JP2018516295A5 - - Google Patents

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特に、大表面積のプラスチック部品、例えば繊維複合物の製造のためには、長いオープンタイム(open time)を有するプラスチック系が必要とされる。したがって、例えば、ガラス又は炭素製の繊維又は繊維マットなどの補強材は、十分に濡らされて、プラスチック系は、プラスチック系を硬化させて完成したプラスチックを得る前に、完全に鋳型充満される。しかしながら、プラスチックを得るためにプラスチック系を非常に急速に硬化しなければならず、したがってより速い型取り時間を可能にして、これにより収益性を高めることがさらに必要とされる。この種の大表面積繊維複合物は、例えば、自動車若しくは航空機製造に、又は風力タービンの回転翼の製造に使用されている。特に自動車の車体部品として使用される構成要素に関しては、高い機械的抵抗、特に衝撃靭性がさらに必要とされる。ここで特に、広い温度範囲にわたって主に一定の機械的特性を確保するために、高いガラス転移温度を有し、良好な機械抵抗を有する製品が要求されている。一般的には、所望の長いオープンタイムは、エポキシ系又は不飽和ポリエステル系によりのみ達されるが、しかし、その硬化には長い時間がかかる。
WO 2013057070には、潜在反応性の三量化触媒を触媒として用いて、繊維強化ポリイソシアヌレート成分を製造する方法が開示されている。これらの成分の欠点は、室温で依然として明らかに短いオープンタイム、及び高い脆性である。
WO 10121898には、アニオンに関して二座である尿素プレポリマー(−NH−CO−NH−)の部分からなるポリイソシアネート成分が記載されており、ここで、該プレポリマーは塩化リチウムと混合された。この成分がエポキシド及びポリオールを含有する第2の成分と混合され、かつ、得られた混合物を80〜90℃まで加熱する場合、材料の完全硬化(through-curing)をもたらす迅速的反応が起こる。
WO 13098034には、リチウムハロゲン化物に加えて、カチオンに関して二座である(−CO−NH−CO−)基も必要とする反応性混合物を包含する。この明細書に記載の尿素成分は、多座ビウレット基(−NH−CO−NH−CO−NH−)も含んでもよい。
ポリイソシアネート(a)としての使用に好ましいものは、モノマージフェニルメタンジイソシアネート、例えば2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート又はそれらの混合物である。ここでは、ジフェニルメタンジイソシアネートは、その誘導体との混合物として使用されてもよい。その場合、ジフェニルメタンジイソシアネートは、より好ましくは10質量%以下、さらに特に好ましくは5質量%以下のカルボジイミド−、ウレトジオン−又はウレトンイミン−修飾のジフェニルメタンジイソシアネート、特にカルボジイミド−修飾のジフェニルメタンジイソシアネートを含んでもよい
この明細書に使用されるアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩は、イソシアネート(a)、1個以上のエポキシド基を含有する化合物(c)、及び任意にポリオール(d)の間の反応を促進する化合物である。これらの化合物は、特に、任意の所望のアニオン、好ましくは有機酸の、例えばカルボン酸のアニオン、より好ましくは無機酸の、例えば硝酸、ハロゲン化合物、硫酸、亜硫酸及びリン酸のアニオン、より好ましくは一塩基酸の、例えば硝酸又はハロゲン化合物、特に硝酸塩、塩化物、臭化物又はヨウ化物のアニオンを有する、ナトリウム、リチウム、マグネシウム及びカリウムの塩、並びに、アンモニウム化合物、好ましくはリチウム又はマグネシウム塩を含む。水酸化アルカリ金属も使用することができる。特に好ましくは、塩化リチウム、臭化リチウム及び二塩化マグネシウム、特に塩化リチウムを使用する。本発明のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩は単独で又は混合物として使用されてもよい。
ウレタン基含有の化合物(b)は、20℃で固体又は液体の形態で存在し、少なくとも1個のウレタン基R−NH−CO−R’を含有する任意の所望の化合物を含むと理解されたい。ここでは、R及びR’は有機ラジカルであり、Rは水素でなく、COR’’でもない。好ましくは、R及びR’は、互いに独立して、好ましくは1〜50個の炭素原子を有する置換又は非置換ヒドロカルビルラジカルである。化合物(b)において、ウレタン基含有の化合物は、好ましくは、第2のポリイソシアネート及び少なくとも1個のOH基を有する化合物との反応によって得ることができる。この明細書において、好ましくは、50℃で、より好ましくは室温で液体である化合物である。本発明の目的のため、「液体」である物質又は成分は、特定の温度で10Pas以下の粘度を有するものである。温度を特定していない場合、データは20℃に基づく。この明細書において、ASTM D445−11に従って測定する。ウレタン基含有の化合物は、好ましくは少なくとも2個のウレタン基を有する。ウレタン基含有の化合物の分子量は、好ましくは200〜15000g/mol、より好ましくは300〜10000g/mol、より特に500〜1300g/molである。ウレタン基含有の化合物は、例えば、第2のイソシアネートとしての前述したイソシアネート(a1)と、少なくとも1個のイソシアネート反応性水素原子を有する化合物、例えばアルコール、例えば、モノアルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールペンタノール、ヘキサノール、又はより長鎖のプロポキシ化又はエトキシ化モノオール、例えばポリ(エチレンオキシド)モノチルエーテル、例えばBASF製の単官能Pluriol(登録商標)製品、例えば、ジアルコール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオールと反応させることによって得られ、及び/又は前記イソシアネートとポリオール及び/又は下記の鎖延長剤(d)(個別に又は混合物で)との反応生成物である。ウレタン基含有の化合物を製造するために、イソシアネートだけでなく、ポリオールも化学量論的過剰量で使用することが可能である。モノアルコールを使用する際に、イソシアネート基及びOH基も化学量論的過剰量で使用してもよい。好ましくは、モノアルコールを使用する。ウレタン基含有の化合物が1分子当たり2個以上のイソシアネート基を有する場合、これらの基は完全に又は部分的にポリイソシアネート(a)を置換することができる。通常、該反応は、20〜120℃の間の温度、例えば80℃で行う。ウレタン基含有の化合物を製造することに使用される第2のイソシアネートは、好ましくは、ジフェニルメタンジイソシアネートの異性体又は同族体である。特に好ましくは、第2のイソシアネートは、モノマージフェニルメタンジイソシアネート、例えば2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート又はそれらの混合物である。この場合のジフェニルメタンジイソシアネートは、その誘導体との混合物として使用されてもよい。ここでは、ジフェニルメタンジイソシアネートは、特に好ましくは10質量%以下、さらに特に好ましくは5質量%以下のカルボジイミド−、ウレトジオン−又はウレトンイミン−修飾のジフェニルメタンジイソシアネート、特にカルボジイミド−修飾のジフェニルメタンジイソシアネートであってもよい。特に好ましい一実施態様において、ウレタン基含有の化合物を製造するための第1のイソシアネート(a)及び第2のイソシアネートは同一である。
また、ウレタン基含有の化合物は、代替の反応経路、例えば炭酸塩をモノアミンと反応させてウレタン基を製造することによって得られる。この目的のため、例えば、炭酸プロピレンを少し過剰(1.1当量)で、モノアミン、例えばJeffamin M 600と、100℃で反応させる。得られるウレタンは、同様に、ウレタン基含有の化合物として使用されてもよい。
25℃で、混合物(b)におけるアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩の間に、成分(b)としてのウレタン基含有の化合物との熱可逆相互作用を有するが、50℃を超え、好ましくは60〜200℃、より特に80〜200℃の温度で、触媒活性化合物は遊離状態である。本発明の目的のため、25℃での反応混合物のオープンタイムが、130℃より、少なくとも5倍、より好ましくは少なくとも10倍、より特に少なくとも20倍長い場合、熱可逆相互作用が仮定される。ここでは、オープンタイムは、一定温度での反応混合物の粘度は、所要の攪拌力が、Shyodu Gel Timer、モデル100、バージョン2012の所与の攪拌力を超える程度に増加する時間として定義される。この目的のため、200gの反応混合物を製造し、1950rpmでのSpeedmixerで1分間混合し、粘度及びしたがって反応混合物に所要の攪拌力がGel Timerの攪拌力を超えるまで、Shyodu Gel Timer、モデル100、バージョン2012及び20rpmでの関連するワイヤースターラーによって、7cmの直径を有するPPビーカーで、オーブン中で、室温又は上昇した反応温度で、130gの混合物を攪拌する。
I)分子中に少なくとも2個のカルボキシル基を有する化合物を、いずれの場合にもエピクロロヒドリン及び[ベタ]−メチルエピクロロヒドリンと反応させることによって得ることができる、ポリグリシジル及びポリ([ベタ]−メチルグリシジル)エステルである。この反応は有利に、塩基の存在により触媒される。
II)少なくとも2個のアルコール水酸基及び/又はフェノール性水酸基を有する化合物を、アルカリ性条件下で又は酸性触媒の存在下で、エピクロロヒドリン及び[ベタ]−メチルエピクロロヒドリンと反応させ、次に塩基を用いて処理することによって得ることができる、ポリグリシジル及びポリ([ベタ]−メチルグリシジル)エーテルである。
成分(c)として特に好ましいものは、組(I)及び(II)の化合物であり、より特に組(II)のものである。
少なくとも2個のイソシアネート反応性基を有し、NH及び/又は第1級OH基を有する化合物を含む化合物(d)において、ポリウレタン化学分野に知られており、少なくとも2個のイソシアネート反応性基を有する任意の所望の化合物を使用することは可能である。これらの化合物は、少なくとも350g/mol、少なくとも400g/mol、より好ましくは少なくとも500g/molの分子量を有する比較的高分子量の化合物、例えばポリアミン、並びに、ポリエーテルオール及びポリエステルオールなどのポリオールを包含する。分子量分布がある場合、本発明の目的のための基礎は、他に明記されない限り、数平均分子量である。少なくとも2個のイソシアネート反応性基を有する比較的高分子量の化合物を除き、例えば、機械的特性、例えば硬さを変更する目的のため、鎖延長剤、架橋剤、又は任意それらの混合物を成分(d)に使用することは可能である。
アルキレンオキシドについて、好ましくは、アルキレンラジカルに2〜4個の炭素原子を有する1種以上の化合物、例えば、いずれの場合にも単独で又は混合物の形態で、エチレンオキシド、テトラヒドロフラン、1,2−プロピレンオキシド又は1,2−及び/又は2,3−ブチレンオキシド、好ましくはエチレンオキシド、1,2−プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド及び/又は2,3−ブチレンオキシド、特にエチレンオキシド及び/又は1,2−プロピレンオキシドを使用する。
知られており、かつ使用することができる、油脂化学からの一連のヒドロキシル官能化化合物がある。例としては、ヒマシ油、ヒドロキシル修飾オイル、例えばグレープシード油、ブラッククミン油、カボチャ種子油、ボラージオイル、大豆油、小麦胚芽油、菜種油、ヒマワリ油、ピーナッツ油、杏仁油、ピスタチオカーネル油、アーモンド油、オリーブ油、マカダミアナッツ油、アボカド油、シーバックソーン油、胡麻油、ヘーゼルナッツ油、マツヨイグサ油、野生のバラ油、大麻油、シスル油、クルミ油、及びミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、バクセン酸(vaccinic acid)、ペトロセリン酸、ガドレイン酸、エルカ酸、ネルボン酸、リノール酸、リノレン酸、ステアリドン酸、アラキドン酸、チィムノドン酸、クルパノドン酸、セラボン酸をベースとするヒドロキシル修飾の脂肪酸エステルが挙げられる。ここでは、好ましくは、ヒマシ油、及びアルキレンオキシド又はケトン−ホルムアルデヒド樹脂を用いそれらの反応生成物を使用する。最後に挙げた化合物は、例えばBayer AGによってDesmophen(登録商標)1150の商品名で販売されている。
ここで本発明においては、少なくとも2個のイソシアネート反応性基を有する化合物が、−NH基又はOH基を有する化合物(d)を含むことは必要である。特に好ましくは、成分(d)は、平均で少なくとも50%、例えば50%〜100%、より好ましくは75%〜100%、より特に90%〜100%の第1級OH基を有するポリエーテルポリオールを含む。成分(d)中のNH2基及びOH基の合計において、−NH基及び第1級OH基の全体の割合は、少なくとも50%、より好ましくは少なくとも75%〜100%、非常に好ましくは85%〜100%、より特に95%〜100%である。成分(d)は、成分(d)中のNH基及びOH基の合計に基づいて、好ましくは50%未満、より好ましくは20%未満のNH基を含有し、特にNH基を含有しない。
成分(d)の化合物の割合は、成分(c)及び(d)の総質量に基づいて、好ましくは10〜95質量%、より好ましくは40〜85質量%、より特に60〜80質量%である。
充填剤、特に補強充填剤は、それ自体が知られており、通例の有機及び無機の充填剤、補強充填剤などである。特定の例には以下を含む:無機充填剤、例えば、ケイ酸塩鉱物(silicatic minerals)、例えば細かく粉砕された石英、フィロシリケート、例えばアンチゴライト、蛇紋石、ホルンブレンド、角閃石、クリソタイル及びタルク;金属酸化物、例えばカオリン、酸化アルミニウム、酸化チタン及び酸化鉄、金属塩、例えばチョーク、重晶石、並びに、無機顔料、例えば硫化カドミウム、硫化亜鉛、並びに、ガラス等。好ましくは、カオリン(陶土)、細かく粉砕された石英、ケイ酸アルミニウム、及び硫酸バリウムとケイ酸アルミニウムとの共沈物、並びに、繊維形態の天然及び合成鉱物、例えばウォラストナイト、及び任意にサイズを調整した異なる長さの金属繊維及びガラス繊維を使用する。考えられる有機充填剤の例には、以下を含む:木炭、メラミン、ロジン、シクロペンタジエニル樹脂及びグラフトポリマー、並びに、セルロース繊維、芳香族及び/又は脂肪族ジカルボン酸エステルをベースとするポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリウレタン及びポリエステル繊維、特に炭素繊維。
使用される好ましい充填剤は、0.1〜500μm、より好ましくは1〜100μm、より特に1〜10μmの平均粒径を有するものである。ここでは、非球状粒子の場合の直径は、空間における最短軸に沿ったそれらの大きさを指す。非球状粒子、例えばガラス繊維などの繊維の場合、空間におけるそれらの最軸に沿った大きさは、好ましくは500μm未満、より好ましくは300μm未満である。好ましく使用される充填剤は、ガラス繊維又は細かく粉砕された石英である。また、架橋された充填剤、例えば、織物マット(woven fabric mats)、例えばガラス繊維マット、炭素繊維マット又は天然繊維マットを充填剤として使用してもよい。本発明に関して、これらの充填剤は、補強充填剤と同一視される。
使用される好ましい水吸着のための添加剤は、アルミノケイ酸ナトリウム、アルミノケイ酸カリウム、アルミノケイ酸カルシウム、アルミノケイ酸セシウム、アルミノケイ酸バリウム、アルミノケイ酸マグネシウム、アルミノケイ酸ストロンチウム、アルミノリン酸ナトリウム、アルミノリン酸カリウム、アルミノリン酸カルシウム及びそれらの混合物からなる群から選択されるアルミノケイ酸塩である。特に好ましくは、ヒマシ油媒体中の、アルミノケイ酸ナトリウム、アルミノケイ酸カリウム、及びアルミノケイ酸カルシウムの混合物を使用する。
水吸着のための添加剤を添加する場合、これは、ポリマー系の総質量に基づいて、好ましくは1質量部を超え、より好ましくは1.2〜2質量部の量である。
本発明に従って製造されるポリウレタン−ポリイソシアヌレートフォームに難燃を加えるために、上述したハロゲン置換のリン酸塩を除き、無機難燃剤、例えば、赤リン、赤リン含有の製剤、膨張黒鉛、水和酸化アルミニウム、三酸化アンチモン、酸化ヒ素、ポリリン酸アンモニウム及び硫酸カルシウム、又はシアヌル酸誘導体、例えばメラミン、又は少なくとも2種の難燃剤の混合物、例えばポリリン酸アンモニウムとメラミン、並びに、任意にでんぷんを使用することも可能である。
本発明の方法のイソシアネート指数は、150を超え、例えば160〜5000、好ましくは180〜1000である。本発明に関して、イソシアネート指数は、イソシアネート基とイソシアネート反応性基の化学量論比に100を掛けたものを指す。イソシアネート反応性基は、化学発泡剤及びエポキシド基を有する化合物を含むが、イソシアネート基自体を含まない反応混合物中に存在するイソシアネートに対して反応性の全ての基である。
本発明のポリウレタン−ポリイソシアヌレート化合物は、その製造に長いオープンタイム及び反応混合物の迅速的硬化が有利である様々なポリイソシアネート重付加生成物に利用することができる。ここで、得られるポリウレタン−ポリイソシアヌレート化合物が特定の温度安定性及び難燃性を有すべきでる場合、150を超え、より好ましくは250を超えるイソシアネート指数を選択する。本発明のポリイソシアネート重付加生成物は、好ましくは少なくとも150℃、より好ましくは少なくとも170℃、より特に少なくとも200℃の特に高いガラス転移温度、高い熱変形温度(heat deflection temperature,HDT)、及び優れた機械的特性を有する。ここでは、ガラス転移温度は、DIN EN ISO 6721−1:2011に従って、周波数f=1Hzで動的機械分析(Dynamic Mechanical Analysis,DMA)によって決定され、ガラス転移温度Tgは、損失係数tan d及び損失弾性率G’’の最大値から評価される。熱変形温度は、DIN EN ISO 75に従って決定される。好ましくは、本発明の方法は、繊維複合要素を製造することに使用される。この目的のため、従来の繊維、例えばガラス繊維又は炭素繊維、より特に繊維マットは、反応混合物で濡らされる。本発明の反応混合物は、ハニカム複合材、例えば自動車工学におけるドア部品を製造することに使用することができる。また、反応混合物は、真空注入法(vacuum infusion process)で、構造サンドイッチ部品、例えば、車両部品、例えば航空機部品若しくは自動車用外装品、又は風力エネルギーシステムの回転翼を製造することに使用することもできる。さらなる使用の例には、引出成形、繊維巻き取りプロセス(fibre winding processes)、並びに、ポリマー部品の長いオープンタイム及び迅速的硬化、及び良好な機械的特性、例えば高い耐衝撃性が有利である全ての利用が含まれる。これらの品物は、従来の方法によって、好ましくは加熱可能な従来の型で製造することができる。
本発明のさらなる目的は、本発明の方法によって得ることができるポリウレタン−ポリイソシアヌレート化合物、並びに、例えば回転鋳造で圧力安定性容器又はタンクを製造するために、例えば引出成形でパイプ及びパイプコーティングを製造するために、例えばドアプロファイル及び窓プロファイル、車両の繊維強化部品、風力タービン、アンテナ又はリード(leads)、及びコンクリートの補強筋を製造するために、例えば樹脂トランスファー成形(resin transfer moulding,RTM)、樹脂注入成形(resin injection moulding,RIM)又は構造反応注入成形(structural reaction injection moulding,SRIM)で多くの複合材料を製造することに、例えば、真空補助樹脂注入で車両の車体部品、ドア又は窓枠又はハニカム強化部品を製造することに、例えばフィラメントワインディングで車両又は風力タービンの構造部品を製造することに、本発明のポリウレタン−ポリイソシアヌレート化合物を使用する方法である。さらに、本発明のポリウレタン−ポリイソシアヌレート化合物は、例えばシートモールディングコンパウンド(sheet moulding compounding,SMC)又はバルクモールディングコンパウンド(bulk moulding compounding,BMC)のためのプレプレグを製造することに使用されてもよい。本発明により製造されるポリウレタン−ポリイソシアヌレート化合物を含む複合材料は、さらに、例えば自動車部品、列車部品、航空輸送及び宇宙旅行、海洋用途、風力タービン、構造部品、接着剤、包装材、封入材料及び断熱材の大量生産に使用することができる。また、本発明のポリウレタン−ポリイソシアヌレート化合物は、繊維強化がないで、例えば、純粋な注型材料として、接着剤又はパイプコーティングのためのコーティングとして使用することもできる。本発明の方法により製造されるポリウレタン−ポリイソシアヌレート化合物は、好ましくは、自動車の車体部品、例えばバンパー、ホイールアーチ又はルーフ部を製造することに使用される。
出発物質:
ポリオール1 35mg KOH/gのOH価、全てのOH基に基づいて72%の第1級OH基含有量、及び10ppmのアルカリ度を有し、プロピレンオキシド及び末端エチレンオキシドをベースとするグリセロール開始のポリエーテルポリオール
ポリオール2 30mg KOH/gのOH価、全てのOH基に基づいて100%の第1級OH基含有量、及び465ppmのアルカリ度を有し、プロピレンオキシド及び末端エチレンオキシドをベースとするグリセロール開始のポリエーテルポリオール
ポリオール3 30mg KOH/gのOH価、83%の第1級OH基含有量、及び4ppmのアルカリ度を有し、プロピレンオキシド及び末端エチレンオキシドをベースとするプロピレングリコール開始のポリエーテルポリオール
ポリオール4 805のOH価、全てのOH基に基づいて100%の第2級OH基含有量、及び100ppmのアルカリ度を有し、プロピレンオキシドをベースとするグリセロール開始のポリエーテルポリオール
ポリオール5 ジエチレングリコール
ポリオール6 28mg KOH/gのOH価、全てのOH基に基づいて100%の第2級OH基含有量、及び0ppmのアルカリ度を有し、プロピレンオキシドをベースとし、スターターとしてのポリプロピレングリコールを含有するDMC触媒ポリエーテルポリオール(DMC-catalyzed polyether polyol)
ポリオール7 50mg KOH/gのOH価、全てのOH基に基づいて100%の第2級OH基含有量、及び0ppmのアルカリ度を有し、プロピレンオキシド/エチレンオキシド及び末端プロピレンオキシドをベースとし、ヒマシ油開始のDMC触媒ポリエーテルポリオール
ポリオール8 55mg KOH/gのOH価、全てのOH基に基づいて100%の第2級OH基含有量、及び4ppmのアルカリ度を有し、プロピレンオキシドをベースとするプロピレングリコール開始のポリエーテルポリオール
ポリオール9 55mg KOH/gのOH価、全てのOH基に基づいて100%の第2級OH基含有量、及び0ppmのアルカリ度を有し、プロピレンオキシドをベースとするDMC触媒のプロピレングリコール開始のポリエーテルポリオール
ポリオール10 ジプロピレングリコール
DGE1 ビスフェノールAをベースとするジグリシジルエーテル、例えばHuntsman製のAraldite GY 250
DGE2 ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル
ZM1 500g/molの数平均分子量を有する単官能ポリエチレンオキシドを用いて、BASFから商品名「Pluriol(登録商標)A 500 E」で購入でき、プレポリマー中のウレタン結合の数量に基づいて、0.70当量のLiClと混合され、Iso3からなる反応生成物
ZM2 WO10121898に記載したように、プレポリマー中のウレタン結合の数量に基づいて、0.70当量のLiClとJeffamin M600とIso3との反応により得ることができる、LiClと尿素プレポリマーとの本発明でない混合物
ZM3 液体中の酢酸カリウム(40%)とモノエチレングリコール(60%)との本発明でない混合物
Iso1 4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)とジプロピレングリコールとのプレポリマー、NCO含有量22.9質量%
Iso2 多環同族体を有するジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、例えばBASFからの「Lupranat(登録商標)M20」、NCO含有量31.5%
Iso3 カルボジイミド修飾4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、NCO含有量29.5%
ZM1の調製:モノオールをガラス容器に入れ、マグネチックスターラーを用いて激しく攪拌しながらイソシアネートを添加した。合成の全体にわたって、温度センサによって温度を監視した。その後、反応開始するまで、70℃に加熱した。反応がそれ自体で放熱する場合、氷浴で冷却した;反応がかなり遅い場合、温度をさらに90℃に上昇させ、さらに30分間撹拌した。反応が完了した後、反応混合物を室温まで冷却した。粘稠な油状物を得た。次に、得られた油状物を対応する量のエタノール中のLiCl溶液と混合し、この混合物を70℃に加熱し、この温度で30分攪拌した。その後、反応混合物を冷却し、過剰のエタノールを回転蒸発器で除去した。これで、粘稠な油状物を得た。

Claims (15)

  1. a)ポリイソシアネートを、
    b)アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩を、ウレタン基を含有する化合物R−NH−CO−R’(式中、Rは水素でなく、COR’’でもない)に導入することにより得ることができる混合物、
    c)1個以上のエポキシド基を含有する化合物、及び
    d)少なくとも2個のイソシアネート反応性基を有し、NH及び/又は第1級OH基を有する化合物を含む1種以上の化合物、並びに、任意に
    e)充填剤及び他の添加剤
    と混合して反応混合物を形成し、前記混合物を反応させてポリウレタン−ポリイソシアヌレート化合物を形成することにより、ポリウレタン−ポリイソシアヌレート化合物を製造する方法であって、
    化合物(b)中の1モルのウレタン基当たりの、前記反応混合物中のアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属イオンのモル量が0.0001〜3.5であり、イソシアネート指数が150を超える、方法。
  2. 前記第1級OH基及び/又NH2基のモル量が、成分(d)中の全ての−NH及び−OH基の合計に基づいて、少なくとも50%であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 少なくとも2個のイソシアネート反応性基を有し、NH及び/又は第1級OH基を有する化合物を含む前記化合物、(d)が、少なくとも50%の第1級OH基を有するポリエーテルポリオールを含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 成分d)における、少なくとも50%の第1級−OH基を有するポリエステルの割合が、50質量%未満であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. イソシアネート成分(a)と混合する前に、1個以上のエポキシド基を含有する化合物(c)と、少なくとも2個のイソシアネート反応性基を有し、NH及び/又は第1級OH基を有する化合物を含む1種以上の化合物(d)と、任意に充填剤及び添加剤(e)とを混合してポリオール成分を形成することを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記ポリオール成分と混合する前に、ポリイソシアネート(a)と、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩をウレタン基を含有する化合物に導入することにより得ることができる混合物(b)とを混合してイソシアネート成分を形成することを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. 第1のポリイソシアネートをポリイソシアネート(a)として使用し、成分(b)の前記ウレタン基を含有する化合物が、第2のポリイソシアネートと少なくとも1個のOH基を有する化合物との反応生成物であり、前記第1のポリイソシアネート及び第2のポリイソシアネートが互いに異なることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記第2のポリイソシアネートが、1個以上の、ジフェニルメタンジイソシアネートの異性体若しくは同族体、又はジフェニルメタンジイソシアネートのプレポリマーを含むことを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記第1のポリイソシアネート及び第2のポリイソシアネートが同一であることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  10. エポキシド基を含有する前記化合物が、1分子当たり、2個、3個又はそれ以上のエポキシド基を含有することを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 成分(b)が、ポリイソシアネートと、イソシアネート反応性基を有する化合物と、前記アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩とを混合することによって得られることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩が塩化リチウムであることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 1個以上のエポキシド基を含有する前記化合物を、化合物(c)中のエポキシド基の、ポリイソシアネート(a)中のイソシアネート基及び錯体化合物(b)中に含有される任意のイソシアネート基に対する当量比が0.05〜1.0となる量で使用することを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 請求項1から11のいずれか一項に記載の方法により得ることができるポリウレタン−ポリイソシアヌレート化合物。
  15. 請求項14に記載のポリウレタン−ポリイソシアヌレート化合物を、車両の車体部品の製造に使用する方法。
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