本出願は、米国特許法第119条下における、2016年6月6日に出願の米国特許仮出願第62/346200号、2015年8月21日に出願の米国特許仮出願第62/208348号、2016年1月15日に出願の米国特許仮出願第62/279194号、及び2016年6月6日に出願の米国特許仮出願第62/346175号に対する優先権の利益を主張する。これらのそれぞれの内容全体は、依拠され且つ参照により本明細書に組み込まれる。
ここで、本開示の例示的実施形態を示す添付の図面を参照しながら装置及び方法についてより詳細に記載する。可能な場合、同様の又は同一の部品を参照するために、図面の全体を通して同じ参照番号を使用する。しかしながら、本開示は多くの異なる形態において具現化してもよく、本明細書中で説明する実施形態に限定されるものと解釈すべきではない。
ガラス板は、一般に、溶融ガラスを成形体に流すことによって作製され、ガラスリボンは、フロート、スロットドロー、ダウンドロー、フュージョンダウンドロー、アップドロー、又は任意の他の成形法を含む種々のリボン成形法によって形成してもよい。これら成形法のいずれかによるガラスリボンは、その後続いて、ディスプレイ用途を含むがこれに限定されない所望の用途に更に加工するのに好適な1つ以上のガラス板を提供するために分割してもよい。例えば、1つ以上のガラス板は、液晶ディスプレイ(LCD)、電気泳動ディスプレイ(EPD)、有機LEDディスプレイ(OLED)、プラズマディスプレイ(PDP)等を含む種々のディスプレイ用途で使用され得る。ガラス板は、1つの位置から別の位置に搬送してもよい。ガラス板は、ガラス板のスタックを所定の位置に固定するように設計された従来の支持フレームによって搬送してもよい。更に、ガラス板の新品状態の表面間の接触を防ぎ、したがって保護するのを補助するために、それぞれの隣接するガラス板間に間紙材料が配置され得る。
本明細書中に開示される特定の実施形態は例示的であり、したがって、非限定的であることを意図するものであることを理解すべきである。したがって、本開示は、ガラスリボン及びガラス板の少なくとも1つを加工するための方法及び装置に関する。いくつかの実施形態では、加工されるガラスリボンは、ガラス製造装置から形成することができるか、ガラスリボンがガラス製造装置から形成される際に提供することができるか、スプールから巻き出され得る前に成形されたガラスリボンのスプールから提供することができるか、又は独立したガラスリボンとして提供することができる。いくつかの実施形態では、加工されるガラス板は、ガラス製造装置によって形成することができるか、ガラスリボンから分離されたガラス板として提供することができるか、別のガラス板から分離されたガラス板として提供することができるか、ガラス板のスプールから巻き出されたガラス板として提供することができるか、ガラス板のスタックから得られたガラス板として提供することができるか、又は独立したガラス板として提供することができる。
ここで、ガラスリボン及びガラス板の少なくとも1つを加工するための方法及び装置を、ガラス製造装置から形成されるガラスリボンを加工するための一実施形態、及びガラスリボンから分離されたガラス板を加工するための一実施形態を含む例示的実施形態を用いて記載する。少なくとも一部の実施形態に関し、上述した例示的なガラスリボン及びガラス板の任意の1つ以上を加工するために類似の又は同一の技術も適用してよいという理解と共に、ガラスリボン及びガラス板の少なくとも1つを加工する他の実施形態についても記載する。
本開示は、望ましい特性を得るための、ガラスリボン103及びガラス板104の少なくとも1つの加工を提供する。いくつかの実施形態では、ガラス板104はガラスリボン103から分離され得る。加えて、本開示は、本開示の実施形態によるガラスリボン103及びガラス板104を加工するために使用してもよい、図1〜図25に概略的に示される、ガラス加工装置100を含む例示的なガラス加工装置及びガラス加工方法2100(図25を参照)を提供する。示されるように、ガラス加工装置100は、個々に又は互いに組み合わせて使用してもよい複数の例示的な加工ステーションを含み得る。示されるように、加工ステーションは、望ましい特性を付与するようにガラスリボン103及びガラス板104の少なくとも1つを加工するため、互いに連続して配置してもよい。更に、(例えば、顧客がガラス板104をディスプレイ用途のために更に加工することによって)ガラスリボン103又はガラス板104を更に加工することが望ましい場合がある。いくつかの実施形態では、本明細書中に記載される方法及び装置は、デブリがガラスリボン103及びガラス板104に接触して汚染しないようにすることを補助することができ、したがって、種々のディスプレイ用途にとって望まれ得るガラスリボン103及びガラス板104の新品状態の特性を保持する。
説明のため、本開示の範囲内では他の種類のデブリも存在し得、且つそのように考えられるという理解と共に、ガラス加工装置100に関連する2種類のデブリについてここで記載する。図10を参照すると、分離デブリ1001は、ガラスセパレータ149に関連するデブリを含み得、ガラスセパレータ149による分離工程前、その間、又はその後にガラス加工装置100の任意の種類の動作条件下で生成される。いくつかの実施形態では、分離デブリ1001は、ガラスリボン103に切り込みが入れられたときに生成されたガラス破片及びガラスチップ、並びにガラスリボン103がガラスセパレータ149によって分離されたときにガラスリボン103から出得るガラス破片及びガラスチップを含み得る。分離デブリ1001はまた、機械的なダスト、潤滑剤、微粒子、繊維、及び任意の他の種類のデブリなど、ガラスセパレータ149及びその関連構成要素から出る粒子及び他の汚染物質を含み得る。いくつかの実施形態では、分離デブリ1001はまた、ガラスリボン103が例えば加工の不具合によって予期せず破損、ひび割れ、又は粉砕した場合にガラスリボン103から出たガラス破片及びガラスチップを含み得る。環境デブリ1002は、ガラス、ガラス粒子、ガラス破片、ガラスチップ、微粒子、繊維、ダスト、ヒトによる汚染物質、及び任意の他の種類のデブリなど、ガラスリボン103の周囲環境からのデブリを含み得る。いくつかの実施形態では、環境デブリ1002は、ガラス加工装置100が配置されている環境内の床又は他の近傍の構造体から放出されたダスト及び他の粒子を含み得る。このような環境デブリ1002は、通風、微風、ガラス加工装置100による空気の流れなどの空気流に曝されると、又は人(例えば、技術者、オペレータ)、機械若しくは他の原因によりかき混ぜられると空気中に浮遊し得る。同様に、環境デブリ1002は、分離デブリ1001を受け入れるように方向付けられた真空ポート1011を含む、ガラス微粒子を保持するために使用され得る環境内の保管容器から発生し得る。環境デブリ1002はまた、人(例えば、技術者、オペレータ、又は他のソース)から環境内に導入された衣服の繊維、ダスト、及び他の汚染物質などの微粒子を含み得る。本明細書中に記載される装置及び方法は、ガラスリボン103及びガラス板104を、分離デブリ1001及び環境デブリ1002の少なくとも1つへの曝露及び接触から隔離することができる。
加えて、ガラスリボン103及びガラス板104の少なくとも1つをガラス加工装置100によって迅速に加工することで、ガラスリボン103及びガラス板104の少なくとも1つの高い生産速度をもたらす可能性がある。また、ガラスリボン103及びガラス板104の少なくとも1つを迅速に加工することで、ガラスリボン103及びガラス板104の少なくとも1つの新品状態の表面にデブリ(例えば、分離デブリ1001、環境デブリ1002)が付着しないようにすることができる。実際、ガラスリボン103の主面(例えば、第1の主面213a、第2の主面213b)及びガラス板104の主面(例えば、第1の主面214a、第2の主面214b)に付着したデブリは、デブリが主面214a、214bに長く接触するほど主面214a、214bにより強固に結合し得る。したがって、ガラスリボン103及びガラス板104の少なくとも1つがステーションからステーションへ移動する速度を増加することで、ガラスリボン103の主面213a、213b及びガラス板104の主面214a、214b上に留まるデブリを迅速に除去し、それにより、後のデブリ除去を複雑にする可能性のある強固な結合の回避を可能にすることができる。例えば、1つのステーションがデブリを生成した場合(例えば、分離デブリ1001を生成する、ガラスリボン103からガラス板104を分離するガラス分離ステーション)、ガラス板104をそのステーションから例えば洗浄ステーションに約1秒〜約20秒、例えば約1秒〜約15秒以内に迅速に移動させ、そこでデブリをガラス板104から除去することができる。
加工ステーションの例示的な順序が示されるが、いくつかの実施形態では、加工ステーションは異なる順序で配置してもよい。いくつかの実施形態では、ガラス加工装置100は、図示される例示的な加工ステーションより多くの加工ステーションを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ガラス加工装置100は、図示される例示的な加工ステーションより少ない加工ステーションを含んでもよい。更に、いくつかの実施形態では、ガラスリボン103及びガラス板104の少なくとも1つを単独で又は任意の1つ以上の他の加工ステーションとの組合せのいずれかにおいて加工するために使用することができる1つの加工ステーションを設けてもよい。
いくつかの実施形態では、ガラス加工装置100は、スロットドロー装置、フロートバス装置、ダウンドロー装置、アップドロー装置、プレスロール装置、又は他のガラスリボン製造装置などのガラス製造装置101によってガラスリボン103を提供する。図1は、ガラス製造装置101を概略的に示す。ガラス製造装置101は、後にガラス板104に加工するためのガラスリボン103のフュージョンドロー用のフュージョンダウンドロー装置101を含む。
フュージョンダウンドロー装置101は、貯蔵ビン109からバッチ材料107を受け入れるように方向付けられた溶解器105を含み得る。バッチ材料107は、モータ113により動力が供給されるバッチ送出デバイス111によって導入され得る。任意のコントローラ115が、矢印117によって示されるように所望の量のバッチ材料107を溶解器105に導入するためにモータ113を作動させるように構成され得る。ガラス溶解プローブ119を使用して、直立管123内における溶融材料121の高さを測定し、測定された情報を、通信回線125を介してコントローラ115に通信することができる。
フュージョンダウンドロー装置101はまた、溶解器105の下流側に配置されており、且つ第1の接続導管129によって溶解器105に結合されている清澄器127を含み得る。いくつかの実施形態では、溶融材料121は、溶解器105から清澄器127に第1の接続導管129を介して重力供給されてもよい。例えば、重力は、溶融材料121を推進し、溶解器105から清澄器127へ第1の接続導管129の内部経路を通過させるように作用してもよい。清澄器127内において、種々の手法により溶融材料121から泡が除去されてもよい。
フュージョンダウンドロー装置101は、清澄器127の下流側に配置されてもよい混合チャンバ131を更に含み得る。混合チャンバ131は、溶融材料121の均質組成物を得ることで、清澄器127を出る溶融材料121内に存在し得る不均等性を有するコードを低減又は排除するために使用され得る。示されるように、清澄器127は第2の接続導管135を介して混合チャンバ131に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、溶融材料121は、清澄器127から混合チャンバ131に第2の接続導管135を介して重力供給されてもよい。例えば、重力は、溶融材料121を推進し、清澄器127から混合チャンバ131へ第2の接続導管135の内部経路を通過させるように作用してもよい。
フュージョンダウンドロー装置101は送出器133を更に含み得る。送出器133は混合チャンバ131の下流側に配置されてもよい。送出器133は、ガラス成形機140に供給される溶融材料121を調整してもよい。例えば、送出器133は、溶融材料121の均一な流れを調節し、ガラス成形機140に供給するためのアキュムレータ及び/又はフローコントローラとして機能し得る。示されるように、混合チャンバ131は第3の接続導管137を介して送出器133に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、溶融材料121は、混合チャンバ131から送出器133へ第3の接続導管137を介して重力供給されてもよい。例えば、重力は、溶融材料121を推進し、混合チャンバ131から送出器133へ第3の接続導管137の内部経路を通過させるように作用してもよい。
更に示されるように、送出管139は、フュージョンダウンドロー装置101のガラス成形機140に溶融材料121を送出するために配置され得る。以下でより詳細に記載するように、ガラス成形機140は、溶融材料121を成形器143の底部145からガラスリボン103に延伸してもよい。図示される実施形態では、成形器143は、送出器133の送出管139から溶融材料121を受け入れるように方向付けられた入口141を含み得る。
図2は、図1の線2−2に沿って取ったフュージョンダウンドロー装置101の断面斜視図である。示されるように、成形器143は、入口141から溶融材料121を受け入れるように方向付けられたトラフ170を含み得る。成形器143は成形楔171を更に含み得る。成形楔171は、成形楔171の対向する端部間に延びる下方向に傾斜する集束表面部173、175の対を含む。下方向に傾斜する集束表面部173、175の対は延伸方向177に沿って集束し、底部145を形成する。延伸平面181が底部145内に延びており、ガラスリボン103は延伸平面181に沿って延伸方向177に延伸してもよい。示されるように、延伸平面181は底部145を二分し得るが、延伸平面181は底部145に対して他の方向に延びてもよい。
図2を参照すると、いくつかの実施形態では、溶融材料121は入口141から成形器143のトラフ170に流れ得る。溶融材料121は、その後、対応する堰172a、172bを越え、対応する堰172a、172bの外部表面174a、174b上を下方に同時に流れることによってトラフ170から溢れることができる。溶融材料121の各流れは、その後、成形楔171の下方向に傾斜する集束表面部173、175に沿って流れ、成形器143の底部145を離れて延伸される。底部145において、流れは集束し、ガラスリボン103に融合する。ガラスリボン103は、その後、底部145を離れ、延伸平面181内を延伸方向177に沿ってフュージョンドローされてもよい。延伸方向177において、ガラス板104は、その後続いて、ガラスリボン103から分離されてもよい。
図2に示すように、ガラス加工装置100は、ガラスリボン103を、ある量の溶融材料121からガラス成形機140の延伸平面181に沿って延伸方向177に延伸するためのガラス成形機140を含み得る。ガラスリボン103は、ガラスリボン103の第1の主面213a及びガラスリボン103の第2の主面213bを有して底部145から延伸されてもよい。示されるように、ガラスリボン103の第1の主面213aとガラスリボン103の第2の主面213bとは反対方向に面することができ、約1ミリメートル(mm)以下、約0.5ミリメートル以下、約500マイクロメートル(μm)以下、例えば、約300マイクロメートル以下、例えば、約200マイクロメートル以下、又は例えば、約100マイクロメートル以下であり得るガラスリボン103の厚み「T」を画定することができるが、いくつかの実施形態では他の厚みが使用されてもよい。いくつかの実施形態では、ガラスリボン103の厚み「T」は、約100マイクロメートル〜約0.5ミリメートル、約300マイクロメートル〜約0.4ミリメートル、又は約0.3ミリメートル〜約500マイクロメートル、及びこれらの間の全ての部分範囲であり得る。いくつかの実施形態では、ガラスリボン103の厚み「T」は、約50マイクロメートル〜約500マイクロメートル、例えば、約50マイクロメートル〜約300マイクロメートル、例えば、約50マイクロメートル〜約200マイクロメートル、例えば、約50マイクロメートル〜約100マイクロメートル、並びにこれらの間の全ての範囲及び部分範囲であり得る。いくつかの実施形態では、ガラスリボン103の厚み「T」は、1ミリメートル超、例えば、約1ミリメートル〜約3ミリメートル、及びこれらの間の全ての部分範囲であり得る。ソース又は製造方法を問わず、ガラスリボン103及びガラスリボン103から分離されたガラス板104は、いくつかの実施形態では、約50マイクロメートル〜1000マイクロメートルの範囲内の厚みを含み得る(上述した全ての範囲及び部分範囲を含む)が、いくつかの実施形態では他の厚みを提供してもよい。
いくつかの実施形態では、ガラスリボン103の幅「W」は、約20mm以上、例えば、約50mm以上、例えば、約100mm以上、例えば、約500mm以上、例えば、約1000mm以上、例えば、約2000mm以上、例えば、約3000mm以上、例えば、約4000mm以上であり得るが、いくつかの実施形態では上述の幅より小さい又は大きい他の幅が提供され得る。
いくつかの実施形態では、ガラスリボン103の幅「W」は、約20mm〜約4000mm、例えば、約50mm〜約4000mm、例えば、約100mm〜約4000mm、例えば、約500mm〜約4000mm、例えば、約1000mm〜約4000mm、例えば、約2000mm〜約4000mm、例えば、約3000mm〜約4000mm、例えば、約20mm〜約3000mm、例えば、約50mm〜約3000mm、例えば、約100mm〜約3000mm、例えば、約500mm〜約3000mm、例えば、約1000mm〜約3000mm、例えば、約2000mm〜約3000mm、例えば、約2000mm〜約2500mm、並びにこれらの間の全ての範囲及び部分範囲であり得る。
ガラスリボン103は、ソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、アルカリ含有ガラス、又はアルカリフリーガラスを含むがこれらに限定されない種々の組成物を含み得る。いくつかの実施形態では、ガラスリボン103は、≦15ppm/℃、≦10ppm/℃、又は≦5ppm/℃、例えば、約5ppm/℃〜約15ppm/℃、例えば、約5ppm/℃〜約10ppm/℃、並びにこれらの間の全ての範囲及び部分範囲の熱膨張係数を含み得る。いくつかの実施形態では、ガラスリボン103は、≧50ミリメートル/秒(mm/s)、≧100mm/s、又は≧500mm/s、例えば、約50mm/s〜約500mm/s、例えば、約100mm/s〜約500mm/s、並びにこれらの間の全ての範囲及び部分範囲の横断速度を含み得る。
ガラスリボン103は、底部145を離れ、ガラスリボン103がガラス成形機140の下部開口部183を出るまで延伸平面181に沿って延伸方向177に延伸し続けることができる。いくつかの実施形態では、ガラスリボン103は、ガラス成形機140の下部開口部183を出る前に徐冷工程を経ることができる。下部開口部183を出ると、ガラスリボン103は、その後、ガラスセパレータ149によって最終的に1つ以上のガラス板104に分離され得る。示されるように、ガラスセパレータ149は、ガラス成形機140の下流側(例えば、図2に示される延伸方向177に沿って)に配置され得ると共に、ガラスリボン103からガラス板104を分離するように方向付けられ得る。本開示の実施形態では、種々のガラスセパレータ149が設けられてもよい。例えば、ガラスリボン103に切り込みを入れ、その後、ガラスリボン103を切り込み線に沿って割ることができる移動アンビルマシンが設けられてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、図13に示されるように、ガラスセパレータ149は、ガラスリボン103の第1の主面213aに面している第1のガラスセパレータ149aと、ガラスリボン103の第2の主面213bに面している第2のガラスセパレータ149bとを含み得る。いくつかの実施形態では、第1のガラスセパレータ149aと第2のガラスセパレータ149bとは、ガラスリボン103からガラス板104を(例えば、ガラスリボン103の幅「W」に沿って延伸方向177を横断する横断分離経路151に沿って)分離することができるよう共に動作することができる。
いくつかの実施形態では、ガラスセパレータ149は、ガラスリボン103に対してガラス板104を曲げ、切り込み線に対応する横断分離経路151に沿ってガラスリボン103からガラス板104を分離するように方向付けられたロボット150(例えば、ロボットアーム)を含み得る。いくつかの実施形態では、レーザーアシスト式分離デバイスが、以下において及びまたその全体が参照により本明細書中に組み込まれる2014年11月19日に出願された同時係属中の米国特許出願第14/547,688号明細書に記載されるように設けられてもよい。このようなレーザーアシスト式分離デバイスとしては、ガラスリボン103を加熱し、その後、ガラスリボン103を冷却して、ガラスリボン103を分離するためのベントをガラスリボン103内に作成するレーザースコアリング技術が挙げられ得るがこれに限定されない。このようなレーザーアシスト式分離デバイスは、また、ガラスリボン103を加熱してガラスリボン103内に応力付与領域を生成し、その後、ガラスリボン103を分離するためのクラックを開始するための欠陥をガラスリボン103の応力付与領域に適用するレーザー切断技術を含んでもよい。図1は、例示的なガラスセパレータ149の全体概略図を示し、図3〜図6、図8及び図9は、ガラスセパレータ149の例示的な特徴を概略的に示す。示されるように、例示的なガラスセパレータ149は、ガラスリボン103の第1の垂直縁部153とガラスリボン103の第2の垂直縁部155との間の、ガラス成形機140の延伸方向177を横断するガラスリボン103の幅「W」に沿って延びている横断分離経路151に沿って、ガラスリボン103からガラス板104を分離してもよい。
いくつかの実施形態では、ガラスセパレータ149は、ガラス板104の第1の横断縁部165とガラス板104の第2の横断縁部167との間の長さ「L」に沿って延びている垂直分離経路163に沿ってガラス板104の中央部分161からガラス板104の外側部分159を分離することができる。示されるように、このような手法は垂直方向で実施され得るが、いくつかの実施形態では水平方向が提供されてもよい。いくつかの実施形態では、垂直方向は、ガラス粒子を重力によって運び去るのを容易にしてもよく、それにより、ガラスリボン103の新品であるはずの第1の主面213a及びガラスリボン103の新品であるはずの第2の主面213bの汚染を低減又は防止する。いくつかの実施形態では、ガラスセパレータ149は、ガラスセパレータ149の周囲の局所領域内において、局所領域から分離デブリ1001を除去するよう動作することができるチップ真空システムなどの真空部148(図10、図11では真空部148として、図13では真空部148として概略的に示される。いくつかの実施形態では、第1の真空部148a及び第2の真空部148bを含み得る)を含み得る。いくつかの実施形態では、真空部148はガラスセパレータ149に取り付けることができ、ガラスセパレータ149がガラスリボン103に対して動き、ガラスリボン103を分離し得る際、ガラスセパレータ149と共に移動することができる。図13に示すように、いくつかの実施形態では、第1の真空部148aはガラスリボン103の第1の主面213a及びガラス板104の第1の主面214aに面して配置することができ、第2の真空部148bはガラスリボン103の第2の主面213b及びガラス板104の第2の主面214bに面して配置することができる。第1の真空部148a及び第2の真空部148bの少なくとも1つは、ガラスセパレータ149の周囲の局所領域内において、局所領域から分離デブリ1001を除去するよう動作することができる。いくつかの実施形態では、第1の真空部148a及び第2の真空部148bの少なくとも1つは、ガラスセパレータ149に取り付けることができ、ガラスセパレータ149がガラスリボン103に対して動き、ガラスリボン103を分離し得る際、ガラスセパレータ149と共に移動することができる。
図3は、ガラスリボン103を横断分離経路151に沿って分離することに関する、図1に概略的に示されるガラスセパレータ149の一実施形態を示す。いくつかの実施形態では、同じ又は類似の技法を用いて、ガラスリボン103及び任意の他のガラスリボンを任意の経路に沿って分離することができ、ガラス板104及び任意の他のガラス板を任意の経路に沿って分離することができることを理解すべきである。ガラスセパレータ149は、レーザービーム203を発生させるように構成されたレーザービーム発生器201を含み得る。いくつかの実施形態では、レーザービーム発生器201及びレーザービーム203は、エネルギーの連続的な流れに近似し得る比較的長いパルスのレーザー光によって横断分離経路151を加熱することができるCO2レーザーを含み得る。したがって、レーザービーム203は、ガラスリボン103を損傷することなくガラスリボン103上の横断分離経路151を加熱するよう設計してもよい。この用途において、ガラスリボン103を損傷することなくガラスリボン103上の横断分離経路151を加熱することは、欠陥703の適用なしにガラスリボン103の分離をもたらす手法で、ガラスリボン103を損傷することなく横断分離経路151を加熱することを意味するものである。ガラスリボン103を損傷することなく横断分離経路151を加熱するいくつかの実施形態は、ガラスリボン103を溶融することなく加熱すること、ガラスリボン103を切除することなく加熱すること、ガラスリボン103に大きいクラックを作成することなく加熱すること、及びガラスリボン103に切り込みを入れることなく加熱することを含み得る。以下に記載されるように、レーザービーム203はガラスリボン103の損傷を回避し、欠陥703の適用前にガラスリボン103を分離することなく、ガラスリボン103の横断分離経路151に沿った所望のレベルの熱応力の発生を可能にしてもよい。
図3に更に示されるように、ガラスセパレータ149は、所望のビームプロファイルを付与すると共に、ガラスリボン103の第1の外側縁部部分211a、ガラスリボン103の第2の外側縁部部分211b、又はガラスリボン103の主面(例えば、第1の主面213a、第2の主面213b)にレーザービームスポット209を生成するように構成されている、一連のミラー205a、205b、205c、205d及び1つ以上の光学レンズ207を更に含んでもよい。いくつかの実施形態では、ガラスセパレータ149は多角形反射デバイス215を含み得る。多角形反射デバイス215は、8つのミラー219a〜219hを含む、図示される八角形反射デバイスを含み得るが、いくつかの実施形態では異なる数のミラーを有する他の多角形構成を設けてもよい。
いくつかの実施形態では、方法は、多角形反射デバイス215を時計回り又は反時計回りに回転させることにより、ガラスリボン103に沿った横断分離経路151をレーザービーム203に曝露させるステップを含み得る。例えば、図3〜図6及び図8に示すように、多角形反射デバイス215は、8つのミラー219a〜219hのそれぞれをレーザービーム203の発射経路内に順次配置するために反時計回り方向217に回転させてもよい。図示されている回転は、レーザービーム203の掃引の原理を示す。多角形反射デバイス215の実際の構成及び/又は回転は、レーザービーム203をガラスリボン103の第1の垂直縁部153からガラスリボン103の第2の垂直縁部155までの先端位置間において掃引することを望むかどうか、又は図6〜図8に示すように、レーザービームをガラスリボン103から離れて掃引するかどうかなどの広範な要素に依存し得る。
以下に記載されるように、レーザービーム203はガラスリボン103上の横断分離経路151を加熱することができる。実際の経路は、ガラスリボン103の第1の外側縁部部分211a、ガラスリボン103の第2の外側縁部部分211b、及びガラスリボン103の主面213a、213bの1つ又は両方との一致を含めてガラスリボン103に一致し得るという理解と共に、図面全体を通して横断分離経路151が破線として概略的に示される。図3に示すように、単に1つの実施形態において、横断分離経路151は、ガラスリボン103の第1の外側縁部部分211a、ガラスリボン103の第2の外側縁部部分211b、及びガラスリボン103の第1の垂直縁部153からガラスリボン103の第2の垂直縁部155まで、ガラスセパレータ149に面しているガラスリボン103の第1の主面213aに沿って延び得る。いくつかの実施形態では、横断分離経路151は、ガラスリボン103の第1の主面213a又はガラスリボン103の第2の主面213bのいずれかに沿って、及びガラスリボン103の第1の主面213aとガラスリボン103の第2の主面213bとの間の中間厚みにおいて延び得る。実際、示されるように、横断分離経路151は、ガラスリボン103の第1の外側縁部部分211aの外部表面及びガラスリボン103の第2の外側縁部部分211bの外部表面に一致して延びることができ、また、ガラスリボン103の主面213a、213bに一致して延びることができる。更に、示されるように、ガラスリボン103の第1の外側縁部部分211aは、ガラスリボン103の第1の垂直縁部153を含み得、ガラスリボン103の第2の外側縁部部分211bはガラスリボン103の第2の垂直縁部155を含み得る。横断分離経路151は、ガラスリボン103の幅「W」の大部分に沿って又はガラスリボン103の幅「W」全体に沿って延び得る。同様に、図1を参照すると、ガラス板104は、ガラス板104の第1の横断縁部165及びガラス板104の第2の横断縁部167を含み得、垂直分離経路163は、ガラス板104の長さ「L」全体の大部分に沿って又はガラス板104の長さ「L」全体に沿って延び得る。
ここで、例示的な多角形反射デバイス215を有する横断分離経路151を加熱する非限定的な例示的方法について記載する。図3に示すように、例えば、第1のミラー219aがレーザービーム203の経路を横切る際、第1のミラー219aの第1の縁部領域221aがレーザービーム203の経路をまず横切り、レーザービームスポット209を反射し、横断分離経路151の第1の端部位置221をガラスリボン103に沿ってレーザービーム203に曝露させる。実際、示されるように、横断分離経路151の第1の端部位置221はレーザービームスポット209に曝露され、それにより、その位置で横断分離経路151を加熱することができる。多角形反射デバイス215は反時計回り方向217に回転するため、発射されるレーザービーム203に対する第1のミラー219aの角度は、レーザービームスポット209が、ガラスリボン103の第1の外側縁部部分211aからガラスリボン103の第2の外側縁部部分211bに向かって延びる掃引方向225に沿って移動するように変化する。
図4は、第1のミラー219aの中間部分221bがレーザービーム203の経路を続いて横切り、レーザービーム203を反射し、横断分離経路151の中間位置301をレーザービームスポット209に曝露させ、それにより、その位置で横断分離経路151を加熱するように回転させた多角形反射デバイス215を示す。
図5に更に示すように、多角形反射デバイス215は、第1のミラー219aの第2の縁部部分221cがレーザービーム203の経路を続いて横切り、レーザービーム203を反射し、横断分離経路151の第2の端部位置401をレーザービームスポット209に曝露させ、それにより、その位置で横断分離経路151を加熱するように、反時計回り方向217に更に一層回転させることができる。図5に示される反時計回り方向217における更なる漸進的回転により、第2のミラー219bの第1の縁部領域403がレーザービーム203の経路を横切ることができ、レーザービームスポット209は横断分離経路151の第2の端部位置401から消失することができ、図3に示すように横断分離経路151の第1の端部位置221において再出現することができる。当然、実際のレーザービーム203は有限直径を有し、単一点ではないレーザービームスポット209を生成するため、レーザービームスポット209が隣接するミラーの隣接する部分から同時に反射することができる短い瞬間があり得る。こうした瞬間には、レーザービームスポット209は掃引経路の外側先端に同時に部分的に出現することができる。例えば、図5を参照すると、短時間にわたり、ビームスポット209は、第1のミラー219aの第2の縁部部分221c及び第2のミラー219bの第1の縁部領域403から同時に反射することができる。こうした瞬間には、ビームスポット209は、図5に示される位置(例えば、横断分離経路151の第2の端部位置401)に部分的に出現することができると共に、図3に示される位置(例えば、横断分離経路151の第1の端部位置221)に部分的に出現することができる。
したがって、加熱は、横断分離経路151に沿って熱応力を生成するためにレーザービームスポット209を横断分離経路151に沿って繰り返し通過させることを含み得る。更に、図示される実施形態では、レーザービームスポット209を繰り返し通過させることは、任意選択的に、レーザービームスポット209を掃引方向225に繰り返し通過させることを含み得る。実際、多角形反射デバイス215が図示される反時計回り方向217に回転している間、各ミラー219a〜219hがレーザービーム203の経路を横切ると、レーザービームスポット209は、横断分離経路151の第1の端部位置221から横断分離経路151の第2の端部位置401へ掃引方向225に移動することができる。レーザービームスポット209は、多角形反射デバイス215の回転速度に応じて掃引方向225に沿って種々の速度で移動することができる。いくつかの実施形態では、レーザービームスポット209は、約0.5km/s〜約6km/s、例えば、約1km/s〜約5km/s、例えば、約2km/s〜約4km/s、例えば、約3km/sで移動することができる。
図示しないが、いくつかの実施形態では、横断分離経路151は多様な手法で加熱してもよい。例えば、複数のレーザービーム発生器201が設けられてもよく、及び/又はレーザービーム発生器201によって生成されるレーザービーム203は、異なるミラー及び/又は多角形反射デバイス215の同一ミラーの異なる部分からのレーザービームを同時に反射するために2つ以上のレーザービームに分割されてもよい。したがって、掃引方向225に沿って又は光学構成に応じて反対方向に沿って同時に移動する複数のレーザービームスポットが設けられてもよい。いくつかの実施形態では、レーザービーム発生器201によって生成されるレーザービーム203は、横断分離経路151全体を同時に加熱するように構成された長尺状のレーザービームスポット209へ延びてもよい。このような実施形態では、横断分離経路151全体を同時に加熱する間、レーザービームスポット209は静止したままであってもよい。
いくつかの実施形態では、それぞれが横断分離経路151全体の一区分を作成する複数のガラスセパレータ149が設けられてもよい。例えば、図9に示すように、任意選択的に、前述のガラスセパレータ149に類似又は同一であってもよい複数のガラスセパレータ149が設けられてもよい。図9には5つのガラス分離装置149を示しているが、特段の記載がない限り、このような表示は、本明細書に添付される特許請求の範囲を限定すべきでないことを理解すべきである。したがって、いくつかの実施形態では、任意の数のガラス分離装置(例えば、1つ、2つ、3つ、4つから6つ以上のガラス分離装置)を用いることができる。各ガラスセパレータ149は、横断分離経路151全体の対応する区分801、803、805、807、809に沿って熱応力を生成することができるレーザービーム802、804、806、808、810を生成してもよい。いくつかの実施形態では、横断分離経路151全体の区分801、803、805、807、809は端から端まで配置されてもよい。しかしながら、示されるように、区分801、803、805、807、809間に十分な加熱を与えるために、横断分離経路151の各区分は、重なり領域811、813、815、817において、横断分離経路151の少なくとも1つの隣接する区分と重なってもよい。いくつかの実施形態では、重なり領域811、813、815、817は、区分801、803、805、807、809の少なくとも1つの長さの約5%〜約40%、区分801、803、805、807、809の少なくとも1つの長さの例えば約10%〜約30%、例えば約10%〜約25%である重なった長さを含んでもよい。いくつかの実施形態では、横断分離経路151全体の各対応する区分801、803、805、807、809は約800mmの長さを有することができ、各重なり領域811、813、815、817は約100mmの重なった長さを有する。横断分離経路151全体の区分801、803、805、807、809及び任意の重なり領域811、813、815、817を設けることで、ガラスリボン103に沿って延びている横断分離経路151全体に沿って、十分なレベルの熱応力を得ることを補助することができる。
本開示のいくつかの実施形態は、ガラスリボン103の全寸法など、大部分に沿って移動するレーザービームスポット209を示し、いくつかの実施形態では、レーザービームスポット209はまた、ガラスリボン103を離れて移動することが示される。したがって、横断分離経路151は、同様に、ガラスリボン103の全寸法など、ガラスリボン103の大部分に沿って延びることができる。例えば、図1に示すように、横断分離経路151がガラスリボン103の幅「W」全体に沿って延びるように、レーザービームスポット209は、ガラスリボン103の第1の垂直縁部153からガラスリボン103の第2の垂直縁部155までガラスリボン103の幅「W」全体に沿って通過することができる。同様に、図1に更に示されるように、垂直分離経路163がガラス板104の長さ「L」全体に延びるように、レーザービームスポット209は、ガラス板104の第1の横断縁部165からガラス板104の第2の横断縁部167までガラス板104の長さ「L」全体に沿って通過することができる。いくつかの実施形態では、横断分離経路151及び垂直分離経路163の少なくとも1つは約50mm〜約5000mm、例えば、約50mm〜約1000mmであり得るが、いくつかの実施形態では、レーザービームスポット209はより長い又はより短い経路に沿って移動するように構成されてもよい。
レーザービームスポット209は円形スポットを含み得るが、いくつかの実施形態では、楕円形又は他の形状のスポットを設けてもよい。集束されたウエストにおけるレーザービームスポット209の最小直径は、レーザービームスポット209の強度プロファイルの1/e2として決定される場合、約1ミリメートル(mm)〜約2mmであり得るが、いくつかの実施形態では他の寸法を設けてもよい。同様に、楕円形又は他のスポット形状の最大長さは約1mm〜約3mmであり得るが、いくつかの実施形態では他の寸法を設けてもよい。例えば、静止レーザービームを利用する場合、レーザービームスポット209の形状は実質的に長尺状とすることができ、数十センチメートル(cm)の長さ、例えば、1メートル(m)を超える長さを有することができる。1つ又は複数のレーザービーム203を使用して、横断分離経路151及び垂直分離経路163の少なくとも1つを曝露及び加熱してもよい。
図3〜図6、図8及び図9は、レーザービーム203が第1の外側位置405と第2の外側位置407との間を掃引する一実施形態を示す。本開示の実施形態のいずれにおいても、横断分離経路151を加熱する間、レーザービーム203はガラスリボン103を離れて移動することができる。例えば、図6、図8及び図9に示すように、レーザービーム203の掃引は、ガラスリボン103の第1の垂直縁部153及びガラスリボン103の第2の垂直縁部155の外側である、第1の最外位置501と第2の最外位置503との間に任意選択的に延びることができる。加熱中、レーザービーム203がガラスリボン103を離れて移動することを可能にすることで、横断分離経路151に沿ったガラスリボン103の全ての部分が十分なレベルの熱応力を得ることを確実とすることができる。
図6に更に示されるように、ガラスリボン103に沿った横断分離経路151をレーザービーム203に曝露する間、ガラスリボン103は、横断分離経路151全体がレーザービーム203の焦点深度「DOF」の範囲内に位置するように配置されてもよい。焦点深度「DOF」は次式によって算出することができる。
式中、「F」は、レンズ207の焦点距離、「D」は、レンズ前のビーム径、及び「λ」は、波長である。
横断分離経路151全体をレーザービーム203の焦点深度「DOF」内に配置することで、レーザービーム203から横断分離経路151へのエネルギー伝達効率の増加を補助することができる。レーザービーム203の焦点深度「DOF」は分離中のガラスのゆがみ、厚みの変化、及びガラスリボン103の動きの大きさを超えることから、焦点深度「DOF」により、同じく移動することができるか又はレーザービーム203に対する方向をある程度変化させることができる、変化する厚みを有する非平坦ガラスの分離が可能になる。いくつかの実施形態では、焦点深度「DOF」は、約20mm〜約400mm、例えば、約20mm〜約200mmであり得るが、いくつかの実施形態では他の焦点深度を設けてもよい。
更に、いくつかの実施形態では、ガラスリボン103の横断分離経路151に加え、ガラスリボン103全体を焦点深度「DOF」内に配置してもよい。レーザービーム203の焦点深度「DOF」は、ガラスの厚みの変化、ガラスのゆがみ、又は他の考えられるガラスリボン103の位置の変化を超えるほど十分に大きくすることができ、したがって、本開示の方法中、ガラスリボン103上の横断分離経路151全体をレーザービーム203に曝露させることができる。いくつかの実施形態では、レーザービーム203の焦点深度「DOF」は、ガラスの厚みの変化の大きさ、ゆがみ(例えば、ひずみ)の大きさ、ビーム源に対するガラスの動き又は他の加工条件の変化の大きさを超えてもよい。更に、いくつかの実施形態では、ガラスリボン103の主面213a、213b上のレーザービームスポット209の寸法は、特に横断分離経路151の端部近傍において、レーザービームスポット209を横断分離経路151に沿って繰り返し通過させる間に変化し得る。例えば、ガラスリボン103の主面213a、213b上のレーザービームスポット209の寸法は、レーザービーム203が第1の掃引経路507又は第2の掃引経路509に沿って集束される際、横断分離経路151に沿って変化してもよいが、ガラスリボン103を焦点深度「DOF」内になお維持しつつ、他の経路を設けてもよい。
図7に示されるように、第2の掃引経路509(図6に示される)に沿って移動する場合、図示される切頭楕円状の出力密度領域601によって示されるように、横断分離経路151に沿ったレーザービームスポット209の直径及び形状の変化により、レーザービームスポット209は横断分離経路151に沿って変化する出力密度を適用することができる。図7に示される実施形態では、レーザービーム203がガラスリボン103を意図的に離れて移動した結果、ガラスリボン103の主面213a、213b上の楕円状出力密度領域601は頂点が切り落とされ得る。いくつかの実施形態では、非切頭楕円出力密度領域が設けられてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、楕円出力密度領域の終点はガラスリボン103の第1の垂直縁部153及びガラスリボン103の第2の垂直縁部155に配置されてもよい。ガラスリボン103の第1の外側縁部部分211a及びガラスリボン103の第2の外側縁部部分211bが厚みを増した縁部部分を含む場合、ガラスリボン103の中心領域内で重なっているレーザービームスポットの部分を有する、厚みを増した縁部部分(例えば、縁部ビード)の近傍に又は厚みを増した縁部部分(例えば、縁部ビード)に位置する最大出力密度を生成する2つのレーザービームを使用してガラスリボン103を分離すると更により有利であり得る。最大出力密度が、厚みを増した縁部部分の近傍又は厚みを増した縁部部分に位置するため、より高い熱応力は厚みを増した縁部部分を標的とすることができ、熱応力の増加をもたらす。同時に、ガラスリボン103の中心領域のレーザービーム経路の末端によってもたらされる比較的低い出力密度を部分的に重ねることで、重なったレーザービームによる二重の曝露により熱応力の向上をもたらすことができる。こうした重なりは、また、図9に示される重なり領域811、813、815、817にもたらすことができ、二重の曝露は横断分離経路151の区分801、803、805、807、809の外側端部における低い出力密度を相殺し、ガラスリボン103に沿って延びている横断分離経路151全体に沿った十分なレベルの熱応力の達成を補助することができる。
横断分離経路151の局所加熱により、ガラスリボン103の異なる部分間に温度差を生成し、横断分離経路151に沿って熱応力を生成する。横断分離経路151を加熱するプロセスは、上記のように、既定の応力レベルが達成されるまで実施され得る。いくつかの実施形態では、例示的な応力レベルは、ガラスのひずみ温度点の約70%〜約100%、例えば、ガラスのひずみ温度点の約80%〜約100%、例えば、約90%〜約100%、例えば、約95%〜約100%である、横断分離経路151に沿う温度に対応する応力であり得る。この加熱レベルにより、ガラスリボン103における残留応力の発生を回避する。いくつかの実施形態では、既定の応力レベルは、ガラスのひずみ温度点から徐冷点までである、横断分離経路151に沿う温度に対応する応力であり得る。より低温も可能な場合があるが、横断分離経路151に沿った熱応力を最大にするために、比較的高温に達することが望まれる可能性がある。比較的高い熱応力を付与することで、以下でより詳細に記載する欠陥703の適用後の分離時間を低減するのを補助することができる。いくつかの実施形態では、分離時間は欠陥703の作成後の約0.1秒〜約3秒であり得るが、いくつかの実施形態では他の分離時間も可能である。
横断分離経路151を所望の熱応力レベルに加熱するのに必要な時間は、レーザー出力、ガラスの種類、ガラスの寸法、ガラスの厚みなどの広範な要素又は他の要素に依存し得る。いくつかの実施形態では、横断分離経路151は、約300W〜約1.5kWのCO2レーザー出力及び約0.1mm〜約3mmのガラスの厚みを有して、約0.1秒〜約5秒の範囲内で十分に加熱されてもよい。
上で説明したように、ガラスリボン103を分離する例示的な非限定的方法は、ガラスリボン103を損傷することなく横断分離経路151に沿って熱応力を生成するためにガラスリボン103上の横断分離経路151を少なくとも1つのレーザービーム203に曝露させるステップを含み得る。この方法はまた、横断分離経路151が、ガラスリボン103上の横断分離経路151を少なくとも1つのレーザービーム203に曝露させたときに生成された熱応力下にある間、横断分離経路151上に欠陥703を生成するステップを含み得、その結果、欠陥703に応じて、ガラスリボン103は横断分離経路151に沿って迅速に分離され得る。
いくつかの実施形態では、欠陥703は、横断分離経路151を少なくとも1つのレーザービーム203に曝露させたとき、横断分離経路151に沿って既定の熱応力レベルが得られた後に作成され得る。実際、横断分離経路151全体が既定の熱応力レベル下にある際、欠陥703の開始により、欠陥703に応じたガラスリボン103の横断分離経路151に沿った迅速な分離を直接生じさせることができる。迅速な分離は欠陥703が作成された際又は欠陥703が作成された直後に開始することができる。したがって、ガラスリボン103の分離は、大きいクラック1505を横断分離経路151全体に沿って迅速に伝搬し、ガラスリボン103を分離する欠陥703の直接の結果として起こり得る。本明細書で使用する場合、大きいクラック(full body crack)1505という用語は、ガラスリボン103の全厚み(例えば、厚み「T」)を貫通するクラック意味する。本開示の実施形態によるガラスリボン103を分離するための時間は、ガラスリボン103を分離する従来の手法と比較したとき、ガラスリボン103を分離するために必要な時間を大幅に低減することができる。したがって、本開示の実施形態は、ガラスリボン103の、従来の手法を超える迅速な分離が望ましい用途において有益であり得る。例えば、延伸速度を増加させた用途では、ガラスリボン103の所与の移動長さの範囲内において分離を行うことを可能にするために、迅速な分離が有益であり得る。更に、本開示の方法は、高温条件であってもガラスリボン103を分離することができる。例えば、ガラスリボン103が室温にある間に分離を行うことができるが、分離はまた、ガラスリボン103が典型的にはガラスのひずみ点未満の高温、例えば、400℃以下の温度のときに行うことができる。しかし、いくつかの実施形態では他の最高温度を設けてもよい。したがって、本開示の方法は、形成プロセス中又は他の加工手順中、ガラスリボン103が冷却される前に分離を行うことができる。
いくつかの実施形態では、図8及び本明細書中に記載される実施形態のいずれかに示すように、欠陥703を作成するステップは、横断分離経路151を少なくとも1つのレーザービーム203に曝露し、横断分離経路151に沿って熱応力を生成する間に実施され得る。横断分離経路151をレーザービーム203に曝露している間に欠陥703を作成するステップは、欠陥703を作成するステップに直接応答して起こるガラスリボン103の迅速な分離を行うための十分なレベルの熱応力を横断分離経路151に沿って維持するのを補助することができる。いくつかの実施形態では、横断分離経路151をレーザービーム203に曝露するステップは、欠陥703を作成するステップ後に完了してもよく、横断分離経路151に沿ったガラスリボン103の分離が完了するまで更に継続させてもよい。横断分離経路151をレーザービーム203に曝露している間に欠陥703を作成することの別の利点は、ガラスリボン103をレーザービーム203に曝露(例えば、加熱)中、又はガラスリボン103をレーザービーム203に曝露させる前、欠陥703が作成される際に開始するおそれのある制御不能な破損の確率の低減である。これにより、強化ガラス、積層ガラス構造体、及び高い内部応力を有する任意の他のガラスの信頼性の高い分離を可能にすることができる。ガラスリボン103をレーザービーム203に曝露している間に欠陥703を作成することの更に別の利点は、ガラスリボン103の分離に必要な全体的な時間の低減である。
いくつかの実施形態では、横断分離経路151を曝露させるステップは、欠陥703を作成するステップの直前に、欠陥703が作成されるときに、欠陥703が作成された直後に、又は欠陥703の作成後間もなく完了してもよい。このような実施形態では、欠陥703は、横断分離経路151に沿ってガラスリボン103の迅速な分離を行うための十分な残留熱応力が横断分離経路151沿いにある場合、なお作成することができる。いくつかの実施形態では、しかしながら、欠陥703を作成するステップ中、及び欠陥703を作成するステップ後にも(例えば、ガラスリボン103の分離全体にわたって)ガラスリボン103を少なくとも1つのレーザービーム203に曝露させ続けることにより分離の速度を増加することができる。実際、欠陥703を作成するステップ中にガラスリボン103をレーザービーム203に曝露させ続けると、横断分離経路151に沿って最大熱応力などの所定の熱応力を維持することによりガラスリボン103の分離の速度を増加することができる。しかしながら、過熱による分離後の縁部に沿った残留応力の発生を最小にするか又は回避するために、レーザービーム203への横断分離経路151の過度の曝露は避けるべきである。
欠陥703を作成するステップは多様な手法で実施されてもよい。例えば、図1に概略的に示されるように、いくつかの実施形態では、欠陥703は、ガラスリボン103を、例えば、スクライブ701(例えば、スコアホイール、ダイヤモンドチップ等)又は他の機械的デバイスと機械的に係合することによって作成してもよい。実際、図8に示すように、スクライブ701の先端部によって表面不完全性(例えば、表面クラック)などの欠陥703を作成することができる。いくつかの実施形態では、欠陥703は、点欠陥又は切り込み線を含んでもよい。図示しないが、スクライブ701によって印加される力の相殺を補助し、欠陥703の作成を容易にするために、空気軸受又は機械的接触支持部材などの支持デバイスが設けられてもよい。
いくつかの実施形態では、図1に示すように、欠陥703はレーザー169によって作成してもよい。いくつかの実施形態では、レーザー169は、表面不完全性などの欠陥703を作成するように構成されたパルスレーザーを含み得るが、表面下の不完全性も設けてよい。いくつかの実施形態では、レーザー169によって作成される欠陥703としては、クラック、点欠陥、切り込み線、又は他の欠陥を挙げることができ、このような欠陥703は、アブレーションプロセスによって任意選択的に作成してもよい。
いくつかの実施形態では、欠陥703を切り込み線として設けることは、適切な大きいクラック1505を横断分離経路151の方向に沿って導くことを補助するのに有益であり得る。例えば、切り込み線は、横断分離経路151に沿って延びる長さ、及び横断分離経路151に垂直な幅を有し得る。例示的な切り込み線は、約0.5mm〜約5mmの範囲内の長さ及び約0.1mm〜約0.3mmの幅などの広範な長さ及び幅を有し得る。表面欠陥として与えられる場合、欠陥703の深さは、ガラスの種類によっては、約5マイクロメートル〜約500マイクロメートルであり得る。例えば、化学強化ガラスにより、ガラスリボン103の化学強化層を過ぎて延びるようなより深い深さを有する欠陥703が与えられてもよい。
欠陥703は、横断分離経路151上を含む横断分離経路151に沿った任意の位置に与えられてもよい。いくつかの実施形態では、欠陥703は、ガラスリボン103の第1の垂直縁部153又はガラスリボン103の第2の垂直縁部155の1つの近傍に配置され得る。いくつかの実施形態では、本明細書中に記載されるように、レーザービームスポット209の走査が開始されるガラスリボン103の第1の垂直縁部153の近傍に欠陥703を配置することが有益であり得る。例えば、図8に示すように、欠陥703は、ガラスリボン103の第1の垂直縁部153とガラスリボン103の第2の垂直縁部155との間に適用することができ、或いはいくつかの実施形態では、欠陥703はガラスリボン103の第1の垂直縁部153及び/又はガラスリボン103の第2の垂直縁部155に設けられてもよい。欠陥703をガラスリボン103の第1の垂直縁部153とガラスリボン103の第2の垂直縁部155との間に適用することで、ガラスリボン103の第1の垂直縁部153及び/又はガラスリボン103の第2の垂直縁部155に存在し得る縁部不完全性よりもむしろ欠陥703の位置においてクラックが伝播を開始することを確実にするのを補助することができる。更に、欠陥703をガラスリボン103の第1の垂直縁部153とガラスリボン103の第2の垂直縁部155との間に適用することで、ガラスリボン103のより迅速な分離をもたらすこともできる。いくつかの実施形態では、欠陥703は、ガラスリボン103の第1の外側縁部部分211a及び第2の外側縁部部分211bに一般に認められる縁部ビードに作成することができる。或いは、図8及び図9に示すように、欠陥703は、任意選択的に、縁部ビードの内側に設けられてもよい。いくつかの実施形態では、欠陥703はガラスリボン103の少なくとも1つの縁部からある距離に作成することができ、この距離は、約1mm〜約25mmである。例えば、図8及び図9に示すように、いくつかの実施形態では、欠陥703はガラスリボン103の第1の垂直縁部153又はガラスリボン103の第2の垂直縁部155から距離「D」に作成してもよく、「D」は、約1mm〜約25mm、例えば、約1mm〜約10mmであり得るが、いくつかの実施形態では異なる距離が与えられてもよい。
いくつかの実施形態では、欠陥703は、横断分離経路151の中間位置301に、又はガラスリボン103の第1の垂直縁部153若しくはガラスリボン103の第2の垂直縁部155のより近傍に作成してもよい。いくつかの実施形態では、図8に示すように、欠陥703は、ガラスリボン103の第2の垂直縁部155よりガラスリボン103の第1の垂直縁部153の近傍に作成してもよい。レーザービームスポット209が上述のように第1の垂直縁部153から第2の垂直縁部155に向かって掃引方向225に移動する場合、欠陥703をガラスリボン103の第1の垂直縁部153の近傍に設けること(例えば、第1の垂直縁部153から距離「D」)が特に有益であり得る。このような実施形態では、第1の垂直縁部153は、レーザービームスポット209の掃引方向225に沿った、横断分離経路151に沿う上流側であり得る。大きいクラック1505はレーザービームスポット209の掃引方向225に伝播する傾向にあるため、欠陥703をガラスリボン103の第1の垂直縁部153の近傍に配置することで、大きいクラック1505がガラスリボン103に沿った横断分離経路151に沿う下流側で掃引方向225に迅速に伝播するのを補助することができる。更に、欠陥703は、第1の垂直縁部153から距離「D」に配置することができる。この距離「D」はガラスリボン103の第1の垂直縁部153になお十分に近傍であり、また、大きいクラック1505が上流側に伝播してガラスリボン103の第1の垂直縁部153と交差し、それにより、ガラスリボン103を横断分離経路151に沿って分離することを可能にする。
更に、図9を参照すると、レーザービーム802、804、806、808、810は、隣接するレーザービームのレーザービームスポットが重なり領域811、813、815、817に沿って同時に存在し得るように、各レーザービームによって生成されるレーザービームスポット209が対応する掃引方向225a、225b、225c、225d、225eに沿って連続的なパターンで移動することを可能にするように時間調整され得る。したがって、レーザービームスポット209は、ガラスリボン103の全体寸法に沿って、掃引方向225a、225b、225c、225d、225eに沿って実質的に連続的に移動し、横断分離経路151全体の各対応する区分801、803、805、807、809に沿って大きいクラック1505を迅速に入れて、ガラスリボン103を横断分離経路151全体に沿って分離するのを補助してもよい。
本明細書中に記載する方法のいずれも、本明細書中に開示される例示的な種類のガラスリボン103及びガラス板104を含むがこれらに限定されないガラス(例えば、ガラスリボン103、ガラス板104)の分離に適用してもよい。したがって、ガラスリボン103に関して記載した実施形態は、ガラス板104にも適用してよい。例えば、図1に関して示したように、横断分離経路151は、ガラスリボン103の第1の垂直縁部153とガラスリボン103の第2の垂直縁部155との間のガラスリボン103の幅「W」に沿って延び得る。このような実施形態では、図1に示すように、欠陥703を作成することで、ガラス板104をガラスリボン103から分離することができる。同じく図1に示されるいくつかの実施形態では、垂直分離経路163は、ガラス板104の第1の横断縁部165とガラス板104の第2の横断縁部167との間のガラス板104の長さ「L」に沿って延び得る。このような実施形態では、欠陥703を作成することで、ガラス板104の外側部分159をガラス板104の中央部分161から分離することができる。
いくつかの実施形態では、開示される方法のいずれも、平坦(示されるような)であってもよく、又は例えば、C字形、S字形若しくは他の構成に湾曲させた非平坦(例えば、反った)構成を有してもよいガラスリボン103及びガラス板104を含む広範なガラスの分離を容易にすることができる。更に、開示される方法のいずれも、実質的に均一な厚み又は不均一な可変の厚みを有するガラスリボン103及びガラス板104を含むガラスの分離を容易にすることができる。例えば、示されるように、比較的厚い縁部ビード及び比較的薄い中央部分161を有するガラスリボン103を分離することができる。
いくつかの実施形態では、ガラスリボン103及びガラス板104を含むガラスは、ガラスが比較的静止状態にあるとき、又はガラスが動いているときに分離してもよい。例えば、ガラスリボン103は、ガラスリボン103がガラス成形機140から延伸されている際に動いている最中、又はガラスリボン103がガラス成形機140に対してわずかに揺れている及び/又はねじれている場合に分離されてもよい。また更に、本開示の方法のいずれかを使用して、ガラスのほぼひずみ点を超えない高温のガラスリボン103及びガラス板104を含むガラスを分離することができる。
更に、本開示の方法を使用して、非強化ガラスリボン103及び非強化ガラス板104若しくは強化ガラスリボン103及び強化ガラス板104を含む非強化ガラス又は強化ガラスを分離することができる。例えば、方法を使用して、圧縮下にある少なくとも1つの外層と、張力がかけられた別の層とを含む強化ガラス(例えば、化学強化ガラス)を分離することができる。いくつかの実施形態では、本開示の方法を使用して、ガラスの2つの主面が圧縮されており、ガラスの中央部分に張力がかけられている、両面が強化された強化ガラスを分離することができる。
いくつかの実施形態では、本開示の方法を使用して、積層ガラス層を含むガラスを分離してもよい。いくつかの実施形態では、積層構造体は、圧縮表面層と張力下にある中心層とを含み得る。いくつかの実施形態では、積層構造体は、2つの圧縮表面層を含み得、2つの圧縮層間に張力下にある中心層が挟まれている。更に別の実施形態では、本開示の方法を使用して、複数の層の少なくとも2つが異なる組成物及び/又は異なる熱膨張係数を含む積層ガラス層を分離してもよい。いくつかの実施形態では、ガラスは、ガラスがイオン交換又は熱処理によって生成された表面圧縮応力層を含む、化学又は熱強化ガラスであってもよい。
図1に示すように、いくつかの実施形態では、ガラスリボン103からガラス板104を分離する方法は、ガラス板104の外側部分159を含むガラスリボン103又はガラス板104を曲げる必要なく実施され得る。実際、図1に示すように、ガラスセパレータ149は、ガラス板104及びガラスリボン103が垂直に向けられた状態のままで、ガラスリボン103からガラス板104を分離することができる。このような実施形態では、分離中に発生したデブリ(例えば、図10、図11及び図13に示される分離デブリ1001)を重力によって垂直下方に引くことができ、それにより、ガラスリボン103又はガラス板104が曲がった(例えば、非垂直)方向を含む場合にデブリが載る可能性のある水平又は角度をなした表面を回避する。同様に、ガラスリボン103及びガラス板104の垂直方向によって環境デブリ1002(図10、図11及び図13を参照)がガラスリボン103及びガラス板104に接触する可能性が低下し得るが、これは、このような環境デブリ1002も重力によって下方に引かれ得るからである。後に続く、ガラスリボン103及びガラス板104からデブリを除去する手順を用いることができることは認識されているものの、いくつかの実施形態では、ガラスリボン103及びガラス板104の表面汚染を完全に回避すること、又はガラスリボン103の主面213a、213b若しくはガラス板104の主面214a、214bにデブリが接触し得る時間を少なくとも低減し、これによりデブリとガラスリボン103又はガラス板104との間に比較的強固な結合が生じる可能性を低下させることが望ましい場合がある。
分離デブリ1001をガラスリボン103から除去するために真空部148(例えば、第1の真空部148a、第2の真空部148b)を用いることに加えて又はその代わりに、いくつかの実施形態では、分離デブリ1001の除去を更に容易にするために、分離デブリ1001をガスカーテン中に取り込み、ガラスリボン103及び/又はガラス板104から迅速に運び去ってもよく、これにより、分離デブリ1001がガラスリボン103の新品状態の主面213a、213b及びガラス板104の新品状態の主面214a、214bに接触し、付着する機会を更に一層低減する。いくつかの実施形態では、図2に示すように、第1の長尺状ガスポート185a及び第2の長尺状ガスポート185bは、ガラスリボン103がガラス成形機140を出る下部開口部183の近辺など、ガラス成形機140の近傍に配置されてもよい。第1の長尺状ガスポート185a及び第2の長尺状ガスポート185bは、例えば、ガラスリボン103の幅「W」全体に沿って又は更にガラスリボン103の幅「W」全体を超えて、それぞれ第1の外部ガスカーテン187a及び第2の外部ガスカーテン187bを分配するように方向付けられ得る。いくつかの実施形態では、第1の長尺状ガスポート185a及び第2の長尺状ガスポート185bは、ガラスリボン103の幅「W」全体未満に沿ってそれぞれ第1の外部ガスカーテン187a及び第2の外部ガスカーテン187bを分配するように方向付けられ得る。加えて、いくつかの実施形態では、第1の外部ガスカーテン187a及び第2の外部ガスカーテン187bはガラスリボン103を完全に取り囲むことができ、いくつかの実施形態では、ガラスリボン103を環境デブリ1002による汚染から隔離することができる。第1の外部ガスカーテン187a及び第2の外部ガスカーテン187bは、従来の表面コーティング及び保護剤をガラスリボン103に通常適用することができない比較的高温を含め、ガラスリボン103の温度を問わず、ガラスリボン103の隔離のために用いることができる。例えば、いくつかの従来の表面コーティング及び保護剤はガラスリボン103の温度が200℃以下、150℃以下、又は100℃以下の場合に好適であり得る一方、本出願の第1の外部ガスカーテン187a及び第2の外部ガスカーテン187bは、ガラスリボン103が100℃超、150℃超、200℃超、300℃超、400℃超、500℃超の温度、又はガラスリボン103の任意の他の温度を含む場合、ガラスリボン103の隔離のために用いることができる。第1の長尺状ガスポート185a及び第2の長尺状ガスポート185bは、環境デブリ1002の侵入を阻止又は更に防止し得るガスの連続的で均一なカーテンを形成するために、ガスが分配され得る1つの長尺状のノズル、ポート、ジェット等又はガスが分配され得る複数のノズル、ポート、ジェット等を含み得る。いくつかの実施形態では、第1の長尺状ガスポート185a及び第2の長尺状ガスポート185bのそれぞれは、第1の外部ガスカーテン187a及び第2の外部ガスカーテン187bをそれぞれ分配するように方向付けられた、連続的な長尺状のスロット及び複数の長尺状のスロットの任意の1つ以上を含み得る。
いくつかの実施形態では(例えば、図11の代替的実施形態を示す図13に示すように)、第1の長尺状ガスポート185a及び第2の長尺状ガスポート185bは、また、第1の内部ガスカーテン187c及び第2の内部ガスカーテン187dをそれぞれ分配するように方向付けられ得る。第1の内部ガスカーテン187c及び第2の内部ガスカーテン187dは、いくつかの実施形態では、ガラスリボン103の幅「W」全体に沿って又は更にガラスリボン103の幅「W」全体を超えて延び得る。いくつかの実施形態では、第1の長尺状ガスポート185a及び第2の長尺状ガスポート185bは、また、ガラスリボン103の幅「W」全体未満に沿って延び得る第1の内部ガスカーテン187c及び第2の内部ガスカーテン187dをそれぞれ分配するように方向付けられ得る。加えて、いくつかの実施形態では、第1の内部ガスカーテン187c及び第2の内部ガスカーテン187dは、ガラスリボン103を完全に取り囲むことができ、環境デブリ1002及び分離デブリ1001の少なくとも1つによる汚染からガラスリボン103を隔離することができる。いくつかの実施形態では、第1の内部ガスカーテン187c及び第2の内部ガスカーテン187dは、第1の外部ガスカーテン187a及び第2の外部ガスカーテン187bと同一の、類似の、又は異なる特徴を含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、第1の内部ガスカーテン187c及び第2の内部ガスカーテン187dは、従来の表面コーティング及び保護剤を、ガラスリボン103に通常適用することができない比較的高温(例えば、100℃超、150℃超、200℃超、300℃超、400℃超、500℃超、又はガラスリボン103の任意の他の温度)を含むガラスリボン103の温度を問わず、ガラスリボン103の隔離のために用いることができる。第1の長尺状ガスポート185a及び第2の長尺状ガスポート185bは、1つ以上の環境デブリ1002の侵入を阻止又は更に防止し得る連続的で均一なガスカーテンを形成するために、ガスが分配され得る1つの長尺状のノズル、ポート、ジェット等、又はガスが分配され得る複数のノズル、ポート、ジェット等を含み得る。いくつかの実施形態では、第1の長尺状ガスポート185a及び第2の長尺状ガスポート185bのそれぞれは、第1の外部ガスカーテン187a及び第1の内部ガスカーテン187c、並びに第2の外部ガスカーテン187b及び第2の内部ガスカーテン187dをそれぞれ分配するように方向付けられた連続的な長尺状のスロット及び複数の長尺状のスロットの任意の1つ以上を含み得る。
図1、図10、図11、及び図13に更に示されるように、ガラス加工装置100は、ガラスセパレータ149の下流側に配置され(例えば、図2に示される延伸方向177に沿って)、第1の外部ガスカーテン187a及び第2の外部ガスカーテン187b中に取り込まれたデブリを受け入れるように方向付けられた真空ポート1011(例えば、長尺状真空ポート)を含み得る。いくつかの実施形態では、真空ポート1011は、第1の内部ガスカーテン187c及び第2の内部ガスカーテン187d中に取り込まれたデブリを受け入れるように方向付けられ得る。真空源1013は、第1の外部ガスカーテン187a、第1の内部ガスカーテン187c、第2の外部ガスカーテン187b、及び第2の内部ガスカーテン187dの任意の1つ以上に取り込まれたデブリ(例えば、分離デブリ1001、環境デブリ1002)を真空ポート1011に引くことができる。真空源1013は、送風機、真空チャンバ、ポンプ、ファン、又は真空ポート1011において高圧(例えば、負圧、吸引)を生成するための他の適切な機構を含み得る。
示されるように、第1の外部ガスカーテン187aは、ガラスリボン103の第1の主面213aから離間されている第1の外部上流側部分188aと、ガラスリボン103の第1の主面213aに向かって内側に集束し、ガラスリボン103の第1の主面213aに当たる第1の外部下流側部分189aとを含み得る。同様に、第2の外部ガスカーテン187bは、ガラスリボン103の第2の主面213bから離間されている第2の外部上流側部分188bと、ガラスリボン103の第2の主面213bに向かって内側に集束し、ガラスリボン103の第2の主面213bに当たる第2の外部下流側部分189bとを含み得る。示されるように、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部上流側部分188a及び第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部上流側部分188bは延伸平面181に平行であり得る。更に示されるように、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189a及び第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部下流側部分189bは、延伸平面181に対して対称に配置され得ると共に、延伸平面181に対する共通の高さにおいてガラスリボン103に当たることができる。延伸平面181に対する第1の外部ガスカーテン187a及び第2の外部ガスカーテン187bの対称な配置により、第1の外部ガスカーテン187a及び第2の外部ガスカーテン187bにより、ガラスリボン103に対する等しく且つ反対の力の印加を行うことができる。有利には、ガラスリボン103の対向する主面(例えば、第1の主面213a、第2の主面213b)に対する等しく且つ反対の力の印加により、外力からガラスリボン103中に誘発される応力を最小限にすることができると共に、ガラスリボン103を延伸平面181に沿って垂直方向に維持することもでき、いくつかの実施形態では、デブリ(例えば、分離デブリ1001、環境デブリ1002)がガラスリボン103の第1の主面213a及びガラスリボン103の第2の主面213bに接触する可能性を低下させるため、デブリは、少なくとも部分的に重力によりガラスリボン103から離れて下方に移動してもよい。示されるように、ガラスリボン103は、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部上流側部分188aと第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部上流側部分188bとの間に延伸することができ、その後、ガラスリボン103は、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189aと第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部下流側部分189bとの間に延伸することができる。
図13に示すように、いくつかの実施形態では、第1の内部ガスカーテン187cは、ガラスリボン103の第1の主面213aと第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部上流側部分188aとの間に、ガラスリボン103の第1の主面213aから離間されている第1の内部上流側部分188cを含み得る。第1の内部ガスカーテン187cはまた、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189aがガラスリボン103に当たる場所の上流側にある、ガラスリボン103の第1の主面213aに向かって内側に集束し、ガラスリボン103の第1の主面213aに当たる第1の内部下流側部分189cを含み得る。同様に、第2の内部ガスカーテン187dは、ガラスリボン103の第2の主面213bと第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部上流側部分188bとの間に、ガラスリボン103の第2の主面213bから離間されている第2の内部上流側部分188dを含み得る。第2の内部ガスカーテン187dは、また、第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部下流側部分189bがガラスリボン103に当たる場所の上流側にある、ガラスリボン103の第2の主面213bに向かって内側に集束し、ガラスリボン103の第2の主面213bに当たる第2の内部下流側部分189dを含み得る。
いくつかの実施形態では、第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部上流側部分188c及び第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部上流側部分188dは延伸平面181に平行であり得る。更に示されるように、第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部下流側部分189c及び第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部下流側部分189dは、延伸平面181に対して対称に配置され得ると共に、延伸平面181に対する共通の高さにおいてガラスリボン103に当たることができる。いくつかの実施形態では、延伸平面181に対する第1の内部ガスカーテン187c及び第2の内部ガスカーテン187dの対称な配置により、第1の内部ガスカーテン187c及び第2の内部ガスカーテン187dにより、ガラスリボン103に対する等しく且つ反対の力の印加を行うことができる。有利には、ガラスリボン103の対向する主面(例えば、第1の主面213a、第2の主面213b)に対する等しく且つ反対の力の印加により、外力からガラスリボン103中に誘発される応力を最小限にすることができると共に、ガラスリボン103を延伸平面181に沿って垂直方向に維持することもでき、いくつかの実施形態では、デブリ(例えば、分離デブリ1001、環境デブリ1002)がガラスリボン103の第1の主面213a及びガラスリボン103の第2の主面213bに接触する可能性を低下させるため、デブリは、少なくとも部分的に重力によりガラスリボン103から離れて下方に移動してもよい。示されるように、ガラスリボン103は第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部上流側部分188cと第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部上流側部分188dとの間に延伸することができ、その後、ガラスリボン103は、第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部下流側部分189cと第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部下流側部分189dとの間に延伸することができる。
第1の外部ガスカーテン187a、第1の内部ガスカーテン187c、第2の外部ガスカーテン187b、及び第2の内部ガスカーテン187dの任意の1つ以上を形成するガスは、いくつかの実施形態では、空気、不活性ガス(例えば、窒素又は他の適切なガス)、清浄な乾燥空気、加湿空気等を含み得る。図10、図11、及び図13に示すように、第1の長尺状ガスポート185a及び第2の長尺状ガスポート185bから清浄なガスを提供するために、ガスは圧縮ガスタンク、空気圧縮機等などの加圧ガス源1004との間に配置されたフィルタ1006によって濾過してもよい。更に、いくつかの実施形態では、ガスの水分含有量を大幅に低減してもよく、これにより、より高水分含有量のガスと比較して、ガラスリボン103の第1の主面213a及び第2の主面213b、又はガラス板104の第1の主面214a及び第2の主面214bにデブリが付着する可能性を低下させてもよい。いくつかの実施形態では、ガスの温度は制御されてもよく、例えば、ガスは、必要に応じて応力、圧密化、又はガラスリボン103及びガラス板104の他の特性の制御を支援するように加熱又は冷却されてもよい。いくつかの実施形態では、ガスの流量はまた、必要に応じて応力、圧密化、又はガラスリボン103及びガラス板104の他の特性の制御を支援するように温度制御を伴って又は伴わずに制御されてもよい。
いくつかの実施形態では、第1の外部ガスカーテン187a、第1の内部ガスカーテン187c、第2の外部ガスカーテン187b、及び第2の内部ガスカーテン187dの任意の1つ以上は、ガラスリボン103の隣接する主面(例えば、第1の主面213a、第2の主面213bから)約1mmにあってもよい。このような距離は、ガラスリボン103の隣接する主面(例えば、第1の主面213a、第2の主面213b)と、第1の外部ガスカーテン187a及び第1の内部ガスカーテン187c、並びに第2の外部ガスカーテン187b及び第2の内部ガスカーテン187dがそれぞれ分配される対応する第1の長尺状ガスポート185a及び第2の長尺状ガスポート185bとの間の横方向距離と定義され得る。当然、この距離は異なってもよく、特段の記載がない限り、このような開示は本明細書に添付される特許請求の範囲の範囲を限定すべきではない。例えば、ガラスリボン103の隣接する主面(例えば、第1の主面213a、第2の主面213b)に対する第1の外部ガスカーテン187a、第1の内部ガスカーテン187c、第2の外部ガスカーテン187b、及び第2の内部ガスカーテン187dの任意の1つ以上の距離は、約1mm〜約50mm、約5mm〜40mm、約10mm〜約30mmであってもよく、また、ガラスリボン103自体に沿った延伸方向177において異なってもよい。いくつかの実施形態では、ガラスリボン103の第1の主面213a又はガラス板104の第1の主面214aに対する第1の外部ガスカーテン187a及び第1の内部ガスカーテン187cの少なくとも1つの距離は、ガラスリボン103の第2の主面213b又はガラス板104の第2の主面214bに対する第2の外部ガスカーテン187b及び第2の内部ガスカーテン187dの少なくとも1つの距離より大きくても小さくてもよい。
いくつかの実施形態では、通常動作下において、ガラス成形機140は、ガラス成形機140の下部開口部183を通じてガスの冷却流1003を引いてもよい。例えば、ガラスリボン103はガラス成形機140の内部内のガスを加熱する傾向がある可能性があり、加熱空気は、少なくとも自然対流に基づく差圧により、ガラス成形機140の内部内を上昇することができ、それにより、ガラス成形機140の下部開口部183を通じて引かれるガスの冷却流1003を生じさせる。いくつかの実施形態では、ガスの冷却流1003は、第1の長尺状ガスポート185aから第1の外部ガスカーテン187a及び第2の長尺状ガスポート185bから第2の外部ガスカーテン187b中に供給されるガスを含み得る。同様に、いくつかの実施形態では、ガスの冷却流1003は、第1の長尺状ガスポート185aから第1の内部ガスカーテン187c及び第2の長尺状ガスポート185bから第2の内部ガスカーテン187d中に供給されるガスを含み得る。したがって、冷却流1003は、加圧ガス源1004と、第1の長尺状ガスポート185a及び第2の長尺状ガスポート185bとの間に配置されたフィルタ1006によって濾過された清浄なガスを含み得る。
いくつかの実施形態では、冷却流1003によってガラス成形機140の下部開口部183に入るガスは制御することができ、ガラス成形機140を妨げる可能性のある任意の汚染物質及び粒子を除去することができる。例えば、いくつかの実施形態では、第1の内部ガスカーテン187c及び第2の内部ガスカーテン187dは冷却流1003の流れを相殺する(例えば、遅延させる)ように流れることができるため、冷却流1003中に取り込まれるあらゆるデブリ(例えば、分離デブリ1001、環境デブリ1002)がガラス成形機140の下部開口部183に入るのを妨げる。冷却流1003の流れを相殺することにより、冷却流1003中に取り込まれたデブリも、例えば、より高速で移動する冷却流1003中に取り込まれたデブリと比較して、真空部148及び真空ポート1011の少なくとも1つにより容易に引くことができる。更に、第1の外部ガスカーテン187a、第1の内部ガスカーテン187c、第2の外部ガスカーテン187b、及び第2の内部ガスカーテン187dを設けることにより、冷却流1003によってガラス成形機140の下部開口部183に入るガスを制御することができ、ガラス成形機140を妨げる可能性のある任意の汚染物質及び粒子を除去することができる。いくつかの実施形態では、第1の内部ガスカーテン187c及び第2の内部ガスカーテン187dはまた、第1の外部ガスカーテン187aと第2の外部ガスカーテン187bとの間をデブリが再循環することを防ぐことができる。いくつかの実施形態では、再循環するデブリ(例えば、第1の内部ガスカーテン187c及び第2の内部ガスカーテン187dが設けられない場合に起こる場合がある)はガラスリボン103を汚染する可能性があると共に、ガラス成形機140の下部開口部183に入る可能性がある。したがって、いくつかの実施形態では、本開示の特徴を用いて、ガラスリボン103の新品状態の第1及び第2の主面213a、213bを含む、より高品質の特性及び特徴を含み得るガラスリボン103を作成することができる。更に、デブリによるガラスリボン103の汚染を低減し、防止することにより、後続の、例えば、ガラスリボン103からデブリを除去するための清浄化ステップを低減してもよく、より適切に実施してもよく、いくつかの実施形態では完全に排除してもよい。
いくつかの実施形態では、ガラス成形機140の下部開口部183に引かれる冷却流1003による第1の外部ガスカーテン187aと第2の外部ガスカーテン187bとの間の干渉を回避するためにバッフル(例えば、第1のバッフル1005a、第2のバッフル1005b)が設けられてもよい。いくつかの実施形態では、本開示のバッフルのいずれも、ガラス成形機140から離れる方向に下流側に延び得る。いくつかの実施形態では、本開示のバッフルのいずれも、ガラス成形機140の完全に外部など、ガラス成形機140の少なくとも部分的に外部に配置され得る。更なる例では、本開示のいずれのバッフルの少なくとも一部分は、ガラス成形機140内に部分的に延び得る。示されるように、冷却流1003は、ガラスリボン103の第1の主面213aと第1のバッフル1005aの第1の内部表面1007aとの間、及びまたガラスリボン103の第2の主面213bと第2のバッフル1005bの第2の内部表面1008aとの間を通過することができる。冷却流1003は、第1の外部ガスカーテン187a及び第2の外部ガスカーテン187bの下流側方向の反対側の上流側方向に移動することができる。更に、図1に示すように、第1のバッフル1005a及び第2のバッフル1005bはガラスリボン103の幅「W」全体に沿って延びることができると共に、示されるように、ガラスリボン103の幅「W」全体を超えて延びることができる。いくつかの実施形態では、第1のバッフル1005a及び第2のバッフル1005bはガラスリボン103の幅「W」全体未満に沿って延びることができる。
同様に、いくつかの実施形態では、第1のバッフル1005a及び第2のバッフル1005bは、第1の外部ガスカーテン187aと第1の内部ガスカーテン187cとの間の干渉、及び第2の外部ガスカーテン187bと第2の内部ガスカーテン187dとの間の干渉を回避するために設けられてもよい。いくつかの実施形態では、冷却流1003は、ガラスリボン103の第1の主面213aと第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部上流側部分188cとの間、及びまたガラスリボン103の第2の主面213bと第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部上流側部分188dとの間に送ることにより、ガラス成形機140の下部開口部183に引くことができる。冷却流1003は、第1の内部ガスカーテン187c及び第2の内部ガスカーテン187dの下流側方向と反対側の上流側方向に移動することができる。
加えて、第1のバッフル1005a及び第2のバッフル1005bは、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189aがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる高さを制御するために、及び第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部下流側部分189bがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる高さを制御するために、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部上流側部分188a及び第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部上流側部分188bを延長することができる。同様に、いくつかの実施形態では、第1のバッフル1005a及び第2のバッフル1005bは、第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部下流側部分189cがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる高さを制御するために、及び第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部下流側部分189dがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる高さを制御するために、第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部上流側部分188c及び第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部上流側部分188dを延長することができる。
いくつかの実施形態では、第1のバッフル1005a及び/又は第2のバッフル1005bは、第1のバッフル1005a及び第2のバッフル1005bそれぞれの高さ「H」を選択的に調整することができ、これにより更に第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189aがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる高さを制御することができると共に、第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部下流側部分189bがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる高さを制御することができるように調節可能であり得る。同様に、いくつかの実施形態では、第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部下流側部分189cがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる高さを制御するために、及び第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部下流側部分189dがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる高さを制御するために、第1のバッフル1005a及び第2のバッフル1005bそれぞれの高さ「H」を選択的に調整することができる。
図10、図11、及び図13に更に示されるように、第1の長尺状ガスポート185aは、第1の外部ガスカーテン187aを、第1のバッフル1005aの第1の下流側縁部1009a上を移動する前に第1のバッフル1005aの外部表面(例えば、第1の外部表面1007b)上を通過するように分配するように方向付けられ得る。同様に、第2の長尺状ガスポート185bは、第2の外部ガスカーテン187bを、第2のバッフル1005bの第2の下流側縁部1009b上を移動する前に第2のバッフル1005bの外部表面(例えば、第2の外部表面1008b)上を通過するように分配するように方向付けられ得る。示されるように、第1の下流側縁部1009a上を通過した後、第1の外部ガスカーテン187a及び第2の外部ガスカーテン187bは集束して、ガラスリボン103の対応する第1の主面213a及び第2の主面213bに当たり、その後、ガラスリボン103の第1の主面213a及び第2の主面213bに沿って近接して移動し、これにより、分離区間内におけるデブリの取込みを容易にする。第1の外部ガスカーテン187a及び第2の外部ガスカーテン187b中に取り込まれたデブリは、その後、重力及び真空源1013によって真空ポート1011に引くことができ、そこで、その後、デブリは廃棄されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の外部ガスカーテン187a及び第2の外部ガスカーテン187b中に取り込まれたデブリは、例えば、第1の真空源147a及び第2の真空源147b(図13に示される)によって真空部148(例えば、第1の真空部148a、第2の真空部148b)に引くことができ、そこで、その後、デブリは廃棄されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の真空源147a及び第2の真空源147bは、送風機、真空チャンバ、ポンプ、ファン、又は第1の真空源147a及び第2の真空源147bにおいて高圧(例えば、負圧、吸引)を生成するための他の適切な機構を含み得る。
図13に示されるように、いくつかの実施形態では、第1の長尺状ガスポート185aは、第1の内部ガスカーテン187cを、第1のバッフル1005aの内部表面(例えば、第1の内部表面1007a)上を通過するように分配するように方向付けられ得る。いくつかの実施形態では、第1の内部ガスカーテン187cは、第1のバッフル1005aの第1の下流側縁部1009a上を移動する前に第1のバッフル1005aの第1の内部表面1007a上を通過することができる。同様に、第2の長尺状ガスポート185bは、第2の内部ガスカーテン187dを、第2のバッフル1005bの内部表面(例えば、第2の内部表面1008a)上を通過するように分配するように方向付けられ得る。いくつかの実施形態では、第2の内部ガスカーテン187dは、第2のバッフル1005bの第2の下流側縁部1009b上を移動する前に第2のバッフル1005bの第2の内部表面1008a上を通過することができる。示されるように、第1の下流側縁部1009a上を通過した後、第1の内部ガスカーテン187c及び第2の内部ガスカーテン187dは集束して、ガラスリボン103の対応する第1の主面213a及び第2の主面213bに当たり、その後、ガラスリボン103の第1の主面213a及び第2の主面213bに沿って近接して移動し、これにより、分離区間内におけるデブリの取込みを容易にすることができる。第1の内部ガスカーテン187c及び第2の内部ガスカーテン187d中に取り込まれたデブリは、その後、重力及び真空源1013によって真空ポート1011に引くことができ、そこで、その後、デブリは廃棄されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の内部ガスカーテン187c及び第2の内部ガスカーテン187d中に取り込まれたデブリは、第1の真空源147a及び第2の真空源147bによって真空部148(例えば、第1の真空部148a、第2の真空部148b)に引くことができ、そこで、その後、デブリは廃棄されてもよい。いくつかの実施形態では、示されるように、第1の内部ガスカーテン187c及び第2の内部ガスカーテン187d中に取り込まれたデブリは、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189aがガラスリボン103の第1の主面213a又はガラス板104の第1の主面214aに当たる場所の上流側、及び第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部下流側部分189bがガラスリボン103の第2の主面213b又はガラス板104の第2の主面214bに当たる場所の上流側の少なくとも1つにおいて、真空部148(例えば、第1の真空部148a、第2の真空部148b)に引くことができる。
いくつかの実施形態では、第1のバッフル1005a及び第2のバッフル1005bそれぞれの内部表面(例えば、第1の内部表面1007a、第2の内部表面1008a)は、ガラスリボン103の各主面213a、213bから、ガラス成形機140の下部開口部183に入る冷却流1003の発生を可能にするのに十分な距離「b」だけ離間され得る。いくつかの実施形態では、距離「b」は、約2センチメートル(cm)〜約200センチメートル、約10cm〜約150cm、約25cm〜約125cm、約60cm〜約65cm、約63.5cm、及びこれらの間の全ての部分範囲であり得る。ガラスリボン103から第1のバッフル1005a及び第2のバッフル1005bのこのような距離「b」は、ガラスリボン103の安定性を妨げず、ガラスリボン103に沿ったガラスセパレータ149の任意の動きのための十分な間隙を付与するように選択され得る。同様に、いくつかの実施形態では、第1のバッフル1005a及び第2のバッフル1005bそれぞれの内部表面は、ガラスリボン103の各主面213a、213bから、ガラス成形機140の下部開口部183に入る冷却流1003の発生を可能にし、ガラスリボン103の安定性を妨げず、ガラスリボン103に沿ったガラスセパレータ149の任意の動きのための十分な間隙を付与するように、第1の内部ガスカーテン187c及び第2の内部ガスカーテン187dが各々の第1のバッフル1005aとガラスリボン103の第1の主面213aとの間、及び第2のバッフル1005bとガラスリボン103の第2の主面213bとの間を移動するための空間を付与するのに十分な距離「b」だけ離間され得る。
いくつかの実施形態では、第1のバッフル1005a及び第2のバッフル1005bは、第1のバッフル1005a及び第2のバッフル1005bそれぞれの高さ「H」が、約0メートル(m)〜約2.5メートル、約0メートル〜約0.9メートル、約2センチメートル(cm)〜約250センチメートル、約2センチメートル〜約200センチメートル、約10cm〜約150cm、約25cm〜約125cm、及びこれらの間の全ての部分範囲の範囲内の任意の高さに固定され得るように配置することができる。いくつかの実施形態では、第1のバッフル1005a及び第2のバッフル1005bは、第1のバッフル1005a及び第2のバッフル1005bそれぞれの高さ「H」を、約0メートル(m)〜2.5メートル、約0メートル〜約0.9メートル、約2センチメートル(cm)〜約250センチメートル、約2センチメートル〜約200センチメートル、約10cm〜約150cm、約25cm〜約125cm、及びこれらの間の全ての部分範囲に選択的に調整することができるように選択的に調整することができる。いくつかの実施形態では、第1のバッフル1005a及び第2のバッフル1005bの調整可能な高さは、ガラスセパレータ149が、ガラスリボン103からガラス板104を分離するために、延伸平面181上のある高さに対して延伸方向177に沿って移動する際のガラスセパレータ149の位置に対応し得る。例えば、いくつかの実施形態では、ガラスセパレータ149が延伸方向177に沿って上流側位置から下流側位置に移動する際、第1のバッフル1005a及び第2のバッフル1005bは、バッフル1005a、1005bの最小高さを画定する後退位置から、バッフル1005a、1005bの最大高さを画定する伸張位置へ延びることができる。同様に、いくつかの実施形態では、ガラスセパレータ149が延伸方向177に沿って下流側位置から上流側位置に移動する際、第1のバッフル1005a及び第2のバッフル1005bは、バッフル1005a、1005bの最大高さを画定する伸張位置から、バッフル1005a、1005bの最小高さを画定する後退位置に後退することができる。
いくつかの実施形態では、第1のバッフル1005aの高さ「H」は、ガラス成形機140の底部から第1のバッフル1005aの第1の下流側縁部1009aまでとすることができ、第2のバッフル1005bの高さ「H」は、ガラス成形機140の底部から第2のバッフル1005bの第2の下流側縁部1009bまでとすることができる。いくつかの実施形態では、第1のバッフル1005aの高さ「H」は、第1の長尺状ガスポート185aから(例えば、第1の長尺状ガスポート185aの出口、この出口から第1の外部ガスカーテン187a及び第1の内部ガスカーテン187cを分配することができる)第1のバッフル1005aの第1の下流側縁部1009aまでの垂直距離と定義することができ、第2のバッフル1005bの高さ「H」は、第2の長尺状ガスポート185bから(例えば、第2の長尺状ガスポート185bの出口、この出口から第2の外部ガスカーテン187b及び第2の内部ガスカーテン187dを分配することができる)第2のバッフル1005bの第2の下流側縁部1009bまでの垂直距離と定義することができる。
図10、図11、及び図13に示すように、第1のバッフル1005a及び第2のバッフル1005bは対として設けることができ、各バッフルの内部表面は、対応する面しているガラスリボン103の主面213a、213bに面しており、各バッフルの外部表面はガラスリボン103とは逆に面している。例えば、図12に示すように、第1のバッフル1005aの第1の内部表面1007aは延伸平面181に面して配置され得る。同様に、第2のバッフル1005bの第2の内部表面1008aは延伸平面181に面して、及び第1のバッフル1005aの第1の内部表面1007aに面して配置され得る。第1の長尺状ガスポート185aは、第1の外部ガスカーテン187aを、第1のバッフル1005aの第1の下流側縁部1009a上を通過する前に第1のバッフル1005aの第1の外部表面1007b上を通過するように供給するように方向付けられ得る。第2の長尺状ガスポート185bは、第2の外部ガスカーテン187bを、第2のバッフル1005bの第2の下流側縁部1009b上を通過する前に第2のバッフル1005bの第2の外部表面1008b上を通過するように供給するように方向付けられ得る。
いくつかの実施形態では、例えば、図14に示すように、第1の長尺状ガスポート185aが、第1の外部ガスカーテン187aを、第1のバッフル1005aの第1の下流側縁部1009a上を通過する前に第1のバッフル1005aの第1の外部表面1007b上を通過するよう供給するように、及び第1の内部ガスカーテン187cを、第1のバッフル1005aの第1の内部表面1007a上を通過するように供給するように方向付けられ得るように、第1のバッフル1005aは第1の長尺状ガスポート185aを分割する(例えば、分断する、仕切る)ように配置され得る。同様に、第2の長尺状ガスポート185bが、第2の外部ガスカーテン187bを、第2のバッフル1005bの第2の下流側縁部1009b上を通過する前に第2のバッフル1005bの第2の外部表面1008b上を通過するよう供給するように、及び第2の内部ガスカーテン187dを、第2のバッフル1005bの第2の内部表面1008a上を通過するように供給するように方向付けられ得るように、第2のバッフル1005bは第2の長尺状ガスポート185bを分割する(例えば、分断する、仕切る)ように配置され得る。
いくつかの実施形態では、第1の長尺状ガスポート185a及び第2の長尺状ガスポート185bは、各第1のバッフル1005a及び第2のバッフル1005bによって分割され得る1つの長尺状のノズル、ポート、ジェット等を含み得、環境デブリ1002の侵入を阻止又は更に防止し得る連続的で均一なガスカーテンを形成するために、1つの長尺状のノズル、ポート、ジェット等から、各々の第1のバッフル1005a及び第2のバッフル1005bのそれぞれの両側を通過するガスが分配され得る。いくつかの実施形態では、第1の長尺状ガスポート185a及び第2の長尺状ガスポート185bは、第1のバッフル1005a及び第2のバッフル1005bの両側に配置され得る複数のノズル、ポート、ジェット等を含み得、環境デブリ1002の侵入を阻止又は更に防止し得る連続的で均一なガスカーテンを形成するために、複数のノズル、ポート、ジェット等から、ガスが分配され得る。いくつかの実施形態では、第1の長尺状ガスポート185a及び第2の長尺状ガスポート185bのそれぞれは、第1の外部ガスカーテン187a及び第1の内部ガスカーテン187c、並びに第2の外部ガスカーテン187b及び第2の内部ガスカーテン187dをそれぞれ分配するように方向付けられた連続的な長尺状のスロット及び複数の長尺状のスロットの任意の1つ以上を含み得る。
第1のバッフル1005a及び第2のバッフル1005bは延伸平面181に平行であり得ると共に、いくつかの実施形態では、ガラスリボン103の幅「W」全体に沿って延び得る。同様に、第1の外部ガスカーテン187a、第1の内部ガスカーテン187c、第2の外部ガスカーテン187b、及び第2の内部ガスカーテン187dの任意の1つ以上は、ガラスリボン103の幅「W」全体に沿って延び得る。ガラスリボン103は、第1のバッフル1005aの第1の内部表面1007aと第2のバッフル1005bの第2の内部表面1008aとの間に延伸することができる。いくつかの実施形態では、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189a及び第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部下流側部分189bが延伸平面181に対して対称に配置され、延伸平面181に対する共通の高さにおいてガラスリボン103に当たり得るように、第1のバッフル1005aの第1の下流側縁部1009a及び第2のバッフル1005bの第2の下流側縁部1009bは、延伸平面181に対する共通の上流側高さにおいて延伸平面181に対して対称に配置され得る。
示されるように、いくつかの実施形態では、第1のバッフル1005a及び第2のバッフル1005bは、ガラス成形機140の延伸平面181に平行であってもよく、且つガラスリボン103に平行(例えば、垂直に対してゼロ度の角度に方向付けられている。垂直は、延伸平面181に平行な方向と定義される)であってもよいが、いくつかの実施形態では他の方向付けも可能である。例えば、いくつかの実施形態では、第1のバッフル1005a及び第2のバッフル1005bは、延伸平面181に向かって内側に約0°〜約45°、延伸平面181に向かって内側に約0°〜約30°、延伸平面181に向かって内側に約0°〜約15°、延伸平面181に向かって内側に0°〜約5°、並びにこれらの間の全角度及び部分角度の範囲内の垂直に対する角度で、固定された方向又は選択的に調整可能な方向に方向付けられていてもよい。バッフルが、延伸平面181に向かって内側に角度を付けられ過ぎている(例えば、垂直に対して延伸平面181に向かって内側に45°を超える角度)場合、ガスカーテン(例えば、第1の外部ガスカーテン187a、第1の内部ガスカーテン187c、第2の外部ガスカーテン187b、及び第2の内部ガスカーテン187dの任意の1つ以上)は迅速に集束し過ぎて、所望されるより上の高さでガラスリボン103に当たる可能性がある。逆に、いくつかの実施形態では、バッフルが、延伸平面181から外側に離れる方に角度を付けられ過ぎている(例えば、垂直に対して延伸平面181から外側に離れる方に5°を超える角度)場合、ガスカーテン(例えば、第1の外部ガスカーテン187a、第1の内部ガスカーテン187c、第2の外部ガスカーテン187b、及び第2の内部ガスカーテン187dの任意の1つ以上)は、集束が困難な場合があるか、又は全く集束しない場合があり、したがってガラスリボン103に当たらない可能性があるため、ガラスリボン103を環境デブリ1002及び分離デブリ1001の少なくとも1つから隔離する適切なガスカーテンの生成を妨げる。
いくつかの実施形態では、第1のバッフル1005a及び第2のバッフル1005bそれぞれは、印加される力に曝されたときに形状を維持する剛性材料、又は印加される力に曝されたときにその形状がシフトし、変化し得る可撓性材料から製造してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、第1のバッフル1005a及び第2のバッフル1005bが製造され得る剛性材料は、動作中に既定の形状を維持する構造体を提供することができる。逆に、いくつかの実施形態では、第1のバッフル1005a及び第2のバッフル1005bが製造され得る可撓性材料は、動作中に形状又は複数の形状を画定するように調整する構造体を提供することができる。
いくつかの実施形態では、第1のバッフル1005a及び第2のバッフル1005bそれぞれは、少なくとも2つの部分を有する区分化されたバッフルとして設けられてもよく、少なくとも2つの部分のそれぞれは、垂直に対して異なる角度に方向付けられている。例えば、いくつかの実施形態では、区分化されたバッフルは、垂直からゼロ度に方向付けられた区分化されたバッフルの上部分と、延伸平面181に向かって内側に約0°〜約45°、延伸平面181に向かって内側に約0°〜約30°、延伸平面181に向かって内側に約0°〜約15°、延伸平面181に向かって内側に0°〜約5°、並びにこれらの間の全角度及び部分角度の範囲内の垂直に対する角度で、固定された又は選択的に調整可能な方向に方向付けられた区分化されたバッフルの上部分の下流側にある、区分化されたバッフルの下部分とを含み得る。上記のように、区分化されたバッフルの下部分が、延伸平面181に向かって内側に角度を付けられ過ぎている(例えば、垂直に対して延伸平面181に向かって内側に45°を超える角度)場合、ガスカーテン(例えば、第1の外部ガスカーテン187a、第1の内部ガスカーテン187c、第2の外部ガスカーテン187b、及び第2の内部ガスカーテン187dの任意の1つ以上)は迅速に集束し過ぎて、所望されるより上の高さでガラスリボン103に当たる可能性がある。逆に、いくつかの実施形態では、区分化されたバッフルの下部分が延伸平面181から外側に離れる方に角度を付けられ過ぎている(例えば、垂直に対して延伸平面181から外側に離れる方に5°を超える角度)場合、ガスカーテン(例えば、第1の外部ガスカーテン187a、第1の内部ガスカーテン187c、第2の外部ガスカーテン187b、及び第2の内部ガスカーテン187dの任意の1つ以上)は集束が困難な場合があるか、又は全く集束しない場合があり、したがってガラスリボン103に当たらない可能性があるため、ガラスリボン103を環境デブリ1002及び分離デブリ1001の少なくとも1つから隔離する適切なガスカーテンの生成を妨げる。
いくつかの実施形態では、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189aがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる高さを制御するために、及び第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部下流側部分189bがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる高さを制御するために、第1の外部ガスカーテン187a及び第2の外部ガスカーテン187bの速度を制御(例えば、増加、減少)して、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部上流側部分188a及び第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部上流側部分188bを調節する(例えば、伸長する、短縮する)ことができる。同様に、いくつかの実施形態では、第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部下流側部分189cがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる高さを制御するために、及び第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部下流側部分189dがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる高さを制御するために、第1の内部ガスカーテン187c及び第2の内部ガスカーテン187dの速度を制御(例えば、増加、減少)して、第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部上流側部分188c及び第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部上流側部分188dを調節する(例えば、伸長する、短縮する)ことができる。いくつかの実施形態では、第1の外部ガスカーテン187a、第1の内部ガスカーテン187c、第2の外部ガスカーテン187b、及び第2の内部ガスカーテン187dの任意の1つ以上が形成されるガスの温度は制御し、調節し、維持することができる。
いくつかの実施形態では、第1の外部ガスカーテン187a、第1の内部ガスカーテン187c、第2の外部ガスカーテン187b、及び第2の内部ガスカーテン187dの任意の1つ以上の流量(例えば、単位時間当たりのガスの体積)を制御し、第1の外部ガスカーテン187a、第1の内部ガスカーテン187c、第2の外部ガスカーテン187b、及び第2の内部ガスカーテン187dの任意の1つ以上間で同一の、類似の、又は異なる流量を提供することはもとより、第1の外部ガスカーテン187a、第1の内部ガスカーテン187c、第2の外部ガスカーテン187b、及び第2の内部ガスカーテン187dの任意の1つ以上の流量を一定に維持し、調整することができる。例えば、いくつかの実施形態では、第1の内部ガスカーテン187cは、第1の長尺状ガスポート185aから供給されるガスの流量の0%(例えば、流れがない)〜約40%、例えば、約0%〜約20%の範囲内の流量を含み得る。したがって、いくつかの実施形態では、第1の外部ガスカーテン187aは、第1の長尺状ガスポート185aから供給されるガスの流量の100%〜約60%、例えば、約100%〜約80%の範囲内の対応する流量を含み得る。同様に、いくつかの実施形態では、第2の内部ガスカーテン187dは、第2の長尺状ガスポート185bから供給されるガスの流量の0%(例えば、流れがない)〜約40%、例えば、約0%〜約20%の範囲内の流量を含み得る。したがって、いくつかの実施形態では、第2の外部ガスカーテン187bは、第2の長尺状ガスポート185bから供給されるガスの流量の100%〜約60%、例えば、約100%〜約80%の範囲内の対応する流量を含み得る。いくつかの実施形態では、第1の外部ガスカーテン187a、第1の内部ガスカーテン187c、第2の外部ガスカーテン187b、及び第2の内部ガスカーテン187dの任意の1つ以上の流量は、本明細書中に明示的に開示されない流量を含む他の流量を本開示の範囲から逸脱することなく含んでもよいことを理解すべきである。
いくつかの実施形態では、ガラスリボン103を環境デブリ1002から隔離できる制御された環境を生成するために、動作中、第1の外部ガスカーテン187a及び第2の外部ガスカーテン187bのみを提供してもよい。いくつかの実施形態では、ガラスリボン103を環境デブリ1002及び分離デブリ1001の少なくとも1つから隔離できる制御された環境を生成するために、動作中、第1の外部ガスカーテン187a、第1の内部ガスカーテン187c、第2の外部ガスカーテン187b、及び第2の内部ガスカーテン187dを提供してもよい。いくつかの実施形態では、ガラスリボン103を環境デブリ1002及び分離デブリ1001の少なくとも1つから隔離できる制御された環境を選択的に生成するために、動作中、第1の外部ガスカーテン187a、第1の内部ガスカーテン187c、第2の外部ガスカーテン187b、及び第2の内部ガスカーテン187dの任意の1つ以上を選択的(例えば、連続的、断続的、定期的等の少なくとも1つ)に提供してもよい。
図10、図11、及び図13に示すように、第1の外部ガスカーテン187a及び第2の外部ガスカーテン187bは、横断分離経路151に沿って、対応するガラスリボン103の第1の主面213a及びガラスリボン103の第2の主面213bに沿って移動し得る。したがって、分離デブリ1001は第1の外部ガスカーテン187a及び第2の外部ガスカーテン187b中に取り込まれ、ガラス板104の第1の主面214a及び第2の主面214bに付着するか又はそうでなければ接触する時間が比較的ない状態でガラス板104を迅速に通過することができる。更に、第1の外部ガスカーテン187a及び第2の外部ガスカーテン187bは、環境デブリ1002が侵入しないガスバリア(例えば、効果的なクリーンルーム)を生成することができる。加えて、第1の外部ガスカーテン187a及び第2の外部ガスカーテン187bは同様に、環境デブリ1002及び分離デブリ1001を取り込むことができ、このデブリタイプは両方とも、その後、ガラス板104の第1の主面214a及び第2の主面214bに付着するか又はそうでなければ接触する時間が比較的ない状態でガラス板104を迅速に通過することができ、真空ポート1011内に堆積され得る。更に、第1の外部ガスカーテン187a及び第2の外部ガスカーテン187bはガラスリボン103を周囲空気から隔離することができると共に、横断分離経路151に沿ってガラスリボン103の高温を維持することができる。これは、ガラスリボン103が比較的高温で供給される場合により容易になり得る一部の分離プロセスの際に有利となり得る。
図13に示すように、いくつかの実施形態では、第1の内部ガスカーテン187c及び第2の内部ガスカーテン187dは、横断分離経路151に沿って、対応するガラスリボン103の第1の主面213a及びガラスリボン103の第2の主面213bに沿って移動し得る。したがって、分離デブリ1001は第1の内部ガスカーテン187c及び第2の内部ガスカーテン187d中に取り込まれ、ガラス板104の第1の主面214a及び第2の主面214bに付着するか又はそうでなければ接触する時間が比較的ない状態でガラス板104を迅速に通過することができる。更に、第1の内部ガスカーテン187c及び第2の内部ガスカーテン187dは、環境デブリ1002が侵入しないガスバリア(例えば、効果的なクリーンルーム)を生成することができる。加えて、第1の内部ガスカーテン187c及び第2の内部ガスカーテン187dは同様に、環境デブリ1002及び分離デブリ1001を取り込むことができ、このデブリタイプは両方とも、その後、ガラス板104の第1の主面214a及び第2の主面214bに付着するか又はそうでなければ接触する時間が比較的ない状態でガラス板104を迅速に通過することができ、真空ポート1011内に堆積され得る。更に、第1の内部ガスカーテン187c及び第2の内部ガスカーテン187dはガラスリボン103を周囲空気から隔離することができると共に、横断分離経路151に沿ってガラスリボン103の高温を維持することができる。これは、ガラスリボン103が比較的高温で供給される場合により容易になり得る一部の分離プロセスの際に有利となり得る。
加えて、いくつかの実施形態では、第1の内部ガスカーテン187c及び第2の内部ガスカーテン187dは同様に、環境デブリ1002及び分離デブリ1001を取り込むことができ、このデブリタイプは両方とも、その後、ガラスリボン103の第1の主面213a及び第2の主面213bに付着するか又はそうでなければ接触する時間が比較的ない状態でガラスリボン103を迅速に通過することができ、その後、対応する第1の真空部148a及び第2の真空部148b内に堆積され得る。例えば、第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部上流側部分188c及び第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部上流側部分188dは各々の第1の内部上流側経路及び第2の内部上流側経路に沿って移動し、ガラスリボン103の両主面上にガラスセパレータ149を通過させることができる。対応する第1の真空部148a及び第2の真空部148bは、その後、各々の第1の内部ガスカーテン187c及び第2の内部ガスカーテン187dを第1の真空部148a及び第2の真空部148bに引くことができる。いくつかの実施形態では、第1の真空部148a及び第2の真空部148bはまた、例えば、少なくとも部分的に自然対流に基づき上流側方向に移動し得る第1の外部ガスカーテン187a及び第2の外部ガスカーテン187bから第1の真空部148a及び第2の真空部148bにガスの成分を引き、プロセスにおいて分離デブリ1001及び環境デブリ1002の少なくとも1つを取り込み、ガラスリボン103の汚染を防止することができる。
図10に示すように、いくつかの実施形態では、ガラスセパレータ149は、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189aがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所の下流側(例えば、図2に示される延伸方向177に沿って)に配置され得る。いくつかの実施形態では、ガラスセパレータ149は、第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部下流側部分189bがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる場所の下流側に配置され得る。更に、いくつかの実施形態では、ガラスセパレータ149は、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189aがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所の下流側、及び第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部下流側部分189bがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる場所の下流側に配置され得る。第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189aがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所の下流側、及び第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部下流側部分189bがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる場所の下流側の少なくとも一方にガラスセパレータ149を配置することにより、並びに第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189aがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所の下流側、及び第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部下流側部分189bがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる場所の下流側の少なくとも一方でガラスリボン103からガラス板104を分離することにより、分離デブリ1001は第1の外部ガスカーテン187a及び第2の外部ガスカーテン187bの少なくとも1つに即座に取り込まれ得る。第1の外部ガスカーテン187a及び第2の外部ガスカーテン187bの少なくとも1つに取り込まれる分離デブリ1001は、その後、真空ポート1011に適用される負圧によって真空ポート1011に引くことができる。第1の外部ガスカーテン187a及び第2の外部ガスカーテン187bの少なくとも1つに分離デブリ1001を取り込み、その後、分離デブリ1001を真空ポート1011に引くことにより、分離デブリ1001はガラスリボン103の周囲の領域から除去することができ、ガラスリボン103の主面213a、213b及びガラス板104の主面214a、214bへの接触及び付着を妨げることができる。
図11に示すように、いくつかの実施形態では、ガラスセパレータ149は、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189aがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所の上流側(例えば、図2に示される延伸方向177に沿って)に配置され得る。いくつかの実施形態では、ガラスセパレータ149は、第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部下流側部分189bがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる場所の上流側に配置され得る。更に、いくつかの実施形態では、ガラスセパレータ149は、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189aがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所の上流側、及び第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部下流側部分189bがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる場所の上流側に配置され得る。第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189aがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所の上流側、及び第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部下流側部分189bがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる場所の上流側の少なくとも一方にガラスセパレータ149を配置することにより、並びに第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189aがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所の上流側、及び第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部下流側部分189bがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる場所の上流側の少なくとも一方でガラスリボン103からガラス板104を分離することにより、ガラスリボン103及びガラス板104は第1の外部ガスカーテン187aと第2の外部ガスカーテン187bとの間で側方に画定された領域1212内においてガラスリボン103の主面213a、213b及びガラス板104の主面214a、214bにそうでなければ接触し、付着する可能性のある環境デブリ1002から隔離され得る。示されるように、いくつかの実施形態では、領域1212は、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189aがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所の上流側、及び第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部下流側部分189bがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる場所の上流側の少なくとも一方であり得る。いくつかの実施形態では、真空部148の動作により、領域1212内で生成された分離デブリ1001を領域1212から除去することができる。加えて、分離デブリ1001は重力によって下方に移動することができ、第1の外部ガスカーテン187a及び第2の外部ガスカーテン187bの少なくとも1つに取り込まれ得る。第1の外部ガスカーテン187a及び第2の外部ガスカーテン187bの少なくとも1つに取り込まれる分離デブリ1001は、その後、真空ポート1011に適用される負圧によって真空ポート1011に引くことができる。
図13に示すように、いくつかの実施形態では、ガラスセパレータ149は、第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部下流側部分189cがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所の下流側(例えば、図2に示される延伸方向177に沿って)に配置され得る。いくつかの実施形態では、ガラスセパレータ149は、第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部下流側部分189dがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる場所の下流側に配置され得る。いくつかの実施形態では、ガラスセパレータ149は、第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部下流側部分189cがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所の下流側、及び第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部下流側部分189dがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる場所の下流側に配置され得る。第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部下流側部分189cがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所の下流側、及び第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部下流側部分189dがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる場所の下流側の少なくとも一方にガラスセパレータ149を配置することにより、並びに第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部下流側部分189cがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所の下流側、及び第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部下流側部分189dがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる場所の下流側の少なくとも一方でガラスリボン103からガラス板104を分離することにより、分離デブリ1001は、第1の内部ガスカーテン187c及び第2の内部ガスカーテン187dの少なくとも1つに即座に取り込まれ得る。第1の内部ガスカーテン187c及び第2の内部ガスカーテン187dの少なくとも1つに取り込まれる分離デブリ1001は、その後、真空ポート1011(真空ポート1011に適用される負圧によって)及び第1の真空部148a及び第2の真空部148bの少なくとも1つに引くことができる。第1の内部ガスカーテン187c及び第2の内部ガスカーテン187dの少なくとも1つに分離デブリ1001を取り込み、その後、分離デブリ1001を真空ポート1011及び第1の真空部148a及び第2の真空部148bの少なくとも1つに引くことにより、分離デブリ1001をガラスリボン103の周囲の領域から除去することができ、ガラスリボン103の主面213a、213b及びガラス板104の主面214a、214bへの接触及び付着を妨げることができる。
図13に示すように、いくつかの実施形態では、ガラスセパレータ149は、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189aがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所の上流側(例えば、図2に示される延伸方向177に沿って)、及び第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部下流側部分189cがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所の下流側に配置され得る。いくつかの実施形態では、ガラスセパレータ149は、第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部下流側部分189bがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる場所の上流側、及び第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部下流側部分189dがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる場所の下流側に配置され得る。いくつかの実施形態では、ガラスセパレータ149は、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189aがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所の上流側、及び第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部下流側部分189bがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる場所の上流側、及び第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部下流側部分189cがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所の下流側、及び第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部下流側部分189dがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる場所の下流側に配置され得る。
いくつかの実施形態では、ガラスリボン103及びガラス板104は、第1の外部ガスカーテン187aと第2の外部ガスカーテン187bとの間で側方に画定された領域1212内においてガラスリボン103の主面213a、213b及びガラス板104の主面214a、214bにそうでなければ接触し、付着する可能性のある環境デブリ1002から隔離され得る。例えば、いくつかの実施形態では、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189aがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所の上流側、及び第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部下流側部分189bがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる場所の上流側にガラスセパレータ149を配置することにより、ガラスリボン103及びガラス板104は領域1212内において隔離され得る。加えて、第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部下流側部分189cがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所の下流側、及び第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部下流側部分189dがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる場所の下流側にガラスセパレータ149を配置することにより、ガラスリボン103及びガラス板104は領域1212内において隔離され得る。したがって、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189aがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所の上流側、及び第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部下流側部分189bがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる場所の上流側、及び第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部下流側部分189cがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所の下流側、及び第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部下流側部分189dがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる場所の下流側でガラスリボン103からガラス板104を分離することにより、ガラスリボン103及びガラス板104は、環境デブリ1002及び分離デブリ1001の少なくとも1つと接触しないように、領域1212内において隔離され得る。
同様に、ガラスリボン103及びガラス板104は、第1の内部ガスカーテン187cと第2の内部ガスカーテン187dとの間で側方に画定された領域1212内においてガラスリボン103の主面213a、213b及びガラス板104の主面214a、214bにそうでなければ接触し、付着する可能性のある環境デブリ1002及び分離デブリ1001の少なくとも1つから隔離され得る。示されるように、いくつかの実施形態では、領域1212は、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189aがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所の上流側、及び第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部下流側部分189bがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる場所の上流側の少なくとも一方であり得る。いくつかの実施形態では、領域1212は、第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部下流側部分189cがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所の上流側、及び第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部下流側部分189dがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる場所の上流側の少なくとも一方であり得る。
したがって、いくつかの実施形態では、ガラスセパレータ149は、第1の外部ガスカーテン187aと第1の内部ガスカーテン187cとの間に配置することができ、ガラスリボン103の第1の主面213aに面しており、ガラスセパレータ149は第2の外部ガスカーテン187bと第2の内部ガスカーテン187dとの間に配置することができ、ガラスリボン103の第2の主面213bに面している。第1の外部ガスカーテン187a、第1の内部ガスカーテン187c、第2の外部ガスカーテン187b、及び第2の内部ガスカーテン187dは、したがって、ガラスセパレータ149を閉じ込め、分離デブリ1001及び環境デブリ1002の少なくとも1つがガラスリボン103の主面213a、213bに接触し、付着しないようにガラスリボン103を隔離することができる。いくつかの実施形態では、例えば、真空部148(例えば、第1の真空部148a、第2の真空部148b)の動作により、領域1212内で生成された分離デブリ1001を領域1212から除去することができる。加えて、分離デブリ1001は重力によって下方に移動することができ、第1の外部ガスカーテン187a、第1の内部ガスカーテン187c、第2の外部ガスカーテン187b、及び第2の内部ガスカーテン187dの少なくとも1つに取り込まれ得る。第1の外部ガスカーテン187a、第1の内部ガスカーテン187c、第2の外部ガスカーテン187b、及び第2の内部ガスカーテン187dの少なくとも1つに取り込まれる分離デブリ1001は、その後、真空ポート1011に適用される負圧によって真空ポート1011に引くことができる。
更に示されるように、ガラス加工装置100は任意のガスディスペンサ1200を含み得、ガスディスペンサ1200は、延伸平面181に沿って延伸方向177にガス流1205を供給するように方向付けられたガス出口1202を含む。ガス出口1202は、ガラス成形機140の下流側(例えば、図2に示される延伸方向177に沿って)に、及びガラスセパレータ149の上流側(例えば、延伸方向177に沿って)に配置され得る。いくつかの実施形態では、ガス出口1202は、ガス流1205を、延伸平面181に沿って、延伸平面181の全幅に沿って(例えば、ガラスリボン103の幅「W」全体に沿って)供給するように方向付けられ得る。いくつかの実施形態では、ガス出口1202は、ガス流1205を、延伸平面181を取り囲むように(例えば、ガラスリボン103を取り囲むように)延伸平面181に沿って供給するように方向付けられ得る。図12及び図14に示すように、ガスディスペンサ1200は延伸平面181を取り囲む(例えば、ガラスリボン103を取り囲む)ことができ、ガスディスペンサ1200のガス出口1202は、第1のバッフル1005aと第2のバッフル1005bとの間で側方に配置され得る。第1の外部ガスカーテン187a及び第2の外部ガスカーテン187bに供給されるガスと同様に、ガスディスペンサ1200に供給されるガスを濾過して、あらゆる汚染物質を除去することができる。
ガスディスペンサ1200は、領域1212から第1の外部ガスカーテン187a、第1の内部ガスカーテン187c、第2の外部ガスカーテン187b、及び第2の内部ガスカーテン187dの任意の1つ以上に侵入し得る分離デブリ1001及び任意の環境デブリ1002を含むデブリを除去することができる。示されるように、ガスディスペンサ1200は、ガス流1205を、延伸平面181に沿って延伸方向177に供給することができる。いくつかの実施形態では、ガス流1205は、ガラスリボン103の幅「W」全体に沿って延びることができ、いくつかの実施形態では、ガス流1205は延伸平面181を取り囲み得ると共に、ガラスリボン103を取り囲み得る。ガスディスペンサ1200のガス出口1202は、個々に又は組合せにおいて、ガス流1205を延伸平面181に沿って延伸方向177に供給するように方向付けられ得る任意の1つ以上のノズル、ポート、ジェット等を含み得ることを理解すべきである。いくつかの実施形態では、ガス出口1202は、ガス流1205を延伸平面181に沿って延伸方向177に供給するように方向付けられた連続的な長尺状のスロット及び複数の長尺状のスロットの任意の1つ以上を含み得る。いくつかの実施形態では、ガスディスペンサは、領域1212内に空気を再循環させることなく領域1212があらゆる微粒子を含まないように洗浄することができる。更に、ガスディスペンサ1200は、例えば、ガラス製造プロセスの開始時、ガラス製造プロセスの全体を通して定期的に、及びガラス製造プロセスの終了時に領域1212からデブリを除去するように選択的に動作され得る。
図15に矢印1301によって示されるように、ガラス加工装置100は、また、洗浄部1303を含み得る。洗浄部1303は、図1を参照して上述したように、ガラス板104がガラスリボン103から分離された後及び/又は外側部分159がガラス板104の中央部分161から分離された後比較的迅速にガラス板104を受け取ることができる。いくつかの実施形態では、ガラス板104は、分離ステーション(例えば、ガラスセパレータ149)と洗浄ステーション(例えば、洗浄部1303)との間を迅速に移動することができる。上記のように、洗浄部1303により受け取られるガラス板104をガラスセパレータ149から比較的迅速に移動させることで、デブリ(例えば、ガラス破片、粒子等)が新品状態の主面(例えば、ガラス板104の第1の主面214a及びガラス板104の第2の主面214b)に付着しないようにすることができる。実際、分離ステップ中にガラス板104の主面214a、214bに付いたデブリは、デブリがガラス板104の主面214a、214bとの強固な結合を形成する時間を有する前に迅速に除去することができる。いくつかの実施形態では、ガラス板104の比較的迅速な移動(図1及び図15に移動方向1321で示される)は、ガラス板104が分離ステーションを出たときからガラス板104が洗浄部1303によって受け取られ始めるまで約1秒〜約20秒、例えば、約1秒〜約15秒の経過時間を含み得る。
洗浄部1303はハウジング1305を含み得る。ハウジング1305は第1の液体ディスペンサ1307(例えば、複数の第1の液体ディスペンサ1307)を有し、第1の液体ディスペンサ1307は、ガラス板104の主面214a、214bに対して液体を供給するように方向付けられた第1の液体ノズル1309(例えば、複数の第1の液体ノズル1309)を含む。図示しないが、例示的な洗浄部1303は、ガラス板104の第1の主面214a及びガラス板104の第2の主面214bの両方に対して液体を供給することができる。したがって、片面供給の描写は、このような描写は視覚的に明瞭にするために行われるものであるため、特段の記載がない限り、本明細書に添付される特許請求の範囲の範囲を限定すべきではない。示されるように、第1の液体ノズル1309は、回転矢印1311によって示されるように、回転軸線の周りを任意選択的に回転することができる。いくつかの実施形態では(図示せず)、第1の液体ノズル1309は固定され、非回転とされ得る。適切なノズルとしては、任意の1つ以上の円錐ノズル、フラットノズル、直進ノズル、中空円錐ノズル、微細噴霧ノズル、楕円ノズル、矩形ノズル等が挙げられ得る。いくつかの実施形態では、ノズルは、約0psi(0Pa)〜約4000psi(27586206.8964Pa)の圧力で動作する約0.25ガロン(0.9463529リットル)/分〜約2500ガロン(9463.529リットル)/分(gpm)の流量を含み得る。いくつかの実施形態では、本明細書中に明示的に開示されないノズルを含む他のノズルタイプ及び設計が提供されてもよい。
いくつかの実施形態では、ハウジング1305は実質的に密閉され得るが、図15の側壁はハウジング1305の内部の特徴を見せるために取り外されている。いくつかの実施形態では、ハウジング1305は、ハウジング1305の内部を第1の領域1315aと第2の領域1315bとに分割する隔壁1313を含み得る。第2の領域1315bは、第1の領域1315aの下流側(例えば、移動方向1321に沿って)に配置され得る。図示される実施形態では、第1の領域1315aは第1の液体ディスペンサ1307を含み得る。第1の領域1315a内における洗浄プロセスにより液体中に取り込まれた任意のデブリと共に液体を除去するためのドレン1316が設けられ得る。圧力の蓄積を防ぎ、蒸気及び/又はガスがハウジング1305の第1の領域1315aから出ることを可能にするためのベント1318も設けられ得る。示されるように、例示的実施形態は、ガラス板104を垂直方向に加工することができる。こうした垂直方向のために使用される好適な機構及びその動作については、2014年10月21日に出願され、その全体が参照により本明細書中に組み込まれる同時係属中の米国特許出願第62/066,656号明細書に記載されている。
洗浄部1303は、示されるように、ハウジング1305の第2の領域1315b内など、第1の液体ディスペンサ1307の下流側に配置された(例えば、移動方向1321に沿って)ガスナイフ1317を更に含み得る。ガスナイフ1317は、ガラス板104の長さ「L」全体に沿って延びるように方向付けられており、ガラス板104の主面214a、214bに対してガスを供給し、ガラス板104の主面214a、214bから液体を除去するように方向付けられたガスノズル1319(例えば、長尺状のノズル)を含み得る。ガスナイフ1317は、洗浄部1303内におけるガラス板104の移動方向1321に対して第1の角度「A1」に方向付けられていてもよい。いくつかの実施形態では、第1の角度「A1」は、約90°(例えば、垂直)、約45°、約45°〜約90°、例えば、約60°〜約85°、例えば、約70°〜約80°、並びにこれらの間の全ての範囲及び部分範囲であり得る。いくつかの実施形態では、第1の角度「A1」は、約135°、約90°〜約135°、例えば、約95°〜約120°、例えば、約100°〜約110°、並びにこれらの間の全ての範囲及び部分範囲であり得る。ガスナイフ1317は、ガラス板104の主面214a、214bに対してガスを供給し、ガラス板104の主面214a、214bから液体を除去するように設計され得る。好適なガスとしては、空気、窒素、低湿ガス等が挙げられるが、これらに限定されない。
更に示されるように、第2の領域1315bは、任意選択的に、第2の液体ディスペンサ1323を含み得る。第2の液体ディスペンサ1323は、ガスナイフ1317から上流側(例えば、移動方向1321に沿って)の位置においてガラス板104の主面214a、214bをすすぐように方向付けられた第2の液体ノズル1327を含む。いくつかの実施形態では、第2の液体ディスペンサ1323は、第1の領域1315a内の第1の液体ディスペンサ1307により生じる液体流の圧力に比して低圧液体流を含み得る。実際、第2の液体ディスペンサ1323の低圧液体流はガラス板104の主面214a、214bを溢れさせ、任意の洗浄剤、化学物質、デブリ、又はガラス板104に残った他の不純物を除去することができる。示されるように、いくつかの実施形態では、第2の液体ディスペンサ1323の下流側(例えば、移動方向1321に沿って)及びガスナイフ1317の上流側にデフレクタ1325が配置され得る。デフレクタ1325は、第2の液体ディスペンサ1323からある量の液体を、ガスナイフ1317から離れる方に導くように方向付けられ得る。示されるように、ワイパーブレードなどのデフレクタ1325は、洗浄部1303内におけるガラス板104の移動方向1321に対して第2の角度「A2」に方向付けられていてもよい。示されるように、第1の角度「A1」及び第2の角度「A2」は互いに実質的に等しいものであり得る。しかしながら、こうした描写は、特段の記載がない限り、本明細書に添付される特許請求の範囲の範囲を限定すべきではなく、いくつかの実施形態では、種々の角度(移動方向に対して斜角、鋭角等)を提供してもよい。更に、示されるように、第2の液体ディスペンサ1323は同様に任意選択的に、洗浄部1303内におけるガラス板104の移動方向1321に対し、デフレクタ1325及びガスナイフ1317と類似の又は同一の角度に方向付けられた第2の液体ノズル1327(例えば、長尺状の液体ノズル)を含んでもよい。デフレクタ1325は、第2の液体ディスペンサ1323から下方に且つガスナイフ1317から離れる方に液体を導くことができ、これにより、ガスナイフ1317がガラス板104から除去するのに必要な液体の量を低減する。
図15の特徴はガラス板104の主面214a、214bの1つに作用するものとして示されるが、ガラス板104の第1の主面214a及びガラス板104の第2の主面214bの両方を完全に洗浄するために、ガラス板104の両側に類似の又は同一の特徴を設けてもよいことは理解されるであろう。したがって、洗浄部1303の左側斜視図は図15に示される洗浄部1303の右側斜視図の鏡像であり得る。図15の上記説明及び描写は視覚的に明瞭にするために行うものである。
図15に矢印1401で示されるように、洗浄部1303を出る清浄及び乾燥ガラス板104は、その後、ガラス板104の清浄な主面214a、214bを保護するために、図16に示されるコーティングチャンバ1403によってコーティングしてもよい。或いは、図15に矢印1402で示されるように、洗浄部1303を出る清浄及び乾燥ガラス板104は、その後、ガラス板104の清浄な主面214a、214bを保護するために、図17及び図18に示されるコーティングチャンバ1403の例示的実施形態を含むシート表面保護装置によってコーティングしてもよい。いくつかの実施形態では、コーティングチャンバ1403は単独で、又は煙霧チャンバ1453、プラズマ蒸着チャンバ、若しくはガラス板104の第1の主面214a及び第2の主面214bの少なくとも1つをコーティングするためのコーティングを提供するための他の適切なコーティングチャンバの任意の1つ以上の特徴との組合せのいずれかにおいて設けられ得る。
図16は、ガラス加工装置100のコーティング適用ステーションの概略斜視図である。図16を参照すると、ガラス板104の単一面のみをコーティングするものとして示すが、ガラス板104の第1の主面214a及びガラス板104の第2の主面214bの両方を保護するために、ガラス板104の両面をコーティングすることができると理解されたい。したがって、コーティングチャンバ1403の左側斜視図は、図16に示されるコーティングチャンバ1403の右側斜視図の鏡像であり得る。コーティングチャンバ1403の一部又は全部を排気するために、コーティングチャンバ1403にベント又は排気管を設けてもよい。示されるように、例示的実施形態は、ガラス板104を垂直方向に加工することができる。このような垂直方向のために使用される好適な機構及びその動作については、2014年10月21日に出願され、その全体が参照により本明細書中に組み込まれる同時係属中の米国特許出願第62/066,656号明細書に記載されている。
図16に示すように、いくつかの実施形態では、コーティングチャンバ1403は、ガラス板104の片面又は両面上に、噴霧ノズルなどの供給ポート1405(例えば、複数の供給ポート1405)を含み得る。供給ポート1405は、ガラス板104の主面(例えば、第1の主面214a及び第2の主面214b)にコーティングを供給するように方向付けられている。いくつかの実施形態では、第1の複数の供給ポート1405及び第2の複数の供給ポート1405が設けられ得る。第1の複数の供給ポートのそれぞれは、ガラス板104の第1の主面214aにコーティングを供給するように方向付けられ得る。第2の複数の供給ポートのそれぞれは、ガラス板104の第2の主面214bにコーティングを供給するように方向付けられ得る。必須ではないが、供給ポート1405の任意の1つ以上は、ガラス板104の1つ又は両方の主面214a、214bをコーティングするためにプラズマを供給するように方向付けられたプラズマ蒸着ポートを含み得る。以下に記載されるように、ガラス板104の主面214a、214b上のコーティングは、下流側のプロセス中に容易に除去されてもよいポリマーを含み得る。いくつかの実施形態では、コーティングは、ガラス板104の主面214a、214bの少なくとも1つに保護層を提供することができる。
いくつかの実施形態では、400℃を超える温度に耐えるコーティング用に炭化水素前駆体を使用することができる。例示的な炭化水素コーティングは、作動ガス又は付加的な前駆体のいずれかによって炭化水素コーティング上に官能基を付加することにより、30mJ/m2〜75mJ/m2の調整可能な表面エネルギースペクトルを有することができる。いくつかの実施形態では、400℃を超える温度に耐え得る有機金属前駆体コーティングを堆積させることができる。更に別の実施形態では、30〜75mJ/m2の調整可能な表面エネルギーを有する、400℃を超える温度に耐え得るコーティング用に炭化水素と有機ケイ素前駆体との組合せを使用することができる。いくつかの実施形態では、表面エネルギーはまた、有機金属前駆体コーティングに、アミン、ヒドロキシル、カルボニル、及びカルボキシル等などであるがこれらに限定されない他の官能基を付加することにより、又はコーティング(トップ)の組成若しくは有孔率を制御することによって制御され得る。
本明細書で使用する場合、用語「プラズマ」、「大気圧プラズマ」及びこれらの変化形は、高周波電界を通過するガスを意味するものである。電磁界に接することで、ガスの原子のイオン化が生じ、電子が放出され、高速且つしたがって高運動エネルギーへ加速される。高速電子のいくつかは他の原子を、その最外殻電子と衝突することによりイオン化し、これら放出された電子は、更に、更なるイオン化を生じさせることができ、カスケード式イオン化効果(cascading ionization effect)をもたらす。生じたプラズマはストリームで流れることができ、このストリーム中に捕捉された高エネルギー粒子を物体(例えば、ガラス板104)に向かって投射することができる。
プラズマは、種々の実施形態では、大気圧(AP)プラズマ、及び熱又は低温プラズマであり得る。例えば、プラズマの温度は、室温(例えば、約25℃)〜約300℃などのより高温の範囲であり得る。非限定的な実施形態では、プラズマの温度は、約25℃〜約300℃、例えば、約50℃〜約250℃、又は約100℃〜約200℃、これらの間の全ての範囲及び部分範囲を含む範囲であり得る。プラズマは、いくつかの例を挙げると、アルゴン、ヘリウム、窒素、空気、水素、水蒸気、及びこれらの混合物から選択される少なくとも1種のガスを含み得る。いくつかの実施形態によれば、プラズマガスとしてアルゴンが用いられ得る。
非限定的な実施形態では、プラズマは、また、ガスの形態で存在し得る少なくとも1種の炭化水素を含み得る。好適な炭化水素としては、いくつかの例を挙げると、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカンなどのC1〜C12炭化水素並びにこれらの組合せが挙げられ得るがこれらに限定されない。種々の実施形態によれば、低沸点(例えば、100℃未満)を有する揮発性炭化水素、例えば、C1〜C6炭化水素を使用してもよい。更に別の実施形態では、炭化水素はメタン又はエタンであり得る。プラズマは、例えば、約1体積%〜約20体積%、例えば、約2体積%〜約18体積%、約3体積%〜約15体積%、約4体積%〜約12体積%、約5体積%〜約10体積%、又は約6体積%〜約8体積%、これらの間の全ての範囲及び部分範囲を含む少なくとも1種の炭化水素を含み得る。
プラズマとガラス板104の主面214a、214bとの間の接触は、当該技術分野で周知の任意の適切な手段を使用して実現することができ、例えば、任意の数のプラズマジェット、ノズル、又はトーチを使用して、ガラス板104の主面214a、214bを走査することができる。走査速度は、特定用途のための所望のコーティング密度及び/又は効率を達成するために必要に応じて変更することができる。例えば、走査速度は、約5mm/s〜約100mm/s、例えば、約10mm/s〜約75mm/s、約25mm/s〜約60mm/s、又は約40mm/s〜約50mm/s、これらの間の全ての範囲及び部分範囲を含む範囲であり得る。
滞留時間(例えば、プラズマがガラス板104の主面214a、214bに接触している間の時間)も同様に走査速度及び所望のコーティング特性に応じて変更することができる。非限定的な実施形態では、滞留時間は、1秒未満〜数分、例えば、約1秒〜約10分、約30秒〜約9分、約1分〜約8分、約2分〜約7分、約3分〜約6分、又は約4分〜約5分、これらの間の全ての範囲及び部分範囲を含む範囲であり得る。種々の実施形態では、ガラス板104の主面214a、214bは1回の通過においてプラズマと接触させることができ、或いはいくつかの実施形態では、2回以上の通過、3回以上の通過、4回以上の通過、5回以上の通過、10回以上の通過、20回以上の通過等など、複数回の通過を用いてもよい。
図16に示されるように、プラズマとの接触後、ガラス板104の主面214a、214bの少なくとも一部分は、例示的な炭化水素層によってコーティングされてもよい。ある実施形態では、ガラス板104の主面214a、214b全体が炭化水素層でコーティングされ得る。いくつかの実施形態では、例えば、ガラス板104の縁部若しくは外周部、中心領域、又は任意の他の領域若しくはパターンなど、ガラス板104の主面214a、214bの所望の部分を必要に応じてコーティングすることができる。ガラス板104の主面214a、214bのコーティング済部分は、種々の実施形態では、約50mJ/m2未満、例えば、約45mJ/m2未満、約40mJ/m2未満、約35mJ/m2未満、約30mJ/m2未満、又は約25mJ/m2未満、これらの間の全ての範囲及び部分範囲を含む総表面エネルギーを有してもよい。極性表面エネルギーは、例えば、約15mJ/m2未満、例えば、約10mJ/m2未満、約9mJ/m2未満、約8mJ/m2未満、約7mJ/m2未満、約6mJ/m2未満、約5mJ/m2未満、約4mJ/m2未満、約3mJ/m2未満、約2mJ/m2未満、又は約1mJ/m2未満であり得、これらの間の全ての範囲及び部分範囲を含む。コーティング済部分の分散エネルギーは、ある実施形態では、約25mJ/m2超、例えば、約30mJ/m2超、約35mJ/m2超、又は約40mJ/m2超であり得、これらの間の全ての範囲及び部分範囲を含む。
種々の実施形態によれば、プラズマとの接触後、ガラス板104の主面214a、214bのコーティング済部分は、約20度〜約95度、例えば、約30度〜約90度、約40度〜約85度、約50度〜約80度、又は約60度〜約70度、これらの間の全ての範囲及び部分範囲を含む範囲の接触角を有してもよい。炭化水素層は、また、ある実施形態では、必要に応じてガラス板104から除去され得る(例えば、最終使用用のガラス板104の仕上げ前に)。本明細書中に開示される方法に関して上述したように、湿式及び/又は乾式洗浄方法を使用して炭化水素層を除去することができる。洗浄後、ガラス板104の、前にコーティング済みの主面214a、214bの接触角は、例えば、0度まで大幅に低減され得る。例えば、コーティングされたときの接触角は95度に達することができ、洗浄後、接触角は、20度未満、例えば、15度未満、10度未満、5度未満、3度未満、2度未満、又は1度未満であり得、これらの間の全ての範囲及び部分範囲を含む。
図17は、ガラス加工装置100のコーティングチャンバ1403のシート表面保護装置の別実施形態の概略斜視図であり、図18は、図17の線15−15に沿って取ったコーティングチャンバ1403の断面図である。図17に示すように、いくつかの実施形態では、例示的非限定的なコーティングチャンバ1403は煙霧チャンバ1453を含み得、煙霧チャンバ1453は1つ以上の筐体(例えば、第1の筐体1451及び第2の筐体1452の少なくとも1つ)を含み得る。コーティングチャンバ1403はまた、煙霧(煙霧1463及び煙霧1464として概略的に示される)を筐体(例えば、各々の第1の筐体1451、各々の第2の筐体1452)に供給するための煙霧発生器(例えば、第1の煙霧発生器1461、第2の煙霧発生器1462)を含み得る。いくつかの実施形態では、煙霧チャンバ1453は、筐体(例えば、各々の第1の筐体1451、各々の第2の筐体1452)内に通路(例えば、第1の開口部1457、第2の開口部1458)を含み得、この通路から煙霧が筐体を出てガラス板104の少なくとも1つの主面214a、214bに接触することができる。いくつかの実施形態では、煙霧はガラス板104の少なくとも1つの主面214a、214b上で凝縮し、ガラス板104の少なくとも1つの主面214a、214b上に煙霧コーティングを堆積させることができる。
いくつかの実施形態では、1つの筐体のみが設けられてもよく、いくつかの実施形態では、2つ以上の筐体が設けられてもよい。したがって、特段の記載がない限り、図は、本明細書に添付される特許請求の範囲の範囲を限定すべきではない。いくつかの実施形態では、ガラス加工装置100は煙霧チャンバ1453を含み得、煙霧チャンバ1453は、第1の筐体1451及び第2の筐体1452の少なくとも1つ、第1の筐体1451に煙霧1463を供給するための第1の煙霧発生器1461及び第2の筐体1452に煙霧1464を供給するための第2の煙霧発生器1462の少なくとも1つを含む。煙霧チャンバ1453は、第1の筐体1451内の第1の通路(例えば、第1の開口部1457)であり、この第1の通路から煙霧1463が第1の筐体1451を出てガラス板104の第1の主面214aに接触することができる第1の通路、及び第2の筐体1452内の第2の通路(例えば、第2の開口部1458)であり、この第2の通路から煙霧1464が第2の筐体1452を出てガラス板104の第2の主面214bに接触することができる第2の通路の少なくとも1つを含み得る。いくつかの実施形態では、第1の通路(例えば、第1の開口部1457)は通路(例えば、第2の開口部1458)に面することができる。いくつかの実施形態では、第1の通路(例えば、第1の開口部1457)は第2の通路(例えば、第2の開口部1458)から所定の距離1459だけ離間され得る。所定の距離1459は、ガラス板104の移動経路1481を画定し得る。いくつかの実施形態では、移動経路1481は、第1の通路と第2の通路との間に第1の通路及び第2の通路に沿って側方に延び得る。したがって、いくつかの実施形態では、第1の通路と第2の通路との間の所定の距離1459は、第1の筐体1451と第2の筐体1452との間に、ガラス板104を煙霧に曝されるように配置できる領域を設けるように選択することができる。
第1の筐体1451及び第2の筐体1452を含む煙霧チャンバ1453は任意の形状及び構造を含み得ることを理解すべきである。したがって、第1の筐体1451及び第2の筐体1452を含む煙霧チャンバ1453は矩形筐体(例えば、箱)として示されるが、このような図は、特段の記載がない限り、本開示の範囲を限定すべきではない。例えば、いくつかの実施形態では、煙霧チャンバ1453が配置され、用いられてもよい場所は、他の構成要素を含み得る。したがって、いくつかの実施形態では、環境内の任意の構成要素を含む、煙霧チャンバ1453が用いられる環境の場所、形状、構造等は、少なくとも部分的に第1の筐体1451及び第2の筐体1452の形状を制御し得る。いくつかの実施形態では、第1の筐体1451及び第2の筐体1452を含む煙霧チャンバ1453は、本開示の範囲から逸脱することなく、任意の1つ以上の形状及び特徴で作成され得ると共に、任意の1つ以上の形状及び特徴を含み得る。加えて、いくつかの実施形態では、1つの煙霧発生器が設けられ得ることを理解すべきである。例えば、1つの煙霧発生器は、煙霧チャンバ1453の第1の筐体1451及び第2の筐体1452に移送され得る(例えば、配管、チューブ、導管等により)煙霧を供給することができる。同様に、いくつかの実施形態では、煙霧チャンバ1453の第1の筐体1451及び第2の筐体1452に移送され得る(例えば、配管、チューブ、導管等により)煙霧を生成するための複数の煙霧発生器が設けられ得る。いくつかの実施形態では、煙霧の移送のために配管、チューブ、導管等を用いることなく第1の筐体1451及び第2の筐体1452の少なくとも1つ内に煙霧を供給するために、1つ以上の煙霧発生器が第1の筐体1451及び第2の筐体1452の少なくとも1つ内に配置され得る。
いくつかの実施形態では、煙霧発生器は、超音波煙霧発生器、アトマイザー式煙霧発生器、超音波又は空気圧式アトマイザー、無空気式噴霧器(airless fogger)、及び煙霧を生成する任意の他のデバイスの任意の1つ以上を含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、煙霧発生器は、Prototype Vicks超音波煙霧発生器、Mainland Mart超音波煙霧発生器、TSIアトマイザー噴霧器、及びBeneqから入手可能な原子層堆積又はエアロゾルコーティングシステムの任意の1つ以上を含み得る。いくつかの実施形態では、煙霧発生器は、ポンプ、モータ、水フィルタ、制御盤、ノズル、及びチューブの任意の1つ以上を含み得る、Atomizing Systems、Inc.により製造される煙霧システムを含み得る。いくつかの実施形態では、Atomizing Systems社の煙霧システムは、約400psi(2758620.68964Pa)〜約3200psi(22068965.51712Pa)の調整可能な作動圧力により動作され得る。いくつかの実施形態では、煙霧システムは、任意の1つ以上のノズルを含み得、1つ以上のノズルはオリフィスを有し、このオリフィスは、約0.1mm〜約0.4mmの範囲内であり、1000psi(6896551.7241Pa)において約0.01ガロン(0.03785412リットル)/分(gpm)〜約0.12gpm(0.4542494lpm)の流量を有し、例えば、約0.11mm(約0.014gpm(0.052995765lpm)〜約0.017gpm(0.064352lpm))、約0.13mm(約0.020gpm(0.07570824lpm))、約0.14mm(約0.025gpm(0.094635295lpm))、約0.15mm(約0.026gpm(0.098420706lpm))、約0.20mm(約0.046gpm(0.17412894lpm))、約0.25mm(約0.072gpm(0.27254965lpm))、約0.30mm(約0.092gpm(0.0348257884lpm))、及び約0.38mm(0.120gpm(0.4542494lpm))である。いくつかの実施形態では、煙霧システムは、ルビーオリフィス、衝突ピン、及びノズルの基部に粒子を捕捉するのを避けるためのポリプロピレンフィルタを有するステンレス鋼本体を含むノズルを含み得る。したがって、高圧液体がノズルに供給され、微細な液体ジェットが衝突ピンに対して発射されることによって煙霧を生成することができる。ノズルの非限定的な実施形態としては、ASI−4R、ASI−45R、ASI−5R、ASI−55R、ASI−6R、ASI−8R、ASI−10R、ASI−12R、及びASI−15Rを含み得る。いくつかの実施形態では、煙霧発生器は、Mee Industries、Inc.により製造される煙霧システムを含み得、これは、約2000psi(13793103.4482Pa)の動作圧で煙霧を生成する直径150マイクロメートルの開口部を含むMeeFogブランドのインパクションピン(impaction pin)型煙霧ノズルを含み得る。いくつかの実施形態では、本明細書中に明示的に開示されない煙霧システムを含む他の煙霧システムが用いられ得る。
いくつかの実施形態では、煙霧発生器は、煙霧を供給するよう定期的に(例えば、ガラス板104が煙霧チャンバ1453内に供給される場合)又は煙霧を供給するよう連続的に(例えば、ガラス板104が煙霧チャンバ1453内に供給されるかどうかを問わず煙霧チャンバ1453内の煙霧を維持するために)動作することができる。いくつかの実施形態では、煙霧チャンバ1453内に煙霧を連続的に供給することで、例えば、煙霧を定期的に又は断続的に供給することに比べ、ガラス板104の主面214a、214bをより良好にコーティングすることができるより均一な一定の煙霧を供給することができる。或いは、いくつかの実施形態では、煙霧を定期的に供給することは、単独で、又は煙霧チャンバ1453内に均一な一定の煙霧を供給するために、例えば、煙霧チャンバ1453に更なる煙霧を付加するため、煙霧チャンバ1453から消失した煙霧を置換するため、及び煙霧チャンバ1453内の煙霧を循環し、再分配するために煙霧を連続的に供給することとの組合せのいずれかにおいて有利となり得る。
いくつかの実施形態では、煙霧は、薄い煙霧コーティング用の化学物質をガラス板104の主面214a、214b上に適用することができる。いくつかの実施形態では、煙霧は、約30°〜約60°、例えば、約45°〜約60°、例えば、約55°〜約60°(これらの間の全ての範囲及び部分範囲を含む)のぬれ性(例えば、液体−蒸気界面がガラス板104の主面214a、214bの1つに接触する場所の接触角)を含むコーティングを提供する煙霧コーティング用化学物質を提供することができる。いくつかの実施形態では、煙霧コーティング用化学物質は、ガラス板104の主面214a、214b上への汚染物質(例えば、環境デブリ1002及び分離デブリ1001の少なくとも1つ)の付着を低減すると共に、ガラス板104をかき傷及び欠けから保護することができる。いくつかの実施形態では、煙霧コーティング用化学物質は、デブリ(例えば、環境デブリ1002及び分離デブリ1001の少なくとも1つ)を収集することができ、デブリがガラス表面に接触することを妨げ、その後、ガラス板104から、例えば洗浄によって除去することができる。いくつかの実施形態では、煙霧コーティング用化学物質は、ガラス板104の主面214a、214b上に堆積され得る単層又は多層コーティングを含み得る。煙霧は種々の化学成分及び化合物を含み得、その特定の組成は、特段の記載がない限り、本開示の範囲の限定を意図するものではない。
非限定的な実施形態では、煙霧は、ガスの形態で存在し得る少なくとも1種の炭化水素を含み得る。好適な炭化水素としては、いくつかの例を挙げると、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカンなどのC1〜C12炭化水素並びにこれらの組合せが挙げられ得るがこれらに限定されない。種々の実施形態によれば、低沸点(例えば、100℃未満)を有する揮発性炭化水素、例えば、C1〜C6炭化水素を使用してもよい。更に別の実施形態では、炭化水素はメタン又はエタンであり得る。プラズマは、例えば、約1体積%〜約20体積%、例えば、約2体積%〜約18体積%、約3体積%〜約15体積%、約4体積%〜約12体積%、約5体積%〜約10体積%、又は約6体積%〜約8体積%、これらの間の全ての範囲及び部分範囲を含む少なくとも1種の炭化水素を含み得る。加えて、いくつかの実施形態では、煙霧は、約5μm〜約15μm、例えば、約10μm〜約15μm、例えば、約10μm〜約12μm(これらの間の全ての範囲及び部分範囲を含む)の粒径(例えば、液滴径)を含む粒子を含み得る。いくつかの実施形態では、これら範囲内の粒径を含む煙霧は、例えば、これら範囲外にある粒径を含む煙霧に比べてより良好な品質(例えば、より均一に分配された)表面コーティングを提供することができる。しかしながら、いくつかの実施形態では、本明細書中に明示的に開示されない粒径を含む任意の粒径の粒子を有する煙霧を供給することができる。
いくつかの実施形態では、第1の筐体1451及び第2の筐体1452の少なくとも1つ内の煙霧を循環させるための1つ以上のファン(例えば、第1のファン1495、第2のファン1496)が設けられ得る。いくつかの実施形態では、例えば、第1のファン1495及び第2のファン1496は、煙霧に作用する重力に基づき煙霧チャンバ1453内に不均一な煙霧分布を発生させた可能性のある、異なる大きさ及び重量の少なくとも1つを有する粒子を再分配することができる。例えば、いくつかの実施形態では、より大きく、より重い煙霧粒子は重力に基づき第1の筐体1451及び第2の筐体1452の底部の方に沈殿してもよく、第1のファン1495及び第2のファン1496を操作して、より大きく、より重い煙霧粒子を第1の筐体1451及び第2の筐体1452の上部の方に再分配し、重力を相殺することができる。いくつかの実施形態では、粒子の一様分布を有する煙霧を供給することで、例えば、粒子の非一様分布を有する煙霧の提供に比べ、ガラス板104上により良好な品質の煙霧コーティングを生成することができる。
図18に示すように、いくつかの実施形態では、ガラス加工装置100はコンベヤ1480を含み得る。コンベヤ1480は、第1の通路(例えば、第1の開口部1457)及び第2の通路(例えば、第2の開口部1458)の少なくとも1つに沿って延びている移動経路1481を画定する。いくつかの実施形態では、コンベヤ1480は、移動経路1481に沿ってガラス板104を横断するように方向付けられ得る。例えば、いくつかの実施形態では、コンベヤ1480は、ブラケット1483及びクリップ1482が接続され得るプーリシステム、軌道、又はベルトを含み得る。ガラス板104が煙霧チャンバ1453内を移動経路1481に沿って移動することができるように、クリップ1482は、ガラス板104がコンベヤ1480から吊され得る方向にガラス板104を保持することができる。いくつかの実施形態では、コンベヤ1480は、第1の通路と第2の通路との間の移動経路1481に沿ってガラス板104を横断するように方向付けられ得る。いくつかの実施形態では、ガラス板104が移動経路1481に沿って移動する際、ガラス板104の第1の主面214aは第1の筐体1451の第1の通路(例えば、第1の開口部1457)に面することができ、ガラス板104の第2の主面214bは第2の筐体1452の第2の通路(例えば、第2の開口部1458)に面することができる。
いくつかの実施形態では、示されるように、第1の通路(例えば、第1の開口部1457)及び第2の通路(例えば、第2の開口部1458)の高さH1は、第1の筐体1451(又は第2の筐体1452)の頂壁の内部表面と、第1の筐体1451(又は第2の筐体)の底壁の内部表面との間に延び得る。いくつかの実施形態では、第1の通路(例えば、第1の開口部1457)及び第2の通路(例えば、第2の開口部1458)の高さH1は、ガラス板104の高さH2より大きくすることができる。したがって、いくつかの実施形態では、ガラス板104が移動経路1481に沿って移動する際、ガラス板104の第1の主面214aの高さH2全体が第1の筐体1451の第1の通路に面することができ、ガラス板104の第2の主面214bの高さH2全体が第2の筐体1452の第2の通路に面することができる。ガラス板104が移動経路1481に沿って移動する際、第1の主面214a及び第2の主面214bの全体が各第1の通路(例えば、第1の開口部1457)及び第2の通路(例えば、第2の開口部1458)を出る煙霧に曝され得、例えば、一様に曝され得る。
いくつかの実施形態では、第1の開口部1457の幅W1はガラス板104の幅W2より小さくてもよいが、更なる実施形態では、幅W1はガラス板104の幅W2に等しいか又はこの幅を超えてもよい。ガラス板104が移動経路1481に沿って移動する際、ガラス板104の主面214a、214bの全幅W2はそれぞれ、各々の開口部1457、1458に最終的に面することができる。したがって、開口部1457、1458の幅W1がガラス板104の幅W2より小さい場合であってもガラス板104の主面214a、214bの全幅W2が煙霧1463、1464に曝され得る。
いくつかの実施形態では、ガラス板104は煙霧チャンバ1453内を移動経路1481に沿って1回(例えば、1回の通過)移動し得る。いくつかの実施形態では、ガラス板104は煙霧チャンバ1453内を移動経路1481に沿って複数回(例えば、複数回の通過)移動し得る。いくつかの実施形態では、ガラス板104は煙霧チャンバ1453内を移動経路1481に沿って前方、及び移動経路1481に沿って後方(例えば、反対方向に)の少なくとも1つに移動し得る。いくつかの実施形態では、ガラス板は、煙霧チャンバ1453内に配置され得る(例えば、手動で配置される)。いくつかの実施形態では、ガラス板104の少なくとも1つの主面214a、214b上に煙霧が凝縮する間、ガラス板104は静止状態に維持され得る(例えば、移動経路1481に沿って移動することなく)。いくつかの実施形態では、コンベヤ1480はガラス板104を煙霧チャンバ1453に与えることができ、そこでガラス板104は煙霧に曝され得る。その後、コンベヤ1480は、ガラス板104を、煙霧コーティング用化学物質がガラス板104に適用された状態で煙霧チャンバ1453から送出することができる。
煙霧チャンバ1453の記載において、ガラス板の主面の領域は、主面から、主面に垂直な方向に離れる方に突出する主面の領域のフットプリントが通路を通過する場合、通路に「面している」とみなされる。図18は、煙霧に1463に曝される、第1の筐体1451の第1の開口部1457に面している第1の主面214aの領域を示す。実際、第1の主面214aから、第1の主面214aに垂直な方向に離れる方に突出する第1の主面214aの領域のフットプリントは第1の開口部1457を通過する。同様に、同様の手法で、第2の主面214bの領域は第2の筐体1452の第2の開口部1458に面することができ、煙霧1464に曝される。
いくつかの実施形態では、破線15A−15Aに沿って取った断面(即ち、図17の対向する断面15−15)が図18の鏡像として示され得る。したがって、いくつかの実施形態では、第1の通路(例えば、第1の開口部1457)の特徴(例えば、寸法)は、第2の通路(例えば、第2の開口部1458)の特徴(例えば、寸法)と同一であってもよい。したがって、図18は、ガラス板104の片面(例えば、第1の主面214a)のみが煙霧でコーティングされる実施形態を示す一方、図17の線15A−15Aに沿って取った図18の鏡像は、例えば、ガラス板104の第1の主面214a及び第2の主面214bの両方を保護するために、第1の主面214a及び第2の主面214bの両方が同時に各通路を通過する煙霧1463、1464でコーティングされる実施形態の代表例であり得る。
いくつかの実施形態では、第1の開口部1457及び/又は第2の開口部1458に加えて又はその代わりに、煙霧チャンバ1453の通路は、移動経路1481に沿った第1の開口部1457の上流側又は下流側に配置されたスロットノズル1490を任意選択的に含み得る。例えば、図18に示すように、一実施形態において、スロットノズル1490は、第1の開口部1457に対して上流側に配置することができ、入口1471を通り方向1402に沿って移動するガラス板は、第1の開口部1457の前にまずスロットノズル1490に接触する。加えて又は或いは、いくつかの実施形態では、煙霧チャンバ1453の通路は、移動経路1481に沿った、第2の開口部1458の上流側又は下流側に配置されたスロットノズル1490を含み得る。例えば、図17の断面線15A−15Aに沿って見ると、図18の鏡像は、第2の開口部1458に対して上流側に配置されたスロットノズル1490を示すことができ、入口1471を通り方向1402に沿って移動するガラス板104は、第2の開口部1458の前にまずスロットノズル1490に接触する。
図18に示すように、いくつかの実施形態では、煙霧チャンバ1453は、各々のスロットノズル1490に面するガラス板104の高さH2全体に沿った領域などの第1の主面214a及び/又は第2の主面214bの領域に煙霧を供給することができる。したがって、いくつかの実施形態では、煙霧はスロットノズル1490を通り第1の筐体1451を出て、ガラス板104の第1の主面214aに接触することができる。いくつかの実施形態では、スロットノズル1490は、長尺状の孔又は複数の長尺状の孔を含み得、この孔を煙霧が通過することができる。いくつかの実施形態では、スロットノズル1490を通過する煙霧がガラス板104の高さH2(例えば、高さH2全体)に曝され得るように、長尺状の孔は、ガラス板104の高さH2以上であり得る高さH3を含み得る。いくつかの実施形態では、煙霧チャンバ1453は、複数のスロットノズル1490(例えば、2つのスロットノズル、3つのスロットノズル等)を含み得、複数のスロットノズル1490は、例えば互いに平行に整列され、移動経路1481に沿って順次離間され得る。例えば、いくつかの実施形態では、煙霧チャンバ1453の通路に沿って延びている移動経路1481に沿って複数の長尺状の孔が離間され得る。
いくつかの実施形態では、第1の開口部1457、第2の開口部1458及び/又はスロットノズル1490に加えて又はその代わりに、煙霧チャンバ1453の通路は、移動経路1481に沿って、第1の開口部1457の上流側又は下流側に配置された拡散ノズル1491を任意選択的に含み得る。例えば、図18に示すように、いくつかの実施形態では、拡散ノズル1491は、移動経路1481に沿って、第1の開口部1457に対して下流側に配置することができ、入口1471を通り方向1402に沿って移動するガラス板は、拡散ノズル1491の前にまず第1の開口部1457に接触する。加えて又は或いは、いくつかの実施形態では、煙霧チャンバ1453の通路は、移動経路1481に沿って、第2の開口部1458の上流側又は下流側に配置された拡散ノズル1491を含み得る。例えば、図17の断面線15A−15Aに沿って見ると、図18の鏡像は、移動経路1481に沿って、第2の開口部1458に対して下流側に配置された拡散ノズル1491を示すことができ、入口1471を通り移動経路1481に沿って移動するガラス板104は、拡散ノズル1491の前にまず第2の開口部1458に接触する。
図18に示すように、いくつかの実施形態では、煙霧チャンバ1453は、各々の拡散ノズル1491に面するガラス板104の高さH2全体に沿った領域などの第1の主面214a及び/又は第2の主面214bの領域に煙霧を供給することができる。したがって、いくつかの実施形態では、煙霧は各々の拡散ノズル1491を通り第1の筐体1451又は第2の筐体1452を出て、ガラス板104の各々の第1の主面214a又は第2の主面214bに接触することができる。いくつかの実施形態では、拡散ノズル1491は、複数の孔1492を含み得、複数の孔1492を煙霧が通過することができる。拡散ノズル1491は、任意の大きさ、形状、及び分布の任意の数の孔1492を含み得る。例えば、複数の孔1492は、互い違いに配置された孔及び等しく離間された孔の少なくとも1つを含むパターンで配置され得る。
煙霧チャンバ1453の通路の実施形態は、第1の開口部1457、スロットノズル1490、及び拡散ノズル1491の1つ又は任意の組合せを含み得る。更に、いくつかの実施形態では、開口部、スロットノズル、及び拡散ノズルは全て、任意の1つ以上が部分的に又は完全に動作停止された状態で設けられてもよい。例えば、通路の1つ以上(例えば、第1の開口部1457、スロットノズル1490及び/又は拡散ノズル1491)の一部又は全体にマスクを配置し、マスクが付けられた位置において煙霧が通路を通過することを、例えば防止するなど、阻止してもよい。
したがって、第1の筐体1451に関して示したが、いくつかの実施形態では、煙霧チャンバ1453は、第1の開口部1457に対して配置された第1のスロットノズル1490と(この場合、煙霧は第1のスロットノズル1490を通り第1の筐体1451を出て、ガラス板104の第1の主面214aに接触することができる)、第2の開口部1458内に配置された第2のスロットノズル(図示せず)と(この場合、煙霧は第2のスロットノズルを通り第2の筐体1452を出て、ガラス板104の第2の主面214bに接触することができる)を含み得ることを理解すべきである。いくつかの実施形態では、第1のスロットノズル1490及び第2のスロットノズルのそれぞれは、長尺状の孔又は複数の長尺状の孔を含み得、この孔を煙霧が通過することができる。同様に、いくつかの実施形態では、煙霧チャンバ1453は、第1の開口部1457に対して配置された第1の拡散ノズル1491と(この場合、煙霧は第1の拡散ノズル1491を通り第1の筐体1451を出て、ガラス板104の第1の主面214aに接触することができる)、第2の開口部1458に対して配置された第2の拡散ノズル(図示せず)と(この場合、煙霧は第2の拡散ノズルを通り第2の筐体1452を出て、ガラス板104の第2の主面214bに接触することができる)を含み得る。いくつかの実施形態では、第1の拡散ノズル1491及び第2の拡散ノズルのそれぞれは、煙霧が通過することができる複数の孔1492を含み得る。いくつかの実施形態では、拡散ノズル1491は、第1の筐体1451内に煙霧を閉じ込めると共に、煙霧が拡散ノズル1491の複数の孔1492を通過してガラス板104に接触することも可能にする透過性のバリアを提供することができる。
いくつかの実施形態では、煙霧チャンバ1453は入口1471を含み得る。入口1471は、煙霧チャンバ1453の外部1440から入口1471を通り煙霧チャンバ1453の内部1444へ延びる入口経路1473を画定する。入口1471は、ガラス板104を受け入れ、入口経路1473に沿って煙霧チャンバ1453の外部1440から煙霧チャンバ1453の内部1444に送るように方向付けられ得る。いくつかの実施形態では、ガスチャンバ1453は、入口1471を選択的に遮断するための入口扉1475(図17に示されるが明確にするために図18には図示しない)を含み得る。いくつかの実施形態では、方向1402は、入口1471を通り、第1の通路(例えば、第1の開口部1457)と第2の通路(例えば、第2の開口部1458)との間で側方に延び得る。更に、ガラス板104が存在しない場合、いくつかの実施形態では、第1の通路(例えば、第1の開口部1457)は第2の通路(例えば、第2の開口部1458)に面することができ、第1の通路は第2の通路から所定の距離1459だけ離間され、ガラス板104の移動経路1481を画定し得る。示されるように、移動経路1481は入口1471を通り、第1の通路と第2の通路との間で側方に延び得る。
いくつかの実施形態では、煙霧チャンバ1453は、出口1472を含み得る。出口1472は、煙霧チャンバ1453の内部1444から出口1472を通り煙霧チャンバ1453の外部1440へ延びる出口経路1474を画定する。出口1472は、ガラス板104を受け入れ、出口経路1474に沿って煙霧チャンバ1453の内部1444から煙霧チャンバ1453の外部1440へ移動するように方向付けられ得る。いくつかの実施形態では、煙霧チャンバ1453は、出口1472を選択的に遮断するための出口扉1476(図17に概略的に示されており、明確にするために図18には図示しない)を含み得る。いくつかの実施形態では、移動経路1481は、入口1471を通り、第1の通路と第2の通路との間で側方に第2の開口部1458を通って出るように延び得る。
いくつかの実施形態では、ガラス板104を加工する方法は、ガラス板104を煙霧チャンバ1453に供給するステップと、煙霧チャンバ1453の第1の筐体1451及び第2の筐体1452の少なくとも1つに煙霧1463、1464を供給するステップと、第1の筐体1451(第1の筐体1451の第1の開口部1457を含む第1の通路を通じて)、及び第2の筐体1452(第2の筐体1452の第2の開口部1458を含む第2の通路を通じて)の少なくとも1つから煙霧を送ることによりガラス板104の少なくとも1つの主面214a、214bを煙霧に接触させるステップとを含み得る。いくつかの実施形態では、ガラス板104の第1の主面214aに接触させるステップは、スロットノズル1490の形態の別の通路を通じて第1の筐体1451から煙霧を送るステップを含み得る。このような例では、ガラス板104の第2の主面214bに接触させるステップは、第1の開口部1457に対して配置されたスロットノズル1490の長尺状の孔を通じて第2の筐体1452から煙霧を送るステップを含み得る。いくつかの実施形態では、通路は拡散ノズル1491を含んでもよく、ガラス板104の第1の主面214aに接触させるステップは、第1の開口部1457に対して配置された拡散ノズル1491の複数の孔1492を通じて第1の筐体1451から煙霧を送るステップを含み得る。同様に、ガラス板104の第2の主面214bを煙霧に接触させるステップは、第2の筐体1452に対して配置された第2の開口部1458を通じて第2の筐体1452から煙霧を送るステップを含み得る。いくつかの実施形態では、ガラス板104の第2の主面214bに接触させるステップは、第2の筐体1452から第2の開口部1458に対して配置された第2のスロットノズル(図示せず)の第2の長尺状の孔を通じて煙霧を送るステップを含み得る。いくつかの実施形態では、ガラス板104の第2の主面214bに接触させるステップは、第2の筐体1452から第2の開口部1458に対して配置された第2の拡散ノズル(図示せず)の第2の複数の孔を通じて煙霧を送るステップを含み得る。
いくつかの実施形態では、この方法は、ガラス板104を入口経路1473に沿って煙霧チャンバ1453の外部1440から煙霧チャンバ1453の入口1471を通り煙霧チャンバ1453の内部1444へ移動するステップを含み得る。いくつかの実施形態では、この方法は、入口1471を選択的に遮断する入口扉1475を開くステップと、ガラス板104を入口経路1473に沿って煙霧チャンバ1453の外部1440から入口1471を通り煙霧チャンバ1453の内部1444へ移動するステップと、その後、入口1471を遮断するために入口扉1475を閉じるステップとを含み得る。いくつかの実施形態では、この方法は、ガラス板104を出口経路1474に沿って煙霧チャンバ1453の内部1444から煙霧チャンバ1453の出口1472を通して移動するステップを含み得る。いくつかの実施形態では、この方法は、煙霧チャンバ1453の出口1472を選択的に遮断する出口扉1476を開くステップと、ガラス板104を出口経路1474に沿って煙霧チャンバ1453の内部1444から出口1472を通して煙霧チャンバ1453の外部1440に移動するステップと、その後、出口1472を遮断するために出口扉1476を閉じるステップとを含み得る。いくつかの実施形態では、この方法は、ガラス板104を第1の通路と第2の通路との間で側方に第1の通路及び第2の通路に沿って延びている移動経路1481に沿って煙霧チャンバ1453の入口1471から煙霧チャンバ1453の出口1472まで搬送するステップを含み得る。
入口1471を選択的に遮断するための入口扉1475及び出口1472を遮断するための出口扉1476を選択的に開閉することにより、いくつかの実施形態では、煙霧チャンバ1453内の煙霧は煙霧チャンバ1453が利用されている環境に分散することなく制御され、煙霧チャンバ1453内に閉じ込められ得る。したがって、いくつかの実施形態では、入口扉1475は入口1471を遮断することができ、出口扉1476は出口1472を遮断することができ、煙霧を閉じ込めることができる密閉筐体を提供し、したがって、必要に応じて煙霧チャンバ1453内外に選択的にアクセスすることが可能になる。加えて、いくつかの実施形態では、煙霧は、煙霧チャンバ1453が用いられている環境に分散されることに対し、制御され、煙霧チャンバ1453内に閉じ込められることが望まれる化学物質を含み得る。入口扉1475及び出口扉1476は、したがって、煙霧中に任意の化学物質を含む煙霧が環境に排出されるのを防ぐことができる。いくつかの実施形態では、入口1471又は出口1472は単独で設けることができ、ガラス板104は入口1471のみを通って又は出口1472のみを通って煙霧チャンバ1453に供給され得る及び煙霧チャンバ1453から送出され得る。
新たにコーティングされたガラス板104は既に所望の既定の大きさのものであってもよいが、いくつかの実施形態では、ガラス板104は、また、ガラス板104に顧客が望む最終寸法を与えるように大きさを変えてもよい。例えば、図16の矢印1501並びに図17及び図18の矢印1502によって示されるように、ガラス板104は、図19に示される、ガラス板104が所望の最終の大きさへ分離され得るサイズ変更ステーションに任意選択的に進めてもよい。図示される実施形態では、大きいクラック1505はレーザー加熱ゾーン1509に続く冷却ゾーン1507によって伝播させてもよいが、いくつかの実施形態では、かき傷及び/又は破壊などの他の手法が行われてもよい。使用される手法を問わず、コーティングチャンバ1403によりガラス板104の第1の主面214aに適用される対応する第1のコーティング層1503a及びガラス板104の第2の主面214bに適用される第2のコーティング層1503bにより、分離中に発生した任意のデブリがガラス板104の第1の主面214a及びガラス板104の第2の主面214bに接触するのを防止することができる。
図19の矢印1601によって示されるように、ガラス板104は、その後、図20に示される縁部仕上げステーションに送られ得る。縁部仕上げステーションでは、ガラス板104の縁部を、ガラス板104の強度を損なうおそれのあるマイクロクラック又は他の不完全性を除去するよう仕上げることができる。いくつかの実施形態では、示されるように、加工時間を低減するために複数の研削デバイス1603を設けることができる。いくつかの実施形態では、研削デバイス1603の1つ以上は異なる仕上げ作業を行ってもよい。例えば、1つの研削デバイス1603は粗い研削工程を施すことができる一方、別の研削デバイス1603(例えば、より細かい研削ホイールを有する)は、微調整された研削又は研磨工程を施してもよい。加えて、図示しないが、研磨及び/又は研削中に発生したデブリを除去するように設計された洗浄ホイールを有する別の類似のデバイスが設けられてもよい。
図21に示される実施形態では、スピンドル1701により、回転軸線1705の周りを回転するように研削ホイール1703を駆動してもよい。研削ホイール1703は垂直に移動し(例えば、二重矢印1707によって示されるように)、ガラス板104の対応する縁部1709を受け入れるために研削ホイール1703の適切な溝を露出させてもよい。図21に示すように、ガラス板104の縁部1709はシュラウド1713の横方向開口部1711を通して受け入れられ得る。流体潤滑剤及び/又は冷却剤(図示せず)が、例えば、流体の流れとしてシュラウド1713の内部内のガラス板104の縁部1709に適用され得る。シュラウド1713は、シュラウド1713の外部にあるガラス板104の保護コーティングを、縁部機械加工技法中に発生した、流体冷却剤中に取り込まれるかなりのデブリから保護することができる。流体の流れをガラス板104上に堆積させるよりもむしろ、図22に示されるように、流体の流れはガラス板104から離れて配置された流体出口ポート1801、1803において出ることができる。
図22に更に示されるように、いくつかの実施形態では、流体の流れ1805(例えば、潤滑剤)は研削ホイール1703の作業面に当たり、研削ホイール1703内に埋め込まれたデブリを除去し、それにより、研削ホイール1703の研削性能を回復してもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上の研削デバイスガスノズル1807a、1807bが横方向開口部1711に向かってガスを導き、シュラウド1713内の流体がガラス板104の内部に向かって移動しないように拘束してもよい。したがって、研削デバイスガスノズル1807a、1807bは、シュラウド1713の機能を更に促進し、これにより、ガラス板104の中央部のデブリ及び流体への曝露を低減することができる。いくつかの実施形態では、図22に示すように、縁部(例えば、シュラウド1713内の)からデブリを取り込んだ液体を除去するための従研削デバイスノズル1809が設けられてもよい。更に示されるように、機械加工工程によりガラス板104上に残った任意の残留流体をより完全に除去するために研削デバイスガスナイフ1811も設けられてよい。
図20に矢印1901によって示されるように、ガラス板104の縁部が仕上げられると、保護コーティング(例えば、第1のコーティング層1503a、第2のコーティング層1503b)は図23に示されるコーティング除去ステーション1903において除去されてもよい。いくつかの実施形態では、保護コーティングを除去するように設計された液体にガラス板104の両面を曝露させるために、複数の洗浄ヘッド1905が設けられ得る。例えば、液体は、ブラシ研磨又は他の手法を用いて若しくは用いずにガラス板104から保護層を除去するように設計されたアルカリ性物質及び/又は洗浄剤を含み得る。保護層上に堆積した任意のデブリも液体と共に押し流されてよい。
図示しないが、ガラス板104は、その後、例えば、ガスナイフ又は他の乾燥工程によって乾燥させてもよい。図23に矢印2001によって示されるように、ガラス板104は、その後、図24に示される検査ステーション2003に送られてもよい。検査ステーション2003では、品質を確保するために、及びガラス板104が顧客により設定され得る1つ以上の要件を満たすかどうかを判定するために、検査デバイス2005によりガラス板104の1つ以上の特性を検査してもよい。検査デバイス2005は、泡、混入物、表面粒子、コード、厚み、直角度、寸法、縁部品質、かき傷、クラック、表面不完全性、表面形状、表面特徴、又はガラス板104の他の特性の1つ以上を検知するように設計され得る。
ガラス板104が検査要件を満たす場合、清浄なガラス板104は他のガラス板104と共に梱包されてもよい。いくつかの実施形態では、ガラス板104は隣接するガラス板104間に配置された高品質な間紙又は他の材料(例えば、高分子材料)と共に積み重ねて配置されてもよい。高品質な間紙又は他の材料は、化学物質又は繊維によるガラス板104の任意の汚染を回避するよう選択され得る。
ここで、本明細書中に開示される種々の実施形態によるガラス加工方法2100を概略的に示す図25を参照してガラスリボン103及びガラス板104を加工する方法について記載する。ガラス加工方法2100は分離ステップ2101から開始することができ、分離ステップ2101では、例えば、ガラス板104はガラスセパレータ149によってガラスリボン103から分離され得る。いくつかの実施形態では、ガラス板104は、図1に示すようにガラスリボン103から分離され得る。いくつかの実施形態では、ガラス板104の外側部分159はガラス板104の中央部分161から分離され得る。いずれの場合でも、図10〜図14に関して上で記載した工程の一部又は全部を用いてもよい。例えば、分離工程中に発生したデブリ(例えば、分離デブリ1001)を取り込むための、並びに環境デブリ1002がガラスリボン103及びガラス板104に接触することを防ぐためのガスカーテン(例えば、第1の外部ガスカーテン187a、第2の外部ガスカーテン187b、第1の内部ガスカーテン187c、第2の内部ガスカーテン187d)を作成してもよい。
ガラス加工方法2100は、その後、デブリ除去ステップ2103に進んでもよく、デブリ除去ステップ2103では、分離ステップ2101中に発生したデブリが図15に関して記載した洗浄部1303によって除去され得る。ガラス加工方法2100は、その後、コーティング適用ステップ2105に進み得る。コーティング適用ステップ2105中、ガラス板104の主面214a、214bは、図16に関して上で記載したコーティングチャンバ1403により、第1のコーティング層1503a及び第2のコーティング層1503bにより保護され得る。いくつかの実施形態では、デブリ除去ステップ2103後であるが、コーティング適用ステップ2105中の保護層適用前、洗浄及び乾燥したガラス板104は任意の検査ステップ2127中に検査され得る。いくつかの実施形態では、検査ステップ2127において、検査デバイス2005を使用してもよい。
コーティング適用ステップ2105後、ガラス板104に更なるサイズ変更が必要な場合、ガラス板104はサイズ変更ステップ2109に進むことができる。サイズ変更ステップ2109中、ガラス板104は図19に関して上で記載したようにサイズ変更され得る。或いは、ガラス板104が既に所望の寸法である場合、ガラス板104はサイズ変更ステップ2109を省略してもよい。いずれの場合でも、ガラス加工方法2100は、その後、縁部仕上げステップ2115に進んでもよい。縁部仕上げステップ2115中、保護されるガラス板104の縁部は図20〜図22に関して上で記載したように仕上げられ得る。
顧客がガラス板104を保護コーティングが除去された状態で受け取ることを望む場合、仕上げ済みの縁部を有するガラス板104は、その後、保護コーティング(例えば、第1のコーティング層1503a、第2のコーティング層1503b)が図23に関して上で記載したように除去されるコーティング除去ステップ2121に進んでもよい。乾燥されると、ガラス板104は、その後、図24に関して記載したような検査ステップ2123及び検査ステーション2003に送られてもよい。清浄及び乾燥ガラス板104は、その後、最終梱包及び輸送ステップ2125中に輸送用に梱包されてもよい。
顧客側の加工時間を低減するために、ガラス板を保護表面なしで顧客に提供することが望ましい場合がある。しかしながら、新品状態のガラス板を保護コーティングなしで輸送することには課題がある場合がある。例えば、保護表面なしでは、輸送中ガラスが損傷し得る可能性が高まる。更に、表面自体が保護されていない場合、梱包された又は積み重ねられたガラス板を分離するために間紙を使用してもよく、間紙材料はガラス板に直接接触するため、繊維の脱落又はガラス板に悪影響を及ぼす他の効果を低減するために比較的高価な間紙が用いられる場合がある。更に加えて、表面保護なしでは、梱包後にデブリが導入されるおそれがあり、このことは顧客にとって容認できないことが分かっている場合がある。
輸送中に保護コーティングを残し、顧客に現場でコーティングを除去させることには利点があり得る。例えば、保護コーティングは、ガラス表面を損傷する可能性を回避することができる。いくつかの実施形態では、輸送中に生成される任意のデブリを、後のコーティング除去ステップ2131中、保護コーティングと共に除去することができる。ガラス板が保護コーティングを有して輸送される場合におけるガラス板104の可能な加工方法の1つも図25に示す。実際、コーティング適用ステップ2105及び任意のサイズ変更ステップ2109を経た後、ガラス板104は、その後、縁部仕上げステップ2115中に仕上げられ得る。コーティング除去ステップ2121でコーティングを除去するよりもむしろ、ガラス板104は、その後、梱包及び輸送ステップ2129によって示されるように梱包され、輸送されてもよい。ガラス板104は保護コーティングによって既に保護されていることから、より安価な間紙を使用してもよい。実際、間紙の任意の脱落は、図23に関して上で記載したように保護コーティングが除去される、後のコーティング除去ステップ2131中に除去され得る。前に記載したように、後のコーティング除去ステップ2131は、顧客にガラス板104を輸送後に実施され得る。いくつかの実施形態では、後のコーティング除去ステップは、上述のコーティング除去ステップ2121に類似するか又は同一であり得る。
ガラスリボン103を加工する方法は、ある量の溶融材料121から延伸平面181に沿って延伸方向177にガラスリボン103を延伸するステップと、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部上流側部分188aを、ガラスリボン103の第1の主面213aから離間されている第1の外部上流側経路に沿って通過させるステップと、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189aを、第1の外部下流側経路に沿ってガラスリボン103の第1の主面213aに向かう方向に通過させるステップと、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189aをガラスリボン103の第1の主面213aに当てるステップとを含み得る。この方法は、第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部上流側部分188bを、ガラスリボン103の第2の主面213bから離間され得る第2の外部上流側経路に沿って通過させるステップと、第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部下流側部分189bを、第2の外部下流側経路に沿ってガラスリボン103の第2の主面213bに向かう方向に通過させるステップと、第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部下流側部分189bをガラスリボン103の第2の主面213bに当てるステップとを更に含み得る。
いくつかの実施形態では、ガラスリボン103を加工する方法は、第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部上流側部分188cを、ガラスリボン103の第1の主面213aから離間されている第1の内部上流側経路に沿って通過させるステップと、第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部下流側部分189cを、第1の内部下流側経路に沿ってガラスリボン103の第1の主面213aに向かう方向に通過させるステップと、第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部下流側部分189cをガラスリボン103の第1の主面213aに当てるステップとを含み得る。この方法は、第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部上流側部分188dを、ガラスリボン103の第2の主面213bから離間され得る第2の内部上流側経路に沿って通過させるステップと、第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部下流側部分189dを、第2の内部下流側経路に沿ってガラスリボン103の第2の主面213bに向かう方向に通過させるステップと、第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部下流側部分189dをガラスリボン103の第2の主面213bに当てるステップとを更に含み得る。
いくつかの実施形態では、この方法は、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部上流側部分188aを、第1の内部表面1007aがガラスリボン103の第1の主面213aに面している状態で配置された第1のバッフル1005aの第1の外部表面1007b上に通過させるステップと、その後、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部上流側部分188aを、第1のバッフル1005aの第1の下流側縁部1009a上に通過させるステップとを含み得る。いくつかの実施形態では、この方法は、ガスの冷却流1003を、ガラスリボン103の第1の主面213aと、第1のバッフル1005aの第1の内部表面1007aとの間に画定された第1の空間内に通過させるステップであって、冷却流1003は、第1の外部ガスカーテン187aの第1の下流側方向とは反対側の第1の上流側方向に移動し得る、ステップを含み得る。この方法は、また、第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部上流側部分188bを、第2の内部表面1008aがガラスリボン103の第2の主面213bに面している状態で配置された第2のバッフル1005bの第2の外部表面1008b上に通過させるステップと、その後、第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部上流側部分188bを、第2のバッフル1005bの第2の下流側縁部1009b上に通過させるステップとを含み得る。いくつかの実施形態では、この方法は、ガスの冷却流1003を、ガラスリボン103の第2の主面213bと、第2のバッフル1005bの第2の内部表面1008aとの間に画定された第2の空間内に通過させるステップであって、冷却流1003は、第2の外部ガスカーテン187bの第2の下流側方向とは反対側の第2の上流側方向に移動し得る、ステップを含み得る。
いくつかの実施形態では、この方法は、第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部上流側部分188cを、第1の外部表面1007bがガラスリボン103の第1の主面213aとは逆に面している状態で配置された第1のバッフル1005aの第1の内部表面1007a上に通過させるステップと、その後、第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部上流側部分188cを、第1のバッフル1005aの第1の下流側縁部1009a上に通過させるステップとを含み得る。いくつかの実施形態では、この方法は、ガスの冷却流1003を、ガラスリボン103の第1の主面213aと、第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部上流側部分188cとの間に画定された第1の空間内に通過させるステップであって、冷却流1003は、第1の内部ガスカーテン187cの第1の下流側方向とは反対側の第1の上流側方向に移動し得る、ステップを含み得る。この方法は、また、第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部上流側部分188dを、第2の外部表面1008bがガラスリボン103の第2の主面213bとは逆に面している状態で配置された第2のバッフル1005bの第2の内部表面1008a上に通過させるステップと、その後、第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部上流側部分188dを、第2のバッフル1005bの第2の下流側縁部1009b上に通過させるステップとを含み得る。いくつかの実施形態では、この方法は、ガスの冷却流1003を、ガラスリボン103の第2の主面213bと、第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部上流側部分188dとの間に画定された第2の空間内に通過させるステップであって、冷却流1003は、第2の内部ガスカーテン187dの第2の下流側方向とは反対側の第2の上流側方向に移動し得る、ステップを含み得る。
いくつかの実施形態では、この方法は、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部上流側部分188aと、第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部上流側部分188bとの間にガラスリボン103を延伸するステップと、その後、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189aと、第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部下流側部分189bとの間にガラスリボン103を延伸するステップとを含み得る。いくつかの実施形態では、この方法は、第1のバッフル1005aの第1の内部表面1007aと、第2のバッフル1005bの第2の内部表面1008aとの間にガラスリボン103を延伸するステップを含み得る。いくつかの実施形態では、この方法は、第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部上流側部分188cと、第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部上流側部分188dとの間にガラスリボン103を延伸するステップと、その後、第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部下流側部分189cと、第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部下流側部分189dとの間にガラスリボン103を延伸するステップとを含み得る。
いくつかの実施形態では、この方法は、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189aがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所の下流側のガラスリボン103からガラス板104を分離するステップを含み得る。いくつかの実施形態では、この方法は、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189aがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所の上流側のガラスリボン103からガラス板104を分離するステップを含み得る。いくつかの実施形態では、ガラスリボン103を加工する方法は、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189aがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所の下流側、及び第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部下流側部分189bがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる場所の下流側のガラスリボン103からガラス板104を分離するステップを含み得る。いくつかの実施形態では、ガラスリボン103を加工する方法は、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189aがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所の上流側、及び第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部下流側部分189bがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる場所の上流側のガラスリボン103からガラス板104を分離するステップを含み得る。
いくつかの実施形態では、この方法は、第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部下流側部分189cがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所と、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189aがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所との間の延伸平面181に沿ったある高さにおいてガラスリボン103からガラス板104を分離するステップを含み得る。いくつかの実施形態では、ガラスリボン103を加工する方法は、第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部下流側部分189dがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる場所と、第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部下流側部分189bがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる場所との間の延伸平面181に沿ったある高さにおいてガラスリボン103からガラス板104を分離するステップを含み得る。
いくつかの実施形態では、ガラスリボン103を加工する方法は、ガラスリボン103からガラス板104を分離するときに生成されたデブリ(例えば、分離デブリ1001)を、第1の外部ガスカーテン187a、第1の内部ガスカーテン187c、第2の外部ガスカーテン187b、及び第2の内部ガスカーテン187dの少なくとも1つに取り込むステップを含み得る。いくつかの実施形態では、ガラスリボン103を加工する方法は、第1の外部ガスカーテン187a、第1の内部ガスカーテン187c、第2の外部ガスカーテン187b、及び第2の内部ガスカーテン187dの少なくとも1つに取り込まれたデブリを、真空ポート1011(真空ポート1011に印加される圧力下で)及び真空部148(例えば、第1の真空部148a、第2の真空部148b)(対応する第1の真空源147a及び第2の真空源147bにより)の少なくとも1つに引くことを含み得る。
いくつかの実施形態では、ガラスリボン103を加工する方法は、ガラスリボン103に関連する領域1212からデブリを除去するステップ(例えば、ガスディスペンサ1200によって分離デブリ1001及び環境デブリ1002を除去するステップ)を含み得る。いくつかの実施形態では、領域1212は、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部上流側部分188aと、第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部上流側部分188bとの間で側方に画定され得る。いくつかの実施形態では、領域1212は、第1のバッフル1005aと第2のバッフル1005bとの間で側方に画定され得る。いくつかの実施形態では、領域1212は、第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部上流側部分188cと、第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部上流側部分188dとの間で側方に画定され得る。いくつかの実施形態では、領域1212は、第1の外部ガスカーテン187aの第1の外部下流側部分189aがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所の上流側、及び第2の外部ガスカーテン187bの第2の外部下流側部分189bがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる場所の上流側であり得る。いくつかの実施形態では、領域1212は、第1の内部ガスカーテン187cの第1の内部下流側部分189cがガラスリボン103の第1の主面213aに当たる場所の上流側、及び第2の内部ガスカーテン187dの第2の内部下流側部分189dがガラスリボン103の第2の主面213bに当たる場所の上流側であり得る。いくつかの実施形態では、除去するステップは、ガス流1205を延伸平面181に沿って延伸方向177に供給するステップを含み得る。いくつかの実施形態では、除去するステップは、ガス流1205をガラスリボン103の幅「W」全体に沿って供給するステップと、ガス流1205を、ガラスリボン103を取り囲むように供給するステップとを含み得る。
いくつかの実施形態では、この方法は、ガラスリボン103からガラス板104を分離するステップと、その後、ガラス板104の主面(例えば、第1の主面214a、第2の主面214b)からデブリ(例えば、分離デブリ1001、環境デブリ1002)を除去するためにガラス板104(例えば、洗浄部1303において)を洗浄するステップとを含み得る。いくつかの実施形態では、洗浄するステップは、デブリを除去すること及び液体中にデブリを取り込むことの少なくとも1つのためにガラス板104の主面214a、214bに液体を供給する第1の段階(例えば、第1の液体ノズル1309を含む第1の液体ディスペンサ1307による)と、ガラス板104の主面214a、214bから液体を除去するためにガラス板104の主面214a、214bにガスを供給する第2の段階(例えば、ガスノズル1319を含むガスナイフ1317による)とを含み得る。
いくつかの実施形態では、ガラス板104は、垂直に方向付けられ得、且つ洗浄中に移動方向1321に沿って移動し得る。いくつかの実施形態では、ガスは、第2の段階中、重力の方向に下方に液体を導くためにガラス板104の移動方向1321に対して第2の角度「A2」に供給され得る。いくつかの実施形態では、洗浄するステップは、第2の段階中、ガラス板104の主面214a、214bにガスを供給する前にガラス板104の主面214a、214bをリンス液(例えば、第2の液体ノズル1327を含む第2の液体ディスペンサ1323からの)ですすぐステップと、ガラス板104の移動方向1321に対して角度をなして方向付けられたデフレクタ1325によってガラス板104の主面214a、214bからリンス液を除去して、リンス液を重力の方向に下方に導くステップとを含み得る。
いくつかの実施形態では、ガラスリボン103を加工する方法は、ガラス板104を洗浄した後、ガラス板104の主面214a、214bに保護層(例えば、第1のコーティング層1503a、第2のコーティング層1503b)をコーティングするステップを含み得る。いくつかの実施形態では、保護層は、ポリマーを含み得る。いくつかの実施形態では、保護層は、プラズマ蒸着によって(例えば、コーティングチャンバ1403内で)ガラス板104の主面214a、214bにコーティングされ得る。
種々の開示される実施形態は、特定の実施形態と共に記載されている特定の特徴、要素、又はステップを含んでもよいことは理解されるであろう。特定の特徴、要素、又はステップは、1つの特定の実施形態に関して記載されていても、種々の図示されない組合せ又は順列において別実施形態と入れ替えても組み合わせてもよいことも理解されるであろう。
また、本明細書で使用する場合、名詞は「少なくとも1つ」の対象を指し、これとは反対の明確な指示のない限り、「1つのみ」の対象に限定すべきではないと理解すべきである。したがって、例えば、「光源」に言及する場合、文脈でこれとは反対の明確な指示のない限り、2つ以上のこうした光源を有する実施形態を含む。同様に、「複数」又は「アレイ」は「2つ以上」を意味するものである。したがって、「複数」又は「アレイ」のキャビティは、3つ以上のこうしたキャビティ等など、2つ以上のこうした要素を含む。
本明細書中では範囲は、「約」1つの特定の値から及び/又は「約」別の特定の値までと表現され得る。このような範囲が表現される場合、実施形態は、1つの特定の値から及び/又はもう1つの特定の値までを含む。同様に、値が先行詞「約」の使用により概算値として表現される場合、特定の値は別の側面をなすことは理解されるであろう。更に、各範囲の終点は、もう一方の終点に対して及びもう一方の終点から独立しての両方において有意であることは理解されるであろう。
本明細書で使用する場合、用語「実質的」、「実質的に」及びこれらの変化形は、記載される特徴が値又は記載に等しいか又はほぼ等しいことを示すものである。例えば、「実質的に平坦な」表面は、平坦又はほぼ平坦な表面を意味するものである。更に、上で定義したように、「実質的に類似している」は、2つの値が等しいか又はほぼ等しいことを意味するものである。
特に明確な指示のない限り、本明細書中に説明する任意の方法は、そのステップを特定の順序で実施することが必須であると解釈されるものでは一切ない。したがって、方法クレームがそのステップが取るべき順序を実際に記載していない場合、又はそうでなければステップが特定の順序に限定されることが特許請求の範囲又は本明細書に具体的に記載されていない限り、任意の特定の順序が推論されるものでは一切ない。
特定の実施形態の種々の特徴、要素、又はステップは移行句「含む」を使用して開示され得るが、移行句「からなる」又は「から実質的になる」を使用して記載され得るものを含む別の実施形態が示唆されることを理解すべきである。したがって、例えば、A+B+Cを含むデバイスの示唆される別の実施形態は、デバイスがA+B+Cからなる実施形態及びデバイスがA+B+Cから本質的になる実施形態を含む。
本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本開示に対する種々の改良形態及び変形形態がなされ得ることは当業者に明らかであろう。本開示の趣旨及び実体を組み込む開示される実施形態の改良形態、組合せ、下位組合せ、及び変形形態は当業者に想起され得るため、本開示は、添付の特許請求の範囲の範囲内の全て及びそれらの均等物を含むものと解釈されるべきである。
以下、本時発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
ガラス板を加工するための装置において、コーティングチャンバであって、前記ガラス板の少なくとも1つの主面にコーティングを供給するように方向付けられた供給ポートを含むコーティングチャンバを含むことを特徴とする装置。
実施形態2
前記供給ポートは、前記ガラス板の前記少なくとも1つの主面をコーティングするためのプラズマを供給するように方向付けられたプラズマ蒸着ポートを含むことを特徴とする、実施形態1に記載の装置。
実施形態3
ガラス板を加工するための装置において、
第1の複数の供給ポート及び第2の複数の供給ポートを含むコーティングチャンバを含み、
前記第1の複数の供給ポートのそれぞれは、前記ガラス板の第1の主面にコーティングを供給するように方向付けられており、
前記第2の複数の供給ポートのそれぞれは、前記ガラス板の第2の主面にコーティングを供給するように方向付けられていることを特徴とする装置。
実施形態4
前記第1の複数の供給ポートのそれぞれは、前記ガラス板の前記第1の主面をコーティングするためのプラズマを供給するように方向付けられたプラズマ蒸着ポートを含み、前記第2の複数の供給ポートのそれぞれは、前記ガラス板の前記第2の主面をコーティングするためのプラズマを供給するように方向付けられたプラズマ蒸着ポートを含むことを特徴とする、実施形態3に記載の装置。
実施形態5
ガラス板を加工する方法において、
ガラス板をコーティングチャンバに提供するステップと、
前記ガラス板の少なくとも1つの主面にコーティングを供給するステップと
を含むことを特徴とする方法。
実施形態6
前記コーティングチャンバは、供給ポートであって、前記供給ポートから前記コーティングが供給される、供給ポートを含むことを特徴とする、実施形態5に記載の方法。
実施形態7
前記コーティングは、前記ガラス板の前記少なくとも1つの主面に保護層を提供することを特徴とする、実施形態5に記載の方法。
実施形態8
前記コーティングは、プラズマ蒸着によって前記少なくとも1つの主面にコーティングされることを特徴とする、実施形態5に記載の方法。
実施形態9
前記コーティングは、ポリマーを含むことを特徴とする、実施形態5に記載の方法。
実施形態10
前記ガラス板は、垂直方向であることを特徴とする、実施形態5〜9のいずれか一項に記載の方法。
実施形態11
ガラス板を加工する方法において、
ガラス板をコーティングチャンバに提供するステップと、
前記ガラス板の第1の主面にコーティングを供給するステップと、
前記ガラス板の第2の主面にコーティングを供給するステップと
を含むことを特徴とする方法。
実施形態12
前記コーティングチャンバは、第1の複数の供給ポートであって、前記第1の複数の供給ポートから前記ガラス板の前記第1の主面に前記コーティングが供給される、第1の複数の供給ポートと、第2の複数の供給ポートであって、前記第2の複数の供給ポートから前記ガラス板の前記第2の主面に前記コーティングが供給される、第2の複数の供給ポートとを含むことを特徴とする、実施形態11に記載の方法。
実施形態13
前記コーティングは、前記ガラス板の前記第1の主面及び前記第2の主面に保護層を提供することを特徴とする、実施形態11に記載の方法。
実施形態14
前記コーティングは、プラズマ蒸着によって前記第1の主面及び前記第2の主面にコーティングされることを特徴とする、実施形態11に記載の方法。
実施形態15
前記コーティングは、ポリマーを含むことを特徴とする、実施形態11に記載の方法。
実施形態16
前記ガラス板は、垂直方向であることを特徴とする、実施形態11〜15のいずれか一項に記載の方法。
実施形態17
ガラス板を加工するための装置において、
筐体を含む煙霧チャンバと、
前記筐体に煙霧を提供するための煙霧発生器と、
前記筐体内の通路であって、前記通路から煙霧が前記筐体を出て、前記ガラス板の少なくとも1つの主面に接触し得る、通路と
を含むことを特徴とする装置。
実施形態18
前記通路に沿って延びている移動経路を画定するコンベヤを更に含み、前記コンベヤは、前記移動経路に沿って前記ガラス板を移動するように方向付けられていることを特徴とする、実施形態17に記載の装置。
実施形態19
前記通路は、スロットノズルを含み、煙霧は、前記スロットノズルを通って前記筐体を出て、前記ガラス板の前記少なくとも1つの主面に接触し得ることを特徴とする、実施形態17に記載の装置。
実施形態20
前記スロットノズルは、前記通路に沿って離間された複数の長尺状の孔を含むことを特徴とする、実施形態19に記載の装置。
実施形態21
前記通路は、拡散ノズルを含み、煙霧は、前記拡散ノズルを通って前記筐体を出て、前記ガラス板の前記少なくとも1つの主面に接触し得ることを特徴とする、実施形態17に記載の装置。
実施形態22
前記拡散ノズルは、複数の孔であって、前記複数の孔を煙霧が通過し得る、複数の孔を含むことを特徴とする、実施形態21に記載の装置。
実施形態23
前記煙霧チャンバは、前記煙霧チャンバの外部から前記煙霧チャンバの内部に延びる入口経路を画定する入口を含み、前記入口は、前記ガラス板を受け入れて、前記入口経路に沿って前記煙霧チャンバの前記外部から前記煙霧チャンバの前記内部に送るように方向付けられていることを特徴とする、実施形態17に記載の装置。
実施形態24
前記入口を選択的に遮断するための扉を更に含むことを特徴とする、実施形態23に記載の装置。
実施形態25
ガラス板を加工するための装置において、
第1の筐体及び第2の筐体を含む煙霧チャンバと、
前記第1の筐体及び前記第2の筐体に煙霧を提供するための煙霧発生器と、
前記第1の筐体内の第1の通路であって、前記第1の通路から煙霧が前記第1の筐体を出て、前記ガラス板の第1の主面に接触し得る、第1の通路、及び前記第2の筐体内の第2の通路であって、前記第2の通路から煙霧が前記第2の筐体を出て、前記ガラス板の第2の主面に接触し得る、第2の通路と
を含むことを特徴とする装置。
実施形態26
前記第1の通路は、前記第2の通路に面していることを特徴とする、実施形態25に記載の装置。
実施形態27
前記第1の通路は、前記第2の通路から所定の距離だけ離間されており、前記所定の距離は、前記ガラス板の移動経路を画定することを特徴とする、実施形態26に記載の装置。
実施形態28
前記移動経路に沿って前記ガラス板を移動するように方向付けられたコンベヤを更に含むことを特徴とする、実施形態27に記載の装置。
実施形態29
前記第1の通路は、第1のスロットノズルを含み、煙霧は、前記第1のスロットノズルを通って前記第1の筐体を出て、前記ガラス板の前記第1の主面に接触し得、及び前記第2の通路は、第2のスロットノズルを含み、煙霧は、前記第2のスロットノズルを通って前記第2の筐体を出て、前記ガラス板の前記第2の主面に接触し得ることを特徴とする、実施形態25に記載の装置。
実施形態30
前記第1のスロットノズル及び前記第2のスロットノズルのそれぞれは、前記第1の通路及び前記第2の通路に沿って離間された複数の長尺状の孔を含むことを特徴とする、実施形態29に記載の装置。
実施形態31
前記第1の通路は、第1の拡散ノズルを含み、煙霧は、前記第1の拡散ノズルを通って前記第1の筐体を出て、前記ガラス板の前記第1の主面に接触し得、及び前記第2の通路は、第2の拡散ノズルを含み、煙霧は、前記第2の拡散ノズルを通って前記第2の筐体を出て、前記ガラス板の前記第2の主面に接触し得ることを特徴とする、実施形態25に記載の装置。
実施形態32
前記第1の拡散ノズル及び前記第2の拡散ノズルのそれぞれは、複数の孔であって、前記複数の孔を煙霧が通過することができる、複数の孔を含むことを特徴とする、実施形態31に記載の装置。
実施形態33
前記煙霧チャンバは、前記煙霧チャンバの外部から前記煙霧チャンバの内部に延びる入口経路を画定する入口を含み、前記入口は、前記ガラス板を受け入れて、前記入口経路に沿って前記煙霧チャンバの前記外部から前記煙霧チャンバの前記内部に送るように方向付けられていることを特徴とする、実施形態25に記載の装置。
実施形態34
前記入口を選択的に遮断するための入口扉を更に含むことを特徴とする、実施形態33に記載の装置。
実施形態35
前記第1の通路は、前記第2の通路に面しており、前記第1の通路は、前記第2の通路から所定の距離だけ離間されており、前記所定の距離は、前記ガラス板の移動経路を画定することを特徴とする、実施形態33に記載の装置。
実施形態36
前記煙霧チャンバは、前記煙霧チャンバの前記内部から前記煙霧チャンバの前記外部に延びる出口経路を画定する出口を含み、前記出口は、前記ガラス板を受け入れて、前記出口経路に沿って前記煙霧チャンバの前記内部から前記煙霧チャンバの前記外部に移動するように方向付けられていることを特徴とする、実施形態33に記載の装置。
実施形態37
前記出口を選択的に遮断するための出口扉を更に含むことを特徴とする、実施形態36に記載の装置。
実施形態38
前記第1の通路は、前記第2の通路に面しており、前記第1の通路は、前記第2の通路から所定の距離だけ離間されており、前記所定の距離は、前記入口から前記出口に延びる前記ガラス板の移動経路を画定することを特徴とする、実施形態36に記載の装置。
実施形態39
前記入口を選択的に遮断するための入口扉及び前記出口を選択的に遮断するための出口扉を更に含むことを特徴とする、実施形態38に記載の装置。
実施形態40
ガラス板を加工する方法において、
ガラス板を煙霧チャンバに提供するステップと、
前記煙霧チャンバの筐体に煙霧を提供するステップと、
前記筐体内の通路を通じて前記筐体から前記煙霧を送ることにより、前記ガラス板の少なくとも1つの主面を前記煙霧に接触させるステップと
を含むことを特徴とする方法。
実施形態41
前記通路に沿って延びている移動経路に沿って前記ガラス板を搬送するステップを更に含むことを特徴とする、実施形態40に記載の方法。
実施形態42
前記通路は、長尺状の孔を含むスロットノズルを含み、前記ガラス板の前記少なくとも1つの主面を接触させるステップは、前記スロットノズルの前記長尺状の孔を通じて前記筐体から前記煙霧を送るステップを含むことを特徴とする、実施形態40に記載の方法。
実施形態43
前記通路は、複数の孔を含む拡散ノズルを含み、前記ガラス板の前記少なくとも1つの主面を接触させるステップは、前記拡散ノズルの前記複数の孔を通じて前記筐体から前記煙霧を送るステップを含むことを特徴とする、実施形態40に記載の方法。
実施形態44
入口経路に沿って前記煙霧チャンバの外部から前記煙霧チャンバの内部に前記ガラス板を移動させるステップを更に含むことを特徴とする、実施形態40に記載の方法。
実施形態45
前記入口を選択的に遮断する扉を開くステップと、入口経路に沿って前記煙霧チャンバの外部から前記煙霧チャンバの内部に前記ガラス板を移動させるステップと、その後、前記入口を遮断するために前記扉を閉じるステップとを更に含むことを特徴とする、実施形態44に記載の方法。
実施形態46
前記ガラス板は、垂直方向であることを特徴とする、実施形態40〜45のいずれか一項に記載の方法。
実施形態47
ガラス板を加工する方法において、
ガラス板を煙霧チャンバに提供するステップと、
前記煙霧チャンバの第1の筐体及び前記煙霧チャンバの第2の筐体に煙霧を提供するステップと、
前記第1の筐体内の第1の通路を通じて前記第1の筐体から前記煙霧を送ることにより、前記ガラス板の第1の主面を前記煙霧に接触させるステップと、
前記第2の筐体内の第2の通路を通じて前記第2の筐体から前記煙霧を送ることにより、前記ガラス板の第2の主面を前記煙霧に接触させるステップと
を含むことを特徴とする方法。
実施形態48
前記第1の通路と前記第2の通路との間で側方に、前記第1の通路及び前記第2の通路に沿って延びている移動経路に沿って前記ガラス板を搬送するステップを更に含むことを特徴とする、実施形態47に記載の方法。
実施形態49
前記第1の通路は、前記第2の通路に面しており、前記第1の通路は、前記第2の通路から所定の距離だけ離間されていることを特徴とする、実施形態48に記載の方法。
実施形態50
前記第1の通路は、第1の長尺状の孔を含む第1のスロットノズルを含み、及び前記第2の通路は、第2の長尺状の孔を含む第2のスロットノズルを含み、前記ガラス板の前記第1の主面を接触させるステップは、前記第1のスロットノズルの前記第1の長尺状の孔を通じて前記第1の筐体から前記煙霧を送るステップを含み、前記ガラス板の前記第2の主面を接触させるステップは、前記第2のスロットノズルの前記第2の長尺状の孔を通じて前記第2の筐体から前記煙霧を送るステップを含むことを特徴とする、実施形態47に記載の方法。
実施形態51
前記第1の通路は、第1の複数の孔を含む第1の拡散ノズルを更に含み、及び前記第2の通路は、第2の複数の孔を含む第2の拡散ノズルを更に含み、前記ガラス板の前記第1の主面を接触させるステップは、前記第1の拡散ノズルの前記第1の複数の孔を通じて前記第1の筐体から前記煙霧を送るステップを含み、及び前記ガラス板の前記第2の主面を接触させるステップは、前記第2の拡散ノズルの前記第2の複数の孔を通じて前記第2の筐体から前記煙霧を送るステップを含むことを特徴とする、実施形態50に記載の方法。
実施形態52
入口経路に沿って前記煙霧チャンバの外部から前記煙霧チャンバの内部に前記ガラス板を移動させるステップを更に含むことを特徴とする、実施形態47に記載の方法。
実施形態53
出口経路に沿って前記煙霧チャンバの前記内部から前記煙霧チャンバの前記外部に前記ガラス板を移動させるステップを更に含むことを特徴とする、実施形態52に記載の方法。
実施形態54
前記煙霧チャンバの前記入口を選択的に遮断する入口扉を開くステップと、前記入口経路に沿って前記煙霧チャンバの前記外部から前記煙霧チャンバの前記内部に前記ガラス板を移動させるステップと、その後、前記入口を遮断するために前記入口扉を閉じるステップと、前記煙霧チャンバの前記出口を選択的に遮断する出口扉を開くステップと、前記出口経路に沿って前記煙霧チャンバの前記内部から前記煙霧チャンバの前記外部に前記ガラス板を移動させるステップと、その後、前記出口を遮断するために前記出口扉を閉じるステップとを更に含むことを特徴とする、実施形態53に記載の方法。
実施形態55
前記ガラス板は、垂直方向であることを特徴とする、実施形態47〜54のいずれか一項に記載の方法。