JP2018527488A - 特に物品送付物の引渡しのために、自動車の室内へのアクセスを許可するための方法及び装置 - Google Patents

Abstract

本発明は、自動車（１０１）の室内へのアクセスを許可するための装置又は方法を起点とするものであり、この場合、自動車は、当該自動車の周辺環境及び／又は室内を検出する少なくとも１つのセンサ（２０１〜２０６）を備えている。本発明の核心は、自動車の外部から来る許可要求（５）に対する許可が、少なくともセンサ（２０１〜２０６）の検出に依存して行われることにある。本発明は、好ましくは、自動車の室内への安全なアクセスを提供する。

Description

本発明は、特に物品送付物の引渡しのために、自動車の室内へのアクセスを許可するための方法及び装置に関する。

独国特許出願公開第１０２０１１０８９４９６号明細書（ＤＥ１０２０１１０８９４９６Ａ１）は、自動車における物品送付物の引渡しのためのシステム及び方法を開示しており、ここでは、自動車へのアクセスが、納入業者と運転者と車両の制御機器との間の通信によって可能になっている。

独国特許出願公開第１０２０１１０８９４９６号明細書

発明の開示
本発明は、自動車の室内へのアクセスを許可するための装置又は方法を起点とするものであり、この場合、自動車は、自動車の周辺環境及び／又は室内を検出する少なくとも１つのセンサを備えている。

本発明の核心は、自動車の外部から来る許可要求に対する許可が、少なくともセンサの検出に依存して行われることにある。本発明は、好ましくは、自動車の室内への安全なアクセスを提供する。

本発明によれば、アクセスの許可に対して、自動車の直接の周辺環境及び／又は室内が、安全な配送が保証されているかどうかについて検査される。

本発明による許可に応じて、自動車の室内への物品送付物の引渡しが許可され得る。

本発明による許可に応じて、車両室内への少なくとも１つの開口部が開口され得る。この目的のために、例えば、自動車のルーフ、トランクルーム及び／又はテールゲートが開口される。

本発明によるセンサは、少なくとも１つの、レーダセンサ、ライダセンサ、超音波センサ、赤外線センサ、及び／又は、ビデオシステムである。そのようなセンサは、自動車の走行動作中の走行支援若しくは運転者支援のために及び／又は安全機能のために使用可能である。現代の自動車における標準装備レベルは、比較的高いために、本発明は、センサシステムのための特別な付加的コストを必要としない。

このことは、特に、本発明によって、センサシステムが走行支援若しくは運転者支援のために及び／又は安全機能のために必要とされない、自動車が停止状態にあるときにのみ、許可が行われる場合に有利である。

本発明の好ましい構成においては、少なくともセンサの検出に依存して、自動車内へ引き渡されるべき物品送付物への不正アクセス、及び／又は、自動車の室内への不正アクセスに対するリスクを表すリスク量が求められることが想定される。その後で、このリスク量に依存して、許可が行われる。この場合、リスク量は、自動車の周辺環境内の人の存在を表すことが可能である。この場合、周辺環境は、例えば、車両から所定の間隔の領域として、予め定められていてもよい。

本発明のさらに別の好ましい構成においては、少なくともセンサの検出に依存して、自動車の室内の少なくとも一部の状態を表す状態量が求められることが想定される。その後で、この状態量に依存して、許可が行われる。この構成においては、センサとして、特に室内カメラが想定されている。そのため許可は、車両の室内に人が存在しているかどうか、及び／又は、対象が室内に所定の形態で存在しているかどうかに依存して行われる。

本発明によれば、自動車の室内へのアクセスを許可するための前述した本発明に係る装置を用いた、物品送付物を引き渡すための方法も想定される。この目的のために、許可の不成功に応じて、代替的な場所への引渡しが行われる。

本発明によれば、自動車の室内へのアクセスを許可するための装置も想定される。この場合、自動車は、当該自動車の周辺環境及び／又は室内を検出する少なくとも１つのセンサを備えている。本発明の核心は、少なくともセンサの検出に依存して、許可を行う手段が設けられている点にある。その後、アクセスの許可に応じて、自動車の室内への物品送付物が引渡し可能になる。

さらに好ましい構成は、従属請求項から明らかとなる。

以下においては、本発明の実施例を、図面に基づき説明する。

本発明の実施形態の概要図。 自動車のセンサシステムの詳細図。

実施例の説明
図１においては、参照符号１０２（ステップ０）により、物品の注文過程１が示される。この注文過程は、通常はインターネットを介して行われる。注文主は、様々な可能な納品形態又は配送形態から選択を行う。ここに示される本発明による実施形態の核心は、ドローン又はクワドロコプターとしても公知である、無人の航空機器による、所定の自動車１０１の周囲への又はその内部への物品の配送にある。

ステップ２においては、この注文が、納入業者１０３によって処理される。この目的のために、例えば、自動車１０１の周囲又はその内部への物品の引き渡しのための時間枠が通知されるか又は取り決められる。

ステップ３においては、自動車１０１が、物品の納品前及び／又は納品中に、自身の正確な位置データを、納入業者１０３に、又は、直接、航空機器１０４に伝達する。これらの位置データは、この場合、ＧＰＳ（全地球測位システム）を介して特定することが可能である。

その後、ステップ４においては、納入業者１０３が、伝達された位置データを有する自動車への航空機器１０４を用いた物品の配達を開始する。伝達された位置データは、例えば、配達中でも更新することが可能である。

航空機器１０４が、当該自動車１０１に到達すると、ステップ５において、この自動車１０１へ物品を荷下ろしするための許可が要求される。

それに続いてステップ６においては、この自動車が、当該自動車に組み込まれている周辺環境センサシステムを用いて、物品の引き渡しを、安全に行うことができるかどうかと、どのような時間枠で、物品の引き渡しを、安全に行うことができるかが検査される。このことは、例えば、自動車の周囲約５メートル以内に人が存在しない場合には、対応する時間枠の範囲内で行うことができる。その上さらに、車両室内の適当なセンシングによって、物品の配達が、乗員又は車両内に存在する他の物体の妨げにならないかどうかも、検査することができる。

ステップ７においては、自動車１０１から航空機器１０４に許可が付与される。この場合は、自動車が、当該自動車の開口部、例えばスライドサンルーフ又はトランクリッドを開口する。自動車内へ物品が引き渡された後に、当該自動車は、再び開口部を閉鎖する。このことは、時間制御されて（例えば所定時間内の開口）、又は、事象制御されて（例えば物品の受け取り及び／又は納入の識別）、行うことが可能である。

図２は、走行支援機能の実現のために、既に今日の大規模な大量生産で製造されているような自動車のセンサ装置を例示的に示す。この図２中に示されている陰影部分は、個々のセンサの検出範囲を概略的に示したものである。

いわゆるロングレンジレーダ（ＬＲＲ，７７ＧＨｚ）は、車両の前方領域に配置されており、走行動作中の、例えば、アダプティブ／オートマチッククルーズコントロール（ＡＣＣ）に使用される。ＩＲセンサ２０２は、歩行者保護、プリクラッシュ、及び／又は、ストップアンドゴーの機能性の実施のために設けられている。サイドカメラ２０３、及び／又は、側方に配置された超音波センサは、駐車支援のために使用される。さらに、通常は、車両の後方及び／又は前方領域の超音波センサ２０４は、パーキングアシストのために設置されている。いわゆるミッドレンジレーダ２０５（ＵＭＲＲ，２４ＧＨｚ）によって、死角の監視を行うことができる。さらに、車両の前方領域のビデオカメラ２０６は、最も多様な走行支援機能の実現のために設置されてもよい。さらに、車両室内を、内部カメラ、又は、その他の対象／人物を検出するセンサシステムによって監視させることが想定されていてもよい。

この実施例による発明の核心は、納入場所における、例えば車両１０１における、前提条件を作成することにあり、例えば、サンルーフの開放による納入等であり、その際には、以下の点、即ち、
・注文及び納入条件（ステップ０）
・納期の決定（例えば、引き渡しの時間枠、盗難保護）、（ステップ１）
・納入場所（車両の識別）、（ステップ１乃至５）
・納入場所、例えば、車両の周辺環境（盗難防止）、（ステップ６）
・車両室内（乗員保護）、（ステップ６）
・納入業者の識別（ステップ５）
・納入業者による納品及び車両の確認
・車両の、例えば電子署名（例えば、デジタル署名）による納品受け取りの受領確認
が考慮される。

図に示されたステップ０乃至７を短く要約すると以下のとおりである。即ち、
０．注文主は、例えばインターネットを介して注文を行う。
１．注文主は、クワドロコプター（ドローン）ごとの納品先、例えば自身の車両又は代替場所を選択する。
２．納入業者から、例えばＧＳＭを介して、車両への引き渡しのための時間枠を通知する。
３．車両から、自身の位置データが、例えばＧＳＭを介して、納入業者に通知される。
４．物品が、例えばクワドロコプター（ドローン）ごとに、荷下ろし場所、例えば車両の現在位置まで空輸される。
５．クワドロコプター（ドローン）は、物品の荷下ろしのために、車両からの許可を要求する。
６．車両は、センサシステム、例えばレーダセンサ、ライダセンサ、超音波センサ、赤外線センサ又はビデオシステムを用いて、例えば周辺５メートル以内を検出し、リスクモデルに基づいて、状況を判断する（周辺環境内に存在する人の数、地域、周囲の潜在的リスクなど）。
７．現在の状況が安全なものとしてレベル付けされる場合、例えば周辺５メートル以内に人が存在しない場合には、車両から許可が付与され、当該許可が、クワドロコプター（ドローン）に送信され、例えばスライドサンルーフ又はトランクルームが開口され、荷物が下ろされた後に再び閉鎖される。この許可は、付加的に、一義的な納品（物品の識別及び確認）を可能にするために、ＲＦＩＤの使用によって支援することが可能である。

引き渡しが成功したときには、注文主に通知がなされる。さらに、複数の荷下ろし場所の間で通信を許可することも可能である。それらの１つが既に使用中の場合には、次の場所に向かって自動的に空輸が行われる。

本発明によれば、自動車の室内へのアクセスを許可するための前述した本発明に係る方法を用いた、物品送付物を引き渡すための方法も想定される。この目的のために、許可の不成功に応じて、代替的な場所への引渡しが行われる。

Claims (11)

1. 自動車（１０１）の室内へのアクセスを許可するための方法であって、
   前記自動車（１０１）は、当該自動車の周辺環境及び／又は室内を検出する少なくとも１つのセンサ（２０１〜２０６）を備えている、方法において、
   前記自動車の外部から来る許可要求（５）に対する許可が、少なくとも前記センサ（２０１〜２０６）の検出に依存して行われることを特徴とする方法。
2. 前記アクセスの許可（５）に応じて、前記自動車の室内へ物品送付物が引き渡される、請求項１に記載の方法。
3. 前記アクセスの許可（５）に応じて、車両室内への少なくとも１つの開口部が開口される、請求項１に記載の方法。
4. 前記センサ（２０１〜２０６）は、少なくとも１つの、レーダセンサ、ライダセンサ、超音波センサ、赤外線センサ、及び／又は、ビデオシステムである、請求項１に記載の方法。
5. 前記許可（５）は、前記自動車（１０１）が停止状態にあるときにのみ行われる、請求項１に記載の方法。
6. 前記センサ（２０１〜２０６）は、前記自動車の走行動作中の走行支援及び／又は安全機能のために使用される、請求項１又は４に記載の方法。
7. 少なくとも前記センサ（２０１〜２０６）の検出に依存して、前記自動車内へ引き渡されるべき物品送付物への不正アクセス、及び／又は、前記自動車の室内への不正アクセスに対するリスクを表すリスク量が求められ、当該リスク量に依存して、前記許可（５）が行われる、請求項１に記載の方法。
8. 少なくとも前記センサ（２０１〜２０６）の検出に依存して、前記自動車の室内の少なくとも一部の状態を表す状態量が求められ、当該状態量に依存して、前記許可（５）が行われる、請求項１に記載の方法。
9. 請求項１に記載の、自動車（１０１）の室内へのアクセスを許可するための装置を用いた、物品送付物を引き渡すための方法であって、
   許可の不成功に応じて、代替的な場所への引渡しが行われることを特徴とする方法。
10. 自動車（１０１）の室内へのアクセスを許可するための装置であって、
    前記自動車は、当該自動車の周辺環境及び／又は室内を検出する少なくとも１つのセンサ（２０１〜２０６）を備えている、装置において、
    少なくとも前記センサ（２０１〜２０６）の検出に依存して、前記許可（５）を行う手段が設けられていることを特徴とする装置。
11. 前記アクセスの許可（５）に応じて、前記自動車の室内への物品送付物が引き渡される、請求項１０に記載の装置。

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