JP2018527282A - イオン交換により化学強化されたリチウム含有ガラスを特徴付ける方法 - Google Patents

イオン交換により化学強化されたリチウム含有ガラスを特徴付ける方法 Download PDF

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Abstract

イオン交換により化学強化されたリチウム含有ガラスを特徴付ける方法が開示されている。この方法により、カリウム含有塩、特にカリウムとナトリウム両方を有する塩中で生じる表面応力スパイクを有する化学強化されたLi含有ガラスにおける応力プロファイルの品質管理を行うことができる。この方法により、表面圧縮とスパイクの深さ、および中央張力に対するその寄与、並びにスパイクの底部での圧縮、および全中央張力の測定、およびスパイクと応力プロファイルの深い領域が交差する膝での応力の計算が可能になる。その測定は、スパイクから離れた基板の内部のほとんどにおいて形状が準放物線である商業的に重要なプロファイルに関する。

Description

関連出願の説明
本出願は、ここに引用される、2015年9月17日に出願された米国仮特許出願第62/219949号に関する。
本開示は、化学強化ガラスに関し、特に、イオン交換により化学強化されたリチウム含有ガラスを特徴付ける方法に関する。
化学強化ガラスは、硬度、耐破壊性などの少なくとも1つの強度関連の特徴を改善するために化学的改良が行われたガラスである。化学強化ガラスには、ディスプレイを備えた電子機器、特にスマートフォンおよびタブレットなどの携帯型機器のためのカバーガラスとしての特別な用途が見出されている。
1つの方法において、化学強化はイオン交換過程により行われる。その過程により、ガラスマトリクス中のイオンが、例えば、溶融浴からの、外部から導入されたイオンと置換される。一般に、元々あるイオンよりも置換イオンが大きい(例えば、Na+イオンがK+イオンにより置換された)場合、強化が行われる。このイオン交換過程により、ガラス表面からガラスマトリクス中に延在する屈折率プロファイルが生じる。その屈折率プロファイルは、ガラス表面に対して測定されるイオン拡散層のサイズ、厚さまたは「深さ」を規定する層の深さすなわちDOLを有する。その屈折率プロファイルは、応力プロファイル、表面応力、中央張力、複屈折などを含む、多数の応力関連の特徴も規定する。その屈折率プロファイルは、そのプロファイルが所定の基準を満たす場合、光導波路を画成する。
最近、非常に大きいDOL(およびより詳しくは、大きい圧縮深さ)を有する化学強化ガラスが、硬い粗面に面落下した際に優れた耐破壊性を有することが示された。リチウムを含有するガラス(「Li含有ガラス」)は、大きいDOLを得るために高速イオン交換(例えば、Na+またはK+によるLi+の置換)を行うことができる。実質的に放物線の応力プロファイルが、Li含有ガラスに容易に得られ、ここで、Na+のイオン交換濃度プロファイルが基板の中心平面でつながり、深さ不変中央張力の従来の中央区域をゼロまたは取るに足りない厚さまで縮小させる。その関連する応力プロファイルは、例えば、試料の厚さの20%程度の、予測できる大きい圧縮深さを有し、この圧縮深さは、製造条件の変動に関して極めて堅牢性である。
特に商業的に重要な応力プロファイルは、表面近くに「スパイク(spike)」を有する準放物線(実質的に放物線の)プロファイルである。このプロファイルの放物線部分とスパイクとの間の移行部は、膝の形状を有する。このスパイクは、ガラスのエッジに力が印加された(例えば、スマートフォンが落とされた)ときに、またはガラスが強い曲げを経験したときに、破壊を防ぐのに特に役立つ。そのスパイクは、KNO3を含有する浴中でのイオン交換によって、Li含有ガラスに達成できる。そのスパイクが、Na+イオンも交換されるように、KNO3およびNaNO3の混合物を有する浴中で得られることが、しばしば好ましい。このNa+イオンはK+イオンよりも速く拡散し、それゆえ、K+イオンよりも少なくとも一桁深い深さまで拡散する。その結果、プロファイルのより深い部分は、主にNa+イオンにより形成され、プロファイルの浅い部分は、主にK+イオンにより形成される。
化学強化Li含有ガラスが、カバーガラスとして、また他の用途のために商業的に実行可能であるために、製造中のその品質を所定の仕様に管理しなければならない。この品質管理は、主に、製造中にイオン交換過程を管理する能力に依存し、これには、屈折率(または応力)プロファイル、および特に、「膝応力」と呼ばれる膝部分での応力を迅速かつ非破壊的に測定する能力が必要である。
残念ながら、スパイク応力プロファイルを有するガラスの品質管理は、非破壊様式でそのプロファイルを適切に特徴付けることができないために、不十分である。この無能のため、化学強化Li含有ガラスの製造が難しくなり、市場における化学強化Li含有ガラスの導入が遅れている。
本開示の態様は、それにより一例においてLi+イオンがK+イオンおよびNa+イオンにより交換される(すなわち、Li+←→K+、Na+)イオン交換過程(すなわち、アルカリイオンの内部拡散(in-diffusion))により生じるような、表面応力スパイクを有する化学強化Li含有ガラスを特徴付ける方法に関する。この方法により、表面圧縮とスパイクの深さ、および中央張力に対するその寄与、並びにスパイクの底部での圧縮、および全中央張力が測定される。
この方法が、商業的に重要な応力プロファイル、例えば、基板表面に隣接するスパイク以外の基板の内部のほとんどにおいて形状が準放物線であるものを得るために行われることが好ましい。このスパイクは、概して、より遅く(それゆえより浅く)拡散するK+イオンにより形成される一方で、実質的に放物線の部分は、より速く(それゆえより深く)拡散するNa+イオンにより形成される。この方法は、そのプロファイルが準放物線形態に達した、例えば、自己無撞着チェックを有することを確認することができる。この方法は、加工されているガラス試料の品質管理を行う工程も含むことができる。そのような品質管理は、商業的に実行できる製造過程にとって重要である。
本開示は、カリウム含有塩、特にカリウムとナトリウム両方を有する塩中で生じる表面応力スパイクを有する化学強化されたLi含有ガラスにおける応力プロファイルの品質管理を行う方法を提供する。この方法により、基板の内部のほとんど(スパイクから離れた)において形状が準放物線である商業的に重要なプロファイルについて、表面圧縮とスパイクの深さ、および中央張力に対するその寄与、並びにスパイクの底部での圧縮、および全中央張力の測定が可能になる。この方法により、そのプロファイルが準放物線形態に達した、例えば、自己無撞着チェックを有することを調べることができる。この方法は、これらの重要なプロファイルの作成を可能にするリチウム含有ガラスの採用に必要な品質管理のための非常に重要なツールを提供する。
スパイクの底部での応力レベル(すなわち、膝応力)を測定する従来技術の方法は、横電界(TE)角結合スペクトルの臨界角移行の位置を測定する比較的不十分な精度により制限される。この不十分な精度はTE移行に固有の態様であり、これは、広く、それゆえ、プリズム結合スペクトルにおいてぼやけて見える。この鮮明さの欠如により、モード線の測定位置が、照明の角度分布における不均一性(例えば、背景の不均一性)、並びに単に画像ノイズからの干渉の影響を受けやすくなる。
ここに開示された方法のいくつかでは、TE移行の臨界角の位置を正確に測定する必要がない。その方法の1つの態様において、表面応力およびスパイクにおける応力の勾配、並びに、スパイクの深さ(層の深さ、またはDOL)(DOLがTM波の臨界角移行のみを使用して非常に正確に測定される場合)が測定される。このTM移行は、TE移行よりも鮮明であり、それゆえ、ずっと正確な測定を行うことができる。このように、この方法の一例において、スパイクのDOLを決定するために、TEモードスペクトル(および特に、TEスペクトルのTE移行)は使用されない。
表面応力とスパイクの勾配、およびスパイクの深さ(上述したDOL)が分かれば、深さ=DOLでスパイクの底部が生じる場合、スパイクの底部での応力が決定される。これは、「膝応力」であり、ここでは、CSkneeまたはCSkのいずれか、もしくはより一般的な形態のσkneeと示される。次いで、応力プロファイルの属性の計算の残りが、従来技術の方法にしたがって進行する。
ここに開示された第2の方法は、膝応力の直接の測定を回避し、TMおよびTE偏波の両方に共通する最後の導波モードの複屈折、およびその最後の共通の導波モードの複屈折と膝での応力との間の以前に決定された関係を使用することによって、膝応力を計算する。臨界角の、特に、Li含有ガラスにおけるスパイクされた深いプロファイルの場合のTE波の臨界角の測定の精度と比べて、モード位置の一般に良好な測定精度が活かされる。
ここに開示された方法の利点は、その方法が、非破壊的であり、化学強化ガラスの製造における拡散過程に関連する臨界パラメータを決定するために、ハイスループットおよび高精度で行えることである。これらの臨界パラメータとしては、CS、スパイクの深さ、圧縮深さの推定値、および破砕性状態(この方法により与えられるCTの推定値に基づく)が挙げられる。別の利点は、この方法が、現在製造されている化学強化ガラスの品質管理に使用されている既存のハードウェアについての比較的控えめなソフトウェア強化により実行できることである。
ここに開示された新規の方法の主要な特別な利点の1つは、TE臨界角の直接測定における大きい誤差の影響を回避することによって、膝応力の推定値の精度における著しい改善である。この精度の改善は、化学強化ガラス製品の品質管理を改善できるので、重要である。
ここに開示された方法の他の利点は、その方法の適用性の分野の増加、すなわち、測定プロセスウィンドウのサイズの増加である。従来技術の方法は、測定を行うためのプロセスウィンドウまたは「スウィートスポット」を有し、そこでは、TMおよびTEスペクトルに関する臨界角移行の近傍で漏洩モードは生じなかった。そのような漏洩モードは、移行の近傍において強度の角度分布の著しい変形をもたらし、現実的な状況においてなくすまたは効果的に補うのが難しい非常に重大で許容できない誤差の源である。
新規の方法の第1のものにおいて、TMスペクトルに漏洩モード干渉がないことしか必要なく、これにより、平均で、スウィートスポットの範囲が2倍になる。
新規の方法の両方において、臨界角は膝応力の直接測定に使用されないので、臨界角測定における誤差の影響が著しく低下する。このことは、スウィートスポットの範囲の効果的な増加をもたらす。
追加の特徴および利点は、以下の詳細な説明に述べられており、一部は、その説明から当業者に容易に明白となるか、または記載された説明およびその特許請求の範囲、並びに添付図面に記載されているように実施の形態を実施することによって認識されるであろう。先の一般的な説明および以下の詳細な説明の両方とも、例示に過ぎず、請求項の性質および特徴を理解するための概要または骨子を提供することが意図されていることを理解すべきである。
添付図面は、さらなる理解を与えるために含まれ、本明細書に包含され、その一部を構成する。図面は、1つ以上の実施の形態を示しており、詳細な説明と共に、様々な実施の形態の原理および作動を説明する働きをする。このように、本開示は、添付図面と共に解釈したときに、以下の詳細な説明からより十分に理解される。
平面基板の形態にある例示のDIOXガラス基板の斜視図 基板表面に亘り、基板の本体中に行われる二重イオン交換過程を示す、x−z面で撮られた図1AのDIOX基板の拡大断面図 DIOX基板を形成するDIOX過程の結果を示す概略図 図1Cに示されたDIOX基板に関する例示の屈折率プロファイルn(z)のグラフ NaNO3およびKNO3の混合物を使用したイオン交換過程によって形成されたLi含有ガラスの例示の測定モードスペクトルに基づくモードスペクトルの写真であって、モードスペクトルはTMスペクトル(上側)およびTEスペクトル(下側)を含み、ここに開示された方法の実施に関する選ばれたプロファイル測定パラメータも示す写真 NaNO3およびKNO3の混合物を使用したイオン交換過程によって形成されたLi含有ガラスの例示の測定モードスペクトルに基づくモードスペクトルの概略図であって、モードスペクトルはTMスペクトル(上側)およびTEスペクトル(下側)を含み、ここに開示された方法の実施に関する選ばれたプロファイル測定パラメータも示す概略図 +およびNa+イオン交換を経た化学強化Li含有ガラスの試料に関するモデル応力プロファイル(実線)を示す、圧縮応力CS(MPa)対正規化位置座標z/Lをプロットしたグラフであって、点線の曲線はNa+拡散のみのモデルプロファイルを示し、そのモデルプロファイルでは、それぞれ、z/L=−0.5および+0.5にある2つの表面でイオン交換が行われたことを示すグラフ 応力プロファイルのスパイク部分、長い拡散放物線部分およびスパイクに加えた放物線部分に関する別々のプロットを示す、応力(MPa)対正規化位置座標z/Lをプロットしたグラフ 例示の化学強化Li含有ガラスの試料に関するTEおよびTMモードスペクトルを示す、測定モードスペクトルに基づくモードスペクトルの写真 例示の化学強化Li含有ガラスの試料に関するTEおよびTMモードスペクトルを示す、測定モードスペクトルに基づくモードスペクトルの概略図 図6AのTMモードスペクトルのモード線または縞に関する、モードスペクトルに沿った距離x’に対して強度Iをプロットしたグラフ 図6AのTEモードスペクトルのモード線または縞に関する、モードスペクトルに沿った距離x’に対して強度Iをプロットしたグラフ 測定がある拡散時点で行われた、例示の化学強化ガラス基板について測定したモードスペクトルを示す図 測定が異なる拡散時点で行われた、例示の化学強化ガラス基板について測定したモードスペクトルを示す図 測定がさらに異なる拡散時点で行われた、例示の化学強化ガラス基板について測定したモードスペクトルを示す図 領域R1が589nmでの2つの縞(TMモード)に基づく測定を示し、領域R2が589nmでの3つの縞(TMモード)の使用の間の移行を示し、領域R3が589nmでの3つの縞(TMモード)を使用する測定を示す、時間に対する測定DOL(μm)をプロットしたグラフ 領域R1が589nmでの2つの縞(TMモード)に基づく測定を示し、領域R2が589nmでの3つの縞(TMモード)の使用の間の移行を示し、領域R3が589nmでの3つの縞(TMモード)を使用する測定を示す、時間に対する測定DOL(μm)をプロットしたグラフ 図8Aおよび8Bと同じ領域R1、R2およびR3を示す、時間で表された時間に対する測定圧縮応力CS(MPa)をプロットしたグラフ 図8Aおよび8Bと同じ領域R1、R2およびR3を示す、時間で表された時間に対する測定圧縮応力CS(MPa)をプロットしたグラフ 図8Aおよび8Bと同じ領域R1、R2およびR3を示す、時間で表された時間に対する測定圧縮応力CS(MPa)をプロットしたグラフ 図8Aおよび8Bと同じ領域R1、R2およびR3を示す、時間で表された時間に対する測定圧縮応力CS(MPa)をプロットしたグラフ 多数の異なるガラス試料に関するプロファイルパラメータの計算結果を示す表1 偏波当たり2つの光学モード(近似曲線A)とは対照的に、偏波当たり3つ以上の光学モードの使用に基づく勾配導出(近似曲線B)に関する、改善されたアルゴリズムを適用した後のある範囲のDOLを網羅する測定試料に関するCSに対するCSkの減少した依存性および減少した範囲を示すグラフ ガラス基板に形成された例示の導波路に関するCSk、CS、およびDOLのいくつかの異なる前提値についてのTMおよびTE偏波両方の3導波モードの計算した実効屈折率を含む表3 前提定数であるK3に起因する、1つの実施の形態におけるCSk測定の系統誤差を補正するための動的に調製されたCS依存性因子を適用する目的のための、例示のシミュレーションしたイオン交換されたLi含有ガラスの圧縮応力CSに対する膝応力スケーリング因子K3の依存性を示すグラフ 系統誤差が前提定数であるK3に起因する1つの実施の形態におけるCSkの系統誤差を補正する目的のための、CS(dK3/dCS)に関するスケーリング因子K3の導関数、およびCS値に対するその導関数のわずかな依存性を示すグラフ 3が定数であり、DOLとは関係ないと仮定したことに起因するCSkの系統誤差を補正する目的のための、ある範囲のDOLを網羅するシミュレーションしたプロファイルについての、DOLに対するスケーリング因子K3の依存性を示すグラフ 比較的小さくほとんど変化しない導関数の領域、および絶対値で相当増大する、急速に変化する導関数の領域を有する、DOLに関するスケーリング因子K3の導関数(dK3/dDOL)を示すグラフ
ここで、その実施例が添付図面に示された、本開示の様々な実施の形態を詳しく参照する。できるときはいつでも、同じまたは同様の部品を称するために、図面に亘り、同じまたは同様の参照番号または記号が使用される。図面は、必ずしも一定の縮尺で描かれておらず、当業者は、本開示の重要な態様を示すために、図面が単純化されていることを認識するであろう。
下記に述べられた請求項は、発明を実施するための形態に含まれ、その一部を構成する。
図1Aは、本体21および(上)面22を有する平面イオン交換基板20の形態にある例示のガラス基板の斜視図であり、その本体は、基準(バルク)屈折率ns、表面屈折率n0およびz方向の厚さを有する。図1Bは、y−z面で撮られたイオン交換基板20の拡大断面図であり、面22に亘り、z方向に本体21中に行われる例示の二重イオン交換(DIOX)過程を示す。
ここに開示された方法に関して論じられるDIOX過程において、2つの異なる種類のイオンNa+およびK+が、ガラス本体21の一部である別の異なるイオンLi+を置換する。そのNa+およびK+イオンは、公知のイオン交換技術を使用して、連続的か同時かのいずれかで、ガラス本体21中に導入することができる。先に述べたように、Na+イオンは、K+イオンよりも速く拡散し、それゆえ、ガラス本体21中により深く進む。これは、下記に述べるように、結果として生じる屈折率プロファイルおよび応力プロファイルに影響する。
図1Cは、結果として行われたDIOX過程の概略図であり、図2は、DIOX過程を経た、図1Cに示されたような屈折率プロファイルを有する基板20に関する例示の屈折率プロファイルn(z)を表す。対応する応力プロファイルは、σ(z)で表すことができる。屈折率プロファイルn(z)は、より浅いイオン交換(K+イオン)に関連し、以後、DOLspとしても示される「スパイクの層の深さ」を規定する本体21中の深さD1を有する領域R1に関連する第1の「スパイク」SPを含む。この屈折率プロファイルn(z)は、より深いイオン交換(Na+イオン)に関連し、層の深さ(DOL)を規定し、DOLpとしても示される深さD2を有する第2の領域R2も含む。一例において、第2の領域R2における屈折率プロファイルn(z)の部分は、放物線形状または一般にベキ乗則形状を有するので、PPで示される。このスパイクSPおよびベキ乗則プロファイルPPは、膝の形状を有する位置KNで交差する。
より深い第2の領域R2は、実際には、より浅い領域の前に生じるであろう。領域R1は、基板表面22に隣接し、比較的急勾配であり浅いのに対し、領域R2は、それほど急勾配ではなく、上述した深さD2まで基板中に比較的深く延在する。一例において、領域R1は、基板表面22で最大屈折率n0を有し、中程度の屈折率niまで急勾配で次第に減少する一方で、領域R2は、その中程度の屈折率から基板(バルク)屈折率nsまでより少しずつ減少する。領域R1の屈折率プロファイルn(z)の部分は、深さDOSを有する屈折率のスパイクSPを表す。
図3Aは、例示の測定モードスペクトル50を表す写真であり、図3Bは、図3Aの測定モードスペクトルの概略図であり、この測定モードスペクトルは、NaNO3およびKNO3の混合物を使用したイオン交換過程によって形成されたLi含有ガラスに関する。そのモードスペクトル50は、より高次のモードを表すそれぞれのモード線52TMおよび52TEと共に、TMおよびTEスペクトル50TMおよび50TE(それぞれ、上側および下側部分)を含む。TMおよびTEモードスペクトル50TMおよび50TEにおけるより低次のモード線は、互いにきつく束ねられ、54TMおよび54TEと示されるそれぞれの黒一色の領域として示されている。測定試料のガラスの種類は、仮想温度が638℃である196HLSであった。60質量%のKNO3および40質量%のNaNO3を有する浴中に390℃で3時間に亘りガラス試料を置くことによって、ガラス試料にLi+←→K+、Na+イオン交換過程を施した。
当該技術分野で公知のように、モードスペクトルにおける縞またはモード線52TMおよび52TEを使用して、光導波路を形成するイオン交換層に関連する表面圧縮または「圧縮応力」CSおよび層の深さDOLを計算することができる。この例において、図3Aおよび3Bが基にしているモードスペクトル50は、市販のプリズム結合システム、すなわち、日本国東京都所在の株式会社ルケオから得られる、FSM6000L表面応力計(「FSMシステム」)を使用して得た。ここに開示された方法を実施するための使用に適した例示のプリズム結合システムは、ここに引用する、米国特許出願公開第2014/0368808号および同第2015/0066393号の各明細書にも記載されている。
CSおよびDOLの測定値は、それぞれ、575MPaおよび4.5マイクロメートルであった。これらは、試料表面22に隣接するK+が豊富な層またはスパイク領域R1のパラメータである(図2参照)。図3Aのスペクトルの左側の補助的な垂直の点線が、一方がTMの、もう一方がTEの表面屈折率に対応するスペクトルの位置を示す。黒の矢印により示されるような、これらの位置の違いは、表面応力または圧縮応力CSに比例する。図3Aの黒の矢印の一方はCStotで示されるのに対し、他方は、CSkneeまたはCSkで示され、以下に述べられている。これらの値は、DOLの計算に使用される。
(Li+←→K+、Na+)イオン交換を経た化学強化Li含有ガラスに関するモードスペクトル50において、TMおよびTEスペクトル50TMおよび50TEの相対位置がシフトしている。このシフトは、より高次の導波モードに対応する、最後(すなわち、最も左側)の縞52TMおよび52TEの相対位置により測定できる。先に述べたように、このシフトは、図3Aおよび3BにおいてCStotで示されおり、スパイク領域R1におけるK+濃度が、元々の基板における定数レベル濃度(例えば、基板本体21を構成するガラスマトリクス中の空間的に一定の濃度)くらいまで減少する深さでの圧縮応力CSに比例する。
その移行の実効屈折率は、応力プロファイルにおける特徴的な「膝(knee)」または移行KNの深さで生じる実効屈折率に相当し、図3Aおよび3Bにおいて、それぞれ、TMおよびTEモードスペクトル50TMおよび50TEについて示されている。TEスペクトルとTMスペクトルの間の移行のシフトは、その膝KNの深さでの、図3Aおよび3BにおいてCSkneeで示される圧縮応力に比例する。
TEおよびTMモード線52TEおよび52TMの臨界角強度移行の複屈折からの膝応力CSkneeの直接測定は、いくつかの問題を示す。問題の1つは、漏洩モードまたは導波モードが臨界角に対応する屈折率に非常に近い実効屈折率を有するときの移行の見掛け位置のシフトによる。例えば、より広い暗い縞が、図3Aおよび3Bの結合スペクトルの上半分の臨界角移行とほぼ同じ位置で生じ得る。
図6Aおよび6Bは、例示の化学強化Li含有ガラスの試料に関するTEおよびTMモードスペクトルを示す、例示の測定モードスペクトルの、それぞれ、写真および概略図である。図6Cおよび6Dは、図6Aの、それぞれ、TMおよびTEモードスペクトルのモード線または縞52TMおよび52TEに関するモードスペクトルに沿った距離x’に対する強度I(I(x’))のプロットである。この強度プロファイルは、その縞の位置に対応するピクセルの位置x’、並びにTMおよびTEモードに関するスパイク領域と連続体(最後のピーク)との間の移行の検出を示す。ピクセルにおける位置は、基本的に、モードおよび移行領域の屈折率の尺度である。
上述したシフト誘起誤差を回避するには、上側と下側のスペクトル両方(すなわち、TMおよびTEスペクトル50TMおよび50TE)が、約0.2と約0.6の間のモード数の端数部分を有することが必要であり、これは極めて限定的である。その上、この条件が満たされた場合でさえ、TEスペクトルに関する臨界角の測定は、比較的曖昧なTE強度移行のために、非常に正確ではない。例えば、図3Aおよび3Bの下半分の臨界角移行が、急ではなく、どれほど比較的広いのかを留意のこと;反対に、図6Aに示された臨界角TM移行は、それに近い濃い縞がなくとも、狭い(急である)。
ここに開示された方法は、TM縞の位置に対するTMスペクトルの強度移行(例えば、全反射(TIR)から部分反射への移行)の位置と共に、イオン交換に起因するカリウム侵入により与えられる縞スペクトルの測定を利用する。これらの測定は、面落下中の破砕に対する優れた抵抗を可能にするのに役立つ一群の応力プロファイルの有効な品質管理のために、組み合わせ、使用できる。この群のプロファイルは、スパイクを有するベキ乗則プロファイルと形状が似ている。
スパイクSPは、基板の厚さと比べた場合小さい厚さを有する表面に近い領域である。例えば、スパイクの深さは10μmであることがあるのに対し、基板の厚さは800μmであることがある。そのスパイクは、相補誤差関数形状に似た形状を有することがあるが、線形深度分布、ガウス深度分布、または別の分布に似ていることもある。スパイクの主な特徴は、それが、比較的浅い分布であり、膝KNで終わる、スパイクの底部(最も深い端)での圧縮レベルを越える表面圧縮の相当な増加を与えることである。
図4は、図2に示されるように、領域R2にベキ乗則部分PPを、領域R1に表面スパイクSPを有するモデルの応力プロファイルを示す。本開示の目的について、前提となる慣例は、圧縮応力は正であり、引張応力は負であることである。図4のモデルプロファイルは、ベキ乗則部分PPについて、深い二次プロファイルの上に加えられた線形スパイクSPを有する。
図4におけるスパイクSPの別の特徴、すなわち、スパイクSPにおける応力分布の典型的な勾配は、プロファイルのベキ乗則部分PPにおける典型的な勾配よりも著しく大きいことも、図2から認識される。一例において、ベキ乗則部分PPは、ガラス基板の中心面からの距離のべき関数によりうまく記載されると推測され、べき指数は約1.5と約4.5の間の範囲にある。一例において、この補助的なベキ乗則部分PPは、準放物線と仮定され、品質管理測定の目的のために、放物線と近似できる。
この方法の1つの実施の形態において、スパイクSPのCSSPおよびDOLSPは、従来のFSM測定を使用して測定される。DOL測定の精度を増加させるために、NaおよびKの混合物中で交換された例示のLi含有ガラスの臨界角移行は、実質的に急であり、測定誤差を受けにくいので、TMスペクトルのみを使用して、スパイクのDOLSPを測定することが好ましいであろう。本開示において、呼称DOLおよびDOLSPは、同じ数量、すなわち、高い圧縮応力CSSPを有するKの豊富な表面近くのスパイク層の層の深さを称するために、交換可能に使用されることに留意のこと。
スパイクの中央張力CT寄与は、方程式:
を使用して計算され、式中、Tは試料の厚さである(図1参照)。Naプロファイルの中央張力CTに対する寄与は、測定された膝応力σkneeと関連付けられる。Na分布により生じる応力を記載するために使用される補助プロファイルの表面応力が、膝での応力とほぼ同じであると仮定することによって、大雑把な推定値を見つけることができる。それゆえ、
が得られ、式中、σkneeはプロファイルの膝、例えば、スパイクの底部での応力であり、
により与えられ、式中、
は、図3Aおよび3Bに示されような、臨界角強度移行の実効屈折率である。パラメータSOCは応力光学係数である。上の式における分子は、複屈折BRと定義することができ、この場合、その方程式は
と読める。この方程式は、より一般的に
と記載することもでき、式中、CFDは、0.5と1.5の間の較正係数であり、これは、TMおよびTE強度移行の基本的に異なる勾配、膝の近傍におけるTMおよびTE屈折率プロファイルの異なる形状、および強度移行の位置を特定する方法の詳細に関連している回復した臨界角値の間の系統補正値を説明する。上述したように、パラメータのσknee、CSknee、CSkおよびCSKの全ては、同じ数量、すなわち、膝応力を指す。
図4の点線の曲線により示されるように、ベキ乗則部分PPに関する仮定したベキ乗則またはベキ乗則プロファイルは、スパイクを含まないが、そのベキ乗則または放物線形状を試料の表面までずっと延在させる補助プロファイルと考えてよい。この補助プロファイルは、力平衡がとれており、それ自体の圧縮張力CTを有し、それゆえ、モデルのスパイクベキ乗則プロファイルのベキ乗則部分から垂直にシフトしている。
補助ベキ乗則プロファイルの関係
補助ベキ乗則プロファイルに適用できる関係の詳細な説明、並びに品質管理の目的のためのモデルのスパイクプロファイルのパラメータを計算するためにそれらを使用する関連方法がここに与えられる。
補助ベキ乗則プロファイルは、中心からの距離zの関数としての応力を与える。
スパイクプロファイルは、式
により与えられるいくぶん小さい圧縮の深さDOCを有する。このスパイクプロファイルの圧縮の深さDOCは、近似的に:
だけ補助ベキ乗則プロファイルのものより小さい。プロファイルのスパイクにより生じる圧縮の深さDOCの変化は、以下のように、補助ベキ乗則プロファイルの圧縮張力CTに対して正規化できる:
放物線補助プロファイルの特別な例において、以下の関係が適用できる:
・補助プロファイルは、
により与えられる圧縮の深さDOCparを有する:
・プロファイルの全中央張力CTtotは、スパイク中央張力CTspおよび放物線部分の中央張力CTpの合計と等しい:
・スパイクされたベキ乗則プロファイルの圧縮の深さDOCは、式:
を使用して計算することができる。
スパイクのCT寄与が補助プロファイル(すなわち、放物線部分PP)のCT寄与よりも著しく小さい場合、上記方程式の終わりにある近似式が有効である。
近似に基づく例示の方法
品質管理の例示の方法は、スパイクによるモードスペクトルの測定を含む近似手法を利用する。次に、この方法は、プロファイルの膝KNでの圧縮を推測し、中央張力に対するスパイク寄与の計算においてその膝圧縮を表面圧縮から除算することによって、中央張力CTに対するスパイクの寄与を推測することを含む。次に、この方法は、推測した膝応力も利用して、スパイクを除く深いベキ乗則プロファイル部分PPによる中央張力CTに対する寄与を推測することを含む。次に、この方法は、補助的な深いベキ乗則プロファイルの寄与とスパイクの寄与の合計として全中央張力CTtot、すなわち、CTtot=CTsp+CTpを見つけることを含む。一般に、この深い部分に対するCT寄与は、CTdeepと示してよく、これは、この深い部分がベキ乗則形状を有すると示される場合、CTpと交換可能に使用できる。
それに加え、前記方法は、モデルプロファイルの正確な式、またはスパイクによる小さいDOCの減少分だけすくない補助ベキ乗則プロファイルのDOCとしてDOCを与える近似式、すなわち、DOC=DOCp+ΔDOCsp(この数式において、負のΔDOCspがDOCpに加えられている)を使用することによって、プロファイルの圧縮の深さDOCを推測することを含むことができる。スパイクによるDOCのシフトしか本開示においては考えられないので、本開示において、ΔDOCspは、単にΔDOCと示されることがあることにも留意のこと。
前記方法の一例において、そのプロファイルのベキ乗則部分PP(図4参照)がベキ乗則プロファイル形状によりうまく示される領域にあることを確認するために、スパイクSPのDOLが使用される。詳しくは、スパイクのDOLが増加するにつれて、Naの侵入が、スパイクのDOLにほぼ比例して増加する。それゆえ、KおよびNaの同時の内部拡散が使用されるガラス基板について、どの特定のガラス厚についても、最小スパイクDOLspを設定することができ、それより上では、プロファイルの深い部分は、放物線であると考えることができる。別の例では、仮定したベキ乗則モデルから実質的に逸脱し始める物理的プロファイルを排除するために、DOLspの上限も課してよい。
より正確な方法
上述した方法は、近似に基づき、それゆえ、より正確な方法のいくぶんより単純化されたものである。その単純化は、スパイクのCT寄与が補助的なベキ乗則プロファイルのCT寄与よりもずっと小さい場合に、ほんの小さい誤差しか生じない。スパイクのCT寄与は、補助的なベキ乗則プロファイルに対して量CTspだけ垂直に深いベキ乗則部分PPをシフトさせる。その結果、モデルのスパイクプロファイルの膝での圧縮は、量CTspだけ膝の深さでの補助プロファイルの圧縮よりも実際に小さい。
さらに、表面と、屈曲部の深さとの間で、補助的なベキ乗則プロファイルの圧縮の微小変化があり、力平衡のとられたベキ乗則プロファイルについて、CTは、CSp/pと実際に等しい。
以下は、化学強化ガラス試料のプリズム結合測定から得たようなモードスペクトルからのモデルのスパイクベキ乗則プロファイルのパラメータを決定するためのより正確な方法の一例を示す:
a)準備の
を計算する;
b)補助プロファイルの準備の表面圧縮を計算する;
c)(ステップ4、5、および6の随意的選択肢)準備の
を計算する;
d)より正確な
を計算する;
e)より正確な
を計算する;
f)より正確な
を計算する;
g)(随意的;通常は不要)−所望のレベルの収束または精度まで、反復し続けて、CTspおよびCSparのますます正確な値を見つけることができる。複数回の反復はめったに必要ないであろう。スパイクの深さが基板厚の約3%超を示すであろう比較的薄い基板においては、複数回の反復が有用であるかもしれない;
h)(随意的)例えば、方程式:
の形態のうちの1つを使用して、プロファイルの圧縮深さを決定する。
上述した方法により、スパイクされたベキ乗則プロファイルモデルにより適度にうまく記載される応力分布を有するスパイクされた二重イオン交換プロファイのQCに関する一般的な補助ベキ乗則プロファイルを適用できる。この方法は、膝応力の直接測定を回避する。先に記載された方程式:
から膝応力を評価するために直接的に
を測定する代わりに、膝応力は、スパイクイオンの侵入に等しい深さ、例えば、スパイクの深さDOLspで生じることを観察することによって、膝応力が見つかる。
膝応力の先の厳密な定義は、プロファイルが膝の位置で勾配に急激な変化を有する場合に、最も容易に理解される。実際に、ほとんどのプロファイルは、勾配を徐々に変化させるが、深さ=DOLspの近傍では速く変化させ、σkneeは、モードスペクトルから測定して、ほぼ深さ=DOLspで生じる。それゆえ、σkneeの計算において、一部には、応力がゆっくりと変化する深い領域に接続された急な線形切頂応力スパイクを有するモデルの単純明白な記載において、応力の連続分布と応力勾配の急変との間の違いを説明するために、しばしば1に相当する大きさの較正係数が使用される。
表面応力およびその勾配は、CS、応力勾配sσおよびスパイクのDOLの測定によって、スパイクの深さ領域に制限されるTMおよびTEモードの実効屈折率のプリズム結合測定から得られる。
表面応力および線形スパイクの勾配は、以下の分析を使用して見つけられる:WKB近似を使用すると、光導波路における2つの最低次モードの変わり点x1およびx2は、関係式
を使用して見つけることができ、式中、n0は、深さの誘電感受性と共に線形に減少するプロファイルの表面屈折率であり、n1は、最低次モードの屈折率であり、n2は、第2の最低次モードの実効屈折率であり、λは光波長である。線形プロファイルの表面屈折率は、関係式:
によって同じ最初の2つのモードから見つかる。n1−n2<<n1であるプロファイルについて、さらに単純な関係式を使用できる:
次に、スパイクの応力プロファイルに関連するTMおよびTE屈折率プロファイルの各々の屈折率勾配は:
により与えられる。線形プロファイルの表面屈折率および屈折率勾配に関する先の関係式は、TMおよびTE表面屈折率
並びにTMおよびTEプロファイル屈折率勾配
を得るために、TMおよびTEモードスペクトルの両方に適用できる。これらから、表面応力CSおよび応力勾配sσが得られ:
式中、先に述べたように、SOCは応力光学係数である。TMまたはTE偏波のいずれか、または両方において、3つ以上の導波モードが支持される場合、ひいては、多重モードの測定実効屈折率を各偏波について1つの屈折率勾配に関連付ける線形回帰を使用することによって、偏波当たり3以上のモードの測定実効屈折率を利用することにより、勾配測定の精度を改善することができることに留意のこと。
膝応力を得るには、今では一工程、すなわち、スパイク深さDOLspの測定が残されており、これは、TMスペクトルの分析によって得られる。最高次導波モードとTM臨界角に対応する屈折率との間の屈折率空間は、先の2つのモードの間隔のどの割合を示すか、そしてより高い精度が望ましい場合には、いくつの導波モードが導波されるかに基づいてモードの割合が割り当てられる。このタイプのDOL計算は、FSM−6000装置によってごく普通に行われる。
最後に、スパイクの深さは、式:
により与えられ、式中、Nは、最後の導波モードと強度移行の臨界屈折率ncritとの間の空間に割り当てられたモードの割合を含む導波TMモードの数であり、λは測定波長であり、ncritは、図3Aおよび3Bに
と示されたTMスペクトルの臨界角に対応する実効屈折率である。
DOLspはTM結合スペクトルから良好な精度で測定されるので、スパイクの底部での膝応力CSkneeは、関係式:
を使用して見つけられる。
膝点の近傍における真のプロファイルと、スパイク形状に関する仮定モデルとの間の系統的差異を考慮すると、膝応力は、以下のより一般的な関係式:
により見つけられ、式中、膝較正係数KCFは、通常、0.2と2の間であり、真のスパイク分布とスパイク形状の仮定モデルとの間の形状の差異、並びにDOLspがモードスペクトルから計算される特定の様式を説明する働きをする。例えば、表面屈折率に一般に使用される方程式は
であり、これは、線形スパイクにとって正確な係数1.317の代わりに0.9の係数を使用する。0.9の係数を有する表面屈折率の式を使用する場合、得られる計算DOLは、純粋に線形のスパイクDOLよりも高いようである。
一般的なベキ乗則補助プロファイル(または先の開示における二次補助プロファイル)について先に記載されたスパイクされた深いプロファイルのパラメータを導き出すために、近似アルゴリズムまたはより正確には反復アルゴリズムに使用される場合、DOLspの正確な測定を使用する、膝応力の測定のための改善された方法は、破砕性制御のためのCTの推測の精度が改善された品質管理方法を与える。膝応力は、それだけで、ガラス強度の重要なパラメータであり、そのパラメータの精度の改善も価値のあることである。この改善された方法により、典型的に、2倍またはそれより多く、測定のためのスウィートスポットの幅が増す。
膝応力の間接測定を含む別の実施の形態において、その方法は、スパイクの最後の導波モードの複屈折と膝応力との間の強い相関関係を利用する。スパイクCSおよびDOLが非常に狭いそれぞれの範囲内に維持される場合、ひいては、求められている膝応力と、スパイクの最後の導波TMモードおよび最後の導波TEモードの間の有効屈折率の差との間に、強い相関関係が形成される。
この方法は、品質管理(QC)測定のためのプリズムカプラにより得られるスペクトルの最後の導波モードの複屈折を利用する。ここで、指数「n」の一般的な累乗プロファイルを使用する。ベキ乗則プロファイルには、n=2であり、三次方程式には、n=3であり、方程式を一般的にするために、n=2.37のような端数プロファイルも可能である。本開示において、nがプロファイルの累乗を称する場合、これは、補助的な深いプロファイルの累乗を表すためにも使用されるpと同じ意味を有する。
図5の助けを借りて示される、累乗(この場合、n=2の放物線)補助プロファイルを使用して、力平衡プロファイルには、以下の表現が使用される:
式中、Lは厚さである。指数「n」のこの累乗プロファイルの深い部分の層の深さDOLdeep
により与えられる。
FSMは、
により与えられる近似の拡散深さとしてスパイクのFSM_DOLを測定し、式中、Dは拡散係数であり、τは拡散時間である。
相補誤差関数の形状を有するスパイクについて、膝応力は、〜K1×FSM_DOL=1.25×FSM_DOLの深さで生じると仮定でき、よって、スパイクの応力区域のほとんどがCT計算に含まれることが実験的に分かる。
スパイク寄与のためのΔCTspikeの近似方程式を得ることができる。ここで、K1は、この特定の場合について、1.25に設定された実験的因子である。この因子K1は、膝応力が推定される点を調節することによって、深さ=FSM_DOLでのスパイクの尾部により寄与を受ける非ゼロ残留応力を補う働きをする。
点σ2'(K1×FSM_DOL)=σ2'(1.25×FSM_DOL)は、スパイクリチウムガラス試料の導波モードと、連続体との間の移行の間のCSと、非常に近い。この点は、妥当な近似として図3Aおよび3Bに示されているようにCSkneeと呼ばれている。ガラス内のより深いCTspikeの寄与による応力およびオフセットを近似することも妥当である。
ベキ乗則プロファイルは、そのスパイクと比べて緩慢に変化するので、放物線領域における〜(K2)×FSM_DOL〜(1〜3)×FSM_DOLでの応力は、スパイクの存在を感知しないであろうと仮定できる。
これにより以下の近似を利用できる:
および
ここで、(1)の放物線方程式を使用して、
および
が分かる。因子K1は、モードスペクトルから計算した深さDOLspを越える非ゼロスパイク応力分布を説明する。
3ではなく2の指数を使用する場合、結果はほぼ同じであり、ある場合には、σ1(0)の1%〜3%しか変化しないことを明らかにすることができる。したがって、FSMにおいて
の近似値を見つけられた場合、この誤差範囲内で第1の応力放物線の元の応力を計算するために、式(6)を使用できる。
実際には、Liガラス試料のスパイクにおける連続体と導波モードとの間の移行で生じた応力を調べることによって、
を近似的に測定することができる。
この点では、TMおよびTE偏波におけるモード線の間の距離およびそれらの屈折率を計算することによって測定できる妥当な近似としての、図3Aおよび3Bに示されるような、点CSkneeとして、近似的に
を使用できる。材料の応力光学係数SOCを考慮すると、SOCによるこの点での屈折率差の除算が、CSknee応力値をもたらすであろう。
スパイクに関するFSMにより与えられるCS〜σ2'(0)およびFSM_DOLにこれが加わる。したがって、CTdeep=〜σ1(0)/n、式中、放物線の深いプロファイルについてn=2であり、ΔCTspikeは、
(便宜上繰り返す)として、(3)に与えられる。
次に、それから、全中央張力が、スパイクと放物線部分の寄与の合計と等しいと計算できる:
所望であれば、スパイクベキ乗則プロファイルの圧縮深さは、方程式:
を使用することにより、計算/推定できる。これらの方程式は、プロファイルの深い部分が、事実上、一般的な累乗プロファイル(n=2について放物線)であり、表面近くにスパイクが加えられていると仮定する。そのスパイクが、応力振幅において小さく、プロファイルのより深い部分と比べてそれほど深くない場合、その有効性はよりよく整合している。
一般的に累乗「n」プロファイルに加え、この開示と、従来技術の方法との間の重要な違いは、TMおよびTEスペクトルの両方に現れる最高次導波モードを参照して、測定された「最後の共通モード」を使用して、どのようにFSM_DOLが計算され、どのように
が見つけられるかである。一例において、TMの各々が3モードを有し、TEスペクトルが3モードを有する場合、ひいては、モードが減少する実効屈折率により順序付けられる場合、各スペクトルの3番目のモードに最後の共通モードが割り当てられる。TMスペクトルが3モードを有し、TEスペクトルが2モードを有する場合、ひいては、各スペクトルにおけるモードが減少する実効屈折率により順序付けられる場合、最後の共通モードは各スペクトルにおける2番目のモードである。
これは、測定が妥当なノイズおよび確実性で可能である値の範囲に直接対応する。このことが図7Aから7Cに示されており、これらの図は、それぞれ、化学強化ガラス基板の形成中の例示のモードスペクトルを示している。それらのモードスペクトルは、380℃の温度での51質量%のKNO3および49%のNaNO3からなる浴中における、1.1時間(図7A)、2.2時間(図7B)および3.8時間(図7C)に亘る拡散後に撮られたものであった。
測定光の波長は、プリズムカプラシステムおよびカメラを使用して、598nmであった。拡散時間に応じて、「新たなモード/縞」は、画面の端に見え始めることが観察できる。これは、画像におけるノイズ、およびスパイクと応力プロファイルの長い尾部との間の移行の不安定な決定をもたらす。この点は、屈折率nTE kneeおよびnTM kneeを見つけられる位置として図3Aおよび3Bに示されている、それが示す応力曲線上の屈曲のために、境界/連続体または「膝点」と称される。
図7Aは2つの縞しか示していない。図7Bは、境界にモードが現れている、2番目と3番目の縞の間に移行領域TRを示す。図7Cは3つの縞しか示していない。ここでの概念は、FSM_DOLおよびCSkneeを決定するために全ての公知のモードを使用する、特に、「最後の共通モード/縞」を使用するだけで測定する場合(上述したような「熱モード」)と比べて、全てのモードに加えて、境界/連続体または膝点を使用する場合(「化学モード」として知られている)、精度にかかわらず、測定の安定性を検査することである。
上述した一連の時間の試料においていくつか測定を行うことによって、重大な傾向が観察できる。図8Aおよび8Bは、時間(時間)に対する層の深さDOL(μm)のプロットである。そのプロットにおいて、領域R1は589nmでの2つの縞(TMモード)に基づく測定を示し、領域R2は589nmでの3つの縞(TMモード)の使用の間の移行を示し、領域R3は589nmでの3つの縞(TMモード)を使用する測定を示す。図8Aおよび8Bは、上述した「化学モード」または「全モード縞」を使用した、スパイク(FSM_DOL)の層の深さDOLの一連の時間の測定を示し、計算において、最後の縞と膝点との間の分離が使用され(図8A)、計算において、「熱モード」または「全モード縞」のみが使用されており(図8B)、これは、最後の縞により制限される。
図8Aおよび8Bにより、測定されたFSM_DOLが振動しない(ここでは、連続体領域に入るモードがない)FSM_DOLに関する比較的安定な測定を与える領域R1およびR3を明白に観察することができる。しかしながら、時々、モードスペクトルの連続体領域において余計なモードを計算するという事実のために、FSM_DOLが振動する領域R2がある。
我々の目的のために、2以上のモードを有する領域は許容できるが、実際には、設定点としてT約3.5時間の拡散時間の場合に関心がある。この場合、最後の公知の縞と連続体との間の空間(図6Bの54TEおよび54TM参照)を含まずに、「全ての縞」だけを使用して測定する場合、FSM_DOLはそれほど広がりがない(すなわち、より小さい標準偏差)ことがさらに分かる。したがって、プロセスをより確実に管理し、これらの安定な測定領域R1およびR4の位置をより効率的に特定する手段を提供できる。
図9Aおよび9Bは、図8Aおよび8Bに似ており、時間に対する表面での圧縮応力CS(MPa)のプロットである。図9Aのプロットは、最後の縞により計算が制限される、熱モードまたは「全てのモード縞」を使用する図9Bと比べた、計算において、化学モード、または「全てのモード縞」に最後の縞と膝点との間の分離を使用する。この場合、最初の2つの縞しかCSの計算に使用されず、これは、実際に観察されたことであるので、値の大きい変化は予測されない。
図10Aおよび10Bは、図9Aおよび9Bに似ている。図10Aは、膝での応力を計算するために化学モードまたは境界/連続体または膝点を使用する。図10Bは、膝での近似応力を推測するためにスケーリング定数によって乗じられる局所応力を計算するために、膝点ではなく、熱モードまたは「最後の共通モード」を使用する。
この場合、FSM−6000プリズム結合応力計の「化学モード」において、個別モードを有するTIR領域と、深い領域に結合した放射モードの連続体との間の特定され保存された境界の位置によって、臨界角およびその対応する実効屈折率が分かり、その膝応力は、
によって計算できることが重要である。
FSM−6000装置の「熱モード」は、TMおよびTEスペクトルに共通する各モードに対応する抽象応力値を計算する。これらの抽象応力値は、問題のTMおよびTEモードの実効屈折率の差を応力光学係数(SOC)で割ることによって得られる。本出願の発明者等は、スパイクで導波された最後のモードの空間分布と、応力プロファイルにおける膝の領域との間には相当な空間的重複があるので、「最後の共通モード」に対応する抽象応力を使用して、膝での応力を計算できると判断した。1つの比較的大雑把な実施の形態において、膝応力は、代理の最後の共通モード応力をスケーリング因子K3で乗じることによって、近似的に得ることができる。この較正係数は、最後の共通モードの代理応力を、独立した手段によって(例えば、屈折近視野技術により、偏波応力測定により、または拡散と結果としての応力分布のコンピュータ・シミュレーションにより)測定された実際の膝応力と比較することによって、実験的に見つけられる。
実験的因子K3は、特定の範囲の方策に使用できるスケーリングを生成するために、「膝点」での測定、および最後の共通モードの代理応力の計算によって、得る必要がある。
T=3.5時間辺りの拡散時間に関するここでの特定の場合において、このスケーリング因子はK3=0.646である。したがって、「最後の共通モード」を使用すると、膝での応力を計算することができ、この情報を、
により与えられるような先の式に使用できる。
最後の工程は、K2因子を見つけることである。一例において、これは、他の手段による(例えば、破壊的測定による)応力プロファイルの測定と、次いで、FSM_DOLを使用して見つけた値との比較によって、実験的に行われる。上述したように、K2のこの値は、1と3の間である。したがって、K2は、特定の範囲の試料に関する測定FSM_DOLの関数としての膝の正確な位置のスケーリングである。先に述べたように、プロファイルの深い部分は緩慢に変化するので、ここでの特定のレベルの不正確さにより、大きい誤差は生じない。
最後に、FSMにより測定されるCSは、線形拡散プロファイルを考慮した近似であることも知られている。ある場合には、CSのより正確な決定が必要であれば、それは、別の補正因子K4により補正できる。この因子は、通常、極めて1に近い。実際に、約1.08のK4により、相当な範囲でCSがより正確に表されることが分かった。したがって、必要であれば、CSの決定をより正確にするために、関係式:
も使用して差し支えない。
「最後の公知モード」の方法に関して先の式の全てを使用する例が、図11の表1に述べられている。表1において、それらの式を使用して、様々な時間のガラス試料に関する応力プロファイルの臨界パラメータの全てを生成した。使用した定数を以下に示す:n=2(放物線の深い部分PDPについてのベキ乗則プロファイル)、K1=1.25、K2=2、K3=0.646、およびK4=1(CSについて補正せず)。試料は、380℃の温度で、51質量%のKNO3および49%のNaNO3からなる浴中で調製した。
その方法の別の実施の形態において、イオン交換の結果としての試料の質量増加が、プリズム結合測定と共に使用される。この質量増加は、放物線プロファイルモデルの使用が品質管理にとって有効であるように、十分なNa+イオンがLi+イオンと交換されたことを確認するために使用してもよい。この目的のために、標的の許容される質量増加範囲は、試料の全表面積および試料厚に基づいて、イオン交換について規定される。代表試料の質量をイオン交換の前後で測定し、試料当たりの測定した質量増加が標的範囲内に入った場合、品質管理のプリズム結合測定が有効であると考えられる。
前記方法の別の実施の形態において、試料形状の正確な制御、およびある製造過程において一般的な個々の試料厚の測定を利用する。この場合、高精度(±1マイクロメートルなど)で試料厚を単に測定し、試料のイオン交換後の質量を測定することによって、試料が適切な質量増加を有したことを確認することが可能である。イオン交換後のガラスの公知の形状仕様、測定厚、および公知の密度から、イオン交換後の試料の質量を計算する。
イオン交換の結果としての典型的な体積変化を考慮した補正因子を適用してもよい。次に、測定したイオン交換後の質量から推定したイオン交換前の質量を除算することによって、質量増加を推定する。質量増加が標的範囲内に入る場合、そのプロファイルは、品質管理モデルプロファイルにより適切に表されると考えられ、プリズム結合QC測定が有効と考えられる。
CSkの間接測定のための応力勾配方法の別の実施の形態は、最初の2つの導波モードの実効屈折率のみから測定されたスパイクの勾配およびスパイクのDOLを使用した実施の形態を上回る、CSkの測定精度の相当な改善を示す。先に記載された元の方法は、これらのモードに対応する結合スペクトルの縞の位置の検出における通常のばらつきに関連する精度の制限を被った。
本発明の改善された方法では、適用できる場合、少なくとも1つの偏波に関して3つ以上のモードを利用して、相当改善された精度で応力勾配を計算し、それゆえ、CSkのずっと正確な計算が可能になる。隣接する縞の間隔における画像ノイズ誘起誤差は、非相関性であり、3つ以上の縞の位置による簡単な線形近似が利用される場合、実質的になくなるので、この方法はうまくいく。
前記方法は、2つの偏波の少なくとも一方(TMおよび/またはTE)において少なくとも3つの縞を使用することによって、実質的に線形のスパイクに関するCS測定およびCSk測定の精度を相当改善する(下記に紹介され、説明されている、図12および表2Aおよび2Bを参照のこと)。実質的に線形の形状からわずかから中程度にはずれるスパイク形状は、精度の改善においてまだ有用であり得るが、最も正確なCSk値を得るためには、線形からずれる形状の補正が必要であろう。このタイプの補正は、例えば、各特定のスパイク形状について一回限りの較正によって得ることができる。その較正は、CSkが計算されるDOLの割合を特定することを含むことがあり、その割合は、1より大きいことも小さいこともあり得る(その割合は、厳密に線形のスパイクでは1と等しい)。
膝応力を計算する方法
以下は、一度にいくつかのモードを利用する勾配フィッティング方法によって任意の特定のモードのノイズに対する感受性が減少した、膝応力CSkを計算する例示の方法を記載する。
以下の方程式がこの方法に使用され、その方法は、スパイク内に限定される2つの任意モードmおよびl、nmおよびnlであるそれらの実効屈折率、並びに屈折率勾配snに関する線形プロファイルについてである:
上記方程式は、線形回帰、またはモードの各対からのsnの評価を行い、snの平均を計算するために使用できる。モードの計数は、最低次モードについて、m=0から始まる。パラメータλは、測定に使用される光波長である。
このように膝応力を計算する方法の一例は、以下の工程を含む:
1)基準屈折率を設定して、実際の実効屈折率として全ての測定モードを得る。良好な基準屈折率は、通常、TM臨界角移行に対応する屈折率である。ZeplerおよびFORTEガラスについて、この屈折率は、元の基板の屈折率(通常、規定される)に非常に近い。
2)導波モードの角プリズム結合スペクトルを使用して、各偏波について、全てのモード実効屈折率nm、m=0、1、2、・・・を測定する。
3)所望であれば、nm+nlがほとんど変化しないと仮定し、それに、
と等しい定数を割り当てる。
4)整数m、l≧0の各対について、
を計算する。
5)主要勾配Sを見つけるために、方程式yml≡nm−nl=SBmlの線形回帰を行う。
6)所望であれば、線形回帰の品質が適切である(例えば、R2が最低要件より大きい)か否かを検査する。
7)sn=S3/2を使用して勾配屈折率を見つける。
8)その後の膝応力計算のために、
を使用して、表面屈折率を見つける。
9)より高い精度が望ましい場合、モードの各対のついて、
を先に述べたような、測定値の実際の合計nm+nlと置き換える。
10)nsurfの計算に使用した
の計算のために、必要に応じて、反復手法を使用し、ここで、第1の工程において、2n0を使用し、二回目の反復において、
を使用し、例えば、一回目の反復から推測された表面屈折率を使用して、表面および第1のモードの平均を計算する。より速く計算するために、
を使用する。
11)膝応力を見つけるために、表面CSを計算する:
12)膝応力を見つけるために、応力勾配を計算する:
13)より高い精度のために、上側のTMスペクトルからDOLを見つける。
14)膝応力を計算する:σknee=CS+sσ×DOL
15)スパイクのより深い端部が、深い側で切頂されたような線形からいくぶん異なる場合、補正因子を適用する:σknee=CS+F×sσ×DOL、式中、Fは補正因子であり、通常は、約0.4と約1の間であるが、負の曲率の領域を有するスパイクについては、1を超え得る。その補正因子は、二次イオン質量分析法(SIMS)、グロー放電発光分析法(GDOES)、または電子マイクロプローブにより測定されたカリウム(K)の実際の濃度プロファイルを考慮することによって、計算できる、または測定した膝応力を先の方程式と比較し、それらを一致させるFの値をフィッティングさせることによって、実験的に見つけられる。
CSおよびCSkの精度を改善するために、上記方法を、カリウムが豊富なスパイクのTMおよびTE屈折率プロファイルのいずれかまたは両方に適用できるのが明らかである。この改善は、TMおよびTEスペクトルの両方に適用される場合に最も著しいが、その方法は、それらのスペクトルの一方のみ(例えば、TEスペクトル)が2つの導波モードを有する場合に使用することができ、その場合、線形回帰は、少なくとも3つの導波モードを有するスペクトルにしか適用されない。さらに、一般に、異なる数のTMおよびTEモードを使用して、その方法を適用できるのが明白であるが、同じ数のTMおよびTEモードが使用される場合に、その精度が最も高くなるであろう。
異なるDOLの範囲を網羅するいくつかの試料の実際のプリズム結合測定に対する間接的CSk計算のための勾配方法の2つの主要な実施の形態の適用からのデータが、下記の表2Aおよび2Bに示されている。表2Aは、2つのモードを使用した従来技術の計算方法の結果を示しているのに対し、図2Bは、追加のモードを使用する、ここに開示されたような改善された計算方法の結果を示している。
表2Aおよび2Bのデータから、最初の2つのモードのみ(近似曲線A)からと、勾配計算に全ての利用可能なモード(近似曲線B)からの2つの方法を使用して導き出されたCSkに対するCSのプロットが、図12に示されている。表2Bの最後の行は、表2Aの方法に使用されるような2つの最低次モードのみ(近似曲線A)ではなく、全てのモード(3以上)の使用から勾配が導き出され場合のCSkの間接測定における実質的に減少した標準偏差を示している。
同じ改善方法に関する図12のデータは、減少した標準偏差を示すCSkに関する実質的により小さい広がりを有する。そのデータは、CSに対するずっと小さい依存性も示し、最初の2つの縞のみからのCSkの導出が、CSkをCSに相互に関連付ける測定誤差に左右されることを示唆している。
この方法の2つの他の実施の形態は、先に開示された他の間接方法、すなわち、CSkを推測するためにスパイクの最高次導波モードの複屈折を使用する方法に基づくCSkの測定精度における相当な改善を示す。この最高次導波モードの実効屈折率は、応力プロファイルの膝が生じる深さに対応する実効屈折率よりもほんのわずかに高い。それゆえ、そのモードの複屈折は、膝応力により著しく影響を受ける。スパイクCSおよびDOLが一定に保持される場合、ひいては、膝応力CSkは、最高次スパイクモードの複屈折における変化の実質的に唯一の推進要因であろう。
先に記載された方法は、最高次スパイクモードの複屈折の割合として膝応力CSkを計算する。化学強化カバーガラスに典型的なように、比較的広い製品仕様により、スパイクのCSおよびDOLが中程度にまたは著しく変動して差し支えない場合、この方法に問題が生じ得る。
下記に開示されている膝応力CSkを計算する方法の2つの改善された実施の形態は、CSkの間接的に回復された値がより正確であるように、代理導波モードの複屈折に対するスパイクの変動するCSおよびDOLの影響を補正する。CSk測定の精度の改善は、最後の縞の方法により間接的に導出されたCSk値の著しい歪み(膝応力誘起複屈折の代理として働く最高次導波モードの複屈折)を補正することによって追求される。
前記方法の1つの態様において、選択された代理導波モードの複屈折の導関数は、目的の製品に関する公称値からのCS、DOL、およびCSkの偏差に関して計算される。次に、CSkは、これらの計算されたまたは実験的に導出された導関数と、目標値からのCSおよびDOLの対応する測定偏差との積に関連した補正を適用した後、測定された代理モード複屈折から計算される。
一例において、スパイク形状は、表面から膝の深さまで線形分布を有すると仮定されることがある。これは、一段階法の良好な近似である。相補誤差関数形状のスパイクは、二段階法の良好な近似と考えることができ、ここで、第一段階は、浴中のより低い実質的に非ゼロのカリウム濃度を使用し、第二段階よりも実質的に低いCSを形成し、第二段階は、第一段階とほぼ同じかまたはそれより低い温度で、実質的に短いイオン交換時間を有する。プロファイルの特定の形状は、補正の方法に影響せず、補正因子の絶対値にしか影響しない。
この例において、線形スパイク近似を使用することによって、最後の縞の複屈折を計算した。その製造過程は、約20質量%のNaNO3および約80質量%のKNO3を有する混合物中の約1.6時間に亘る380℃でのイオン交換が施された0.5mm厚のCorning2321ガラスの試料を含む。その目標の公称CSは675MPaであり、公称DOLは9マイクロメートルである。
表3が図13に示されており、その表は、CSk、CS、およびDOLのいくつかの異なる仮定値に関するTMおよびTE偏波の両方についての3つの導波モードの計算された実効屈折率を示している。実効屈折率は、例えば、波動方程式を数値的に解くモード解法、または転送行列手法によって、数値計算することができる。そのような方法は、当該技術分野において周知である。
八番目の列は、三番目の導波モード(モードの指標付けは0から数えられ、それゆえ、三番目の導波モードはTM2/TE2である)の複屈折を示している。九番目の列は、最高次導波モード(この場合、三番目)の複屈折に対応する抽象圧縮応力CSn2を示す。この抽象圧縮応力は、モード複屈折を応力光学係数SOCで割ることによって得られる。
最も右側の列は、対応するパラメータの単位変化(すなわち、CSkでは1MPaの変化、表面CSでは1MPaの変化、またはDOLでは1マイクロメートルの変化)による計算された抽象圧縮応力における計算変化を示す。これらは、おおよそ、推進パラメータの変化に関する抽象圧縮応力の導関数として使用できる。そのように計算された導関数が、あるパラメータの増加する側と、同じパラメータの減少する側とは、わずかに異なるであろうことが表3から分かる。これは、導関数を計算するために有限区間を使用するためである。その差は、推定のためにより小さい区間が使用される場合、減少し得る。実際に、パラメータ変化の正の側と負の側からの平均導関数は、かなり良好な補正を行うために、全区間に使用されることがある。
最高次導波共通モードの複屈折から計算される代理抽象モード圧縮応力をCSsurと示す場合、ひいては、膝応力の補正値は、CS、DOL、およびCSsurの測定値を使用しても、CS、DOL、CSk、およびCSsurの公称値を使用しても、計算することができる。一般に、計算は、形式
を使用することができ、式中、補正値CorrCSおよびCorrDOLは、それらの公称値からのCSspおよびDOLspの導関数と、CSspおよびDOLspの変化に対する代理応力CSsurの対応する感度との積から計算される。本開示において、下付文字のないCSが使用される場合、それは、スパイクCSspの表面圧縮応力を意味することに留意のこと。上記方法の単純な実施の形態は、方程式:
を使用する。
上記例において、その方程式は
となる。CSspおよびDOLspのそれらの公称値からの偏差と、対応する補正値CorrCSおよびCorrDOLとの間の直線関係の先の使用により、CSspおよび/またはDOLspの測定がかなりの確率的誤差(ノイズ)に曝される場合、CSkが、増加した標準偏差を受けやすくなる。ある場合には、その増加した標準偏差は問題となり得る。各補正値と、CSspまたはDOLspのその公称値からの対応する偏差との間の非直線関係を使用して補正の量を制限することは、計算されたCSkを安定化させるのに役立ち得る。一例において、補正は、以下によって計算できる:
式中、Δ1およびΔ2は補正の制限値であり、CSspおよびDOLspの値のノイズによる過剰補償を防ぐ。
前記方法の別の実施の形態において、求められている膝応力CSkおよび代理応力(最後の導波モードの複屈折から計算した)を関連付けるために使用される因子K3は、表面CSおよびスパイクDOLとともに変動して差し支えなく、よって、代理応力の計算からのCSkの抽出値は、様々なCSとDOLとの組合せについて、実際に膝応力に良好に一致し得る。
一例において、前記CSおよびDOLは、150MPaの近傍の膝応力、500MPaの近傍のCS、および10マイクロメートルの近傍のDOLを有する化学強化試料の光学モードのシミュレーションにおいてわずかしか変動しなかった。次に、シミュレーションにおいて入力された膝応力を、シミュレーションにより計算された代理抽象モード応力で割って、要因K3がCSおよびDOLによりどのように変化したかを見出した。
図14Aは、CSに対するK3の計算した依存性(すなわち、K3対CS(MPa))を示す。垂直線は、この例においてCSk計算の目的のためにK3を定数として近似できるCSの範囲を示す。実質的により急勾配(例えば、100MPa/マイクロメートルの近傍の勾配)のスパイクに関する他の場合には、K3を定数として近似できるCSの範囲はより狭いであろう。
図14Bは、同じデータから計算されたCSに対するK3の導関数(dK3/dCS)を示す。これを使用して、補正を適用することによって、応力プロファイルの較正測定(例えば、偏波分析法または屈折率近視野測定による)中に得られた公称K3値からK3値を計算することができる。
図15は、DOLに対するK3の依存性を示す。約9.5マイクロメートルより小さいDOL値では、おそらく、導波モードから漏洩モードに移行する三番目のTEモードのために、依存性はより急勾配になる。通常、測定は、その場合にスウィートスポットにはなく、そのような領域は避けられるであろう。
図16は、比較的小さくほとんど変化しない導関数の領域、および絶対値で相当増大する、急速に変化する導関数の領域を有する、DOLに対するスケーリング因子K3の導関数(dK3/dDOL)を示す。DOLに対するK3の導関数が絶対値で小さく、ほとんど変化しない領域での作動が、最後の導波モードの複屈折に基づくCSkの間接的測定を含む実施の形態に好ましい。
一例において、K3の補正値は、以下のように計算できる:
別の例において、K3の値は、CSとDOLの組合せの行列について、表にすることができ、CSおよびDOLの測定値に対して最も近いCS/DOLの組合せを選択するアルゴリズムによって、測定中に読み出すことができる。
前記方法の別の実施の形態において、K3の値は補正する必要がない。代わりに、CS、DOL、および未補正のCSkの組合せの範囲を、品質管理測定中に、CSとDOLが高く、CSkが低い組合せを却下するできるように、いくつかの領域に分けることができる。これは、高いCSとDOLの両方が、最高次導波モードの代理方法によって、間接的に測定されたCSkを上昇させる傾向にあるという観察を説明する。
一例において、CSとDOLの仕様の積によって、プロセス空間(プロセスウィンドウ)が定義される。次に、このプロセス空間は、地点(CSmax、DOLmin)を地点(CSmin、DOLmax)と関連付ける斜線に対して平行であることが好ましい、2つ以上の区域に分割される。次に、各区域について、部品を拒絶するための理由として、CSkの異なる下限値が使用され、そのように要求されるCSk下限値は、一般に、CSの増加およびDOLの増加と共に増加する。別の例において、CS/DOLプロセス空間は、条件CS*DOL=定数、または(CS−CSk nom*DOL=定数に対応する曲線によって、2つ以上の小区域に分割することができる。
ここに記載されたような開示の好ましい実施の形態に対する様々な改変が、付随の特許請求の範囲に定義されたような本開示の精神または範囲から逸脱せずに行えることが当業者に明白であろう。それゆえ、本開示は、その改変および変更を、それらが付随の特許請求の範囲およびその同等物の範囲に入るという条件で、包含する。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
アルカリイオンの内部拡散により形成され、上面と本体、該上面に直接隣接した応力の浅いスパイク領域、および膝で該スパイク領域と交差する、該本体内のゆっくりと変化する応力の深い領域を有する化学強化ガラス基板の応力プロファイルを特徴付ける方法において、
前記ガラス基板のTMモードスペクトルおよびTEモードスペクトルであって、各々がモード線および臨界角に関連する移行を含むTMモードスペクトルおよびTEモードスペクトルを測定する工程、
前記TMおよびTEモードスペクトル、または前記アルカリイオンの少なくとも1つの種類の表面濃度の測定を使用して、前記スパイクの表面圧縮応力CSspを決定する工程、
前記移行と該移行に最も隣接したモード線との間の距離を使用して非整数モード計数を得ることを含み、前記TMおよびTEモードスペクトルの少なくとも一方のモード線を使用して、前記スパイクの層の深さDOLspを計算する工程、
TEおよびTM移行位置の間の差を測定して、複屈折BRの量を決定する工程、および
CSknee=(CFD)(BR)/SOCとして膝応力を計算する工程であって、式中、SOCは応力光学係数であり、CFDは、0.5と1.5の間の較正係数である工程、
を有してなる方法。
実施形態2
前記アルカリイオンがNaおよびKであり、前記ガラス基板がLiを含有し、前記プロファイルの深い領域にNaが豊富であり、前記浅い領域にKが豊富である、実施形態1に記載の方法。
実施形態3
前記深い領域の応力プロファイルを、1.3と4の間の累乗係数を有するベキ乗則により近似する工程をさらに含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態4
前記層の深さDOLspが、前記TMモードスペクトルのモード線のみを使用して計算される、実施形態1に記載の方法。
実施形態5
前記層の深さDOLspが、前記TMモードスペクトルのモード線の少なくとも3つを使用して計算される、実施形態1に記載の方法。
実施形態6
アルカリイオンの内部拡散により形成され、上面と本体、該上面に直接隣接した応力の浅いスパイク領域、および膝で該スパイク領域と交差する、該本体内のゆっくりと変化する応力の深い領域を有する化学強化ガラス基板の応力プロファイルを特徴付ける方法において、
前記ガラス基板のTMモードスペクトルおよびTEモードスペクトルであって、各々が、前記スパイク領域に関連するモード線、全反射(TIR)の部分、前記基板の前記深い領域に光結合がある部分反射の部分、および臨界角に関連する、前記2つの部分の間の移行を含むTMモードスペクトルおよびTEモードスペクトルを測定する工程、
前記TMおよびTEモードスペクトルの少なくとも一方、または前記表面に隣接してあるアルカリイオンの少なくとも1種類の表面濃度の測定のいずれかを使用して、前記スパイクの表面圧縮応力CSspを決定する工程、
前記TMおよびTEモードスペクトルの少なくとも一方のスパイク領域の複数のモード線を使用して、前記スパイクの応力勾配sσを決定する工程、
前記移行と該移行に最も隣接したモード線との間の距離を使用して非整数モード計数を得ることを含み、前記TMおよびTEモードスペクトルの少なくとも一方のモード線を使用して、前記スパイクの層の深さDOLspを計算する工程、および
関係式:
CSknee=CSsp+(CF)(Sσ)(DOLsp
を使用して、表面圧縮応力CSsp、応力勾配sσ、および前記スパイクの層の深さDOLspを使用して、膝での圧縮応力CSkneeの量を計算する工程であって、CFは絶対値で0.5から2の範囲にある較正因子である工程、
を有してなる方法。
実施形態7
前記アルカリイオンがNaおよびKであり、前記ガラス基板がLiを含有し、前記プロファイルの深い領域にNaが豊富であり、前記浅い領域にKが豊富である、実施形態6に記載の方法。
実施形態8
前記応力勾配sσを決定する工程が、前記TEモードスペクトルおよび前記TMモードスペクトルの各々の2つの最低次モード線を使用して行われる、実施形態6に記載の方法。
実施形態9
前記応力勾配sσを決定する工程が、前記TEモードスペクトルおよび前記TMモードスペクトルの少なくとも一方の3つ以上のモード線を使用して行われる、実施形態6に記載の方法。
実施形態10
前記応力勾配sσを決定する工程が、線形回帰を使用するか、またはモード線の対を使用した平均化法によって、行われる、実施形態6に記載の方法。
実施形態11
前記層の深さDOLspが、前記TMモードスペクトルの前記モード線および前記移行のみを使用して計算される、実施形態6に記載の方法。
実施形態12
アルカリイオンの拡散により形成され、上面と本体、該上面に直接隣接した応力の浅いスパイク領域、および膝で該スパイク領域と交差する、該本体内のゆっくりと変化する応力の深い領域を有する化学強化ガラス基板の応力プロファイルを特徴付ける方法において、
前記ガラス基板のTMモードスペクトルおよびTEモードスペクトルであって、各々が、前記スパイク領域に関連するモード線、全反射(TIR)の部分、前記基板の前記深い領域に光結合がある部分反射の部分、および臨界角に対応する、前記2つの部分の間の移行を含むTMモードスペクトルおよびTEモードスペクトルを測定する工程、
前記TMおよびTEモードスペクトルの少なくとも一方、または前記表面に隣接してあるアルカリイオンの少なくとも1種類の表面濃度の測定のいずれかを使用して、前記スパイクの表面圧縮応力CSspを決定する工程、
前記移行と該移行に最も隣接したモード線との間の距離を使用して非整数モード計数を得ることを含み、前記TMおよびTEモードスペクトルの少なくとも一方のモード線を使用して、前記スパイクの層の深さDOLspを計算する工程、
により与えられる応力誘起複屈折BRを推測する工程であって、式中、
は最高共通次のTEスパイクモードの実効屈折率であり、
は最高共通次のTMスパイクモードの実効屈折率である工程、および
CSknee=(CFD)(BR)/SOCとして膝応力を計算する工程であって、SOCは応力光学係数であり、CFDは0.5と1.5の間の較正因子である工程、
を有してなる方法。
実施形態13
前記アルカリイオンがNaおよびKであり、前記ガラス基板がLiを含有し、前記プロファイルの深い領域にNaが豊富であり、前記浅い領域にKが豊富である、実施形態12に記載の方法。
実施形態14
前記層の深さDOLspが、前記TMモードスペクトルの前記モード線および前記移行のみを使用して計算される、実施形態12に記載の方法。
実施形態15
アルカリイオンの拡散により形成され、上面と本体、該上面に直接隣接した応力の浅いスパイク領域、および膝で該スパイク領域と交差する、該本体内のゆっくりと変化する応力の深い領域を有する化学強化ガラス基板の応力プロファイルを特徴付ける方法において、
前記ガラス基板のTMモードスペクトルおよびTEモードスペクトルであって、各々がモード線および臨界角に対応する移行を含むTMモードスペクトルおよびTEモードスペクトルを測定する工程、
前記TMおよびTEモードスペクトルの少なくとも一方、または前記表面に隣接してあるアルカリイオンの少なくとも1種類の表面濃度の測定のいずれかを使用して、前記スパイクの表面圧縮応力CSspを決定する工程、
前記移行領域と該移行領域に最も隣接したモード線との間の距離を使用して非整数モード計数を得ることを含み、前記TMおよびTEモードスペクトルの少なくとも一方のモード線を使用して、前記スパイクの層の深さDOLspを計算する工程、
前記TEおよびTM移行位置の間の差を測定して、複屈折BRの量を決定する工程であって、BRが、
により与えられ、式中、
は最高共通次のTEスパイクモードの実効屈折率であり、
は最高共通次のTMスパイクモードの実効屈折率である工程、および
方程式:
CSk=K3×BR/SOC
を使用して、CSkとして膝応力を計算する工程であって、SOCは応力光学係数であり、K3は、0.2と2の間にある較正因子である工程、
を有してなる方法。
実施形態16
前記アルカリイオンがNaおよびKであり、前記ガラス基板がLiを含有し、前記プロファイルの深い領域にNaが豊富であり、前記浅い領域にKが豊富である、実施形態15に記載の方法。
実施形態17
前記層の深さDOLspが、前記TMモードスペクトルのモード線のみを使用して計算される、実施形態15に記載の方法。
実施形態18
前記層の深さDOLspが、前記TMモードスペクトルの少なくとも3つのモード線を使用して計算される、実施形態15に記載の方法。
実施形態19
アルカリイオンの拡散により形成され、上面と本体、該上面に直接隣接した応力の浅いスパイク領域、および膝で該スパイク領域と交差する、該本体内のゆっくりと変化する応力の深い領域を有する化学強化ガラス基板の応力プロファイルを特徴付ける方法において、
前記ガラス基板のTMモードスペクトルおよびTEモードスペクトルであって、各々が、前記スパイク空間領域に関連するモード線、全反射(TIR)の部分、前記基板の前記深い領域に光結合がある部分反射の部分、および臨界角に対応関連する、前記2つの部分の間の移行を含むTMモードスペクトルおよびTEモードスペクトルを測定する工程、
前記TMおよびTEモードスペクトルの少なくとも一方、または前記表面に隣接してあるアルカリイオンの少なくとも1種類の表面濃度の測定のいずれかを使用して、前記スパイクの表面圧縮応力CSspを決定する工程、
前記移行領域と該移行領域に最も隣接したモード線との間の距離を使用して非整数モード計数を得ることを含み、前記TMおよびTEモードスペクトルの少なくとも一方のモード線を使用して、前記スパイクの層の深さDOLspを計算する工程、
前記TEおよびTM移行位置の間の差を測定して、複屈折BRの量を決定する工程であって、BRが、
により与えられ、式中、
は最高共通次のTEスパイクモードの実効屈折率であり、
は最高共通次のTMスパイクモードの実効屈折率である工程、および
方程式:
を使用して、CSkとして膝応力を計算する工程であって、式中、CSsurは代理応力CSsur=BR/SOCであり、SOCは応力光学係数を表し、
は、CSk、CSsur、CSsp、およびDOLの公称値である工程、
を有してなる方法。
20 平面イオン交換基板
21 本体
22 上面
50 測定モードスペクトル

Claims (17)

  1. アルカリイオンの内部拡散により形成され、上面と本体、該上面に直接隣接した応力の浅いスパイク領域、および膝で該スパイク領域と交差する、該本体内のゆっくりと変化する応力の深い領域を有する化学強化ガラス基板の応力プロファイルを特徴付ける方法において、
    前記ガラス基板のTMモードスペクトルおよびTEモードスペクトルであって、各々がモード線および臨界角に関連する移行を含むTMモードスペクトルおよびTEモードスペクトルを測定する工程、
    前記TMおよびTEモードスペクトル、または前記アルカリイオンの少なくとも1つの種類の表面濃度の測定を使用して、前記スパイクの表面圧縮応力CSspを決定する工程、
    TEおよびTM移行位置の間の差を測定して、複屈折BRの量を決定する工程、および
    CSknee=(CFD)(BR)/SOCとして膝応力を計算する工程であって、式中、SOCは応力光学係数であり、CFDは較正係数である工程、
    を有してなる方法。
  2. 前記深い領域の応力プロファイルを、1.3と4の間の累乗係数を有するベキ乗則により近似する工程をさらに含む、請求項1記載の方法。
  3. アルカリイオンの内部拡散により形成され、上面と本体、該上面に直接隣接した応力の浅いスパイク領域、および膝で該スパイク領域と交差する、該本体内のゆっくりと変化する応力の深い領域を有する化学強化ガラス基板の応力プロファイルを特徴付ける方法において、
    前記ガラス基板のTMモードスペクトルおよびTEモードスペクトルであって、各々が、前記スパイク領域に関連するモード線、全反射(TIR)の部分、前記基板の前記深い領域に光結合がある部分反射の部分、および臨界角に関連する、前記2つの部分の間の移行を含むTMモードスペクトルおよびTEモードスペクトルを測定する工程、
    前記TMおよびTEモードスペクトルの少なくとも一方、または前記表面に隣接してあるアルカリイオンの少なくとも1種類の表面濃度の測定のいずれかを使用して、前記スパイクの表面圧縮応力CSspを決定する工程、
    前記TMおよびTEモードスペクトルの少なくとも一方のスパイク領域の複数のモード線を使用して、前記スパイクの応力勾配sσを決定する工程、
    前記移行と該移行に最も隣接したモード線との間の距離を使用して非整数モード計数を得ることを含み、前記TMおよびTEモードスペクトルの少なくとも一方のモード線を使用して、前記スパイクの層の深さDOLspを計算する工程、および
    関係式:
    CSknee=CSsp+(CF)(Sσ)(DOLsp
    を使用して、表面圧縮応力CSsp、応力勾配sσ、および前記スパイクの層の深さDOLspを使用して、膝での圧縮応力CSkneeの量を計算する工程であって、CFは絶対値で0.5から2の範囲にある較正因子である工程、
    を有してなる方法。
  4. 前記応力勾配sσを決定する工程が、前記TEモードスペクトルおよび前記TMモードスペクトルの各々の2つの最低次モード線を使用して行われる、請求項3記載の方法。
  5. 前記応力勾配sσを決定する工程が、前記TEモードスペクトルおよび前記TMモードスペクトルの少なくとも一方の3つ以上のモード線を使用して行われる、請求項3記載の方法。
  6. 前記応力勾配sσを決定する工程が、線形回帰を使用するか、またはモード線の対を使用した平均化法によって、行われる、請求項3記載の方法。
  7. アルカリイオンの拡散により形成され、上面と本体、該上面に直接隣接した応力の浅いスパイク領域、および膝で該スパイク領域と交差する、該本体内のゆっくりと変化する応力の深い領域を有する化学強化ガラス基板の応力プロファイルを特徴付ける方法において、
    前記ガラス基板のTMモードスペクトルおよびTEモードスペクトルであって、各々が、前記スパイク領域に関連するモード線、全反射(TIR)の部分、前記基板の前記深い領域に光結合がある部分反射の部分、および臨界角に対応する、前記2つの部分の間の移行を含むTMモードスペクトルおよびTEモードスペクトルを測定する工程、
    前記TMおよびTEモードスペクトルの少なくとも一方、または前記表面に隣接してあるアルカリイオンの少なくとも1種類の表面濃度の測定のいずれかを使用して、前記スパイクの表面圧縮応力CSspを決定する工程、
    により与えられる応力誘起複屈折BRを推測する工程であって、式中、
    は最高共通次のTEスパイクモードの実効屈折率であり、
    は最高共通次のTMスパイクモードの実効屈折率である工程、および
    CSknee=(CFD)(BR)/SOCとして膝応力を計算する工程であって、SOCは応力光学係数であり、CFDは較正因子である工程、
    を有してなる方法。
  8. CFDが0.5と1.5の間にある、請求項1または7記載の方法。
  9. アルカリイオンの拡散により形成され、上面と本体、該上面に直接隣接した応力の浅いスパイク領域、および膝で該スパイク領域と交差する、該本体内のゆっくりと変化する応力の深い領域を有する化学強化ガラス基板の応力プロファイルを特徴付ける方法において、
    前記ガラス基板のTMモードスペクトルおよびTEモードスペクトルであって、各々がモード線および臨界角に対応する移行を含むTMモードスペクトルおよびTEモードスペクトルを測定する工程、
    前記TMおよびTEモードスペクトルの少なくとも一方、または前記表面に隣接してあるアルカリイオンの少なくとも1種類の表面濃度の測定のいずれかを使用して、前記スパイクの表面圧縮応力CSspを決定する工程、
    前記TEおよびTM移行位置の間の差を測定して、複屈折BRの量を決定する工程であって、BRが、
    により与えられ、式中、
    は最高共通次のTEスパイクモードの実効屈折率であり、
    は最高共通次のTMスパイクモードの実効屈折率である工程、および
    方程式:
    CSk=K3×BR/SOC
    を使用して、CSkとして膝応力を計算する工程であって、SOCは応力光学係数であり、K3は、0.2と2の間にある較正因子である工程、
    を有してなる方法。
  10. 前記移行と該移行に最も隣接したモード線との間の距離を使用して非整数モード計数を得ることを含み、前記TMおよびTEモードスペクトルの少なくとも一方のモード線を使用して、前記スパイクの層の深さDOLspを計算する工程をさらに含む、請求項1、7または9記載の方法。
  11. 前記層の深さDOLspが、前記TMモードスペクトルの前記モード線および前記移行のみを使用して計算される、請求項10記載の方法。
  12. 前記アルカリイオンがNaおよびKであり、前記ガラス基板がLiを含有し、前記プロファイルの深い領域にNaが豊富であり、前記浅い領域にKが豊富である、請求項1、3、7または9記載の方法。
  13. 前記層の深さDOLspが、前記TMモードスペクトルのモード線のみを使用して計算される、請求項10記載の方法。
  14. 前記層の深さDOLspが、前記TMモードスペクトルの少なくとも3つのモード線を使用して計算される、請求項10記載の方法。
  15. 前記TMおよびTEモードスペクトルの少なくとも一方が少なくとも所定の数の縞を含むことを確認することによって、前記スパイクの層の深さDOLspが所望の範囲内にあることを判定する工程をさらに含む、請求項1、7または9記載の方法。
  16. 前記TMモードスペクトルおよび前記TEモードスペクトルの各々が、0.2と0.6の間のモード数の端数部分を有する、請求項1、7または9記載の方法。
  17. アルカリイオンの拡散により形成され、上面と本体、該上面に直接隣接した応力の浅いスパイク領域、および膝で該スパイク領域と交差する、該本体内のゆっくりと変化する応力の深い領域を有する化学強化ガラス基板の応力プロファイルを特徴付ける方法において、
    前記ガラス基板のTMモードスペクトルおよびTEモードスペクトルであって、各々が、前記スパイク空間領域に関連するモード線、全反射(TIR)の部分、前記基板の前記深い領域に光結合がある部分反射の部分、および臨界角に対応する、前記2つの部分の間の移行を含むTMモードスペクトルおよびTEモードスペクトルを測定する工程、
    前記TMおよびTEモードスペクトルの少なくとも一方、または前記表面に隣接してあるアルカリイオンの少なくとも1種類の表面濃度の測定のいずれかを使用して、前記スパイクの表面圧縮応力CSspを決定する工程、
    前記移行領域と該移行領域に最も隣接したモード線との間の距離を使用して非整数モード計数を得ることを含み、前記TMおよびTEモードスペクトルの少なくとも一方のモード線を使用して、前記スパイクの層の深さDOLspを計算する工程、
    前記TEおよびTM移行位置の間の差を測定して、複屈折BRの量を決定する工程であって、BRが、
    により与えられ、式中、
    は最高共通次のTEスパイクモードの実効屈折率であり、
    は最高共通次のTMスパイクモードの実効屈折率である工程、および
    方程式:
    を使用して、CSkとして膝応力を計算する工程であって、式中、CSsurは代理応力CSsur=BR/SOCであり、SOCは応力光学係数を表し、
    は、CSk、CSsur、CSsp、およびDOLの公称値である工程、
    を有してなる方法。
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