JP2018500932A - 標的核酸のマルチプレックス検出のためのデュアルクエンチングアッセイ - Google Patents
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Abstract
Description
(a)標的核酸配列にPTO(プロービングおよびタギングオリゴヌクレオチド)をハイブリダイズするステップであって、PTOが、(i)標的核酸配列に実質的に相補的なヌクレオチド配列を含むターゲティング部分、(ii)標的核酸配列に非相補的なヌクレオチド配列を含む融解温度決定領域(MTDR)、および(iii)少なくとも1個のフルオロフォアおよび少なくとも1個のクエンチャーを含む少なくとも1組の相互作用標識を含み、PTOのターゲティング部分が、標的核酸配列とハイブリダイズでき、PTOのMTDRが標的核酸配列とハイブリダイズしないステップと、
(b)前述のPTOにCQO(キャプチャリングおよびクエンチングオリゴヌクレオチド)をハイブリダイズするステップであって、CQOが、(i)PTOのMTDRに逆相補的なヌクレオチド配列を含むキャプチャリング部分および(ii)少なくとも1個のクエンチング分子を含み、PTOのMTDRがCQOのキャプチャリング部分とハイブリダイズしてタグ二本鎖を形成するように構成されるステップと、
(c)タグ二本鎖をヌクレアーゼ活性を有する酵素と接触させるステップであって、タグ二本鎖が標的核酸配列にハイブリダイズする際に、ヌクレアーゼ活性を有する酵素がタグ二本鎖の開裂を誘導し、それにより、CQOのキャプチャリング部分にハイブリダイズしたMTDRおよび少なくとも1個のフルオロフォアを含むPTOフラグメントを含む活性化タグ二本鎖フラグメントが放出され、PTOフラグメントがCQOのキャプチャリング部分にハイブリダイズされるステップと、
(d)前述の活性化タグ二本鎖フラグメントを融解および/またはハイブリダイズして少なくとも1個のフルオロフォアからシグナルを得るステップと、
(e)少なくとも1個のフルオロフォアからのシグナルを測定することにより活性化タグ二本鎖フラグメントを検出するステップであって、シグナルが標的核酸配列の存在を示すステップと、を含む。
・ヒトおよび/または獣医学的診断
・食物および/または餌の品質および安全性
・環境監視
・科学研究
i.必要に応じて、本明細書で記載の少なくとも1個のPTOと、
ii.本明細書で記載の少なくとも1個のCQOと、
iii.標的核酸配列の検出方法に関するインストラクションと、を含む。
本明細書で使用される場合、用語の「ダブルクエンチアッセイ」は、少なくとも1個のフルオロフォア当たり少なくとも2個のクエンチャーの使用を意味する。ある実施形態では、1個のクエンチャーがCQO上に位置し、別のクエンチャーがPTO上に位置する。ある実施形態では、クエンチャーがPTO上に位置する。
本発明は、蛍光標識当たり複数の標的核酸の同時検出を可能とする新規デュアルクエンチングアッセイに関する。試料中の複数の標的核酸配列の存在は、複数のタグ二本鎖の形成をもたらし、これらは、タグ二本鎖フラグメント融解温度および/またはハイブリダイゼーション温度の差異に基づいて識別することができる。タグ二本鎖は、ハイブリダイズしたPTOおよびCQOを含む。それぞれの活性化タグ二本鎖フラグメントが溶解すると、PTOの標識からシグナルが得られる。したがって、特定の温度でのシグナルは、PTOに特異的な標的配列の存在を示す。それぞれの活性化タグ二本鎖フラグメントがハイブリダイズすると、PTOの標識からシグナルがクエンチされる。したがって、特定の温度でのクエンチされたシグナルは、PTOに特異的な標的配列の存在を示す。本発明の一般的概念を図1に示す。本発明は、1)PTOターゲティング部分による、標的核酸配列に対する配列特異的ハイブリダイゼーションおよび2)標的配列の上流へのオリゴヌクレオチドのポリメラーゼ伸長のヌクレアーゼ活性による、標的シグナル検出に必要な活性化タグ二本鎖フラグメントの配列特異的酵素的放出、の組合せにより擬陽性シグナルを防止する。活性化タグ二本鎖フラグメントの存在を介したこの標的核酸配列の間接的測定は、優れた精度を確保し、擬陽性の問題を克服する。単一CQOが、多くのPTOおよび/または多くのPTO群にハイブリダイズしてよい。したがって、本発明は、単一CQOを利用した、1個以上の、このような複数の、核酸の検出に関する。
特有のMTDRを有する数個のPTOの検出のための1個のCQOの使用により、より簡単なアッセイ装置が得られ、これにより、フルオロフォア当たり(例えば、PTO群当たり)数個の標的核酸配列が検出できる。1個のフルオロフォアを使って識別可能なPTO群中のPTOの数は、活性化タグ二本鎖フラグメントの融解時に蛍光タグのシグナルの検出に使用される分析機器の感度に依存する。例として提供された簡単な装置で、1個のCQOを使ってPTO群の内の少なくとも3個のPTOを特定し得る。したがって、2個の異なるフルオロフォアを有する2個のPTO群を使って、1回の反応で少なくとも6個のPTOの検出を促進し得る。それぞれのPTOは、標的核酸配列の存在を示す。特定される標的の数は、異なる蛍光タグを有する3個以上のPTO群を使うことにより、さらに増やし得る。単一CQOは言うまでもなく、3個以上、例えば、3個、4個またはそれを超えるPTOにハイブリダイズ可能である。PTO群が、2、3、4、5、6、7またはそれを超えるPTOを含んでもよく、単一CQOを使って、これらのPTOのそれぞれを検出してもよい。同時にその他のPTO群(異なるフルオロフォアを有するPTO)を同じCQOで同様に検出し得る。このようにして、単一CQOを使って複数の標的を検出し得る。ある実施形態では、単一CQOは、このように、2、4、6、8、10、15、20、30、40、50、またはそれを超えるPTOを検出可能であり、したがって、このアッセイにより対応する数の標的核酸を検出できる。
・ヒトおよび/または獣医学的診断のための本発明の方法の使用。対象由来の身体試料中の、例えば、病原体、または癌遺伝子もしくはミクロサテライトなどの少なくとも1種の微生物からの標的核酸の臨床的識別および/または定量化。
・環境監視のための本発明の方法の使用。例えば、任意の試料、例えば、水試料中の少なくとも1種の(微)生物からの標的核酸の識別および/または定量化。
・食物および/または餌の品質および安全性判定、例えば、餌および/または飲料試料などの食品の任意の試料中の少なくとも1種の生物由来の標的核酸の識別および/または定量化のための本発明の方法の使用。
・科学研究のための本発明の方法の使用。
ステップ(a)標的核酸配列にPTO(プロービングおよびタギングオリゴヌクレオチド)をハイブリダイズするステップであって、PTOが、(i)標的核酸配列に実質的に相補的なヌクレオチド配列を含むターゲティング部分、(ii)標的核酸配列に非相補的なヌクレオチド配列を含む融解温度決定領域(MTDR)、および(iii)少なくとも1個のフルオロフォアおよび少なくとも1個のクエンチャーを含む少なくとも1組の相互作用標識を含むステップと、
ステップ(b)前述のPTOにCQO(キャプチャリングおよびクエンチングオリゴヌクレオチド)をハイブリダイズするステップであって、CQOが、(i)PTOのMTDRに逆相補的なヌクレオチド配列を含むキャプチャリング部分および(ii)少なくとも1個のクエンチング分子を含み、PTOのMTDRがCQOのキャプチャリング部分とハイブリダイズしてタグ二本鎖を形成するように構成されるステップと、
ステップ(c)タグ二本鎖をヌクレアーゼ活性を有する酵素と接触させるステップであって、タグ二本鎖が標的核酸配列にハイブリダイズする際に、ヌクレアーゼ活性を有する酵素がタグ二本鎖の開裂を誘導し、それにより、CQOのキャプチャリング部分にハイブリダイズしたMTDRおよび少なくとも1個のフルオロフォアを含むPTOフラグメントを含む活性化タグ二本鎖フラグメントが放出されるステップと、
ステップ(d)前述の活性化タグ二本鎖フラグメントを融解および/またはハイブリダイズして少なくとも1個のフルオロフォアからシグナルを得るステップと、
ステップ(e)少なくとも1個のフルオロフォアからのシグナルを測定することにより活性化タグ二本鎖フラグメントを検出するステップであって、シグナルが標的核酸配列の存在を示すステップと、を含む。
ステップ(b)PTO(プロービングおよびタギングオリゴヌクレオチド)にCQO(キャプチャリングおよびクエンチングオリゴヌクレオチド)をハイブリダイズするステップであって、PTOが、(i)標的核酸配列に実質的に相補的なヌクレオチド配列を含むターゲティング部分、(ii)標的核酸配列に非相補的なヌクレオチド配列を含む融解温度決定領域(MTDR)、および(iii)少なくとも1個のフルオロフォアおよび少なくとも1個のクエンチャーを含む少なくとも1組の相互作用標識を含み、CQOが、(i)PTOのMTDRに逆相補的なヌクレオチド配列を含むキャプチャリング部分および(ii)少なくとも1個のクエンチング分子を含み、PTOのMTDRがCQOのキャプチャリング部分とハイブリダイズしてタグ二本鎖を形成するように構成されるステップと、
ステップ(a)標的核酸配列にタグ二本鎖のPTOをハイブリダイズするステップと、
ステップ(c)タグ二本鎖をヌクレアーゼ活性を有する酵素と接触させるステップであって、タグ二本鎖が標的核酸配列にハイブリダイズする際に、ヌクレアーゼ活性を有する酵素がタグ二本鎖の開裂を誘導し、それにより、CQOのキャプチャリング部分にハイブリダイズしたMTDRおよび少なくとも1個のフルオロフォアを含むPTOフラグメントを含む活性化タグ二本鎖フラグメントが放出されるステップと、
ステップ(d)前述の活性化タグ二本鎖フラグメントを融解および/またはハイブリダイズして少なくとも1個のフルオロフォアからシグナルを得るステップと、
ステップ(e)少なくとも1個のフルオロフォアからのシグナルを測定することにより活性化タグ二本鎖フラグメントを検出するステップであって、シグナルが標的核酸配列の存在を示すステップと、を含む。
ステップ(a)標的核酸配列にPTO(プロービングおよびタギングオリゴヌクレオチド)をハイブリダイズするステップであって、PTOが、(i)標的核酸配列に実質的に相補的なヌクレオチド配列を含むターゲティング部分、(ii)標的核酸配列に非相補的なヌクレオチド配列を含む融解温度決定領域(MTDR)、および(iii)少なくとも1個のフルオロフォアおよび少なくとも1個のクエンチャーを含む少なくとも1組の相互作用標識を含むステップと、
ステップ(c)ハイブリダイズされたPTOをヌクレアーゼ活性を有する酵素と接触させるステップであって、PTOが標的核酸配列にハイブリダイズする際に、ヌクレアーゼ活性を有する酵素がPTOの開裂を誘導し、それにより、MTDRおよび少なくとも1個のフルオロフォアを含む活性化PTOフラグメントが放出されるステップと、
ステップ(b)前述の活性化PTOにCQO(キャプチャリングおよびクエンチングオリゴヌクレオチド)をハイブリダイズするステップであって、CQOが、(i)PTOのMTDRに逆相補的なヌクレオチド配列を含むキャプチャリング部分および(ii)少なくとも1個のクエンチング分子を含み、PTOのMTDRがCQOのキャプチャリング部分とハイブリダイズして活性化タグ二本鎖を形成するように構成されるステップと、
ステップ(d)前述の活性化タグ二本鎖フラグメントを融解および/またはハイブリダイズして少なくとも1個のフルオロフォアからシグナルを得るステップと、
ステップ(e)少なくとも1個のフルオロフォアからのシグナルを測定することにより活性化タグ二本鎖フラグメントを検出するステップであって、シグナルが標的核酸配列の存在を示すステップと、を含む。
ステップ(d)前述の活性化タグ二本鎖フラグメントを融解および/またはハイブリダイズして少なくとも1個のフルオロフォアからシグナルを得て、活性化タグ二本鎖フラグメントの融解温度を記録するステップを含む。
1)ターゲティング部分#1、および融解温度が50℃になるように構成されたMTDR#1を含むPTO#1であって、標的核酸配列#1にハイブリダイズできるPTO#1と、
2)ターゲティング部分#2、および融解温度が60℃になるように構成されているMTDR#2を含むPTO#2であって、標的核酸配列#2にハイブリダイズできるPTO#2と、
3)上記で本明細書に記載のように、MTDR#1およびMTDR#2にハイブリダイズするように構成されているCQOと、を含む混合物であってよい。
特定されるべきそれぞれの標的核酸配列に対して、それぞれの標的核酸配列にハイブリダイズするように構成されたPTOが得られる。それぞれのPTOは、同じまたは類似のフルオロフォアを共有するPTO中で特有のMTDRを有する。PTOのMTDRは、その活性化タグ二本鎖フラグメント融解温度に対して決め手となるものである。それぞれのタグ二本鎖フラグメントは、特有のMTDRを有するPTOフラグメントおよび少なくとも1個のフルオロフォアを含み、PTOフラグメントのMTDRが、CQOのキャプチャリング部分にハイブリダイズされる。特有のMTDRとは、タグ二本鎖および/またはタグ二本鎖フラグメントに付与する融解温度が特有であるMTDRを意味する。特有のMTDRは、したがって、PTOの群内で特有である。したがって、特有のMTDRを、それぞれ異なる標識/フルオロフォアを有する数個のPTOで使用してよい。
活性化タグ二本鎖フラグメントを形成するPTOのMTDRの長さによって、前述のタグ二本鎖フラグメントの融解温度が変化する。短いMTDR領域(例えば、10個の核酸より短い)の使用により、低融解温度が得られるであろう。発明者らは、種々の長さ、例えば、約16個〜約40個の核酸のMTDRを使用した。しかし、本発明のMTDR領域は、5〜100個の核酸および/または核酸類似体、例えば、10〜80個、例えば、15〜70個、好ましくは、例えば、13〜60個、より好ましくは、例えば、16〜39個の核酸および/または核酸類似体を含んでよい。したがって、本発明のある実施形態では、MTDRは、5〜50個の核酸および/または核酸類似体、例えば、10〜40個、例えば、13〜30個の核酸および/または核酸類似体を含む。長いMTDR領域(例えば、50個より多い核酸)を使う場合には、MTDRそれ自体内の二次構造形成を避けるように注意する必要がある。好ましい実施形態では、本発明のMTDR領域は、ロックド核酸(LNA)などの13〜25個の核酸および/または核酸類似体を含む。核酸類似体の具体例としては、塩基対の組み合わせとして次の塩基:iso−C/iso−G、iso−dC/iso−dGが挙げられるが、これらに限定されない。
PTOは、ターゲティング部分とPTOのMTDRとの間にリンカー分子をさらに含んでよく、これは、標的核酸配列およびCQOに非相補的である。したがって、ある実施形態では、本明細書に記載のPTOは、ターゲティング部分とPTOのMTDRとの間にリンカー分子をさらに含む。
PTOおよび/またはCQOの3’末端を、「ブロック」して、PCR反応中にその伸長を防止するのが好ましい。ブロッキングは、従来の方法により実現してよい。例えば、ブロッキングは、ヌクレオチドの最後の3’−ヒドロキシル基に、ビオチン、リン酸基、アルキル基、非ヌクレオチドリンカー、ホスホロチオエートおよび/またはアルカンジオールなどの化学部分を付加することにより実施してよい。あるいは、ブロッキングは、最後のヌクレオチドの3’−ヒドロキシル基を除去することにより、または3’−ヒドロキシル基を含まないヌクレオチド、例えば、ジデオキシヌクレオチドを使用することにより、実施してもよい。したがって、ある実施形態では、PTOおよび/またはCQOは、3’末端にブロック基をさらに含む。別の実施形態では、前述のブロック基は、ビオチン、リン酸基、アルキル基、非ヌクレオチドリンカー、ホスホロチオエート、および/またはアルカンジオールからなる群から選択される。別の実施形態では、PTOおよび/またはCQOの3’末端の伸長は、PTOおよび/またはCQOの最後のヌクレオチドの3’−ヒドロキシル基を除去することにより、または3’−ヒドロキシル基を含まないヌクレオチド、例えば、ジデオキシヌクレオチドを使うことにより、防止される。CQO上のクエンチャーは、ブロック基として機能し得る。ある実施形態では、CQO上の前述のブロック基はクエンチャーである。別の実施形態では、CQO上の前述のブロック基はCQOの3’末端に位置するクエンチャーである。
本発明のある実施形態では、それぞれのCQOは、少なくとも1個の、例えば、少なくとも2、3、4、5、6、7、8または9個、例えば、少なくとも10個の標的核酸配列、例えば、15、20、25、30、35、40、45、50または50個を超える標的核酸の特定に、本方法で使われる。さらなる実施形態では、2個のCQOが多数の標的配列を特定するために使用され、それぞれのCQOは、少なくとも1個の、例えば、少なくとも2、3、4、5個の、例えば、少なくとも10個またはそれを超える標的核酸配列を特定するために使用される。さらなる実施形態では、3個のCQO、例えば、少なくとも4、5、6、7個、例えば、少なくとも8個が多数の標的配列を特定するために使用され、それぞれのCQOは、少なくとも1個の、例えば、少なくとも2、3、4、5個の、例えば、少なくとも10個の標的核酸配列を特定するために使用される。
PTOおよびCQOは、連結されてよく、また、ヘアピン構造を可逆的に形成するように構成されてよく、PTOのMTDRおよびCQOのキャプチャリング部分がハイブリダイズし、それにより、ヘアピン構造が得られる。図8aは、PTOおよびCQOがどのようにしてヘアピン構造を生じ得るかの例を示す。ある実施形態では、PTOおよびCQOは同じオリゴヌクレオチド上に存在する。ある実施形態では、PTOおよびCQOは連結されている。別の実施形態では、PTOおよびCQOは、同じオリゴヌクレオチド上に位置し、PTOのMTDRおよびCQOのキャプチャリング部分はヘアピン構造を可逆的に形成するように構成される。
発明者らは、PTO上に位置するフルオロフォア(単一または複数)とCQO上に位置するクエンチャー(単一または複数)との距離が、バックグラウンド融解曲線生成に影響を与えることを示した。一実施形態では、PTOフルオロフォア分子とCQOクエンチャー分子との距離は、6〜60塩基対、例えば、10〜35塩基対、例えば、15〜25塩基対である。別の実施形態では、PTOのフルオロフォアおよびCQOのクエンチャー(最近接クエンチャー)は、1〜40ヌクレオチドまたは塩基対、例えば、6〜35、10〜30、15〜25、例えば、約18ヌクレオチドの距離で離れている。
本発明のステップ(a)は、本発明のPTOの標的核酸へのハイブリダイゼーションに関する。ある実施形態では、本明細書で記載の方法のステップ(a)は、標的核酸配列へのPTOのハイブリダイジングに関し、PTOが、(i)標的核酸配列に実質的に相補的なヌクレオチド配列を含むターゲティング部分、(ii)標的核酸配列に非相補的なヌクレオチド配列を含むMTDR、および(iii)少なくとも1個のフルオロフォアおよび少なくとも1個のクエンチャーを含む少なくとも1組の相互作用標識を含み、PTOのターゲティング部分が、標的核酸配列とハイブリダイズするように構成され、PTOのMTDRが標的核酸配列とハイブリダイズするようには構成されない。
(b)PTOにCQO(キャプチャリングおよびクエンチングオリゴヌクレオチド)をハイブリダイズするステップであって、PTOが、(i)標的核酸配列に実質的に相補的なヌクレオチド配列を含むターゲティング部分、(ii)標的核酸配列に非相補的なヌクレオチド配列を含む融解温度決定領域(MTDR)、および(iii)少なくとも1個のフルオロフォアおよび少なくとも1個のクエンチャーを含む少なくとも1組の相互作用標識を含み、PTOのターゲティング部分が、標的核酸配列とハイブリダイズするように構成され、PTOのMTDRが標的核酸配列とハイブリダイズするようには構成されず、CQOが、(i)PTOのMTDRに逆相補的なヌクレオチド配列を含むキャプチャリング部分および(ii)少なくとも1個のクエンチング分子を含み、PTOのMTDRがCQOのキャプチャリング部分とハイブリダイズしてタグ二本鎖を形成するように構成されるステップ、および
(a)標的核酸配列に前述のタグ二本鎖をハイブリダイズするステップ、
(c)タグ二本鎖をヌクレアーゼ活性を有する酵素と接触させるステップであって、タグ二本鎖が標的核酸配列にハイブリダイズする際に、ヌクレアーゼ活性を有する酵素がタグ二本鎖の開裂を誘導し、それにより、CQOのキャプチャリング部分にハイブリダイズしたMTDRおよび少なくとも1個のフルオロフォアを含むPTOフラグメントを含む活性化タグ二本鎖フラグメントが放出されるステップ、
(d)前述の活性化タグ二本鎖フラグメントを融解および/またはハイブリダイズして少なくとも1個のフルオロフォアからシグナルを得るステップ、および
(e)少なくとも1個のフルオロフォアからのシグナルを測定することにより活性化タグ二本鎖フラグメントを検出するステップであって、シグナルが核酸混合物中の標的核酸配列の存在を示すステップ。
標的核酸配列に対しPTOの結合部位の上流および下流に位置する1対のPCRプライマーの添加により、PCRアッセイの特異性が高められ、擬陽性ハイブリダイゼーションシグナルの回避が促進される。したがって、本発明は、標的核酸に相補的な上流プライマーおよび標的核酸上のPTO結合部位の下流にハイブリダイズし得る下流プライマーをさらに含んでよい。上流および下流のオリゴヌクレオチドは、標的核酸配列のPTO結合部位と重なり合わないように構成される。上流および下流のプライマーは、標的核酸配列の2000塩基対以内に位置してよい。一実施形態では、上流オリゴヌクレオチドおよび下流オリゴヌクレオチドは、標的核酸配列のPTO結合部位から少なくとも1塩基対の位置に配置される。別の実施形態では、上流および/または下流オリゴヌクレオチドは、標的核酸配列のPTO結合部位から1〜2000塩基対の位置に配置される。上流および/または下流オリゴヌクレオチドは、標的核酸配列から2000塩基対(2kb)を超える位置に、標的核酸配列から、例えば、2.5kb、例えば、3kb、例えば、3.5kb、例えば、4kb、例えば、5kb、例えば、10kb、例えば、20kbの位置に、配置されてよい。
反応槽の汚染除去をステップ(a)の前に行ってよい。したがって、ある実施形態では、UNG処理ステップ(BioTechniques 38:569−575(2005年4月))および/または変性ステップがステップ(a)に先立って使用される。当業者に既知のRNA汚染除去処理を適用してよい。ある実施形態では、汚染除去処理ステップおよび/または変性ステップがステップ(a)の前に行われる。
本方法のステップ(b)は、タグ二本鎖を形成する、PTOおよびCQOのハイブリダイゼーションに関する。ある実施形態では、本方法のステップ(b)は、前述のPTOにCQOをハイブリダイズすることを含み、CQOが、(i)PTOのMTDRに逆相補的なヌクレオチド配列を含むキャプチャリング部分および(ii)少なくとも1個のクエンチング分子を含み、PTOのMTDRがCQOのキャプチャリング部分とハイブリダイズしてタグ二本鎖を形成するように構成される。
本発明のステップ(c)は、放出されたタグ二本鎖フラグメントを形成する、タグ二本鎖のヌクレアーゼ媒介開裂に関する。ある実施形態では、本発明のステップ(c)は、ステップ(b)からのタグ二本鎖をヌクレアーゼ活性を有する酵素と接触させることを含み、タグ二本鎖が標的核酸配列にハイブリダイズする際に、ヌクレアーゼ活性を有する酵素がタグ二本鎖の開裂を誘導し、それにより、CQOのキャプチャリング部分にハイブリダイズしたMTDRおよび少なくとも1個のフルオロフォアを含むPTOフラグメントを含む活性化タグ二本鎖フラグメントが放出される。
本発明のステップ(d)は、ステップ(c)からの活性化タグ二本鎖フラグメントの融解に関する。ある実施形態では、本発明のステップ(d)は、前述の活性化タグ二本鎖フラグメントを融解および/またはハイブリダイズして、少なくとも1個のフルオロフォアからシグナルを得ることを含む。融解が起こる温度は記録される。
本発明のステップ(e)は、ステップ(d)のタグ二本鎖融解の結果としてのシグナルの検出に関する。本発明のある実施形態では、ステップ(e)は、少なくとも1個のフルオロフォアからのシグナルを測定することにより活性化タグ二本鎖フラグメントを検出することを含み、シグナルが核酸混合物中の標的核酸配列の存在を示す。
本明細書で使用される場合、標的核酸配列は、核酸配列の混合物中で特定するのが望ましい任意の核酸を意味する。本発明の簡単なアッセイは、多くの用途を有する。本発明のアッセイの非包括的用途リストは、下記であってよい。
・ヒトおよび/または獣医学的診断
・食物および/または餌の品質および安全性
・環境監視
・科学研究
本発明の構成要素は、パーツキット内に含めてよい。
したがって、本発明の態様は、標的核酸配列の検出用パーツキットに関し、該キットは、
i.必要に応じて、本明細書で記載の少なくとも1個のPTOと、
ii.本明細書で記載の少なくとも1個のCQOと、
iii.必要に応じて、ヌクレアーゼ活性を有する酵素と、
iv.必要に応じて、標的核酸配列の検出方法に関するインストラクションと、を含む。
i.必要に応じて、少なくとも2個の異なるPTO群からの少なくとも2個のPTO、および
ii.少なくとも2個のCQO、をさらに含む。
本方法は、診断および/または処置を必要としている個人の診断および/または処置に使用し得る。
ステップ(a)標的核酸配列にPTO(プロービングおよびタギングオリゴヌクレオチド)をハイブリダイズするステップであって、PTOが、(i)標的核酸配列に実質的に相補的なヌクレオチド配列を含むターゲティング部分、(ii)標的核酸配列に非相補的なヌクレオチド配列を含む融解温度決定領域(MTDR)、および(iii)少なくとも1個のフルオロフォアおよび少なくとも1個のクエンチャーを含む少なくとも1組の相互作用標識を含むステップと、
ステップ(b)前述のPTOにCQO(キャプチャリングおよびクエンチングオリゴヌクレオチド)をハイブリダイズするステップであって、CQOが、(i)PTOのMTDRに逆相補的なヌクレオチド配列を含むキャプチャリング部分および(ii)少なくとも1個のクエンチング分子を含み、PTOのMTDRがCQOのキャプチャリング部分とハイブリダイズしてタグ二本鎖を形成するように構成されるステップと、
ステップ(c)タグ二本鎖をヌクレアーゼ活性を有する酵素と接触させるステップであって、タグ二本鎖が標的核酸配列にハイブリダイズする際に、ヌクレアーゼ活性を有する酵素がタグ二本鎖の開裂を誘導し、それにより、CQOのキャプチャリング部分にハイブリダイズしたMTDRおよび少なくとも1個のフルオロフォアを含むPTOフラグメントを含む活性化タグ二本鎖フラグメントが放出されるステップと、
ステップ(d)前述の活性化タグ二本鎖フラグメントを融解および/またはハイブリダイズして少なくとも1個のフルオロフォアからシグナルを得るステップと、
ステップ(e)少なくとも1個のフルオロフォアからのシグナルを測定することにより活性化タグ二本鎖フラグメントを検出するステップであって、シグナルが標的核酸配列の存在、したがって、前述の個人の疾患または障害の存在を示すステップと、を含む。
さらなる実施形態では、本発明は反応混合物を含む。したがって、本発明のある実施形態は、試料中の標的核酸配列の増幅および/または検出のためのプロセスに使用するための反応混合物を提供し、反応混合物は、増幅の前に、少なくとも1対のオリゴヌクレオチドプライマー、少なくとも1個のPTOおよび少なくとも1個のCQOを含み、前述の一対のプライマー、PTOおよびCQOは、前述の一対のオリゴヌクレオチドプライマーが前述の標的核酸に相補的で、前述の標的核酸に対して相補的な第1の伸長産物の合成を刺激する第1のプライマー、および前述の第1の伸長産物に相補的で、第2の伸長産物の合成を刺激する第2のプライマーを含むことを特徴とし;前述のPTOが標的核酸配列に実質的に相補的なヌクレオチド配列または前述の標的核酸の相補配列にハイブリダイズし、前述の領域が前述のプライマー対の1個のメンバーと、前述のプライマー対のもう一方のメンバーの相補配列との間にあり、PTOが少なくとも一組の相互作用標識、MTDR、および必要に応じてターゲティング部分とMTDRとの間のリンカーを含み;CQOが少なくとも1個のクエンチャーおよびキャプチャリング部分を有し、前述のキャプチャリング部分がPTOにハイブリダイズするように構成される。反応混合物は、数個のオリゴヌクレオチドプライマー対、数個のPTOおよび単一CQOを含んでよい。反応混合物は、反応混合物中の全てのPTOにハイブリダイズするように構成された単一CQOを含んでよい。
本発明の別の態様は、少なくとも1個の標的配列を特定するためのコンピュータ実装方法に関し、該方法は、1)PTO、CQO、標的配列に関する情報を与えるステップと、2)少なくとも1個の融解タグ二本鎖フラグメントからシグナルを得るステップと、3)前述の与えられた情報および取得したシグナルに基づいて、少なくとも1個の標的配列を特定するステップと、を含む。
実施例1 フルオロフォアとCQOクエンチャーとの間の距離
次の実施例は、5種の異なる設計のタギングプローブおよびipaH遺伝子に特異的なTaqManプローブを含むPCR反応の結果を示す。全ての反応は、2個のコモンプライマー(DEC229FおよびDEC230R)を用いて実施される。タギングプローブは、FAMがDEC486P中のPTOのハイブリダイズされたターゲティング部分のクエンチャーの位置から最遠位および、DEC490PのPTOのハイブリダイズされたターゲティング部分のクエンチャーの位置に最近接の位置に挿入される。単一CQO設計(DEC481rP)と組み合わせて、5種の異なるタギングプローブ設計を試験した。結果は、FAMと、ハイブリダイズされたPTOのターゲティング部分のクエンチャーの位置との間の距離が増えることにより、バックグラウンド融解曲線生成が減少することを示している。結果は、好ましいPTO設計(DEC486P)は、特異的標的の存在下のみでPCR増幅曲線を生成し、また、増幅された標的の存在下でのみ融解曲線シグナルを生成することをさらに示す。(DEC487P〜490P)を含むその他の設計は、NTC反応において、全てバックグラウンド融解曲線を示し、擬陽性結果を示す。TaqManプローブDEC464は、PCR反応用のポジティブコントロールとして含められる。
1xSsoAdvanced Universal Probes Supermix(製造番号#172−5280、Bio−Rad)、200nMの順方向および逆方向プライマー、400nMのタギングプローブ、800nMのクエンチングプローブ、1:200希釈の標的、0.25UウラシルDNAグリコシラーゼ(1U/μL)(#EN0361 Fermentas)を含む10μLの反応液を調製した。標的を、単一コロニーの大腸菌を200μlの水中に混合し、95℃で15分間煮沸することにより調製した。その後、25μLの煮沸標的を100μLの滅菌水に加えて、標的ストック溶液とし、最終のPCR反応では、これを5xに希釈した。AB gene SuperPlate96ウエルPCRプレート(カタログ番号AB2800)中で反応系を構築し、光学的に透明な粘着性Microseal Bフィルム(Bio−Rad、カタログ番号MBS1001)で密封した。
次の実施例は、ipaH遺伝子に特異的な、増加する長さのMTDR領域を保持する3種の異なる設計のPTO(タギングプローブ)を含むPCR反応の結果を示し、DEC500Pが最も短いMTDR領域およびそれによる最低のTmを有し、DEC503Pが最も長いMTDR領域およびそれによる最高のTmを有する。全ての反応は、2個のコモンプライマー(DEC229FおよびDEC230R)を用いて実施された。単一CQO(クエンチングプローブ)設計(DEC481rP)と組み合わせて、3種の異なるタギングプローブを試験した。3種のPTO設計は、単独で(図9〜14)、プローブDEC500PとDEC502Pとを組み合わせて(図15〜16)、およびプローブDEC500PとDEC503Pとを組み合わせて(図17〜18)試験された。結果は、それぞれのPTOがPCR単独でおよび組み合わせて、良好に機能することを示している。特に、結果から、DEC500PとDEC502Pとを組み合わせたプローブは、2種の個別に識別可能な融解曲線を与え、両方のプローブが特異的シグナルを検出することを示すことがさらに明らかになる。結果から、DEC500PとDEC503Pとを組み合わせたプローブはまた、2種の個別に識別可能な、さらに広い間隔を隔てて、DEC500PとDEC503PとのMTDRの間の、より大きいTmの差異に応じた融解曲線を与え、同時に、両方のプローブが特異的シグナルを検出することを示すことがさらに明らかになる。結果から、NTC反応において、全てのプローブが非常に低いバックグラウンド融解曲線をもたらし、PTOプローブは、特異的標的の存在がなければ、シグナルをもたらさないことを示すことがさらに明らかになる。
1x GoTaq プローブ qPCR mastermix(製造番号#Promega A6101)、200nMの順方向および逆方向プライマー、400nMのタギングプローブ、800nMのクエンチングプローブ、1:200希釈の標的、0.25UウラシルDNAグリコシラーゼ(1U/μL)(#EN0361 Fermentas)を含む10μLの反応液を調製した。標的を、ipaH遺伝子を保持する単一コロニーの大腸菌を200μlの水中に混合し、95℃で15分間煮沸することにより調製した。その後、25μlの煮沸標的を100μlの滅菌水に加えて、標的ストック溶液とし、最終のPCR反応では、これを5xに希釈した。AB gene SuperPlate96ウエルPCRプレート(カタログ番号AB2800)中で反応系を構築し、光学的に透明な粘着性Microseal Bフィルム(Bio−Rad、カタログ番号MBS1001)で密封した。
次の実施例は、ipaH遺伝子に特異的な、MTDR領域としてループ設計を保持する2種の異なる設計のPTO(タギングプローブ)を含むPCR反応の結果を示し、PTO(タギングプローブ)の最後の部分が、ループ領域によりMTDR領域から分離された、ターゲティング部分(クエンチングプローブ部分)を含む。全ての反応は、2個のコモンプライマー(DEC229FおよびDEC230R)を用いて実施される。2種の異なるPTO(タギングプローブ)を単独で試験した(RMD7P、図19〜20およびRMD8P、図21〜22)。結果は、それぞれのプローブがPCRにおいて良好に機能し、特異的標的の存在下のみで増幅曲線をもたらすことを示す。さらに、結果は、両方のプローブが、適切な標的の存在下では融解曲線をもたらすが、NTCの場合はそうではないことを示している。
1x SsoAdvanced Universal Probes Supermix(製造番号#172−5280、Bio−Rad)、200nMの順方向および逆方向プライマー、400nMのタギングプローブ、1:200希釈の標的、0.25UウラシルDNAグリコシラーゼ(1U/μL)(#EN0361 Fermentas)を含む10μlの反応液を調製した。標的を、単一コロニーの大腸菌を200μlの水中に混合し、95℃で15分間煮沸することにより調製した。その後、25μlの煮沸標的を100μlの滅菌水に加えて、標的ストック溶液とし、最終のPCR反応では、これを5xに希釈した。AB gene SuperPlate96ウエルPCRプレート(カタログ番号AB2800)中で反応系を構築し、光学的に透明な粘着性Microseal Bフィルム(Bio−Rad、カタログ番号MBS1001)で密封した。
この実験では、我々は、前の実施例(RMD)とは異なる配列を有するいくつかのPTOプローブおよび対応するクエンチャープローブ(CQO)を試験し、異なる配列がポリメラーゼにより低い効率で結合するように作用する可能性があるかどうかを明らかにした。プライマーおよびプローブ標的はIpaHプローブに対するものと同じとした。IpaHプローブ測定に対して行ったように、RMD PTOプローブおよびクエンチャーも試料中に存在する通常の加水分解プローブアッセイ、mValidPrime、を試験した。この試験で、我々は、このアッセイのqPCR反応も、ポリメラーゼの制限されたアクセスにより抑制されるかどうかを評価したいと思っている。
qPCR
LightCycler 480機器(Roche)により実験を行った。RMDアッセイ用におよびmValidPrimeアッセイ用にテンプレートとして使用したgBlocks(表5)をIDTに注文した。マスターミックスは、TATAA Probe GrandMasterミックスとした。Taq DNAポリメラーゼをマスターミックスに加え、ポリメラーゼ規定濃度の1、2.5、5および10倍のマスターミックス中の濃度のポリメラーゼを生成する。規定濃度は、反応を実施するのに最適濃度として製造業者により示された濃度と定義される。qPCR測定をRMDアッセイ用の5個のプローブで実施した(表6)。表7に示すように、それぞれのプローブを10種の異なる混合物で試験した。4種を異なる濃度のポリメラーゼおよび1種をNTCとした、5種一組の混合物をRMDシステムのみを使って作製した。
Cq値
RMD試料(A〜D)の反復実験の平均Cq値を計算した。それらをポリメラーゼ濃度の関数として図23にプロットしている。増幅は通常、ポリメラーゼの濃度の増加と共に増加する。
図25に示すように、増幅曲線の振幅は、プローブの長さおよびポリメラーゼ濃度を変えることにより調節できる。この図は、95℃での変性ステップの最後の増幅サイクルで測定した蛍光振幅を示す。全体としては、全てのプローブについて、より高いポリメラーゼ濃度では、より高い振幅に到達した。
RMDプローブの測定された融解温度を図27に示す。融解曲線は、RMDテンプレートを含む試料、混合物A、B、CおよびDに対してのみ観察された。融解温度はプローブ長さと共に高くなり、増加するポリメラーゼ濃度と共にわずかに低下した。
次の実施例は、ipaH遺伝子に特異的なプロービングおよびタギングオリゴヌクレオチド(PTO)DEC486Pにより検出された6種の異なる標的濃度の5x希釈曲線を含むPCR反応の結果を示す。反応は、2個のコモンプライマー(DEC229FおよびDEC230R)を用いて実施された。単一のキャプチャーおよびクエンチングプローブ設計(DEC481rP)と組み合わせて、プロービングおよびタギングオリゴヌクレオチドを試験した。結果は、プロービングおよびタギングプローブは、標的希釈に対応した増幅曲線および融解曲線をもたらすことにより、有効に機能することを示す。NTC反応からわかるように、DEC486Pプローブは極めてわずかなバックグラウンドを示した。
Kibbe WA.’OligoCalc:an online oligonucleotide properties calculator’.(2007)Nucleic Acids Res.35(webserver issue):May 25.http://www.basic.northwestern.edu/biotools/oligocalc.html BioTechniques 38:569−575(April 2005)Nucleic Acids Symp Ser(2008)52(1):47−48.
Claims (59)
- 標的核酸配列の検出方法であって、
(a)前記標的核酸配列にPTO(プロービングおよびタギングオリゴヌクレオチド)をハイブリダイズするステップであって、前記PTOが、(i)前記標的核酸配列に実質的に相補的なヌクレオチド配列を含むターゲティング部分、(ii)前記標的核酸配列に非相補的なヌクレオチド配列を含む融解温度決定領域(MTDR)、および(iii)少なくとも1個のフルオロフォアおよび少なくとも1個のクエンチャーを含む少なくとも1組の相互作用標識を含むステップと、
(b)前記PTOにCQO(キャプチャリングおよびクエンチングオリゴヌクレオチド)をハイブリダイズするステップであって、前記CQOが、(i)前記PTOのMTDRに逆相補的なヌクレオチド配列を含むキャプチャリング部分および(ii)少なくとも1個のクエンチング分子を含み、前記PTOのMTDRが前記CQOのキャプチャリング部分とハイブリダイズしてタグ二本鎖を形成するように構成されるステップと、
(c)前記タグ二本鎖をヌクレアーゼ活性を有する酵素と接触させるステップであって、前記タグ二本鎖が前記標的核酸配列にハイブリダイズする際に、前記ヌクレアーゼ活性を有する酵素が前記タグ二本鎖の開裂を誘導し、それにより、前記CQOのキャプチャリング部分にハイブリダイズした前記MTDRおよび前記少なくとも1個のフルオロフォアを含むPTOフラグメントを含む活性化タグ二本鎖フラグメントが放出されるステップと、
(d)前記活性化タグ二本鎖フラグメントを融解および/またはハイブリダイズして前記少なくとも1個のフルオロフォアからシグナルを得るステップと、
(e)前記少なくとも1個のフルオロフォアからのシグナルを測定することにより前記活性化タグ二本鎖フラグメントを検出するステップであって、前記シグナルが前記標的核酸配列の存在を示すステップと、
を含む、方法。 - 以下の通り、ステップ(b)がステップ(a)の前に実施される、請求項1に記載の方法;
(b)PTOにCQOをハイブリダイズするステップであって、前記PTOが、(i)前記標的核酸配列に実質的に相補的なヌクレオチド配列を含むターゲティング部分、(ii)前記標的核酸配列に非相補的なヌクレオチド配列を含む融解温度決定領域(MTDR)、および(iii)少なくとも1個のフルオロフォアおよび少なくとも1個のクエンチャーを含む少なくとも1組の相互作用標識を含み、前記CQOが、(i)前記PTOのMTDRに逆相補的なヌクレオチド配列を含むキャプチャリング部分および(ii)少なくとも1個のクエンチング分子を含み、前記PTOのMTDRが前記CQOのキャプチャリング部分とハイブリダイズしてタグ二本鎖を形成するように構成されるステップ、
(a)前記標的核酸配列に前記タグ二本鎖をハイブリダイズするステップ、
(c)前記タグ二本鎖をヌクレアーゼ活性を有する酵素と接触させるステップであって、前記タグ二本鎖が前記標的核酸配列にハイブリダイズする際に、前記ヌクレアーゼ活性を有する酵素が前記タグ二本鎖の開裂を誘導し、それにより、前記CQOのキャプチャリング部分にハイブリダイズした前記MTDRおよび前記少なくとも1個のフルオロフォアを含むPTOフラグメントを含む活性化タグ二本鎖フラグメントが放出されるステップ、
(d)前記活性化タグ二本鎖フラグメントを融解および/またはハイブリダイズして前記少なくとも1個のフルオロフォアからシグナルを得るステップ、ならびに
(e)前記少なくとも1個のフルオロフォアからのシグナルを測定することにより前記活性化タグ二本鎖フラグメントを検出するステップであって、前記シグナルが前記標的核酸配列の存在を示すステップ。 - 以下の通り、ステップ(b)および(c)が逆順に行われる、請求項1に記載の方法;
ステップ(a)標的核酸配列にPTO(プロービングおよびタギングオリゴヌクレオチド)をハイブリダイズするステップであって、前記PTOが、(i)前記標的核酸配列に実質的に相補的なヌクレオチド配列を含むターゲティング部分、(ii)前記標的核酸配列に非相補的なヌクレオチド配列を含む融解温度決定領域(MTDR)、および(iii)少なくとも1個のフルオロフォアおよび少なくとも1個のクエンチャーを含む少なくとも1組の相互作用標識を含むステップ、
ステップ(c)前記ハイブリダイズされたPTOをヌクレアーゼ活性を有する酵素と接触させるステップであって、前記PTOが前記標的核酸配列にハイブリダイズする際に、前記ヌクレアーゼ活性を有する酵素が前記PTOの開裂を誘導し、それにより、前記MTDRおよび前記少なくとも1個のフルオロフォアを含む活性化PTOフラグメントが放出されるステップ、
ステップ(b)前記活性化PTOにCQO(キャプチャリングおよびクエンチングオリゴヌクレオチド)をハイブリダイズするステップであって、前記CQOが、(i)前記PTOのMTDRに逆相補的なヌクレオチド配列を含むキャプチャリング部分および(ii)少なくとも1個のクエンチング分子を含み、前記PTOのMTDRが前記CQOのキャプチャリング部分とハイブリダイズして活性化タグ二本鎖を形成するように構成されるステップ、
ステップ(d)前記活性化タグ二本鎖フラグメントを融解および/またはハイブリダイズして前記少なくとも1個のフルオロフォアからシグナルを得るステップ、ならびに
ステップ(e)前記少なくとも1個のフルオロフォアからのシグナルを測定することにより前記活性化タグ二本鎖フラグメントを検出するステップであって、前記シグナルが前記標的核酸配列の存在を示すステップ。 - 前記方法のステップが繰り返される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 前記少なくとも1個のCQOが、2個以上のPTOなどのPTO群を検出するように構成される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 単一CQOが、前記方法の全てのPTOの検出に使用される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 前記方法が、オリゴヌクレオチドプライマー対の存在下で実施され、前記プライマー対が、前記標的核酸に相補的で、前記標的核酸に相補的な第1の伸長産物の合成を刺激する第1のプライマー、および前記第1の伸長産物に相補的で、第2の伸長産物の合成を刺激する第2のプライマーを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
- 少なくとも2個の標的核酸配列が、それらそれぞれの活性化タグ二本鎖フラグメントの融解温度の差異に基づいて相互に識別できる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
- 前記MTDRによって、前記活性化タグ二本鎖フラグメントの融解温度が決まる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
- 前記MTDRが、50℃〜75℃、例えば、50℃〜70℃の融解温度が得られるように構成される、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
- 前記活性化タグ二本鎖フラグメントの融解温度が、30℃〜100℃である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
- 前記活性化タグ二本鎖フラグメントの融解温度が、50℃〜75℃である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
- 前記PTOのフルオロフォアおよび前記CQOの最近接クエンチャーが、1〜40ヌクレオチドまたは塩基対、例えば、6〜35、10〜30、15〜25、例えば、約18ヌクレオチドの距離だけ離れている、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
- 前記ターゲティング部分および前記PTOのMTDRが、リンカー分子により分離され、前記リンカーが、1〜200ヌクレオチド、例えば、1〜50ヌクレオチド、例えば、1〜30ヌクレオチド、例えば、2〜20ヌクレオチド、例えば、6〜13ヌクレオチド、例えば、8〜12ヌクレオチド、例えば、9〜12ヌクレオチド、例えば、11ヌクレオチドを含む核酸リンカーである、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
- 前記ターゲティング部分および前記PTOのMTDRが、リンカー分子により分離され、前記リンカーが、非核酸リンカーである、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
- 前記ターゲティング部分および前記PTOのMTDRが、核酸および/または有機化合物などの非核酸を含むリンカー分子により分離される、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
- 前記PTOの合計長さが、10〜500ヌクレオチドもしくは塩基対、例えば、20〜100、例えば、30〜70ヌクレオチドであり、および/または前記CQOの合計長さが、10〜500ヌクレオチドもしくは塩基対、例えば、15〜100、例えば、20〜50ヌクレオチドもしくは塩基対である、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
- 前記PTOおよびCQOが、ヘアピン構造をもたらすことができる、請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。
- 多くても1個のCQOを使って前記少なくとも1個、例えば、少なくとも2個、例えば、少なくとも3個、例えば、少なくとも4個の標的核酸配列が検出される、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
- 前記標的核酸の上流に位置する核酸配列に実質的に相補的な核酸配列を含む上流オリゴヌクレオチドにハイブリダイズすることをさらに含む、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
- 前記標的核酸の下流に位置する核酸配列に実質的に逆相補的な核酸配列を含む下流オリゴヌクレオチドにハイブリダイズすることをさらに含む、請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。
- 前記ターゲティング部分が前記PTOの5’末端に位置する、請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法。
- 前記MTDRが前記PTOの3’末端に位置する、請求項1〜22のいずれか1項に記載の方法。
- 前記PTOおよび/またはCQOが、3’末端にブロック基をさらに含む、請求項1〜23のいずれか1項に記載の方法。
- 前記ブロック基が、ビオチン、標識、リン酸基、アルキル基、非ヌクレオチドリンカー、ホスホロチオエート、および/もしくはアルカンジオールからなる群から選択され、かつ/または前記ブロック基がジデオキシヌクレオチドなどの3’−ヒドロキシル基不含ヌクレオチドを含む、請求項1〜24のいずれか1項に記載の方法。
- 前記ヌクレアーゼ活性がFENヌクレアーゼの5’−3’ヌクレアーゼ活性である、請求項1〜25のいずれか1項に記載の方法。
- 前記ヌクレアーゼ活性を有する酵素が、テンプレート依存性DNAポリメラーゼである、請求項1〜26のいずれか1項に記載の方法。
- 前記テンプレート依存性DNAポリメラーゼが、耐熱性である、請求項1〜27のいずれか1項に記載の方法。
- 前記テンプレート依存性DNAポリメラーゼが、Taqポリメラーゼである、請求項1〜28のいずれか1項に記載の方法。
- 前記PTOの開裂が、上流にオリゴヌクレオチドを伸長する、前記テンプレート依存性DNAポリメラーゼにより誘導され、前記ポリメラーゼが5’−3’ヌクレアーゼ活性を有する、請求項1〜29のいずれか1項に記載の方法。
- 前記一組の相互作用標識が、フルオロフォアおよびクエンチャーを含み、前記フルオロフォアからの蛍光発光が前記クエンチャーによりクエンチされる、請求項1〜30のいずれか1項に記載の方法。
- 前記少なくとも一組の相互作用標識が、1、2、3、4、5、6、7組またはそれを超える組の相互作用標識を含む、請求項1〜31のいずれか1項に記載の方法。
- 前記少なくとも一組の相互作用標識が、蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)ベースである、請求項1〜32のいずれか1項に記載の方法。
- 前記ステップb)のフルオロフォアからの発光が、ステップc)の前記PTOクエンチャーおよび前記CQOクエンチャーによりクエンチされるように、前記PTOの相互作用標識の組み合わせが配置される、請求項1〜33のいずれか1項に記載の方法。
- 前記活性化タグ二本鎖がステップ(d)で融解される場合に、前記フルオロフォアからの発光がクエンチされない、請求項1〜34のいずれか1項に記載の方法。
- 少なくとも2組のPTOおよびCQOが、少なくとも2個の標的核酸配列の検出に使用される、請求項1〜35のいずれか1項に記載の方法。
- 活性化タグ二本鎖の存在が、融解曲線分析またはハイブリダイゼーション曲線分析により判定される、請求項1〜36のいずれか1項に記載の方法。
- 前記フルオロフォアが、6−カルボキシフルオレセイン(FAM)、テトラクロロフルオレセイン(TET)を含む群から選択される、請求項1〜37のいずれか1項に記載の方法。
- 2個以上のフルオロフォア、例えば、2、3、4、5、6、7および/または8個のフルオロフォアが存在する、請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
- 前記PTOおよび/またはCQOクエンチャー(単一または複数)が、black hole quencher(BHQ)1、BHQ2、およびBHQ3、Cosmic Quencher(例えば、Biosearch Technologies,USA製)、Excellent Bioneer Quencher(EBQ)(例えば、Bioneer,Korea製)またはこれらの組み合わせを含む群から選択される、請求項1〜39のいずれか1項に記載の方法。
- 2個以上のクエンチング分子、例えば、2、3、4、5、6、7および/または8個のクエンチング分子が存在する、請求項1〜40のいずれか1項に記載の方法。
- UNG処理ステップおよび/または変性ステップが、ステップ(a)の前に使われる、請求項1〜41のいずれか1項に記載の方法。
- 前記方法が、ステップ(a)〜(b)、(a)〜(c)、(a)〜(d)および/または(a)〜(e)を繰り返し、繰り返すサイクル間で変性を行うことをさらに含む、請求項1〜42のいずれか1項に記載の方法。
- 前記ステップ(a)〜(e)が1つの反応槽中で実施され、またはいくつかの前記ステップ(a)〜(e)が1つもしくは複数の別の反応槽中で実施される、請求項1〜43のいずれか1項に記載の方法。
- 前記PTOおよび前記CQOが、懸濁液または溶液中に存在する、請求項1〜44のいずれか1項に記載の方法。
- 前記標的核酸配列が、細菌、ウイルス、真菌、および/または原生動物などの病原性生物由来である、請求項1〜45のいずれか1項に記載の方法。
- 前記病原性生物が、クラミジア、淋病、ヘルペスなどの性行為感染症を引き起こす病原性生物である、請求項1〜46のいずれか1項に記載の方法。
- 前記病原性生物が、MRSAである、請求項1〜47のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項1〜48のいずれか1項に記載のCQO。
- 核酸混合物から少なくとも1個の標的核酸配列を検出するためのパーツキットであって、
i.必要に応じて、請求項1〜49のいずれか1項に記載の少なくとも1個のPTO、
ii.請求項1〜49のいずれか1項に記載の少なくとも1個のCQO、および
iii.必要に応じて、標的核酸配列の検出方法に関するインストラクション、
を含む、キット。 - 前記キットの少なくとも1個のCQOが、少なくとも1個のPTO、例えば、少なくとも2個のPTO、例えば、少なくとも3個のPTO、例えば、少なくとも4個のPTO、例えば、少なくとも5個のPTO、などの6、8、10、12、15、20、30、25、35、40、45、50またはそれを超えるPTOを検出するように構成される、請求項46に記載のキット。
- 前記少なくとも1個のCQOが、1個または複数のPTO群を検出するように構成される、請求項1〜51のいずれか1項に記載のキット。
- 少なくとも1個のプレハイブリダイズされたPTOおよびCQOを含む、請求項1〜52のいずれか1項に記載のキット。
- 請求項1〜53のいずれか1項に記載の下流オリゴヌクレオチドおよび/または請求項1〜53のいずれか1項に記載の上流オリゴヌクレオチドをさらに含む、請求項1〜53のいずれか1項に記載のキット。
- 請求項1〜54のいずれか1項に記載のヌクレアーゼ活性を有する酵素さらに含む、請求項1〜54のいずれか1項に記載のキット。
- 試料中の標的核酸配列の前記増幅および/または検出のためのプロセスに使用するための反応混合物であって、増幅の前に、少なくとも1対のオリゴヌクレオチドプライマー、少なくとも1個のPTOおよび少なくとも1個のCQOを含み、前記一対のプライマー、PTOおよびCQOが、前記一対のオリゴヌクレオチドプライマーが第1の前記標的核酸に相補的で、前記標的核酸に対して相補的な第1の伸長産物の合成を刺激する第1のプライマー、および前記第1の伸長産物に相補的で、第2の伸長産物の合成を刺激する第2のプライマーを含むことを特徴とし;前記PTOが前記標的核酸配列に実質的に相補的なヌクレオチド配列または前記標的核酸の相補配列にハイブリダイズし、前記領域が前記プライマー対の1つのメンバーと、前記プライマー対のもう一方のメンバーの相補配列との間にあり、前記PTOが少なくとも一組の相互作用標識、MTDR、および必要に応じて前記ターゲティング部分と前記MTDRとの間のリンカーを含み;前記CQOが少なくとも1個のクエンチャーおよびキャプチャリング部分を有し、前記キャプチャリング部分が前記PTOにハイブリダイズするように構成される、反応混合物。
- 前記反応混合物中の全てのPTOにハイブリダイズするように構成された単一CQOを含む、請求項56に記載の反応混合物。
- 数個のオリゴヌクレオチドプライマー対および数個のPTOを含む、請求項56または57に記載の反応混合物。
- 請求項1〜49のいずれか1項に記載の方法で使用するための反応混合物。
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