JP2018517732A - Nrf2レギュレーター - Google Patents

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Abstract

本発明は、アリール類似体 式(I)、それらを含有する医薬組成物、Nrf2レギュレーターとしてのそれらの使用に関する。

Description

本発明は、アリール類似体、それらを含有する医薬組成物、およびNrf2レギュレーターとしてのそれらの使用に関する。
NRF2(NF−E2関連因子2)は、特徴的な塩基性ロイシンジッパーモチーフを含有する転写因子のcap−n−collar(CNC)ファミリーのメンバーである。塩基性条件下で、NRF2レベルは、NRF2と結合しCul3に基づくE3−ユビキチンリガーゼ複合体を介してそれをユビキチン化およびプロテアソーム分解の標的とするサイトゾルアクチン結合リプレッサーKEAP1(Kelch様ECH結合タンパク質1(Kelch-like ECH associating protein 1))によって厳格に制御されている。酸化ストレスの条件下で、DJ1(PARK7)は活性化され、NRF2がKEAP1と相互作用しないようにすることによってNRF2タンパク質を安定化させる。また、KEAP1上の反応性システインの修飾は、KEAP1に、NRF2の結合を変化させてNRF2の安定化を促進するコンフォメーション変化を生じ得る。従って、サイトゾル中のNRF2のレベルは通常の条件では低いが、このシステムは、NRF2活性を増強することにより環境ストレスに素早く応答するように設計されている。
進行中の酸化ストレスに対して不適切に低いNRF2活性が、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の基礎にある病理機序であると思われる。これはNRF2レギュレーターとDJ1などの正のレギュレーターの不適切な欠如ならびにKeap1およびBach1などの負のレギュレーターの過多の両方の間の平衡の変化の結果であり得る。従って、COPD患者の肺におけるNRF2活性の回復は、構造細胞(肺胞上皮細胞および内皮細胞を含む)のアポトーシスおよび炎症など有害なプロセスの不均衡の修復および緩和をもたらすはずである。これらの効果の結果は、COPD肺において細胞保護作用、肺構造の保存、および構造修復の増強、従って、疾患進行の緩徐化であろう。よって、NRF2モジュレーターは、COPD(Boutten,A., et al. 2011. Trends Mol. Med. 17:363-371)、ならびに喘息および肺線維症を含む他の呼吸器系疾患(Cho,H.Y., and Kleeberger,S.R. 2010. Toxicol. Appl. Pharmacol. 244:43-56)を治療し得る。
不適切に低いNRF2活性の例は、COPD患者由来の肺のマクロファージに見られる。これらの細胞は対照患者由来の同様の細胞に比べて細菌貪食作用が損なわれており、この影響はin vitroにおいてNRF2アクチベーターの添加により回復される。よって、上述の効果に加えて、適切なNRF2活性の回復は、肺感染を軽減することによりCOPD増悪を救済することもできる。このことはCOPDマクロファージおよび煙草煙に曝されたマウス由来の肺胞マクロファージによるMacrophage Receptor with Collagenous structure(MARCO)の発現を増強し、それにより、ex vivoおよびin vivoの両方でこれらの細胞において細菌貪食作用(緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、無莢膜インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae))および細菌クリアランスを改善するNRF2アクチベーターとしてのスルフォラファンによって実証される(Harvey, C. J., et al. 2011. Sci. Transl. Med. 3:78ra32)。
肺においてNRF2を標的化する治療の潜在力はCOPDに限定されない。むしろ、NRF2経路の標的化は、慢性および急性喘息、限定されるものではないがオゾン、ディーゼル排気および職業的暴露を含む環境暴露続発性肺疾患、線維症、急性肺感染(例えばウイルス(Noah, T.L. et al. 2014. PLoS ONE 9(6): e98671)、細菌または真菌)、慢性肺感染、α1アンチトリプシン疾患、および嚢胞性線維症(CF, Chen, J. et al. 2008. PLoS One. 2008;3(10):e3367)などの酸化ストレス成分を呈する他のヒト肺および呼吸器系疾患の治療を提供し得る。
NRF2経路を標的とする療法はまた、肺および呼吸器系外での多くの潜在的使用も有する。NRF2アクチベーターが有用であり得る疾患の多くは自己免疫疾患(乾癬、IBD、MS)であり得、Nrf2アクチベーターは一般に自己免疫疾患において有用であり得ることが示唆される。
最も重篤な病期のCKDを有する患者におけるこの薬物を用いた第III相治験は終了したものの、臨床では、NRF2経路を標的とする薬物(バルドキソロンメチル)は、糖尿病性腎症/慢性腎疾患(CKD)を有する糖尿病患者において有効性を示した(Aleksunes,L.M., et al. 2010. J. Pharmacol. Exp. Ther. 335:2-12)。さらに、このような療法が敗血症誘発性急性腎傷害、その他の急性腎傷害(AKI)(Shelton, L.M., et al. 2013. Kidney International. Jun 19. doi: 10.1038/ki.2013.248.)、および腎移植の際に見られる腎疾患または腎機能不全に有効であると思われる証拠がある。
心臓領域において、バルドキソロンメチルは、肺動脈性高血圧症患者において現在検討下にあり、従って、他の機構によりNrf2を標的とする薬物もこの疾患に有用であり得る。また、それは、限定されるものではないが、アテローム性動脈硬化症、高血圧症、および心不全を含む種々の心血管疾患においても有用であり得る(Oxidative Medicine and Cellular Longevity Volume 2013 (2013), Article ID 104308, 10頁)。
NRF2経路を活性化する薬物はまた、パーキンソン病(PD)、アルツハイマー病(AD)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)(Brain Res. 2012 Mar 29;1446:109-18. 2011.12.064. Epub 2012 Jan 12.)、および多発性硬化症(MS)を含む重篤な神経変性疾患の治療にも有用であり得る。複数のin vivoモデルが、NRF2 KOマウスがそれらの野生型対応物よりも神経毒性傷害に感受性が高いことを示している。NRF2アクチベーターとしてのtert−ブチルヒドロキノン(tBHQ)によるラットの処置は、脳虚血再潅流モデルにおいてラットの皮質傷害を軽減し、皮質グルタチオンレベルはtBHQ投与後にNRF2野生型では上昇したが、KOマウスでは上昇しなかった(Shih, A.Y.,et al. 2005. J. Neurosci. 25: 10321-10335)。他の標的の中でもNRF2を活性化するテクフィデラ(商標)(フマル酸ジメチル)は、再発寛解型多発性硬化症(MS)を治療するために米国で承認されている。NRF2の活性化はまた、フリードライヒ運動失調症の例の治療を助けることもでき、そこでは酸化ストレスに対する感受性の上昇およびNRF2活性化の障害が報告されている(Paupe V., et al, 2009. PLoS One; 4(1):e4253)。
炎症性腸疾患(IBD、クローン病および潰瘍性大腸炎)および/または結腸癌モデルにおいてNRF2経路の特定の保護的役割の前臨床的証拠がある(Khor,T.O., et al 2008. Cancer Prev. Res. (Phila) 1:187-191)。
加齢黄斑変性(AMD)は、50歳を超える人の視力低下の一般的な原因である。喫煙は非新生血管(萎縮型)AMDおよびおそらくはまた新生血管(滲出型)AMDの発症の主要なリスク因子である。in vitroおよび前臨床形式における所見は、眼傷害の前臨床モデルにおいてNRF2経路が網膜上皮細胞の抗酸化応答および炎症の調節に関与しているという見解を裏付ける(Schimel, et al. 2011. Am. J. Pathol. 178:2032-2043)。フックス角膜内皮変性症(FECD)は、角膜内皮細胞のアポトーシスを特徴とする進行性の失明疾患である。それはNRF2の発現および/または機能のレベルの低さに関連する加齢性の酸化ストレスレベルが上昇した疾患である(Bitar,M.S., et al. 2012. Invest Ophthalmol. Vis. Sci. August 24, 2012 vol. 53 no. 9 5806-5813)。加えて、NRF2アクチベーターはブドウ膜炎または他の炎症性眼病態にも有用であり得る。
非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は、飲酒をほとんどしないまたは全くしない患者に見られる脂肪沈着、炎症、および肝臓傷害の疾患である。前臨床モデルでは、NASHの発症は、NRF2欠損KOマウスでメチオニンおよびコリン欠乏食を与えた場合に著しく加速化される(Chowdhry S., et al. 2010. Free Rad. Biol. & Med. 48:357-371)。コリン欠乏L−アミノ酸規定食のラットにNRF2アクチベーターとしてのオルチプラズおよびNK−252を投与すると、組織学的異常、特に肝線維症の進行が有意に減弱された(Shimozono R. et al. 2012. Molecular Pharmacology. 84:62-70)。NRF2調節に従い得る他の肝疾患は毒素誘発性肝疾患(例えば、アセトアミノフェン誘発性肝疾患)、ウイルス性肝炎、および硬変である(Oxidative Medicine and Cellular Longevity Volume 2013 (2013), Article ID 763257, 9頁)。
最近の研究では、乾癬などの皮膚疾患におけるROSの役割も解明され始めた。乾癬患者の研究では、血清マロンジアルデヒドおよび酸化窒素最終産物の増加、ならびに赤血球スーパーオキシドジスムターゼ活性、カタラーゼ活性、および各症例で疾患重症度指数に相関のある総抗酸化状態の低下が示された(Dipali P.K., et al. Indian J Clin Biochem. 2010 October; 25(4): 388-392)。また、NRF2モジュレーターは、皮膚炎/放射線の局所的影響(Schafer, M. et al. 2010. Genes & Devl.24:1045-1058)、および放射線被爆による免疫抑制(Kim JH et al, J. Clin. Invest. 2014 Feb 3;124(2):730-41)の治療にも有用であり得る。
また、NRF2アクチベーターは、妊娠の2〜5%に見られ高血圧症およびタンパク尿症に関与する疾患である子癇前症に有益であり得ることを示唆するデータもある(Annals of Anatomy - Anatomischer Anzeiger Volume 196, Issue 5, 2014年9月,268-277頁)。
急性高山病の動物および細胞モデルを用いた前臨床データは、NRF2活性化活性を有する化合物はNRF2活性を有さない化合物よりも高所誘発傷害を良好に回復されることを示している(Lisk C. et al, 2013, Free Radic Biol Med. Oct 2013; 63: 264-273)。
1つの面において、本発明は、アリール類似体、それらの薬学的に許容可能な塩、およびそれらを含有する医薬組成物を提供する。
第2の面において、本発明は、Nrf2レギュレーターとしての式(I)の化合物の使用を提供する。
1つの実施態様では、本発明は、式(I)に従う本発明の化合物またはその薬学的に許容可能な塩と薬学的に許容可能な賦形剤とを含んでなる医薬組成物を対象とする。特に、本発明は、Nrf2により調節される疾患または障害の治療のための医薬組成物を対象とし、前記組成物は、式(I)に従う化合物またはその薬学的に許容可能な塩と薬学的に許容可能な賦形剤とを含んでなる。
別の面では、本発明は、Nrf2不均衡に関連する病態を治療および予防するための式(I)の化合物の使用を提供する。
さらなる面では、本発明は、治療を必要とするヒトに式(I)の化合物を投与することを含んでなる、COPD、喘息、線維症、慢性喘息、急性喘息、環境暴露続発性肺疾患、急性肺感染、慢性肺感染、α1アンチトリプシン疾患、嚢胞性線維症、自己免疫疾患、糖尿病性腎症、慢性腎疾患、敗血症誘発性急性腎傷害、急性腎傷害(AKI)、腎移植の際に見られる腎疾患または腎機能不全、肺動脈性高血圧症、アテローム性動脈硬化症、高血圧症、心不全、パーキンソン病(PD)、アルツハイマー病(AD)、フリードライヒ運動失調症(FA)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多発性硬化症(MS)、炎症性腸疾患、結腸癌、新生血管(萎縮型)AMDおよび新生血管(滲出型)AMD、眼傷害、フックス角膜内皮変性症(FECD)、ブドウ膜炎または他の炎症性眼病態、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、毒素誘発性肝疾患(例えば、アセトアミノフェン誘発性肝疾患)、ウイルス性肝炎、硬変、乾癬、皮膚炎/放射線の局所的影響、放射線被曝による免疫抑制、子癇前症、および高所病を含む呼吸器系および非呼吸器系障害を治療する方法を提供する。
さらに別の面では、本発明は、COPD、喘息、線維症、慢性および急性喘息、環境暴露続発性肺疾患、急性肺感染、慢性肺感染、α1アンチトリプシン疾患、嚢胞性線維症、自己免疫疾患、糖尿病性腎症、慢性腎疾患、敗血症誘発性急性腎傷害、急性腎傷害(AKI)、腎移植の際に見られる腎疾患または腎機能不全、肺動脈性高血圧症、アテローム性動脈硬化症、高血圧症、心不全、パーキンソン病(PD)、アルツハイマー病(AD)、フリードライヒ運動失調症(FA)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多発性硬化症(MS)、炎症性腸疾患、結腸癌、新生血管(萎縮型)AMDおよび新生血管(滲出型)AMD、眼傷害、フックス角膜内皮変性症(FECD)、ブドウ膜炎または他の炎症性眼病態、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、毒素誘発性肝疾患(例えば、アセトアミノフェン誘発性肝疾患)、ウイルス性肝炎、硬変、乾癬、皮膚炎/放射線の局所的影響、放射線被曝による免疫抑制、子癇前症、および高所病を含む呼吸器系および非呼吸器系障害の治療のための式(I)の化合物の使用を提供する。
さらなる面では、本発明は、COPD、喘息、線維症、慢性および急性喘息、環境暴露続発性肺疾患、急性肺感染、慢性肺感染、α1アンチトリプシン疾患、嚢胞性線維症、自己免疫疾患、糖尿病性腎症、慢性腎疾患、敗血症誘発性急性腎傷害、急性腎傷害(AKI)、腎移植の際に見られる腎疾患または腎機能不全、肺動脈性高血圧症、アテローム性動脈硬化症、高血圧症、心不全、パーキンソン病(PD)、アルツハイマー病(AD)、フリードライヒ運動失調症(FA)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多発性硬化症(MS)、炎症性腸疾患、結腸癌、新生血管(萎縮型)AMDおよび新生血管(滲出型)AMD、眼傷害、フックス角膜内皮変性症(FECD)、ブドウ膜炎または他の炎症性眼病態、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、毒素誘発性肝疾患(例えば、アセトアミノフェン誘発性肝疾患)、ウイルス性肝炎、硬変、乾癬、皮膚炎/放射線の局所的影響、放射線被曝による免疫抑制、子癇前症、および高所病を含む呼吸器系および非呼吸器系障害の治療のための薬剤の製造における式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用に関する。
さらなる面では、本発明は、医学的療法において使用するための式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩に関する。
さらなる面では、本発明は、COPD、喘息、線維症、慢性および急性喘息、環境暴露続発性肺疾患、急性肺感染、慢性肺感染、α1アンチトリプシン疾患、嚢胞性線維症、自己免疫疾患、糖尿病性腎症、慢性腎疾患、敗血症誘発性急性腎傷害、急性腎傷害(AKI)、腎移植の際に見られる腎疾患または腎機能不全、肺動脈性高血圧症、アテローム性動脈硬化症、高血圧症、心不全、パーキンソン病(PD)、アルツハイマー病(AD)、フリードライヒ運動失調症(FA)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多発性硬化症(MS)、炎症性腸疾患、結腸癌、新生血管(萎縮型)AMDおよび新生血管(滲出型)AMD、眼傷害、フックス角膜内皮変性症(FECD)、ブドウ膜炎または他の炎症性眼病態、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、毒素誘発性肝疾患(例えば、アセトアミノフェン誘発性肝疾患)、ウイルス性肝炎、硬変、乾癬、皮膚炎/放射線の局所的影響、放射線被曝による免疫抑制、子癇前症、および高所病を含む呼吸器系および非呼吸器系障害の治療において使用するための式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩に関する。
さらなる面では、本発明は、COPDの治療において使用するための式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩に関する。
さらなる面では、本発明は、治療を必要とするヒトに式(I)の化合物を投与することを含んでなる、COPDを治療する方法に関する。
さらなる面では、本発明は、治療を必要とするヒトに式(I)の化合物を投与することを含んでなる、心不全を治療する方法に関する。
さらなる面では、本発明は、心不全の治療において使用するための式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩に関する。
式(I)の化合物およびそれらの薬学的に許容可能な塩は、アレルギー性疾患、炎症性疾患、自己免疫疾患の予防または治療において有用であり得る1以上の他の薬剤、例えば、抗原免疫療法、抗ヒスタミン薬、コルチコステロイド(例えば、プロピオン酸フルチカゾン、フロ酸フルチカゾン、二プロピオン酸ベクロメタゾン、ブデソニド、シクレソニド、フロ酸モメタゾン、トリアムシノロン、フルニソリド)、NSAID、ロイコトリエンモジュレーター(例えば、モンテルカスト、ザフィルルカスト、プランルカスト)、iNOS阻害剤、トリプターゼ阻害剤、IKK2阻害剤、p38阻害剤、Syk阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、例えば、エラスターゼ阻害剤、インテグリン拮抗薬(例えば、β−2インテグリン拮抗薬)、アデノシンA2a作用薬、メディエーター放出阻害剤、例えば、クロモグリク酸ナトリウム、5−リポキシゲナーゼ阻害剤(ジフロ)、DP1拮抗薬、DP2拮抗薬、PI3Kδ阻害剤、ITK阻害剤、LP(リゾホスファチジン酸)阻害剤またはFLAP(5−リポキシゲナーゼ活性化タンパク質)阻害剤(例えば、3−(3−(tert−ブチルチオ)−1−(4−(6−エトキシピリジン−3−イル)ベンジル)−5−((5−メチルピリジン−2−イル)メトキシ)−1H−インドール−2−イル)−2,2−ジメチルプロパン酸ナトリウム)、気管支拡張薬(例えば、ムスカリン性拮抗薬、β−2作用薬)、メトトレキサート、および類似の薬剤;モノクローナル抗体療法、例えば、抗IgE、抗TNF、抗IL−5、抗IL−6、抗IL−12、抗IL−1および類似の薬剤;サイトカイン受容体療法、例えば、エタネルセプトおよび類似の薬剤;抗原非特異的免疫療法(例えば、インターフェロンまたは他のサイトカイン/ケモカイン、ケモカイン受容体モジュレーター、例えば、CCR3、CCR4またはCXCR2拮抗薬、その他のサイトカイン/ケモカイン作用薬または拮抗薬、TLR作用薬および類似の薬剤)と併用可能である。
これらの化合物はまた、シクロスポリン、タクロリムス、ミコフェノール酸モフェチル、プレドニゾン、アザチオプリン、シロリムス、ダクリズマブ、バシリキシマブ、またはOKT3を含む移植を補助するための薬剤とも併用可能である。
それらはまた、糖尿病のための薬剤:メトホルミン(ビグアニド)、メグリチニド、スルホニル尿素、DPP−4阻害剤、チアゾリジンジオン、α−グルコシダーゼ阻害剤、アミリン模倣剤、インクレチン模倣剤、インスリンとも併用可能である。
本化合物は、利尿剤、ACE阻害剤、ARBS、カルシウムチャネル遮断薬、およびβ遮断薬などの抗高血圧薬と併用可能である。
本発明の他の面および利点は、下記のその好ましい実施態様の詳細な説明でさらに説明する。
1つの実施態様では、本発明は、活性治療物質としての式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用を対象とする。より具体的には、本発明は、呼吸器系および非呼吸器系障害、具体的には、本明細書に列挙される疾患または障害の治療のための、本明細書に記載の化合物の使用を提供する。よって、本発明は、治療を必要とする、呼吸器系および非呼吸器系障害、具体的には、本明細書に列挙される疾患または障害を有するヒトの治療における有効治療物質としての式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用を提供する。
1つの実施態様では、本発明は、呼吸器系および非呼吸器系障害、例えば、本明細書に列挙される疾患または障害の治療のための薬剤の製造における、本明細書に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を対象とする。具体的には、本発明はさらに、呼吸器系および非呼吸器系障害、例えば、本明細書に列挙される疾患または障害の治療において使用するための薬剤の製造における、式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用を提供する。
発明の具体的説明
本発明は、式(I)の化合物:
[式中、
Bは、ベンゾトリアゾリル、フェニル、トリアゾロピリジニル、または−(CHトリアゾリルであって、それらはそれぞれ非置換であっても、
−C1−3アルキル、−O−C1−3アルキル、CN、−(CH−O−(CH−ORおよびハロ
から独立に選択される1、2、もしくは3個の置換基で置換されていてもよく;
Dは、−C(O)OH、−C(O)NHSOCH、−SONHC(O)CH、5−(トリフルオロメチル)−4H−1,2,4−トリアゾール−2−イル、またはテトラゾリルであり;
は独立に、水素、C1−3アルキル、F、C3−6スピロシクロアルキル、オキセタンであるか、または2個のR基はそれらが結合している炭素と共にシクロプロピル基を形成し;
は、水素、メチル、CF、またはハロであり;
リンカーは、
、−O−C(O)−N(CH)−CH−、−C(O)−NH−CH−または−N(CH)−C(O)−CH−O−であり;
は、CH、−(CH−OH、またはNHであり;
は、水素またはC1−3アルキルであり;
Aは、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、またはフェニルであって、それらはそれぞれ−C1−3アルキル、CN、ハロ、−OH、または−O−C1−3アルキル基 のうちの1または2個で置換されていてもよく;
あるいはAは、−OCHで置換されていてもよいC1−5アルキルであり;
かつ、フェニルはまた−O−CH(CH)−C(O)−OH−またはNOで置換されていてもよい]
またはその薬学的に許容可能な塩を提供する。
「アルキル」は、指定数の炭素員原子を有する一価飽和炭化水素鎖を意味する。例えば、C1−3アルキルは、1〜3個の炭素員原子を有するアルキル基を意味する。アルキル基は直鎖または分岐であり得る。代表的な分岐アルキル基は、1、2、または3個の分岐を有する。アルキルとしては、メチル、エチル、プロピル(n−プロピルおよびイソプロピル)を含む。
本明細書で使用する場合、用語「ハロゲン」および「ハロ」は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素、ならびにそれぞれフルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードを含む。
基に関して「置換された」とは、その基内の員原子と結合した1以上の水素原子が定義された置換基の群から選択される置換基で置換されていることを示す。用語「置換された」は、そのような置換が置換された原子および置換基の許容される価数に従う、ならびにその置換の結果安定な化合物(すなわち、転位、環化、または脱離によるなどの変換を自発的に受けないもの、および反応混合物からの単離に耐えるに十分ロバストであるもの)が生じるという暗黙の規定を含むと理解されるべきである。基が1以上の置換基を含み得ると記載される場合、その基内の1以上(必要に応じて)の員原子が置換されてよい。加えて、その基内の単一の員原子は、そのような置換がその原子の許容される価数に従う限り、2個以上の置換基で置換されてよい。本明細書で好適な置換基は、本明細書では置換されたまたは場合により置換されてよい各基に関して定義される。
用語「独立に」は、2個以上の置換基がいくつかのあり得る置換基から選択される場合に、それらの置換基が同じであっても異なっていてもよいことを意味する。すなわち、各置換基は、列挙されたあり得る置換基の全群から別個に選択される。
本発明はまた、式(I)の化合物の種々の異性体およびそれらの混合物も含む。「異性体」は、同じ組成および分子量を有するが、物理的特性および/または化合的特性が異なる化合物を意味する。構造の違いは、構成(幾何異性体)または偏光面の回転能(立体異性体)の違いであり得る。式(I)に従う化合物は、キラル中心とも呼ばれる1以上の不斉中心を含み、従って、個々の鏡像異性体、ジアステレオ異性体、もしくはその他の立体異性形、またはそれらの混合物として存在し得る。このような異性形は総て、それらの混合物も含めて本発明に含まれる。
キラル中心はまた、アルキル基などの置換基中にも存在してよい。式(I)、または本明細書に示される任意の化学構造中に存在するキラル中心の立体化学が明示されていない場合には、その構造はいずれの立体異性体もおよびそれらのあらゆる混合物も包含することが意図される。よって、1以上のキラル中心を含有する式(I)に従う化合物は、ラセミ混合物、鏡像異性体的に富化された混合物、または鏡像異性体的に純粋な個々の立体異性体として使用してもよい。
1以上の不斉中心を含む式(I)に従う化合物の個々の立体異性体は、当業者に公知の方法により分割され得る。例えば、このような分割は、(1)ジアステレオ異性体塩、複合体もしくはその他の誘導体の形成;(2)立体異性体特異的試薬との選択的反応、例えば、酵素的酸化もしくは還元;または(3)キラル環境中での、例えば、キラルリガンドが結合したシリカなどのキラル支持体上もしくはキラル溶媒の存在下でのガス−液体もしくは液体クロマトグラフィーによって行うことができる。当業者ならば、所望の立体異性体が上記の分離手順の1つによって別の化学実体に変換される場合に、所望の形態を遊離させるためにさらなる工程が必要とされることを認識するであろう。あるいは、特定の立体異性体は、光学的に活性な試薬、基質、触媒もしくは溶媒を用いた不斉合成によるか、またはある鏡像異性体を他へ不斉変換により変換することによって合成され得る。
本明細書で使用する場合、「薬学的に許容可能な」とは、健全な医学的判断の範囲内で、過度な毒性、刺激作用、またはその他の問題もしくは合併症なく、妥当な利益/リスク比に見合ってヒトおよび動物の組織との接触に使用するのに好適な化合物、材料、組成物、および投与形を意味する。
当業者ならば、式(I)に従う化合物の薬学的に許容可能な塩が調製可能であることを認識するであろう。これらの薬学的に許容可能な塩は、化合物の最終単離および精製中にin situで、またはその遊離酸もしくは遊離塩基の形態の精製化合物をそれぞれ好適な塩基もしくは酸でそれぞれ処理することによって調製され得る。
特定の実施態様では、式(I)に従う化合物は酸性官能基を含んでよく、従って、好適な塩基で処理することによって薬学的に許容可能な塩基付加塩を形成し得る。このような塩基の例としては、a)ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、および亜鉛の水酸化物、炭酸塩、および重炭酸塩;ならびにb)脂肪族アミン、芳香族アミン、脂肪族ジアミン、およびヒドロキシアルキルアミン、例えば、メチルアミン、エチルアミン、2−ヒドロキシエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、およびシクロヘキシルアミンを含む第1級、第2級、および第3級アミンが挙げられる。
特定の実施態様では、式(I)に従う化合物は塩基性官能基を含んでよく、従って、好適な酸で処理することによって薬学的に許容可能な酸付加塩を形成し得る。好適な酸としては、薬学的に許容可能な無機酸および有機酸を含む。代表的な薬学的に許容可能な酸としては、塩化水素酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、スルホン酸、リン酸、酢酸、ヒドロキシ酢酸、フェニル酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、マレイン酸、アクリル酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、マロン酸、酒石酸、クエン酸、サリチル酸、安息香酸、タンニン酸、ギ酸、ステアリン酸、乳酸、アスコルビン酸、メチルスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、オレイン酸、およびラウリン酸などを含む。
本明細書で使用する場合、用語「式(I)の化合物(“a compound of Formula (I)” or “the compound of Formula (I)”)」は、式(I)に従う1以上の化合物を意味する。式(I)の化合物は固体または液体形態で存在し得る。固体状態では、それは結晶形態もしくは非結晶形態、またはそれらの混合物として存在し得る。当業者ならば、薬学的に許容可能な溶媒和物が結晶化の際に結晶格子に溶媒分子が組み込まれた結晶性化合物から形成され得ることを認識するであろう。溶媒和物は、限定されるものではないが、エタノール、イソプロパノール、DMSO、酢酸、エタノールアミン、もしくは酢酸エチルなどの非水性溶媒を含んでよく、またはそれらは結晶格子に組み込まれる溶媒として水を含み得る。結晶格子に組み込まれる溶媒が水である溶媒和物は一般に水和物と呼ばれる。水和物は、化学量論的水和物ならびに種々の量の水を含有する組成物を含む。本発明はこのような総ての溶媒和物を含む。
当業者ならば、その種々の溶媒和物を含め結晶形で存在する本発明の特定の化合物は多形(すなわち、種々の結晶構造で存在する能力)を呈する場合があることをさらに認識するであろう。これらの種々の結晶形は一般に「多形体」として知られる。本発明はこのような総ての多形体を含む。多形体は同じ化学組成を有するが、充填、幾何学的配置、および結晶固体状態の他の記述的特性が異なる。従って、多形体は、形状、密度、硬度、変形性、安定性、および溶解特性などの、異なる物理特性を持ち得る。多形体は一般に、異なる融点、IRスペクトル、およびX線粉末回折図形を示し、同定に使用することができる。当業者ならば、例えば、その化合物の作製に使用される反応条件または試薬を変更または調整することによって、異なる多形体が作製できることを認識するであろう。例えば、温度、圧力、または溶媒を変化させると多形体が得られる。加えて、ある多形体は特定の条件下で別の多形体に自発的に変換し得る。
本発明はまた、式(I)および下記に列挙されたものと同一であるが、1以上の原子が自然界に通常見られる原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子で置換されているという事実に関して、同位体標識化合物も含む。本発明の化合物およびそれらの薬学的に許容可能な塩に組み込むことができる同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、ヨウ素、および塩素の同位体、例えば、H、H、11C、13C、14C、15N、17O、18O、31P、32P、35S、18F、36Cl、123Iおよび125が挙げられる。
前述の同位体および/または他の原子の他の同位体を含む本発明の化合物および前記化合物の薬学的に許容可能な塩も本発明の範囲内にある。本発明の同位体標識化合物、例えば、H、14Cなどの放射性同位体が組み込まれているものは、薬物および/または基質組織分布アッセイに有用である。トリチウム化、すなわち、H、および炭素−14、すなわち、14C同位体は、それらの調製のしやすさおよび検出能のために特に好ましい。11Cおよび18F同位体はPET(陽電子放射断層撮影法)において特に有用であり、125I同位体はSPECT(単光子放射コンピューター断層撮影法)において特に有用であり、総てが脳撮像法において有用である。さらに、重水素、すなわちHなどのより重い同位体での置換は、より大きな代謝安定性、例えば、in vivo半減期の延長または用量要求の低減をもたらすある種の治療的利点を与え得るので、状況によっては好ましいことがある。本発明の式(I)および下記の同位体標識化合物は一般に、非同位体標識試薬を容易に入手可能な同位体標識試薬に置き換えることにより、以下のスキームおよび/または実施例に開示される手順を行うことで調製することができる。
代表的な実施態様
式(I)またはその薬学的に許容可能な塩に関する1つの実施態様では、
Bは、ベンゾトリアゾリル、フェニル、トリアゾロピリジニル、または−(CHトリアゾリルであって、それらはそれぞれ非置換であっても、または
−C1−3アルキル、−O−C1−3アルキル、CN、−(CH−O−(CH−ORおよび/またはハロ
から独立に選択される1、2、もしくは3個の置換基で置換されていてもよく;
Dは、−C(O)OH、−C(O)NHSOCH、−SONHC(O)CH、5−(トリフルオロメチル)−4H−1,2,4−トリアゾール−2−イル、またはテトラゾリルであり;
は独立に、水素、C1−3アルキル、F、C3−6スピロシクロアルキル、オキセタンであるか、または2個のR基はそれらが結合している炭素と共にシクロプロピル基を形成し;
は、水素、メチル、CF、またはハロであり;
リンカーは、
、−O−C(O)−N(CH)−CH−、−C(O)−NH−CH−または−N(CH)−C(O)−CH−O−であり;
は、CH、−(CH−OH−、またはNHであり;
は、水素またはC1−3アルキルであり;
Aは、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、またはフェニルであって、それらはそれぞれ
−C1−3アルキル、CN、ハロ、−OH、または−O−C1−3アルキル基
のうちの1または2個で独立に置換されていてもよく;
あるいはAは、−OCHで置換されていてもよい−C1−5アルキルであり;
かつ、Aがフェニルである場合、それはまた−O−CH(CH)−C(O)−OH−またはNOで置換されていてもよい。
式(I)またはその薬学的に許容可能な塩に関する別の実施態様では、
Bは、ベンゾトリアゾリルまたは−(CHトリアゾリルであって、それらはそれぞれ非置換であっても
−C1−3アルキル、−O−C1−3アルキルおよび/またはハロ
から独立に選択される1、2、または3個の置換基で置換されていてもよく:
Dは、−C(O)OHであり;
は独立に、水素もしくはメチルであり、または2個のR基はそれらが結合している炭素と共にシクロプロピル基を形成し;
は、メチルまたはクロロであり;
リンカーは
、−O−C(O)−N(CH)−CHまたは−N(CH)−C(O)−CH−O−であり;
は、CH、−(CH−OH−、またはNHであり;
Aは、シクロペンチルまたはシクロヘキシル、シクロヘプチルであって、それらはそれぞれ1または2個の−C1−3アルキルまたは−OHで独立に置換されていてもよい。
式(I)またはその薬学的に許容可能な塩に関する別の実施態様では、
Bは、非置換であっても、または
−C1−3アルキルおよび/または−O−C1−3アルキル
から独立に選択される1、2、または3個の置換基で置換されていてもよいベンゾトリアゾリルであり;
Dは、−C(O)OHであり;
は、水素であり;
は、メチルまたはハロであり;
リンカーは
、−O−C(O)−N(CH)−CH−、または−N(CH)−C(O)−CH−O−であり;
は、CH、−(CH−OH−、またはNHであり;
Aは、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、またはフェニルであって、それらはそれぞれ−C1−3アルキル、CN、ハロ、−OH、または−O−C1−3アルキル基のうち1または2個で独立に置換されていてもよく;
あるいはAは、−OCHで置換されていてもよい−C1−5アルキルであり;
かつ、Aがフェニルである場合、それはまた−O−CH(CH)−C(O)−OH−またはNOで独立に置換されていてもよい。
本発明は以上に記載される特定の基の総ての組合せを包含すると理解されるべきである。
本発明の化合物の具体例は下記を含む:
3−[3−({[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ}メチル)−4−クロロフェニル]−3−(1,4−ジメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸;
3−[4−クロロ−3−({[(シクロペンチルオキシ)カルボニル](メチル)アミノ}メチル)フェニル]−3−(1−メチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸;
3−[3−({[(ブタン−2−イルオキシ)カルボニル](メチル)アミノ}メチル)−4−クロロフェニル]−3−(1−メチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸;
3−[3−({[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ}メチル)−4−メチルフェニル]−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸;
3−[4−クロロ−3−({[(シクロヘキシルオキシ)カルボニル](メチル)アミノ}メチル)フェニル]−3−(1−メチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸;
3−[3−({[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ}メチル)−4−クロロフェニル]−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸;
3−{3−[(ジメチルカルバモイル)メトキシ]−4−メチルフェニル}−3−(1−メチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸;
3−(1,4−ジメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)−3−(4−メチル−3−{[メチル(4−ニトロフェノキシカルボニル)アミノ]メチル}フェニル)プロパン酸;
3−[4−クロロ−3−({[(シクロペンチルオキシ)カルボニル](メチル)アミノ}メチル)フェニル]−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸;
3−(1,4−ジメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)−3−{3−[({[(1−メトキシ−2−メチルプロパン−2−イル)オキシ]カルボニル}(メチル)アミノ)メチル]−4−メチルフェニル}プロパン酸;
3−(3−{[N−(シクロヘキシルメチル)アセトアミド]メチル}−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸;
3−{3−[(N−ベンジルアセトアミド)メチル]−4−メチルフェニル}−3−(1,4−ジメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸;
3−(1,4−ジメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)−3−[4−メチル−3−({N−[(3−メチルフェニル)メチル]アセトアミド}メチル)フェニル]プロパン酸;
3−(1,4−ジメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)−3−[3−({N−[(2、3−ジメチルフェニル)メチル]アセトアミド}メチル)−4−メチルフェニル]プロパン酸;
3−(1,4−ジメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)−3−[3−({N−[(4−メトキシフェニル)メチル]アセトアミド}メチル)−4−メチルフェニル]プロパン酸;
3−(1,4−ジメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)−3−[3−({N−[(4−エチルフェニル)メチル]アセトアミド}メチル)−4−メチルフェニル]プロパン酸;
3−(1,4−ジメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)−3−[3−({N−[(4−エチルシクロヘキシル)メチル]アセトアミド}メチル)−4−メチルフェニル]プロパン酸;
3−(3−{[カルバモイル(シクロヘキシルメチル)アミノ]メチル}−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸;
3−[3−({カルバモイル[(4−エチルシクロヘキシル)メチル]アミノ}メチル)−4−メチルフェニル]−3−(1,4−ジメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸;
3−(3−{[N−(シクロヘキシルメチル)アセトアミド]メチル}−4−メチルフェニル)−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸;
2−{2−[({5−[2−カルボキシ−1−(1,4−ジメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)エチル]−2−メチルフェニル}メチル)カルバモイル]フェノキシ}プロパン酸;
3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−((1−((4−エチルシクロヘキシル)メチル)ウレイド)メチル)−4−メチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸;
(S)−3−(3−((1−(シクロヘプチルメチル)ウレイド)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−2,2−ジメチルプロパン酸;
(S)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−((1−((4−エチル−1−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)ウレイド)メチル)−4−メチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸;
(S)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−((1−((1−ヒドロキシシクロヘプチル)メチル)ウレイド)メチル)−4−メチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸;
3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−((N−((1−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)アセトアミド)メチル)−4−メチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸;および
3−(3−((N−(シクロヘプチルメチル)アセトアミド)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸;
またはその薬学的に許容可能な塩。
化合物の製造
当業者ならば、本明細書に記載の置換基が本明細書に記載の合成方法に適合しなければ、その置換基はその反応条件に安定な好適な保護基で保護してよいことを認識するであろう。保護基は所望の中間体または目的化合物を得るための一連の反応の適切な時点で除去することができる。好適な保護基ならびにこのような好適な保護基を用いて種々の置換基を保護および脱保護するための方法は当業者に周知であり、その例はT. Greene and P. Wuts, Protecting Groups in Chemical Synthesis (第3版), John Wiley & Sons, NY (1999)に見出すことができる。いくつかの例では、置換基は、使用する反応条件下で反応性のあるように特に選択することができる。これらの状況下で、これらの反応条件は、選択された置換基を中間化合物として有用であるかまたは目的化合物において所望の置換基である別の置換基に変換する。
一般式(I)の化合物およびそれらの薬学的に許容可能な誘導体および塩の合成は、下記のスキーム1〜6に概略を示すように達成することができる。以下の説明において、基は特に断りのない限り式(I)の化合物に関して上記で定義された通りである。略号は実施例の節に定義される。出発材料は市販されているかまたは市販の出発材料から当業者に公知の方法を用いて作製される。
条件:a)NBS、TFA、HSO;b)i)MeNH、THF;ii)Zn、HOAc;iii)NaNO、HSO
スキーム1は、5−ブロモ−4−メチル−1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾールの製造のための一般スキームを示す。市販の1−フルオロ−3−メチル−2−ニトロベンゼンを用いて出発し、NBSで臭素化すると中間体2が得られる。このフルオリドを、適当なアミンを用いて置換した後にニトロからアニリンへの亜鉛金属還元およびジアゾ化と環化を行うと、必要なトリアゾール3が得られる。十分に精巧な類似体の完成は、スキーム4および5に示されるものと同様にして達成することができる。
条件:a)DPPA、TEA、t−BuOH;b)NaH、RI、DMF;c)TFA、DCM;d)NBS、DMF;e)SnCl−2HO、EtOH;f)NaNO、HSO
スキーム2は、5−ブロモ−4−メチル−1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾールの製造のための別の一般スキームを示す。スキーム2では、Rは、C1−3アルキルまたは−(CH−O−(CH−ORである。市販の3−メチル−2−ニトロ安息香酸を用いて出発し、DPPAを用いてクルチウス転位により中間体2が得られる。当業者ならば、化合物2は適当なアニリン化合物から製造され得ることを認識するであろう。このカルバメートをヨウ化アルキルでアルキル化すると中間体3が得られる。このアミンのTFAでの脱保護およびNBSでの臭素化により中間体5が得られる。このニトロのアニリンへの還元およびジアゾ化と環化により必要なトリアゾール7が得られる。
条件:a)KCO、MeI、DMF;b)Br、酢酸;c)NaH、MeI、DMF;d)亜鉛、酢酸;e)NaNO、HSO
スキーム3は、5−ブロモ−7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾールの製造のための一般スキームを示す。市販の2−アミノ−3−ニトロフェノールを用いて出発し、KCOおよびMeIを用いたこのフェノールのメチル化(工程a)により中間体2が得られ、これをNBSで臭素化することができる(工程c)。このアニリンのメチル化(工程d)の後、ニトロ基の還元(工程d)およびジアゾ化と環化(工程e)により必要なトリアゾール5が得られる。十分に精巧な類似体の完成は、スキーム4および5に示されるものと同様にして達成することができる。
条件:a)アクリル酸エチル(または)アクリル酸ベンジル、Pd(OAc)、DIEA、DMFまたはt−BuOK、ホスホノ酢酸トリメチル、THF;b)[RhCl(cod)]、TEA HO、1,4−ジオキサン;c)SOCl、DCM
スキーム4は、式1に従う化合物の製造のための一般スキームを表す。スキーム4では、Rは、C1−3アルキルまたは−(CH−O−(CH−OR(式1で定義された通り)であり;Rは、H、C1−3アルキル、ハロ、CFまたは−OC1−3アルキル、R(式1で定義された通り)である。出発材料として示されるトリアゾール1は、容易に入手できる材料から合成することができる。反応条件は上記のスキームに記載される通りであるが、当業者ならば、使用する反応条件および/または試薬における特定の改変が可能であることを認識するであろう。
好適な溶媒の存在下、酢酸パラジウム(II)およびジイソプロピルエチルアミンの存在下、トリアゾール1をアクリル酸エチルまたはアクリルベンジルで処理すると、所望のヘッククロルカップリング生成物2が得られる。当業者には、他のアクリル酸塩をヘッククロルカップリングに使用してもよいこと、および化合物2はまた化合物1の適当なアルデヒドから出発してウィッティヒオレフィン化反応により得てもよいことが認識されるであろう。オレフィン2のさらなる変換は、トリエチルアミンの存在下、適当なボロン酸またはボロン酸エステル3のロジウムにより媒介されるクロスカップリングにより達成することができる。当業者には、このRhにより触媒されるマイケル反応の条件は、そのカルボキシレートに対する炭素βにおけるキラリティーが可能性のある鏡像異性体の一方または他方に有利であり得るというエナンチオ選択性を達成するために、リガンド、Rh源、溶媒および温度の適当な選択により改変可能であることが認識されるであろう。ベンジルアルコール4は、塩化チオニルを用いて必要なクロリド5に変換することができる。
条件:a)(i)RNH、TEA、MeCN;(ii)A−COClまたはTMSNCO またはA−NCO;(iii)NaOH、MeOH/H
スキーム5は、式1に従う化合物の製造のための一般スキームを表す。スキーム5では、RおよびRは従前に定義され、Rは水素またはメチルであり、Aは式1に定義される通りである。出発材料5として示される出発材料クロリドは、上記のように合成することができる。反応条件は上記のスキーム5に記載される通りであるが、当業者ならば、使用する反応条件および/または試薬における特定の改変が可能であることを認識するであろう。
スキーム6
所望の酸6は、前記クロリドと必要なアミンの反応、アシル化、およびエステルの酸への変換を含む一連の3工程で製造される。
条件:a)ピリジン、DCM、18時間;b)アクリル酸エチル、Pd(OAc)、DIEA、DMF;c)[RhCl(cod)]、TEA、HO、1,4−ジオキサン;d)(i)MsCl、TEA、DCM;(ii)R−NH;e)ピリジン;f)TEA、DCM g)LiOH、THF/H
スキーム6は、式1に従う化合物の製造のための一般スキームを表す。スキーム6では、R、R、R、およびAは従前に定義される。出発材料として示されるトリアゾール4は、容易に入手できる材料から合成することができる。反応条件は上記のスキーム6に記載される通りであるが、当業者ならば、使用する反応条件および/または試薬における特定の改変が可能であることを認識するであろう。
好適な溶媒の存在下、酢酸パラジウム(II)およびジイソプロピルエチルアミンの存在下でトリアゾール4をアクリル酸エチルで処理すると、所望のヘッククロスカップリング生成物5が得られる。当業者には、化合物5はまた化合物4の適当なアルデヒドから出発するウィッティヒオレフィン化反応を介して得ることもできることが認識されるであろう。オレフィン5のさらなる変換は、トリエチルアミンの存在下、適当なボロン酸またはボロン酸エステル6のロジウムにより媒介されるクロスカップリングにより達成することができる。ベンジルアルコールのアミンへの変換は、メシル化および適当なアミンとの反応を介して達成され、8が得られる。このカルバメートの組み込みおよび合成の完了は、適当なクロロフォルメートまたはp−ニトロフェニルカーボネートとの反応およびそのエステルの加水分解によって達成することができる。
条件:a)n−BuLi、DMF、THF b)NaH、PMBCl、DMF c)t−BuLiまたはn−BuLi、THF d)TiCl、DCM(または) (i)DBU、ClCCN、CHCN;ii)TfNH、iii)DDQ、DCM/H2O e) SOCl、DCM f)R13H、DIPEA、CHCN g)LiOH、MeOH、THF。
スキーム7は、式(I)に従う化合物の製造のための一般スキームを表す。スキーム7では、R、RおよびAは従前に定義される通りである。R13は、式(I)と同様にAまたはA−リンカーである。トリアゾール4は市販されているか、または容易に入手できる材料から合成することができる。反応条件は上記のスキーム7に記載される通りであるが、当業者ならば、使用する反応条件および/または試薬における特定の改変が可能であることを認識するであろう。
アルコール5の製造は、まずベンジルアルコール3をそのパラ−メトキシベンジルエーテルとして保護することにより達成される。別の保護基もあり得ることが認識されるであろう。好適な溶媒の存在下でブロミド10をn−ブチルリチウムおよびDMFで処理すると、所望のアルデヒド生成物9が得られる。アルデヒド9とブロミド4のカップリングは、そのブロミドをまずt−ブチルリチウムまたはn−ブチルリチウムで処理し、次いで、アルデヒドを加えることによって達成することができる。あるいは、当業者には、9の臭化アリールと、対応する4のアルデヒドとが同様にカップリングできることが認識されるであろう。中間体アルコール6は、ルイス酸の存在下またはワンポットブロンステッド塩基/ブロンステッド酸系を介して、アルコール5を適当なシリルケトンアセタールで処理し、次いで、DDQで脱保護することから生成する。ベンジルアルコール6は、塩化チオニルを用いて必要なクロリド7に変換ことができる。合成の完了は、クロリドの置換とその後のエステルの加水分解により達成することができ、8が得られる。
条件:a)MeS(I)O、KOt−Bu、DMSO、b)NHOH、MeOH
スキーム8は、1−(アミノメチル)シクロヘプタノールの製造のための一般スキームを示す。市販のシクロヘプタノン1を用いて出発し、DMSO中ヨウ化トリメチルスルホニウムおよびカリウムtert−ブトキシドを用いてエポキシ化を行い(工程a)、中間体2を得る。次に、水酸化アンモニウムを用いて中間体2に対してアミノ分解を行い(工程b)、化合物3を得る。
生物活性
上述のように、式Iに従う化合物はNrf2レギュレーターであり、COPD、喘息、線維症、慢性および急性喘息、環境暴露続発性肺疾患、急性肺感染、慢性肺感染、α1アンチトリプシン疾患、嚢胞性線維症、自己免疫疾患、糖尿病性腎症、慢性腎疾患、敗血症誘発性急性腎傷害、急性腎傷害(AKI)、腎移植の際に見られる腎疾患または腎機能不全、肺動脈性高血圧症、アテローム性動脈硬化症、高血圧症、心不全、パーキンソン病(PD)、アルツハイマー病(AD)、フリードライヒ運動失調症(FA)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多発性硬化症(MS)、炎症性腸疾患、結腸癌、新生血管(萎縮型)AMDおよび新生血管(滲出型)AMD、眼傷害、フックス角膜内皮変性症(FECD)、ブドウ膜炎または他の炎症性眼病態、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、毒素誘発性肝疾患(例えば、アセトアミノフェン誘発性肝疾患)、ウイルス性肝炎、硬変、乾癬、皮膚炎/放射線の局所的影響、放射線被曝による免疫抑制、子癇前症、および高所病を含む呼吸器系および非呼吸器系障害などの酸化ストレス成分を呈するヒト疾患の治療または予防に有用である。
式Iに従う化合物の生物活性は、候補化合物のNrf2拮抗薬としての活性を決定するための任意の好適なアッセイ、ならびに組織およびin vivoモデルを用いて決定することができる。
式(I)の化合物の生物活性は下記の試験によって実証される。
BEAS−2B NQO1 MTTアッセイ
DTジアホラーゼとも呼ばれるNAD(P)H:キノンオキシドレダクターゼ1(NQO1)は、キノンの必須のNAD(P)H依存性二電子還元を触媒し、一電子還元から生じるフリーラジカルおよび反応性酸素種の毒性作用および新生物作用から細胞を保護するホモ二量体FAD含有酵素である。NQO1の転写はNrf2により微調節され、従って、NQO1活性はNrf2活性化の良好なマーカーである。1日目に、冷凍BEAS−2B細胞(ATCC)を水浴で解凍し、計数し、250,000細胞/mLの密度で再懸濁させる。50マイクロリットルの細胞を384ウェル黒色透明底プレートに播種する。プレートを37℃、5%COで一晩インキュベートする。2日目に、プレートを遠心分離し、50nLの化合物または対照を細胞に加える。次に、プレートを37℃、5%COで48時間インキュベートする。4日目に、培地をプレートから吸引し、13μLの1倍Cell Signaling Technologies溶解バッファーを、10mLの溶解バッファーにつき1個のComplete、Mini、EDTA不含プロテアーゼ阻害錠剤(Roche)とともに加えることにより粗細胞溶解液を作製する。溶解後、プレートを室温で20分間インキュベートする。2マイクロリットルの溶解液を使用のためにCell Titer Gloアッセイ(Promega)に取り出し、NQO1活性の測定のためにMTTカクテルを作製する(Prochaska et. al. 1998)。50マイクロリットルのMTTカクテルを各ウェルに加え、プレートを遠心分離し、Envisionプレートリーダー(Perkin Elmer)にて吸光度570nmラベルを用いて30分間分析する。生成物の形成を動態学的に測定し、吸光度の変化(ΔOD/分)を化合物濃度の対数に対してプロットした後に3パラメーターフィッティングを行うことによりNQO1特異的活性誘導のEC50を計算する。
本明細書に記載の総ての例がBEAS−2B細胞においてNQO1特異的酵素活性を有しており、EC50は特に断りのない限り>10μM〜<1nMの間であった(下表参照)。EC50<1nM(+++++)、EC50 10nM〜1nM(++++)、EC50 10〜100nM(+++)、EC50 100nM〜1μM(++)、EC50 1〜10μM (+)、EC50 >10μM(−)、または決定されず(ND)。
Nrf2−Keap1 FPアッセイ
Nrf2−Keap1相互作用の1つのモデルは、Nrf2上のNeh2ドメイン内の2つの結合部位を介したものである。これら2つの部位はDLG結合モチーフ(閂(latch)ドメイン、μM親和性)およびETGE結合モチーフ(蝶番(hinge)ドメイン、nM親和性)と呼ばれる。Keap1タンパク質は、N末端領域(NTR)、a broad complex, tramtrack, and brick a’ bracドメイン(BTB)、介在領域(IVR)、ダブルグリシンリピートドメイン(DGRまたはKelch)、およびC末端領域からなる。Nrf2のNeh2ドメインのDLGおよびETGEモチーフはKeap1のKelchドメインと種々の親和性で結合する。Keap1 Kelch蛍光偏光(FP)アッセイでは、Nrf2のETGEモチーフとKeap1のKelchドメイン(321〜609)を含有するTAMRA標識16マーペプチド(AFFAQLQLDEETGEFL)が使用される。このアッセイは、化合物がKeap1(361〜609)とTAMRA標識ペプチドの間の結合に干渉するかどうかを判定する。TAMRA標識Nrf2ペプチドとKeap1(321〜609)の結合は、高いFPシグナルを生じる。化合物がペプチドとタンパク質の間の結合に干渉すれば、それはアッセイシグナルを低下させる。よって、アッセイシグナルは結合阻害に反比例する。
FPアッセイ
DMSO中、100倍化合物用量応答曲線(3倍希釈系)100nLを、Echoリキッドハンドリングシステム(Labcyte)を用いて384ウェル低容量黒色アッセイプレート(Greiner、#784076)にスタンプし、第6列と18列はDMSOを含む。最高濃度の化合物は第1列と13列に配置する。Keap1(321〜609)を1倍アッセイバッファー(50mM Tris、pH8.0、100mM NaCl、5mM MgCl、1mM DTT、2mM CHAPS、および0.005%BSA)で40nM(2倍)に希釈し、5μlを、金属チップディスペンサーを備えたMultidrop Combi(Thermo Electron Corporation)を用いて、化合物プレートの第18列を除く総てのウェルに加える。第18列には5μlのアッセイバッファーのみを加える。すぐに5μLの16nM(2倍)Tamra標識ペプチド(AFFAQLQLDEETGEFL、21st Century Biochemicals)をプレートの総てのウェルに加える。これらのプレートを500rpmで1分間回転させ、室温で1時間インキュベートし、Tamraプローブ向けに設計された励起(530/25nm)および発光(580/10nm)フィルターを備えたAnalyst GT(Molecular Devices)で読み取る。561nmダイクロイックミラーもAnalystで使用される。Keap1(321〜609)およびTamra標識ペプチドの最終アッセイ濃度はそれぞれ20nMおよび8nMである。mPとして表される蛍光測定値がデータ変換に使用される。化合物活性は阻害パーセントに基づいて計算し、このアッセイの対照(対照1はTamraペプチドとKeap1(321〜609)をともに含有し(0%応答)、対照2はTamraペプチド単独を含有する(100%応答))に対して正規化する。データ解析はソフトウエアパッケージAbase XE(Surrey、英国)を用いて取り扱う。%阻害値は式:
100−(100((化合物応答−平均対照2)/(平均対照1−平均対照2)))
により計算される。pIC50の計算については、Abase XEは4パラメーター式を使用する。
本明細書に記載の総ての例が、Keap1/Nrf2 FPアッセイにおいて活性を有した。
Nrf2−Keap1 TR−FRETアッセイ
Nrf2−Keap1 TR−FRET(時間分解蛍光共鳴エネルギー移動)アッセイでは、全長Nrf2タンパク質および全長Keap1タンパク質(Keap1は二量体として存在する)が使用される。このアッセイは、FlagHisタグを有するKeap1の結合をビオチン化された、Aviタグを有するNrf2タンパク質で置換する化合物の能力を検出する。ビオチン−Nrf2はストレプトアビジン−ユウロピウム(検出混合物の一成分)と結合し、Keap1−FlagHisは、PC(アロフィコシアニン)抗体(これも検出混合物の一成分)により認識される。これら2つのタンパク質の間に結合が生じれば、615nmのEu+3(ドナー)から665nmのAPC(アクセプター)へのエネルギー移動がある。潜在的Keap1阻害剤は、Keap1とNrf2の結合に干渉することにより、TR−FRETシグナルに低下を生じる。
DMSO中、100ナノリットルの100倍化合物用量応答曲線(3倍希釈系)を、Echoリキッドハンドリングシステム(Labcyte)を用いて384ウェル低容量黒色アッセイプレート(Greiner、#784076)にスタンプし、第6列と18列はDMSOを含む。最高濃度の化合物は第1列と13列に配置する。総ての試薬をアッセイバッファー(50mM Tris、pH8.0、5mM MgCl、100mM NaCl、0.005%BSA、1mM DTT、および2mM CHAPS)で希釈する。BSA、DTT、およびCHAPSはアッセイ当日にアッセイバッファーに加える。金属チップディスペンサーを備えたMultidrop Combi(Thermo Electron Corporation)を用いて、5μlの25nM Keap1−FlagHisタンパク質を、化合物プレートの第18列を除く総てのウェルに加える。第18列のウェルには代わりに5μlのアッセイバッファーを加える。プレートを500rpmで1分間回転させ、プレートの蓋をし、37℃で2.25時間インキュベートするその後、プレートをインキュベーターから取り出し15分間、室温まで放冷する。次に、5マイクロリットルの50nMビオチン−Nrf2タンパク質をこれらのプレートの総てのウェルに加え、プレートを500rpmで1分間回転させた後、4℃で1.25時間インキュベートする。その後、これらのプレートを15分間、室温まで温め、次いで、10μlの検出混合物(1nMストレプトアビジンEu+W1024および5μg/mlのSureLight APC抗体結合マウス抗DYKDDDDK IgG;療法ともColumbia Biosciencesから)を総てのウェルに加える。プレートを500rpmで1分間回転させ、室温で1時間インキュベートし、Envisionプレートリーダーにて320nm励起フィルターおよび615nmおよび665nm発光フィルターを用いて読み取る。化合物応答(%阻害率)および効力(pIC50)を2つの発光(665nm/615nm)の比に基づいて計算した後、変換したデータをそのアッセイの対照(対照1=Nrf2およびKeap1タンパク質の存在下の1%DMSOおよび対照2=タンパク質の不在下の1%DMSO)に対して正規化する。データ解析はソフトウエアパッケージAbase XE(Surrey、英国)を用いて取り扱う。%阻害値は比(変換済み)のデータから式:
100−(100((化合物応答−平均対照2)/(平均対照1−平均対照2))
により計算される。pIC50の計算については、Abase XEは4パラメーター式を使用する。
Nrf2−Keap1 TR−FRET(時間分解蛍光共鳴エネルギー移動)低濃度タンパク質アッセイでは、全長Nrf2タンパク質および全長Keap1タンパク質(Keap1は二量体として存在する)が使用される。このアッセイは、Keap1 FlagHisの結合をビオチン化Avi−Nrf2タンパク質で置換する化合物の能力を検出する。ビオチン−Nrf2はストレプトアビジン−ユウロピウム(検出混合物の一成分)と結合し、Keap1 FlagHisは、PC(アロフィコシアニン)抗体(これも検出混合物の一成分)により認識される。これら2つのタンパク質の間に結合が生じれば、615nmのEu+3(ドナー)から665nmのAPC(アクセプター)へのエネルギー移動がある。潜在的Nfr2阻害剤は、Keap1とNrf2の結合に干渉することにより、TR−FRETシグナルに低下を生じる。
DMSO中、10ナノリットルの100倍化合物用量応答曲線(3倍希釈系)を、Echoリキッドハンドリングシステム(Labcyte)を用いて384ウェル低容量黒色アッセイプレート(Greiner、#784076)にスタンプし、第6列と18列はDMSOを含む。さらに90nlのDMSOを各ウェルに加えて総容量を100nl/ウェルとする。最高濃度の化合物は第1列と13列に配置し、その行に連続希釈を行う。総ての試薬をアッセイバッファー(50mM Tris、pH8.0、5mM MgCl、100mM NaCl、0.005%BSA、1mM DTT、および2mM CHAPSで希釈する。BSA、DTT、およびCHAPSはアッセイ当日にアッセイバッファーに加える。金属チップディスペンサーを備えたMultidrop Combi(Thermo Electron Corporation)を用いて、5μlの1.25nM Keap1 FlagHisタンパク質を、化合物プレートの第18列を除く総てのウェルに加える。第18列のウェルには代わりに5μlのアッセイバッファーを加える。プレートを500rpmで1分間回転させ、プレートの蓋をし、37℃で2.25時間インキュベートするその後、プレートをインキュベーターから取り出し15分間、室温まで放冷する。次に、5マイクロリットルの2.5nMビオチン−Nrf2タンパク質をこれらのプレートの総てのウェルに加え、プレートを500rpmで1分間回転させた後、4℃で1.25時間インキュベートする。その後、これらのプレートを15分間、室温まで温め、次いで、10μlの検出混合物(1nMストレプトアビジンEu+W1024および5μg/mlのSureLight APC抗体結合マウス抗DYKDDDDK IgG;療法ともColumbia Biosciencesから)を総てのウェルに加える。プレートを500rpmで1分間回転させ、室温で1時間インキュベートし、Envisionプレートリーダーにて320nm励起フィルターおよび615nmおよび665nm発光フィルターを用いて読み取る。化合物応答(%阻害率)および効力(pIC50)を2つの発光(665nm/615nm)の比に基づいて計算した後、変換したデータをそのアッセイの対照(対照1=Nrf2およびKeap1タンパク質の存在下の1%DMSOおよび対照2=Nrf2タンパク質単独の在下の1%DMSO)に対して正規化する。データ解析はソフトウエアパッケージAbase XE(Surrey、英国)を用いて取り扱う。%阻害値は比(変換済み)のデータから式:
100−(100((化合物応答−平均対照2)/(平均対照1−平均対照2))
により計算される。pIC50の計算については、Abase XEは4パラメーター式を使用する。
使用方法
本発明の化合物はNrf2レギュレーターであり、呼吸器系障害、例えば、COPD、喘息、線維症、肺感染、糖尿病性腎症/慢性腎疾患、自己免疫疾患(例えば、多発性硬化症および炎症性腸疾患)、眼疾患(例えば、AMD、フックス、およびブドウ膜炎)、心血管疾患、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、パーキンソン病、アルツハイマー病、乾癬、急性腎傷害、放射線の局所的影響、および腎移植の治療または予防に有用である。
よって、別の面において、本発明は、このような病態を治療する方法を対象とする。
本発明の治療方法は、式Iに従う化合物またはその薬学的に許容可能な塩の安全かつ有効な量を、それを必要とする患者に投与することを含んでなる。
本明細書で使用する場合、病態に関して「治療」とは、(1)その病態またはその病態の生物学的徴候のうち1以上を改善または予防すること、(2)(a)その病態につながるもしくはその病態の原因である生物学的カスケードの1以上の点、または(b)その病態の生物学的徴候のうち1以上に干渉すること、(3)その病態に関連する症状もしくは影響のうち1以上を軽減すること、または(4)その病態もしくはその病態の生物学的徴候のうちの1以上の進行を緩徐化することを意味する。
当業者ならば、「予防」が絶対的な用語でないことを認識するであろう。医学では、「予防」は、病態もしくはその生物学的徴候の可能性(likelihood)もしくは重症度を実質的に減らすため、またはこのような病態もしくはその生物学的徴候の発生を遅延させるための薬物の予防的投与を意味すると理解される。
本明細書で使用する場合、本発明の化合物または他の薬学的に活性な薬剤に関して「安全かつ有効な量」は、健全な医学的判断の範囲内で患者の病態を治療するのに十分であるが、 重篤な副作用を回避するのに十分低い化合物の量(妥当な利益/リスク比で)を意味する。化合物の安全かつ有効な量は、選択される特定の化合物(例えば、化合物の効力、有効性、および半減期を考慮);選択される投与経路;治療される病態;治療される病態の重症度;治療される患者の齢、大きさ、体重、および健康状態;治療される患者の病歴;治療の期間;併用療法の性質;所望の治療効果;および類似の因子によって異なるが、やはり当業者によって慣例的に決定できる。
本明細書で使用する場合、「患者」は、ヒトまたはその他の動物を意味する。
本発明の化合物は、全身投与および局所投与の療法を含むいずれの好適な投与経路によって投与してもよい。全身投与としては、経口投与、非経口投与、経皮投与、直腸投与、および吸入による投与が含まれる。非経口投与は、腸内、経皮、または吸入以外の投与経路を意味し、一般に注射または注入による。非経口投与としては、静脈内、筋肉内、および皮下注射または点滴が含まれる。吸入は、口腔を介する吸入か鼻腔を介する吸入を問わず、患者の肺への投与を意味する。局所投与としては、皮膚への適用、ならびに眼内、耳内、腟内、および鼻腔内投与が含まれる。
本発明の化合物は、1回で投与してもよいし、または複数の用量が所与の期間に種々の時間間隔で投与される投与計画に従って投与してもよい。例えば、用量は1日に1回、2回、3回、または4回投与してよい。用量は所望の治療効果が達成されるまで、または所望の治療効果を維持するために無期限に投与してよい。本発明の化合物に好適な投与計画は、その化合物の、吸収、分布、および半減期などの薬物動態特性によって決まり、当業者ならば決定することができる。加えて、本発明の化合物の好適な投与計画は、そのような計画が投じられる期間を含め、治療される病態、治療される病態の重症度、治療される患者の齢および健康状態、治療される患者の病歴、併用療法の性質、所望の治療効果、および当業者の知識および専門技術の範囲内の類似の因子によって決まる。このような当業者には、好適な投与計画がその投与計画に対する個々の患者の応答が得られた際に、または個々の患者が変化を必要とする場合には経時的に調整を必要とする場合があることが理解されるであろう。
典型的な1日用量は、選択される特定の投与経路によって異なり得る。経口投与の典型的な用量は、1mg〜1,000mg/人/日の範囲である。好ましい用量は1日1回1〜500mgであり、より好ましくは1〜100mg/人/日である。IV用量は0.1〜1,000mg/日の範囲であり、好ましくは0.1〜500mg/日であり、より好ましくは0.1〜100mg/日である。吸入1日用量は10μg〜10mg/日の範囲であり、好ましくは10μg〜2mg/日、より好ましくは50μμg〜500μg/日である。
加えて、本発明の化合物は、プロドラッグとして投与してもよい。本明細書で使用する場合、本発明の化合物の「プロドラッグ」は、患者に投与した際に、in vivoで最終的に本発明の化合物を遊離する本化合物の機能的誘導体である。本発明の化合物のプロドラッグとしての投与は、当業者が以下の1以上を行うことができるようにする:(a)in vivoにおいて本化合物の発現を改変すること;(b)in vivoにおいて本化合物の作用期間を改変すること;(c)in vivoにおいて本化合物の輸送または分布を改変すること;(d)in vivoにおいて本化合物の溶解度を改変すること;および(e)本化合物で直面する副作用または他の問題点を克服すること。プロドラッグを調製するために使用される典型的な機能的誘導体は、in vivoにおいて化学的または酵素的に決断される化合物の修飾を含む。リン酸塩、アミド、エーテル、エステル、チオエステル、炭酸塩、およびカルバミン酸塩の調製を含むこのような修飾は当業者に周知である。
組成物
本発明の化合物は,必ずではないが通常、患者に投与する前に医薬組成物として処方される。よって、別の面において、本発明は、本発明の化合物と1種類以上の薬学的に許容可能な賦形剤とを含んでなる医薬組成物を対象とする。
本発明の医薬組成物はバルク形態で調製および包装されてよく、この場合、本発明の化合物の安全かつ有効な量が抽出され、その後、粉末またはシロップとともに患者に与えることができる。あるいは、本発明の医薬組成物は単位投与形で調製および包装されてよく、この場合、物理的に別個の各単位は本発明の化合物の安全かつ有効な量を含有する。単位投与形で調製される場合、本発明の医薬組成物は一般に1mg〜1000mgを含有する。
本発明の医薬組成物は一般に、1種類の本発明の化合物を含有する。しかしながら、特定の実施態様では、本発明の医薬組成物は、2種類以上の本発明の化合物を含有する。例えば、特定の実施態様では、本発明の医薬組成物は、2種類の本発明の化合物を含有する。加えて、本発明の医薬組成物は、場合により、1種類以上の付加的な薬学的に有効な化合物を含んでなり得る。
本明細書で使用する場合、「薬学的に許容可能な賦形剤」は、医薬組成物への形状または稠度の付与に関与する薬学的に許容可能な材料、組成物またはビヒクルを意味する。各賦形剤は、混合した際に、患者に投与した場合に本発明の化合物の有効性を実質的に低下させる相互作用および薬学的に許容可能でない医薬組成物をもたらす相互作用が回避されるように、その医薬組成物の他の成分と適合しなければならない。加えて、各賦形剤は、当然のことながら、それを薬学的に許容可能とするために十分に高純度でなければならない。
本発明の化合物および薬学的に許容可能な1または複数の賦形剤は一般に、所望の投与経路による患者への投与に適合した投与形に処方される。例えば、投与形には、(1)錠剤、カプセル剤、カプレット剤、丸剤、トローチ剤、散剤、シロップ剤、エリキシル剤、懸濁液、溶液、エマルション、サシェ剤、およびカシェ剤などの経口投与に適合した投与形;(2)無菌溶液、懸濁液、および再構成用散剤などの非経口投与に適合した投与形;(3)経皮パッチなどの経皮投与に適合した投与形;(4)坐剤などの直腸投与に適合した投与形;(5)乾燥粉末、エアロゾル、懸濁液、および溶液などの吸入に適合した投与形;ならびに(6)クリーム、軟膏、ローション、溶液、ペースト、スプレー、フォーム、およびゲルなどの局所投与に適合した投与形が含まれる。
好適な薬学的に許容可能な賦形剤は、選択される特定の投与形によって異なる。加えて、好適な薬学的に許容可能な賦形剤は、それらが組成物中で働き得る特定の機能のために選択され得る。例えば、ある種の薬学的に許容可能な賦形剤は、均一な投与形の製造を助けるそれらの能力のために選択され得る。ある種の薬学的に許容可能な賦形剤は、安定な投与形の製造を助けるそれらの能力のために選択され得る。ある種の薬学的に許容可能な賦形剤は、患者に投与された際に本発明の1または複数の化合物をある器官または身体部分から別の器官または身体部分に運搬または輸送するのを助けるそれらの能力のために選択され得る。ある種の薬学的に許容可能な賦形剤は、患者のコンプライアンスを高めるそれらの能力のために選択され得る。
好適な薬学的に許容可能な賦形剤としては、下記の種の賦形剤:希釈剤、増量剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、流動促進剤、造粒剤、被覆剤、湿潤剤、溶媒、補助溶媒、沈殿防止剤、乳化剤、甘味剤、香味剤、矯味剤、着色剤、固化防止剤、保湿剤(hemectants)、キレート剤、可塑剤、増粘剤、抗酸化剤、保存剤、安定剤、界面活性剤、および緩衝剤が含まれる。当業者ならば、ある種の薬学的に許容可能な賦形剤が2つ以上の機能を果たす場合があり、どのくらいの賦形剤が処方物中に存在するか、および他にどんな成分が処方物中に存在するかによって別の機能を果たす場合があることを認識するであろう。
当業者は、本発明で使用するための適当な量で好適な薬学的に許容可能な賦形剤を選択できるだけの知識と技量を有する。加えて、薬学的に許容可能な賦形剤を記載し、好適な薬学的に許容可能な賦形剤の選択に有用であり得る、当業者に利用可能ないくつかの情報源がある。例としては、Remington's Pharmaceutical Sciences (Mack Publishing Company)、The Handbook of Pharmaceutical Additives (Gower Publishing Limited)、およびThe Handbook of Pharmaceutical Excipients (the American Pharmaceutical Association and the Pharmaceutical Press)が挙げられる。
本発明の医薬組成物は、当業者に公知の技術および方法を用いて調製される。当技術分野で慣用される方法のいくつかはRemington's Pharmaceutical Sciences (Mack Publishing Company)に記載されている。
1つの面において、本発明は、安全かつ有効な量の本発明の化合物と希釈剤または増量剤とを含んでなる、錠剤またはカプセル剤などの固体経口投与形を対象とする。好適な希釈剤および増量剤としては、ラクトース、スクロース、デキストロース、マンニトール、ソルビトール、デンプン(例えば、コーンスターチ、ジャガイモデンプン、およびアルファー化デンプン)、セルロースおよびその誘導体(例えば、微晶質セルロース)、硫酸カルシウムおよび第二リン酸カルシウムが含まれる。経口固体投与形は、結合剤をさらに含んでなり得る。好適な結合剤としては、デンプン(例えば、コーンスターチ、ジャガイモデンプン、およびアルファー化デンプン)、ゼラチン、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、トラガカントガム、グアーガム、ポビドン、およびセルロースおよびその誘導体(例えば、微晶質セルロース)が含まれる。経口固体投与形は、崩壊剤をさらに含んでなり得る。好適な崩壊剤としては、クロスポビドン、グリコール酸ナトリウムデンプン、クロスカルメロース、アルギン酸、およびカルボキシメチルセルロースナトリウムが含まれる。経口固体投与形は、滑沢剤をさらに含んでなり得る。好適な滑沢剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、およびタルクが含まれる。
別の面において、本発明は、皮下、筋肉内、静脈内または皮内を含む、患者への非経口的投与に適合した投与形を対象とする。非経口投与に適合した医薬処方物としては、抗酸化剤、バッファー、静菌剤、および処方物を意図されるレシピエントの血液と等張にする溶質を含有し得る水性および非水性無菌注射溶液、ならびに沈殿防止剤および増粘剤を含み得る水性および非水性無菌懸濁液が含まれる。これらの処方物は単位用量容器または複数用量容器、例えば、密閉アンプルおよびバイアルで提供されてよく、使用直前に無菌液体担体、例えば、注射水の添加を必要とするだけのフリーズドライ(凍結乾燥)状態で保存してもよい。即時調合注射溶液および懸濁液は、無菌散剤、顆粒剤、および錠剤から調製可能である。
別の面において、本発明は、吸入による患者への投与に適合した投与形を対象とする。例えば、本発明の化合物は、乾燥粉末、エアロゾル、懸濁液、または溶液として肺に吸入され得る。
吸入による肺送達のための乾燥粉末組成物は、一般に、微粉粉末としての本発明の化合物を微粉粉末としての1種類以上の薬学的に許容可能な賦形剤とともに含んでなる。1つの実施態様では、本発明は、乾燥粉末として吸入により患者に投与するのに適合した投与形を対象とする。さらなる実施態様では、本発明は、ネブライザーを介した吸入により患者に投与するのに適合した投与形を対象とする。乾燥粉末で使用するために特に適した薬学的に許容可能な賦形剤は当業者に公知であり、ラクトース、デンプン、マンニトール、および単糖、二糖、および多糖を含む。微粉粉末は、例えば、微粉化および摩砕により調製され得る。一般に、サイズを縮小した(例えば、微粉化)化合物は、約1〜約10ミクロンのD50値(例えば、レーザー回折を用いて測定される場合)により定義することができる。
本発明に従って使用するための乾燥粉末組成物は、吸入装置を介して投与され得る。一例として、このような装置は、例えばゼラチンのカプセルおよびカートリッジ、または例えばラミネートアルミ箔のブリスターを包含し得る。ブリスターパックは複数用量乾燥粉末吸入器(MDPI)で使用するためのものであり得る。MDPIは、薬剤の複数の規定用量を含有する(またはそうでなければ保有する)複数用量パック内に薬剤が含まれる吸入器である。乾燥粉末がブリスターパックとして提供される場合、それは乾燥粉末形態の薬剤の包含のための複数のブリスターを含んでなる。ブリスターは一般に、それから薬剤を容易に放出させるために規則的な形式で配置される。例えば、ブリスターはディスク型ブリスターパック上に略円形式で配置されてもよいし、またはブリスターは、例えばストリップもしくはテープを含んでなる形態で延長されてもよい。各カプセル、カートリッジ、またはブリスターは、例えば、20μg〜10mgの間の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を含有する。種々の実施態様では、各カプセル、カートリッジまたはブリスターは、本明細書に示される教示に従った組成物の用量を含有し得る。吸入装置の例としては、本明細書に示される装置の総てを含め、単位用量または複数用量の送達に意図されるものを含み得る。
一例として、複数用量送達の場合には、処方物は予め計量可能である(例えば、Diskus(商標)の場合、GB2242134、米国特許第6,032,666号、同第5,860,419号、同第5,873,360号、同第5,590,645号、同第6,378,519号および同第6,536,427号を参照、またはDiskhalerの場合、GB2178965、2129691および2169265、米国特許第4,778,054号、同第4,811,731号、同第5,035,237号参照)か、または使用時に計量される(例えば、Turbuhalerの場合、EP69715、または米国特許第6,321,747号に記載の装置)。単位用量装置の一例は、Rotahaler(GB2064336参照)である。1つの実施態様では、Diskus(商標)吸入装置は、その長さに沿って複数の凹部がとられたベースシートと、各容器がその中に本化合物を場合により本明細書に教示される他の賦形剤および添加剤とともに含有する吸入可能な処方物を備えた複数の容器を画定するために、前記ベースシートに対して剥離可能に封止されたリッドシートとから形成される細長いストリップを含んでなる。この剥離可能なシールは改変シール(engineered seal)であり、1つの実施態様では、この改変シールは気密性シールである。好ましくは、このストリップは、巻いてロールとするのに十分に柔軟である。このリッドシートとベースシートは好ましくは、互いに封止されない先端部分を有し、それらの先端部分のうち少なくとも1つは巻き上げ手段に取り付けられるように構成される。また、好ましくは、ベースシートとリッドシートの間のこの改変シールは、それらの全幅を超えて延長する。リッドシートは好ましくは、ベースシートの初端から長手方向にベースシートから剥がされ得る。
乾燥粉末組成物はまた、その組成物の2つの異なる成分の個別包含を可能とする吸入装置で提供してもよい。よって、例えば、これらの成分は同時に投与可能であるが、別々に、例えば、WO03/061743A1、WO2007/012871A1および/またはWO2007/068896に記載されているように、例えば、別個の医薬組成物で保存される。1つの実施態様では、成分の個別包含を可能とする吸入装置は、2つの剥離可能なブリスターストリップを備え、各ストリップはその長さに沿って配置されたブリスターポケット、例えば、各ブリスターストリップ内の複数の容器の中に予め計量された用量を含有するという吸入装置である。前記装置は、装置が作動される度に各ストリップのポケットを剥離開封し、各ストリップのそれぞれ新たに露出される用量が、その装置野マウスピースと連絡するマニホールドに隣接するようにブリスターを位置させる。患者がマウスピースで吸入すると、各用量は同時にその結合ポケットからマニホールドへ引き出され、マウスピースを経て患者の気道へ入る。異なる成分の個別包含を可能とするさらなる装置は、InnovataのDUOHALER(商標)である。加えて、吸入装置の種々の構造が、装置からの1または複数の医薬組成物の、同時送達に加えて逐次または個別送達を提供する。
乾燥粉末は、乾燥粉末形態で複数回(非計量用量)の薬剤を保存するために好適なリザーバーを備えたリザーバードライパウダー吸入器(reservoir dry powder inhaler)(RDPI)を介して患者に投与され得る。RDPIは一般に、リザーバーから送達場所への各薬剤用量を計量するための手段を含む。例えば、この計量手段は、カップがリザーバーからの薬剤で満たされ得る第1の位置から、計量された薬剤用量が吸入のために患者に利用可能となる第2の位置へと可動である計量カップを含んでなり得る。
エアロゾルは、本発明の化合物を液化噴射剤中に懸濁または溶解させることによって形成され得る。好適な噴射剤としては、ハロ炭素、炭化水素、およびその他の液化ガスが含まれる。代表的な噴射剤としては、トリクロロフルオロメタン(噴射剤11)、ジクロロフルオロメタン(噴射剤12)、ジクロロテトラフルオロエタン(噴射剤114)、テトラフルオロエタン(HFA−134a)、1,1−ジフルオロエタン(HFA−152a)、ジフルオロメタン(HFA−32)、ペンタフルオロエタン(HFA−12)、ヘプタフルオロプロパン(HFA−227a)、ペルフルオロプロパン、ペルフルオロブタン、ペルフルオロペンタン、ブタン、イソブタン、およびペンタンが含まれる。本発明の化合物を含んでなるエアロゾルは一般に、定量吸入器(metered dose inhaler)(MDI)を介して患者に投与される。このようなデバイスは当業者に公知である。
エアロゾルは、界面活性剤、滑沢剤、補助溶媒およびその他の賦形剤など、処方物の物理的安定性を向上させるため、バルブ性能を向上させるため、溶解度を高めるため、または味を改善するために複数用量吸入器とともに一般に併用される付加的な薬学的に許容可能な賦形剤を含有し得る。
本発明の化合物を含んでなる懸濁液および溶液はまた、ネブライザーを介して患者に投与されてもよい。噴霧化に使用される溶媒または懸濁剤は、水、生理食塩水、アルコールまたはグリコール、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど、またはそれらの混合物といった薬学的に許容可能ないずれの液体であってもよい。生理食塩水は、投与後に薬理活性をほとんどまたは全く示さない塩を使用する。アルカリ金属塩もしくはアンモニウムハロゲン塩(例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム)などの両有機塩、またはカリウム、ナトリウムおよびアンモニウム塩などの有機塩、または例えば、アスコルビン酸、クエン酸、酢酸、酒石酸などの有機酸がこの目的で使用できる。
他の薬学的に許容可能な賦形剤を前記懸濁液または溶液に加えてもよい。本発明の化合物は、無機酸、例えば、塩酸、硝酸、硫酸および/もしくはリン酸;有機酸、例えば、アスコルビン酸、クエン酸、酢酸、および酒石酸など;錯化剤、例えば、EDTAもしくはクエン酸およびそれらの塩;またはビタミンEもしくはアスコルビン酸などの抗酸化剤などの抗酸化剤の添加によって安定化され得る。これらは、本発明の化合物を安定化させるために単独で使用しても併用してもよい。塩化ベンザルコニウムまたは安息香酸およびそれらの塩などの保存剤を添加してもよい。特に、懸濁液の物理的安定性を向上させるために界面活性剤を添加してもよい。これらには、レシチン、ジオクチルスルホコハク酸二ナトリウム、オレイン酸およびソルビタンエステルが含まれる。
式(I)の化合物およびその薬学的に許容可能な塩は、アレルギー性疾患、炎症性疾患、自己免疫疾患の予防または治療に有用であり得る1以上の他の薬剤、例えば、抗原免疫療法、抗ヒスタミン薬、コルチコステロイド(例えば、プロピオン酸フルチカゾン、フロ酸フルチカゾン、二プロピオン酸ベクロメタゾン、ブデソニド、シクレソニド、フロ酸モメタゾン、トリアムシノロン、フルニソリド)、NSAID、ロイコトリエンモジュレーター(例えば、モンテルカスト、ザフィルルカスト、プランルカスト)、iNOS阻害剤、トリプターゼ阻害剤、IKK2阻害剤、p38阻害剤、Syk阻害剤、エラスターゼ阻害剤などのプロテアーゼ阻害剤、インテグリン拮抗薬(例えば、β−2インテグリン拮抗薬)、アデノシンA2a作動薬、クロモグリク酸ナトリウムなどのメディエーター放出阻害剤、5−リポキシゲナーゼ阻害剤(ジフロ)、DP1拮抗薬、DP2拮抗薬、PI3Kδ阻害剤、ITK阻害剤、LP(リゾホスファチジン)阻害剤またはFLAP(5−リポキシゲナーゼ活性化タンパク質)阻害剤(例えば、3−(3−(tert−ブチルチオ)−1−(4−(6−エトキシピリジン−3−イル)ベンジル)−5−((5−メチルピリジン−2−イル)メトキシ)−1H−インドール−2−イル)−2,2−ジメチルプロパン酸ナトリウム)、気管支拡張薬(例えば、ムスカリン性拮抗薬、β−2作動薬)、メトトレキサート、および類似の薬剤;モノクローナル抗体療法、例えば、抗IgE、抗TNF、抗IL−5、抗IL−6、抗IL−12、抗IL−1および類似の薬剤;サイトカイン受容体療法、例えば、エタネルセプトおよび類似の薬剤;抗原非特異的免疫療法(例えば、インターフェロンまたはその他のサイトカイン/ケモカイン、ケモカイン受容体モジュレーター,例えば、CCR3、CCR4またはCXCR2拮抗薬、その他のサイトカイン/ケモカイン作動薬または拮抗薬、TLR作動薬および類似の薬剤)と併用可能である。
本化合物はまた、シクロスポリン、タクロリムス、ミコフェノール酸モフェチル、プレドニゾン、アザチオプリン、シロリムス、ダクリズマブ、バシリキシマブ、またはOKT3を含む移植を補助するための薬剤とも併用可能である。
本化合物はまた、糖尿病のための薬剤:メトホルミン(ビグアニド)、メグリチニド、スルホニル尿素、DPP−4阻害剤、チアゾリジンジオン、α−グルコシダーゼ阻害剤、アミリン模倣薬、インクレチン模倣薬、インスリンとも併用可能である。
本化合物は、利尿剤、ACE阻害剤、ARBS、カルシウムチャネル遮断薬、およびβ遮断薬などの抗高血圧薬と併用可能である。
本発明の1つの実施態様は、1または2種類の他の治療薬を含んでなる組合せを包含する。適当であれば、他の1または複数の治療成分は、その治療成分の活性および/または安定性および/または物理的特性、例えば溶解度を至適化するために塩、例えば、アルカリ金属塩もしくはアミン塩または酸付加塩、またはプロドラッグ、またはエステル、例えば、低級アルキルエステル、または溶媒和物、例えば、水和物の形態で使用されてよいことが当業者には自明である。また、適当であれば、治療成分は光学的に純粋な形態で使用されてよいことも自明である。
上記で言及した組合せは、医薬処方物の形態で使用するために提供され得ることが好都合であり、従って、上記で定義された組合せを薬学的に許容可能な希釈剤または担体とともに含んでなる医薬処方物は、本発明のさらなる面に相当する。
このような組合せの個々の化合物は、別個のまたは組合せられた医薬処方物で逐次または同時に投与され得る。1つの実施態様では、個々の化合物は組合せ医薬処方物で同時に投与される。既知の治療薬の適当な用量は当業者には容易に認識される。
よって、本発明は、さらなる面において、本発明の化合物の組合せを別の治療上有効な薬剤とともに含んでなる医薬組成物を提供する。
以下、下記の実施例を参照して本明細書を説明するが、これらの実施例は単に例にすぎず、本発明の範囲の限定と見なされるべきではない。温度は総て摂氏度で示し、溶媒は総て利用可能な最高純度であり、反応は総て、要すれば、アルゴン(Ar)または窒素(N)雰囲気中、無水条件下で行う。
AnaltechシリカゲルGFおよびE.Merckシリカゲル60 F−254薄層プレートを薄層クロマトグラフィーに使用した。フラッシュおよび重力の両クロマトグラフィーは、シリカゲル230−400、100−200および60−120 Cilicant Brandで行った。本適用で精製に使用したCombiFlash(商標)システムはIsco,Inc.から購入した。CombiFlash(商標)精製は、プレパックシリカゲルカラム、UV波長254nmを備えた検出器および種々の溶媒または溶媒の組合せを用いて行った。
分取HPLCは、GilsonまたはWaters分取システムを可変波長UV検出とともに、またはAgilent質量分析AutoPrep(MDAP)システムもしくはShimadzu PREP LC 20APを質量および可変波長UVの両検出とともに用いて行った。種々の逆相カラム、例えば、Luna C18(2)、SunFire C18、XBridge C18、Atlantics T3、Kromasil C18、Xbridgeフェニル−ヘキシルカラムを、精製に使用する条件に依存するカラムサポートを選択して精製に使用した。本化合物はCHCNまたはメタノールおよび水の勾配を用いて溶出する。中性条件はCHCNおよび水の勾配を改質剤の添加無く使用し、酸性条件は酸改質剤、通常には0.1%TFAまたは0.1%ギ酸を使用し、塩基性条件は塩基性改質剤、通常には0.1%NHOH(水に添加)または10mM重炭酸アンモニウム(水に添加)、または0.05%NHHCO(水に添加)を使用した。
分析的HPLCは、AgilentシステムもしくはWaters Alliance HPLCを2996 PDA検出器とともに、Waters Acquity UPLC−MSもしくはAgilent Infinity 1290をPDAとともに用いて行うか、または0.1%ギ酸改質剤(各溶媒に添加)を含むCHCNと水の勾配を用いる逆相クロマトグラフィーを用い、XSELECT CSH C18カラムの代わりにSunfire C18カラムで行い、塩基性条件は塩基性改質剤、通常には、アンモニア溶液でpHを10に調製した水中5mM重炭酸アンモニウムまたは10mM重炭酸アンモニウムを使用した。本化合物は、Shimadzu LCシステムをUV214nm波長検出および0.02%TFAに酸性化したHO−CHCN勾配溶出(1.9分かけて4〜95%)とともに用いるLCMSにより分析した。逆相カラムは、50℃での2.1×20mm Thermo Hypersil Gold C18(1.9μ粒子)であった。シングル四重極MS検出器は、陽イオンで作動させるSciex 150EXまたはWaters ZQのいずれかであった。あるいは、LC−MSは、PE Sciexシングル四重極150EX LC−MS、またはWaters ZQシングル四重極、Waters 3100シングル四重極、Agilent 6130 SQDまたはAgilent 6120シングル四重極LC−MS機のいずれかを用いて測定した。本化合物は、0.02%または0.1%TFAなどの低パーセンテージの酸改質剤を含むCHCNと水の勾配を用いて溶出する。逆相カラム、例えば、Thermo Hypersil Gold C18および/またはLuna C18を用いて分析した。
分取キラルSFCは、Thar/Waters分取SFCシステムを一波長UV検出システムとともに使用して行った。種々のキラルSFCカラム、例えば、Chiralpak IA、IC、AY、IF、OJを精製に使用した。本化合物は、超臨界流体COおよび補助溶媒、例えば、MeOH、EtOH、IPA、および化合物に基づいた種々の比でのこれら溶媒の組合せを用いて溶出する。改質剤(0.1%〜0.4%のTFA、NHOH、DEA、TEA)が必要に応じて使用できる。順相クロマトグラフィーは、上述のキラルカラムとピリジルアミドを用いて行い、キラルおよびキラル精製にはそれぞれエチルピリジンアキラルカラムを使用する。改質剤(0.1%のTFA、NHOH、DEA)が必要に応じて使用される。順相分取スケール精製には、K PREP Lab 100G−YMC機が使用される。
分析的キラルSFCは、Thar/Waters SFCシステムを可変波長UV検出とともに用いて行った。種々のキラルSFCカラム、例えば、Chiralpak IA、IB、IC、ID、AY、AD、OD、C2、AS、OJ、CCL4を精製に使用した。本化合物は、超臨界流体COおよび補助溶媒、例えば、MeOH、EtOH、IPA、および化合物の選択性に基づいた種々の比でのこれら溶媒の組合せを使用して溶出する。改質剤(0.1%〜0.4%のTFA、NHOH、DEA、TEA)が必要に応じて使用される。
セライト(登録商標)は、酸で洗浄した珪藻土シリカから構成される濾過助剤であり、Manville Corp.、デンバー、コロラド州の登録商標である。Isolute(登録商標)は、官能基を有するシリカゲルに基づく吸着剤であり、Biotage AB Corp.、スウェーデンの登録商標である。
核磁気共鳴スペクトルは、Bruker AVANCE 400またはBrucker DPX400分光計またはVarian MR400分光計を用いて400MHzで記録した。CDClはジュウテリオクロロホルムであり、DMSO−Dはヘキサジュウテリオジメチルスルホキシドであり、MeODはテトラジュウテリオメタノールであり、CDClはジュウテリオジクロロメタンである。化学シフトは、内部標準テトラメチルシラン(TMS)から低磁場側へ100万分の1(δ)で報告するか、またはNMR溶媒(例えば、CDCl中CHCl)中の残余プロトンシグナルに対して較正する。NMRデータの略号は次の通りである:s=一重線、d=二重線、t=三重線、q=四重線、m=多重線、dd=二重の二重線、dt=二重の三重線、app=明瞭、br=幅広。Jは、ヘルツで測定されたNMR結合定数を示す。
マイクロ波照射による反応混合物の加熱は、Biotage Initiator(商標)マイクロ波反応器にて行い、一般に高吸光度設定を用いた。
ポリマーに基づく官能基(酸、塩基、金属キレーターなど)を含有するカートリッジまたはカラムを化合物の後処理の一部として使用できる。酸性反応混合物または生成物を中和または塩基性化するためには、「アミン」カラムまたはカートリッジを使用する。これらには、Applied Separationsから入手可能なNHアミノプロピルSPE−ed SPEカートリッジおよびUnited Chemical Technologies,Inc.から入手可能なジエチルアミノSPEカートリッジを含まれる。
中間体1
3−(4−クロロ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−3−(1−メチル−1H−ベンゾトリアゾール−5−イル)−プロピオン酸メチルエステル
(2−クロロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)メタノール(0.927g、3.45mmol)、(E)−3−(1−メチル−1H−ベンゾトリアゾール−5−イル)−アクリル酸メチルエステル(0.500g、2.30mmol)、[RhCl(cod)](0.057g、0.12mmol)、トリエチルアミン(0.349g、3.45mmol)、1,4−ジオキサン(1.2ml)および水(7.7ml)の撹拌混合物を95℃で6時間加熱した。さらなる(2−クロロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)メタノール(0.5当量)および[RhCl(cod)](0.050g、0.10mmol)を加え、この混合物を再び16時間加熱した。この混合物を水で希釈し、CHCl:IPA(3:1、3回)で抽出した。合わせた有機層を水およびブラインで順次洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮乾固した。残渣をMeOHに取り、この溶液を2滴の濃HClで処理した後、還流下で4時間撹拌した。濃縮乾固の後に、シリカゲルクロマトグラフィー(100%DCM)により精製し、生成物を白色固体として得た(0.560g、68%)。LC-MS m/z 360/362(Cl) (M+H)+, 1.18分(保持時間)。
中間体2
(E)−3−(1−メチル−1H−ベンゾトリアゾール−5−イル)−アクリル酸メチルエステル
0℃でN下、THF(100ml)中、t−BuOK(2.10g、18.6mmol)の撹拌溶液をホスホノ酢酸トリメチル(4.30g、23.3mmol)で処理した。30分後、1−メチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−カルバルデヒド(2.50g、15.5mmolを少量ずつゆっくり加えた。1時間後、この混合物をNHCl(飽和水溶液)で処理し、水で希釈した後、n−ヘプタンで抽出(3回)して沈澱を得、これを濾過により単離した。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮乾固してベージュの固体を得、これをトルエンで洗浄し、真空下で乾燥させた。この材料を上記の沈澱と合わせ、生成物をベージュの固体として得た(3.1g、92%)。LC-MS m/z 218 (M+H)+ 1.12分(保持時間)。
中間体3
3−(3−ヒドロキシメチル−4−メチル−フェニル)−3−(1−メチル−1H−ベンゾトリアゾール−5−イル)−プロピオン酸メチルエステル
(E)−3−(1−メチル−1H−ベンゾトリアゾール−5−イル)−アクリル酸メチルエステル(0.325g、1.50mmol)、3−ヒドロキシメチル−4−メチルベンゼンボロン酸(0.498g、3.0mmol)、[RhCl(cod)](0.037g、0.08mmol)、トリエチルアミン(0.3ml、2.25mmol)、1,4−ジオキサン(5ml)および水(0.5ml)の撹拌混合物を95℃で3時間加熱した。周囲温度まで冷却した後、この混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した(3回)。合わせた有機層を水およびブラインで順次洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮乾固した。シリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/petrol勾配30〜80%)を用いて精製し、生成物を白色固体として得た(0.406g、80%)。LC-MS m/z 340 (M+H)+ 1.16分(保持時間)。
中間体4
2−メトキシ−6−ニトロアニリン
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(400mL)中、2−アミノ−3−ニトロフェノール(35g、227mmol)の溶液に、周囲温度で、KCO(37.7g、273mmol)およびヨードメタン(17.04mL、273mmol)を加えた。この反応混合物を周囲温度で16時間撹拌した。次に、これを水に注いだ。生じた沈澱を濾取し、この固体を水で洗浄し、35g(89%)の標題化合物を得た。LC-MS m/z 168.9 (M+H)+, 1.71分(保持時間)。
中間体5
4−ブロモ−2−メトキシ−6−ニトロアニリン
酢酸(500mL)中、2−メトキシ−6−ニトロアニリン(35g、208mmol)の溶液に、酢酸ナトリウム(27.3g、333mmol)および臭素(11.80mL、229mmol)を加えた。次いで、この反応混合物を周囲温度で20分間撹拌した。生じた沈澱を濾過し、水で洗浄し、真空ポンプで乾燥させ、50g(95%)の標題化合物を得た。LC-MS m/z 248.9 (M+H+2)+, 1.78分(保持時間)。
中間体6
4−ブロモ−2−メトキシ−N−メチル−6−ニトロアニリン
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(400mL)中、4−ブロモ−2−メトキシ−6−ニトロアニリン(50g、202mmol)の溶液に、0℃で、NaH(5.83g、243mmol)を加えた。30分後、ヨードメタン(13.92mL、223mmol)を加え、この反応混合物をさらに30分間撹拌した。水(1000mL)を加えた。赤色沈澱を濾取し、水で洗浄し、乾燥させ、50g(71.8%)の標題化合物を得た。LC-MS m/z 263.0 (M+H+2)+, 1.86分(保持時間)。
中間体7
4−ブロモ−6−メトキシ−N1−メチルベンゼン−1,2−ジアミン
酢酸(300mL)中、4−ブロモ−2−メトキシ−N−メチル−6−ニトロアニリン(25g、96mmol)に、亜鉛(18.78g、287mmol)を少量ずつ加えた。次に、この反応混合物を周囲温度で10時間撹拌した。この反応混合物をセライトで濾過し、固体をEtOAcで十分に洗浄した。合わせた溶液を濃縮し、20g(27.6%)の標題化合物を得た。LC-MS m/z 233.0 (M+H+2)+, 1.25分(保持時間)。
中間体8
5−ブロモ−7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール
100mLの10%HSO中、4−ブロモ−6−メトキシ−N1−メチルベンゼン−1,2−ジアミン(40g、173mmol)に、0℃で、亜硝酸ナトリウム(16.72g、242mmol)を20分かけて少量ずつ加えた。この反応混合物をさらに30分間撹拌した後、200mLの水を加えた。生じた沈澱を濾取し、水で洗浄し、乾燥させた。母液を16時間静置したところ第2バッチの沈澱が生じ、これを従前と同様に回収した。合わせた固体をEtOAc中、カラムに通して無機塩を除去し、15g(35.8%)の標題化合物を得た。LC-MS m/z 243.0 (M+H+2)+, 1.68分(保持時間)。
中間体9
3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)アクリル酸(E)−エチル
乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(10mL)中、5−ブロモ−7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール(10g、41.3mmol)の溶液に、アクリル酸エチル(20.68g、207mmol)、DIPEA(18.04mL、103mmol)、およびトリ−o−トリルホスフィン(2.51g、8.26mmol)、次いで、Pd(OAc)(0.927g、4.13mmol)を加えた。この反応物を窒素雰囲気下で4時間95℃に加熱した。この反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した(3回)。合わせた有機画分をMgSOで乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(10〜50%EtOAc/Petrol)により精製し、9.2g(83%)の標題化合物を得た。LC-MS m/z 262.1 (M+H)+, 1.70分(保持時間)。
中間体10
3−(3−ヒドロキシメチル−4−メチル−フェニル)−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾトリアゾール−5−イル)−プロピオン酸エチルエステル
3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)アクリル酸E)−エチル(0.261g、1mmol)、3−ヒドロキシメチル−4−メチルベンゼンボロン酸(0.249g、1.5mmol)、[RhCl(cod)](0.025g、0.05mmol)、トリエチルアミン(0.20ml、1.5mmol)、1,4−ジオキサン(2ml)および水(0.2ml)を用い、3−(3−ヒドロキシメチル−4−メチル−フェニル)−3−(1−メチル−1H−ベンゾトリアゾール−5−イル)−プロピオン酸メチルエステルと同様の手順により製造し、その後、シリカクロマトグラフィー(EtOAc/petrol勾配0〜60%)により白色固体(0.143g、37%)を得た。LC-MS m/z 384 (M+H)+, 1.26分(保持時間)。
3−メチル−2−ニトロベンズアミド
ジクロロメタン(DCM)(1000mL)中、3−メチル−2−ニトロ安息香酸(100g、552mmol)の溶液に、25℃で、塩化オキサリル(72.5mL、828mmol)を加えた。この反応混合物を周囲温度で1時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去した。残渣をCHCl(100mL)に溶かした。この溶媒を周囲温度で水酸化アンモニウム(1000mL、7704mmol)に加え、30分間撹拌した。次に、この反応混合物を酢酸エチル(3×500mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、濃縮し、67g(60.6%)の標題化合物を得た。LC-MS m/z 181.1 (M+H)+, 1.40分(保持時間)。
3−メチル−2−ニトロアニリン
水(12mL)中、NaOH(2.220g、55.5mmol)の混合物に、0℃で、Br(0.322mL、6.26mmol)を加えた。次に、3−メチル−2−ニトロベンズアミド(1g、5.55mmol)を一度に加え、この混合物を水浴中でゆっくり温めた。この材料は間もなく色が暗くなり、50〜55℃(内部温度)で油滴が分離し始める。温度を徐々に70℃に上昇させ、この点で1時間維持した。4ccの水中、0.7gの水酸化ナトリウムの溶液をゆっくり加え、さらに1時間、温度を80℃に上昇させた。この反応物を周囲温度まで冷却し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ、濃縮し、0.7g(90%)の標題化合物を得た。LC-MS m/z 153.1 (M+H)+, 1.65分(保持時間)。
4−ブロモ−3−メチル−2−ニトロアニリン
NBS(51.5g、289mmol)、3−メチル−2−ニトロアニリン(44g、289mmol)および酢酸(450mL)の混合物を110℃で1時間撹拌した。この混合物を周囲温度まで冷却し、水(100mL)に注いだ。固体を回収し、55g(78%)の標題化合物を得た。LC-MS m/z 230.9 (M+H)+, 1.78分(保持時間)。
4−ブロモ−N ,3−ジメチル−2−ニトロアニリン
N,N−ジメチルホルムアミド(200mL)中、4−ブロモ−3−メチル−2−ニトロアニリン(20g、87mmol)の溶液に、25℃で、NaH(3.81g、95mmol)を加えた。この反応混合物を25℃で30分間撹拌した。次に、ヨードメタン(12.90g、91mmol)を加えた。この反応混合物を12時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、固体を回収し、18g(59.4%)の標題化合物を得た。LC-MS m/z 247.0 (M+H+2)+, 1.90分(保持時間)。
4−ブロモ−N ,3−ジメチルベンゼン−1,2−ジアミン
エタノール(600mL)および水(300mL)中、4−ブロモ−N、3−ジメチル−2−ニトロアニリン(65g、265mmol)の溶液に、塩化アンモニウム(142g、2652mmol)、次いで、鉄(59.2g、1061mmol)を周囲温度で加えた。次に、この反応混合物を90℃で4時間撹拌した。この反応混合物を周囲温度まで冷却し、セライトパッドで濾過し、EtOAc(100mL)で洗浄し、濾液を真空下で蒸発させた。残渣をNaHCO溶液(500mL)で希釈し、EtOAc(2×500mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン溶液(500mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、溶媒を真空下で蒸発させた。粗残渣を、EtOAcヘキサン(3:7)を用いることによりカラムクロマトグラフィーで精製した。溶出画分を真空下で蒸発させ、4−ブロモ−N1,3−ジメチルベンゼン−1,2−ジアミン(46g、収率61.7%)を得た。LC-MS m/z 216.95 (M+H+2)+, 2.54分(保持時間)。
5−ブロモ−1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール
0℃で、17mlの10%HSO中、4−ブロモ−N,3−ジメチルベンゼン−1,2−ジアミン(30g、139mmol)に、亜硝酸ナトリウム(13.47g、195mmol)を20分かけて少量ずつ加えた。この反応混合物をさらに30分間撹拌した後、200mLの水を加えた。生じた沈澱を濾取し、水で洗浄し、乾燥させた。母液を16時間静置したところ、第2バッチの沈澱が生じ、これを従前と同様に回収した。合わせた固体をEtOAc中、カラムに通して無機塩を除去し、10g(21.5%)の標題化合物を得た。LC-MS m/z 226.0 (M+H)+, 228.0 (M+H+2)+ 1.71分(保持時間)。
3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)アクリル酸(E)−エチル
DMF(20mL)中、5−ブロモ−1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール(10g、44.2mmol)の溶液に、トリ−o−トリルホスフィン(2.69g、8.85mmol)、アクリル酸メチル(7.62g、88mmol)およびDIPEA(23.18mL、133mmol)を加えた。次に、Pd(OAc)(0.993g、4.42mmol)を加えた。この反応混合物を100℃で12時間撹拌した。この混合物を水に注ぎ、EtOAc(30mL)で抽出した。有機層を乾燥させ、濃縮して粗生成物を得た。これをシリカゲルクロマトグラフィーカラム(石油エーテル:EtOAc=4:1)により精製し、8.2g(76%)の標題化合物を得た。LC-MS m/z 246.1 (M+H)+, 1.68 (保持時間)。
実施例1
3−[3−({[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ}メチル)−4−クロロフェニル]−3−(1,4−ジメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸
メタンスルホン酸5−ブロモ−2−クロロ−ベンジルエステル
4℃で、DCM(40ml)中、5−ブロモ−2−クロロベンジルアルコール(0.886g、4.0mmol)の撹拌溶液を、DIPEA(1.04ml、6.0mmol)で、次いで、MsCl(0.46ml、6.0mmol)の滴下で処理した。この混合物を周囲温度まで温めた。3時間後、この混合物を水で希釈し、DCMで抽出した(3回)。合わせた有機相を乾燥させ(MgSO)、濾過し、濃縮乾固して生成物を得、それ以上精製せずに使用した(0.976g、77%)。LCMS MH+ 316/318/320,周囲温度1.32分。
(5−ブロモ−2−クロロ−ベンジル)−メチル−アミン
THF(20ml)中、メタンスルホン酸5−ブロモ−2−クロロ−ベンジルエステル(0.976g、3.26mmol)の撹拌溶液をDIPEA(0.57ml、3.26mmol)およびMeNH(THF中2M、3.26ml)で処理した。15時間後、この混合物を1M HClで希釈し、EtOAcで洗浄した。水相をNaCOで塩基性pHとし、EtOAcで抽出した(3回)。合わせた有機相を乾燥させ、濾過し、濃縮乾固して生成物を、それ以上精製せずに使用した(0.373g、48%)。LCMS MH+ 234/236/238, 周囲温度1.30分。
[2−クロロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1、3、2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンジル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル
THF(6ml)中、(5−ブロモ−2−クロロ−ベンジル)−メチル−アミン(0.373g、1.6mmol)の撹拌溶液をBOCO(0.452g、2.1mmol)で処理し、15時間撹拌した。この混合物をクエン酸(1M水溶液)で希釈し、EtOAcで抽出した(3回)。合わせた有機相を乾燥させ(MgSO)、濾過し、濃縮乾固した。残渣をジオキサン(15ml)に溶かし、ビス(ピナコラト)二ホウ素(0.457g、1.8mmol)およびKOAc(0.314g、3.2mmol)で処理した。得られた混合物をNで脱気し、PdCldppf(0.058g、0.08mmol)で処理し、95℃で24時間撹拌した。この反応物を水で希釈し、EtOAcで抽出した(2回)。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮乾固した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/petrol勾配0〜40%)により精製し、生成物(0.240g、46%)を得た。LCMS MH+ 326/328, 周囲温度1.69分。
3−[3−({[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ}メチル)−4−クロロフェニル]−3−(1,4−ジメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸
3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)アクリル酸(E)−エチル(0.054g、0.22mmol)、[2−クロロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1、3、2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンジル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.100g、0.26mmol)、[RhCl(cod)](0.005g、0.01mmol)、トリエチルアミン(0.045ml、0.33mmol)、1,4−ジオキサン(2ml)および水(0.2ml)の撹拌混合物をNで脱気し、95℃で4時間加熱した。周囲温度まで冷却した後、LiOH(1M、2ml)を加え、この混合物を周囲温度で15時間撹拌した。この混合物をDCMで洗浄し、HCl(1M、水溶液)で酸性化し、DCMで抽出した(2回)。合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮乾固した。分取HPLCにより精製し、生成物(0.005g、5%)を得た。LCMS MH+ 473,周囲温度1.11分。1H NMR (400 MHz, Me-d3-OD): 7.53 (2H, m), 7.31 (2H, m), 6.96 (1H, s), 5.04 (1H, t), 4.45 (2H, s), 4.29 (3H, s), 3.03-2.84 (2H, m), 2.76 (6H, m), 1.44-1.14 (9H, m)。
実施例2
3−[4−クロロ−3−({[(シクロペンチルオキシ)カルボニル](メチル)アミノ}メチル)フェニル]−3−(1−メチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸
3−(4−クロロ−3−メチルアミノメチル−フェニル)−3−(1−メチル−1H−ベンゾトリアゾール−5−イル)−プロピオン酸メチルエステル
アルゴン下、−78℃で、ジクロロメタン(30mL)中、3−(4−クロロ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−3−(1−メチル−1H−ベンゾトリアゾール−5−イル)−プロピオン酸メチルエステル(1.00g、3.08mmol)の撹拌溶液をDIPEA(3.76mL、21.6mmol)で、次いで、塩化メタンスルホニル(MsCl)(1.19mL、15.4mmol)の滴下で処理した。90分後、この混合物をメチルアミン(THF中2M溶液、86mL、172mmol)で処理し、周囲温度まで温めた。さらに1時間後、この混合物をNaCl/NaHCO水溶液で洗浄した(4回)。有機相をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮乾固して生成物を得、それ以上精製せずに使用した(0.772g、70%)。LCMS MH+ 373/375, 周囲温度 1.21分。
3−[4−クロロ−3−({[(シクロペンチルオキシ)カルボニル](メチル)アミノ}メチル)フェニル]−3−(1−メチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸
下、4℃で、無水DCM(3.0ml)中、3−(4−クロロ−3−メチルアミノメチル−フェニル)−3−(1−メチル−1H−ベンゾトリアゾール−5−イル)−プロピオン酸メチルエステル(296mg、0.66mmol)の撹拌溶液をトリエチルアミン(0.22μL、2.0当量)、次いで、少量ずつの4−ニトロクロロギ酸フェニル(0.17g、1.2当量)で処理した。1時間後、この反応物を水で希釈し、DCMで抽出した(3回)。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮乾固して淡黄色油状物(350mg)を得た。この材料の一部(120mg)をTHF(2ml)に取り、N下、4℃で撹拌しながら、シクロペンタノール(0.035g、0.40mmol)、次いで、NaH(0.011g、0.27mmol)で処理した。90分後、この混合物をMeOH(3ml)で希釈し、LiOH(1M水溶液、2ml)で処理し、周囲温度まで温めた。さらに2時間後、この混合物をクエン酸(5%、水溶液)で希釈し、DCMで抽出した(3回)。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮乾固し、無色の油状物(0.005g、8%)を得た。LCMS MH+ 471/473, 周囲温度 1.12分。1H NMR (400 MHz, Me-d3-OD): 7.90 (1H, s), 7.68 (1H, d), 7.52-7.41 (1H, m), 7.37 (1H, d), 7.34-7.26 (1H, m), 7.09 (1H, d), 4.98 (1H, d), 4.74 (1H, t), 4.53 (2H, d), 4.31 (3H, s), 3.17-3.06 (2H, m), 2.85 (3H, s), 1.89-1.30 (8H, m)。
実施例3
3−[3−({[(ブタン−2−イルオキシ)カルボニル](メチル)アミノ}メチル)−4−クロロフェニル]−3−(1−メチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸
シクロペンタノールの代わりに2−ブタノールを用い、3−[4−クロロ−3−({[(シクロペンチルオキシ)カルボニル](メチル)アミノ}メチル)フェニル]−3−(1−メチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸と同様の手順を用いて製造し、分取HPLCを用いて生成物を無色の油状物として得た(0.005g、8%)。LCMS MH+ 459/461,周囲温度1.13分。1H NMR (400 MHz, Me-d3-OD): 7.89 (1H, s), 7.68 (1H, d), 7.45 (1H, s), 7.37 (1H, d), 7.30 (1H, s), 7.11 (1H, d), 4.76-4.69 (1H, m), 4.57 (3H, s), 4.31 (3H, s), 3.18-3.07 (2H, m), 2.86 (3H, 2*s), 1.65-0.61 (8H, m)。
実施例4
3−[3−({[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ}メチル)−4−メチルフェニル]−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸
3−(3−クロロメチル−4−メチル−フェニル)−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾトリアゾール−5−イル)−プロピオン酸エチルエステル
4℃で、DCM(3ml)中、3−(3−ヒドロキシメチル−4−メチル−フェニル)−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾトリアゾール−5−イル)−プロピオン酸エチルエステル(0.125g、0.33mmol)の撹拌溶液をDIPEA(0.085ml、0.49mmol)、次いで、MsCl(0.033ml、0.49mmol)で処理し、周囲温度まで温めた。2時間後、この混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した(3回)。合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮乾固した。シリカクロマトグラフィーにより精製し、白色固体(0.106g、収率80%)を得た。LCMS MH+ 402/404, 周囲温度 1.44分。
3−[3−({[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ}メチル)−4−メチルフェニル]−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸
THF(2ml)中、3−(3−クロロメチル−4−メチル−フェニル)−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾトリアゾール−5−イル)−プロピオン酸エチルエステル(0.106g、0.26mmol)の撹拌溶液をMeNH(THF中2M、1.3ml)、次いで、NaI(0.004g、0.03mmol)で処理した。16時間後、この混合物をEtOAcで希釈し、水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮乾固した。残渣をTHF(3ml)に取り、撹拌しながらBOCO(0.059g、0.27mmol)で処理した。2時間後、この混合物をLiOH(1M水溶液、3ml)で処理した。さらに16時間後、この混合物をHCl(1M、水溶液)で希釈し、CHCl/IPA(3:1、2回)で抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮乾固し、生成物(0.045g、37%)を得た。LCMS MH+ 469,周囲温度1.11分。1H NMR (400 MHz, Me-d3-OD): 7.52-7.31 (1H, m), 7.31-7.14 (1H, m), 7.11 (1H, d), 6.99 (1H, s), 6.86-6.67 (1H, m), 4.71-4.53 (1H, m), 4.40 (2H, s), 4.36 (3H, s), 3.94-3.79 (3H, m), 3.19-2.97 (2H, m), 2.96-2.61 (3H, m), 2.21 (3H, s), 1.60-1.20 (9H, m)。
実施例5
3−(4−クロロ−3−((((シクロヘキシルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)メチル)フェニル)−3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸
3−(4−クロロ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸メチル
周囲温度で、水(5mL)および1,4−ジオキサン(2mL)中、(2−クロロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)メタノール(264mg、0.698mmol)、3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)アクリル酸(E)−メチル(455mg、2.095mmol)およびクロロ(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム(I)二量体(34.4mg、0.070mmol)の懸濁液に、トリエチルアミン(0.194mL、1.396mmol)を加えた。得られた懸濁液を95℃に加熱し、2.5時間撹拌した。次に、この反応混合物を65℃まで冷却し、この温度でさらに18時間撹拌した。この反応混合物を冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した(4回)。有機相を水(3回)およびブライン(1回)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、褐色固体を得た。次に、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(127mg、51%)を得た。LC-MS m/z 360.1 (M+H)+, 0.83分(保持時間)。純度100%。
3−(4−クロロ−3−((メチルアミノ)メチル)フェニル)−3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸メチル
−78℃で、ジクロロメタン(DCM)(6mL)中、3−(4−クロロ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸メチル(135mg、0.375mmol)およびトリエチルアミン(0.261mL、1.876mmol)の溶液に、塩化メシル(0.073mL、0.938mmol)を徐々に加えた。次に、この混合物をアルゴン雰囲気下、同じ温度で2時間15分撹拌した。メタンアミン(1.126mL、2.251mmol)を加え、この混合物を、さらに2.5時間撹拌しながら周囲温度に戻した。この後、この反応混合物を濃縮し、冷凍庫に64.5時間(週末にかけて)入れた。その後、この混合物を周囲温度まで温め、DCMに取り、NaClおよびNaHCOの1:1溶液で洗浄した(4回)。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、褐色固体の標題化合物(140mg、53%)を得た。LC-MS m/z 373.1 (M+H)+, 0.64分(保持時間)。純度53%。
3−(4−クロロ−3−((((シクロヘキシルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)メチル)フェニル)−3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸メチル
氷浴にて、ジクロロメタン(DCM)(8mL)中、3−(4−クロロ−3−((メチルアミノ)メチル)フェニル)−3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸メチル(140mg、0.199mmol)およびトリエチルアミン(0.042mL、0.299mmol)の溶液に、ジクロロメタン(DCM)(2mL)中、シクロヘキシルカルボノクロリデート(0.029mL、0.199mmol)の溶液を滴下した。得られた溶液を氷浴から取り出し、2.5時間撹拌した。この反応物を8時間(一晩)冷蔵庫に入れた。その後、この混合物を周囲温度まで温め、さらなる、ジクロロメタン(DCM)(0.5mL)中、シクロヘキシルカルボノクロリデート(0.01mL、0.070mmol)を加えた。この溶液を4時間撹拌した。さらなる、ジクロロメタン(DCM)(0.5mL)中、シクロヘキシルカルボノクロリデート(0.01mL、0.070mmol)を加え、2時間撹拌した。さらなる、ジクロロメタン(DCM)(0.5mL)中、シクロヘキシルカルボノクロリデート(0.015mL、0.105mmol)を加え、これを18.5時間撹拌した。この反応混合物をDCMでさらに希釈し、水(3回)およびブライン(1回)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、やや褐色がかった油状物を得た。この粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(61mg、61.4%)を得た、LC-MS m/z 499.1 (M+H)+, 1.23分(保持時間),純度100%。
3−(4−クロロ−3−((((シクロヘキシルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)メチル)フェニル)−3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸
テトラヒドロフラン(THF)(1mL)、メタノール(1.000mL)および水(1.000mL)中、3−(4−クロロ−3−((((シクロヘキシルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)メチル)フェニル)−3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3] トリアゾール−5−イル)プロパン酸メチル(61mg、0.122mmol)の溶液に、LiOH(14.64mg、0.611mmol)を加え、これを周囲温度で1時間45分撹拌した。この後、この反応混合物に、この混合物が約pH1となるまで1N HClを滴下した。この酸性溶液をEtOAcで希釈し、水で洗浄し(3回)、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去し、透明な油状物(54mg、91%)を得た、 LC-MS m/z 485.2 (M+H)+, 1.1分(保持時間)。純度100 %。
実施例6
3−(3−(((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)メチル)−4−クロロフェニル)−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸
(2−クロロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)メタノール
窒素で約10分間脱気した(5−ブロモ−2−クロロフェニル)メタノール(2.08g、9.39mmol)、酢酸カリウム(3.50g、35.7mmol)および4,4,4’ ,4’ ,5,5,5’ ,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(2.77g、10.89mmol)の懸濁液に、その後、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(0.396g、0.563mmol)を加え、この混合物を高出力のマイクロ波にて30分間120℃に加熱した。この後、懸濁液を冷却し、セライトの洗浄に酢酸エチルを用いてセライトで濾過した。暗色の溶液を水(ゆっくり4回)、ブライン(1回)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(2.76g、68.9%)を得た、LC-MS m/z 267.7 (M+H)+, 1.0分(保持時間),純度63%。
3−(4−クロロ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸エチル
周囲温度で、1,4−ジオキサン(22.19ml)および水(11.10ml)中、3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)アクリル酸(E)−エチル(1.41g、3.40mmol)、(2−クロロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル)メタノール(1.370g、5.10mmol)、およびトリエチルアミン(0.707ml、5.10mmol)の懸濁液に、クロロ(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム(I)二量体(0.094g、0.191mmol)を加えた。得られた懸濁液を95℃で30分間加熱した。この反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した(3回)。合わせた有機相を水(3回)、ブライン(1回)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で溶媒を除去した。この粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(1.02g、54.2%)を得た、LC-MS m/z 404.4 (M+H)+, 0.92分(保持時間),純度73%。
3−(4−クロロ−3−((メチルアミノ)メチル)フェニル)−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸エチル
−78℃で、ジクロロメタン(DCM)(18.02ml)中、3−(4−クロロ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル)−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸エチル(1.02g、1.844mmol)およびトリエチルアミン(1.285ml、9.22mmol)の溶液に、塩化メシル(0.359ml、4.61mmol)を徐々に加えた。次に、この混合物を、窒素雰囲気下、同じ温度で1時間20分撹拌した。メタンアミン(5.53ml、11.06mmol)を加え、この混合物をさらに2時間半撹拌しながら周囲温度に戻した。この後、この混合物にメタンアミン(5.53ml、11.06mmol)を加え、さらに1時間30分撹拌した。次に、この混合物をDCMに取り、NaClおよびNaHCO3の1:1溶液で洗浄した(4回)。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、褐色固体を得た。LC-MS m/z 417.2 (M+H)+, 0.72分(保持時間), 純度42%。
3−(3−(((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)メチル)−4−クロロフェニル)−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸エチル
ジクロロメタン(DCM)(15mL)中、3−(4−クロロ−3−((メチルアミノ)メチル)フェニル)−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸エチル(924mg、1.042mmol)、トリエチルアミン(0.726mL、5.21mmol)およびboc−無水物(0.508mL、2.188mmol)の溶液に、DMAP(63.6mg、0.521mmol)を加え、この反応物を周囲温度で1時間半撹拌した。この後、この反応物を0.1N HClで洗浄し、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を除去し、白色固体を得た。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(464mg、75%)を得た、 LC-MS m/z 517.3 (M+H)+, 1.27分(保持時間),純度87%。
3−(3−(((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)メチル)−4−クロロフェニル)−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−エンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸
1,4−ジオキサン(2ml)中、3−(3−(((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)メチル)−4−クロロフェニル)−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸エチル(0.1g、0.168mmol)の溶液に、NaOH(0.168ml、0.337mmol)を加え、この混合物を窒素雰囲気下で1時間撹拌した。温度を1時間、45℃に上昇させた。この反応物に水(0.5ml)およびメタノール(0.5ml)を加え、この溶液を45分間撹拌した。この後、溶媒を除去した。残渣を水に取り、pH4まで酸性化した。この酸性混合物をEtOAcで抽出し(3回)、ブラインで洗浄し(1回)、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を除去し、白色固体(93mg、113%)を得た、LC-MS m/z 489.2 (M+H)+, 1.1分(保持時間),純度100%。
実施例7
3−(3−(2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエトキシ)−4−メチルフェニル)−3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸
3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)アクリル酸(E)−メチル
0℃で、THF(50mL)中、カリウムtert−ブトキシド(2.65g、23.62mmol)の懸濁液に、2−(ジメトキシホスホリル)酢酸メチル(4.0mL、24.82mmol)を加えた。30分後、1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−カルバルデヒド(2.57g、15.95mmol)を7分かけて少量ずつ加えた。次に、この懸濁液を0℃で3時間45分撹拌した。この反応物を飽和塩化アンモニウムで急冷し、水で希釈した。沈澱を濾過し、乾燥させ。標題化合物(2.606g、75%)を灰色の固体として得た。LC-MS: m/z 218.0 (M+H)+, 0.69分(保持時間)
2−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノール
5−ブロモ−2−メチルフェノール(3g、16.04mmol)、4,4,4’ ,4’ ,5,5,5’ ,5’−オクタメチル−2,2’−ビ(1,3,2−ジオキサボロラン)(4.72g、18.61mmol)、および酢酸カリウム(6.03g、61.4mmol)の懸濁液を10分間窒素流で脱気し、その後、(PPhPdCl(0.664g、0.946mmol)を加えた。得られた懸濁液を115℃(浴温、還流)に加熱したところ、この間に、2.5時間、黄色の懸濁液が黒色になった。この反応混合物を、セライトの洗浄に酢酸エチルを用いてセライトで濾過した。この黒色溶液を水(2回)、ブライン(1回)で洗浄した。有機層を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標題化合物(1.91g、8.16mmol、収率50.9%)を得た。LC-MS: m/z 235.1 (M+H)+, 0.99分(保持時間)。
3−(3−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸メチル
周囲温度で、1,4−ジオキサン(3mL)および水(3mL)中、2−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノール(970mg、4.14mmol)、3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)アクリル酸(E)−メチル(300mg、1.381mmol)、および[RhCl(cod)](68.1mg、0.138mmol)の懸濁液に、トリエチルアミン(0.577mL、4.14mmol)を加えた。得られた懸濁液を高吸収のBiotageマイクロ波にて150℃で1時間加熱した。この反応混合物をセライトに通し、EtOAcで洗浄した。濾液を水(2回)、ブライン(1回)で洗浄した。有機層を回収し、濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物を逆相HPLCにより精製し、標題化合物(330mg、1.014mmol、収率73.4%)を白色固体として得た。LC-MS: m/z 326.1 (M+H)+, 0.79分(保持時間)。
3−(3−(2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエトキシ)−4−メチルフェニル)−3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸メチル
アセトニトリル(2mL)中、3−(3−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸メチル(100mg、0.307mmol)、CsCO(200mg、0.615mmol)、2−ブロモ−N,N−ジメチルアセトアミド(128mg、0.768mmol)および触媒量のNaIの混合物を60℃で24時間撹拌した。これを濾過し、濾液を濃縮した。粗生成物を逆相HPLCにより精製し、標題化合物(50mg、0.122mmol、収率39.6%)を得た。LC-MS: m/z 411.1 (M+H)+, 0.83分(保持時間)。
3−(3−(2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエトキシ)−4−メチルフェニル)−3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸
周囲温度で、メタノール(2mL)中、3−(3−(2−(ジメチルアミノ)−2−オキソエトキシ)−4−メチルフェニル)−3−(1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸メチル(50mg、0.122mmol)の溶液に、2M LiOH(0.305mL、0.609mmol)を加えた。この混合物を周囲温度で2時間40分撹拌した。pHを1N HClで約1に調整した。これをEtOAcで抽出した(2回)。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を逆相HPLC(0.1%TFA含有条件)により精製し、標題化合物(35mg、0.088mmol、収率72.5%)を白色固体として得た。LC-MS: m/z 397.1 (M+H)+, 0.72分(保持時間) 1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ = 7.95 (s, 1 H), 7.72 (d, J = 8.5 Hz, 1 H), 7.49 (d, J = 8.5 Hz, 1 H), 7.03 (d, J = 7.3 Hz, 1 H), 6.92 - 6.80 (m, 2 H), 4.77 (s, 2 H), 4.55 (t, J = 7.5 Hz, 1 H), 4.26 (s, 3 H), 3.22 - 3.10 (m, 1 H), 3.09 - 2.96 (m, 4 H), 2.78 (s, 3 H), 2.12 (s, 3 H)。
実施例8
3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(4−メチル−3−((メチル((4−ニトロフェノキシ)カルボニル)アミノ)メチル)フェニル)プロパン酸
3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(4−メチル−3−((メチル((4−ニトロフェノキシ)カルボニル)アミノ)メチル)フェニル)プロパン酸エチル
ピリジン(2mL)中、3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(4−メチル−3−((メチルアミノ)メチル)フェニル)プロパン酸エチル(94mg、0.247mmol)の溶液に、1−メトキシ−2−メチルプロパン−2−イル(4−ニトロフェニル)カーボネート(86mg、0.321mmol)を加え、この混合物を周囲温度で16時間30分撹拌した。この後、1−メトキシ−2−メチルプロパン−2−イル(4−ニトロフェニル)カーボネート(33.3mg、0.124mmol)を加え、この混合物をさらに24.5時間撹拌した。次に、この反応物をEtOAcで希釈し、10%重硫酸ナトリウム溶液で洗浄した(3回)。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で溶媒を除去した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、2種類の化合物の混合物を得た。次に、この混合物を、20〜80%アセトニトリル/水の勾配にて18mL/分で溶出する中性条件下の逆相HPLC(Sunfire 19×100mm 5u 予備カラム)により精製し、標題化合物(20mg、15%)を得た、LC-MS m/z 546.4 (M+H)+, 1.14分(保持時間),純度100%。
3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(4−メチル−3−((メチル((4−ニトロフェノキシ)カルボニル)アミノ)メチル)フェニル)プロパン酸
テトラヒドロフラン(THF)(0.5mL)および水(0.250mL)中、3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(4−メチル−3−((メチル((4−ニトロフェノキシ)カルボニル)アミノ)メチル)フェニル)プロパン酸エチル(20mg、0.037mmol)の溶液に、LiOH(4.39mg、0.183mmol)を加え、この混合物を周囲温度で17時間撹拌した。この後、この反応混合物に1N HClをこの混合物がpH1となるまで滴下した。この酸性溶液をEtOAcで希釈し、水で洗浄し(3回)、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去して白色固体を得た。得られた残渣を、35〜65%アセトニトリル/水の勾配にて18mL/分で溶出する中性下の逆相HPLC(Atlantics T3、19×100mm、5u プレップカラム)により精製し、標題化合物(8mg、42%)を得た、 LC-MS m/z 518.5 (M+H)+, 0.96分(保持時間),純度100%。
実施例9
3−(4−クロロ−3−((((シクロペンチルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)メチル)フェニル)−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸
3−(4−クロロ−3−((((シクロペンチルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)メチル)フェニル)−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸エチル
氷浴にて、ジクロロメタン(DCM)(8mL)中、3−(4−クロロ−3−((メチルアミノ)メチル)フェニル)−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸エチル(150mg、0.331mmol)およびトリエチルアミン(0.133mL、0.954mmol)の溶液に、シクロペンチルカルボノクロリデート(0.025mL、0.188mmol)の溶液を滴下した。得られた溶液を氷浴から取り出し、19.5時間撹拌した。この後、さらなるトリエチルアミン(0.115mL、0.828mmol)およびシクロペンチルカルボノクロリデート(0.044mL、0.331mmol)を加え、この反応混合物を1時間撹拌した。この反応混合物をDCMさらに希釈し、水(3回)およびブライン(1回)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、標題化合物(186mg、収率101%)を得た。LC-MS m/z 529 (M+H)+, 1.28分(保持時間)。
3−(4−クロロ−3−((((シクロペンチルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)メチル)フェニル)−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸
テトラヒドロフラン(THF)(2mL)および水(2.000mL)中、3−(4−クロロ−3−((((シクロペンチルオキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)メチル)フェニル)−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸エチル(184mg、0.330mmol)の溶液に、LiOH(39.6mg、1.652mmol)を加え、22時間撹拌した。この後、この反応混合物に、この混合物がpH=1となるまで1N HClを滴下した。この酸性溶液をEtOAcで希釈し、水で洗浄し(3回)、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去して黄色固体を得た。この固体を中性条件下の逆相分取HPLCにより精製し、標題化合物(186mg、収率101%)を得た。LC-MS m/z 529 (M+H)+, 1.28分(保持時間)。
実施例10
3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−(((((1−メトキシ−2−メチルプロパン−2−イル)オキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)メチル)−4−メチルフェニル)プロパン酸
3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)アクリル酸(E)−エチル
周囲温度で、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(5mL)中、5−ブロモ−1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール(1100mg、4.87mmol)の溶液に、アクリル酸エチル(3.11mL、29.2mmol)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(3.40mL、19.46mmol)、トリ−o−トリルホスフィン(444mg、1.460mmol)、次いで、酢酸パラジウム(II)(164mg、0.730mmol)を加えた。この反応混合物を高吸収下のマイクロ波にて150℃で2時間加熱した。この反応混合物をセライトに通し、EtOAcで洗浄した。濾液を水(2回)およびブライン(1回)で洗浄した。有機層を回収し、濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(662mg、2.70mmol、収率55.5%)および低純度のバッチ(481mg、1.961mmol、収率40.3%)を得た。LC-MS m/z 246.1 (M+H)+, 0.85分(保持時間)
3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−(ヒドロキシメチル)−4−メチルフェニル)プロパン酸エチル
周囲温度で、1,4−ジオキサン(10mL)および水(10mL)中、3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)アクリル酸(E)−エチル(1200mg、4.89mmol)、(3−(ヒドロキシメチル)−4−メチルフェニル)ボロン酸(974mg、5.87mmol)、および[RhCl(cod)](271mg、0.489mmol)の懸濁液に、トリエチルアミン(2.046mL、14.68mmol)を加えた。得られた懸濁液を高吸収のBiotageマイクロ波にて150℃で60分間加熱した。この反応混合物をセライトに通し、EtOAcで洗浄した。濾液を水(2回)、ブライン(1回)で洗浄した。有機層を回収し、濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(1290mg、3.51mmol、収率71.8%)および低純度のバッチ(453mg)を得た。LCMS m/z 367.8 (M+H)+, 0.86分(保持時間)
3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(4−メチル−3−((メチルアミノ)メチル)フェニル)プロパン酸エチル
−78℃で、ジクロロメタン(DCM)(18mL)中、3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−(ヒドロキシメチル)−4−メチルフェニル)プロパン酸エチル(1.156g、3.15mmol)およびトリエチルアミン(2.180mL、15.73mmol)の溶液に、塩化メタンスルホニル(0.613mL、7.87mmol)を徐々に加えた。次に、この混合物を窒素雰囲気下、同じ温度で40分間撹拌した。その後、THF中2Mのメタンアミン(15.73mL、31.5mmol)を加え、この混合物を、さらに1.5時間撹拌しながら周囲温度に戻した。次に、この混合物をDCMに取り、NaCl水溶液(4回)およびNaHCOで洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して標題化合物を得、これを精製せずに使用した。(1.12g、収率58%)。LC-MS m/z 381 (M+H)+, 0.69分(保持時間)。
1−メトキシ−2−メチルプロパン−2−イル(4−ニトロフェニル)カーボネート
0℃で、ピリジン(2mL)中、1−メトキシ−2−メチルプロパン−2−オール(0.561mL、4.80mmol)の溶液に、4−ニトロフェニルカルボノクロリデート(1466mg、4.80mmol)を加えた。ジクロロメタン(DCM)(2.5mL)を加えた後、得られた溶液を周囲温度で21時間撹拌した。この後、この反応物をトルエンで希釈し、濾過した。さらなる不純物をDCM−ヘキサンから結晶化させ、濾過した。次に、溶媒を減圧下で除去し、標題化合物(900mg、収率69%)を得た。1H NMR (400MHz, CDCl3) = 8.31 - 8.26 (m, 2H), 7.41 - 7.36 (m, 2H), 3.59 (s, 2H), 3.45 (s, 3H), 1.59 (s, 6H)。
3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−(((((1−メトキシ−2−メチルプロパン−2−イル)オキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)メチル)−4−メチルフェニル)プロパン酸エチル
ピリジン(2mL)中、3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(4−メチル−3−((メチルアミノ)メチル)フェニル)プロパン酸エチル(94mg、0.247mmol)の溶液に、1−メトキシ−2−メチルプロパン−2−イル(4−ニトロフェニル)カーボネート(86mg、0.321mmol)を加え、この混合物を周囲温度で16.5時間撹拌した。この後、さらなる1−メトキシ−2−メチルプロパン−2−イル(4−ニトロフェニル)カーボネート(33.3mg、0.124mmol)を加え、この混合物をさらに24.5時間撹拌した。次に、この反応物をEtOAcで希釈し、10%重硫酸ナトリウム溶液で洗浄した(3回)。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で溶媒を除去した。残渣を、0〜70%EtOAc/ヘキサンで溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。得られた不純な残渣を中性条件下の逆相分取HPLCにより精製し、標題化合物を得た(49mg、収率38%)。LC-MS m/z 511 (M+H)+, 1.10分(保持時間)。
3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−(((((1−メトキシ−2−メチルプロパン−2−イル)オキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)メチル)−4−メチルフェニル)プロパン酸
テトラヒドロフラン(THF)(0.7mL)および水(0.350mL)中、3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−(((((1−メトキシ−2−メチルプロパン−2−イル)オキシ)カルボニル)(メチル)アミノ)メチル)−4−メチルフェニル)プロパン酸エチル(49mg、0.096mmol)の溶液に、LiOH(11.49mg、0.480mmol)を加え、この混合物を周囲温度で17.5時間撹拌し、その後、LiOH(11.49mg、0.480mmol)および水(0.5mL)を加え、この反応物をさらに23.5時間撹拌した。この後、この反応混合物に、この混合物がpH1となるまで1N HClを滴下した。この酸性溶液をEtOAcで希釈し、水で洗浄し(3回)、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去して白色固体を得た。この固体を中性条件下の逆相分取HPLCにより精製し、標題化合物を得た(36mg、収率78%)。LC-MS m/z 483 (M+H)+, 0.93分(保持時間)。
実施例11
3−(3−((N−(シクロヘキシルメチル)アセトアミド)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸
3−(3−(クロロメチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸エチル
ジクロロメタン(DCM)(2mL)中、3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−(ヒドロキシメチル)−4−メチルフェニル)プロパン酸エチル(440mg、1.197mmol)の溶液に、SOCl(0.175mL、2.395mmol)を加えた。得られた反応混合物を周囲温度で20分間撹拌した。この反応混合物を減圧下で濃縮し、目的生成物3−(3−(クロロメチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸エチル(515.0mg、1.335mmol、収率111%)を得た。LC-MS m/z 386.3 (M+H)+, 1.13分(保持時間)。
3−(3−((N−(シクロヘキシルメチル)アセトアミド)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸
テトラヒドロフラン(THF)(1mL)中、3−(3−(クロロメチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸エチル(50mg、0.130mmol)の溶液に、シクロヘキシルメタンアミン(0.020mL、0.155mmol)、DIEA(0.068mL、0.389mmol)を加えた。得られた反応混合物を周囲温度で1時間撹拌した。この反応混合物を、マイクロ波を用いて80℃で30分間加熱した。この反応混合物にアセトニトリル(0.5mL)を加えた後、再びマイクロ波を用いて80℃で30分間加熱した後、再びマイクロ波を用いて100℃で1時間加熱した。この反応混合物にAcCl(0.011mL、0.155mmol)を加えた後、周囲温度で30分間撹拌した。この反応混合物を減圧下で濃縮した。この粗混合物にメタノール(2mL)およびNaOH(2N)(0.324mL、0.648mmol)を加えた。得られた反応混合物を、マイクロ波を用いて80℃で20分間加熱した。得られた反応混合物をHCl(約0.11mL、6N)で酸性化し、減圧下で濃縮し、逆相HPLCで精製し、目的生成物3−(3−((N−(シクロヘキシルメチル)アセトアミド)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸(21.8mg、0.046mmol、収率35.3%)を得た。LC-MS m/z 476.9 (M+H)+, 1.03分(保持時間)。
実施例12
3−(3−((N−ベンジルアセトアミド)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸
アセトニトリル(1mL)中、3−(3−(クロロメチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸エチル(50mg、0.130mmol)の溶液に、ベンジルアミン(0.028mL、0.259mmol)、DIEA(0.068mL、0.389mmol)およびNaI(1.942mg、0.013mmol)を加えた。得られた反応混合物を、マイクロ波を用いて60℃で30分間加熱し、再びマイクロ波を用いて80℃で30分間加熱した。この反応混合物にAcCl(0.018mL、0.259mmol)を加えた後、周囲温度で40分間撹拌した。この反応混合物にさらなるDIEA(0.023mL、0.130mmol)を加え、周囲温度で20分間撹拌した。この反応混合物にさらなるAcCl(9.21μL、0.130mmol)を加え、周囲温度で10分間撹拌した。この反応混合物にNaOH(2N)(0.389mL、0.777mmol)を加えた後、マイクロ波を用いて80℃で30分間加熱し、再びマイクロ波を用いて100℃で30分間加熱した。この反応混合物をHCl(3N)でpH約4〜5まで酸性化し、減圧下で濃縮し、逆相HPLCで精製し、目的生成物3−(3−((N−ベンジルアセトアミド)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸(26.1mg、0.055mmol、収率42.8%)を得た。LC-MS m/z 471.3 (M+H)+, 0.94分(保持時間)。
実施例13
3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(4−メチル−3−((N−(3−メチルベンジル)アセトアミド)メチル)フェニル)プロパン酸
アセトニトリル(4mL)中、3−(3−(クロロメチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸エチル(50mg、0.130mmol)の溶液に、3−メチルベンジルアミン(0.033mL、0.259mmol)およびDIEA(0.091mL、0.518mmol)を加えた。得られた反応混合物を、マイクロ波を用いて80℃で30分間加熱し、再びマイクロ波を用いて100℃で1時間加熱した。この反応混合物にAcCl(0.018mL、0.259mmol)を加えた後、周囲温度で20分間撹拌した。この反応混合物を蒸発させ、メタノール(2mL)に再溶解させた後、NaOH(2N)(0.389mL、0.777mmol)を加えた。得られた反応混合物を、マイクロ波を用いて80℃で20分間加熱した。次に、この反応混合物をHCl(3N)でpH4〜5に酸性化し、減圧下で濃縮し、逆相HPLCで精製し、目的生成物3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(4−メチル−3−((N−(3−メチルベンジル)アセトアミド)メチル)フェニル)プロパン酸(27.4mg、0.057mmol、収率43.6%)を得た。LC-MS m/z 485.3 (M+H)+, 0.98分(保持時間)。
実施例14
3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−((N−(2、3−ジメチルベンジル)アセトアミド)メチル)−4−メチルフェニル)プロパン酸
アセトニトリル(4mL)中、3−(3−(クロロメチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸エチル(50mg、0.130mmol)の溶液に、2,3−ジメチルベンジルアミン(35.0mg、0.259mmol)およびDIEA(0.091mL、0.518mmol)を加えた。得られた反応混合物を、マイクロ波を用いて100℃で30分間加熱し、再びマイクロ波を用いて100℃で30分間加熱した。この反応混合物にAcCl(0.018mL、0.259mmol)を加えた後、周囲温度で40分間撹拌した。この反応混合物を蒸発させ、メタノール(2mL)に再溶解させた後、NaOH(2N)(0.389mL、0.777mmol)を加え、次いで、マイクロ波を用いて80℃で20分間加熱した。この反応混合物をHCl(3N)でpH4〜5に酸性化し、減圧下で濃縮し、逆相HPLCで精製し、目的生成物3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−((N−(2、3−ジメチルベンジル)アセトアミド)メチル)−4−メチルフェニル)プロパン酸(36.6mg、0.073mmol、収率56.7%)を得た。LC-MS m/z 499.4 (M+H)+, 1.02分(保持時間)。
実施例15
3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−((N−(4−メトキシベンジル)アセトアミド)メチル)−4−メチルフェニル)プロパン酸
アセトニトリル(4mL)中、3−(3−(クロロメチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸エチル(50mg、0.130mmol)の溶液に、4−メトキシベンジルアミン(0.034mL、0.259mmol)およびDIEA(0.091mL、0.518mmol)を加えた。得られた反応混合物を、マイクロ波を用いて60℃で60分間加熱し、再びマイクロ波を用いて70℃で60分間加熱し、再びマイクロ波を用いて70℃で60分間加熱した。この反応混合物にAcCl(0.018mL、0.259mmol)を加えた後、周囲温度で30分間撹拌した。この反応混合物を蒸発させ、メタノール(2mL)に再溶解させた後、NaOH(2N)(0.389mL、0.777mmol)を加え、次いで、マイクロ波を用いて80℃で20分間加熱した。この反応混合物をHCl(3N)でpH約4〜5まで酸性化し、減圧下で濃縮し、逆相HPLCで精製し、目的生成物3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−((N−(4−メトキシベンジル)アセトアミド)メチル)−4−メチルフェニル)プロパン酸(12.6mg、0.025mmol、収率19.43%)を得た。LC-MS m/z 501.2 (M+H)+, 0.93分(保持時間)。
実施例16
3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−((N−(4−エチルベンジル)アセトアミド)メチル)−4−メチルフェニル)プロパン酸
アセトニトリル(8mL)中、3−(3−(クロロメチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸エチル(90mg、0.233mmol)の溶液に、4−エチルベンジルアミン(0.067mL、0.466mmol)およびDIEA(0.163mL、0.933mmol)を加えた。得られた反応混合物を、マイクロ波を用いて80℃で60分間加熱し、再びマイクロ波を用いて80℃で60分間加熱した。この反応混合物にAcCl(0.033mL、0.466mmol)を加えた後、周囲温度で100分間撹拌した。この反応混合物を蒸発させ、メタノール(4mL)に再溶解させた後、NaOH(2N)(0.700mL、1.399mmol)を加え、次いで、マイクロ波を用いて80℃で20分間加熱した。この反応混合物をHCl(3N)でpH約4〜5まで酸性化し、減圧下で濃縮し、逆相HPLCで精製し、目的生成物3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−((N−(4−エチルベンジル)アセトアミド)メチル)−4−メチルフェニル)プロパン酸(59.7mg、0.120mmol、51.3収率%)を得た。LC-MS m/z 499.4 (M+H)+, 1.03分(保持時間)。
実施例17
3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−((N−((4−エチルシクロヘキシル)メチル)アセトアミド)メチル)−4−メチルフェニル)プロパン酸
4−エチルシクロヘキサンカルボニトリル
テトラヒドロフラン(THF)(30mL)中、4−エチルシクロヘキサノン(1.128mL、8mmol)およびイソシアン化p−トルエンスルホニルメチル(1874mg、9.60mmol)の溶液に、KOtBu(1795mg、16.00mmol)を0℃でゆっくり加えた。得られた反応混合物を0℃25分間、次いで、周囲温度で2時間撹拌した。この反応混合物を減圧下で濃縮した。この粗混合物に水(100mL)を加え、ヘキサン(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーを用いて精製し、目的生成物4−エチルシクロヘキサンカルボニトリル(611.3mg、4.45mmol、収率55.7%)を得た。LC-MS m/z 138.3 (M+H)+, 0.95分(保持時間)。
(4−エチルシクロヘキシル)メタンアミン
テトラヒドロフラン(THF)(5mL)中、LAH(131mg、3.45mmol)の懸濁液に、テトラヒドロフラン(THF)(1mL)中、4−エチルシクロヘキサンカルボニトリル(316mg、2.3mmol)を周囲温度でゆっくり加えた。得られた反応混合物を周囲温度で50分間撹拌した。この反応混合物をNaSO(飽和水溶液)でゆっくり急冷し、濾過し、減圧下で濃縮し、目的生成物(4−エチルシクロヘキシル)メタンアミン(292.7mg、2.072mmol、収率90%)を得た。LC-MS m/z 142.1 (M+H)+, 0.67分(保持時間)。
3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−((N−((4−エチルシクロヘキシル)メチル)アセトアミド)メチル)−4−メチルフェニル)プロパン酸
アセトニトリル(2mL)中、3−(3−(クロロメチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸エチル(50mg、0.130mmol)の溶液に、(4−エチルシクロヘキシル)メタンアミン(36.6mg、0.259mmol)、DIEA(0.091mL、0.518mmol)を加えた。得られた反応混合物を、マイクロ波を用いて80℃で60分間加熱した。この反応混合物にAcCl(0.018mL、0.259mmol)を加え、周囲温度で15分間撹拌した。この反応混合物にNaOH(3.0N)(0.346mL、1.037mmol)を加えた後、マイクロ波を用いて80℃で30分間加熱し、再びマイクロ波を用いて80℃で30分間加熱し、再びマイクロ波を用いて80℃で30分間加熱し、再びマイクロ波を用いて80℃で30分間加熱した。次に、この反応混合物を減圧下で濃縮し、逆相HPLCで精製し、目的生成物3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−((N−((4−エチルシクロヘキシル)メチル)アセトアミド)メチル)−4−メチルフェニル)プロパン酸(7.1mg、0.014mmol、収率10.86%)を得た。LC-MS m/z 505.3 (M+H)+, 1.12分(保持時間)。
実施例18
3−(3−((1−(シクロヘキシルメチル)ウレイド)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸
アセトニトリル(2mL)中、シクロヘキシルメタンアミン(0.034mL、0.259mmol)の溶液に、DIEA(0.091mL、0.518mmol)、次いで、3−(3−(クロロメチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸エチル(50mg、0.130mmol)を加えた。得られた反応混合物を、マイクロ波を用いて80℃で60分間加熱した。次に、この反応混合物にTMS−NCO(0.035mL、0.259mmol)を加え、周囲温度で40分間撹拌した。次に、この反応混合物を、マイクロ波を用いて80℃で30分間加熱した。この反応混合物にさらなるTMS−NCO(0.018mL、0.130mmol)を加えた後、マイクロ波を用いて80℃で15分間加熱した。この反応混合物を真空下で蒸発させ、メタノール(2.000mL)に再溶解させた後、NaOH(3.0N)(0.346mL、1.037mmol)を加えた。得られた反応混合物を、マイクロ波を用いて80℃で20分間加熱した。この反応混合物をHCl(3N)でpH4〜5まで酸性化し、真空下で蒸発させ、逆相HPLCで精製し、目的生成物3−(3−((1−(シクロヘキシルメチル)ウレイド)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸(27.1mg、0.057mmol、収率43.8%)を得た。LC-MS m/z 478.2 (M+H)+, 0.97分(保持時間)。
実施例19
3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−((1−((4−エチルシクロヘキシル)メチル)ウレイド)メチル)−4−メチルフェニル)プロパン酸
アセトニトリル(2mL)中、(4−エチルシクロヘキシル)メタンアミン(36.6mg、0.259mmol)の溶液に、DIEA(0.091mL、0.518mmol)、次いで、3−(3−(クロロメチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸エチル(50mg、0.130mmol)を加えた。得られた反応混合物を、マイクロ波を用いて80℃で60分間加熱した後、TMS−NCO(0.053mL、0.389mmol)を加え、80℃で20分間撹拌した。この反応混合物を蒸発させ、メタノール(2.000mL)に再溶解させた後、NaOH(3.0N)(0.346mL、1.037mmol)を加えた。得られた反応混合物を、マイクロ波を用いて80℃で20分間加熱した。この反応混合物をHCl(3N)でpH約4〜5まで酸性化し、減圧下で濃縮し、逆相HPLCで精製し、目的生成物3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−((1−((4−エチルシクロヘキシル)メチル)ウレイド)メチル)−4−メチルフェニル)プロパン酸(16.6mg、0.033mmol、収率25.3%)を得た。LC-MS m/z 506.3 (M+H)+, 1.09分(保持時間)。
実施例20
3−(3−((N−(シクロヘキシルメチル)アセトアミド)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸
3−(3−(ヒドロキシメチル)−4−メチルフェニル)−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸エチル
1,4−ジオキサン(6mL)および水(6.00mL)に溶かした3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)アクリル酸(E)−エチル(2g、7.65mmol)および(3−(ヒドロキシメチル)−4−メチルフェニル)ボロン酸(3.177g、19.13mmol)の溶液に、[RhCl(cod)](0.863g、1.56mmol)およびTEA(4.4mL、31.8mmol)を加え、この混合物をマイクロ波にて125℃で10時間加熱した。この混合物を濾過し、酢酸エチルで洗浄した後、濾液を水(2回)およびブラインで1回洗浄した。有機層をMgSOで乾燥させ、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、885mgの3−(3−(ヒドロキシメチル)−4−メチルフェニル)−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸エチル(30.2%)を加えた。LC-MS m/z 384.1 (M+H)+, 0.92 (保持時間)。
3−(3−(クロロメチル)−4−メチルフェニル)−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸エチル
(DCM)(2mL)に溶かした3−(3−(ヒドロキシメチル)−4−メチルフェニル)−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸エチル(200mg、0.522mmol)の撹拌溶液に、二塩化硫黄(0.057mL、0.782mmol)を加え、この混合物を周囲温度で45分間撹拌した。溶媒を除去し、219mgの3−(3−(クロロメチル)−4−メチルフェニル)−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸エチル(収率104%)を得た。LC-MS m/z 402.2 (M+H)+, 1.11 (保持時間)。
3−(3−((N−(シクロヘキシルメチル)アセトアミド)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸
THF(3mL)に溶かした3−(3−(クロロメチル)−4−メチルフェニル)−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸エチル(40mg、0.100mmol)に、シクロヘキシルメタンアミン(0.065mL、0.498mmol)およびDIEA(0.035mL、0.199mmol)を加え、この混合物を周囲温度で151時間撹拌した。塩化アセチル(0.014mL、0.199mmol)およびDIEA(0.087mL、0.498mmol)を加え、この混合物を周囲温度で4時間撹拌した後、1N水酸化ナトリウム(0.750mL、0.750mmol)を加え、この混合物をマイクロ波にて100℃で45分間加熱した。この混合物を1N HClでpH=2〜3まで酸性化し、濃縮し、10分で40%CHCN/HO(0.1%ギ酸)から60%CHCN/HO(0.1%ギ酸)へ移行する直線勾配を用いて18mL/分で溶出する逆相HPLC(Sunfire C18、19×100mm、5uカラム)で精製した。所望の画分を回収し、V10溶媒エバポレーターにより乾燥させた。乾燥画分を濃縮し、21.8mgの3−(3−((N−(シクロヘキシルメチル)アセトアミド)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸(収率44.5%)を得た。LC-MS m/z 493.3 (M+H)+, 1.02 (保持時間)。
実施例21
3−(3−((2−(1−カルボキシエトキシ)ベンスアミド)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸
テトラヒドロフラン(THF)(3mL)中、3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−(ヒドロキシメチル)−4−メチルフェニル)プロパン酸エチル(80mg、0.218mmol)、2−メチルベンゾ[f][1,4]オキシアゼピン−3,5(2H,4H)−ジオン(62.4mg、0.327mmol)、および1,1’−(アゾジカルボニル)ジピペリジン(73.0mg、0.289mmol)の溶液に、周囲温度で、トリ−n−ブチルホスフィン(0.107mL、0.435mmol)を加えた。この反応混合物を周囲温度で20時間撹拌した。溶媒を濃縮し、逆相HPLCにより精製し、中間体を得た。この中間体をメタノール(2mL)に再溶解させ、2M LiOH(0.653mL、1.306mmol)を加え、高吸収のBiotageマイクロ波にて30分間80℃で加熱した。0.8mLの1N HClおよび1.5mLのDMSOを加えた。ほとんどの溶媒を濃縮した後、逆相HPLCにより精製し、標題化合物(53mg、0.100mmol、収率45.9%)を得た。LC-MS m/z 531.0 (M+H)+, 0.82分(保持時間)
中間体11
1−オキサスピロ[2.6]ノナン
DMSO(100mL)中、シクロヘプタノン(10g、89mmol)およびヨウ化トリメチルスルホキソニウム(39.2g、178mmol)の懸濁液に、カリウムtert−ブトキシド(20.01g、178mmol)を加えた。この反応混合物をアルゴン下、20℃で16時間撹拌した。この混合物を酢酸エチル(2×200mL)/HO(100mL)で抽出した。有機相を水(200mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮し、標題生成物(10g、71.3mmol、収率80%)を加えた。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz); 2.56 (s, 2H), 1.69-1.63 (m, 6H), 1.61-1.50 (m, 6H)。
1−(アミノメチル)シクロヘプタノール
メタノール(10mL)/水(10mL)中、1−オキサスピロ[2.6]ノナン(10g、79mmol)の溶液に、水酸化アンモニウム(30.9mL、792mmol)を加えた。この反応混合物を50℃で16時間撹拌した。有機溶媒を除去した。残渣を酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。有機相を水(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させた後、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(2.3g、14.45mmol、収率18.24%)を得た。LC-MS m/z 0.98 (M+H)+, 0.98分(保持時間)。
表1の化合物は、1−(アミノメチル)シクロヘプタノールの製造に関して記載されたものと同様の方法により製造した。当業者により認識されるように、これらの類似例は一般反応条件に変更を含み得る。
実施例22
3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−((1−((4−エチルシクロヘキシル)メチル)ウレイド)メチル)−4−メチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸
(5−ブロモ−2−メチルフェニル)メタノール
窒素下、0℃で撹拌したテトラヒドロフラン(THF)(700mL)中、5−ブロモ−2−メチル安息香酸(70g、326mmol)の溶液に、ボロラン−硫化メチル複合体のトルエン溶液(244mL、488mmol)を15分かけて滴下した。この反応混合物を16時間撹拌した。この反応物を0℃まで冷却し、メタノール(500mL)の滴下により急冷した。この反応混合物を周囲温度で3時間撹拌した後、濃縮した。粗残渣を酢酸エチル(1L)で希釈し、1N HCl(500mL)、ブライン溶液(500mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮し、標題化合物(49g、244mmol、収率74.9%)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO) δ= 7.52 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 7.31 (dd, J = 8.0, 2.2 Hz, 1H), 7.12 - 7.03 (m, 1H), 5.22 (td, J = 5.5, 1.8 Hz, 1H), 4.48 (dd, J = 5.1, 1.8 Hz, 2H), 2.17 (s, 3H)。
4−ブロモ−2−(((4−メトキシベンジル)オキシ)メチル)−1−メチルベンゼン
乾燥DMF(800mL)中、(5−ブロモ−2−メチルフェニル)メタノール(100g、497mmol)の撹拌溶液に、NaH(21.88g、547mmol)を加えた。この反応混合物を30分間撹拌した後、1−(クロロメチル)−4−メトキシベンゼン(82g、522mmol)を0℃で加え、この反応混合物を周囲温度でさらに2時間撹拌した。次に、この反応物をEtO(200mL)および水(200mL)で希釈した。有機相をブライン(300mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムにより精製し、4−ブロモ−2−(((4−メトキシベンジル)オキシ)メチル)−1−メチルベンゼン(140g、436mmol、収率88%)を透明な油状物として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 2.27 (s, 3 H) 3.84 (s, 3 H) 4.49 (s, 2 H), 4.54 (s, 2H), 6.92 (d, J = 8.8, 2H), 6.94 (d, J = 8.4, 1H), 7.31-7.35 (m, 3H), 7.54 (d, J = 2, 1H)。
3−(4−メトキシベンジル)オキシ)メチル)−4−メチルベンズアルデヒド
下、−78℃で、THF(800mL)中、4−ブロモ−2−(((4−メトキシベンジル)オキシ)メチル)−1−メチルベンゼン(80g、249mmol)の撹拌溶液に、ヘキサン中2.5Mのn−BuLi(120mL、299mmol)を注意深く加えた。この反応混合物を−78℃で65分間撹拌した後、DMF(38.6mL、498mmol)を加えた。この反応混合物を−78℃〜25℃でさらに30分間撹拌した。この混合物を飽和NHCl(300mL)で急冷し、EtOAc(2×500mL)で抽出した。有機層を水(300mL)およびブライン(2×100mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濃縮した。残渣を石油エーテル:EtOAc=10/1(2000mL)で洗浄し、標題化合物(50g、185mmol、収率74.3%)を固体として得た。LC-MS m/z 288.1 (M+H2O)+, 2.04分(保持時間)。
(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)(3−(((4−メトキシベンジル)オキシ)メチル)−4−メチルフェニル)メタノール
−78℃、窒素雰囲気下で、テトラヒドロフラン(THF)(108ml)中、5−ブロモ−1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール(3.91g、17.31mmol)の溶液に、tert−ブチルリチウム(19.52mL、33.2mmol)を滴下し、30分間撹拌した。次に、テトラヒドロフラン(THF)(36.1ml)中、3−(((4−メトキシベンジル)オキシ)メチル)−4−メチルベンズアルデヒド(3.9g、14.43mmol)の溶液を滴下し、−78℃で1.5時間撹拌した後、室温まで温め、さらに1時間撹拌した。この溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液(100mL)を加えた。同じ規模の反応を並行して行った。これら2バッチを合わせ、混合物を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機画分を洗浄し(ブライン)、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、濾過し、溶媒を濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロモタグラフィー(chromotagraphy)により精製し、標題化合物(8.8g、21.08mmol、収率73.0%)を得た。LC/MS: m/z 418.0 (M+H)+, 1.11分(保持時間)。1H NMR (400MHz, クロロホルム-d) δ = 7.76 - 7.69 (m, 1H), 7.34 (s, 2H), 7.24 (d, J=8.3 Hz, 2H), 7.21 - 7.12 (m, 2H), 6.87 (d, J=8.3 Hz, 2H), 6.27 (s, 1H), 4.49 (d, J=5.0 Hz, 4H), 4.29 (s, 3H), 3.83 (s, 3H), 2.81 (s, 3H), 2.31 (s, 3H), 2.07 (s, 1H)
3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−(ヒドロキシメチル)−4−メチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸メチル
周囲温度で、アセトニトリル(263ml)中、(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)(3−(((4−メトキシベンジル)オキシ)メチル)−4−メチルフェニル)メタノール(8.8g、21.08mmol)の溶液に、2,2,2−トリクロロアセトニトリル(4.23ml、42.2mmol)およびDBU(0.146ml、1.054mmol)を順次加え、45分間撹拌した。その後、((1−メトキシ−2−メチルプロプ−1−エン−1−イル)オキシ)トリメチルシラン(9.19g、52.7mmol)、次いで、1,1,1−トリフルオロ−N−((トリフルオロメチル)スルホニル)メタンスルホンアミド(0.593g、2.108mmol)を加え、この溶液を周囲温度で2時間撹拌した。この反応物を飽和重炭酸ナトリウム(10mL)で急冷し、DCM(3×15mL)で抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をジクロロメタン(DCM)(263mL)に再溶解させた。水(15.19mL、843mmol)を加え、この溶液を0℃まで冷却し、4,5−ジクロロ−3,6−ジオキソシクロヘキサ−1,4−ジエン−1,2−ジカルボニトリル(9.57g、42.2mmol)を加えた。この溶液を0℃で1時間撹拌した。この反応物を飽和重炭酸ナトリウム(10mL)で急冷し、DCM(3×15mL)で抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーでのフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標題化合物(6.9g、18.09mmol、収率86%)を得た。LC/MS: m/z 382.0 (M+H)+, 1.00分(保持時間)。
3−(3−(クロロメチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−2,2−ジメチルプロパン酸メチル
25℃で、ジクロロメタン(DCM)(10mL)中、3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−(ヒドロキシメチル)−4−メチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸メチル(2200mg、5.77mmol)の溶液に、塩化チオニル(0.842mL、11.53mmol)を加えた。この混合物を25℃で40分間撹拌した。この反応混合物を濃縮し、標題化合物(2200mg、5.50mmol、収率95%)を得た。LC-MS m/z 399.9 (M)+, 1.14分(保持時間)。
3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−((1−((4−エチルシクロヘキシル)メチル)ウレイド)メチル)−4−メチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸メチル
アセトニトリル(3.0mL)およびテトラヒドロフラン(THF)(1.0mL)中、3−(3−(クロロメチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−2,2−ジメチルプロパン酸メチル(60mg、0.150mmol)の混合物に。(4−エチルシクロヘキシル)メタンアミン(85mg、0.600mmol)およびDIEA(0.105mL、0.600mmol)を加えた。得られた反応混合物をマイクロ波により100℃で1時間加熱した後、TMS−NCO(0.122mL、0.900mmol)を加えた。得られた反応混合物を、マイクロ波を介して80℃で20分間加熱した後、HO(0.3mL)で急冷し、減圧下で濃縮し、フラッシュクロマトグラフ(flash chromatograph)で精製し、標題化合物(48.6mg、0.089mmol、収率59.1%)を得た。LC-MS m/z 548.5 (M+H)+, 1.32 (保持時間)。
3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−((1−((4−エチルシクロヘキシル)メチル)ウレイド)メチル)−4−メチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸
メタノール(1.5mL)中、3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−((1−((4−エチルシクロヘキシル)メチル)ウレイド)メチル)−4−メチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸メチル(48mg、0.088mmol)の混合物に、NaOH(3.0N)(0.146mL、0.438mmol)を加えた。得られた反応混合物をマイクロ波により130℃で1時間、3回加熱した。この反応混合物をHCl(3.0N)(0.146mL、0.438mmol)で急冷し、減圧下で濃縮し、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(1.0mL)に再溶解させた後、TMS−NCO(0.071mL、0.526mmol)およびDIEA(0.046mL、0.263mmol)を加えた。得られた反応混合物を周囲温度で1時間撹拌した後、メタノール(1.0mL)およびNaOH(3.0N)(0.146mL、0.438mmol)を加えた。この反応物をマイクロ波により80℃で20分間加熱した。付加的NaOH(3.0N)(0.146mL、0.438mmol)を加え、この反応物をマイクロ波により80℃で20分間加熱し、次いで、再びマイクロ波を用いて100℃で20分間加熱した。この反応混合物をHCl(3.0N)(0.292mL、0.876mmol)で急冷し、減圧下で濃縮し、逆相HPLC(TFA改質剤)により精製し、標題化合物(10.3mg、0.019mmol、収率22.02%)を得た。LC-MS m/z 534.5 (M+H)+, 1.18 (保持時間)。
実施例23
(S)−3−(3−((1−(シクロヘプチルメチル)ウレイド)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−2,2−ジメチルプロパン酸
3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−(ヒドロキシメチル)−4−メチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸(S)−メチルおよび3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−(ヒドロキシメチル)−4−メチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸(R)−メチル
3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−(ヒドロキシメチル)−4−メチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸メチル(4.5g、11.80mmol)をキラルSFCクロマトグラフィーにより分離し、異性体1−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−(ヒドロキシメチル)−4−メチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸(S)−メチル(1.4g、3.49mmol、29.6%)および異性体2−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−(ヒドロキシメチル)−4−メチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸(R)−メチル(1.1g、2.74mmol、23.22%)を得た。
3−(3−(クロロメチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−2,2−ジメチルプロパン酸(S)−メチル
周囲温度で、ジクロロメタン(10mL)中、3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−(ヒドロキシメチル)−4−メチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸(S)−メチル(710mg、1.861mmol)の溶液に、塩化チオニル(0.272mL、3.72mmol)を加えた。この反応物を40分間撹拌した。得られた混合物を濃縮し、標題化合物(750mg、1.875mmol、収率101%)を得た。LC-MS m/z 400.2 (M+H)+, 1.21分(保持時間)。
(S)−3−(3−((1−(シクロヘプチルメチル)ウレイド)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−2,2−ジメチルプロパン酸
アセトニトリル(3.0mL)およびテトラヒドロフラン(1.0mL)中、3−(3−(クロロメチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−2,2−ジメチルプロパン酸(S)−メチル(60mg、0.150mmol)の混合物に、シクロヘプチルメタミンアミン(0.043mL、0.300mmol)、およびDIEA(0.052mL、0.300mmol)を加えた。得られた反応混合物をマイクロ波により100℃で1時間加熱した後、減圧下で濃縮し、残渣をメタノール(2.0mL)に再溶解させた。NaOH(3.0N)(0.400mL、1.200mmol)を加え、得られた混合物をマイクロ波により100℃で1時間、2回加熱した後、HCl(3.0N)(0.400mL、1.200mmol)で酸性化した。この反応物を減圧下で濃縮し、DCM(2×3mL)で抽出した。合わせた有機部分をNaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、ジクロロメタン(2.0mL)に再溶解させ、その後、DIEA(0.105mL、0.600mmol)およびTMS−NCO(0.041mL、0.300mmol)を加えた。得られた反応混合物を周囲温度で30分間撹拌し、この時、さらなるTMS−NCO(10.16μl、0.075mmol)を加えた。得られた反応混合物を周囲温度で15分間撹拌した後、HO(0.3mL)を加え、次いで、減圧下で濃縮し、逆相HPLC(ギ酸改質剤)により精製し、標題化合物(41.8mg、0.080mmol、収率53.6%)を得た。LC-MS m/z 520.5 (M+H)+, 1.12 (保持時間)。
表2の化合物は、(S)−3−(3−((1−(シクロヘプチルメチル)ウレイド)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−2,2−ジメチルプロパン酸の製造に関して記載されたものと同様の方法により製造した。当業者により認識されるように、これらの類似例は、一般反応条件の変更を含み得る。
実施例26
3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−((N−((1−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)アセトアミド)メチル)−4−メチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸
アセトニトリル(3.0mL)およびテトラヒドロフラン(1.0mL)中、3−(3−(クロロメチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−2,2−ジメチルプロパン酸メチル(60mg、0.150mmol)の混合物に、1−(アミノメチル)シクロヘキサノール塩酸塩(49.7mg、0.300mmol)およびDIEA(0.105mL、0.600mmol)を加えた。得られた反応混合物をマイクロ波により100℃で1時間、2回加熱した後、減圧下で濃縮し、残渣をメタノール(2.0mL)に再溶解させた。NaOH(3.0N)(0.400mL、1.200mmol)を加えた。得られた混合物をマイクロ波により130℃で1時間、2回加熱し、次いで、HCl(3.0N)(0.400mL、1.200mmol)で酸性化し、減圧下で濃縮し、DCM(2×3mL)で抽出した。有機部分をNaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。この残渣をジクロロメタン(2.0mL)に溶かした後、DIEA(0.105mL、0.600mmol)およびAcCl(0.021mL、0.300mmol)を加えた。得られた反応混合物を周囲温度で30分間撹拌した後、さらなるAcCl(0.021mL、0.300mmol)およびDIEA(0.105mL、0.600mmol)を加えた。得られた反応混合物を周囲温度で17時間撹拌した後、HO(0.3mL)で急冷し、減圧下で濃縮し、逆相HPLC(ギ酸改質剤)により精製し、標題化合物(16.6mg、0.032mmol、収率21.25%)を得た。LC-MS m/z 521.4 (M+H)+, 1.01 (保持時間)。
実施例27
3−(3−((N−(シクロヘプチルメチル)アセトアミド)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸
アセトニトリル(3.0mL)およびテトラヒドロフラン(1.0mL)中、3−(3−(クロロメチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸エチル(80mg、0.207mmol)の混合物に、シクロヘプチルメタンアミン(0.060mL、0.415mmol)およびDIEA(0.145mL、0.829mmol)を加えた。得られた反応混合物をマイクロ波により100℃で1時間加熱した後、AcCl(0.029mL、0.415mmol)を加えた。得られた反応混合物を周囲温度で30分間撹拌した後、減圧下で濃縮し、残渣をメタノール(2.0mL)に再溶解させた後、NaOH(3.0N)(0.553mL、1.659mmol)を加えた。得られた反応混合物をマイクロ波により80℃で20分間加熱した後、HCl(3.0N)(0.553mL、1.659mmol)で酸性化した。この反応混合物を減圧下で濃縮し、逆相HPLC(ギ酸改質剤)により精製し、標題化合物(54.5mg、0.111mmol、収率53.6%)を得た。LC-MS m/z 491.4 (M+H)+, 1.12 (保持時間)。

Claims (13)

  1. 式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩:
    [式中、
    Bは、ベンゾトリアゾリル、フェニル、トリアゾロピリジニル、または−(CHトリアゾリルであって、それらはそれぞれ非置換であっても、または
    −C1−3アルキル、−O−C1−3アルキル、CN、−(CH−O−(CH−ORおよびハロ
    から独立に選択される1、2、もしくは3個の置換基で置換されていてもよく;
    Dは、−C(O)OH、−C(O)NHSOCH、−SONHC(O)CH、5−(トリフルオロメチル)−4H−1,2,4−トリアゾール−2−イル、またはテトラゾリルであり;
    は独立に、水素、C1−3アルキル、F、C3−6スピロシクロアルキル、オキセタンであるか、または2個のR基はそれらが結合している炭素と共にシクロプロピル基を形成し;
    は、水素、メチル、CF、またはハロであり;
    リンカーは、
    、−O−C(O)−N(CH)−CH−、−C(O)−NH−CH−または−N(CH)−C(O)−CH−O−であり;
    は、CH、−(CH−OH、またはNHであり;
    は、水素またはC1−3アルキルであり;
    Aは、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、またはフェニルであって、それらはそれぞれ−C1−3アルキル、CN、ハロ、−OH、または−O−C1−3アルキル基のうちの1または2個で置換されていてもよく;
    あるいはAは、−OCHで置換されていてもよいC1−5アルキルであり;
    かつ、フェニルはまた−O−CH(CH)−C(O)−OH−またはNOで置換されていてもよい]。
  2. Bがベンゾトリアゾリルまたは−(CHトリアゾリルであって、それらはそれぞれ
    −C1−3アルキルおよびハロ
    から独立に選択される1、2、または3個の置換基で置換されていても置換されていなくてもよく;
    Dが−C(O)OHであり;
    が独立に水素もしくはメチルであり、または2個のR基がそれらが結合している炭素と共にシクロプロピル基を形成し;
    がメチルまたはクロロであり;
    リンカーが
    、−O−C(O)−N(CH)−CHまたは−N(Me)−C(O)−CH−O−であり;
    がCH、−(CH−OH、またはNHであり;
    Aがシクロペンチルまたはシクロヘキシルであり、それらはそれぞれ1または2個のC1−3アルキルで独立に置換されていてもよい、
    請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  3. Bが、
    −C1−3アルキルおよび/または−O−C1−3アルキル
    から独立に選択される1、2、または3個の置換基で置換されていても置換されていなくてもよいベンゾトリアゾリルであり;
    Dが−C(O)OHであり;
    が水素であり;
    がメチルまたはハロであり;
    リンカーが
    、−O−C(O)−N(CH)−CH−、または−N(CH)−C(O)−CH−O−であり;
    がCH、−(CH−OH、またはNHであり;
    Aがシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、またはフェニルであって、それらはそれぞれ−C1−3アルキル、CN、ハロ、−OH、または−O−C1−3アルキル基のうち1または2個で独立に置換されていてもよく;
    あるいはAは、−OCHで置換されていてもよい−C1−5アルキルであり;
    ここで、Aはフェニルであり、それはまた−O−CH(CH)−C(O)−OH−またはNOで独立に置換されていてもよい、
    請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  4. 3−[3−({[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ}メチル)−4−クロロフェニル]−3−(1,4−ジメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸;
    3−[4−クロロ−3−({[(シクロペンチルオキシ)カルボニル](メチル)アミノ}メチル)フェニル]−3−(1−メチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸;
    3−[3−({[(ブタン−2−イルオキシ)カルボニル](メチル)アミノ}メチル)−4−クロロフェニル]−3−(1−メチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸;
    3−[3−({[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ}メチル)−4−メチルフェニル]−3−(7−メトキシ−1メチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸;
    3−[4−クロロ−3−({[(シクロヘキシルオキシ)カルボニル](メチル)アミノ}メチル)フェニル]−3−(1−メチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸;
    3−[3−({[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ}メチル)−4−クロロフェニル]−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸;
    3−{3−[(ジメチルカルバモイル)メトキシ]−4−メチルフェニル}−3−(1−メチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸;
    3−(1,4−ジメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)−3−(4−メチル−3−{[メチル(4ニトロフェノキシカルボニル)アミノ]メチル}フェニル)プロパン酸;
    3−[4−クロロ−3−({[(シクロペンチルオキシ)カルボニル](メチル)アミノ}メチル)フェニル]−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸;
    3−(1,4−ジメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)−3−{3−[({[(1−メトキシ−2−メチルプロパン−2−イル)オキシ]カルボニル}(メチル)アミノ)メチル]−4−メチルフェニル}プロパン酸;
    3−(3−{[N−(シクロヘキシルメチル)アセトアミド]メチル}−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸;
    3−{3−[(N−ベンジルアセトアミド)メチル]−4−メチルフェニル}−3−(1,4−ジメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸;
    3−(1,4−ジメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)−3−[4−メチル−3−({N−[(3−メチルフェニル)メチル]アセトアミド}メチル)フェニル]プロパン酸;
    3−(1,4−ジメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)−3−[3−({N−[(2、3−ジメチルフェニル)メチル]アセトアミド}メチル)−4−メチルフェニル]プロパン酸;
    3−(1,4−ジメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)−3−[3−({N−[(4−メトキシフェニル)メチル]アセトアミド}メチル)−4−メチルフェニル]プロパン酸;
    3−(1,4−ジメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)−3−[3−({N−[(4−エチルフェニル)メチル]アセトアミド}メチル)−4−メチルフェニル]プロパン酸;
    3−(1,4−ジメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)−3−[3−({N−[(4−エチルシクロヘキシル)メチル]アセトアミド}メチル)−4−メチルフェニル]プロパン酸;
    3−(3−{[カルバモイル(シクロヘキシルメチル)アミノ]メチル}−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸;
    3−[3−({カルバモイル[(4−エチルシクロヘキシル)メチル]アミノ}メチル)−4−メチルフェニル]−3−(1,4−ジメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸;
    3−(3−{[N−(シクロヘキシルメチル)アセトアミド]メチル}−4−メチルフェニル)−3−(7−メトキシ−1−メチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)プロパン酸;
    2−{2−[({5−[2−カルボキシ−1−(1,4−ジメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)エチル]−2−メチルフェニル}メチル)カルバモイル]フェノキシ}プロパン酸;
    3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−((1−((4−エチルシクロヘキシル)メチル)ウレイド)メチル)−4−メチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸;
    (S)−3−(3−((1−(シクロヘプチルメチル)ウレイド)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−2,2−ジメチルプロパン酸;
    (S)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−((1−((4−エチル−1−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)ウレイド)メチル)−4−メチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸;
    (S)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−((1−((1−ヒドロキシシクロヘプチル)メチル)ウレイド)メチル)−4−メチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸;
    3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)−3−(3−((N−((1−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)アセトアミド)メチル)−4−メチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパン酸;または
    3−(3−((N−(シクロヘプチルメチル)アセトアミド)メチル)−4−メチルフェニル)−3−(1,4−ジメチル−1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−5−イル)プロパン酸
    である化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物と薬学的に許容可能な担体または賦形剤とを含んでなる医薬組成物。
  6. 治療を必要とするヒトに請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含んでなる、COPD、喘息、線維症、慢性喘息、急性喘息、環境暴露続発性肺疾患、急性肺感染、慢性肺感染、α1アンチトリプシン疾患、嚢胞性線維症、自己免疫疾患、糖尿病性腎症、慢性腎疾患、敗血症誘発性急性腎傷害、急性腎傷害(AKI)、腎移植の際に見られる腎疾患または腎機能不全、肺動脈性高血圧症、アテローム性動脈硬化症、高血圧症、心不全、パーキンソン病(PD)、アルツハイマー病(AD)、フリードライヒ運動失調症(FA)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多発性硬化症(MS)、炎症性腸疾患、結腸癌、新生血管(萎縮型)AMDおよび新生血管(滲出型)AMD、眼傷害、フックス角膜内皮変性症(FECD)、ブドウ膜炎または他の炎症性眼病態、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、毒素誘発性肝疾患(例えば、アセトアミノフェン誘発性肝疾患)、ウイルス性肝炎、硬変、乾癬、皮膚炎/放射線の局所的影響、放射線被曝による免疫抑制、子癇前症、および高所病を含む呼吸器系および非呼吸器系障害を治療する方法。
  7. 前記化合物が経口投与される、請求項6に記載の方法。
  8. 前記化合物が静脈内投与される、請求項6に記載の方法。
  9. 前記化合物が吸入により投与される、請求項6に記載の方法。
  10. 前記疾患がCOPDである、請求項6に記載の方法。
  11. COPD、喘息、線維症、慢性喘息、急性喘息、環境暴露続発性肺疾患、急性肺感染、慢性肺感染、α1アンチトリプシン疾患、嚢胞性線維症、自己免疫疾患、糖尿病性腎症、慢性腎疾患、敗血症誘発性急性腎傷害、急性腎傷害(AKI)、腎移植の際に見られる腎疾患または腎機能不全、肺動脈性高血圧症、アテローム性動脈硬化症、高血圧症、心不全、パーキンソン病(PD)、アルツハイマー病(AD)、フリードライヒ運動失調症(FA)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多発性硬化症(MS)、炎症性腸疾患、結腸癌、新生血管(萎縮型)AMDおよび新生血管(滲出型)AMD、眼傷害、フックス角膜内皮変性症(FECD)、ブドウ膜炎または他の炎症性眼病態、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、毒素誘発性肝疾患(例えば、アセトアミノフェン誘発性肝疾患)、ウイルス性肝炎、硬変、乾癬、皮膚炎/放射線の局所的影響、放射線被曝による免疫抑制、子癇前症、および高所病を含む呼吸器系および非呼吸器系障害の治療のための薬剤の製造における、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用。
  12. COPDの治療のための薬剤の製造における、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の使用。
  13. 療法に使用するための請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
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