本願は、「無線ローカルエリアネットワークWLANの並行処理能力を高めるための方法、装置、およびシステム」と題する、2015年6月1日に中国特許庁出願された中国特許出願第201510293514.5号に基づく優先権を主張し、当該出願はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本願は、ネットワーク通信分野に関し、特に、WLANの並行処理能力を高めるための方法、装置、およびシステムに関する。
高密度の会場および地下鉄などの大規模な無線ローカルエリアネットワーク(英語:wireless local area network、WLAN)シナリオでは、短期間内に、多数のモバイル端末が、無線ローカルエリアネットワークへのアクセス、または、無線ローカルエリアネットワークにおけるローミングを要求し、したがって、大規模な並行イベントが引き起こされる。多数の局(英語:station、STA)が存在するWLANにおいて、通常多数のアクセスポイント(英語:access point、AP)が設定される。多数のSTAを維持する困難さを低減すべく、これらのAPの設定管理が一元的に実行されるよう、WLANコントローラが設定されてよい。STAによって送信される関連付け要求を受信した後、処理のために、APが関連付け要求をWLANコントローラに送信する。したがって、大規模な並行イベントは、WLANにおけるWLANコントローラの処理能力に非常に大きな影響を与える。
WLANコントローラの中央演算処理装置(英語:central processing unit、CPU)負荷の制限のせいでWLANコントローラは、単位時間当たり制限された要求しか処理できず、多数のモバイル端末は、WLANにアクセスする前、比較的長時間待機する必要がある。
多数のアクセスイベントが並行して処理される必要があるとき、多数のモバイル端末が長時間待機するという問題を解決すべく、本願は、WLANの並行処理能力を高めるための方法、装置、およびシステムを提供する。その技術的解決手段は次のようなものである。
第1態様によると、WLANの並行処理能力を高めるための方法が提供され、WLANはAPとWLANコントローラとを備え、当該方法は、第1のSTAによって送信される第1の関連付け要求をAPが受信する段階であって、第1の関連付け要求は第1のSTAの識別子を含み、第1の関連付け要求は、第1のSTAが、APとの関連付けを要求することを示すために使用される、段階と、第1のSTAとの関連付けをAPが実行する段階と、第1の関連付けクエリ要求をAPがWLANコントローラに送信する段階であって、第1の関連付けクエリ要求は第1のSTAの識別子を含み、第1の関連付けクエリ要求は、第1のSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが許可するか否かを問い合わせるために使用される、段階と、WLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答を、APが第1のSTAとの関連付けを実行した後、APが受信する段階であって、関連付けクエリ応答は、第1の関連付けクエリ要求についての応答メッセージである、段階と、関連付けクエリ応答が、第1のSTAとの関連付けを実行しないようAPに命令するために使用される場合、第1のSTAからの関連付け解除をAPが実行する段階を備える。
第1態様に関連して、第1態様の第1の実装方式において、当該方法はさらに、APが第1のSTAとの関連付けを実行した後、かつAPが関連付けクエリ応答を受信する前に、第1のSTAによって送信されるデータフレームをAPが一時的に格納する段階と、関連付けクエリ応答が、第1のSTAとの関連付けを実行するようAPに命令するために使用される場合、APによって一時的に格納された、第1のSTAからのデータフレームをAPが転送する段階とを備える。
第1態様、または第1態様の第1の実装方式に関連して、第1態様の第2の実装方式において、第2の関連付けクエリ要求を送信した後、かつ第1の関連付けクエリ要求を送信する前に、APは、第2のSTAによって送信される第2の関連付け要求を受信し、第2の関連付け要求は第2のSTAの識別子を含み、第2のSTAは、第1のSTAと異なるSTAであり、第2の関連付けクエリ要求は、APによって送信される第1の関連付けクエリ要求の前の関連付けクエリ要求であり、第1の関連付けクエリ要求をAPがWLANコントローラに送信する段階は、第1の送信条件が満たされると決定した後、第1のSTAの識別子と第2のSTAの識別子とを保持する第1の関連付けクエリ要求をAPがWLANコントローラに送信する段階であって、第1の送信条件は、APが第2の関連付けクエリ要求を送信した後にAPによって受信される関連付け要求の数が第1の数量閾値に達すること、または、第2の関連付けクエリ要求が送信された後の時間長が第1の時間長閾値に達することのうちの少なくとも1つを含む、段階を有する。
第1態様、第1態様の第1の実装方式、または第1態様の第2の実装方式のいずれか1つに関連して、第1態様の第3の実装方式において、WLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答をAPが受信する段階の前、当該方法はさらに、第1のSTAによって送信される第3の関連付け要求を第1の関連付け要求を受信した後にAPが受信し、第3の関連付け要求が第1のSTAの識別子を含む場合、第1のSTAの識別子をWLANコントローラに送信することをAPが禁止する段階と、WLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答を予め定められた期間内にAPが受信しない場合、第3の関連付けクエリ要求をAPがWLANコントローラに送信する段階であって、第3の関連付けクエリ要求は第1のSTAの識別子を含む、段階とを備える。
第1態様、または、第1態様の第1の実装方式から第1態様の第3の実装方式のいずれか1つに関連して、第1態様の第4の実装方式において、当該方法はさらに、WLANコントローラに送信される、第1のSTAの識別子を含む関連付けクエリ要求の数が予め定められた数量閾値に達したとき、第1のSTAからの関連付け解除をAPが実行する段階を備える。
第2態様によると、WLANの並行処理能力を高めるための方法が提供され、WLANは、APとWLANコントローラとを備え、当該方法は、APによって送信される第1の関連付けクエリ要求をWLANコントローラが受信する段階であって、第1の関連付けクエリ要求は第1のSTAの識別子を含む、段階と、第1のSTAについての決定結果を取得すべく、第1のSTAがAPと関連付けられることを許可するか否かをWLANコントローラが決定する段階であって、第1のSTAについての決定結果は、第1のSTAがAPと関連付けられることを許可されるか否かを示す、段階と、第2の送信条件が満たされると決定した後、第1のSTAについての決定結果と第2のSTAについての決定結果とを保持する第1の関連付けクエリ応答をWLANコントローラがAPに送信する段階であって、第2のSTAは、第2の関連付けクエリ要求内のSTA識別子によって識別されるSTAであり、第2のSTAは第1のSTAと異なり、第2の関連付けクエリ要求は、第1の関連付けクエリ要求と同一かまたはそれとは異なり、第2の送信条件は、WLANコントローラが前回第2の関連付けクエリ応答を送信した後にWLANコントローラによって取得される、第2のSTAについての決定結果の数が第2の数量閾値に達すること、または、当該第2の関連付けクエリ応答が前回送信された後の時間長が第2の時間長閾値に達することのうちの少なくとも1つを含む、段階とを備える。
第3態様によると、WLANの並行処理能力を高めるための装置が提供され、WLANは、APとWLANコントローラとを備え、当該装置は、第1のSTAによって送信される第1の関連付け要求を受信するよう構成される第1の受信モジュールであって、第1の関連付け要求は第1のSTAの識別子を含み、第1の関連付け要求は、第1のSTAがAPとの関連付けを要求することを示すために使用される、第1の受信モジュールと、第1のSTAとの関連付けを実行するよう構成される関連付けモジュールと、第1の関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信するよう構成される送信モジュールであって、第1の関連付けクエリ要求は第1のSTAの識別子を含み、第1の関連付けクエリ要求は、第1のSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが許可するか否かを問い合わせるために使用される、送信モジュールと、APが第1のSTAとの関連付けを実行した後、WLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答を受信するよう構成される第2の受信モジュールであって、関連付けクエリ応答は、第1の関連付けクエリ要求についての応答メッセージである、第2の受信モジュールと、第2の受信モジュールによって受信される関連付けクエリ応答が、第1のSTAとの関連付けを実行しないようAPに命令するために使用されるとき、第1のSTAからの関連付け解除を実行するよう構成される関連付け解除モジュールとを備える。
第3態様に関連して、第3態様の第1の実装方式において、当該装置はさらに、関連付けモジュールが第1のSTAとの関連付けを実行した後、かつ第2の受信モジュールが関連付けクエリ応答を受信する前に、第1のSTAによって送信されるデータフレームを一時的に格納するよう構成されるバッファリングモジュールと、第2の受信モジュールによって受信される関連付けクエリ応答が、第1のSTAとの関連付けを実行するようAPに命令するために使用されるとき、バッファリングモジュールによって一時的に格納された、第1のSTAからのデータフレームを転送するよう構成される転送モジュールとを備える。
第3態様、または第3態様の第1の実装方式に関連して、第3態様の第2の実装方式において、第1の受信モジュールはさらに、第2の関連付けクエリ要求が送信された後、かつ第1の関連付けクエリ要求が送信される前に、第2のSTAによって送信される第2の関連付け要求を受信するよう構成され、第2の関連付け要求は第2のSTAの識別子を含み、第2のSTAは第1のSTAと異なるSTAであり、第2の関連付けクエリ要求は、APによって送信される第1の関連付けクエリ要求の前の関連付けクエリ要求であり、送信モジュールは具体的に、第1の送信条件が満たされると決定された後、第1のSTAの識別子と第2のSTAの識別子とを保持する第1の関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信するよう構成され、第1の送信条件は、APが第2の関連付けクエリ要求を送信した後にAPによって受信される関連付け要求の数が第1の数量閾値に達すること、または、第2の関連付けクエリ要求が送信された後の時間長が第1の時間長閾値に達することのうちの少なくとも1つを含む。
第3態様、第3態様の第1の実装方式、または第3態様の第2の実装方式のいずれか1つに関連して、第3態様の第3の実装方式において、当該装置はさらに、第2の受信モジュールがWLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答を受信する前、かつ第1のSTAによって送信される第3の関連付け要求を第1の関連付け要求を受信した後に第1の受信モジュールが受信し、第3の関連付け要求が第1のSTAの識別子を含む場合、第1のSTAの識別子をWLANコントローラに送信することを禁止するよう構成される処理禁止モジュールを備え、送信モジュールはさらに、第2の受信モジュールが、WLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答を当該予め定められた期間内に受信しないとき、第1のSTAの識別子を含む第3の関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信するよう構成される。
第3態様、または第3態様の第1の実装方式から第3態様の第3の実装方式のいずれか1つに関連して、第3態様の第4の実装方式において、関連付け解除モジュールはさらに、WLANコントローラに送信される、第1のSTAの識別子を含む関連付けクエリ要求の数が、予め定められた数量閾値に達したとき、第1のSTAからの関連付け解除を実行するよう構成される。
第4態様によると、WLANの並行処理能力を高めるための装置が提供され、WLANは、APとWLANコントローラとを備え、当該装置は、APによって送信される第1の関連付けクエリ要求を受信するよう構成される受信モジュールであって、第1の関連付けクエリ要求は第1のSTAの識別子を含む、受信モジュールと、第1のSTAについての決定結果を取得すべく、第1のSTAがAPと関連付けられることを許可されるか否かを決定するよう構成される決定モジュールであって、第1のSTAについての決定結果は、第1のSTAが、APと関連付けられることを許可されるか否かを示す、決定モジュールと、第2の送信条件が満たされると決定された後、第1のSTAについての決定結果と第2のSTAについての決定結果とを保持する第1の関連付けクエリ応答をAPに送信するよう構成される送信モジュールであって、第2のSTAは、第2の関連付けクエリ要求内のSTA識別子によって識別されるSTAであり、第2のSTAは第1のSTAと異なり、第2の関連付けクエリ要求は、第1の関連付けクエリ要求と同一かまたはそれとは異なり、第2の送信条件は、WLANコントローラが前回第2の関連付けクエリ応答を送信した後にWLANコントローラによって取得される、第2のSTAについての決定結果の数が第2の数量閾値に達すること、または、第2の関連付けクエリ応答が前回送信された後の時間長が第2の時間長閾値に達することのうちの少なくとも1つを含む、送信モジュールとを備える。
第5態様によると、WLANの並行処理能力を高めるためのシステムが提供される。当該システムは、WLANコントローラとAPとを備え、WLANコントローラは、第4態様、および第4態様の実装方式において説明されたWLANの並行処理能力を高めるための装置を含み、APは、第3態様、および第3態様の実装方式において説明されたWLANの並行処理能力を高めるための装置を含む。
第1のSTAによって送信される関連付け要求を受信した後、APがまず、第1のSTAとの関連付けを実行し、次に、第1のSTAとの関連付けをAPが実行することを許可するか否かをWLANコントローラに尋ね、WLANコントローラによって返されるクエリ応答が、第1のSTAがAPと関連付けられることを禁止するよう命令するとき、第1のSTAからの関連付け解除を実行する。APはまず、第1のSTAとの関連付けを実行してよく、ネットワーク状態が第1のSTAとの関連付けに適していないとき、APは、第1のSTAからの関連付け解除を実行してネットワーク負荷を低減してよい。したがって、多数のアクセスイベントが並行して処理される必要があるとき、WLANコントローラのCPU負荷の制限のせいで多数のモバイル端末がAPに首尾よくアクセスできないという関連する技術上の問題が解決される。多数のアクセスイベントが並行して処理される必要があるとき、初めは依然としてSTAが関連付けられ得、ユーザエクスペリエンスが改善される。
本発明の実施形態における技術的解決手段をより明確に説明すべく、実施形態を説明するために必要な添付図面を以下で簡潔に説明する。以下の説明における添付図面は、本発明のいくつかの実施形態を示しているに過ぎず、当業者であれば、創造的な努力なく、これらの添付図面から他の図面をさらに導き出し得ることは明らかである。
本発明のいくつかの実施形態による、WLANの並行処理能力を高めるための方法に関連した実装環境の概略図である。
本発明の一実施形態による、WLANの並行処理能力を高めるための方法の方法フローチャートである。
本発明の一実施形態による、WLANの並行処理能力が高められたときの概略的な比較図である。
本発明の一実施形態による、局状態要求フレームまたは局状態応答フレームの概略構造図である。
本発明の一実施形態による、局状態要求フレームまたは局状態応答フレームにおける局関連付けフォーマットの概略図である。
本発明の別の実施形態による、WLANの並行処理能力を高めるための方法の方法フローチャートである。
本発明の一実施形態による、WLANの並行処理能力を高めるための装置の構造ブロック図である。
本発明の別の実施形態による、WLANの並行処理能力を高めるための装置の構造ブロック図である。
本発明のさらに別の実施形態による、WLANの並行処理能力を高めるための装置の構造ブロック図である。
本発明の一実施形態による、APの構造ブロック図である。
本発明の一実施形態による、WLANコントローラの構造ブロック図である。
本発明の一実施形態による、WLANの並行処理能力を高めるためのシステムの概略構造図である。
本発明の目的、技術的解決手段、および利点をより明確にすべく、添付図面に関連して本発明の実装方式を詳細に以下でさらに説明する。
図1を参照すると、図1は、本発明のいくつかの実施形態による、WLANの並行処理能力を高めるための方法に関連した実装環境の概略図である。当該実装環境は、WLANコントローラ120とAP140とSTA160とを含む。
WLANコントローラ120は、有線ネットワークを使用することによってAP140に接続される。
WLANコントローラ120は、AP140と関連付けられ得るSTA160を決定する。
AP140は、STA160から関連付け要求を受信し、関連付け要求に応答する。
STA160は、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ウェアラブルデバイス、およびマルチメディア再生デバイスといったモバイルデバイスであってよい。
図2Aを参照すると、図2Aは、本発明の一実施形態による、WLANの並行処理能力を高めるための方法の方法フローチャートである。WLANの並行処理能力を高めるための方法は、以下の段階を備えてよい。
段階201.APが、第1のSTAによって送信される第1の関連付け要求を受信する。ここで、第1の関連付け要求は第1のSTAの識別子を含み、第1の関連付け要求は、第1のSTAがAPとの関連付けを要求することを示すために使用される。
第1の関連付け要求は通常、第1のSTAの識別子を含む。当該識別子は、事前に設定される、もしくは動的に指定される識別子であってよく、または、例えば、第1のSTAのメディアアクセス制御(英語:Media Access Control、MAC)アドレスといった第1のSTAのアドレスであってよい。
ここで、第1の関連付け要求を実装するために、関連付け要求(英語:Association Request)フレームまたは再関連付け要求(英語:Reassociation Request)フレームが使用されてよい。つまり、関連付け要求フレームまたは再関連付け要求フレームは、第1のSTAがAPとの関連付けを要求することを示すために使用される。
段階202.APが第1のSTAとの関連付けを実行する。
第1の関連付け要求を受信した後、APは、第1の関連付け要求に応答し、第1のSTAとの関連付けを実行する。第1のSTAによって送信される第1の関連付け要求をAPが受信したとき、それは、第1のSTAがAPとの関連付けを必要としていることを示す。この場合、第1のSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが許可するか否かについての決定を取得する前に、APはまず第1のSTAとの関連付けを実行してよい。
第1のSTAのAPとの関連付けは、WLANコントローラによって許可されていないので、第1のSTAはデータフレームをAPに送信できるが、APは第1のSTAによって送信されるデータフレームを転送しない。APは、第1のSTAによって送信されるデータフレームを一時的に格納し、第1のSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが許可した後にのみ、第1のSTAからの一時的に格納されたデータフレームを転送してよい。
概して、APが第1のSTAとの関連付けを実行した後、APは、関連付け応答を第1のSTAに送信する。関連付け応答は、APが第1のSTAとの関連付けを実行したことを示すために使用される。APが第1のSTAとの関連付けを実行したことを示すために、関連付け応答(英語:Association Response)フレームまたは再関連付け応答(英語:Reassociation Response)フレームが使用されてよい。
段階203.APが第1の関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信する。ここで、第1の関連付けクエリ要求は第1のSTAの識別子を含み、第1の関連付けクエリ要求は、第1のSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが許可するか否かを問い合わせるために使用される。
第1の関連付け要求を受信した後、APは第1の関連付けクエリ要求を送信する。APは、第1のSTAとの関連付けを実行する前、実行した後、または実行したとき、第1の関連付けクエリ要求を送信してよい。
APは、第1のSTAの識別子をWLANコントローラに送信し、WLANコントローラは、第1のSTAがAPと関連付けられることを許可するか否かを決定する。
実際の実装中、ここで、第1の関連付けクエリ要求を実装するために、局設定要求(英語:Station Configuration Request)フレームが使用されてよい。つまり、局設定要求フレームは、第1のSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが許可するか否かを問い合わせるために使用される。
同時にまたは短期間内に、多数のSTAがAPとの関連付けを要求したとき、できるだけAPとWLANコントローラとの間の通信負荷を低減すべく、APがWLANコントローラに送信する必要がある関連付けクエリ要求は組み合わされてよい。つまり、複数のSTAの識別子が1つの関連付けクエリ要求において組み合わされる。したがって、APとWLANコントローラとの間で交換されるメッセージの数は、大幅に低減され得る。APは、複数の関連付け要求を送信した複数のSTAの識別子を保持する関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信する。複数のSTAの識別子は、第1のSTAの識別子を含む。
第2の関連付けクエリ要求を送信した後、かつ、第1の関連付けクエリ要求を送信する前に、APは、第2のSTAによって送信される第2の関連付け要求を受信する。第2の関連付け要求は、第2のSTAの識別子を含む。第2のSTAは、第1のSTAと異なるSTAである。第2の関連付けクエリ要求は、APによって送信される第1の関連付けクエリ要求の前の関連付けクエリ要求である。
APは、その識別子が1つの関連付けクエリ要求において組み合わされ得るSTAを、第1の送信条件にしたがって決定してよい。例えば、組み合わされた第1の関連付けクエリ要求を送信するための第1の送信条件が満たされると決定したとき、APは、第1の関連付けクエリ要求を送信する。第1の送信条件は、APが第2の関連付けクエリ要求を送信した後にAPによって受信される関連付け要求の数が、第1の数量閾値に達することであってよい。あるいは、第1の送信条件は、第2の関連付けクエリ要求が送信された後の時間長が、第1の時間長閾値に達することであってよい。あるいは、第1の送信条件は、上述した2つのものいずれかであってよい。つまり、APが第2の関連付けクエリ要求を送信した後にAPによって受信される関連付け要求の数が第1の数量閾値に達するか、または、第2の関連付けクエリ要求が送信された後の時間長が第1の時間長閾値に達することである。あるいは、第1の送信条件は、上述した2つのものの両方であってよい。つまり、APが第2の関連付けクエリ要求を送信した後にAPによって受信される関連付け要求の数が第1の数量閾値に達し、かつ、第2の関連付けクエリ要求が送信された後の時間長が第1の時間長閾値に達することである。
第1の送信条件が満たされると決定したとき、APは、第1のSTAの識別子および第2のSTAの識別子を保持する第1の関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信する。
1つのSTAによって送信される関連付け要求を受信した後、APはまず、当該STAの識別子をキューに追加し、当該STAの識別子を保持する関連付けクエリ要求をWLANコントローラにすぐには送信しない。APは、第1の送信条件が満たされるときのみ、キューに複数のSTAの識別子を保持する関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信する。
第1の数量閾値および第1の時間長閾値は固定されていてよく、または、実際のネットワーク状態に応じて動的に調整されてよい。
概して、第1の関連付けクエリ要求に含まれるSTAの識別子は異なる。APが同一のSTAによって送信される関連付け要求を複数回にわたって受信した場合、生成された第1の関連付けクエリ要求内の複数の識別子のうちの1つだけが当該STAに属している。第1の関連付けクエリ要求内の複数の識別子のうちの1つだけが当該STAに属することを確保すべく、当該STAの識別子がキューに追加されるとき、当該STAの識別子がキューにあるか否かがまず検出される。当該STAの識別子がキューにある場合、当該STAの識別子はキューに追加されない。当該STAの識別子がキューにない場合、当該STAの識別子はキューに追加される。
例えば、図2Bの比較図を参照すると、図2Bの(a)は、各関連付けクエリ要求が1つのSTAの識別子を保持するときの、APによるWLANコントローラへの関連付けクエリ要求の送信の実装を示す。多数のSTAがAPと関連付けられる必要があるとき、APは、APとの関連付けを要求する関連付け要求にしたがって、関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信する。この場合、APとWLANコントローラとの間の関連付けクエリ要求の数は、STAによってAPに送信されるクエリ要求の数と同一である。したがって、APとWLANコントローラとの間で極めて多数のメッセージが交換され、APとWLANコントローラとの間のリンクの帯域幅は大量に占有される。
図2Bにおいて、(b)は、STAの識別子が関連付けクエリ要求において組み合わされるときのAPによるWLANコントローラへの関連付けクエリ要求の送信の実装を示す。STAの識別子は、APによってWLANコントローラに送信される関連付けクエリ要求において組み合わされ、これにより、APとWLANコントローラとの間の関連付けクエリ要求の数は、STAによってAPに送信されるクエリ要求の数よりずっと少ない。したがって、APとWLANコントローラとの間で少数のメッセージしか交換されず、APとWLANコントローラとの間の占有されるリンクの帯域幅はより小さい。
APおよびWLANコントローラは、無線アクセスポイントの制御およびプロビジョニング(英語:Control And Provisioning of Wireless Access Points、CAPWAP)プロトコルを使用することによって互いに通信し合ってよい。CAPWAPプロトコルにおける無線終端点(英語:Wireless Termination Point、WTP)としてのAPと、CAPWAPプロトコルにおけるアクセスコントローラ(英語:Access Controller、AC)としてのWLANコントローラとは、別々にCAPWAPプロトコルを実行する。CAPWAPプロトコルにおいて、複数のSTAの識別子を含む第1の関連付けクエリ要求は、局状態要求(英語:Station Status Request)フレームを使用することによって実装されてよい。ここでの局状態要求の構造については、図2Cを参照されたい。CAPWAPプロトコルにおいて、局状態要求フレームが追加され、局状態要求フレームのメッセージタイプ(英語:Message Type)が101であると定義される。局状態要求フレームのメッセージ要素(英語:Msg Element)は、そのタイプ値が4096である局関連付け(英語:Station Association)である。それぞれの局関連付けのフォーマットが、図2Dに示されている。無線識別子/リザルトコードに対応するフィールドは、複合フィールドである。局関連付けが局状態要求フレームに保持されるとき、フィールドは無線識別子であり、無線識別子の番号の値は、通常0から254の範囲にあり、1つのSTAの識別子がMACアドレスフィールドに追加されてよい。局状態要求フレームが複数のSTAの識別子を保持する必要があるとき、局状態要求フレームは、複数の局関連付けを含み、それぞれの局関連付けにおけるMACアドレスフィールドが、第1の関連付けクエリ要求が含む必要がある1つのSTAの識別子を含む。
段階204.第1のSTAとの関連付けを実行した後、APが、WLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答を受信する。ここで、関連付けクエリ応答は、第1の関連付けクエリ要求についての応答メッセージである。
第1の関連付けクエリ要求にしたがって決定を実行した後、WLANコントローラは関連付けクエリ応答で返答する。関連付けクエリ応答は、第1のSTAがAPと関連付けられることを許可されるか否かを示す応答パラメータを保持する。
例えば、第1のSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが許可したとき、関連付けクエリ応答内の第1のSTAに対応する応答パラメータの値は、0または1であってよい。第1のSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが許可しないとき、関連付けクエリ応答内の第1のSTAに対応する応答パラメータの値は、1または0であってよい。
段階205.第1のSTAとの関連付けを実行しないようAPに命令するために関連付けクエリ応答が使用されるとき、APが、第1のSTAからの関連付け解除を実行する。
第1のSTAとの関連付けを実行するようAPに命令するために関連付けクエリ応答が使用されるとき、APは正常なサービス処理を実行する。この場合、APは、一時的に格納された第1のSTAからのデータフレームを正常に処理し、第1のSTAによって要求されたデータを第1のSTAに送信する。
第1のSTAとの関連付けを実行しないようAPに命令するために関連付けクエリ応答が使用されたとき、APは、第1のSTAからの関連付け解除を実行する。関連付け解除された第1のSTAは、APへのデータの送信を続けることができない。任意選択で、第1のSTAからの関連付け解除を実行した後、APは、関連付け解除(英語:disassociation)フレームを第1のSTAに送信して、第1のSTAとAPとの間の関連付けを取り消してよい。
結論として、本発明の本実施形態のWLANの並行処理能力を高めるための方法によると、第1のSTAによって送信される第1の関連付け要求を受信した後、APがまず第1のSTAとの関連付けを実行し、次に、第1のSTAとの関連付けをAPが実行することを許可するか否かをWLANコントローラに尋ね、WLANコントローラによって返されるクエリ応答メッセージが、第1のSTAがAPと関連付けられることを禁止するよう命令するとき、第1のSTAからの関連付け解除を実行する。APはまず、第1のSTAとの関連付けを実行してよく、ネットワーク状態が第1のSTAとの関連付けに適していないとき、APは、第1のSTAからの関連付け解除を実行してネットワーク負荷を低減してよい。したがって、多数の関連付けイベントが並行して処理される必要があるとき、WLANコントローラのCPU負荷の制限のせいで多数のモバイル端末がAPと首尾よく関連付けられ得ないという関連する技術上の問題が解決される。多数の関連付けイベントが並行して処理される必要があるとき、初めは依然としてSTAが関連付けられ得、ユーザエクスペリエンスが改善される。
第1のSTAとの関連付けを実行した後、かつ、WLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答を受信する前に、第1のSTAによって送信される第3の関連付け要求を第1の関連付け要求を受信した後にAPが受信し、第3の関連付け要求が第1のSTAの識別子を含む場合、繰り返しの処理を回避すべく、APは、第1のSTAの識別子をWLANコントローラに送信することを禁止してよい。加えて、APが、WLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答を予め定められた期間内に受信しない場合、WLANコントローラが第1のSTAから送信される関連付け要求を処理できることをできるだけ確保すべく、APは、第3の関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信する。第3の関連付けクエリ要求は、第1のSTAの識別子を含む。
加えて、APが、第1のSTAの関連付け要求に関して、関連付けクエリ要求を複数回にわたってWLANコントローラに送信したとき、WLANコントローラの処理負荷を追加し続けることを回避すべく、APは、第1のSTAからの関連付け解除を実行してよい。つまり、APによってWLANコントローラに送信される、第1のSTAの識別子を含む関連付けクエリ要求の数が予め定められた数量閾値に達したとき、APは、第1のSTAからの関連付け解除を実行し、指定された期間内、関連付け要求をAPに送信しないよう第1のSTAに命令する。
加えて、APが第1のSTAからの関連付け解除を実行した後、それは通常、第1のSTAが、現在WLANコントローラから関連付け許可を取得できないことを示す。STAが関連付け要求を短期間内で繰り返し送信し、ネットワークへの負担を引き起こすことを回避すべく、第1のSTAは一時的に抑制されてよい。つまり、第1のSTAがAPからの関連付け解除を実行するよう命令された後、第1のSTAによって送信される関連付け要求が予め定められた期間内に再に受信される場合、関連付け要求は処理されることを禁止される。
図3を参照すると、図3は、本発明の別の実施形態による、WLANの並行処理能力を高めるための方法の方法フローチャートである。WLANの並行処理能力を高めるための方法は以下の段階を備えてよい。
段階301.WLANコントローラが、APによって送信される第1の関連付けクエリ要求を受信する。ここで、第1の関連付けクエリ要求は第1のSTAの識別子を含む。
第1の関連付けクエリ要求は、第1のSTAの識別子を有する第1のSTAがAPと関連付けられることを許可されるか否かを決定するようWLANコントローラに要求するために使用される。
段階302.第1のSTAについての決定結果を取得すべく、WLANコントローラが、第1のSTAがAPと関連付けられることを許可するか否かを決定する。ここで、第1のSTAについての決定結果は、第1のSTAがAPと関連付けられることを許可されるか否かを示す。
WLANコントローラは、第1のSTAがAPと関連付けられることを許可するか否かを、現在のポリシおよびネットワーク状態に応じて決定してよい。取得された決定結果は、第1のSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが許可すること、または、第1のSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが禁止することを示すために使用される。
概して、当該決定結果は、第1のSTAおよび応答パラメータを含んでよい。応答パラメータは、応答パラメータに対応する第1のSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが許可するか否かを示すために使用されてよい。
例えば、第1のSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが許可したとき、決定結果における第1のSTAに対応する応答パラメータは、0または1であってよい。第1のSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが禁止したとき、決定結果における第1のSTAに対応する応答パラメータは、1または0であってよい。
段階303.第2の送信条件が満たされると決定した後、WLANコントローラが、第1のSTAについての決定結果と第2のSTAについての決定結果とを保持する第1の関連付けクエリ応答をAPに送信する。ここで、第2のSTAは、第2の関連付けクエリ要求に保持されるSTA識別子によって識別されるSTAであり、第2のSTAは第1のSTAと異なり、第2の関連付けクエリ要求は、第1の関連付けクエリ要求と同一かまたはそれとは異なる。
APとWLANコントローラとの間で交換されるメッセージの数を低減し、APとWLANコントローラとの間の占有される帯域幅をより小さくすべく、APによって送信される関連付けクエリ要求を受信した後、WLANコントローラは、直ちにフィードバックを行うことはせず、まず、WLANコントローラが関連付けクエリ応答を送信するための第2の送信条件を満たすか否かを決定してよい。
WLANコントローラは、決定結果が1つの関連付けクエリ応答内に組み合わされたSTAを、第2の送信条件にしたがって決定してよい。例えば、組み合わされた第1の関連付けクエリ応答を送信するための第2の送信条件が満たされると決定したとき、WLANコントローラは、第1の関連付けクエリ応答を送信する。第2の送信条件は、WLANコントローラが前回第2の関連付けクエリ応答を送信した後にWLANコントローラによって取得される、第2のSTAについての決定結果の数が第2の数量閾値に達することであってよい。あるいは、第2の送信条件は、第2の関連付けクエリ応答が前回送信された後の時間長が第2の時間長閾値に達することであってよい。あるいは、第2の送信条件は、上述された2つのものいずれかであってよい。つまり、WLANコントローラが前回第2の関連付けクエリ応答を送信した後にWLANコントローラによって取得される、第2のSTAについての決定結果の数が第2の数量閾値に達するか、または、第2の関連付けクエリ応答が前回送信された後の時間長が第2の時間長閾値に達することであってよい。あるいは、第2の送信条件は、上述された2つのものの両方であってよい。つまり、WLANコントローラが前回第2の関連付けクエリ応答を送信した後にWLANコントローラによって取得される、第2のSTAについての決定結果の数が第2の数量閾値に達し、かつ、第2の関連付けクエリ応答が前回送信された後の時間長が第2の時間長閾値に達することであってよい。
第2の数量閾値および第2の時間長閾値は固定であってよい、または、実際のネットワーク状態に応じて動的に調整されてよい。
ここでの第2の数量閾値は、上述の第1の数量閾値と同一かまたはそれとは異なってよく、ここでの第2の時間長閾値は、上述の第1の時間長閾値と同一かまたはそれとは異なってよいことがさらに留意されるべきである。
CAPWAPプロトコルにおいて、局状態応答(英語:Station Status Rsponse)フレームを使用することによって、複数のSTAについての決定結果を保持する関連付けクエリ応答が実装されてよい。ここでの局状態応答フレームの構造については、さらに図2Cを参照されたい。CAPWAPプロトコルにおいて、局状態応答フレームが追加され、局状態応答フレームのメッセージタイプが102であると定義される。局状態応答フレームのメッセージ要素は、そのタイプ値が4096である局関連付けである。それぞれの局関連付けのフォーマットについては、さらに図2Dを参照されたい。無線識別子/リザルトコードに対応するフィールドは、複合フィールドである。局関連付けが局状態応答フレームに保持されるとき、フィールドはリザルトコードであり、1つのSTAの識別子は、MACアドレスフィールドに保持されてよい。リザルトコードは、STAについてのWLANコントローラからの決定結果を局関連付けに格納するために使用される。リザルトコードの値が0から254の範囲にあるとき、それは、局関連付けにおけるSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが許可することを示す。リザルトコードの値が−1または255であるとき、それは、局関連付けにおけるSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが禁止することを示す。局状態応答フレームが複数のSTAについての決定結果を保持する必要があるとき、局状態要求フレームは複数の局関連付けを含み、それぞれの局関連付けにおけるMACアドレスフィールドが、関連付けクエリ応答が含む必要がある1つのSTAの識別子を含み、無線識別子/リザルトコードに対応するフィールドは、STAについての決定結果に対応している。
結論として、本発明の本実施形態のWLANの並行処理能力を高めるための方法によると、関連付けクエリ応答がAPに送信される予定であるとき、複数のSTAについての決定結果が1つの関連付けクエリ応答に追加されてよい。WLANコントローラが1つの関連付けクエリ応答において複数のSTAについての決定結果を組み合わせてよく、これにより、関連付けクエリ応答の数を低減する。したがって、多数の関連付けイベントが並行して処理される必要があるときの、APとWLANコントローラとの間の帯域幅輻輳の関連する技術上の問題が解決される。多数の関連付けイベントが並行して処理される必要があるとき、APとWLANコントローラとの間の占有される帯域幅をより小さくできる。
上述の実施形態の「まずSTAとの関連付けを実行し、次に、処理のためにWLANコントローラに送信する」というこの最適化機能は、多数のSTAが並行して関連付けられるとき、処理にとってより有益である。しかしながら、少数のSTAがAPとの関連付けを要求し、WLANの処理能力が十分要求にかなうものであるとき、できるだけSTA関連付けの効率を改善すべく、「まずSTAとの関連付けを実行し、次に、処理のためにWLANコントローラに送信する」という最適化機能は非アクティブ化されてよい。このことにより、APが、STAによって送信される関連付け要求に関して、関連付けクエリ要求をWLANコントローラにすぐ送信することが確保される。
最適化機能において、STAによって送信される関連付け要求を受信した後、APが、STAとの関連付けを実行する段階を実行し、次に、STAの識別子を保持する関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信する段階を実行する。
具体的な実装中、APは、以下の3つ方式で最適化機能をアクティブ化してよい。
第1の方式では、アクティブ化条件が満たされるとき、WLANコントローラは有効化シグナリングをAPに送信し、これにより、有効化シグナリングを受信した後、APは、この最適化機能をアクティブ化すると決定する。
ここでのアクティブ化条件とは、指定された使用ピーク時間(例えば、毎日19:00)になること、または、管理者によって設定された有効化シグナリングが受信されること、または、WLANコントローラのプロセッサ負荷が予め定められた負荷閾値(例えば、80%)に達することであってよい。
第2の方式では、WLANコントローラは、最適化機能をアクティブ化するようAPに命令するために使用される予め定められた負荷閾値を保持する通知をAPに送信し、当該通知の送信後、リアルタイムでWLANコントローラのプロセッサ負荷の指標をAPに届け、これにより、WLANコントローラによって届けられる負荷が予め定められた負荷閾値に達すると決定したとき、APは、最適化機能をアクティブ化する。
第3の方式では、WLANコントローラが、最適化機能をアクティブ化するための根拠は、APとWLANコントローラとの間のラウンドトリップタイムであることをAPと事前に同意したとき、APは、リアルタイムでAPとWLANコントローラとの間のラウンドトリップタイム(英語:Round−Trip Time、RTT)を取得し、当該ラウンドトリップタイムに応じてAPの最適化機能をアクティブ化するか否かを決定してよい。
明らかに、実用的な応用では、最適化機能をアクティブ化するようAPを制御するための別の方式がさらに存在し得、ここでは詳細は説明しない。
図4を参照すると、図4は、本発明の一実施形態によるWLANの並行処理能力を高めるための装置の構造ブロック図である。WLANの並行処理能力を高めるための当該装置は、第1の受信モジュール401と、関連付けモジュール402と、送信モジュール403と、第2の受信モジュール404と、関連付け解除モジュール405とを備えてよい。
第1の受信モジュール401は、第1のSTAによって送信される第1の関連付け要求を受信するよう構成されてよい。第1の関連付け要求は、第1のSTAの識別子を含み、第1の関連付け要求は、第1のSTAがAPとの関連付けを要求することを示すために使用される。
関連付けモジュール402は、第1のSTAとの関連付けを実行する。
送信モジュール403は、第1の関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信するよう構成されてよい。第1の関連付けクエリ要求は、第1のSTAの識別子を含み、第1の関連付けクエリ要求は、第1のSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが許可するか否かを問い合わせるために使用される。
第2の受信モジュール404はさらに、APが第1のSTAとの関連付けを実行した後、WLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答を受信するよう構成されてよい。関連付けクエリ応答は、第1の関連付けクエリ要求についての応答メッセージである。
関連付け解除モジュール405は、第2の受信モジュール404によって受信される関連付けクエリ応答が、第1のSTAとの関連付けを実行しないようAPに命令するために使用されるとき、第1のSTAからの関連付け解除を実行するよう構成されてよい。
考えられる実装方式において、図5を参照すると、図5は、本発明の別の実施形態による、WLANの並行処理能力を高めるための装置の構造ブロック図である。図5において、WLANの並行処理能力を高めるための装置はさらに、バッファリングモジュール406と転送モジュール407とを備えてよい。
バッファリングモジュール406は、関連付けモジュール402が第1のSTAとの関連付けを実行した後、かつ第2の受信モジュール404が関連付けクエリ応答を受信する前に、第1のSTAによって送信されるデータフレームを一時的に格納するよう構成される。
転送モジュール407は、第2の受信モジュール404によって受信される関連付けクエリ応答が、第1のSTAとの関連付けを実行するようAPに命令するために使用されるとき、バッファリングモジュール406によって一時的に格納された第1のSTAからのデータフレームを転送するよう構成される。
考えられる実装方式において、第1の受信モジュール401はさらに、送信モジュール403が第2の関連付けクエリ要求を送信した後、かつ送信モジュール403が第1の関連付けクエリ要求を送信する前に、第2のSTAによって送信される第2の関連付け要求を受信するよう構成される。第2の関連付け要求は、第2のSTAの識別子を含む。第2のSTAは、第1のSTAと異なるSTAである。第2の関連付けクエリ要求は、APによって送信される第1の関連付けクエリ要求の前の関連付けクエリ要求である。
送信モジュール403は具体的に、第1の送信条件が満たされると決定された後、第1のSTAの識別子および第2のSTAの識別子を保持する第1の関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信するよう構成されてよい。ここで、第1の送信条件は、APが前回第2の関連付けクエリ要求を送信した後にAPによって受信される第2の関連付け要求の数が第1の数量閾値に達すること、または、第2の関連付けクエリ要求が前回送信された後の時間長が第1の時間長閾値に達することのうち1つまたは2つを含む。
考えられる実装方式において、図5を参照すると、WLANの並行処理能力を高めるための装置はさらに、処理禁止モジュール408を備えてよい。
処理禁止モジュール408は、第2の受信モジュール404がWLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答を受信する前、かつ、第1のSTAによって送信される第3の関連付け要求を第1の関連付け要求を受信した後に第1の受信モジュール401が受信し、第3の関連付け要求が第1のSTAの識別子を含む場合、第1のSTAの識別子をWLANコントローラに送信することを禁止するよう構成されてよい。
送信モジュール403はさらに、第2の受信モジュール404が、WLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答を当該予め定められた期間内に受信しないとき、第3の関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信するよう構成される。第3の関連付けクエリ要求は、第1のSTAの識別子を含む。
考えられる実装方式において、関連付け解除モジュール405はさらに、WLANコントローラに送信される、第1のSTAの識別子を含む関連付けクエリ要求の数が予め定められた数量閾値に達したとき、第1のSTAからの関連付け解除を実行するよう構成される。
結論として、本発明の本実施形態のWLANの並行処理能力を高めるための装置によると、第1のSTAによって送信される第1の関連付け要求を受信した後、APがまず第1のSTAとの関連付けを実行し、次に、第1のSTAとの関連付けをAPが実行することを許可するか否かをWLANコントローラに尋ね、WLANコントローラによって返される応答メッセージが、第1のSTAがAPと関連付けられることを禁止するよう命令するとき、第1のSTAからの関連付け解除を実行する。APはまず、第1のSTAとの関連付けを実行してよく、ネットワーク状態が第1のSTAとの関連付けに適していないとき、APは、第1のSTAからの関連付け解除を実行してネットワーク負荷を低減してよい。したがって、多数の関連付けイベントが並行して処理される必要があるとき、WLANコントローラのCPU負荷の制限のせいで多数のモバイル端末がAPと首尾よく関連付けられ得ないという関連する技術上の問題が解決される。多数の関連付けイベントが並行して処理される必要があるとき、初めは依然としてSTAが関連付けられ得、ユーザエクスペリエンスが改善される。
図6を参照すると、図6は、本発明のさらに別の実施形態による、WLANの並行処理能力を高めるための装置の構造ブロック図である。WLANの並行処理能力を高めるための装置は、受信モジュール601と、決定モジュール602と、送信モジュール603とを備えてよい。
受信モジュール601は、APによって送信される第1の関連付けクエリ要求を受信するよう構成される。第1の関連付けクエリ要求は、第1のSTAの識別子を含む。
決定モジュール602は、第1のSTAについての決定結果を取得すべく、第1のSTAがAPと関連付けられることを許可するか否かを決定するよう構成される。第1のSTAについての決定結果は、第1のSTAが、APと関連付けられることを許可されるか否かを示す。
送信モジュール603は、第2の送信条件が満たされると決定された後、第1のSTAについての決定結果と第2のSTAについての決定結果とを保持する第1の関連付けクエリ応答をAPに送信するよう構成される。第2のSTAは、第2の関連付けクエリ要求に保持されるSTA識別子によって識別されるSTAであり、第2のSTAは第1のSTAと異なり、第2の関連付けクエリ要求は、第1の関連付けクエリ要求と同一かまたはそれとは異なり、第2の送信条件はWLANコントローラが前回第2の関連付けクエリ応答を送信した後にWLANコントローラによって取得される、第2のSTAについての決定結果の数が第2の数量閾値に達すること、または、第2の関連付けクエリ応答が前回送信された後の時間長が第2の時間長閾値に達することのうち1つまたは2つを含む。
結論として、本発明の本実施形態のWLANの並行処理能力を高めるための装置によると、関連付けクエリ応答がAPに送信される予定であるとき、複数のSTAについての決定結果が1つの関連付けクエリ応答に追加されてよい。WLANコントローラが1つの関連付けクエリ応答において複数のSTAについての決定結果を組み合わせてよく、これにより、関連付けクエリ応答の数を低減する。したがって、多数の関連付けイベントが並行して処理される必要があるときの、APとWLANコントローラとの間の帯域幅輻輳の関連する技術上の問題が解決される。多数の関連付けイベントが並行して処理される必要があるとき、APとWLANコントローラとの間の占有される帯域幅をより小さくできる。
上述の実施形態のWLANの並行処理能力を高めるための装置が並行して関連付け要求を処理するとき、上述の機能モジュールの分割は、説明のための例としてのみ使用されるということが留意されるべきである。実用的な応用では、上述の機能は、要件に応じて異なる機能モジュールに割り当てられて完成されてよい。つまり、APおよびWLANコントローラの内部構造は、異なる機能モジュールの中に分割され、これにより、上述された一部または全部の機能が完成される。加えて、上述の実施形態のWLANの並行処理能力を高めるための装置と、WLANの並行処理能力を高めるための方法の実施形態とは、同一概念に属する。WLANの並行処理能力を高めるための装置の具体的な実装プロセスについては、方法の実施形態を参照されたい。詳細は再度ここでは説明しない。
図7を参照すると、図7は、本発明の一実施形態によるAPの概略構造図である。APは、無線送受信機701と、有線送受信機702と、プロセッサ703と、メモリ704とを備えてよい。有線送受信機701、無線送受信機702、およびメモリ704は、バス705使用することによってプロセッサ703に接続される。メモリ704は、少なくとも1つのコンピュータアプリケーションプログラムを格納する。プロセッサ703は、メモリ704に格納されたコンピュータアプリケーションプログラムに応じて、対応するオペレーションを実行してよい。
プロセッサ703は、無線送受信機701を制御して、第1のSTAによって送信される第1の関連付け要求を受信するよう構成される。第1の関連付け要求は、第1のSTAの識別子を含み、第1の関連付け要求は、第1のSTAがAPとの関連付けを要求することを示すために使用される。
プロセッサ703はさらに、無線送受信機701を制御して第1のSTAとの関連付けを実行するよう構成される。
プロセッサ703はさらに、有線送受信機702を制御して、第1の関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信するよう構成される。第1の関連付けクエリ要求は、第1のSTAの識別子を含み、第1の関連付けクエリ要求は、第1のSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが許可するか否かを問い合わせるために使用される。
無線送受信機701が第1のSTAとの関連付けを実行した後、プロセッサ703は、有線送受信機702を制御して、WLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答を受信する。関連付けクエリ応答は、第1の関連付けクエリ要求についての応答メッセージである。
プロセッサ703は、有線送受信機702によって受信される関連付けクエリ応答が、第1のSTAとの関連付けを実行しないようAPに命令するために使用されるとき、無線送受信機701を制御して、第1のSTAからの関連付け解除を実行する。
考えられる実装方式において、プロセッサ703はさらに、無線送受信機701が第1のSTAとの関連付けを実行した後、かつ有線送受信機702が関連付けクエリ応答を受信する前に、第1のSTAによって送信されるデータフレームを一時的に格納するよう構成される。
プロセッサ703はさらに、有線送受信機702によって受信される関連付けクエリ応答が、第1のSTAとの関連付けを実行するようAPに命令するために使用されるとき、APによって一時的に格納された、第1のSTAからのデータフレームを転送するよう構成される。
考えられる実装方式において、プロセッサ703はさらに、有線送受信機702が第2の関連付けクエリ要求を送信した後、かつ有線送受信機702が第1の関連付けクエリ要求を送信する前に、無線送受信機701を制御して、第2のSTAによって送信される第2の関連付け要求を受信する。第2の関連付け要求は、第2のSTAの識別子を含む。第2のSTAは第1のSTAと異なるSTAであり、第2の関連付けクエリ要求は、APによって送信される第1の関連付けクエリ要求の前の関連付けクエリ要求である。
プロセッサ703はさらに、第1の送信条件が満たされると決定した後、有線送受信機702を制御して、第1のSTAの識別子および第2のSTAの識別子を保持する第1の関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信するよう構成される。第1の送信条件は、APが第2の関連付けクエリ要求を送信した後にAPによって受信される関連付け要求の数が第1の数量閾値に達すること、または、第2の関連付けクエリ要求が送信された後の時間長が第1の時間長閾値に達することのうちの少なくとも1つを含む。
考えられる実装方式において、プロセッサ703はさらに、有線送受信機702がWLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答を受信する前、かつ第1のSTAによって送信される第3の関連付け要求を第1の関連付け要求を受信した後に無線送受信機701が受信した場合、有線送受信機702が第1のSTAの識別子をWLANコントローラに送信することを禁止するよう構成される。
プロセッサ703はさらに、有線送受信機702が、WLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答を予め定められた期間内に受信しないとき、有線送受信機702を制御して、第3の関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信するよう構成される。第3の関連付けクエリ要求は、第1のSTAの識別子を含む。
考えられる実装方式において、プロセッサ703はさらに、WLANコントローラに送信される、第1のSTAの識別子を含む関連付けクエリ要求の数が、予め定められた数量閾値に達したとき、無線送受信機701を制御して、第1のSTAからの関連付け解除を実行するよう構成される。
結論として、本発明の本実施形態において提供されるAPによると、第1のSTAによって送信される第1の関連付け要求を受信した後、APは第1のSTAとの関連付けを実行し、第1のSTAとの関連付けをAPが実行することを許可するか否かをWLANコントローラに尋ね、WLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答が、APが第1のSTAとの関連付けを実行することを禁止するよう命令するとき、第1のSTAからの関連付け解除を実行する。APはまず、第1のSTAとの関連付けを実行してよく、ネットワーク状態が第1のSTAとの関連付けに適していないとき、APは、第1のSTAからの関連付け解除を実行してネットワーク負荷を低減してよい。したがって、多数の関連付けイベントが並行して処理される必要があるとき、WLANコントローラのCPU負荷の制限のせいで多数のモバイル端末がAPと首尾よく関連付けられ得ないという関連する技術上の問題が解決される。多数の関連付けイベントが並行して処理される必要があるとき、初めは依然としてSTAが関連付けられ得、ユーザエクスペリエンスが改善される。
図8を参照すると、図8は、本発明の一実施形態によるWLANコントローラの概略構造図である。WLANコントローラは、有線送受信機801と、プロセッサ802と、メモリ803とを備えてよい。有線送受信機801およびメモリ803は、バス804使用することによってプロセッサ802に接続される。メモリ803は、少なくとも1つのコンピュータアプリケーションプログラムを格納する。プロセッサ802は、メモリ803に格納されたコンピュータアプリケーションプログラムに応じて、対応するオペレーションを実行してよい。
プロセッサ802は、有線送受信機801を制御して、APによって送信される第1の関連付けクエリ要求を受信するよう構成される。第1の関連付けクエリ要求は、第1のSTAの識別子を含む。
プロセッサ802は、第1のSTAについての決定結果を取得すべく、第1のSTAがAPと関連付けられることを許可するか否かを決定するよう構成される。第1のSTAについての決定結果は、第1のSTAがAPと関連付けられることを許可されるか否かを示す。
プロセッサ802はさらに、第2の送信条件が満たされると決定した後、有線送受信機801を制御して、第1のSTAについての決定結果と第2のSTAについての決定結果とを保持する第1の関連付けクエリ応答をAPに送信するよう構成される。第2のSTAは、第2の関連付けクエリ要求に保持されるSTA識別子によって識別されるSTAである。第2のSTAは、第1のSTAと同一かまたはそれとは異なる。第2の関連付けクエリ要求は、第1の関連付けクエリ要求と同一かまたはそれとは異なる。第2の送信条件は、WLANコントローラが前回第2の関連付けクエリ応答を送信した後にWLANコントローラによって取得される、第2のSTAについての決定結果の数が第2の数量閾値に達すること、または、第2の関連付けクエリ応答が前回送信された後の時間長が第2の時間長閾値に達することのうちの少なくとも1つを含む。
結論として、本発明の本実施形態において提供されるWLANコントローラによると、関連付けクエリ応答がAPに送信される予定のとき、複数のSTAについての決定結果が1つの関連付けクエリ応答に追加されてよい。WLANコントローラが1つの関連付けクエリ応答において複数のSTAについての決定結果を組み合わせてよく、これにより、関連付けクエリ応答の数を低減する。したがって、多数の関連付けイベントが並行して処理される必要があるときの、APとWLANコントローラとの間の帯域幅輻輳の関連する技術上の問題が解決される。多数の関連付けイベントが並行して処理される必要があるとき、APとWLANコントローラとの間の占有される帯域幅をより小さくできる。
図9を参照すると、図9は、本発明の一実施形態による、WLANの並行処理能力を高めるためのシステムの概略構造図である。WLANの並行処理能力を高めるためのシステムは、WLANコントローラ901およびAP902を備えてよい。
WLANコントローラ901は、図6に示されるような、WLANの並行処理能力を高めるための装置を備えてよい。あるいは、WLANコントローラ901は、図8に示されるようなWLANコントローラであってよい。
AP902は、図4または図5に示されるような、WLANの並行処理能力を高めるための装置を備えてよい。あるいは、AP902は、図7に示されるAPであってよい。
結論として、本発明の本実施形態のWLANの並行処理能力を高めるためのシステムによると、第1のSTAによって送信される第1の関連付け要求を受信した後、APは第1のSTAとの関連付けを実行し、第1のSTAとの関連付けをAPが実行することを許可するか否かをWLANコントローラに尋ね、WLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答が、APが第1のSTAとの関連付けを実行することを禁止するよう命令するとき、第1のSTAからの関連付け解除を実行する。APはまず、第1のSTAとの関連付けを実行してよく、ネットワークが第1のSTAとの関連付けに適していないとき、APは、第1のSTAからの関連付け解除を実行してネットワーク負荷を低減してよい。したがって、多数の関連付けイベントが並行して処理される必要があるとき、WLANコントローラのCPU負荷の制限のせいで多数のモバイル端末がAPと首尾よく関連付けられ得ないという関連する技術上の問題が解決される。多数の関連付けイベントが並行して処理される必要があるとき、初めは依然としてSTAが関連付けられ得、ユーザエクスペリエンスが改善される。
加えて、APとWLANコントローラとの間の関連付けクエリ要求および関連付けクエリ応答は組み合わされてよい。したがって、APとWLANコントローラとの間の占有される帯域幅をはるかに小さくでき、システム並行処理能力が高められる。最終的に、これにより、ユーザ関連付けの速度が増し、システム並行処理能力は高められ、過負荷後のシステムの劣化リスクを防止するという広範囲の効果が達成される。
当業者ならば、本明細書において開示されている実施形態において説明された例と組み合わせて、電子的ハードウェア、またはコンピュータソフトウェアと電子的ハードウェアとの組み合わせによって、モジュールおよびアルゴリズム段階が実装され得ることを認識し得る。当該機能がハードウェアで実行されるか、ソフトウェアで実行されるかは、技術的解決手段の特定の用途および設計制約条件に依存する。当業者ならば、異なる方法を使用して、特定の用途ごとに、説明された機能を実装し得る。しかしながら、そのような実装が本発明の範囲を超えるものとみなされるべきではない。
当業者ならば明確に理解し得るように、説明を簡便かつ簡潔にする目的で、上述のシステム、装置、およびモジュールの詳細な動作プロセスについては、上述の方法の実施形態における対応するプロセスを参照されたい。詳細はここでは説明しない。
本願において提供されているいくつかの実施形態では、開示されているシステム、装置、および方法は、他の方式で実装されてよいことが理解されるべきである。例えば、説明されている装置の実施形態は、例に過ぎない。例えば、モジュールの分割は、論理的な機能の分割に過ぎず、実際の実装では、他の分割であってよい。例えば、複数のモジュールまたはコンポーネントが組み合わされてよく、もしくは別のシステムの中に統合されてよく、または、いくつかの機能が無視されてよく、もしくは実行されなくてよい。加えて、表示された、または論じられた相互結合または直接結合または通信接続は、いくつかのインタフェースを介して実装されてよい。装置間またはユニット間の間接結合または通信接続は、電子的または他の形態で実装されてよい。
別個の部分として説明されているモジュールは、物理的に分かれていてもいなくてもよく、モジュールとして表示されている部分は、物理的モジュールであってもなくてもよく、一か所に配置されてよく、または複数のネットワークモジュール上に分散されてもよい。実施形態の解決手段の目的が達成されるよう、ユニットの一部または全部が実際の必要性に応じて選択されてよい。
加えて、本発明の実施形態の機能モジュールは、1つの処理モジュールの中に統合されてよく、または、モジュールの各々は、物理的に単独で存在してよく、もしくは2つまたはそれより多くのモジュールが1つのモジュールの中に統合される。
機能がソフトウェア機能モジュールの形態で実装され、独立した製品として販売または使用されるとき、機能はコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。本発明の技術的解決手段、または技術的解決手段の一部は、ソフトウェア製品の形態で実装されてよい。ソフトウェア製品は、記憶媒体に格納され、本発明の実施形態に説明されている方法の段階の全部または一部を実行するよう(パーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワークデバイス、または同様のものであってよい)コンピュータデバイスに命令するための命令を備える。記憶媒体は、ランダムアクセスメモリ(英語:random−access memory、略してRAM)、リードオンリメモリ(英語:read−only memory、略してROM)、フラッシュメモリ(英語:flash memory)、ハードディスクドライブ(英語:hard disk drive、略してHDD)、ソリッドステートドライブ(英語:solid−state drive、略してSSD)、磁気テープ(英語:magnetic tape)、フロッピー(登録商標)ディスク(英語:floppy(登録商標) disk)、光ディスク(英語:optical disc)、またはこれらの任意の組み合わせであってよい。
上述の説明は、本発明の具体的な実装方式に過ぎず、本発明の保護範囲を限定するよう意図されてはいない。本発明において開示されている技術的範囲内で当業者が容易に考え出したいかなる変更または置き換えも、本発明の保護範囲に当然に含まれる。したがって、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に当然にしたがう。
本願は、「無線ローカルエリアネットワークWLANの並行処理能力を高めるための方法、装置、およびシステム」と題する、2015年6月1日に中国特許庁出願された中国特許出願第201510293514.5号に基づく優先権を主張し、当該出願はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本願は、ネットワーク通信分野に関し、特に、WLANの並行処理能力を高めるための方法、装置、およびシステムに関する。
高密度の会場および地下鉄などの大規模な無線ローカルエリアネットワーク(英語:wireless local area network、WLAN)シナリオでは、短期間内に、多数のモバイル端末が、無線ローカルエリアネットワークへのアクセス、または、無線ローカルエリアネットワークにおけるローミングを要求し、したがって、大規模な並行イベントが引き起こされる。多数の局(英語:station、STA)が存在するWLANにおいて、通常多数のアクセスポイント(英語:access point、AP)が設定される。多数のSTAを維持する困難さを低減すべく、これらのAPの設定管理が一元的に実行されるよう、WLANコントローラが設定されてよい。STAによって送信される関連付け要求を受信した後、処理のために、APが関連付け要求をWLANコントローラに送信する。したがって、大規模な並行イベントは、WLANにおけるWLANコントローラの処理能力に非常に大きな影響を与える。
WLANコントローラの中央演算処理装置(英語:central processing unit、CPU)負荷の制限のせいでWLANコントローラは、単位時間当たり制限された要求しか処理できず、多数のモバイル端末は、WLANにアクセスする前、比較的長時間待機する必要がある。
多数のアクセスイベントが並行して処理される必要があるとき、多数のモバイル端末が長時間待機するという問題を解決すべく、本願は、WLANの並行処理能力を高めるための方法、装置、およびシステムを提供する。その技術的解決手段は次のようなものである。
第1態様によると、WLANの並行処理能力を高めるための方法が提供され、WLANはAPとWLANコントローラとを備え、当該方法は、第1のSTAによって送信される第1の関連付け要求をAPが受信する段階であって、第1の関連付け要求は第1のSTAの識別子を含み、第1の関連付け要求は、第1のSTAが、APとの関連付けを要求することを示すために使用される、段階と、第1のSTAとの関連付けをAPが実行する段階と、第1の関連付けクエリ要求をAPがWLANコントローラに送信する段階であって、第1の関連付けクエリ要求は第1のSTAの識別子を含み、第1の関連付けクエリ要求は、第1のSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが許可するか否かを問い合わせるために使用される、段階と、WLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答を、APが第1のSTAとの関連付けを実行した後、APが受信する段階であって、関連付けクエリ応答は、第1の関連付けクエリ要求についての応答メッセージである、段階と、関連付けクエリ応答が、第1のSTAとの関連付けを実行しないようAPに命令するために使用される場合、第1のSTAからの関連付け解除をAPが実行する段階を備える。
第1態様に関連して、第1態様の第1の実装方式において、当該方法はさらに、APが第1のSTAとの関連付けを実行した後、かつAPが関連付けクエリ応答を受信する前に、第1のSTAによって送信されるデータフレームをAPが一時的に格納する段階と、関連付けクエリ応答が、第1のSTAとの関連付けを実行するようAPに命令するために使用される場合、APによって一時的に格納された、第1のSTAからのデータフレームをAPが転送する段階とを備える。
第1態様、または第1態様の第1の実装方式に関連して、第1態様の第2の実装方式において、第2の関連付けクエリ要求を送信した後、かつ第1の関連付けクエリ要求を送信する前に、APは、第2のSTAによって送信される第2の関連付け要求を受信し、第2の関連付け要求は第2のSTAの識別子を含み、第2のSTAは、第1のSTAと異なるSTAであり、第2の関連付けクエリ要求は、APによって送信される第1の関連付けクエリ要求の前の関連付けクエリ要求であり、第1の関連付けクエリ要求をAPがWLANコントローラに送信する段階は、第1の送信条件が満たされると決定した後、第1のSTAの識別子と第2のSTAの識別子とを保持する第1の関連付けクエリ要求をAPがWLANコントローラに送信する段階であって、第1の送信条件は、APが第2の関連付けクエリ要求を送信した後にAPによって受信される関連付け要求の数が第1の数量閾値に達すること、または、第2の関連付けクエリ要求が送信された後の時間長が第1の時間長閾値に達することのうちの少なくとも1つを含む、段階を有する。
第1態様、第1態様の第1の実装方式、または第1態様の第2の実装方式のいずれか1つに関連して、第1態様の第3の実装方式において、WLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答をAPが受信する段階の前、当該方法はさらに、第1のSTAによって送信される第3の関連付け要求を第1の関連付け要求を受信した後にAPが受信し、第3の関連付け要求が第1のSTAの識別子を含む場合、第1のSTAの識別子をWLANコントローラに送信することをAPが禁止する段階と、WLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答を予め定められた期間内にAPが受信しない場合、第3の関連付けクエリ要求をAPがWLANコントローラに送信する段階であって、第3の関連付けクエリ要求は第1のSTAの識別子を含む、段階とを備える。
第1態様、または、第1態様の第1の実装方式から第1態様の第3の実装方式のいずれか1つに関連して、第1態様の第4の実装方式において、当該方法はさらに、WLANコントローラに送信される、第1のSTAの識別子を含む関連付けクエリ要求の数が予め定められた数量閾値に達したとき、第1のSTAからの関連付け解除をAPが実行する段階を備える。
第2態様によると、WLANの並行処理能力を高めるための方法が提供され、WLANは、APとWLANコントローラとを備え、当該方法は、APによって送信される第1の関連付けクエリ要求をWLANコントローラが受信する段階であって、第1の関連付けクエリ要求は第1のSTAの識別子を含む、段階と、第1のSTAについての決定結果を取得すべく、第1のSTAがAPと関連付けられることを許可するか否かをWLANコントローラが決定する段階であって、第1のSTAについての決定結果は、第1のSTAがAPと関連付けられることを許可されるか否かを示す、段階と、第2の送信条件が満たされると決定した後、第1のSTAについての決定結果と第2のSTAについての決定結果とを保持する第1の関連付けクエリ応答をWLANコントローラがAPに送信する段階であって、第2のSTAは、第2の関連付けクエリ要求内のSTA識別子によって識別されるSTAであり、第2のSTAは第1のSTAと異なり、第2の関連付けクエリ要求は、第1の関連付けクエリ要求と同一かまたはそれとは異なり、第2の送信条件は、WLANコントローラが前回第2の関連付けクエリ応答を送信した後にWLANコントローラによって取得される、第2のSTAについての決定結果の数が第2の数量閾値に達すること、または、第2の関連付けクエリ応答が前回送信された後の時間長が第2の時間長閾値に達することのうちの少なくとも1つを含む、段階とを備える。
第3態様によると、WLANの並行処理能力を高めるための装置が提供され、WLANは、APとWLANコントローラとを備え、当該装置は、第1のSTAによって送信される第1の関連付け要求を受信するよう構成される第1の受信モジュールであって、第1の関連付け要求は第1のSTAの識別子を含み、第1の関連付け要求は、第1のSTAがAPとの関連付けを要求することを示すために使用される、第1の受信モジュールと、第1のSTAとの関連付けを実行するよう構成される関連付けモジュールと、第1の関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信するよう構成される送信モジュールであって、第1の関連付けクエリ要求は第1のSTAの識別子を含み、第1の関連付けクエリ要求は、第1のSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが許可するか否かを問い合わせるために使用される、送信モジュールと、APが第1のSTAとの関連付けを実行した後、WLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答を受信するよう構成される第2の受信モジュールであって、関連付けクエリ応答は、第1の関連付けクエリ要求についての応答メッセージである、第2の受信モジュールと、第2の受信モジュールによって受信される関連付けクエリ応答が、第1のSTAとの関連付けを実行しないようAPに命令するために使用されるとき、第1のSTAからの関連付け解除を実行するよう構成される関連付け解除モジュールとを備える。
第3態様に関連して、第3態様の第1の実装方式において、当該装置はさらに、関連付けモジュールが第1のSTAとの関連付けを実行した後、かつ第2の受信モジュールが関連付けクエリ応答を受信する前に、第1のSTAによって送信されるデータフレームを一時的に格納するよう構成されるバッファリングモジュールと、第2の受信モジュールによって受信される関連付けクエリ応答が、第1のSTAとの関連付けを実行するようAPに命令するために使用されるとき、バッファリングモジュールによって一時的に格納された、第1のSTAからのデータフレームを転送するよう構成される転送モジュールとを備える。
第3態様、または第3態様の第1の実装方式に関連して、第3態様の第2の実装方式において、第1の受信モジュールはさらに、第2の関連付けクエリ要求が送信された後、かつ第1の関連付けクエリ要求が送信される前に、第2のSTAによって送信される第2の関連付け要求を受信するよう構成され、第2の関連付け要求は第2のSTAの識別子を含み、第2のSTAは第1のSTAと異なるSTAであり、第2の関連付けクエリ要求は、APによって送信される第1の関連付けクエリ要求の前の関連付けクエリ要求であり、送信モジュールは具体的に、第1の送信条件が満たされると決定された後、第1のSTAの識別子と第2のSTAの識別子とを保持する第1の関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信するよう構成され、第1の送信条件は、APが第2の関連付けクエリ要求を送信した後にAPによって受信される関連付け要求の数が第1の数量閾値に達すること、または、第2の関連付けクエリ要求が送信された後の時間長が第1の時間長閾値に達することのうちの少なくとも1つを含む。
第3態様、第3態様の第1の実装方式、または第3態様の第2の実装方式のいずれか1つに関連して、第3態様の第3の実装方式において、当該装置はさらに、第2の受信モジュールがWLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答を受信する前、かつ第1のSTAによって送信される第3の関連付け要求を第1の関連付け要求を受信した後に第1の受信モジュールが受信し、第3の関連付け要求が第1のSTAの識別子を含む場合、第1のSTAの識別子をWLANコントローラに送信することを禁止するよう構成される処理禁止モジュールを備え、送信モジュールはさらに、第2の受信モジュールが、WLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答を予め定められた期間内に受信しないとき、第1のSTAの識別子を含む第3の関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信するよう構成される。
第3態様、または第3態様の第1の実装方式から第3態様の第3の実装方式のいずれか1つに関連して、第3態様の第4の実装方式において、関連付け解除モジュールはさらに、WLANコントローラに送信される、第1のSTAの識別子を含む関連付けクエリ要求の数が、予め定められた数量閾値に達したとき、第1のSTAからの関連付け解除を実行するよう構成される。
第4態様によると、WLANの並行処理能力を高めるための装置が提供され、WLANは、APとWLANコントローラとを備え、当該装置は、APによって送信される第1の関連付けクエリ要求を受信するよう構成される受信モジュールであって、第1の関連付けクエリ要求は第1のSTAの識別子を含む、受信モジュールと、第1のSTAについての決定結果を取得すべく、第1のSTAがAPと関連付けられることを許可されるか否かを決定するよう構成される決定モジュールであって、第1のSTAについての決定結果は、第1のSTAが、APと関連付けられることを許可されるか否かを示す、決定モジュールと、第2の送信条件が満たされると決定された後、第1のSTAについての決定結果と第2のSTAについての決定結果とを保持する第1の関連付けクエリ応答をAPに送信するよう構成される送信モジュールであって、第2のSTAは、第2の関連付けクエリ要求内のSTA識別子によって識別されるSTAであり、第2のSTAは第1のSTAと異なり、第2の関連付けクエリ要求は、第1の関連付けクエリ要求と同一かまたはそれとは異なり、第2の送信条件は、WLANコントローラが前回第2の関連付けクエリ応答を送信した後にWLANコントローラによって取得される、第2のSTAについての決定結果の数が第2の数量閾値に達すること、または、第2の関連付けクエリ応答が前回送信された後の時間長が第2の時間長閾値に達することのうちの少なくとも1つを含む、送信モジュールとを備える。
第5態様によると、WLANの並行処理能力を高めるためのシステムが提供される。当該システムは、WLANコントローラとAPとを備え、WLANコントローラは、第4態様、および第4態様の実装方式において説明されたWLANの並行処理能力を高めるための装置を含み、APは、第3態様、および第3態様の実装方式において説明されたWLANの並行処理能力を高めるための装置を含む。
第1のSTAによって送信される関連付け要求を受信した後、APがまず、第1のSTAとの関連付けを実行し、次に、第1のSTAとの関連付けをAPが実行することを許可するか否かをWLANコントローラに尋ね、WLANコントローラによって返されるクエリ応答が、第1のSTAがAPと関連付けられることを禁止するよう命令するとき、第1のSTAからの関連付け解除を実行する。APはまず、第1のSTAとの関連付けを実行してよく、ネットワーク状態が第1のSTAとの関連付けに適していないとき、APは、第1のSTAからの関連付け解除を実行してネットワーク負荷を低減してよい。したがって、多数のアクセスイベントが並行して処理される必要があるとき、WLANコントローラのCPU負荷の制限のせいで多数のモバイル端末がAPに首尾よくアクセスできないという関連する技術上の問題が解決される。多数のアクセスイベントが並行して処理される必要があるとき、初めは依然としてSTAが関連付けられ得、ユーザエクスペリエンスが改善される。
本発明の実施形態における技術的解決手段をより明確に説明すべく、実施形態を説明するために必要な添付図面を以下で簡潔に説明する。以下の説明における添付図面は、本発明のいくつかの実施形態を示しているに過ぎず、当業者であれば、創造的な努力なく、これらの添付図面から他の図面をさらに導き出し得ることは明らかである。
本発明のいくつかの実施形態による、WLANの並行処理能力を高めるための方法に関連した実装環境の概略図である。
本発明の一実施形態による、WLANの並行処理能力を高めるための方法の方法フローチャートである。
本発明の一実施形態による、WLANの並行処理能力が高められたときの概略的な比較図である。
本発明の一実施形態による、局状態要求フレームまたは局状態応答フレームの概略構造図である。
本発明の一実施形態による、局状態要求フレームまたは局状態応答フレームにおける局関連付けフォーマットの概略図である。
本発明の別の実施形態による、WLANの並行処理能力を高めるための方法の方法フローチャートである。
本発明の一実施形態による、WLANの並行処理能力を高めるための装置の構造ブロック図である。
本発明の別の実施形態による、WLANの並行処理能力を高めるための装置の構造ブロック図である。
本発明のさらに別の実施形態による、WLANの並行処理能力を高めるための装置の構造ブロック図である。
本発明の一実施形態による、APの構造ブロック図である。
本発明の一実施形態による、WLANコントローラの構造ブロック図である。
本発明の一実施形態による、WLANの並行処理能力を高めるためのシステムの概略構造図である。
本発明の目的、技術的解決手段、および利点をより明確にすべく、添付図面に関連して本発明の実装方式を詳細に以下でさらに説明する。
図1を参照すると、図1は、本発明のいくつかの実施形態による、WLANの並行処理能力を高めるための方法に関連した実装環境の概略図である。当該実装環境は、WLANコントローラ120とAP140とSTA160とを含む。
WLANコントローラ120は、有線ネットワークを使用することによってAP140に接続される。
WLANコントローラ120は、AP140と関連付けられ得るSTA160を決定する。
AP140は、STA160から関連付け要求を受信し、関連付け要求に応答する。
STA160は、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ウェアラブルデバイス、およびマルチメディア再生デバイスといったモバイルデバイスであってよい。
図2Aを参照すると、図2Aは、本発明の一実施形態による、WLANの並行処理能力を高めるための方法の方法フローチャートである。WLANの並行処理能力を高めるための方法は、以下の段階を備えてよい。
段階201.APが、第1のSTAによって送信される第1の関連付け要求を受信する。ここで、第1の関連付け要求は第1のSTAの識別子を含み、第1の関連付け要求は、第1のSTAがAPとの関連付けを要求することを示すために使用される。
第1の関連付け要求は通常、第1のSTAの識別子を含む。当該識別子は、事前に設定される、もしくは動的に指定される識別子であってよく、または、例えば、第1のSTAのメディアアクセス制御(英語:Media Access Control、MAC)アドレスといった第1のSTAのアドレスであってよい。
ここで、第1の関連付け要求を実装するために、関連付け要求(英語:Association Request)フレームまたは再関連付け要求(英語:Reassociation Request)フレームが使用されてよい。つまり、関連付け要求フレームまたは再関連付け要求フレームは、第1のSTAがAPとの関連付けを要求することを示すために使用される。
段階202.APが第1のSTAとの関連付けを実行する。
第1の関連付け要求を受信した後、APは、第1の関連付け要求に応答し、第1のSTAとの関連付けを実行する。第1のSTAによって送信される第1の関連付け要求をAPが受信したとき、それは、第1のSTAがAPとの関連付けを必要としていることを示す。この場合、第1のSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが許可するか否かについての決定を取得する前に、APはまず第1のSTAとの関連付けを実行してよい。
第1のSTAのAPとの関連付けは、WLANコントローラによって許可されていないので、第1のSTAはデータフレームをAPに送信できるが、APは第1のSTAによって送信されるデータフレームを転送しない。APは、第1のSTAによって送信されるデータフレームを一時的に格納し、第1のSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが許可した後にのみ、第1のSTAからの一時的に格納されたデータフレームを転送してよい。
概して、APが第1のSTAとの関連付けを実行した後、APは、関連付け応答を第1のSTAに送信する。関連付け応答は、APが第1のSTAとの関連付けを実行したことを示すために使用される。APが第1のSTAとの関連付けを実行したことを示すために、関連付け応答(英語:Association Response)フレームまたは再関連付け応答(英語:Reassociation Response)フレームが使用されてよい。
段階203.APが第1の関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信する。ここで、第1の関連付けクエリ要求は第1のSTAの識別子を含み、第1の関連付けクエリ要求は、第1のSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが許可するか否かを問い合わせるために使用される。
第1の関連付け要求を受信した後、APは第1の関連付けクエリ要求を送信する。APは、第1のSTAとの関連付けを実行する前、実行した後、または実行したとき、第1の関連付けクエリ要求を送信してよい。
APは、第1のSTAの識別子をWLANコントローラに送信し、WLANコントローラは、第1のSTAがAPと関連付けられることを許可するか否かを決定する。
実際の実装中、ここで、第1の関連付けクエリ要求を実装するために、局設定要求(英語:Station Configuration Request)フレームが使用されてよい。つまり、局設定要求フレームは、第1のSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが許可するか否かを問い合わせるために使用される。
同時にまたは短期間内に、多数のSTAがAPとの関連付けを要求したとき、できるだけAPとWLANコントローラとの間の通信負荷を低減すべく、APがWLANコントローラに送信する必要がある関連付けクエリ要求は組み合わされてよい。つまり、複数のSTAの識別子が1つの関連付けクエリ要求において組み合わされる。したがって、APとWLANコントローラとの間で交換されるメッセージの数は、大幅に低減され得る。APは、複数の関連付け要求を送信した複数のSTAの識別子を保持する関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信する。複数のSTAの識別子は、第1のSTAの識別子を含む。
第2の関連付けクエリ要求を送信した後、かつ、第1の関連付けクエリ要求を送信する前に、APは、第2のSTAによって送信される第2の関連付け要求を受信する。第2の関連付け要求は、第2のSTAの識別子を含む。第2のSTAは、第1のSTAと異なるSTAである。第2の関連付けクエリ要求は、APによって送信される第1の関連付けクエリ要求の前の関連付けクエリ要求である。
APは、その識別子が1つの関連付けクエリ要求において組み合わされ得るSTAを、第1の送信条件にしたがって決定してよい。例えば、組み合わされた第1の関連付けクエリ要求を送信するための第1の送信条件が満たされると決定したとき、APは、第1の関連付けクエリ要求を送信する。第1の送信条件は、APが第2の関連付けクエリ要求を送信した後にAPによって受信される関連付け要求の数が、第1の数量閾値に達することであってよい。あるいは、第1の送信条件は、第2の関連付けクエリ要求が送信された後の時間長が、第1の時間長閾値に達することであってよい。あるいは、第1の送信条件は、上述した2つのものいずれかであってよい。つまり、APが第2の関連付けクエリ要求を送信した後にAPによって受信される関連付け要求の数が第1の数量閾値に達するか、または、第2の関連付けクエリ要求が送信された後の時間長が第1の時間長閾値に達することである。あるいは、第1の送信条件は、上述した2つのものの両方であってよい。つまり、APが第2の関連付けクエリ要求を送信した後にAPによって受信される関連付け要求の数が第1の数量閾値に達し、かつ、第2の関連付けクエリ要求が送信された後の時間長が第1の時間長閾値に達することである。
第1の送信条件が満たされると決定したとき、APは、第1のSTAの識別子および第2のSTAの識別子を保持する第1の関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信する。
1つのSTAによって送信される関連付け要求を受信した後、APはまず、当該STAの識別子をキューに追加し、当該STAの識別子を保持する関連付けクエリ要求をWLANコントローラにすぐには送信しない。APは、第1の送信条件が満たされるときのみ、キューに複数のSTAの識別子を保持する関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信する。
第1の数量閾値および第1の時間長閾値は固定されていてよく、または、実際のネットワーク状態に応じて動的に調整されてよい。
概して、第1の関連付けクエリ要求に含まれるSTAの識別子は異なる。APが同一のSTAによって送信される関連付け要求を複数回にわたって受信した場合、生成された第1の関連付けクエリ要求内の複数の識別子のうちの1つだけが当該STAに属している。第1の関連付けクエリ要求内の複数の識別子のうちの1つだけが当該STAに属することを確保すべく、当該STAの識別子がキューに追加されるとき、当該STAの識別子がキューにあるか否かがまず検出される。当該STAの識別子がキューにある場合、当該STAの識別子はキューに追加されない。当該STAの識別子がキューにない場合、当該STAの識別子はキューに追加される。
例えば、図2Bの比較図を参照すると、図2Bの(a)は、各関連付けクエリ要求が1つのSTAの識別子を保持するときの、APによるWLANコントローラへの関連付けクエリ要求の送信の実装を示す。多数のSTAがAPと関連付けられる必要があるとき、APは、APとの関連付けを要求する関連付け要求にしたがって、関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信する。この場合、APとWLANコントローラとの間の関連付けクエリ要求の数は、STAによってAPに送信されるクエリ要求の数と同一である。したがって、APとWLANコントローラとの間で極めて多数のメッセージが交換され、APとWLANコントローラとの間のリンクの帯域幅は大量に占有される。
図2Bにおいて、(b)は、STAの識別子が関連付けクエリ要求において組み合わされるときのAPによるWLANコントローラへの関連付けクエリ要求の送信の実装を示す。STAの識別子は、APによってWLANコントローラに送信される関連付けクエリ要求において組み合わされ、これにより、APとWLANコントローラとの間の関連付けクエリ要求の数は、STAによってAPに送信されるクエリ要求の数よりずっと少ない。したがって、APとWLANコントローラとの間で少数のメッセージしか交換されず、APとWLANコントローラとの間の占有されるリンクの帯域幅はより小さい。
APおよびWLANコントローラは、無線アクセスポイントの制御およびプロビジョニング(英語:Control And Provisioning of Wireless Access Points、CAPWAP)プロトコルを使用することによって互いに通信し合ってよい。CAPWAPプロトコルにおける無線終端点(英語:Wireless Termination Point、WTP)としてのAPと、CAPWAPプロトコルにおけるアクセスコントローラ(英語:Access Controller、AC)としてのWLANコントローラとは、別々にCAPWAPプロトコルを実行する。CAPWAPプロトコルにおいて、複数のSTAの識別子を含む第1の関連付けクエリ要求は、局状態要求(英語:Station Status Request)フレームを使用することによって実装されてよい。ここでの局状態要求の構造については、図2Cを参照されたい。CAPWAPプロトコルにおいて、局状態要求フレームが追加され、局状態要求フレームのメッセージタイプ(英語:Message Type)が101であると定義される。局状態要求フレームのメッセージ要素(英語:Msg Element)は、そのタイプ値が4096である局関連付け(英語:Station Association)である。それぞれの局関連付けのフォーマットが、図2Dに示されている。無線識別子/リザルトコードに対応するフィールドは、複合フィールドである。局関連付けが局状態要求フレームに保持されるとき、フィールドは無線識別子であり、無線識別子の番号の値は、通常0から254の範囲にあり、1つのSTAの識別子がMACアドレスフィールドに追加されてよい。局状態要求フレームが複数のSTAの識別子を保持する必要があるとき、局状態要求フレームは、複数の局関連付けを含み、それぞれの局関連付けにおけるMACアドレスフィールドが、第1の関連付けクエリ要求が含む必要がある1つのSTAの識別子を含む。
段階204.第1のSTAとの関連付けを実行した後、APが、WLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答を受信する。ここで、関連付けクエリ応答は、第1の関連付けクエリ要求についての応答メッセージである。
第1の関連付けクエリ要求にしたがって決定を実行した後、WLANコントローラは関連付けクエリ応答で返答する。関連付けクエリ応答は、第1のSTAがAPと関連付けられることを許可されるか否かを示す応答パラメータを保持する。
例えば、第1のSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが許可したとき、関連付けクエリ応答内の第1のSTAに対応する応答パラメータの値は、0または1であってよい。第1のSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが許可しないとき、関連付けクエリ応答内の第1のSTAに対応する応答パラメータの値は、1または0であってよい。
段階205.第1のSTAとの関連付けを実行しないようAPに命令するために関連付けクエリ応答が使用されるとき、APが、第1のSTAからの関連付け解除を実行する。
第1のSTAとの関連付けを実行するようAPに命令するために関連付けクエリ応答が使用されるとき、APは正常なサービス処理を実行する。この場合、APは、一時的に格納された第1のSTAからのデータフレームを正常に処理し、第1のSTAによって要求されたデータを第1のSTAに送信する。
第1のSTAとの関連付けを実行しないようAPに命令するために関連付けクエリ応答が使用されたとき、APは、第1のSTAからの関連付け解除を実行する。関連付け解除された第1のSTAは、APへのデータの送信を続けることができない。任意選択で、第1のSTAからの関連付け解除を実行した後、APは、関連付け解除(英語:disassociation)フレームを第1のSTAに送信して、第1のSTAとAPとの間の関連付けを取り消してよい。
結論として、本発明の本実施形態のWLANの並行処理能力を高めるための方法によると、第1のSTAによって送信される第1の関連付け要求を受信した後、APがまず第1のSTAとの関連付けを実行し、次に、第1のSTAとの関連付けをAPが実行することを許可するか否かをWLANコントローラに尋ね、WLANコントローラによって返されるクエリ応答メッセージが、第1のSTAがAPと関連付けられることを禁止するよう命令するとき、第1のSTAからの関連付け解除を実行する。APはまず、第1のSTAとの関連付けを実行してよく、ネットワーク状態が第1のSTAとの関連付けに適していないとき、APは、第1のSTAからの関連付け解除を実行してネットワーク負荷を低減してよい。したがって、多数の関連付けイベントが並行して処理される必要があるとき、WLANコントローラのCPU負荷の制限のせいで多数のモバイル端末がAPと首尾よく関連付けられ得ないという関連する技術上の問題が解決される。多数の関連付けイベントが並行して処理される必要があるとき、初めは依然としてSTAが関連付けられ得、ユーザエクスペリエンスが改善される。
第1のSTAとの関連付けを実行した後、かつ、WLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答を受信する前に、第1のSTAによって送信される第3の関連付け要求を第1の関連付け要求を受信した後にAPが受信し、第3の関連付け要求が第1のSTAの識別子を含む場合、繰り返しの処理を回避すべく、APは、第1のSTAの識別子をWLANコントローラに送信することを禁止してよい。加えて、APが、WLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答を予め定められた期間内に受信しない場合、WLANコントローラが第1のSTAから送信される関連付け要求を処理できることをできるだけ確保すべく、APは、第3の関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信する。第3の関連付けクエリ要求は、第1のSTAの識別子を含む。
加えて、APが、第1のSTAの関連付け要求に関して、関連付けクエリ要求を複数回にわたってWLANコントローラに送信したとき、WLANコントローラの処理負荷を追加し続けることを回避すべく、APは、第1のSTAからの関連付け解除を実行してよい。つまり、APによってWLANコントローラに送信される、第1のSTAの識別子を含む関連付けクエリ要求の数が予め定められた数量閾値に達したとき、APは、第1のSTAからの関連付け解除を実行し、指定された期間内、関連付け要求をAPに送信しないよう第1のSTAに命令する。
加えて、APが第1のSTAからの関連付け解除を実行した後、それは通常、第1のSTAが、現在WLANコントローラから関連付け許可を取得できないことを示す。STAが関連付け要求を短期間内で繰り返し送信し、ネットワークへの負担を引き起こすことを回避すべく、第1のSTAは一時的に抑制されてよい。つまり、第1のSTAがAPからの関連付け解除を実行するよう命令された後、第1のSTAによって送信される関連付け要求が予め定められた期間内に再に受信される場合、関連付け要求は処理されることを禁止される。
図3を参照すると、図3は、本発明の別の実施形態による、WLANの並行処理能力を高めるための方法の方法フローチャートである。WLANの並行処理能力を高めるための方法は以下の段階を備えてよい。
段階301.WLANコントローラが、APによって送信される第1の関連付けクエリ要求を受信する。ここで、第1の関連付けクエリ要求は第1のSTAの識別子を含む。
第1の関連付けクエリ要求は、第1のSTAの識別子を有する第1のSTAがAPと関連付けられることを許可されるか否かを決定するようWLANコントローラに要求するために使用される。
段階302.第1のSTAについての決定結果を取得すべく、WLANコントローラが、第1のSTAがAPと関連付けられることを許可するか否かを決定する。ここで、第1のSTAについての決定結果は、第1のSTAがAPと関連付けられることを許可されるか否かを示す。
WLANコントローラは、第1のSTAがAPと関連付けられることを許可するか否かを、現在のポリシおよびネットワーク状態に応じて決定してよい。取得された決定結果は、第1のSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが許可すること、または、第1のSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが禁止することを示すために使用される。
概して、当該決定結果は、第1のSTAおよび応答パラメータを含んでよい。応答パラメータは、応答パラメータに対応する第1のSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが許可するか否かを示すために使用されてよい。
例えば、第1のSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが許可したとき、決定結果における第1のSTAに対応する応答パラメータは、0または1であってよい。第1のSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが禁止したとき、決定結果における第1のSTAに対応する応答パラメータは、1または0であってよい。
段階303.第2の送信条件が満たされると決定した後、WLANコントローラが、第1のSTAについての決定結果と第2のSTAについての決定結果とを保持する第1の関連付けクエリ応答をAPに送信する。ここで、第2のSTAは、第2の関連付けクエリ要求に保持されるSTA識別子によって識別されるSTAであり、第2のSTAは第1のSTAと異なり、第2の関連付けクエリ要求は、第1の関連付けクエリ要求と同一かまたはそれとは異なる。
APとWLANコントローラとの間で交換されるメッセージの数を低減し、APとWLANコントローラとの間の占有される帯域幅をより小さくすべく、APによって送信される関連付けクエリ要求を受信した後、WLANコントローラは、直ちにフィードバックを行うことはせず、まず、WLANコントローラが関連付けクエリ応答を送信するための第2の送信条件を満たすか否かを決定してよい。
WLANコントローラは、決定結果が1つの関連付けクエリ応答内に組み合わされたSTAを、第2の送信条件にしたがって決定してよい。例えば、組み合わされた第1の関連付けクエリ応答を送信するための第2の送信条件が満たされると決定したとき、WLANコントローラは、第1の関連付けクエリ応答を送信する。第2の送信条件は、WLANコントローラが前回第2の関連付けクエリ応答を送信した後にWLANコントローラによって取得される、第2のSTAについての決定結果の数が第2の数量閾値に達することであってよい。あるいは、第2の送信条件は、第2の関連付けクエリ応答が前回送信された後の時間長が第2の時間長閾値に達することであってよい。あるいは、第2の送信条件は、上述された2つのものいずれかであってよい。つまり、WLANコントローラが前回第2の関連付けクエリ応答を送信した後にWLANコントローラによって取得される、第2のSTAについての決定結果の数が第2の数量閾値に達するか、または、第2の関連付けクエリ応答が前回送信された後の時間長が第2の時間長閾値に達することであってよい。あるいは、第2の送信条件は、上述された2つのものの両方であってよい。つまり、WLANコントローラが前回第2の関連付けクエリ応答を送信した後にWLANコントローラによって取得される、第2のSTAについての決定結果の数が第2の数量閾値に達し、かつ、第2の関連付けクエリ応答が前回送信された後の時間長が第2の時間長閾値に達することであってよい。
第2の数量閾値および第2の時間長閾値は固定であってよい、または、実際のネットワーク状態に応じて動的に調整されてよい。
ここでの第2の数量閾値は、上述の第1の数量閾値と同一かまたはそれとは異なってよく、ここでの第2の時間長閾値は、上述の第1の時間長閾値と同一かまたはそれとは異なってよいことがさらに留意されるべきである。
CAPWAPプロトコルにおいて、局状態応答(英語:Station Status Response)フレームを使用することによって、複数のSTAについての決定結果を保持する関連付けクエリ応答が実装されてよい。ここでの局状態応答フレームの構造については、さらに図2Cを参照されたい。CAPWAPプロトコルにおいて、局状態応答フレームが追加され、局状態応答フレームのメッセージタイプが102であると定義される。局状態応答フレームのメッセージ要素は、そのタイプ値が4096である局関連付けである。それぞれの局関連付けのフォーマットについては、さらに図2Dを参照されたい。無線識別子/リザルトコードに対応するフィールドは、複合フィールドである。局関連付けが局状態応答フレームに保持されるとき、フィールドはリザルトコードであり、1つのSTAの識別子は、MACアドレスフィールドに保持されてよい。リザルトコードは、STAについてのWLANコントローラからの決定結果を局関連付けに格納するために使用される。リザルトコードの値が0から254の範囲にあるとき、それは、局関連付けにおけるSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが許可することを示す。リザルトコードの値が−1または255であるとき、それは、局関連付けにおけるSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが禁止することを示す。局状態応答フレームが複数のSTAについての決定結果を保持する必要があるとき、局状態要求フレームは複数の局関連付けを含み、それぞれの局関連付けにおけるMACアドレスフィールドが、関連付けクエリ応答が含む必要がある1つのSTAの識別子を含み、無線識別子/リザルトコードに対応するフィールドは、STAについての決定結果に対応している。
結論として、本発明の本実施形態のWLANの並行処理能力を高めるための方法によると、関連付けクエリ応答がAPに送信される予定であるとき、複数のSTAについての決定結果が1つの関連付けクエリ応答に追加されてよい。WLANコントローラが1つの関連付けクエリ応答において複数のSTAについての決定結果を組み合わせてよく、これにより、関連付けクエリ応答の数を低減する。したがって、多数の関連付けイベントが並行して処理される必要があるときの、APとWLANコントローラとの間の帯域幅輻輳の関連する技術上の問題が解決される。多数の関連付けイベントが並行して処理される必要があるとき、APとWLANコントローラとの間の占有される帯域幅をより小さくできる。
上述の実施形態の「まずSTAとの関連付けを実行し、次に、処理のためにWLANコントローラに送信する」というこの最適化機能は、多数のSTAが並行して関連付けられるとき、処理にとってより有益である。しかしながら、少数のSTAがAPとの関連付けを要求し、WLANの処理能力が十分要求にかなうものであるとき、できるだけSTA関連付けの効率を改善すべく、「まずSTAとの関連付けを実行し、次に、処理のためにWLANコントローラに送信する」という最適化機能は非アクティブ化されてよい。このことにより、APが、STAによって送信される関連付け要求に関して、関連付けクエリ要求をWLANコントローラにすぐ送信することが確保される。
最適化機能において、STAによって送信される関連付け要求を受信した後、APが、STAとの関連付けを実行する段階を実行し、次に、STAの識別子を保持する関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信する段階を実行する。
具体的な実装中、APは、以下の3つ方式で最適化機能をアクティブ化してよい。
第1の方式では、アクティブ化条件が満たされるとき、WLANコントローラは有効化シグナリングをAPに送信し、これにより、有効化シグナリングを受信した後、APは、この最適化機能をアクティブ化すると決定する。
ここでのアクティブ化条件とは、指定された使用ピーク時間(例えば、毎日19:00)になること、または、管理者によって設定された有効化シグナリングが受信されること、または、WLANコントローラのプロセッサ負荷が予め定められた負荷閾値(例えば、80%)に達することであってよい。
第2の方式では、WLANコントローラは、最適化機能をアクティブ化するようAPに命令するために使用される予め定められた負荷閾値を保持する通知をAPに送信し、当該通知の送信後、リアルタイムでWLANコントローラのプロセッサ負荷の指標をAPに届け、これにより、WLANコントローラによって届けられる負荷が予め定められた負荷閾値に達すると決定したとき、APは、最適化機能をアクティブ化する。
第3の方式では、WLANコントローラが、最適化機能をアクティブ化するための根拠は、APとWLANコントローラとの間のラウンドトリップタイムであることをAPと事前に同意したとき、APは、リアルタイムでAPとWLANコントローラとの間のラウンドトリップタイム(英語:Round−Trip Time、RTT)を取得し、当該ラウンドトリップタイムに応じてAPの最適化機能をアクティブ化するか否かを決定してよい。
明らかに、実用的な応用では、最適化機能をアクティブ化するようAPを制御するための別の方式がさらに存在し得、ここでは詳細は説明しない。
図4を参照すると、図4は、本発明の一実施形態によるWLANの並行処理能力を高めるための装置の構造ブロック図である。WLANの並行処理能力を高めるための当該装置は、第1の受信モジュール401と、関連付けモジュール402と、送信モジュール403と、第2の受信モジュール404と、関連付け解除モジュール405とを備えてよい。
第1の受信モジュール401は、第1のSTAによって送信される第1の関連付け要求を受信するよう構成されてよい。第1の関連付け要求は、第1のSTAの識別子を含み、第1の関連付け要求は、第1のSTAがAPとの関連付けを要求することを示すために使用される。
関連付けモジュール402は、第1のSTAとの関連付けを実行する。
送信モジュール403は、第1の関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信するよう構成されてよい。第1の関連付けクエリ要求は、第1のSTAの識別子を含み、第1の関連付けクエリ要求は、第1のSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが許可するか否かを問い合わせるために使用される。
第2の受信モジュール404はさらに、APが第1のSTAとの関連付けを実行した後、WLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答を受信するよう構成されてよい。関連付けクエリ応答は、第1の関連付けクエリ要求についての応答メッセージである。
関連付け解除モジュール405は、第2の受信モジュール404によって受信される関連付けクエリ応答が、第1のSTAとの関連付けを実行しないようAPに命令するために使用されるとき、第1のSTAからの関連付け解除を実行するよう構成されてよい。
考えられる実装方式において、図5を参照すると、図5は、本発明の別の実施形態による、WLANの並行処理能力を高めるための装置の構造ブロック図である。図5において、WLANの並行処理能力を高めるための装置はさらに、バッファリングモジュール406と転送モジュール407とを備えてよい。
バッファリングモジュール406は、関連付けモジュール402が第1のSTAとの関連付けを実行した後、かつ第2の受信モジュール404が関連付けクエリ応答を受信する前に、第1のSTAによって送信されるデータフレームを一時的に格納するよう構成される。
転送モジュール407は、第2の受信モジュール404によって受信される関連付けクエリ応答が、第1のSTAとの関連付けを実行するようAPに命令するために使用されるとき、バッファリングモジュール406によって一時的に格納された第1のSTAからのデータフレームを転送するよう構成される。
考えられる実装方式において、第1の受信モジュール401はさらに、送信モジュール403が第2の関連付けクエリ要求を送信した後、かつ送信モジュール403が第1の関連付けクエリ要求を送信する前に、第2のSTAによって送信される第2の関連付け要求を受信するよう構成される。第2の関連付け要求は、第2のSTAの識別子を含む。第2のSTAは、第1のSTAと異なるSTAである。第2の関連付けクエリ要求は、APによって送信される第1の関連付けクエリ要求の前の関連付けクエリ要求である。
送信モジュール403は具体的に、第1の送信条件が満たされると決定された後、第1のSTAの識別子および第2のSTAの識別子を保持する第1の関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信するよう構成されてよい。ここで、第1の送信条件は、APが前回第2の関連付けクエリ要求を送信した後にAPによって受信される第2の関連付け要求の数が第1の数量閾値に達すること、または、第2の関連付けクエリ要求が前回送信された後の時間長が第1の時間長閾値に達することのうち1つまたは2つを含む。
考えられる実装方式において、図5を参照すると、WLANの並行処理能力を高めるための装置はさらに、処理禁止モジュール408を備えてよい。
処理禁止モジュール408は、第2の受信モジュール404がWLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答を受信する前、かつ、第1のSTAによって送信される第3の関連付け要求を第1の関連付け要求を受信した後に第1の受信モジュール401が受信し、第3の関連付け要求が第1のSTAの識別子を含む場合、第1のSTAの識別子をWLANコントローラに送信することを禁止するよう構成されてよい。
送信モジュール403はさらに、第2の受信モジュール404が、WLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答を予め定められた期間内に受信しないとき、第3の関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信するよう構成される。第3の関連付けクエリ要求は、第1のSTAの識別子を含む。
考えられる実装方式において、関連付け解除モジュール405はさらに、WLANコントローラに送信される、第1のSTAの識別子を含む関連付けクエリ要求の数が予め定められた数量閾値に達したとき、第1のSTAからの関連付け解除を実行するよう構成される。
結論として、本発明の本実施形態のWLANの並行処理能力を高めるための装置によると、第1のSTAによって送信される第1の関連付け要求を受信した後、APがまず第1のSTAとの関連付けを実行し、次に、第1のSTAとの関連付けをAPが実行することを許可するか否かをWLANコントローラに尋ね、WLANコントローラによって返される応答メッセージが、第1のSTAがAPと関連付けられることを禁止するよう命令するとき、第1のSTAからの関連付け解除を実行する。APはまず、第1のSTAとの関連付けを実行してよく、ネットワーク状態が第1のSTAとの関連付けに適していないとき、APは、第1のSTAからの関連付け解除を実行してネットワーク負荷を低減してよい。したがって、多数の関連付けイベントが並行して処理される必要があるとき、WLANコントローラのCPU負荷の制限のせいで多数のモバイル端末がAPと首尾よく関連付けられ得ないという関連する技術上の問題が解決される。多数の関連付けイベントが並行して処理される必要があるとき、初めは依然としてSTAが関連付けられ得、ユーザエクスペリエンスが改善される。
図6を参照すると、図6は、本発明のさらに別の実施形態による、WLANの並行処理能力を高めるための装置の構造ブロック図である。WLANの並行処理能力を高めるための装置は、受信モジュール601と、決定モジュール602と、送信モジュール603とを備えてよい。
受信モジュール601は、APによって送信される第1の関連付けクエリ要求を受信するよう構成される。第1の関連付けクエリ要求は、第1のSTAの識別子を含む。
決定モジュール602は、第1のSTAについての決定結果を取得すべく、第1のSTAがAPと関連付けられることを許可するか否かを決定するよう構成される。第1のSTAについての決定結果は、第1のSTAが、APと関連付けられることを許可されるか否かを示す。
送信モジュール603は、第2の送信条件が満たされると決定された後、第1のSTAについての決定結果と第2のSTAについての決定結果とを保持する第1の関連付けクエリ応答をAPに送信するよう構成される。第2のSTAは、第2の関連付けクエリ要求に保持されるSTA識別子によって識別されるSTAであり、第2のSTAは第1のSTAと異なり、第2の関連付けクエリ要求は、第1の関連付けクエリ要求と同一かまたはそれとは異なり、第2の送信条件はWLANコントローラが前回第2の関連付けクエリ応答を送信した後にWLANコントローラによって取得される、第2のSTAについての決定結果の数が第2の数量閾値に達すること、または、第2の関連付けクエリ応答が前回送信された後の時間長が第2の時間長閾値に達することのうち1つまたは2つを含む。
結論として、本発明の本実施形態のWLANの並行処理能力を高めるための装置によると、関連付けクエリ応答がAPに送信される予定であるとき、複数のSTAについての決定結果が1つの関連付けクエリ応答に追加されてよい。WLANコントローラが1つの関連付けクエリ応答において複数のSTAについての決定結果を組み合わせてよく、これにより、関連付けクエリ応答の数を低減する。したがって、多数の関連付けイベントが並行して処理される必要があるときの、APとWLANコントローラとの間の帯域幅輻輳の関連する技術上の問題が解決される。多数の関連付けイベントが並行して処理される必要があるとき、APとWLANコントローラとの間の占有される帯域幅をより小さくできる。
上述の実施形態のWLANの並行処理能力を高めるための装置が並行して関連付け要求を処理するとき、上述の機能モジュールの分割は、説明のための例としてのみ使用されるということが留意されるべきである。実用的な応用では、上述の機能は、要件に応じて異なる機能モジュールに割り当てられて完成されてよい。つまり、APおよびWLANコントローラの内部構造は、異なる機能モジュールの中に分割され、これにより、上述された一部または全部の機能が完成される。加えて、上述の実施形態のWLANの並行処理能力を高めるための装置と、WLANの並行処理能力を高めるための方法の実施形態とは、同一概念に属する。WLANの並行処理能力を高めるための装置の具体的な実装プロセスについては、方法の実施形態を参照されたい。詳細は再度ここでは説明しない。
図7を参照すると、図7は、本発明の一実施形態によるAPの概略構造図である。APは、無線送受信機701と、有線送受信機702と、プロセッサ703と、メモリ704とを備えてよい。有線送受信機701、無線送受信機702、およびメモリ704は、バス705使用することによってプロセッサ703に接続される。メモリ704は、少なくとも1つのコンピュータアプリケーションプログラムを格納する。プロセッサ703は、メモリ704に格納されたコンピュータアプリケーションプログラムに応じて、対応するオペレーションを実行してよい。
プロセッサ703は、無線送受信機701を制御して、第1のSTAによって送信される第1の関連付け要求を受信するよう構成される。第1の関連付け要求は、第1のSTAの識別子を含み、第1の関連付け要求は、第1のSTAがAPとの関連付けを要求することを示すために使用される。
プロセッサ703はさらに、無線送受信機701を制御して第1のSTAとの関連付けを実行するよう構成される。
プロセッサ703はさらに、有線送受信機702を制御して、第1の関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信するよう構成される。第1の関連付けクエリ要求は、第1のSTAの識別子を含み、第1の関連付けクエリ要求は、第1のSTAがAPと関連付けられることをWLANコントローラが許可するか否かを問い合わせるために使用される。
無線送受信機701が第1のSTAとの関連付けを実行した後、プロセッサ703は、有線送受信機702を制御して、WLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答を受信する。関連付けクエリ応答は、第1の関連付けクエリ要求についての応答メッセージである。
プロセッサ703は、有線送受信機702によって受信される関連付けクエリ応答が、第1のSTAとの関連付けを実行しないようAPに命令するために使用されるとき、無線送受信機701を制御して、第1のSTAからの関連付け解除を実行する。
考えられる実装方式において、プロセッサ703はさらに、無線送受信機701が第1のSTAとの関連付けを実行した後、かつ有線送受信機702が関連付けクエリ応答を受信する前に、第1のSTAによって送信されるデータフレームを一時的に格納するよう構成される。
プロセッサ703はさらに、有線送受信機702によって受信される関連付けクエリ応答が、第1のSTAとの関連付けを実行するようAPに命令するために使用されるとき、APによって一時的に格納された、第1のSTAからのデータフレームを転送するよう構成される。
考えられる実装方式において、プロセッサ703はさらに、有線送受信機702が第2の関連付けクエリ要求を送信した後、かつ有線送受信機702が第1の関連付けクエリ要求を送信する前に、無線送受信機701を制御して、第2のSTAによって送信される第2の関連付け要求を受信する。第2の関連付け要求は、第2のSTAの識別子を含む。第2のSTAは第1のSTAと異なるSTAであり、第2の関連付けクエリ要求は、APによって送信される第1の関連付けクエリ要求の前の関連付けクエリ要求である。
プロセッサ703はさらに、第1の送信条件が満たされると決定した後、有線送受信機702を制御して、第1のSTAの識別子および第2のSTAの識別子を保持する第1の関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信するよう構成される。第1の送信条件は、APが第2の関連付けクエリ要求を送信した後にAPによって受信される関連付け要求の数が第1の数量閾値に達すること、または、第2の関連付けクエリ要求が送信された後の時間長が第1の時間長閾値に達することのうちの少なくとも1つを含む。
考えられる実装方式において、プロセッサ703はさらに、有線送受信機702がWLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答を受信する前、かつ第1のSTAによって送信される第3の関連付け要求を第1の関連付け要求を受信した後に無線送受信機701が受信した場合、有線送受信機702が第1のSTAの識別子をWLANコントローラに送信することを禁止するよう構成される。
プロセッサ703はさらに、有線送受信機702が、WLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答を予め定められた期間内に受信しないとき、有線送受信機702を制御して、第3の関連付けクエリ要求をWLANコントローラに送信するよう構成される。第3の関連付けクエリ要求は、第1のSTAの識別子を含む。
考えられる実装方式において、プロセッサ703はさらに、WLANコントローラに送信される、第1のSTAの識別子を含む関連付けクエリ要求の数が、予め定められた数量閾値に達したとき、無線送受信機701を制御して、第1のSTAからの関連付け解除を実行するよう構成される。
結論として、本発明の本実施形態において提供されるAPによると、第1のSTAによって送信される第1の関連付け要求を受信した後、APは第1のSTAとの関連付けを実行し、第1のSTAとの関連付けをAPが実行することを許可するか否かをWLANコントローラに尋ね、WLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答が、APが第1のSTAとの関連付けを実行することを禁止するよう命令するとき、第1のSTAからの関連付け解除を実行する。APはまず、第1のSTAとの関連付けを実行してよく、ネットワーク状態が第1のSTAとの関連付けに適していないとき、APは、第1のSTAからの関連付け解除を実行してネットワーク負荷を低減してよい。したがって、多数の関連付けイベントが並行して処理される必要があるとき、WLANコントローラのCPU負荷の制限のせいで多数のモバイル端末がAPと首尾よく関連付けられ得ないという関連する技術上の問題が解決される。多数の関連付けイベントが並行して処理される必要があるとき、初めは依然としてSTAが関連付けられ得、ユーザエクスペリエンスが改善される。
図8を参照すると、図8は、本発明の一実施形態によるWLANコントローラの概略構造図である。WLANコントローラは、有線送受信機801と、プロセッサ802と、メモリ803とを備えてよい。有線送受信機801およびメモリ803は、バス804使用することによってプロセッサ802に接続される。メモリ803は、少なくとも1つのコンピュータアプリケーションプログラムを格納する。プロセッサ802は、メモリ803に格納されたコンピュータアプリケーションプログラムに応じて、対応するオペレーションを実行してよい。
プロセッサ802は、有線送受信機801を制御して、APによって送信される第1の関連付けクエリ要求を受信するよう構成される。第1の関連付けクエリ要求は、第1のSTAの識別子を含む。
プロセッサ802は、第1のSTAについての決定結果を取得すべく、第1のSTAがAPと関連付けられることを許可するか否かを決定するよう構成される。第1のSTAについての決定結果は、第1のSTAがAPと関連付けられることを許可されるか否かを示す。
プロセッサ802はさらに、第2の送信条件が満たされると決定した後、有線送受信機801を制御して、第1のSTAについての決定結果と第2のSTAについての決定結果とを保持する第1の関連付けクエリ応答をAPに送信するよう構成される。第2のSTAは、第2の関連付けクエリ要求に保持されるSTA識別子によって識別されるSTAである。第2のSTAは、第1のSTAと同一かまたはそれとは異なる。第2の関連付けクエリ要求は、第1の関連付けクエリ要求と同一かまたはそれとは異なる。第2の送信条件は、WLANコントローラが前回第2の関連付けクエリ応答を送信した後にWLANコントローラによって取得される、第2のSTAについての決定結果の数が第2の数量閾値に達すること、または、第2の関連付けクエリ応答が前回送信された後の時間長が第2の時間長閾値に達することのうちの少なくとも1つを含む。
結論として、本発明の本実施形態において提供されるWLANコントローラによると、関連付けクエリ応答がAPに送信される予定のとき、複数のSTAについての決定結果が1つの関連付けクエリ応答に追加されてよい。WLANコントローラが1つの関連付けクエリ応答において複数のSTAについての決定結果を組み合わせてよく、これにより、関連付けクエリ応答の数を低減する。したがって、多数の関連付けイベントが並行して処理される必要があるときの、APとWLANコントローラとの間の帯域幅輻輳の関連する技術上の問題が解決される。多数の関連付けイベントが並行して処理される必要があるとき、APとWLANコントローラとの間の占有される帯域幅をより小さくできる。
図9を参照すると、図9は、本発明の一実施形態による、WLANの並行処理能力を高めるためのシステムの概略構造図である。WLANの並行処理能力を高めるためのシステムは、WLANコントローラ901およびAP902を備えてよい。
WLANコントローラ901は、図6に示されるような、WLANの並行処理能力を高めるための装置を備えてよい。あるいは、WLANコントローラ901は、図8に示されるようなWLANコントローラであってよい。
AP902は、図4または図5に示されるような、WLANの並行処理能力を高めるための装置を備えてよい。あるいは、AP902は、図7に示されるAPであってよい。
結論として、本発明の本実施形態のWLANの並行処理能力を高めるためのシステムによると、第1のSTAによって送信される第1の関連付け要求を受信した後、APは第1のSTAとの関連付けを実行し、第1のSTAとの関連付けをAPが実行することを許可するか否かをWLANコントローラに尋ね、WLANコントローラによって返される関連付けクエリ応答が、APが第1のSTAとの関連付けを実行することを禁止するよう命令するとき、第1のSTAからの関連付け解除を実行する。APはまず、第1のSTAとの関連付けを実行してよく、ネットワークが第1のSTAとの関連付けに適していないとき、APは、第1のSTAからの関連付け解除を実行してネットワーク負荷を低減してよい。したがって、多数の関連付けイベントが並行して処理される必要があるとき、WLANコントローラのCPU負荷の制限のせいで多数のモバイル端末がAPと首尾よく関連付けられ得ないという関連する技術上の問題が解決される。多数の関連付けイベントが並行して処理される必要があるとき、初めは依然としてSTAが関連付けられ得、ユーザエクスペリエンスが改善される。
加えて、APとWLANコントローラとの間の関連付けクエリ要求および関連付けクエリ応答は組み合わされてよい。したがって、APとWLANコントローラとの間の占有される帯域幅をはるかに小さくでき、システム並行処理能力が高められる。最終的に、これにより、ユーザ関連付けの速度が増し、システム並行処理能力は高められ、過負荷後のシステムの劣化リスクを防止するという広範囲の効果が達成される。
当業者ならば、本明細書において開示されている実施形態において説明された例と組み合わせて、電子的ハードウェア、またはコンピュータソフトウェアと電子的ハードウェアとの組み合わせによって、モジュールおよびアルゴリズム段階が実装され得ることを認識し得る。当該機能がハードウェアで実行されるか、ソフトウェアで実行されるかは、技術的解決手段の特定の用途および設計制約条件に依存する。当業者ならば、異なる方法を使用して、特定の用途ごとに、説明された機能を実装し得る。しかしながら、そのような実装が本発明の範囲を超えるものとみなされるべきではない。
当業者ならば明確に理解し得るように、説明を簡便かつ簡潔にする目的で、上述のシステム、装置、およびモジュールの詳細な動作プロセスについては、上述の方法の実施形態における対応するプロセスを参照されたい。詳細はここでは説明しない。
本願において提供されているいくつかの実施形態では、開示されているシステム、装置、および方法は、他の方式で実装されてよいことが理解されるべきである。例えば、説明されている装置の実施形態は、例に過ぎない。例えば、モジュールの分割は、論理的な機能の分割に過ぎず、実際の実装では、他の分割であってよい。例えば、複数のモジュールまたはコンポーネントが組み合わされてよく、もしくは別のシステムの中に統合されてよく、または、いくつかの機能が無視されてよく、もしくは実行されなくてよい。加えて、表示された、または論じられた相互結合または直接結合または通信接続は、いくつかのインタフェースを介して実装されてよい。装置間またはユニット間の間接結合または通信接続は、電子的または他の形態で実装されてよい。
別個の部分として説明されているモジュールは、物理的に分かれていてもいなくてもよく、モジュールとして表示されている部分は、物理的モジュールであってもなくてもよく、一か所に配置されてよく、または複数のネットワークモジュール上に分散されてもよい。実施形態の解決手段の目的が達成されるよう、ユニットの一部または全部が実際の必要性に応じて選択されてよい。
加えて、本発明の実施形態の機能モジュールは、1つの処理モジュールの中に統合されてよく、または、モジュールの各々は、物理的に単独で存在してよく、もしくは2つまたはそれより多くのモジュールが1つのモジュールの中に統合される。
機能がソフトウェア機能モジュールの形態で実装され、独立した製品として販売または使用されるとき、機能はコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。本発明の技術的解決手段、または技術的解決手段の一部は、ソフトウェア製品の形態で実装されてよい。ソフトウェア製品は、記憶媒体に格納され、本発明の実施形態に説明されている方法の段階の全部または一部を実行するよう(パーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワークデバイス、または同様のものであってよい)コンピュータデバイスに命令するための命令を備える。記憶媒体は、ランダムアクセスメモリ(英語:random−access memory、略してRAM)、リードオンリメモリ(英語:read−only memory、略してROM)、フラッシュメモリ(英語:flash memory)、ハードディスクドライブ(英語:hard disk drive、略してHDD)、ソリッドステートドライブ(英語:solid−state drive、略してSSD)、磁気テープ(英語:magnetic tape)、フロッピー(登録商標)ディスク(英語:floppy(登録商標) disk)、光ディスク(英語:optical disc)、またはこれらの任意の組み合わせであってよい。
上述の説明は、本発明の具体的な実装方式に過ぎず、本発明の保護範囲を限定するよう意図されてはいない。本発明において開示されている技術的範囲内で当業者が容易に考え出したいかなる変更または置き換えも、本発明の保護範囲に当然に含まれる。したがって、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に当然にしたがう。