JP2018207638A - 系統連系装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】系統連系装置の安全性を高めること。【解決手段】系統連系装置は、直流交流変換装置22と、第1の電線11に設けられた第1の系統連系用リレー13と、第2の電線12に設けられた第2の系統連系用リレー14と、直流交流変換装置22からの電力を充放電するフィルタコンデンサ26cと、制御部30とを備える。制御部30は、商用電力系統3が停電している場合、直流交流変換装置22がフィルタコンデンサ26cを充電するように動作させた後、直流交流変換装置22の動作を直流交流変換装置22が入力側及び出力側が電気的に絶縁するように停止させ、フィルタコンデンサ26cから各系統連系用リレー13,14側への放電態様に基づいて、各系統連系用リレー13,14の少なくともいずれかが溶着しているか否かを判定する溶着判定制御を実行する。【選択図】図2

Description

本発明は、太陽光発電装置等の発電装置の直流電力を交流電力に変換して、商用電力系統と連系して屋内負荷に電力を供給する系統連系装置に関する。
上記系統連系装置は、直流電力を交流電力に変換する直流交流変換装置を有するパワーコンディショナと、パワーコンディショナと商用電力系統とを接続する第1の電線及び第2の電線に設けられた第1の系統連系用リレー及び第2の系統連系用リレーとを備える。この系統連系装置は、各系統連系用リレーを制御することにより、商用電力系統と発電装置とを連系させた連系運転と、商用電力系統と発電装置とを解列し、発電装置によって屋内負荷に電力を供給する自立運転とを切り替える。系統連系装置は、商用電力系統が停電したとき、連系運転から自立運転に変更するために商用電力系統と発電装置とを解列するように各系統連系用リレーを制御する。
ところで、系統連系用リレーの接点が溶着して開成できない溶着不良が発生する場合がある。この場合、系統連系装置は、商用電力系統の停電時に連系運転から自立運転に変更するために商用電力系統と発電装置とを解列するように各系統連系用リレーを制御したにもかかわらず、実際には商用電力系統と発電装置とを解列できていない。そこで、系統連系装置は、商用電力系統の停電時に各系統連系用リレーの接点が溶着しているか否かを判定することが行われている。一例では、系統連系装置は、第1の系統連系用リレーが開成状態かつ第2の系統連系用リレーが閉成状態において、直流交流変換装置を動作させて第1の系統連系用リレーの接点が溶着しているか否かを判定する。また系統連系装置は、第1の系統連系用リレーが閉成状態かつ第2の系統連系用リレーが開成状態において、直流交流変換装置を動作させて第2の系統連系用リレーの接点が溶着しているか否かを判定する(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−135767号公報
ところで、商用電力系統が停電時において、各系統連系用リレーの溶着不良の判定のために直流交流変換装置が動作している期間中に商用電力系統が復電すると、直流交流変換装置と発電装置とを接続する直流バスの電圧が上昇する場合がある。その結果、直流バスに接続された電子部品が故障するおそれがある。
本発明の目的は、安全性を高めることができる系統連系装置を提供することにある。
上記課題を解決する系統連系装置は、直流電力を交流電力に変換し、商用電力系統に接続された第1の電線及び第2の電線に出力する直流交流変換装置と、前記第1の電線に設けられた第1の系統連系用リレーと、前記第2の電線に設けられた第2の系統連系用リレーと、前記第1の電線において前記第1の系統連系用リレーに対して前記直流交流変換装置側に接続され、前記第2の電線において前記第2の系統連系用リレーに対して前記直流交流変換装置側に接続され、前記直流交流変換装置からの電力を充放電する充放電部と、前記直流交流変換装置、前記第1の系統連系用リレー、及び前記第2の系統連系用リレーを制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記商用電力系統が停電している場合、前記充放電部を充電するように前記直流交流変換装置を動作させた後、前記直流交流変換装置の出力側を前記直流交流変換装置の入力側から電気的に絶縁するように前記直流交流変換装置の動作を停止させ、前記充放電部からの放電態様に基づいて前記第1の系統連系用リレー及び前記第2の系統連系用リレーの少なくともいずれかが溶着しているか否かを判定する、溶着判定制御を実行する。
この構成によれば、直流交流変換装置の動作を停止した状態で、充放電部の放電によって各系統連系用リレーの少なくともいずれかが溶着しているか否かを判定するため、判定している期間において商用電力系統が復電しても、直流交流変換装置の入力側が接続された直流バスの電圧の上昇を抑制できる。したがって、直流バスに接続された電子部品の故障の発生を抑制できるため、系統連系装置の安全性を高めることができる。
上記系統連系装置の一形態において、前記充放電部は、フィルタコンデンサを含む。
この構成によれば、容量の小さいフィルタコンデンサの放電に基づいて各系統連系用リレーの少なくともいずれかが溶着しているか否かを判定することにより、商用電力系統の復旧作業を安全に行うことができる。
上記系統連系装置の一形態において、前記直流交流変換装置から充電された前記充放電部の電圧は、危険電圧以下である。
この構成によれば、商用電力系統の復旧作業をより安全に行うことができる。
上記系統連系装置の一形態においては、前記第1の電線における前記直流交流変換装置と前記第1の系統連系用リレーとの間の部分と前記第2の電線における前記直流交流変換装置と前記第2の系統連系用リレーとの間の部分とに接続された第1の電圧検出部をさらに有し、前記第1の電圧検出部は、前記直流交流変換装置の停止時において前記充放電部の出力電圧を検出可能であり、前記制御部は、前記溶着判定制御において、前記第1の電圧検出部の検出結果に基づいて、前記充放電部の放電開始から所定時間後の出力電圧により前記第1の系統連系用リレー及び前記第2の系統連系用リレーのいずれかが溶着しているか否かを判定する。
各系統連系用リレーを介して直流交流変換装置と商用電力系統との間で閉回路が形成される場合、充放電部が放電されるときに充放電部の電圧が急速に低下する。一方、各系統連系用リレーを介して直流交流変換装置と商用電力系統との間で閉回路が形成されていない場合、充放電部が自然放電となるため、充放電部の電圧は緩やかに低下する。このように、直流交流変換装置と商用電力系統との間で閉回路が形成されるか否かによって充放電部の所定時間後の電圧が異なる。このような観点に基づいて、充放電部が放電を開始してから所定時間後の充放電部の電圧に基づいて各系統連系用リレーのいずれかが溶着しているか否かを容易に判定できる。
上記系統連系装置の一形態においては、前記制御部は、前記溶着判定制御の実行時の前記充放電部を充電する期間において、前記第1の電圧検出部の検出結果に基づいて、前記第1の系統連系用リレー及び前記第2の系統連系用リレーの両方が溶着しているか否かを判定する。
各系統連系用リレーの少なくとも一方が開成されている場合、直流交流変換装置と商用電力系統との間で閉回路が形成されない。このため、直流交流変換装置から出力された電力によって第1の電圧検出部により検出された電圧は上昇する。一方、各系統連系用リレーの両方が溶着している場合、直流交流変換装置と商用電力系統との間で閉回路が形成される。このため、直流交流変換装置から充放電部に充電されるそばから充放電部が放電するため、第1の電圧検出部により検出された電圧が上昇しない。このような観点に基づいて、充放電部に充電する期間における第1の電圧検出部の検出結果に基づいて、各系統連系用リレーの両方が溶着しているか否かを容易に判定できる。
上記系統連系装置の一形態においては、前記第1の電線における前記第1の系統連系用リレーと前記商用電力系統との間の部分に設けられた第1の電流検出部と、前記第2の電線における前記第2の系統連系用リレーと前記商用電力系統との間の部分に設けられた第2の電流検出部とをさらに有し、前記制御部は、前記溶着判定制御の実行時に前記充放電部から放電される場合の前記第1の電流検出部の検出結果及び前記第2の電流検出部の検出結果に基づいて、前記第1の系統連系用リレー及び前記第2の系統連系用リレーのいずれかが溶着しているか否かを判定する。
この構成によれば、充放電部の放電時の電圧および各系統連系用リレーに流れる電流の少なくとも一方に基づいて各系統連系用リレーのいずれかが溶着しているか否かを判定できる。このため、例えば電圧検出部に異常が生じたとしても、各系統連系用リレーに流れる電流に基づいて各系統連系用リレーのいずれかが溶着しているか否かを判定できる。
上記系統連系装置の一形態においては、前記制御部は、前記溶着判定制御の実行時に前記充放電部から放電される場合の前記第1の電流検出部の検出結果及び前記第2の電流検出部の検出結果に基づいて、前記第1の系統連系用リレー及び前記第2の系統連系用リレーの両方が溶着しているか否かを判定する。
この構成によれば、充放電部の充電時の電圧および各系統連系用リレーに流れる電流の少なくとも一方に基づいて各系統連系用リレーの両方が溶着しているか否かを判定できる。このため、第2の電圧検出部に異常が生じたとしても、各系統連系用リレーに流れる電流に基づいて各系統連系用リレーの両方が溶着しているか否かを判定できる。
本発明の系統連系装置によれば、安全性を高めることができる。
電力管理システムの概略構成図。 電力管理システムの一部の回路図。 制御部が実行する切替制御の処理手順を示すフローチャート。 フィルタコンデンサの放電態様を示すグラフ。 商用電力系統の停電時における溶着判定制御の準備処理の処理手順を示すフローチャート。 商用電力系統の停電時における溶着判定制御の停止時判定処理の処理手順を示すフローチャート。 パワーコンディショナの起動時における溶着判定制御の処理手順を示すフローチャート。
以下、図面を参照して、一実施形態について説明する。
図1に示すように、電力管理システム1は、系統連系装置10と、系統連系装置10に接続された太陽光発電装置2とを備える。系統連系装置10は、交流母線である第1の電線11及び第2の電線12を介して商用電力系統3に接続される。第1の電線11及び第2の電線12には、第1の系統連系用リレー13及び第2の系統連系用リレー14を介して交流負荷4が接続され、第1の自立系統用リレー15A及び第2の自立系統用リレー15Bを介して自立負荷5が接続される。交流負荷4は、例えば屋内負荷であり、照明、冷蔵庫、洗濯機、空気調和機、電子レンジ等が挙げられる。自立負荷5は、交流負荷4のうちの予め選定された負荷であり、照明、冷蔵庫等が挙げられる。電力管理システム1は、系統連系装置10によって太陽光発電装置2、商用電力系統3、及び交流負荷4(自立負荷5)の間の電力の調整を行う。一例では、太陽光発電装置2が発電した電力の商用電力系統3への逆潮流及び交流負荷4(自立負荷5)への供給の調整と、商用電力系統3の電力の交流負荷4(自立負荷5)への供給の調整とが挙げられる。なお、電力管理システム1は、太陽光発電装置2のほかに、風力発電装置、ガス発電装置、地熱発電装置等を系統連系装置10に接続される発電装置として用いることができる。
太陽光発電装置2は、光発電パネル(図示略)を有し、光発電パネルが発電した直流電力を系統連系装置10に供給する。太陽光発電装置2は、光発電パネルが出力する電力が最大となる出力電圧で電流を取り出す最大電力点追従制御を実行する。
系統連系装置10は、太陽光発電装置2と商用電力系統3とを系統連系させる連系運転と、太陽光発電装置2と商用電力系統3とを系統連系させず、自立負荷5を太陽光発電装置2(発電装置)で運転させる自立運転とを切替可能である。系統連系装置10は、パワーコンディショナ20、各系統連系用リレー13,14、各自立系統用リレー15A,15B、及び制御部30を備える。
パワーコンディショナ20は、第1の電線11及び第2の電線12を介して商用電力系統3に接続される。第1の系統連系用リレー13は、第1の電線11に設けられている。第2の系統連系用リレー14は、第2の電線12に設けられている。第1の電線11は、パワーコンディショナ20と第1の系統連系用リレー13との間の電線部11aと、第1の系統連系用リレー13と商用電力系統3との間の電線部11bとを含む。第2の電線12は、パワーコンディショナ20と第2の系統連系用リレー14との間の電線部12aと第2の系統連系用リレー14と商用電力系統3との間の電線部12bとを含む。
各系統連系用リレー13,14の閉成状態のとき、パワーコンディショナ20と商用電力系統3とが系統連系可能な状態となる。各系統連系用リレー13,14が開成状態のとき、パワーコンディショナ20と商用電力系統3とが系統連系不能な状態すなわち解列された状態となる。制御部30は、パワーコンディショナ20及び各系統連系用リレー13,14の動作を制御する。
パワーコンディショナ20は、太陽光発電装置2によって発電された直流電力を交流電力に変換し、商用電力系統3に出力する。パワーコンディショナ20は、PVコンバータ21、直流交流変換装置22(インバータ回路)、第1の直流バス23、第2の直流バス24、平滑コンデンサ25、及びフィルタ回路26を有する。PVコンバータ21及び直流交流変換装置22は、第1の直流バス23及び第2の直流バス24によって互いに接続されている。平滑コンデンサ25の第1端部は第1の直流バス23に接続され、平滑コンデンサ25の第2端部は第2の直流バス24に接続されている。平滑コンデンサ25としては、例えばアルミ電解コンデンサやタンタル電解コンデンサが用いられる。
太陽光発電装置2は、PVコンバータ21に接続される。PVコンバータ21は、季節や天候、時間帯等の日照条件によって変化する太陽光発電装置2を最大電力点追従制御によって第1の直流バス23に出力する。PVコンバータ21が第1の直流バス23に出力する設定電圧、すなわち第1の直流バス23と第2の直流バス24との間の電圧の一例は、380Vである。平滑コンデンサ25は、PVコンバータ21から出力された電圧を平滑する。直流交流変換装置22は、第1の直流バス23の直流電力を例えば実効値で200Vの交流電力に変換して第1の電線11及び第2の電線12に出力する。フィルタ回路26は、第1の電線11及び第2の電線12に設けられている。フィルタ回路26は、直流交流変換装置22から出力された交流電力の高周波成分を取り除いて直流交流変換装置22の出力電圧を正弦波状の波形にして商用電力系統3に出力する。
図2に示すように、直流交流変換装置22は、互いに並列に接続された第1のスイッチングアーム22a及び第2のスイッチングアーム22bを含む。第1のスイッチングアーム22aは、上段側のスイッチング素子MU1と、下段側のスイッチング素子ML1とを有する。スイッチング素子MU1,ML1は、例えば電界効果トランジスタが好ましい。一例では、スイッチング素子MU1,ML1は、MOSFETである。上段側のスイッチング素子MU1と下段側のスイッチング素子ML1とは互いに直列に接続されている。より詳細には、スイッチング素子MU1のドレイン端子が第1の直流バス23に接続され、スイッチング素子MU1のソース端子とスイッチング素子ML1のドレイン端子とが互いに接続され、スイッチング素子ML1のソース端子が第2の直流バス24に接続されている。
第2のスイッチングアーム22bは、上段側のスイッチング素子MU2と、下段側のスイッチング素子ML2とを有する。スイッチング素子MU2,ML2は、例えば電界効果トランジスタが好ましい。一例では、スイッチング素子MU2,ML2は、MOSFETである。上段側のスイッチング素子MU2と下段側のスイッチング素子ML2とは互いに直列に接続されている。より詳細には、スイッチング素子MU2のドレイン端子が第1の直流バス23に接続され、スイッチング素子MU2のソース端子とスイッチング素子ML2のドレイン端子が互いに接続され、スイッチング素子ML2のソース端子が第2の直流バス24に接続されている。なお、スイッチング素子MU1,ML1,MU2,ML2は、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)であってもよい。
フィルタ回路26は、第1のリアクトル26a、第2のリアクトル26b、及びフィルタコンデンサ26cを有する。第1のリアクトル26aは第1の電線11の電線部11aに設けられ、第2のリアクトル26bは第2の電線12の電線部12aに設けられている。第1のリアクトル26aの第1端部はスイッチング素子MU1とスイッチング素子ML1との間のノードに接続され、第1のリアクトル26aの第2端部はフィルタコンデンサ26cの第1端部に接続されている。第2のリアクトル26bの第1端部はスイッチング素子MU2とスイッチング素子ML2との間のノードに接続され、第2のリアクトル26bの第2端部はフィルタコンデンサ26cの第2端部に接続されている。フィルタコンデンサ26cとしては、例えばフィルムコンデンサや積層セラミックコンデンサが用いられる。フィルタコンデンサ26cの容量は、平滑コンデンサ25の容量よりも小さく、例えば数μFである。
系統連系装置10は、第1の電圧検出部16、第2の電圧検出部17、第1の電流検出部18、及び第2の電流検出部19をさらに備える。
第1の電圧検出部16は、第1の電線11における直流交流変換装置22と第1の系統連系用リレー13との間の部分(電線部11a)と、第2の電線12における直流交流変換装置22と第2の系統連系用リレー14との間の部分(電線部12a)とに接続されている。より詳細には、第1の電圧検出部16の第1端部は、電線部11aにおけるフィルタコンデンサ26cの第1端部が接続される部分と第1の系統連系用リレー13の第1端部との間の部分に接続されている。第1の電圧検出部16の第2端部は、電線部12aにおけるフィルタコンデンサ26cの第2端部が接続される部分と第2の系統連系用リレー14の第1端部との間の部分に接続されている。各系統連系用リレー13,14の第1端部は、各系統連系用リレー13,14に対してフィルタ回路26側の端部である。第1の電圧検出部16は、電線部11aと電線部12aとの間の電圧(以下、「電圧Vout」)を検出し、その検出結果を制御部30に出力する。直流交流変換装置22が動作している場合、電圧Voutは、フィルタ回路26を介して直流交流変換装置22が出力する出力電圧となる。
第2の電圧検出部17は、第1の電線11における第1の系統連系用リレー13の第2端部と商用電力系統3との間の部分(電線部11b)と、第2の電線12における第2の系統連系用リレー14の第2端部と商用電力系統3との間の部分(電線部12b)とに接続されている。第2の電圧検出部17は、電線部11bと電線部12bとの間の電圧(以下、「電圧Vgrid」)を検出し、その検出結果を制御部30に出力する。各系統連系用リレー13,14の第2端部は、各系統連系用リレー13,14に対して商用電力系統3側の端部である。商用電力系統3の停電時以外では、電圧Vgridは商用電力系統3の端子間電圧となる。
第1の電流検出部18は、第1の電線11における第1の系統連系用リレー13の第2端部と商用電力系統3との間の部分(電線部11b)に設けられている。第1の電流検出部18は、電線部11bを流れる電流を検出し、その検出結果を制御部30に出力する。
第2の電流検出部19は、第2の電線12における第2の系統連系用リレー14の第2端部と商用電力系統3との間の部分(電線部12b)に設けられている。第2の電流検出部19は、電線部12bを流れる電流を検出し、その検出結果を制御部30に出力する。
系統連系装置10は、整流回路31、平滑コンデンサ32、逆流防止ダイオード33,34、及びDC/DCコンバータ35をさらに備え、太陽光発電装置2又は商用電力系統3からの電力を制御部30に供給する。
DC/DCコンバータ35は、整流回路31、平滑コンデンサ32、第1の電線11、及び第2の電線12を介して商用電力系統3に接続されている。整流回路31の入力側端子は第1の電線11(電線部11b)及び第2の電線12(電線部12b)に接続され、整流回路31の出力側端子は平滑コンデンサ32に接続されている。整流回路31は、第1の電線11及び第2の電線12の交流電流を直流電流に整流する。一例では、整流回路31は、4つのダイオードからなるブリッジ形全波整流回路である。平滑コンデンサ32は、第1の直流バス23及び第2の直流バス24に接続される一方、DC/DCコンバータ35に接続されている。平滑コンデンサ32は、整流回路31から出力された電圧を平滑する。
DC/DCコンバータ35の入力側は、第1の直流バス23及び第2の直流バス24を介してパワーコンディショナ20に接続されている。第1の直流バス23には、逆流防止ダイオード33が接続されている。逆流防止ダイオード33のカソードがDC/DCコンバータ35(平滑コンデンサ32)に接続されている。第2の直流バス24には、逆流防止ダイオード34が接続されている。逆流防止ダイオード34のアノードがDC/DCコンバータ35(平滑コンデンサ32)に接続されている。
DC/DCコンバータ35の出力側は、制御部30に接続されている。DC/DCコンバータ35は、太陽光発電装置2又は商用電力系統3からの出力電圧を制御部30の動作に適した電圧に降圧して制御部30に出力する。DC/DCコンバータ35は、太陽光発電装置2又は商用電力系統3のうち、電圧が高いほうからの電力に基づいて制御部30に電力を出力する。
制御部30は、商用電力系統3が停電しているか否かに基づいて連系運転と自立運転とを切り替える切替制御を実行する。制御部30は、商用電力系統3が停電していない場合、連系運転を行い、商用電力系統3が停電した場合、連系運転から自立運転に切り替える。そして商用電力系統3が停電から復電した場合、制御部30は、自立運転から連系運転に切り替える。制御部30は、連系運転から自立運転に切り替えるとき、パワーコンディショナ20と商用電力系統3とが解列状態となるように各系統連系用リレー13,14を制御し、かつ各自立系統用リレー15A,15Bを閉成状態にする。制御部30は、自立運転から連系運転に切り替えるとき、パワーコンディショナ20と商用電力系統3とが連系状態となるように各系統連系用リレー13,14を制御し、かつ各自立系統用リレー15A,15Bを開成状態にする。そして制御部30は、商用電力系統3が停電したとき、連系運転から自立運転に切り替える前に、第1の系統連系用リレー13及び第2の系統連系用リレー14に溶着不良が生じているか否かを判定する溶着判定制御を実行する。
図3を参照して、制御部30による切替制御の処理手順について説明する。切替制御は、所定時間毎に繰り返し実行される。
制御部30は、ステップS11において連系運転中か否かを判定する。制御部30は、連系運転中と判定した場合(ステップS11:YES)、ステップS12において商用電力系統3が停電しているか否かを判定する。制御部30は、例えば電力会社等からの通信に基づいて商用電力系統3が停電しているか否かを判定する。
制御部30は、商用電力系統3が停電していないと判定した場合(ステップS12:NO)、すなわち電力会社等から商用電力系統3が停電している旨の信号を受信していない場合、一旦処理を終了する。この場合、連系運転が継続される。一方、制御部30は、商用電力系統3が停電していると判定した場合(ステップS12:YES)、すなわち電力会社等から商用電力系統3が停電している旨の信号を受信した場合、ステップS13においてパワーコンディショナ20と商用電力系統3とを解列状態にする。具体的には、制御部30は、各系統連系用リレー13,14のそれぞれを閉成状態から開成状態とするように制御する。そして制御部30は、ステップS14において溶着判定制御を実行する。
制御部30は、溶着判定制御の結果を取得し、ステップS15において第1の系統連系用リレー13の接点及び第2の系統連系用リレー14の接点の少なくともいずれかが溶着しているか否かを判定する。制御部30は、第1の系統連系用リレー13の接点及び第2の系統連系用リレー14の接点の少なくともいずれかが溶着していると判定した場合(ステップS15:YES)、ステップS16において自立運転への切り替えを禁止して、一旦処理を終了する。一方、制御部30は、第1の系統連系用リレー13の接点及び第2の系統連系用リレー14の接点の両方が溶着していないと判定した場合(ステップS15:NO)、ステップS17において自立運転に切り替える。
また制御部30は、連系運転中ではない場合(ステップS11:NO)、すなわち自立運転中の場合、ステップS18において商用電力系統3が復電しているか否かを判定する。制御部30は、例えば電力会社等からの通信に基づいて商用電力系統3が復電したか否かを判定する。
制御部30は、商用電力系統3が復電している場合(ステップS18:YES)、すなわち電力会社等から商用電力系統3が復電している旨の信号を受信した場合、ステップS19において連系運転に切り替える。一方、制御部30は、商用電力系統3が復電していない場合(ステップS18:NO)、すなわち電力会社等から商用電力系統3が復電している旨の信号を受信していない場合、一旦処理を終了する。この場合、自立運転が継続される。
次に、溶着判定制御の詳細な内容について説明する。
各系統連系用リレー13,14の一方が開成状態であれば、直流交流変換装置22と商用電力系統3との間で閉回路が形成されないため、直流交流変換装置22から商用電力系統3に電力が供給されない。一方、各系統連系用リレー13,14の両方が閉成状態であれば、直流交流変換装置22と商用電力系統3との間で閉回路が形成されるため、直流交流変換装置22から商用電力系統3に電力が供給される。すなわち、各系統連系用リレー13,14の一方が閉成状態となり、他方が開成状態となるように制御された場合に直流交流変換装置22から商用電力系統3に電力が供給されていれば、各系統連系用リレー13,14の他方の接点が溶着していると判定できる。このため、溶着判定制御では、制御部30は、第1の系統連系用リレー13が開成状態かつ第2の系統連系用リレー14が閉成状態に制御したうえで直流交流変換装置22を駆動したときに、第2の電圧検出部17に電圧が現れるか否かをモニタすることにより、第1の系統連系用リレー13の接点が溶着しているか否かを判定する。また制御部30は、第1の系統連系用リレー13が閉成状態かつ第2の系統連系用リレー14が開成状態に制御したうえで直流交流変換装置22を駆動したときに、第2の電圧検出部17に電圧が現れるか否かをモニタすることにより、第2の系統連系用リレー14の接点が溶着しているか否かを判定する。
ところで、直流交流変換装置22を駆動したときに、第2の電圧検出部17に電圧が現れたと仮定した場合(以下、「仮想系統連系装置」)、直流交流変換装置22が動作中に商用電力系統3が復電すると、直流交流変換装置22の第1の直流バス23及び第2の直流バス24に印加する電圧が380Vよりも高くなってしまう場合がある。これにより、仮想系統連系装置では、第1の直流バス23及び第2の直流バス24に接続された平滑コンデンサ25の耐圧よりも高くなり、平滑コンデンサ25が故障する場合がある。上述のような第1の系統連系用リレー13が開成状態かつ第2の系統連系用リレー14が閉成状態、及び第1の系統連系用リレー13が閉成状態かつ第2の系統連系用リレー14が開成状態の2つのパターンで、仮想系統連系装置は直流交流変換装置22から商用電力系統3に向けて電力を供給する。このため、仮想系統連系装置では、各系統連系用リレー13,14の溶着不良を判定するために直流交流変換装置22が動作する機会が多いので、直流交流変換装置22の動作中に商用電力系統3が復電する可能性が高くなる。
そこで、本願発明者は、各系統連系用リレー13,14の開成及び閉成の2つのパターンに対して商用電力系統3に向けて電力を供給するときに直流交流変換装置22の動作を停止することに着目した。直流交流変換装置22の動作を停止するための手段として、本願発明者は、直流交流変換装置22からの電力を蓄電する充放電部から各系統連系用リレー13,14に電力を供給することを考えた。これにより、商用電力系統3が停電したときに直流交流変換装置22から充放電部に電力を供給し、充放電部から各系統連系用リレー13,14に電力を供給すれば、各系統連系用リレー13,14の接点が溶着しているか否かの判定の間、直流交流変換装置22の動作を停止することができる。
加えて、本願発明者は、充放電部としてフィルタコンデンサ26cを用いることに着目し、商用電力系統3が停電時において直流交流変換装置22と商用電力系統3とが各系統連系用リレー13,14を介して閉回路を形成しているか否かに基づいて、フィルタコンデンサ26cの放電態様が異なることを知見した。より詳細には、各系統連系用リレー13,14が閉成状態によって直流交流変換装置22と商用電力系統3とが閉回路を形成している場合、フィルタコンデンサ26cの放電が開始されるとき、フィルタコンデンサ26cから商用電力系統3側に大きな放電電流が流れる。フィルタコンデンサ26cは元々、直流交流変換装置22の動作時に出力される交流電圧波形に重畳される高周波ノイズを濾派するために備えられたものであり、その容量値は数十pF〜数μF程度と非常に小さく、蓄積できる電荷も少ないため、充電及び放電に要する時間も非常に短いもので済む。その結果、図4の一点鎖線により示すように、時刻t1においてフィルタコンデンサ26cの放電が開始されると、フィルタコンデンサ26cの電圧(電圧Vout)は急激に低下する。一方、各系統連系用リレー13,14の少なくとも一方が開成状態によって直流交流変換装置22と商用電力系統3とが閉回路を形成していない場合、フィルタコンデンサ26cは自然放電となる。その結果、図4の実線により示すように、時刻t1においてフィルタコンデンサ26cの放電が開始されると、フィルタコンデンサ26cの電圧(電圧Vout)は緩やかに低下する。
このように、フィルタコンデンサ26cの放電態様を把握できれば、フィルタコンデンサ26cの放電態様から各系統連系用リレー13,14を介して直流交流変換装置22と商用電力系統3とが閉回路を形成しているか否かを判定できる。すなわち各系統連系用リレー13,14の一方が開成状態に制御しても、直流交流変換装置22と商用電力系統3とが閉回路を形成していれば、各系統連系用リレー13,14の一方の接点が溶着していると判定できる。そこで、制御部30は、溶着判定制御において、充放電部としてフィルタコンデンサ26cを用い、フィルタコンデンサ26cの放電態様に基づいて第1の系統連系用リレー13及び第2の系統連系用リレー14に溶着不良が生じているか否かを判定する。
図5及び図6を参照して、商用電力系統3の停電時における溶着判定制御について説明する。
溶着判定制御は、図5に示す準備処理及び図6に示す停電時判定処理を含む。準備処理は、主に、直流交流変換装置22が動作してフィルタコンデンサ26cに充電させる処理である。停電時判定処理は、準備処理の後に行われる処理であり、充電したフィルタコンデンサ26cの放電態様を監視して第1の系統連系用リレー13及び第2の系統連系用リレー14のいずれかに溶着不良が生じているか否かを判定する処理である。
図5に示すように、制御部30は、ステップS21において直流交流変換装置22からフィルタコンデンサ26cに充電させる。一例では、制御部30は、図2の直流交流変換装置22における第1のスイッチングアーム22aの上段側のスイッチング素子MU1及び第2のスイッチングアーム22bの下段側のスイッチング素子ML2を予め設定されたデューティ比でオンオフさせ、第1のスイッチングアーム22aの下段側のスイッチング素子ML1及び第2のスイッチングアーム22bの上段側のスイッチング素子MU2をオフさせる。制御部30は、フィルタコンデンサ26cの電圧が所定の電圧となるようにスイッチング素子MU1及びスイッチング素子ML2のデューティ比を設定する。ここで、所定の電圧は、危険電圧以下である。危険電圧の一例は、IEC60950−1規格においてDC60Vを超える電圧である。また所定の電圧は、安全電圧以下であることが好ましい。安全電圧は、人体に危険とならない程度の電圧であり、例えばDC50Vである。本実施形態では、所定の電圧は、DC40Vである。
次に、制御部30は、ステップS22においてフィルタコンデンサ26cの充電が完了したか否かを判定する。フィルタコンデンサ26cの充電が完了したとき、フィルタコンデンサ26cの電圧(フィルタコンデンサ26cの出力電圧)が電圧範囲内である。電圧範囲は、上記所定の電圧を含む所定の電圧範囲であり、試験等により予め設定される。本実施形態の電圧範囲は、DC35V以上DC40V以下である。ここで、フィルタコンデンサ26cの充電が完了したか否かの判定は、第1の電圧検出部16の検出結果に基づいて行う。その理由は以下のとおりである。すなわち、各系統連系用リレー13,14の一方が開成状態であれば、直流交流変換装置22と商用電力系統3との間で閉回路が形成されていないため、第1の電圧検出部16はDC40Vを検出し、第2の電圧検出部17は約0Vを検出する。この場合、直流交流変換装置22からの電力はフィルタコンデンサ26cに充電される。一方、各系統連系用リレー13,14の接点の両方が溶着した状態では、直流交流変換装置22と商用電力系統3との間で閉回路が形成されているため、直流交流変換装置22がDC40Vを第1の電線11に印加しても、第1の電圧検出部16及び第2の電圧検出部17がともに約0Vを検出する。この場合、直流交流変換装置22からの電力は、フィルタコンデンサ26cを充電するべく供給されるそばから、商用電力系統3側に向けて放電されていくため、第1の電圧検出部16及び第2の電圧検出部17の検出電圧は共に上昇しない。一方、各系統連系用リレー13,14が共に正常に開成されている場合は、直流交流変換装置22と商用電力系統3との間で閉回路が形成されていないため、第1の電圧検出部16はDC40Vを検出し、第2の電圧検出部17は約0Vを検出する。このように、各系統連系用リレー13,14の少なくとも一方が開成状態での第2の電圧検出部17の検出結果と、各系統連系用リレー13,14の接点の両方が溶着した状態での第2の電圧検出部17の検出結果とが概ね等しくなるため、第2の電圧検出部17の検出結果のみからフィルタコンデンサ26cの充電が完了したか否かを判定できない。一方、各系統連系用リレー13,14の少なくとも一方が開成状態での第1の電圧検出部16の検出結果と、各系統連系用リレー13,14の接点の両方が溶着した状態での第1の電圧検出部16の検出結果とが互いに異なる。このため、第1の電圧検出部16の検出結果に基づいてフィルタコンデンサ26cの充電が完了したか否かを判定できる。
制御部30は、フィルタコンデンサ26cの充電が完了していない場合(ステップS22:NO)、すなわちフィルタコンデンサ26cの電圧が電圧範囲を下回る場合、ステップS23においてフィルタコンデンサ26cの充電が開始されてから所定時間が経過したか否かを判定する。所定時間は、フィルタコンデンサ26cの充電が開始されてから上記所定の電圧(本実施形態では、DC40V)に達するまでの時間であり、計算式や実験等により予め設定される。一例では、所定時間は10μsである。
制御部30は、フィルタコンデンサ26cの充電が開始されてから所定時間が経過していないと判定した場合(ステップS23:NO)、ステップS22の判定に戻る。一方、制御部30は、フィルタコンデンサ26cの充電が開始されてから所定時間が経過したと判定した場合(ステップS23:YES)、ステップS24において各系統連系用リレー13,14の接点の両方が溶着していると判定する。
そして制御部30は、各系統連系用リレー13,14の接点が溶着していると判定した場合には、ステップS25において直流交流変換装置22の動作を停止する。すなわち制御部30は、直流交流変換装置22のスイッチング素子MU1,ML1,MU2,ML2の全てをオフ状態に維持する。この場合、フィルタコンデンサ26cが充電できないため、そして制御部30は、切替制御のステップS15(図3参照)に移行する。この場合、制御部30は、ステップS15において肯定判定するため、ステップS16に移行して自立運転への切り替えを禁止する。
また制御部30は、フィルタコンデンサ26cの充電が完了したと判定した場合(ステップS22:YES)、すなわち各系統連系用リレー13,14の接点の両方が溶着している状態ではない場合、ステップS26においてステップS25と同様に直流交流変換装置22の動作を停止し、ステップS27において停止時判定処理に移行する。
図6に示す停止時判定処理において、制御部30は、ステップS31において第1の系統連系用リレー13が閉成状態となるように制御し、ステップS32において停止時溶着条件を満たすか否かを判定する。停止時溶着条件としては、フィルタコンデンサ26cの放電開始から所定時間経過したときのフィルタコンデンサ26cの電圧(電圧Vout)が閾値VX未満である。なお、所定時間の一例は、200μsである。またフィルタコンデンサ26cは、図5に示す準備処理のステップS26において直流交流変換装置22からフィルタコンデンサ26cへの電力供給が停止したときに放電を開始する。閾値VXは、フィルタコンデンサ26cが自然放電を開始してから所定時間経過後の電圧の下限値であり、試験等により予め設定されている。閾値VXの一例は、DC35Vである。すなわち制御部30は、図4に示すように、フィルタコンデンサ26cの放電開始(時刻t1)から所定時間経過後(時刻t2)におけるフィルタコンデンサ26cの電圧(電圧Vout)が閾値VX未満であれば、フィルタコンデンサ26cは自然放電以外の原因で放電しているとして、溶着判定条件を満たすと判定する。一方、制御部30は、フィルタコンデンサ26cの放電開始(時刻t1)からの所定時間経過後(時刻t2)のフィルタコンデンサ26cの電圧(電圧Vout)が閾値VX以上であれば、フィルタコンデンサ26cは自然放電のみをしているとして、溶着判定条件を満たさないと判定する。
制御部30は、停止時溶着条件を満たすと判定した場合(ステップS32:YES)、ステップS33において各系統連系用リレー13,14の一方の接点が溶着していると判定する。この場合、第2の系統連系用リレー14の接点が溶着していることになる。そして制御部30は、ステップS34において第1の系統連系用リレー13が開成状態となるように制御した後、処理を終了する。この場合、制御部30は、溶着判定制御を終了し、図3の切替制御のステップS15に移行する。そして制御部30は、ステップS15において肯定判定するため、ステップS16に移行して自立運転への切り替えを禁止する。
制御部30は、停止時溶着条件を満たさないと判定した場合(ステップS32:NO)、ステップS35において第1の系統連系用リレー13が開成状態となるように制御した後に、ステップS36において第2の系統連系用リレー14が閉成状態となるように制御する。そして制御部30は、ステップS37において停止時溶着条件を満たすか否かを判定する。
制御部30は、停止時溶着条件を満たすと判定した場合(ステップS37:YES)、ステップS38において各系統連系用リレー13,14の一方の接点が溶着していると判定する。この場合、第1の系統連系用リレー13の接点が溶着していることになる。そして制御部30は、ステップS39において第2の系統連系用リレー14が開成状態となるように制御した後、処理を終了する。そして制御部30は、溶着判定制御を終了し、図3の切替制御のステップS15に移行する。この場合、制御部30は、ステップS15において肯定判定するため、ステップS16に移行して自立運転への切り替えを禁止する。
一方、制御部30は、停止時溶着条件を満たさないと判定した場合(ステップS37:NO)、ステップS40において各系統連系用リレー13,14の接点が溶着していないと判定し、ステップS39に移行し、その後、処理を終了する。この場合、制御部30は、図3の切替制御のステップS15に移行する。そして制御部30は、ステップS15において否定判定するため、ステップS17に移行して自立運転に切り替える。
また、制御部30は、商用電力系統3の停電時以外、例えばパワーコンディショナ20の起動時にも溶着判定制御を実行する。制御部30は、パワーコンディショナ20が起動されたとき、例えばパワーコンディショナ20の起動信号を受信したとき、溶着判定制御を実行する前に各系統連系用リレー13,14の両方が開成状態となるように制御する。パワーコンディショナ20は、例えばパワーコンディショナ20に設けられた電源ボタンをユーザによってオン操作されたとき、起動信号を制御部30に出力する。
パワーコンディショナ20の起動時の溶着判定制御では、商用電力系統3が停電していないため、各系統連系用リレー13,14には商用電力系統3の交流電力が供給されている。電力管理システム1は、単相三線式であるため、商用電力系統3から各系統連系用リレー13,14に実効値で200Vが印加される。すなわち電圧Vgrid(実効値)が約200Vとなる。ここで、各系統連系用リレー13,14の両方が閉成状態となった場合、各系統連系用リレー13,14のパワーコンディショナ20側の電圧Vout(実効値)は200Vとなる。また各系統連系用リレー13,14の少なくとも一方が開成状態となった場合、電圧Voutは0Vとなる。このため、制御部30は、各系統連系用リレー13,14の閉成状態及び開成状態の組合せと、各系統連系用リレー13,14のパワーコンディショナ20側の電圧Voutとに基づいて各系統連系用リレー13,14の接点が溶着しているか否かを判定できる。このように、パワーコンディショナ20の起動時の溶着判定制御では、商用電力系統3の停電時の溶着判定制御とは異なり、商用電力系統3から各系統連系用リレー13,14に供給された電力に基づいて、各系統連系用リレー13,14の接点が溶着しているか否かを判定できる。
図7を参照して、パワーコンディショナ20の起動時における溶着判定制御について説明する。
制御部30は、ステップS51において起動時溶着条件を満たすか否かを判定する。起動時溶着条件としては、各系統連系用リレー13,14のパワーコンディショナ20側の電圧Vout(実効値)が閾値VY以上である。閾値VYは、各系統連系用リレー13,14が閉成状態となると判定するための値であり、試験等により予め設定されている。閾値VYの一例は、100Vである。
制御部30は、起動時溶着条件を満たすと判定した場合(ステップS51:YES)、すなわち電圧Voutが閾値VY以上となる場合、ステップS52において各系統連系用リレー13,14の少なくとも一方の接点が溶着していると判定し、溶着判定制御を終了する。この場合、制御部30は、自立運転への切り替えを禁止する。なお、ステップS51において肯定判定される場合には、各系統連系用リレー13,14の両方の接点がそれぞれ溶着している。
制御部30は、起動時溶着条件を満たさないと判定した場合(ステップS51:NO)、すなわち電圧Voutが閾値VY未満となる場合、ステップS53において第1の系統連系用リレー13が閉成状態となるように制御し、ステップS54において起動時溶着条件を満たすか否かを判定する。
制御部30は、起動時溶着条件を満たすと判定した場合(ステップS54:YES)、ステップS55において各系統連系用リレー13,14の少なくともいずれかの接点が溶着していると判定し、ステップS56において第1の系統連系用リレー13が開成状態となるように制御し、溶着判定制御を終了する。この場合、制御部30は、自立運転への切り替えを禁止する。なお、ステップS54において肯定判定される場合には、第2の系統連系用リレー14の接点が溶着している。
制御部30は、起動時溶着条件を満たさないと判定した場合(ステップS54:NO)、ステップS57において第1の系統連系用リレー13が開成状態となるように制御した後に、ステップS58において第2の系統連系用リレー14が閉成状態となるように制御する。そして制御部30は、ステップS59において起動時溶着条件を満たすか否かを判定する。
制御部30は、起動時溶着条件を満たすと判定した場合(ステップS59:YES)、ステップS60において各系統連系用リレー13,14の少なくともいずれかの接点が溶着していると判定し、ステップS61において第2の系統連系用リレー14が開成状態となるように制御し、溶着判定制御を終了する。この場合、制御部30は、自立運転への切り替えを禁止する。なお、ステップS59において肯定判定される場合には、第1の系統連系用リレー13の接点が溶着している。一方、制御部30は、起動時溶着条件を満たさないと判定した場合(ステップS59:NO)、ステップS62において各系統連系用リレー13,14の接点がともに溶着していないと判定し、ステップS61に移行する。この場合、制御部30は、自立運転への切り替えを禁止しない。
本実施形態の作用について説明する。
溶着判定制御における停止判定処理の処理時間は、約1秒であり、かつ、直流交流変換装置22の出力は数kWである。このため、商用電力系統3の停電時に、直流交流変換装置22から各系統連系用リレー13,14に電力が供給されて溶着判定制御を実行すると仮定した場合、直流交流変換装置22を通常時のPWM制御で動作させると、直流交流変換装置22から出力される電力が大きい。このため、各系統連系用リレー13,14の少なくとも一方の接点が溶着していると、逆潮流する電力が大きくなる。
一方、本実施形態では、容量の小さいフィルタコンデンサ26cから各系統連系用リレー13,14に電力が供給される。フィルタコンデンサ26cの容量は数十pF〜数μFであるため、フィルタコンデンサ26cが放電する電力は、直流交流変換装置22が出力する電力よりも非常に小さくなる。このため、各系統連系用リレー13,14の少なくとも一方の接点が溶着している場合に逆潮流する電力が小さくなる。したがって、商用電力系統3の復旧作業を行う際の安全性が高められる。
以上記述したように、本実施形態によれば以下の効果が得られる。
(1)直流交流変換装置22が充放電部(フィルタコンデンサ26c)を充電するように動作して直流交流変換装置22の動作が停止した後に、充放電部(フィルタコンデンサ26c)の放電によって各系統連系用リレー13,14のいずれかが溶着しているか否かを判定する。このため、各系統連系用リレー13,14の溶着判定している期間において商用電力系統3が復電しても、直流交流変換装置22に接続された各直流バス23,24の電圧の上昇を抑制できる。したがって、各直流バス23,24に接続された電子部品の故障の発生を抑制できるため、系統連系装置10の安全性を高めることができる。
加えて、溶着判定制御では、各系統連系用リレー13,14を介して直流交流変換装置22と商用電力系統3との間で閉回路が形成されない場合、フィルタコンデンサ26cが自然放電する。このため、第1の系統連系用リレー13が閉成状態かつ第2の系統連系用リレー14が開成状態の場合の各系統連系用リレー13,14の溶着不良の判定、及び、第1の系統連系用リレー13が開成状態かつ第2の系統連系用リレー14が閉成状態の場合の各系統連系用リレー13,14の溶着不良の判定を直流交流変換装置22からフィルタコンデンサ26cに一度充電した電力のみで実行できる。また、各系統連系用リレー13,14の少なくとも一方が溶着不良の場合、フィルタコンデンサ26cは商用電力系統3に放電されて制御を終了する。このように、直流交流変換装置22からフィルタコンデンサ26cに一度充電した電力のみで溶着判定制御が実行できるため、直流交流変換装置22が動作中に商用電力系統3が復電する可能性が低くなる。したがって、系統連系装置10の安全性をより高めることができる。
(2)溶着判定制御では、フィルタコンデンサ26cから各系統連系用リレー13,14への放電に基づいて各系統連系用リレー13,14のいずれかが溶着しているか否かを判定する。このように容量の小さいフィルタコンデンサ26cの放電を用いるため、商用電力系統3の復旧作業を行う作業員の安全性が向上する。加えて、溶着判定制御のための専用の充放電部が不要となるため、系統連系装置10の簡素化及び小型化できる。
(3)フィルタコンデンサ26cの電圧が危険電圧以下であるため、商用電力系統3の復旧作業を安全に行うことができる。さらに、フィルタコンデンサ26cの電圧が安全電圧以下であることにより、商用電力系統3の復旧作業をより安全に行うことができる。
(4)各系統連系用リレー13,14を介して直流交流変換装置22と商用電力系統3との間で閉回路が形成される場合、フィルタコンデンサ26cが放電されるときにフィルタコンデンサ26cの電圧が急速に低下する。一方、各系統連系用リレー13,14を介して直流交流変換装置22と商用電力系統3との間で閉回路が形成されていない場合、フィルタコンデンサ26cが自然放電となるため、フィルタコンデンサ26cの電圧は緩やかに低下する。このように、直流交流変換装置22と商用電力系統3との間で閉回路が形成されるか否かによってフィルタコンデンサ26cの放電開始から所定時間後のフィルタコンデンサ26cの電圧が異なる。このような観点に基づいて、フィルタコンデンサ26cが放電を開始してから所定時間後の出力電圧Voutに基づいて各系統連系用リレー13,14のいずれかが溶着しているか否かを容易に判定できる。
(5)商用電力系統3が停電してから時間の経過とともに商用電力系統3が復電する確率が高くなる。直流交流変換装置22が動作した状態で各系統連系用リレー13,14の閉成状態及び開成状態の組合せごとに溶着判定していると、判定に時間がかかってしまう。このため、直流交流変換装置22が動作している期間に商用電力系統3が復電する可能性が高まる。
一方、本実施形態では、商用電力系統3が停電したとき、直流交流変換装置22がフィルタコンデンサ26cに充電し、充電後停止する。すなわち商用電力系統3が復電する確率が低いときのみに直流交流変換装置22を動作させる。このため、直流交流変換装置22が動作しているときに商用電力系統3が復電する可能性が低くなり、系統連系装置10の安全性が高められる。
(6)溶着判定制御において、制御部30は、第1の系統連系用リレー13を閉成状態に変更し、第1の系統連系用リレー13を開成状態に変更し、第2の系統連系用リレー14を閉成状態に変更する。このように各系統連系用リレー13,14を動作させることで各系統連系用リレー13,14が同時に閉成状態となることを防ぐことができる。したがって、正常な各系統連系用リレー13,14が同時に閉成状態となってしまうことにより、各系統連系用リレー13,14のいずれかが溶着しているという誤判定を回避できる。
(変形例)
上記実施形態に関する説明は、本発明の系統連系装置が取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本発明の系統連系装置は、例えば以下に示される上記実施形態の変形例、及び相互に矛盾しない少なくとも2つの変形例が組み合わせられた形態を取り得る。
・上記実施形態の図7の溶着判定制御において、ステップS57とステップS58との間に起動時溶着条件を満たすか否かの判定を入れてもよい。
・上記実施形態の停電時判定処理において、ステップS35とステップS36との間に停電時溶着条件を満たすか否かの判定を入れてもよい。
・上記実施形態の制御部30は、所定時間内にフィルタコンデンサ26cが充電したか否かの判定に代えて、直流交流変換装置22からフィルタコンデンサ26cに充電されている期間において、第1の電圧検出部16の検出結果に基づいて第1の系統連系用リレー13及び第2の系統連系用リレー14の両方が溶着しているか否かを判定してもよい。具体的には、制御部30は、第1の電圧検出部16により検出された電圧である電圧Voutが所定の電圧未満の場合、第1の系統連系用リレー13及び第2の系統連系用リレー14の両方が溶着していると判定する。また制御部30は、第2の電圧検出部17により検出された電圧Voutである電圧が所定の電圧以上の場合、第1の系統連系用リレー13及び第2の系統連系用リレー14の両方が溶着していないと判定する。なお、所定の電圧の一例は、DC35Vである。この構成によれば、直流交流変換装置22からフィルタコンデンサ26cに充電する期間における第1の電圧検出部16の検出結果に基づいて、各系統連系用リレー13,14の両方が溶着しているか否かを容易に判定できる。
・上記実施形態の準備処理では、フィルタコンデンサ26cの充電開始から所定時間経過後でもフィルタコンデンサ26cの充電が完了していないことを充電時溶着条件としていたが、充電時溶着条件はこれに限られない。例えば、充電時溶着条件を以下の(A1)〜(A6)のいずれかのように変更してもよい。
(A1)充電時溶着条件は、第1の電流検出部18により検出された電流及び第2の電流検出部19により検出された電流がともに閾値AX以上である。閾値AXは、試験等により予め設定されている。閾値AXの一例は、2Aである。
(A2)充電時溶着条件は、直流交流変換装置22からフィルタコンデンサ26cに充電されている期間において、第2の電圧検出部17により検出された電圧である電圧VgridがDC35V以上である。
(A3)充電時溶着条件は、上記(A1)及び上記(A2)の両方の充電時溶着条件を満たすことである。
(A4)充電時溶着条件は、上記実施形態の充電時溶着条件と上記(A1)の充電時溶着条件との両方を満たすことである。
(A5)充電時溶着条件は、上記実施形態の充電時溶着条件と上記(A2)の充電時溶着条件との両方を満たすことである。
(A6)充電時溶着条件は、上記実施形態の充電時溶着条件、上記(A1)の充電時溶着条件、及び上記(A2)の充電時溶着条件の全てを満たすことである。
充電時溶着条件として上記(A1)、(A4)、及び(A6)のいずれかを用いた場合、フィルタコンデンサ26cの充電時の電圧および各系統連系用リレー13,14に流れる電流の少なくとも一方に基づいて各系統連系用リレー13,14のいずれかが溶着しているか否かを判定できる。このため、例えば各電圧検出部16,17の少なくとも一方に異常が生じたとしても、各系統連系用リレー13,14に流れる電流に基づいて各系統連系用リレー13,14の両方が溶着しているか否かを判定できる。特に、充電時溶着条件として(A4)及び(A6)を用いた場合、各系統連系用リレー13,14への電圧及び電流の両方に基づいて各系統連系用リレー13,14のいずれかが溶着しているか否かを判定するため、すなわち、電圧及び電流のダブルチェックによる判定が行われるため、この判定の信頼性が高められる。
・上記実施形態の停止時判定処理において、停電時溶着条件を以下の(B1)〜(B6)のいずれかのように変更してもよい。
(B1)停電時溶着条件は、第1の電流検出部18により検出された電流値及び第2の電流検出部19により検出された電流値がともに閾値AX以上である。閾値AXは、試験等により予め設定されている。閾値AXの一例は、2Aである。
(B2)停電時溶着条件は、フィルタコンデンサ26cの放電開始から所定時間経過するまでの期間において、第2の電圧検出部17により検出された電圧である電圧Vgridが閾値VX以上である。
(B3)停電時溶着条件は、上記(B1)及び上記(B2)の停電時溶着条件の両方を満たすことである。
(B4)停電時溶着条件は、上記実施形態の停電時溶着条件と上記(B1)の停電時溶着条件との両方を満たすことである。
(B5)停電時溶着条件は、上記実施形態の停電時溶着条件と上記(B2)の停電時溶着条件との両方を満たすことである。
(B6)停電時溶着条件は、上記実施形態の停電時溶着条件、上記(B1)の停電時溶着条件、及び上記(B2)の停電時溶着条件の全てを満たすことである。
停電時溶着条件として上記(B1)、(B4)、及び(B6)のいずれかを用いた場合、フィルタコンデンサ26cの放電時の電圧および各系統連系用リレー13,14に流れる電流の少なくとも一方に基づいて各系統連系用リレー13,14のいずれかが溶着しているか否かを判定できる。このため、例えば各電圧検出部16,17の少なくとも一方に異常が生じたとしても、各系統連系用リレー13,14に流れる電流に基づいて各系統連系用リレー13,14のいずれかが溶着しているか否かを判定できる。特に、停止時溶着条件として(B4)及び(B6)を用いた場合、各系統連系用リレー13,14への電圧及び電流の両方に基づいて各系統連系用リレー13,14のいずれかが溶着しているか否かを判定するため、すなわち、電圧及び電流のダブルチェックによる判定が行われるため、この判定の信頼性が高められる。
・上記実施形態の停電時溶着条件は、フィルタコンデンサ26cの放電開始から所定時間経過後の電圧が閾値VX以上であったが、これに限られず、以下の(C1)及び(C2)のように変更してもよい。なお、上記(B4)〜(B6)の上記実施形態の停電時溶着条件を(C1)及び(C2)の停電時溶着条件に置き換えることもできる。
(C1)停電時溶着条件は、フィルタコンデンサ26cが放電開始してからフィルタコンデンサ26cの電圧が閾値VX以下となるまでの時間が所定時間以下である。すなわち、制御部30は、フィルタコンデンサ26cが放電開始してからフィルタコンデンサ26cの電圧が閾値VX以下となるまでの時間に基づいて、第1の系統連系用リレー13及び第2の系統連系用リレー14のいずれかが溶着しているか否かを判定する。
(C2)停電時溶着条件は、フィルタコンデンサ26cが放電するときの電圧の低下速度が閾値SX以上である。すなわち、制御部30は、フィルタコンデンサ26cが放電するときの電圧の低下速度に基づいて、第1の系統連系用リレー13及び第2の系統連系用リレー14のいずれかが溶着しているか否かを判定する。なお、閾値SXは、フィルタコンデンサ26cが自然放電しているか否かを判定するための値であり、試験等により予め設定されている。
(付記)
次に、上記実施形態及び上記各変形例から把握できる技術的思想について記載する。
(付記1)
直流電力を交流電力に変換し、商用電力系統に接続された第1の電線及び第2の電線に出力する直流交流変換装置と、前記第1の電線に設けられた第1の系統連系用リレーと、前記第2の電線に設けられた第2の系統連系用リレーと、前記第1の電線において前記第1の系統連系用リレーに対して前記直流交流変換装置側に接続され、前記第2の電線において前記第2の系統連系用リレーに対して前記直流交流変換装置側に接続され、前記直流交流変換装置からの出力のノイズを除去するフィルタコンデンサと、前記直流交流変換装置、前記第1の系統連系用リレー、及び前記第2の系統連系用リレーを制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記商用電力系統が停電している場合、前記フィルタコンデンサを充電するように前記直流交流変換装置を動作させ、前記フィルタコンデンサの放電態様に基づいて、前記第1の系統連系用リレー及び前記第2の系統連系用リレーの少なくともいずれかが溶着しているか否かを判定する、溶着判定制御を実行する、系統連系装置。
上記付記に対応する課題は以下のとおりである。
系統連系装置は、商用電力系統の停電時に系統運転から自立運転に変更する前に第1の系統連系用リレー及び第2の系統連系用リレーが溶着しているか否かを判定する溶着判定制御を実行する。これにより、商用電力系統の復旧作業を行う作業員の安全性を確保している。一方、商用電力系統の復旧作業を行う作業員の安全性はより高いことが望まれる。
以上のことから、本系統連系装置に関する課題は、商用電力系統の復旧作業の安全性をより高めることである。
3…商用電力系統、10…系統連系装置、11…第1の電線、11a…電線部、11b…電線部、12…第2の電線、12a…電線部、12b…電線部、13…第1の系統連系用リレー、14…第2の系統連系用リレー、16…第1の電圧検出部、18…第1の電流検出部、19…第2の電流検出部、22…直流交流変換装置、26c…フィルタコンデンサ(充放電部)、30…制御部。

Claims (7)

  1. 直流電力を交流電力に変換し、商用電力系統に接続された第1の電線及び第2の電線に出力する直流交流変換装置と、
    前記第1の電線に設けられた第1の系統連系用リレーと、
    前記第2の電線に設けられた第2の系統連系用リレーと、
    前記第1の電線において前記第1の系統連系用リレーに対して前記直流交流変換装置側に接続され、前記第2の電線において前記第2の系統連系用リレーに対して前記直流交流変換装置側に接続され、前記直流交流変換装置からの電力を充放電する充放電部と、
    前記直流交流変換装置、前記第1の系統連系用リレー、及び前記第2の系統連系用リレーを制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記商用電力系統が停電している場合、前記充放電部を充電するように前記直流交流変換装置を動作させた後、前記直流交流変換装置の出力側を前記直流交流変換装置の入力側から電気的に絶縁するように前記直流交流変換装置の動作を停止させ、前記充放電部からの放電態様に基づいて前記第1の系統連系用リレー及び前記第2の系統連系用リレーの少なくともいずれかが溶着しているか否かを判定する、溶着判定制御を実行する
    系統連系装置。
  2. 前記充放電部は、フィルタコンデンサを含む
    請求項1に記載の系統連系装置。
  3. 前記直流交流変換装置から充電された前記充放電部の電圧は、危険電圧以下である
    請求項1又は2に記載の系統連系装置。
  4. 前記第1の電線における前記直流交流変換装置と前記第1の系統連系用リレーとの間の部分と前記第2の電線における前記直流交流変換装置と前記第2の系統連系用リレーとの間の部分とに接続された第1の電圧検出部をさらに有し、
    前記第1の電圧検出部は、前記直流交流変換装置の停止時において前記充放電部の出力電圧を検出可能であり、
    前記制御部は、前記溶着判定制御において、前記第1の電圧検出部の検出結果に基づいて、前記充放電部の放電開始から所定時間後の出力電圧により前記第1の系統連系用リレー及び前記第2の系統連系用リレーのいずれかが溶着しているか否かを判定する
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の系統連系装置。
  5. 前記制御部は、前記溶着判定制御の実行時の前記充放電部を充電する期間において、前記第1の電圧検出部の検出結果に基づいて、前記第1の系統連系用リレー及び前記第2の系統連系用リレーの両方が溶着しているか否かを判定する
    請求項4に記載の系統連系装置。
  6. 前記第1の電線における前記第1の系統連系用リレーと前記商用電力系統との間の部分に設けられた第1の電流検出部と、前記第2の電線における前記第2の系統連系用リレーと前記商用電力系統との間の部分に設けられた第2の電流検出部とをさらに有し、
    前記制御部は、前記溶着判定制御の実行時に前記充放電部から放電される場合の前記第1の電流検出部の検出結果及び前記第2の電流検出部の検出結果に基づいて、前記第1の系統連系用リレー及び前記第2の系統連系用リレーのいずれかが溶着しているか否かを判定する
    請求項4又は5に記載の系統連系装置。
  7. 前記制御部は、前記溶着判定制御の実行時に前記充放電部から放電される場合の前記第1の電流検出部の検出結果及び前記第2の電流検出部の検出結果に基づいて、前記第1の系統連系用リレー及び前記第2の系統連系用リレーの両方が溶着しているか否かを判定する
    請求項6に記載の系統連系装置。
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