本発明は上記の従来技術中の欠陥に対して、覗き窓の開き角度を小さくし、ドラム式洗濯機の覗き窓を開く時に前部の覗き窓開きのスペースを減少する回転可能な覗き窓を有するドラム式洗濯機を提供することを目的とする。
本発明の目的を達成するために、本発明は、次の技術的解決手段を用いる。
回転可能な覗き窓を有するドラム式洗濯機であり、洗濯機のハウジングのフロントパネルを備え、前記ハウジングのフロントパネルに洗濯物投入口が設けられ、前記洗濯物投入口に覗き窓が設けられており、前記覗き窓と前記ハウジングのフロントパネルとの間にヒンジ手段が設けられ、前記ヒンジ手段を介して前記覗き窓を水平方向に回動させて開き、及び垂直方向に回転させて開くことができる。覗き窓を開く時、まず水平方向に覗き窓を開き、その後、覗き窓を上方へ回転させる。覗き窓を閉じる時、まず覗き窓を下方へ回転させ、その後、水平方向に覗き窓を閉じる。
さらに、前記ヒンジ手段は、固定取付板と、連結アームと、ヒンジ軸と、を備え、前記ヒンジ軸の一端に第2のヒンジが設けられ、他方の一端にヒンジ軸の回転リミット装置が設けられている。
さらに、前記第2のヒンジは、一端に回転軸が設けられた連結アームと、ヒンジ軸の外端面に設けられたストッパ溝と、を備え、前記連結アームの回転軸はストッパ溝に設けられている。
前記ヒンジ軸の回転リミット装置は、ブレーキアームと、ストッパプレートと、を備え、前記ブレーキアームはヒンジ軸と固定的に連結され、前記ストッパプレートはヒンジ軸と可動的に連結され、前記ストッパプレートが固定取付板と固定的に連結される。ヒンジ軸は覗き窓を垂直に回転する回転中心であり、回転軸は覗き窓を水平方向に開閉する回動中心である。
前記固定取付板の裏面にストッパプレートが設けられ、前記ヒンジ軸はストッパプレートに嵌め込まれ、且つヒンジ軸の内端面とストッパプレートの内端面とは面一になる。ストッパプレートは固定取付板と一体に設けられ、且つストッパ板の厚さは、固定取付板の厚さよりも大きくなっている。
さらに、前記ストッパ溝にストッパ平面が設けられる。
さらに、覗き窓が上方へ回転する過程において逆回転を防止するため、前記回転軸とストッパ溝との間にストッパが設けられている。
さらに、前記ストッパプレートに前記ストッパプレートを制限するための第1のストッパと第2のストッパが設けられ、第1のストッパと第2のストッパはそれぞれ前記ヒンジ軸の両側に位置し、第1のストッパにばねとボタンが設けられ、前記ボタンは洗濯機のハウジングのフロントパネルに取り付けられている。
前記ボタンは第1のストッパを退避又は突出させる機能を有し、ボタンが押下されると、第1のストッパがストッパプレートの内側端面から突出する。ボタンが再度押下されると、第1のストッパが退避され、ストッパプレートの内側端面と面一になる。
さらに、前記ブレーキアームの一端に第1のストッパと係合する溝形構造部が設けられ、ブレーキアームが適切な位置に回転された後、第2のストッパに止められ、そのとき、ブレーキアームの溝形構造部の一端はちょうど第1のストッパの位置に到達し、そのときにボタンが再度押下されて、第1のストッパを突起させ、第1のストッパは溝形構造部の中間に位置し、覗き窓を固定させ、勝手に回転できないようにする。
さらに、前記固定取付板は洗濯物投入口の一側のハウジングの前板の内部に固定されている。
さらに、前記覗き窓の一側に取手が設けられている。
さらに、前記ヒンジ手段は固定取付板を介してハウジングのフロントパネルに取り付けられる。前記覗き窓本体は前記連結アームに固定されている。
さらに、前記ヒンジ軸を自動的に回転させるため、前記ヒンジ軸に電動装置が設けられ、前記電動装置は、固定取付板の裏面に設けられ、ステッピングモータとステッピング駆動装置と、を備え、ステッピングモータはステッピング駆動装置によって動作が駆動され、駆動信号はパルス信号である。
本発明に係る覗き窓を開くステップは以下の通りである。
第1ステップは、覗き窓を水平方向に開き、具体的に回転軸がヒンジ軸の上のストッパ溝のストッパ平面に止められるまで覗き窓を水平方向に開くことである。
第2ステップは、覗き窓を上方へ回転させ、ヒンジ軸の反時計回り方向に沿って覗き窓を回転させることによって、覗き窓を上方へ回転させ、覗き窓を洗濯物の投入口の大部分が露出した時まで回転して回転を停止させ、洗濯物を出し入れするのに便利である。
ヒンジ手段として、ストッパと補助構造部が設けられ、覗き窓が回転過程において逆回転することを防止し、覗き窓が所定の回転角度に到達した後に停止することができる。
フロントローダードラム式洗濯機の覗き窓が完全に開く時に占有スペースを減少するため、本発明は、回転可能な覗き窓の構造を提案し、洗濯機全体の体積を変更しない場合、回転可能な覗き窓が60度未満の角度で開いた後、洗濯物の投入口が完全に露出するまで上方へ回転する。ユーザが洗濯物を出し入れした後、覗き窓を下方へ回転させ、元の位置に戻って閉じる。
従来技術と比較して、本発明の利点及び有益な効果は、次の通りである。
本発明は覗き窓にヒンジ手段が設けられることによって、覗き窓が水平方向に小さい角度で開いて、上方へ回転し、ユーザが洗濯物の出し入れを容易にできるよう、洗濯機の使用時に必要な前部スペースを減少し、覗き窓が開く時に前部スペースを大きくする必要がなく、占有スペースを小さくし、且つ覗き窓を自動的に開閉することが実現される。
次に、図面及び具体的な実施形態を併せて本発明を詳細に説明する。
本発明の記載では、用語「裏面」、「前方へ」、「下方へ」、「後方へ」、「上方へ」、「内側」、「外側」などは、図面に示す方向や位置関係に基づいて、方向または位置関係を示し、本発明を説明し易く、説明を簡単にするためであるが、装置や部品が特定方向を必ず有し、特定構成及び操作を表示や暗示することではない。従って、本発明を限定するものと解釈されない。また、用語「第1」、「第2」は、説明の目的を示すためであり、相対的な重要度や指定された技術的特徴の数を含むことを表示や暗示すると理解されない。
本発明の記載では、別途の明示の規定及び限定がない限り、用語「取付」、「連結」は広義的に理解されるべきである。例えば固定的に連結してもよく、着脱可能に連結してもよく、または一体になるよう連結してもよい。機械的に連結してよく、電気的に接続してもよい。直接連結してもよく、介在部材を介して間接的に連結してもよく、二つの部品を連通してもよい。当業者にとって、具体的な場合に応じて用語の本発明における特定意味を理解することができる。
図2に示すように、本実施の形態は、回転可能な覗き窓を有するドラム式洗濯機に関し、前記洗濯機は、洗濯機のハウジングのフロントパネル1を備え、前記ハウジングのフロントパネル1に洗濯物投入口2が設けられ、洗濯物投入口2の一側に覗き窓3が設けられており、覗き窓3とハウジングのフロントパネル1との間にヒンジ手段が設けられていることによって、前記ヒンジ手段を介して覗き窓3を水平方向に回動させて開き、及び垂直方向に回転させて開くことができる。図2に示すように、覗き窓を開く時、まず水平方向に覗き窓3を開き、その後、垂直方向で上方または下方へ覗き窓を回転させ、覗き窓3を開く。覗き窓を閉じる時、まず垂直方向に下方または上方へ覗き窓を回転させ、その後、水平方向に覗き窓を閉じる。
図3〜5に示すように、ヒンジ手段は、固定取付板4と、連結アーム5と、ヒンジ軸6と、を備え、固定取付板4はハウジングのフロントパネル1の中に固定され、固定取付板4の裏面にストッパプレート7が設けられ、ヒンジ軸6が固定取付板4とストッパプレート7とを隙間ばめして貫通し、覗き窓3を連結アーム5に固定させ、ヒンジ軸6は覗き窓3を垂直に回転するための回転中心である。
固定取付板4にねじ孔41が設けられ、固定取付板4はねじを介してハウジングのフロントパネル1に固定されている。連結アーム5にねじ孔52が設けられ、覗き窓3がねじを介して連結アーム5に固定されている。
そして、ヒンジ軸6の内端面とストッパプレート7の内端面とは面一になる。ストッパプレート7は固定取付板4と一体に設けられ、ストッパプレート7の厚さは、固定取付板4の厚さよりも大きくなっている。
図4に示すように、覗き窓3が水平方向に回動することを達成する構造は以下の通りである。ヒンジ軸6の外端面にストッパ溝61が設けられ、連結アーム5の端部にストッパ溝61の形状に適合する回転軸51が設けられ、回転軸51はストッパ溝61の中に配置される。回転軸51は覗き窓3を水平方向に回動する回動中心である。覗き窓 3が水平方向に開く角度の大きさを制限するため、ストッパ溝61の中にストッパ平面62が設けられ、通常、覗き窓3が水平方向に開く角度は50度より小さくなる。
本実施例に係る覗き窓を開くステップは図2に示す。
第1ステップは、回転軸51をストッパ溝61の中にあるストッパ平面62に止められる角度で覗き窓3を水平方向に開くことである。
第2ステップは、簡単に洗濯物を出し入れするため、覗き窓3を洗濯物の投入口が完全に露出した時まで上方へ回転させることである。
本実施例では、覗き窓3を水平方向に40度開き、ヒンジ軸6に沿って覗き窓3の反時計回りでの回転角度は120度である。
覗き窓3が回転過程において、逆回転することを防止し、覗き窓3が所定の回転角度に到達した後に停止するため、ヒンジ手段は、ストッパと補助構造部が設けられている。
覗き窓3が上方へ回転する過程において、覗き窓3が所定位置まで回転した後に回転し続けることを防止するため、ヒンジ軸6にストッパ装置が設けられている。
図5に示すように、ストッパ装置は、ヒンジ軸6の裏面にあるストッパプレート7において、ヒンジ軸6の両側にそれぞれ第1のストッパ71と第2のストッパ72が設けられ、第1のストッパ71及び第2のストッパ72のそれぞれがヒンジ軸6の中心と接続する接続線との間の角度は120度であり、第1のストッパ71にばねとボタンが設けられ、ばねは固定取付板4の内部に位置し、ボタンは洗濯機のハウジングのフロントパネルに取り付けられている(図示せず)。ヒンジ軸6の内側端面にL字状のブレーキアーム8が固定的に連結され、第1、第2のストッパはブレーキアーム8を止め、ボタンとばねの機能は第1のストッパ71の退避、または突出を制御するためであり、ボタンが押下された時、第1のストッパが解放され、ストッパプレート7の内端面より突出している。ボタンが再度に押下された時、第1のストッパ71が退避され、ストッパプレート7の内端面と面一になる。
第1のストッパ71がブレーキアーム8を止め易くするために、ブレーキアーム8の一端に溝形構造部81が設けられている。
操作し易くするために、覗き窓3の一側に取手が設けられている。
覗き窓3の垂直回転は次のように実現する。
覗き窓3を水平方向に所定角度で開くと、操作者が覗き窓3を取手で把持しながら回動させることができる。
上方へ回転する過程において、まず、ハウジングのフロントパネル1にあるボタンを介して第1のストッパ71を退避させ、その後、覗き窓3を回転させ、ヒンジ軸6はブレーキアーム8を駆動して回転させ、ブレーキアーム8が適切な位置Aまで回転すると、第2のストッパ72に止められ、その時、溝形構造部81を有するブレーキアーム8の一端はちょうど第1のストッパ71に合わせる位置に位置し、その時、再度ボタンが押下されると、第1のストッパ71を解放させて、溝形構造部81の中に突出させ、覗き窓3を勝手に回転しないように固定させる。その時、ユーザが洗濯物を出し入れことができる。操作完了後、第1のストッパ71が退避し、覗き窓3を時計回り方向に沿って水平になるまで回転させ、溝形構造部81の一端は第2のストッパ72によって止められ、その時、覗き窓3を前方に押出させて閉る。
フロントローダードラム式洗濯機が通常使用時の占用スペースを減少するため、本実施形態では、回転可能な覗き窓の構造を提案し、本実施形態では、洗濯機全体の体積が同じ場合でも、洗濯機の覗き窓を60度未満の角度で開いた後、洗濯物の投入口が完全に露出するまで覗き窓を上方へ回転することができる。ユーザが洗濯物を出し入れした後、覗き窓を下方へ回転させ、元の位置に戻って閉じる。改良前の洗濯機では、洗濯機の前方に少なくとも覗き窓を完全に開くことができるスペースを残す必要があり、改良した覗き窓が開く時の占用スペースが大幅に減少された。
さらに改良された本実施形態として、覗き窓3が上方へ回転する過程で逆回転することを防止するため、回転軸51とストッパ溝61との間にストップ(図示せず)を設けてもよい。
さらに改良された実施形態として、ヒンジ手段にはヒンジ軸6を駆動して自動的に回転する電動装置を設けてもよく、電動装置を固定取付板4の裏面に設けてもよく、電動装置は、ステッピングモータおよびステッピング駆動装置を備え、ステッピングモータは、ステッピング駆動装置によって駆動され、駆動信号はパルス信号である。
覗き窓の回転は、電動装置によって実現された。具体的には、ステッピング駆動装置はパルス信号を受信すると、ステッピングモータを所定方向に所定角度回転する。覗き窓を正確に所定回転角まで回転するように、パルス数を制御することによってステッピングモータの角変位量を制御することができる。パルス周波数を制御することによってモータの回転速度及び回転加速度を制御し、モータの回転速度を調整して、モータの瞬間的始動及び急速的制動によって、覗き窓の回転及び停止を制御する。
覗き窓の重量を低減することと、ステッピングモータが覗き窓を回転する過程で位置決めの役割を発揮するため、ヒンジ手段にストッパ及び補助構造部が設けられる。例えば、ストッパプレートの設置によってヒンジ軸の支持強度を向上し、且つ重量を低減し、コストを削減し、固定取付板がストッパプレートと同じ厚さを備えるように設置する場合は、当然コストが増加する。また、回転軸とストッパ溝との間のストッパは、覗き窓を上方へ回転する過程で逆回転することを防止する。ヒンジ軸が所定位置まで回転した後に逆回転することを防止するため、制動アーム及び第1、第2のストッパがさらに設けられている。
上記は、本発明の好ましい実施形態のみである。本発明は他の形態を制限するものではなく、当業者が上記に開示した技術内容を用いて、等価な実施形態に変更または修正してもよい。しかし、本発明の技術内容から逸脱することなく、本発明の技術的本質に基づいて、上記実施形態を任意に簡単に修正、等価な変更および置換した場合は、依然として本発明の技術的解決手段の保護範囲に該当する。