JP2018513131A5 - - Google Patents

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農薬不活性成分としてのマレイン化天然油誘導体
関連出願の相互参照
本願は、2015年3月25日に出願された米国仮特許出願第62/137,886号(その全開示は本明細書中に参考によって組み込まれる)の優先権を主張する。
連邦政府による資金提供を受けた研究開発の記載該当なし
発明の分野
本開示は、マレイン化天然油と、ポリオキシアルキレングリコール、ポリエーテルアミン、アルキレンアミン、アルカノールアミン、チオール末端ポリオキシアルキレングリコール、モノ−アルキルポリオキシアルキレングリコール、アンモニア、IA族金属水酸化物、IIA族金属水酸化物又はこれらの混合物の少なくとも1つを含む誘導体化合物(derivative compound)との反応から得られる生成物を含むアジュバント組成物、並びに農薬製剤におけるその使用に向けられる。
発明の背景
活性成分に加えて、農薬製剤は、農薬製剤をより取扱い易くしたり、適用をより簡便にしたり、及び/又はより効果的にしたりする不活性成分も含む。乳化剤、分散剤及びアジュバントを含めて、多くの種々のクラスの不活性成分が使用可能であり、且つ、その種類に応じて、農薬製剤の湿潤、拡散、固着、乳化、分散及び/又は生物学的活性を増強し得る。
全ての活性成分の性能を向上し得る普遍的な不活性成分は存在しない。したがって、選択される(1種又は複数種の)不活性成分及び使用される相対量は、各々の適用の具体的な条件に合わせられなくてはならない。例は、以下を含む:
種々の除草剤と共に使用され得るメチル化大豆油ダーク油(acidulated soybean soap stock)を開示する特許文献1;
アルキルフェノールエトキシレートと組み合わせたダーク油又はアルコールエトキシレートとグリコールエーテルもしくはアニオン性界面活性剤とのブレンドを含む出芽後施用除草剤のためのアジュバントを教示する特許文献2;
アミン又はアンモニア化合物、アンモニウム塩、高いHLBを有する非イオン性界面活性剤及び水を合わせること及び農薬と一緒のその使用を記載する特許文献3;
耐雨性を向上させるためのアルキルポリグルコシド及び脂肪族モノアルコールのエトキシル化から得られるエトキシル化アルコールを含む不活性成分を開示する特許文献4;
硫酸化アルキルオレエート、アルキルポリグルコシド及びC6−C18アルキルエステルを含むアジュバントを教示する特許文献5;
少なくとも40%の不飽和のレベルを有する脂肪酸のアルキルエステル又は二塩基酸のアルキルエステル及び非イオン性乳化剤を含むピレトイド殺昆虫剤と一緒の使用のための不活性成分を記載する特許文献6;
石油系油分とpH調整剤を合わせること並びに非イオン性界面活性剤及び農薬製剤におけるその使用を開示する特許文献7;
窒素肥料、変性植物油、pH調整剤並びに高、中及び低HLB非イオン性界面活性剤のブレンドを含む噴霧キャリアにおける使用のためのアジュバントを教示する特許文献8;
炭化水素又は脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、グリセロール又はソルビタンエステル及び水を含むマイクロエマルションの形態のアジュバントを記載する特許文献9;
アジュバントとしての植物油の使用を開示する特許文献10;
脂肪酸アルキルエステルと、アルキルポリグルコシド類、ソルビトールエステル類及びポリグリセロールエステル類(polyglyercol esters)から選択される少なくとも2種の非イオン性界面活性剤と、場合によりポリオールとを含むアジュバント混合剤を開示する特許文献11;及び
活性成分のための乳化剤としてのエチルマレイン化ダイズ及びアマニ油を例示する特許文献12。
ほとんどの農薬製剤は、活性成分を所望の標的の雑草、昆虫、真菌などに送達することを助けるために、1種を超える不活性成分を含む。これらの不活性成分のいくつかは、再生可能ではないか又は不定の/季節的な入手性を有する資源から供給される。他は、環境において残留し、毒性のある生分解産物又は他の望ましくない副作用を有する。また、新たな活性成分が市場に導入される度に、活性成分を農地に送達するために、独自の製剤開発が必要とされる。したがって、非毒性であり再生可能な資源によって生み出されるか又はそれから作られる、新規かつ多目的の農薬不活性成分を開発する必要性がある。
米国特許第5,495,033号明細書 米国特許第5,521,144号明細書 米国特許第5,658,855号明細書 米国特許第5,888,934号明細書 米国特許第5,928,563号明細書 米国特許第5,942,542号明細書 米国特許出願第2003/0104947号明細書 米国特許第6,642,178号明細書 国際出願公開第2004/080177号 米国特許出願第2005/0129662号明細書 米国特許出願第2011/0201504号明細書 米国特許出願第2013/0210630号明細書
本開示は、マレイン化天然油誘導体を含むアジュバント組成物を提供する。マレイン化天然油誘導体は、マレイン化天然油とポリオキシアルキレングリコール、ポリエーテルアミン、アルキレンアミン、アルカノールアミン、チオール末端ポリオキシアルキレングリコール、モノ−アルキルポリオキシアルキレングリコール、アンモニア、IA族金属水酸化物、IIA族金属水酸化物又はこれらの混合物の少なくとも1つを含む誘導体化合物との反応から得られ得る。
別の局面において、本開示は、標的物質上へ適用し化学的又は生物学的な効果を引き出すための農薬製剤を提供する。農薬製剤は、(i)殺有害生物有効量の農薬又は農薬の混合物及び(ii)マレイン化天然油誘導体を含むアジュバント組成物を含む。アジュバント組成物は、農薬製剤の殺有害生物の効能が、本開示のアジュバント組成物を含まないがそれ以外はこの農薬製剤と同じ成分を有する参照農薬製剤と比較して増強されているような濃度で、農薬製剤中に存在する。したがって、農薬製剤へのこのようなアジュバント組成物の添加は、農薬製剤によって処理された標的物質による活性成分の取り込みをより迅速にすることができる。この増強した活性は、農薬製剤による標的物質の処理において、以下の局面をもたらし得る:所与の適用割合における活性成分の比較的高い活性;所与の活性における比較的低い適用割合;及び、標的物質による活性成分の比較的高い取り込み。
なお別の局面において、本開示は、有害生物を殺傷するか、抑制するか又は忌避するための方法を提供し、これは、以下を含む:殺有害生物有効量で農薬又は農薬の混合物を提供すること;アジュバント組成物の有効量を提供すること;農薬又は農薬の混合物をアジュバント組成物と合わせて、農薬製剤を形成すること;及びこの農薬製剤と有害生物とを接触させること。
発明の詳細な説明
本開示は、マレイン化天然油誘導体を含むアジュバント組成物を提供する。アジュバント組成物は、農薬又は農薬の混合物と事前に混合された後に、使用者に提供されてもよい。あるいは、アジュバント組成物は、使用者に、それ自体で提供されるか、又は、例えば濃縮組成物もしくは噴霧製剤で提供されるかのいずれであってもよい。
驚いたことに、本開示のアジュバント組成物は、農薬製剤中の活性成分の効能を増強するために、農薬製剤において有用であることが、見出されている。「増強される」により、本開示のマレイン化天然油誘導体を含むアジュバント組成物が、本開示のマレイン化天然油誘導体を含まない農薬製剤と比較して、農薬製剤中の活性成分の性能を高める(例えば、所与の適用割合についての活性成分のより高い活性、所与の効果を伴うより低い適用割合、標的物質による活性成分のより良い取り込み、そして、それによる、出芽前又は出芽後の処理、詳細には、標的物質の噴霧処理についての利益)ことが、理解される。その上に、本開示のマレイン化天然油誘導体は、分子の油部分が疎水性として作用しそして付加した誘導体基が親水性として作用する、界面活性剤様構造を有する。したがって、マレイン化天然油誘導体は、二官能性であり、いくつかの実施形態において、界面活性剤を実質的に含まないアジュバント組成物又は農薬製剤において使用され得、このことは、一般的に添加される構成成分の数が大いに減少するので、驚くべきことであり、かつ有益である。
本明細書中で使用される場合、用語「アジュバント組成物」は、農薬の生物活性を増強し、かつそれ自体は生物活性を有さない組成物である。
用語「実質的に含まない」は、製剤中の材料を実質的に非含有であることを述べるために使用される場合、このような材料が、存在する場合であっても、付随的な不純物であるか又は副生成物として存在することを意味する。言い換えれば、材料は、製剤の性質に影響しない。
さらに、「殺有害生物有効量」は、適用の際、有害生物の存在を減少させるか、又は 害生物に対する植物の抵抗性を増強させるかのいずれかである、農薬の量をいう。
また、用語「標的物質」は、農薬の到達先であることが意図されている、植物の葉の下にある場所であって、土壌、水(湖、池、沼、湿地、川、水溜など)などの天然の地表及び舗道などの人工の表面;有害生物;又はこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。
有害生物」は、一般に、任意の植物もしくはその部分又は植物の任意の処理物、製品又は他の生産物を直接的に又は間接的に傷つけ得るか、又はこれらにおいて病害又は損傷を生じ得る、昆虫、ダニ、マダニ及び他の節足動物;真菌、原虫、細菌及びウイルスなどの病原体;蠕虫、線虫(回虫)、条虫(サナダムシ)、扁形動物(平虫)、吸虫(肝蛭)及び他の虫類;胞子虫類寄生虫;ナメクジ類及びカタツムリ類;並びに、鳥類、げっ歯類又は他の脊椎動物などの脊椎動物を、含む。
用語「含む(comprising)」及びその派生語は、任意のさらなる構成成分、工程又は手順の存在を、本明細書中で開示されるものと同一であろうとなかろうと、排除することを意図されない。疑義が生じないようにするために、本明細書中で特許請求される全ての組成物は、用語「含む」を用いることにより、別段の言及がなされない限り、任意のさらなる添加物又は化合物を含み得る。対照的に、用語「より本質的に成る(consisting essentially of)」は、本明細書中に現れる場合、任意の後続の列挙の範囲から、実施可能性に本質的でないもの以外の他のいかなる構成成分、工程又は手順も排除し、そして、用語「より成る(consisting of)」は、使用される場合、具体的に述べられたり又は列挙されたりしていない、いかなる構成成分、工程又は手順も排除する。用語「又は(or)」は、別段の言及がない限り、列挙された要素を、個別に、かつ任意の組み合わせでいう。
冠詞「a」及び「an」は、本明細書中で、1つ又は1つより多い(すなわち、少なくとも1つの)、冠詞の目的語をいうために使用される。例として、「マレイン化天然油誘導体」は、1種のマレイン化天然油誘導体又は1種より多くのマレイン化天然油誘導体を意味する。
語句「1つの実施形態において」、「1つの実施形態にしたがい」などは、一般に、その語句に続く特定の特徴、構造、又は性質が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれ、そして本発明の1つより多くの実施形態に含まれ得ることを意味する。重要なことには、このような語句は、必ずしも同じ実施形態を言及しない。
構成要素または特徴が、含まれて又はある特性を有して「いてもよい(may)」、「いてもよい(can)」、「いてもよい(could)」又は「いてもよい(might)」と明細書が言及する場合、この特定の構成要素又は特徴は、含まれるか又はこの特性を有する必要はない。
アジュバント組成物
本開示のアジュバント組成物は、マレイン化天然油誘導体を含む。マレイン化天然油誘導体は、マレイン化天然油と少なくとも1つのポリオキシアルキレングリコール、ポリエーテルアミン、アルキレンアミン、アルカノールアミン、チオール末端ポリオキシアルキレングリコール、モノ−アルキルポリオキシアルキレングリコール、アンモニア、IA族金属水酸化物、IIA族金属水酸化物又はこれらの混合物を含む誘導体化合物との反応から得られ得る。
1つの実施形態において、本開示のマレイン化天然油誘導体を調製する際に使用される天然油は、天然の並びに/又は遺伝子組換えされた(GMO)植物(plant vegetable)種子及び/もしくは動物由来の脂肪類などの、再生可能な原料供給原に由来する。このような植物種子又は動物由来の脂肪類は、グリセロールと一緒に結合した脂肪酸である、トリグリセリド類から一般に構成される油類及び/又は脂肪類を含む。例えば、天然油は、トリグリセリド中に少なくとも約70%の不飽和脂肪酸類を有し得、他方で、別の実施形態では、天然油は、少なくとも85重量%の不飽和脂肪酸類を有し得る。このような不飽和脂肪酸類は、脂肪酸の脂肪部分に存在する少なくとも1つのアリル水素又は「エン(ene)部分」を有する。
1つの実施形態において、天然油は、ヒマシ油、ダイズ油、オリーブ油、ピーナッツ油、ナタネ油、コーン油、ゴマ油、綿実油、カノーラ油、ベニバナ油、アマニ油、パーム油、ブドウ種子油、ブラックキャラウェイ油(black caraway oil)、カボチャ油、核油、ルリジサ種子油、樹木胚芽油(wood germ oil)、杏仁油、ピスタチオ油、アーモンド油、マカダミアナッツ油、アボカド油、シーバックソーン油(sea buckthorn oil)、麻実油、ヘーゼルナッツ油、マツヨイグサ油、ノバラ油(wild rose oil)、アザミ油(thistle oil)、クルミ油、ヒマワリ油、ジャトロファ種子油(jatropha seed oil)又はこれらの組み合わせなどであるがこれらに限定されない、植物油である。さらに、藻類などの生物から得られる天然油類もまた、使用され得る。動物由来の天然油類の例は、ラード、牛脂、魚油類及びこれらの組み合わせを含む。植物油、藻類から得られる油、及び/又は動物ベースの油類の組み合わせもまた、使用され得る。1つの実施形態において、天然油は、コーン油ではない。
本明細書中で記載される天然油類はまた、天然油類又は脂肪類から誘導される脂肪酸類又は脂肪酸エステル類も含む。すなわち、用語「天然油」はまた、不飽和脂肪酸類及びその対応するエステル類も含む。このような不飽和脂肪酸類の例は、オレイン酸、ミリストレイン酸、パルミトイレイン酸、リノール酸、α−リノレン酸、アラキドン酸、イコサペンタエン酸(icosapentaenoic acid)、エルカ酸及びドコサヘキサエン酸を含む。脂肪酸エステル類の例は、メチルソイエート(methyl soyate)(ダイズ油のメチルエステル)、メチルオレエート(オレイン酸のメチルエステル)、及びメチルカノレート(methyl cannolate)(カノーラ油のメチルエステル)などの生成物を生成する従来のエステル交換反応技術によって得られる、植物油類のアルキルエステル類を含む。
天然油類はまた、グリセロールと1、2、又は3モル等量の脂肪酸又は脂肪酸の混合物との反応によって合成される脂肪酸類のグリセリルエステル類も含む。これらの化合物は、1種の脂肪酸又は脂肪酸の混合物のモノ、ジ、又はトリトリグリセリド類であってもよい。いくつかの例は、グリセリルジオレエート、グリセリルトリオレート、グリセリルジステアレート及びグリセリルトリリノレートである。
なお別の実施形態において、天然油類はまた、糖又は糖アルコールの脂肪酸類も含む。このような脂肪酸類は、米国特許第3,600,186号に記載され、その内容は、本明細書により参考によって組み込まれる。用語糖は、本明細書中で、単糖類及び二糖類を総称するその従来的な意味で使用される。用語糖アルコールもまた、糖類の還元産物(ここで、アルデヒド又はケトン基は、アルコールに還元されている)を総称するその従来的な意味で使用される。これらの脂肪酸エステル化合物類は、単糖、二糖又は糖アルコールの脂肪酸との反応によって調製され得る。
好適な単糖類の例は、キシロース、アラビノース及びリボースなどの4つのヒドロキシル基を含むものである;キシロースから誘導される糖アルコール、すなわちキシリトールも、好適である。単糖エリトロースは、3つしかヒドロキシル基を含まないので、好適ではない;しかし、エリトロースから誘導される糖アルコール、すなわちエリトリトールは、4つのヒドロキシル基を含み、したがって、好適である。グルコース、マンノース、ゲラクトース(gelactose)、フルクトース及びソルボースが、5ヒドロキシル含有単糖類の中で、本明細書中での使用のために好適である。スクロース、グルコース又はソルボースから誘導される糖アルコール、例えば、ソルビトールは、6つのヒドロキシル基を含み、脂肪酸エステル化合物のアルコール部分としても好適である。好適な二糖類の例は、マルトース、ラクトース、及びスクロースであり、これらは全て、8つのヒドロキシル基を含む。
糖又は糖アルコール脂肪酸の調製において、上で同定されたものなどの糖又は糖アルコール化合物の少なくとも4つのヒドロキシル基は、約8から約22までの炭素原子を有する脂肪酸によってエステル化されなければならない。このような脂肪酸類の例は、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ミリストレイン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リチノール酸、リノール酸、リノレン酸、エレオステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、及びエルカ酸である。脂肪酸類それ自体又は天然に存在する油脂(fats and oils)は、糖又は糖アルコール脂肪酸エステルにおける脂肪酸構成成分のための供給源として働き得る。例えば、ナタネ油は、C22脂肪酸のための優秀な供給源を提供する。C16−C18脂肪酸は、獣脂、ダイズ油、又は綿実油によって提供され得る。より短い鎖の脂肪酸類は、ヤシ油、パーム核油又はババス油によって提供され得る。コーン油、ラード、オリーブ油、パーム油、ピーナッツ油、ベニバナ種子油、ゴマ種子油及びヒマワリ種子油は、脂肪酸構成成分の供給源として働き得る他の天然油類の例である。脂肪酸類の中で、約14から約18までの炭素原子を有するものが好ましく、最も好ましくは、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、及びリノール酸からなる群より選択される。したがって、高含量のこれらの脂肪酸類を有する天然の油脂は、脂肪酸構成成分のための好ましい供給源を代表し、例えば、ダイズ油、オリーブ油、綿実油、コーン油、獣脂及びラードである。
本発明における使用のために好適な糖又は糖アルコール脂肪酸エステル類は、当業者に周知の種々の方法によって調製され得る。これらの方法は、以下を含む:メチル、エチル又はグリセロールなどの別のエステルとのエステル交換反応、脂肪酸塩化物によるアシル化;脂肪酸無水物によるアシル化、及び脂肪酸それ自体によるアシル化。
以下は、本開示における使用のために好適な少なくとも4つの脂肪酸エステル基を含む好適な糖又は糖アルコール脂肪酸エステル類の例である:グルコーステトラオレエート、グルコーステトラステアレート、ダイズ油脂肪酸のグルコーステトラエステル、獣脂脂肪酸のマンノーステトラエステル、オリーブ油脂肪酸のガラクトーステトラエステル、綿実油脂肪酸のアリビノース(aribinose)テトラエステル、キシローステトラリノレート、ガラクトースペンタステアレート、ソルビトールテトラオレエート、オリーブ油脂肪酸のソルビトールヘキサエステル、キシリトールペンタパルルニテート(xylitol pentapalrnitate)、実質的に完全に水素添加した綿実油脂肪酸のキシリトールテトラエステル、スクローステトラステアレート、スクロースペンタステアレート、スクロースヘキサオレエート、スクロースオクタオレエート、実質的に完全に水素添加したダイズ油脂肪酸のスクロースオクタエステル、ピーナッツ油脂肪酸のスクロースオクタエステル、オリーブ油脂肪酸のエリトリトールテトラエステル、エリトリトールテトラオレエート、キシリトールペンタオレエート、ソルビトールヘキサオレエート、スクロースオクタオレエート、ダイズ油脂肪酸のスクロースオクタエステル及びこれらの混合物。
天然油(又は天然油類の組み合わせ)は、その脂肪部分に存在する少なくとも1つのアリル水素又はエン(ene)部分が酸、半エステル又は無水物官能性を含むα,β−不飽和カルボン酸又は無水物(エノフィル又はエノフィル/ジエノフィル)混合物とエン反応して、天然油類とα,β−不飽和カルボン酸又は無水物との付加体を形成する。1種以上のα,β−不飽和カルボン酸又は無水物、例えば、マレイン酸無水物との天然油の反応により、天然油分子上に付加されたカルボン酸部分(又は関連の無水物構造)を導入する、天然油分子の変性をいう。α,β−不飽和カルボン酸又は無水物は、生物起源由来のα,β−不飽和カルボン酸又は無水物であってもよい。生物起源由来のα,β−不飽和カルボン酸類又は無水物類の非限定の例は、イタコン酸、イタコン酸無水物、アコニット酸、アコニット酸無水物、アクリル酸、メタクリル酸、シトラコン酸、シトラコン酸無水物、メサコン酸、ムコン酸、グルタコン酸、メチルグルタコン酸、トラウマチン酸、及びフマル酸を含む。酸類及び無水物類は、任意の異性体(例えばエナンチオマー類、ジアステレオマー類及びシス−/トランス−異性体類)及び塩類を含む。いくつかの実施形態において、α,β−不飽和カルボン酸及び無水物は、以下の不飽和酸類の1つであってもよい:マレイン酸無水物、マレイン酸、フマル酸、アクリル酸、メタクリル酸及びこれらの混合物。
1つの非限定の例において、マレイン酸無水物は、以下に示すような植物油と反応する:
Figure 2018513131
反応条件は、当業者に周知であり、例えば、米国特許第2,188,882号及び同第2,188,887号(これらの内容は、本明細書中に参考によって組み込まれる)において見出され得る。したがって、説明のみの目的の上記の非限定の例の反応は、約150℃と約300℃との間、あるいは約170℃と約230℃との間、又はあるいは約200℃と約220℃との間の温度などの、高い温度で実施され得る。反応時間は、約0.5時間と約10時間との間であってもよい。1つの実施形態において、反応時間は、約1時間と約5時間との間であり、別の実施形態において、約2時間と4時間との間である。
マレイン化の間、天然油:エノフィル又はエノフィル/ジエノフィル混合物のモル比は、いくつかの実施形態において、1以下であり、他の実施形態において、0.3〜1.0であり、なお他の実施形態において、0.50〜1.00であり、なお他の実施形態において、0.55〜0.75であり、なおさらなる実施形態において、0.60〜0.70である。結果としての過剰なエノフィル又はエノフィル/ジエノフィル混合物は、未反応の天然油の量を減少させることを助け、それによって、浸出液(exudate)を生ずる傾向を制限する。
なお他の実施形態において、天然油は、天然油1モルあたり少なくとも0.02モルのエノフィル又はエノフィル/ジエノフィル混合物によってマレイン化される。別の実施形態において、天然油は、天然油1モルあたり少なくとも0.5モルのエノフィル又はエノフィル/ジエノフィル混合物によってマレイン化され、他方、他の実施形態において、天然油は、天然油1モルあたり約1モルより多くのエノフィル又はエノフィル/ジエノフィル混合物によってマレイン化される。さらなる実施形態において、天然油は、天然油1モルあたり2.5モル以下のエノフィルエノフィル/ジエノフィル混合物によってマレイン化され、他方、他の実施形態において、天然油は、天然油1モルあたり2.25モル以下のエノフィルまたはエノフィル/ジエノフィル混合物によってマレイン化され、他方、なお他の実施形態において、天然油は、天然油1モルあたり2モル以下のエノフィル/ジエノフィル混合物によってマレイン化される。1つの実施形態において、使用されるエノフィルは、マレイン酸無水物である。
1つの特定の実施形態にしたがい、マレイン化天然油は、マレイン化脂肪酸アルキルエステル又はマレイン化された天然の脂肪酸の合成トリグリセリドである。
次いで、マレイン化天然油は、少なくとも1つのポリオキシアルキレングリコール、モノ−アルキルポリオキシアルキレングリコール、ポリエーテルアミン、アルカノールアミン、アルキレンアミン、チオール末端ポリオキシアルキレングリコール、アンモニア、IA族金属水酸化物、IIA族金属水酸化物又はこれらの混合物を含む誘導体化合物と反応してマレイン化天然油誘導体を形成する。別の実施形態において、誘導体化合物は、少なくとも1つのポリオキシアルキレングリコール、モノ−アルキルポリオキシアルキレングリコール、ポリエーテルアミン、アルカノールアミン、アルキレンアミン、チオール末端ポリオキシアルキレングリコール、アンモニア、IA族金属水酸化物を含み、モノヒドロキシ−又はモノアミノ−末端ブロックポリアルキレンオキシドを含まない。
1つの実施形態にしたがい、誘導体化合物は、モノ−アルキルポリオキシアルキレングリコールである。モノ−アルキルポリオキシアルキレングリコールは、一般に式T−O−(AO)y−Hに対応するポリオキシアルキレングリコールモノエーテルであってもよく、式中、TはC1−C24アルキル基又はC6−C24アリール基であり、AOはアルコキシ基であり、そしてyは1から200までの整数である。
いくつかの実施形態において、Tは、1から18までの炭素原子を含み、他方、他の実施形態において、4から12までの炭素原子を含む。T基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、及びフェニルを含む。他の実施形態において、AOは、無作為に配置されても又はブロックで配置されてもよい均質な又は混合のアルコキシ基であり、これはエトキシ、プロポキシ及び/又はブトキシ基を含み得る。1つの実施形態において、AOは、少なくとも1つのエトキシ基を含む。別の実施形態において、yは、1から100までの値を有する整数であり、他の実施形態において、yは、2から50までの値を有する整数である。
別の実施形態において、ポリオキシアルキレングリコールは、一般式Z[(AO)wOH]w'の化合物であり、式中、Zは、w’個のヒドロキシル基を有する多官能性(polyfunctional)アルコールの有機残基であり、ここで、w’は、3〜約8、特に、3〜約6、そして多くの場合3又は4の整数であり、そしてwは、約3から10まで又はそれを超える整数である。w’個の置換基各々のAO基の数は、上で定義したものと同じであっても、又は異なっていてもよい。1つの実施形態において、AO基は、概ねエトキシ基であり、また、少ない割合、多くの場合は約30モル%未満の、プロポキシ基を含んでもよい。代表的には、ポリオキシアルキレングリコールは、異なるエトキシ鎖長を有する種の混合物を含む。多官能性アルコールの例は、例えば、グリセロール、トリメチロールプロパン並びに他のトリメチロールアルカン誘導体、ペンタエリトリトール並びにジ−及びトリペンタエリトリトール、マニトール(manitol)、ソルビトール、他、例えば、天然に存在するポリオール類、トリヒドロキシヘプタン、1,2,6−ヘキサントリオールなどを含む。
なお他の実施形態にしたがい、誘導体化合物は、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリプロピレングリコールモノブチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリ(エチレンオキシド−プロピレンオキシド)モノエチルエーテル、ポリ(プロピレンオキシド−ブチレンオキシド)モノオクチルエーテル、ポリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ポリブチレングリコールモノフェニルエーテル、ポリプロピレングリコールモノメチルフェニルエーテル、ポリプロピレングリコールモノヘキシルエーテル、及びこれらの混合物より選択される。
別の実施形態にしたがい、誘導体化合物は、ポリエーテルアミンである。ポリエーテルアミンは、モノ−、ジ−、トリ−、テトラ−又は多重官能性(multifunctional)ポリエーテルアミンであってもよい。ポリエーテルアミン類を調製する方法は、周知であり、例えば、米国特許第3,654,370号、同第3,832,402号、同第4,990,476号及び同第4,992,590号(これらの内容は、本明細書中に参考によって組み込まれる)において見出され得る。一般に、ポリエーテルアミン類は、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド又はこれらの混合物などのアルキレンオキシドによる、モノ−、ジ−、トリ−、テトラ−もしくは多重官能性アルコール又はアルキルフェノールのアルコキシル化により、アルキレンオキシド付加物を形成し、次いで、アルキレンオキシド付加物を水素及びアンモニアの存在下で触媒的にアミノ化してポリエーテルアミンを形成することによって生成され得る。いくつかの実施形態において、ポリエーテルアミンはアミンによって、イニシャライズされ(initialized)、アルコキシル化され次いでアミン化されてもよい。
1つの実施形態にしたがい、ポリエーテルアミンは、式(1)又は(1a)を有するポリエーテルモノアミンである:
Figure 2018513131
式中、Rは水素又はメチルであり、そして
a及びbは、独立して、約1から約150までの整数である;
Figure 2018513131
式中、Yは水素又はメチルであり、
ZはC1−C40アルキル基又はC1−C40アルキルフェノール基であり、そして
wは、約1から約100までの整数である。
別の実施形態において、ポリエーテルアミンは、式(2)又は(2a)を有するポリエーテルモノアミンである:
Figure 2018513131
市販のポリエーテルモノアミン類は、JEFFAMINE(登録商標)M−シリーズ及びXTJ−シリーズアミン類を含み、JEFFAMINE(登録商標)M−600、M−1000、M−2005、M−2070、XTJ−435及びXTJ−436アミン類(Huntsman Corporationから入手可能)を含むが、これらに限定されない。
別の実施形態において、ポリエーテルアミンは、式(3)、(4)又は(5)を有するポリエーテルジアミンである:
Figure 2018513131
式中、cは、約2から約100までの整数である;
Figure 2018513131
式中、eは、約2から約40までの整数であり、そして d及びfは、独立して、約1から約10までの整数である;
Figure 2018513131
式中、gは、約2から約3までの整数である。
市販のポリエーテルジアミン類は、JEFFAMINE(登録商標)D、ED及びEDRアミン類を含み、JEFFAMINE(登録商標)D−200、D−400、D−2000、D−4000、ED−600、ED−900、ED−20003、EDR−148及びEDR−176アミン類(Huntsman Corporationから入手可能である)を含むが、これらに限定されない。
なお別の実施形態において、親水性ポリエーテルアミンは、式(6)を有するポリエーテルトリアミンである:
Figure 2018513131
式中、R1は、水素、メチル又はエチルであり、
nは、0又は1の整数であり、そして
h、i及びjは独立して、約1から約100までの整数である。
市販のトリアミン類は、JEFFAMINE(登録商標)T−シリーズアミン類を含み、JEFFAMINE(登録商標)T−403、T−3000及びT−5000アミン類(Huntsman Corporationから入手可能)を含むが、これらに限定されない。
なお別の実施形態において、親水性ポリエーテルアミンは、以下の式を有するポリエーテルテトラアミンである:
Figure 2018513131
式中、各R2は、独立して、水素、メチル又はエチルであり、
3は、C1−C5アルキル基であり、そして
各Mは、独立して、約2から約50までの整数である。
なお別の実施形態において、ポリエーテルアミンは、多重官能性ポリエーテルアミンである。本開示の多重官能性ポリエーテルアミンは、ヒドロキシル基によって置換された、アミン基の少なくとも1つの水素を有する、本明細書中で記載されたような、ポリエーテルジ−、トリ又はテトラ−アミンであってもよい。例えば、多重官能性ポリエーテルアミンは、式(8)を有し得る:
Figure 2018513131
式中、各R4及びR5は、独立して、水素又はヒドロキシル基であり、ただし、少なくとも1つのR4は水素であり、そして少なくとも1つのR5はヒドロキシル基である。
別の実施形態において、誘導体化合物は、アルカノールアミンである。本開示のために有用であるアルカノールアミン類の例は、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、メチルエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、エチルプロパノールアミン、メチルジプロパノールアミン、メチルジエタノールアミン、エチルジエタノールアミン、プロピルジエタノールアミン、イソプロピルジエタノールアミン、メチルジイソプロパノールアミン、エチルジイソプロパノールアミン、プロピルジイソプロパノールアミン、ジエチルエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジプロピルエタノールアミン、トリエタノールアミン、及び上述の混合物を含むが、これらに限定されない。
なお別の実施形態において、誘導体化合物は、アルキレンアミンである。用語アルキレンアミンは、少なくとも1つのアルキレンアミン単位又は反復アルキレンアミン単位、例えば、エチレンアミン、プロピレンアミン、及びブチレンアミンなどを有するアミンを意味するために使用される。1つの実施形態において、アルキレンアミンはエチレンアミンであり、すなわち、少なくとも1つのエチレンアミン単位又は反復エチレンアミン単位を有するアミンである。エチレンアミン単位は、−(C(R62−C(R62−NH−)−であり、式中、R6はH又はアルキル(直鎖状、分枝鎖状又は環状)基であり、好ましくはHであるが、さもなければ約1〜約10個の炭素原子のアルキルである。エチレンアミン類は、少なくとも2つのアミン基を有し、この基は、第一級又は第二級アミン基である;第三級アミン基もまた、場合により存在する。したがって、エチレンアミン類は、エチレンジアミン(EDA)、ジエチレンテトラミン(DETA)、トリエチレンジアミン(TEDA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、ピペラジン(PIP)、アミノエチルピペラジン(AEP)、Ethyleneamine E−100(E−100)の商標の下でDow Chemical Companyから市販される約250〜500の平均分子量を有するエチレンアミンオリゴマー類の混合物などのエチレンアミン混合物、並びに他のこれらの混合物を含む。エチレンアミン類が異性体を有する場合、1種の異性体又は異性体の混合物が、本開示において好適に使用される。エチレンアミン類の中で、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、及びEthyleneamine E−100エチレンアミンが好ましく、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、及びテトラエチレンペンタミンがより好ましい。プロピレンアミン類は、より利用されない種類のアルキレンアミン類であるが、商業的に実施されたプロピレンアミン類の例は、ジメチルアミノプロピルアミン(DMAPA)及びアミノプロピルモルホリン(APM)である。
さらなる実施形態において、誘導体化合物は、チオール末端ポリオキシアルキレングリコールである。チオール末端ポリオキシアルキレングリコール類は、ポリオキシアルキレングリコールの少なくとも1つのヒドロキシル基がチオール基によって置換されている化合物である。チオール末端ポリオキシアルキレングリコール類の例は、米国特許第3,258,495号及び同第3,431,239号(これらの内容は本明細書中に参考によって組み込まれる)において記載されるものを含むが、これらに限定されない。
別の実施形態において、誘導体化合物は、IA族金属水酸化物又はIIA族金属水酸化物である。このような化合物の例は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム及び水酸化マグネシウムを含むが、これらに限定されない。
1つの実施形態にしたがい、説明の目的で、ポリオキシアルキレングリコールは、上述のマレイン化植物油などのマレイン化天然油と反応して、以下の一般構造を有する化合物を形成する:
Figure 2018513131
マレイン化天然油対誘導体化合物のモル比は、約1:20から約20:1までに及んでもよく、そしてあるいは約10:1から独立して約1:10までに及んでもよい。いくつかの実施形態において、マレイン化天然油:誘導体化合物のモル比は、1.1:1より大きくてもよく、他の実施形態において、1.8〜10:1,そしてなお2.0〜7.5:1までであってもよく、他方、なお他の実施形態において、2.5〜5:1まで及びさらに3.0〜3.5:1までであってもよい。
マレイン化天然油と誘導体化合物との反応は、特別に考慮することなく進められ得、当業者に公知である。一般に、約20℃〜約260℃の間の範囲の温度及び約1〜約10atm(0.1〜1MPa)の間の範囲の圧力にて、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、ポリイソブチレンフェノール、トコフェロール(ビタミンE族)など及びこれらの混合物などの一般的なフェノールベースの抗酸化剤の存在下又は非存在下で、進められ得る。ルイス酸触媒類は、反応速度を向上するために使用されてもよいが、触媒は通常使用されない。
いくつかの実施形態において、アジュバント組成物は、マレイン化天然油から成ってもよいが、他方、他の実施形態において、アジュバント組成物は、マレイン化天然油及び補助的構成成分を含んでもよい。いくつかの実施形態において、1種又は複数種の補助的構成成分の一部又は全ては、代わりに、以下に記載する農薬製剤の処方の間に加えられてもよい。
補助的構成成分の例は、溶媒、液体キャリア、固体キャリア又はフィラー、界面活性剤、分散剤、乳化剤、ウェッター(wetters)、アジュバント、可溶化剤、浸透増強剤、保護コロイド、固着剤、増粘剤、湿潤剤、忌避物質、誘引物質、摂食刺激物質、相溶化剤、殺菌剤、凍結防止剤、結晶化阻害剤、消泡剤、着色剤、粘着付与剤、結合剤、保存料、pHを中性化するための無機又は有機酸、清澄剤、安定化剤、硫酸アンモニウム、尿素もしくは化学肥料(例えば、P、K、N肥料などのリンベース、カリウムベース、及び窒素ベースの化合物肥料)などの肥料、UV安定化剤及びこれらの混合物を含むが、これらに限定されない。
溶媒及び液体キャリアは、水及び有機溶媒であってもよく、例えば:例えば灯油、ディーゼル油の中〜高沸点の鉱物油留分;上述の天然油及びバイオディーゼル油;脂肪族、環状及び芳香族炭化水素、例えば、トルエン、パラフィン、テトラヒドロナフタレン、アルキル化ナフタレン;アルコール類、例えばエタノール、プロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール;グリコール類;DMSO;ケトン類、例えばシクロヘキサノン;エステル類、例えばラクテート類、カーボネート類、脂肪酸エステル類、γ−ブチロラクトン;脂肪酸類;ホスホネート類;アミン類;アミド類、例えばN−メチルピロリドン、脂肪酸ジメチルアミド類;及びこれらの混合物である。1つの実施形態において、溶媒は、有機溶媒である。
結晶化阻害剤は、ポリアクリル酸類及びその塩であってもよいが、後者が好ましい。ポリアクリル酸類の塩は、アンモニウム、第一級、第二級又は第三級アンモニウム誘導体類、又はアルカリ金属塩類(例えばナトリウム、カリウム、リチウムイオン類)であってもよく、ここで、ナトリウム塩などのアルカリ金属塩が、1つの実施形態において好ましい。ポリアクリル酸類及びその塩は、通常、1000Da〜300kDa、あるいは1000Da〜80kDa、そして詳細には1000Da〜15kDaの分子量を有する(GPCによって決定し、ポリスチレンスルホネート類によって校正した場合)。結晶化阻害剤は、通常、例えば、20℃にて少なくとも1g/l、あるいは、少なくとも10g/l、そして詳細には、少なくとも100g/lの水溶性である。
固体キャリア又はフィラーは、土類鉱物(mineral earths)であってもよく、例えば、ケイ酸塩類、シリカゲル類、タルク、カオリン類、石灰岩、石灰、チョーク、粘土類、白雲石、珪藻土、ベントナイト、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、多糖類粉末、例えばセルロース、デンプン、植物起源の製品、例えば、穀物の粗粉、樹皮の粗粉、樹木の粗粉、木の実の殻の粗粉、及びこれらの混合物であってもよい。
使用され得る乳化剤の例は、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムなどのアルキルアリールスルホン酸のカルシウム塩、又は非イオン性乳化剤、例えば、脂肪酸ポリグリコールエステル類、アルキルアリールポリグリコールエーテル類、脂肪アルコールポリグリコールエーテル類、プロピレンオキシド/エチレンオキシド凝縮物類(propylene
oxidelethyleneoxide condensates)、アルキルポリエーテル類、ソルビタンエステル類、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル類又はポリオキシエチレンソルビタンエステル類など、例えば、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類などである。
界面活性剤は、アニオン性、カチオン性、非イオン性及び両性の界面活性剤類、ブロックポリマー類、高分子電解質類及びこれらの混合物などの、表面活性化合物類である。このような界面活性剤類は、乳化剤、分散剤、可溶化剤、ウェッター、浸透増強剤又は保護コロイドとして使用され得る。界面活性剤の例は、McCutcheon’s,Vol.1:Emulsifiers & Detergents,McCutcheon’s Directories,Glen Rock,USA,2008(International Ed.又はNorth American Ed.)に列挙される。
アニオン性界面活性剤類は、スルホン酸塩類、硫酸塩類、リン酸塩類、カルボン酸塩類又はこれらの混合物のアルカリ、アルカリ土類又はアンモニウム塩類を含む。スルホン酸塩類の例は、アルキルアリールスルホネート類、ジフェニルスルホネート類、α−オレフィンスルホネート類、リグニンスルホネート類、脂肪酸類及び油類のスルホネート類、エトキシル化アルキルフェノール類のスルホネート類、アルコキシル化アリールフェノール類のスルホネート類、縮合ナフタレン類のスルホネート類、ドデシル−及びトリデシルベンゼン類のスルホネート類、ナフタレン類及びアルキルナフタレン類のスルホネート類、スルホサクシネート類又はスルホサクシナメート類(sulfosuccinamates)である。硫酸塩の例は、脂肪酸類及び油類、エトキシル化アルキルフェノール類、アルコール類、エトキシル化アルコール類、又は脂肪酸エステル類の硫酸塩である。リン酸塩の例は、リン酸エステル類である。カルボン酸塩の例は、アルキルカルボキシレート類及びカルボキシル化アルコール又はアルキルフェノールエトキシレート類である。
非イオン性界面活性剤は、アルコキシレート類、N−置換脂肪酸アミド類、アミンオキシド類、エステル類、糖ベースの界面活性剤類、高分子界面活性剤類、及びこれらの混合物を含む。アルコキシレート類の例は、1〜50等量でアルコキシル化されている、アルコール類、アルキルフェノール類、アミン類、アミド類、アリールフェノール類、脂肪酸類又は脂肪酸エステル類などの化合物である。エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド、好ましくはエチレンオキシドが、アルコキシル化のために使用され得る。N−置換脂肪酸アミド類の例は、脂肪酸グルカミド類(fatty acid glucamides)又は脂肪酸アルカノールアミド類である。エステル類の例は、脂肪酸エステル類、グリセロールエステル類又はモノグリセリド類である。糖ベースの界面活性剤の例は、ソルビタン類、エトキシル化ソルビタン類、スクロース及びグルコースエステル類である。高分子界面活性剤の例は、ビニルピロリドン、ビニルアルコール類又は酢酸ビニルのホモ−又はコポリマー類である。
カチオン性界面活性剤は、第四級界面活性剤類、例えば、1つ又は2つの疎水基又は長鎖第一級アミン塩を有する第四級アンモニウム化合物を含む。好適な両性界面活性剤は、アルキルベタイン類及びイミダゾリン類である。好適なブロックポリマー類は、ポリエチレンオキシド及びポリプロピレンオキシドのブロックを含むA−B又はA−B−A型、又はアルカノール、ポリエチレンオキシド及びポリプロピレンオキシドを含むA−B−C型のブロックポリマーである。好適な高分子電解質類は、ポリ酸類又はポリ塩基類である。ポリ酸類の例は、ポリアクリル酸のアルカリ塩類又はポリ酸櫛型ポリマー類である。ポリ塩基類の例は、ポリビニルアミン類又はポリエチレンアミン類である。
増粘剤は、多糖類(例えばキサンタンガム、カルボキシメチルセルロース)、有機粘土類(有機的に変性されたか又は未変性)、ポリカルボン酸塩類、及びケイ酸塩類を含む。
殺菌剤は、ブロノポール及びアルキルイソチアゾリノン類及びベンゾイソチアゾリノン類などのイソチアゾリノン誘導体類を含む。
凍結防止剤は、エチレングリコール、プロピレングリコール及びグリセリンを含む。
消泡剤類は、シリコーン類、長鎖アルコール類及び脂肪酸類の塩類を含む。好ましい消泡剤は、ポリジメチルシロキサンなどのシリコーン類である。
着色剤類(例えば赤色、青色又は緑色)は、低水溶性の色素及び水溶性の染料を含む。例は、無機着色剤類(例えば、酸化鉄、酸化チタン、ヘキサシアノ鉄酸鉄)及び有機着色剤類(例えば、アリザリン−、アゾ−及びフタロシアニン着色剤類)である。
粘着性付与剤又は結合剤は、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル類、ポリビニルアルコール類、ポリアクリル酸類、生物学的又は合成の蝋、及びセルロースエーテル類を含む。
抗ドリフト剤類(anti−drift agents)は、例えば、少なくとも20kDa、好ましくは少なくとも50kDa、そして詳細には少なくとも100kDaの分子量を有するポリアクリルアミド類、ポリエチレングリコール類、又はグアールガムなどの非イオン性ポリマー類である。抗ドリフト剤のさらなる例は、レシチン及び自己乳化可能ポリエステル類である。
湿潤剤は、代表的に、アジュバント組成物内に水を誘引し及び/又は保持する化合物である。例は、グリセロール又は糖シロップを含む。
上述のように、アジュバント組成物は、農薬の生物活性を増大し、したがって、アジュバント組成物は、農薬又は農薬の混合物と組み合わせて標的物質に適用した場合に、少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、またはなお少なくとも85%、又はなお少なくとも90%制御を達成する組成物である。「%制御」は、本明細書中で使用される場合、標的物質の増殖の制御の任意の観察可能な尺度をいい、これは、有害生物の発生及び活動を(1)殺傷すること、(2)増殖、複製又は繁殖を抑制すること、及び(3)除去すること、破壊すること、又はそれ以外で減少させることの1つ以上の作用を含み得る。制御は、当該分野で公知の種々の方法のいずれかによって測定され得る。
いくつかの実施形態において、少なくとも80%制御は、アジュバント組成物及び農薬又は農薬の混合物の標的物質への適用後5、10、15、20、25又は30日以内達成される。
アジュバント組成物の処方
本開示のアジュバント組成物を製造するため、上で開示された個々の構成成分は提供されそして、従来の方法によって、例えば、個々の構成要素を任意の好適な容器又はコンテナ中で好ましくは室温にて溶解することによって混合することにより、互いに合わせられる。構成要素の相対レベルは、所望の性能を与えられるように、一方では、構成要素が有効である十分なレベルにて存在することを確実にするが、他方では、構成成分の上限を制限することによって過剰なコストを避けるために、選択される。構成要素の混合の順番は、特に重要ではなく、一般に、個々の構成要素は、順次添加されても、全て一度に添加されてもよい。
したがって、1つの実施形態において、マレイン化天然油誘導体及び任意的な補助構成要素は、互いに合わせられて、アジュバント組成物を形成する。いくつかの実施形態にしたがい、アジュバント組成物は、少なくとも約10重量%、そしてさらに少なくとも約50重量%、そしてなおさらに少なくとも約75重量%、そしてよりさらに少なくとも約90.5重量%、そしてなおよりさらに少なくとも約99重量%のマレイン化天然油誘導体を含み、ここで、重量%は、アジュバント組成物の総重量に基づく。別の実施形態において、アジュバント組成物は、約90重量%未満、そしてさらに約75重量%未満、そしてなおさらに約45重量%未満そしてなおよりさらに約29.5重量%未満のマレイン化天然油誘導体を含み、ここで、重量%は、アジュバント組成物の総重量に基づく。
なお別の実施形態において、アジュバント組成物は、(i)約0.1〜99.9重量%のマレイン化天然油誘導体及び(ii)約0.1〜99.9重量%の補助的構成成分を含み、ここで、重量%は、アジュバント組成物の総重量に基づく。別の実施形態において、アジュバント組成物は。(i)約0.1〜50重量%のマレイン化天然油誘導体及び(ii)約0.1〜50重量%の補助的構成成分を含み、ここで、重量%は、アジュバントブレンドの総重量に基づく。なおさらなる実施形態において、アジュバント組成物は、(i)約0.1〜29.9重量%のマレイン化天然油誘導体及び(ii)約70.1〜99.9重量%の補助的構成成分を含み、ここで、重量%は、アジュバント組成物の総重量に基づく。
農薬製剤
本開示の別の目的は、農薬及び本開示のアジュバント組成物(並びに、1種又は複数種の補助的構成成分がアジュバント組成物の処方において含まれない実施形態において、1種又は複数種の補助的構成成分)を含む農薬製剤に向けられる。農薬製剤は、上で開示されたような標的物質を処理する際に使用されてもよく、濃縮物及び噴霧製剤を含む組成物の全ての形態をいう。「噴霧製剤」は、標的物質又はその環境に適用されることが望ましい全ての構成成分を、噴霧のために適切な形態及び(希釈)濃度で含む、水性の農薬製剤である。噴霧製剤は、所望の構成要素(水以外)を含む濃縮物の単純希釈によって、あるいは個々の構成成分の混合、又は濃縮物の希釈及びさらなる構成成分もしくは構成成分の混合物の添加の組み合わせによって、作られてもよい。代表的には、このような最終使用混合は、そこから製剤が噴霧される噴霧タンクにおいて、又は、噴霧タンクを充填するための保持タンクにおいて実施され、そして一般に、このような混合及び混合物は、タンク混合及びタンク混合物と呼ばれる。「濃縮物」は、水性であっても又は非水性であってもよく、水(又は水ベースの液体)で希釈されて対応する噴霧製剤を形成するための農薬製剤であり、このような組成物を、溶液、エマルジョン又は分散液などの液体形態及び固体形態、特に、顆粒又は粉末などの水中分散可能な固体形態で含む。「乳化性濃縮物」は、 農薬及びアジュバント組成物を溶液又は分散液中に含み、また通常は乳化剤及び/又は界面活性剤をも含む、水中への希釈の際に代表的には穏やかな撹拌以上を用いずに容易に乳化する、液体「濃縮物」である。
本開示にしたがう農薬製剤は、慣用的なプロセス、例えば、好ましくは室温にての個々の構成成分の粉砕、溶解又は分散による混合によって調製されてもよい。他の製剤補助的構成成分が存在する場合、これらは、好ましくは、同様に室温にて組み込まれる。一般に、個々の構成成分が加えられる順番は、決定的に重要ではない。したがって、1つの実施形態において、上で開示されるアジュバント組成物は、コンテナ内で、例えば、ステンレス鋼タンク、鋼、錫、アルミニウム缶、プラスチック又はガラス瓶及び紙又は厚紙コンテナ内で、処方されてもよい。次いで、アジュバント組成物は、適用の直前に野外で、農薬及び水並びに/又は他の溶媒、並びにいくつかの実施形態において、補助的構成成分と合わせられて、農薬製剤を形成してもよい。
今回記載されるアジュバント組成物は、いかなる特定のクラスの農薬と一緒の使用に限定されない。今回記載される技術の農薬製剤は、農薬又は農薬の混合物を含んでもよい。
1つの実施形態において、農薬は、有害生物を予防するか、破壊するか、忌避するか又は減少させる際に使用される、任意の化学又は生物薬剤(すなわち、「活性成分」)を含む。したがって、1つの特定の実施形態において、農薬は、殺真菌剤(fungicides)、除草剤、殺昆虫剤、殺藻剤、殺軟体動物剤、殺ダニ剤、殺鼠剤、成長調節因子又は昆虫忌避剤である。
1つの実施形態にしたがい、農薬は、殺真菌剤である。殺真菌剤の例は、以下を含むが、これらに限定されない:アゾキシストロビン、トリフロキシストロビン、クレソキシムメチル、ファモキサドン、メトミノストロビン及びピコキシストロビン、カルベンダジム、チアベンダゾール、ジメトモルフ、ビンクロゾリン、イプロジオン、ジチオカルバメート、イマザリル、プロクロラズ、フルキンコナゾール(fluquinconazole)、エポキシコナゾール(epoxiconazole)、フルトリアホル、アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール(bromuconazole)、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ヘキサコナゾール、パクロブトラゾール(paclobutrazole)、プロピコナゾール、テブコナゾール、トリアジメホン、トルチチコナゾール(trtiticonazole)、フェンプロピモルフ、トリデモルフ、フェンプロピジン(fenpropidin)、マンコゼブ、メチラム(metiram)、クロロタロニル、チラウム、ジラム、カプタホール、カプタン、ホルペット、フルアジナム、フルトラニル、カルボキシン、メタラキシル、ブピリメート、エチリモール、ジモキシストロビン、フルオキサストロビン、オリサストロビン、メトミノストロビン、プロチオコナゾール、8−(2,6−ジエチル−4−メチル−フェニル)テトラヒドロピラゾロ[1,2−d][1,4,5]オキサジアゼピン−7,9−ジオン、2,2,−ジメチル−プロピオン酸−8−(2,6−ジエチル−4−メチル−フェニル)−9−オキソ−1,2,4,5−テトラヒドロ−9H−ピラゾロ−[1,2d][1,4,5]オキサジアゼピン−7−イルエステル及びメタラキシル。
別の実施形態において、農薬は、除草剤である。除草剤の例は、以下を含むが、これらに限定されない:フルジホップ(fluzifop)、メリトリオン、ホメサフェン(fomesafen)、トラルコキシジム(tralkoxydim)、ナプロパミド、アミトラズ、プロパニル、シプロダニル(cyprodanil)、ピリメタニル、ジクロラン、テクナゼン、トクロフォスメチル(toclofos methyl)、フラムプロップM(flamprop M)、2,4−D、MCPA、メコプロップ、クロジナフォッププロパルギル(clodinafop−propargyl)、シハロホップブチル、ジクロホップメチル、ハロキシホップ、キザロホップ−P、インドール−3−イル酢酸、1−ナフチル酢酸、イソキサベン、テブタム(tebutam)、クロルタールジメチル、ベノミル、ベンフレセート(benfuresate)、ジカンバ、ジクロベニル、ベナゾリン(benazolin)、トリアゾキシド(triazoxide)、フルアズロン(fluazuron)、テフルベンズロン(teflubenzuron)、フェンメディファム、アセトクロル、アラクロール、メトラクロル、プレチラクロール、テニルクロール(thenylchlor)、アロキシジム、ブトロキシジム(butroxydim)、クレトジム、シクロジム(cyclodim)、セトキシジム、テプラロキシジム(tepraloxydim)、ペンジメタリン、ジノテルブ(dinoterb)、ビフェノックス、オキシフルオルフェン、アシフルオルフェン、フルオログリコフェンエチル(fluoroglycofen−ethyl)、ブロモキシニル、イオキシニル、イマザメタベンズメチル(imazamethabenz−methyl)、イマザピル、イマザキン、イマゼタピル、イマザピク(imazapic)、イマザモックス(imazamox)、フルミオキサジン、フルミコラクペンチル(flumiclorac−pentyl)、ピクロラム、アモドスルフロン(amodosulfuron)、クロルスルフロン、ニコスルフロン(nicosulfuron)、リムスルフロン、トリアスルフロン(triasulfuron)、トリアレート、ペブレート、プロスルホカルブ(prosulfocarb)、モリネート、アトラジン、シマジン、シアナジン、アメトリン、プロメトリン、テルブチラジン(terbuthylazine)、テルブトリン、スルコトリオン、イソプロチュロン、リニュロン、フェヌロン、クロロトルロン、メトクスロン(metoxuron)、N−ホスホノメチルグリシン及びその塩類(グリホセート)、グルホシネート、塩化クロルメコート、パラコート、ダイコート、トリフロキシスルフロン(trifloxysulfuron)、ホメサファン(fomesafen)、メソトリオン及びフェヌロン。
なお別の実施形態において、農薬は、殺昆虫剤である。殺昆虫剤の例は、以下を含むが、これらに限定されない:アバメクチン、アセフェート、アセタミプリド、アクリナトリン、アラニカルブ、アルジカルブ、アレスリン、α−シペルメトリン、アミトラズ、アシュラム、アザジラクチン、アザメチホス、アジンホスエチル、アジンホスメチル、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、ベンスルタップ、β−シフルトリン、β−シペルメトリン、ビフェントリン、ビオアレトリン、ビオレスメトリン、ビストリフルロン、ほう砂、ブプロフェジン、ブトキシカルボキシム、カズサホス、カルバリル、カルボフラン、クロルプロファム、クロチアニジン、シフルトリン、シハロトリン、シプルメトリン(cyprmethrin)、デルタメトリン、ジエトフェンカルブ、ジフルベンズロン、ジノテフラン、エマメクチン、エンドスルファン、フェノキシカルブ、フェンチオン、フェンバレレート、フィプロニル、ハルフェンプロックス、ヘプタクロル、ヒドラメチルノン、イミダクロプリド、イミプロスリン、イソプロカルブ、λサイハロトニン、メタミドホス、メチオカルブ、メトミル、ニテンピラム、オメトエート、ペルメトリン、ピリミカルブ、ピリミホスメチル、プロポキスル、テブフェノジド、チアメトキサム、チオジカルブ、トリフルモロン(triflumoron)、及びキシリルカルブ。
さらなる実施形態において、農薬は、殺藻剤である。殺藻剤の例は、以下を含むが、これらに限定されない:ベトキサジン(bethoxazin)、二オクタン酸銅、硫酸銅、シブトリン(cybutryne)、ジクロン、ジクロロフェン、エンドタール(endothal)、フェンチン、消石灰、ナバム、キノクラミン、キノナミド(quinonamid)、シマジン、酢酸トリフェニル錫、及び水酸化トリフェニル錫。
別の実施形態において、農薬は、殺軟体動物剤である。殺軟体動物剤の例は、以下を含むが、これらに限定されない:メタアルデヒド、メチオカルブ及び硫酸アルミニウム。
なお別の実施形態において、農薬は、殺ダニ剤である。殺ダニ剤の例は、以下を含むが、これらに限定されない:抗生物質殺ダニ剤類、カルバメート殺ダニ剤類、ホルムアミジン殺ダニ剤類、ダニ成長調節因子、有機塩素、ペルメトリン及び有機リン酸塩殺ダニ剤類。
なお別の実施形態において、農薬は、殺鼠剤である。殺鼠剤の例は、以下を含むが、これらに限定されない:2−イソバレリルインダン−1,3−ジオン、4−(キノキサリン−2−イルアミノ)ベンゼンスルホンアミド、α−クロロヒドリン、リン化アルミニウム類、anta、酸化ヒ素(arsenics oxide)、炭酸バリウム、ビスチオセミ、ブロジファクム、ブロマジオロン(bromadiolone)、ブロメタリン(bromethalin)、シアン化カルシウム、クロラロース、クロロファノシン、コレカルシフェロール、クマクロル、クマフリル(coumafuryl)、クマテトラリル、クリミジン、ジフェナクム(difenacoum)、ジフェチアロン(difethialone)、ジファシノン、エルゴカルシフェロール、フロクマフェン、フルオロアセトアミド、フルプロパジン(flupropadine)、塩酸フルプロパジン(flupropadine hydrochloride)、γ−HCH、HCH、シアン化水素、ヨードメタン、リンデン、リン化マグネシウム、臭化メチル、ノルボルミド、ホサセチム(phosacetim)、ホスフィン、リン、ピンドン、亜ヒ酸カリウム、ピリヌロン、シリロシド、亜ヒ酸ナトリウム、シアン化ナトリウム、フルオロ酢酸ナトリウム、ストリキニーネ、硫酸タリウム、ワーファリン及びリン化亜鉛。
別の実施形態において、農薬は、成長調節因子である。例は、以下を含むが、これらに限定されない:アブシジン酸、アミドクロル(amidochlor)、アンシミドール、6−ベンジルアミノプリン、ブラシノリド、ブトラリン、クロルメコート(塩化クロルメコート)、塩化コリン、シクラニリド(cyclanilide)、ダミノシド、ジケグラク(dikegulac)、ジメチピン、2,6−ジメチルプリジン(2,6−dimethylpuridine)、エテホン、フルメトラリン(flumetralin)、フルルプリミドール、フルチアセト(fluthiacet)、ホルクロルフェニュロン、ジベレリン酸、イナベンフィド(inabenfide)、インドール−3−酢酸、マレイン酸ヒドラジド、メフルイジド、メピコート(塩化メピコート)、ナフタレン酢酸、N−6−ベンジルアデニン、パクロプトラゾール、プロヘキサジオン(プロヘキサジオン−カルシウム)、プロヒドロジャスモン(prohydrojasmon)、チジアズロン、トリペンテノール(triapenthenol)、トリブチルホスホロトリチオエート、2,3,5−トリ−ヨード安息香酸、トリネキサパック−エチル及びウニコナゾール。
さらなる実施形態において、農薬は、昆虫忌避剤である。昆虫忌避剤の例は、以下を含むが、これらに限定されない:2−エチル−1,3−ヘキサンジオール;N−オクチルビシクロヘプタンジカルボキシミド;N,N−ジエチル−M−トルアミド;2,3:4,5−ビス(2−ブチレン)テトラヒドロ−2−フルアルデヒド;ジ−n−プロピルイソシンコメロネート;及び2−ヒドロキシエチル−n−オクチルスルフィド。
本開示の農薬製剤中に含まれる農薬の量は、処理される標的物質、処理される面積などの多くのパラメータにしたがって変動する。一般に、1ヘクタール当たり約5gから約4kg(g/ha)の農薬の適用割合が、好適であり得る。農薬製剤中のアジュバント組成物の量は、農薬製剤の総重量に基づき、約0.01〜99重量%であってもよい。
本開示の農薬製剤は、従来的な農業的方法において使用されてもよい。例えば、農薬又は農薬の混合物とアジュバント組成物とは、水及び/又は他の(単数または複数の)溶媒及び/又は肥料と混合されて、出芽後に所望の標的物質に対し、飛行機噴霧タンク、ナップザック噴霧タンク、畜牛浸漬バット、地面噴霧において使用される農場設備(例えば、ブームスプレーヤー、手持ち式噴霧器)などの任意の手段によって適用されてもよい。
上で考察したように、いくつかの実施形態にしたがい、農薬製剤は、好適な容量の水中に希釈して、標的物質への適用のための噴霧製剤(例えば、タンク混合組成物)を形成し得る濃縮組成物であってもよい。濃縮組成物は、液体、固体又は半固体形態であってもよい。少なくとも1つの実施形態において、これは、水性濃縮組成物である。
例えば、1つの実施形態において、濃縮組成物中の農薬の量は、濃縮組成物の総重量に基づき、約1重量%から約80重量%までであってもよく、あるいは、約16重量%から約60重量%までであってもよく、あるいは、35重量%から約55重量%までであってもよい。濃縮組成物中のアジュバント組成物の量は、濃縮組成物の総重量に基づき、約0.0001重量%から約20重量%までであってもよく、あるいは、約0.001重量%から約15重量%までの間でもよく、又はあるいは、約0.01重量%から約10重量%までであってもよく、又はあるいは、約0.1重量%から約5重量%までであってもよく、又はなおあるいは、約0.5重量%から約3重量%までであってもよい。
濃縮組成物は、使用者によって水で希釈されて、噴霧製剤の総重量に基づき約0.01重量%から約15重量%まで、あるいは約0.1重量%から約5重量%まで、あるいは約0.2重量%から約2重量%までの農薬を含む噴霧製剤をもたらし得る。噴霧製剤は、代表的には、約0.0001重量%から約3重量%まで、あるいは約0.001重量%から約1重量%まで、あるいは約0.01重量%から約0.5重量%までの本開示のアジュバント組成物を含み得る。
本開示のいくつかの他の実施形態において、農薬及びアジュバント組成物は、合わされて、「即時使用可能な(ready−to−use:RTU)」噴霧製剤を形成する。RTU噴霧製剤は、使用者によって、上述のような濃縮組成物を希釈することによって調製されてもよく、又はあるいは、使用者にそれ自体が提供されてもよい。例えば、RTU噴霧製剤は、RTU噴霧製剤の総重量に基づき、約0.5重量%から約5重量%まで、あるいは約0.75重量%から約3重量%まで、あるいは約1.5重量%から約2.5重量%までの農薬を含み得る。RTU噴霧製剤は、約0.01重量%から約2.5重量%まで、あるいは約0.2重量%から約2重量%まで、あるいは約0.5重量%から約1重量%までの本開示のアジュバント組成物を含み得る。RTU組成物のバランスは、水であってもよい。
別の実施形態にしたがい、今回開示される技術は、有害生物を殺傷するか又は抑制するか又は忌避するための、農薬又は農薬の混合物を殺有害生物有効量で提供すること;有効量の本開示のアジュバント組成物を提供し、農薬又は農薬の混合物をアジュバント組成物と合わせて農薬製剤を調製すること、及び農薬製剤と有害生物とを接触させることの工程を含む方法を、提供する。
実施例1:マレイン化天然油類
代表的な実験において、1029gのダイズ油を、80℃まで加熱し、そして183gの融解したマレイン酸無水物(全反応物の15%wt/wt)を、6gのトルエンと共に添加した。混合物を、200℃まで5時間にわたって、撹拌棒及び還流凝縮器を備えた丸底フラスコ中で加熱し、次いでトルエンを減圧下で除去して、マレイン化ダイズ油(MASBO−15)を得た。同様の実験を行い、MASBO−5、MASBO−10、MASBO−20、及びMASBO−25を得た(ここで、数は、ダイズ油に対して反応させたマレイン酸無水物の重量%に対応する)。他の誘導体類を、異なる油類を用いて同様に合成した(ここで、油は、アマニ油(MALSO−#)又はグリセロールトリオレエート、グリセロールから作られた合成トリグリセリド及びオレイン酸(MAGTO−#)のいずれかである)。
実施例2:アミン−変性マレイン化油類
代表的な実験において、MASBO−15(407.5g)を、丸底フラスコに加え、そして40℃まで加熱した。次いで、623.0gのJEFFAMINE(登録商標)M−1000ポリエーテルアミンを、撹拌しながら添加した。この混合物を、2時間にわたって40℃にて撹拌し、次いで、257.4gの2−ブトキシエタノールを溶媒として添加して、MASBO−15Aを得た。水中に希釈した際、MASBO−15Aはマイクロエマルジョンを形成した。他のアミン類を、同様に反応させて、下の表1に列挙した生成物を得た。
実施例3:mPEG−変性マレイン化油類
代表的な実験において、MASBO−20(50.0g)を丸底フラスコに加え、50℃まで加熱した。次いで、66.0gのmPEG−650、650MWモノメチルポリエチレングリコールを添加し、反応物を撹拌しそして80℃まで2時間にわたって加熱した。冷却の際、生成物はワックス状の固体であり、これはゆっくりと分散して、水中でマイクロエマルジョンを形成した(MASBO−20A)。他のmPEG類を、同様に反応させて、下の表1に列挙した生成物を得た。
作製した化合物類及びこれらがWHO 342ppm水中に希釈した際どのように挙動したかを、以下に示す。
Figure 2018513131
野外試験
野外試験は、農薬の効能を向上させる新たなアジュバント類の能力を試験するために、必要である。サンプルMASBO−10Nを、野外試験において使用し、2種の異なる除草剤系(Touchdown HiTech(登録商標)としてSyngenta Corporationから供給されたグリホセート及びClarity(登録商標)としてBASF Corporationから供給されたジカンバ)に対するそのアジュバント活性を、当該分野で公知の他の一般的なアジュバント類に対して試験した。結果を、下の表2において示す。
Figure 2018513131
表2において示されるように、MASBO−10Nは、除草剤の効能を(対照と比較して)増大可能であり、多くの標準的アジュバント類と比較して好ましかった。このことは、本開示のマレイン化天然油誘導体類が、農薬と共に使用するためのアジュバント組成物として優れた有用性を有することを示す。その製造及び処方の比較的容易性に起因し、これらは、同様に働くアジュバント類よりもより有益であり得る。
表3は、一般的な除草剤組み合わせであるグリホセート及びサフルフェナシル(saflufenacil)を用いた別の野外試験の結果を含む(Touchdown HiTech(登録商標)としてSyngenta Corporationから供給されたグリホセート及びLaudis(登録商標)としてBayer CropScienceから供給されたサフルフェナシル(saflufenacil))。
Figure 2018513131
表3において、MASBO誘導体は、またしても、除草剤の効能を向上させ、他の周知のアジュバントクラスと比較して好ましかった。このことは、本開示のマレイン化天然油誘導体類が、農薬と共に使用するためのアジュバント組成物として優れた有用性を有することを示す。その製造及び処方の比較的容易性に起因し、これらは、同様に働くアジュバント類よりもより有益であり得る。
表4は、MASBOアジュバントの異なるバリエーションであるMASBO−15Bと、表3で使用したものと同じ除草剤であるグリホセート及びサフルフェナシル(saflufenacil)との比較を示す。この実施例においてMASBOと共に処方された補助界面活性剤はなく、そして性能はなお好ましく、多くの周知のアジュバント類と同様に又はそれより良好に働いた。このことは、本開示のマレイン化天然油誘導体類が、農薬と共に使用するためのアジュバント組成物として優れた有用性を有することを示す。その製造及び処方の比較的容易性に起因し、これらは、同様に働くアジュバント類よりもより有益であり得る。
Figure 2018513131
本発明の種々の実施形態を作りそして使用することが、上に詳細に記載されているが、本発明は、広範な種類の具体的な状況において実施され得る多くの適用可能な発明の概念を提供することが、理解されるべきである。本明細書中で考察された具体的な実施形態は、本発明を作りそして使用する具体的な方法の例示に過ぎず、本発明の範囲の限界を定めない。

Claims (7)

  1. (1)ダイズ油マレイン酸又はその無水物とのエン反応を経て得られる付加体であって、該ダイズ油の分子上に付加されたカルボン酸部分又は関連の無水物構造が導入された、付加体、と
    (2)少なくとも1つのジェファーミン(JEFFAMINE(登録商標))M−シリ ーズのアミン類との反応から得られる化合物とを含む、アジュバント組成物。
  2. 請求項1に記載のアジュバント組成物であって、1種以上の補助的構成成分をさらに含む、組成物。
  3. 農薬又は農薬の混合物及び請求項1に記載のアジュバント組成物を含む、農薬製剤。
  4. 前記農薬は、殺真菌剤、除草剤、殺昆虫剤、殺藻剤、殺軟体動物剤、殺ダニ剤、殺鼠剤又は昆虫忌避剤である、請求項に記載の農薬製剤。
  5. 1重量%から80重量%までの農薬及び0.0001重量%から20重量%までの請求項1に記載のアジュバント組成物を含む濃縮組成物であって、該重量%は、該濃縮組成物の総重量に基づく、濃縮組成物。
  6. 農薬、請求項1に記載のアジュバント組成物及び水又は他の溶媒を含む、噴霧製剤。
  7. 有害生物を殺傷するか、抑制するか又は忌避するための方法であって、農薬又は農薬の混合物を、殺有害生物有効量で提供する工程、有効量の請求項1に記載のアジュバント組成物を提供する工程、該農薬又は農薬の混合物を該アジュバント組成物と合わせて農薬製剤を調製する工程、及び該農薬又は農薬製剤を有害生物に接触させる工程を含む、方法。
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