lab-on-a-chip又はlab-on-a-tip単位のサンプル分析において,前処理に用いられる試料の量はごく少量であり,また,非常に正確に処理されなければならないため,作業者が直接ピペット又はスポイトを使って所望の極少量のサンプルを正確に前処理することは容易ではない。
しかも,現場検査手法では,採取した試料を前処理し,これをさらに測定機器に投入する段階を経るが,投入段階でもう一度印加する試料量の誤差の問題が発生する。
よって,極少量の血液ないしその他の試料を前処理するにあたり,作業者のエラーを最小限に抑え,前処理過程を容易かつ簡便かつ簡単に行うことができ,前処理されたサンプルの定量吐出が可能なサンプル前処理システムの必要性が台頭している。
本発明の実施形態は,作業者が直接手作業で行う場合に発生するおそれのあるエラーを最小限に抑え,サンプルの前処理及びテスト結果におけるその正確性及び均一性を確保しようとする。
また,本発明は,サンプルの混合,排出及び診断カートリッジへのローディングの全過程を自動的且つ簡便に行うことにより,作業の利便性を高め,ユーザーに親しい実験環境を提供しようとする。
また,本発明は,サンプル前処理及びローディングにおいてモジュールとカートリッジを自動的に加熱して所望の時間だけ所望の温度に維持することにより,ミックス効率と反応効率を向上させようとする。
また,本発明は,チャンバー内の急激な圧力変化にもサンプルの破裂を防止することができるようにチャンバー内の圧力を均一に維持及び調節しようとする。
また,本発明は,チャンバー内に収容されたサンプルへの熱伝達力を高めることにより,短時間内に所望の温度で加熱してサンプルの混合及び反応効率を高めようとする。
また,本発明は,磁力を利用してサンプルのミックス効果を増加させ,機械的な駆動を最小化しようとする。
また,本発明は,サンプルの前処理と定量吐出及びローディングに対するワンストップ(one-stop)サービスが可能なサンプル前処理システムを提供しようとする。
本発明の一態様によれば,サンプル前処理モジュールが装填されるモジュールホルダーが備えられるホルダー出し入れ部と,前記サンプル前処理モジュールのチャンバーに収容されたサンプルが排出されて装填(loading)されるカートリッジが収納されるカートリッジ収納部と,前記サンプル前処理モジュール内に備えられた永久磁石を回転させるように磁力を生成する磁力生成部と,前記サンプル前処理モジュールの貫通膜を貫通させ,キャップの移動部を加圧して前記サンプルを排出させる貫通及び排出実行部とを含む,サンプル前処理システムが提供される。
前記モジュールホルダーは,前記モジュールホルダーの外側を取り囲むように備えられ,前記サンプル前処理モジュールを加熱するモジュールヒーターを含んでなることができる。
前記貫通及び排出実行部は,前記サンプル前処理モジュールのキャップ縁部を加圧して前記サンプル前処理モジュール内部の貫通膜を突き抜く縁部加圧部と,前記移動部を加圧して前記サンプルを排出させる移動部加圧部とを含んでなることができる。
前記貫通及び排出実行部は,前記縁部加圧部が連結される第1移動バーと,前記移動部加圧部に連結される第2移動バーと,前記第1移動バーと前記第2移動バーを駆動させる第1モーターとをさらに含み,前記第1移動バーと前記第2移動バーは,前記第1モーターの駆動に応じて,互いに遠ざかる方向又は互いに近づく方向に同時に移動するように構成できる。
前記貫通及び排出実行部は,前記縁部加圧部の中央部に形成される通孔をさらに含み,前記移動部加圧部は,前記通孔を通過して移動しながら前記移動部を加圧するように構成できる。
前記磁力生成部は,前記モジュールホルダーの一側に回転可能に設置されるボルテックス(vortexing)磁石と,前記ボルテックス磁石を回転させる第2モーターとを含んで構成できる。
前記カートリッジ収納部は,前記カートリッジが装填され,前記カートリッジを装填又は取り外すカートリッジホルダーと,前記カートリッジホルダーを装填又は取り外す位置へ移動させるための駆動力を提供する第3モーターとを含んで構成できる。
前記カートリッジ収納部は,装填された前記カートリッジを加熱するカートリッジヒーターをさらに含み,前記カートリッジヒーターは,前記カートリッジの装填又は取り外しに応じて上昇又は下降するように構成できる。
本発明に係るサンプル前処理システムは,前記カートリッジヒーターの少なくとも一部を取り囲み,前記カートリッジに密着するヒーター連結部をさらに含み,前記ヒーター連結部は,前記カートリッジの反応領域よりもさらに大きい面積を持つように備えられ得る。
前記カートリッジヒーターは,前記カートリッジ反応領域をカバーするヒーター連結部の領域を含む面積を持つように備えられ得る。
前記ヒーター連結部は,前記カートリッジ反応領域に密着するように平らな形状からなることが好ましい。
前記カートリッジヒーターは,前記カートリッジと前記ヒーター連結部との接触面に相応するように平らな形状からなることができる。
本発明に係るサンプル前処理システムは,前記ホルダー出し入れ部は,前記モジュールホルダーを移動し,前記モジュールホルダーに装填されたサンプル前処理モジュールを装填又は取り外す駆動力を提供する第4モーターをさらに含んで構成できる。
本発明に係るサンプル前処理システムは,前記サンプルが排出されるドロップ(drop)回数を感知するカウントセンサーをさらに含んで構成できる。
本発明の他の態様によれば,カートリッジをカートリッジホルダーに装填させた後,カートリッジ収納部に装填する段階と,チャンバー内にサンプルを収容したサンプル前処理モジュールをモジュールホルダーに装填させた後,装填する段階と,前記モジュールホルダーの一側に位置したボルテックス磁石を回転させることにより,前記チャンバー内に備えられた永久磁石を回転させる段階と,前記サンプル前処理モジュールのキャップ縁部を加圧して前記サンプル前処理モジュール内部の貫通膜を突き抜く段階と,前記サンプル前処理モジュールのキャップの移動部を加圧して前記サンプルを排出させることにより,前記カートリッジにサンプルを装填する段階とを含んでなる,サンプル前処理システムの制御方法が提供される。
本発明に係るサンプル前処理システムの制御方法は,前記カートリッジを加熱して一定の温度に維持する段階をさらに含んで構成できる。
本発明に係るサンプル前処理システムの制御方法は,前記モジュールホルダーに装填されたサンプル前処理モジュールを加熱して一定の温度で一定の時間維持する段階をさらに含んで構成できる。
本発明の実施形態は,作業者が直接手作業で行う場合に発生するおそれのあるエラーを最小限に抑え,サンプルの前処理及びテスト結果におけるその正確性及び均一性を確保することができる。
また,本発明は,サンプルの混合,排出及び診断カートリッジへのローディングの全過程を自動的且つ簡便に行うことにより,作業の利便性を高め,ユーザーに親しい実験環境を提供することができる。
また,本発明は,サンプル前処理及びローディングにおいてモジュールとカートリッジを自動的に加熱して所望の時間だけ所望の温度に維持することにより,ミックス効率と反応効率を向上させることができる。
また,本発明は,チャンバー内の急激な圧力変化にもサンプルの破裂を防止することができるようにチャンバー内の圧力を均一に維持及び調節することができる。
また,本発明は,チャンバー内に収容されたサンプルへの熱伝達力を高めることにより,短時間内に所望の温度で加熱してサンプルの混合及び反応効率を高めることができる。
また,本発明は,磁力を利用してサンプルのミックス効果を増加させ,機械的な駆動を最小化することができる。
また,本発明は,サンプルの前処理,定量吐出及びローディングに対するワンストップ(one-stop)サービスが可能なサンプル前処理システムを提供することができる。
本発明の一実施形態に係るサンプル前処理モジュールの斜視図である。 本発明の一実施形態に係るサンプル前処理モジュールの側面構成図である。 本発明の一実施形態に係るサンプル前処理モジュールを部分的に切り欠いた分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係るサンプル前処理モジュールのドッティング部材を示す斜視図及び側面図である。 本発明の一実施形態に係るサンプル前処理モジュールのボディとキャップを示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るサンプル前処理モジュールの排出チップを示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るサンプル前処理モジュールの定量吐出のために排出口の直径を求める方式を説明するための構成図である。 本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムの斜視図である。 本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムのホルダーステージが引き出された状態でサンプル前処理モジュールを装填させた状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムのモジュールホルダーを示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムのホルダーステージが引き出された状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムのホルダーステージが収納された状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムの構造を示す縦断斜視図である。 本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムの縁部加圧部がキャップ縁部を押し始める状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムの縁部加圧部がキャップ縁部を加圧して貫通膜が貫通した状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムの移動部加圧部が移動部を加圧してサンプルを吐出する状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムの貫通及び排出実行部の作動を示す部分構成図である。 本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムの磁力生成部を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムのカートリッジ収納部を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムのカートリッジ収納部のスライドドアが引出又は収納された状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムのカートリッジ収納部のスライドドアが引き出された状態を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムのカートリッジ収納部の作動構造を示す部分斜視図である。 本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムのカートリッジヒーターが上昇又は下降する作動構造を示す構成図である。 本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムにカートリッジが収納された状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るサンプル前処理モジュールのドッティング部材に金ナノ粒子をドッティングし,乾燥させる過程を示す構成図である。 本発明の一実施形態に係るサンプル前処理モジュールのチャンバー内にバッファーをドッティングし,乾燥させる過程を示す構成図である。 本発明の一実施形態に係るサンプル前処理モジュールの各パーツを組み立てた状態を示す構成図である。 本発明の一実施形態に係るサンプル前処理モジュールのチャンバーにサンプルを注入した状態を示す構成図である。 本発明の一実施形態に係るサンプル前処理モジュールの永久磁石に磁力を加えてサンプルをミックスする過程を示す構成図である。 本発明の一実施形態に係るサンプル前処理モジュールのキャップ縁部を押して貫通膜を貫通する過程を示す構成図である。 本発明の一実施形態に係るサンプル前処理モジュールキャップの移動部を押してサンプルを排出する過程を示す構成図である。
以下,添付図面を参照して,本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。しかし,本発明は,ここで説明される実施形態に限定されず,他の形態に具体化されることもできる。むしろ,ここで紹介される実施形態は,開示された内容が徹底且つ完全となるように,そして当業者に本発明の思想が十分に伝達されるようにするために提供されるものである。明細書全体にわたって,同一の参照番号は同一の構成要素を示す。
図1は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理モジュールの斜視図,図2は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理モジュールの側面構成図,図3は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理モジュールを部分切開した分解斜視図,図4は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理モジュールのドッティング部材を示す斜視図及び側面図,図5は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理モジュールのボディとキャップを示す斜視図,図6は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理モジュールの排出チップを示す断面図,図7は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理モジュールの定量吐出のために排出口の直径を求める方式を説明するための構成図である。
図1乃至図7を参照すると,本発明の一実施形態に係るサンプル前処理モジュール100は,大きく,内部にサンプルを収容するチャンバー112を有するボディ110と,前記ボディ110の一端に結合されるキャップ120と,少なくとも一部に試薬がドッティング(dotting)され,前記チャンバー112の内部に挿入されるドッティング部材(dotting substrate)130と,前記ボディ110の他端に移動可能に結合され,前記チャンバー112に収容されたサンプルを排出する排出チップ140とを含んでなることができる。
本実施形態において,前記ボディ110は,一定の高さを有する円筒状からなることができ,前記ボディ110内には,やはり円筒状からなる,一定の空間を形成するチャンバー112が備えられ得る。もちろん,前記ボディ110及びチャンバー112の形態は,円筒状に限定されず,必要に応じて様々な形態に変形実施できる。
前記ボディ110は,前記チャンバー112に収容されたサンプルを加熱するとき,熱伝達力を高めることができるようにその外壁をできる限り薄く形成することが好ましい。
前記ボディ110の一側には流入口114が備えられ,サンプル又はバッファーがチャンバー112に注入できるが,前記ドッティング部材130も前記流入口114を介してチャンバー112に挿入されて収容できる。
前記ボディ110の他側には排出チップ140が結合され,チャンバー112と排出チップ140との間には貫通膜116が備えられ得る。前記貫通膜116は,後述する貫通部146によって貫通する前まで排出チップ140との連通を遮断することにより,サンプルがチャンバー112内に収容できる。
前記貫通膜116には,サンプルの注入前にチャンバー112内にドッティング(dotting)されたバッファーが塗布された状態で乾燥(drying)され,後で注入されたサンプルがバッファーとミックス(mixing)されて希釈又は混合液を形成する前処理過程を経る。
このとき,貫通膜116だけでなく,チャンバー112の内壁など,チャンバー112の内部に前処理物質を適用することも可能である。
前記ボディ110,排出チップ140,キャップ120及び貫通膜116などは,弾性材質の合成樹脂で製造できるが,例えば,PS(Polystyrene),PP(Polypropylene)又はPE(Polyethylene)やその他弾性を持つ他の材質も使用可能であり,弾性材質を用いた射出成形によって製造できる。
特に,バッファーとしてビタミンD(Vitamin D)が使用される場合には,前記排出チップ140の樹脂材質をPPで製作することが好ましい。これは溶液の粘性を考慮したもので,ビタミンD(Vitamin D)の前処理溶液は,粘性が低いため,排出チップ140を疎水性に作って,サンプルが任意に意図せずに流出するのを防止し,定量的に調節されて排出できるようにするためである。
逆に前処理溶液の粘性が高い場合には,前記排出チップ140を親水性の材質で製造すると,バッファーと混合されたサンプルの排出が円滑に行われるように構成することができる。
前記ドッティング部材130は,サンプルと一緒に前記チャンバー112内に収容され,前記ドッティング部材130の少なくとも一側には所定の試薬がドッティングされて挿入されることにより,収容されたサンプルが試薬と反応又は混合できる。前記ドッティング部材130には,試薬だけでなく,追加のサンプルや前処理物質がドッティングされて挿入できる。
前記ドッティング部材130は,ドッティング部材ボディ134と,前記ドッティング部材ボディ134の一側に延設される少なくとも一つの第1延長部136と,前記ドッティング部材ボディ134の他側に延設される少なくとも一つの第2延長部138とを含んでなることができる。
前記ドッティング部材ボディ134は,略四角の多面体形状からなり,前述した試薬は,前記第2延長部138に主にドッティングできる。もちろん,これに限定されるものではなく,前記ボディ134と第1延長部136にも試薬がドッティングされてチャンバー112内へ挿入できる。
本実施形態において,前記第1延長部136は,二つが前記ドッティング部材ボディ134の両側から上方に向かって延設できる。本実施形態において,前記第1延長部136を二つに分離して延設する理由は,サンプル注入空間を確保するためであって,ピペット(pipette)がチャンバー112の入口に入る空間を設けるためである。前記ドッティング部材130を最大限にチャンバー112の外壁に密着するように設計したが,誤差が発生しても遊動的に挿し込まれるようにするためである。
前記第2延長部138は,前記ドッティング部材ボディ134の下部から下方に向かって延設できる。このとき,前記第2延長部138は,前記ドッティング部材ボディ134との段差をなして下方に延長できる。
もともとドッティングされる試薬は,サンプルが接触する面積内に存在しなければならないが,試薬を第2延長部138の表面に滴下したときに拡散しながら乾燥するため,ドッティング面積を局所的に調節することが難しいという問題点がある。しかし,本実施形態では,ドッティング部材ボディ134と第2延長部138との間に段差が形成されるので,試薬が段差から外れて拡散せずにドッティングできる。
第2延長部138の長さは,チャンバー112内に収容されるサンプルの水位だけ(又はその以下)延設されることにより,サンプルと試薬とが完全に反応するようにすることができる。すなわち,注入されるサンプルの量に応じて前記第2延長部138の面積又は延長長さが調節できる。
もちろん,前記ドッティング部材130の形状は,図4に示されたところに限定されるものではなく,必要に応じて様々な形状に変更実施できる。
前記ドッティング部材130と一緒に永久磁石132がチャンバー112の内部へ一緒に挿入できる。本実施形態において,前記永久磁石132は,円筒状をし,外部から加えられる磁場の変化に応じて作用する磁気力によって回転することにより,前記サンプルをミックス(mixing)する役割を果たす。このとき,前記永久磁石132は,第2延長部138によって形成された空間に配置され,サンプルのミックスを行うことができる。
前記永久磁石132は,上下方向に沿ってN−S又はS−Nに着磁されたものであって,前記チャンバー112の周辺で電磁石M(図29参照)を回転させると,前記永久磁石132も円周方向に沿って回転する。
この際,前記電磁石Mの回転軸と前記永久磁石132の回転軸とは互いに垂直をなす。もし前記電磁石Mが前記サンプル前処理モジュール100の垂直方向の上部又は下部に位置する場合には,前記電磁石Mの回転軸と前記永久磁石132の回転軸とは互いに水平をなす。
前述したように,前記ドッティング部材130の第2延長部138には,追加のサンプルがドッティング及び乾燥されて提供できる。例えば,前記第2延長部138には,金ナノ粒子(gold nano particle,G,図25を参照)がドッティング(dotting)及び乾燥(drying)されてチャンバー112内でサンプルと一緒に混合できる。
前記金ナノ粒子Gの他にも,様々な前処理物質が使用できるが,ドッティング部材130に前処理物質を適用する方法は,前述したドッティング及び乾燥だけでなく,凍結乾燥方法などが選択的に適用できる。
前処理物質は,貫通膜116やチャンバー112の内壁など,チャンバー112の内部にも前述した方法を用いて収容できる。
前記ドッティング部材130の全長は,前記チャンバー112の長さと一致するように構成できる。よって,前記ドッティング部材130は,チャンバー112内に挿入されたときに,チャンバー112の形状を維持するフレームの役割も一緒に果たすことができる。
前記ボディ110の流入口114側にはキャップ120が結合できる。前記キャップ120は,キャップ連結部128によって前記ボディ110の一側に連結された状態で提供できる。ここで,前記キャップ120は,前記チャンバー112に連通する中空部122と,前記中空部122内に移動可能に備えられ,その移動に伴って前記チャンバー112内のサンプルを加圧して外部へ排出する移動部124とを含んでなることができる。前記移動部124は,例えば,ゴム材質のパッキン(packing)からなることができる。
前記中空部122は,前記キャップ120が前記ボディ110と結合されるとき,前記チャンバー112に連通することができる。このため,前記キャップ120は,前記中空部122から延設されるチャンバー連通部126を備え,前記チャンバー連通部126が前記流入口114に挿入されることにより,前記キャップ120がボディ110に結合されるとともに前記チャンバー112と中空部122とが互いに連通することができる。
前記中空部122内に挿入された移動部124を加圧すると,前記移動部124がチャンバー112の方向に移動しながら,前記チャンバー112の内部へ圧力が伝達されてサンプルが外部へ排出できる。
ところが,前述したように,前記チャンバー112が貫通膜116によって塞がれている状態なので,前処理されたサンプルが排出されるためには,前記貫通膜116を先ず突き抜かなければならない構造である。このために,前記排出チップ140がチャンバー112側へ移動するにつれて前記貫通膜116を貫通することにより,前記チャンバー112内のサンプルを排出することが可能な排出流路149を形成する貫通部146が備えられ得る。
図6に示すように,前記排出チップ140は,一側の排出部142と他側の貫通部146とが排出流路149によって連通したdouble-pointed構造からなる。具体的に,前記排出チップ140は,前記ボディ110に設けられた挿入孔118に挿入される挿入ボディ144を備え,前記貫通部146は,前記挿入ボディ144の上端から延設される。もちろん,前記貫通部146は,移動しながら前記貫通膜116を貫通することができるように先端が細くなって尖った形状からなる。
本実施形態において,前記貫通部146は,中央部が尖るように両側が対称を成して傾きながら細くなる形状からなることができる。
前記挿入孔118の内周側には,円周方向に沿って凸形状をなす係止突条119が形成され,前記挿入ボディ144の上部には,初期組立の際に,前記係止突条119に係止されて排出チップ140の追加の移動を制限する係止部145が形成できる。
したがって,前記ボディ110と排出チップ140とを初期に組み立てるとき,一応,前記係止突条119に係止部145が係止される程度のみまで挿入され,後でサンプルの希釈又は混合過程が完了し,サンプルを排出するときにさらに外力を加えて押し込むことにより,貫通部146が貫通膜116を突き抜く。
この際,前記貫通膜116には,前記貫通部146が貫通膜116の一定の位置を貫通することができるように案内する貫通ガイド116aが形成できる。図2及び図3に示されているように,前記貫通ガイド116aは,貫通膜116の中央部が貫通できるように貫通部146を案内する。前記貫通ガイド116aは,前記ボディ110と排出チップ140とが初期に組み立てられたとき,貫通部146が貫通膜116の任意の位置を突き抜いてサンプルが漏れる可能性を抑える役割も一緒に果たすことができる。
前記挿入ボディ144の下部にはフランジ部143が形成される。前記フランジ部143が前記ボディ110の挿入孔118の縁部に係止されるため,前記貫通膜116が貫通膜116を貫通した後,排出チップ140の追加の前進を制限することができる。
このように前記排出チップ140の貫通部146が貫通膜116を貫通した状態でチャンバー112内のサンプルが排出できる排出流路149が形成され,この状態で,前述したようにキャップ120の中空部122に備えられた移動部124を押圧すると,サンプルが排出部142から吐出できる。
この際,吐出されるサンプルの量は,前記移動部124の移動距離及び速度によって左右されるが,移動部124を作業者が直接押すこともできるが,一定の速度と距離を加えることが可能な装置を構成して適用することにより,吐出量を一定に定量的に維持することができる。
一方,同一の速度と移動距離を適用したときに吐出されるサンプルの量は,排出部142の大きさを異ならせることにより調節することができる。前記排出チップ140は,前記ボディ110に着脱可能に結合されるので,前記排出部142は,サンプルの種類及び排出量に適した直径を有する排出部142に交換可能である。
また,前記排出部142の大きさに応じて吐出されるサンプルの滴容積が変わることができ,前記排出部142の直径に応じて吐出される容積の調節が可能となる。
図7に示すように,前記排出部142は,前記チャンバー112で前処理されたサンプルの種類及び排出量などに応じて対応する直径を有するように形成されることが好ましい。
このため,前記排出部142の直径は,球状キャップ(spherical cap)の大きさで求められることができる。例えば,前記排出部142の半径をa,排出されるサンプルの滴dの半径をr,球状キャップの高さをhとしたとき,前記サンプル滴dの容積VはV=4/3πr3であり,r=(a2+h2)/2hという式から前記排出部142の直径を求めることができる。
また,前記サンプル滴dの表面張力で求めることもできる。例えば,W=2πrγ(ここで,W=反応した検体滴の重量,r=吐出路の半径,γ=表面張力)の式から前記排出部142の直径を求めることもできる。
一方,前記貫通部146が貫通膜116を突き抜くとき,チャンバー112内の圧力が急激に増加して,チャンバー112に収容されたサンプルが破裂することがある。前記ボディ110の外周側に意図せぬ外力が加わるにつれてチャンバー112内の圧力が上昇する場合が発生するおそれがある。
このような状況に備えて,前記キャップ120の中空部122の内壁には,前記チャンバー112内の圧力を調節するベンティングライン125が形成できる。前記ベンティングライン125は,前記中空部122の内壁に垂直方向に沿って一定の長さに形成され,チャンバー112内の上昇圧力を外部へ排出することにより,チャンバー112内の圧力を調節する役割を果たすことができる。
本実施形態において,前記ベンティングライン125は,前記中空部122の内壁の一側と他側に二つが形成されることにより,一つのベンティングライン125が詰まった場合でも,チャンバー112内へ圧力を調節する役割を果たし続けることができる。
図8は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムの斜視図,図9は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムのホルダーステージが引き出された状態でサンプル前処理モジュールを装填させた状態を示す斜視図,図10は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムのモジュールホルダーを示す斜視図,図11は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムのホルダーステージが引き出された状態を示す斜視図,図12は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムのホルダーステージが収納された状態を示す斜視図である。
図1乃至図12を参照すると,本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システム1000は,前述したサンプル前処理モジュール100が装填されるモジュールホルダー520が備えられるホルダー出し入れ部500と,前記サンプル前処理モジュール100のチャンバー112に収容されたサンプルが排出されて装填(loading)されるカートリッジ(図示せず)が収納されるカートリッジ収納部400と,前記サンプル前処理モジュール100内に備えられた永久磁石132を回転させるように磁力を生成する磁力生成部300と,前記サンプル前処理モジュール100の貫通膜116を貫通させ,キャップ120の移動部124を加圧して前記サンプルを排出させる貫通及び排出実行部200とを含んでなることができる。
前記ホルダー出し入れ部500は,前処理対象であるサンプルを収容したサンプル前処理モジュール100をサンプル前処理システム1000内に装填する役割を果たす。図8ではサンプル前処理システム1000の内部構成がそのまま現れるように示したが,外側を覆うカバー(図示せず)が備えられてもよい。
前記ホルダー出し入れ部500の詳細な構成を参照すると,前述したように,サンプル前処理モジュール100が装填されるモジュールホルダー520が備えられる。前記モジュールホルダー520はホルダーステージ530上に設置されるが,前記ホルダーステージ530は移動可能に備えられることにより,前記モジュールホルダー520を装填又は取り外し位置へ移動させることができる。
前記ホルダーステージ530をモジュールホルダー520と一緒に移動させることができる駆動力を提供するように,前記ホルダーステージ530の一側には第4モーター510が備えられ得る。前記第4モーター510は,モーターの回転軸に連結された出し入れ部ピニオンギア512を回転運動させ,前記出し入れ部ピニオンギア512は,前記ホルダーステージ530の下部に備えられたラックギア(図示せず)に噛み合って回転運動を水平運動に変換させることにより,ホルダーステージ530を水平方向に移動させる。
ここで,前記ホルダーステージ530の下部には,ガイドレール532が備えられることにより,前記ホルダーステージ530の水平移動をガイドすることができる。
最初に前記サンプル前処理モジュール100を装填させる場合には,前記第4モーター510が一方向に駆動してホルダーステージ530がガイドレール532上でスライドすることにより,外側に引き出される。このとき,サンプル前処理システム1000の全体カバー(図示せず)上に前記ホルダーステージ530が出入りすることが可能なドア(図示せず)が備えられ得る。
外側に引き出されたホルダーステージ530のモジュールホルダー520上にサンプル前処理モジュール100を装填させた後は,さらに第4モーター510が反対方向に駆動し,それによりホルダーステージ530がガイドレール532上でスライドして内側に収納される。
このような動作は,ユーザーが外側に備えられたスイッチ(図示せず)を押して行われるように実現することができる。
前記ホルダーステージ530上に備えられたモジュールホルダー520は,前記サンプル前処理モジュール100が装填できるように内側に略円筒状の空間を形成する。そして,前記モジュールホルダー520の外側には,前記サンプル前処理モジュール100を加熱するモジュールヒーター524が備えられ得る。
具体的に,前記モジュールヒーター524は,図10に示すように,ホルダーボディ522の外側を囲む熱線からなり,電流が流れるにつれて発熱することにより,ホルダーボディ522の内側に装填されたサンプル前処理モジュール100を加熱する。
前述したように,本実施形態に係る前記サンプル前処理モジュール100のボディ110は,薄い厚さを有し,熱伝達力が高いため,熱源である前記モジュールヒーター524から発散する熱をよく吸収して短時間内に所望の温度でサンプルを加熱することができる。このとき,前記モジュールヒーター524とサンプル前処理モジュール100との間に介在するホルダーボディ522も,熱伝導率の良い金属性材質からなることが好ましい。図10に示すように,前記モジュールヒーター524の外側にはヒーターカバー526を設置して仕上げる。
前記サンプル前処理モジュール100の温度及び維持時間は,前処理対象であるサンプルとバッファーの種類が変わり得る。例えば,ビタミンD(Vitamin D)の場合,49℃で10分間維持し,FreeT4及びテストステロン(Testosterone)の場合,37℃で5分間維持する。
図13は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムの構造を示す縦断斜視図,図14は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムの縁部加圧部がキャップ縁部を押し始める状態を示す断面図,図15は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムの縁部加圧部がキャップ縁部を加圧して貫通膜が貫通した状態を示す断面図,図16は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムの移動部加圧部が移動部を加圧してサンプルを吐出する状態を示す断面図,図17は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムの貫通及び排出実行部の作動を示す部分構成図である。
図13乃至図17を参照すると,前記貫通及び排出実行部200は,前記サンプル前処理モジュール100のキャップ縁部129を加圧して前記サンプル前処理モジュール100内部の貫通膜116を突き抜く縁部加圧部220と,前記移動部124を加圧して前記サンプルを排出させる移動部加圧部230とを含んでなることができる。
名称から推測することができるように,前記貫通及び排出実行部200は,前述したサンプル前処理モジュール100の貫通膜116を貫通する役割と,サンプルが排出できるように加圧する役割とを一緒に果たすことができる。
次に,このような貫通及び排出実行部200の構成を詳しく考察する。
図13乃至図16に示すように,前記縁部加圧部220が連結形成される第1移動バー222と,前記移動部加圧部230に連結形成される第2移動バー232がそれぞれ下部と上部に配置できる。すなわち,前記第1移動バー222の上部に第2移動バー232が備えられる。
前記第1移動バー222と第2移動バー232は,固定軸218上で上下に移動可能に備えられるが,本実施形態では,互いに遠ざかる方向又は互いに近づく方向に同時に移動するように構成される。
前記固定軸218と第1移動バー222との間及び前記固定軸218と第2移動バー232との間には,それぞれ第1摺動ベアリング226と第2摺動ベアリング236が備えられ,前記第1移動バー222と第2移動部124の移動がスムーズで円滑に行われるようにする役割を果たすことができる。
前記第1移動バー222と第2移動バー232が移動する駆動力は,一側に備えられた第1モーター210が提供することができる。前記第1モーター210の回転力は,駆動ギア212,214によって回転軸216へ伝達され,それにより前記回転軸216が時計回り又は反時計回りに回転することができる。
図17に示すように,前記回転軸216が第1移動バー222と第2移動バー232に接する部分にはねじ山(screw thread)が形成され,前記第1移動バー222と第2移動バー232にもそれに対応するようにねじ山が形成され得る。このとき,ねじ山の回転方向は,第1移動バー222と第2移動バー232とが互いに反対方向となるように形成されることが好ましい。
このように第1移動バー222側のねじ山と第2移動バー232側のねじ山とが互いに反対方向に形成されると,前記回転軸216が回転するとき,前記第1移動バー222と第2移動バー232は互いに反対方向に移動する。
例えば,図17(a)に示すように,前記回転軸216が反時計回りに回転すると,前記第1移動バー222と第2移動バー232は互いに近づく方向に移動する。そして,図17(b)に示すように,前記回転軸216が時計回りに回転すると,前記第1移動バー222と第2移動バー232は互いに遠ざかる方向に移動する。
前記第1移動バー222と第2移動バー232の駆動は,上述したような方式で行われ,それにより前記縁部加圧部220と移動部加圧部230がそれぞれの役割を果たす。
前記縁部加圧部220と移動部加圧部230は,前記モジュールホルダー520が装填されたとき,サンプル前処理モジュール100の垂直上方に一列に整列できる。
前記縁部加圧部220は,図13乃至図16に示すように,第1移動バー222の端部に形成され,サンプル前処理モジュール100のキャップ120の上面,特にキャップ縁部129を押すことが可能な形状からなることができる。
前記移動部加圧部230は,第2移動バー232の端部に連結結合されるが,下部に長く延長された円筒状のバー(bar)形状からなり,前記キャップ120の中空部122に位置した移動部124を押すことができるように備えられる。
このとき,前記縁部加圧部220と移動部加圧部230とが互いに干渉しないように前記縁部加圧部220の中央側には通孔224が形成され,これにより前記移動部加圧部230が前記通孔224を通過して移動しながら前記移動部124を加圧することができる。
このように構成された縁部加圧部220と移動部加圧部230の作動過程を考察すると,まず,図14に示すように,サンプル前処理モジュール100がモジュールホルダー520に装填されると,サンプル前処理モジュール100,縁部加圧部220及び移動部加圧部230が垂直に整列される。このとき,前記サンプル前処理モジュール100の排出チップ140は,一部のみ挿し込まれた状態で,排出チップ140の上端の貫通部146が貫通膜116を貫通していない状態である。
この状態で第1モーター210が駆動して回転軸216が一方向に回転すると,前記第1移動バー222と第2移動バー232は互いに遠ざかる方向に移動し,それにより前記縁部加圧部220が下部に移動しながら前記サンプル前処理モジュール100のキャップ縁部129を加圧する。
前記縁部加圧部220がキャップ縁部129を押すと,サンプル前処理モジュール100のボディ110が下部に下降し,前記貫通膜116が貫通部146によって突き抜かれる。
その後,前記第1モーター210の駆動方向が変わると,回転軸216が反対方向に回転し,それにより,図16に示すように,第1移動部124と第2移動部124は互いに近づく方向に移動する。
このとき,前記移動部加圧部230は,前記縁部加圧部220の中央部に形成された通孔224を通過して下方に移動しながら,前記キャップ120の中空部122に位置した移動部124を押す。
前記移動部124が下方に移動しながら加圧すると,チャンバー112内のサンプルが前記排出部142を介して排出される。このように排出されたサンプルは,後述する流体分析用カートリッジ10(図24参照)にドロップして診断および分析に活用される。
このように貫通膜116の貫通とサンプルの排出を自動化することにより,ユーザーの利便性を増大することができるだけでなく,サンプルの排出の際に移動部加圧部230を機械的な制御によって一定の速度で一定の距離だけ移動して加圧するように実現することができる。
また,移動部加圧部230の移動速度と移動距離を,サンプルの種類や粘度などの物性に応じて,所望するだけ正確に変更することができるので,ヒューマンエラー(human error)を最大限排除し,常に定量吐出が可能である。
前述したように,吐出されるサンプルの量は,サンプル前処理モジュール100の移動部124の移動距離及び速度によって左右されるが,移動部124を,前記移動部加圧部230を介して一定の速度及び距離で加圧することにより,吐出される量を一定に定量的に維持することができる。
一方,本発明に係るサンプル前処理システム1000は,前記サンプルが排出されるドロップ(drop)回数を感知するカウントセンサー600を備えることができる。前記カウントセンサー600は,図14乃至図16に示すように,前記サンプルがドロップする部分の一側に備えられ得る。
本実施形態において,前記カウントセンサー600としては,例えば,光ファイバセンサー(optical fiber sensor)が使用できる。光ファイバセンサーは,レンズを除去したアンプに光ファイバケーブルを組み合わせて製造できるが,速い応答速度を得ることができ,超小型物体の検出が可能であり,狭い空間に適用することができるだけでなく,高温に適用可能であるという利点がある。
前記カウントセンサー600は,前記モジュールホルダー520の下部一側,すなわち,サンプル前処理モジュール100からサンプルがドロップする部分の近くに設置できる。
前記カウントセンサー600として光ファイバセンサーが使用される場合,発光部からレーザービームを常に照射している状態でサンプルがドロップするたびに,反射されるレーザービームを,受光部を介して検知することにより,ドロップ回数をカウントする。
もちろん,前記カウントセンサー600は,光ファイバセンサーに限定されるものではなく,サンプルドロップ回数を感知することが可能な如何なるセンサーも適用できる。
図18は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムの磁力生成部を示す斜視図である。
図18を参照すると,前記モジュールホルダー520の一側には,前記サンプル前処理モジュール100内に備えられたドッティング部材130を回転させるように磁力を生成する磁力生成部300が備えられ得る。
前記磁力生成部300は,前記モジュールホルダー520の一側に回転可能に設置されるボルテックス(vortexing)磁石320と,前記ボルテックス磁石320を回転させる第2モーター310とを含んでなることができる。
前記第2モーター310とボルテックス磁石320の回転軸は,プーリー312とベルト314によって連結されることにより,前記第2モーター310の回転力をボルテックス磁石320へ伝達することができる。
前述したように,前記チャンバー112内に収容された永久磁石132は,上下方向にN―S又はS−Nに着磁され,前記ボルテックス磁石320が回転することによる磁場の変化により永久磁石132に回転力がかかって回転する。
このとき,前記永久磁石132の回転軸は垂直方向であり,ボルテックス磁石320の回転軸は水平方向であるため,互いに垂直をなす。
図19は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムのカートリッジ収納部を示す斜視図,図20は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムのカートリッジ収納部のスライドドアが引出又は収納された状態を示す斜視図,図21は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムのカートリッジ収納部のスライドドアが引き出された状態を示す平面図,図22は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムのカートリッジ収納部の作動構造を示す部分斜視図,図23は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムのカートリッジヒーターが上昇又は下降する作動構造を示す構成図,図24は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムにカートリッジが収納された状態を示す斜視図である。
図19乃至図24を参照すると,前記カートリッジ収納部400は,前記カートリッジ10(図24参照)が装填され,前記カートリッジ10を装填又は取り外すカートリッジホルダー420と,前記カートリッジホルダー420を装填又は取り外し位置へ移動させるための駆動力を提供する第3モーター410とを含んでなることができる。
本発明に係るサンプル前処理システム1000は,外側を覆うカバー(図示せず)の図示が省略されたが,サンプル前処理システム1000の全体カバー上に前記カートリッジホルダー420が出入りすることが可能な出入り口(図示せず)が備えられ得る。
前記カートリッジホルダー420は,収納部ボディ110の一側下部に備えられた第3モーター410の駆動力によって引出又は収納できる。具体的に,前記第3モーター410の回転力は,ベルト,プーリー及び駆動ギアの組み合わせによって収納部ピニオンギア412へ伝達される。
前記収納部ピニオンギア412は,前記カートリッジホルダー420に形成された収納部ラックギア422と噛み合って動力を伝達する。よって,前記第3モーター410の回転軸が一方向又はその反対方向に回転することにより,前記カートリッジホルダー420が引出又は収納位置へ移動することができる。
一方,前記カートリッジ収納部400は,装填された前記カートリッジ10を加熱するカートリッジヒーター430をさらに含んでなるが,前記カートリッジヒーター430は,前記カートリッジ10の装填又は取り外しに応じて上昇又は下降するように構成できる。
このため,前記カートリッジヒーター430はヒーター連結部432に固定設置され,前記ヒーター連結部432は昇降部434に結合される。前記昇降部434は,前記カートリッジホルダー420の収納又は引出に応じて上昇又は下降する昇降運動を行う。
具体的に,図22に示すように,ラックガイド440がさらに備えられるが,前記ラックガイド440は,一側に備えられたガイド突起444が前記カートリッジホルダー420のガイドライン424に嵌合された状態で提供される。
前記カートリッジホルダー420が動くと,前記ガイドライン424の経路に応じて前記ラックガイド440が移動する。すなわち,図21の平面図を基準に,前記カートリッジホルダー420が外部へ引き出されるように移動すると,前記ガイドライン424に嵌合されたガイド突起444により,ラックガイド440が図面上で上方に水平移動する。
前記カートリッジホルダー420が内側に収納されるように移動すると,前記ガイドライン424に嵌合されたガイド突起444により,ラックガイド440が図面上で下方に水平移動する。このとき,前記ラックガイド440の一側に形成されたガイドラックギア442が収納部ピニオンギア412に噛み合い,さらに安定的な動力伝達が行われ得る。
一方,前記ラックガイド440の垂直面の一側には,昇降ガイドライン446が形成され,前記昇降部434の後面には,前記昇降ガイドライン446に挿し込まれて嵌合できる昇降部突起436が形成されている。
したがって,図23に示すように,前記ラックガイド440が水平移動すると,前記昇降ガイドライン446の経路に沿って昇降部突起436が移動し,それにより前記昇降部434が上昇又は下降運動を行う。
結局,第3モーター410の駆動力によって前記カートリッジホルダー420の収納又は引出のための移動が行われるとともに,前記カートリッジヒーター430も一緒に昇降運動を行う。
このように構成する理由は,前記カートリッジ10の下部に配置されるカートリッジヒーター430とカートリッジホルダー420が収納又は引出のために移動するとき,互いに干渉ないし衝突することを防止するためである。
すなわち,前述のようにカートリッジホルダー420を引き出すときにはカートリッジヒーター430が下降し,カートリッジホルダー420を収納するときにはカートリッジヒーター430が上昇するように実現すると,前述したような問題点を解決することができる。
一方,図24に示すように,前記ヒーター連結部432は,前記カートリッジヒーター430の少なくとも一部を取り囲むように備えられ,カートリッジヒーター430の上昇の際に,前記ヒーター連結部432がカートリッジ10の下部に密着する。
前記ヒーター連結部432は,熱伝導性に優れた材質からなることが好ましく,熱源であるカートリッジヒーター430からカートリッジ10へ熱を伝達してカートリッジ10が加熱できるようにする。
例えば,前記ヒーター連結部432は,熱伝導性及び硬度の高いアルミニウム材質が適用できる。銅の場合も,熱伝導性が良いが,硬度が低いため曲がり易いという問題があるので,本実施形態ではアルミニウムをヒーター連結部432に適用した。
前記カートリッジヒーター430は,非常に熱いので,カートリッジ10に直接密着する場合,樹脂からなるカートリッジ10が溶けることがあり,これを防止するために,熱伝導性材質からなるヒーター連結部432を介して間接的に加熱するものである。
ここで,前記ヒーター連結部432がカバーする領域は,前記カートリッジ10の反応領域Rであって,前記ヒーター連結部432は,前記カートリッジ10の反応領域Rよりもさらに大きい面積を持つように構成されることが好ましい。
そして,前記カートリッジヒーター430は,前記反応領域Rをカバーするヒーター連結部432の領域を含む面積を持つように構成されることが好ましい。
前記カートリッジ10のサンプル反応領域Rは,一定の温度に維持することが必要なので,熱源であるカートリッジヒーター430から発散する熱をヒーター連結部432が反応領域Rに均一且つ十分に伝達することができる役割を果たさなければならない。
このとき,前記ヒーター連結部432の熱伝達力を高めるためには,反応領域Rより相対的に大きい熱容量を持つように大きい面積に製作されなければならない。もしヒーター連結部432が反応領域Rの面積よりも小さい場合には,十分な熱伝達が行われないだけでなく,反応領域R内で熱勾配が発生してカートリッジ10のチャンネル内の流体流れに不均衡をもたらすおそれがある。
したがって,前記ヒーター連結部432は,前記カートリッジ10の反応領域Rよりもさらに大きい面積を持つように構成される。
さらに,このようなヒーター連結部432が反応領域Rを全てカバーしていても,カートリッジヒーター430自体の面積が,前記ヒーター連結部432がカバーする領域よりも小さいか或いはずれている場合は,アルミニウムの熱伝導性がいくら良いとしても,ヒーター連結部432自体に熱勾配が発生して流体の流れに悪影響を及ぼすおそれがある。
よって,前記カートリッジヒーター430は,前記反応領域Rをカバーするヒーター連結部432の領域を含む面積を持つように構成される。
前記ヒーター連結部432は平らな形状からなることが好ましい。そして,前記カートリッジヒーター430は,ヒーター連結部432との接触面に相応するように平らな形状からなることが好ましい。
このようにカートリッジヒーター430とヒーター連結部432をカートリッジ10との接触面に相応するように平らに製作する理由は,接触部位が密着しなければ,空気による熱損失が発生するため,空気層を最小化することができるように密着させるためである。
図24は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システムにカートリッジが収納された状態を示す斜視図,図25は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理モジュールのドッティング部材に金ナノ粒子をドッティングし,乾燥させる過程を示す構成図,図26は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理モジュールのチャンバー内にバッファーをドッティングし,乾燥させる過程を示す構成図,図27は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理モジュールの各パーツを組み立てた状態を示す構成図,図28は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理モジュールのチャンバーにサンプルを注入した状態を示す構成図,図29は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理モジュールの永久磁石に磁力を加えてサンプルをミックスする過程を示す構成図,図30は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理モジュールのキャップ縁部を押して貫通膜を貫通する過程を示す構成図,図31は本発明の一実施形態に係るサンプル前処理モジュールキャップの移動部を押してサンプルを排出する過程を示す構成図である。
以下,図1乃至図31を参照して,本発明の一実施形態に係るサンプル前処理システム1000を用いたサンプル前処理過程について考察する。
まず,図24に示すように,カートリッジ10をカートリッジ収納部400に装填させた後,収納する。前記カートリッジ10を収納するとき,前述したように,下降していた前記カートリッジヒーター430が上昇して前記カートリッジ10の下部に密着する。
前記カートリッジヒーター430によって前記カートリッジ10が一定の温度に加熱されるが,前記カートリッジ10で抗原抗体反応が円滑に行われるように,カートリッジ10の温度は例えば約32℃に維持できる。
図25に示すように,サンプル前処理モジュール100に挿入するドッティング部材130の第2延長部138に追加のサンプルをドッティングする。本実施形態では,前記第2延長部138に金ナノ粒子Gをドッティングし,乾燥させる。
次に,図26に示すように,前記サンプル前処理モジュール100のチャンバー112内の貫通膜116上にリリースバッファー(release buffer)をドッティングし,乾燥させる。このとき,ビタミンDモード(vitamin D mode)ではビタミンD(vitamin D)がバッファーとして使用できる。
その後,図27に示すように,サンプル前処理モジュール100の各パーツを組み立てる。すなわち,前記チャンバー112内に永久磁石132とドッティング部材130を配置し,前記ボディ110に排出チップ140を結合する。このとき,前記排出チップ140は,貫通部146が貫通膜116を貫通しないように一部のみ挿入された状態である。前記キャップ120の中空部122内に移動部124を挿し込む。
図28に示すように,前記チャンバー112内にサンプルを注入してからキャップ120を閉じた後,サンプル前処理システム1000のモジュールホルダー520にサンプル前処理モジュール100を装填する。
このようにサンプル前処理モジュール100をサンプル前処理システム1000に装填した後,図29に示すようにボルテックス磁石320を回転させると,前記永久磁石132に磁力が作用して回転し,それによりサンプルの混合が行われ得る。
そして,モジュールヒーター524を稼動してサンプルを加熱するが,適用される温度を具体的に,例えば,ビタミンDモード(vitamin D mode)では49℃で約10分間加熱し,FreeT4,テストステロン(testosterone)では37℃で約5分間加熱する。
このように前処理が完了すると,図30に示すように,前記縁部加圧部220がキャップ縁部129を下部に押して貫通膜116を貫通させる。前記貫通膜116を突き抜いた後は,図31に示すように,前記移動部加圧部230が下方に移動しながら,前記キャップ120の中空部122に位置した移動部124を押す。
前記移動部124が下方に移動しながら加圧すると,チャンバー112内のサンプルが前記排出部142を介して定量吐出される。このとき,前記移動部124は,前記移動部加圧部230によって一定の移動距離及び速度で加圧されるので,吐出される量を一定に定量的に維持することができる。
このように排出されたサンプルは,下部に位置した流体分析用カートリッジ10にドロップして診断及び分析に活用される。
このとき,図31に示すように,前述したカウントセンサー600を用いてドロップ数を感知する。そして,サンプルのローディングに必要な正常ドロップ(drop)回数を予め設定し,正常回数から外れる場合,エラーモード(error mode)と判断することができる。
例えば,次のようにエラーコード(error code)を設定することができる。
(1)エラー1
移動部124が最大に押される位置に到達するまで正常ドロップ数が完全にカウントされていない場合,エラーとして認識する。この場合,正常ドロップ数に達していないものと判断する。
エラー発生の原因は,次のとおりである。
−サンプル容量が少ない場合
−カウントセンサー600の誤作動
−サンプル前処理モジュール100からサンプルが漏れた場合
(2)エラー2
貫通膜116を突き抜く動作の位置で5以上のドロップ数が感知されると,エラーとして認識する。前記位置は,縁部加圧部220の下端を基準に位置を座標化して設定する。この場合,正常ドロップ数を超えるものと判断する。
エラー発生の原因は,次のとおりである。
−移動部124を押す前に,貫通部146が貫通膜116を突き抜くタイミングでサンプルが過度に出る
−サンプル前処理モジュール100の不良
(3)エラー3
正常的にドロップする時間よりも短い時間内にドロップ数が全てカウントされると,エラーとして認識する。たとえば,5ドロップ数を測定する場合,10秒以内に5ドロップが全てカウントされると,エラーとして認識するように設定することにより,正常よりも速くドロップする現象を感知することができる。この場合,正常ドロップ数を超えるものと判断する。
エラー発生の原因は,次のとおりである。
−移動部124を押す前に,貫通部146が貫通膜116を突き抜くタイミングでサンプルが過度に出る
−サンプル前処理モジュール100の不良
(4)エラー4
正常動作後,移動部加圧部230が初期位置に上がるときにドロップが感知されると,エラーとして判断する。この場合,正常ドロップ数を超えるものと判断する。
エラー発生の原因は,次のとおりである。
−正常動作後,排出チップ140に結ばれていたドロップがさらに滴下する場合
(5)エラー5
インキュベーション(incubation)時間が終わって動作し始めたときから正常ドロップが完了した時間内にドロップ数が正常ドロップ数に達していない場合,エラーとして認識する。ここで,正常ドロップが完全に完了したと予想される十分な時間を基準時間として設定して,エラーか否かを判断する。例えば,正常動作時間が約1分30秒である場合,設定時間は3分とする。この場合,正常ドロップ数に達していないものと判断する。
エラー発生の原因は,次のとおりである。
−サンプル容量が少ない場合
−カウントセンサー600の誤作動
−サンプル前処理モジュール100からサンプルが漏れた場合
表1及び表2は,本発明のサンプル前処理モジュール100を用いて実際前処理及び定量吐出実験を行った結果を示すもので,プラズマ(Plasma)と金粒子(Gold particle)とを混合し,37℃で5分間維持する条件を適用した。
試験は,表1と表2の両方とも,次のような過程を経て行われた。
(1)ドッティング部材(dotting substrate)に5μLの金粒子をドッティングし,乾燥させる。
(2)(1)のドッティング部材(dotting substrate)をモジュールに挿入する。
(3)ピペット(Reference 2,エッペンドルフ(eppendorf))を用いて70μLの血漿を取り,(2)のモジュールに注入する。
(4)(3)のモジュールを前処理システム機器に挿入する。
(5)(4)のモジュールを前処理システム機器で5分間37℃で加熱する。
(6)(5)が行われている間,磁気攪拌方式で金粒子(gold particle)と血漿とを30秒間混合する。
(7)加熱が終わった(6)の溶液を3滴定量吐出させる。
(8)3滴吐出を確認した後,電子はかり(ME204,METTLER TOLEDO)で容量を測定する。
Figure 2018529984
Figure 2018529984
表1及び表2に示すように,吐出量がマイクロ単位であるにも拘わらず,ほぼ一定のレベルを維持し,その標準偏差が1未満であることを確認することができる。
今まで説明した本発明の実施形態に係るサンプル前処理システムは,作業者が直接手作業で行う場合に発生するおそれのあるエラーを最小限に抑え,サンプルの前処理及びテスト結果におけるその正確性及び均一性を確保することができ,サンプルの混合,排出及び診断カートリッジへのローディングの全過程を自動的かつ簡便に行うことにより,作業の利便性を高め,ユーザーに親しい実験環境を提供することができる。
また,サンプル前処理及びローディングにおいてモジュールとカートリッジを自動的に加熱して所望の時間だけ所望の温度に維持することによりミックス効率と反応効率を向上させることができ,チャンバー内の急激な圧力変化にもサンプルの破裂を防止することができるようにチャンバー内の圧力を均一に維持及び調節することができ,チャンバー内に収容されたサンプルへの熱伝達力を高めることにより,短時間内に所望の温度で加熱してサンプルの混合及び反応効率を高めることができる。
また,磁力を利用してサンプルのミックス効果を増加させ,機械的な駆動を最小化することができ,サンプルの前処理,定量吐出及びローディングに対するワンストップ(one-stop)サービスが可能である。
以上,本発明の一実施形態を参照して説明したが,当該技術分野における当業者は,後述する特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で,本発明を多様に修正及び変更実施することができるだろう。よって,変形された実施が基本的に本発明の特許請求の範囲の構成要素を含むならば,いずれも本発明の技術的範疇に含まれると見なすべきである。

Claims (17)

  1. サンプル前処理モジュールが装填されるモジュールホルダーが備えられるホルダー出し入れ部と,
    前記サンプル前処理モジュールのチャンバーに収容されたサンプルが排出されて装填(loading)されるカートリッジが収納されるカートリッジ収納部と,
    前記サンプル前処理モジュール内に備えられた永久磁石を回転させるように磁力を生成する磁力生成部と,
    前記サンプル前処理モジュールの貫通膜を貫通させ,キャップの移動部を加圧して前記サンプルを排出させる貫通及び排出実行部とを含む,サンプル前処理システム。
  2. 前記モジュールホルダーは,
    前記モジュールホルダーの外側を取り囲むように備えられ,前記サンプル前処理モジュールを加熱するモジュールヒーターを含む,請求項1記載のサンプル前処理システム。
  3. 前記貫通及び排出実行部は,
    前記サンプル前処理モジュールのキャップ縁部を加圧して前記サンプル前処理モジュール内部の貫通膜を突き抜く縁部加圧部と,
    前記移動部を加圧して前記サンプルを排出させる移動部加圧部とを含む請求項1記載のサンプル前処理システム。
  4. 前記貫通及び排出実行部は,
    前記縁部加圧部が連結される第1移動バーと,前記移動部加圧部に連結される第2移動バーと,前記第1移動バーと前記第2移動バーを駆動させる第1モーターとをさらに含み,
    前記第1移動バーと前記第2移動バーは,前記第1モーターの駆動に応じて,互いに遠ざかる方向又は互いに近づく方向に同時に移動することを特徴とする請求項3記載のサンプル前処理システム。
  5. 前記貫通及び排出実行部は,
    前記縁部加圧部の中央部に形成される通孔をさらに含み,
    前記移動部加圧部は,前記通孔を通過して移動しながら前記移動部を加圧することを特徴とする請求項4記載のサンプル前処理システム。
  6. 前記磁力生成部は,
    前記モジュールホルダーの一側に回転可能に設置されるボルテックス(vortexing)磁石と,
    前記ボルテックス磁石を回転させる第2モーターとを含んでなる請求項1記載のサンプル前処理システム。
  7. 前記カートリッジ収納部は,
    前記カートリッジが装填され,前記カートリッジを装填又は取り外すカートリッジホルダーと,
    前記カートリッジホルダーを装填又は取り外し位置へ移動させるための駆動力を提供する第3モーターとを含む請求項1記載のサンプル前処理システム。
  8. 前記カートリッジ収納部は,装填された前記カートリッジを加熱するカートリッジヒーターをさらに含み,
    前記カートリッジヒーターは,前記カートリッジの装填又は取り外しに応じて上昇又は下降することを特徴とする請求項7記載のサンプル前処理システム。
  9. 前記カートリッジヒーターの少なくとも一部を取り囲み,前記カートリッジに密着するヒーター連結部をさらに含み,
    前記ヒーター連結部は,前記カートリッジの反応領域よりもさらに大きい面積を持つように備えられることを特徴とする請求項8記載のサンプル前処理システム。
  10. 前記カートリッジヒーターは,前記カートリッジ反応領域をカバーするヒーター連結部の領域を含む面積を持つように備えられることを特徴とする請求項9記載のサンプル前処理システム。
  11. 前記ヒーター連結部は,前記カートリッジ反応領域に密着するように平らな形状からなることを特徴とする請求項9記載のサンプル前処理システム。
  12. 前記カートリッジヒーターは,前記カートリッジと前記ヒーター連結部との接触面に相応するように平らな形状からなることを特徴とする請求項11記載のサンプル前処理システム。
  13. 前記ホルダー出し入れ部は,前記モジュールホルダーを移動し,前記モジュールホルダーに装填されたサンプル前処理モジュールを装填又は取り外す駆動力を提供する第4モーターをさらに含む請求項1記載サンプル前処理システム。
  14. 前記サンプルが排出されるドロップ(drop)回数を感知するカウントセンサーをさらに含む請求項1記載のサンプル前処理システム。
  15. カートリッジをカートリッジホルダーに装填させた後,カートリッジ収納部に装填する段階と,
    チャンバー内にサンプルを収容したサンプル前処理モジュールをモジュールホルダーに安着させた後,装填する段階と,
    前記モジュールホルダーの一側に位置したボルテックス磁石を回転させることにより,前記チャンバー内に備えられた永久磁石を回転させる段階と,
    前記サンプル前処理モジュールのキャップ縁部を加圧して前記サンプル前処理モジュール内部の貫通膜を突き抜く段階と,
    前記サンプル前処理モジュールのキャップの移動部を加圧して前記サンプルを排出させることにより,前記カートリッジにサンプルを装填する段階とを含んでなる,サンプル前処理システムの制御方法。
  16. 前記カートリッジを加熱して一定の温度に維持する段階をさらに含む請求項15記載のサンプル前処理システムの制御方法。
  17. 前記モジュールホルダーに装填されたサンプル前処理モジュールを加熱して一定の温度で一定の時間維持する段階をさらに含む請求項15記載のサンプル前処理システムの制御方法。
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