JP2018207346A - アンテナ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】2つの周波数の円偏波を受信可能であって、かつ、給電点の数を抑制可能なアンテナ装置を提供する。【解決手段】アンテナ装置は、地板と、1辺の長さが第1周波数の電波の波長λ1の半分に相当する長さに設定されている正方形状の板状導体であるパッチパターン2と、2つの給電点5、6を備えるパッチアンテナとして構成されている。また、パッチパターン2には、1辺の長さが第1周波数よりも高い第2周波数の電波の波長λ2の半分に相当する長さに設定されている正方形状の領域(以降、サブパッチ部21)を形成するようにL型スリット4が形成されている。2つの給電点5,6は、パッチパターン2が備える対称軸とサブパッチ部21が備える対称軸の交点にそれぞれ配置されている。【選択図】図4

Description

本発明は、複数周波数の円偏波を送信又は受信可能なアンテナ装置に関する。
従来、円偏波を送受信可能なアンテナ装置として、パッチアンテナに給電点を2つ設けた構成が知られている。そのような構成では、2つの給電点は互いに直交する2つの直線上にそれぞれ配置される必要がある。また、各給電点は、放射素子上に流れる電流の位相差が90°となるように調整された位相調整路と接続されている必要がある。
また、特許文献1には、複数の周波数の円偏波を送受信可能なパッチアンテナとして、正方形状の第1放射素子の外側に、環状の第2放射素子を配置した構成が開示されている。第1放射素子と第2放射素子のそれぞれには、給電点が2つずつ設けられている。また、放射素子毎に(換言すれば周波数毎に)、位相調整回路としての90°ハイブリッド回路も設けられている。このような構成によれば2つの周波数の円偏波を受信することができる。
特開2003−152431号公報
特許文献1に開示の構成では、送受信の対象とする周波数毎に、給電点を2つずつ設ける必要がある。例えば、特許文献1に開示のアンテナ装置を、仮に2つの周波数で動作させるためには、給電点を合計4つ設ける必要がある。当然、給電点の数が多いほど、例えば位相調整回路やインピーダンス調整回路といった、給電系の回路が複雑化してしまう。
本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、2つの周波数の円偏波を受信可能であって、かつ、給電点の数を抑制可能なアンテナ装置を提供することにある。なお、ここでの円偏波とは、軸比が1dBとなる(つまり真円)の円偏波に限らず、例えば軸比が3dBとなるような楕円偏波も円偏波に該当するものとする。
その目的を達成するための本発明は、所定の第1周波数の円偏波と、第1周波数よりも高い所定の第2周波数の円偏波のそれぞれを送信又は受信するためのアンテナ装置であって、板状の導体部材である地板(1)と、地板と所定の間隔をおいて対向するように設置された板状の導体部材であって、互いになす角度が直角と見なすことができる角度となっている2つの軸である第1軸(Ax1)と第2軸(Ay1)のそれぞれに対して線対称な形状に形成されているパッチパターン(2)と、給電点としての第1給電点(5)と、第1給電点とは異なる位置に設けられた給電点としての第2給電点(6)と、を備え、パッチパターンの第1軸方向の長さ及び第2軸方向の長さは、何れも電気的に第1周波数の電波の波長である第1波長の半分に相当する長さに設定されており、パッチパターンには、第1周波数の電流の伝搬は阻害しない一方、第2周波数の電流の伝搬を阻害する幅を有するスリットが少なくとも1つ配置されており、スリットは、パッチパターンと相似形状であって、第1軸に平行な直線と第2軸に平行な直線のそれぞれに対して線対称な形状のサブパッチ部(21)をパッチパターンの縁部の一部と協働して形成するように配置されており、サブパッチ部の、第1軸に平行であってサブパッチ部の対称軸として作用する直線である第3軸が延びる方向の長さ、及び、第2軸に平行であってサブパッチ部の対称軸として作用する直線である第4軸が延びる方向の長さは、何れも電気的に第2周波数の電波の波長である第2波長の半分に相当する長さに設定されており、パッチパターンにおいてサブパッチ部以外の領域である剰余領域とサブパッチ部とは少なくとも1箇所で電気的に接続されており、第1給電点及び第2給電点は、サブパッチ部に配置されていることを特徴とする。
上記構成において、第1軸はパッチパターンにとっての1つの対称軸であり、第2軸は、パッチパターンにとっての第1軸以外の対称軸であって、第1軸と直交していると見なすことができる対称軸である。また、第3軸はパッチパターンにとっての1つの対称軸であり、第4軸は、パッチパターンにとっての第3軸以外の対称軸であって、第4軸と直交していると見なすことができる対称軸である。なお、第3軸は第1軸と平行であり、第4軸は第2軸と平行であるため、第3軸と第4軸がなす角度もまた、直角と見なすことができる角度となっている。
パッチパターンの第1軸が延びる方向(つまり第1軸方向)の長さ、及び、第2軸が延びる方向(つまり第2軸方向)の長さは何れも電気的に第1波長の半分に相当する長さに設定されている。また、スリットの幅は第1周波数の電流の伝搬は阻害しない値に設定されているため、第1周波数でパッチパターンを励振させるうえで、スリットの存在は無視することができる。
故に、第1給電点及び第2給電点のそれぞれから、第1周波数であって且つ位相が90°ずれた電流を流すことによって、パッチパターン上に、互いに直交する向きに流れる二つの電流を90°位相で励振させることができる。すなわち、上記構成によれば、第1周波数の円偏波を送信させることができる。
また、スリットの幅は、第2周波数の電流の伝搬を阻害する幅に設定されているとともに、第1給電点及び第2給電点はサブパッチ部に配置されているため、各給電点から第2周波数の電流を入力した場合、第2周波数の電流は主としてサブパッチ部に分布する。つまり、サブパッチ部はサブパッチ部以外の領域(以降、剰余領域)とは独立して励振する。
そして、サブパッチ部の第3軸が延びる方向(つまり第3軸方向)の長さ、及び、第4軸が延びる方向(つまり第4軸方向)の長さは何れも電気的に第2波長の半分に相当する長さに設定されている。このような構成によれば、第1給電点及び第2給電点のそれぞれから、第2周波数であって且つ位相が90°ずれた電流を流すことによって、サブパッチ部上に、互いに直交する向きに流れる二つの電流を90°位相で励振させることができる。すなわち、上記の構成によれば第2周波数の円偏波を送信させることができる。
なお、円偏波の送受信には可逆性があるため、第1周波数の円偏波を送信可能であるということは、第1周波数の円偏波を受信可能であることを意味する。つまり、上記構成によれば、第1周波数の円偏波を受信することもできる。第2周波数についても同様である。
つまり、以上で述べた構成によれば、第1周波数と第2周波数のそれぞれの円偏波を送受信可能である。また、上記構成によれば第1周波数と第2周波数のそれぞれの円偏波を送受信させるために必要となる給電点の数は2つでよい。すなわち、上記の構成によれば、2つの周波数の円偏波を受信可能なアンテナ装置において、給電点の数を抑制することができる。
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、1つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
本実施形態におけるアンテナ装置100の外観斜視図である。 アンテナ装置100の断面図である。 L型スリット4の役割を説明するための図である。 パッチパターン2の構成を説明するための図である。 第1周波数での作動を説明するための図である。 第2周波数での作動を説明するための図である。 周波数毎の軸比及び利得を試験した結果を示す図である。 第1周波数での垂直面での指向性を試験した結果を示す図である。 第2周波数での垂直面での指向性を試験した結果を示す図である。 変形例1の構成を説明するための図である。 変形例2の構成を示した図である。 変形例3の構成の一例を示した図である。 変形例3の構成の一例を示した図である。 変形例3の構成の一例を示した図である。 変形例3の構成の一例を示した図である。 変形例4の構成の一例を示した図である。 変形例4の構成の一例を示した図である。
以下、本発明の実施形態について図を用いて説明する。本実施形態に係るアンテナ装置100は、以下の説明の通り、第1周波数と第2周波数の所定の2つの周波数の右旋円偏波を送受信するように構成されている。ここでは一例として第1周波数は1170MHzに設定されており、第2周波数は1550MHzに設定されている。送受信の対象とする2つの周波数のうち、相対的に低いほうが第1周波数に該当する。
もちろん、送受信の対象とする電波(以降、対象電波)は適宜設計されれば良く、他の態様として例えば1276MHzや、760MHz、900MHz、1.575GHz、5.9GHz等の電波としてもよい。また、アンテナ装置100は、第1周波数を基準として定まる所定の周波数帯の電波を送受信可能に構成されていても良い。第2周波数についても同様である。アンテナ装置100は、右旋円偏波ではなく左旋円偏波を送受信するように構成しても良い。さらに、当該アンテナ装置100は、送信と受信の何れか一方のみに供されても良い。
以降では、第1周波数の電波の波長のことを第1波長と称するとともに、第2周波数の電波の波長のことを第2波長と称する。以降におけるλ1とは第1波長を指し、λ2とは第2波長を指すものとする。例えば0.5×λ1とは第1波長の半分の長さを指し、0.25×λ2は第2波長の4分の1の長さを指すものとする。
このアンテナ装置100は、例えば同軸ケーブルを介して図示しない無線機と接続されており、アンテナ装置100が受信した信号は逐次無線機に出力される。また、アンテナ装置100は無線機から入力される電気信号を電波に変換して空間に放射する。無線機は、アンテナ装置100が受信した信号を利用するとともに、当該アンテナ装置100に対して送信信号に応じた高周波電力を供給するものである。
なお、アンテナ装置100と同軸ケーブルとの接続部分には、インピーダンスを整合させるための回路(いわゆるインピーダンス整合回路)が設けられていても良い。また、アンテナ装置100と同軸ケーブルの接続部分には、インピーダンス整合回路のほかに、位相調整回路が設けられていても良い。位相調整回路は、同軸ケーブルの内部導体から入力された所定の周波数(以降、動作周波数)の電流を90°の位相差を有する2つの電流に分配して出力する回路である。位相調整回路は、周知の90°ハイブリッド回路(換言すればブランチ・ライン・カプラ)を用いて実現されれば良い。本実施形態ではアンテナ装置100と無線機とを同軸ケーブルで接続する場合を想定して説明するが、フィーダ線など、その他の周知の給電ケーブルを用いて接続しても良い。
<アンテナ装置100の構成>
以下、アンテナ装置100の具体的な構成について述べる。アンテナ装置100は、図1及び図2に示すように、地板1、パッチパターン2、支持部3、L型スリット4、第1給電点5、及び第2給電点6を備える。便宜上以降では、地板1に対してパッチパターン2が設けられている側を、アンテナ装置100にとっての上側として各部の説明を行う。
地板1は、銅などの導体を素材とする板状(箔を含む)の導体部材である。この地板1は、同軸ケーブルの外部導体と電気的に接続されて、アンテナ装置100におけるグランド電位(換言すれば接地電位)を提供する。なお、地板1は、アンテナ装置100を安定して動作させるために必要な大きさを備えていればよい。地板1は、少なくともパッチパターン2以上の大きさに設定されていればよい。ここでは一例として、パッチパターン2の1.1倍程度の大きさに設定されているものとするが、他の構成として地板1はパッチパターン2と同一の寸法に形成されていても良い。
また、地板1を上側から見た形状(以降、平面形状)は適宜設計されればよい。ここでは一例として地板1の平面形状を正方形状とするが、他の態様として地板1の平面形状は、正方形以外の長方形であってもよいし、その他の多角形状であってもよい。また、円形(楕円を含む)状であってもよい。もちろん、直線部分と曲線部分とを組み合わせた形状であってもよい。
パッチパターン2は、銅などの導体を素材とする板状の導体部材である。パッチパターン2は、支持部3によって、地板1と対向するように配置されている。なお、ここでは一例としてパッチパターン2の平面形状は正方形とする。他の態様としてパッチパターン2は、円形や正六角形、正八角形、正三角形などであってもよい。
パッチパターン2の1辺の長さ(以降、パッチ長)L1は、第1周波数において共振するように、電気的に0.5×λ1に相当する長さに設定されている。ここでの電気的な長さとは、フリンジング電界や、誘電体による波長短縮効果などを考慮した、実効的な長さである。仮に誘電体を素材とする支持部3によって第1波長λ1が短縮されている場合には、その短縮された波長の半分の長さとなっていれば良い。ここでは一例として第1波長λ1は、支持部3によって44mmまで短縮されているものとする。
なお、フリンジング電界を考慮すれば1辺の実体的な長さは、第1波長λ1の半分以下に設定することもできる。例えばパッチ長L1は、第1波長λ1の4割程度の長さに設定できる場合もある。また、パッチ長L1は、第1波長λ1の6割程度の長さに設定されていても第1周波数において共振しうる。パッチ長L1は所望のアンテナ特性(例えば軸比や利得)が得られるように微調整されるべきパラメータである。
便宜上以降では、それぞれが互いに直交するX、Y、Z軸を備える三次元座標系の概念を適宜導入して、アンテナ装置100の構成を説明する。X軸はパッチパターン2が備える或る1つの辺に平行な軸とし、Y軸は、X軸を含むパッチパターン2と平行な平面においてX軸と直交する軸とする。Z軸は、X軸及びY軸のそれぞれと直交し、かつ、地板1からパッチパターン2に向かう方向を正方向とする軸とする。
パッチパターン2には、給電点としての第1給電点5、第2給電点6が設けられている。第1給電点5及び第2給電点6はそれぞれ、同軸ケーブルの内部導体とパッチパターン2とが、位相調整回路を介して電気的に接続される部分である。パッチパターン2上における第1給電点5や第2給電点6の設置位置については別途後述する。
支持部3は、地板1に対するパッチパターン2の位置及び姿勢を支持するための部材である。ここでは一例として支持部3は、樹脂等の誘電体を素材とする所定の厚みを備える板状の部材とする。支持部3の厚みは第1波長λ1や第2波長λ2に応じて適宜設計されればよい。例えば厚みは5mmに設定されている。
支持部3は、所定の比誘電率を備える誘電体材料を用いて形成されればよい。例えば支持部3は比誘電率36程度の誘電体を用いて実現されれば良い。仮に支持部3が比誘電率36の誘電体を用いて実現されている場合、当該支持部3による波長短縮効果によって、第1波長λ1や第2波長λ2は真空中の長さの6分の1程度まで短縮される。具体的には、第1波長λ1は43mm、第2波長λ2は32mmまで短縮される。もちろん、支持部3を構成する誘電体が備える比誘電率は適宜設計されればよく、30や38、40などであってもよい。
なお、支持部3は前述の役割を果たせればよく、支持部3の形状は板状に限らない。他の実施態様として支持部3は、地板1とパッチパターン2とを所定の間隔をおいて対向するように支持する複数の柱であってもよい。また、本実施形態において地板1とパッチパターン2の間は、樹脂(すなわち支持部3)で充填されているものとするが、これに限らない。地板1とパッチパターン2とで挟まれる空間の一部又は全部は中空となっていてもよい。なお、アンテナ装置100がプリント配線板を用いて実現される場合には、プリント配線板が備える複数の導体層を、地板1や、パッチパターン2として利用するとともに、導体層を隔てる樹脂層を支持部3として利用してもよい。
L型スリット4は、パッチパターン2にL字状に延設されているスリットである。L型スリット4は、その角部がパッチパターン2の1つの対角線上に位置し、かつ、直線部分がX軸及びY軸のそれぞれと平行となるように配置されている。これにより、L型スリット4とパッチパターン2の縁部とで囲まれる領域(図3中のハッチングを付与した領域)は、パッチパターン2と相似形状となる。換言すれば、L型スリット4は、パッチパターン2の縁部の一部と協働して、パッチパターン2と相似形状のサブパッチ部21を形成するように配置されている。サブパッチ部21は後述するように第2周波数において共振電流が流れる領域である。なお、本実施形態のパッチパターン2は正方形状であるためサブパッチ部21もまた正方形状となる。
L型スリット4の角部は、パッチパターン2の対角線上においてサブパッチ部21の1辺の長さ(以降、サブパッチ長)L2が、電気的に0.5×λ2に相当する長さとなる位置に配置されている。すなわち、パッチパターン2の1つの角部からX軸方向に0.5×λ2離れており、且つ、当該角部からY軸方向に0.5×λ2離れた位置に配置されている。
図3の符号22で指し示す領域は、パッチパターン2においてサブパッチ部21以外の領域(以降、剰余領域)である。本実施形態のサブパッチ部21は、パッチパターン2の1つの角部を共有するように形成されるため、剰余領域22は概略的に、X軸方向の長さとY軸方向の長さが等しいL字型となる。なお、X軸方向が請求項に記載の第1軸方向に相当し、Y軸方向が請求項に記載の第2軸方向に相当する。
便宜上以降では、L型スリット4においてX軸に平行な部分をX軸平行部4Xと称するとともに、Y軸に平行な部分をY軸平行部4Yと称する。X軸平行部4Xは、換言すれば、パッチパターン2が備えるX軸に平行な1つの辺と、0.5×λ2をおいて対向するように形成された直線状のスリットである。また、Y軸平行部4Yは、換言すれば、パッチパターン2が備えるY軸に平行な1つの辺と、0.5×λ2をおいて対向するように形成された直線状のスリットである。
X軸平行部4X及びY軸平行部4Yのそれぞれの長さは、適宜設計されれば良い。X軸平行部4X及びY軸平行部4Yの長さは、後述するように第2周波数においてサブパッチ部21が剰余領域22とは独立して励振するように、サブパッチ長L2の半分(つまり0.25×λ2)よりも長い値に設定されていることが好ましい。ただし、X軸平行部4X及びY軸平行部4Yのそれぞれの長さは、サブパッチ部21と剰余領域22とが完全に分離しないように、サブパッチ長L2よりも小さい値に設定されているものとする。つまり、X軸平行部4X及びY軸平行部4Yのそれぞれの長さは、0.25×λ2よりも長く且つ0.5×λ2よりも短い値に設定される。
ここでは一例として、X軸平行部4X及びY軸平行部4Yのそれぞれの長さは0.9×L2=0.45×λ2に設定されているものとする。もちろん、L2に乗じる値は、0.9に限らず、0.6や0.7、0.8などであっても良い。なお、X軸平行部4XとY軸平行部4Yは必ずしも同じ長さである必要はない。X軸平行部4XとY軸平行部4Yは異なる長さに設定されていても良い。
X軸平行部4XやY軸平行部4Yの幅(以降、スリット幅)Wは、第1周波数の電流の伝搬は阻害しない一方、第2周波数の電流の伝搬を阻害(換言すれば抑制)する長さに設定されている。そのような設定によれば、L型スリット4は第1周波数においてはサブパッチ部21と剰余領域とが容量結合してパッチパターン2全体で励振する一方、第2周波数ではサブパッチ部21が剰余領域22とは独立して励振させる作用をもたらす。
例えば、スリット幅Wは、第2波長λ2の10分の1以上に設定されていれば、第2周波数の電流の剰余領域22への伝搬をある程度抑制(換言すれば阻害)できる。また、スリット幅Wは大きいほど第2周波数の電流の剰余領域22への伝搬を抑制できる。故に、スリット幅Wは、第2波長λ2の10分の1以上に設定されていることが好ましい。ただし、スリット幅Wが大きすぎると、L型スリット4が第2周波数の電流の伝搬を阻害してしまうことなる。故に、スリット幅Wは、第2波長λ2の10分の1以上、且つ、第1波長λ1の10分の1以下の値に設定されていることが好ましい。
以上で述べたアンテナ装置100は、例えば、車両などの移動体で用いられる。当該アンテナ装置100を車両で用いる場合には、車両の屋根部において、地板1が略水平であって、地板1からパッチパターン2に向かう方向が天頂方向と略一致するように設置されればよい。
<給電点の設置位置について>
ここでは図4を用いて、パッチパターン2の形状について改めて説明するとともに、当該パッチパターン2における第1給電点5及び第2給電点6の設置位置について説明する。まず、前提として本実施形態におけるパッチパターン2は正方形状であるため、パッチパターン2は、パッチパターン2の中心C1を通ってX軸に平行な直線(以降、第1横軸)Ax1に対して線対称である。また、パッチパターン2は、中心C1を通ってY軸に平行な直線(以降、第1縦軸)Ay1に対しても線対称である。すなわち、パッチパターン2は、互いに直交する2つの対称軸のそれぞれに対して線対称な形状に形成されている。
また、サブパッチ部21はパッチパターン2と相似形状であるため、サブパッチ部21もまた互いに直交する2つの対称軸のそれぞれに対して線対称な形状に形成されていることとなる。すなわち、サブパッチ部21は、サブパッチ部21の中心C2を通ってX軸に平行な直線(以降、第2横軸)Ax2に対して線対称であるとともに、中心C2を通ってY軸に平行な直線(以降、第2縦軸)Ay2に対しても線対称である。第2横軸Ax2が請求項に記載の第3軸に相当し、第2縦軸Ay2が請求項に記載の第4軸に相当する。
第1給電点5及び第2給電点6は、図4に示すように、少なくともサブパッチ部21となる領域内に配置する。具体的には、第1給電点5は、第1横軸Ax1と第2縦軸Ay2の交点に配置するとともに、第2給電点6は、第1縦軸Ay1と第2横軸Ax2の交点に配置する。このようなレイアウトは、パッチパターン2にとっては、中心C1を通る互いに直交する2つの軸Ax1、Ay1上に1つずつ給電点が配置された構成に相当する。また、サブパッチ部21にとっても、中心C2を通る互いに直交する2つの軸Ax2、Ay2上に1つずつ給電点が配置された構成に相当する。第1横軸Ax1が請求項に記載の第1軸に相当し、第1縦軸Ay1が請求項に記載の第2軸に相当する。
なお、第1給電点5への給電は、同軸ケーブルの内部導体と電気的に接続している導電性のピン(以降、給電ピン)を用いて実現されればよい。給電ピンは、地板1、支持部3を貫通して、パッチパターン2の一点(つまり第1給電点5)と内部導体とを接続する。第2給電点6もまた、給電ピンを用いて実現されればよい。なお、地板1において第1給電点5と重なる位置には、給電ピンとの非接触を確保するための孔部が設けられている。また、地板1において第2給電点6と重なる位置にも、第2給電点6を形成する給電ピンとの非接触を確保するための孔部が設けられている。同軸ケーブルの内部導体と給電ピンとが電気的に接続している態様には、直接的に接続している態様だけでなく、それらの間にインピーダンス整合回路や位相調整回路が介在している態様も含まれる。
なお、本実施形態ではパッチパターン2への給電方式として導電性のピンを用いた直結給電方式を採用しているが、これに限らない。他の態様として、マイクロストリップ線路等を用いた電磁結合給電方式を採用しても良い。
<アンテナ装置100の作動>
上記の第1給電点5及び第2給電点6の設置態様は、パッチパターン2にとっては、中心C1を通る互いに直交する2つの軸Ax1、Ay1上に1つずつ給電点が配置された構成に相当する。また、パッチパターン2の第1横軸Ax1が延びる方向の長さ、第1縦軸Ay1が延びる方向の長さは何れも電気的に0.5×λ1に相当する長さに設定されている。故に、第1給電点5及び第2給電点6のそれぞれから、第1周波数であって且つ位相が90°ずれた電流を流すことによって、図5に示すように互いに直交する二つの電流をパッチパターン2上に励振させることができる。
すなわち、上記構成によれば、第1周波数の円偏波を送信させることができる。なお、電波の送信/受信には可逆性があるため、第1周波数の円偏波を送信可能であるということは、第1周波数の円偏波を受信可能であることを意味する。つまり、上記構成によれば、第1周波数の円偏波を受信することもできる。
また、上記の第1給電点5及び第2給電点6の設置態様は、サブパッチ部21にとっては、中心C2を通る互いに直交する2つの軸Ax2、Ay2上に1つずつ給電点が配置された構成に相当する。さらに、サブパッチ部21の第2横軸Ax2が延びる方向の長さ、第2縦軸Ay2が延びる方向の長さは何れも電気的に0.5×λ2に相当する長さに設定されている。故に、第1給電点5及び第2給電点6のそれぞれから、第2周波数であって且つ位相が90°ずれた電流を流すことによって、図6に示すように、互いに直交する二つの電流をサブパッチ部21上に励振させることができる。
すなわち、上記の構成によれば第2周波数の円偏波を送信させることができる。また、電波の送信/受信には可逆性があるため、第2周波数の円偏波を送信可能であるということは、第2周波数の円偏波を受信可能であることを意味する。つまり、上記構成によれば、第2周波数の円偏波を受信することもできる。
以上で述べたように本実施形態のアンテナ装置100は、第1周波数と第2周波数のそれぞれの円偏波を受信可能である。また、第1周波数と第2周波数のそれぞれの円偏波を受信するために必要となる給電点の数は2つでよい。すなわち、上記の構成によれば、2つの周波数の円偏波を受信可能なアンテナ装置において、給電点の数を抑制することができる。
図7は、上記構成の周波数毎の円偏波の軸比や利得を試験した結果を示したものである。図7中の実線は、周波数毎の軸比を表しており、破線は周波数毎の利得を表している。図7に示すように、上記の構成によれば第1周波数である1170MHzでは、2.5dBの軸比を達成できるとともに、4.4dBicの利得を実現することができる。また、第2周波数である1550MHzでは、2dBの軸比を達成できるとともに、4.3dBicの利得を実現することができる。つまり、第1周波数と第2周波数のそれぞれにおいて軸比と利得を両立させる事ができる。なお、円偏波を送信/受信するためのアンテナとしては軸比が3dB以下に抑制されていれば十分である。
図8は第1周波数での垂直面での放射指向性を試験した結果を示す図であり、図9は第2周波数での垂直面での放射指向性を試験した結果を示す図である。図8、図9に示すように第1周波数、第2周波数の何れにおいても右旋円偏波の利得を左旋円偏波の利得よりも十分に大きく設定することができる。すなわち、第1周波数の右旋円偏波を送信又は受信するためのアンテナとして十分な性能となっている。
ところで、第1周波数の右旋円偏波を送信又は受信するための他の構成(以降、比較構成)としては、第1周波数用のパッチパターンと第2周波数用のパッチパターンを積層することで、第1、第2周波数の円偏波を送受信可能なアンテナ装置を想定される。そのような比較構成では、各周波数に応じたパッチパターンを積層する必要があるため、アンテナ装置全体としての高さが高くなってしまう恐れがある。対して本実施形態のアンテナ装置100によれば、1つの平面内に第1周波数で動作する領域と、第2周波数で動作する領域が形成されているため、アンテナ装置100の高さを抑制することができる。
さらに、上記のアンテナ装置100は、パッチパターン2にスリットを設けることによって、パッチパターン2に第2周波数で励振する領域を形成する。つまり、第2周波数の円偏波の受信機能を提供するサブパッチ部21は、パッチパターン2の内部に形成される。そのため、アンテナ装置100のXY平面でのサイズを抑制することもできる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、以降で述べる種々の変形例も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。なお、前述の実施形態で述べた部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、構成の一部のみに言及している場合、他の部分については先に説明した実施形態の構成を適用することができる。
[変形例1]
上述した実施形態では第1横軸Ax1と第2縦軸Ay2との交点、及び、第1縦軸Ay1と第2横軸Ax2との交点の、それぞれに給電点を配置した構成を開示したがこれに限らない。各給電点は、各軸からずれた位置に配置されていても良い。第1給電点5は第1横軸Ax1との距離が所定の許容距離以内であり、かつ、第2縦軸Ay2との距離が許容距離以内となる位置に配置されていれば良い。また、第2給電点6は第1縦軸Ay1との距離が許容距離以内であり、かつ、第2横軸Ax2との距離が許容距離以内となる位置に配置されていれば良い。図10のAr1は第1横軸Ax1との距離が所定の許容距離以内であり、かつ、第2縦軸Ay2との距離が許容距離以内となる領域を概念的に表している。また、図10中のAr2は、第1縦軸Ay1との距離が許容距離以内であり、かつ、第2横軸Ax2との距離が許容距離以内となる領域を概念的に表している。
ここでの許容距離とは、インピーダンスの不整合に由来する軸比及び利得の劣化が所定の許容範囲内となる距離の上限値である。なお、第1縦軸Ay1や第1横軸Ax1に対する許容距離と、第2縦軸Ay2や第2横軸Ax2に対する許容距離とは異なる値に設定されていても良い。その場合、第1縦軸Ay1や第1横軸Ax1に対する許容距離は第1波長λ1に所定の比率(例えば20分の1)を乗じた値とし、第2縦軸Ay2や第2横軸Ax2に対する許容距離は第2波長λ2に所定の比率(例えば20分の1)を乗じた値とすればよい。
[変形例2]
また、他の態様として、図11に示すように、中心C1を円の中心とする半径R1の円(以降、第1円)と、中心C2を円の中心とする半径R2の円(以降、第2円)の交点に給電点を配置しても良い。半径R1は中心C1から中心C2までの長さより大きい値に設定されればよい。また、半径R2の値は、半径R1と半径R2の比が第1波長λ1と第2波長λ2の比と一致するように設定されることが好ましい。半径R1が請求項に記載の第1長さに相当し、半径R2が請求項に記載の第2長さに相当する。
以上の構成によれば、中心C1及び中心C2のそれぞれから各給電点までの距離が等しくなるので、2つの周波数でのインピーダンスを近い値となる。その結果、2つの周波数で1つのインピーダンス整合回路を共用させることができ、回路構成を簡略化することができる。なお、インピーダンスの整合が取れている状態とは、完全な整合状態に限らず、インピーダンスの不整合による損失が所定の許容範囲内となっている状態を含む。
[変形例3]
上述した実施形態等では、ひとつながりに形成されたL字状のスリットを設けることによって、サブパッチ部21を形成する態様を開示したが、サブパッチ部21を実現するためのスリットの形成態様はこれに限らない。
例えば図12に示すように、直線状のスリット41、42をサブパッチ部21の縁部に沿うように配置することで、サブパッチ部21を形成しても良い。このような構成は、L型スリット4のX軸平行部4XとY軸平行部4Yとを角部で分断した構成に相当する。スリット41やX軸平行部4Xが請求項に記載の第1スリットに相当し、スリット42やY軸平行部4Yが請求項に記載の第2スリットに相当する。
また、図13に示すように、X軸平行部4X及びY軸平行部4Yの相対的に短く設定する代わりに、その延長線上に、直線状のスリット41、42を配置することでサブパッチ部21を形成しても良い。X軸方向に直列的に並ぶスリットの合計長が電気的に0.5×λ2に相当する長さとなっていれば良い。同様に、Y軸方向に直列的に並ぶスリットの合計長が電気的に0.5×λ2に相当する長さとなっていれば良い。なお、このような構成は、0.5×λ2に設定されたX軸平行部4X及びY軸平行部4Yを有するL型スリット4の途中に、サブパッチ部21と剰余領域22とを電気的に接続する架橋部を設けることによって複数区間に分割した構成に相当する。
さらに、サブパッチ部21は、サブパッチ部21の仮想的な輪郭線に沿うように複数のスリットを断続的に配置することで実現されていても良い。その場合、サブパッチ部21の輪郭線のうち、X軸に平行な部分に沿って配置されるスリットの合計長が0.25×λ2以上となっていればよい。サブパッチ部21の輪郭線のうち、Y軸に平行な部分に沿って配置されるスリットもまた、合計長が0.25×λ2以上となっていればよい。なお、サブパッチ部21と剰余領域22とは少なくとも一箇所で電気的に接続されていればよく、図14に示すように、スリット41、スリット42がパッチパターン2の縁部と接続していても良い。
また、サブパッチ部21は、図15に示すようにコ(又はΠ)の字状のスリット(以降、コ型スリット)4Bを設けることによって形成されてもよい。当然、図15に示すコ型スリット4Bは複数区間に分割されていてもよい。また、コ型スリット4BにおいてY軸に平行な2つの部分(換言すれば左右の足)の長さは異なる値に設定されていてもよい。
なお、サブパッチ部21は必ずしも角部に配置されている必要は無い。図15に示すようにパッチパターン2の対称軸と、サブパッチ部21の対称軸が重ならない位置に形成されればよい。但し、角部に配置したほうが、パッチパターン2の縁部をサブパッチ部21の縁部として利用できる部分が長くなるため、サブパッチ部21を第2周波数で励振する領域として安定して動作させることができる。また、パッチパターン2に形成するスリットの長さも低減でき、加工の手間を抑制することができる。故に、サブパッチ部21は、角部に配置することが好ましい。
[変形例4]
以上では、パッチパターン2の形状を正方形状とする態様を開示したが、これに限らない。パッチパターン2は、互いになす角度が直角と見なすことができる角度となっている2つの軸のそれぞれに対して線対称な形状に形成されていればよい。ここでの直角と見なすことができる角度とは、90°を中心とする所定の角度範囲に含まれる角度である。ここでは60°から120°までの角度は、直角と見なす事ができるものとする。故に、正方形以外にも、円形(楕円を含む)や、正方形以外の長方形、正八角形、正六角形、正三角形なども、互いになす角度が直角と見なすことができる角度となっている2つの軸のそれぞれに対して線対称な形状に該当する。
したがって、例えばパッチパターン2は図16に示すように長方形状に形成されていても良い。ただし、パッチパターン2を長方形状に形成する場合には、長辺と短辺のそれぞれの長さは、円偏波の軸比が所定の許容範囲(例えば3dB)となるように、電気的に0.5×λ2に相当する長さと基準として定まる値に設定されているものとする。
また、パッチパターン2は、図17に示すように円形状に形成されていても良い。その場合には、円弧状のスリット(以降、円弧型スリット)4Cを配置することによって、第2波長λ2の半分の長さの直径を有する円形のサブパッチ部21を形成すればよい。円弧型スリット4Cの長さは、1周の半分以上、より好ましくは7割以上となっていることが好ましい。なお、円形は、対称軸を無数に備える形状に相当する。第1横軸Ax1や第1縦軸Ay1に相当する軸とは、円の中心を通って互いに直交する2つの線を採用すればよい。なお、円の中心を通って互いになす角度が60°以上となる2つの線を第1横軸Ax1や第1縦軸Ay1として採用しても良い。第2横軸Ax2は、第1横軸Ax1に平行であって、サブパッチ部21の中心を通る線とすればよい。第2縦軸Ay2は第1縦軸Ay1に平行であって、サブパッチ部21の中心を通る線とすればよい。
100 アンテナ装置、1 地板、2 パッチパターン、3 支持部、4 L型スリット、5 第1給電点、6 第2給電点、21 サブパッチ部、Ax1 第1横軸、Ay1 第1縦軸、Ax2 第2横軸、Ay2 第2縦軸

Claims (10)

  1. 所定の第1周波数の円偏波と、前記第1周波数よりも高い所定の第2周波数の円偏波のそれぞれを送信又は受信するためのアンテナ装置であって、
    板状の導体部材である地板(1)と、
    前記地板と所定の間隔をおいて対向するように設置された板状の導体部材であって、互いになす角度が直角と見なすことができる角度となっている2つの軸である第1軸(Ax1)と第2軸(Ay1)のそれぞれに対して線対称な形状に形成されているパッチパターン(2)と、
    給電点としての第1給電点(5)と、
    前記第1給電点とは異なる位置に設けられた給電点としての第2給電点(6)と、を備え、
    前記パッチパターンの第1軸方向の長さ及び第2軸方向の長さは、何れも電気的に前記第1周波数の電波の波長である第1波長の半分に相当する長さに設定されており、
    前記パッチパターンには、前記第1周波数の電流の伝搬は阻害しない一方、前記第2周波数の電流の伝搬を阻害する幅を有するスリット(4)が少なくとも1つ配置されており、
    前記スリットは、前記パッチパターンと相似形状であって、前記第1軸に平行な直線と前記第2軸に平行な直線のそれぞれに対して線対称な形状のサブパッチ部(21)を前記パッチパターンの縁部の一部と協働して形成するように配置されており、
    前記サブパッチ部の、前記第1軸に平行であって前記サブパッチ部の対称軸として作用する前記直線である第3軸が延びる方向の長さ、及び、前記第2軸に平行であって前記サブパッチ部の対称軸として作用する前記直線である第4軸が延びる方向の長さは、何れも電気的に前記第2周波数の電波の波長である第2波長の半分に相当する長さに設定されており、
    前記パッチパターンにおいて前記サブパッチ部以外の領域である剰余領域と前記サブパッチ部とは少なくとも1箇所で電気的に接続されており、
    前記第1給電点及び第2給電点は、前記サブパッチ部に配置されていることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 請求項1に記載のアンテナ装置であって、
    前記第1給電点は、前記サブパッチ部において、前記第1軸との距離が所定の許容距離以内であり、かつ、前記第4軸との距離が前記許容距離以内となる位置に配置されており、
    前記第2給電点は、前記サブパッチ部において、前記第2軸との距離が前記許容距離以内であり、かつ、前記第1軸に平行であって前記サブパッチ部の対称の軸として作用する直線である前記第3軸との距離が前記許容距離以内となる位置に配置されていることを特徴とするアンテナ装置。
  3. 請求項2に記載のアンテナ装置であって、
    前記第1給電点は、前記第1軸と前記第4軸とが交わる点に配置されており、前記第2給電点は、前記第2軸と前記第3軸とが交わる点に配置されていることを特徴とするアンテナ装置。
  4. 請求項1に記載のアンテナ装置であって、
    前記第1給電点は、前記第1軸と前記第2軸との交点を中心とし、かつ、所定の第1長さを半径とする円である第1円と、前記第3軸と前記第4軸との交点を中心とし、かつ、前記第1長さよりも短い所定の第2長さを半径とする円である第2円との交点のうちの何れか一方に配置されており、
    前記第2給電点は、前記第1円と前記第2円との交点のうちの他方に配置されていることを特徴とするアンテナ装置。
  5. 請求項4に記載のアンテナ装置であって、
    前記第1長さ及び前記第2長さのそれぞれは、前記第1長さと前記第2長さの比が前記第1波長と前記第2波長の比と等しくなるように設定されていることを特徴とするアンテナ装置。
  6. 請求項1から5の何れか1項に記載のアンテナ装置であって、
    前記第3軸が前記第1軸とは重ならず、且つ、前記第4軸が前記第2軸と重ならないように前記スリットは形成されていることを特徴とするアンテナ装置。
  7. 請求項1から6の何れか1項に記載のアンテナ装置であって、
    前記パッチパターンは、1辺の長さが前記第1波長の半分に相当する長さに設定された正方形状であって、
    前記パッチパターンには、前記スリットとして、前記第1軸に平行に延設されているスリットである第1スリット(4X、41)と、前記第2軸に平行に延設されているスリットである第2スリット(4Y、42)と、が設けられており、
    前記第1スリット及び前記第2スリットのそれぞれの長さは何れも前記第2波長の半分よりも短い値に設定されていることを特徴とするアンテナ装置。
  8. 請求項7に記載のアンテナ装置であって、
    前記第1スリット及び前記第2スリットのそれぞれの長さは、前記第2波長の4分の1よりも長いことを特徴とするアンテナ装置。
  9. 請求項7又は8に記載のアンテナ装置であって、
    前記スリットは、全体としてL字型であって、前記パッチパターンの1つの角部が前記サブパッチ部の1つの角部となるように配置されていることを特徴とするアンテナ装置。
  10. 請求項1から9の何れか1項に記載のアンテナ装置であって、
    前記スリットの幅は、前記第1波長の10分の1よりも小さく、かつ、前記第2波長の10分の1よりも大きい値に設定されていることを特徴とするアンテナ装置。
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