JP2018509437A - 抗マラリア薬としての新規置換トリアゾロピリミジン類 - Google Patents

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Abstract

本発明は、マラリアを予防または治療する薬剤の製造における、トリアゾロピリミジン誘導体の使用に関する。特に本発明は、マラリア寄生虫の増殖を阻害する医薬製剤の調製に有用な、トリアゾロピリミジン誘導体に関する。

Description

本発明は、新規抗マラリア薬に関する。本発明は特に、マラリアを予防または治療する医薬製剤の調製に有用な薬剤、ならびにそれを使用および製造するための方法に関する。
マラリアは、赤血球に感染してこれを破壊するプラスモジウム属の寄生原虫類により引き起こされる。マラリアによって発熱、重度の貧血、および脳マラリアが誘導され、治療しない場合には死に至る。サハラ以南のアフリカでは熱帯熱マラリア原虫が主要な種であり、これによって毎年約60万人が死亡している。アフリカではこの疾病のために5歳未満の子供や妊婦が最も重篤な被害を受けている。全世界におけるマラリアの影響のうちの25〜40%は三日熱マラリア原虫が原因であり、特に南アジアおよび東南アジア、ならびに中央アメリカおよび南アメリカで顕著である。ヒトへの感染が知られているその他の主要な種としては、卵形マラリア原虫、二日熱マラリア原虫および四日熱マラリア原虫の3種が挙げられる。
マラリアは多くの発展途上国で流行する疾病である。全世界の人口のおおよそ40%はこの疾病が風土病とされる国に在住しており、毎年おおよそ2億4700万人がこれに罹患している。
今日、マラリアの治療にはさまざまな薬物が用いられているが、これらの多くは高価であり、幾つかはヒトに対して著しい毒性および望ましくない副作用を呈する。マラリアの治療に使用される薬物としては、アルテミシニンおよびその誘導体(例えばアーテメータまたはジヒドロアルテミシニン)、クロロキン、キニーネ、メフロキン、アモジアキン、アトバコン/プログアニル、ドキシサイクリン、ルメファントリン、ピペラキン、ピロナリジン、ハロファントリン、ピリメタミン−スルファドキシン、プリマキン、キナクリン、ドキシサイクリン、アトバコン、プログアニル塩酸塩、ピペラキン、フェロキン、タフェノキン、アーテロレーン、スピロ[3H−インドール−3,1’−[1H]ピリド[3,4−b]インドール]−2(1H)−オン、5,7’−ジクロロ−6’−フルオロ−2’,3’,4’,9’−テトラヒドロ−3’−メチル−(1’R,3’S)−](CAS登録番号:1193314−23−6)、硫黄、[4−[[2−(1,1−ジフルオロエチル)−5−メチル[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]アミノ]フェニル]ペンタフルオロ−](CAS登録番号:1282041−94−4)、モルホリン、および4−[2−(4−シス−ジスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[1,2,4]トリオキソラン−5’,2’’−トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン]−4−イルフェノキシ)エチル]−](CAS登録番号:1029939−86−3)が挙げられる。
しかし、多くの熱帯国では薬剤耐性のマラリア寄生虫が広範に出現しており、今日用いられている多くの化学療法の効果が損なわれていることから、新規な化学療法によるアプローチが必要とされている。
熱帯熱マラリア原虫は、感染した雌ハマダラカの刺咬によってヒトに伝染する。ヒトにおいて、この寄生虫は、肝細胞での無性生殖による増殖を1サイクル行った後、赤血球への感染と数サイクルの増殖を行う。肝細胞ステージで無症状であった場合、赤血球ステージでは宿主赤血球が破壊されて貧血を起こし、治療しなければ死に至る。プリン代謝は、薬剤開発の標的として大いに期待されるものである。
プラスモジウム属の寄生虫は外来性のピリミジンを代謝できず、de novoのピリミジン生合成に完全に依存することで、DNAおよびRNA合成の前駆体を提供して増殖することが、長い間認識されてきた。この寄生虫はピリミジンのヌクレオシドまたは塩基のサルベージ経路をもたないため、寄生虫の生存にはde novo経路の酵素が必須である。対照的に哺乳類細胞は、これら必須の代謝産物に対する代替ルートを提供するサルベージ経路を有する。
ジヒドロオロト酸脱水素酵素(DHODH)は、ピリミジンサルベージ経路に必須の酵素であり、多くの研究によって、マラリアに対する新規化学療法の開発の重要な標的であることが示唆されている。DHODHは、de novoでのピリミジン生合成に必須の段階である、ジヒドロオロト酸からオロト酸へのフラビンモノヌクレオチド(FMN)依存性の酸化を触媒する、フラビン依存性のミトコンドリア酵素である。ヒトおよびマラリア共に、DHODHはミトコンドリア酵素であるが、X線構造解析により、全体的な折りたたみはよく保存されているものの、CoQの推定結合部位は種の間で変動することが示されている。レフルノミドの活性代謝物である、ヒトDHODHの阻害剤(HsDHODH)(テリフルノミド(A77 1726)は、関節リウマチおよび多発性硬化症の治療のための使用が承認されており、またヒト酵素へ強力に結合する化合物(例えばブレキナルおよびC41)、または様々な微生物種由来のDHODHを選択的に阻害する化合物など、多くの化合物について記載されていることは、DHODHが新薬開発の標的であることを示している(Miller et al.,2013,Nat.Med.,19,156−67;Munier−Lehmann et al.,2013,J.Med.Chem.,56,3148−3167;Phillips et al.,2010,Infect.Disord.Drug Targets,10,226−239)。同様の活性によってin vitroでの寄生虫の増殖を阻害する、トリアゾロピリミジンおよびイミダゾ[1,2−a]ピリミジンを基にした、熱帯熱マラリア原虫のジヒドロオロト酸脱水素酵素の阻害剤が開発されてきた(Philips et al.,2008,J.Med.Chem.,51,3649−3653;Marwaha et al.,2012,J.Med.Chem.,55,7425−7436;国際公開公報第2011041304号;Deng et al.,2014,J.Med.Chem.,57,5381−5394;Coteron et al.,2011,J.Med.Chem.,54,5540−5561)。
現行の治療法による、現在の薬剤耐性問題を克服する抗マラリア薬もまた必要とされている。さらに、マラリアDHODHを選択的に阻害するが、哺乳類、特にヒトDHODHに対しては実質的な毒性を示さない抗マラリア薬が必要とされている。
したがって本発明は、新規かつ強力な抗マラリア薬、およびこの新規かつ強力な抗マラリア薬を用いたマラリア治療の方法論を提供する。本発明はまた、熱帯熱マラリア原虫ジヒドロオロト酸脱水素酵素の選択的阻害剤であり、クロロキン感受性および抵抗性のマラリア株に対する活性を有する、強力な抗マラリア薬も提供する。
本発明は、トリアゾロピリミジンが、哺乳類のDHODHを超えてプラスモジウム属のDHODHを阻害する改良された選択性、および改良された溶解性を示す一方で、長いin vivo半減期を示すという予想外の知見に関する。
本発明は、マラリアの治療および/または予防に有用な新規トリアゾロピリミジン誘導体、その医薬製剤、使用、および製造に関する。
本発明の第1の態様は、本発明に従った新規トリアゾロピリミジン誘導体またはその薬剤的に許容される塩を提供する。
本発明の第2の態様は、薬剤として使用するための、本発明による新規トリアゾロピリミジン誘導体またはその薬剤的に許容される塩に関する。
本発明の第3の態様は、マラリアを予防および/または治療する医薬組成物を調製するための、本発明による新規トリアゾロピリミジン誘導体またはその薬剤的に許容される塩の使用に関する。
本発明の第4の態様は、少なくとも1つの本発明による新規トリアゾロピリミジン誘導体またはその薬剤的に許容される塩、およびそれらの薬剤的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤を含む医薬製剤に帰する。
本発明の第5の態様は、マラリアの予防および/または治療に使用するための、本発明による新規トリアゾロピリミジン誘導体またはその薬剤的に許容される塩に関する。
本発明の第6の態様は、患者のマラリアを予防および/または治療するための方法に帰する。この方法は、本発明による新規トリアゾロピリミジン誘導体またはその薬剤的に許容される塩を、それを必要とする患者に投与することを含む。
本発明の第7の態様は、本発明による新規トリアゾロピリミジン誘導体または本発明に従ったその薬剤的に許容される塩、およびそれらの中間体を調製するための方法を提供する。
本発明の第8の態様は、本発明によるトリアゾロピリミジン誘導体合成の中間体を提供する。
本発明の第9の態様は、細胞の寄生虫感染を不活性化するための方法を提供し、この方法は、細胞と、本発明による少なくとも1つの化合物の有効量とを接触させる工程を含む。
以下の段落では、本発明による化合物を形成する様々な化学成分の定義を説明するが、これらがより広範な意味をもつことが明確に示されない限り、これらの定義は明細書および請求項を通して一律に適用されることが意図される。
用語「薬剤的に許容される塩または錯体」は、本発明による化合物の塩または錯体を指す。このような塩の例としては、本発明のトリアゾロピリミジン誘導体と、例えばアルカリ金属(ナトリウム、カリウム、またはリチウム)およびアルカリ土類金属(例えば、カルシウムまたはマグネシウム)からなる群より選択される金属カチオンの水酸化物、炭酸塩、もしくは炭酸水素塩のような有機または無機塩基との反応によって形成される塩基付加塩が挙げられるが、これらに限定されない。
また、無機酸(例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、および硝酸など)から形成される酸付加塩、および酢酸、シュウ酸、酒石酸、コハク酸、リンゴ酸、フマル酸、マレイン酸、アスコルビン酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、タンニン酸、パモ酸、アルギン酸、ポリグルタミン酸、ナフタレンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、およびポリガラクツロン酸などのような有機酸から形成される塩も含まれる。
「薬剤的に活性のある誘導体」は、レシピエントへの投与によって、本明細書に開示する活性を直接的または間接的に提供できるいずれかの化合物を指す。用語「間接的」は、内在性の酵素または代謝によって活性型の薬物に変換され得るプロドラッグも包含する。プロドラッグは、化学的または代謝的に分解可能な基を有し、抗マラリア活性を呈する本発明に従った化合物の誘導体であり、かつ生理的な条件でのin vivoにおける加溶媒分解によって、薬学的に活性のある、本発明による化合物に変換され得る化合物である。プロドラッグは、生体内の生理的な条件での酵素や胃酸などとの反応、例えばそれぞれが酵素作用による、酸化、還元、加水分解などによって本発明による化合物に変換される。これらの化合物は、公知の方法によって本発明の化合物から調製できる。
用語「間接的」は、本発明による化合物の代謝物も包含する。
用語「代謝物」は、細胞または生物、好ましくは哺乳類において、本発明によるいずれかの化合物に由来する全ての分子を指す。
用語「マラリア」は、プラスモジウム属による感染に関連する疾病および状態を含む。
本明細書で用いられる「治療」および「治療する」等は、一般に所望の薬理学的および生理的効果を得ることを意味する。この効果は疾病、その症状もしくは状態を阻止するかまたは部分的に阻止する点から予防的であってよく、かつ/または疾病、疾病に起因する状態、症状、もしくは有害作用の部分的または完全な治癒の点から治療的であってもよい。本明細書で用いられる「治療」との用語は、哺乳類、特にヒトの疾病のいずれの治療も網羅し、かつ(a)疾病にかかりやすい可能性があるが、まだそうであるとは診断されていない被験体の疾病を発生から予防すること;(b)疾病を阻害すること、すなわちその進行を抑止すること;または疾病を軽減すること、すなわち疾病および/またはその症状もしくは状態を退行させることを包含する。
用語「有効量」は、「予防に有効な量」および「治療に有効な量」を含み、併用の場合には用いられる部分量を指してもよい。
用語「予防に有効な量」は、感染前、すなわちマラリア寄生虫への曝露前、曝露中、および/または曝露直後に投与することで、マラリア寄生虫による疾病を阻害するかもしくはこの疾病へのかかりやすさを減少させるか、またはマラリア感染を予防するかもしくはマラリア寄生虫による疾病の遅延した発症を予防するために有効な、本発明の化合物の濃度を指す。
用語「予防」は、原因の予防、すなわち寄生虫による前赤血球期の進行の予防を含む抗マラリア活性、抑制的予防、すなわち血中期における感染の進行を抑制することを含む抗マラリア活性、および最終的予防、すなわち、肝内期における感染の進行を抑制することを含む抗マラリア活性を含む。この用語は、マラリア寄生虫への曝露前、曝露中、および/または曝露期間の後に抗マラリア化合物が投与される初期予防(すなわち、初期感染を予防すること)、およびマラリア寄生虫への曝露の終了時まで、および/または曝露期間の少し後ではあるが、臨床症状の出現前に抗マラリア化合物を投与した際の最終的予防(すなわち、マラリアの臨床症状の再発または遅延した発生を予防するため)を含む。典型的には、熱帯熱マラリア原虫感染に対しては抑制的予防が用いられるが、三日熱マラリア原虫に対して、または熱帯熱マラリア原虫と三日熱マラリア原虫の組み合わせに対しては最終的予防が用いられる。一実施形態において、マラリア寄生虫は熱帯熱マラリア原虫および三日熱マラリア原虫である。
同様に、用語「治療に有効な量」は、マラリア感染の治療に有効な化合物の濃度を指し、例えば感染発生後にこの量を投与すると、顕微鏡試験で血中の寄生虫数の減少が観察される。
本明細書で用いられる用語「被験体」は哺乳類を指す。例えば、本発明が意図する哺乳類にはヒトなどが含まれる。
化合物
一つの実施形態において、式(I):
Figure 2018509437
(式中、RはFのようなハロゲンおよびHから選択され、RはFおよびメチルのようなC〜Cアルキルから選択される)
により表されるトリアゾロピリミジン誘導体、およびそのいずれかの薬剤的に許容される塩、水和物、溶媒和物、多形体、互変異性体、幾何異性体、または光学活性異性体が提供される。
特定の実施形態において、本発明は、RがHである、本発明によるトリアゾロピリミジン誘導体を提供する。
特定の実施形態において、本発明は、RがFである、本発明によるトリアゾロピリミジン誘導体を提供する。
特定の実施形態において、本発明は、RがCHである、本発明によるトリアゾロピリミジン誘導体を提供する。
特定の実施形態において、本発明は、RがFである、本発明によるトリアゾロピリミジン誘導体を提供する。
特定の実施形態において、以下の群:
2−(1,1−ジフルオロエチル)−5−メチル−N−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン;
2−(1,1−ジフルオロエチル)−6−フルオロ−5−メチル−N−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン;および
5−メチル−2−(トリフルオロメチル)−N−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミンから選択されるトリアゾロピリミジン誘導体;ならびにその薬剤的に許容される塩、水和物、溶媒和物、多形体、互変異性体、幾何異性体、または光学活性異性体が提供される。
マラリアを予防または治療する薬剤の製造に用いられるトリアゾロピリミジン誘導体は、マラリア寄生虫を死滅させるか、および/またはマラリア寄生虫の複製を阻害できるか、および/または伝染を遮断できる。
組成物
本発明は、マラリアの予防および/または治療に有用な医薬組成物を提供する。本発明はさらに、マラリアを患う哺乳類患者、最も好ましくはヒト患者を治療する方法を提供する。
別の特定の実施形態において、本発明による少なくとも1つの誘導体、およびその薬剤的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤を含有する医薬製剤が提供される。
別の特定の実施形態において、式(I)で表されるトリアゾロピリミジン、および詳細な説明において定義された抗マラリア薬を含む医薬製剤が提供される。
本発明の医薬組成物は、本発明の1以上の化合物を、本明細書に記載されるいずれかの形態で含有してよい。本発明の組成物は、1以上の薬剤的に許容される追加成分、例えばミョウバン、安定剤、抗菌剤、緩衝液、着色料、香味料、補助剤などをさらに含有してよい。
本発明の化合物は、従来用いられる補助剤、担体、希釈剤、または賦形剤と共に医薬組成物の形態およびその単位剤形へと調製してよく、そのような形態としては、経口用として錠剤もしくは充填したカプセルのような固形剤、または溶液、懸濁液、エマルション、エリキシル剤のような液剤、もしくはそれらを充填したカプセルが用いられてよく、または非経口(皮下を含む)用として注射用無菌溶液が用いられてよい。このような医薬組成物およびその単位剤形は、成分を従来の比率で、追加の有効化合物または成分と共に、またはそれらなしで含んでよく、このような単位剤形は、使用が意図された投与量に相応の範囲内にあるいずれかの適切な有効量の有効成分を含有してよい。本発明による組成物は、好ましくは経口用である。
本発明の組成物は、限定はされないが、水性または油性懸濁液、溶液、エマルション、シロップ、およびエリキシル剤のような液体製剤であってよい。経口投与に適した液体剤形には、緩衝液、懸濁剤および調剤、着色剤、香味料などを含む適切な水性または非水性ビヒクルが含まれてよい。組成物はまた、使用前に水またはその他の適切なビヒクルで再構成する乾燥製剤として処方されてもよい。このような液体製剤は、限定はされないが、懸濁剤、乳化剤、非水性ビヒクル、および保存料のような添加物を含有してもよい。懸濁剤としては、ソルビトールシロップ、メチルセルロース、グルコース/糖シロップ、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲル、および食用水素化油脂が挙げられるが、これらに限定されない。乳化剤としては、レシチン、ソルビタンモノオレエート、およびアカシアが挙げられるが、これらに限定されない。非水性ビヒクルとしては、食用油、アーモンド油、分留ココナッツ油、油状エステル、プロピレングリコール、およびエチルアルコールが挙げられるが、これらに限定されない。保存料としては、p−ヒドロキシ安息香酸メチルまたはプロピル、およびソルビン酸が挙げられるが、これらに限定されない。さらなる材料および加工技術などについては、参照により本明細書に組み込まれるThe Science and Practice of Pharmacy(Remington:The Science & Practice of Pharmacy),22nd Edition,2012,Lloyd,Ed.Allen,Pharmaceutical Pressに記載されている。
本発明の固形組成物は、従来の方法で処方された錠剤または舐剤の形態であってよい。例えば経口投与のための錠剤およびカプセルは、限定はされないが、結合剤、注入剤、潤滑剤、崩壊剤、および湿潤剤のような従来の賦形剤を含有してよい。結合剤としては、シロップ、アカシア、ゼラチン、ソルビトール、トラガカント、デンプン糊、およびポリビニルピロリドンが挙げられるが、これらに限定されない。注入剤としては、ラクトース、糖、結晶セルロース、トウモロコシデンプン、リン酸カルシウム、およびソルビトールが挙げられるが、これらに限定されない。潤滑剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、タルク、ポリエチレングリコール、およびシリカが挙げられるが、これらに限定されない。崩壊剤としては、ジャガイモデンプンおよびデンプングリコール酸ナトリウムが挙げられるが、これらに限定されない。湿潤剤としてはラウリル硫酸ナトリウムが挙げられるが、これに限定されない。錠剤は、当該技術分野において公知の方法によってコーティングされてよい。
注射用組成物は、典型的には注射用の無菌生理食塩水もしくはリン酸緩衝食塩水、または当該技術分野において公知であるその他の注射用担体に基づくものである。
本発明の組成物は坐薬として処方されてもよく、この坐薬は、限定はされないがココアバターまたはグリセリドのような坐薬用基剤を含有してよい。また本発明の組成物は吸入用に処方されてもよく、この場合には溶液、懸濁液、もしくは乾燥粉末として投与されてもよいエマルションの形態、またはジクロロジフルオロメタンもしくはトリクロロフルオロメタンのような噴霧剤を用いたエアロゾルの形態であってよいが、これらに限定されない。さらに本発明の組成物は、限定はされないがクリーム、軟膏、ローション、ペースト、薬用硬膏、パッチ、または膜のような、水性もしくは非水性のビヒクルを含む経皮製剤として処方されてもよい。
本発明の組成物は、限定はされないが、注射または持続点滴のような非経口投与用に処方されてもよい。注射用製剤は、油性もしくは水性ビヒクル中の懸濁液、溶液、またはエマルションの形態であってよく、限定はされないが、懸濁剤、安定剤、および分散剤のような製剤用の薬剤を含有してよい。組成物は、限定はされないが、発熱物質を含まない無菌水のような適切なビヒクルによって再構成される散剤の形態で提供されてもよい。
本発明の組成物は、移植または筋肉内注射によって投与され得るデポ製剤として処方されてもよい。組成物は、適切な高分子材料もしくは疎水性材料(例えば許容される油中のエマルションとして)、イオン交換樹脂、または難溶性の誘導体(例えば難溶性の塩として)と共に処方されてよい。
本発明の組成物は、リポソーム製剤として処方されてもよい。リポソーム製剤はリポソームを含んでよく、このリポソームは対象の細胞または角質層を貫通して細胞膜と融合し、リポソームの内容物を細胞内へ送達する。その他の適切な製剤としては、ニオソームを用いることができる。ニオソームは、大部分が非イオン性脂質から構成される膜を有するリポソームに類似した脂質小胞であり、その幾つかの形態は、角質層を通した化合物の輸送に有効である。
本発明の化合物は、持続放出剤形として、または持続放出薬物送達系から投与されてよい。代表的な持続放出材料は、Remington’s Pharmaceutical Sciences内に組み込まれた資料にも記載されている。
投与方法
本発明の組成物は、限定はされないが、経口、非経口、経直腸、またはそれらの組み合わせのようないずれの方法によって投与されてもよい。非経口投与としては、静脈内、動脈内、腹腔内、皮下、筋肉内、包膜内、および関節内投与が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の組成物は、滴下速度を遅く調節した静脈内点滴と同様に組成物の徐放を可能にする、植込錠の形態によって投与されてもよい。好ましい実施形態において、本発明によるトリアゾロピリミジン誘導体は経口的に投与される。
特定の実施形態において、本発明の化合物は、約1mgないし1500mg、例えば約25〜750mg、例えば約80ないし約170mg、例えば約50mgの用量としてヒトに投与される。さらなる特定の実施形態において、本発明の化合物は、500mg未満の用量として投与される。
本発明を以下の実施例によりさらに説明するが、この実施例は本発明の範囲をどのようにも限定することを意図したものではない。
単回または複数回用量で個体に投与される投与量は、薬物動態特性、患者の状態および特性(性別、年齢、体重、健康状態、および大きさ)、症状の程度、併用の治療法、治療頻度、および所望の効果のような様々な因子によって異なり得る。
本発明の組成物は、細胞の寄生虫感染を不活性化するための方法であって、細胞と、本発明による少なくとも1つの化合物の有効量とを接触させる工程を含む方法に用いられてもよい。特定の態様によれば、細胞は赤血球のような霊長類の細胞であり、例えばヒト細胞である。
併用
本発明によれば、本発明のトリアゾロピリミジン誘導体およびその医薬製剤は、単独で、またはマラリアの治療に有用な共薬剤、例えば限定はされないが、アルテミシニン、すなわちアルテミシニンおよびその誘導体(例えばアーテメータまたはジヒドロアルテミシニン)、クロロキン、キニーネ、メフロキン、アモジアキン、アトバコン/プログアニル、ドキシサイクリン、ルメファントリン、ピペラキン、ピロナリジン、ハロファントリン、ピリメタミン−スルファドキシン、プリマキン、キナクリン、ドキシサイクリン、アトバコン、プログアニル塩酸塩、ピペラキン、フェロキン、タフェノキン、アーテロレーン、スピロ[3H−インドール−3,1’−[1H]ピリド[3,4−b]インドール]−2(1H)−オン、5,7’−ジクロロ−6’−フルオロ−2’,3’,4’,9’−テトラヒドロ−3’−メチル−(1’R,3’S)−](CAS登録番号:1193314−23−6)、硫黄、[4−[[2−(1,1−ジフルオロエチル)−5−メチル[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]アミノ]フェニル]ペンタフルオロ−](CAS登録番号:1282041−94−4)、モルホリン、4−[2−(4−シス−ジスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[1,2,4]トリオキソラン−5’,2’’−トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン]−4−イルフェノキシ)エチル]−](CAS登録番号:1029939−86−3)、[3,3’−ビピリジン]−2−アミン、5−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6’−(トリフルオロメチル)−(CAS登録番号:1314883−11−8)、エタノン、2−アミノ−1−[2−(4−フルオロフェニル)−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−5,6−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピラジン−7(8H)−イル]−(CAS登録番号:1261109−90−3)を含む共薬剤のような、マラリアの治療および/または予防に有用な物質と組み合わせて投与できる。
本発明は、本発明によるトリアゾロピリミジン誘導体またはその医薬製剤の投与を包含し、ここで有効量のトリアゾロピリミジン誘導体またはその医薬製剤は、その他の治療法またはマラリアの治療に有用な共薬剤に先立ち、それらと同時に、またはそれらと連続的に個体へ投与される(例えば複数の薬物による治療法)。前記共薬剤と同時に投与されるトリアゾロピリミジン誘導体またはその医薬製剤は、同一かまたは異なる組成物として、同一かまたは異なる投与経路によって投与できる。
患者
一つの実施形態において、本発明にあって患者はマラリア患者である。
別の実施形態において、本発明にあって患者はプラスモジウム属に感染する危険性の高い患者である。
別の実施形態において、本発明にあって患者は熱帯熱マラリア原虫に感染する危険性の高い患者である。
別の実施形態において、本発明にあって患者は三日熱マラリア原虫に感染する危険性の高い患者である。
調製方法
本発明における一つの実施形態において、RがFで、RがCHである式(I)の化合物を調製するための方法が提供され、この方法は、以下に示すように、式(5b)のトリアゾロピリミジンを、5−アミノ−2−トリフルオロメチルピリジンの存在下に反応させる工程を含む。
Figure 2018509437
本発明における別の実施形態において、RがFで、RがCHである式(I)の化合物を調製するための方法が提供され、この方法は、以下に示すように、式(4b)のトリアゾロピリミジンを、POClの存在下に反応させて式(5b)の中間体を導く工程を含む。
Figure 2018509437
別の実施形態において、式(I)の化合物を調製するための中間体が提供され、この中間体は2−(1,1−ジフルオロエチル)−6−フルオロ−5−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−オールである。
別の実施形態において、式(I)の化合物を調製するための中間体が提供され、この中間体は7−クロロ−2−(1,1−ジフルオロエチル)−6−フルオロ−5−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジンである。
本発明による使用
一実施形態において、本発明は、マラリアを治療または予防する医薬組成物を調製するための、本明細書に記載する式(I)により表されるトリアゾロピリミジン誘導体、およびその薬剤的に許容される塩、水和物、溶媒和物、多形体、互変異性体、幾何異性体、または光学活性体の使用を提供する。
別の実施形態において、本発明は、患者におけるマラリアを予防または治療するための方法を提供する。この方法は、本発明によるトリアゾロピリミジン誘導体、またはその薬剤的に許容される塩もしくは薬剤的に活性のある誘導体、またはそれらの医薬製剤の有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む。
別の実施形態において、本発明は、マラリアの治療または予防に用いるための、本発明によるトリアゾロピリミジン誘導体、同様にその薬剤的に許容される塩もしくは薬剤的に活性のある誘導体、またはそれらの医薬製剤を提供する。
別の実施形態において、本発明は、本発明によるトリアゾロピリミジン誘導体または方法の使用を提供し、この方法では、トリアゾロピリミジン誘導体がマラリアの治療に有用な共薬剤と組み合わせて投与される。
別の実施形態において、本発明は、本発明によるトリアゾロピリミジン誘導体をマラリアの治療に有用な共薬剤と組み合わせて含む医薬組成物を提供する。
本明細書に引用される参考文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。本明細書に記載した特定の実施形態は本発明の個別の態様の一例として意図されたものであり、本発明はこれらの実施形態の範囲に限定されるものではなく、機能的に等価な方法および構成要素も本発明の範囲内にある。実際に本明細書の提示および記載に加え、本発明の様々な改変が、前述の記述から当業者には明らかとなるであろう。このような改変は、添付の請求項の範囲内にあることが意図される。以下、本発明を幾つかの実施例によって説明するが、これらの実施例によって本発明の範囲が限定されると考えてはならない。
次の略語はそれぞれ以下のように定義される:
ACN(アセトニトリル)、CoQ(補酵素Q)、DCIP(2,6−ジクロロインドフェノール)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、HCT(ヘマトクリット)、HEPES(4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸)、NMR(核磁気共鳴)、NOD(非肥満糖尿病性)、PBS(リン酸緩衝液硫酸塩)、RPMI(ロズウェルパーク記念研究所)、SCID(重症易感染性免疫不全)、UV(紫外線)。
本発明の化合物は、ChemDraw(登録商標)7.0プログラムにおいて用いられるIUPAC標準に従って命名された。以下の実施例において示すMSおよびNMRのデータは下記のようにして得た。その合成について記載していないすべての試薬および中間体は、一般的な販売元から購入した。
化学的一般方法
すべての試薬および出発物質は販売業者から購入し、さらに精製することなく使用した。アセト酢酸エチル(1a)および2−フルオロアセト酢酸エチル(1b)は、Sigma−Aldrich、ミズーリ州、米国、から購入した。塩酸アミノグアニジン(2)は、TCI chemicals、オレゴン州、米国、から購入した。2,2−ジフルオロプロピオン酸エチルは、Oakwood Products,Inc.,サウスカロライナ州、米国、から購入した。5−アミノ−2−トリフルオロメチルピリジンは、Combi−Blocks,Inc.,カリフォルニア州、米国、から購入した。化合物1および化合物2については、プレロードしたシリカゲル60 F254プレート上で行った薄層クロマトグラフィー(TLC)によって、反応の進行をモニターした。UV光およびヨウ素蒸気によって可視化を行った。他に記載の無い限り、フラッシュクロマトグラフィーは、固定相として予め充填されたTeledyne Isco Redisep(商標)Rfシリカゲルカラム、および溶離液として分析グレードの溶媒を用いて行った。H核磁気共鳴(NMR)スペクトルは、Avance(商標)301 Bruker装置を、周囲温度で300.10MHzにて操作することによって記録した。化学シフトは百万分率(δ)で表し、結合定数はHzで表した。H NMRスペクトルは、残存溶媒のピークを内部標準として参照した(CDClについては7.26ppm、DMSO−dについては2.50ppm、およびCDODについては3.34ppm)。スピン多重度は、s(一重項)、brs(ブロード一重項)、d(二重項)、t(三重項)およびm(多重項)として記載する。エレクトロスプレー陽性および陰性イオン化(ES+/ES−)についての全イオン流記録を、Bruker Esquire液体クロマトグラフ−イオントラップ質量分析計によって取得した。LC/MS分析に用いた分析クロマトグラフの条件は以下のとおりである:カラム、Agilent technologiesから購入したZorbax(商標)Extend C18、2.1×100mm。固定相の粒径は3.5μM。溶媒は、A、水性溶媒=水+5%アセトニトリル+1%酢酸;B、有機溶媒=アセトニトリル+1%酢酸;方法、ランタイム14分(0〜10分 20〜100% B、流速−0.275mL/分;10〜12分 100% B、流速−0.350mL/分;12〜12.50分 100〜20% B、流速−0.350mL/分;12.50〜14.0分 20% B、流速−0.350mL/分)。以下の追加パラメータを用いた:注入量(10μL)、カラム温度(30℃)、UV波長範囲(254〜330nm)。他に記載の無い限り、上記の分析方法によって試験したすべての化合物の純度は>95%であった。分析HPLCによる分析は、SupelcoSIL(商標)LC18カラム(5μm、4.6mm×25cm)を用い、流速1mL/分にて、0〜100%の範囲のACNを用いた27分にわたる直線勾配溶出によって、Supelco SupelcoSIL(商標)LC18カラム(5μm、4.6mm×25cm)において行った。試験したすべての化合物の純度は>95%であった。
化合物3についても、試薬および出発物質は同様に市販品を購入し、同様の分析法および基準を用いた。化合物1の別の最終工程、および化合物3について、H NMRに用いたNMR分光計は、400.31MHzにおいて操作するAvance(商標)III Bruker装置であり、液体クロマトグラフィーマススペクトロメトリーには、質量検出器を備えたAgilent LCMSシステムを用いた。
実施例1:本発明による化合物の合成
トリアゾロピリミジン誘導体は、容易に入手可能な出発物質から、当業者に公知の方法および手順を用いて調製できる。典型的であるか、または好ましい実験条件(すなわち反応温度、時間、試薬のモル数、溶媒など)の説明については、他に記載のない限り、その他の実験条件も用いてよいことが理解されるであろう。至適な反応条件は特定の反応物または使用する溶媒によって異なり得るが、当業者はこのような条件を日常的な最適化手順を用いて決定できる。本発明の表題化合物を、一般的な合成経路である以下のスキーム1の記載に従って合成した。
Figure 2018509437
試薬および条件:i)a)NaOH、EtOH、室温にて3時間;(または)b)NaOEt、EtOH、還流5時間、室温にて一晩;ii)適切なジフルオロエステル、例えば2,2−ジフルオロプロピオン酸エチル、NaOEt、還流4時間;iii)POCl中で還流、1時間;iv)5−アミノ−2−トリフルオロメチルピリジン、EtOH、5〜8時間、室温または50℃。
2−(1,1−ジフルオロエチル)−5−メチル−N−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン(化合物(1))
Figure 2018509437
本発明の表題化合物を、上記のスキーム1の記載に従って合成した。同じ反応条件下で、中間体1ではRがH(1a)、中間体3ではRがH(3a)、中間体4ではRがH、およびRがCH(4a)、中間体5でも同様である(5a)。
化合物(3a)
水40ml中の塩酸アミノグアニジン(2)溶液(11.05g、99.95mmol)に、水10ml中の水酸化ナトリウム溶液(8g、200mmol)と、エタノール15ml中のアセト酢酸エチル(1a)溶液(18.9ml、150mmol)を、激しく撹拌しながら連続的に滴下添加した。この混合液を3時間撹拌した。得られた沈殿物を濾過し、減圧下で乾燥させて、中間体3aである2,3−ジアミノ−6−メチル−4(3H)−ピリミジノンを得た後、これを精製することなく次の工程で用いた。あるいは、化合物3aは次のように取得することもできる。ナトリウム(9.19g、400mmol)およびエタノール(350mL)から調製したNaOEt溶液中に塩酸アミノグアニジン(2)(44.2g、400mmol)を加え、反応物を50℃で30分間加熱した。次に、反応物を濾過してNaClを除去し、濾液にアセト酢酸エチル(1a)(25.29ml、200mmol)を加えて、反応混合物を5時間加熱還流した後、室温にて一晩撹拌した。得られた沈殿物を濾過し、減圧下で乾燥させて、中間体3aである2,3−ジアミノ−6−メチル−4(3H)−ピリミジノンを得た。
化合物(4a)
ナトリウム(3.3g、143mmol)およびエタノール(150mL)から調製したNaOEt溶液中に、中間体3a(10.0g、71.4mmol)を加え、反応混合物を80℃にて30分間加熱した。次に、反応混合物を室温まで冷却し、2,2−ジフルオロプロパン酸エチル(10.8ml、85.68mmol)を加えた。混合物を室温にて30分間撹拌した後、80℃に3時間加熱した。反応混合物を濃縮乾固させた後、水(200mL)を加えた。反応混合物に2N HCl水溶液を加えてpHを4に調整すると、白色の固体が沈殿した。この固体を濾別して、水で洗浄した後、減圧下で乾燥させて2−(1,1−ジフルオロエチル)−5−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−オール(4a)を得た:HNMR(300MHz,CDOD):δppm:13.43(brs,1H),5.92(s,1H),2.33(s,3H),2.08(t,J=19.2Hz,3H).ESIMSm/z:215(MH)
化合物(5a)
中間体4a(0.25g、1.17mmol)のオキシ塩化リン(0.33ml、3.5mmol)懸濁液を、1時間加熱還流した。反応混合液を氷水中に滴下添加し、固体NaCOによって中和した後、産物をDCMによって抽出した。合わせた有機層をブラインによって洗浄し、無水NaSO上で乾燥させた。真空中で溶媒を除去して褐色の油状物を得た後、シリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィーによってこれを精製し、ヘキサン:EtOAcの混合液によって溶出して、7−クロロ−2−(1,1−ジフルオロエチル)−5−メチル[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン(5a)を得た。HNMR(300MHz,CDCl)δ(ppm):7.17(s,1H),2.75(s,3H),2.18(t,J=18.7Hz,3H).ESIMSm/z233(MH)
化合物1
中間体5a(0.23g、1mmol)のエタノール(5mL)懸濁液に、5−アミノ−2−トリフルオロメチルピリジン(0.16g、1mmol)を加え、混合物を室温または50℃にて反応が完了するまで撹拌した。7Nアンモニアメタノール溶液(50μl)を加え、真空中で溶媒を除去して、未精製の混合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、75:25から25:75%のヘキサン:EtOAc混合液を用いて溶出)によって精製して、表題化合物1である2−(1,1−ジフルオロエチル)−5−メチル−N−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミンを得た。HNMR(300MHz,CDOD)δ(ppm):8.86(s,1H),8.17(d,J=8.2Hz,1H),7.96(d,J=8.5Hz,1H),6.75(s,1H),2.57(s,3H),2.16(t,J=18.85Hz,3H).ESIMSm/z:359.4(MH)
化合物1の別の最終工程を、以下のスキーム2に詳述する。
Figure 2018509437
上記に従って得た7−クロロ−2−(1,1−ジフルオロエチル)−5−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン(3.0g、0.013mol)の1,4−ジオキサン溶液(30mL)を撹拌し、6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−アミン(2.1g、0.13mol)を加え、それに続いてKI(0.42g、0.002mol)を加えた。反応混合物を80℃に12時間加熱した。反応完了後、反応混合物を減圧下で濃縮し、未精製の産物を酢酸エチルに溶解させ、10% NaHCO溶液、水、ブラインによって洗浄した後、無水NaSO上で乾燥させた。減圧下で溶媒を除去して未精製産物を得た後、これをカラムクロマトグラフィーによって精製して、純粋な2−(1,1−ジフルオロエチル)−5−メチル−N−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン(化合物1)を得た(3.2g、収率69%)。LCMS(m/z):359.2(M)。HNMR(400MHz,CDOD):δ8.84(s,1H),8.16(d,J=7.6Hz,1H),7.94(d,J=8.4Hz,1H),6.74(s,1H,NH),2.55(s,3H),2.15(t,J=18.8Hz,3H)。
2−(1,1−ジフルオロエチル)−6−フルオロ−5−メチル−N−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン(化合物(2))
Figure 2018509437
本発明の表題化合物を、上記のスキーム1の記載に従って合成した。同じ反応条件下で、中間体1ではRがF(1b)、中間体3ではRがF(3b)、中間体4ではRがF、およびRがCH(4b)、中間体5でも同様である(5a)。
化合物(3b)
水40ml中の塩酸アミノグアニジン(2)溶液(11.05g、99.95mmol)に、水10ml中の水酸化ナトリウム溶液(8g、200mmol)と、エタノール15ml中の2−フルオロアセト酢酸エチル(1b)溶液(18.8ml、150mmol)を、激しく撹拌しながら連続的に滴下添加した。この混合液を3時間撹拌した。得られた沈殿物を濾過し、減圧下で乾燥させて、中間体である2,3−ジアミノ−5−フルオロ−6−メチル−4(3H)−ピリミジノン(3b)を得た後、これを精製することなく次の工程で用いた。あるいは、化合物3bは次のように作製した。ナトリウム(9.19g、400mmol)およびエタノール(350mL)から調製したNaOEt溶液中に塩酸アミノグアニジン(2)(44.2g、400mmol)を加え、反応物を50℃で30分間加熱した。次に、反応物を濾過してNaClを除去し、濾液に2−フルオロアセト酢酸エチル(1b)(25ml、200mmol)を加えて、反応混合物を5時間加熱還流した後、室温にて一晩撹拌した。得られた沈殿物を濾過し、減圧下で乾燥させて、中間体である2,3−ジアミノ−5−フルオロ−6−メチル−4(3H)−ピリミジノン(3b)を得た。
化合物(4b)
ナトリウム(3.3g、143mmol)およびエタノール(150mL)から調製したNaOEt溶液中に、中間体3b(11.28g、71.4mmol)を加え、反応混合物を80℃にて30分間加熱した。次に、反応混合物を室温まで冷却し、2,2−ジフルオロプロパン酸エチル(10.8ml、85.68mmol)を加えた。混合物を室温にて30分間撹拌した後、80℃にて3時間加熱した。反応混合物を濃縮乾固させた後、水(200mL)を加えた。反応混合物に2N HCl水溶液を加えてpHを4に調整すると、白色の固体が沈殿した。この固体を濾別して、水で洗浄した後、減圧下で乾燥させて、中間体である2−(1,1−ジフルオロエチル)−6−フルオロ−5−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−オール(4b)を得た:HNMR(300MHz,CDOD)δ(ppm):2.63(d,J=3.72Hz,3H),2.26(t,J=19.07Hz,3H).ESIMSm/z:233.4(MH)
化合物5b
中間体4b(0.27g、1.17mmol)のオキシ塩化リン(0.33ml、3.5mmol)懸濁液を、1時間加熱還流した。反応混合液を氷水中に滴下添加し、固体NaCOによって中和した後、産物をDCMによって抽出した。合わせた有機層をブラインによって洗浄し、無水NaSO上で乾燥させた。真空中で溶媒を除去して褐色の油状物を得た後、シリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィーによってこれを精製し、ヘキサン:EtOAcの混合液によって溶出して、7−クロロ−2−(1,1−ジフルオロエチル)−6−フルオロ−5−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン(5b)を得た。HNMR(300MHz,CDCl):δppm:2.60(d,J=3.8Hz,3H),2.10(t,J=19Hz,3H),ESIMSm/z:251.3(MH)
化合物2
中間体5b(0.25g、1mmol)のエタノール(5mL)懸濁液に、5−アミノ−2−トリフルオロメチルピリジン(0.16g、1mmol)を加え、混合物を室温または50℃にて反応が完了するまで撹拌した。7Nアンモニアメタノール溶液(50μl)を加え、真空中で溶媒を除去して、未精製の混合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、75:25から25:75%のヘキサン:EtOAc混合液を用いて溶出)によって精製して、化合物2である6−フルオロ−2−(1,1−ジフルオロエチル)−N−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−5−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミンを得た。HNMR(300MHz,CDCl)δ(ppm):8.69(s,1H),7.83(brs,1H),7.8−7.66(m,2H),2.65(d,J=3.84Hz,3H),2.14(t,J=18.68Hz,3H).ESIMSm/z:377.1(MH)
5−メチル−2−(トリフルオロメチル)−N−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン(化合物(3))
Figure 2018509437
本発明の表題化合物を、以下のスキーム3に例示する別の一般経路によって合成した。
Figure 2018509437
工程1:重炭酸アミノグアニジン(6)(2.0g、15.0mmol)およびトリフルオロ酢酸(10mL)を、25℃にて泡立ちがおさまるまで撹拌した。反応混合物にトルエンを加え、ディーン・スタークコンデンサーを用いて20時間還流した。反応混合物を冷却し、固体沈殿物を濾別して乾燥させ、産物7である3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−アミン(1.0g、45.4%)を得た。
工程2:酢酸(20mL)中の産物7のスラリー(1.0g、6.5mmol)にアセト酢酸エチル(Ia)(3.4g、6.5mmol)を加え、反応混合物を12時間加熱還流した。反応混合物を25℃に冷却し、減圧下で酢酸を除去した。未精製の化合物にジクロロメタンを加えて粉砕し、8である5−メチル−2−(トリフルオロメチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−オール(1.2g、85.1%)を得た。HNMR(400MHz,DMSOD6+D20):δ5.94(s,1H),2.32(s,3H)。
工程3:塩化ホスホリル(5mL)を8(0.3g、13.7mmol)に加え、反応混合物を2時間加熱還流した。反応混合物を25℃に冷却し、減圧下で塩化ホスホリルを除去した。破砕した氷の上で未精製の産物を急冷し、10% NaHCO溶液によって中和した後、酢酸エチルによって抽出した(2×5mL)。合わせた有機層をブライン溶液によって洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。15〜25%の石油エーテルおよび酢酸エチルを用いたカラムクロマトグラフィーによって未精製の産物を精製し、化合物5cである7−クロロ−5−メチル−2−(トリフルオロメチル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン(0.17g、53.1%)を得た。HNMR(400MHz,CDCl):δ7.27(s,1H),2.78(s,3H)。
工程4:エタノール(6mL)中の5cの溶液(0.1g、4.2mmol)に5−アミノ−2−トリフルオロメチルピリジン(9)(0.068g、4.2mmol)を加え、得られた混合物を50℃にて1時間加熱した。反応混合物を25℃に冷却し、減圧下で溶媒を除去した。未精製の産物をジクロロメタンに溶解させ、10% NaHCO溶液およびブライン溶液によって洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過して濃縮した。20〜40%の石油エーテルおよび酢酸エチルを用いたカラムクロマトグラフィーによって未精製の産物を精製し、化合物3である5−メチル−2−(トリフルオロメチル)−N−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン(0.064g、42%)を得た。LC−MS APCI:C13H8F6N6 362.24に対して算出;観察されたm/z[M+H]は363.2。LC−MSによる純度:99.05%。RT:2.57。LCMS(m/z):363.2(M)。HNMR(400MHz,MeOD):δ8.86(s,1H),8.17(d,J=7.00Hz,1H),7.97(d,J=8.48Hz,1H),6.81(s,1H),2.59(s,3H)。
上記の合成方法が、本発明によるトリアゾロピリミジン誘導体および/または必要な中間体を得るために適用できない場合には、当業者に公知の適切な調製方法を用いるべきである。一般に、個々のいずれの誘導体に対する合成経路も、各分子の特異的な置換基および必要な中間体が準備されていることに依存し得るが、ここで再び、このような因子は当業者に理解されるものであることを述べておく。全ての保護および脱保護の方法については、Philip J.Kocienski,“Protecting Groups”,Georg Thieme Verlag Stuttgart,2005、およびTheodora W.Greene and Peter G.M.Wuts“Protective Groups in Organic Synthesis”,Wiley Interscience,4th Edition 2006を参照されたい。本発明の化合物は、適切な溶媒を蒸発させる結晶化により、溶媒分子と結合させて分離できる。トリアゾロピリミジン誘導体の薬剤的に許容される酸付加塩は、従来法によって調製され得る。例えば、遊離塩基の溶液を、無希釈かまたは適切な溶液としての適切な酸で処理し、得られた塩を濾過または真空下での反応溶媒の蒸発によって分離してよい。薬剤的に許容される塩基付加塩は、トリアゾロピリミジン誘導体の溶液を適切な塩基で処理する類似の方法により得てよい。両タイプの塩を形成してよいか、またはイオン交換樹脂技術を用いて相互変換してもよい。
実施例2:本発明の化合物の抗マラリア活性
本発明によるトリアゾロピリミジン誘導体が、熱帯熱マラリア寄生虫を死滅させる能力および/またはその増殖を阻害する能力を、熱帯熱マラリア原虫の増殖を阻害するトリアゾロピリミジン誘導体の能力を通してアッセイする。増殖阻害アッセイは以下のとおりである:熱帯熱マラリア原虫3D7細胞を、2%(w/v)赤血球(RBC)と、20%ヒトA+型血漿(Desjardins et al.,1979,Antimicrob Agents Chemother.16,710−718)またはGibco−Invitrogen 0.5% Albumax I(Coteron et al.,2011,J.Med.Chem.,54,5540−5561)のいずれかとを補充した、Gibco−Invitrogen RPMI−1640中で増殖させた。化合物連続希釈のストックを100% DMSO中で最終濃度200×にて調製した後、培地中で20×ストックを作製した。細胞増殖を、記載に従い、SYBRグリーン法によってモニターした(Deng,et al.,2014.J.Med.Chem.,57,5381−539)。寄生虫(0.5%寄生虫血の0.19ml、0.5% HCT)を、10μLの化合物またはDMSO対照を含む96ウェルマイクロタイタープレート内にまいた(DMSOの最終濃度は0.5%)。寄生していないRBC(0.5% HCT)を対照として用いて、バックグラウンド蛍光を決定した。72時間のインキュベーション後、寄生したRBCをSYBRグリーン法によって定量化した。96ウェルプレート内で、1×PBS中の2×SYBRグリーンI溶液(20μL)を20μLの寄生虫と混合し、20分間インキュベートした後、160μLの1×PBSを加えた。BD Biosciences Acurri C6フローサイトメーターを用いて蛍光を検出し、赤血球内生活環にある熱帯熱マラリア原虫の、無性生殖による増殖段階のすべてを包含するゲート内のイベントを記録した。1ウェルあたり、最少で50,000の総イベントを記録した。寄生していないRBC対照から決定したバックグラウンドイベントを、最終カウントから差し引いた。各濃度点のデータを3通りに収集し、Graph Pad Prismにおけるlog[I]対反応−変数の勾配(4パラメータ)モデルにフィッティングさせて、50%増殖阻害(ED50)をもたらす阻害剤の濃度を決定した。
本発明の化合物はまた、表示する種の組換えDHODHに対する抑制活性についても評価した。組換え酵素を産生し、E.coliからHis6融合タンパク質として精製した後、これを記載に従ってNi+2−アガロースクロマトグラフィーにより精製した。阻害剤のIC50を決定するための定常状態速度論アッセイを、記載されるように、600nm(e=18.8mM−1cm−1)にて追跡される、CoQの最終酸化を2,6−ジクロロインドフェノール(DCIP)の還元に連関させた色素に基づくアッセイによって行った(Baldwin et al.,2002,J.Biol.Chem.,277,41827−41834およびDeng et al.,2014.J.Med.Chem.,57,5381−539)。
96ウェルプレートフォーマットのSynergy H1ハイブリッドプレートリーダーを用い、28℃にて、200μlの最終アッセイ量によって、データを収集した。DCIPのモル吸光係数を用い、速度データ(v)をμモル数/分に変換した。DMSOを用いて化合物の原液を調製した。最初に100mMのストックを調製し、これをDMSO中での3倍連続希釈に用いた。アッセイミックス中で最終濃度となるように、アッセイ緩衝液中でDMSOストックの1:100希釈を行った。
アッセイ条件:DHODH(ET=5〜10nM)、基質(0.2mM L−ジヒドロオロト酸および0.02mM CoQD)、DCIP(0.12mM)およびアッセイ緩衝液(100mM HEPES、pH8.0、150mM NaCl、10%グリセロール、0.1% Triton)、20℃にて行う。本発明の化合物の濃度を3倍連続希釈によって変化させた(0.01〜100μM)。すべてのデータは3通りに収集した。
阻害剤を含まない対照に比較したパーセント阻害を決定し(v/v×100)、データはlog[I]対応答(3パラメータ)方程式である(Y=Bottom+(Top−Bottom)/(1+10^((X−LogIC50))))にフィッティングさせるか、またはIC50>10μMである本発明の化合物のデータについては標準IC50方程式である(Y=Ymax/(1+(X/IC50)))にフィッティングさせた。フィッティングはGraph Pad Prismにおいて行い、IC50を決定した。報告したエラーはフィッティングの95%信頼区間または平均の標準偏差を表す。3D7、pfDHODH、ヒトDHODH(h)、マウスDHODH(m)、ラットDHODH(r)およびイヌDHODH(d)に対する活性を以下の表1に示す。本発明の化合物の抗マラリア活性を、熱帯熱マラリア原虫に対して幾らかの抑制活性を示すと報告されている他のトリアゾロピリミジン(国際公開公報第2011/041304号)および密接に関連する構造をもつ幾つかの化合物と比較した。
実施例3:本発明の化合物の水溶解度
比濁法によって水溶解度を推定した。DMSO中で濃縮原液を調製し、pH6.5 リン酸緩衝液または0.01M HCl(約pH2.0)によって希釈して、DMSOの最終濃度を1%にした。次に、以前の記載に従い、サンプルを比濁法によって分析して、溶解度の範囲を決定した(Bevan,et al.,2000,Anal.Chem.,72,1781−1787)。溶解度の結果を以下の表1に示す。
Figure 2018509437
実施例4:本発明による化合物の、マラリアに対するin vivoでの有効性
SCIDマウスを用いた熱帯熱マラリア原虫モデルを用いて、本発明によるトリアゾロピリミジン誘導体のマラリアへの有効性をin vivoで示した。簡単に述べると、記載に従ってヒト赤血球を移植したNOD−scid IL−2Rγ欠損(NSG)マウス(Jackson Laboratory、米国)(23〜36g)を、静脈内注射によって、GlaxoSmithkline Tres Cantos(スペイン)において産生した20×10の熱帯熱マラリア原虫 Pf3D70087/N9)に感染させた。ビヒクル中の化合物(クロロキンの生理食塩水溶液;トリアゾロピリミジン類似体に対しては、水中の0.5%w/v カルボキシメチルセルロースナトリウム、0.5%v/v ベンジルアルコール、0.4%v/v Tween80)を経口投与した。0.5ないし75mg/kg(遊離塩基相当)の範囲である標的用量の化合物を、感染後3日目から投与開始した。処方濃度を測定して、実際の投与用量を得た。Jimenez−Diaz,2009,Antimicrobial agents and chemotherapy,53,4533−4536の記載に従い、フローサイトメトリーによって寄生虫血をモニターし、有効用量(ED90)を算出した。本発明の幾つかの化合物の結果を以下の表2に示す。
Figure 2018509437
結論としてこれらのデータは、本発明の化合物が、改良されたか、または良好な溶解性を有する一方で、in vivoでの有効性と、プラスモジウム酵素に対する、哺乳類酵素をしのぐ良好な選択性を保持することを示している。
実施例5:本発明による化合物の、マラリアに対するex vivoでの有効性
熱帯熱マラリア原虫および三日熱マラリア原虫株の間での比較的活性を評価するため、ティミカ(パプア、インドネシア)にて診療所に来診した患者から分離したプラスモジウム属を用いた、ex vivo寄生虫アッセイにおいて化合物を試験した。この地域の寄生虫は、クロロキンのような標準的な抗マラリア薬に対して耐性である。三日熱マラリア原虫はin vitroで培養できないため、ex vivoアッセイが、薬物感受性を評価するための唯一の方法である。この試験への動員に適するのは、2000ないし80,000μl−1の寄生虫血を有する患者である。静脈穿刺によって血液を採取して、宿主の白血球細胞を除去し、ヘマトクリット血中の感染赤血球をex vivo試験に用いた。以前の記載に従って、薬物感受性を測定した(Russell et al.,2008,Antimicrobial Agents Chemother.,52,1040−1045;Marfurt et al.,2011,Antimicrobial Agents Chemother.,55,961−966;Marfurt et al.,2011,Antimicrobial Agents Chemother.,55,4461−4464)。簡単に述べると、RPMI 1640培地プラス10%AB+ヒト血清(熱帯熱マラリア原虫)またはマッコイ5A培地プラス20%AB+ヒト血清(三日熱マラリア原虫)からなる、2%ヘマトクリット血混合物の200μlを、抗マラリア化合物の2倍連続希釈を含む、薬物を予め添加したプレートの各ウェルに加えた。キャンドルジャーを用い、寄生虫を37℃にて35〜56時間成熟させた。薬物を含まない対照ウェルで、リングステージの寄生虫の40%が、成熟したシゾントステージに達した時点で、インキュベーションを中止した。各ウェルに形成された厚い血液の膜を5%ギムザ液で30分間染色した後、顕微鏡検査を行った。無性生殖段階の寄生虫200あたりのシゾント数を決定し、対照ウェルに対して標準化した。データを非線形回帰(WinNonLn 4.1)によって解析し、抑制性シグモイドEmaxモデルを用いてIC50を決定した。このモデルでは、化合物1が、熱帯熱マラリア原虫および三日熱マラリア原虫の両方に対して同等の活性を示したが、参照4の化合物はそうではなかったため、三日熱マラリア原虫の治療には高用量を必要とすることが予想され得る。注記として、このアッセイでは、DHODH阻害剤のIC50が、標準的な72時間の増殖アッセイよりも高いが、これはアッセイ時間が短いことを反映したものと考えられる。結果を以下の表3に示す。
Figure 2018509437
品質管理(QC)手順
クロロキン耐性株K1およびクロロキン感受性株FC27を用いたシゾント成熟アッセイ(2つの独立した実験)を行うことによって、薬物プレートの品質を保証した。顕微鏡スライド読み取りのQCに関しては、1分離株あたり、無作為に選択した2種の薬物について、第2の顕微鏡検査者が読み取りを行った。2人の顕微鏡検査者による生データが、選択した薬物のIC50の推定において大きく異なった場合には、第2の読み取り者によるアッセイ全体(すなわちすべての標準薬物および実験化合物)の再読み取りを行い、結果を比較した。必要に応じ、熟練した顕微鏡検査者が行う第3の読み取りによって、相違する結果を解決した。

Claims (18)

  1. 式(I)で表されるトリアゾロピリミジン誘導体:
    Figure 2018509437
    (式中、RはハロゲンおよびHから選択され、RはFおよびC〜Cアルキルから選択される)
    およびそのいずれかの薬剤的に許容される塩、水和物、溶媒和物、多形体、互変異性体、幾何異性体、または光学活性異性体。
  2. がHである、請求項1に記載のトリアゾロピリミジン誘導体。
  3. がFである、請求項1に記載のトリアゾロピリミジン誘導体。
  4. がCHである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のトリアゾロピリミジン誘導体。
  5. がFである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のトリアゾロピリミジン誘導体。
  6. 以下の群:
    2−(1,1−ジフルオロエチル)−5−メチル−N−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン;
    2−(1,1−ジフルオロエチル)−6−フルオロ−5−メチル−N−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン;および
    5−メチル−2−(トリフルオロメチル)−N−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン、
    その薬剤的に許容される塩、水和物、溶媒和物、多形体、互変異性体、幾何異性体、または光学活性異性体から選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載のトリアゾロピリミジン誘導体。
  7. 2−(1,1−ジフルオロエチル)−5−メチル−N−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン、その薬剤的に許容される塩、水和物、溶媒和物、多形体、互変異性体、幾何異性体、または光学活性異性体である、請求項1に記載のトリアゾロピリミジン誘導体。
  8. 薬剤として使用するための、請求項1〜6のいずれか一項に記載のトリアゾロピリミジン誘導体。
  9. 少なくとも1つの、請求項1〜6のいずれか一項に記載のトリアゾロピリミジン誘導体またはその薬剤的に許容される塩、およびその薬剤的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤を含む医薬組成物。
  10. 抗マラリア性の共薬剤をさらに含む、請求項9に記載の医薬組成物。
  11. 前記共薬剤が、アルテミシニン、すなわちアルテミシニンおよびその誘導体(例えばアーテメータまたはジヒドロアルテミシニン)、クロロキン、キニーネ、メフロキン、アモジアキン、アトバコン/プログアニル、ドキシサイクリン、ルメファントリン、ピペラキン、ピロナリジン、ハロファントリン、ピリメタミン−スルファドキシン、プリマキン、キナクリン、ドキシサイクリン、アトバコン、プログアニル塩酸塩、ピペラキン、フェロキン、タフェノキン、アーテロレーン、スピロ[3H−インドール−3,1’−[1H]ピリド[3,4−b]インドール]−2(1H)−オン、5,7’−ジクロロ−6’−フルオロ−2’,3’,4’,9’−テトラヒドロ−3’−メチル−(1’R,3’S)−](CAS登録番号:1193314−23−6)、硫黄、[4−[[2−(1,1−ジフルオロエチル)−5−メチル[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]アミノ]フェニル]ペンタフルオロ−](CAS登録番号:1282041−94−4)、モルホリン、4−[2−(4−シス−ジスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[1,2,4]トリオキソラン−5’,2’’−トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン]−4−イルフェノキシ)エチル]−](CAS登録番号:1029939−86−3)、[3,3’−ビピリジン]−2−アミン、5−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−6’−(トリフルオロメチル)−(CAS登録番号:1314883−11−8)、エタノン、2−アミノ−1−[2−(4−フルオロフェニル)−3−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−5,6−ジヒドロイミダゾ[1,2−a]ピラジン−7(8H)−イル]−(CAS登録番号:1261109−90−3)から選択される、請求項10に記載の医薬組成物。
  12. マラリアの予防または治療に使用するための、請求項1〜6のいずれか一項に記載のトリアゾロピリミジン誘導体。
  13. 以下のとおり、式(5b)のトリアゾロピリミジンを、5−アミノ−2−トリフルオロメチルピリジンの存在下に反応させる工程を含んでなる、RがFで、RがCHである式(I)の化合物を調製するための方法。
    Figure 2018509437
  14. 以下のとおり、式(4b)のトリアゾロピリミジンを、POClの存在下に反応させて式(5b)の中間体を導く工程を含んでなる、RがFで、RがCHである式(I)の化合物を調製するための方法。
    Figure 2018509437
  15. 2−(1,1−ジフルオロエチル)−6−フルオロ−5−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−オールである中間体。
  16. 7−クロロ−2−(1,1−ジフルオロエチル)−6−フルオロ−5−メチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジンである中間体。
  17. 患者におけるマラリアを予防および/または治療するための方法であって、請求項1〜6のいずれか一項に記載の誘導体またはその医薬製剤を、それを必要とする患者に投与することを含んでなる、方法。
  18. 前記誘導体が抗マラリア性の共薬剤と組み合わせて投与される、請求項17に記載の方法。
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