JP2018510952A - 反応器に液滴を導入するための装置 - Google Patents

反応器に液滴を導入するための装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、少なくとも1つの液滴化ユニット(61)の保持部(31)を備えた、反応器(1)に液滴を導入するための装置であって、前記液滴化ユニット(61)は、液滴化すべき液体の供給部(65)と液滴化プレート(67)とを有し、前記液滴化プレート(67)は孔(69)を有し、液滴化すべき液体が前記孔(69)を通って前記反応器(1)に導入され、前記少なくとも1つの液滴化ユニット(61)の保持部(31)を、前記反応器(1)のシェルにおける開口部(37)を通じて前記反応器(1)に押込むことも前記反応器(1)から引出すこともできる装置に関する。前記反応器(1)の内側には少なくとも1本のレール(45)が収容されており、該レール(45)が使用されることで、前記少なくとも1つの液滴化ユニット(61)の保持部(31)が該レール(45)に沿って案内される。

Description

説明
本発明は、少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部を備えた、反応器に液滴を導入するための装置であって、特にポリ(メタ)アクリレートを製造するための反応器に液滴を導入するための装置において、前記液滴化ユニットは、液滴化すべき液体の供給部と液滴化プレートとを有し、前記液滴化プレートは孔を有し、液滴化すべき液体が前記孔を通って前記反応器に導入され、前記少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部を、前記反応器のシェルにおける開口部を通じて前記反応器に押込むことも前記反応器から引出すこともできる装置に関する。
ポリ(メタ)アクリレートは特に、例えばおむつ、タンポン、生理用ナプキンおよび他の衛生用品の製造に使用される吸水性ポリマーとして使用され、また市場園芸における保水剤としても使用される。
架橋度によって、吸水性ポリマーの特性を調整することができる。架橋レベルが上がるにつれて、ゲル強度は高まり、また吸収能力は低下する。このことは、加圧下吸収力が増加するにつれて遠心分離保持容量が低下することを意味するが、架橋レベルが非常に高いと、加圧下吸収力もまた低下してしまう。
性能特性、例えばおむつにおける液体伝導性および加圧下吸収力を向上させるべく、吸水性ポリマー粒子に対して一般には表面後架橋が行われる。これにより粒子表面の架橋レベルのみが高まり、これによって加圧下吸収力と遠心分離保持容量とを少なくともある程度切り離すことができる。この後架橋を、水性ゲル相中で行うことができる。しかし一般には、粉砕して篩分けしたポリマー粒子を後架橋剤で表面被覆し、熱により後架橋させて乾燥させる。この目的に適した架橋剤は、親水性ポリマーのカルボキシレート基と共有結合を形成しうる少なくとも2つの基を含む化合物である。
吸水性ポリマー粒子を製造するための様々な方法が知られている。例えば、モノマーとポリ(メタ)アクリレートの製造に使用される任意の添加剤とを混合混練機に加えることができ、この混合混練機内でモノマーが反応してポリマーが得られる。形成されたこのポリマーが、混合混練機中の混練バーを備えた回転シャフトによって破砕されて塊状物となる。混練機から排出したポリマーを乾燥させ、粉砕し、そしてさらなる処理へと送る。別の一変形例では、モノマーをモノマー溶液として液滴重合用反応器に導入するが、このモノマー溶液はさらに添加剤も含んでもよい。この反応器への導入の際にモノマー溶液が破砕して、液滴となる。液滴形成の機序は、乱流または層状の噴流破砕であってもよいし、液滴化であってもよい。液滴形成の機序は、モノマー溶液の進入条件およびモノマー溶液の特性に依存する。液滴は反応器において下方に向かって落下し、その間にモノマーが反応してポリマーが生じる。反応器の下部領域には流動層が存在し、反応によって液滴から形成されるポリマー粒子がこの流動層へと落下する。その後、この流動層内で後反応が行われる。こうした方法は、例えば国際公開第2006/079631号(WO−A 2006/079631)、国際公開第2008/086976号(WO−A 2008/086976)、国際公開第2007/031441号(WO−A 2007/031441)、国際公開第2008/040715号(WO−A 2008/040715)、国際公開第2010/003855号(WO−A 2010/003855)および国際公開第2011/026876号(WO−A 2011/026876)に記載されている。
液滴重合用反応器へのモノマー溶液の導入は、例えば国際公開第2014/118025号(WO−A 2014/118025)に記載されているように、外管の内側で可動となるように取付けられた内管を備えた液滴化プローブを用いて行われる。内管の基部には液滴化プレートが配置されており、この液滴化プレートを通じてモノマー溶液が液滴化されて反応器に入る。内管が可動であるため、保守点検の目的で液滴化プローブを取外すことができる。
しかし、管の基部への液滴化プレートの取付けは、設置の複雑さが増すという欠点を抱えている。なぜならば、液滴化プレートにアクセスできるようにするためには、管を引出した後にこれを回転させなければならないためである。加えて、片面の回転可能な支持部は、液滴プローブの必要な長さおよびそれに付随して生じる曲げ効果ゆえに不利である。さらに、内管を外管から引出したり押込んだりする際に、外管内で内管が詰まることがある。
したがって本発明の一目的は、反応器に液滴を導入するための装置であって、液滴化プレートへのアクセスが良好であり、かつ液滴化プレートの容易な設置または取出しが可能な装置を提供することである。
この目的は、少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部を備えた、反応器に液滴を導入するための装置であって、前記液滴化ユニットは、液滴化すべき液体の供給部と液滴化プレートとを有し、前記液滴化プレートは孔を有し、液滴化すべき液体が前記孔を通って前記反応器に導入され、前記少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部を、前記反応器のシェルにおける開口部を通じて前記反応器に押込むことも前記反応器から引出すこともでき、前記反応器の内側には少なくとも1本のレールが収容されており、該レールが使用されることで、前記少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部が該レールに沿って案内される装置により達成される。
従来技術から知られている外管ではなくレールを使用することには、液滴化ユニットの設置および取出しを上方からの簡便な挿入または取外しによって行うことができ、また外管の内側で移動する内管の詰まりを避けることができるという利点がある。
本発明の一実施形態において、案内される少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部は、レールに懸架される。少なくとも1つの液滴化ユニットを懸架させて案内することによって、レールを1本しか設けないことも可能となる。このことは、特に反応器の直径が大きい場合には、容易な設置が可能であるという利点を有する。なぜならば、少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部が支障なく移動しうるようにすべく、少なくとも2本のレールを長距離にわたって正確に平行に整列させなくても済むためである。
別の一実施形態において、案内される保持部は、反応器における2本のレールに載っている。この場合には、少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部が支障なく移動できるようにこれらのレールを互いに整列させる必要があるが、本実施形態は、保持部をレール上で案内するための複雑な懸架系を何ら提供する必要がないという利点を有する。代わりに、保持部をレールの直上に配置してこの上で移動させることが可能である。
好ましい一実施形態において、これらのレールは、基部で開口している管の上の2つの接触面であるかまたは適切に構成された縁部異形材であり、この上に少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部が載っている。底部で開口しているこの管によって、少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部の上方でのさらなる遮蔽が生じる。なぜなら例えば、反応器に液滴を導入するための装置の上方で導入されるガスがこの管に衝突することによって、このガスが、液滴を導入するための装置の周囲で偏向されて、少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部および液滴化ユニットにはこのガスが直接流れなくなるためである。このことは特に、高温ガスが供給され、この高温ガスが液滴化ユニットと直に接するのを避けるべき場合に有利である。
レールが管上に形成される場合には、この管は任意の所望の断面を有することができる。この断面の選択で必要とされるのは、この管の内側で少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部が移動できるようにすることのみである。例えば、管が円形の断面を有することも、管が楕円形または長円形の断面を有するように扁平な形態を有することも可能である。別の可能性としては、任意の数の頂点、例えば3つ、4つ、5つ、6つ、7つもしくは8つの頂点または任意の他の数の頂点を有する多角形の形状の断面が挙げられる。この場合の頂点間の辺は、長さが等しくてもよいし異なっていてもよい。これらの辺は、湾曲していても真っ直ぐであってもよい。
少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部が支障なく移動できるようにするためには、接触領域が管の基部の開口部と平行に延在していることがさらに有利である。このことによって、管における開口部が次のように延在することが担保され、すなわち、少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部が押込まれた状態で、管における開口部を通じて液滴が反応器へと落下しうるように液滴化ユニットが開口部の領域内に存在する。ここで、接触面が、軸方向で管の基部の開口部と境界をなす場合に特に好ましい。この目的のためには例えば、開口部と境界をなす縁部を、少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部を案内しうる接触面を該縁部のそれぞれが形成するように曲げることが可能である。また、複数のレールを別々の部品として管に導入し、これらを管に固定することも勿論可能である。ネジ接続部のような取外し可能な接続部や、リベット締め、ボンディング、はんだ付けまたは溶接のような取外し不可能な接続部のいずれも、この目的に適している。しかし、開口部と境界をなす縁部が接触面の形態のレールを形成するために、これらの縁部を曲げることが好ましい。
少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部を支障なく引出せることを担保できるようにするためには、少なくとも1本のレールが開口部の領域において反応器の外側に設けられ、少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部を反応器から引出したり反応器に押込んだりする際に、このレールを用いてこのレールに沿ってこの保持部を案内する場合にさらに好ましい。この場合、反応器の外側の少なくとも1本のレールが、反応器の内側の少なくとも1本のレールの延長部を形成する場合に特に好ましい。このことは、保持部に異なる案内部を設け、これらの異なる案内部を用いて、少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部を少なくとも1本のレールの上で、まずは反応器の内側で案内し、次に反応器の外側で案内する、ということが不要であるという利点を有する。少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部を支障なく反応器に押込んだり反応器から押出したりできるようにするためには、さらに、反応器の内側の少なくとも1本のレールと反応器の外側の少なくとも1本のレールとが、高さのずれを最小限しか有しないことが必要であり、すなわち、高さのずれが5mm未満であることが必要であり、好ましくは2mm未満であり、特に高さのずれを全く有しない。反応器の内側および外側のレールの端部で、より下方にあるトランジションピースを使用することにより、許容可能な隔たりを増加させることができる。このようにして、反応器の内側のレールと反応器の外側のレールとの間の高さのずれの増加を招きうる反応器の熱膨張効果を、少なくとも部分的に相殺することも可能である。さらに、高温反応器の場合に生じる高さのずれを相殺するために、反応器の外側のレールを、高さ調節可能な脚部の上に取付けることが可能である。
さらに、開口部の領域において反応器の外側でレールを使用するのではなく、液滴化ユニットの保持部の端部で可動懸架系または可動支持系を使用することも可能である。
少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部を反応器から引出したり反応器に押込んだりできることによって、例えば保守点検の目的で液滴化ユニットに直接アクセスすることができるようになる。少なくとも1つの液滴化ユニットを取出せる場合に好ましい。これにより、引出された状態にある液滴化ユニットの再生または洗浄に加えて、液滴化ユニットの迅速な交換も可能となる。これにより、交換後に保持部を液滴化ユニットと一緒に再度押戻して、反応器を最大能力で運転することができる。このようにして、個々の液滴化ユニットの運転休止時間がさらに最小限に抑えられる。
一実施形態において、少なくとも1本のレールを反応器の外側で撤去することができる。反応器に液滴を導入するために複数のデバイスが使用される場合には、このことによってまずは、各装置と同様に少なくとも1本のレールを反応器の外側に設置する必要がなくなり、対応する装置を例えば保守点検の目的で反応器から引出すべき場合にのみ反応器の外側にレールを設けることができるようになる。長いレールによって反応器シェルに付加的な応力がかかるが、こうした長いレールが長期間にわたって反応器シェルの外側に突出することがない、ということがさらなる利点である。液滴を導入するための装置を反応器から引出すべき場合にのみ、少なくとも1本のレールが反応器に設置される。
反応器は、液滴の十分な滞留時間を得るために必要とされるその必要な高さゆえに、総じて数cmの著しい熱膨張を受けるため、反応器の外側に設置されたレールまたは可動懸架系または可動支持系が高さ補正部を有する場合にさらに有利である。この目的のために例えば、少なくとも1つの液滴化プレートの保持部を反応器から引出したり反応器に押込んだりすることができる反応器シェルにおける開口部に対して一定の位置にレール、可動支持系または可動懸架系を保持するために、レール、可動懸架系または可動支持系の上方に反応器シェルにおいて例えばケーブルまたは連結系により懸架系を取付けることが可能である。この場合、レール、可動懸架系または可動支持系の位置を反応器シェルの熱膨張に応じて調整することができるように懸架系を構成することが特に好ましい。
液滴を導入するための装置が引出された状態で反応器からガスが流出するのを避け、また反応器に周囲空気が流入するのを避けるために、少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部の引出しが完了した際に、開口部において取付けられたフラップを使用して開口部を閉鎖することができる場合に好ましい。液滴を導入するための装置の、反応器からの引出しが完了するとすぐに、このフラップが閉鎖されて、周囲とのガス交換ができなくなる。フラップが反応器シェルの外側に取付けられており、少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部の、反応器からの引出しが完了した際に、このフラップが、電気的に、機械的に、液圧によりまたは空気圧により閉鎖される場合に特に好ましい。あるいは、少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部の、反応器からの引出しが完了した際に、このフラップがデフォルトで自動的に閉じるように、フラップをバネで固定することも可能である。しかし、フラップの自動的な閉鎖に起因する作業者の負傷を防止するためには、フラップを閉鎖するための電気的な、機械的な、液圧式のまたは空気圧式のアクチュエータが好ましい。フラップを電気的に、機械的に、液圧によりまたは空気圧により作動させる場合には、反応器に液滴を導入するための装置の、適切な位置での挿入が完了していないと常に確実にフラップが閉鎖されたままとなるようにするために、少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部の引出しが完了してフラップが開放される際に信号が生じる場合にさらに好ましい。このことはさらに、液滴を導入するための装置を例えば保守点検の目的で引出すことを任せられた作業者によるフラップの閉鎖し忘れが起こりえないという利点を有する。信号は、例えば警告灯によって視覚的に与えられてもよいし、例えば警告音によって音響的に与えられてもよい。光信号と音響信号との合成も考えられる。加えて、例えば、外側にあるレールの上の電気接触子が、液滴化ユニットの引出しが完全に完了したことを知らせ、フラップを閉鎖するための信号を送ることができる。信号は好ましくは制御ユニットに送られ、この制御ユニットによりフラップの全自動閉鎖が制御される。フラップを液圧によりまたは空気圧により作動させる場合には、この目的のために弁を作動させ、電気的に作動させる場合には電気モータを作動させる。適切な流出制御系や、必要に応じて例えば接触型信号デバイスや近接センサといった、液滴化ユニットの引延しが完全に完了したことや液滴化ユニットが完全に押込まれたことを検出するさらなる状態信号デバイスを用いて、液滴化ユニットの完全な挿入および取外しの操作の一部または全てを自動化することができる。
液滴を導入するための装置が反応器に複数収容されている場合、これらの装置のうちの1つのみを例えば洗浄のために取外した場合には、液滴を導入するための他の装置を用いて反応器の運転を継続することができる。このことによって、液滴を導入するための装置の数が減り、またそれによって生じるスループットが減少するため、反応器における転化率は確かに低下してしまう。しかしこの転化率は、反応器を完全に停止させなければならず転化が全く行われない場合に比べれば、なおも大きい。
反応器におけるフラップに代わるものとして、少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部が引出された際に、少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部の端部に形成された停止部が、この少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部を反応器シェルの内側で停止させ、かつ少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部の引出しが完了した際に、この停止部が開口部を閉鎖することも可能である。この場合、液滴を導入するための装置の引出しが完了した際に液滴化ユニットにアクセスできることは担保されており、また停止部により開口部が閉鎖されはするが、少なくとも運転中に液滴化ユニットの保持部を反応器から取外すことはできず、したがって保持部に関する作業は、その場で直接行わなければならない。
反応器の運転中に、液滴を導入するための個々の装置を引出すことができるようにするためには、液滴化ユニットへの供給部を、液滴を導入するための装置ごとにそれぞれ別々に閉鎖できるように構成することが必要である。このようにして、さらなる運転を可能にするために、他の装置への供給部を開放したまま、液滴を導入するための引出すべき装置への供給部を閉鎖することができる。
液滴化ユニットの保持部は、その基部に液滴化プレートが取付けられた管であってもよい。また液滴化ユニットは、管に直接あいた孔であってもよい。
しかし、保持部が、少なくとも1つの液滴化ユニットのためのスペースを有するフレームである場合には好ましい。この場合、液滴化ユニットがこのフレームに挿入され、このフレームとともにレール上で反応器に押込まれたり反応器から引出されたりする。フレームと液滴化ユニットのためのスペースとを一緒にすることには、液滴化ユニットを例えば保守点検のために取外すことができるという利点がある。液滴を導入するための装置の運転休止時間を最小限に抑えるためには、さらに、使用中の液滴化ユニットを、他の新しい液滴化ユニットまたは保守点検が完了した液滴化ユニットに交換することが可能である。この目的のためには、古い液滴化ユニットを取外して新しい液滴化ユニットを挿入するのに必要な時間にわたって、液滴を導入するための装置を反応器から引出すだけでよい。この装置を新しい液滴化ユニットと一緒に再び押込んで、同様にこの液滴化ユニットを介してモノマー溶液を添加してから、引出されたこれらの装置を保守点検することができる。
特に直径の大きな反応器の場合には、例えば直径が1.5m〜25mの範囲にある反応器の場合には、フレームは、複数の液滴化ユニットのためのスペースを有する。例えば、2つまたは3つの液滴化ユニットのためのスペースをフレームに設けることが可能である。勿論、1つのフレーム内に4つ以上の液滴化ユニットを配置することも可能である。液滴化ユニットの数は、液滴の生成が行われるべき領域の長さと、液滴化ユニットの長さとに常に依存する。液滴化ユニットが短くなるほど、また液滴の生成が行われる液滴生成装置における領域が長くなるほど、必要な液滴化ユニットの数は増える。
1つのフレーム内に複数の液滴化ユニットを配置すべき場合には、複数の液滴化ユニットに対して1つのスペースを設けることも、1つまたは複数の液滴化ユニットに対してそれぞれ複数のスペースを設けることもできる。1つのスペース内に複数の液滴化ユニットを配置すべき場合には、このスペースおよび液滴化ユニットを、液滴化ユニットがフレームの2つの対向面に接しかつ2つの隣接する液滴化ユニットが互いに接するように構成することが好ましい。この場合液滴化ユニットを、それぞれが、隣接する液滴化ユニットとの接触面を一方の面に有し、もう一方の面では隣接する液滴化ユニットの接触面に接するように構成することも可能である。フレーム内の最も先端にある液滴化ユニットも同様に、隣接する液滴化ユニットから離れた方の面でフレームに接しており、その結果、これは3つの面でフレームと接しており、第4の面では隣接する液滴化ユニットと接している。あるいは、液滴化ユニットごとにスペースを設けて、各液滴化ユニットが全周にわたってフレームと接続されるようにすることも勿論可能である。
特に液滴を導入するための装置に複数の液滴化ユニットを設ける場合には、これらの液滴化ユニットがそれぞれ立方体様の形状を有する場合に好ましい。このようにして、明確な縁部を画定することが可能であり、この縁部によって各液滴化ユニットがフレームに固定され、また必要であれば隣接する液滴化ユニットと接する。
特に好ましい一実施形態において、各液滴化ユニットは、基部が液滴化プレートにより閉じられたハウジングを有している。液滴を形成するために、この液滴化プレートには孔が形成されており、これらの孔を通って液体が流れる。ここでは、最も外側にある孔を結ぶ線により形成される領域に関する孔の数が、孔100〜1000個/mの範囲にある場合に好ましく、これは好ましくは孔150〜800個/mの範囲にあり、より好ましくは孔200〜500個/mの範囲にある。このことによって、これらの孔で形成される液滴の間に十分な間隔ができ、またそうした液滴がさらに、反応器を流れるガスと十分に接触できるようになることが担保される。吸水性ポリマーに適したサイズの液滴を得るためには、液滴化プレートにおける孔が25〜500μmの範囲の直径を有する場合にさらに好ましい。
液滴化すべき液体、例えばモノマー溶液がこの液滴化プレートを通って反応器に流れ込み、その際に液滴が形成される。その際に、液体は典型的には、液体噴流の形態で液滴化プレートの孔から出て、これがその後で反応器内で破砕して液滴となる。この液体噴流の崩壊は、第1には単位時間当たりに孔を通って出る液体の量に依存し、第2には反応器を流れるガスの速度および体積に依存する。モノマー溶液の特性および孔の幾何学的形状もまた、噴流の破砕の種類に影響を及ぼす。本発明の文脈においては、液滴の破砕を液滴化とも呼ぶ。
ハウジングには供給部が設けられており、この供給部を通じて液体がハウジングに流入する。ハウジングにおいて、液体は液滴化プレートにより分配されて、液滴化プレートの孔を通って流れ、それによって液滴が形成される。ここでは、液体がハウジングに加圧下で導入され、その結果、液滴化プレートの上方でハウジングにおいて全てのスペースが液体で満たされ、そしてこの液体が加圧下で孔を通って反応器に押込まれる場合に有利である。液滴化すべき液体の供給部は、例えば可とう性の導管またはホースを含み、この場合、この可とう性の導管またはホースは、液滴化プレートの上方でハウジング中を通って開口している。この可とう性の導管またはホースを使用することにより、供給部を予め取外す必要なく、液滴を導入するための装置を移動させることが可能になる。ここで、全ての液滴化ユニットに専用の供給部を設けることが好ましい。しかしこれとは異なって、複数の液滴化ユニットに対して1つの供給部を設けることも可能である。この場合例えば、液滴化ユニットが複数存在する場合に供給部を1つ設け、ここでこの供給部が、それぞれ1つの液滴化ユニットに接続された複数の吐出口に分かれていることも可能である。しかしこれとは異なって、全ての液滴化ユニットに液体を供給するために、供給部を第1の液滴化ユニット中を通って開口させ、各液滴化ユニット間の接続部を設け、この接続部を通じて、液体がある液滴化ユニットから次の液滴化ユニットへと流れることができるようにすることも可能である。しかし、各液滴化ユニットごとに1つの供給部を設けることが好ましく、この場合、この供給部は、共通の1本の供給管からの1つの吐出口であってもよい。
少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部が少なくとも1本のレールの上で支障なく移動できるようにするためには、少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部が、少なくとも1本のレールの上でローラまたは摺動接触部を用いて案内される場合に好ましい。ローラまたは摺動接触部に適した材料は、その目的に典型的に使用される任意の材料である。しかし、反応器内で生成される生成物に損傷を与えるかまたは反応器内で使用される物質もしくは反応器の圧力および温度の条件によって損傷を受ける材料がローラまたは摺動接触部に使用されることがないように、担保すべきである。
設置や取扱いがより簡便となることから、また例えば反応器内での堆積の結果として妨害されうるさらなる可動部品を避けるためには、特に軸/ハブジョイントを避けるためには、摺動接触部を使用することが好ましい。適切な摺動接触部は例えばポリマー製のシートであり、その際このポリマーは、添加剤、例えば潤滑剤または充填剤およびポリマーに常用されるさらなる添加剤、例えば可塑剤を含みうる。摺動接触部に使用される材料は好ましくは、ポリエーテルエーテルケトン、ポリオキシメチレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレートまたはポリテトラフルオロエチレンをベースとするポリマーである。摺動接触部に特に好ましい材料は、ポリエーテルエーテルケトンをベースとするポリマーである。
本発明の反応器に液滴を導入するための装置は、液滴重合用反応器において使用することが好ましく、特に例えばポリ(メタ)アクリレートをベースとする吸水性ポリマー粒子を製造するための反応器において使用することが好ましい。
この種の液滴重合用反応器は総じて、モノマー溶液の液滴を導入するための装置を備えたヘッドと、液滴化されたモノマー溶液が落下してポリマーへと転化される中央領域と、ポリマー液滴が落下する流動層とを備えている。下方端部で水力内径が減少している反応器の領域は、この流動層により閉じられている。
液滴を導入するための装置を去るモノマー溶液が反応器壁部に噴射されないようにするために、またそれと同時に構造分析および材料消費のいずれに関しても反応器を有利に構成するためには、円錐台形状の反応器ヘッドを形成し、この円錐台状の反応器ヘッドの中に、液滴を導入するための装置を配置することが好ましい。
反応器ヘッドが円錐台状の構成を有することによって、円筒状の構成に比べて材料を節約することができる。さらに、円錐台状に構成されたヘッドによって、反応器の静的安定性が向上する。さらなる利点は、ガスとモノマー溶液の液滴とを互いにより良好に接触させることができるという点にある。ファウリングの問題によって、反応器が円筒状の構成であっても液滴化装置をより大きくすることができないという影響が生じるが、この場合にはガス供給部の断面積が大幅により大きくなるものと考えられ、したがってガスの大部分が液滴と接触してこの部分が液滴を含む流れに混合されるまでに、大幅により長い期間が必要となるものと考えられる。さらに、円錐開口角度が7°超である場合にはガス流が表面から離れて渦を形成し、この渦が高速な混合に寄与する。
反応器の高さを可能な限り低く抑えるためには、モノマー溶液を液滴化するための装置が、円錐台状に構成されたヘッド内で可能な限り上方に配置される場合にさらに有利である。このことは、モノマー溶液を液滴化するための装置が、円錐台状に構成されたヘッドにおいて、この円錐台状に構成されたヘッドの直径がこの液滴化装置の直径とおおよそ同一となる高さに配置されることを意味する。
最も外側にある孔の領域において液滴化装置を出るモノマー溶液が、円錐台状に構成されたヘッドの壁部に噴射されることを防ぐためには、液滴化装置が配置されている高さでの、円錐台状に構成されたヘッドの水力直径が、最も外側にある孔を結ぶ線で囲まれた領域の水力直径よりも2%〜30%大きく、より好ましくは4%〜25%大きく、より好ましくは5%〜20%大きい場合に好ましい。ヘッドの水力直径の方がいくぶん大きいことによってさらに、液滴が、反応器ヘッドの下方であっても、反応器壁部に早期に衝突してこの反応器壁部に付着するということが起こらないことが担保される。
モノマー溶液の液滴を導入するための装置の上方にはガス添加箇所が存在しており、したがってガスと液滴とは、反応器中を上部から下方へ向かって並流で流れる。反応器の下部領域内には流動層が存在するため、このことによって、反応器の下部領域においてはガスが反対方向に底部から上方に向かって流れるという影響が生じる。反応器には上部と底部のどちらからもガスが導入されるため、モノマー溶液を液滴化するための装置と流動層との間でガスを抜出す必要がある。円筒状の反応器壁部から、水力内径が減少する領域への移行部に、ガス抜出箇所を配置することが好ましい。これに応じてこのガス抜出箇所の高さで断面が広がって反応器直径が最大となることによって、反応器排出ガスへの粒子の随伴が阻止される。ガス抜出リングの断面積の大きさは、このリング内の平均ガス速度が0.25〜3m/s、好ましくは0.5〜2.5m/s、より好ましくは1.0〜1.8m/sとなるような大きさである。値が小さいほど粒子の随伴は減少するものの、これによって不経済的にも寸法が大きくなり、一方で値が大きいほど、望ましくないことに粒子の随伴の水準が高くなる。
ガス抜出箇所が配置されている反応器の領域は好ましくは、水力内径が減少する領域の直径が、その上方端部で、反応器の上方部の直径よりも大きくなるような構成を有する。上部から反応器を通って流れるガスは、上方部の反応器壁部の下方端部の周囲に流れ、水力内径が減少する領域の上方端部と、水力内径が減少する領域に突出する反応器壁部の下方端部との間に形成された環状スペースから、少なくとも1つのガス抜出箇所を介して抜出される。このガス抜出箇所には、固形物を除去するための装置が接続されており、この装置内で、ガス流とともに反応器から引出されるポリマー粒子を除去することができる。固形物を除去するのに適した装置は、例えばフィルタまたは遠心分離機であり、例えばサイクロンである。特に好ましいのは、サイクロンである。
本発明によれば、流動層の水力直径は、流動層の領域が、液滴を導入するための装置の孔のうち最も外側にあるものから垂直に下方に向かって落下する液滴が流動層に落下するのに少なくとも十分な大きさとなるように選択される。この目的のために、流動層の領域は、液滴を導入するための装置の孔のうち最も外側にあるものを結ぶ線により形成される領域と少なくともちょうど同一の大きさでかつちょうど同一の形状である。また、流動層の表面領域を、液滴を導入するための装置の孔のうち最も外側にあるものを結ぶ線により形成される領域よりも大きくすることも可能である。流動層の表面領域を、液滴を導入するための装置の孔のうち最も外側にあるものを結ぶ線により形成される領域よりも5%〜50%大きく、より好ましくは10%〜40%大きく、より好ましくは15%〜35%大きくすることが特に好ましい。この場合に、流動層の表面領域の形状は、最も外側にある孔を結ぶ線で囲まれた領域の形状とその都度同一である。流動層の表面領域の直径は、液滴を導入するための装置の孔のうち最も外側にあるものを結ぶ線により形成される領域の直径よりも大きくてもよいが、例えば流動層の表面領域が円形である場合には、最も外側にある孔を結ぶ線で囲まれた領域も円形である。
モノマー溶液の液滴を導入するための装置を十分なガスが流れうるようにし、それにより反応器内での均一なガス速度を達成できるようにし、またガスが装置の周囲を流れる際にガスの過剰な加速や渦動が生じないようにするためには、反応器内の液滴を導入するための装置が占める領域と、最も外側にある孔を結ぶ線で囲まれた領域との比率が、50%未満であり、好ましくは3%〜30%の範囲にあることが、さらに好ましい。
最も外側にある孔を結ぶ線により形成される領域に基づく孔の数が、孔100〜1000個/mの範囲にあり、好ましくは孔150〜800個/mの範囲にあり、より好ましくは孔200〜500個/mの範囲にあることが、さらに好ましい。このことによって、孔で形成される液滴の間に十分な間隔ができ、またそうした液滴がさらに、反応器を流れるガスと十分に接触できるようになることが担保される。
一実施形態において、モノマー溶液の液滴を導入するための装置は複数のチャネルを含み、これらのチャネルの底部には、放射状に配置された孔が形成されている。これらのチャネルの放射状の配置によって、特に円形の断面を有する反応器内で、この反応器内での液滴の均一な分配が得られるようになる。添加は、モノマー溶液が導入されるチャネルを介して行われる。液体が、これらのチャネルの底部における孔を通って出て、液滴が形成される。
チャネルから出る液滴が、これらのチャネルの周囲を流れるガスと非常に迅速に接触するためには、これらのチャネルの幅が非常に狭い場合にさらに好ましい。これらのチャネルの幅は、好ましくは25〜500mmの範囲にあり、より好ましくは100〜400mmの範囲にあり、より好ましくは150〜350mmの範囲にある。
液滴が反応器壁部へと輸送されないようにするためには、液滴化プレートが次のように構成されている場合に有利であり、すなわち、液滴化プレートの中心線上にない孔が、モノマー溶液が垂直方向に対してある角度でこれらの孔を通って反応器に導入されるように整列されており、軸対称の液滴化プレートが半径方向に整列される場合には、これらの孔の整列は、モノマー溶液が反応器に導入される角度が反応器の軸方向で減少するように行われ、液滴化プレートが、それぞれ中心線に対して平行に延びる線上で互いに平行に配置される場合には、これらの孔の整列は、モノマー溶液が反応器に導入される角度が一定となるように行われる。
液滴化プレートにおける孔を相応して配置することによって、反応器内で個々の液滴間に十分な間隔が与えられることで、これらの液滴が合一しなくなり、さらには、いずれの液滴も、モノマー溶液の反応によりポリ(メタ)アクリレートを得るのに十分なガスに囲まれるようになる。また、反応器の断面全体を利用することができる。本発明の液滴を導入するための装置のさらなる利点は、この装置が占める断面積が非常に小さいため、この装置の周囲に十分なガスが流れることができる、という点にある。加えて、モノマー溶液を導入するための装置がガスの流れから受ける影響を最小限に抑えるために、この装置の個々の部分を、最小限の幅で構成することができる。
一実施形態において、モノマー溶液を液滴化するための装置と流動層の表面との間の距離は、流動層の表面領域全体にわたって一定である。この場合、液滴は反応器の軸線に対して平行に装置を去る。しかし、反応器内のガス流ゆえに、液滴が反応器壁部に衝突してこの反応器壁部に付着して堆積物を形成する可能性を排除することは不可能である。このリスクを回避するためには、流動層が一定の高さである場合に、モノマー溶液を液滴化するための装置を、モノマー溶液を液滴化するための装置と流動層の表面との間の距離が、反応器の外側から反応器の中央に向かって増加するように構成することも可能である。この場合、モノマー溶液は、反応器の中心軸方向で次のような角度で液滴化装置を去り、すなわち、垂直飛行経路からの壁部方向での液滴の移動が必ずしも壁部への液滴の衝突を招くわけではないような角度で、液滴化装置を去る。
さらなる一実施形態において、モノマー溶液の液滴を導入するための、互いに平行に延在している複数の装置が設けられている。この場合、液滴化プレートは好ましくは矩形であり、その矩形の長辺に対して平行に延びる中心線に沿った孔は好ましくは、モノマー溶液が垂直に下方に向かって反応器の軸線に対して平行に滴下するように整列されており、中心線上にない孔は、液体が反応器の軸線に対してある角度で出るように整列されている。ここで、この角度を同一に保持することも可能であり、また孔を、この角度が液滴化プレートの縁部に向かって増加するように仕上げることも可能である。
好ましい一実施形態においては、液滴を導入するための装置が複数含まれ、これらはそれぞれ半径方向に整列されている。これによって、反応器に液滴を導入するための装置の放射状の配置が生じるが、反応器に液滴を導入するためのこれらの装置は、異なる長さのものであってもよい。反応器に液滴を導入するための装置が半径方向に配置されており、反応器に液滴を導入するためのこれらの装置が異なる長さである場合には、反応器に液滴を導入するためのこれらの装置が、反応器の外側から反応器の中央の方向に異なる程度で延在することが好ましい。この配置は、反応器に液滴を導入するための1つまたは複数の比較的短い装置が、反応器に液滴を導入するための中央まで突出する2つの装置の間に配置されるように行われることが好ましく、その際、反応器に液滴を導入するための装置の長さは、反応器に液滴を導入するための、反応器の中央まで突出するある1つの装置から、反応器に液滴を導入するための、反応器の中央まで突出する2つの装置の間の中心線まで減少しており、かつ反応器に液滴を導入するための、反応器の中央に突出する2つの装置の間の中心線から、反応器に液滴を導入するための、反応器の中央に突出する第2の装置まで再度増加している。反応器に液滴を導入するための装置が半径方向に配置される場合に、液滴化プレートの中心線に沿って延在する孔は次のように整列されており、すなわち、モノマー溶液が垂直に下方に向かってこれらの孔を通って滴下し、かつモノマー溶液が、中心線上にない孔から、反応器の軸線に対してある角度で出るように整列されている。この場合にも、これらの中心線上にないすべての孔の角度を同一に保持することも可能であり、またこれらの孔を、この角度が液滴化プレートの縁部に向かって増加するように仕上げることも可能である。好ましくは、反応器に液滴を導入するための装置が半径方向に配置される場合に、モノマー溶液が添加される角度は、反応器の軸線に向かって減少する。このようにして、形成される液滴が反応器に液滴を導入するための装置からさらに離れて飛行し、その結果反応器の断面にわたって液滴の均一な分配が得られるように、モノマー溶液が、比較的大きな角度で、軸線からさらに離れた孔を通って導入される。
液滴化プレートが半径方向に配置される実施形態においては、例えば、反応器に液滴を導入するための装置を少なくとも2つの液滴化プレートにより封じることや、モノマー溶液を反応器へと液滴化する角度を1枚の液滴化プレートにおける孔の列ごとに一定にすることによって、反応器にモノマー溶液が導入される角度の減少が得られ、その際、より外側に配置された液滴化プレートの角度よりも、より反応器の中央の近くに配置された液滴化プレートにおける角度の方が小さい。
液滴を導入するための装置を複数設け、これらが平行に延在している場合には、それぞれ互いに平行に配置された少なくとも2枚の液滴化プレートを備えた少なくとも2つの分配配置体が、多角のピッチを生じるような角度で互いに配置されている場合に好ましい。分配配置体とは、その都度互いに平行に整列された、液滴を導入するための装置を意味すると理解される。分配配置体における液滴を導入するための装置が互いに90°の角度で配置されている場合には矩形のピッチが得られ、60°の角度の場合には三角形のピッチが得られる。個々の分配配置体のチャネルの間の角度が90°または60°であるのと同様に、任意の他の角度も可能であり、例えば45°も可能である。しかし、他の角度とすることで、総じて、液滴を導入するための装置の交差によって異なる多角形が形成されるという影響が生じる。液滴を導入するための装置を、液滴を導入するための装置の交差によって三角形のピッチまたは矩形のピッチが生じるように配置することが好ましく、その際、液滴を導入するための平行に延在している装置の間の間隔は極めて実質的には同一であり、従って、三角形のピッチの場合には、分配配置体における液滴を導入するための装置の交差によって正三角形が生じ、矩形のピッチの場合には、正方形が生じる。
チャネルが、多角のピッチが生じるように配置されている場合には、液滴を導入するための装置のそれぞれを押込んだり押出したりできるようにするためには、液滴を導入するための互いに平行に延在している装置を、異なる分配配置体で、反応器に異なる水準で導入して、これらが交差はするが同一の高さでは重ならないようにすることが有利である。
モノマー溶液が反応器に導入される角度は、好ましくは0°〜30°の範囲にあり、より好ましくは0.1°〜20°の範囲にあり、特に0.2°〜15°の範囲にある。液滴を導入するための2つの隣接する装置を去る液滴の軌跡が重ならないようにするため、この角度は、モノマー溶液が反応器に導入される速度と、液滴を導入するための2つの装置の間の間隔の大きさとに依存する。
1枚の液滴化プレートが一定の角度を有しかつ液滴を導入するための装置の個々の液滴化プレートの角度が異なる実施形態と同様に、液滴化プレートが半径方向に配置される場合に、モノマー溶液が反応器に導入される角度が、1枚の液滴化プレートにおいて反応器の中心から外側に向かって増加することも可能であり、またそうした場合に好ましい。液滴化プレートのこの構成によって、反応器の断面にわたって液滴の分配がさらに均一となる。
本発明の実施形態を図面に示すとともに、以下の記載においてより具体的に説明する。
図1は、液滴重合用反応器の縦断面図である。 図2は、液滴を導入するための装置の案内部の第1の実施形態であって、少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部が部分的に引出された状態にある案内部の上面図である。 図3は、液滴を導入するための装置の案内部の第2の実施形態の上面図である。 図4は、図3に示した案内部であって、少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部が部分的に引出された状態にある案内部の上面図である。 図5は、反応器に液滴を導入するための装置の断面図である。 図6は、液滴化ユニットの保持部の縦断面図である。
図1に、液滴重合用反応器の縦断面図を示す。
液滴重合用反応器1は、液滴を導入するための装置5を少なくとも1つ収容した反応器ヘッド3と、重合反応が行われる中央領域7と、流動層11を含む下部領域9と、を備えており、この流動層11内で反応が終わる。
液滴を導入するための装置5にモノマー供給部12を介してモノマー溶液を供給することにより、ポリ(メタ)アクリレートを製造するための重合反応が行われる。ここに示すように、液滴を導入するための装置5が複数設けられている場合には、これらの液滴を導入するための装置5のそれぞれに、専用のモノマー供給部12を介してモノマー溶液を供給することが好ましい。このモノマー溶液が、液滴を導入するための装置5における孔(図1には図示せず)を通って出て破砕して個々の液滴となり、これらの液滴が反応器において下方に向かって落下する。液滴を導入するための装置5の上方にある第1のガス添加箇所13を介して、例えば窒素や空気といったガスが反応器1に導入される。このガス流が、液滴を導入するための装置5における孔から出るモノマー溶液が破砕して個々の液滴となることを支援する。さらにこのガス流は、こうした個々の液滴が接触して合一してより大きな液滴が形成されることを防ぐのに役立つ。
反応器の円筒状の中央領域7を可能な限り短くし、さらには液滴が反応器1の壁部に衝突するのを避けるためには、反応器ヘッド3が、ここに示されているように円錐状の構成を有することが好ましく、ここで、液滴を導入するための装置5は、円筒状の領域の上方にあるこの円錐状の反応器ヘッド3の内部に配置されている。しかしそれとは異なって、反応器ヘッド3において直径が中央領域7と同一である円筒状の構成を有する反応器を設けることもできる。しかし、反応器ヘッド3が円錐状の構成であることが好ましい。液滴を導入するための装置5の位置は、モノマー溶液が供給される孔のうち最も外側にあるものと反応器壁部との間に、液滴がこの壁部に衝突するのを防ぐのに十分な大きさの距離がなおも存在するように選択される。この目的のためには、この距離は、少なくとも50〜1500mmの範囲にあるべきであり、100〜1250mmの範囲にあることが好ましく、200〜750mmの範囲にあることがより好ましい。反応器壁部からの距離はこれより大きくてもよいことが理解されよう。しかし、距離が大きくなるほど、結果として反応器断面の利用率が低くなる。
下部領域9は流動層11により閉じられており、落下中のモノマー液滴から形成されるポリマー粒子がこの流動層へと落下する。この流動層内では、所望の生成物を得るための後反応が行われる。本発明によれば、モノマー溶液の液滴化が行われる孔のうち最も外側にあるものは、垂直に下方に向かって落下する液滴が流動層11へと落下するように配置されている。このことは例えば、流動層の水力直径が、液滴を導入するための装置5における孔のうち最も外側にあるものを結ぶ線で囲まれた領域の水力直径と少なくとも同一の大きさであり、流動層の断面領域と最も外側にある孔を結ぶ線により形成される領域とが同一の形状を有し、かつこれら2つの領域のうちの一方を他方に垂直投影した際にこれら2つの領域の中心が同一の位置にあることによって達成できる。流動層11の位置に対して外側にある孔の位置のうち最も外側にあるものを、図1に点線15で示す。
加えて、中央領域7においても同様に液滴が反応器壁部に衝突するのを防ぐために、液滴を導入するための装置5とガス抜出箇所との間の中間点の高さでの水力直径は、流動層の水力直径よりも少なくとも10%大きい。
反応器1は、任意の所望の断面形状を有することができる。しかし、反応器1の断面が円形であることが好ましい。この場合、水力直径は、反応器1の直径と同一である。
流動層11の上方では、ここに示す実施形態では反応器1の直径が増加しており、したがって反応器1は、下部領域9において底部から上方に向かって円錐状に広がっている。このことは、反応器1において形成されて壁部に衝突するポリマー粒子が、壁部に沿って下方に向かって流動層11へと滑込むことができる、という利点を有する。堆積を避けるためにさらに、反応器の円錐部の外側にタッパー(ここでは図示せず)を設け、このタッパーを用いて反応器壁部が振動するように構成することが可能であり、これによって、付着しているポリマー粒子が離れて流動層11へと滑込む。
流動層11を運転するためのガスを供給するために、流動層11の下方のガス分配器17によって流動層11にガスを吹込む。
反応器1には上部と底部のどちらからもガスが導入されるため、適切な位置で反応器1からガスを抜出す必要がある。この目的のために、一定の断面を有する中央領域7から、底部から上方に向かって円錐状に広がる下部領域9への移行部に、少なくとも1つのガス抜出箇所19が配置されている。ここで、円筒状の中央領域7の壁部は、上方に向かって円錐状に広がる下部領域9に突出しており、この位置での円錐状の下部領域9の直径は、中央領域7の直径よりも大きい。このようにして中央領域7の壁部を取囲む環状チャンバ21が形成され、この環状チャンバ21にガスが流入し、このガスを、この環状チャンバ21に接続された少なくとも1つのガス抜出箇所19を通じて抜出すことができる。
流動層11の架橋後のポリマー粒子は、流動層の領域における生成物抜出箇所23を介して抜出される。
図2に、液滴を導入するための装置5を反応器1から部分的に引出した状態を示す。
本発明によれば、液滴を導入するための装置5は、少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部31を備えている。少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部31は、ここに示す実施形態においてはフレームとして構成されており、このフレーム内に、液滴化ユニットのためのスペース33が形成されている。
少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部31を反応器1から引出したり反応器1に挿入したりすることができるようにするため、保持部31はレール35上で案内される。ここに示す実施形態においては、2本の平行なレール35が設けられており、これらのレール35の上に、少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部31が載っている。図2による表示において、これらのレール35は、反応器1の外側にあるレールである。
少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部31を、開口部37を通じて反応器1から引出すことができる。液滴を導入するための装置5が複数設けられており、これらの装置5のうちの1つのみの引出しが完了した際に反応器1をさらに運転できるようにするために、フラップ39を設けることができ、保持部31の引出しが完了した際にこのフラップ39により開口部37が閉鎖される。
図3および図4に、液滴を導入するための装置の別の一実施形態を示す。図3には、液滴を導入するための装置の案内部を示し、図4には、図3の案内部であって、少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部31が部分的に引出された状態にあるものを示す。
図2の実施形態とは異なり、図3および図4に示す実施形態においては反応器1に形成されたフランジ36が存在しており、このフランジ36には閉鎖ユニット38が設置されている。この閉鎖ユニット38は例えば、フラップや閉鎖弁や摺動弁であってよい。この閉鎖ユニット38には、スペーサー40が隣接している。このスペーサー40に続いてレール35が存在し、これらのレール35の上で、少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部31が案内される。これらのレール35を、例えば適切なフレーム構造体42とともに設置することができる。これらのレールは、詰まることなく少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部31を反応器1から引出すことができるように構成されている。液滴化ユニットが支障なく移動できるようにするためには、フランジ36およびスペーサー40がそれぞれ内部接触レールを備えていることが好ましい。
少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部31を引出せるようにするために、例えば保持部31に留め具44を設けることができる。保持部31を自動的に引出したり押込んだりすることができるようにするため、この留め具44を適切な相手部品と係合させる。この目的のために、例えば駆動部を用いて、例えば電動モータを用いてこの相手部品をレール35に対して平行に移動させ、そのようにして、この可動の相手部品が留め具44に連結された際に保持部31を押込んだり引出したりすることができる。
反応器1の内側では、少なくとも1つの液滴化ユニットの保持部31が管41の内側で案内されることが好ましい。
液滴を導入するための装置であって管の内側で案内されるものの断面図を、図5に示す。
ここに示す実施形態において、管41は、5つの頂点を有する多角形の断面を有する。しかしこれとは異なり、内側で保持部31が移動しうる管41については任意の他の断面が可能である。
管41はその基部に開口部43を有しており、この開口部43を通じて、液滴化ユニットにより生成される液滴を反応器に導入することができる。ここに示す実施形態において、開口部43の縁部は湾曲しており、その結果これらの縁部のそれぞれが接触面45を形成し、この接触面45がレールとしての役割を果たす。液滴化ユニットの保持部31は、これらの接触面45の上で案内される。レールとしての役割を果たす接触面45の上で保持部31が支障なく移動できるようにするため、この保持部31には、接触面45の上を移動することができる摺動接触部47が設けられている。摺動接触部47に使用される適切な材料は例えば、ポリエーテルエーテルケトン、ポリオキシメチレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレートまたはポリテトラフルオロエチレンをベースとするポリマーであり、特にポリエーテルエーテルケトンをベースとするポリマーである。摺動接触部47に代わるものとしては、保持部31にローラを設けることも可能であり、これらのローラが、反応器1の中ではレールを形成する接触面45の上を走行し、反応器1の外側ではレール35の上を走行する。また、摺動接触部47の代わりにローラを、反応器1の外側にあるレールの上と、反応器1の内側にある接触面45の上とに設置することもできる。しかし、保持部31にローラを設置することが好ましい。
図5に示す実施形態において、保持部31の上に液滴化ユニット61が設置されている。
この液滴化ユニット61は、液体供給部65を含む上部ハウジング部63を備えている。この上部ハウジング部63はその基部で液滴化プレート67に接合されており、この液滴化プレート67が下部ハウジング部を形成している。この液滴化プレート67には孔69が形成されており、これらの孔69を通って液体がこの液滴化ユニット61から流れ出て破砕し、液滴となる。ここに示すように、上部ハウジング部63と液滴化プレート67との液密接続を得るためには、この上部ハウジング部63と液滴化プレート67との間に封止部を導入することが好ましい。この封止部を、液滴化すべき溶液に対して不活性かつ安定であり、特に反応器内の温度に対しても安定である、当業者に知られている任意の所望の封止材料から製造することができる。この封止部に適した材料は例えば、熱安定性エラストマー、ポリアミド、PTFE、シリコーン、シリコーンゴムMVQ、フッ素ゴムFPM、パーフルオロゴムFFPMまたはEPDMである。
図6に、少なくとも1つの液滴化プレートの保持部31であって、その端部に形成された停止部を有するものの縦断面図を示す。
すでに図2および図4に示したように、保持部31は、液滴化ユニットのためのスペース33を複数有する。ここに示す実施形態では、図2から図4までに示す閉鎖ユニット38やフラップ39を用いて反応器1における開口部37を閉鎖する実施形態とは異なり、保持部31が引出された状態で反応器1における開口部37を閉鎖するために、保持部31の端部に停止部51が形成されている。この停止部51を任意の所望の材料から製造することができ、この停止部51は、保持部31が引出された状態で内側で反応器壁部に隣接するように形作られている。このようにして、反応器壁部における開口部37が閉鎖される。この停止部51を、例えばエラストマーやPTFEといった弾性封止材料から形成することが好ましい。この停止部を例えば金属で、例えば鋼で、好ましくは保持部31と同一の材料で仕上げることも可能であり、またこの停止部にエラストマーやPTFEのコーティングを施すことも可能であり、その場合には、保持部31が引出された状態でこのコーティングが反応器壁部に隣接するようにする。
1 反応器
3 反応器ヘッド
5 液滴化装置
7 中央領域
9 下部領域
11 流動層
12 モノマー供給部
13 ガス添加箇所
15 流動層11に対して最も外側にある孔の位置
17 ガス分配器
19 ガス抜出箇所
21 環状チャンバ
23 生成物抜出箇所
31 保持部
33 液滴化ユニットのためのスペース
35 レール
36 フランジ
37 開口部
38 閉鎖ユニット
39 フラップ
40 スペーサー
41 管
42 フレーム構造体
43 開口部
44 留め具
45 接触面
47 摺動接触部
51 停止部
61 液滴化ユニット
63 上部ハウジング部
65 供給部
67 液滴化プレート
69 孔

Claims (17)

  1. 少なくとも1つの液滴化ユニット(61)の保持部(31)を備えた、反応器(1)に液滴を導入するための装置であって、前記液滴化ユニット(61)は、液滴化すべき液体の供給部(65)と液滴化プレート(67)とを有し、前記液滴化プレート(67)は孔(69)を有し、液滴化すべき液体が前記孔(69)を通って前記反応器(1)に導入され、前記少なくとも1つの液滴化ユニット(61)の保持部(31)を、前記反応器(1)のシェルにおける開口部(37)を通じて前記反応器(1)に押込むことも前記反応器(1)から引出すこともでき、前記反応器(1)の内側には少なくとも1本のレール(45)が収容されており、該レール(45)が使用されることで、前記少なくとも1つの液滴化ユニット(61)の保持部(31)が該レール(45)に沿って案内される装置。
  2. 前記案内される少なくとも1つの液滴化ユニット(61)の保持部(31)は、前記レールに懸架されている、請求項1記載の装置。
  3. 前記反応器の内側で案内される前記保持部(31)は、2本のレール(45)に載っている、請求項1記載の装置。
  4. 前記レールは、底部で開口している管(41)の2つの接触面(45)であり、前記接触面(45)に、前記少なくとも1つの液滴化ユニット(61)の保持部(31)が載っている、請求項3記載の装置。
  5. 前記接触面(45)は、前記管(41)の基部の開口部(43)に対して平行に延在している、請求項4記載の装置。
  6. 前記接触面(45)は、軸方向で前記管(41)の基部の前記開口部(43)と境界をなしている、請求項4または5記載の装置。
  7. 前記開口部(37)の領域において前記反応器(1)の外側に少なくとも1本のレール(35)が設けられており、前記少なくとも1つの液滴化ユニット(61)の保持部(31)が前記反応器(1)から引出されるかまたは前記反応器(1)に押込まれる際に、該レール(35)を使用して該レール(35)に沿って該保持部(31)が案内される、請求項1から6までのいずれか1項記載の装置。
  8. 前記少なくとも1つの液滴化ユニット(61)を、前記反応器(1)の外側に取出すことができる、請求項7記載の装置。
  9. 前記少なくとも1つの液滴化ユニット(61)の保持部(31)の引出しが完了した際に、前記開口部(37)において取付けられたフラップ(39)を使用して該開口部(37)を閉鎖することができる、請求項1から8までのいずれか1項記載の装置。
  10. 前記フラップ(39)が前記反応器シェルの外側に取付けられており、前記少なくとも1つの液滴化ユニット(61)の保持部(31)の、前記反応器(1)からの引出しが完了した際に、該フラップ(39)が、電気的に、機械的に、液圧によりまたは空気圧により閉鎖される、請求項9記載の装置。
  11. 前記少なくとも1つの液滴化ユニット(61)の保持部(31)が引出される際に、前記少なくとも1つの液滴化ユニット(61)の保持部(31)の端部に形成された停止部(51)が、該少なくとも1つの液滴化ユニット(61)の保持部(31)を前記反応器シェルの内側で停止させ、かつ該少なくとも1つの液滴化ユニット(61)の保持部(31)の引出しが完了した際に、該停止部(51)が前記開口部(37)を閉鎖する、請求項1から10までのいずれか1項記載の装置。
  12. 前記保持部(31)はフレームであり、前記フレームは、前記1つの液滴化ユニット(61)のための1つのスペース(33)を有する、請求項1から11までのいずれか1項記載の装置。
  13. 前記フレームは、複数の液滴化ユニット(61)のための複数のスペース(33)を有する、請求項12記載の装置。
  14. 各液滴化ユニット(61)は、基部が前記液滴化プレート(67)により閉じられたハウジング(63)を有している、請求項1から13までのいずれか1項記載の装置。
  15. 前記液滴化すべき液体の供給部(65)は、可とう性の導管またはホースを含み、前記可とう性の導管またはホースは、前記液滴化プレート(67)の上方で前記ハウジング(63)中を通って開口している、請求項14記載の装置。
  16. 前記少なくとも1つの液滴化プレート(61)の保持部(31)は、前記少なくとも1本のレール(45)の上でローラまたは摺動接触部(47)を用いて案内される、請求項1から15までのいずれか1項記載の装置。
  17. 前記摺動接触部(47)に使用される材料は、ポリエーテルエーテルケトン、ポリオキシメチレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレートまたはポリテトラフルオロエチレンをベースとするポリマーである、請求項16記載の装置。
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