JP6529983B2 - マラリアの予防又は治療に有用なトリアミノピリミジン化合物 - Google Patents

マラリアの予防又は治療に有用なトリアミノピリミジン化合物 Download PDF

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Description

本発明は、トリアミノピリミジン化合物、その医薬組成物及びその使用法に関する。更に、本発明は、マラリア原虫(plasmodium species)に起因する寄生虫感染症の治療法に関する。
マラリアは、赤血球に感染し、赤血球を破壊するプラスモディウム属の寄生原虫に起因し、熱、重篤な貧血、脳マラリアの原因となり、治療しなければ死に至る。熱帯熱マラリア原虫は、サハラ砂漠以南のアフリカでは主な種であり、年間、約60万人の死に関与している。アフリカでは、5歳未満の子供や妊婦にとってこの疾患は最も脅威である。三日熱マラリア原虫は、世界に蔓延するマラリアの原因の25〜40%となっており、特に、南アジア及び東南アジア、中央アメリカ及び南アメリカにおいてマラリアの原因となっている。ヒトに感染することが知られている他の主な3種は、卵形マラリア原虫、二日熱マラリア原虫、及び四日熱マラリア原虫である。
いったん感染すると、治療するのが困難であり、かつ病院及び地域環境から根絶するのが困難な耐性菌株が発生するので、マラリアの原因となることが知られているマラリア原虫、例えば、熱帯熱マラリア原虫及び三日熱マラリア原虫は特に重要である。このような菌株の例は、熱帯熱マラリア原虫のクロロキン耐性、ピリメタミン耐性、アルテミシニン耐性菌株である。
マラリアは、多くの開発途上国で蔓延している疾患である。世界の人口の約40%が、マラリアが流行している国に住んでおり、毎年約2億4700万人がこの疾患に苦しんでいる。
従って、蔓延した多剤耐性寄生虫の脅威を克服するために、特に新規作用機序のいずれかを有し、及び/又は新規な薬理作用基を含有する抗マラリア剤の開発が急務である。本発明は、マラリアの管理及び治療と関連する、当該技術分野における、このような欠点に対処することを目的とする。
本発明によれば、出願人は、ここに抗マラリア剤として作用する能力を有する化合物を発見した。本発明は、式(I):
(式中、HAR、R、R、R、R、R及びRは以下に定義する通りである)の化合物及びその薬学的に許容される塩を提供する。
また、本発明は、式(I)の化合物の製造方法、それを活性成分として含有する医薬組成物、医薬としてのその使用、そのような化合物の使用法、ヒトのような温血動物におけるマラリアの予防及び治療のための医薬の製造におけるそれらの使用を提供する。
典型的な式(I)の化合物は、有益な特性、代謝特性、毒物学的特性、及び/又は薬理学的特性を有すると期待される。
本発明は、式(I)の化合物:
(式中、HARは、以下の基
から選択される5員のヘテロアリール環であり、
は、各出現ごとに独立してH、C1−6アルキル、CF及びC−Cシクロアルキルから選択され;
は、各出現ごとに独立してハロ、−CN及びC1−6アルキルから選択され;
は、各出現ごとにH、C1−6アルキル、C−Cシクロアルキル及びCFから選択され;
は、各出現ごとに独立してH及びC1−6アルキルから選択され;
は、各出現ごとに独立してH及びC1−6アルキルから選択され;
は、各出現ごとに独立してH及びC1−6アルキルから選択される)、並びにその錯体、水和物、溶媒和物、多形体、互変異性体、幾何異性体、光学活性体、又は薬学的に許容される塩を提供する。
ある実施態様では、Rはメチルである。
他の実施態様によれば、Rはハロゲンである。
ある実施態様では、Rは、フッ素、塩素及びCNから選択される。
更なる実施態様によれば、RはF又はClである。
他の実施態様によれば、Rは、シクロブチル又はシクロプロピル等のC−Cシクロアルキルである。
他の実施態様によれば、Rは、シクロプロピルである。
他の実施態様によれば、Rは、エチル等のC1−6アルキルである。
ある実施態様では、Rは、シクロブチル、エチル及びシクロプロピルから選択される。
他の実施態様によれば、RはHである。
他の実施態様によれば、Rは、メチル等のC1−6アルキルである。
ある実施態様では、Rは、水素及びメチルから選択される。
ある実施態様では、Rは水素である。
他の実施態様によれば、RはHである。
他の実施態様によれば、Rは、メチル等のC1−6アルキルである。
ある実施態様では、Rは、水素及びメチルから選択される。
ある実施態様では、HARは以下の基から選択される。
他の実施態様によれば、HARは
から選択される。
他の特定の実施態様によれば、式(I)の化合物が提供され、式において、Rはメチルであり;Rは、フッ素、塩素及びCNから選択され;Rは、シクロブチル、エチル及びシクロプロピルから選択され;Rは、水素及びメチルから選択され;Rは水素であり;Rは、水素及びメチルから選択され;HARは以下の基から選択される。
本明細書において、Cx−yアルキル等のように用語において使用される接頭辞Cx−y(ここで、x及びyは整数である)は、基内に存在する炭素原子の数値範囲を示し;例えば、C1−6アルキルは、Cアルキル(メチル)、Cアルキル(エチル)、Cアルキル(プロピル及びイソプロピル)、及びCアルキル(ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、及びt−ブチル)を含む。
特に示さない限り、基の結合原子は基の任意の適切な原子であってもよく;例えば、プロピルはプロパ−1−イル及びプロパ−2−イルを含む。
アルキル−本明細書で用いられる場合、「アルキル」という用語は、特定数の炭素原子を有する直鎖及び分岐鎖の飽和炭化水素基を意味する。「プロピル」等の個々のアルキル基への言及は直鎖バージョンのみに特異的であり、「イソプロピル」等の個々の分岐鎖アルキル基への言及は分岐鎖バージョンのみに特異的である。一態様では、「C1−6アルキル」はメチルであってもよい。
シクロアルキル−本明細書で用いられる場合、「シクロアルキル」という用語は、3〜12個の環原子を含む、1個以上の−CH−基が相当数の−C(O)−基で置換されていてもよい飽和、部分的飽和、又は不飽和の、単環式又は二環式炭素環を意味する。「シクロアルキル」の具体例としては、アダマンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、インダニル、ナフチル、オキソシクロペンチル、1−オキソインダニル、フェニル、及びテトラリニルが挙げられるが、これらに限定されない。
3〜6−員のシクロアルキル
一態様では、「シクロアルキル」は「3〜6員のシクロアルキル」であってもよい。本明細書で用いられる場合、「3〜6員のシクロアルキル」という用語は、3〜6個の環原子を含む、−CH−基が相当数の−C(O)−基で置換されていてもよい飽和、部分的飽和、又は不飽和の単環式炭素環を意味する。「3〜6員のシクロアルキル」の具体例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、オキソシクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、及びフェニルが挙げられる。
ハロ−本明細書で用いられる場合、「ハロ」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードを含む、一態様では、「ハロ」という用語は、フルオロ、クロロ及びブロモを意味する場合がある。他の態様では、「ハロ」という用語は、フルオロ及びクロロを意味する場合がある。他の態様では、「ハロ」という用語はフルオロを意味する場合がある。
有効量−本明細書で用いられる場合、「有効量」という表現は、症状、及び/又は治療すべき病状を有意かつポジティブに緩和する(例えば、ポジティブな臨床反応)のに十分な化合物又は組成物の量を意味する。医薬組成物に使用するための活性成分の有効量は、治療される特定の病状、病状の重症度、治療期間、併用療法の性質、使用される特定の活性成分、利用される特定の薬学的に許容される賦形剤/担体、投与経路、及び/又は 主治医の知識及び専門的意見の範囲内の因子によって変化するであろう。
薬学的に許容される−本明細書で用いられる場合、「薬学的に許容される」という用語は、妥当なベネフィット/リスク比に見合った、過剰毒性、刺激、アレルギー反応、又は他の問題若しくは合併症を有しない、ヒト及び動物の組織と接触して使用するのに好適な、適切な医療判断の範囲内の化合物、材料、組成物、及び/又は剤形を意味する。
本発明は、本発明の化合物の、薬学的に許容される塩、錯体、水和物、溶媒和物、又は多形体、互変異性体、幾何異性体、光学活性体、及び薬剤的に活性のある誘導体も包含する。そうでないと明確に記載されていない限り、本発明は、このような可能性のある全てのジアステレオマー、並びにそれらのラセミ混合物、実質的に純粋な分割されたエナンチオマー、すべての可能性のある幾何異性体、及び、これらの薬学的に許容可能な塩を含む。立体異性体の混合物、並びに単離された特定の立体異性体もまた含まれる。このような化合物の調製に用いられる合成手法の過程において、又は当業者に公知であるラセミ化又はエピマー化手法の使用において、このような手法の生成物は立体異性体の混合物である可能性がある。
「マラリア」という用語は、マラリア原虫による感染と関連する疾患及び病状を含む。
本明細書で用いられる場合、「治療」及び「治療すること」等の用語は、一般的に、望ましい薬理学的効果及び生理学的効果を得ることを意味する。この効果は、疾患、その症状又は病状を予防又は部分的に予防するという観点で予防的なものであってもよく、及び/又は疾患、病状、症状若しくはその疾患に伴う有害な影響を部分的又は完全に治癒するという観点で治療的なものであってもよい。本明細書で用いられる場合、「治療」という用語は、哺乳動物(特にヒト)の疾患の任意の治療を包含し、(a)その疾患にかかりやすいと診断される可能性があるが、まだかかっていると診断されていない被検体がその疾患を発症することを予防すること、(b)その疾患を抑制すること(即ち、進行を止めること)、又はその疾患を緩和すること(即ち、その疾患及び/又はその症状若しくは病状を退行させること)を含む。
「有効量」という用語は、「予防に有効な量」及び「治療に有効な量」を含む。
「予防に有効な量」という用語は、感染前(即ちマラリア寄生虫への暴露期間の前、最中、及び/又は直後)に投与するとき、マラリア寄生虫による疾患の可能性を抑制、減少させ、又はマラリア感染を予防し、又はマラリア寄生虫による疾患が遅れて発症するのを予防するのに有効な本発明の化合物の濃度を意味する。
「予防」という用語は、原因的予防(即ち、寄生虫の前赤内期の成長を予防することを含む抗マラリア活性)、抑制的予防(即ち、赤血球期での感染の進行を抑制することを含む抗マラリア活性)、最終的予防(即ち、肝臓内期での感染の進行を抑制することを含む抗マラリア活性)を含む。この用語は、マラリア寄生虫への暴露期間の前、最中及び/又は後に抗マラリア化合物を投与する一次予防(即ち、初期感染を予防すること)、マラリア寄生虫への暴露期間の終期及び/又は直後であるが、臨床的な症状が出る前に、抗マラリア化合物を投与する最終的予防(即ち、マラリアの臨床的症状の再発又は遅い発症を予防すること)を含む。通常、熱帯熱マラリア原虫感染には抑制的予防が用いられるが、三日熱マラリア原虫、又は熱帯熱マラリア原虫と三日熱マラリア原虫との組み合わせには、最終的予防が用いられる。
同様に、「治療に有効な量」という用語は、マラリア感染を治療するのに有効な(例えば、感染が起こった後に投与した場合には、顕微鏡試験によって血中の寄生虫数を減少させる)化合物の濃度を意味する。
本明細書で用いられる場合、「被検体」という用語は哺乳動物を意味する。例えば、本発明で想定している哺乳動物としては、ヒト等が挙げられる。本明細書で考察する化合物は命名され、及び/又はACD/Labs(登録商標)によるACD/Name、及び/又はCambridgeSoft(登録商標)によるElectronic Lab Notebookを用いて確認した。
式(I)の化合物は、適切に薬学的に許容される酸性塩又は塩基塩を形成することができ、このような場合、塩としての化合物の投与が適切である。酸付加塩の例としては、酢酸塩、アジピン酸塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重炭酸塩、硫酸水素塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、コリン、クエン酸塩、シクロヘキシルスルファミン酸塩、ジエチレンジアミン、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルタミン酸塩、グリコール酸塩、半硫酸塩、2−ヒドロキシエチルスルホン酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、ヒドロキシマレイン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、メグルミン、2−ナフタレンスルホン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、過硫酸塩、フェニル酢酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、キナ酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、スルファミン酸塩、スルファニル酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、トシレート(p−トルエンスルホン酸塩)、トリフルオロ酢酸塩、及びウンデカン酸塩が挙げられる。塩基塩の例としては、アンモニウム塩;アルカリ金属塩、例えばナトリウム、リチウム及びカリウム塩;アルカリ土類金属塩、例えばアルミニウム、カルシウム及びマグネシウム塩;有機塩基との塩、例えばジシクロヘキシルアミン塩、及びN−メチル−D−グルカミン;及びアミノ酸、例えばアルギニン、リジン、オルニチン等との塩等が挙げられる。また、塩基性窒素含有基は、メチル、エチル、プロピル及びブチルハロゲン化物等の低級アルキルハロゲン化物;ジメチル、ジエチル、ジブチル等のジアルキル硫酸塩;ジアミル硫酸塩;デシル、ラウリル、ミリスチル及びステアリルハロゲン化物等の長鎖ハロゲン化物;ベンジル臭化物等のアリールアルキルハロゲン化物によって第四級化されていてもよい。例えば、生成物の単離又は生成には、無毒性の生理学的に許容される塩が好ましいが、他の塩も有用である。
塩は、遊離塩基形態の生成物を、塩が不溶性である溶媒若しくは媒体中で、又は真空下で、若しくは凍結乾燥によって除去される水のような溶媒中で、1当量以上の適切な酸と反応させるか、あるいは既存の塩のアニオンを、好適なイオン交換樹脂における別のアニオンと交換すること等による従来の手段によって形成され得る。
式(I)の化合物は、1個以上のキラル中心及び/又は幾何異性中心を有しており、本発明は、このような全ての光学異性体、ジアステレオマー及び幾何異性体を包含すると理解される。本発明は、更に式(I)の化合物のあらゆる互変異性型に関する。
式(I)の特定の化合物は、溶媒和されていない形態ばかりでなく、溶媒和された形態、例えば水和形態で存在し得ることも理解される。本発明は、このような全ての溶媒和形態を包含することが理解される。
本発明の追加の実施態様は以下の通りである。これらの追加の実施態様は、式(I)の化合物及びその薬学的に許容される塩に関する。このような特定の置換基は、本明細書の上記又は下記で明確化される定義、請求項又は実施態様のいずれでも適宜、使用することができる。
特定の態様によれば、以下の群から選択される本発明の化合物が提供される。
他の態様では、本発明は、以下から選択される化合物、並びにその薬学的に許容される塩、錯体、水和物、溶媒和物、互変異性体、多形体、ラセミ混合物、光学活性体及び薬学的に活性な誘導体を提供する:
N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−N4−(1−メチルトリアゾール−4−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン;
N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−N4−(1,5−ジメチルピラゾール−3−イル)−5−[3−メチルピペラジン−1−イル]ピリミジン−2,4−ジアミン;
N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−N4−(1−エチル−5−メチル−ピラゾール−3−イル)−5−[3−メチルピペラジン−1−イル]ピリミジン−2,4−ジアミン;
N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−5−[3−メチルピペラジン−1−イル]−N4−(1−メチルトリアゾール−4−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン;
N2−(5−クロロ−4−シクロプロピル−6−メチル−2−ピリジル)−N4−(1,5−ジメチルピラゾール−3−イル)−5−[3−メチルピペラジン−1−イル]ピリミジン−2,4−ジアミン;
4−シクロプロピル−6−[[4−[(1,5−ジメチルピラゾール−3−イル)アミノ]−5−[3−メチルピペラジン−1−イル]ピリミジン−2−イル]アミノ]−2−メチル−ピリジン−3−カルボニトリル;
N4−(1,5−ジメチルピラゾール−3−イル)−N2−(4−エチル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−5−[3−メチルピペラジン−1−イル]ピリミジン−2,4−ジアミン;
N4−(1,5−ジメチルピラゾール−3−イル)−N2−(4−エチル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−5−[(3S)−3−メチルピペラジン−1−イル]ピリミジン−2,4−ジアミン;
N2−(4−シクロブチル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−N4−(1,5−ジメチルピラゾール−3−イル)−5−[3−メチルピペラジン−1−イル]ピリミジン−2,4−ジアミン;
N2−(5−クロロ−4−シクロプロピル−6−メチル−2−ピリジル)−5−[3−メチルピペラジン−1−イル]−N4−(2−メチルトリアゾール−4−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン;
N2−(5−クロロ−4−シクロプロピル−6−メチル−2−ピリジル)−5−[3−メチルピペラジン−1−イル]−N4−(1−メチルトリアゾール−4−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン;
N2−(5−クロロ−4−シクロプロピル−6−メチル−2−ピリジル)−5−[3−メチルピペラジン−1−イル]−N4−(2−メチルトリアゾール−4−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン;
N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−5−[3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−N4−(1,5−ジメチルピラゾール−3−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン;
N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−5−[3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−N4−(1−メチルトリアゾール−4−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン;及び
N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−5−[3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−N4−(2−メチルトリアゾール−4−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン。
特定の態様によれば、本発明の化合物はRエナンチオマーとして提供される。
特定の態様によれば、本発明の化合物は、Sエナンチオマーとして、又はラセミ混合物として提供される。
他の態様では、本発明は、以下から選択される化合物、並びにその薬学的に許容される塩、錯体、水和物、溶媒和物、互変異性体、多形体、ラセミ混合物、光学活性体及び薬学的に活性な誘導体を提供する。
例1:N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−N4−(1−メチルトリアゾール−4−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン;
例2:N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−N4−(1,5−ジメチルピラゾール−3−イル)−5−[(3R)−3−メチルピペラジン−1−イル]ピリミジン−2,4−ジアミン;
例3:N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−N4−(1−エチル−5−メチル−ピラゾール−3−イル)−5−[(3R)−3−メチルピペラジン−1−イル]ピリミジン−2,4−ジアミン;
例4:N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−5−[(3R)−3−メチルピペラジン−1−イル]−N4−(1−メチルトリアゾール−4−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン;
例5:N2−(5−クロロ−4−シクロプロピル−6−メチル−2−ピリジル)−N4−(1,5−ジメチルピラゾール−3−イル)−5−[(3R)−3−メチルピペラジン−1−イル]ピリミジン−2,4−ジアミン;
例6:4−シクロプロピル−6−[[4−[(1,5−ジメチルピラゾール−3−イル)アミノ]−5−[(3R)−3−メチルピペラジン−1−イル]ピリミジン−2−イル]アミノ]−2−メチル−ピリジン−3−カルボニトリル;
例7:N4−(1,5−ジメチルピラゾール−3−イル)−N2−(4−エチル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−5−[(3R)−3−メチルピペラジン−1−イル]ピリミジン−2,4−ジアミン;
例8:N4−(1,5−ジメチルピラゾール−3−イル)−N2−(4−エチル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−5−[(3S)−3−メチルピペラジン−1−イル]ピリミジン−2,4−ジアミン;
例9:N2−(4−シクロブチル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−N4−(1,5−ジメチルピラゾール−3−イル)−5−[(3R)−3−メチルピペラジン−1−イル]ピリミジン−2,4−ジアミン;
例10:N2−(5−クロロ−4−シクロプロピル−6−メチル−2−ピリジル)−5−[(3R)−3−メチルピペラジン−1−イル]−N4−(2−メチルトリアゾール−4−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン;
例11:N2−(5−クロロ−4−シクロプロピル−6−メチル−2−ピリジル)−5−[(3R)−3−メチルピペラジン−1−イル]−N4−(1−メチルトリアゾール−4−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン;
例12:N2−(5−クロロ−4−シクロプロピル−6−メチル−2−ピリジル)−5−[(3R)−3−メチルピペラジン−1−イル]−N4−(2−メチルトリアゾール−4−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン;
例13:N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−5−[(3R)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−N4−(1,5−ジメチルピラゾール−3−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン;
例14:N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−5−[(3R)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−N4−(1−メチルトリアゾール−4−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン;及び
例15:N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−5−[(3R)−3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−N4−(2−メチルトリアゾール−4−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン。
更なる特定の実施態様によれば、本発明は、N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−5−[3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−N4−(1,5−ジメチルピラゾール−3−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン、及びその活性代謝物、N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−N4−(1,5−ジメチルピラゾール−3−イル)−5−[3−メチルピペラジン−1−イル]ピリミジン−2,4−ジアミンから選択される化合物を提供する。
他の更なる特定の実施態様によれば、本発明は、化合物N4−(1,5−ジメチルピラゾール−3−イル)−N2−(4−エチル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−5−[3−メチルピペラジン−1−イル]ピリミジン−2,4−ジアミンを提供する。
他の更なる特定の実施態様によれば、本発明は、化合物N2−(5−クロロ−4−シクロプロピル−6−メチル−2−ピリジル)−5−[3−メチルピペラジン−1−イル]−N4−(2−メチルトリアゾール−4−イル)ピリミジン−2,4−ジアミンを提供する。
従って、一態様では、式(I)の化合物、又は医薬として使用するためのその薬学的に許容される塩が提供される。
従って、本発明の化合物は、医薬の製造、特に寄生虫の増殖を阻害するための医薬の製造に使用することができる。
従って、他の態様によれば、本発明の主題は、薬学的に許容される酸又は塩基とともに、式(I)の化合物、又は式(I)の化合物の付加塩を含有する医薬である。
上記医薬は、治療、特に全てのマラリア原虫、例えば熱帯熱マラリア原虫、三日熱マラリア原虫、四日熱マラリア原虫、卵形マラリア原虫及び二日熱マラリア原虫に起因するマラリアの治療における用途を見出した。
従って、一態様では、温血動物、例えばヒトにおけるマラリア原虫に起因する寄生虫感染症の治療のための医薬の製造における、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用が提供される。
他の態様では、温血動物、例えばヒトにおいて抗マラリア作用を示すための医薬の製造における、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用が提供される。
他の態様では、温血動物、例えばヒトにおけるマラリア原虫に起因する寄生虫感染症の治療法であって、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩の有効量を前記動物に投与することを含む方法が提供される。
他の態様では、温血動物、例えばヒトにおいて抗マラリア作用を示す方法であって、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の有効量を、前記動物に投与することを含む方法が提供される。
他の態様では、温血動物、例えばヒトにおいて、マラリアの治療及び/又は予防に使用するための式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩が提供される。
ヒトを含むほ乳動物の治療的及び予防的処置、特にマラリア原虫に起因するマラリアの治療のための式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、通常、医薬組成物として、標準的な薬務に従って製剤化される。
従って、一態様では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩と、少なくとも1種の薬学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤とを含有する医薬組成物が提供される。
他の態様では、温血動物、例えばヒトにおけるマラリア原虫に起因する寄生虫感染症の治療のための医薬の製造における式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含有する医薬組成物の使用が提供される。
他の態様では、温血動物、例えばヒトにおいて抗マラリア作用を示す医薬の製造における、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含有する医薬組成物の使用が提供される。
他の態様では、温血動物、例えばヒトにおいてマラリア原虫に起因するマラリアを治療する方法であって、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含有する医薬組成物の有効量を前記動物に投与することを含む方法が提供される。
他の態様では、温血動物、例えばヒトにおいて抗マラリア作用を示す方法であって、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含有する医薬組成物の有効量を前記動物に投与することを含む方法が提供される。
他の態様では、温血動物、例えばヒトにおいてマラリア原虫に起因するマラリアを治療するのに使用する、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含有する医薬組成物が提供される。
他の態様では、温血動物、例えばヒトにおいて抗マラリア作用を示すのに使用する、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含有する医薬組成物が提供される。
医薬組成物
ある態様では、本発明は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される希釈剤又は担体とを含有する医薬組成物を提供する。
「薬学的に許容される」という用語は、妥当なベネフィット/リスク比に見合った、過剰毒性、刺激、アレルギー反応、又は他の問題若しくは合併症を有しない、ヒト及び動物の組織と接触して使用するのに好適な、適切な医療判断の範囲内の化合物、材料、組成物、及び/又は剤形を含む。
式(I)の化合物は、安定な薬学的に許容される酸性塩又は塩基塩を形成することができ、このような場合、塩としての化合物の投与が適切である。
酸付加塩の例としては、酢酸塩、アジピン酸塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重炭酸塩、硫酸水素塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、コリン、クエン酸塩、シクロヘキシルスルファミン酸塩、ジエチレンジアミン、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルタミン酸塩、グリコール酸塩、半硫酸塩、2−ヒドロキシエチルスルホン酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、ヒドロキシマレイン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、メグルミン、2−ナフタレンスルホン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、過硫酸塩、フェニル酢酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、キナ酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、スルファミン酸塩、スルファニル酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、トシレート(p−トルエンスルホン酸塩)、トリフルオロ酢酸塩、ウンデカン酸塩が挙げられる。塩基塩の例としては、アンモニウム塩;アルカリ金属塩、例えばナトリウム、リチウム及びカリウム塩;アルカリ土類金属塩、例えばアルミニウム、カルシウム及びマグネシウム塩;有機塩基との塩、例えばジシクロヘキシルアミン塩、及びN−メチル−D−グルカミン;及びアミノ酸、例えばアルギニン、リジン、オルニチン等との塩等が挙げられる。また、塩基性窒素含有基は、メチル、エチル、プロピル及びブチルハロゲン化物等の低級アルキルハロゲン化物;ジメチル、ジエチル、ジブチル等のジアルキル硫酸塩;ジアミル硫酸塩;デシル、ラウリル、ミリスチル及びステアリルハロゲン化物等の長鎖ハロゲン化物;ベンジル臭化物等のアリールアルキルハロゲン化物によって第四級化されていてもよい。例えば、生成物の単離又は生成には、無毒性の生理学的に許容される塩が好ましいが、他の塩も有用である。
塩は、遊離塩基形態の生成物を、塩が不溶性である溶媒若しくは媒体中で、又は真空下で、若しくは凍結乾燥によって除去される水のような溶媒中で、1当量以上の適切な酸と反応させるか、あるいは既存の塩のアニオンを、好適なイオン交換樹脂における別のアニオンと交換すること等による従来の手段によって形成され得る。
本発明の組成物は、経口使用に(例えば錠剤、ロゼンジ剤、硬カプセル剤若しくは軟カプセル剤、水性若しくは油性懸濁剤、乳剤、分散性の散剤若しくは顆粒剤、シロップ剤又はエリキシル剤として)、局所使用に(例えばクリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、又は水性若しくは油性液剤若しくは懸濁剤として)、吸入による投与に(例えば微粉化散剤又は液体エアゾール剤として)、注入による投与に(例えば微粉化散剤として)、又は非経口投与に(例えば静脈内、皮下、若しくは筋肉内投薬用の滅菌水性若しくは油性液剤として、又は経直腸投薬用の坐剤として)適切な形態であってよい。
本発明の組成物は、当該当技術分野において周知の、従来の医薬添加剤を使用する従来の手順によって取得することができる。従って、経口使用が意図されている組成物は、例えば、1つ又は複数の着色剤、甘味剤、香味剤及び/又は保存剤を含有し得る。
錠剤製剤のための適切な薬学的に許容される賦形剤としては、例えば、不活性希釈剤(例えば、ラクトース、炭酸ナトリウム、リン酸カルシウム又は炭酸カルシウム)、顆粒化剤及び崩壊剤(例えば、コーンスターチ又はアルギン酸、ジャガイモでん粉又はデンプングリコール酸ナトリウム);結合剤(例えば、デンプン);滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルク、ポリエチレングリコール、及びシリカ);保存剤(例えば、p−ヒドロキシ安息香酸エチル又はp−ヒドロキシ安息香酸プロピル)、及び抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸)が挙げられる。錠剤製剤は、それらの崩壊及び胃腸内での活性成分のその後の吸収を改変するために、又は万一に備えて、従来のコーティング剤及び当該技術分野で周知の手順を使用し、それらの安定性及び/又は外見を改善するために、コーティングされていなくてもコーティングされていてもいずれでもよい。
例えば、経口投与用の錠剤及びカプセルは、限定されないが、フィラー、崩壊剤及び湿潤剤のような従来の賦形剤を更に含有していてもよい。フィラーとしては、ラクトース、糖、微結晶性セルロース、トウモロコシデンプン、リン酸カルシウム、及びソルビトールが挙げられるが、これらに限定されない。
結合剤としては、シロップ、アカシア、ゼラチン、ソルビトール、トラガカント、デンプン粘液及びポリビニルピロリドンが挙げられるが、これらに限定されない。
錠剤は、当該技術分野で周知の方法によりコーティングすることができる。例えば、経口投与用の錠剤及びカプセルは、限定されないが、結合剤、フィラー、滑沢剤、崩壊剤及び湿潤剤を含む従来の賦形剤を含有していてもよい。
経口使用のための組成物は、上記活性成分が、不活性固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム又はカオリンと混合される硬質ゼラチンカプセル剤の形態であってもよく、又は上記活性成分が水又は油、例えば、ラッカセイ油、流動パラフィン若しくはオリーブ油と混合される軟質ゼラチンカプセルであってもよい。
水性懸濁物は、一般に、1種以上の懸濁剤(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニル−ピロリドン、トラガカントガム及びアカシアガム);分散剤若しくは湿潤剤(例えば、レシチン若しくはアルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンステアレート))、又はエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、又はエチレンオキシドと脂肪族アルコールとの縮合物、例えばヘプタデカエチルオキシセタノール、又はエチレンオキシドと、脂肪酸及びヘキシトールとの部分エステルとの縮合生成物(例えばポリオキシエチレンソルビトールモノオレエート)、又はエチレンオキシドと脂肪酸及びヘキシトール無水物から得られる部分エステルとの縮合生成物(例えば、ポリエチレンソルビタンモノオレエート)と一緒に、微細に粉末化された形態、又はナノ若しくは微粉化粒子の形態で上記活性成分を含む。上記水性懸濁物はまた、1種以上の保存剤(例えば、p−ヒドロキシ安息香酸エチル若しくはp−ヒドロキシ安息香酸プロピル)、抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸)、着色剤、矯味矯臭剤、及び/又は甘味剤(例えば、スクロース、サッカリン若しくはアスパルテーム)を含んでいてもよい。
油性懸濁物は、上記活性成分を、植物性油、例えば、ラッカセイ油、オリーブ油、胡麻油若しくは椰子油、又は鉱油、例えば、流動パラフィン中に懸濁することによって製剤化することができる。上記油性懸濁物はまた、濃化剤、例えば、蜜蝋、固形パラフィン若しくはセチルアルコールを含んでいてもよい。甘味剤、例えば、上記に示されるもの、及び矯味矯臭剤は、口に合う経口調製物を提供するために添加することができる。上記組成物は、アスコルビン酸のような抗酸化剤の添加によって、保護され得る。
水の添加による水性懸濁物の調製に適している分散性の散剤及び顆粒剤は、一般に、分散剤又は湿潤剤、懸濁剤、及び1種以上の保存剤と一緒に、活性成分を含む。適切な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤は、前記で言及されたものによって例示される。更なる賦形剤、例えば、甘味剤、矯味矯臭剤及び着色剤もまた、存在し得る。
本発明の医薬組成物はまた、水中油型エマルジョンの形態であってもよい。その油相は、植物性油(例えば、オリーブ油又はラッカセイ油)、又は鉱油(例えば、流動パラフィン)、又はこれらのうちのいずれかの混合物であってもよい。適切な乳化剤は、例えば、天然に存在するガム(例えば、アカシアガム又はトラガカントガム)、天然に存在するホスファチド(例えば、ダイズ、レシチン、脂肪酸とヘキシトール無水物とから得られるエステル又は部分エステル(例えば、ソルビタンモノオレエート)及び上記部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)であってもよい。上記エマルジョンはまた、甘味剤、矯味矯臭剤及び保存剤を含んでいてもよい。
シロップ剤及びエリキシル剤は、甘味剤、例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、アスパルテーム又はスクロースとともに処方される場合があり、粘滑剤、保存剤、矯味矯臭剤及び/又は着色剤を含んでいてもよい。
上記薬学的組成物はまた、無菌の注射用水性懸濁物又は油性懸濁物の形態であってもよく、これらは、適切な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤(これらは、上記で言及されている)のうちの1種以上を用いて、公知の手順に従って処方することができる。無菌の注射用調製物はまた、非毒性の非経口的に受容可能な希釈剤又は溶媒中の、無菌の注射用溶液又は懸濁物(例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液)であってもよい。
吸入による投与のための組成物は、上記活性成分を、微細に分割した固体を含むエアロゾル又は液滴のいずれかとして分散させるように配置された従来の加圧エアロゾルの形態であってもよい。従来のエアロゾルプロペラント(例えば、揮発性フッ素化炭化水素又は炭化水素)を使用することができ、上記エアロゾルデバイスは、活性成分の計量された量を分与するように都合良く配置されている。
投与のための組成物はリポソーム製剤として製剤化してもよい。リポソーム製剤は、興味のある細胞又は角質層に浸透し、細胞膜と融合し、リポソームの内容物を細胞に送達するリポソームを含み得る。他の適切な製剤はニオソームを使用し得る。ニオソームは、大部分が非イオン製脂質からなり、その一部の形態が角質層を通して化合物を輸送するのに有効なリポシームに類似する脂質小胞である。
投与のための組成物は、移植又は筋肉内注射として投与することのできるデポ製剤として製剤化してもよい。組成物は、適切な高分子材料又は疎水性材料(許容される油中のエマルションとして)、イオン交換樹脂、又は難溶性誘導体とともに製剤化することができる。
本発明の化合物は、徐放性製剤中で、又は徐放性薬物送達システムから投与することもできる。
製剤に関する更なる情報、薬物送達、並びに加工技術については、読者は、本明細書に参照として組み入れられる、Remington’s Pharmaceutical Sciences (第21版,2005,University of the sciences in Philadelphia,Lippincott William & Wilkins or in The Science and Practice of Pharmacy (Remington:The Science & Practice of Pharmacy),第22版,2012,Lloyd,Ed.Allen,Pharmaceutical Pressを参照すべきである。
単一剤形を製造するために1種又は複数の賦形剤と組み合わされる活性成分の量は、被治療者及び具体的な投与経路によって必然的に異なる。例えば、ヒトに経口投与するための製剤は、例えば、組成物全体の約5〜約98重量%の間で異なり得る適切かつ使いやすい量の賦形剤と組み合された、0.5mg〜4gの活性成分を通常含有する。投与単位剤形は、約1mg〜約500mgの活性成分を通常含有する。投与経路及び投与法に関する更なる情報については、Comprehensive Medicinal Chemistry (Corwin Hansch;Chairman of Editorial Board),Pergamon Press 1990の第5巻、25.3章、及びRemington’s Pharmaceutical Sciences(上述)を参照されたい。
上述したように、特定の疾病状態の治療的又は予防的治療のために必要な投与量の大きさは、治療される宿主、投与の経路及び治療される病気の重篤度によって必然的に変化する。好ましくは1〜25mg/kgの範囲の日量を使用する。従って、最適投与量は、いずれもの特定の患者を治療する医師によって決定され得る。
医薬組成物、工程、方法、使用、医薬及び製造のいずれにおいても、本明細書において特徴付けられ、本発明の化合物の他のあらゆる態様も本明細書に記載される。
投与経路
本発明の組成物は、限定されないが、経口、非経口、舌下、経皮、経膣、経直腸、経粘膜、局所的、吸入によって、口腔もしくは経鼻投与によって、又はこれらの組み合わせを含む任意の方法で投与することができる。本発明の組成物は、インプラントの形態で投与してもよく、これにより、組成物をゆっくりと放出させることができ、さらに、ゆっくりと制御された静脈輸液を行うことができる。好ましい実施態様では、本発明のトリアミノピリミジン誘導体は、経口投与される。
特定の実施態様では、本発明の化合物は、約1mg〜1,500mg、例えば約200〜700mgの投与量でヒトに投与される。更に特定の実施態様では、本発明の化合物は、600mg未満(例えば約260mg〜約520mg)の投与量で投与される。
本発明を以下の実施例によってさらに説明するが、決して本発明の範囲を限定することを意図したものではない。
単回投薬又は複数回投薬として個人に投与される投薬量は、薬物動態特性、患者の病状及び特徴(性別、年齢、体重、健康状態、身長)、症状の程度、現在行っている治療、治療頻度、及び望ましい効果等の因子に基づいて変化するであろう。
併用
本明細書に記載の本発明の化合物は、単独療法として適用してもよく、本発明の化合物に加え、1種以上の他の薬剤及び/又は治療法を含んでもよい。このような共療法は、個々の治療成分の同時、連続的又は別個の投与によって達成することができる。投与が連続的又は別個である場合、併用の有益な効果を失うような第2成分の投与の遅れがあってはならない。
本発明の特定の実施態様によれば、本発明の化合物及びその医薬製剤は、マラリアの治療に有用な補助剤と併用して投与することができる。適切なクラス及び薬剤としては、マラリアの治療及び予防に有用な1種以上の抗マラリア剤、例えば、アルテミシニン又はアルテミシニン誘導体(例えばアルテメテル又はジヒドロアルテミシニン)、クロロキン、メフロキン、キニン、アトコン/プログアニル、ドキシサイクリン、ヒドロキシクロロキン、ハロファントリン、ピロナリジン、ルメファントリン、ピリメタミン−スルファドキシン及びピペラキンが挙げられる。
また、アモジアキン、アトバコン、プログアニル塩酸塩、スピロ[3H−インドール−3,1’−[1H]ピリド[3,4−b]インドール]−2(1H)−オン(CAS登録番号:1193314−23−6),5,7’−ジクロロ−6’−フルオロ−2’,3’,4’,9’−テトラヒドロ−3’−メチル−,(1’R,3’S)−]、イオウ、[4−[[2−(1,1−ジフルオロエチル)−5−メチル[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]アミノ]フェニル]ペンタフルオロ−](CAS登録番号:1282041−94−4)、モルホリン、及び4−[2−(4−シス−ジスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[1,2,4]トリオキソラン−5’,2’’−トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン]−4−イルフェノキシ)エチル]−] (CAS登録番号:1029939−86−3)が挙げられる。
本発明との関連で有用な、更なる補助剤は、キナクリン、プリマキン、タフェナキン、ドキシサイクリン、フェロキン、及びアルテロランから選択される。
本発明は、本発明の化合物又はその医薬製剤が、マラリアの治療に有用な他の治療計画又は補助剤の前、同時又は連続的に有効量で個体に投与される、本発明による、本発明の少なくとも1種の化合物、又は医薬製剤の投与を包含する。前記補助剤と同時に投与される、本発明の化合物又はその医薬製剤は、同一か異なる組成物において、同一か異なる投与経路により、投与することができる。
患者
一実施態様では、本発明における患者はマラリアを患っている患者である。他の実施態様では、本発明における患者は、マラリア原虫に感染するリスクが高い患者である。他の実施態様では、本発明における患者は熱帯熱マラリアに感染するリスクが高い患者である。他の実施態様では、本発明における患者は三日熱マラリアに感染するリスクが高い患者である。
本発明における使用
一実施態様では、本発明は、マラリアの治療又は予防のための医薬組成物の製造のための、本明細書に記載の式(I)の化合物、並びにその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、多形体、互変異性体、幾何異性体、光学活性体、又は薬学的に許容される塩の使用を提供する。
他の実施態様では、本発明は、患者におけるマラリアの予防又は治療方法を提供する。該方法は、予防又は治療を必要とする患者に、本発明の化合物、その薬学的に許容される塩若しくは薬学的に活性な誘導体、又はその医薬製剤の有効量を投与することを含む。
他の実施態様では、本発明は、マラリアの治療又は予防に使用するための、本発明の化合物、並びにその薬学的に許容される塩若しくは薬学的に活性な誘導体、又は医薬製剤を提供する。
他の実施態様では、本発明は、本発明の化合物の使用、又は本発明の化合物がマラリアの治療に有用な補助剤を併用して投与される本発明の方法を提供する。
他の実施態様では、本発明は、マラリアの治療に有用な補助剤を併用して本発明の化合物を含有する医薬組成物を提供する。
本発明の化合物及び組成物は、細胞を、少なくとも1種の本発明の化合物と接触させることを含む、細胞内で寄生虫感染症を不活性化するための方法において使用することができる。特定の実施様態によれば、例えばヒト細胞の赤血球のような霊長類細胞である。
方法
他の実施態様では、本発明は、パラジウム触媒アミノ化条件下(例えば、触媒として9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムを使用し)、以下のように式(IV)の誘導体を式(V)の誘導体と反応させ、式(X)の中間体へと導く工程を含む、式(I)の化合物の製造方法を提供する。
(式中、Rは保護基(例えば、Boc)である)。
他の実施態様では、本発明は、酸性条件下(例えば、4N塩酸又はトリフルオロ酢酸を使用し)、式(X)の誘導体を反応させ、式(I)の化合物へと導く工程を含む、式(I)の化合物の製造方法を提供する。
(式中、Rは保護基(例えば、Boc)である)。
更なる任意の工程において、式(I)の化合物(式中、R=H)は、還元的アミノ化条件下、更に式(I)の化合物(式中、R=アルキル)に変換される。
他の実施態様では、本発明は、パラジウム触媒アミノ下条件下(例えば、触媒として、9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムを使用し)、以下のように式(IV)の誘導体を式(V)の誘導体と反応させ、式(X)の中間体へと導く工程を含む、式(I)の化合物の製造方法を提供する:
(式中、RはRであり、Rはアルキルである)。
他の実施態様では、本発明は、式(IV)の中間体を提供する。
(式中、R、R及びHARは明細書に定義された通りであり、Rは、保護基(例えば、Bocである)及びRから選択される。)
他の実施態様では、前記本発明は、以下から選択される式(IV)の中間体を提供する。
tert−ブチル4−(2−クロロ−4−((1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート;
tert−ブチル4−(2−クロロ−4−((1−エチル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート;
tert−ブチル4−(2−クロロ−4−((2−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート;
tert−ブチル4−(2−クロロ−4−((1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート;及び
2−クロロ−N−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−5−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−4−アミン。
他の実施態様では、本発明は、式(X)の中間体を提供する。
(式中、R、R、R、R、R及びHARは明細書に定義された通りであり、Rは、保護基(例えば、Boc)である。)
他の実施態様では、本発明は、以下の群から選択される式(X)の中間体を提供する。
tert−ブチル4−(2−((4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−イル)アミノ)−4−((1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート;
tert−ブチル4−(2−((4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−イル)アミノ)−4−((1−エチル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート;
tert−ブチル4−(2−((4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−yl)アミノ)−4−((1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート;
tert−ブチル4−(2−((5−クロロ−4−シクロプロピル−6−メチルピリジン−2−イル)アミノ)−4−((1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート;
tert−ブチル4−(2−((5−シアノ−4−シクロプロピル−6−メチルピリジン−2−イル)アミノ)−4−((1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート;
tert−ブチル4−(4−((1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−2−((4−エチル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート;
tert−ブチル4−(4−((1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−2−((4−エチル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート;
tert−ブチル4−(2−((4−シクロブチル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−イル)アミノ)−4−((1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート;
tert−ブチル4−(2−((5−クロロ−4−シクロプロピル−6−メチルピリジン−2−イル)アミノ)−4−((2−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート;
tert−ブチル4−(2−((5−クロロ−4−シクロプロピル−6−メチルピリジン−2−イル)アミノ)−4−((1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート;及び
tert−ブチル4−(2−((3−シクロプロピル−4−フルオロ−5−メチルフェニル)アミノ)−4−((2−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート。
商業的に入手可能でない場合、上述したもののような方法のために必要な出発物質は、標準的な有機化学の技術、既知の構造的に同様な化合物の合成と類似である技術、上記に与えた参考文献中に記載又は例示されている技術から選択される方法によって製造することができる。
本明細書に記載されたような合成方法のための出発物質の多くは商業的に入手可能であり、及び/又は科学文献に広く報告されており、又は前記科学文献に報告されている方法を適応し、商業的に入手可能な化合物から製造することができる。読者は、反応条件及び試薬の一般的指導に関して、Advanced Organic Chemistry,第5版,by Jerry March and Michael Smith,published by John Wiley & Sons 2001を更に参照されたい。
本明細書中で記述した反応のいくつかにおいて、化合物中のいずれもの感受性の基を保護することが必要/好ましいことがあることも更に認識される。保護が必要であり、又は所望される場合は、このような保護のために適した方法のように、当業者にとって既知である。慣用的な保護基は、標準的な慣例(例示として、T.W.Greene,Protective Groups in Organic Synthesis,John Wiley and Sons,1991を参照されたい)又は本明細書で上述したように使用することができる。
実施例
本発明は、制約されるものではないが、以下の実施例によってここに例示され、これらにおいて、他に記述されない限り:
(i)蒸発は、真空中で回転蒸発によって行われ、仕上げ処置は、残留固体のろ過による除去の後に行った;
(ii)温度は、℃として引用される;操作は、室温、即ち通常は18〜26℃の範囲で、また他に記述しない限り、又は当業者が不活性雰囲気下で行うものでない限り、空気を除去せずに行った;
(iii)化合物を精製するためにカラムクロマトグラフィー(フラッシュ法による)を使用し、他に記述しない限り、Merck Kieselgelシリカ(品番9385)を用いて行った;
(iv)一般的に、反応の経過は、TLC、HPLC、又はLC/MSによって追跡され、反応時間は例示のためにのみ与えられる;収率は、例示のためにのみ与えられ、必ずしも得られる最大ではない;
(v)本発明の最終生成物の構造は、一般的にNMR及び質量スペクトル技術によって確認した。プロトン磁気共鳴スペクトルは、一般的に他に記述されない限り、Bruker DRX−300分光計又はBruker DRX−400分光計を使用し、それぞれ300MHz、又は400MHzの磁場強度で操作して、DMSO−dによって測定した。NMRスペクトルが複雑である場合、診断的シグナルのみが報告されている。化学シフトは、外部標準としてのテトラメチルシランからのパーツパーミリオン低磁場で報告され(δスケール)、ピークの多重度は:s、単一線;d、二重線;dd、二重線の二重線;dt、三重線の二重線;dm、多重線の二重線;t、三重線;m、多重線;br、幅広線のように示されている。高速原子衝撃(FAB)質量スペクトルデータは、一般的にエレクトロスプレーで操作されるPlatform分光計(Micromassによって供給)を用いて得、適宜に、陽イオンデータ又は陰イオンデータのいずれかを収集するか、又はSedex 75ELSDを備えたAgilent 1100系のLC/MSを使用し、適宜に陽イオンデータ又は陰イオンデータのいずれかを収集した。同位体の分離が、多重の質量スペクトルピークをもたらす分子の場合、最低質量の主要イオンが報告されている(例えば塩素が存在する場合)。逆相HPLCは、Agilent装置で、YMC Pack ODS−AQ(100×20mmの内径、S−5μの粒子の大きさ、12nmの細孔の大きさ)を用いて行った;
(vi)それぞれの中間体は、その後の段階で要求される標準まで精製され、与えられた構造が正しいことを確認するために十分な詳細さで特徴付けされた;純度はHPLC、TLC、又はNMRによって評価し、同一性は赤外分光法(IR)、質量分光法又はNMR分光法によって、適宜に決定し;
(vii)以下の略語を使用することができる:
ACN-アセトニトリル;TLC−薄層クロマトグラフィー;HPLC−高圧液体クロマトグラフィー;MPLC−中圧クロマトグラフィー;NMR−核磁気共鳴分光法;DMA ジメチルアセトアミド−DMSO−ジメチルスルホキシド;CDCl−重水素化クロロホルム;MeOD−重水素化メタノール、即ちDCOD;MS−質量分析法;ESP(又はES)−エレクトロスプレー;HBSS-ハンクス液;EI−電子衝撃;APCI−大気圧化学イオン化;THF−テトラヒドロフラン;DCM−ジクロロメタン;HPMC−ヒドロキシプロピルメチルセルロース;MeOH−メタノール;DMF−ジメチルホルムアミド;EtOAc−酢酸エチル;LC/MS−液体クロマトグラフィー/質量分析法;h−時間;minは分である;d−日;MTBD−N−メチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン;NADPH-ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸−還元型;PEG−ポリエチレングリコール;RT−室温;TEER-経上皮電気抵抗;TFA−トリフルオロ酢酸;v/v−容量/容量の比;Bocはt−ブトキシカルボニルを表わす;Cbzはベンジルオキシカルボニルを表す;Bzはベンゾイルを表す;atmは大気圧を表す;rtは室温を表す;mgはミリグラムを表す;μLはマイクロリットルを表す;mLはミリリットルを表す;Lはリットルを表す;μMはマイクロモルを表す;mMはミリモルを表す;Mはモルを表す;Nは規定濃度を表す;nmはナノメートルを表す。
本発明によれば、一般式(I)の化合物は以下の方法により製造することができる。中間体(II−xk)及び一般式(I)の合成をスキーム1、2及び3に示す。
合成スキーム1
合成スキーム2
合成スキーム3
中間体II
(R)−tert−ブチル−4−(2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
Biotageマイクロ波用バイアル中、5−ブロモピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(Ia)(24g、125.67mmol、Aldrich)及び(R)−tert−ブチル2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート(37.8g、188.50mmol、Activate Scientific)をピリジン(12mL)中に調製し、150℃で90分間マイクロ波照射した。減圧下、ピリジンを除去し、水中に注ぎ入れて懸濁液を得、これをろ過し、減圧乾燥し、(R)−tert−ブチル−4−(2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレートの固体を得た(22.00g、56.4%)。注:反応は、各2gの12バッチで行った。全てを混合し、後処理を行った。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.19 (d, J=6.78 Hz, 3 H) 1.40 (s, 9 H) 2.30 (d, J=2.83 Hz, 1 H) 2.42 (dd, J=11.30, 3.58 Hz, 1 H) 2.93 - 3.22 (m, 3 H) 3.72 (d, J=13.19 Hz, 1 H) 4.12 (br. s., 1 H) 6.73 (d, J=4.71 Hz, 1 H) 10.51 (br. s., 1 H) 11.10 (s, 1 H) MS (ES+), C14H22N4O4について(M+H)+ = 310.09.
中間体IIa
(S)−tert−ブチル−4−(2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
中間体IIaは、中間体IIに類似する方法を用い、5−ブロモピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(Aldrich)及び(S)−tert−ブチル2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート(Activate Scientific)から製造した。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.19 (d, J=6.78 Hz, 3 H) 1.40 (s, 9 H) 2.30 (d, J=2.83 Hz, 1 H) 2.42 (dd, J=11.30, 3.58 Hz, 1 H) 2.93 - 3.22 (m, 3 H) 3.72 (d, J=13.19 Hz, 1 H) 4.12 (br. s., 1 H) 6.73 (d, J=4.71 Hz, 1 H) 10.51 (br. s., 1 H) 11.10 (s, 1 H) MS (ES+), C14H22N4O4について(M+H)+ = 310.09.
中間体III
(R)−tert−ブチル4−(2,4−ジクロロピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
2Lの丸底フラスコ中、(R)−tert−ブチル4−(2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート(22g、70.89mmol、中間体II)を、オキシ塩化リン(793ml、8506.56mmol)中に調製し、褐色の懸濁液を得た。反応混合物を5〜6時間還流し、LCMSにより反応を監視し、必要な質量を確認した。減圧下、オキシ塩化リンを留去し、残留した油をTHF(250mL)及び砕いた氷(400g)で希釈し、反応混合物をpH8まで塩基性化した。反応混合物に、ジ−tert−ブチルジカルボネート(22.17mL、96.41mmol、Aldrich)を加え、室温で16時間撹拌した。反応混合物をメタノールで希釈し、ろ過して過剰の塩を除去した。減圧下、溶媒を除去し、残渣を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(500mL×3)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、溶媒を除去した。残渣をシリカゲルに供して精製し、(R)−tert−ブチル4−(2,4−ジクロロピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート(23.00g、93%)を得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.31 (d, J=6.78 Hz, 3 H) 1.37 - 1.47 (m, 9 H) 2.70 - 2.93 (m, 2 H) 3.15 - 3.29 (m, 3 H) 3.94 (d,J=13.94 Hz, 1 H) 4.33 (br. s., 1 H) 8.11 (s, 1 H) MS (ES+), C14H20Cl2N4O2について(M+H)+ = 349.
中間体IIIa
(S)−tert−ブチル4−(2,4−ジクロロピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
中間体IIIaは、中間体IIIに類似する方法を用いてIIaから製造した。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 1.31 (d, J=6.78 Hz, 3 H) 1.37 - 1.47 (m, 9 H) 2.70 - 2.93 (m, 2 H) 3.15 - 3.29 (m, 3 H) 3.94 (d,J=13.94 Hz, 1 H) 4.33 (br. s., 1 H) 8.11 (s, 1 H) MS (ES+), C14H20Cl2N4O2について(M+H)+ = 349.
中間体IVa
(R)−tert−ブチル4−(2−クロロ−4−((1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
25mLのBiotageマイクロ波バイアル中、(R)−tert−ブチル4−(2,4−ジクロロピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート(500mg、1.44mmol、中間体III)及び1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−アミン(160mg、1.44mmol、Princeton Bio.)をエタノール(10mL)中に調製し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.754mL、4.32mmol)を加え、反応物の塊を120℃で4時間、マイクロ波照射に供した。LCMSにより反応を監視し、必要な質量を確認した。反応物を冷却し、蒸発下に乾燥した後、残渣をシリカゲルによるEtOAc/ヘキサンを用いたクロマトグラフィーに供し、純粋固体の(R)−tert−ブチル4−(2−クロロ−4−((1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレートを得た(300mg、49.4 %)。MS (ES+), C19H28ClN7O2について(M+H)+= 422.20
中間体IVb
(R)−tert−ブチル4−(2−クロロ−4−((1−エチル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
中間体IVbは、中間体IVaと類似する方法を用い、1−エチル,5−メチル−1H−ピラゾール−3−アミン(ChemCollect)及び中間体IIIから製造した。収率:63.7 %, MS (ES+), C20H30ClN7O2について(M+H)+= 436.38.
中間体IVc
(R)−tert−ブチル4−(2−クロロ−4−((2−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
50mLの丸底フラスコ中、2−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−アミン塩酸塩(388mg、2.88mmol,ChemBridge)をDCM(2mL)中に調製し、氷冷しながらトリエチルアミン(200mL、1.44mol)を加え、5分間撹拌した。これを完全に蒸発させ、乾燥させた。残渣をDMF(10mL)に溶解し、氷浴を用いて冷却した。水素化ナトリウム(173mg、4.32mmol)を加え、冷却して15分間撹拌し、(R)−tert−ブチル4−(2,4−ジクロロピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート(500mg、1.44mmol、中間体III)を加えた。得られた反応混合物を室温で一晩撹拌した。LCMSにより反応を追跡し、必要な質量を確認した。DMFを蒸発させた後、懸濁液を水及び酢酸エチルで分配した。有機層を一緒にし、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して乾燥し、Combiflash(登録商標)により精製し、(R)−tert−ブチル4−(2−クロロ−4−((2−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート(180mg、30.6%)を得た。MS (ES+), C17H25ClN8O2について(M+H)+= 409.36。
中間体IVd
(R)−tert−ブチル4−(2−クロロ−4−((1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
中間体IVdは、中間体IVcに類似する方法を用い、1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−アミン塩酸塩(ChemBridge)及び中間体IIIから製造した。
収率:51 %. MS (ES+), C17H25ClN8O2について(M+H)+= 409.32。
中間体IVe
(S)−tert−ブチル4−(2−クロロ−4−((1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
中間体IVeは、中間体IVaに類似する方法を用い、1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−アミン(160mg、1.44mmol,Princeton Bio.)及び中間体IIIaから製造した。収率:49 %, MS (ES+), C19H28ClN7O2について(M+H)+= 422.20.
中間体IIb
5−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
20mLのBiotageマイクロ波用バイアル中、5−ブロモウラシル(3g、15.71mmol、Aldrich)及びN−メチルピペラジン(2.61mL、23.56mmol、Aldrich)をピリジン(15mL)中に調製し、白色の懸濁液を得た。次いで、バイアルに蓋をし、150℃で45分間のマイクロ波照射に供した。LCMSにより反応を監視し、必要な質量を確認した。減圧下、ピリジンを除去した後、残渣を酢酸エチルで粉砕し、懸濁液をろ過し、減圧乾燥し、5−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオンを暗灰色の固体として得た(3.30g,100 %)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.07 (s, 3 H) 2.43 - 2.49 (m, 4 H) 2.98 - 3.09 (m, 4 H) 7.21 (s, 1H) 10.84 (br. s., 1 H) MS (ES+), C9H14N4O2について(M+H)+ =211.09.
中間体IIIb
2,4−ジクロロ−5−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリミジン
250mLの丸底フラスコ中、5−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(3.30g、15.70mmol、中間体IIb)を、オキシ塩化リン(200mL、2145.67mmol)中に調製し、褐色の懸濁液を得た。次いで、反応物を120℃で4時間加熱した。LCMSにより反応を監視し、必要な質量を確認した。減圧下、オキシ塩化リンを除去し、濃く黒い残渣を得た。これに氷を加え、冷却下、重炭酸ナトリウムを用いてpH8まで中和した。次いで、懸濁液を、ジクロロメタン中10%のメタノールで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下、溶媒を除去して残渣を得、メタノール及びジクロロメタンを用いたCombiflash(登録商標)で精製し、2,4−ジクロロ−5−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリミジン(1.100g、28.4%)を得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ ppm 2.34 - 2.38 (s, 3 H) 2.52 - 2.63 (m, 4 H) 3.13 (br. s., 4 H) 8.64 (s, 1H) MS (ES+), C9H12Cl2N4について(M+H)+= 247.
中間体IVf
2−クロロ−N−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−5−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−4−アミン
中間体IVfは、中間体IVcに類似する方法を用い、1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−アミン塩酸塩(ChemBridge)及び中間体IIIbから製造した。収率:29.5 %. MS (ES+), C12H15ClN8について(M+H)+= 309.32.
中間体Va
6−クロロ−4−シクロプロピル−3−フルオロ−2−メチルピリジン
冷却管及び温度計を備えた100mLの三ツ口丸底フラスコ中、硫酸(1.318mL、24.73mmol)の水溶液(45mL)を調製し、シクロプロパンカルボン酸(2.129g、24.73mmol、Aldrich)、硝酸銀(1.260g、7.42mmol)を加えた。得られた懸濁液に6−クロロ−3−フルオロ−2−メチルピリジン(1.8g、12.37mmol、Matrix Scientific)を加え、白色の懸濁液を得た。混合物を70℃に加熱し、新しく調製した過硫酸アンモニウム(8.47g、37.10mmol)の水溶液(35mL)を、20分間かけて滴下して加えた。添加完了後、熱源を取り除き、二酸化炭素の発生を維持させた。TLCにより反応を監視した。次いで、混合物を冷却し、重炭酸ナトリウムを用いて中性のpHまで後処理し、化合物をジエチルエーテル(3×50mL)で抽出した。有機層を蒸発させ、粗試料2.1gを得た。粗資料を、DCM−ヘキサンを用いたシリカゲルにより精製し、6−クロロ−4−シクロプロピル−3−フルオロ−2−メチルピリジン(0.540g、23.53%)を得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 0.87 - 0.95 (m, 2 H) 1.05 - 1.15 (m, 2 H) 2.00 - 2.12 (m, 1 H) 2.38 (d, J=3.20 Hz, 3 H) 6.96 (d, J=4.71 Hz, 1 H) MS (ES+), C9H9ClFNについて(M+H)+ = 186.05.
中間体Vb
4−シクロプロピル−N−(ジフェニルメチレン)−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−アミン
6−クロロ−4−シクロプロピル−3−フルオロ−2−メチルピリジン(中間体Va、532mg、2.87mmol)を25mLの熱反応器(thermal reactor)中に調製し、トルエン(10mL)に溶解した。ベンゼンメタンイミン,アルファ−フェニル−(0.721mL、4.30mmol、Aldrich),ラセミ体の2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(71.4mg、0.11mmol、Aldrich)、酢酸パラジウム(II)(25.7mg、0.11mmol、Aldrich)及び炭酸セシウム(1401mg、4.30mmol)を加え、得られた混合物を、窒素雰囲気下、120℃で一晩還流した。LCMSにより反応を監視し、生成物の生成を確認した。得られた塊を濃縮し、Combiflash(登録商標)、それに続きギルソンHPLCにより精製し、4−シクロプロピル−N−(ジフェニルメチレン)−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−アミンの純粋な黄色のガム状物質(350mg、37.0 %)を得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 0.44 - 0.55 (m, 2 H) 0.82 - 1.02 (m, 2 H) 1.81 - 1.96 (m, 1 H) 2.25 (d, J=3.20 Hz, 3 H) 5.98 (d, J=4.90 Hz, 1 H) 7.10 (dd, J=6.59, 2.83 Hz, 2 H) 7.28 - 7.37 (m, 3 H) 7.44 - 7.60 (m, 3 H) 7.62 - 7.71 (m, 2 H) MS (ES+), C22H19FN2について(M+H)+ = 331.40.
中間体V
4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−アミン塩酸塩
50mLの丸底フラスコ中、4−シクロプロピル−N−(ジフェニルメチレン)−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−アミン(350mg、1.06mmol)を、1,4−ジオキサンの無色の溶液(10mL)中に調製した。室温で、ジオキサン中のHCl(4mL、16.00mmol)をゆっくりと加えた。反応塊を室温で2時間撹拌し、反応の完了をLCMSにより確認した。反応液を濃縮し、アセトニトリルで粉砕し、4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−アミンの白色固体を塩酸塩として得た(200mg、93%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 0.77 - 0.92 (m, 2 H) 1.14 - 1.27 (m, 2 H) 1.97 - 2.18 (m, 1 H) 2.37 (d, J=3.01 Hz, 3 H) 6.33 (d, J=5.84 Hz, 1 H) 7.49 (br. s., 2 H) 14.19 (br. s., 1H) MS (ES+), C9H11FN2について(M+H)+ = 167.12.
中間体VIa
6−クロロ−4−エチル−3−フルオロ−2−メチルピリジン
中間体VIaは、中間体Vaに類似する方法を用い、6−クロロ−3−フルオロ−2−メチルピリジン(Matrix Scientific)及びプロピオン酸から製造した。収率: 50.5% 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.18 (t, J=7.54 Hz, 3 H) 2.26 (d, J=1.13 Hz, 3 H) 2.63 - 2.81 (m, 2 H) 7.36 (d, J=4.71 Hz, 1 H). MS (ES+), C8H9ClFNについて(M+H)+ = 174.12.
中間体VIb
N−(ジフェニルメチレン)−4−エチル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−アミン
中間体VIbは、中間体Vbに類似する方法を用い、中間体Vaから製造した。収率: 28% 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.18 (t, J=7.54 Hz, 3 H) 2.26 (d, J=1.13 Hz, 3 H) 2.63 - 2.81 (m, 2 H) 5.98 (d, J=4.90 Hz, 1 H) 7.10 (dd, J=6.59, 2.83 Hz, 2 H) 7.28 - 7.37 (m, 3 H) 7.44 - 7.60 (m, 3 H) 7.62 - 7.71 (m, 2 H) MS (ES+), C21H19FN2について(M+H)+ = 319.12.
中間体VI
4−エチル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−アミン塩酸塩
中間体VIは、中間体Vに類似する方法を用い、中間体VIbから製造した。収率: 94 %,1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.18 (t, J=7.54 Hz, 3 H) 2.26 (d, J=1.13 Hz, 3 H) 2.63 - 2.81 (m, 2 H) 7.36 (d, J=4.71 Hz, 1 H). MS (ES+), C8H11FN2について(M+H)+ = 155.06.
中間体VIIa
6−クロロ−4−シクロプロピル−2−メチルニコチノニトリル
中間体VIIaは、中間体Vaに類似する方法を用い、6−クロロ−2−メチルニコチノニトリル(Manchester organics)及びプロピオン酸から製造した。収率: 14 % MS (ES+), C10H9ClN2について(M+H)+ = 193.10.
中間体VIIb
4−シクロプロピル−6−((ジフェニルメチレン)アミノ)−2−メチルニコチノニトリル
中間体VIIbは、中間体Vbに類似する方法を用い、中間体VIIaから製造した。収率: 81% MS (ES+), C23H19N3について(M+H)+ = 338.40.
中間体VII
6−アミノ−4−シクロプロピル−2−メチルニコチノニトリル塩酸塩
中間体VIIは、中間体Vに類似する方法を用い、中間体VIIbから製造した。収率: 38.6 % MS (ES+), C10H11N3について(M+H)+ = 174.14.
中間体VIIIa
6−クロロ−4−シクロブチル−3−フルオロ−2−メチルピリジン
中間体VIIIaは、中間体Vaに類似する方法を用い、6−クロロ−3−フルオロ−2−メチルピリジン(Matrix Scientific)及びシクロブタンカルボン酸から製造した。収率: 21 % MS (ES+), C10H11ClFNについて(M+H)+ = 200.
中間体VIIIb
4−シクロブチル−N−(ジフェニルメチレン)−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−アミン
中間体VIIIbは、中間体Vbに類似する方法を用い、中間体VIIIaから製造した。収率:40 % MS (ES+), C23H21FN2について(M+H)+ = 346.
中間体VIII
4−シクロブチル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−アミン塩酸塩
中間体VIIIは、中間体Vに類似する方法を用い、中間体VIIIbから製造した。収率: 88 % 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.73 - 1.92 (m, 1H) 1.98 - 2.17 (m, 3 H) 2.21 - 2.33 (m, 2 H) 2.33 - 2.38 (m, 3 H) 3.58 - 3.75 (m, 1 H) 6.72 (d, J=5.65 Hz, 1 H) 7.74 (br. s., 1 H) MS (ES+), C10H13FN2について(M+H)+ = 167.12.
中間体IXc
3,6−ジクロロ−2−メチルピリジン
5−クロロ−6−メチルピリジン−2−アミン(7.5g、52.60mmol、Combi−Blocks)のDCM(200mL)中の懸濁液に、塩化銅(II)(9.19g、68.38mmol)を加え、10分間撹拌した。tert−ブチルニトリル(12.50mL、105.20mmol)を加え、撹拌を、室温にて更に30分間続けた。色が濃青色に変化した。LCMSにより反応を監視した。LCMSにより、反応が完了したことが示された。反応混合物を、水、食塩水で洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮して粗生成物を得た。生成物を、5%酢酸エチル:ヘキサン混合物を用いるカラムクロマトグラフィーにより精製し、3,6−ジクロロ−2−メチルピリジン(3.80g,44.6%)を黄色の液体として得た。MS (ES+), C6H5Cl2Nについて(M+H)+ = 162.15.
中間体IXa
3,6−ジクロロ−4−シクロプロピル−2−メチルピリジン
中間体IXaは、中間体Vaに類似する方法を用い、中間体IXcから製造した。収率: 23 % MS (ES+), C9H9Cl2Nについて(M+H)+ = 202.24.
中間体IXb
5−クロロ−4−シクロプロピル−N−(ジフェニルメチレン)−6−メチルピリジン−2−アミン
100mLの丸底フラスコ(RBF)中、3,6−ジクロロ−4−シクロプロピル−2−メチルピリジン(250mg、1.24mmol)、ベンゼンメタンイミン,アルファ−フェニル−(0.228mL、1.36mmol)及び9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン(57.3mg、0.10mmol)をトルエン(6mL)中に調製し、反応混合物を5分間、脱気した。次いで、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(45.3mg、0.05mmol)及びナトリウムtert−ブトキシド(357mg、3.71mmol)を加えた。次いで、反応混合物を、窒素雰囲気下、110℃に3時間加熱した。LCMSにより反応を監視し、必要な質量を確認した。反応混合物をセライトベッドでろ過した。酢酸(40μL、2当量)をろ液に加えた。次いで、ろ液をシリカに吸着させ、酢酸エチル/ヘキサンを用いてクロマトグラフ分析し、5−クロロ−4−シクロプロピル−N−(ジフェニルメチレン)−6−メチルピリジン−2−アミン(300mg、69.9%)を固体として得た。MS (ES+), C22H9ClN2について(M+H)+ = 347.59.
中間体IX
5−クロロ−4−シクロプロピル−6−メチルピリジン−2−アミン塩酸塩
中間体IXは、中間体Vに類似する方法を用い、中間体IXbから製造した。収率:48 % MS (ES+), C9H11ClN2について(M+H)+ = 183.45.
中間体Xa
(R)−tert−ブチル4−(2−((4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−イル)アミノ)−4−((1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
(R)−tert−ブチル4−(2−クロロ−4−((1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート(185mg、0.44mmol、中間体IVa)を50mLの反応器中に調製し、トルエン(10mL)に溶解した。これに、4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−アミン塩酸塩(89mg、0.44mmol、中間体V)、9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン(25.4mg、0.04mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(20.08mg、0.02mmol)及びナトリウムtert−ブトキシド(84mg、0.88mmol)を加え、得られた混合物を、窒素雰囲気下、120℃で一晩還流した。LCMSにより反応を監視し、必要な質量を確認した。反応混合物を冷却し、メタノールで希釈し、セライトベッドでろ過し、得られたろ液を濃縮し、Combiflash(登録商標)、次いでギルソン調製用HPLCで精製し、(R)−tert−ブチル4−(2−((4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−イル)アミノ)−4−((1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート(60.0mg、24.81%)の純粋な白色固体を得た。MS (ES+), C28H38FN9O2について(M+H)+ = 552.37.
中間体Xb
(R)−tert−ブチル4−(2−((4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−イル)アミノ)−4−((1−エチル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
これは、中間体Xaについて上述したように、中間体IVb及び中間体Vから製造した。収率:23.12 % MS (ES+), (M+H)+ = C29H40FN9O2について567.60.
中間体Xc
(R)−tert−ブチル4−(2−((4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−イル)アミノ)−4−((1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
これは、中間体Xaについて上述したように、中間体IVd及び中間体Vから製造した。収率:45.5 % MS (ES+), (M+H)+ = C26H35FN10O2について539.44.
中間体Xd
(R)−tert−ブチル4−(2−((5−クロロ−4−シクロプロピル−6−メチルピリジン−2−イル)アミノ)−4−((1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
これは、中間体Xaについて上述したように、中間体IVa及び中間体IXから製造した。収率:44.6 % MS (ES+), C28H38ClN9O2について(M+H)+ = 569.39.
中間体Xe
(R)−tert−ブチル4−(2−((5−シアノ−4−シクロプロピル−6−メチルピリジン−2−イル)アミノ)−4−((1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
これは、中間体Xaについて上述したように、中間体IVa及び中間体VIIから製造した。収率:35.5 % MS (ES+), C29H38N10O2について(M+H)+ = 559.35.
中間体Xf
(R)−tert−ブチル4−(4−((1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−2−((4−エチル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
これは、中間体Xaについて上述したように、中間体IVa及び中間体VIから製造した。収率:57.9 % MS (ES+), C27H38FN9O2について(M+H)+ = 540.21.
中間体Xg
(S)−tert−ブチル4−(4−((1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−2−((4−エチル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
これは、中間体Xaについて上述したように、中間体IVe及び中間体VIから製造した。収率:57.9 % MS (ES+), C27H38FN9O2について(M+H)+ = 540.21.
中間体Xh
(R)−tert−ブチル4−(2−((4−シクロブチル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−イル)アミノ)−4−((1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート(72.0mg,25.6%).
これは、中間体Xaについて上述したように、中間体IVa及び中間体VIIIから製造した。収率:25.6 % MS (ES+), (M+H)+ = 566.33 for C29H40FN9O2.
中間体Xi
(R)−tert−ブチル4−(2−((5−クロロ−4−シクロプロピル−6−メチルピリジン−2−イル)アミノ)−4−((2−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
これは、中間体Xaについて上述したように、中間体IVc及び中間体IXから製造した。収率:46.0 % MS (ES+), C26H35ClN10O2について(M+H)+ = 555.26.
中間体Xj
(R)−tert−ブチル4−(2−((5−クロロ−4−シクロプロピル−6−メチルピリジン−2−イル)アミノ)−4−((1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
これは、中間体Xaについて上述したように、中間体IVd及び中間体IXから製造した。収率:14.75 % MS (ES+), C26H35ClN10O2について(M+H)+ = 555.26.
中間体Xk
(R)−tert−ブチル4−(2−((3−シクロプロピル−4−フルオロ−5−メチルフェニル)アミノ)−4−((2−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート
これは、中間体Xaについて上述したように、中間体IVc及び中間体Vから製造した。収率:58.3 % MS (ES+), C26H35FN10O2について(M+H)+ = 539.29.
実施例1
N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−イル)−N4−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−5−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン
これは、中間体Xaについて上述したように、中間体IVf及び中間体Vから製造した。収率:21.28%, 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 0.70 - 0.82 (m, 2H) 1.04 - 1.15 (m, 2 H) 1.99 - 2.14 (m, 1H) 2.26 (s, 3H) 2.36 (d, J=3.01 Hz, 3 H) 2.87 (t, J=4.43 Hz, 4 H) 4.05 (s, 3 H) 6.55 (s, 1 H) 7.85 (d, J=5.09 Hz, 1 H) 8.07 (s, 1H) 8.51 (s, 1 H) 8.94 (s, 1 H) 9.62 (s, 1 H). MS (ES+), C21H27FN10について(M+H)+ = 439.
実施例2
(R)−N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−イル)−N4−(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)−5−(3−メチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン二塩酸塩
50mLの丸底フラスコ中、(R)−tert−ブチル4−(2−((4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−イル)アミノ)−4−((1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)ピリミジン−5−イル)−2−メチルピペラジン−1−カルボキシレート(55mg、0.10mmol、中間体Xa)を、1,4−ジオキサンの無色の溶液(10mL)中に調製した。室温で、ジオキサン中4N HCl(4mL、16.00mmol)をゆっくりと加えた。反応塊を室温で2時間撹拌し、反応が完了したことが示され、LCMSで確認した。反応塊を濃縮し、アセトニトリルで粉砕し、(R)−N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−イル)−N4−(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)−5−(3−メチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−2,4−ジアミンの白色固体(40.0mg、76%)を得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 0.73 - 0.82 (m, 2 H) 1.15 - 1.22 (m, 2 H) 1.29 (d, J=6.22 Hz, 3 H) 2.13 (t, J=4.71 Hz, 1 H) 2.31 (s, 3 H) 2.54 (d, J=3.20 Hz, 3 H) 2.76 - 2.89 (m, 1 H) 2.95 - 3.18 (m, 3 H) 3.25 - 3.38 (m, 1 H) 3.42 (br. s., 1 H) 3.56 - 3.80 (m, 4 H) 6.64 - 6.89 (m, 2 H) 8.12 (s, 1 H) 9.38 (br. s., 1 H) 9.81 (br. s., 1 H) 10.29 (s, 1 H) 11.39 (br. s., 1 H) 13.93 (br. s., 1 H) MS (ES+), (M+H)+ = C23H30FN9について452.27.
実施例3
(R)−N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−イル)−N4−(1−エチル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−5−(3−メチルメチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン二塩酸塩
これは、実施例2について上述したように、中間体Xbから製造した。収率:96 %, 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 0.67 - 0.84 (m, 2 H) 1.12 - 1.21 (m, 2 H) 1.22 - 1.36 (m, 6 H) 2.09 - 2.18 (m, 1 H) 2.32 (s, 3 H) 2.53 (d, J=3.20 Hz, 3 H) 2.76 - 2.86 (m, 1 H) 3.00 (d, J=5.09 Hz, 1 H) 3.05 - 3.19 (m, 2 H) 3.24 - 3.52 (m, 2 H) 3.66 (br. s., 1 H) 4.05 (q, J=7.03 Hz, 2 H) 6.68 (br. s., 1 H) 6.76 (br. s., 1 H) 8.09 (s, 1 H) 9.16 (br. s., 1 H) 9.58 (br. s., 1 H) 10.31 (br. s., 1 H) 11.31 (br. s., 1 H) 13.90 (br. s., 1 H).MS (ES+), C24H32FN9について(M+H)+ = 466.29.
実施例4
(R)−N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−イル)−N4−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−5−(3−メチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン二塩酸塩
これは、実施例2について上述したように、中間体Xcから製造した。収率:92 %, 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 13.61-14.09 (m, 1H), 12.20 (br. s., 1H), 10.97 (s, 1H), 9.65 (br. s., 1H), 8.91-9.29 (m, 2H), 8.13 (s, 1H), 6.97 (d, J=4.90 Hz, 1H), 3.67 (br. s., 1H), 3.27-3.56 (m, 3H), 2.98-3.27 (m, 3H), 2.68-2.94 (m, 1H), 2.03-2.28 (m, 2H), 1.07-1.38 (m, 6H), 0.69-0.84 (m, 2H). MS (ES+), C21H27FN10について(M+H)+ = 439.37.
実施例5
(R)−N2−(5−クロロ−4−シクロプロピル−6−メチルピリジン−2−イル)−N4−(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)−5−(3−メチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン二塩酸塩
これは、実施例2について上述したように、中間体Xdから製造した。収率:92 %, 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.39 (s, 1H), 8.05 (s, 1H), 7.92-8.01 (m, 1H), 7.77 (s, 1H), 6.87 (s, 1H), 3.63 (s, 3H), 3.36-3.42 (m, 1H), 2.63-3.00 (m, 7H), 2.04-2.40 (m, 7H), 0.91-1.18 (m, 8H), 0.56-0.78 (m, 2H).MS (ES+), C23H30ClN9について(M+H)+ = 468.40.
実施例6
(R)−4−シクロプロピル−6−((4−((1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)アミノ)−5−(3−メチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−2−イル)アミノ)−2−メチルニコチノニトリル二塩酸塩
これは、実施例2について上述したように、中間体Xeから製造した。収率:91 %, 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.19 (t, J=7.54 Hz, 3 H) 1.28 (d, J=6.22 Hz, 3 H) 2.31 (s, 3 H) 2.54 (d, J=3.01 Hz, 3 H) 2.68 (d, J=7.54 Hz, 2 H) 2.77 - 2.87 (m, 1 H) 3.12 (br. s., 2 H) 3.27 - 3.39 (m, 1 H) 3.44 (br. s., 1 H) 3.64 (br. s., 1 H) 3.73 (s, 3 H) 6.72 (s, 1 H) 7.17 (d, J=4.52 Hz, 1 H) 8.12 (s, 1 H) 9.28 (br. s., 1 H) 9.71 (br. s., 1H) 10.27 (s, 1 H) 11.48 (s, 1 H) MS (ES+), C24H30N10について(M+H)+ = 459.26.
実施例7
(R)−N4−(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)−N2−(4−エチル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−イル)−5−(3−メチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン二塩酸塩
これは、実施例2について上述したように、中間体Xfから製造した。収率:75 %, 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.15 - 1.24 (m, 3 H) 1.29 (d, J=6.03 Hz, 3 H) 2.31 (s, 3 H) 2.54 (d, J=3.01 Hz, 3 H) 2.67 (q, J=7.66 Hz, 2 H) 2.85 (d, J=11.49 Hz, 1 H) 2.96 - 3.22 (m, 3 H) 3.24 - 3.54 (m, 4 H) 3.60 - 3.76 (m, 4 H) 6.74 (s, 1 H) 7.18 (d, J=4.33 Hz, 1 H) 8.13 (s, 1 H) 9.40 (br. s., 1 H) 9.82 (br. s., 1 H) 10.28 (s, 1 H) 11.52 (br. s., 1 H) MS (ES+), C22H30FN9について(M+H)+ = 440.28.
実施例8
(S)−N4−(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)−N2−(4−エチル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−イル)−5−(3−メチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン二塩酸塩
これは、実施例2について上述したように、中間体Xgから製造した。収率:75 %, 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.15 - 1.24 (m, 3 H) 1.29 (d, J=6.03 Hz, 3 H) 2.31 (s, 3 H) 2.54 (d, J=3.01 Hz, 3 H) 2.67 (q, J=7.66 Hz, 2 H) 2.85 (d, J=11.49 Hz, 1 H) 2.96 - 3.22 (m, 3 H) 3.24 - 3.54 (m, 4 H) 3.60 - 3.76 (m, 4 H) 6.74 (s, 1 H) 7.18 (d, J=4.33 Hz, 1 H) 8.13 (s, 1 H) 9.40 (br. s., 1 H) 9.82 (br. s., 1 H) 10.28 (s, 1 H) 11.52 (br. s., 1 H) MS (ES+), C22H30FN9について(M+H)+ = 440.28.
実施例9
(R)−N2−(4−シクロブチル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−イル)−N4−(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)−5−(3−メチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン二塩酸塩
これは、実施例2について上述したように、中間体Xhから製造した。収率:99%, 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.29 (d, J=6.40 Hz, 3 H) 1.77 - 1.95 (m, 1 H) 2.08 - 2.19 (m, 3 H) 2.24 - 2.44 (m, 5 H) 2.51 - 2.55 (m, 3 H) 2.78 - 2.93 (m,1 H) 2.98 - 3.19 (m, 3 H) 3.31 (br. s., 1 H) 3.40 (d, J=10.74 Hz, 1 H) 3.57 - 3.80 (m, 5 H) 6.78 (s, 1H) 7.22 (d, J=4.71 Hz,1 H) 8.14 (s, 1 H) 9.47 (d, J=9.23 Hz, 1 H) 9.92 (d, J=8.85 Hz, 1 H) 10.31 (s, 1 H) 11.57 (s, 1 H) 13.96 (br. s., 1 H). MS (ES+), C24H32FN9について(M+H)+ = 466.
実施例10
(R)−N2−(5−クロロ−4−シクロプロピル−6−メチルピリジン−2−イル)−N4−(2−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−5−(3−メチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン二塩酸塩
これは、実施例2について上述したように、中間体Xiから製造した。収率:99%, 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.63-0.88 (m, 2H) 1.14-1.37 (m, 6H), 2.19-2.34 (m, 1H), 2.68 (s, 4H), 2.83 (t, J=11.30 Hz, 1H), 2.95-3.25 (m, 4H), 3.29-3.59 (m, 3H), 4.17 (s, 4H), 6.82 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 8.46-8.63 (m, 1H), 9.33 (br. s., 1H), 9.81 (br. s., 1H), 10.90 (br. s., 1H), 11.73 (br. s., 1H), MS (ES+), C21H27ClN10について(M+H)+ = 455.
実施例11
(R)−N2−(5−クロロ−4−シクロプロピル−6−メチルピリジン−2−イル)−N4−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−5−(3−メチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン二塩酸塩
これは、実施例2について上述したように、中間体Xjから製造した。収率:79%, 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 12.25 (br. s., 1H), 10.98 (br. s., 1H), 9.62 (br. s., 1H), 9.14 (br. s., 2H), 8.16 (s, 1H), 7.02 (br. s., 1H), 4.13 (s, 4H), 3.38 (s, 5H), 2.97-3.29 (m, 4H), 2.61-2.93 (m, 6H), 2.27 (br. s., 2H), 1.06-1.40 (m, 7H), 0.77 (br. s., 3H) MS (ES+), (M+H)+ = C21H27ClN10について455.
実施例12
(R)−N2−(5−フルオロ−4−シクロプロピル−6−メチルピリジン2−イル)−N4−(2−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−5−(3−メチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン二塩酸塩
これは、実施例2について上述したように、中間体Xkから製造した。収率:92 % MS (ES+), C22H28FN9について(M+H)+ = 438.36.
実施例13
(R)−N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−イル)−N4−(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)−5−(3,4−ジメチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン
50mLの丸底フラスコ中、(R)−N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−イル)−N4−(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)−5−(3−メチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン塩酸塩(190mg、0.42mmol、実施例2)をDCM(2mL)中に調製し、黄色の懸濁液を得た。これにヒューニッヒ塩基(0.184mL、1.05mmol)を加え、懸濁液は透明に変化した。10分後、白色の懸濁液に変化した。更に10分後、混合液を濃縮して乾燥させた。得られた残渣をエタノール(無水、99.5%)(3mL)に溶解し、ホルムアルデヒド(0.042mL、0.63mmol)を加え、10分間撹拌した。白色の懸濁液は徐々に清澄になり、黄色の溶液になった。この清澄な溶液にシアノ水素化ホウ素ナトリウム(26.4mg、0.42mmol)を一度に加え、白色の懸濁液を得た。30分後、LCMSにより反応が完了したことが示された。反応混合物を濃縮し、粗生成物を、逆相HPLC GILSON装置を通して精製し、(R)−N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−イル)−N4−(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−イル)−5−(3,4−ジメチルピペラジン−1−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン(80mg、40.8%)を得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 0.67 - 0.78 (m, 2 H) 1.00 (d, J=6.22 Hz, 3 H) 1.02 - 1.08 (m, 2 H) 1.96 - 2.10 (m, 1 H) 2.23 (s, 7 H) 2.30 - 2.38 (m, 4 H) 2.73 - 2.96 (m, 4 H) 3.33 (s, 3 H) 6.83 (s, 1 H) 7.67 (d, J=5.09 Hz, 1 H) 8.00 (s, 1 H) 8.03 (s, 1 H) 9.26 (s,1 H) MS (ES+), C21H32FN9について(M+H)+ = 466.45.
実施例14
(R)−N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−イル)−5−(3,4−ジメチルピペラジン−1−イル)−N4−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン
これは、実施例13について上述したように、実施例4から製造した。収率:12%,1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 0.71 - 0.81 (m, 2 H) 0.81 - 0.90 (m, 1 H) 1.01 (d, J=6.03 Hz, 3 H) 1.05 - 1.16 (m, 2 H) 1.20 - 1.32 (m, 2 H) 1.99 - 2.13 (m, 1 H) 2.24 (s, 3 H) 2.36 (d, J=3.01 Hz, 4 H) 2.69 - 2.98 (m, 5 H) 2.69 - 2.98 (m, 5 H) 4.05 (s, 3 H) 7.76 - 7.94 (m, 1 H) 8.05 (s, 1 H) 8.40 - 8.60 (m, 1 H) 8.92 (s, 1 H) 9.47 - 9.71 (m, 1 H). MS (ES+), C22H29FN10について(M+H)+ = 453.25.
実施例15
(R)−N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−イル)−5−(3,4−ジメチルピペラジン−1−イル)−N4−(2−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン
これは、実施例13について上述したように、実施例11から製造した。収率: 28%, 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.28 (s, 3 H) 3.78 - 4.09 (m, 5 H) 5.76 (s, 2 H) 5.97 - 6.51 (m, 1 H) 7.36 (t, J=7.82 Hz, 1 H) 7.71 (d, J=7.91 Hz, 1 H) 7.91 (d, J=7.54 Hz, 1 H) 8.41 (s, 1 H) 8.57 (s, 1 H) 10.05 (t, J=6.12 Hz, 1 H). MS (ES+), C22H29FN10について(M+H)+ = 453.34.
実施例16 生物活性
式(I)の化合物は、その強力な抗マラリア作用のために興味深いものである。抗マラリア作用を達成するための、本明細書に開示された本発明の化合物の能力は、以下のプロトコルに基づくアッセイを用いた、熱帯熱マラリア原虫のようなマラリア原虫の増殖を阻害する能力について評価することができる。
以下のプロトコルに記載されたような3種の対照となる抗マラリア剤に加え、更に、本発明の化合物(実施例2及び13)についても、熱帯熱マラリア原虫及び三日熱マラリア原虫の野生分離株に対して試験を行った。活性データを表1に示す。
上記データは、本発明の化合物が、熱帯熱マラリア及び三日熱マラリアに対し、同等の活性を有するという事実を支持している。
インビトロにおける抗マラリア原虫活性の測定
試験試料は、熱帯熱マラリア原虫のクロロキン感受性NF54(MRA−1000,MR4,ATCC,Manassas,Virginia)及びクロロキン耐性K1株に対し、二連で2つの別々の機会で試験を行った。Trager及びJensenの修飾法を熱帯熱マラリア原虫の無性血中期のインビトロ連続培養を維持するために使用した(Tragertら,1976,Science,193,673−675)。インビトロにおける抗マラリア原虫活性の定量的評価は、前述のように、SYBR1法(Johnson等,2007,Antimicrob.Agents Chemother.,51,1926?1933)を用いて測定した。
薬剤を含まない対照についての阻害割合を薬物濃度の対数に対してプロットした。増殖阻害曲線を、S字−投与量反応(可変傾き)式を用いて非線回帰により適合させ、濃度−反応曲線を得た。化合物のEC50は、50%阻害が観察される最低濃度として定義された。クロロキン二リン酸(CQ)(Sigma),アルテスナート(Sigma)、及びピリメタミンを、全ての実験において参考として用いた。
本発明の式(I)の化合物を、抗マラリア原虫活性試験で評価し、熱帯熱マラリア原虫(NF54及びK1の両株)に対する阻害活性を測定し、結果を以下の表2に報告する。
マウスのマラリアモデルにおけるインビボにおける有効性
血液期に対するインビボにおける有効性を、経口投与により投与した4日後(1日1回)のネズミマラリア原虫で感染させたマウス中で測定した。この4日の抑制試験の詳細なプロトコルは、Fidock等,2004,Nature Reviews Drug Discovery(3),p 509に開示されている。マウスの血液中の寄生虫の増殖阻害の割合を以下の表3に示す。
薬剤耐性熱帯熱マラリア原虫及び三日熱マラリア原虫野生分離株に対する、実施例2及び13の生体外における活性
標準的な抗マラリア剤、クロロキン(CQ)、アモジアキン(AQ)、ピペラキン(PIP)、メフロキン(MFQ)、及びアルテスナート(AS)、並びに本発明の化合物を、製造業者の説明書に従って、HO又はジメチルスルホキシド(DMSO)中の1mg/mLの貯蔵液として調製した。50%メタノールで化合物を希釈することにより薬物プレートをプレ投与し、凍結乾燥し、4℃に保存した。
マラリア原虫分離株を、三日熱マラリア及び熱帯熱マラリアの多剤耐性株が風土病であるTimika(インドネシア パプア州)で、マラリアの診療所に通う患者から採集した。2,000μL−1〜80,000μL−1の寄生虫が存在する状態で、熱帯熱マラリア原虫又は三日熱マラリア原虫のいずれかに感染しており、大部分(80%超)の寄生虫が発生の環状期であるなら、外来施設に通う症候性マラリア患者が試験に採用された。静脈穿刺により静脈血(5mL)を採集し、セルロース(Sigma−Aldrich, Australia)ろ過を用いて宿主の白血球を除去した後、充填した感染赤血球(iRBC)を、生体外薬剤感受性アッセイに使用した。
三日熱マラリア及び熱帯熱マラリアの分離株の薬剤感受性は、既に開示されている(Marfurt等,2011,Antimicrob Agents Chemother.,55(9):4461)ような、WHOマイクロテストから改変されたプロトコルにより測定した。RPMI 1640培地と、10% AB及びヒト血清(熱帯熱マラリア原虫)、又はMcCoy’s 5A培地と20% AB及びヒト血清(三日熱マラリア原虫)からなる 2%ヘマトクリット血液培地混合物(BMM) 200μLを、抗マラリア剤、CQ(2,992nM)、AQ(158nM)、PIP(1,029nM)、MFQ(338nM)、AS(49nM)、本発明の化合物(2,146nM)の11個の連続希釈濃度(2倍希釈)を含むプレ投与薬剤プレートの各ウェルに加えた(かっこ内に示すのは最大濃度)。37.0℃、35〜36時間で寄生虫を成熟させるためにろうそく瓶を使用した。薬剤を含まない対照のウェルで、環状期の40%超が成熟シゾント期(mature schizont stage)に達した時にインキュベーションを停止した。
各ウェルで形成された厚層血液塗抹標本を5%ギムザ溶液で30分間染色し、顕微鏡で検査した。200個の無性期寄生虫あたりのシゾントの数を、各薬剤濃度について測定し、対照ウェルに対して標準化した。投与量−反応データを非線形回帰分析(WinNonLn 4.1,Pharsight Corporation)、及びS字状阻害Emaxモデルを用いて得られたIC50値を用いて分析した。Emax及びEが、それぞれ100及び1の15%以内である、予測曲線からの生体外 IC50データのみを使用した。薬剤プレートの品質は、クロロキン耐性株K1及びクロロキン感受性株FC27を用いたシゾント成熟アッセイ(2つの独立した実験)を実施することにより確認した。
顕微鏡スライド読取りの品質管理(QC)については、分離株あたり2つの無作為に選択した薬剤を第2の顕微鏡使用者により読み取ることであった。2名の顕微鏡使用者により得られた生データが選択した薬剤のIC50評価値において著しい変化をもたらす場合、全てのアッセイ(即ち、全ての標準薬剤及び実験用化合物)について、第2のリーダーにより再読取りを行った。必要であれば、熟練した顕微鏡使用者による第3の読取りにより、矛盾した結果を解明した。
代謝安定性のアッセイ(ラット/ヒトの肝細胞Clint)
凍結保存した肝細胞の生存性を、トリパンブルーを用いて測定し、該細胞濃度を10細胞/mLにLeibovitz L−15緩衝液で調製した。1μM化合物(アセトニトリル中;0.01%DMSO)を、500μLの肝細胞(100万細胞/mL)でNUNCプレート中でインキュベートした。反応を、異なる時間ポイント(0、5、15、30、60、90及び120分)において3倍量の冷却したアセトニトリルの100μLを反応混合物に添加することにより停止させ、4℃で15分間遠心分離した。上清を、LC−MS/MSを用いて基質の枯渇について分析した。
血液:血漿(BP)比の判定
インキュベーションプレート、及びイヌの血液/血漿を37℃で10分間予熱した。各化合物の希釈標準溶液2μLを398μLのイヌの参考血漿又は血液に加え、最終濃度を10μMとした。プレートを振盪しながら37℃で30分間インキュベートした。インキュベーション後、血液試料を、4,000rpmで10分間(37℃)回転させ、血漿試料を37℃に保存した。遠心した全血液試料から分離した一定量(100μL)の血漿、及び参考の血漿試料を96ウェルプレートに移した。冷却したアセトニトリル400μLを加え、タンパク質を沈殿させ、化合物を遊離させた。10分間撹拌した後、プレートを4,000rpmで30分間遠心した。上清250μLを新しい96ウェルプレートに移し、再度4,000rpMで30分間遠心した。上清100μLを、LC−MS/MSによる分析に使用した。
血漿タンパク質結合アッセイ
血漿タンパク質結合は、平衡透析技術を使用して測定し、これによって化合物が20μMの濃度を与えるように10%の血漿に加えられ、等張緩衝液により37℃で18時間透析される。血漿及び緩衝溶液をLCUVMSを使用して分析し、一次見掛け結合定数を化合物に対して誘導する。次いで結合定数は、100%血漿中の遊離%を決定するために使用される。
ヒト薬物動態(PK)パラメータの予測
ヒト血漿中のヒト肝細胞Clint及び遊離画分(Fu)を使用し、ヒトCLを予測するために十分に撹拌したモデルを使用した。通常に使用される、肝血流量、肝重量、肝臓の細胞充実度、及びインビトロインビボ相関性/外挿法(IVIVC/E)テンプレート(Smith等,Pharmacokinetics and Metabolism in Drug Design,Methods and Principles in Medicinal Chemistry Volume 13,2004,Wiley−VCH,Weinheim,Germany)を、予測のために用いた。
薬物動態試験
全てのインビボ試験は、組織化された動物倫理委員会に承認されていた。
化合物の静脈注射による薬物動態(IVPK)又は経口投与による薬物動態(POPK)は、オスのラット又はオスのビーグル犬で測定した。ラットでのIVPKについては、実施例7及び実施例10を、20% DMA、80%リン酸緩衝食塩水溶液として投与し、実施例13は、生理食塩水中、10% v/v NMP、20% DMAの溶液として投与した。POPKについては、実施例7、実施例10を、20% DMA溶液、80%リン酸緩衝食塩水溶液として投与し、実施例13は、強制経口投与により、0.5% HPMC、及び0.1% Tween80の懸濁液として投与した。実施例13は、IVPKについては10%エタノール、30% PEG400、60%食塩水溶液として、POPKについては0.5% HPMC及び0.1% Tween80懸濁液としてイヌに投与した。ラット及びイヌのPKに用いる投与量は、実施例7及び10について0.5mg/kgであり、又は実施例13については2mg/kgであった(IVPK)。実施例7及び10について、5mg/kgの投与量が、POPKの際に使用された。実施例13について、10mg/kgの投与量が、POPK試験の際に使用された。投与後、13の時間ポイント(イヌのIVPKについて、0、0.0833、0.25、0.283、0.333、0.417、0.75、1.25、3.25、6.25、12.25、24.25時間;イヌのPOPKについて、0、0.25、0.5、1、1.5、2、3、4、8、12、24、32、48時間;ラットのIVPKについて、0.083、0.25、0.5、1、2、4、7、24時間;ラットのPOPKについて、0.25、1、3、6、12、24、36、48時間)において血液試料を採集した。血液(ラット)又は血漿(イヌ)試料を、LC−MS/MSにより分析した。PKパラメータは、Phoenix(登録商標)において、ノンコンパートメント分析により評価した。
感染したPf/SCIDマウスの血液中の薬物動態:種々の時間(0.25、0.5、1、2、4、6、8及び23時間)に血液試料(25μL)を採集し、25μLのミリQ水と混合し、ドライアイス上で直ちに凍結させた。凍結した試料は、分析まで−80℃に保存した。媒体で処理したマウスに、同じ血液試料採集を行った。血液試料は、10μLの希釈血液を180μLのAcN:MeOH(80:20;v:v)混合物と混合することにより液−液抽出により処理した。LC/MSMSによる定量分析は、UPLC(Waters)及びSciex API4000を用いて実施した。このアッセイによる定量下限値(LLOQ)は0.005μg/mLであった。
CYP阻害アッセイ
本試験は、5種の主要なヒトCYPアイソザイムの特異的基質を用いて実施した。これらの基質は、それぞれのKm値に相当する濃度で混合物(それぞれ主としてCYP 1A2、2C9、2C19、2D6及び3A4/5で代謝される、フェナセチン、ジクロフェナク、ジクロフェナク、S‐メフェニトイン、ブフラロール及びミダゾラム)として使用した。CYP特異的代謝産物の生成を追跡するために、LC‐MS‐MS(MRM mode)を用いた。媒体による対照のピーク面積における代謝産物の生成の減少を用い、IC50値を計算した。更に、陽性コントロールとして、個々のCYP(それぞれCYP 1A2、2C9、2C19、2D6及び3A4/5で特異的に阻害されるα‐ナフトフラボン、スルファフェナゾール、N‐3‐ベンジルニルバノール、キニジン及びケトコナゾール)に特異的な5種の標準的阻害剤の混合物をインキュベートした。試験化合物は、6種の異なる濃度(30、10、3、1、0.3、0.1μM)で用い、IC50を評価した。
インキュベーションは96ディープウェルプレート中で実施した。20mg/mLのHLM及び90μLの基質混合物溶液を15840μLのリン酸緩衝液に加え、この混合物179μLを、各ウェル中、1μLの試験化合物、阻害剤混合鬱溶液又は媒体と混合した。アッセイ混合物中のDMSO:ACNの採集濃度は0.3:0.7% v/vであった。インキュベーションプレートを水浴中に置き、37℃で5分間予熱し、リン酸緩衝液中の10mmol/L NADPHを20μL加えることにより、反応を開始させた。NADPHを加えた後、インキュベーションプレートを37℃で5分間インキュベートした。1容量(200μL)の、3%ギ酸及び40nmol/Lのベラパミルを含む冷却したACNを加えることにより反応を停止した。プレートを氷上に20分間静置した後、4000rpmで30分間遠心してタンパク質を沈殿させた。上清180μLをLC/MS/MS分析の分析プレートに移した。
Caco2透過アッセイ
Caco2単分子層中の透過性は10μMで測定した。Caco−2細胞単分子層をHBSSで1回洗浄した。全ての輸送実験を実施する前後のいずれにおいてもTEERを測定した。Pappは、頂端部Aから基底面B方向で測定した。輸送緩衝液(HBSS、pH7.4)800μLを、最初に単分子層の基底側に供給した。次いで、200μLの化合物溶液(全ての試験化合物は、共溶媒として1% DMSOを含むHBSS、pH6.5で希釈した。)を頂端部側に加えることによりアッセイを開始した。試験化合物の添加前、添加の45分及び120分後に、頂端部供給区画及び受領区画から、それぞれ2μL及び200μLの試料を取り除いた。インキュベータ内部で、トランスウェルプレートを37℃で、480rpmで振盪した。全ての試料は、ただちにLC−MS/MSにより分析した。化学阻害剤の混合物:(キニジン(P−gp)、スルファサラジン(BCRP)及びベンズブロマロン(MRP2))を用い、Caco−2細胞中の3種の主な流出トランスポータABCB1(P−gp)、ABCG2(BCRP)及びABCC2(MRP2)の完全な化学的阻害により、受動的透過性を測定した。
見かけの透過係数(Papp)は、以下の式に従って計算した:
app=(ΔQ/Δt)/(A×C)[cm/s] (1)
式中、(ΔQ/Δt)[cm/s]は、時間とともに基底側(受領区画)に輸送される試験化合物の累計量であり、Aは単分子層膜の表面積(cm)であり、Cは、(ΔQ/Δt)を測定した機関の供給チャンバー内の平均薬物濃度である。Hep Clint、PPB、BP比、及び薬物動態特性の予測値/観察値を以下の表4に示す。
寄生虫の負担の迅速な減少は、臨床症状の迅速な軽減をもたらし、薬剤耐性の発現のリスクを最小限にするために不可欠であるので、本発明の化合物は、インビトロにおけるPK/薬理学的特性を更に評価した:インビトロにおける寄生虫減少比(PRR)アッセイ(Le Manachら,2013,Malar J.,16,424−430)で試験を行った場合、実施例13は、暴露48時間後に、同じアッセイにおけるクロロキンと同等の作用である、4対数を超える殺傷力を示した。
上述した、Pf/SCID モデルでは、実施例13は、経口経路により20mg/kg容量で毎日治療し、4日後に、検出限界未満までpf寄生虫を除去した。最大の殺傷率は40mg/kgで観察された。この投与量で観察される血液Cmin(0.04 μM)は、ヒト投与量予測のための最小殺寄生虫濃度(MPC)と考えられた。
CYP阻害
実施例7、10及び13は、ヒトCYP 3A4、2D6、2C9、2C19及び1A2を阻害しなかった。IC50は30μM超であった。経時的な阻害アッセイにおけるIC50は56μMであった。
Caco2透過性(pH6.5/7.4)
データを以下の表5に示す。
インビボにおける代謝産物の同定
実施例13の代謝産物を、以下のモデルを用いてインビトロ及びインビボの両方で同定した。
−インビトロ:実施例13の化合物を、2mM NaDPHの存在下、最終濃度10μMで、ヒト肝臓ミクロソーム(HLM)又はラット肝臓ミクロソーム(RLM)とインキュベートした。反応混合物中に2mMグルタチオン(GSH)又はN−アセチルシステイン(NAC)を含ませることにより、反応中間体を捕捉した。
−胆管カニューレ装着ラットでのインビボ:実施例13を、対照(n=3)又はBDCラット(n=2)について、それぞれ2mg/体重1kg又は4mg/体重1kgの投与量で、頸静脈を通して急速投与として静脈投与(IV)した。0.083、0.25、0.5、1、2、4、6、8及び24時間に、頸動脈を通して血液試料を採集し、胆汁試料を、0〜2時間、2〜4時間、4〜6時間、6〜8時間及び8〜24時間間隔で採集し、尿試料を、0〜8時間及び8〜24時間間隔で採集した。親化合物及び代謝産物の存在について、胆汁及び尿試料を分析し、親化合物の存在について血液試料を分析した。データを、以下の表6に示す。
上記研究は、実施例2の化合物が実施例13の化合物の活性代謝産物であり、インビトロ及びインビボの両方で生成することを示唆した。活性代謝産物への変換割合はマウスで最も高く、次にラットが高く、次いでヒトの肝臓ミクロソームであった。
重要なことに、HLM又はHu肝細胞の存在下で同定された特有の代謝産物はなかった。GSH又はNAC付加物の生成はなかった。従って、インビトロで生成される反応性代謝産物はなかった。

Claims (21)

  1. 式(I)の化合物:
    (式中、HARは、
    から選択される5員のヘテロアリール環であり、
    1 、独立してH、C1-6アルキル、CF3及びC3−C5シクロアルキルから選択され;
    2 、独立してハロ、−CN及びC1-6アルキルから選択され;
    3 、H、C1-6アルキル、C3−C5シクロアルキル及びCF3から選択され;
    4 、独立してH及びC1-6アルキルから選択され;
    5 、独立してH及びC1-6アルキルから選択され;
    6 、独立してH及びC1-6アルキルから選択される)、又はその水和物、溶媒和物、多形体、互変異性体、幾何異性体、光学活性体、又は薬学的に許容される塩。
  2. 1 〜R 6 のC1-6アルキルがメチルである、請求項1に記載の化合物。
  3. 2 がハロゲンである、請求項1又は2に記載の化合物。
  4. 3 が、シクロブチル又はシクロプロピル等のC3−C5シクロアルキルである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
  5. 3 が、エチル等のC1-6アルキルである、請求項1に記載の化合物。
  6. 4 が、メチル等のC1-6アルキルである、請求項1に記載の化合物。
  7. 5 が水素である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
  8. 6 がHである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物。
  9. 6 が、メチル等のC1-6アルキルである、請求項1に記載の化合物。
  10. HARが、以下の基
    から選択される、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物。
  11. 1 がメチルであり; 2 が、フッ素、塩素及びCNから選択され; 3 が、シクロブチル、エチル及びシクロプロピルから選択され; 4 が、水素及びメチルから選択され; 5 が水素であり; 6 が、水素及びメチルから選択され;HARが
    から選択される、請求項1に記載の化合物。
  12. 前記化合物が、以下の群から選択される、請求項1及び11のいずれか1項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、互変異性体、多形体、ラセミ混合物、又は光学活性体。
    N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−N4−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン;
    N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−N4−(1,5−ジメチルピラゾール−3−イル)−5−[3−メチルピペラジン−1−イル]ピリミジン−2,4−ジアミン;
    N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−N4−(1−エチル−5−メチル−ピラゾール−3−イル)−5−[3−メチルピペラジン−1−イル]ピリミジン−2,4−ジアミン;
    N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−5−[3−メチルピペラジン−1−イル]−N4−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン;
    N2−(5−クロロ−4−シクロプロピル−6−メチル−2−ピリジル)−N4−(1,5−ジメチルピラゾール−3−イル)−5−[3−メチルピペラジン−1−イル]ピリミジン−2,4−ジアミン;
    4−シクロプロピル−6−[[4−[(1,5−ジメチルピラゾール−3−イル)アミノ]−5−[3−メチルピペラジン−1−イル]ピリミジン−2−イル]アミノ]−2−メチル−ピリジン−3−カルボニトリル;
    N4−(1,5−ジメチルピラゾール−3−イル)−N2−(4−エチル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−5−[3−メチルピペラジン−1−イル]ピリミジン−2,4−ジアミン
    2−(4−シクロブチル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−N4−(1,5−ジメチルピラゾール−3−イル)−5−[3−メチルピペラジン−1−イル]ピリミジン−2,4−ジアミン;
    N2−(5−クロロ−4−シクロプロピル−6−メチル−2−ピリジル)−5−[3−メチルピペラジン−1−イル]−N4−(2−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン;
    N2−(5−クロロ−4−シクロプロピル−6−メチル−2−ピリジル)−5−[3−メチルピペラジン−1−イル]−N4−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン;
    N2−(5−フルオロ−4−シクロプロピル−6−メチル−2−ピリジル)−5−[3−メチルピペラジン−1−イル]−N4−(2−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン;
    N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−5−[3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−N4−(1,5−ジメチルピラゾール−3−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン;
    N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−5−[3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−N4−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン;及び
    N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−5−[3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−N4−(2−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン。
  13. 前記化合物が、N2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−5−[3,4−ジメチルピペラジン−1−イル]−N4−(1,5−ジメチルピラゾール−3−イル)ピリミジン−2,4−ジアミン、及びその活性代謝物であるN2−(4−シクロプロピル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−N4−(1,5−ジメチルピラゾール−3−イル)−5−[3−メチルピペラジン−1−イル]ピリミジン−2,4−ジアミンから選択される、請求項1,11及び12のいずれか1項に記載の化合物。
  14. 前記化合物が、N4−(1,5−ジメチルピラゾール−3−イル)−N2−(4−エチル−5−フルオロ−6−メチル−2−ピリジル)−5−[3−メチルピペラジン−1−イル]ピリミジン−2,4−ジアミンである、請求項1,11及び12のいずれか1項に記載の化合物。
  15. 前記化合物がN2−(5−クロロ−4−シクロプロピル−6−メチル−2−ピリジル)−5−[3−メチルピペラジン−1−イル]−N4−(2−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)ピリミジン−2,4−ジアミンである、請求項1,11及び12のいずれか1項に記載の化合物。
  16. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される希釈剤、賦形剤又は担体とを含有する医薬組成物。
  17. 少なくとも1種の更なる抗マラリア剤を更に含有する、請求項16に記載の医薬組成物。
  18. 前記更なる抗マラリア剤が、アルテミシニン、アルテメテルジヒドロアルテミシニン、クロロキン、メフロキン、キニン、アトコン/プログアニル、ドキシサイクリン、ヒドロキシクロロキン、ハロファントリン、ピロナリジン、ルメファントリン、ピリメタミン−スルファドキシン、ピペラキン、アモジアキン、アトバコン、プログアニル塩酸塩、
    (1R,3S)−5’,7−ジクロロ−6−フルオロ−3−メチル−スピロ[2,3,4,9−テトラヒドロピリド[3,4−b]インドール−1,3’−インドリン]−2’−オン
    2−(1,1−ジフルオロエチル)−5−メチル−N−[4−(ペンタフルオロ−ラムダ6−スルファニル)フェニル]−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン]
    シス−4−[2−[4−(ジスピロ[シクロヘキサン−1,3’−[1,2,4]トリオキソラン−5’,2’’−トリシクロ[3.3.1.1 3,7 ]デカン]−4−イル)フェノキシ]エチル]モルホリン
    キナクリン、プリマキン、タフェキン、フェロキン、及びアルテロランから選択される、請求項17に記載の医薬組成物。
  19. マラリア原虫に起因するマラリア若しくは寄生虫感染症の治療若しくは予防のための、請求項1〜15のいずれか1項に記載の化合物。
  20. マラリア原虫に起因するマラリア若しくは寄生虫感染症の治療若しくは予防のための、請求項1〜15のいずれか1項に記載の化合物を含む医薬組成物。
  21. パラジウム触媒アミノ条件下、以下のように式(IV)の誘導体を式(V)の誘導体と反応させ、式(X)の中間体へと導く工程を含む、式(I)の化合物の製造方法:
    (式中のR 1 ,R 2 ,R 3 ,R 4 ,R 5 及びHARは請求項1で定義された通りであり式(IV)中のRは 6 であり、 6 はアルキルであり、式(X)中のRは保護基である)。
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