JP2018207610A - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】スキューが施されている積層鋼板の角部による収容部材の破損を低減可能な回転電機を提供する。【解決手段】スキューが施されている複数の鋼板22の各々は、第三方向の一端側から他端側にせん断されている第一切断部22cと、第三方向の他端側から一端側にせん断されている第二切断部22dと、第一角部22eと、第二角部22fと、を備える。第一切断部22cの複数の第一角部22eを結ぶ第一包絡線ev1、および、第二切断部22dの複数の第一角部22eを結ぶ第二包絡線ev2の第三方向に対する傾斜角θev1,θev2は、スキューの第三方向に対する傾斜角(固定子側傾斜角θa)といずれも一致している。【選択図】図3

Description

本明細書は、固定子鉄心および可動子鉄心のうちの少なくとも一方の積層鋼板にスキューが施されている回転電機に関する技術を開示する。
特許文献1に記載の電動機は、固定子鉄心にスキューが施されている。固定子鉄心は、薄板の第1の鉄板シートが積層されて構成されており、巻線と固定子鉄心スロット部の間を絶縁する絶縁シートが設けられている。また、固定子鉄心は、固定子鉄心スロット部の積層方向開口部において、固定子鉄心のバリ側に、第1の鉄板シートより厚い第2の鉄板シートを備えている。第1の鉄板シートおよび第2の鉄板シートは、互いにバリ方向が合致する方向に装着されている。これらにより、特許文献1に記載の発明は、固定子鉄心スロット部の積層方向開口部において、絶縁シートが固定子鉄心のバリと擦れ合い、絶縁シートが損傷することを防止しようとしている。
特開2006−223065号公報
しかしながら、特許文献1に記載の電動機では、第1の鉄板シートのバリが絶縁シートに当接しており、絶縁シート、巻線の絶縁層および巻線が破損する可能性がある。これらの破損を抑制するためには、例えば、絶縁シートを肉厚にする必要があり、固定子鉄心スロット部内の巻線の占積率が低下し、電動機が大型化する可能性がある。
このような事情に鑑みて、本明細書は、スキューが施されている積層鋼板の角部による収容部材の破損を低減可能な回転電機を開示する。
本明細書が開示する回転電機は、固定子と可動子とを具備し、固定子鉄心および可動子鉄心のうちの少なくとも一方の複数の鋼板にスキューが施されている。前記固定子は、薄板状の複数の鋼板が積層されて形成され複数のスロットを有する固定子鉄心と前記複数のスロットに挿通されている固定子巻線とを備える。前記可動子は、薄板状の複数の鋼板が積層されて形成され複数の磁石収容部を有する可動子鉄心と前記複数の磁石収容部に収容されている複数の永久磁石とを備え前記固定子に対して移動可能に支持されている。前記固定子に対する前記可動子の移動方向を第一方向とし、前記固定子と前記可動子の対向方向を第二方向とし、前記第一方向および前記第二方向のいずれの方向に対しても直交する方向を第三方向とする。前記複数のスロットの各々を形成する前記固定子鉄心の端面、および、前記複数の磁石収容部の各々を形成する前記可動子鉄心の端面について、前記第一方向のうちの一の方向の側の端面を第一端面とし、前記第一方向のうちの他の一の方向の側の端面を第二端面とする。このとき、前記スキューが施されている前記複数の鋼板の各々は、第一切断部と第二切断部と第一角部と第二角部とを備える。前記第一切断部は、前記第一端面の一部を形成し前記第三方向の一端側から他端側にせん断されている。前記第二切断部は、前記第二端面の一部を形成し前記第三方向の前記他端側から前記一端側にせん断されている。前記第一角部は、前記第三方向の前記一端側の端面と前記第一切断部とが交差する部位、および、前記第三方向の前記他端側の端面と前記第二切断部とが交差する部位にそれぞれ形成されている。前記第二角部は、前記第三方向の前記他端側の端面と前記第一切断部とが交差する部位、および、前記第三方向の前記一端側の端面と前記第二切断部とが交差する部位にそれぞれ形成されている。前記第一切断部によって形成される複数の前記第一角部を結ぶ第一包絡線、および、前記第二切断部によって形成される複数の前記第一角部を結ぶ第二包絡線の前記第三方向に対する傾斜角は、前記スキューの前記第三方向に対する傾斜角といずれも一致している。
上記の回転電機によれば、第一包絡線および第二包絡線の第三方向に対する傾斜角は、スキューの第三方向に対する傾斜角といずれも一致している。これにより、収容部材(例えば、固定子巻線および複数の永久磁石のうちの少なくとも一方)は、第二角部と比べて滑らかな第一角部と接した状態で、スキューが施されている積層鋼板(複数の鋼板)に収容される。よって、上記の回転電機は、スキューが施されている積層鋼板(複数の鋼板)の角部による収容部材の破損を低減することができる。
第一実施形態に係り、回転電機10を第三方向(矢印Z方向)に垂直な平面で切断した断面の一部を示す断面図である。 可動子30を第三方向(矢印Z方向)に垂直な平面で切断した断面の一例を示す断面図である。 第一実施形態に係り、スキュー後のスロット23cに挿通されている固定子巻線24およびインシュレータ25を第二方向(矢印Y方向)に垂直な平面で切断した断面の一例を示す断面図である。 参考形態に係り、スキュー後のスロット23cに挿通されている固定子巻線24およびインシュレータ25を第二方向(矢印Y方向)に垂直な平面で切断した断面の一例を示す断面図である。 参考形態に係り、スキュー前のスロット23cに挿通されている固定子巻線24およびインシュレータ25を第二方向(矢印Y方向)に垂直な平面で切断した断面の一例を示す断面図である。 参考形態に係り、第一実施形態のスキュー方向と反対方向にスキューした場合のスロット23cに挿通されている固定子巻線24およびインシュレータ25を第二方向(矢印Y方向)に垂直な平面で切断した断面の一例を示す断面図である。 変形形態に係り、スキュー前のスロット23cに挿通されている固定子巻線24およびインシュレータ25を第二方向(矢印Y方向)に垂直な平面で切断した断面の一例を示す断面図である。 第二実施形態に係り、スキュー後のスロット23cに挿通されている固定子巻線24およびインシュレータ25を第二方向(矢印Y方向)に垂直な平面で切断した断面の一例を示す断面図である。 変形形態に係り、スキュー前のスロット23cに挿通されている固定子巻線24およびインシュレータ25を第二方向(矢印Y方向)に垂直な平面で切断した断面の一例を示す断面図である。 第三実施形態に係り、スキュー後のスロット23cに挿通されている固定子巻線24およびインシュレータ25を第二方向(矢印Y方向)に垂直な平面で切断した断面の一例を示す断面図である。 参考形態に係り、第三実施形態のスキュー方向と反対方向にスキューした場合のスロット23cに挿通されている固定子巻線24およびインシュレータ25を第二方向(矢印Y方向)に垂直な平面で切断した断面の一例を示す断面図である。 変形形態に係り、スキュー前のスロット23cに挿通されている固定子巻線24およびインシュレータ25を第二方向(矢印Y方向)に垂直な平面で切断した断面の一例を示す断面図である。
本明細書では、実施形態が図面に基づいて説明されている。なお、図面は、各実施形態について、共通する箇所には共通の符号が付されており、本明細書では、重複する説明が省略されている。また、一の実施形態で記述されていることは、適宜、他の実施形態についても適用することができる。さらに、図面は、概念図であり、細部構造の寸法まで規定するものではない。
<第一実施形態>
(回転電機10の概略構成)
図1に示すように、回転電機10は、固定子20と可動子30とを具備している。固定子20は、固定子鉄心21と固定子巻線24とを備えている。固定子鉄心21は、複数(本実施形態では、60個)のスロット23cを有しており、複数(60個)のスロット23cには、固定子巻線24が挿通されている。なお、複数(60個)のスロット23cの各々を形成する固定子鉄心21の端面23c1と、固定子巻線24との間には、インシュレータ25が設けられている。
図2に示すように、可動子30は、可動子鉄心31と、複数(本実施形態では、一磁極あたり2つ、合計16個)の永久磁石34とを備えており、固定子20に対して移動可能に支持されている。可動子鉄心31は、複数(本実施形態では、一磁極あたり2つ、合計16個)の磁石収容部33を有しており、複数(16個)の磁石収容部33には、複数(16個)の永久磁石34が収容されている。このように、本実施形態の回転電機10は、8極60スロット構成の回転電機(可動子30の磁極数が2極、固定子20のスロット数が15スロットを基本構成とする回転電機)である。なお、可動子30の磁極数(永久磁石34の磁極数)および永久磁石34の一磁極あたりの数、並びに、固定子20のスロット数(スロット23cの数)は、限定されない。
ここで、固定子20に対する可動子30の移動方向を第一方向(矢印X方向)とする。また、固定子20と可動子30の対向方向を第二方向(矢印Y方向)とする。さらに、第二方向(矢印Y方向)のうちの固定子20側から可動子30側に向かう方向を第二方向可動子側(矢印Y1方向側)とする。また、第二方向(矢印Y方向)のうちの可動子30側から固定子20側に向かう方向を第二方向固定子側(矢印Y2方向側)とする。さらに、第一方向(矢印X方向)および第二方向(矢印Y方向)のいずれの方向に対しても直交する方向を第三方向(矢印Z方向)とする。
図1および図2に示すように、本実施形態の回転電機10は、固定子20および可動子30が同軸に配されるラジアル空隙型の円筒状回転電機である。よって、第一方向(矢印X方向)は、回転電機10の周方向に相当し、固定子20に対する可動子30の回転方向に相当する。また、第二方向(矢印Y方向)は、回転電機10の径方向に相当する。さらに、第三方向(矢印Z方向)は、回転電機10の軸線方向に相当する。
固定子鉄心21は、薄板状の複数の鋼板22が第三方向(矢印Z方向)に積層されて形成されている。複数の鋼板22は、例えば、ケイ素鋼板などの電磁鋼板を用いることができる。図1に示すように、固定子鉄心21は、ヨーク部23aと、ヨーク部23aと一体に形成されている複数(本実施形態では、60個)のティース部23bと、を備えている。
ヨーク部23aは、第一方向(矢印X方向)に沿って形成されている。複数(60個)のティース部23bは、ヨーク部23aから第二方向可動子側(矢印Y1方向側)に突出するように形成されている。また、第一方向(矢印X方向)に隣接するティース部23b,23bによって、スロット23cが形成されており、複数(60個)のスロット23cには、固定子巻線24が挿通されている。さらに、複数(60個)のティース部23bの各々は、ティース先端部23dを備えている。ティース先端部23dは、ティース部23bの第二方向可動子側(矢印Y1方向側)の先端部をいい、第一方向(矢印X方向)に幅広に形成されている。
固定子巻線24は、例えば、銅などの導体表面がエナメルなどの絶縁層で被覆されている。固定子巻線24の断面形状は、特に限定されるものではなく、任意の断面形状とすることができる。例えば、断面円形状の丸線、断面多角形状の角線などの種々の断面形状の巻線を用いることができる。また、複数のより細い巻線素線を組み合わせた並列細線を用いることもできる。並列細線を用いる場合、単線の場合と比べて固定子巻線24に発生する渦電流損を低減することができ、回転電機10の効率が向上する。また、巻線成形に要する力を低減することができるので、成形性が向上して製作が容易になる。
固定子巻線24の巻装方法は、限定されない。固定子巻線24は、例えば、同心巻、波巻、重ね巻などで巻装することができる。また、固定子巻線24の巻装方法は、分布巻に限定されるものではなく、集中巻であっても良い。さらに、本実施形態の回転電機10は、例えば、三相機であり、固定子巻線24は、位相の異なる複数(3つ)の相コイル(図示略)を備えている。複数(3つ)の相コイルは、例えば、Y結線で電気的に接続することができる。また、複数(3つ)の相コイルは、Δ結線で電気的に接続することもできる。なお、回転電機10は、三相機に限定されるものではなく、単相機であっても良く、三相機以外の多相機であっても良い。
また、図1に示すように、複数(60個)のスロット23cの各々を形成する固定子鉄心21の端面23c1と、固定子巻線24との間には、インシュレータ25が設けられている。インシュレータ25は、複数(60個)のスロット23cの各々を形成する固定子鉄心21の端面23c1と、固定子巻線24との間を電気的に絶縁する。インシュレータ25は、例えば、絶縁紙などを用いることができる。
可動子鉄心31は、薄板状の複数の鋼板32が、第三方向(矢印Z方向)に積層されて形成されている。複数の鋼板32は、例えば、ケイ素鋼板などの電磁鋼板を用いることができる。本実施形態の回転電機10は、円筒状の回転電機であり、可動子鉄心31は、円柱状に形成されている。また、図2に示すように、可動子鉄心31には、複数(一磁極あたり2つ、合計16個)の磁石収容部33が設けられている。
複数(16個)の磁石収容部33には、複数(一磁極あたり2つ、合計16個)の永久磁石34が埋設されており、複数(16個)の永久磁石34と、固定子20に発生する回転磁界とによって、可動子30が移動可能(回転可能)になっている。なお、図2では、図示の便宜上、一磁極分の複数(2つ)の磁石収容部33および複数(2つ)の永久磁石34について、後述する部位に対応する符号番号が付されているが、他の磁石収容部33および永久磁石34についても、同様の部位を備えている。また、複数(16個)の磁石収容部33および複数(16個)の永久磁石34の数および配置は、限定されるものではない。例えば、図2に示すように、複数の磁石収容部33および複数の永久磁石34は、第三方向(矢印Z方向)視において、V字形状に配置することができる。また、複数の磁石収容部33および複数の永久磁石34は、第一方向(矢印X方向)に沿って配置することもできる。さらに、複数の磁石収容部33および複数の永久磁石34は、これらを組み合わせた配置にすることもできる。
複数の永久磁石34は、例えば、公知のフェライト系磁石や希土類系磁石を用いることができる。また、複数の永久磁石34の製法は、限定されない。複数の永久磁石34は、例えば、樹脂ボンド磁石や焼結磁石を用いることができる。樹脂ボンド磁石は、例えば、フェライト系の原料磁石粉末と樹脂などを混合して、射出成形などによって可動子鉄心31に鋳込み形成することができる。焼結磁石は、例えば、希土類系の原料磁石粉末を磁界中で加圧成形して、高温で焼き固めて形成することができる。なお、可動子30は、表面磁石形にすることもできる。表面磁石形の可動子30は、固定子鉄心21の各ティース先端部23dと対向する可動子鉄心31の表面(外側表面)に、複数の永久磁石34が設けられる。
本実施形態では、可動子30は、固定子20の内方(回転電機10の軸心側)に設けられており、固定子20に対して移動可能(回転可能)に支持されている。具体的には、図2に示すように、可動子鉄心31には、シャフト35が設けられており、シャフト35は、可動子鉄心31の軸心を第三方向(矢印Z方向)に沿って貫通している。シャフト35の第三方向(矢印Z方向)の両端部は、軸受部材(図示略)によって、回転可能に支持されている。これにより、可動子30は、固定子20に対して移動可能(回転可能)になっている。
(スキュー)
回転電機10は、固定子鉄心21および可動子鉄心31のうちの少なくとも一方(本実施形態では、固定子鉄心21)の積層鋼板(複数の鋼板22)にスキューが施されている。図3は、スキュー後のスロット23cに挿通されている固定子巻線24およびインシュレータ25を第二方向(矢印Y方向)に垂直な平面で切断した断面の一例を示している。同図では、積層鋼板の断面状態を詳細に図示するため、説明の便宜上、複数(8枚)の鋼板22が第三方向(矢印Z方向)に積層されている積層鋼板が図示されている。実際の回転電機10では、鋼板22の積層枚数が8枚より多くなる場合が多いが、その場合においても、本明細書で説明されている事項を適用することができる。また、同図では、図示の便宜上、1枚の鋼板22について、後述する部位に対応する符号番号が付されているが、他の鋼板22についても、同様の部位を備えている。上述したことは、後述する断面図についても同様に言える。
図3に示すように、固定子鉄心21は、第一基準部位41と、連続スキュー部位42と、を備えている。第一基準部位41は、スキューの基準になる部位をいう。連続スキュー部位42は、第一基準部位41に対して第一方向(矢印X方向)に徐々にずらされて、第三方向(矢印Z方向)に配設されている部位をいう。本実施形態では、第一基準部位41は、固定子鉄心21の第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)の端面を形成する鋼板22に設けられている。また、連続スキュー部位42は、固定子鉄心21と可動子鉄心31の相対スキュー量の最大値が、複数(本実施形態では、60個)のスロット23cの1スロットピッチ(1sp)分になるように、第一基準部位41に対するスキュー量の最大値が設定されている。
同図に示すように、例えば、固定子鉄心21を形成する1枚の鋼板22(第一基準部位41)に対して、固定子鉄心21を形成する残りの複数(同図では、7枚)の鋼板22(連続スキュー部位42)は、紙面右方向に徐々にずらされて第三方向(矢印Z方向)に配設(積層)されている。また、本実施形態では、固定子鉄心21が、第一基準部位41と、連続スキュー部位42とを備えており、可動子鉄心31は、これらを具備していない。そのため、可動子鉄心31におけるスキュー量は0であり、固定子鉄心21の連続スキュー部位42は、第一基準部位41に対するスキュー量の最大値が、複数(60個)のスロット23cの1スロットピッチ(1sp)分に設定されている。
これにより、固定子鉄心21の第三方向(矢印Z方向)の他端側(矢印Z2方向側)の端面を形成する鋼板22は、第一基準部位41に対して、紙面右方向に1スロットピッチ(1sp)分、ずらされて配設されている。なお、本実施形態の回転電機10は、8極60スロット構成の回転電機(可動子30の磁極数が2極、固定子20のスロット数が15スロットを基本構成とする回転電機)であり、1スロットピッチ(1sp)分は、電気角24°(=360°/15スロット)に相当する。
同図に示す基準位置P0は、スキューの基準位置を示している。基準位置P0は、第一方向(矢印X方向)のいずれの位置を基準にしても良い。また、固定子鉄心21の第三方向(矢印Z方向)の積厚を積厚Lとする。また、積厚Lから鋼板22一枚分の板厚を減じた厚さを厚さL1とする。固定子鉄心21の連続スキュー部位42における第一基準部位41に対するスキュー量の最大値をスキュー量Wとする。さらに、第三方向(矢印Z方向)に対するスキューの傾斜角であって、tan−1(W/L1)で表される角度を固定子側傾斜角θaとする。
回転電機10が円筒状の回転電機の場合、スロット数をスロット数sとし、固定子20と可動子30とが対向する空隙における半径を半径rとすると、上記のスキュー量Wは、下記数1で表すことができる。また、可動子30が固定子20の内方に設けられる回転電機10(インナーロータ型の回転電機)では、半径rは、固定子20の内径を用いれば良い。このとき、固定子側傾斜角θaの正接であるtanθaは、下記数2で表すことができる。なお、インナーロータ型の回転電機において、可動子鉄心31にスキューを施す場合、半径rは、可動子30の外径を用いれば良い。
(数1)
W=2×π×r/s
(数2)
tanθa=W/L1=2×π×r/s/L1
一般に、半径rが増えるとスロット数sを増加させるので、スロット数sは、半径rに比例する。そのため、スロット数sの増減と、半径rの増減とは相殺され、tanθaは、2×π/L1に比例する。つまり、厚さL1が大きくなる程、固定子側傾斜角θaは、小さくなり、厚さL1が小さくなる程、固定子側傾斜角θaは、大きくなる。
本実施形態の回転電機10によれば、固定子鉄心21は、第一基準部位41と、連続スキュー部位42と、を備えている。また、連続スキュー部位42は、固定子鉄心21と可動子鉄心31の相対スキュー量の最大値が複数(60個)のスロット23cの1スロットピッチ(1sp)分になるように、第一基準部位41に対するスキュー量の最大値(本実施形態では、1スロットピッチ(1sp)分)が設定されている。これにより、本実施形態の回転電機10は、回転電機10の騒音および振動を低減することができる。また、本実施形態の回転電機10は、回転電機10の騒音および振動の低減と併せて、トルクリップルを低減することもできる。
さらに、スキューの第三方向(矢印Z方向)に対する傾斜角(本実施形態では、固定子側傾斜角θa)が一定に設定されていると好適である。これにより、当該傾斜角(固定子側傾斜角θa)が変化する場合と比べて、主に、第三方向(矢印Z方向)の漏れ磁束を低減することができる。なお、図3では、スキュー方向は、紙面右方向(第一方向(矢印X方向)のうちの他の一の方向(矢印X2方向))に設定されているが、紙面左方向(第一方向(矢印X方向)のうちの一の方向(矢印X1方向))に設定することもできる。この場合も、スキューの第三方向(矢印Z方向)に対する傾斜角(固定子側傾斜角θa)が一定に設定されていると好適である。
(スキューと固定子巻線24およびインシュレータ25との関係)
図1に示すように、複数(60個)のスロット23cの各々を形成する固定子鉄心21の端面23c1について、第一方向(矢印X方向)のうちの一の方向(矢印X1方向)の側の端面を第一端面51aとする。また、複数(60個)のスロット23cの各々を形成する固定子鉄心21の端面23c1について、第一方向(矢印X方向)のうちの他の一の方向(矢印X2方向)の側の端面を第二端面52aとする。さらに、図2に示すように、複数(16個)の磁石収容部33の各々を形成する可動子鉄心31の端面33aについて、第一方向(矢印X方向)のうちの一の方向(矢印X1方向)の側の端面を第一端面51bとする。また、複数(16個)の磁石収容部33の各々を形成する可動子鉄心31の端面33aについて、第一方向(矢印X方向)のうちの他の一の方向(矢印X2方向)の側の端面を第二端面52bとする。
図4Aに示すように、参考形態では、複数(60個)のスロット23cの各々を形成する固定子鉄心210の第一端面51aおよび第二端面52aの両方は、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)から他端側(矢印Z2方向側)にせん断されている。これにより、参考形態では、固定子鉄心210の複数(同図では、8枚)の鋼板220の各々は、切断部22xを備えている。切断部22xは、固定子鉄心210の第一端面51aおよび第二端面52aの一部を形成し、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)から他端側(矢印Z2方向側)にせん断されている部位をいう。
また、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)の端面22aと、切断部22xとが交差する部位には、角部22yが形成されている。第三方向(矢印Z方向)の他端側(矢印Z2方向側)の端面22bと、切断部22xとが交差する部位には、角部22zが形成されている。参考形態では、固定子鉄心210の第一端面51aおよび第二端面52aの両方は、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)から他端側(矢印Z2方向側)にせん断されているので、角部22zは、角部22yと比べて鋭利になる。角部22yは、せん断加工におけるダレ部に相当する。角部22zは、せん断加工におけるバリ部に相当するが、せん断加工後にバリ部を削除した場合も含まれる。
第一端面51aでは、角部22yがインシュレータ25と接した状態で、固定子巻線24が挿通されている。角部22yは、角部22zと比べて滑らかなので、第一端面51aにおいて、インシュレータ25および固定子巻線24が損傷する可能性は低い。一方、第二端面52aでは、角部22zがインシュレータ25と接した状態で、固定子巻線24が挿通されている。角部22zは、角部22yと比べて鋭利であり、当接面圧が高いので、第二端面52aにおいて、インシュレータ25および固定子巻線24が損傷する可能性が高い。
なお、図4Aに示すように、固定子鉄心210をスキューした後に、固定子巻線24を挿通する場合、固定子巻線24は、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)および他端側(矢印Z2方向側)のいずれの側からも挿通することができる。しかしながら、上述した第二端面52aの角部22zによるインシュレータ25および固定子巻線24の損傷に注意する必要がある。
図4Bに示すように、固定子鉄心210をスキューする前に固定子巻線24を挿通する場合、固定子巻線24は、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)から挿通すると良い。この場合、第一端面51aおよび第二端面52aの両方において、角部22yがインシュレータ25と接し易くなる。このことは、特に、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)の積層鋼板において顕著である。よって、固定子巻線24の挿通作業におけるインシュレータ25および固定子巻線24の損傷を抑制することができる。逆に、固定子巻線24を第三方向(矢印Z方向)の他端側(矢印Z2方向側)から挿通すると、第一端面51aおよび第二端面52aの両方において、角部22zがインシュレータ25と接し易くなる。このことは、特に、第三方向(矢印Z方向)の他端側(矢印Z2方向側)の積層鋼板において顕著である。よって、固定子巻線24の挿通作業においてインシュレータ25および固定子巻線24が損傷する可能性がある。
図4Bに示す状態から、例えば、固定子鉄心210を形成する1枚の鋼板220(第一基準部位41)に対して、固定子鉄心210を形成する残りの複数(同図では、7枚)の鋼板220(連続スキュー部位42)を、紙面右方向に徐々にずらす場合を想定する。この場合、第一端面51aおよび第二端面52aの両方において、角部22zがインシュレータ25と接した状態で、固定子鉄心210を形成する複数(同図では、7枚)の鋼板220がスキューされる。角部22zは、角部22yと比べて鋭利であり、当接面圧が高いので、第一端面51aおよび第二端面52aの両方において、インシュレータ25および固定子巻線24が損傷する可能性がある。上述したことは、複数(同図では、7枚)の鋼板220(連続スキュー部位42)を、紙面左方向に徐々にずらす場合についても同様に言える。このように、参考形態では、固定子鉄心210をスキューした後に固定子巻線24を挿通する場合、および、固定子巻線24を挿通した後に固定子鉄心210をスキューする場合のいずれの場合においても、インシュレータ25および固定子巻線24が損傷する可能性がある。
一方、本実施形態では、図3に示すように、スキューが施されている固定子鉄心21の複数(同図では、8枚)の鋼板22の各々は、第一切断部22cと、第二切断部22dと、第一角部22eと、第二角部22fと、を備えている。また、第一切断部22cおよび第二切断部22dは、第三方向(矢印Z方向)に沿って、それぞれ形成されていると好適である。第一切断部22cは、第一端面51aの一部を形成し、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)から他端側(矢印Z2方向側)にせん断されている部位をいう。第二切断部22dは、第二端面52aの一部を形成し、第三方向(矢印Z方向)の他端側(矢印Z2方向側)から一端側(矢印Z1方向側)にせん断されている部位をいう。
第一角部22eは、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)の端面22aと第一切断部22cとが交差する部位、および、第三方向(矢印Z方向)の他端側(矢印Z2方向側)の端面22bと第二切断部22dとが交差する部位にそれぞれ形成される。第二角部22fは、第三方向(矢印Z方向)の他端側(矢印Z2方向側)の端面22bと第一切断部22cとが交差する部位、および、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)の端面22aと第二切断部22dとが交差する部位にそれぞれ形成される。なお、第一角部22eは、せん断加工におけるダレ部に相当する。第二角部22fは、せん断加工におけるバリ部に相当するが、せん断加工後にバリ部を削除した場合も含まれる。
また、図3に示すように、第一包絡線ev1および第二包絡線ev2の第三方向(矢印Z方向)に対する傾斜角θev1,θev2は、スキューの第三方向(矢印Z方向)に対する傾斜角(本実施形態では、固定子側傾斜角θa)といずれも一致している。第一包絡線ev1は、第一切断部22cによって形成される複数(同図では、8つ)の第一角部22eを結ぶ包絡線をいう。第二包絡線ev2は、第二切断部22dによって形成される複数(同図では、8つ)の第一角部22eを結ぶ包絡線をいう。
図5Aに示すように、第一実施形態のスキュー方向と反対方向(紙面左方向)にスキューする場合、第一端面51aおよび第二端面52aの両方において、第二角部22fがインシュレータ25と接した状態で、固定子巻線24が挿通されている。第二角部22fは、第一角部22eと比べて鋭利であり、当接面圧が高いので、第一端面51aおよび第二端面52aの両方において、インシュレータ25および固定子巻線24が損傷する可能性がある。
一方、本実施形態では、図3に示すように、第一包絡線ev1および第二包絡線ev2の第三方向(矢印Z方向)に対する傾斜角θev1,θev2は、スキューの第三方向(矢印Z方向)に対する傾斜角(固定子側傾斜角θa)といずれも一致している。これにより、第一端面51aおよび第二端面52aの両方において、第一角部22eがインシュレータ25と接した状態で、固定子巻線24が挿通されている。第一角部22eは、第二角部22fと比べて滑らかであり、当接面圧が低いので、第一端面51aおよび第二端面52aの両方において、インシュレータ25および固定子巻線24の損傷が抑制されている。
また、本実施形態では、第一切断部22cおよび第二切断部22dは、第三方向(矢印Z方向)に沿って、それぞれ形成されている。これにより、第一切断部22cおよび第二切断部22dの形成が容易になる。例えば、固定子鉄心21を第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)からプレス加工などで打ち抜いて第一端面51aを形成し、固定子鉄心21を第三方向(矢印Z方向)の他端側(矢印Z2方向側)からプレス加工などで打ち抜いて第二端面52aを形成することができる。上述したことは、後述する可動子鉄心31の第一端面51bおよび第二端面52bについても同様に言える。
なお、図3に示すように、固定子鉄心21をスキューした後に、固定子巻線24を挿通する場合、固定子巻線24は、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)および他端側(矢印Z2方向側)のいずれの側からも挿通することができる。但し、複数(同図では、8枚)の鋼板22が積層された積層鋼板は、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)の第二端面52aにおいて、一つの第二角部22fが存在する。さらに、複数(同図では、8枚)の鋼板22が積層された積層鋼板は、第三方向(矢印Z方向)の他端側(矢印Z2方向側)の第一端面51aにおいて、一つの第二角部22fが存在する。これらの二つの第二角部22fは、インシュレータ25および固定子巻線24と離間しているが、特に、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)および他端側(矢印Z2方向側)の積層鋼板において、これらの二つの第二角部22fによるインシュレータ25および固定子巻線24の損傷に注意すると、なお良い。
また、固定子鉄心21をスキューした後に、固定子巻線24を挿通する場合の一例として、例えば、角線などのセグメント導体を用いる場合が挙げられる。角線などのセグメント導体は、断面サイズが比較的大きく(太く)、固定子巻線24の変形が困難な場合が多い。この場合、固定子巻線24を挿通した後に固定子鉄心21をスキューすることが困難になるので、固定子鉄心21をスキューした後に、固定子巻線24を挿通すると良い。
図5Bに示すように、固定子鉄心21をスキューする前に固定子巻線24を挿通する場合、固定子巻線24は、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)および他端側(矢印Z2方向側)のいずれの側からも挿通することができる。但し、複数(同図では、8枚)の鋼板22が積層された積層鋼板は、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)の第二端面52aにおいて、一つの第二角部22fが存在する。また、複数(同図では、8枚)の鋼板22が積層された積層鋼板は、第三方向(矢印Z方向)の他端側(矢印Z2方向側)の第一端面51aにおいて、一つの第二角部22fが存在する。固定子鉄心21をスキューする前に固定子巻線24を挿通する場合、これらの二つの第二角部22fは、インシュレータ25および固定子巻線24と近接しており、特に、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)および他端側(矢印Z2方向側)の積層鋼板において、これらの二つの第二角部22fによるインシュレータ25および固定子巻線24の損傷に注意する必要がある。
図5Bに示す状態から、例えば、固定子鉄心21を形成する1枚の鋼板22(第一基準部位41)に対して、固定子鉄心21を形成する残りの複数(同図では、7枚)の鋼板22(連続スキュー部位42)を、紙面右方向に徐々にずらす場合を想定する。上述したように、複数(同図では、8枚)の鋼板22が積層された積層鋼板は、第三方向(矢印Z方向)の他端側(矢印Z2方向側)の第一端面51aにおいて、一つの第二角部22fが存在する。そのため、複数(同図では、7枚)の鋼板22(連続スキュー部位42)のスキューを開始する際に、当該第二角部22fによるインシュレータ25および固定子巻線24の損傷に注意する必要がある。複数(同図では、7枚)の鋼板22(連続スキュー部位42)のスキューが進むと、当該第二角部22fは、インシュレータ25および固定子巻線24から離間していく。そのため、当該第二角部22fによるインシュレータ25および固定子巻線24の損傷の可能性は、少なくなる。
また、固定子巻線24を挿通した後に、固定子鉄心21をスキューする場合の一例として、例えば、丸線を用いる場合が挙げられる。丸線は、断面サイズが比較的小さく(細く)、固定子巻線24の変形が容易な場合が多い。この場合、例えば、公知のコイル挿入機(インサータ治具)を用いて、固定子巻線24を複数(60個)のスロット23cに挿通して、固定子巻線24の挿通後に、固定子鉄心21をスキューすることができる。
このように、固定子鉄心21をスキューした後に固定子巻線24を挿通する場合、および、固定子巻線24を挿通した後に固定子鉄心21をスキューする場合のいずれの場合においても、参考形態と比べて、インシュレータ25および固定子巻線24の損傷が抑制される。
<第二実施形態>
本実施形態は、主に、スキューが施されている複数の鋼板122の各々が、第一切断部22cの代わりに第三切断部22gを備え、第二切断部22dの代わりに第四切断部22hを備えている点で、第一実施形態の複数の鋼板22と異なる。本実施形態では、第一実施形態と異なる点が中心に説明されている。
図6Aに示すように、スキューが施されている固定子鉄心121の複数(同図では、8枚)の鋼板122の各々は、第三切断部22gと、第四切断部22hと、第三角部22iと、第四角部22jと、を備えている。第三切断部22gは、第一端面51aの一部を形成し、第三方向(矢印Z方向)に対して所定傾斜角θで傾斜するようにせん断されている部位をいう。第四切断部22hは、第二端面52aの一部を形成し、第三方向(矢印Z方向)に対して所定傾斜角θで傾斜するようにせん断されている部位をいう。
本実施形態では、第三切断部22gおよび第四切断部22hの両方は、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)から他端側(矢印Z2方向側)にせん断されている。そのため、第三角部22iは、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)の端面22aと第三切断部22gとが交差する部位、および、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)の端面22aと第四切断部22hとが交差する部位にそれぞれ形成される。第四角部22jは、第三方向(矢印Z方向)の他端側(矢印Z2方向側)の端面22bと第三切断部22gとが交差する部位、および、第三方向(矢印Z方向)の他端側(矢印Z2方向側)の端面22bと第四切断部22hとが交差する部位にそれぞれ形成される。なお、第三角部22iは、せん断加工におけるダレ部に相当する。第四角部22jは、せん断加工におけるバリ部に相当するが、せん断加工後にバリ部を削除した場合も含まれる。
また、図6Aに示すように、第三切断部22gおよび第四切断部22hの所定傾斜角θは、スキューの第三方向(矢印Z方向)に対する傾斜角(固定子側傾斜角θa)といずれも一致している。そのため、第一端面51aにおいて第三切断部22gがインシュレータ25と面当りで接し、第二端面52aにおいて第四切断部22hがインシュレータ25と面当りで接した状態で、固定子巻線24が挿通されている。これにより、第一端面51aおよび第二端面52aの両方において、インシュレータ25および固定子巻線24の損傷が抑制されている。なお、本実施形態では、固定子側傾斜角θaは、tan−1(W/L2)で表される。厚さL2は、積厚Lから第三角部22i一つ分の厚みを減じた板厚に相当する。
また、図6Aに示すように、固定子鉄心121をスキューした後に、固定子巻線24を挿通する場合、固定子巻線24は、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)から挿通すると良い。但し、複数(同図では、8枚)の鋼板122が積層された積層鋼板は、第三方向(矢印Z方向)の他端側(矢印Z2方向側)の第一端面51aにおいて、一つの第四角部22jが存在する。また、複数(同図では、8枚)の鋼板122が積層された積層鋼板は、第三方向(矢印Z方向)の他端側(矢印Z2方向側)の第二端面52aにおいて、一つの第四角部22jが存在する。これらの二つの第四角部22jは、インシュレータ25および固定子巻線24と近接しており、特に、第三方向(矢印Z方向)の他端側(矢印Z2方向側)の積層鋼板において、これらの二つの第四角部22jによるインシュレータ25および固定子巻線24の損傷に注意する必要がある。
図6Bに示すように、固定子鉄心121をスキューする前に固定子巻線24を挿通する場合も、固定子巻線24は、第三方向(矢印Z方向)の一端側から挿通すると良い。但し、第一端面51aにおいて、第四角部22jが存在する。そのため、第四角部22jによるインシュレータ25および固定子巻線24の損傷に注意する必要がある。
図6Bに示す状態から、例えば、固定子鉄心121を形成する1枚の鋼板122(第一基準部位41)に対して、固定子鉄心121を形成する残りの複数(同図では、7枚)の鋼板122(連続スキュー部位42)を、紙面右方向に徐々にずらす場合を想定する。既述したように、第一端面51aにおいて、第四角部22jが存在する。スキューの際には、当該第四角部22jによって、インシュレータ25および固定子巻線24を押しつつ、複数(同図では、7枚)の鋼板122(連続スキュー部位42)を移動させる。そのため、当該第四角部22jによるインシュレータ25および固定子巻線24の損傷に注意する必要がある。このように、固定子鉄心21をスキューした後に固定子巻線24を挿通する場合は、固定子巻線24を挿通した後に固定子鉄心21をスキューする場合と比べて、インシュレータ25および固定子巻線24の損傷が抑制される。
<第三実施形態>
本実施形態は、第四切断部22hのせん断方向が、第二実施形態の第四切断部22hのせん断方向と異なる。本実施形態では、第二実施形態と異なる点が中心に説明されている。
図7Aに示すように、本実施形態においても、スキューが施されている固定子鉄心221の複数(同図では、8枚)の鋼板222の各々は、第三切断部22gと、第四切断部22hと、第三角部22iと、第四角部22jと、を備えている。第三切断部22gは、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)から他端側(矢印Z2方向側)にせん断されている。一方、本実施形態の第四切断部22hは、第三方向(矢印Z方向)の他端側(矢印Z2方向側)から一端側(矢印Z1方向側)にせん断されている。
これにより、第三角部22iは、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)の端面22aと第三切断部22gとが交差する部位、および、第三方向(矢印Z方向)の他端側(矢印Z2方向側)の端面22bと第四切断部22hとが交差する部位にそれぞれ形成される。第四角部22jは、第三方向(矢印Z方向)の他端側(矢印Z2方向側)の端面22bと第三切断部22gとが交差する部位、および、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)の端面22aと第四切断部22hとが交差する部位にそれぞれ形成される。
図7Bに示すように、本実施形態のスキュー方向と反対方向(紙面左方向)にスキューする場合、第一端面51aおよび第二端面52aの両方において、第四角部22jがインシュレータ25と接した状態で、固定子巻線24が挿通されている。第四角部22jは、第三角部22iと比べて鋭利であり、当接面圧が高いので、第一端面51aおよび第二端面52aの両方において、インシュレータ25および固定子巻線24が損傷する可能性がある。
一方、本実施形態では、図7Aに示すように、第三切断部22gおよび第四切断部22hの所定傾斜角θは、スキューの第三方向(矢印Z方向)に対する傾斜角(固定子側傾斜角θa)といずれも一致している。そのため、第一端面51aにおいて第三切断部22gがインシュレータ25と面当りで接し、第二端面52aにおいて第四切断部22hがインシュレータ25と面当りで接した状態で、固定子巻線24が挿通されている。これにより、第一端面51aおよび第二端面52aの両方において、インシュレータ25および固定子巻線24の損傷が抑制されている。
なお、図7Aに示すように、固定子鉄心221をスキューした後に、固定子巻線24を挿通する場合、固定子巻線24は、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)および他端側(矢印Z2方向側)のいずれの側からも挿通することができる。但し、複数(同図では、8枚)の鋼板222が積層された積層鋼板は、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)の第二端面52aにおいて、一つの第四角部22jが存在する。また、複数(同図では、8枚)の鋼板222が積層された積層鋼板は、第三方向(矢印Z方向)の他端側(矢印Z2方向側)の第一端面51aにおいて、一つの第四角部22jが存在する。これらの二つの第四角部22jは、インシュレータ25および固定子巻線24と近接しており、特に、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)および他端側(矢印Z2方向側)の積層鋼板において、これらの二つの第四角部22jによるインシュレータ25および固定子巻線24の損傷に注意する必要がある。
図7Cに示すように、固定子鉄心221をスキューする前に固定子巻線24を挿通する場合、第一端面51aおよび第二端面52aの両方において、第四角部22jが存在する。そのため、固定子巻線24は、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)および他端側(矢印Z2方向側)のいずれの側から挿通する際にも、注意が必要である。
図7Cに示す状態から、例えば、固定子鉄心221を形成する1枚の鋼板222(第一基準部位41)に対して、固定子鉄心221を形成する残りの複数(同図では、7枚)の鋼板222(連続スキュー部位42)を、紙面右方向に徐々にずらす場合を想定する。既述したように、第一端面51aにおいて、第四角部22jが存在する。スキューの際には、当該第四角部22jによって、インシュレータ25および固定子巻線24を押しつつ、複数(同図では、7枚)の鋼板222(連続スキュー部位42)を移動させる。また、第二端面52aにおいて、第四角部22jが存在する。スキューの際には、当該第四角部22jによって、インシュレータ25および固定子巻線24を受ける。つまり、第一端面51aにおいては、第四角部22jによって、インシュレータ25および固定子巻線24を押しつつ、第二端面52aにおいては、第四角部22jによって、インシュレータ25および固定子巻線24を受ける。そのため、第一端面51aおよび第二端面52aの両方において、第四角部22jによるインシュレータ25および固定子巻線24の損傷に注意する必要がある。このように、固定子鉄心221をスキューした後に固定子巻線24を挿通する場合は、固定子巻線24を挿通した後に固定子鉄心221をスキューする場合と比べて、インシュレータ25および固定子巻線24の損傷が抑制される。
<変形形態>
既述した実施形態では、固定子鉄心21,121,221の積層鋼板(複数の鋼板22,122,222)にスキューが施されている。しかしながら、可動子鉄心31の積層鋼板(複数の鋼板32)にスキューを施すこともできる。この場合、可動子鉄心31は、第一基準部位41と、連続スキュー部位42と、を備える。また、既述した実施形態において、固定子鉄心21の端面23c1(第一端面51aおよび第二端面52a)を、可動子鉄心31の端面33a(第一端面51bおよび第二端面52b)と読み替える。さらに、スキューの第三方向(矢印Z方向)に対する傾斜角は、可動子側傾斜角になる。可動子側傾斜角は、固定子側傾斜角θaの説明において、固定子鉄心21を可動子鉄心31と読み替える。
なお、通電進角等を共通にするには、固定子20および可動子30の相対スキュー(スキュー量の最大値およびスキュー方向の両方)を等価にすれば良い。よって、例えば、可動子30のみにスキューを施す場合、スキュー方向は、第二方向(矢印Y方向)の同一方向視において、固定子20のみにスキューを施す場合のスキュー方向と逆方向にすれば良い。例えば、固定子20のみにスキューを施す場合のスキュー方向が、第一方向(矢印X方向)のうちの他の一の方向(矢印X2方向)の場合、可動子30のみにスキューを施す場合のスキュー方向は、第一方向(矢印X方向)のうちの一の方向(矢印X1方向)に設定すれば良い。
複数の永久磁石34が傷付いて可動子鉄心31と短絡すると、特に、希土類系磁石の場合、電流経路が発生する可能性がある。この場合、可動子鉄心31および複数の永久磁石34の渦電流損の増加に伴う回転電機10の効率低下、複数の永久磁石34の温度上昇に伴う磁束低下、磁束低下に伴う単位電流あたりのトルク低下、複数の永久磁石34の酸化などによる材質劣化などが生じる可能性がある。上述した形態によれば、複数の永久磁石34の損傷を抑制することができ、これらの懸念を解消し、若しくは、軽減することができる。
また、固定子鉄心21および可動子鉄心31の両方において、積層鋼板(複数の鋼板22,32)にスキューを施すこともできる。このように、回転電機10は、固定子鉄心21および可動子鉄心31のうちの少なくとも一方の積層鋼板(複数の鋼板22,32)にスキューを施すことができる。但し、上述したいずれの場合も、連続スキュー部位42は、固定子鉄心21と可動子鉄心31の相対スキュー量の最大値が、複数(60個)のスロット23cの1スロットピッチ(1sp)分になるように、第一基準部位41に対するスキュー量の最大値が設定される。
これにより、収容部材(例えば、固定子巻線24および複数の永久磁石34のうちの少なくとも一方)は、第二角部22fと比べて滑らかな第一角部22eと接した状態で、スキューが施されている積層鋼板(複数の鋼板22,32)に収容される。また、収容部材は、より鋭利な角部(第四角部22j)と接することなく、第三切断部22gおよび第四切断部22hと面当りした状態で、スキューが施されている積層鋼板(複数の鋼板122,222,32)に収容される。よって、例えば、インシュレータ25を薄肉化することができ、固定子巻線24の巻線量を増加させる(占積率を向上させる)ことができる。また、例えば、複数の永久磁石34の磁石量を増加させることもできる。よって、回転電機10の性能向上、小型化を図ることができる。
さらに、図6Aに示す第二実施形態および図7Aに示す第三実施形態は、図3に示す第一実施形態に対して、積層鋼板(複数の鋼板122,222)とインシュレータ25との間の隙間を低減することができるので、固定子巻線24の巻線量をさらに増加させる(占積率を向上させる)ことができる。また、可動子30にスキューを施す場合、例えば、複数の永久磁石34の磁石量をさらに増加させることもできる。
なお、第一基準部位41は、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)に設けられる第三方向一端側第一基準部位と、第三方向(矢印Z方向)の他端側(矢印Z2方向側)に設けられる第三方向他端側第一基準部位と、に分けることもできる。このとき、連続スキュー部位42は、第三方向一端側連続スキュー部位と、第三方向他端側連続スキュー部位と、に分けることができる。第三方向一端側連続スキュー部位は、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)の半分の部位が第三方向一端側第一基準部位から第一方向(矢印X方向)のうちの一の方向(矢印X1方向)に徐々にずらされて第三方向(矢印Z方向)の中央部まで配設される部位をいう。第三方向他端側連続スキュー部位は、第三方向(矢印Z方向)の他端側(矢印Z2方向側)の半分の部位が中央部から第一方向(矢印X方向)のうちの他の一の方向(矢印X2方向)に徐々にずらされて第三方向他端側第一基準部位まで配設される部位をいう。
また、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)の半分の部位は、スキューの第三方向(矢印Z方向)に対する傾斜角が一定に設定され、スキュー方向が第一方向(矢印X方向)のうちの一の方向(矢印X1方向)に設定されていると好適である。このとき、第三方向(矢印Z方向)の他端側(矢印Z2方向側)の半分の部位は、スキューの第三方向(矢印Z方向)に対する傾斜角が一定に設定され、スキュー方向が第一方向(矢印X方向)のうちの他の一の方向(矢印X2方向)に設定されていると好適である。また、この場合のスキュー量の最大値(スキュー量W)は、同値に設定されていると好適である。
<効果の一例>
様相1に係る回転電機10によれば、スキューが施されている複数の鋼板22,32の各々は、第一切断部22cと、第二切断部22dと、第一角部22eと、第二角部22fと、を備えている。第一切断部22cは、第一端面51aの一部を形成し、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)から他端側(矢印Z2方向側)にせん断されている部位をいう。第二切断部22dは、第二端面52aの一部を形成し、第三方向(矢印Z方向)の他端側(矢印Z2方向側)から一端側(矢印Z1方向側)にせん断されている部位をいう。第一角部22eは、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)の端面22aと第一切断部22cとが交差する部位、および、第三方向(矢印Z方向)の他端側(矢印Z2方向側)の端面22bと第二切断部22dとが交差する部位にそれぞれ形成される。第二角部22fは、第三方向(矢印Z方向)の他端側(矢印Z2方向側)の端面22bと第一切断部22cとが交差する部位、および、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)の端面22aと第二切断部22dとが交差する部位にそれぞれ形成される。また、第一包絡線ev1および第二包絡線ev2の第三方向(矢印Z方向)に対する傾斜角θev1,θev2は、スキューの第三方向(矢印Z方向)に対する傾斜角(固定子側傾斜角θa,可動子側傾斜角)といずれも一致している。第一包絡線ev1は、第一切断部22cによって形成される複数の第一角部22eを結ぶ包絡線をいう。第二包絡線ev2は、第二切断部22dによって形成される複数の第一角部22eを結ぶ包絡線をいう。
これにより、収容部材(例えば、固定子巻線24および複数の永久磁石34のうちの少なくとも一方)は、第二角部22fと比べて滑らかな第一角部22eと接した状態で、スキューが施されている積層鋼板(複数の鋼板22,32)に収容される。よって、様相1に係る回転電機10は、スキューが施されている積層鋼板(複数の鋼板22,32)の角部(第二角部22f)による収容部材の破損を低減することができる。
様相2に係る回転電機10によれば、様相1に係る回転電機10において、第一切断部22cおよび第二切断部22dは、第三方向(矢印Z方向)に沿って、それぞれ形成されている。よって、様相2に係る回転電機10は、第一切断部22cおよび第二切断部22dの形成が容易になる。
様相3に係る回転電機10によれば、スキューが施されている複数の鋼板122,222,32の各々は、第三切断部22gと、第四切断部22hと、を備えている。第三切断部22gは、第一端面51aの一部を形成し、第三方向(矢印Z方向)に対して所定傾斜角θで傾斜するようにせん断されている部位をいう。第四切断部22hは、第二端面52aの一部を形成し、第三方向(矢印Z方向)に対して所定傾斜角θで傾斜するようにせん断されている部位をいう。第三切断部22gおよび第四切断部22hの所定傾斜角θは、スキューの第三方向(矢印Z方向)に対する傾斜角(固定子側傾斜角θa,可動子側傾斜角)といずれも一致している。
これにより、収容部材(例えば、固定子巻線24および複数の永久磁石34のうちの少なくとも一方)は、より鋭利な角部(第四角部22j)と接することなく、第三切断部22gおよび第四切断部22hと面当りした状態で、スキューが施されている積層鋼板(複数の鋼板122,222,32)に収容される。よって、様相3に係る回転電機10は、スキューが施されている積層鋼板(複数の鋼板122,222,32)の角部(第四角部22j)による収容部材の破損を低減することができる。
様相4に係る回転電機10によれば、様相3に係る回転電機10において、第三切断部22gは、第三方向(矢印Z方向)の一端側(矢印Z1方向側)から他端側(矢印Z2方向側)にせん断されており、第四切断部22hは、第三方向(矢印Z方向)の他端側(矢印Z2方向側)から一端側(矢印Z1方向側)にせん断されている。様相4に係る回転電機10は、様相3に係る回転電機10について既述した作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
<その他>
実施形態は、上記し且つ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施することができる。例えば、回転電機10は、毎極毎相スロット数が整数でない分数スロット構成の回転電機に限定されるものではない。回転電機10は、毎極毎相スロット数が整数になる整数スロット構成の回転電機に適用することもできる。また、既述した実施形態では、可動子30は、固定子20の内方に設けられている(インナーロータ型の回転電機)。しかしながら、可動子30は、固定子20の外方に設けることもできる(アウターロータ型の回転電機)。さらに、回転電機10は、固定子20および可動子30が同軸に配されるラジアル空隙型やアキシャル空隙型の回転電機に限定されるものではない。回転電機10は、固定子20および可動子30が直線上に配され、可動子30が固定子20に対して直線上に移動するリニア型に適用することもできる。また、回転電機10は、例えば、車両の駆動用電動機、発電機、産業用または家庭用の電動機、発電機などに用いることができる。
10:回転電機、
20:固定子、21,121,221:固定子鉄心、
22,122,222:鋼板、
22c:第一切断部、22d:第二切断部、
22e:第一角部、22f:第二角部、
22g:第三切断部、22h:第四切断部、
23c:スロット、23c1:端面、
24:固定子巻線、
30:可動子、31:可動子鉄心、32:鋼板、
33:磁石収容部、33a:端面、
34:永久磁石、
51a,51b:第一端面、52a,52b:第二端面、
ev1:第一包絡線、ev2:第二包絡線、
θev1,θev2:傾斜角、
θ:所定傾斜角、
矢印X方向:第一方向、
矢印X1方向:一の方向、矢印X2方向:他の一の方向、
矢印Y方向:第二方向、
矢印Z方向:第三方向。

Claims (4)

  1. 薄板状の複数の鋼板が積層されて形成され複数のスロットを有する固定子鉄心と前記複数のスロットに挿通されている固定子巻線とを備える固定子と、
    薄板状の複数の鋼板が積層されて形成され複数の磁石収容部を有する可動子鉄心と前記複数の磁石収容部に収容されている複数の永久磁石とを備え前記固定子に対して移動可能に支持されている可動子と、
    を具備し、前記固定子鉄心および前記可動子鉄心のうちの少なくとも一方の前記複数の鋼板にスキューが施されている回転電機であって、
    前記固定子に対する前記可動子の移動方向を第一方向とし、前記固定子と前記可動子の対向方向を第二方向とし、前記第一方向および前記第二方向のいずれの方向に対しても直交する方向を第三方向とし、
    前記複数のスロットの各々を形成する前記固定子鉄心の端面、および、前記複数の磁石収容部の各々を形成する前記可動子鉄心の端面について、前記第一方向のうちの一の方向の側の端面を第一端面とし、前記第一方向のうちの他の一の方向の側の端面を第二端面とするとき、
    前記スキューが施されている前記複数の鋼板の各々は、
    前記第一端面の一部を形成し前記第三方向の一端側から他端側にせん断されている第一切断部と、
    前記第二端面の一部を形成し前記第三方向の前記他端側から前記一端側にせん断されている第二切断部と、
    前記第三方向の前記一端側の端面と前記第一切断部とが交差する部位、および、前記第三方向の前記他端側の端面と前記第二切断部とが交差する部位にそれぞれ形成されている第一角部と、
    前記第三方向の前記他端側の端面と前記第一切断部とが交差する部位、および、前記第三方向の前記一端側の端面と前記第二切断部とが交差する部位にそれぞれ形成されている第二角部と、
    を備え、
    前記第一切断部によって形成される複数の前記第一角部を結ぶ第一包絡線、および、前記第二切断部によって形成される複数の前記第一角部を結ぶ第二包絡線の前記第三方向に対する傾斜角は、前記スキューの前記第三方向に対する傾斜角といずれも一致している回転電機。
  2. 前記第一切断部および前記第二切断部は、前記第三方向に沿って、それぞれ形成されている請求項1に記載の回転電機。
  3. 薄板状の複数の鋼板が積層されて形成され複数のスロットを有する固定子鉄心と前記複数のスロットに挿通されている固定子巻線とを備える固定子と、
    薄板状の複数の鋼板が積層されて形成され複数の磁石収容部を有する可動子鉄心と前記複数の磁石収容部に収容されている複数の永久磁石とを備え前記固定子に対して移動可能に支持されている可動子と、
    を具備し、前記固定子鉄心および前記可動子鉄心のうちの少なくとも一方の前記複数の鋼板にスキューが施されている回転電機であって、
    前記固定子に対する前記可動子の移動方向を第一方向とし、前記固定子と前記可動子の対向方向を第二方向とし、前記第一方向および前記第二方向のいずれの方向に対しても直交する方向を第三方向とし、
    前記複数のスロットの各々を形成する前記固定子鉄心の端面、および、前記複数の磁石収容部の各々を形成する前記可動子鉄心の端面について、前記第一方向のうちの一の方向の側の端面を第一端面とし、前記第一方向のうちの他の一の方向の側の端面を第二端面とするとき、
    前記スキューが施されている前記複数の鋼板の各々は、
    前記第一端面の一部を形成し前記第三方向に対して所定傾斜角で傾斜するようにせん断されている第三切断部と、
    前記第二端面の一部を形成し前記第三方向に対して前記所定傾斜角で傾斜するようにせん断されている第四切断部と、
    を備え、
    前記第三切断部および前記第四切断部の前記所定傾斜角は、前記スキューの前記第三方向に対する傾斜角といずれも一致している回転電機。
  4. 前記第三切断部は、前記第三方向の一端側から他端側にせん断されており、前記第四切断部は、前記第三方向の前記他端側から前記一端側にせん断されている請求項3に記載の回転電機。
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