JP2018504308A - 自転車フレーム、電動自転車及びエネルギー蓄積装置 - Google Patents

Abstract

少なくとも１つのフレーム部を有する自転車フレームが開示され、このフレーム部は、少なくとも１つの別個のエネルギー蓄積装置、具体的には電池パックを着脱可能に構成される。本発明によれば、エネルギー蓄積装置を着脱可能に構成されたフレーム部は、フレーム中心面に対して非対称の断面を有する。本発明に係る電動自転車はフレーム部を有し、このフレーム部は、少なくとも１つの別個のエネルギー蓄積装置を着脱可能に構成され、且つフレーム中心面に対して非対称の断面を有する。さらに、エネルギー蓄積装置中心面に対して非対称の断面を有するエネルギー蓄積装置が開示される。【選択図】図２ａ

Description

本発明は、請求項１の前提部に係る自転車フレーム、請求項１４の前提部に係る電動自転車、及び請求項１５の前提部に係る電動自転車用のエネルギー蓄積装置に関する。

電動自転車、例えば電動アシスト自転車又はｅ−バイクは、非常に愛され、取り扱いやすく、エミッションフリーの輸送手段として人気がある。様々な使用エリアに特に適したタイプの自転車が利用可能である。これらは、とりわけ、レジャーでの使用又は通勤時の使用、道路での使用又はなだらかな地形の上での使用に最適化された自転車（例えば、シティバイク又はツーリングバイク）、及び地面、特に山地形の上での使用のために開発されたｅ−マウンテンバイク（ｅ−ＭＴＢ）を含み、様々なデザインのものがある。電動自転車によれば、使用範囲を広げ、乗り手を酷使することなく平均走行速度を増加させることができる。

自転車フレームに取り付けられたエネルギー蓄積装置（これは、電池パック／蓄電池パックとして知られる）を有する電動自転車が、従来技術として知られている。この場合、電池パックは、自転車フレームに挿入されるか、又はそれを部分的に包含することができる。電池パックを自転車フレームに挿入する場合、この領域の剛性が減少するため、フレームの特別な構造的補強が必要である。自転車フレームを部分的に包含する電池パックは、比較的大きな設置スペースを必要とし、それ故に取り扱い性を損ない敏捷性を少なくする可能性がある。さらに、どちらの場合も、電池パックの取り外し性が制限される。例えば、電池パックは上方にのみ取り外すことができる。視覚面からも、現在の電動自転車は、特にライフスタイルに関心を集めるスポーツに意欲的な乗り手の要求に応えることができない。

そのため、本発明の目的は、電動アシスト型の機動性と、スポーティでライフスタイル志向の乗り手の要求とを一致させる新規の自転車の構想を提供することである。

この目的は、請求項１の特徴の組み合わせを有する電動自転車用の自転車フレーム、請求項１４の特徴の組み合わせを有する電動自転車、及び請求項１５の特徴の組み合わせに係る電動自転車用のエネルギー蓄積装置によって、達成される。

本発明に係る自転車フレームは、少なくとも１つのフレーム部を有し、このフレーム部は、少なくとも１つの別個のエネルギー蓄積装置（以下で電池パックと呼ばれる）を着脱可能に構成される。本発明によれば、エネルギー蓄積装置を着脱可能に構成されたフレーム部は、フレーム中心面に対して非対称の断面を有する。結果として、エネルギー蓄積装置の断面をフレーム部の高剛性断面によって補完し、最も高い技術的及び視覚的要求を満たす全体の断面を形成することができる。結果として、必要な設置スペースがさらに最小化され、そのため取り扱い性及び敏捷性が向上する。非対称の断面が電池パックの側方の取り外しを可能にする場合、さらに特に有利である。とりわけ、非対称のデザインは、典型的なものではなく、そのためブランドに関心を引きつけるようである。そのため、本発明に係る構想はまた、ライフスタイルに関心を集めるスポーツに意欲的な乗り手の要求も満たす。

本発明の特に好ましい実施形態によれば、下部チューブが、エネルギー蓄積装置を取り付けるように構成される。エネルギー蓄積装置を取り付けるために、フレーム部を、下部チューブに対しておおよそ中心に設けてよい。この下部チューブは、底部ブラケットとステアリングヘッド支持部との間に設けられる。底部ブラケット駆動部（例えばモーター−歯車ユニット）を含む１つの変形において、エネルギー蓄積装置は、底部ブラケット駆動部レセプタクルの領域まで延在してよい。この実施形態において、エネルギー蓄積装置は、視覚的に感じの良い形で、下部チューブの下部端部領域に配置してよい。結果として、自転車の重心が全体として極限まで低くなり、乗り心地が最適化される。

電池パックが、少なくとも部分的に、エネルギー蓄積装置中心面に対して非対称の断面を有する場合が特に有利であることが判明している。結果として、フレーム部とエネルギー蓄積装置との間の相互作用が高度に統合される。

１つの実施形態において、フレーム部及び電池パックは、実質的に対角の分割面を画定する。この場合、大きい支持面が設けられる。電池パックは有利に、自転車フレームの１側面に向かって、すなわち側方に、取り外すことができる。

フレーム部の断面及び電池パックの断面は、互いに補完して、実質的に長方形の全体の断面を形成してよい。好ましくは、断面は直方体又は正方形であってよい。結果として、必要な設置スペースが最小限になる。

好ましい自転車フレームにおいて、電池パックはフレーム部の上側に配置される。結果として、ユーザは簡単に、電池パックを上側から挿入し、フレームにロックすることができる。言い換えれば、好ましくは、電池パックは上側からフレーム部に設置される。この配置により、例えば石の衝撃又は地面への接触による損傷に対して、電池パックが最適に保護される。

自転車フレームの本発明に係る第１の変形によれば、フレーム部は、おおよそＬ字型の断面を、少なくとも部分的に有する。この場合、強度要件を見事に満足する、極めて小型の、均質なフレーム形状が達成される。

ここで、好ましくは、電池パックは、保護された形でフレーム部の上側に配置される。電池パックは、小型の洗練された形でフレーム部を補完することができる。一つの実施形態において、フレーム部及びエネルギー蓄積装置は、断面の左下から右上に延在する、実質的に対角の分割面を画定する。特に好ましくは、エネルギー蓄積装置及びフレーム部は互いに補完して、長方形の断面を形成する。ここで、断面は正方形であってよい。

それに応じて、少なくとも部分的に、電池パックもＬ字型の断面を有する場合が有利である。電池パックは、少なくとも１つの丸いコーナー領域を有してよい。好ましい実施形態において、全てのコーナー領域は丸い。

本発明に係る自転車フレームの第２の変形において、ステップ状の断面が、フレーム部に少なくとも部分的に設けられる。この変形において、好ましくは電池パックもまた、少なくとも部分的に、Ｌ字型である。この実施形態において、分割面はステップ状である。この変形においてもまた、小型の、均質なフレーム形状が達成される。フレーム部は、具体的には、単一のステップを有する。

電池パックは、それがフレーム部の領域において、下部チューブのフレーム上面とおおよそ同一平面上に終わるような寸法であってよい。フレーム部及び電池パックは、断面の左下から右上にステップ形状に延在する実質的に対角の分割面を画定する。特に好ましくは、電池パック及びフレーム部は互いに補完して、長方形の断面を形成する。この場合、断面は正方形であってよい。

本発明に係る自転車フレームの第三の変形において、フレーム部は、少なくとも部分的に、多角形の断面を有するように構成される。好ましくは、フレーム部は、電池パックを支持する支持面を備え、この支持面は鈍角の支持角度を有する。

特に好ましい実施形態において、フレーム部はおおよそ三角形の断面を有し、この断面は電池パックを支持する２つの支持面を備え、これらの支持面は支持角度を有する。支持面は、具体的には、おおよそ中心に配置されたＶ字型のサドルを形成し、その頂点は三角形基面から外側に突出する。このことにより、電池パックが中心に高い強度で取り付けられる。この変形においても、小型の、均質なフレーム形状が達成される。

第四の変形において、自転車フレームのフレーム部は、エネルギー蓄積装置を支持する、対角に傾斜した、おおよそＷ字型のフレーム支持面を有する。エネルギー蓄積装置も、おおよそＷ字型の支持面を有する。

フレーム支持面は、おおよそ水平の支持面及びおおよそ垂直の支持面から成ってよい。おおよそ水平の支持面及びおおよそ垂直の支持面は、２つの外側に傾斜したサドル面によって接続される。これらのサドル面は中心頂点を画定する。好ましくは、電池パックは対応する頂角を有する。

この場合、フレーム部は、多面的な下面を有してよい。この下面は、水平の外表面及び垂直の外表面を有する。これらの外表面は、斜めの外表面によって接続されている。フレーム部及び電池パックは、丸いコーナー領域を有してよい。

本発明に係る自転車フレームの第五の変形によれば、フレーム部は、少なくとも部分的に、三角形の断面を有する。この場合、好ましくは、フレーム部及び電池パックは、実質的に対角の分割面を画定し、この分割面は断面の左下から右上に延在し得る。エネルギー蓄積装置及びフレーム部は、互いに補完して四辺形を形成する。

特に好ましくは、エネルギー蓄積装置及びフレーム部は、互いに補完して長方形の断面を形成する。この場合、断面は正方形であってよい。エネルギー蓄積装置は、フレーム部の領域において、下部チューブのフレーム上面を越えて、上方に突出する。

この変形において、電池パックが、少なくとも部分的に、三角形の断面を有する場合が有利であることが判明している。最も長い三角形の辺が、接触表面としての機能を果たすことができる。全体として、この変形において、最高の強度を備える、小型の、均質なフレーム形状が達成される。

本発明に係る電動自転車は、少なくとも１つのフレーム部を有する自転車フレームを有し、このフレーム部は、少なくとも１つの別個のエネルギー蓄積装置、具体的には電池パックを着脱可能に構成される。本発明によれば、エネルギー蓄積装置を着脱可能に構成されたフレーム部は、フレーム中心面に対して非対称の断面を有する。それ故に、電動自転車は、最良の構造的及び美的特性を備え、必要な設置スペースが最小限である、最適化されたフレーム断面を有する。

本発明に係るエネルギー蓄積装置、具体的には電池パックは、自転車フレームのフレーム部に挿入可能に構成される電池ハウジングを有する。本発明によれば、エネルギー蓄積装置は、エネルギー蓄積装置中心面又はハウジングのハウジング中心面に対して非対称の断面を有する。電池ハウジングは、少なくとも１つの締結機構、例としてラッチ手段、及び／又は締結機構のための少なくとも１つの凹部、を有する。

本発明によって提案される電池パックは、具体的には、プラスチック材料で作られ防湿構造を備える、電池ハウジングを有する。この電池ハウジングは、提案される自転車フレームに確実に装着できるように構成される。言い換えれば、電池ハウジングは、フレームに設けられた装着に適した締結手段に、又はフレームに設けられた締結手段の係合のための開口に、確実に装着できるように構成される。再装填又は交換を容易にするために、締結手段は好ましくは、スナップ閉じ又はロック閉じなどのラッチ手段であるが、代わりに、取り扱いやすいねじ接続などを使用してもよい。

好ましい実施形態によれば、例えば様々な蓄積能力を有する電池パックのような、エネルギー蓄積装置一式を、自転車フレームに挿入することができる。電池パックは、様々な蓄積能力を有しながらも、フレームに挿入可能な接続寸法を有してよい。結果として、電池パックを自転車フレームに簡単に挿入し、そこに固定することができる。

本発明は、全てのタイプの自転車において、具体的にはマウンテンバイク（ハードテールの構成又はフルサスペンションの構成の両方）において普遍的に実施することができるが、さらに他の自転車、例えばロードバイクフレーム、においても普遍的に実施することができる。そのため、本発明は最終的に、ツーリングバイク、シティバイク若しくはクロスバイク又は他の現代の自転車のタイプを製造することができる。その小型の、洗練された構成のため、従来の自転車と電動自転車の利点を主に組み合わせるバイクを構築することができる。

本発明に係る自転車は、外見では他の現代のスポーティにデザインされたバイクとほとんど変わらないので、そのデザインは、幅広いユーザグループのスポーティなライフスタイルの要求を満たす。電動駆動の構想を、洗練された形で目立たせずに統合することが可能である。

従属請求項は、さらなる好ましい実施形態に関する。

添付の図面を参照して、以下に、本発明の好ましい実施形態をより詳細に説明する。

図１ａは、本発明に係る自転車フレームの側面図である。

図１ｂは、図１ａの自転車フレームの第２の側面図である。

図２ａは、図１ａの線Ｃ−Ｄに沿った断面図である。

図２ｂは、図１ａの線Ａ−Ｂに沿った断面図である。

図２ｃは、図１ａの線Ｅ−Ｆに沿った断面図である。

図３ａは、底部ブラケットモーターレセプタクルを有する自転車フレームの側面図である。

図３ｂは、図３ａの自転車フレームの第２の側面図である。

図４ａは、本発明に係るさらなる実施形態に係る自転車フレームの側面図である。

図４ｂは、図４ａの自転車フレームの第２の側面図である。

図５ａは、図４ａの線Ｃ−Ｄに沿った断面図である。

図５ｂは、図４ａの線Ａ−Ｂに沿った断面図である。

図５ｃは、図４ａの線Ｅ−Ｆに沿った断面図である。

図６ａは、さらなる実施形態に係る底部ブラケットモーターレセプタクルを有する自転車フレームの側面図である。

図６ｂは、図６ａの自転車フレームの第２の側面図である。

図７ａは、図１ａの線Ｃ−Ｄに沿った別の断面図である。

図７ｂは、図１ａの線Ａ−Ｂに沿った別の断面図である。

図７ｃは、図１ａの線Ｅ−Ｆに沿った別の断面図である。

図８ａは、図４ａの線Ｃ−Ｄに沿った別の断面図である。

図８ｂは、図４ａの線Ａ−Ｂに沿った別の断面図である。

図８ｃは、図４ａの線Ｅ−Ｆに沿った別の断面図である。

図９ａは、本発明に係る自転車フレームの側面図である。

図９ｂは、図９ａの自転車フレームの第２の側面図である。

図１０ａは、図９ａの線Ｃ−Ｄに沿った断面図である。

図１０ｂは、図９ａの線Ａ−Ｂに沿った断面図である。

図１０ｃは、図９ａの線Ｅ−Ｆに沿った断面図である。

図１ａは、本発明に係る自転車フレーム１の側面図を示している。これは、例としてダイヤモンドフレームとして構成され、下部チューブ２、上部チューブ４、サドルチューブ６、ヘッドチューブ８、底部ブラケットハウジング１０及びサドル支柱１２及び下部支柱１４を有する。

本発明に係る自転車フレーム１はフレーム部１６を有し、フレーム部１６は別個のエネルギー蓄積装置を着脱可能に構成されており、ここでエネルギー蓄積装置は電池ハウジング２０を有する電池パック１８として構成される。電池パック１８を取り付けるためのフレーム部１６は、下部チューブ２の中心よりわずかに下に設けられる。下部チューブ２は、底部ブラケットハウジング１０とヘッドチューブ８との間に設けられる。電池パック１８はフレーム部１６の上側に配置される。結果として、ユーザは簡単に、電池パック１８を上側から挿入し、フレーム１にロックすることができる。言い換えれば、電池パック１８は、上側からフレーム部１６に設置される。この配置により、例えば石の衝撃又は地面への接触による損傷に対して、電池パック１８が最適に保護される。フレーム部１６は、傾斜した端部領域を有する。好ましくは、この傾斜した端部領域は、上部チューブ領域に設けられる。傾斜は、それが実質的に垂直に延在するように選択される。

図１ｂは、図１ａの自転車フレーム１の第２の側面図である。図１ａ及び１ｂによれば、電池パック１８は、フレーム部１６の領域において、下部チューブ２のフレーム上面を越えて、上方に突出する。

図２ａは、図１ａの線Ｃ−Ｄに沿った断面図を示す。具体的には図２ａから推測することができるように、フレーム部１６は、フレーム中心面２４に対して非対称の断面を有する。電池パック１８は、電池ハウジング２０及び内部の電池セル（概略的に図示）２２を有する。電池パック１８は、エネルギー蓄積装置中心面２６に対して非対称の断面を有しており、フレーム中心面２４とエネルギー蓄積装置中心面２６は、共通の面に配置されている。結果として、電池パック１８の断面をフレーム部１６の高剛性断面によって補完し、最も高い技術的及び視覚的要求を満たす全体の断面を形成することができる。必要とされる設置スペースが最小化されるので、取り扱い性及び敏捷性が向上する。さらに、フレーム部１６と電池パック１８との間の相互作用が最適化される。電池パック１８は任意選択的に、上方に、又は自転車フレームの１側面の方に、すなわち側方に、取り外す又は挿入することができる。結果として、電池パック１８の取り扱い性を向上させることができる。

自転車フレーム１の本発明に係るこの第１の変形によれば、フレーム部１６はおおよそＬ字型の断面を有する。この場合、フレーム部１６の垂直脚部２８は、水平脚部３０に直角に配置される。脚部２８、３０は、丸いコーナー領域を備える実質的に長方形の基本形状を有する。それに応じて、電池パック１８もまた、丸いコーナー領域を備えるおおよそＬ字型の断面を有する。

電池パック１８の上部接触表面３２は、フレーム部１６の上部支持面３４の上に載っている。電池パック１８の下部接触表面３６は、フレーム部１６の下部支持面３８の上に載っている。フレーム部１６の下部支持面３８は、上部支持面３４よりも幅が広い。フレーム部１６の下部支持面３８は、図面の左に配置されている。電池パック１８の上部接触表面３２は、側壁４０によって下部接触表面３６に接続されており、側壁４０は接触表面３２、３６に直角に延在している。

フレーム部１６の上部支持面３４は、側壁４２によって下部支持面３８に接続されており、側壁４２は支持面３４、３８に直角に延在している。

それ故に、フレーム部１６及び電池パック１８は、断面の左下から右上に延在する、実質的にステップ状の、対角の分割面を画定する。電池パック１８及びフレーム部１６は互いに補完して、長方形の全体の断面を形成する。この場合、断面は正方形又はほぼ正方形である。

極めて小型の、均質なフレーム形状がここで達成され、これは、強度要件を見事に満足する。

図２ｂ及び２ｃはそれぞれ、図１ａの線Ａ−Ｂに沿った断面図及び図１ａの線Ｅ−Ｆに沿った断面図に関する。図２ｂ及び２ｃにより示されるように、フレーム部１６の上側及び下側のフレームは、実質的に長方形の断面を有する。断面の外形寸法は、フレーム部１６の外形寸法におおよそ対応する。

図３ａ及び３ｂは、本発明に係る変形の側面図を示し、これは、底部ブラケット駆動部（示されず）、例えばモーター−歯車ユニット、のための凹状底部ブラケット駆動部レセプタクル４４を有する。この場合、電池パック１８は、底部ブラケット駆動部レセプタクル４４の領域まで延在する。この実施形態において、電池パック１８は、視覚的に魅力的であり且つ全体の重心を低くするために最適化された形で、下部チューブの下部端部領域に配置される。この自転車フレームの断面は、図２ａ〜２ｃに係る断面に対応する。

本発明に係る、自転車フレーム１００の図４ａ及び４ｂに係るさらなる変形において、フレーム部１０４は、電池パック１０２を受容するように設けられる。電池パック１０２は、フレーム部１０４に同一平面上に受容される。フレーム部１０４は、傾斜した端部領域１０５を有する。好ましくは、この傾斜した端部領域１０５は上部チューブ領域に設けられる。傾斜は、それが実質的に垂直に延在するように選択される。

図５ａは、図４ａの線Ｃ−Ｄに沿った断面図を示す。図５ａから推測することができるように、自転車フレーム１００のフレーム部１０４は、電池パック１０２を着脱可能に構成され、且つ垂直フレーム中心面１０６に対して非対称の断面を有する。

電池パック１０２は、エネルギー蓄積装置中心面１０８に対して非対称の断面を有し、フレーム中心面１０６は、エネルギー蓄積装置中心面１０８よりも右に補正された形で配置される。この変形においてもまた、電池パック１０２は、少なくとも部分的に、Ｌ字型である。フレーム部１０４には、ステップ状の断面が設けられる。この実施形態において、分割面は、対角及びステップ状である。

フレーム部１０４はステップ１１０を有し、ステップ１１０は、図面において水平である第１の支持面１１２、及び図面において水平である第２の支持面１１４、並びに図面において垂直である第１の壁表面１１６、及び図面において垂直である第２の壁表面１１８を有する。支持面１１２、１１４は、壁表面１１６、１１８に直角に配置される。電池パック１０２は、水平の第１の脚部１２０、及びそれに直角に延在する垂直の第２の脚部１２２を有する。脚部１２０、１２２は、長さがおおよそ同じである。第２の脚部１２２は、第１の脚部１２０よりも幅が広い。

フレーム部１０４及び電池パック１０２は、断面の左下から右上に延在する、実質的に対角の分割面を画定する。電池パック１０２は、フレーム部１０４の領域において、下部チューブのフレーム上面とおおよそ同一平面上に終わる。フレーム部１０４及び電池パック１０２は、丸いコーナー領域を有する。電池パック１０２及びフレーム部１０４は、互いに補完して、長方形の断面を形成する。この場合、断面は正方形であってよい。この変形においてもまた、小型の、均質なフレーム形状が達成される。電池パック１０２は任意選択的に、上方に、又は自転車フレームの１側面の方に、取り外す又は挿入することができる。このことにより、取り扱い性を向上させることができる。

図５ｂ及び５ｃはそれぞれ、図４ａの線Ａ−Ｂに沿った断面図及び図４ａの線Ｅ−Ｆに沿った断面図に関する。図５ｂ及び５ｃにより示されるように、フレーム部の上側及び下側のフレーム１００は、同じ高さ及び幅の、実質的に正方形の断面を有する。断面の外形寸法は、フレーム部１０４の外形寸法におおよそ対応する。

図６ａ及び６ｂは、底部ブラケット駆動部（示されず）、例えばモーター−歯車ユニットのための凹状底部ブラケット駆動部レセプタクル１２４を有する変形の側面図を示す。この場合、電池パック１０２は、底部ブラケット駆動部レセプタクル１２４の領域まで延在する。この実施形態において、電池パック１０２は、視覚的に魅力的であり且つ全体の重心を低くするために最適化された形で、下部チューブの下部端部領域に配置される。この自転車フレームの断面は、図５ａ〜５ｃに係る断面に対応してよい。

図１ａ及び１ｂに係る、本発明に係る自転車フレームの別の変形において、フレーム部２００は、図７ａから推測することができるように、多角形の断面を有する電池パック２０２を受容するように構成される。フレーム部２００は、大体おおよそ三角形の断面を有し、この断面は、電池パック２０２を支持する２つの支持面２０４、２０６を備え、支持面２０４、２０６は支持角度αを有する。支持面２０４、２０６は、おおよそ中心に配置されたＶ字型のサドルを形成し、その頂点は、三角形の基面から外側に突出している。好ましくは、支持角度αの大きさは約１２０°〜１７０°の範囲である。示される特に有利な実施形態において、支持角度αは約１６０°である。第１のフレーム部角度βは、約３０°〜７０°の範囲である。示される特に有利な実施形態において、フレーム部角度βは約４５°である。第２のフレーム部角度γは、約３０°〜８０°の範囲である。示される特に有利な実施形態において、フレーム部角度γは約６５°である。

それに応じて、電池パック２０２は、２つの接触表面２０８、２１０を有し、接触表面２０８、２１０はフレーム部に向かって接触角度Δを有する。接触表面２０８、２１０は、凹状のくぼみを形成し、これはおおよそ中心に配置され、その頂点は内側に突出する。角度範囲は、フレーム部角度に適合される。そのため、フレーム部２００及び電池パック２０２は、断面の左下から右上に延在する、実質的に対角の分割面を画定する。

電池パック２０２は、フレーム部２００の上側に配置され、その上に載っている。電池パック２０２は、フレーム部２００を補完して、小型の、長方形の断面を形成する。電池パック２０２は任意選択的に、上方に、又は自転車フレームの１側面の方に、取り外す又は挿入することができる。

図７ｂ及び７ｃはそれぞれ、図１ａの線Ａ−Ｂに沿った別の断面図又は図１ａの線Ｅ−Ｆに沿った別の断面図に関する。図７ｂ及び７ｃにより示されるように、この変形において、フレーム部２００の上側及び下側のフレームは、実質的に長方形の断面を有する。この場合、フレームの幅は、その高さより大きい。

図３ａ、３ｂと同様に、この断面の変形においても、自転車フレームに凹状底部ブラケット駆動部レセプタクルを設けてよい。この自転車フレームの断面は、図７ａ〜７ｃに係る断面に対応する。

図４ａ及び４ｂに係る、本発明に係る自転車フレームのさらなる別の変形において、電池パック３０２を受容するためのフレーム部３００は、図８ａから推測することができるように、おおよそＷ字型の断面を有するように構成される。フレーム部３００は、そのフレーム中心面３０３に対して非対称である。フレーム部３００は、エネルギー蓄積装置支持面３０６を支持する、対角に傾斜した、おおよそＷ字型のフレーム支持面３０４を有する。エネルギー蓄積装置支持面３０６も、おおよそＷ字型である。

フレーム支持面３０４は、おおよそ水平の支持面３０８及びおおよそ垂直の支持面３１０から成る。支持面３０８及び支持面３１０は、２つの外側に傾斜したサドル面３１２、３１４によって接続される。サドル面３１２、３１４は中心頂点を画定する。頂角πは、約９０°〜１７０°の範囲であり、好ましくは約１５０°である。電池パック３０２は、対応する頂角を有する。

フレーム部３００は、多面的な下面を有し、この多面的な下面は、図面において水平である第１の外表面３１６、及び図面においておおよそ垂直である外表面３１８を有する。第１の外表面３１６と外表面３１８は、斜めの外表面３２０によって接続されている。斜めの外表面３２０は、フレーム断面に対して左下から右上に延在する。斜めの外表面３２０は、約１０°〜７０°の、好ましくは３０°の傾斜の角度を有する。

電池パック３０２は、上部外表面３２２及び側部外表面３２４を有する。上部外表面３２２及び側部外表面３２４は、約６０〜１４０°、好ましくは約１００°の角度

を有する。このことは、電池パック３２０を側方に取り外すことも可能にする。フレーム部３００及び電池パック３２０は、丸いコーナー領域を有する。電池パック３０２は、フレーム部の領域において、下部チューブのフレーム上面とおおよそ同一平面上に終わる。

図８ｂ及び８ｃはそれぞれ、図４ａの線Ａ−Ｂに沿った別の断面図及び図４ａの線Ｅ−Ｆに沿った別の断面図に関する。図８ｂ及び８ｃにより示されるように、フレーム部の上側及び下側のフレームは、図８ａに係る全体の断面に対応する、断面及び寸法を有する。

図６ａ、６ｂと同様に、この断面の変形においても、自転車フレームに凹状底部ブラケット駆動部レセプタクルを設けてよい。この自転車フレームの断面は、図８ａ〜８ｃに係る断面に対応する。

本発明に係る特に好ましい自転車フレーム４００の最後の変形が、図９ａ及び９ｂに示される。図１０ａは図９ａの線Ｃ−Ｄに沿った断面図を示す。図１０ａから推測することができるように、フレーム部４０２は、そのフレーム中心面４０３に対して、非対称の、直角三角形の形状のおおよそ三角形の断面を有する。

この場合、フレーム部４０２及び電池パック４０４は、断面の左下から右上に延在する対角の分割面４０６を画定する。最も長い三角形の辺が支持面４０８として用いられる。支持面４０８は、約２０°〜７０°の範囲の、好ましくは約４０°の傾斜の角度εを有する。この場合、電池パック４０４及びフレーム部４０２は、互いに補完しておおよそ正方形を形成する。この変形においても、全体として、小型の、均質な、最高の強度を備えるフレーム形状が達成される。電池パック４０４は、フレーム部４０２の領域において、下部チューブのフレーム上面を越えてわずかに上方に突出する。

電池パック４０４は、上側からフレーム部４０２の上に載っている。電池パック４０４は、直角三角形の形状の対応する三角形の断面を有する。最も長い三角形の辺が接触表面として用いられる。接触表面は、フレーム部に対応する、約２０°〜７０°の範囲の、好ましくは約４０°の傾斜の角度を有する。この場合、電池パック４０４を任意選択的に、上方に、又は自転車フレームの１側面の方に取り外すことができ、そのため人間工学的な取り扱いが可能となる。

本発明の実施形態は、図面において示される例及び上に記載される例に限定されず、当業者によって多数の変更を加えることも可能である。

少なくとも１つのフレーム部を有する自転車フレームが開示され、このフレーム部は、少なくとも１つの別個のエネルギー蓄積装置、具体的には電池パックを着脱可能に構成される。本発明によれば、エネルギー蓄積装置を着脱可能に構成されたフレーム部は、フレーム中心面に対して非対称の断面を有する。本発明に係る電動自転車はフレーム部を有し、このフレーム部は、少なくとも１つの別個のエネルギー蓄積装置を着脱可能に構成され、且つフレーム中心面に対して非対称の断面を有する。さらに、エネルギー蓄積装置中心面に対して非対称の断面を有するエネルギー蓄積装置が開示される。

参照番号リスト
１ 自転車フレーム
２ 下部チューブ
４ 上部チューブ
６ サドルチューブ
８ ヘッドチューブ
１０ 底部ブラケットハウジング
１２ サドル支柱
１４ 下部支柱
１６ フレーム部
１８ 電池パック
２０ 電池ハウジング
２２ 電池セル
２４ フレーム中心面
２６ エネルギー蓄積装置中心面
２８ 垂直脚部
３０ 水平脚部
３２ 接触表面
３４ 支持面
３６ 接触表面
３８ 支持面
４０ 側壁
４２ 側壁
４４ 底部ブラケット駆動部レセプタクル
１００ 自転車フレーム
１０２ 電池パック
１０４ フレーム部
１０５ 端部領域
１０６ フレーム中心面
１０８ エネルギー蓄積装置中心面
１１０ ステップ
１１２ 第１の支持面
１１４ 第２の支持面
１１６ 第１の壁表面
１１８ 第２の壁表面
１２０ 第１の脚部
１２２ 第２の脚部
１２４ 底部ブラケット駆動部レセプタクル
２００ フレーム部
２０２ 電池パック
２０４ 支持面
２０６ 支持面
２０８ 接触表面
２１０ 接触表面
３００ フレーム部
３０２ 電池パック
３０３ フレーム中心面
３０４ フレーム支持面
３０６ エネルギー蓄積装置支持面
３０８ 支持面
３１０ 支持面
３１２ サドル面
３１４ サドル面
３１６ 外表面
３１８ 外表面
３２０ 斜めの外表面
３２２ 外表面
３２４ 外表面
４００ 自転車フレーム
４０２ フレーム部
４０３ フレーム中心面
４０４ 電池パック
４０６ 分割面

Claims (15)

1. 少なくとも１つのフレーム部（１６、１０４、２００、３００、４０２）を有する自転車フレーム（１、１００、４００）であって、
   前記フレーム部（１６、１０４、２００、３００、４０２）は、少なくとも１つの別個のエネルギー蓄積装置（１８、１０２、２０２、３０２、４０４）、具体的には電池パックを着脱可能に構成され、
   前記フレーム部（１６、１０４、２００、３００、４０２）が、フレーム中心面（２４、１０６、３０３、４０３）に対して非対称の断面を有することを特徴とする、
   自転車フレーム。
2. 下部チューブ（２）が、前記エネルギー蓄積装置（１８、１０２、２０２、３０２、４０４）を取り付け可能に構成される、請求項１に記載の自転車フレーム。
3. 前記エネルギー蓄積装置（１８、１０２、２０２、３０２、４０４）が、少なくとも部分的に、エネルギー蓄積装置中心面（２６、１０８）に対して非対称の断面を有する、請求項１又は請求項２に記載の自転車フレーム。
4. 前記フレーム部（１６、１０４、２００、３００、４０２）及びエネルギー蓄積装置（１８、１０２、２０２、３０２、４０４）が、実質的に対角の分割面を画定する、請求項１〜３のいずれか一項に記載の自転車フレーム。
5. 前記フレーム部（１６、１０４、２００、４０２）の断面及び前記エネルギー蓄積装置（１８、１０２、２０２、４０４）の断面が、互いに補完して実質的に長方形の全体の断面を形成する、請求項１〜４のいずれか一項に記載の自転車フレーム。
6. 前記エネルギー蓄積装置（１８、１０２、２０２、３０２、４０４）が、前記フレーム部（１６、１０４、２００、３００、４０２）の上側に配置される、請求項１〜５のいずれか一項に記載の自転車フレーム。
7. 前記フレーム部（１６、１０４）が、少なくとも部分的に、Ｌ字型の断面を有する、請求項１〜６のいずれか一項に記載の自転車フレーム。
8. 前記エネルギー蓄積装置（１８、１０２）が、少なくとも部分的に、Ｌ字型の断面を有する、請求項１〜７のいずれか一項に記載の自転車フレーム。
9. 前記フレーム部が、少なくとも部分的に、ステップ状の断面（１６、１０４、３００）を有する、請求項１〜８のいずれか一項に記載の自転車フレーム。
10. 前記フレーム部（１６、１０４、２００、３００、４０２）が、少なくとも部分的に、多角形の断面を有する、請求項１〜９のいずれか一項に記載の自転車フレーム。
11. 前記フレーム部（２００、３００）は、前記エネルギー蓄積装置を支持する支持面を備え、
    前記支持面は、支持角度（α、π）を有し、且つおおよそＶ字型又はＷ字型である、請求項１〜１０のいずれか一項に記載の自転車フレーム。
12. 前記フレーム部（２００、４０２）が、少なくとも部分的に、三角形の断面を有する、請求項１〜６のいずれか一項に記載の自転車フレーム。
13. 前記エネルギー蓄積装置（４０４）が、少なくとも部分的に、三角形の断面を有する、請求項１〜６及び１２のいずれか一項に記載の自転車フレーム。
14. 自転車フレーム（１、１００、４００）を含む電動自転車であって、
    前記自転車フレーム（１、１００、４００）は、少なくとも１つのフレーム部（１６、１０４、２００、３００、４０２）を有し、
    前記少なくとも１つのフレーム部（１６、１０４、２００、３００、４０２）は、少なくとも１つの別個のエネルギー蓄積装置（１８、１０２、２０２、３０２、４０４）、具体的には電池パックを着脱可能に構成され、
    前記フレーム部（１６、１０４、２００、３００、４０２）が、フレーム中心面（２４、１０６、３０３、４０３）に対して非対称の断面を有することを特徴とする、
    電動自転車。
15. 自転車フレーム（１、１００、４００）を含む電動自転車用のエネルギー蓄積装置、具体的には電池パック（１８、１０２、２０２、３０２、４０４）であって、
    前記自転車フレーム（１、１００、４００）は、少なくとも１つのフレーム部（１６、１０４、２００、３００、４０２）を有し、前記少なくとも１つのフレーム部（１６、１０４、２００、３００、４０２）は、前記少なくとも１つの別個のエネルギー蓄積装置を着脱可能に構成され、
    前記装置が、前記自転車フレーム（１、１００、４００）の前記フレーム部（１６、１０４、２００、３００、４０２）に挿入可能に構成される電池ハウジング（２０）を含み、
    前記エネルギー蓄積装置（１８、１０２、２０２、３０２、４０４）が、エネルギー蓄積装置中心面（２６、１０８）に対して非対称の断面を有することを特徴とする、
    エネルギー蓄積装置。