JP2018518702A - マイクロリソグラフィ投影装置の照明系及びそのような系内の照射分布を調節する方法 - Google Patents

マイクロリソグラフィ投影装置の照明系及びそのような系内の照射分布を調節する方法 Download PDF

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Abstract

マイクロリソグラフィ投影装置(10)の照明系は、面(S)上の投影光の照射分布を調節する照射調節ユニット(52)を含む。照射調節ユニット(52)は、光偏向要素(55)のアレイを有する空間光変調器(54a,54b;154)と、投影光を変調光路(59a,59b;159)に沿って伝播する変調光(58a,58b;158)及び非変調光路(63;163a,163c,163d)に沿って伝播する非変調光(60a,60b;160a,160c,160d)に分割する光スプリッタ(56a,56b;56;156a)とを含む。空間光変調器(54a,54b;154)は、変調光路(59a,59b;159)にのみ配置され、非変調光路(63;163a,163c,163d)には配置されない。変調光(58a,58b;158)と非変調光(60a,60b;160a,160c,160d)は面上で重なる。【選択図】図3

Description

本発明は、一般的にマイクロリソグラフィの分野に関し、特に、投影露光装置及びマスク検査装置に使用される照明系に関する。本発明は、特に、そのような照明系内の面上の光照射分布を調節することに関する。面は、例えば、視野平面又は瞳平面である場合があり、面はまた、光学インテグレータのような光学要素の境界面である場合がある。
マイクロリソグラフィ(フォトリソグラフィ又は簡易的にリソグラフィとも呼ばれる)は、集積回路、液晶ディスプレイ、及び他の微細構造デバイスの製作のための技術である。マイクロリソグラフィ処理は、エッチング処理との併用で基板、例えば、シリコンウェーハ上に形成された薄膜スタック内に特徴部をパターン化するのに使用される。製作の各層において、最初にウェーハは、深紫外(DUV)光、真空紫外(VUV)光、又は極紫外(EUV)光のような放射線に対して感受性を有する材料であるフォトレジストで被覆される。次いで、フォトレジストをその上に有するウェーハは、投影露光装置内で投影光に露光される。装置は、マスクパターンによって決定されるある一定の場所でのみフォトレジストが露光されるように、パターンを含有するマスクをフォトレジストの上に投影する。露光の後に、フォトレジストが現像され、マスクパターンに対応する像が生成される。次いで、エッチング処理は、このパターンをウェーハ上の薄膜スタック内に転写する。最後に、フォトレジストが除去される。異なるマスクを用いたこの工程の繰り返しは、多層微細構造化構成要素をもたらす。
投影露光装置は、典型的には、光源と、光源によって生成された投影光でマスクを照明する照明系と、マスクを位置合わせするためのマスク台と、投影対物系と、フォトレジストで被覆されたウェーハを位置合わせするためのウェーハ位置合わせ台とを含む。照明系は、例えば、矩形又は湾曲スリットの形状を有する場合があるマスク上の視野を照明する。
現在の投影露光装置では、2つの異なるタイプの装置の間で区別を付けることができる。一方のタイプでは、ウェーハ上の各ターゲット部分は、マスクパターン全体をこのターゲット部分の上に1回で露光することによって照射される。そのような装置は、一般的にウェーハステッパと呼ばれる。一般的にステップ・アンド・スキャン装置又はスキャナと呼ばれる他方のタイプの装置では、各ターゲット部分は、マスクパターンを投影ビームの下で走査方向に沿って徐々に走査し、一方、それと同期して基板をこの方向と平行又は逆平行に移動することによって照射される。ウェーハの速度とマスクの速度の比は、通常は1よりも小さく、例えば、1:4である投影対物系の倍率に等しい。
「マスク」(又はレチクル)という用語は、パターン化手段として広義に解釈されることは理解されるものとする。一般的に使用されるマスクは、不透明又は反射性パターンを含有し、例えば、バイナリ、交互位相シフト、減衰位相シフト、又は様々な混成マスクタイプとすることができる。しかし、アクティブマスク、例えば、プログラム可能ミラーアレイとして実現されたマスクも存在する。プログラム可能LCDアレイも、同じくアクティブマスクとして使用することができる。
マスク検査装置では、検査されるマスクはレジスト上に投影されず、CCDカメラのような電子結像デバイス上に投影される。対物系によって結像デバイス上に生成される空中像は、露光装置におけるように縮小されることはなく、むしろ強く拡大される。しかし、投影露光装置の照明系とマスク検査装置とは、かなり類似している。
微細構造デバイスを製造するための技術が進歩する時に、照明系に対しても絶えず高まる要求が存在する。理想的には、照明系は、マスク上の照明視野の各点を十分に定義された角度及び空間照射分布を有する投影光で照明する。
a)角度照射分布の調節
角度照射分布という用語は、マスク平面内の特定の点に向けて収束する光束の全光エネルギが、光束を構成する光線の異なる方向の間でどのように配分されるかを説明するものである。
マスク上に入射する投影光の角度照射分布は、通常、フォトレジストの上に投影されるパターンの種類に適応される。多くの場合に、角度照射分布は、パターン内に含まれる特徴部のサイズ、向き、及びピッチに依存する。最も一般的に使用される投影光角度照射分布は、従来照明設定、環状照明設定、並びに二重極照明設定及び四重極照明設定と呼ばれる。これらの用語は、照明系の瞳平面内の照射分布を意味する。例えば、環状照明設定を使用すると、瞳平面内で環状領域だけが照明される。従って、投影光の角度照射分布には小さい角度範囲しか存在せず、全ての光線が、マスク上に類似の角度で斜方入射する。
角度照射分布がマスク上の照明視野にわたって意図せずに変化する場合に、通常、この変化は、感光面上に生成される像の品質に対して悪影響を有する。例えば、角度照射分布が完全に均衡のとれたものではなく、すなわち、マスク点上に一方の側から他方の側よりも多い光が入射し、感光面が投影対物系の焦点面内に完全には配置されていない場合に、感光面上の共役像点は横方向にシフトすることになる。
当業技術では、望ましい照明設定を達成するためにマスク平面内の投影光の角度照射分布を調節するための異なる手段が知られている。殆どの従来技術手法は、照明系の瞳平面内で空間照射分布を調節することに主眼を置いている。
最も単純な場合に、1又は2以上の開口を含む絞り(ダイヤフラム)が瞳平面に位置決めされる。瞳平面内の場所は、マスク平面のようなフーリエ関係が成り立つ視野平面内の角度に変換されるので、瞳平面内の開口のサイズ、形状、及び場所は、マスク平面内の角度照射分布を決定する。しかし、照明設定のいかなる変更も、絞りの交換を必要とする。絞りの交換は、僅かに異なるサイズ、形状、又は場所を有する開口を有する非常に多くの個数の絞りを必要とすることになるので、照明設定を微調節することを困難にする。更に、絞りの使用は、有意な光損失、従って、装置の収量の低下を不可避にもたらす。
従って、多くの一般的な照明系は、瞳平面の照射分布を少なくともある程度まで連続的に調節することを可能にする調節可能要素を含む。多くの照明系は、瞳平面に望ましい空間照射分布を生成する交換可能な回折光学要素を使用する。回折光学要素と瞳平面の間に設けられたズーム光学系と1対のアキシコン要素とを使用すると、この空間照射分布をある程度まで調節することができる。
数年前に、瞳平面を可変的に照明するミラーアレイを使用することが提案されている。EP 1 262 836 A1では、ミラーアレイは、1000個よりも多い微小ミラーを含むマイクロ電気機械システム(MEMS)として実現されている。ミラーの各々は、瞳平面に光スポットを生成する。これらのミラーは、2つの直交軸の周りに傾斜させることができるので、ミラーを傾斜させることによって光スポットを瞳平面にわたって自由に移動することができる。
類似の照明系は、US 2006/0087634 A1、US 7,061,582 B2、US 2007/0165202 A1、及びUS 2011/0122388 A1から知られている。
更に、光学インテグレータの光入射ファセットを可変的に照明することによって角度照射分布を視野依存方式で調節することが提案されている。そのような手法は、US 2013/0293861 A1に開示されている。この従来技術照明系では、照明系の瞳平面に望ましい照射分布を生成するために第1のミラーアレイが使用される。この瞳平面の直近には、複数の光入射ファセットを有する光学インテグレータが配置される。光入射ファセットの像は、マスク上で重ね合わされる。第1のミラーアレイによって生成される光スポットは、光入射ファセットの全面積よりも少なくとも5倍小さい面積を有する。それによって光入射ファセット上に可変光パターンを生成することができる。このようにして、照明視野の異なる部分の上に異なる角度照射分布を生成することができる。すなわち、例えば、所与の時点で照明視野内にX二重極(dipole)照明設定及びY二重極照明設定を生成することができる。
異なる照明設定を有する各部分が鮮明に境界付けられることを確実にするために、従来技術照明系ではデジタルミラーデバイス(DMD)として構成された第2のミラーアレイが使用される。この第2のミラーアレイは、第1のミラーアレイによって照明され、対物系によって光入射ファセット上に結像される。第2のミラーアレイのマイクロミラーのより大きい群を「オフ」状態にすることにより、光入射ファセット上に鮮明な境界を有する照射分布を生成することが可能である。
未公開国際特許出願PCT/EP2014/003049により、第2のミラーアレイは、鮮明な境界を確実にするためだけではなく、光入射ファセット上における光パターンを直接決定するためにも使用される。この場合に、第1のミラーアレイによって生成される光スポットが光入射ファセットよりも大きいことも可能である。
b)空間照射分布の調節
上述のように、通常はマスク上の全ての点を少なくとも走査積分後には同じ照射分布で照明するのが望ましい。走査積分後にマスク上の複数の点が異なる照射で照明される場合に、通常、ウェーハレベルにおいて臨界寸法(CD)の望ましくない変化がもたらされる。例えば、照射変化が存在する場合に、マスク上では均一な線の感光体上における像は、その長さに沿って照射変化を有する可能性もある。レジストの固定露光閾値に起因して、そのような照射変化は、線の像によって定義される構造の幅変化に直接変換される。
照明視野内の空間照射分布を修正するために、US 6,404,499 A及びUS 2006/0244941 A1は、横並びに配置され、かつ走査方向と平行に位置合わせされた不透明指状絞り要素の2つの対向するアレイを含む機械的デバイスを提案している。相互に対向する絞り要素の各対は、絞り要素の対向する端部の間の距離が変更されるように走査方向に沿って変位させることができる。このデバイスが、マスク上に対物系によって結像される照明系の視野平面に位置決めされる場合に、交差走査方向に沿って変化することが可能な走査方向幅を有するスリット状照明視野を生成することができる。照射は走査工程中に積分されるので、積分照射(場合によって照明投与量とも呼ばれる)は、照明視野内の複数の交差走査位置に対して微調節することができる。
しかし、これらのデバイスは、機械的に非常に複雑で高価である。これはまた、これらを通常は移動可能視野絞りのブレードが配置される視野平面内に又はその直近に配置しなければならないという事実に起因する。
EP 1 262 836 A1 US 2006/0087634 A1 US 7,061,582 B2 US 2007/0165202 A1 US 2011/0122388 A1 US 2013/0293861 A1 PCT/EP2014/003049 US 6,404,499 A US 2006/0244941 A1 US 2009/0116093 A1
従って、本発明の目的は、面上の所与の空間照射分布を有意な光損失を招くことなく微調節することを可能にするマイクロリソグラフィ投影露光装置の照明系を提供することである。この面は、瞳平面、視野平面、又は瞳平面と視野平面の間の平面である場合がある。
この目的は、本発明により、光源によって生成された投影光を受光するように構成された光入口と、光入口から直接的に又は好ましくは中間光学要素を通じて投影光を受光するように配置され、面上の投影光の照射分布を調節するように構成された照射調節ユニットとを含むマイクロリソグラフィ投影露光装置の照明系によって達成される。照射調節ユニットは、個々に制御されるように構成された光偏向要素のアレイを有する空間光変調器と、投影光を変調光路に沿って伝播する変調光及び変調光路とは別個の非変調光路に沿って伝播する非変調光に分割する光スプリッタとを含む。空間光変調器は、変調光路内にのみ配置され、非変調光路内には配置されない。変調光と非変調光は、面上で重なる。
本明細書では空間光変調器によって既に変調された又は変調される予定の光を表す上で「変調光」という用語を使用する。同様に、本明細書では空間光変調器によって変調されていないか又は変調される予定のない光を表す上で「非変調光」という用語を使用する。「光」という用語は、DUV光及びVUV光だけでなく、EUV光も包含する。
本発明は、リソグラフィの分野では、他の光学要素によって生成された照射分布を微調節することが多くの場合に必要であるという概念に基づいている。これは、投影光のうちの大部分は、変調する必要が全くないことを意味する。空間光変調器の使用は光損失を不可避にもたらすので、本発明により、投影光の一部、好ましくは、その最大部分は空間光変調器に誘導されず、面に向けて非変調光路に沿って直接伝播する。この直接伝播した非変調光は空間光変調器と相互作用していないので、その照射及び偏光のような他の光学特性は、空間光変調器による影響を全く受けないままに保たれる。投影光のうちで光スプリッタによって空間光変調器に向けて誘導された残留(通常は小さい)部分のみが変調を受ける。通常、変調は、投影光のうちのこの部分の空間的に分解された減衰を意味するが、時に意図しない光損失又は他の光学特性の変化も意味する。しかし、投影光のうちの(好ましくは、小さい)部分しか空間光変調器と相互作用しないので、空間光変調器に帰することができるあらゆる悪影響を最小限に留めることができる。
その一方、デジタルミラーデバイス又はLCDパネルのような利用可能な空間光変調器は、空間照射分布を調節するのに非常に有効、確実、かつ高速なデバイスである。本発明は、高度なデバイスを用いながらも通常これらのデバイスの使用に関連付けられた悪影響を最小限に保つことを可能にする。
ビーム結合器を使用することにより、照射分布を調節すべきである面上に変調光と非変調光が同じ方向から入射するように変調光路と非変調光路を結合することができる。しかし、一部の用途では、投影光の入射方向は問題ではなく、ビーム結合器を省くことができる。この場合に、面上への非変調光の入射角は、例えば、5°よりも小さいとすることができ、面上への変調光の入射角は、例えば、5°よりも大きいとすることができる。
好ましくは、光スプリッタは、照射調節ユニット上に入射する投影光のうちの少なくとも70%、好ましくは80%よりも多くが非変調光路に沿って伝播するように構成される。非変調光路に沿って伝播する光の百分率が大きい程、空間光変調器が投影光に対して有する可能性があるいかなる悪影響も小さい。
一部の実施形態では、光スプリッタは、ビームスプリッタ面を含む。そのような面は、例えば、従来のビームスプリッタキューブ内に含有される場合がある。
他の実施形態では、光スプリッタは、投影光によって照明された場合に少なくとも2つの回折次数を生成するように構成された回折光学要素を含む。この関連において、ゼロ次の光も回折光学要素の回折次数と見なされる。
一実施形態では、回折光学要素は反射性のものであり、投影光が回折光学要素上にかすめ入射の下で入射するように配置される。それによってあらゆる非ゼロ回折次数が回折光学要素から入射角とは異なる反射角で反射されるので、小さい直径を有する投影光ビームからかなり大きい断面を有する分離投影光ビームを生成することが可能になる。
より具体的には、光スプリッタから射出するゼロ次の光は、非変調光の第1の部分を形成することができ、光スプリッタから射出する非ゼロ次の光は、第2の回折光学要素上にかすめ入射の下で入射することができ、第2の回折光学要素は、非ゼロ次の光を変調光と非変調光の第2の部分に分割する。そのような構成を使用することにより、ほぼ無損失の光スプリッタ構成を達成することができ、この光スプリッタは、照明系内で小さい空間領域しか必要としない。
そのような構成では、非変調光の第2の部分は第3の回折光学要素上に入射することができ、そこから全ての回折次数が面に向けて案内される。
当然ながら、1つの変調光路及び1つの非変調光路だけではなく、複数のそのような光路を設けることが可能である。例えば、照射調節ユニットは、個々に制御されるように構成された更なる光偏向要素のアレイを有する更なる空間光変調器を含むことができる。光スプリッタは、投影光を更なる変調光路に沿って伝播する更なる変調光に更に分割する。更なる空間光変調器は、更なる変調光路に配置され、変調光、更なる変調光、及び非変調光は面上で重なる。
この場合に、少なくとも3つの回折次数を生成する回折光学要素を光スプリッタに使用することが想定される。
一部の実施形態では、空間光変調器の光偏向要素は、傾斜軸の周りに傾斜されるように構成されたミラーである。そのような空間光変調器は、デジタルミラーデバイス(DMD)として構成することができる。
一部の実施形態では、照明系は、空間光変調器を面上に結像する対物系を含む。この場合に、空間光変調器上で変調された照射分布は、場合によって1とは別個の倍率で面上に再現される。
照明系は、投影光によって照明されるマスクを配置することができるマスク平面と、複数の2次光源を生成するように構成された光学インテグレータとを含むことができる。光学インテグレータは、各々が2次光源のうちの1つに関連付けられて面上に配置された複数の光入射ファセットを含む。これらの光入射ファセットの像は、マスク平面内で少なくとも実質的に重なる。照明系は、照射調節ユニットを可変的に照明するように構成された瞳形成ユニットを更に含む。そのような構成を使用することにより、マスクレベルにおける角度光分布を視野依存方式で微調節するために照射調節ユニットを使用することができる。
照射調節ユニットを可変的に照明する瞳形成ユニットは、ビーム偏向要素のアレイを含むことができ、各々は、ビーム偏向要素によって生成される偏向角を変更することによって連続的に可変である位置で空間光変調器上のスポットを照明するように構成される。そのようなビーム偏向要素は、例えば、2つの傾斜角の周りに連続的に傾斜させることができるマイクロミラー又は音響光学要素として実現することができる。
本発明の主題はまた、マイクロリソグラフィ投影装置の照明系の面上の投影光の照射分布を調節する方法である。本方法は、a)投影光を変調光と非変調光に分割する段階と、b)変調光を空間光変調器に、かつ空間光変調器から面に向ける段階と、c)非変調光を非変調光が空間光変調器と相互作用することなく面上で変調光と重なるように面上に向ける段階とを含む。
投影光のうちの少なくとも70%は、非変調光路に沿って伝播することができる。
段階a)では、回折光学要素が投影光を分割することができる。
投影光は、回折光学要素上にかすめ入射の下で入射することができる。
光スプリッタから射出するゼロ次の光は、非変調光の第1の部分を形成することができる。光スプリッタから射出する非ゼロ次の光は、第2の回折光学要素上にかすめ入射の下で入射することができ、第2の回折光学要素は、非ゼロ次の光を変調光と非変調光の第2の部分に分割する。
非変調光の第2の部分は、第3の回折光学要素上に入射することができ、そこから全ての回折次数が、面に向けて案内される。
空間光変調器は、面上に結像することができる。
一実施形態では、光学インテグレータは、複数の2次光源を生成する。光学インテグレータは、各々が2次光源のうちの1つに関連付けられて面上に配置された複数の光入射ファセットを含む。光入射ファセットの像は、マスク平面上で少なくとも実質的に重ね合わされる。
瞳形成ユニットは、照射調節ユニットを可変的に照明する。
定義
本明細書では、いずれかの電磁放射線、特に可視光、UV光、DUV光、VUV光、及びEUV光、並びにX線を表す上で「光」という用語を使用する。
本明細書では、線で説明することができる伝播経路を有する光を表す上で「光線」という用語を使用する。
本明細書では、特定の点に共通の起点を有する複数の光線を表す上で「光束」という用語を使用する。
本明細書では、特定のレンズ又は別の光学要素を通過する全ての光を表す上で「光ビーム」という用語を使用する。
本明細書では、物体が3次元空間内でどのような角度に向いているかを表す上で「向き(orientation)」という用語を使用する。通常、向きは、1組の3つの角度によって示される。
本明細書では、3次元空間内の物体の基準点の場所を表す上で「位置」という用語を使用する。通常、位置は、1組の3つの直交座標によって示される。従って、向きと位置は、3次元空間内の物体の配置を完全に表している。
本明細書では、3次元空間内のいずれかの2次元区域を表す上で「面」という用語を数学的な意味に対して使用する。面は、物体の外側部分とすることができ、又は通常は視野平面又は瞳平面の場合にそうであるように、物体から完全に分離することができる。
本明細書では、マスク平面又はマスク平面に対して光学的に共役なあらゆる他の平面を表す上で「視野平面」という用語を使用する。
「瞳平面」という用語は、視野平面に対して(少なくとも近似的に)フーリエ関係が確立される平面のことである。一般的に瞳平面内では、マスク平面内の異なる点を通過する周辺光線が交わり、主光線が光軸と交わる。当業技術では通例であるように、瞳平面が実際には数学的な意味で平面ではなく、若干湾曲しており、従って、厳密な意味では瞳面と呼ぶべきである場合でも「瞳平面」とう用語を使用する。
本明細書では、位置に依存しない特性を表す上で「均一」という用語を使用する。
「光学ラスター要素」という用語は、本明細書では、複数の隣接する光学チャネルのうちの1つに各光学ラスター要素が関連付けられるように他の同一又は類似光学ラスター要素と共に配置されるあらゆる光学要素、例えば、レンズ、プリズム、又は回折光学要素を表す上で使用する。
本明細書では、NAが開口数であり、aが照明視野面積である時に、積NA・aを増大させる光学系を表す上で「光学インテグレータ」という用語を使用する。
本明細書では、2つの平面の間、例えば、視野平面と瞳平面の間にフーリエ関係を確立する(少なくとも近似的に)光学要素又は光学系を表す上で「コンデンサー」という用語を使用する。
本明細書では、結像関係がその間に確立される複数の平面を表す上で「共役平面」という用語を使用する。そのような関係は、物体点から発散する光束が共役像平面内の点に収束することによって特徴付けられる。
本明細書では、視野平面内の位置への物理量のいずれかの関数依存性を表す上で「視野依存性」という用語を使用する。
本明細書では、光が入射する実面又は虚面にわたって全照射がどのように変化するかを表す上で「空間照射分布」という用語を使用する。通常、空間照射分布は、x,yが面上の点の空間座標である時に関数Is(x,y)によって表すことができる。
本明細書では、光束の照射が、光束を構成する光線の角度に依存してどのように変化するかを表す上で「角度照射分布」という用語を使用する。通常、角度照射分布は、α,βが光線の方向を表す角座標である時に、関数Ia(α,β)によって表すことができる。角度照射分布が視野依存性を有する場合に、Iaは、視野座標の関数、すなわち、Ia=Ia(α,β,x,y)にもなる。角度照射分布の視野依存性は、x,yにおけるIa(α,β,x,y)のテイラー(又は別の適切な)展開の1組の展開係数aijによって説明することができる。
以下の詳細説明を添付図面に関連付けて参照することで、本発明の様々な特徴及び利点をより容易に理解することができる。
本発明の一実施形態による投影露光装置の概略斜視図である。 角度照射分布の様々な欠陥を示す図1に示す投影露光装置によって投影される特定のマスクの拡大斜視図である。 図1に示す装置の一部である照明系を通る子午断面図である。 図3に示す照明系内に含有されるミラーアレイの斜視図である。 図3に示す照明系内に含有される空間光変調器のうちの1つの斜視図である。 図3に示す照明系内に含有される光学インテグレータの斜視図である。 ミラーアレイと図4及び図5に示す空間光変調器のうちの1つとを通る非常に概略的な子午断面図である。 図5に示す空間光変調器であるが2つの極で照明された空間光変調器の斜視図である。 図6に示す光学インテグレータであるが2つの極で照明された光学インテグレータの斜視図である。 光学インテグレータの光学ラスター要素及びコンデンサーのみを示す照明系の一部分を通る略子午断面図である。 図11aは、空間光変調器のうちの1つの上面図であり、図11bは、図3に示す光学インテグレータの上面図である。 光学インテグレータの光入射ファセット上の照射分布を示す図である。 図12に示す光入射ファセットによって生成されたX方向に沿う走査積分照射分布を示すグラフである。 光学インテグレータの光入射ファセット上の別の照射分布を示す図である。 図14に示す光入射ファセットによって生成されたX方向に沿う走査積分照射分布を示すグラフである。 光スプリッタが回折光学要素として構成された第2の実施形態による照射減衰ユニットを通る子午断面図である。 投影光がいくつかの回折光学要素上にかすめ入射の下で入射する第3の実施形態による照射減衰ユニットの斜視図である。 図17に示す照射減衰ユニットのXZ平面内の断面図である。 図17に示す照射減衰ユニットのYZ平面内の断面図である。 重要な方法段階を示す流れ図である。
I.投影露光装置の一般構成
図1は、本発明による投影露光装置10の非常に簡略化した斜視図である。装置10は、例えば、エキシマレーザとして実現することができる光源11を含む。この実施形態では、光源11は、193nmの中心波長を有する投影光を生成する。他の波長、例えば、157nm又は248nmも同様に想定される。
装置10は、光源11によって供給される投影光を下記でより詳細に説明する方式で調整する照明系12を更に含む。照明系12から射出する投影光は、マスク16上で照明視野14を照明する。マスク16は、図1に細線として略示する複数の小さい特徴部19によって形成されたパターン18を含有する。この実施形態では、照明視野14は矩形の形状を有する。しかし、他の形状、例えば、リングセグメントの照明視野14も考えられる。
レンズL1からL6を含む投影対物系20が、照明視野14の範囲のパターン18を基板24によって支持された感光層22、例えば、フォトレジストの上に結像する。シリコンウェーハによって形成することができる基板24は、感光層22の上面が投影対物系20の像平面に正確に位置付けられるようにウェーハ台(図示せず)上に配置される。マスク16は、マスク台(図示せず)を用いて投影対物系20の物体平面に位置決めされる。投影対物系20は、|β|<1である倍率βを有するので、感光層22上には照明視野14の範囲のパターン18の縮小像18’が投影される。
投影中に、マスク16及び基板24は、図1に示すY方向に対応する走査方向に沿って移動する。照明視野14は、次に、それよりも大きいパターン付き区域を連続的に結像することができるようにマスク16にわたって走査する。基板24の速度とマスク16の速度の間の比は、投影対物系20の倍率βに等しい。投影対物系20が像を反転させない場合(β>0)には、図1に矢印A1及びA2に示すように、マスク16と基板24は、同じ方向に沿って移動する。しかし、本発明はまた、マスクの投影中にマスク16及び基板24が移動しないステッパツールに対して使用することができる。
II.視野依存性角度照射分布
図2は、別の例示的なパターン18を含有するマスク16の拡大斜視図である。簡略化の目的で、パターン18は、Y方向に沿って延びる特徴部19のみを含むと仮定する。更に、Y方向に沿って延びる特徴部19は、感光層22上にX二重極照明設定を用いて最適に結像されると仮定する。
図2では、光束に関連付けられた射出瞳26aを円で例示している。光束は、走査サイクル中の最初の時点で照明視野14のある一定のX位置に位置付けられた視野点に向けて収束する。射出瞳26a内でX方向に沿って分離された2つの極27aは、投影光がこの視野点に向けて伝播する方向を表している。各極27a内に集中する光エネルギは等しいと仮定する。従って、+X方向から入射する投影光は、−X方向から入射する投影光と同じエネルギを有する。特徴部19がパターン18にわたって均一に配分されると仮定しているので、このX二重極照明設定は、マスク16上の各視野点上に生成されるはずである。
26bで表示している別の射出瞳は、走査サイクルの後の時点で照明視野14の別のX位置に位置付けられた視野点に向けて収束する光束に関連付けられる。各極27b内に集中する光エネルギはこの場合にも等しい。しかし、極27bに関連付けられた光は、理想的な極27aに関連付けられた光の光円錐と比較して傾斜される。この傾斜は、視野点が同じ量の投影光を受光するが、投影光が視野点上に入射する方向が、特徴部19を感光層22上に結像するのには理想的でないことを意味する。
26cで表示している更なる射出瞳は、照明視野14内の更なるX位置に位置付けられる点に関連付けられる。ここで、投影光が視野点上に入射する方向は、再び特徴部19を結像するのに理想的であると仮定する。従って、極27cに関連付けられた光円錐は、理想的な射出瞳26aに関連付けられた円錐と同じ円錐角及び向きを有する。しかし、極27cは均衡がとれておらず、すなわち、極27c内に集中する光エネルギは互いに異なる。従って、+X方向から入射する投影光は、−X方向から入射する投影光よりも低いエネルギを有する。
以上により、射出瞳26aで表す理想的な角度照射分布は、照明視野14内の各X位置で得られるわけではないことが明らかになる。従って、角度照射分布は視野依存のものであり、すなわち、角度照射分布は、様々な視野点で異なる。
視野依存性は、照明視野14の範囲でX方向だけではなくY方向に沿っても発生する場合がある。次に、マスク16上の1つの点は、走査サイクル中に照明視野14を通過する間に異なる角度照射分布に露出される。Y方向(すなわち、走査方向)に沿った視野依存性が発生する場合に、特定の視野点に関する全体効果は、異なる角度照射分布を積分することによって得られることを考慮しなければならない。
理想的な角度照射分布からの実角度照射分布の広範な更なる視野依存のずれ(field−dependent deviations)がある。例えば、一部の視野点に関連付けられた射出瞳内の極は、変形されるか、ぼけるか、又は望ましい不均一照射分布を持たない場合がある。
理想的な角度照射分布からの視野依存のずれ(field−dependent deviations)が発生する場合に、一般的に、感光層22上に形成されるパターン像の品質に対して悪影響を有する。特に、装置10を用いて生成される構造の寸法が不用意に変化する場合があり、それによってこれらの構造を含むデバイスの機能が損なわれる場合がある。従って、一般的に、照明視野14内の照明設定のあらゆる視野依存性を排除することが望ましい。
しかし、時には、角度照射分布の視野依存性を意図的に導入することが望ましい。例えば、投影対物系20又はマスク16が、感光層22上のパターン18の像に対して影響を及ぼす視野依存特性を有する場合に、この導入を好適とすることができる。例えば、製造公差、経年変化現象、又は不均一温度分布の結果として投影対物系20の結像特性の変化が発生する場合がある。マスク16の視野依存性は、多くの場合に、例えば、異なる向き又は寸法を有する特徴部の結果として発生する。多くの場合に、視野依存の悪影響は、角度照射分布の視野依存性を選択的に導入することによって首尾良く低減することができる。これらの効果のうちの一部は非常に急速に変化するので、時には、1回の走査サイクル中に角度照射分布の視野依存性を変更することが望ましい。
III.照明系の構成
図3は、図1に示す照明系12を通る子午断面図である。明瞭化の目的で、図3の図は大きく簡略化したものであり、正確な縮尺のものではない。特に、これは、異なる光学ユニットを1つ又は極めて少数の光学要素だけによって表すことを意味する。実際には、これらのユニットは、有意に多くのレンズ及び他の光学要素を含むことができる。
図示の実施形態では、光源11によって放出された投影光は、ハウジング内に設けられた開口部又はガラス窓によって形成することができる光入口13を通って照明系12に入射する。投影光は、ビーム拡大ユニット32内で拡大され、ビーム拡大ユニット32は、ほぼ平行化された光ビーム34を出力する。この目的に対して、ビーム拡大ユニット32は、いくつかのレンズを含むことができ、又は例えばミラー配置として実現することができる。
1.瞳形成ユニット
次いで、投影光ビーム34は瞳形成ユニット36に入射し、その後の平面に可変空間照射分布を生成する。この目的のために、瞳形成ユニット36は、アクチュエータを用いて2つの直交軸の周りに個々に傾斜させることができる小さいミラー40のアレイ38を含む。図4は、2つの平行光ビーム42、44が、これらの光ビームが入射するミラー40の傾斜角に依存して異なる方向にどのように反射されるかを示すミラーアレイ38の斜視図である。図3及び図4では、ミラーアレイ38は6x6個のミラー40のみを含むが、実際には数百個又は数千個のミラー40さえも含むことができる。
瞳形成ユニット36は、両方共に照明系12の光軸OAに対して傾いた第1の平面48aと第2の平面48bとを有するプリズム46を更に含む。これらの傾いた面48a、48bでは、入射光は内部全反射によって反射される。第1の面48aは、入射光をミラーアレイ38のミラー40に向けて反射し、第2の面48bは、ミラー40から反射された光をプリズム46の射出面49に向けて誘導する。従って、射出面49から射出する光の角度照射分布は、ミラーアレイ38のミラー40を個々に傾斜させることによって変更することができる。瞳形成ユニット36に関する更なる詳細は、US 2009/0116093 A1から集めることができる。
瞳形成ユニット36によって生成された角度照射分布は、第1のコンデンサー50を用いて空間照射分布に変換される。他の実施形態では省くことができる第1のコンデンサー50は、入射投影光を全体的に52で表示している照射調節ユニットに向けて誘導する。
2.照射調節ユニット
照射調節ユニット52は、第1の空間光変調器54aと第2の空間光変調器54bを含む。各空間光変調器54a、54bは、個々に制御されるように構成された光偏向要素55のアレイを含む。図3に図示の実施形態では、光偏向要素55は、この図の拡大抜粋図C及び第1の空間光変調器54aの斜視図である図5の拡大抜粋図C’で見ることができるように、マイクロミラーである。ミラーアレイ38のミラー40とは対照的に、各光偏向要素55は、2つの安定作動状態、すなわち、面Sに投影光を向けて誘導する「オン」状態と、投影光を光吸収面57a又は57bに向けて誘導する「オフ」状態とのみを有する。空間光変調器54a、54bは、例えば、ビームプロジェクター内で一般的に使用される場合のように、デジタルミラーデバイス(DMD)として実現することができる。そのようなデバイスは、2つの作動状態の間で毎秒何千回も切り換えを行うことができる数百万個までのマイクロミラーを含むことができる。
照射調節ユニット52は、第1のビームスプリッタキューブ56aと第2のビームスプリッタキューブ56bを更に含む。第1のビームスプリッタキューブ56aは、照射調節ユニット52に入射する投影光を第1の変調光58aと第1の非変調光60aに分割する。第1の変調光58aは、第1の空間光変調器54aが配置された第1の変調光路59aに沿って伝播する。第1の空間光変調器54aからの反射後に、第1の変調光58aは面S上に入射する。
第2のビームスプリッタキューブ56aは、第1のビームスプリッタキューブ56aから射出した第1の非変調光60aを第2の変調光58bと第2の非変調光60bに分割する。第2の変調光58bは、第2の空間光変調器54bが配置された第2の変調光路59bに沿って伝播する。第2の空間光変調器54bからの反射後に、第2の変調光58bは面S上に入射する。
第1の非変調光60a及び第2の非変調光60bがそれに沿って伝播する非変調光路63内には空間光変調器は配置されない。従って、非変調光60a、60bは、照射調節ユニット52を通っていかなる変調も受けずに伝播する。非変調光60a、60bも面S上に入射し、そこで第1の変調光58a及び第2の変調光60bと重なる。
この実施形態では、第1及び第2の変調光58a、58bは、面S上に反対方向から斜方入射し、それに対して非変調光60bの入射角は90°である。照射調節ユニット52のこの特定の用途では、第1及び第2の変調光58a、58bの入射角は、照明系12の機能に対して殆ど効果を持たない。しかし、追加のミラー及びビーム結合器を使用することにより、第1及び第2の変調光58a、58bを面S上に同じく垂直に入射するように向け直すことができる。
各変調光路59a、59b内には、空間光変調器54a、54bと面Sの間に結像レンズ64a及び64bが配置される。各結像レンズ64a、64bは、空間光変調器54a、54bを面S上に結像する。光偏向要素55が配置された物体平面66は面Sに対して傾いているので、結像レンズ64a、64bは、Scheimpflug条件が満たされるように配置することができる。各物体平面66間の結像関係は、空間光変調器54a、54b上の変調照射分布が、可能な場合は1とは別個の倍率によって面S上で再現されることを確実にする。
この実施形態では、各ビームスプリッタキューブ56a、56bは、90:10という分割比を有する。従って、投影光のうちの10%が第1の空間光変調器54aによって変調され、投影光のうちの10%x90%=9%が第2の空間光変調器54bによって変調される。光減衰ユニット52に入射した投影光のうちの81%に対応する第2の非変調光60bは、いかなる変調も受けずに面S上に入射する。ビームスプリッタキューブ56a、56bの分割比を変更することにより、空間光変調器54a、54bによって変調される光の量に対して異なる値を設定することができる。
3.光学インテグレータ
この実施形態では、照射調節ユニット52によって照明される面Sは、光学インテグレータ68の前部境界面である。図3に示す光学インテグレータ68は、光学ラスター要素74の第1のアレイ70と第2のアレイ72を含む。図6は、2つのアレイ70、72の斜視図である。各アレイ70、72は、支持板の各側にそれぞれX方向及びY方向に沿って延びる円柱レンズの平行アレイを含む。2つの円柱レンズが交差する空間領域が光学ラスター要素74を形成する。従って、各光学ラスター要素74は、円柱曲面を有するマイクロレンズと見なすことができる。円柱レンズの使用は、特に光学ラスター要素74の屈折力がX方向とY方向とに沿って異なるべきである場合であれば有利である。光学インテグレータ68上の正方形照射分布を通常そうであるように、スリット形照明視野14に変形される場合は異なる屈折力が必要である。以下では、空間光変調器52に向く光学ラスター要素74の面を光入射ファセット75とも呼ぶ。
第1及び第2のアレイ70、72の光学ラスター要素74は、第1のアレイ70の1つの光学ラスター要素74が第2のアレイ72の1つの光学ラスター要素74と1対1対応で関連付けられるように互いに前後に配置される。互いに関連付けられた2つの光学ラスター要素74は、共通軸に沿って位置合わせされ、光学チャネルを定義する。光学インテグレータ68内では、1つの光学チャネル内で伝播する光ビームは、他の光学チャネル内で伝播する光ビームと交差せず又は重ならない。従って、光学ラスター要素74に関連付けられた光学チャネルは互いから光学的に分離される。
この実施形態では、照明系12の瞳平面76は、第2のアレイ72の背後に位置付けられるが、その前に配置することも同等に可能である。第2のコンデンサー78は、瞳平面76と調節可能視野絞り82が配置された視野絞り平面80との間にフーリエ関係を確立する。
視野絞り平面80は、光学インテグレータ68の光入射ファセット75内又はその直近に位置付けられたラスター視野平面84に対して光学的に共役である。この共役性は、ラスター視野平面84内の各光入射ファセット75が、それに関連付けられた第2のアレイ72の光学ラスター要素74及び第2のコンデンサー78によって視野絞り平面80全体上に結像されることを意味する。全ての光学チャネル内の光入射ファセット75上の照射分布の像は、視野絞り平面80内で重なり、その結果、マスク16の非常に均一な照明がもたらされる。マスク16の均一照明を説明する別の手法は、各光学チャネルによって瞳平面76内に生成される照射分布に基づくものである。多くの場合に、この照射分布を2次光源と呼ぶ。全ての2次光源は、異なる方向からの投影光で視野絞り平面80を共通に照明する。2次光源が「暗い」場合に、この特定の光源に関連付けられた(小さい)方向範囲からの光はマスク16上に入射しない。従って、瞳平面76内に形成された2次光源を単純にオン及びオフに切り換えることによってマスク16上に望ましい角度光分布を設定することができる。この設定は、光学インテグレータ68上の照射分布を瞳形成ユニット36を用いて変更することによって達成される。
4.視野絞り対物系
視野絞り平面80は、マスク台(図示せず)を用いてマスク16が配置されたマスク平面88上に視野絞り対物系86によって結像される。マスク平面88上には調節可能視野絞り82も結像され、調節可能視野絞り82は、少なくとも走査方向Yに沿って延びる照明視野14の短辺を定義する。視野絞り対物系86とマスク16の間には、照明系10内のハウジング内に設けられた開口部又はガラス窓によって形成することができる光射出口89がある。
瞳形成ユニット36、並びに第1及び第2の空間光変調器54a、54bは制御ユニット90に接続され、制御ユニット90は、次に、パーソナルコンピュータとして示す全体システム制御器92に接続される。制御ユニット90は、マスク平面88内の角度照射分布が均一であるように又は望ましい視野依存角度照射分布が得られるように瞳形成ユニット36のミラー40及び空間光変調器54a、54bの光偏向要素55を制御するように構成される。
以下では、上述のことがどのように達成されるかを説明する。
IV.照明系の機能及び制御
1.瞳形成
図7は、瞳形成ユニット36が第1及び第2の空間光変調器54a、54bの光偏向要素55上にどのようにして照射分布を生成するかを略示している。簡略化の目的で、ビームスプリッタキューブ56a、56bを示していない。
ミラーアレイ38の各ミラー40は、空間光変調器54a、54bの物体平面66上で、それぞれのミラー40によって生成される偏向角を変更することによって可変である位置にスポット94を照明するように構成される。従って、スポット94は、ミラー40をその傾斜軸の周りに傾斜させることによって物体平面66にわたって自由に移動することができる。このようにして、物体平面66上に様々な異なる照射分布を生成することができる。スポット94は、95の場所に示すように部分的又は完全に重なることも可能である。次に、段階的(graded)な照射分布を同じく生成することができる。
図8は、第1の空間光変調器54aに対する図5と類似の斜視図である。ここで、瞳形成ユニット36が、各々が正確に6×6個の光偏向要素55にわたって延びる2つの正方形の極27からなる照射分布を物体平面66上に生成したと仮定する。極27は、YZ平面に関して鏡面対称に配置される。第2の空間光変調器54b上に生成される照射分布はこれと同一である。
結像レンズ64a、64bは、図9に示すように、変調光58a、58bからこの照射分布の基本的に同一かつ重なる像を光学インテグレータ68(又はその光入射ファセット75)の面S上に形成する。この関連において、空間光変調器54a、54b上に形成される照射分布が光学インテグレータ68上で同一に再現されるように(結像レンズ64a、64bの倍率に起因して起こり得るスケーリングを除いて)、全ての光偏向要素55が「オン」状態にあると仮定する。簡略化の目的で、空間光変調器54a、54bの隣接光偏向要素55を分離する間隙の像を無視した。光入射ファセット75上に示す規則的なグリッドは、光偏向要素55の境界線の像を表すが、この像は、極27の外側には出現せず、図9では単に例示の理由から示している。
これに加えて、空間光変調器54a、54b上に生成された照射分布は、再度光学インテグレータ68の面S上に非変調光60bによって形成される。この非変調光60bは投影光全体の81%を表すので、面SS上で重なる3つの照射分布は、定量的にではなく定性的にのみ同一である。
2.視野依存性
光入射ファセット75はラスター視野平面84内に位置付けられるので、光入射ファセット75上の照射分布は、第2のアレイ72の光学ラスター要素74及び第2のコンデンサー78を通して視野絞り平面80上に結像される。
ここで、この結像を図3からの正確な縮尺のものではない拡大抜粋図である図10を参照して以下に説明する。ここで、光学インテグレータ68の光学ラスター要素74の2つの対及び中間視野絞り平面80のみを略示している。
単一光学チャネルに関連付けられた2つの光学ラスター要素74を以下で第1のマイクロレンズ101及び第2のマイクロレンズ102と呼ぶ。時には、マイクロレンズ101、102を視野フライアイレンズ及び瞳フライアイレンズと呼ぶ。特定の光学チャネルに関連付けられたマイクロレンズ101、102の各対は、瞳平面76内に2次光源106を生成する。図10の上半分では、実線、点線、及び破線で示す収束光束L1a、L2a、及びL3aが、第1のマイクロレンズ101の光入射ファセット75の異なる点の上にそれぞれ入射すると仮定する。2つのマイクロレンズ101、102及びコンデンサー78を通った後に、各光束L1a、L2a、及びL3aは、焦点F1、F2、及びF3にそれぞれ収束する。図10の上半分から、光線が光入射ファセット75上に入射する点と、これらの光線が視野絞り平面80(又はあらゆる他の共役視野平面)を通過する点とは光学的に共役であることが明らかになる。
図10の下半分は、平行化された光束L1b、L2b、及びL3bが第1のマイクロレンズ101の光入射ファセット75の異なる領域上に入射する場合を示している。光学インテグレータ68上に入射する光は、通常は実質的に平行化されるので、これはより現実的な場合である。光束L1b、L2b、及びL3bは、第2のマイクロレンズ102に位置付けられた共通焦点Fに集束され、次いで、再び平行化されて視野絞り平面80を通過する。この場合も、光学共役性の結果として、光束L1b、L2b、及びL3bが光入射ファセット75上に入射する領域は、視野絞り平面80内で照明される領域に対応することを見ることができる。当然ながら、これらの考察は、マイクロレンズ101、102がX方向とY方向の両方に沿って屈折力を有する場合にX方向とY方向に対して別々に適用される。
従って、光入射ファセット75上の各点は、中間視野絞り平面80内の共役点に、従って、マスク16上の照明視野14内の共役点に直接に対応する。従って、光入射ファセット75上の点での照射に選択的に影響を及ぼすことにより、照明系の光軸OAに対する光入射ファセット75の位置に依存する方向から照明視野14内の共役点上に入射する光線の照射に影響を及ぼすことができる。光軸OAからこの光入射ファセット75の間の距離が大きい程、光線がマスク16上の点上に入射する際の角度は大きい。
3.光入射ファセット上の照射の修正
照明系12では、光入射ファセット75上の点上の照射を調節するために照射調節ユニット52が使用される。図9では、各極27が、2つの空間光変調器54a、54bの光偏向要素55の重ね合わせ像である複数の小区域55’にわたって延びることを見ることができる。第1の空間光変調器54aの光偏向要素55のうちの1つが「オフ」状態に入れられた場合に、ある一定の光入射ファセット75上の共役区域は、第1の空間光変調器54aによって照明されなくなり、従って、陰り55a’を形成する。投影光のうちの10%が第1の空間光変調器54a上に入射するので、第2の空間光変調器54bの対応する光偏向要素55が「オン」状態にあると仮定すると、陰り55a’における照射は10%だけ低減される。
第2の空間光変調器54bの対応する光偏向要素55が同じく「オフ」状態にある場合に、照射は9%だけ更に低減されて81%になる。図9には、そのような区域をより濃いモノクロ階調を用いて示し、更に55aa’で表示している。
非変調光60bだけではなく変調光58a、58bも入射する区域内では、照射は実質的に100%である。投影光と第1及び第2の空間光変調器54a、54bとの相互作用に起因する光損失は、主として回折、隣接光偏向要素55の間の間隙により、更に光偏向要素55がマイクロミラーとして構成される場合はその非理想的な反射係数によって引き起こされる。しかし、空間光変調器54a、54b上には投影光のうちの100%ではなく19%しか入射しないので、これらの光損失は比較的小さい。
第1の空間光変調器54a及び光学インテグレータ68それぞれの上面図である図11a及び図11bに投影光の減衰を更に例示している。
第1の空間光変調器54a上の太い点線は、そのミラー平面を各々が3×3個の光偏向要素55を含む複数の物体区域110に概念的に分割する。対物系58は、光学インテグレータ68上に各物体区域110の像を形成する。この像を以下では像区域110’と呼ぶ。各像区域110’は、光入射ファセット75と完全に一致し、すなわち、像区域110’は、光入射ファセット75と同じ形状、サイズ、及び向きを有する。各物体区域110は、3x3個の光偏向要素55を含み、像区域110’も光偏向要素55の3x3個の像55’を含む。
図11aには、瞳形成ユニット36による投影光で完全に照明された第1の空間光変調器54aの8つの物体区域110がある。これら8つの物体区域110は、2つの極27を形成する。物体区域110のうちの一部において入射投影光が対物系58に向けてではなく吸収体57bに向けて誘導される「オフ」状態にあるように黒い正方形で表した1、2、又は3以上の光偏向要素55dが制御ユニット90によって制御されることを見ることができる。従って、光偏向要素55を「オン」状態と「オフ」状態の間で切り換えることにより、図11bに示すように、投影光が光入射ファセット75上の像区域110’内の対応する領域上に入射することを可変的に阻止することができる。図9を参照して上述した陰り55a’を形成するこれらの領域は、非変調光60b及び時には第2の空間光変調器54bがどのように制御されるかに依存して第2の変調光路59bに沿って伝播する変調光58bによって依然として照明されることでオフ状態にはない。
図10を参照して上述したように、各光入射ファセット75上の照射分布は、視野絞り平面80上に結像され、かつその上で重ね合わされる。光入射ファセット75が、図12に示すように1又は2以上の陰り55a’を含む場合に、それに関連付けられた光学チャネルによってマスク平面88内に生成される照射分布も、ある一定のX位置で陰りを有することになる。従って、図13に記載のグラフに示すように、マスク上の点が照明視野14を通過する場合に、全走査積分照射は、照明視野14内の点のX位置に依存することになる。照明視野14の中心にある点は、陰りを通過しないことで最も高い走査積分照射を受けることになり、照明視野14の長手側部にある点は、異なる程度まで低減された全照射を受けることになる。従って、第1の空間光変調器54aの1又は2以上の光偏向要素55を「オン」状態から「オフ」状態に選択的に入れることによってマスク16上の角度光分布の視野依存性を修正することができる。
必要な変更を加えて同じことが第2の空間光変調器54bにも適用される。第2の空間光変調器54bを用いて、更に低減された照射レベルが与えられる。図12では、これは、異なるモノクロ階調を有するスポット56a’が存在する可能性があることを示唆する。第1のビームスプリッタキューブ56aの分割比と第2のビームスプリッタキューブ56bの分割比とが等しくなく異なる場合に、例えば、それぞれ10%及び5%である場合に、より一層大きく異なる照射レベルが得られる。
上記では、光入射ファセット75のうちの1つの上に結像される各物体区域110が3x3個の光偏向要素55のみを含むと仮定した。従って、交差走査方向Xに沿った分解能、並びに角度光分布の視野依存を修正するのに使用することができる走査積分照射レベルの個数は、比較的粗いものである。各物体区域110内の光偏向要素55の個数が増加された場合に、この分解能を改善することができる。
図14は、各物体区域110内に20x20個の光偏向要素55が含有される実施形態のための光入射ファセット75のうちの1つの上面図を示している。この場合に、図15に示すグラフ内に示すように、マスク16上でX方向に沿ってより複雑な走査積分照射分布を達成することができる。
V.代替実施形態
1.第2の実施形態−対称構成
上記で記述した第1の実施形態では、照射調節ユニット52は、ビームスプリッタキューブ56a、56b内に形成された2つのビーム分割面を含む。それによって非対称カスケード構成がもたらされるが、変調光58a、58bは、各対向する側から同じ入射角で面S上に入射する。
図16は、空間光変調器54a、54bが単一光スプリッタに関して対称に配置された第2の実施形態による照射調節ユニット52を子午断面によって示している。この実施形態の光スプリッタは、複数の微小回折構造114を支持する基板112を含む回折光学要素56によって形成される。通常、これらの構造114は、規則的な回折格子を形成するが、他の構成、例えば、コンピュータ発生ホログラムを想定することができる。
回折光学要素56は、入射投影光のうちの80%が、回折光学要素56を非変調光路63に沿って通過するゼロ次の回折次数内に集中するように構成される。入射投影光のうちのこの部分は、空間光変調器54a、54bのいずれとも相互作用することなく面S上に入射する非変調光60を形成する。
残りの投影光は、+1回折次数と−1回折次数の間で均等に配分され、回折光学要素56をある角度で射出する。このようにして、入射投影光のうちの10%が第1の空間光変調器54aに向けて誘導され、入射投影光のうちの10%が第2の空間光変調器54bに向けて誘導される。
空間光変調器54a、54bは、第1の実施形態の場合と同じ方式で構成される。従って、光偏向要素55が「オン」位置又は「オフ」位置のいずれにあるかに基づいて、入射投影光は、面Sに向けて結像レンズ64a、64bを通して誘導されるか、又は光吸収面57a、57bの一方に向けて誘導されるかのいずれかである。従って、図16に示す照射減衰ユニット52も、空間光変調器54a、54bが配置された2つの変調光路59a及び59bを有する。
照射減衰ユニット52は、図1から図15に図示の実施形態を参照して上記で記述したものと基本的に同じ方式で機能する。2つの空間光変調器54a、54bの光偏向要素55を適切に制御することにより、面S内の照射分布を微調節することができ、このようにして角度光分布の視野依存性に必要に応じて影響を及ぼすことができる。
この実施形態では、変調光路59a、59b内の変調光58a、58bは、空間光変調器54a、54b上に入射する前には正確に等しい。しかし、投影光を変調光路59a、59b間で非対称に分割するように回折光学要素56を修正することが可能である。
2.第3の実施形態−かすめ入射
ここで、照射減衰ユニット52の第3の実施形態を図17から図19を参照して以下に説明する。図17は照射減衰ユニット52の斜視図であり、それに対して図18及び図19は、それぞれXZ平面及びYZ平面内の断面図である。
投影光は、照射減衰ユニット52に113に示す開口を通して入射すると仮定する。次いで、投影光は、第1の回折光学要素156a上にかすめ入射の下で入射する。図示の実施形態では、法線に対する入射角は、好ましくは、75°と88°の間にある。第1の回折光学要素156aは、回折格子114aを支持する基板112aを含む反射要素である。
ゼロ次の回折次数の他には+1回折次数しか回折光学要素156aから射出しないように、格子パラメータが投影光の波長に適応される。投影光の波長が193nmである場合に、この目的に対しては、格子周期は少なくとも5000線/mmでなければならない。第1の回折光学要素156aによって生成されるゼロ次の回折次数は、面S上に斜方入射する非変調光の第1の部分160aを形成する。これは、図18の断面図内で最も良く見ることができる。
第1の回折光学要素156aから射出し、La+1に示す+1回折次数は、より大きくて垂直平面に配置されることを除いて第1の回折光学要素156aと同じ構成を有する第2の回折光学要素156b上に再度かすめ入射の下で入射する。すなわち、第2の回折光学要素156bは、入射投影光La+1を非変調光の第2の部分160bを形成して第3の回折光学要素156cに向けて伝播するゼロ次の光と、図19の断面図内で最も良く見ることができるように空間光変調器154に向けて回折されることで変調光158を形成する+1回折次数とに分割する。
「オン」状態にある光偏向要素55は、入射変調光158を第1の平面ミラー116aに向けて反射し、このミラー116aは、変調光160を変調光路159に沿って結像レンズ164を通して面S上に案内する。他の実施形態と同様に、結像レンズ164は、空間光変調器154の平面と面Sとの間に結像関係を確立する。従って、光偏向要素55のうちの1つの上の点から発散する光束は、面S内の共役点に収束する。
第2の回折光学要素156bから射出し、非変調光の第2の部分160bを形成する非変調のゼロ次の光は、第3の回折光学要素156c上に入射する。第3の回折光学要素156cから、全ての回折次数が面Sに向けて案内される。より具体的には、第3の回折光学要素156cによって生成された+1回折次数160cは、図18で最も良く見ることができるように面Sの向けて直接に案内され、−1回折次数は、第2の平面ミラー116bに向けて回折され、このミラー116bは、非変調光のうちのこの部分160dを面Sに向けて反射する。
第3の実施形態の照射減衰ユニット52は、非常に小さい光損失を空間的にコンパクトな設計と組み合わせる。かすめ入射効果を利用することにより、空間光変調器154上に入射する時にかなり大きい直径を有する変調光158のビームを小さい投影光ビームから生成することができる。図17では、第2の回折光学要素156b上の1次の回折光La+1のフットプリント118を比較することによってこの独特の特性が明らかになる。このフットプリント118は、第1の回折光学要素156a上の投影光のフットプリント120よりもかなり大きいサイズを有する。更に、第2の回折光学要素156bから射出する変調光158は、空間光変調器154上に入射する時に非常に高い程度まで平行化される。この平行化は、空間光変調器154による変調に有効な影響を有する。
この実施形態では、面S上に入射する非変調光は、図18で最も良く見ることができるように、第1の回折光学要素によって生成されたゼロ回折次数の光160aと、第3の回折光学要素156cによって生成された−1及び+1回折次数の光160c、160dとの組合せである。従って、非変調光は、異なる非変調光路163a、163c、及び163dに沿って伝播する。
レンズ164がミラーによって置換された場合に、照射減衰ユニット52は、30nmよりも短い、例えば、13.5nmの波長を使用するEUV投影装置に対して使用することができる。
VI.重要な方法段階
ここで、図20に示す流れ図を参照して本発明の重要な方法段階を以下に要約する。
第1の段階S1では、投影光が、変調光と非変調光に分割される。
第2の段階S2では、変調光が、空間光変調器にかつ空間光変調器から面に向けられる。
第3の段階では、非変調光は、非変調光が空間光変調器と相互作用することなく面上で変調光と重なるように面上に向けられる。
12 照明系
55 光偏向要素
68 光学インテグレータ
75 光入射ファセット
S 照明系の面

Claims (18)

  1. マイクロリソグラフィ装置(10)の照明系であって、
    a)光源(11)によって生成される投影光を受光するように構成された光入口(13)と、
    b)前記光入口(13)からの前記投影光を受光するように配置され、かつ面(S)上の該投影光の照射分布を調節するように構成された照射調節ユニット(52)
    を含み、
    前記照射調節ユニットが、
    個々に制御されるように構成された光偏向要素(55)のアレイを有する空間光変調器(54a,54b;154)、及び
    前記投影光を変調光路(59a,59b;159)に沿って伝播する変調光(58a,58b;158)及び該変調光路とは別個の非変調光路(63;163a,163c,163d)に沿って伝播する非変調光(60a,60b;160a,160c,160d)に分割する光スプリッタ(56a,56b;56;156a)、
    を含み、
    前記空間光変調器(54a,54b;154)が、前記変調光路(59a,59b;159)に配置されるのみであり、
    空間光変調器が、前記非変調光路(63;163a,163c,163d)に配置されず、
    前記変調光(58a,58b;158)及び前記非変調光(60a,60b;160a,160c,160d)が、前記面上で重なる、
    照明系。
  2. 前記光スプリッタ(56a,56b;56;156a)は、前記照射調節ユニット上に入射する前記投影光の少なくとも70%が前記非変調光路(63;163a,163c,163d)に沿って伝播するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の照明系。
  3. 前記光スプリッタ(56a,56b;56;156a)は、前記投影光によって照明された場合に少なくとも2つの回折次数を生成するように構成された回折光学要素(56;156a)を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の照明系。
  4. 前記回折光学要素(156a)は、反射性であり、かつ前記投影光が該回折光学要素上にかすめ入射の下で入射するように配置されることを特徴とする請求項3に記載の照明系。
  5. 前記光スプリッタ(156a)から射出するゼロ次の光が、前記非変調光の第1の部分(160a)を形成し、
    前記光スプリッタ(156a)から射出する非ゼロ次の光(La+1)が、それを前記変調光(158)と該非変調光の第2の部分(160b)とに分割する第2の回折光学要素(156b)上にかすめ入射の下で入射する、
    ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の照明系。
  6. 前記非変調光の前記第2の部分(160b)は、第3の回折光学要素(156c)上に入射し、そこから全ての回折次数が、前記面(S)に向けて案内されることを特徴とする請求項5に記載の照明系。
  7. 前記照射調節ユニット(52)は、個々に制御されるように構成された更なる光偏向要素のアレイを有する更なる空間光変調器を含み、かつ
    前記光スプリッタは、前記投影光を更なる変調光路に沿って伝播する更なる変調光にも分割し、
    前記更なる空間光変調器は、前記更なる変調光路に配置され、
    前記変調光、前記更なる変調光、及び前記非変調光は、前記面上で重なる、
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の照明系。
  8. 前記空間光変調器(68)を前記面(S)上に結像する対物系(64a,64b;164)を含むことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の照明系。
  9. a)前記投影光によって照明されることになるマスク(16)を配置することができるマスク平面(88)と、
    b)複数の2次光源(106)を生成するように構成された光学インテグレータ(68)であって、該光学インテグレータ(68)が、各々が該2次光源(106)のうちの1つに関連付けられて前記面(S)上に配置された複数の光入射ファセット(75)を含み、該光入射ファセット(75)の像が、前記マスク平面(88)内で少なくとも実質的に重なる前記光学インテグレータ(68)と、
    c)前記照射調節ユニット(52)を可変的に照明するように構成された瞳形成ユニット(36)と、
    を含むことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の照明系。
  10. 前記瞳形成ユニット(36)は、ビーム偏向要素(40)のアレイ(38)を含み、
    各ビーム偏向要素(40)が、該ビーム偏向要素(40)によって生成された偏向角を変えることによって連続的に可変である位置で前記空間光変調器(54a,54b;154)上のスポット(94)を照明するように構成される、
    ことを特徴とする請求項9に記載の照明系。
  11. マイクロリソグラフィ投影装置(10)の照明系(12)の面(S)上の投影光の照射分布を調節する方法であって、
    a)前記投影光を変調光(58a,58b;158)及び非変調光(60a,60b;160a,160c,160d)に分割する段階と、
    b)前記変調光(58a,58b;158)を空間光変調器(54a,54b;154)にかつ該空間光変調器から前記面(S)に向ける段階と、
    c)前記面(S)上に前記非変調光(60a,60b;160a,160c,160d)を該非変調光が空間光変調器と相互作用することなく該面上で前記変調光と重なるように向ける段階と、
    を含むことを特徴とする方法。
  12. 前記投影光の少なくとも70%が、非変調光路(63;163a,163c,163d)に沿って伝播することを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 回折光学要素(56;156a)が、段階a)で前記投影光を分割することを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の方法。
  14. 前記投影光は、前記回折光学要素(156a)上にかすめ入射の下で入射することを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 光スプリッタ(156a)から射出するゼロ次の光が、前記非変調光の第1の部分(160a)を形成し、
    前記光スプリッタ(156a)から射出する非ゼロ次の光(La+1)が、それを前記変調光(158)及び前記非変調光の第2の部分(160b)に分割する第2の回折光学要素(156b)上にかすめ入射の下で入射する、
    ことを特徴とする請求項13又は請求項14に記載の方法。
  16. 前記非変調光の前記第2の部分(160b)は、第3の回折光学要素(156c)上に入射し、そこから全ての回折次数が、前記面(S)に向けて案内されることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. 前記空間光変調器(54a,54b;154)は、前記面(S)上に結像されることを特徴とする請求項11から請求項16のいずれか1項に記載の方法。
  18. a)光学インテグレータ(68)が、複数の2次光源(106)を生成し、該光学インテグレータ(68)は、各々が該2次光源(106)のうちの1つに関連付けられて前記面(S)上に配置された複数の光入射ファセット(75)を含み、該光入射ファセット(75)の像が、マスク平面(88)内で少なくとも実質的に重ね合わされ、
    b)瞳形成ユニット(36)が、照射調節ユニット(52)を可変的に照明する、
    ことを特徴とする請求項11から請求項17のいずれか1項に記載の方法。
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