JP2018207410A - 画像処理装置、画像処理方法、プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】画質の劣化を抑制して電子透かしを形成することができる画像処理装置、画像処理方法、プログラムを提供する。
【解決手段】画像処理装置は、電子透かし8が形成された印刷物9を読み取り、原稿画像を生成する読取手段と、原稿画像から電子透かしを検出する検出手段と、電子透かしを原稿画像から削除する画像処理手段と、を有する。画像処理手段は、電子透かしを原稿画像から削除した後、新たな電子透かしを原稿画像に合成することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像処理装置、画像処理方法、及び、プログラムに関する。
情報流出の経路としてはネットワーク経由よりも印刷物の流出によるものの方が多いという統計がある。例えば、JNSA2013年情報セキュリティインシデントに関する調査報告書では、情報の流出経路の67.7%が紙媒体、16.4%が可搬媒体(メール/USB等)と報告されている。複合機等の画像処理装置も可搬媒体の脱着が可能であり2つの流出経路を合わせると合計84.1%という高い比率を占めている。可搬媒体の脱着が可能でない画像処理装置の場合でも67.7%の流出経路に画像処理装置が関わるおそれがあることになる。
従来から、紙媒体の漏洩を抑制する技術として電子透かしという技術が知られている。電子透かしとは、印刷対象の画像に関する情報を画像と共に印刷媒体に形成する技術又は形成された情報をいう。電子透かしには視覚可能なものと不可視のものがある。視覚可能なものとして、画像処理装置においては地紋印刷という印刷媒体の背景に薄い濃度で情報を印刷する機能が知られている。地紋印刷が施された印刷媒体が複写されると社外秘などの文字が浮かび上がったり、元の文書を判読しにくくしたりすることができる。しかし、地紋印刷はユーザが肉眼で判読可能なため、改ざんしやすいことや文書のデザイン性が低下するなどの不都合がある。
これに対し、人間が判読しにくい不可視の電子透かしは、肉眼では見えにくい微小点を印刷対象の画像の予め決まった場所に画像処理装置が配置することで印刷媒体に形成される。
電子透かしが形成された印刷媒体がコピーされる場合、電子透かしもコピーされる。このため、コピーの際に画像処理装置が新たな電子透かしを印刷媒体に形成すると、徐々に画質が低下する場合がある。そこで、電子透かしを繰り返し形成しない技術が考案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1には、電子透かし検出器で電子透かしデータが検出された場合には、電子透かしを形成しない電子透かし挿入装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、電子透かしがすでに形成された印刷物に対し、再度、電子透かしを形成できず、電子透かしが形成された印刷媒体がコピーされると徐々に画質が低下するという問題が残る。例えば、電子透かしが印刷物の印刷者を示し印刷者とコピーする者が同一である場合、電子透かしもコピーされるだけでコピーされた印刷物を誰がコピーしたのか検証可能になる。しかし、電子透かしを単にコピーするだけでは、印刷者とコピーする者が同一でない場合、電子透かしが解読されてもコピーされた印刷物を誰がコピーしたのか不明になってしまう。
本発明は、上記課題に鑑み、画質の劣化を抑制して電子透かしを形成することができる画像処理装置を提供することを目的とする。
本発明は、電子透かしが形成された印刷物を読み取り、原稿画像を生成する読取手段と、前記原稿画像から前記電子透かしを検出する検出手段と、前記電子透かしを前記原稿画像から削除する画像処理手段と、を有し、前記画像処理手段は前記電子透かしを前記原稿画像から削除した後、新たな電子透かしを前記原稿画像に合成することを特徴とする画像処理装置を提供する。
画質の劣化を抑制して電子透かしを形成することができる画像処理装置を提供することができる。
画像処理装置の動作の概略を説明する図の一例である。 画像処理装置のハードウェア構成図の一例である。 画像処理装置の一実施例のソフトウェア構成図である。 画像処理装置の機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である。 画像処理装置の全体的な動作を説明するシーケンス図の一例である。 電子透かし設定画面の一例を示す図である。 画像全体を検索し、電子透かしの有無を確認する(方法1)を模式的に説明する図の一例である。 画像の一部を検索し、電子透かしの有無を確認する(方法2)を模式的に説明する図の一例である。 電子透かしの画素パターンと一致する画素を検出することで電子透かしの有無を判断する(方法3、方法4)を模式的に説明する図の一例である。 原稿画像の全体から電子透かしの微小点を検出する(方法5)を模式的に説明する図の一例である。 電子透かしの微小点が形成されているはずの座標を算出する(方法6)を模式的に説明する図の一例である。 微小点の削除を模式的に示す図の一例である。 微小点の画素値の決定方法を説明する図の一例である。 電子透かしの形成を説明する図である。 画像処理装置の動作を説明するフローチャート図の一例である。
以下、本発明を実施するための形態の一例として画像処理装置と画像処理装置が行う画像処理方法について図面を参照しながら説明する。
<画像処理装置の動作の概略>
図1は、画像処理装置の動作の概略を説明する図の一例である。図1(a)は比較のために示した電子透かし8の比較例を示す。図1(a)の左図a-1には、印刷対象の画像401と共に楕円で電子透かし8が示されている。電子透かし8は楕円の形状に配置されるわけではなく、作図上、楕円は電子透かし8の微小点の分布を模式的に示している(楕円内にのみ微小点があるというわけではない。)。
ユーザは画像処理装置に原稿をセットして、電子透かし8として形成される透かし保持情報を指定した上で電子透かし印刷を実行する。図1(a)の左図a-1に示すように、画像処理装置はユーザが指定した透かし保持情報を微小点に符号化して印刷物9に形成する。複数の微小点の配置により透かし保持情報を表す。この印刷物9は、コピーされたものでもPC(Personal Computer)等から印刷されたものでもよい。
図1(a)の右図a-2は、複数回、コピーされた印刷物9における電子透かし8を模式的に示す。図1(a)の右図a-2は図1(a)の左図a-1の状態から2回コピーされ、合計3個の電子透かし8が形成されている。従来の電子透かし8の形成方法では、このように、すでに電子透かし8が形成された印刷物であっても、その上から更に電子透かし8の微小点が形成されてしまう。
このため、画像処理装置が電子透かし8を正確に解読できなかったり、微小点が目立つようになり画質を低下させたりする状況をもたらす。
図1(b)は本実施形態の画像処理装置が形成する電子透かし8の一例を示す。図1(b)の左図b-1については図1(a)の左図a-1と同様である。
(1)ユーザが図1(b)の左図b-1の印刷物9をコピーするため、印刷物9を画像処理装置にセットして、電子透かし8として形成される透かし保持情報を指定した上で電子透かし印刷を実行する。画像処理装置はスキャナで印刷物9を読み取り、電子透かし8の有無を判断する。そして、印刷物9に電子透かし8が形成されている場合、画像処理装置は電子透かし8を削除する。削除により、図1(b)の中央図b−2に示すように、電子透かし8が削除された原稿画像が得られる。
(2)電子透かし8を削除した後、画像処理装置は指定された透かし保持情報で電子透かし印刷を実行する。なお、形成される電子透かし8は削除されたものと同じでも異なってもよい。これにより、図1(b)の右図b−3に示すように、電子透かし8が1つ形成された印刷物9が得られる。
このように、本実施形態の画像処理装置は、すでに電子透かし8が形成されている場合にその電子透かし8を削除してから、新たに電子透かし8を形成するので、電子透かし8の形成を繰り返しても、電子透かし8の解読が困難になりにくく、画質も劣化しにくい。
<用語について>
画像処理装置は電子透かし8を形成するなどの画像処理を行う装置であるが、情報処理装置としての機能を有している。本実施形態では、原稿の読み取りと印刷を行うためコピー機又は複写機と呼ばれる場合がある。画像処理装置は、用紙などのシート状部材、段ボールなど立体物、又は、看板などの固定物に画像を形成する装置である。画像処理装置は、画像形成装置、又はプリンタ等と呼ばれる場合がある。また、複数の機能を有するため、画像処理装置は、複合機又はMFP(Multi-function Peripherals)と呼ばれる場合がある。この他、画像処理装置は、ファクスの送信機能及び受信機能等の他の機能を有していてもよい。
電子透かしとは、印刷対象の画像に関する情報を画像と共に印刷媒体に形成する技術又は形成された情報をいう。肉眼では判読が困難であることが好ましい。しかし、拡大することなどにより見えてもよい。
また、電子透かしが有する微小点を印刷することを「埋め込む」という場合がある。これは、埋めることで物が見えなくなることを念頭に微小点が不可視であることから転用された用語である。しかし、インク又はトナーが印刷物を侵襲して物的に内部に埋め込まれることまでは要しない。また、電子透かしが有する微小点を印刷することを、電子透かしを形成する、微小点を配置する、微小点を設定する等と称してもよい。
<構成例>
図2は、画像処理装置100のハードウェア構成図の一例である。画像処理装置100はコントローラ320を有する。コントローラ320は、CPU301、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)305、SDRAM302、フラッシュメモリ303、HDD304、及び、NIC306を有する。図2に示すように画像処理装置100は情報処理装置としての機能を有する。
ASIC305は、CPUインタフェース、SDRAMインタフェース、ローカルバスインタフェース、PCIバスインタフェース、MAC(Media Access Controller)、及び、HDDインタフェースなどを備える多機能デバイスボードである。
ASIC305が有するTMP(Trusted Platform Module)チップ340は暗号キーを有しており、暗号キーがTMPチップ340自身で管理されている。このため、外部からの攻撃にも強く、HDD304のデータの盗難やデータの解析による情報流出のリスクが低い。
CPU301は、ASIC305を介して各種プログラムをHDD304から読み取り実行する。SDRAM302は、各種プログラムを記憶するプログラムメモリや、CPU301が各種プログラムを実行する際に使用するワークメモリ等として機能する。なお、SDRAM302の代わりに、DRAMやSRAMを用いてもよい。
フラッシュメモリ303は不揮発性メモリであり、画像処理装置100を起動させるブートローダ(ブートプログラム)やOSを記憶する。また、各プログラムを記憶するアプリケーションメモリとして機能する。また、フラッシュメモリ303は、各サービス(コピーサービス、プリントサービス、ファクシミリサービス)のアプリケーションを記憶するサービスメモリとして機能する。更に、フラッシュメモリ303は、ファームウェアを記憶するファームメモリ、ネットワークアドレスや機種機番等を記憶するデータメモリとして機能する。
なお、フラッシュメモリ303の代わりに、RAMと電池を利用したバックアップ回路を集積した不揮発性RAMや、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の他の不揮発性メモリを使用してもよい。
HDD304は、画像処理装置100の電源のオン、オフに関わりなくデータを記憶する不揮発性の記憶媒体である。HDD304は、フラッシュメモリ303内に記憶されたプログラム及びデータ以外のプログラム及びデータを記録する。なお、HDD304は、ファームメモリとして使用してもよい。
NIC306は、LANなどのネットワークを介して各種の機器と通信するための通信装置である。コントローラ320には、操作パネル307が接続されている。操作パネル307は、各種の操作キー、表示装置としてのLCD(Liquid crystal display)又はCRTの文字表示器及びタッチパネルを有し、ユーザUが画像処理装置100に各種指示を入力する際に用いられる。
更に、コントローラ320には、PCIバス330を介して、ファックス制御ユニット308、記憶媒体309aが脱着可能なUSB309、IEEE1394(310)、プロッタエンジン311、スキャナエンジン312及びBLEモジュール313が接続されている。これにより、画像処理装置100では、コピーサービス、プリントサービス、ファクシミリサービス等の各サービスを提供することができる。プロッタエンジン311は電子写真方式又はインクジェット方式のいずれの方式を採用していてもよい。
なお、図示する構成は一例に過ぎず、画像処理装置100のハードウェア構成は図2の構成には限られない。例えば、NIC306はPCIバス330に接続されていてもよい。また、NIC306は有線でネットワークNに接続される他、無線LANなど無線で接続されていてもよい。NIC306が複数あってもよい。
更に、NIC306に代えて又はNIC306と共に、電話回線網に接続するDSU(Digital Service Unit)又はモデムを有していてもよい。携帯電話網に接続する通信装置を有していてもよい。
図3は、画像処理装置100の一実施例のソフトウェア構成図である。画像処理装置100のアプリケーション層5,サービス層6、及びハンドラ層7を有する。サービス層6とハンドラ層7をプラットフォーム4と称する。
画像処理装置100は、アプリケーション層5及びプラットフォーム4のプログラムを、HDD304やフラッシュメモリ303などから読み出し、読み出した各プログラムをSDRAM302に転送して実行する。また、アプリケーション層5とプラットフォーム4は、UNIX(登録商標)などのオペレーティングシステム(以下、OSという)上で実行されている。
アプリケーション層5は、ユーザサービスに関する処理を行う各種のアプリケーション有する。例えば、プリントアプリ11、コピーアプリ12、ファックスアプリ13及びスキャナアプリ14、ファイル管理アプリ15など、それぞれ固有の処理を行うプログラムを有する。
また、プラットフォーム4のサービス層6は、アプリケーション層5からの処理要求を解釈してハードウェア資源(図2に示されたハードウェア構成のいずれか)の獲得要求を発生する。また、サービス層6は、1つ以上のハードウェア資源の管理を行ってサービス層6からの獲得要求を調停するシステムリソースマネージャ(以下、SRMという)31を有する。また、サービス層6は、SRM31からの獲得要求に応じてハードウェア資源の管理を行うハンドラ層7を有する。
サービス層6は、ネットワークコントロールサービス(以下、NCSという)21、オペレーションパネルコントロールサービス(以下、OCSという)22、ファックスコントロールサービス(以下、FCSという)23、メモリコントロールサービス(以下、MCSという)24、エンジンコントロールサービス(以下、ECSという)25、デリバリーコントロールサービス(以下、DCSという)26、サーティフィケイションアンドチャージコントロールサービス(以下、CCSという)27、ログコントロールサービス(以下、LCSという)28、ユーザインフォメーションコントロールサービス(以下、UCSという)29、システムコントロールサービス(以下、SCSという)30など、一つ以上のサービスモジュールを含むように構成されている。
なお、プラットフォーム4は予め定義されている関数により、アプリケーション層5からの処理要求を受信可能とするAPI(Application Interface)45を有するように構成されている。OSは、アプリケーション層5及びプラットフォーム4の各ソフトウェアをプロセスとして並列実行する。
NCS21のプロセスは、ネットワークI/Oを必要とするアプリケーションに対して共通に利用できるサービスを提供するものであり、ネットワーク側から各プロトコルによって受信したデータを各アプリケーションに振り分けたり、各アプリケーションからのデータをネットワーク側に送信したりする際の仲介を行う。
OCS22のプロセスは、オペレータと本体制御との間の情報伝達手段となるオペレーションパネルの制御を行う。FCS23のプロセスは、アプリケーション層5からPSTN又はISDN網を利用したファックス送受信、バックアップ用のメモリで管理されている各種ファックスデータの登録/引用、ファックス読み取り、ファックス受信印刷などを行うためのAPIを提供する。
MCS24のプロセスは、メモリの取得及び開放、HDD304の利用などのメモリ制御を行う。ECS25のプロセスは、ハードウェア資源のうちプロッタエンジン311、スキャナエンジン312などの制御を行う。
DCS26のプロセスは、蓄積文書の配信などの制御を行う。CCS27のプロセスは、認証と課金に関する制御を行う。LCS28のプロセスは、ログ情報の管理と保持を行う。UCS29のプロセスは、ユーザ情報の管理を行うものである。SCS30のプロセスは、アプリケーション管理、操作部制御、システム画面表示、LED表示、ハードウェア資源管理、割り込みアプリケーション制御などの処理を行う。
SRM31は、SCS30と共にシステムの制御及びハードウェア資源の管理を行うものである。例えばSRM31のプロセスは、プロッタエンジンなどのハードウェア資源を利用する上位層からの獲得要求に従って調停を行い、実行制御する。具体的に、SRM31は獲得要求されたハードウェア資源が利用可能であるか(他の獲得要求により利用されていないかどうか)を判断し、利用可能であれば獲得要求されたハードウェア資源が利用可能である旨を上位層に通知する。また、SRM31は上位層からの獲得要求に対してハードウェア資源を利用するためのスケジューリングを行い、要求内容(例えば、プロッタエンジン311による紙搬送と作像動作、メモリ確保、ファイル生成など)を直接実施している。
また、ハンドラ層7は、ハードウェア資源に含まれるファックス制御ユニット308の管理を行うファックスコントロールユニットハンドラ(以下、FCUHという)41と、プロセスに対するメモリの割り振り及びプロセスに割り振ったメモリの管理を行うイメージメモリハンドラ(以下、IMHという)42とを有する。MEU43は画像変換関連の制御をおこなう。SRM31及びFCUH41は、予め定義されている関数によりハードウェア資源に対する処理要求を送信可能とするエンジンI/Fを利用して、ハードウェア資源に対する処理要求を行う。
一例として、原稿Mの読み取りは、コピーアプリ12、ファックスアプリ13及びスキャナアプリ14にて要求が発生し、画像処理装置100は、プラットフォーム4を通じて、スキャナエンジン312などのハードウェア資源を使用して画像の読み取りを行う。読み取った画像は、SDRAM302に入力され、アプリからの設定もしくは機器設定によりTMPチップ340を通じて暗号化されHDD304に記録される。
<機能について>
図4は、画像処理装置100の機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である。画像処理装置100は、操作制御部51、アプリケーション部52、読取制御部53、画像メモリ管理部54、画像処理部55、及び、画像解析部56を有する。画像処理装置100が有するこれらの機能は、図2に示された各構成要素のいずれかが、HDD304又はフラッシュメモリ303からSDRAM302に展開されたプログラムに従ったCPU301からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。しかしながら、一部又は全ての機能がIC、LSI、ASIC、FPGAなどのハードウェア回路によって実現されていてもよい。
操作制御部51は、画像処理装置100に対するユーザの各種の操作を受け付ける。画像処理装置100は、図2に示したCPU301がプログラムの命令を実行し操作パネル307を制御すること等で実現される。
アプリケーション部52は、ユーザが選択した画像処理装置100の機能(アプリケーション)に応じた処理を行う。すなわち、アプリケーション部52は、プリントアプリ11、コピーアプリ12、ファックスアプリ13及びスキャナアプリ14等であるが、本実施形態では主にコピーアプリ12が相当する。アプリケーション部52は印刷物9の読み取りのためのコピー画面(ユーザインタフェース画面)を生成し操作パネル307に表示したり、操作制御部51を経由してユーザが設定したコピー条件(印刷部数、集約、両面、カラー/モノクロ、解像度、濃淡、原稿種類など)を取得したりする。電子透かし印刷の場合は、更に電子透かし8として形成される透かし保持情報を取得する。アプリケーション部52は、図2に示したCPU301がプログラムの命令を実行すること等で実現される。
読取制御部53は、印刷物9の読み取りに関する制御を行う。具体的には、ECS25が相当する。読取制御部53は印刷物9を読み取って原稿画像を生成する。読取制御部53は、図2に示したCPU301がプログラムの命令を実行しスキャナエンジン312を制御すること等で実現される。
画像メモリ管理部54は、原稿画像をメモリに格納して管理し、必要に応じて画像処理部55に送出する。画像メモリ管理部54は、図2に示したCPU301がプログラムの命令を実行しSDRAM302、フラッシュメモリ303、又はHDD304を制御すること等で実現される。
画像処理部55は、原稿画像に含まれる電子透かし8を削除する。画像処理部55は電子透かし8が形成されていない状態の原稿画像に対し、新たに電子透かし8を形成する。なお、電子透かし8の形成はページ数分、繰り返えされる。画像処理部55は、図2に示したCPU301がプログラムの命令を実行すること等で実現される。
画像解析部56は、原稿画像に電子透かし8が形成されているか否かの判断を行い、形成されている場合は微小点の座標を算出する。なおこの座標は予め既知の場合がある。画像解析部56は、図2に示したCPU301がプログラムの命令を実行すること等で実現される。
<動作手順>
図5は、本実施形態の画像処理装置100の全体的な動作を説明するシーケンス図の一例である。
S1:ユーザは印刷物9を画像処理装置100にセットして、コピーアプリ12を選択する。そして、コピー条件を設定してスタートキーを押下する。操作制御部51はこれらの操作を受け付け、アプリケーション部52に印刷物9の読み取りを要求する。この印刷物9には電子透かし8が形成されている。ユーザが印刷物9に電子透かしを形成する場合、図6に示すような電子透かし設定画面から電子透かしに関する設定を行う。
S2:次に、アプリケーション部52は、印刷物9の読み取りの要求をコピー条件などと共に読取制御部53に要求する。読み取りの際、印刷物9が傾いた場合、画像処理部55が傾き補正を行うことが好ましい。
S3:読取制御部53は印刷物9を読み取って、画像メモリ管理部54に読み取った原稿画像を送出する。
S4:画像メモリ管理部54は、HDD304などに原稿画像を記憶させ、また、原稿画像が蓄積(記憶)されたことを画像処理部55に通知する。例えば、原稿画像が記憶されているアドレスなどを通知する。
S5:画像処理部55は、電子透かし8の有無を判断するため、画像種類の解析を画像解析部56に要求する。画像種類には電子透かし8がある画像とない画像の少なくとも二種類がある。
S6:画像解析部56は、原稿画像に電子透かし8が形成されているか否かを確認する。具体例は後述するが、原稿画像を画素単位で解析する。原稿画像から微小点が形成された画素を確認し、その画素と近傍画素の画素値が電子透かしの画素パターンと一致する場合は、電子透かし8があると判断する。また、原稿画像の電子透かし8の探索方法には以下の2つの方法がある。
方法1:画像全体を検索し、電子透かし8の有無を確認する。
方法2:画像の一部を検索し、電子透かし8の有無を確認する。
また、電子透かし8の有無の判断方法としては以下の2つの方法がある。
方法3: 電子透かし8の微小点の画素パターンと一致する画素が見つかったらその時点で電子透かし有りと判断する。
方法4:原稿画像の全体を検索し、電子透かし8の微小点の画素パターンと一致する画素の数が閾値以上の場合に電子透かし有りと判断する。
画像解析部56は電子透かし8の有無を画像処理部55に通知する。電子透かし8が形成されている場合、次のステップS7、S8が実行される。
S7:画像処理部55は電子透かし8に含まれる微小点の座標を画像解析部56に問い合わせる。画像解析部56は微小点の座標を検出して画像処理部55に送出する。画像解析部56が微小点の座標を検出する方法には以下の2つの方法がある。ただし、下記の方法6の場合、微小点の座標は画像処理部55にとって既知である。
方法5:原稿画像の全体から電子透かし8の微小点を検出する。
方法6:電子透かし8の微小点が形成されているはずの座標を算出する。
S8:画像処理部55は通知された電子透かし8に含まれる微小点の座標を元に、原稿画像から電子透かし8の微小点を削除する。削除の方法として、電子透かし8の微小点の近傍の画素値から、微小点の新たな画素値を決めて画素値を変更する方法がある。すなわち、近傍の画素値に近い画素値に変更する。こうすることで、原稿画像で微小点があった画素の画素値が周りの画素値に近くなるので、電子透かし8の微小点が削除されても目立たないようにすることができる。
S9:画像処理部55は新たな電子透かし8を原稿画像に形成する。原稿画像において電子透かし8の微小点がある座標に対応する画素を電子透かし8の微小点の画素値で上書きすればよい。
S10:画像処理部55は、電子透かし8を形成した原稿画像をHDD304などに記憶させ、処理完了を画像メモリ管理部54に通知する。
S11〜S12:画像メモリ管理部54は読み取り完了をアプリケーション部52に送信する。
S13:この後、アプリケーション部52は印刷のプロセスを行う。
画像処理装置100は以上の処理を、印刷物9のページ数分繰り返す。
<電子透かし設定画面>
図6は電子透かし設定画面411の一例を示す。電子透かし設定画面411は、「電子透かしとして印刷する情報を選択して下さい」というメッセージ412、ユーザIDボタン413、日付ボタン414、文書識別情報ボタン415、任意文字列ボタン416、キャンセルボタン417、及び、OKボタン418を有する。ユーザIDボタン413は電子透かし8として形成される透かし保持情報としてユーザIDの選択を受け付けるボタンである。ユーザIDとはユーザを識別するための情報をいう。日付ボタン414は電子透かし8として形成される透かし保持情報として日付の選択を受け付けるボタンである。文書識別情報ボタン415は電子透かし8として形成される透かし保持情報として文書識別情報の選択を受け付けるボタンである。文書識別情報とは、印刷される印刷物9を一意に識別するための情報である。任意文字列ボタン416は電子透かし8として形成される透かし保持情報としてユーザ所望の任意の文字列を受け付けるボタンである。任意文字列ボタン416が押下されると、操作制御部51はキーボードを表示して任意の文字列の入力を受け付ける。
OKボタン418が押下されると、操作制御部51は押下されたボタンを受け付け、押下されたボタンに応じた透かし保持情報を収集する。すなわち、ユーザID,日付、文書識別情報及び任意文字列の1つ以上を収集し、画像処理部55に送出する。
画像処理部55は透かし保持情報を所定の規則でデジタル信号に符号化し、デジタル信号を複数の微小点の配置に変換して新たな電子透かし8として、元の電子透かし8が削除された原稿画像に合成する。
<電子透かしの削除に関する各処理>
以下では、図5のシーケンス図で説明した方法1〜方法6の各処理について説明する。
<<S6 電子透かし8の有無の確認>>
図7を用いて、電子透かし8の有無の確認方法について説明する。図7は画像全体を検索し、電子透かし8の有無を確認する(方法1)を模式的に説明する図の一例である。図7(a)は印刷物9から生成された原稿画像を示す。図7(a)では印刷対象の画像401と共に楕円で電子透かし8が示されている(複数の楕円があるが形成されている電子透かし8は1つである)。図7(a)に示すように画像解析部56は原稿画像の開始点421から終了点422まですべての画素を探索する。従って、電子透かし8の全ての微小点が探索される。
図7(b)は原稿画像の画素をメッシュ状に示す図の一例である。行方向(X方向)に微小点が探索される。画像解析部56は1行ずつ最期の行まで微小点を探索する。なお、図7では探索の開始点421が原稿画像の左上コーナーであるが、探索の開始点421は他の3つのコーナーのいずれかでもよい。この場合、探索の終了点422は開始点の対角のコーナーである。
また、探索方向が行方向である必要はなく、列方向(Y方向)でもよい。また、4つのコーナーのいずれかからジグザグに探索してもよいし、中央から渦巻き状に探索してもよい。
図8は画像の一部を検索し、電子透かし8の有無を確認する(方法2)を模式的に説明する図の一例である。図7との違いは探索範囲423が一部に限られる点である。図8では原稿画像の左上コーナーから始まる原稿画像の1/4程度の部分が探索範囲423である。画像解析部56は、原稿画像のある探索範囲423に対し、開始点421から順に終了点422まで画素値を探索する。この探索範囲423については、予め決定されている。探索方向については図7と同様であり、行方向には限られない。
電子透かし8がある場合はこの探索範囲423に微小点61が配置されている必要があるので、少なくとも微小点が形成される面積以上の探索範囲423が予め決定されている。また、探索範囲423の場所は、電子透かし8が形成される位置が考慮される。例えば、原稿画像の左上部分にのみ電子透かし8を形成する場合は、図8のように左上コーナーから始まる一部が探索範囲423である。従って、電子透かし8が形成される場所を含めば、探索範囲423は原稿画像の右上、左下、右下、又は、中央等でもよい。
<<S6 電子透かし8の有無の判断>>
図9を用いて、電子透かし8の有無の判断方法について説明する。図9は電子透かしの画素パターンと一致する画素を検出することで電子透かし8の有無を判断する(方法3、方法4)を模式的に説明する図の一例である。図9(a)は電子透かし8に含まれる微小点61を示す。図9(a)では微小点61が配置された2×2のn1〜n4の画素とその周囲のm1〜m6の6つの画素が示されている。従って、1つの微小点61が2×2の4画素で構成される。
図9(b)は微小点61が有する画素値pを模式的に示す。トナーで形成される最も小さい1ドットはトナーの有無で表現されるため画素値は一定(黒画素)である。しかし、微小点61をいくつかのドットで構成する場合、面積階調法で擬似的に濃度を表現できる。従って、任意の画素値pを、電子透かし8の微小点61の画素値として使用することができる。
画像処理部55は電子透かし8の微小点を配置するアルゴリズムを保持している。このアルゴリズムは所定の画素パターンに基づいて電子透かし8の微小点61を原稿画像に配置する規則である。画素パターンは例えば、以下の要素を有する。
・微小点を構成する画素の形状(図9では2×2)
・微小点の画素値(図9ではp)
このアルゴリズムで使用される画素パターンを画像解析部56も利用する。画像解析部56は画素パターンの画素の形状にしたがう微小点61があり、その微小点61の画素値が画素パターンで決まっている画素値pかどうかを判断する。
上記の例だと、画素の形状は2×2であり、各画素の画素値はpである。このため、画像解析部56は画素m1〜m6の画素値がpでなく、かつ、n1〜n4の画素値がpである場合に、電子透かし8の微小点61があると判断する。
方法3では、このような方法で微小点61が1つでも検出された場合に、電子透かし8が形成されていると判断する。しかし、1つでも検出された場合でなく、所定数(例えば、2〜100個)とすることで、ノイズを微小点61であると誤検出することを抑制できる。
また、原稿画像の全体を検索し、電子透かし8の微小点の画素パターンと一致する画素の数が閾値以上の場合に電子透かし有りと判断する方法4の場合、画像解析部56は原稿画像の全体から見つかった微小点61の数と閾値を比較する。閾値は微小点61の最大数の例えば50%〜90%等とすればよい。閾値については、画像処理装置100の開発の担当者等が予め設定しておいてもよいし、画像処理装置100のユーザが入力してもよい。
方法3では、方法1又は方法2のどちらの探索方法でも微小点が所定数以上見つかると微小点の探索を打ち切る。方法4では、そもそも方法2は採用し得ない。ただし、方法4において方法2を採用することも可能である。方法4の検出方法に方法1の探索方法が採用された場合、閾値以上の微小点61が見つかったら電子透かし8があると判断する。方法4の検出方法に方法2の探索方法が採用された場合、方法1に比べ方法2では見つかる微小点61の数が少ないので、方法1よりも小さい閾値が用意される。
<<S7 微小点の座標を検出する方法>>
図10、11を用いて、微小点61の座標の検出方法について説明する。図10は原稿画像の全体から電子透かし8の微小点61を検出する(方法5)を模式的に説明する図の一例である。図10では、画像解析部56が1行目、2行目を順番に探索し、座標(0,2)(1,2)(0,3)(1,3)で電子透かし8の微小点61−1を検出した。方法5では、原稿画像の全体から電子透かし8の微小点61を検出するので、画像処理部55は引き続き、微小点61−2、微小点61−3を探索し、その座標を記録する。画像解析部56は、各微小点の座標を画像処理部55に通知する。
次に、図11は電子透かし8の微小点が形成されているはずの座標を算出する(方法6)を模式的に説明する図の一例である。画像解析部56は電子透かし8を形成する際と同じアルゴリズムを用いて、電子透かし8の微小点が配置されているはずの画素の座標を算出する。このアルゴリズムは、例えばX方向、Y方向の微小点61の間隔M、間隔Mと座標との対応などである。アルゴリズムが分かれば座標も決まるので、方法6では実質的に微小点61の座標が予め分かっているということができる。
従って、画像解析部56は原稿画像の全体の微小点61の座標を保持している。図11では、一例として、(0,2)(1,2)(0,3)(1,3)、(4,2)(5,2)(4,3)(5,3) 、(0,6)(1,6)(0,7)(1,7)、(8,6)(9,6)(8,7)(9,7)、の4つの微小点61−1〜61−4が図示されている。方法6が採用される場合、各微小点の座標は画像処理部55が既に保持しているため、画像解析部56が座標を通知する必要はない。
<<電子透かし8の削除>>
図12,図13を用いて電子透かし8の削除方法について説明する。電子透かし8の削除とは、電子透かし8の微小点61がある画素の画素値を、微小点61が形成される前の状態に戻すことをいう。図12は微小点61の削除を模式的に示す図の一例である。図12では、画像処理部55が微小点61を白画素62に置き換えることで微小点61を削除している。このように、孤立した微小点61であれば白画素62に置き換えるだけで微小点61を削除できる。しかし、微小点61を形成する前の画素値を画像処理部55は知ることができないため、図12においても、座標(4,2)(5,2)(4,3)(5,3)の微小点61−2に白画素でない何らかの画素値が設定されている可能性がある。
そこで、本実施形態の画像処理部55は、電子透かし8の削除の際、電子透かし8の微小点61の近傍画素の画素値を元に、微小点61がある画素の削除後の画素値を決定する。図13は微小点61の画素値の決定方法を説明する図の一例である。
画像処理部55は微小点61の画素値を、近傍画素の画素値の平均値に置き換える。微小点61の座標は検出されているか又は既知である。
(i) 画像処理部55は、m1〜m12の画素値の平均値mAveを算出する。
平均値mAve = SUM (m1〜m12)/12
(ii) 画素n1〜n4の画素値を、平均値mAveに置き換える。
これにより、画素n1〜n4の画素値は、近傍画素と似た画素値を持つこととなり、ユーザが印刷物9を見た場合に微小点61が存在した場所が目立たちにくい。
なお、微小点61の画素値の他の決定方法には以下のような方法がある。
A.n1/n2/n3/n4ごとに近傍画素を参照する
n1:(m1+m2+m5)/3でn1の画素値を置き換える
n2:(m3+m4+m6)/3でn2の画素値を置き換える
n3:(m7+m9+m10)/3でn3の画素値を置き換える
n4:(m8+m11+m12)/3でn4の画素値を置き換える
B.近傍画素の範囲を更に広く、又は、狭くする
広くする場合:n1からn4の周囲32画素(6×6−4)の平均mAveで画素n1〜n4の画素値を置き換える。
狭くする場合:m2,m3、m5、m6、m7、m8、m10,m11の平均mAveで画素n1〜n4の画素値を置き換える。
C.(平均値を取るのではなく)画素値の周波数解析を行い、画素値を決定する
例えば、n1〜n4を中心に8×8の画素を取りだしDCT(離散コサイン変換)を行う。すると画素(1,1)成分に直流成分(低周波数成分)が得られるので、この画素(1,1)の画素値で画素n1〜n4の画素値を置き換える。
<電子透かしの形成>
図14は、電子透かし8の形成を説明する図である。図14(a)は印刷対象の画像のイメージを示し、図14(b)は電子透かし8が有する複数の微小点61を示し、図14(c)は印刷対象の画像に合成された電子透かしの微小点61を示す。本実施形態で印刷対象の画像は原稿画像である。原稿画像への電子透かし8の合成は原稿画像に微小点61を上書きする(2値画像の場合は画素単位のOR演算でよい)。
図14(b)に示すように、アルゴリズムに従って予め微小点61が配置される座標が決まっている。図14(b)では矩形431がメッシュ状に配置されているが、矩形431の配置は予め決まっていればどこにあってもよい。例えば、矩形431の所定位置(例えば中心)に微小点があるか否かによって1bitが表される。図示する微小点61は強調して描かれているが、実際には肉眼では確認しづらく人が切り取ることは困難である。更に、微小点61は印刷物9の全体に形成されているため、印刷物9から電子透かし8を人が切り取ることは困難である。
各矩形431の情報を順番に読み取ることで、電子透かし8として形成された透かし保持情報の内容が解読される。
電子透かし8は電子データの背景として形成されるため、微小点61が電子データの黒画素(例えば文字など)と重なっている場所からは、画像処理装置100が微小点61を検出できない可能性がある。このため、電子透かし8は冗長性を有しており、同じ透かし保持情報が繰り返し形成されている。
また、図示した電子透かし8の形成方法は説明の便宜上、簡易な方法を例示したに過ぎず、種々の方法がある。例えば、印刷対象の画像のエッジの近傍に微小点を配置する方法、連続する複数の画素に決まった画素値を設定する方法等がある。
<動作手順>
図15は、画像処理装置100の動作を説明するフローチャート図の一例である。図15の手順は主に図5のステップS6〜8で実行される。
電子透かし8の微小点61を検出するため、画像解析部56は方法1又は方法2の方法で原稿画像を探索する(S10、S20)。
次に、画像解析部56は方法3又は方法4の方法で電子透かしの有無を判断する(S30,S40)。方法3は、方法1又は2のどちらで探索しても採用可能であるが、方法4は厳密には方法1で探索した場合にのみ採用可能である。
方法4で電子透かしの有無を判断する場合、画像解析部56は微小点61の有無の判断と同時に(並行して)検出した微小点61の座標を記録する。
次に、画像解析部56は方法5で原稿画像の全体から電子透かし8の微小点を検出する(S50)。方法4が採用された場合、実質的にステップ50は不要である。方法3が採用された場合、微小点61が検出された時点で(電子透かしがあると判断された時点で)微小点61の探索が打ち切られているおそれがあるので、画像解析部56は原稿画像の全体から電子透かし8の微小点61を検出する。
また、ステップS60では方法6(電子透かし8の微小点61が形成されているはずの座標を算出する)が実行されるが、微小点61の座標は既知であるので算出する必要がない場合がある。方法3が採用された場合に方法6が採用されることで、画像処理装置100は原稿画像の全体を探索する必要がなくなり、電子透かし8の削除に要する時間を短縮できる。
これに対し、方法4が採用された場合、方法5が採用されることで改めて微小点を検出することなく電子透かし8の微小点61の実際の座標を検出できるので、印刷物9の読み取り時に印刷物9がスキューした場合でも微小点61を確実に削除できるという利点がある。
画像解析部56が方法5又は方法6で電子透かし8の微小点61の座標を検出すると、画像処理部55は原稿画像から電子透かし8の微小点61を削除する(S70)。
<まとめ>
以上説明したように、本実施形態の画像処理装置100は、すでに電子透かし8が形成されている場合にその電子透かし8を削除してから、新たに電子透かし8を形成するので、電子透かし8の形成を繰り返しても、電子透かし8の解読が困難になりにくく、画質も劣化しにくい。
<その他の適用例>
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、本実施形態では印刷物9がコピーされる場合を説明したが、印刷物9がスキャンされ印刷はされない場合でも、電子透かし8の削除は可能である。この場合も原稿画像の画質を向上できる。
また、以上の実施例で示した図4などの構成例は、画像処理装置100の処理の理解を容易にするために、主な機能に応じて分割したものである。しかし、各処理単位の分割の仕方や名称によって本願発明が制限されることはない。画像処理装置100の処理は、処理内容に応じて更に多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位が更に多くの処理を含むように分割することもできる。
また、本実施形態では画像処理装置100が単体で画像処理を行ったが、画像処理装置100がサーバと通信して画像処理を行ってもよい。例えば、画像処理装置100がサーバに原稿画像を送信し、サーバは原稿画像から微小点を検出し削除する。画像処理装置100はサーバから微小点が削除された原稿画像を取得する。
また、電子透かし8の微小点は白黒に限られずカラー(C,M、Y)でもよい。
なお、読取制御部53は読取手段の一例であり、画像解析部56は検出手段の一例であり、画像処理部55は画像処理手段の一例であり、操作制御部51操作制御手段の一例である。
8 電子透かし
9 印刷物
51 操作制御部
52 アプリケーション部
53 読取制御部
54 画像メモリ管理部
55 画像処理部
56 画像解析部
61 微小点
100 画像処理装置
特開平11−317860号公報

Claims (10)

  1. 電子透かしが形成された印刷物を読み取り、原稿画像を生成する読取手段と、
    前記原稿画像から前記電子透かしを検出する検出手段と、
    前記電子透かしを前記原稿画像から削除する画像処理手段と、を有し、
    前記画像処理手段は前記電子透かしを原稿画像から削除した後、新たな電子透かしを前記原稿画像に合成する、
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記電子透かしとして形成される透かし保持情報を受け付ける操作制御手段を有し、
    前記画像処理手段は、前記透かし保持情報を複数の微小点の配置に変換して前記電子透かしを形成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記画像処理手段は、前記複数の微小点が形成されている座標を予め保持しており、
    予め保持する前記座標に形成された前記微小点を前記原稿画像から削除することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記検出手段は、前記微小点を検出すると共に前記微小点の座標を検出し、
    前記画像処理手段は、前記検出手段が検出した前記座標に形成された前記微小点を前記原稿画像から削除することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  5. 前記検出手段は前記原稿画像を予め定められた方向に探索して所定数以上の前記微小点を検出した場合、前記微小点があると判断して探索を終了し、
    前記画像処理手段は、前記複数の微小点が形成されている座標を予め保持しており、
    予め保持する前記座標に形成された前記微小点を前記原稿画像から削除することを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  6. 前記検出手段は前記原稿画像の全体を探索して閾値以上の前記微小点を検出した場合、前記微小点があると判断すると共に、前記原稿画像の全体の前記微小点の座標を検出し、
    前記画像処理手段は、前記検出手段が検出した前記座標にある前記微小点を前記原稿画像から削除することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  7. 前記画像処理手段は、前記複数の微小点を予め決まった画素パターンで前記原稿画像に合成するものであり、
    前記検出手段は、前記画素パターンに基づいて前記微小点を前記原稿画像から探索することを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記画像処理手段は、前記微小点の近傍の画素の画素値を用いて前記微小点の画素値を置き換えることで前記原稿画像に形成された前記微小点を削除することを特徴とする請求項2〜7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  9. 読取手段が、電子透かしが形成された印刷物を読み取り、原稿画像を生成するステップと、
    検出手段が、前記原稿画像から前記電子透かしを検出するステップと、
    画像処理手段が、前記電子透かしを前記原稿画像から削除するステップと、
    前記画像処理手段は前記電子透かしを前記原稿画像から削除した後、新たな電子透かしを前記原稿画像に合成するステップと、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  10. 情報処理装置を、
    電子透かしが形成された印刷物を読み取り、原稿画像を生成する読取手段と、
    前記原稿画像から前記電子透かしを検出する検出手段と、
    前記電子透かしを前記原稿画像から削除する画像処理手段、
    として機能させ、
    前記画像処理手段は前記電子透かしを前記原稿画像から削除した後、新たな電子透かしを前記原稿画像に合成することを特徴とするプログラム。
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