JP2018207181A - 光伝送装置および光伝送方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】落雷による偏波変動で生じるエラーを抑制する。【解決手段】光通信システム4の光伝送装置2は、第1信号光を第1ルートから受信する第1受信部と、偏波状態を示すパラメータの一定時間内の変化量であって前記第1ルートから受信した前記第1信号光の前記変化量である第1偏波変動量を検出する検出部とを備える。検出部は、第1ルートからの第1信号光の第1偏波変動量を検出し、第1偏波変動量が第1閾値を超えた場合、第2ルートの第2信号光を受信する。【選択図】図2

Description

本発明は、光伝送装置および光伝送方法に関する。
光通信システムは、送信装置から受信装置に伝送経路を介して光信号を伝送するシステムである。光信号の品質のうち偏波モード分散(Polarization Mode Dispersion)に起因する品質を監視して、運用中の伝送経路で通信障害が発生する前に、予備の伝送経路を介して光信号を伝送するシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
偏波モード分散は、信号光の各偏波の伝送速度に差異が生じる現象である。偏波モード分散は、伝送経路である光ファイバのコアに複屈折率が発生することで起きる。コアの複屈折率は、光ファイバに加わる外力(環境の温度変化や機械的な振動)によりランダムに発生する。偏波モード分散の変動は高速であり、偏波モード分散による光信号の品質変動を補償により抑制することは容易ではない。このため、運用中の伝送経路で通信障害が発生する前に、予備の伝送経路を介して光信号を伝送するシステムが提案されている。
ところで、送電線に併設した光ファイバ複合架空地線(Optical Ground Wire、以下OPGWと呼ぶ)を伝搬する光の偏波状態を検出することで、落雷や事故の発生位置を特定する技術が報告されている(例えば、特許文献2参照)。また、光通信システムの伝送速度を飛躍的に増大させる技術として、コヒーレント光通信が報告されている(例えば、特許文献3及び4参照)。
特開2013−141048号公報 特開平10−148654号公報 特開2013−162136号公報 特開2012−119759号公報
光の干渉性を利用したコヒーレント光通信は、高速通信を可能とする技術である。コヒーレント光通信では、信号光と局発光の干渉により生じた信号を検出するので、信号光の偏波状態が変動すると検出される信号(以下、検出信号と呼ぶ)も変動する。検出信号から、偏波状態の変動(以下、偏波変動と呼ぶ)の影響を除去する技術は既に開発されている。しかし偏波変動が激しい場合には、偏波変動の影響を除去することは困難である。その結果、信号光により伝達しようとする情報が、受信側の伝送装置から出力されない伝送エラーが発生する。
コヒーレント光通信は、OPGWを伝送経路として利用する光通信システムの高速化にも有益である。しかし、OPGWを伝送経路として利用する光通信システムには、OPGWを伝搬する信号光の偏波状態が落雷等により激しく変動するので伝送エラーが発生し易いという問題がある。そこで本発明は、このような問題を解決することを課題とする。
上記の問題を解決するために、一つの実施の形態では、光伝送装置は、第1信号光を第1ルートから受信する第1受信部と、偏波状態を示すパラメータの一定時間内の変化量であって前記第1ルートから受信した前記第1信号光の前記変化量である第1偏波変動量を検出する検出部と、検出された前記第1偏波変動量の絶対値が第1閾値を超えた場合に、前記第1ルートとは異なる第2ルートから第2信号光を受信する第2受信部とを有する。
一つの側面では、本発明によれば、OPGW等を伝送経路として利用する光通信システムにおいて落雷等による伝送エラーが抑制される。
図1は、実施の形態1の光伝送装置2が適用された光通信システム4の一例を示す図である。 図2は、光通信システム4における信号光6a、6bの流れを示す図である。 図3は、OPGWの一例を示す斜視図である。 図4は、OPGWにおける落雷の影響を説明する図である。 図5は、落雷による偏波面の変動の一例を示す図である。 図6は、実施の形態1の光伝送装置102が適用された光通信システムの別の例を示す図である。 図7は、構成例1の受信部20に相当する部分、構成例1の検出部22に相当する部分、および構成例1の送信部8に相当する部分を示す図である。 図8は、第1トランスポンダ24aと判定部32のハードウエア構成の一例を示す図である。 図9は、図8における信号の流れを示す図である。 図10は、第1Yケーブル34aに接続された電気光変換回路54のハードウエア構成の一例を示す図である。 図11は、図10における信号の流れを示す図である。 図12は、判定部32の不揮発性メモリ160に記録されるプログラムおよびデータファイル94を示す図である。 図13は、第1記録プログラム92aの実行に用いられる第1履歴テーブル96aの一例を示す図である。 図14は、第1判定プログラム90aの実行に用いられる閾値テーブル108の一例を示す図である。 図15は、待機プログラム66のフローチャートである。 図16は、切替えプログラム67のフローチャートである。 図17は、第1記録プログラム92aのフローチャートである。 図18は、第1判定プログラム90aのフローチャートの一例である。 図19は、第1判定プログラム90aの変形例を示す図である。 図20は、実施の形態2の判定部32の不揮発性メモリ160に記録されるプログラムおよびデータファイル94を示す図である。 図21は、第2判定プログラム90bのフローチャートの一例である。 図22は、第2判定プログラム90bのフローチャートの一例である。 図23は、実施の形態2の光伝送装置の動作の一例を示す図である。 図24は、実施の形態2の第2判定プログラム90bの変形例である。 図25は、判定部32の不揮発性メモリ160に記録されるプログラムおよびデータファイル394を示す図である。 図26は、第1フラグ109aの一例を示す図である。 図27は、監視プログラム93のフローチャートの一例である。 図28は、監視プログラム93のフローチャートの一例である。 図29は、第3判定プログラム90cのフローチャートの一例である。 図30は、判定部32の不揮発性メモリ160に記録されるプログラムおよびデータファイル494を示す図である。 図31は、実施の形態4のデータが記録された第1履歴テーブル96aの一例を示す図である。 図32は、第1調整プログラム402aの実行に使用する第2フラグ109bの一例を示す図である。 図33は、第4判定プログラム90dのフローチャートの一例である。 図34は、第1調整プログラム402aのフローチャートの一例である。 図35は、第1閾値112aを減少させる手順の一例を説明する図である。 図36は、減少させた第1閾値112aと第1偏波変動量46aの関係を示す図である。 図37は、判定部32の不揮発性メモリ160に記録されるプログラムおよびデータファイル494を示す図である。 図38は、第2調整プログラム402bのフローチャートの一例である。 図39は、第1閾値112aを増加させる手順の一例を説明する図である 図40は、増加させた第1閾値112aと第1偏波変動量46aの関係を示す図である。 図41は、実施の形態6の光伝送装置602が適用された光通信システム604の一例を示す図である。 図42は、光通信システム604における信号光6a、6bの流れを示す図である。 図43は、実施の形態6の光伝送装置1602が適用された光通信システムの別の例を示す図である 図44は、図43における信号光6a、6bの流れを示す図である。 図45は、判定部632の不揮発性メモリ160に記録されたプログラムおよびデータファイル694を示す図である。 図46は、第5判定プログラム90eのフローチャートの一例である。 図47は、実施の形態7の光伝送装置702が適用された光通信システム704の一例を示す図である。 図48は、光通信システム704における信号光6a、706bの流れを示す図である。 図49は、実施の形態7の光伝送装置1702が適用された光通信システムの別の例を示す図である。 図50は、図49における信号の流れを示す図である。 図51は、第4トランスポンダ24dのハードウエア構成の一例を示す図である。 図52は、第4トランスポンダ24dにおける信号の流れの一例を説明する図である。 図53は、判定部732の不揮発性メモリ160に記録されるプログラムおよびデータファイル794を示す図である。 図54は、第6判定プログラム90fのフローチャートの一例である。 図55は、実施の形態7の変形例を示す図である。 図56は、図55における信号の流れを示す図である。 図57は、変形例の別の例を示す図である。 図58は、図57における信号の流れを示す図である。
以下、図面にしたがって本発明の実施の形態について説明する。但し、本発明の技術的範囲はこれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。図面が異なっても同じ構造を有する部分等には同一の符号を付し、その説明を省略する。
(実施の形態1)
(A)システム
図1は、実施の形態1の光伝送装置2が適用された光通信システム4の一例を示す図である。図2は、光通信システム4における信号光6a、6bの流れを示す図である。光通信システム4は例えば、送電線網の管理に用いられる。
光通信システム4は、光伝送装置2(図1参照)を有する。光伝送装置2は、受信部20と検出部22とを有する。
光通信システム4は更に、光伝送装置3を有する。光伝送装置3は、送信部8を有する。送信部8は、光伝送装置2に信号光6a、6b(図2参照)を送信する。
光通信システム4は更に、光伝送装置2と光伝送装置3とを接続する第1ルート10aを有する。光通信システム4は更に、光伝送装置2と光伝送装置3とを接続する第1ルート10aとは異なる第2ルート10bを有する。
光伝送装置3の送信部8は、ある情報(以下、伝送情報と呼ぶ)を伝達するための第1信号光6aを、第1ルート10aを介して光伝送装置2に送信する。送信部8は更に、第1信号光6aを送信しながら、この伝送情報(すなわち、第1信号光6aの伝送情報)を伝達するための第2信号光6bを、第2ルート10bを介して光伝送装置2に送信する。すなわち、光通信システム4は、冗長化されている。第1信号光6aおよび第2信号光6bは例えば、伝送情報の伝達のために位相が変調された光である。第1信号光6aおよび第2信号光6bは、周波数が変調された光であってもよい。
第1ルート10aおよび第2ルート10bの長さは例えば、10〜100kmである。第1ルート10aおよび第2ルート10bの間隔は例えば、光伝送装置2、3の近傍を除けば10〜70kmである。すなわち、第2ルート10bは両端を除けば、第1ルート10aから十分離れている。
第1ルート10aは、例えばOPGWを通るルートである。第2ルート10bは例えば、第1ルート10aのOPGWとは異なるOPGWを通るルートである。OPGWは、高圧送電線12を雷の直撃から保護するための避雷用アース線(架空地線)の一種である。OPGWは例えば、支持鉄塔15により支えられた高圧送電線12の上方に架け渡される。
図3は、OPGWの一例を示す斜視図である。OPGWは例えば、光ファイバ14、光ファイバ14が内側を貫通する管16(例えば、アルミ管)、および旋回しながら管16に巻き付いた複数の導線(導電性の配線)18とを有する。
第1ルート10aは例えば、旋回しながら延在する導線18が巻き付いた領域19(管16の外表面に囲われた領域)を貫通する光ファイバ14を通る。図3に示す例では、光ファイバ14は1本であるが、OPGW内部の空洞を通る光ファイバは複数であってもよい。
第2ルート10bは例えば、第1ルート10aのOPGWとは異なるOPGWを貫通する光ファイバを通るルートである。すなわち、第2ルート10bは、第1ルート10aが通る領域19の外側を通るルートである。
―OPGWにおける落雷の影響―
図4は、OPGWにおける落雷の影響を説明する図である。送電線の近くで落雷があると、OPGWは落雷による電磁波に曝される。するとOPGWの導線18には、螺線状の電流36(図4参照)が流れる。この電流36により、OPGWの外側にはOPGWを周回する外部磁界38が発生し、OPGWの内側にはOPGWを貫通する内部磁界40が発生する。この内部磁界40によるファラデー効果により、光ファイバ14を伝搬する信号光の偏波面の状態が激しく変動する。偏波面は、電界の振動の向きと電磁波の伝搬方向とを含む面である。
図5は、落雷による偏波面の変動の一例を示す図である。縦軸は、偏波変動量の絶対値である。偏波変動量の物理的意味については、後述する。横軸は、落雷地点とOPGWの距離(最短距離)である。横軸および縦軸は、線形軸である。
図5に示すように偏波変動量の絶対値は、落雷地点とOPGWの距離が短くなるに従って急激に増加する。このため、信号光(例えば、第1信号光6a)が伝搬するOPGWの近くに落雷があると、受信した信号光をデータ(すなわち、伝送情報)に変換できないエラーが光伝送装置2で発生する。
上述した様に、第1信号光6aは、位相または周波数が変調された光(以下、コヒーレント変調光と呼ぶ)である。この様な信号光の復調には、信号光と局発光を干渉させるホモダイン検波またはヘテロダイン検波が用いられる。
信号光の偏波面が変動すると、信号光と局発光との干渉光の振幅が変動する。このため、コヒーレント変調光の復調では、干渉光の振幅から偏波面の変動の影響が除去した信号が検出される。しかし、偏波面の変動が激しい場合には、偏波面の変動の影響の除去が困難になる。その結果、伝送エラーが発生する。
(B)光伝送装置
(1)構成および動作
(1−1)構成例1
光伝送装置2の受信部20(図2参照)は、伝送情報を伝達するための第1信号光6aを第1ルート10aから受信しながら、第1信号光6aの伝送情報と同じ情報を伝達するための第2信号光6bを第1ルートとは異なる第2ルートから受信する。
検出部22は、第1ルート10aからの光(例えば、第1信号光6a)の偏波変動量である第1偏波変動量を検出する。偏波変動量は、光の偏波状態を示すパラメータの一定時間内の変化量である。
受信部20は、検出部22が検出した第1偏波変動量を監視して、第1偏波変動量の絶対値が第1閾値を超える前は第1信号光6aにより伝達される伝送情報42を出力する。受信部20は、第1偏波変動量の絶対値が第1閾値を超えた後は、第2信号光6bにより伝達される伝送情報42を出力する。
「光の偏波状態を示すパラメータ」とは例えば、信号光と局発光(光伝送装置2で生成されるレーザ光)との干渉により生じる電磁波(すなわち、干渉光)の偏波面の回転速度である。「一定時間内の変化量」とは、ある時刻におけるパラメータの値X0と一定時間経過後のパラメータの値X1の差分(=X1-X0)である。
「一定時間」は例えば、信号光(例えば、第1信号光6a)の変調周期(例えば、25ns)より十分長く、落雷の継続時間(例えば、10μs〜100ms)より短い時間である。「一定時間」は例えば、100ns以上10μs以下である。
第1閾値は、受信部20による第1信号光6aの伝送情報42への変換が可能な偏波変動の大きさである。第1閾値は例えば、単位時間当たりの値に換算した場合、1〜40krad/secである。
以上のように、光伝送装置2は、第1ルート10aからの光の偏波変動量を監視して偏波変動量が第1閾値を超えた場合、第1ルート10aの信号光から得られる伝送情報42に替えて、第2ルート10bの信号光から得られる伝送情報42を出力する。
すなわち光伝送装置2は、落雷による伝送エラーが発生する前に、第1ルート10aからの伝送情報42の出力を停止し、例えば雷から十分に離れた第2ルート10bからの伝送情報42の出力を開始する。従って光伝送装置2によれば、落雷による伝送エラーが抑制される。
(1−2)構成例2
図6は、実施の形態1の光伝送装置102が適用された光通信システムの別の例を示す図である。光通信システム104によれば、双方向通信が可能になる。
図6中の太い実線または太い破線で示された信号線は、光線路(例えば、光導波路や光ファイバ)を示す(後述する図43等についても同様)。図6中の細い実線または細い破線で示された信号線は、電気線路(例えば、電気配線)を示す(後述する図43等についても同様)。
光通信システム104は、光伝送装置102、別の光伝送装置103、および第1ルート10a〜第4ルート10dを有する。光伝送装置102は、構成例1(図1参照)の光伝送装置2に相当する。光伝送装置103は、構成例1の光伝送装置3に相当する。
−光伝送装置−
光伝送装置102は、第1トランスポンダ24a、第2トランスポンダ24b、判定部32、第1Yケーブル34a、および第2Yケーブル34bを有する。
光伝送装置103は、光伝送装置102と実質的に同じ構造を有する。更に光伝送装置103は、光伝送装置102と実質的に同じ動作をするように構成されている。
従って、光伝送装置103の説明は省略または簡単にする。
(1−2−1)トランスポンダ
第1トランスポンダ24aは、第1受信部26a、第1送信部28a、および第1検出部30aを有する。同様に、第2トランスポンダ24bは、第2受信部26b、第2送信部28b、および第2検出部30bを有する。
第1受信部26aと第2受信部26bは、実質的に同じ構造と機能とを有する。同様に第1送信部28aと第2送信部28bは、実質的に同じ構造と機能とを有する。更に第1検出部30aと第2検出部30bは、実質的に同じ構造と機能とを有する。
(1−2−2)判定部
判定部32は、第1信号光6aの第1偏波変動量46aに基づいた判定を行う。判定部32は更に、この判定の結果に基づいて、第1受信部26aと第2受信部26bとを制御する。
(1−2−3)Yケーブル
第1Yケーブル34aは、ルータやL2スイッチ等の通信機器(図示せず)に接続された第1ポートP1を有する。第1Yケーブル34aは更に、第1受信部26aに接続された第2ポートP2と第2受信部26bに接続された第3ポートP3とを有する。
第2Yケーブル34bは、ルータやL2スイッチ等の通信機器(図示せず)に接続された第1ポートP1を有する。第2Yケーブル34bは更に、第1送信部28aに接続された第2ポートP2と第2送信部28bに接続された第3ポートP3とを有する。
第1Yケーブル34aは、第2ポートP2に入射した信号光を第1ポートP1から出射する。第1Yケーブル34aは更に、第3ポートP3に入射した信号光を第1ポートP1から出射する。第2Yケーブル34bは、第1ポートP1に入射した信号光を分割して、第2ポートP2と第3ポートP3から出射する。
第1Yケーブル34aおよび第2Yケーブル34bは例えば、方向性結合器を有する光カプラまたは平面導波路を有するY分岐器である。
(1−2−4)ルート
第1ルート10aは、光伝送装置103の第1送信部28aと光伝送装置102の第1受信部26aとを接続する。第2ルート10bは、光伝送装置103の第2送信部28bと光伝送装置102の第2受信部26bとを接続する。
第3ルート10cは、光伝送装置102の第1送信部28aと光伝送装置103の第1受信部26aとを接続する。第4ルート10dは、光伝送装置102の第2送信部28bと光伝送装置103の第2受信部26bとを接続する。
第3ルート10cは、第1ルート10aに沿って延在するルートである。第1ルート10aと第3ルート10cは例えば、2本の光ファイバを含むOPGW(以下、2芯OPGWと呼ぶ)を貫通する。すなわち第1ルート10aは、2芯OPGWの一方の光ファイバを通るルートである。第3ルート10cは、第1ルート10aが貫通する2芯OPGWの他方の光ファイバを通るルートである。
同様に、第4ルート10dは、第2ルート10bに沿って延在するルートである。第2ルート10bは、2芯OPGWの一方の光ファイバを通るルートである。第4ルート10dは、第2ルート10bが貫通する2芯OPGWの他方の光ファイバを通るルートである。
構成例1(図1参照)の受信部20は例えば、光伝送装置102の第1受信部26a、光伝送装置102の第2受信部26b、光伝送装置102の第1Yケーブル34a、および光伝送装置102の判定部32を含むブロックである。
構成例1(図1参照)の検出部22は例えば、光伝送装置102の第1検出部30aを含むブロックである。構成例1の検出部22は、光伝送装置102の第2検出部30bを含んでもよい。なお、後述する実施の形態3の検出部22は、第1検出部30aおよび第2検出部30bの両方を含むブロックである。
構成例1(図1参照)の送信部8は例えば、光伝送装置103の第1送信部28a、光伝送装置103の第2送信部28b、および光伝送装置103の第2Yケーブル34bを含むブロックである。
(1−2−5)動作
図7は、構成例1の受信部20に相当する部分、構成例1の検出部22に相当する部分、および構成例1の送信部8に相当する部分を示す図である。図7には、信号の流れが示されている。
光伝送装置103の第2Yケーブル34bは、通信機器(図示せず)から受信した信号光106を分割して、光伝送装置103の第1送信部28aと第2送信部28bとに送出する。信号光106は例えば、伝送情報42を伝達するために強度が変調された光である。
光伝送装置103の第1送信部28aは、受信した信号光106を第1信号光6aに変換して、光伝送装置102の第1受信部26aに送信する。同様に、光伝送装置103の第2送信部28bは、受信した信号光106を第2信号光6bに変換して、光伝送装置102の第2受信部26bに送信する。
光伝送装置102の第1受信部26aは、受信した第1信号光6aを電気信号(以下、第1電気信号と呼ぶ)に変換する。第1受信部26aは更に、第1電気信号から伝送情報42を再生(すなわち、信号光の復調および復号化)する。
第1検出部30aは、第1受信部26aからデータ44を取得する。データ44は、第1電気信号から伝送情報42を再生する過程で得られる。第1検出部30aは、データ44に基づいて第1信号光6aの第1偏波変動量46aを導出(すなわち、検出)する。第1検出部30aは、導出した第1偏波変動量46aを判定部32に送出する。
光伝送装置102の第2受信部26bは、受信した第2信号光6bを電気信号(以下、第2電気信号と呼ぶ)に変換する。第2受信部26bは更に、第2電気信号から伝送情報42を再生する。第2受信部26bが再生する伝送情報42は、第1受信部26aが再生する伝送情報42と同じ情報である。
判定部32は、受信した第1偏波変動量46aの絶対値が第1閾値を超えるか否か判定する。すなわち判定部32は、第1ルート10aからの第1信号光6aの偏波状態の変動量46aを監視する。
判定部32は、受信した第1偏波変動量46aの絶対値が第1閾値を超えたと判定すると、例えば第1検出部30aを介して、第1受信部26aに第1コマンド48aを送信する。判定部32は更に、第2検出部30bを介して、第2受信部26bに第2コマンド48bを送信する。第1コマンド48aは、伝送情報42の出力を禁止するためのコマンドである。第2コマンド48bは、伝送情報42の出力を開始させるためのコマンドである。
第1受信部26aは、第1コマンド48aを受信するまでは第1信号光6aから再生した伝送情報42を、第1Yケーブル34aを介して出力する。第1受信部26aは、第1コマンド48aを受信すると、伝送情報42の出力を停止する。第2受信部26bは、第2コマンド48bを受信するまでは、再生した伝送情報42を出力しない。第2受信部26bは、第2コマンド48bを受信した後は、第1Yケーブル34aを介して伝送情報42を出力する。
すなわち、光伝送装置102のうち受信部20(図1参照)に相当する部分は、第1検出部30aが検出した第1偏波変動量46aを監視して、第1偏波変動量46aの絶対値が第1閾値を超える前は、第1受信部26aが再生した伝送情報42を出力する。更に、光伝送装置102のうち受信部20に相当する部分は、第1偏波変動量46aの絶対値が第1閾値を超えた後に、第2受信部26bが再生した伝送情報42を出力する。
第1受信部26aは例えば、強度変調された信号光により伝送情報42を出力する。第2受信部26bについても同様である。
(2)ハードウエア
図8は、第1トランスポンダ24aと判定部32のハードウエア構成の一例を示す図である。図9は、図8における信号の流れを示す図である。
第1トランスポンダ24aは、デジタルコヒーレント光伝送のためのトランスポンダである。デジタルコヒーレント光伝送は、電気信号を同相成分と直交成分に分離してベースバンドで信号処理を行うデジタル信号処理(Digital Signal Processing)をコヒーレント光通信に応用した技術である。第1トランスポンダ24aと第2トランスポンダ24bは、実質的に同じ構造と機能とを有する。従って、第2トランスポンダ24bの説明は省略する。
(2−1)第1トランスポンダ
第1トランスポンダ24aは例えば、偏波多重QPSK(Dual Polarization Quadrature Phase-Shift Keying)に従って変調された信号光を送信および受信するように構成されている。
第1トランスポンダ24aは例えば、DSP(Digital Signal Processor)チップ50、第1ルート10aに接続された光電気変換回路52、および第1Yケーブル34a(図6参照)に接続された電気光変換回路54を有する。
DSPチップ50は、デジタルコヒーレント光伝送の信号処理に特化したマイクロプロセッサである。DSPチップ50は、ハードウエアである。光電気変換回路52は一端が第1ルート10aに接続され、他端がDSPチップ50に接続されている。電気光変換回路54は一端が第1Yケーブル34aに接続され、他端がDSPチップ50に接続されている。
第1トランスポンダ24aは更に、第2Yケーブル34b(図6参照)に接続された光電気変換回路152、および第3ルート10cに接続された電気光変換回路154を有する。光電気変換回路152は一端が第2Yケーブル34bに接続され、他端がDSPチップ50に接続されている。電気光変換回路154は一端が第3ルート10cに接続され、他端がDSPチップ50に接続されている。
第1トランスポンダ24aは更に、CPU(Central Processing Unit)56a(以下、第1CPUと呼ぶ)、メモリ58、不揮発性メモリ60、第1インターフェイス回路62a、第2インターフェイス回路62b、およびバス64を有する。バス64には、第1CPU56a、DSPチップ50、メモリ58、不揮発性メモリ60、第1インターフェイス回路62a、および第2インターフェイス回路62bが接続されている。
メモリ58は例えば、RAM(Random Access Memory)である(後述するメモリ158等についても同様)。不揮発性メモリ60は例えば、フラッシュメモリである(後述する不揮発性メモリ160等についても同様)。
ソフトウエアを実行する第1CPU56aは、ハードウエアである。後述する第2CPU56bについても、同様である。
(2−2−1)第1ルートに接続された光電気変換回路
第1ルート10aに接続された光電気変換回路52は、受信した光(例えば、第1信号光6a)を第1電気信号68a(図9参照)と第2電気信号68bとに変換する装置である。光電気変換回路52は例えば、偏波多重QPSKの受信機(例えば、特許文献3参照)である。光電気変換回路52は例えば、ホモダイン検波を行う回路である。
従って、光電気変換回路52は、局発光の光源(例えば、半導体レーザ)を有する。局発光の周波数は例えば、第1信号光6aおよび第2信号光6bの周波数と略同じ周波数である。
第1電気信号68aは、受信された光のうちの第1方向に偏光した成分(以下、X偏波と呼ぶ)の位相に対応する信号である。第1電気信号68aは例えば、X偏波の同相成分に対応する電気信号(所謂、Iチャネル)とX偏波の直交成分に対応する電気信号(所謂、Qチャネル)とを有する並列信号である。位相の基準は、局発光(レーザ光)の位相である(以下、同様)。
第2電気信号68bは、受信された光のうちの第1方向に直交する第2方向に偏光した成分(以下、Y偏波と呼ぶ)の位相に対応する信号である。第2電気信号68bは例えば、Y偏波の同相成分(所謂、Iチャネル)に対応する電気信号とY偏波の直交成分(所謂、Qチャネル)に対応する電気信号とを有する並列信号である。
(2−2−2)第1Yケーブルに接続された電気光変換回路
第1Yケーブル34aに接続された電気光変換回路54は、DSPチップ50からの電気信号70a(図9参照)を強度変調された信号光72aに変換する回路である。
図10は、第1Yケーブル34aに接続された電気光変換回路54のハードウエア構成の一例を示す図である。図11は、図10における信号の流れを示す図である。電気光変換回路54は、レーザ・ドライバー76と半導体レーザ78とを有す。
レーザ・ドライバー76は、DSPチップ50からの電気信号70a(図11参照)に応答して、半導体レーザ78に駆動電流を供給する。半導体レーザ78は、駆動電流に応答して強度変調された信号光72aを生成する。生成された信号光72aは、光線路を介して第1Yケーブル34aに送出される。信号光72aは、伝送情報42(図7参照)を伝達するための信号光である。
レーザ・ドライバー76は、第1CPU56aからの第1制御信号80aに応答して、レーザ・ドライバー76の駆動を停止する。レーザ・ドライバー76は、第1CPU56aからの第2制御信号80bに応答して、半導体レーザ78の駆動を開始する。
第1制御信号80aは、第2インターフェイス回路62bを介してレーザ・ドライバー76に送られる。第2制御信号80bについても、同様である。
(2−2−3)第2Yケーブルに接続された光電気変換回路
第2Yケーブル34bに接続された光電気変換回路152は、強度変調された信号光72b(図9参照)を電気信号70bに変換する装置である。信号光72bは、通信機器(図示せず)からの信号光である。信号光72bは例えば、光伝送装置103(図7参照)における信号光106に相当する。
(2−2−4)第3ルートに接続された電気光変換回路
第3ルート10cに接続された電気光変換回路154は、DSPチップ50からの第3電気信号68cと第4電気信号68dを、X偏波の位相とY偏波の位相とが変調されたコヒーレント変調光74(以下、送信光と呼ぶ)に変換する。電気光変換回路154は例えば、偏波多重QPSKの変調器(所謂、IQ変調器)である(例えば、特許文献4参照)。
第3電気信号68cは例えば、送信光74のX偏波の同相成分に対応する電気信号と、送信光74のX偏波の直交成分に対応する電気信号とを有する並列信号である。第4電気信号68dは例えば、送信光74のY偏波の同相成分に対応する電気信号と、送信光74のY偏波の直交成分に対応する電気信号とを有する並列信号である。
送信光74例えば、光伝送装置103(図7参照)における第1信号光6a(または、第2信号光6b)に相当する。
(2−2−5)DSPチップ
DSPチップ50は図9に示すように、デジタル信号処理部82、誤り訂正部84、フレーム処理部86、および偏波検出部88を有する集積回路である。
デジタル信号処理部82は、光電気変換回路52からの第1電気信号68aおよび第2電気信号68bをデータ(パラレルなビット列)に変換して、誤り訂正部84に送出する。デジタル信号処理部82は、第1電気信号68aおよび第2電気信号68bをデータに変換する過程で、信号光(例えば、第1信号光6a)のX偏波の位相とY偏波の位相を算出する。
誤り訂正部84はデジタル信号処理部82からのデータの誤りを訂正して、フレーム処理部86に送出する。フレーム処理部86は誤りを訂正されたデータを、シリアル化して電気信号70aを生成する。
フレーム処理部86は更に、光電気変換回路152からのシリアルな電気信号70bをデータ(パラレルなビット列)に変換して、誤り訂正部84に供給する。
誤り訂正部84はフレーム処理部86からのデータの誤りを訂正して、デジタル信号処理部82に供給する。デジタル信号処理部82は誤りを訂正されたデータから、第3電気信号68cと第4電気信号68dを生成する。デジタル信号処理部82は生成した第3電気信号68cと第4電気信号68dを、電気光変換回路154に供給する。
偏波検出部88は、デジタル信号処理部82から信号光(例えば、第1信号光6a)のX偏波の位相を取得する。偏波検出部88は更に、デジタル信号処理部82から信号光(例えば、第1信号光6a)のY偏波の位相を取得する。偏波検出部88は、X偏波の位相とY偏波の位相に基づいて、信号光(例えば、第1信号光6a)の偏波変動量(例えば、第1偏波変動量46a)を導出する。偏波検出部88は、導出した偏波変動量46aを第1インターフェイス回路62a(図8参照)を介して、判定部32に送出する。
(2−2)判定部
判定部32は、CPU56b(以下、第2CPUと呼ぶ)、メモリ158、不揮発性メモリ160、第3インターフェイス回路62c、およびバス164を有する。バス164には、第2CPU56b、メモリ158、不揮発性メモリ160および第3インターフェイス回路62cが接続される。
光伝送装置102(図6参照)の第1受信部26aは、光伝送装置102の第1トランスポンダ24aのうちの光電気変換回路52、DSPチップ50、電気光変換回路54、第1CPU56a、およびメモリ58により実現される。
光伝送装置102の第2受信部26bは、光伝送装置102の第2トランスポンダ24bのうちの光電気変換回路52、DSPチップ50、電気光変換回路54、第1CPU56a、およびメモリ58により実現される。
光伝送装置102の判定部32は、光伝送装置102のうちの第2CPU56bとメモリ158とにより実現される。
光伝送装置102の第1検出部30aは、光伝送装置102の第1トランスポンダ24aのうちのDSPチップ50(特に、偏波検出部88)により実現される。
光伝送装置102の第2検出部30bは、光伝送装置102の第2トランスポンダ24bのうちのDSPチップ50(特に、偏波検出部88)により実現される。
光伝送装置103の第1送信部28aは、光伝送装置103の第1トランスポンダ24aのうちの光電気変換回路152、DSPチップ50、および電気光変換回路154とにより実現される。
光伝送装置103の第2送信部28bは、光伝送装置103の第2トランスポンダ24bのうちの光電気変換回路152、DSPチップ50、および電気光変換回路154により実現される。
(3)ソフトウエア
(3−1)プログラムおよびデータ
図8に示すように、第1トランスポンダ24aの不揮発性メモリ60には、待機プログラム66と切替えプログラム67とが記録されている。第2トランスポンダ24bの不揮発性メモリ60についても同様である。
待機プログラム66による処理は、一旦始まるとエンドレスに続く処理である。不揮発性メモリ60には、このようなエンドレスな処理を強制的に終了させるためのプログラム(以下、終了プログラムと呼ぶ)が記録されてもよい(実施の形態2〜7についても同様)。終了プログラムによる強制終了は、割り込み処理である。
図12は、判定部32の不揮発性メモリ160に記録されるプログラムおよびデータファイル94を示す図である。図12に示すように、不揮発性メモリ160には、第1判定プログラム90aと第1記録プログラム92aとが記録される。不揮発性メモリ160には更に、第1履歴テーブル96aと閾値テーブル108とが記録される。
不揮発性メモリ160には、閾値テーブル108に記録されたデータを変更するため割込みプログラム(以下、変更プログラムと呼ぶ)が記録されていてもよい。変更プログラムによる処理は、第1判定プログラム90aに対する割り込み処理である。変更プログラムによる処理は、閾値テーブル108に記録されたデータを、入力装置(例えば、キーボード等)から入力されるデータに変更する処理である。
不揮発性メモリ160には、第2CPU56bが実行するプログラムを強制的に終了させるための終了プログラムが記録されてもよい(実施の形態2〜7についても同様)。
(3−1−1)第1履歴テーブ
図13は、第1記録プログラム92aの実行に用いられる第1履歴テーブル96aの一例を示す図である。図13に記載された"N"(最後の列の1行目参照)は、0以外の整数である。
第1履歴テーブル96aの1行目の各セルのデータは、2行目以降の各セルに記録されるデータの内容を示している。1行目は省略されてもよい。
第1履歴テーブル96aの1列目の各セルには判定開始日時(実施の形態4参照)が記録される。第1履歴テーブル96aの2列目の各セルには判定終了日時(実施の形態4参照)が記録される。実施の形態1では、1列目および2列目は使用されない。従って1列目および2列目は、省略されてもよい。
3列目以降の奇数番目の列のセルは、第1検出部30aが第1偏波変動量46aを検出した日時(以下、検出日時と呼ぶ)を記録するためのセルである。4列目以降の偶数番目の列のセルは、第1検出部30aが検出した第1偏波変動量46aを記録するためのセルである。
(3−1−2)閾値テーブル
図14は、第1判定プログラム90aの実行に用いられる閾値テーブル108の一例を示す図である。閾値テーブル108の1行目の各セルには、2行目の各セルに記録されるデータの内容が記録されている。
閾値テーブル108の2行目1列のセルには、第1閾値112a(例えば、40 krad/sec)が記録されている。閾値テーブル108の2行目2列のセルには、第2閾値112b(例えば、10 krad/sec)が記録されている。閾値テーブル108の2行目3列のセルには、第3閾値112c(例えば、40 krad/sec)が記録されている。閾値テーブル108の2行目4列のセルには、第4閾値112d(例えば、20 krad/sec)が記録されている。
図14の第1閾値112a〜第4閾値112dの値は一例である。第2閾値112bは、実施の形態2で利用される。第3閾値は、実施の形態3で利用される。第4閾値112dは、実施の形態1の変形例で利用される。従って、閾値テーブル108の第2〜4列は省略されてもよい。
(3−2)処理
(3−2−1)待機処理(待機プログラム66による処理)
第1CPU56a(第1及び第2トランスポンダ24a、24b夫々のCPU)は、不揮発性メモリ60(図8参照)から待機プログラム66と切替えプログラム67とを読み出して実行する。第1CPU56aは、待機プログラム66と切替えプログラム67とを並行して実行する。第1CPU56aは、マルチタスク機能を有するCPUである。
図15は、待機プログラム66のフローチャートである。待機プログラム66は、メイン処理のプログラムである。
第1CPU56aは起動されると、待機プログラム66を実行する。第1CPU56aは先ず、終了プログラム等による割り込み処理を許可する(ステップS2)。ステップS2の後、第1CPU56aは待機する。
待機プログラム66は、第1受信部26a(図6参照)および第2受信部26b夫々により実行される。換言するならば、待機プログラム66は、第1受信部26aおよび第2受信部26bを含む受信部20(図1参照)により実行される。
第1CPU56aは、待機プログラム66の実行中に終了プログラムの実行が要求されると、待機プログラム66の実行を中断する。その後、第1CPU56aは終了プログラムを実行する。終了プログラムの実行により、待機プログラム66は終了する。終了プログラムは、割り込み処理のためのプログラム(以下、割り込みプログラムと呼ぶ)である。
終了プログラムの実行を要求するコマンドは例えば、第1トランスポンダ24aに接続された入力装置(例えば、キーボード等)から入力される。他のプログラムの終了プログラムについても、同様である。
(3−2−2)切替え処理(切替えプログラム67による処理)
図16は、切替えプログラム67のフローチャートである。切替えプログラム67は、割り込みプログラムである。
第1CPU56aは、第1インターフェイス回路62a(図9参照)を介して第1コマンド48a(または、第2コマンド48b)を受信すると、待機プログラム66の実行を中断して切替えプログラム67を実行する。第1コマンド48aおよび第2コマンド48bは、「(1−2−5)動作」で説明したコマンドである。
−ステップS102−
第1CPU56aは先ず、受信したコマンドが第1コマンド48aであるか否か判定する。
−ステップS104−
第1CPU56aは、受信したコマンドが第1コマンド48aである場合、第2インターフェイス回路62bを介して第1制御信号80aを電気光変換回路54に送出する。その後、第1CPU56aは、切替えプログラム67の実行を終了する。第1制御信号80aは、「(2−2−2)第1Yケーブルに接続された電気光変換回路」で説明した信号である。第2制御信号80bについても同様である。
−ステップS106−
第1CPU56aは、受信したコマンドが第1コマンド48aでない場合、受信したコマンドが第2コマンド48bであるか否か判定する。受信したコマンドが第2コマンド48bでない場合、第1CPU56aは切替えプログラム67の実行を終了する。
−ステップS108−
第1CPU56aは、受信したコマンドが第2コマンド48bである場合、第2インターフェイス回路62bを介して第2制御信号80bを電気光変換回路54に送出する。
その後、第1CPU56aは、切替えプログラム67の実行を終了する。第1CPU56aは、切替えプログラム67が終了すると、待機プログラム66を再開する。
図16に示す例では、ステップS102〜S104は、ステップS106〜S108の前に実行される。しかし、ステップS102〜S104は、ステップS106〜S108の後に実行されてもよい。
切替えプログラム67は、第1受信部26a(図6参照)および第2受信部26b夫々により実行される。換言するならば、切替えプログラム67は、受信部20(図1参照)により実行される。
(3−2−3)第1記録処理(第1記録プログラム92aによる処理)
第2CPU56bは、不揮発性メモリ160(図12参照)から第1記録プログラム92aと第1判定プログラム90aとを読み出して実行する。第2CPU56bは、第1記録プログラム92aと第1判定プログラム90aとを並行して実行する。第2CPU56bは、マルチタスク機能を有するCPUである。
図17は、第1記録プログラム92aのフローチャートである。第1記録プログラム92aは、第1偏波変動量46aの記録のためのプログラムである。
−ステップS202−
第2CPU56bは起動されると、第1記録プログラム92aを実行する。第2CPU56bは先ず、終了プログラム等による割り込み処理を許可する。
−ステップS204−
ステップS202の後、第2CPU56bは、DSPチップ50から新たな第1偏波変動量46a(または最初の第1偏波変動量46a、以下同様)を受信したか否か判定する。第1偏波変動量46a(図7参照)は、第3インターフェイス回路62cを介して受信される。第2CPU56bは、新たな第1偏波変動量46aを受信していないと判定した場合には、ステップS204を再度実行する。
第2CPU56bは、新たな第1偏波変動量46aを受信したと判定した場合には、ステップS206に進む。
−ステップS206−
第2CPU56bは、第1履歴テーブル96a(図13参照)に新たな第1偏波変動量46aを受信した日時と新たな第1偏波変動量46aとを記録する。その後、第2CPU56bは、ステップS204に戻る。
第1履歴テーブル96aの2行目以降の各セルの初期値はヌルである。ステップS204では例えば、検出日時のためのセル98に、第1偏波変動量46aを受信した日時(以下、受信日時と呼ぶ)が記録される。ステップS204では更に、受信日時を記録したセル98の次のセル100に、第1偏波変動量46aが記録される。
受信日時は例えば、各行の左側から右側に向かって順次記録される。ある行において検出日時のためのセル全てにデータが記録された場合、新たに受信される受信日時は次の行の3列目に記録される。第1偏波変動量46aについても同様である。但し第2CPU56bは、一定のタイミングで記録中の行を改行してもよい(実施の形態4参照)。
第1記録プログラム92aによれば、DSPチップ50により検出された第1信号光6aの第1偏波変動量46aとその検出日時が漏れなく、第1履歴テーブル96aに記録される。第1記録プログラム92aは、判定部32により実行される。換言するならば、第1記録プログラム92aは、判定部32を含む受信部20により実行される。
(3−2−4)第1判定処理(第1判定プログラム90aによる処理)
図18は、第1判定プログラム90aのフローチャートの一例である。
−ステップS302−
第2CPU56bは起動されると、第1判定プログラム90a(図18参照)を実行する。第2CPU56bは先ず、終了プログラム等による割り込み処理を許可する。
−ステップS304−
ステップS302の後、第2CPU56bは第1トランスポンダ24aに第2コマンド48bを送出する。第2CPU56bは、第2トランスポンダ24bに第1コマンド48aを送出する。
第1トランスポンダ24aは、第2コマンド48bに応答して伝送情報42の出力を開始する。一方、第2トランスポンダ24bは、第1コマンド48aに応答して伝送情報42を出力しない。
ステップS304により、第1トランスポンダ24aおよび第2コマンド48bは初期化される。第1トランスポンダ24aの初期化は、第1トランスポンダ24a自身により行われてもよい。同様に、第2トランスポンダ24bの初期化は、第2トランスポンダ24b自身により行われてもよい。この場合、ステップS304は省略される。
−ステップS306−
ステップS304の後、第2CPU56bは、第1履歴テーブル96a(図13参照)に記録された最新の第1偏波変動量46aの絶対値が閾値テーブル108に記録された第1閾値112aより大きいか否か判定する。最新の第1偏波変動量46aは、第1履歴テーブル96aに最後に記録された第1偏波変動量46aを意味する。
第2CPU56bは、第1偏波変動量46aの絶対値が第1閾値112aを超えていないと判定した場合には、ステップS306を再度実行する。
最新の第1偏波変動量46aは、第1履歴テーブル96aに記録された検出日時に基づいて検出される。第2CPU56bが第1判定プログラム90aを実行している間も、第1履歴テーブル96aには新しい第1偏波変動量46aとその検出日時が記録される。第2CPU56bがステップS306を繰り返す周期は、第1偏波変動量46aとその検出日時が記録される周期より短いことが好ましい(後述するステップS408についても同様)。
−ステップS308−
第2CPU56bは、最新の第1偏波変動量46aの絶対値が第1閾値112aを超えていると判定した場合には、伝送情報42を出力させるトランスポンダを第1トランスポンダ24aから第2トランスポンダ24bに切り替える。
具体的には例えば、第2CPU56bは、第1トランスポンダ24aに第1コマンド48aを送信と共に、第2トランスポンダ24bに第2コマンド48bを送信する。ステップS308の後、第2CPU56bは第1判定処理を終了する。
第1判定プログラム90aは、判定部32(図7参照)により実行される。換言するならば、第1判定プログラム90aは、判定部32を含む受信部20(図1参照)により実行される。
(4)光伝送方法
以上のように、実施の形態1の光伝送装置2は、伝送情報42を伝達するための第1信号光6aを第1ルート10aから受信しながら、伝送情報42を伝達するための第2信号光6bを第1ルート10aとは異なる第2ルート10bから受信する。
光伝送装置2は、偏波状態を示すパラメータの一定時間内の変化量であって第1ルート10aからの光の上記変化量である第1偏波変動量46aを監視する。そして光伝送装置2は、第1偏波変動量46aの絶対値が第1閾値112aを超える前は、第1信号光6aにより伝達された伝送情報42を出力する。光伝送装置2は更に、第1偏波変動量46aの絶対値が第1閾値112aを超えた後は、第2信号光6bにより伝達された伝送情報42を出力する。
(5)変形例
(5−1)変形例1
図19は、第1判定プログラム90aの変形例を示す図である。図19に示すステップのうち破線で示すステップは、図18のフローチャートに含まれるステップである。従って、破線で示すステップの説明は省略または簡単にする。変形例によれば、落雷以外の単発的な要因によるトランスポンダの切替えが抑制される。
−ステップS402−
ステップS304の後、第2CPU56bは先ず、第1履歴テーブル96a(図13参照)を参照して最新の第1偏波変動量46aの絶対値が、閾値テーブル108(図14参照)に記録された第4閾値112dより大きいか否か判定する。最新の第1偏波変動量46aの絶対値が第4閾値を超えない場合、第2CPU56bはステップS402を再度実行する。
第4閾値112dは例えば、0より大きく第1閾値(例えば、1〜40krad/sec)より小さい値である。第4閾値112dは例えば、1〜20krad/secである。
第2CPU56bは、最新の第1偏波変動量46aの絶対値が第4閾値112dより大きいと判定した場合、ステップS404に進む。
−ステップS404−
第2CPU56bは、タイマーの待ち時間T1をt1に設定する。実施の形態1のタイマーは、ソフトウエア上のタイマーである(後述する実施の形態2〜7のタイマーについても同様)。t1は例えば、1〜15分である。
−ステップS406−
ステップS404の後、第2CPU56bは、タイマーのカウントダウンを開始する。
−ステップS306−
ステップS406の後、第2CPU56bは、第1履歴テーブル96aに記録された最新の第1偏波変動量46aの絶対値が閾値テーブル108に記録された第1閾値112aより大きいか否か判定する。第2CPU56bは、第1偏波変動量46aの絶対値が第1閾値112aを超えていないと判定した場合には、ステップS408に進む。第2CPU56bは、第1偏波変動量46aの絶対値が第1閾値112aを超えていると判定した場合には、ステップS412に進む。
−ステップS408−
第2CPU56bは、タイマーの待ち時間T1が0であるか否か判定する。第2CPU56bは、タイマーの待ち時間T1が0でないと判定した場合、ステップS306に戻る。第2CPU56bは、タイマーの待ち時間T1が0であると判定した場合には、ステップS410に進む。
−ステップS410−
第2CPU56bは、タイマーのカウントダウンを中止して、ステップS402に戻る。
−ステップS412−
第2CPU56bは、タイマーのカウントダウンを中止して、ステップS308に進む。
−ステップS308−
第2CPU56bは、伝送情報42を出力させるトランスポンダを第1トランスポンダ24aから第2トランスポンダ24bに切り替える。その後、第2CPU56bは、変形例のプログラムを終了する。
以上のように変形例によれば、第1偏波変動量46aの絶対値が第4閾値を超えた後の一定時間t1以内に、第1偏波変動量46aの絶対値が第1閾値を超えた場合に、伝送情報を出力するトランスポンダが第2トランスポンダ24bに切り替わる。
変形例の各ステップは、判定部32(図7参照)により実行される。換言するならば、変形例の各ステップは判定部32を含む受信部20(図1参照)により実行される。
信号光の偏波変動量は、落雷以外の要因(例えば、機械的な振動)によっても急激に変動することがある。このような変動は、殆ど単発的に発生する。変形例では、偏波変動量が第4閾値112dを超えた後、一定時間t1内に第1閾値112aを超えた場合に、トランスポンダが切替えられる。従って変形例によれば、落雷以外の単発的な要因によるトランスポンダの切替えが抑制される。
(5−2)変形例2
以上の例では、第1検出部30aが検出する偏波変動量は、第1信号光6aと局発光との干渉により生じる光(或いは、電磁波)の偏波面の回転角度の一定時間内の変化量(すなわち、回転速度)である。しかし、第1検出部30aが導出する偏波変動量は、偏波面の回転角度の一定時間内の変化量以外であってもよい。第1検出部30aが検出する偏波変動量は例えば、第1信号光6aのストークスパラメータの一定時間内の変化量であってもよい。
(6)代替案
落雷による伝送エラーは、偏波保持ファイバ(Polarization Maintaining Fiber)を介して信号光を伝送することでも抑制可能である。しかし、既設のOPGWの光ファイバは、殆ど単一モード光ファイバである。従って、偏波保持ファイバを有するOPGWを新たに敷設しない限り、偏波保持ファイバによる伝送エラーの抑制は困難である。
第1信号光6aの偏波状態が変動しても、第1信号光6aのX偏波の位相およびY偏波の位相に基づいて、偏波状態の変動の影響を除去すること(すなわち、偏波変動の補償)は可能である。しかし、偏波変動量が大きい場合や信号光のビットレートが高い場合(特に、100Gbps以上の場合)には、偏波変動の補償は困難である。
落雷による伝送エラーは、偏波ダイバーシティによっても抑制可能である。しかし、偏波ダイバーシティによる光通信は実用化されていない。
以上のように、実施の形態1の代替案として考えられる伝送エラーの抑制方法には夫々問題がある。一方、実施の形態1の光伝送装置には、上記のような問題はない。
実施の形態1の光伝送装置は、第1ルート10aからの光の第1偏波変動量46aを監視して第1偏波変動量46aの絶対値が第1閾値を超えた場合、第1ルート10aの光が伝達する情報に代えて第2ルート10bの光が伝達する同一情報を出力する。従って実施の形態1によれば、落雷による伝送エラーが抑制される。
(実施の形態2)
実施の形態2の光伝送装置は、落雷による伝送エラーの危険性が低くなった場合に、第1信号光により伝達される伝送情報の出力を再開する装置である。実施の形態2の光伝送装置は、実施の形態1の光伝送装置に類似している。従って、実施の形態1と同じ部分等については、説明を省略または簡単にする。
(1)構成および動作
実施の形態2の光伝送装置は、実施の形態1の光伝送装置2、102と実質的に同じ構造(図1および図6参照)を有する。すなわち実施の形態2の光伝送装置は、受信部20と検出部22とを有する。
実施の形態2の検出部22は、実施の形態1の検出部22と実質的に同じ動作をするように構成されている。具体的には、実施の形態2の検出部22は例えば、実施の形態1の検出部22と同じ構造を有し、同じソフトウエアにより動作するように構成されている(受信部20等についても、同様)。
同様に、実施の形態2の受信部20は、実施の形態1の受信部20と実質的に同じ動作をするように構成されている。実施の形態2の受信部20は更に、落雷による伝送エラーの危険性が低くなった場合、第1信号光6aにより伝達される伝送情報42の出力を再開するように構成されている。
具体的には、実施の形態2の受信部20は、第2信号光により伝達される伝送情報の出力を開始した後に検出された第1偏波変動量46aの絶対値が第2閾値を一定の時間下回り続けた場合、第1信号光により伝達される伝送情報の出力を再開する。第2閾値は、第1閾値より小さい閾値である。第2閾値は例えば、1〜20krad/secである。
落雷が第1ルート10aから遠ざかると、第1偏波変動量46aの絶対値は第1閾値より小さい第2閾値を下回り続ける。従って、実施の形態2の光伝送装置によれば、落雷による伝送エラーの危険性が低くなった場合に、第1ルート10aからの伝送情報の出力を再開することができる。
(2)ハードウエア
実施の形態2の光伝送装置のハードウエア構成は、実施の形態1の光伝送装置2、102のハードウエア構成と実質的に同じである。従って、実施の形態2の光伝送装置のハードウエア構成の説明は省略する。
(3)ソフトウエア
(3−1)プログラムおよびデータ
第1及び第2トランスポンダ24a、24b(図8参照)の不揮発性メモリ60には、実施の形態1で説明したプログラム(すなわち、待機プログラム66および切替プログラム67)が記録されている(実施の形態3〜5についても同様)。
図20は、実施の形態2の判定部32(図8参照)の不揮発性メモリ160に記録されるプログラムおよびデータファイル94を示す図である。不揮発性メモリ160には、実施の形態1の第1判定プログラム90aの代わりに、第2判定プログラム90bが記録されている。第2判定プログラム90b以外のプログラムとデータは、実施の形態1の不揮発性メモリ160に記録されたものと実質的に同じである。但し、閾値テーブル108(図14参照)の第2閾値112bおよび第4閾値112dは省略されない。
(3−2)処理
第1CPU56a(第1及び第2トランスポンダ24a、24b夫々のCPU)は、不揮発性メモリ60から待機プログラム66と切替えプログラム67とを読み出して並行して実行する(実施の形態3〜5についても同様)。
一方、第2CPU56bは、不揮発性メモリ160から第2判定プログラム90bと第1記録プログラム92aとを読み出して並行して実行する。第1記録プログラム92aについては、実施の形態1で説明した。
(3−2−1)第2判定処理(第2判定プログラム90bによる処理)
図21〜22は、第2判定プログラム90bのフローチャートの一例である。図21〜22に示すステップのうち破線で示すステップは、実施の形態1の変形例(図19参照)に含まれるステップである。
−ステップS302〜S308、S402〜S412−
第2CPU56bは先ず、ステップS302〜S308、S402〜S412を実行する。ステップS308の後、第2CPU56bは、ステップS502に進む。ステップS402〜S412は省略されてもよい(図18参照)。
ステップS302〜S308、S402〜S412は、実施の形態1で説明したステップである。
−ステップS502−
ステップS308の後、第2CPU56bは、タイマーの待ち時間T3をt3(例えば、1〜30分)に設定する。
−ステップS504−
ステップS502の後、第2CPU56bは、タイマーのカウントダウンを開始する。
−ステップS506−
ステップS504の後、第2CPU56bは、待ち時間T3がゼロであるか否か判定する。待ち時間T3がゼロでない場合、第2CPU56bはステップS506を再び実行する。待ち時間T3がゼロの場合、第2CPU56bは、ステップS508に進む。
−ステップS508−
第2CPU56bは、待ち時間T3のカウントダウンを中止する。
−ステップS510−
ステップS508の後、第2CPU56bは、タイマーの待ち時間T2をt2(例えば、1〜15分)に設定する。
−ステップS512−
ステップS510の後、第2CPU56bは、待ち時間T2のカウントダウンを開始する。
−ステップS514−
ステップS512の後、第2CPU56bは、第1履歴テーブル96aに記録された最新の第1偏波変動量46aの絶対値が閾値テーブル108に記録された第2閾値(例えば、1〜20 krad/sec)より小さいか否か判定する。第2閾値は好ましくは、第1閾値および第4閾値より小さい値である。ステップS514の判定は、第1履歴テーブル96aに記録された第1偏波変動量46aと検出日時とに基づいて行われる。
最新の第1偏波変動量46aの絶対値が第2閾値以上の場合、第2CPU56bはステップS502に戻る。最新の第1偏波変動量46aの絶対値が第2閾値未満の場合、第2CPU56bはステップS516に進む。
−ステップS516−
第2CPU56bは、待ち時間T2がゼロであるか否か判定する。待ち時間T2がゼロでない場合、第2CPU56bはステップS514に戻る。待ち時間T2がゼロの場合、第2CPU56bは、ステップS518に進む。
−ステップS518−
第2CPU56bは、待ち時間T2のカウントダウンを中止する。
−ステップS520−
ステップS518の後、第2CPU56bは、伝送情報42を出力するトランスポンダを第2トランスポンダ24bから第1トランスポンダ24aに切り戻す。
具体的には例えば、第2CPU56bは、第1トランスポンダ24aに第2コマンド48bを送出すると共に、第2トランスポンダ24bに第1コマンド48aを送出する。第2コマンド48bは、伝送情報42の出力を開始させるためのコマンドである。第1コマンド48aは、伝送情報42の出力を禁止するためのコマンドである。
−ステップS402−
ステップS520の後、第2CPU56bはステップS402に戻る。
以上のように、第2CPU56bはトランスポンダを切替えた後、第1偏波変動量46aの絶対値が第2閾値を一定の時間t2下回り続けた場合(S510〜S518)に、トランスポンダを切戻す。この様に、トランスポンダの切戻し(S520)は、一定の時間t2の間、第1偏波変動量46aが小さく保たれて、落雷による伝送エラーの危険性が低くなったと考えられる場合に実行される。
更に、第2CPU56bは、トランスポンダの切替え(ステップS308)から一定時間t3が経過した後(S502〜S508)に、トランスポンダを切戻すか否かの判定を開始する(S510〜S518)。従って、拙速なトランスポンダの切戻しが抑制される。
第2判定プログラム90bは、判定部32(図7参照)により実行される。換言するならば、第2判定プログラム90bは、判定部32を含む受信部20により実行される。
(4)動作例
図23は、実施の形態2の光伝送装置の動作の一例を示す図である。横軸は時間である。縦軸は、検出部22が検出した第1偏波変動量46aの絶対値である。横軸および縦軸は、線形軸である。
第2CPU56bは、絶対値が第4閾値112dを超える第1偏波変動量46aを検出すると第1期間110aが開始する(図21のステップS402〜S406参照)。第1期間110aは、最大t1時間持続する。第2CPU56bは、第1期間110aの間、第1偏波変動量46aの絶対値が第1閾値112aを超えるか否か監視する(ステップS306、S408〜S412参照)。第1期間110aにより、落雷以外の単発的な要因によるトランスポンダの切替えが抑制される。
図23に示す例では、第1期間110a内に絶対値が第1閾値112aを超える第1偏波変動量46aは検出されない。従って、トランスポンダの切替え(ステップS308参照)は実行されない。
図23に示す例では第1期間110aの後、絶対値が第4閾値112dを超える第1偏波変動量46aが再度検出されて、第2期間110bが開始する(ステップS402〜S406参照)。
図23に示す例では、第2期間110bの途中で、絶対値が第1閾値112a超える第1偏波変動量46aが検出される。その結果、伝送情報42を出力するトランスポンダが、第1トランスポンダ24aから第2トランスポンダ24bに切り替えられる(ステップS308参照)。
トランスポンダが切り替えられると、第3期間110cが開始する(図22のステップS502〜S508参照)。第3期間110cは、t3時間継続する。第3期間110cにより、拙速なトランスポンダの切戻しが抑制される。
第3期間110cが終了すると、第4期間110dが開始する(ステップS510〜S518参照)。第4期間110dは最大、t2時間継続する。
第2CPU56bは、第4期間110dの間、第1偏波変動量46aの絶対値が第2閾値112bを下回り続けるか否か監視する(ステップS514〜S516)。図23に示す例では、第4期間110d内の途中で、絶対値が第2閾値112b以上の第1偏波変動量46aが検出される。従って、トランスポンダは切り戻されない。
図23に示す例では、第4期間110dの途中で、絶対値が第4閾値112dを超える第1偏波変動量46aが検出される。その結果、第5期間110eが開始する(ステップS502〜S508参照)。第5期間110eは、t3時間継続する。
第5期間110eが終了すると、第6期間110fが開始する(ステップS510〜S518参照)。第2CPU56bは、第6期間110fの間、第1偏波変動量46aの絶対値が第2閾値112bを下回り続けるか否か再度監視する(ステップS514〜S516)。
図23に示す例では、第6期間110fの間、第1偏波変動量46aの絶対値が第2閾値112bを下回り続ける。その結果、伝送情報42を出力するトランスポンダが、第2トランスポンダ24bから第1トランスポンダ24aに切戻される(ステップS520参照)。落雷による伝送エラーの危険性が低くなったことが第6期間110fで確認されたので、トランスポンダが切戻される。
(5)変形例
図24は、実施の形態2の第2判定プログラム90bの変形例である。
図24に示すステップのうち破線で示すステップは、図21〜22のフローチャートに含まれるステップである。図21〜22に含まれるステップのうちのステップS402〜S412、S306は、一つのステップに纏められている。同様に、ステップS502〜S518は、一つのステップに纏められている(図29等についても同様)。
−ステップS302〜308、S402〜S412−
第2CPU56bは先ず、ステップS302〜308、S402〜S412を実行する。
−ステップS602−
ステップS308の後、第2CPU56bは、例えば表示装置(図示せず)を用いて、オペレータにトランスポンダの切戻し方法の選択を要求する。第2CPU56bは更に、オペレータが入力装置(図示せず)を用いて選択した「トランスポンダの切戻し方法」を取得する。オペレータは例えば、トランスポンダの切戻しを急ぐ場合には「自動」を選択し、トランスポンダの切戻しを急がない場合には「手動」を選択する。
ステップS602は、トランスポンダを切替えるステップS308の前に実行されてもよい。例えば、ステップS602はステップS402の前に実行されてもよい。
−ステップS604−
第2CPU56bは、取得した切戻し方法が「自動」であるか否か判定する。取得した切戻し方法が「自動」の場合、ステップS502に進む。取得した切戻し方法が「自動」でない場合、第2CPU56bはステップS606に進む。
−ステップS606−
第2CPU56bは、例えば表示装置(図示せず)を用いて、トランスポンダの手動による切戻しの実施状況をオペレータに問い合わせる。第2CPU56bは更に、オペレータが入力装置(図示せず)を用いて回答した「手動切戻しの実施状況」を取得する。
−ステップS608−
第2CPU56bは、取得した「手動切戻しの実施状況」が手動による切戻しの完了を示しているか否か判定する。取得した「手動切戻しの実施状況」が手動による切戻しの完了を示していない場合、第2CPU56bはステップS606に戻る。
取得した「手動切戻しの実施状況」が手動による切戻しの完了を示している場合、第2CPU56bはステップS402に戻る。
変形例によれば、トランスポンダの切り戻し方法をオペラータが選択できる。
上述したように、実施の形態2によれば、第1偏波変動量46aの絶対値が一定の時間t2の間、第1閾値112aより小さい第2閾値112bを下回り続けた場合にトランスポンダが切り戻される。従って実施の形態2によれば、落雷が十分に遠ざかり伝送エラーの危険性が低くなった場合に、トランスポンダを切り戻すことができる。
(実施の形態3)
実施の形態3の光伝送装置は、第2ルート10bからの光の第2偏波変動量を検出することで、第2ルート10b近傍の落雷による伝送エラーを抑制する光伝送装置である。実施の形態3の光伝送装置は、実施の形態1又は2の光伝送装置に類似している。従って、実施の形態1又は2と同じ部分等については、説明を省略または簡単にする。
(1)構成および動作
実施の形態3の光伝送装置は、図1及ぶ6を参照して説明した実施の形態1及び2の光伝送装置2、102と実質的に同じ構造を有する。すなわち、実施の形態3の光伝送装置は、受信部20と検出部22とを有する。
実施の形態3の検出部22は、実施の形態2の検出部22と実質的に同じ動作をする。実施の形態3の検出部22は更に、第2ルート10bからの光の第2偏波変動量46b(図7参照)を検出する。第2偏波変動量46bは、第2ルート10bからの光(例えば、第2信号光6b)の偏波変動量である。偏波変動量は、実施の形態1で説明した光の偏波状態を示すパラメータの一定時間内の変化量(例えば、信号光と局発光との干渉光の偏波面の回転速度)である。第2偏波変動量46bは、第2トランスポンダ24bの第2検出部30b(例えば、DSPチップ50の偏波検出部88)により検出される。
第2検出部30bは第2偏波変動量46bを、第2受信部26b(図7参照)が伝送情報42を第2信号光6bから再生する過程で生じるデータ144に基づいて導出する。
実施の形態3の受信部20は、実施の形態2の受信部20と実質的に同じ動作をする。但し実施の形態3の受信部20は、第1偏波変動量46aの絶対値が第1閾値112aを超える前に、検出された第2偏波変動量46bの絶対値が第3閾値112cを超えた場合、トランスポンダの切替えを保留する。第3閾値112cは例えば、第1閾値112aである。
従って、第2ルート10b近傍で落雷が発生している間は、トランスポンダの切替えが抑制される。このため実施の形態3の光伝送装置によれば、第2ルート10b近傍の落雷による伝送エラーが抑制される。
(2)ハードウエア
実施の形態3の光伝送装置ハードウエア構成は、実施の形態1の光伝送装置2、102のハードウエア構成(例えば、図8参照)と実質的に同じである。
(3)ソフトウエア
(3−1)プログラム
図25は、判定部32(図8参照)の不揮発性メモリ160に記録されるプログラムおよびデータファイル394を示す図である。
図25に示すように、実施の形態3の光伝送装置の不揮発性メモリ160には、第3判定プログラム90c、第1記録プログラム92a、第2記録プログラム92b、および監視プログラム93が記録される。
(3−2)データ
図25に示すように、不揮発性メモリ160には、第1履歴テーブル96a、第2履歴テーブル96b、閾値テーブル108、および第1フラグ109aが記録される。
(3−2−1)第1履歴テーブル
実施の形態3の第1履歴テーブル96aは例えば、図13を参照して説明した第1履歴テーブル96aと同じ構造を有する。
(3−2−2)第2履歴テーブル
第2履歴テーブル96bは例えば、図13を参照して説明した第1履歴テーブル96aと同じ構造を有する。
(3−2−3)閾値テーブル
実施の形態3の閾値テーブル108は、図14を参照して説明した実施の形態1の閾値テーブル108と同じ構造を有する。実施の形態3の閾値テーブル108には例えば、実施の形態1で説明した第1〜4閾値が記録されている。
(3−2−4)第1フラグ
図26は、第1フラグ109aの一例を示す図である。第1フラグ109aは例えば、2行1列のテーブルである。第1フラグ109aの1行目のデータは、2行目に記録されるデータの内容を示している。第1行目は、省略してもよい。第1フラグ109aの2行目には例えば、数字「0」または数字「1」が記録される。
(3−3)処理
第2CPU56bは、不揮発性メモリ160から第3判定プログラム90c、第1記録プログラム92a、第2記録プログラム92b、および監視プログラム93を読み出して並行して実行する。第1記録プログラム92aについては、実施の形態1で説明した。
(3−3−1)第2記録処理(第2記録プログラム92bによる処理)
第2記録プログラム92bは、第1信号光6aの第1偏波変動量46aを記録するための第1記録プログラム92a(図17参照)に類似している。第2記録プログラム92bは、第2信号光6bの第2偏波変動量46bを記録するためのプログラムである。
第2記録プログラム92bは、判定部32により実行される。換言するならば、第2記録プログラム92bは、判定部32を含む受信部20により実行される。
第2CPU56bは、第1記録プログラム92aのステップS202〜S206と同一又は類似したステップを実行する。第2CPU56bは先ず、第1記録プログラム92aのステップS202を実行する。第2CPU56bは更に、第1記録プログラム92aのステップS204の代わりに、第2信号光6bの第2偏波変動量46b(図7参照)を第2検出部30bから受信したか否かの判定を実行する。
次に第2CPU56bは、第1記録プログラム92aのステップS206の代わりに、第2偏波変動量46bとその検出日時を第2履歴テーブル96bに記録する。
第2記録プログラム92bによれば、第2信号光6bの第2偏波変動量46bとその検出日時とが第2履歴テーブル96bに記録される。
(3−3−2)監視処理(監視プログラム93による処理)
図27〜28は、監視プログラム93のフローチャートの一例である。監視プログラム93は、第2ルート10bからの第2信号光6bの第2偏波変動量46bの絶対値が第3閾値112cを超えたか否かを監視するためのプログラムである。監視プログラム93は、第2CPU56b(図8参照)により実行される。
監視プログラム93は、判定部32(図6参照)により実行される。換言するならば、監視プログラム93は、判定部32を含む受信部20(図1参照)により実行される。
監視プログラム93は、実施の形態2の第2判定プログラム90b(図21〜22参照)に類似している。図27〜28の破線で示されたステップは、実施の形態2で説明したステップである。
監視プログラム93は、第2判定プログラム90bのステップS302は有さない。
監視プログラム93は、第2判定プログラム90bのステップS402(図21参照)の代わりに、ステップS702(図27参照)を有する。監視プログラム93は更に、第2判定プログラム90bのステップS306(図31参照)の代わりに、ステップS704を有する。監視プログラム93は更に、第2判定プログラム90bのステップS308(図21参照)の代わりに、ステップS706を有する。
監視プログラム93は更に、判定プログラムのステップS514(図22参照)の代わりに、ステップS708を有する。監視プログラム93は更に、第2判定プログラム90bのステップS520(図22参照)の代わりに、ステップS710を有する。
―ステップS702―
第2CPU56bは、第2信号光6bの第2偏波変動量46bの絶対値と第4閾値とを比較する。ステップS702は、第2履歴テーブル96bと閾値テーブル108とに基づいて実行される(S704およびS708についても同様)。
―ステップS704―
第2CPU56bは、第2信号光6bの第2偏波変動量46bの絶対値と第3閾値とを比較する。
―ステップS706―
第2CPU56bは、第1フラグを立てる。具体的には第2CPU56bは、第1フラグ109a(図26参照)の2行目に数字「1」を記録する。
―ステップS708―
第2CPU56bは、第2信号光6bの第2偏波変動量46bの絶対値と第2閾値とを比較する。
―ステップS710―
第2CPU56bは、第1フラグを解除する。具体的には、第2CPU56bは例えば、第1フラグ109aの2行目に数字「0」を記録する。
監視プログラム93の実行により、第2信号光6bの第2偏波変動量46bの絶対値が第3閾値112cを超えた場合、第1フラグ109aが立てられる。更に監視プログラム93の実行により、第2信号光6bの第2偏波変動量46bの絶対値が一定の時間t2の間、第2閾値112bを下回り続けた場合、第1フラグ109aが解除される。
なお、ステップS404〜S412は省略されてもよい。
(3−3−3)第3判定処理(第3判定プログラム90cによる処理)
図29は、第3判定プログラム90cのフローチャートの一例である。第3判定プログラム90cは、第2偏波変動量46bの絶対値が第3閾値112cを超えた場合、第2信号光6bにより伝達される伝送情報42の出力を保留するためのプログラムである。第3判定プログラム90cは、判定部32により実行される。換言するならば、第3判定プログラム90cは、判定部32を含む受信部20(図1参照)により実行される。
第3判定プログラム90cは、実施の形態2の第2判定プログラム90b(図21〜22参照)に類似している。図29の破線で示されたステップは、実施の形態2で説明したステップである。図29では、図21〜22に含まれるステップのうちステップS502〜S518は、一つのステップに纏められている。
第3判定プログラム90cは、ステップS412とステップS308の間に、ステップS802を有する。第2CPU56bは、第3判定プログラム90cの各ステップを実行する。
―ステップS802―
第2CPU56bは、ステップS402〜S412、S306で第1信号光6aの第1偏波変動量46aの絶対値が第1閾値112aを超えたと判定した場合、第1フラグ109aが立っているか否か判定する。第1フラグ109aが立っている場合には、第2CPU56bは、ステップS402に戻る。
第1フラグ109aが立っていない場合、第2CPU56bは、伝送情報を出力するトランスポンダを第1トランスポンダ24aから第2トランスポンダ24bに切替えるステップS308に進む。
具体的には、第2CPU56bは、第1フラグ109aの第2行目が数字「1」であるか否か判定する。第1フラグ109aの第2行目が数字「1」である場合、第2CPU56bはステップS402に戻る。第1フラグ109aの第2行目が数字「1」でない場合、第2CPU56bはステップS308に進む。
すなわち、第1偏波変動量46aの絶対値が第1閾値112aを超える前に、第2偏波変動量46bの絶対値が第3閾値112cを超えたと判定された場合、トランスポンダの切替えは保留される。
実施の形態3によれば、第2ルート10bの近傍で大きな落雷が発生した場合、第2ルート10bからの伝送情報42の出力は保留されるので、第2ルート10bの近傍の落雷による伝送エラーは生じ難い。
以上の例では、第3閾値112cは第1閾値112aと同じ値である。しかし第3閾値112cは、第1閾値112aとは異なる値であっても良い。例えば第3閾値112cは、第4閾値112dより大きく第1閾値112aより小さい値であってもよい。
実施の形態3の受信部20は、実施の形態2の第2判定処理の各ステップとステップS802とを実行するように構成されている。しかし実施の形態3の光伝送装置は、実施の形態1の第1判定処理(または変形例)の各ステップとステップS802とを実行するように構成されてもよい。
(実施の形態4)
実施の形態4の光伝送装置は、過大に設定された第1閾値を減少させることで、伝送エラーの発生を抑制する光伝送装置である。実施の形態4の光伝送装置は、実施の形態1〜3の光伝送装置に類似している。従って、実施の形態1〜3と同じ部分等については、説明を省略または簡単にする。
(1)構成および動作
実施の形態4の光伝送装置は、実施の形態2の光伝送装置2、102と実質的に同じ構造(図1およ6参照)を有する。すなわち実施の形態4の光伝送装置は、受信部20と検出部22とを有する。
実施の形態4の検出部22は、実施の形態2の検出部22と実質的に同じ動作をする。
同様に、実施の形態4の受信部20は、実施の形態2の受信部20と実質的に同じ動作をする。実施の形態4の受信部20は更に、第2信号光6bにより伝達される伝送情報42の出力を開始する前に第1信号光6aにより伝達される伝送情報42の出力が中断した場合、第1閾値112a(図23参照)を減少させる。伝送情報42の出力の中断は、伝送エラーの発生を意味する。
第1閾値112aが減少すると、受信部20が第2信号光6bによる伝送情報42の出力を開始するタイミングが早くなる。その結果、伝送エラーが起き難くなる。
(2)ハードウエア
実施の形態4の光伝送装置は、実施の形態2の光伝送装置のハードウエア構成(例えば、図8参照)と実質的に同じハードウエア構成を有する。
(3)ソフトウエア
(3−1)プログラム
図30は、判定部32(図8参照)の不揮発性メモリ160(図8参照)に記録されるプログラムおよびデータファイル494を示す図である。
図30に示すように、実施の形態4の光伝送装置の不揮発性メモリ160には、第4判定プログラム90d、第3記録プログラム92c、および第1調整プログラム402aが記録される。
(3−2)データ
図30に示すように、判定部32の不揮発性メモリ160には、第1履歴テーブル96a、閾値テーブル108、および第2フラグ109bが記録される。
(3−2−1)第1履歴テーブル
実施の形態4の第1履歴テーブル96aは例えば、図13を参照して説明した第1履歴テーブル96aと同じ構造を有する。
図31は、実施の形態4のデータが記録された第1履歴テーブル96aの一例を示す図である。図31の「Y0/M0/D0 H0:MIN0:S0」等は説明のために、実際の日時の代わり記載された記号である。「A」、「B」〜「J」は説明のために、実際の偏波変動量の代わりに記載された記号である。
図31の第1列目のセル114(1行目以外のセル)には、第2CPU56bが第1偏波変動量46aが第1閾値112aを超えたか否かの判定(例えば、後述する図33のステップS404〜S412、S306)を開始した日時が記録される。
第1偏波変動量46aが第1閾値112aを超えずに判定が終了した場合には、判定の開始日時(以下、判定開始日時と呼ぶ)が記載されたセル114の右側のセル116に、判定が終了した日時(以下、判定終了日時と呼ぶ)が記録される。
第1偏波変動量46aが第1閾値112aを超えた場合には、判定開始日時が記載されたセル114の右側のセル116に、トランスポンダの切戻し(ステップS520)が行われた日時(以下、判定終了日時と呼ぶ)が記録される。
判定開始日時414および判定終了日時416が記録された行118には、判定開始日時414から判定終了日時416までに、第1検出部30aにより検出された第1偏波変動量46aが記録される。第1履歴テーブル96aの各行は、落雷の開始から落雷の終了までに記録される第1偏波変動量46aおよび検出日時の合計(すなわち、検出日時の2倍)より十分多くのセルを含む。
判定開始日時414および判定終了日時416が記録されない行には、最初の判定が開始するまでの期間および判定が終了し次の判定が開始するまでの期間(例えば、S402が繰り返される期間)に検出された第1偏波変動量46aが記録される。
トランスポンダの切替えの前に第1ルート10aの近傍で大きな雷落があると、第1トランスポンダ24aが第1信号光6aを伝送情報に変換できないエラー(以下、変換エラーと呼ぶ)が発生することがある。すると、第1信号光6aにより伝達される伝送情報42の出力が中断する。この場合DSPチップ50は、判定部32に第1偏波変動量46aの代わりに、変換エラーの発生を示すデータ(以下、エラーデータと呼ぶ)を送出する。
判定部32はエラーデータを受信すると、第1偏波変動量46aの代わりに、第1履歴テーブル96aにエラーデータ120を記録する。エラーデータ120は例えば、文字データ「ERROR」である。
第1履歴テーブル96aには更に、第1偏波変動量46aの検出日時の代わりに、エラーデータの受信日時が記録される。
(3−2−2)閾値テーブル
実施の形態4の閾値テーブル108は、図14を参照して説明した実施の形態1の閾値テーブル108と略同じテーブルである。
(3−2−3)第2フラグ
図32は、第1調整プログラム402aの実行に使用する第2フラグ109bの一例を示す図である。第2フラグ109bは例えば、2行1列のテーブルである。第2フラグ109bの1行目は、第2フラグ109bの2行目に記録されるデータの内容を示している。第2フラグ109bの2行目のセルは例えば、数字「0」または数字「1」である。
第4判定処理(第4判定プログラム90dによる処理)への割り込みが許可されると、第2フラグ109bの2行目には、例えば「0」が記録される。一方、第4判定処理への割り込みが禁止されると、第2フラグ109bの2行目には、例えば「1」が記録される。
(3−3)処理
第2CPU56bは、不揮発性メモリ160から第4判定プログラム90d、第3記録プログラム92c、および第1調整プログラム402aを読み出して並行して実行する。
(3−3−1)第4判定処理(第4判定プログラム90dによる処理)
図33は、第4判定プログラム90dのフローチャートの一例である。第4判定プログラム90dは、判定部32(図6参照)により実行される。換言するならば、第4判定プログラム90dは、判定部32を含む受信部20(図1参照)により実行される。
第4判定プログラム90dは、実施の形態2の第2判定プログラム90b(図21〜22参照)に類似している。図33の破線で示されたステップは、実施の形態2で説明したステップである。
第4判定プログラム90dは、第2CPU56bにより実行される。
−ステップS902−
ステップS402の後(すなわち、第1偏波変動量46aが図23の第4閾値112dを超えた後)、第2CPU56bは第1履歴テーブル96a(図31参照)を改行して、次の行の先頭に、最後に第1偏波変動量46aを受信した日時を記録する。ステップS902は、後述する第3記録処理のための工程である。
ステップS902は、ステップS402〜ステップS406の間の何れのタイミングで実行されてもよい(ステップS904についても同様)。
−ステップS904−
第2CPU56bは、後述する第1調整処理による第1閾値112aの変更を禁止する。具体的には、第2CPU56bは例えば、第2フラグ109bの第2行目のセルに数字「1」を記録する。
−ステップS906−
第2CPU56bは、ステップS408で待ち時間T1が0になったと判定した場合、第1閾値112aの変更(すなわち、第1閾値112aの変更)を許可する。
例えば第2CPU56bは、第2フラグ109bの第2行目のセルに数字「0」を記録する。
−ステップS908−
ステップS520の後、第2CPU56bは、第1調整処理による第1閾値112aの変更を許可する。具体的には、第2CPU56bは例えば、第2フラグ109bの第2目のセルに数字「0」を記録する。
−ステップS910−
第2CPU56bは、ステップS410およびステップS908(または、ステップS520)の後に、第1履歴テーブル96aの記録中の行の2列目のセルに、最後に第1偏波変動量46aを受信した日時を記録する。その後、第2CPU56bは第1履歴テーブル96aを改行する。ステップS902は、後述する第3記録処理のための工程である。
ステップS306は、第1閾値112aに基づく処理である。従って、ステップS306が繰り返されている間に、第1閾値112aが変更されることは好ましくない。第4判定処理では、ステップS306の繰返しが始まる前に、ステップS902により第1閾値112aの変更が禁止される。従って第4判定処理によれば、ステップS306が繰り返されている間に、第1閾値112aが変更されることは無い。
ところでDSPチップ50は、変換エラーが発生した場合、第1偏波変動量46aの代わりにエラーデータ120を出力する。従って第1履歴テーブ96aには、変換エラーが発生した時点の第1偏波変動量46aは記録されない。第2CPU56bは、ステップS402では、第1履歴テーブル96aに記録された第1偏波変動量46aおよび第1履歴テーブル96aに記録されたエラーデータのうちの最新のデータを取得する。
第2CPU56bは、取得したデータが第1偏波変動量46aの場合には、取得した第1偏波変動量46aと第4閾値112dとを比較する。一方、取得したデータがエラーデータの場合、第2CPU56bはステップS902に進む。
第4閾値112dは、エラーデータが発生する時の第1偏波変動量46aより小さい。従って第2CPU56bは、エラーデータを取得するとステップS902に進む。ステップS306およびステップS502〜518の判定についても同様である。
(3−3−2)第3記録処理(第3記録プログラム92cによる処理)
第3記録プログラム92cのフローチャートは、実施の形態1の第1記録プログラム92aのフローチャート(図17参照)と略同じである。第3記録プログラム92cは、第2CPU56b(図8参照)により実行される。
第3記録プログラム92cは、判定部32(図6参照)により実行される。換言するならば、第3記録プログラム92cは、判定部32を含む受信部20(図1参照)により実行される。
第3記録プログラム92cによる処理(以下、第3記録処理と呼ぶ)は、ステップS206におけるデータ(検出日時および第1偏波変動量46a)の記録方法以外は、実施の形態1の第1記録処理と実質的に同じである。第1記録処理では、データは第1履歴テーブル96aの各行のセルに左から右に向かって順次記録され、最後のセルにデータが記録された後に第1履歴テーブル96aが改行される。
一方、実施の形態4の第3記録処理では例えば、第4判定処理のステップS902により第1履歴テーブル96a(図31参照)が改行されると、改行された行に新たなデータが順次記録される。第3記録処理では更に、第4判定処理のステップS910で第1履歴テーブル96aが改行されると、改行された行に新たなデータが順次記録される。
第2CPU56bは、第1偏波変動量46aの代わりにエラーデータを受信することがある。この場合、第2CPU56bは、受信したエラーデータとエラーデータの受信日時を第1履歴テーブル96aに記録する。
(3−3−3)第1調整処理(第1調整プログラム402aによる処理)
図34は、第1調整プログラム402aのフローチャートの一例である。第1調整プログラム402aは、判定部32(図6参照)により実行される。換言するならば、第1調整プログラム402aは、判定部32を含む受信部20(図1参照)により実行される。
―ステップS1002―
第2CPU56bは先ず、終了プログラム等による割り込み処理を許可する。
―ステップS1004―
ステップS1002の後、第2CPU56bは、第1履歴テーブル96a(図31参照)を参照して、判定開始日時414から判定終了日時416までの期間のうち切替え処理が実行された最新の期間を検出する。
切替え処理は、ステップS308(図33参照)で実行される処理である。以下、判定開始日時414(図31参照)から判定終了日時416までの期間を判定期間と呼ぶ。
具体的には、第2CPU56bは例えば、第1履歴テーブル96aを参照して、全ての判定期間を検出する。第2CPU56bは、検出した判定期間のうち絶対値が第1閾値112aより大きい第1偏波変動量46a(またはエラーデータ)を含む判定期間を抽出する。
第2CPU56bは更に、判定開始日時414(または判定終了日416)に基づいて、抽出された判定期間のうちの最新の判定期間を検出する。この最新の判定期間が、切替え処理が実行された最新の判定期間である。
―ステップS1006―
第2CPU56bは、ステップS1004で検出した「切替えが実行された最新の判定期間」において、切替え処理の前に変換エラーが発生していたか否か判定する。切替え処理の前に変換エラーが発生していたと判定した場合、第2CPU56bはステップS1008に進む。切替え処理の前に変換エラーが発生していないと判定した場合、第2CPU56bはステップS1004に戻る。
具体的には、第2CPU56bは例えば、第1履歴テーブル96aを参照して、ステップS1004で検出された判定期間において最初に第1偏波変動量46aが第1閾値112aを超えた日時(以下、切替え日時と呼ぶ)を特定する。第2CPU56bは更に、第1履歴テーブル96aを参照して、ステップS1004で検出された判定期間において切替日時の前にエラーデータ120が受信されたか否か判定する。
第2CPU56bは、切替え日時の前にエラーデータ120が受信されていたと判定した場合には、ステップS1008に進む。第2CPU56bは、切替日時の前にエラーデータ120が受信されていないと判定した場合には、ステップS1004に戻る。
―ステップS1008―
第2CPU56bは、第2フラグ109b(図32参照)を参照して、第4判定処理への割り込みが許可されているか否か判定する。すなわち第2CPU56bは、第1閾値112aの書換えが許可されているか否か判定する。
第2CPU56bは、割り込みが許可されていると判定した場合、ステップS1010に進む。第2CPU56bは、割り込みが許可されていないと判定した場合、ステップS1008を再度実行する。
―ステップS1010―
第2CPU56bは、閾値テーブル108(図14参照)の第1閾値112aの値を減少させる。その後、第2CPU56bはステップS1004に戻る。
図35は、第1閾値112aを減少させる手順の一例を説明する図である。横軸は時間である。縦軸は、第1偏波変動量46aの絶対値である。横軸および縦軸は線形軸である。縦方向に延びる破線124は、第1トランスポンダ24aで変換エラーが発生した時の第1偏波変動量46aの絶対値を示している。なお実施の形態4のDSPチップ50は、変換エラーが発生した場合、第1偏波変動量46aの代わりにエラーデータを出力する。従って、縦方向に延びる破線124が表す第1偏波変動量46aは、判定部32には送出されない。
第2CPU56bは例えば、第1履歴テーブル96a(図31参照)から、最新の判定期間128(図35参照)の開始からエラーデータ120が最初に受信される時点130までの間に検出された第1偏波変動量46aを抽出する。第2CPU56bは更に、抽出した第1偏波変動量46aの絶対値132うち第4閾値112dより大きく第1閾値112aより小さい第1偏波変動量46aの絶対値の中央値を導出する。第2CPU56bは、閾値テーブル108(図14参照)の第1閾値112aの値を、導出した中央値に変更する。その後、第2CPU56bはステップS1004に戻る。
以上のように、第2CPU56bは、第4判定プログラム90d、第3記録プログラム92c、および第1調整プログラム402aを実行することで第1閾値112aを減少させて、伝送エラーの発生を抑制する。
具体的には、第2CPU56bは、伝送情報42を出力させるトランスポンダを切り替える前に第1トランスポンダ24aで変換エラーが発生した場合、閾値テーブル108の第1閾値112aを減少させる。
減少後の第1閾値112aは、上記中央値でなくてもよい。減少後の第1閾値112aは例えば、減少前の第1閾値112aと第4閾値112dの平均値であってもよい。
(4)伝送エラーの抑制
図36は、減少させた第1閾値112aと第1偏波変動量46aの関係を示す図である。横軸は時間である。縦軸は、第1偏波変動量46aの絶対値である。横軸および縦軸は線形軸である。
上述した図35は、減少させる前の第1閾値112aと第1偏波変動量46aの関係を示している。図35に示す例では、トランスポンダが切り替えられる時点126の前に、変換エラーが発生している。その結果、受信部20からの伝送情報42の出力は一時的に途絶える。
一方、図36の第1閾値112aは、図35の第1閾値112aより小さい。その結果、トランスポンダが切り替えられる時点126が、エラーデータ120が最初に受信される時点130の前になる。従って、受信部20からの伝送情報42の出力が中断することはない。
以上のように、実施の形態4の受信部20は、第2信号光6bにより伝達される伝送情報42の出力が開始する前に第1信号光6aにより伝達される伝送情報の出力42が中断した場合、第1閾値112aを減少させる。
第1閾値112aが減少すると、第2信号光6bにより伝達される伝送情報42の出力が開始するタイミングが早くなる。その結果、伝送エラーの発生が抑制される。
以上の例では、実施の形態4の受信部20は、実施の形態2の第2判定処理の各ステップとステップS902〜S910とを実行するように構成されている。しかし実施の形態4の受信部20は、実施の形態1の第1判定処理(または変形例)の各ステップとステップS902〜S910とを実行するように構成されてもよい(実施の形態5についても同様)。或いは、実施の形態4の受信部20は、実施の形態3の第3判定処理の各ステップとステップS902〜S910とを実行するように構成されてもよい(実施の形態5についても同様)。この場合、実施の形態4の検出部22は、実施の形態3の検出部22と実質的に同じ動作をするように構成される。
(実施の形態5)
実施の形態5の光伝送装置は、過小に設定された第1閾値を増加させることで、予備のルートである第2ルート10bへの依存度を抑制する光伝送装置である。実施の形態5の光伝送装置は、実施の形態2〜4の光伝送装置に類似している。従って、実施の形態2〜4と同じ部分等については、説明を省略または簡単にする。
(1)構成および動作
実施の形態5の光伝送装置は、実施の形態2の光伝送装置2、102と実質的に同じ構造(図1およ6参照)を有する。すなわち実施の形態5の光伝送装置は、受信部20と検出部22とを有する。
実施の形態5の検出部22は、実施の形態2の検出部22と実質的に同じ動作をするように構成されている。
同様に、実施の形態5の受信部20は、実施の形態2の受信部20と実質的に同じ動作をするように構成されている。実施の形態5の受信部20は更に一定の場合に、第1閾値112aを増加させるように構成されている。
具体的には受信部20は、第1信号光より伝達される伝送情報の出力の実行と第2信号光により伝達される伝送情報の出力の実行とが繰り返されながら第1信号光よる伝送情報の出力が中断されない場合、第1閾値を増加させる。
第1閾値112aが増加すると、第2ルート10bからの伝送情報42が出力される時間が減少する。すなわち、予備のルートである第2ルート10bへの依存度が抑制される。
(2)ハードウエア
実施の形態5の光伝送装置は、実施の形態2の光伝送装置のハードウエア構成(例えば、図8参照)と実質的に同じハードウエア構成を有する。
(3)ソフトウエア
(3−1)プログラム
図37は、判定部32(図8参照)の不揮発性メモリ160に記録されるプログラムおよびデータファイル494を示す図である。
実施の形態5の光伝送装置の不揮発性メモリ160には、第4判定プログラム90d、第3記録プログラム92c、および第2調整プログラム402bが記録される。
(3−2)データファイル
不揮発性メモリ160には、第1履歴テーブル96a、閾値テーブル108、および第2フラグ109bが記録される。
(3−3)処理
第2CPU56bは、不揮発性メモリ160から第4判定プログラム90d、第3記録プログラム92c、および第2調整プログラム402bを読み出して並行して、実行する。第4判定プログラム90dおよび第3記録プログラム92cについては、実施の形態4で説明した。
(3−3−1)第2調整処理(第2調整プログラム402bによる処理)
図38は、第2調整プログラム402bのフローチャートの一例である。第2調整プログラムは、判定部32(図6参照)により実行される。換言するならば、第2調整プログラムは、判定部32を含む受信部20により実行される。
―ステップS1102―
第2CPU56bは先ず、終了プログラム等による割り込み処理を許可する。
―ステップS1104―
第2CPU56bは、第1履歴テーブル96a(図31参照)を参照して、切替え処理が実行された直近のM個(例えば、10個)の判定期間を検出する。Mは例えば、2以上100以下の整数である。
具体的には、第2CPU56bは例えば、第1履歴テーブル96aを参照して、絶対値が第1閾値112aより大きい第1偏波変動量46aが検出された全ての判定期間を抽出する。第2CPU56bは更に、判定開始日時414(または判定終了日416)に基づいて、抽出された判定期間から直近のM個の判定期間を検出する。
―ステップS1106―
第2CPU56bは、ステップS1104で検出された判定期間の何れかで、切替え(図21のステップS308)の前に変換エラーが発生していたか否か判定する。何れかの判定期間で切替え前に変換エラーが発生していたと判定した場合、第2CPU56bはステップS1104に戻る。何れの判定期間でも切替えの前に変換エラーが発生していないと判定した場合、第2CPU56bはステップS1108に進む。
具体的には、第2CPU56bは例えば、第1履歴テーブル96aを参照して、ステップS1104で検出した各判定期間において最初に第1偏波変動量46aの絶対値が第1閾値112aを超えた日時(以下、切替え日時と呼ぶ)を特定する。第2CPU56bは更に、第1履歴テーブル96aを参照して、ステップS1104で検出した各判定期間において切替え日時の前にエラーデータ120が受信されたか否か判定する。
第2CPU56bは、何れかの判定期間で切替え日時の前にエラーデータ120が受信されていたと判定した場合には、ステップS1104に戻る。第2CPU56bは、何れの判定期間でも切替え日時の前にエラーデータ120が受信されていないと判定した場合には、ステップS1108に進む。
―ステップS1108―
第2CPU56bは、第2フラグ109b(図32参照)を参照して、第4判定処理への割り込みが許可されているか否か判定する。すなわち第2CPU56bは、第1閾値112aの書換えが許可されているか否か判定する。
第2CPU56bは、割り込みが許可されていると判定した場合、ステップS1110に進む。第2CPU56bは、割り込みが許可されていないと判定した場合、ステップS1108を再度実行する。
―ステップS1110―
第2CPU56bは、閾値テーブル108(図14参照)の第1閾値112aを増加させる。その後、第2CPU56bはステップS1104に戻る。
図39は、第1閾値112aを増加させる手順の一例を説明する図である。横軸は時間である。縦軸は、第1偏波変動量46aの絶対値である。横軸および縦軸は線形軸である。
第2CPU56bは例えば、ステップS1104で検出した各判定期間134の開始から各判定期間において第1偏波変動量46aの絶対値が最大になる時点135(または、エラーデータの検出時点)までの期間136を検出する。
第2CPU56bは更に、第1履歴テーブル96aを参照して、検出した各期間136に受信した第1偏波変動量46aの絶対値であって第1閾値112a以上の絶対値138を検出する。第2CPU56bは、各期間136内で検出した絶対値138の中央値(以下、第1中央値と呼ぶ)を導出する。第2CPU56bは更に、第1中央値の中央値(以下、第2中央値と呼ぶ)を算出する。第2CPU56bは、閾値テーブル108(図14参照)の第1閾値112aを、算出した第2中央値に変更する。その後、第2CPU56bはステップS1104に戻る。
増加後の第1閾値112aは、第2中央値でなくてもよい。増加後の第1閾値112aは例えば、増加前の第1閾値112aの1.1〜2.0倍の閾値であってもよい。
(4)第2ルートへの依存度の抑制
図40は、増加させた第1閾値112aと第1偏波変動量46aの関係を示す図である。横軸は時間である。縦軸は、第1偏波変動量46aの絶対値である。横軸および縦軸は線形軸である。
上述した図39は、増加させる前の第1閾値112aと第1偏波変動量46aの関係を示している。図39に示す例では、第1閾値112aが小さく設定されている。従って、偏波の変動が始まって間もない時期に、伝送情報42を出力するトランスポンダが第1トランスポンダ24aから第2トランスポンダ24bに切り替えられる。このため、第2ルート10bを介した情報を出力する期間が長くなる。第2ルート10bは予備の伝送路なので、長時間の使用は好ましくない。
図40の第1閾値112aは、図39の第1閾値112aより大きい。従って、図40に示す例では、トランスポンダが切り替えられる時点126が、図39に示す例より遅くなる。その結果、情報伝送のために第2ルート10bを使用する時間が短くなる。
なお第2CPU56bは、実施の形態5の第2調整処理と実施の形態4の第1調整処理とを、並行して実行してもよい。第2調整処理と第1調整処理との並行実行により、第1閾値が過小に設定された場合および第1閾値が過大に設定された場合の両方に対処することができる。
以上のように、実施の形態5の受信部20は、直近のM個(Mは2以上の整数)の判定期間でトランスポンダの切替え前に変換エラーが発生しない場合、第1閾値112aを増加させる。すなわち、実施の形態5の受信部20は、第1信号光6aによる伝送情報42の出力と第2信号光6bによる伝送情報42の出力とが繰り返されながら第1信号光6aによる伝送情報42の出力が中断されない場合、第1閾値112aを増加させる。第1閾値112aが増加すると、第2ルート10bからの伝送情報42を出力する時間が減少する。従って、第2ルート10bへの依存度が抑制される。
(実施の形態6)
実施の形態6の光伝送装置は、第1ルート10aからの第1信号光の第1偏波変動量が第1閾値を超えた場合、伝送情報を再生するブロックに供給する信号光を第1ルート10aからの信号光から第2ルート10bからの信号光に変更する装置である。実施の形態6によれば、第1信号光の偏波が落雷により大きく変動する前に、伝送情報を再生するブロック(以下、第3受信部と呼ぶ)に供給される信号光が第2ルート10bからの信号光に変更される。その結果、第1ルート10a近傍の落雷による伝送エラーが抑制される。
実施の形態6の光伝送装置は、実施の形態2の光伝送装置に類似している。従って、実施の形態2と同じ部分等については、説明を省略または簡単にする。
(1)構成および動作
(1−1)構成例1
図41は、実施の形態6の光伝送装置602が適用された光通信システム604の一例を示す図である。図42は、光通信システム604における信号光6a、6bの流れを示す図である。
−光伝送装置−
光伝送装置602は、受信部620と検出部622とを有する。受信部620は、ルート切替え部606と第3受信部26cとを有する。ルート切替え部606は、第1信号光6a(図42参照)と第2信号光6bとを受信する。
ルート切替え部606は、第1偏波変動量46aの絶対値が第1閾値112aを超える前は第1信号光6aを第3受信部26cに送信する。ルート切替え部606は更に、第1信号光6aの第1偏波変動量46aの絶対値が第1閾値112aを超えた後は第2信号光6bを第3受信部26cに送信する。
第3受信部26cは、送信された第1信号光6aから伝送情報を再生して出力し更に、送信された第2信号光6bから伝送情報を再生して出力する。
(1−2)構成例2
図43は、実施の形態6の光伝送装置1602が適用された光通信システムの別の例を示す図である。図44は、図43における信号光6a、6bの流れを示す図である。
伝送ルート(第1ルート10a〜第4ルート10d)の一端には、光伝送装置1602が接続される。伝送ルート(第1ルート10a〜第4ルート10d)の他端には、光伝送装置1602と実質的に同じ構造および機能を有する光伝送装置(図示せず)が接続される。図43の光通信システムによれば、双方向通信が可能になる。
第1ルート10aは例えば、2芯OPGWの一方の光ファイバを通るルートである。第3ルート10cは、この2芯OPGWの他方の光ファイバを通る。
第2ルート10bは例えば、第1ルート10aが通るOPGWとは異なる2芯OPGWの一方の光ファイバを通るルートである。第4ルート10dは、この2芯OPGWの他方の光ファイバを通る。
−光伝送装置−
光伝送装置1602は、第1トランスポンダ24a、第2トランスポンダ24b、判定部632、および光路スイッチ1606を有する。
(1−2−1)トランスポンダ
光伝送装置1602の第1トランスポンダ24aは、後述する電気光変換回路54の構造以外は、実施の形態1の第1トランスポンダ24a(図6参照)と実質的に同じ構造を有する。第2トランスポンダ24bについても同様である。
光伝送装置1602の第1トランスポンダ24aは、後述する電気光変換回路54の動作以外は、実施の形態1の第1トランスポンダ24aと実質的に同じ動作をするように構成されている。第2トランスポンダ24bについても同様である。
一方、第1トランスポンダ24aの第1受信部26aは、第1Yケーブル34aを介さずにルータ等の通信機器に接続される。第1トランスポンダ24aの第1送信部28aについても同様である。
第2トランスポンダ24bの第1受信部26aは、ルータ等の通信機器には接続されない。第2トランスポンダ24bの第2送信部28bは、第2ルート10bおよびルータ等の通信機器の何れにも接続されない。
(1−2−2)判定部
判定部632は、実施の形態1の判定部32と実質的に同じ構造を有する。
実施の形態1の判定部32は、第1検出部30aを介して第1受信部26aに第1コマンド48aに送出する。実施の形態1の判定部32は更に、第2検出部30bを介して第2受信部26bに第2コマンド48bに送出する。一方、光伝送装置1602の判定部632は、光路スイッチ1606に、第3制御信号80cと第4制御信号80dとを送出する。
以上の点を除き、判定部632は、実施の形態1の判定部32と実質的に同じ動作をするように構成されている。
(1−2−3)光路スイッチ
光路スイッチ1606は例えば、OUPSR(Optical Uni-directional Path Switched Ring)である。
光路スイッチ1606は、第1ルート10aからの第1信号光6aを受信する第1光カプラ608aと、第2ルート10bからの第2信号光6bを受信する第2光カプラ608bとを有する。第1光カプラ608aおよび第2光カプラ608bは例えば、入力光を2分割するように長さが調整された方向性結合器である。後述する第3光カプラ608cについても同様である。
光路スイッチ1606は更に、第1光カプラ608aにより分割された第1信号光6aの一方と、第2光カプラ608bにより分割された第2信号光6bの一方とを受信する第1光スイッチ610aを有する。第1光スイッチ610aは、受信した第1信号光6aおよび受信した第2信号光6bの何れか一方を送出する。後述する第2光スイッチ610bについても同様である。
第1光スイッチ610aにより送出された信号光は、第1トランスポンダ24aの第1受信部26aにより受信される。第1光スイッチ610aは例えば、制御信号に応答して出力する信号光を切替えるように構成された方向性結合器である。
光路スイッチ1606は更に、第1光カプラ608aにより分割された第1信号光6aの他方と、第2光カプラ608bにより分割された第2信号光6bの他方とを受信する第2光スイッチ610bとを有する。第2光スイッチ610bは、受信した第1信号光6aおよび受信した第2信号光6bの何れか一方を送出する。
第2光スイッチ610bにより送出された信号光は、第2トランスポンダ24bの第2受信部26bにより受信される。
光路スイッチ1606は更に、制御回路612を有する。制御回路612は、判定部632からの第3制御信号80cに応答して、第1光スイッチ610aおよび第2光スイッチ610bを制御する。制御回路612は例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)である。制御回路612は、CPU、不揮発性メモリ、RAM等のメモリ、およびインターフェイス回路を有する装置であってもよい。不揮発性メモリには、第1光スイッチ610aおよび第2光スイッチ610bを制御する制御プログラムが記録される。
制御回路612は、第1光スイッチ610aが第1信号光6aおよび第2信号光6bの一方を送出し、第2光スイッチ610bが第1信号光6aおよび第2信号光6bの他方を送出するように、第1及び第2光スイッチ610a、610bを制御する。
光路スイッチ1606は更に、第3光カプラ608cを有する。第3光カプラ608cは、第1トランスポンダ24aの第1送信部28aが送出する送信光74を分割して、分割した送信光の一方を第3ルート10cに送出し、他方を第4ルート10dに送出する。
構成例1(図41参照)のルート切替部606は、光路スイッチ1606と判定部632とを含むブロックである。
構成例1の第3受信部26cは、構成例2の第1受信部26aに相当する。
構成例1の検出部622は、構成例2の第1検出部30a、構成例2の第2受信部26b、および構成例2の第2検出部30bを含むブロックである。
(1−2−4)動作
光伝送装置1602が起動されると、制御回路612は例えば、第1光スイッチ610aを制御して第1光カプラ608aを第1受信部26aに接続する。制御回路612は更に、第2光スイッチ610bを制御して、第2光カプラ608bを第2受信部26bに接続する。
第1光カプラ608aは、第1ルート10aから第1信号光6aを受信すると、受信した第1信号光6aを2分割して一方を第1光スイッチ610aに送出し、他方を第2光スイッチ610bに送出する。
一方、第2光カプラ608bは、第2ルート10bから第2信号光6bを受信すると、受信した第2信号光6bを2分割して一方を第1光スイッチ610aに送出し、他方を第2光スイッチ610bに送出する。
第1光スイッチ610aは、第1光カプラ608aから受信した第1信号光6a(分割された第1信号光6aの一方)を第1受信部26aに送出する。一方、第2光スイッチ610bは、第2光カプラ608bから受信した第2信号光6b(分割された第2信号光6bの他方)を第2受信部26bに送出する。
第1受信部26aは、受信した第1信号光6aから伝送情報42を再生して出力する。第1検出部30aは、第1受信部26aが受信した第1信号光6aの第1偏波変動量46aを検出して、判定部632に送出する。
一方、第2受信部26bは、受信した第2信号光6bから伝送情報を再生するが、再生した伝送情報は出力しない。第2検出部30bは、第2受信部26bが受信した第2信号光6bの第2偏波変動量46bを検出して、判定部632に送出する。
判定部632は、受信した第1偏波変動量46aが第1閾値112aを超えているか否か判定し、第1偏波変動量46aが第1閾値112aを超えていると判定した場合には、第3制御信号80cを光路スイッチ1606の制御回路612に送出する。
第3制御信号80cを受信した制御回路612は、第1光スイッチ610aを制御して第2光カプラ608bを第1受信部26aに接続する。制御回路612は更に、第2光スイッチ610bを制御して第1光カプラ608aを第2受信部26bに接続する。
すると、第1光スイッチ610aは、第2カプラ608bから受信した第2信号光6b(分割された第2信号光6bの他方)を第1受信部26aに送出する。一方、第2光スイッチ610bは、第1光カプラ608aから受信した第1信号光6a(分割された第1信号光6aの他方)を第2受信部26bに送出する。
第1受信部26aは、受信した第2信号光6bから伝送情報42を再生して出力する。第1検出部30aは、第1受信部26aが受信した第2信号光6bの第2偏波変動量46bを検出して、判定部632に送出する。
一方、第2受信部26bは、受信した第1信号光6aから伝送情報42を再生するが、再生した伝送情報42は出力しない。第2検出部30bは、第2受信部26bが受信した第1信号光6aの第1偏波変動量46aを検出して、判定部632に送出する。
第1送信部28aは、ルータ等の通信機器(図示せず)から受信した信号光106を送信光74に変換して、第3光カプラ608cに送出する。第3光カプラ608cは受信した送信光74を分割して、分割した送信光74の一方を第1ルート10aに送出する。第3光カプラ608cは更に、分割した送信光74の他方を第2ルート10bに送出する。
(2)ハードウエア
(2−1)トランスポンダ
実施の形態6の第1トランスポンダ24aは、電気光変換回路54(図8参照)のレーザ・ドライバー76(図11参照)が、起動直後からDSPチップ50からの電気信号70aに応答して半導体レーザ78を駆動し続けるように構成される。実施の形態6の第1トランスポンダ24aは以上の点を除き、実施の形態1の第1トランスポンダ24aのハードウエア(図8参照)と実質的に同じハードウエア構成を有する。第1CPU56a、メモリ58、および不揮発性メモリ60は省略してもよい。第2トランスポンダ24bについても同様である。
第1受信部26a(すなわち、第3受信部26c)は、実施の形態1の第1受信部26aと同様、第1トランスポンダ24aのうちの光電気変換回路52、DSPチップ50、電気光変換回路54、第1CPU56a、およびメモリ58により実現される。第2受信部26bについても、同様である。
第1検出部30aは、第1トランスポンダ24aのうちのDSPチップ50(特に、偏波検出部88)により実現される。第2検出部30bについても同様である。
なお、実施の形態6の電気光変換回路54は、実施の形態1の電気光変換回路54と実質的に同じ構造を有してもよい。この場合には、第5判定プログラム90e(「(3−3−1)第5判定処理」参照)は例えば、トランスポンダを初期化するステップS304を有する。
(2−2)判定部
判定部632は、実施の形態1の判定部32(図8参照)と実質的に同じハードウエア構成を有する。従って判定部632は、第2CPU56bとメモリ158とにより実現される(実施の形態1参照)。
(2−3)光路スイッチ
光路スイッチ1606のハードウエア構成は、「(1−2−3)光路スイッチ」で説明した。
(3)ソフトウエア
(3−1)プログラム
図45は、判定部632の不揮発性メモリ160(図8参照)に記録されたプログラムおよびデータファイル694を示す図である。
図45に示すように、実施の形態6の不揮発性メモリ160には、第5判定プログラム90e、第1記録プログラム92aが記録される。
(3−2)データファイル
図45に示すように、実施の形態6の不揮発性メモリ160には、第1履歴テーブル96aと閾値テーブル108とが記録される。
(3−3)処理
第2CPU56bは、不揮発性メモリ160から第5判定プログラム90eと第1記録プログラム92aとを読み出して並行して実行する。第1記録プログラム92aについては、実施の形態1で説明した。
(3−3−1)第5判定処理(第5判定プログラム90eによる処理)
図46は、第5判定プログラム90eのフローチャートの一例である。第5判定プログラム90eは、第1ルート10aからの光の第1偏波変動量46aを監視して第1偏波変動量46aの絶対値が第1閾値112aを超えた場合、第2ルート10bからの信号光から伝送情報42を再生して出力するためのプログラムである。第5判定プログラム90eは、判定部632により実行される。換言するならば、第5判定プログラム90eは、判定部632を含む受信部620により実行される。
図46の第5判定プログラム90eは、実施の形態2で説明した第2判定プログラムに類似している。図46の破線で示されたステップは、実施の形態1〜2で説明したステップである。
第5判定プログラム90eは、第2判定プログラム90bのステップS308(図21参照)の代わりに、ステップS1202を有する。第5判定プログラム90eは更に、第2判定プログラム90bのステップS520(図22参照)の代わりに、ステップS1204を有する。第5判定プログラム90eは更に、トランスポンダを初期化するステップS304を有さない。以上の点を除き、第5判定プログラム90eは、第2判定プログラム90bと実質的に同じである。
―ステップS1202―
第2CPU56bは、ステップS402〜S412、S306で第1信号光6aの第1偏波変動量46aの絶対値が第1閾値112aを超えたと判定した場合、光路スイッチ1606に、第1信号光6aおよび第2信号光6b夫々の送出先を変更させる。具体的には、第2CPU56bは、光路スイッチ1606の制御回路612(図44参照)に第3制御信号80cを送出する。
制御回路612は、第3制御信号80cを受信すると第1光スイッチ610aを制御して、第2光カプラ608bを第1受信部26aに接続する。制御回路612は更に、第2光スイッチ610bを制御して、第1光カプラ608aを第2受信部26bに接続する。ステップS1202により、第2信号光6bの第1受信部26aへの送出が開始される。
―ステップS1204―
第2CPU56bは、ステップS514(図22参照)で第1偏波変動量46aの絶対値が一定の時間t2の間第2閾値112bを超えていないと判定した場合、光路スイッチ1606に、第1及び第2信号光6b、6a夫々の送出先を再度変更させる。
具体的には、第2CPU56bは、第4制御信号80dを光路スイッチ1606の制御回路612に送出する。制御回路612は、第4制御信号80dを受信すると第1光スイッチ610aを制御して、第1光カプラ608aを第1受信部26aに接続する。制御回路612は更に、第2光スイッチ610bを制御して、第2光カプラ608bを第2受信部26bに接続する。ステップS1204により、第1信号光6aの第1受信部26aへの送出が再開される。
以上のように、実施の形態6の光伝送装置は、第1ルート10aからの第1信号光の第1偏波変動量の絶対値が第1閾値を超えた場合、第3受信部26cに供給する信号光を第1ルート10aからの信号光から第2ルート10bからの信号光に変更する。従って、実施の形態6の光伝送装置602によれば、第1ルート10a近傍の落雷による伝送エラーの発生が抑制される。
実施の形態6の光伝送装置602、1602は、実施の形態2の処理に類似した処理を行えるように構成されている。しかし実施の形態6の光伝送装置602、1602は、実施の形態1、3〜5の処理(第1、3〜4判定処理、第1〜2調整処理等)に類似した処理を行うように構成されてもよい。
具体的には、光伝送装置602、1602は例えば、実施の形態6の第5判定処理の代わりに、第1、3〜4判定処理のステップS308、S520を第5判定処理のステップS1202、S1204に変更した処理を実行してもよい。以上の点以外は、光伝送装置602、1602は、実施の形態1、3〜5の処理と略同じ処理を行ってもよい。
(実施の形態7)
実施の形態7の光伝送装置は、第1信号光の偏波変動量の絶対値が第1閾値を超えた場合、光伝送路を介して受信部に接続された送信装置に、第2信号光を送信させる装置である。第2信号光は、第1信号光の変調方法とは異なる方法で変調され、ビットレートが第1信号光より低い信号光である。
実施の形態7によれば、第1信号光の偏波が落雷により大きく変動する前に、ビットレートが低く偏波変動の影響を受け難い方法で変調された第2信号光が送信されるので、落雷による伝送エラーが低減される。
実施の形態7の光伝送装置は、実施の形態2の光伝送装置に類似している。従って、実施の形態2と同じ部分等については、説明を省略または簡単にする。
(A)システム
図47は、実施の形態7の光伝送装置702が適用された光通信システム704の一例を示す図である。図48は、光通信システム704における信号光6a、706bの流れを示す図である。
光通信システム704は、光伝送装置702、送信部708を有する光伝送装置703、光伝送装置702と光伝送装置703とを接続する光伝送路710を有する。光伝送路710は例えば、OPGWの光ファイバである。すなわち光伝送路710は、旋回しながら延在する導線18が巻き付いた領域19を通る光ファイバ14である(図3参照)。
光通信システム704は更に、ネットワーク管理装置(Network Management System)712を有する。ネットワーク管理装置は例えば、サーバである。
光通信システム704は更に、ルータ等の通信機器(図示せず)と光伝送装置702を接続するレイヤ2スイッチ714a(以下、第1レイヤ2スイッチと呼ぶ)を有する。光通信システム704は更に、ルータ等の通信機器(図示せず)と第1レイヤ2スイッチ714aを接続する複数の第1伝送路715a(例えば、複数の光ファイバ)を有する。
光通信システム704は更に、ルータ等の通信機器(図示せず)と光伝送装置703を接続するレイヤ2スイッチ714b(以下、第2レイヤ2スイッチと呼ぶ)を有する。光通信システム704は更に、ルータ等の通信機器(図示せず)と第2レイヤ2スイッチ714bとを接続する複数の第2伝送路715b(例えば、複数の光ファイバ)を有する。
(B)光伝送装置
(1)構成および動作
(1−1)構成例1
光伝送装置702は、光伝送路710からの信号光から情報(すなわち、伝送情報)を再生して出力する受信部720を有する。光伝送装置702は更に、受信部720が受信する光(例えば、第1信号光6a)の第1偏波変動量46aを検出する検出部722を有する。
受信部720は、検出部722が検出した第1偏波変動量46aを監視して、第1偏波変動量46aの絶対値が第1閾値を超える前は光伝送路710である第1光伝送路710aからの第1信号光6aから情報742aを再生して出力する。
受信部720は、検出された第1偏波変動量46aの絶対値が第1閾値を超えた後は、第2信号光706bを、第1光伝送路710aを介して受信部720に接続された伝送装置703に送信させる。伝送装置703は、第1光伝送路710aを介して受信部720に第1信号光6aおよび第2信号光706bを送信する。
第2信号光706bは、第1信号光6aの変調方法(例えば、偏波多重変調)とは異なる方法で変調(例えば、光強度変調)されビットレートが第1信号光6aより低い信号光である。第1信号光6aは例えば、情報の伝達のために位相または周波数が変調された光である。第2信号光706bは例えば、情報の伝達のために強度が変調された光である。第2信号光706bは、偏波ダイバーシティにより変調された信号光であってもよい。
ビットレートが低い方法で変調された信号光ほど、偏波状態の変動の影響を受け難い。光伝送装置702によれば、第1信号光6aの偏波が落雷により大きく変動する前に、ビットレートが低く第1信号光6aより偏波変動の影響を受け難い第2信号光706bにより情報の再生が開始させるので、落雷による伝送エラーが低減される。
(1−2)構成例2
図49は、実施の形態7の光伝送装置1702が適用された光通信システムの別の例を示す図である。図50は、図49における信号の流れを示す図である。
光通信システム1704は、光伝送装置1702、光伝送装置1703、第1光伝送路710a、および第3光伝送路710cを有する。光伝送装置1702は、構成例1の光伝送装置702に相当する。光伝送装置1703は、構成例1の光伝送装置703に相当する。
光伝送装置1702と光伝送装置1703は、第1光伝送路710aと第3光伝送路710cとを介して接続される。第1光伝送路710aと第3光伝送路710cは例えば、一つのOPGWに含まれた互いに異なる光ファイバである。構成例2の光通信システムによれば、双方向通信が可能になる。
−光伝送装置−
光伝送装置1702は、第1トランスポンダ24a、第4トランスポンダ24d、判定部732、分波器716、および合波器718を有する。
光伝送装置1703は、光伝送装置1702と実質的に同じ構造を有する。光伝送装置1703は更に、光伝送装置1702と実質的に同じ動作をするように構成されている。従って、光伝送装置1703の説明は省略または簡単にする。
(1−2−1)第1トランスポンダ
第1トランスポンダ24aは、実施の形態6の第1トランスポンダ24aと実質的に同じ構造を有する。第1トランスポンダ24aは更に、実施の形態6の第1トランスポンダ24aと同じ動作をするように構成されている。第1トランスポンダ24aは例えば、デジタルコヒーレント通信のためのトランスポンダである。
(1−2−2)第4トランスポンダ
第4トランスポンダ24dは、第4受信部26dと第4送信部28dとを有する。第4受信部26dは例えば、強度変調された信号光から情報を再生し出力する装置である。
第4送信部28dは例えば、光(例えば、レーザ光)を強度変調して生成した信号光を、第3光伝送路710cに送信する装置である。第4送信部28dが送信する信号光のビットレートは、第1送信部28aが送信する信号光のビットレートより低い。
同様に、第4受信部26dが復調する信号光のビットレートは、第1受信部26aが復調する信号光のビットレートより低い。第4送信部28dおよび第4受信部26dの帯域は例えば、1〜10Gbps(giga bits per second)である。第1送信部28aおよび第1受信部26aの帯域は例えば、100〜1000Gbpsである。複数の第1伝送路715a夫々の帯域は例えば、10Gbpsである。複数の第2伝送路715bについても同様である。
第4送信部28dが送信する信号光の中心波長は、第2信号光706bの中心波長(例えば、1.31μm)である。第1送信部28aが送信する信号光の中心波長は、第1信号光6aの中心波長(例えば、1.55μmμm)である。すなわち第2信号光706bの中心波長(例えば、1.31μm)は、第1信号光6aの中心波長(例えば、1.55μm)とは異なる波長である。
(1−2−3)判定部
判定部732は、実施の形態2の判定部32と実質的に同じ構造を有する。判定部32の動作については後述する(「(1−2−6)動作」参照)。
(1−2−4)分波器
分波器716は、第1信号光6aを受信して、第1トランスポンダ24aの第1受信部26aに送出する。分波器716は更に、第2信号光706bを受信して、第4トランスポンダ24dの第4受信部26dに送出する。分波器716は例えば、誘電体多層膜を有する光フィルタである。
(1−2−5)合波器
合波器718は、第1トランスポンダ24aの第1送信部28aが送出した信号光と第4トランスポンダ24dの第4送信部28dが送出した信号光とを合波して、第1光伝送路710aに送出する。
合波器718は例えば、誘電体多層膜を有する光フィルタである。合波器718は例えば、分波器716と同じ構造を有する。
構成例1の受信部720(図47参照)は、光伝送装置1702の第1受信部26a、光伝送装置1702の第4受信部26d、光伝送装置1702の分波器716、および光伝送装置1702の判定部732を含むブロックである。構成例1の検出部722(図47参照)は、光伝送装置1702の第1検出部30aに相当する。
構成例1の送信部708は、光伝送装置1703の第1送信部28a、および光伝送装置1703の第4送信部28dを含むブロックである。
(1−2−6)動作
光伝送装置1703側の第2レイヤ2スイッチ714bは、複数の第2伝送路715bを介して第1情報742aを受信し、受信した第1情報742aを光伝送装置1703の第1送信部28aに送信する。換言するならば、第2レイヤ2スイッチ714bは複数の送信元からの情報を多重化して、第1送信部28aに送信する。第1情報742aは例えば、第2レイヤ2スイッチ714bから第1送信部28aへ、強度変調された信号光により伝達される(後述する第2情報742bについても同様)。
第1送信部28aは、受信した第1情報742aを位相(または周波数)が変調された第1信号光6aに変換して、合波器718と第1光伝送路710aとを介して光伝送装置1702の分波器716に送信する。第1信号光6aは例えば、第1情報742aの伝達のために偏波多重QPSKにより変調された光である。
分波器716は、受信した第1信号光6aを第1トランスポンダ24aの第1受信部26aに送出する。第1受信部26aは、受信した第1信号光6aから第1情報742aを再生して出力する。
光伝送装置1702側の第1レイヤ2スイッチ714aは、第1受信部26aが出力した第1情報742aを受信して、複数の第1伝送路715aを介して夫々の宛先に送信する。第1情報742aは、第1受信部26aから第1レイヤ2スイッチ714aへ、例えば強度変調された信号光により伝達される(後述する第2情報742bについても同様)。
―変調方法の切替え―
第1検出部30aは、第1信号光6aの第1偏波変動量46aを検出する。判定部732は、第1偏波変動量46aを第1検出部30aから取得して、第1偏波変動量46aの絶対値が第1閾値112aを超えたか否か判定する。
判定部732は、第1偏波変動量46aの絶対値が第1閾値112aを超えたと判定すると、ネットワーク管理装置712に第3コマンド48cを送信する。第3コマンド48cは例えば、電気信号である。
ネットワーク管理装置712は第3コマンド48cに応答して、第2レイヤ2スイッチ714bに第4コマンド48dを送信する。ネットワーク管理装置712は更に、第3コマンド48cに応答して、第1レイヤ2スイッチ714aに第5コマンド48eを送信する。
第2レイヤ2スイッチ714bは第4コマンド48dに応答して、複数の伝送路715bのうちの特定の伝送路715cからの第2情報742bを、光伝送装置1703の第4送信部28dに送信する。伝送路715cは、複数の伝送路715bを介して伝達される情報のうち特に重要度が高い情報を伝達する伝送路である。伝送路715cは例えば、予め決定されている。
第4送信部28dは、受信した第2情報742bを強度変調された第2信号光706bに変換して、合波器718と第1光伝送路710aとを介して光伝送装置1702の分波器716に送信する。
分波器716は、受信した第2信号光706bを第4受信部26dに送出する。第4受信部26dは、受信した第2信号光706bから第2情報742bを再生して出力する。
第1レイヤ2スイッチ714aは、ネットワーク管理装置712からの第5コマンド48eに応答して、第4受信部26dが出力した第2情報742bを夫々の宛先に送信する。
―変調方法の切戻し―
判定部732は、第3コマンド48cの送信後に第1偏波変動量46aの絶対値が第1閾値112aより小さい第2閾値112bを一定の時間t2下回り続けた場合、ネットワーク管理装置712に第6コマンド48fを送信する。ネットワーク管理装置712は、第6コマンド48fに応答して、第2レイヤ2スイッチ714bに第7コマンド48gを送信する。ネットワーク管理装置712は更に、第1レイヤ2スイッチ714aに第8コマンド48hを送信する。
第2レイヤ2スイッチ714bは、第7コマンド48gに応答して、第1情報742aの第1送信部28aへの送信を再開する。その結果、第1信号光6aの送信が再開される。光伝送装置1702の第1受信部26aは、この第1信号光6aからの第1情報742aの再生と出力を再開する。
第1レイヤ2スイッチ714aは、第8コマンド48hに応答して、光伝送装置1702の第1受信部26aが出力する第1情報742aを夫々の宛先へ送信する。
(2)ハードウエア
(2−1)第1トランスポンダ
第1トランスポンダ24aは、実施の形態6の第1トランスポンダ24aと実質的に同じハードウエア構成を有する。
(2−2)第4トランスポンダ
図51は、第4トランスポンダ24dのハードウエア構成の一例を示す図である。図52は、第4トランスポンダ24dにおける信号の流れの一例を説明する図である。第4トランスポンダ24dは、第1レイヤ2スイッチ714a側(図50参照)の光電気変換回路752と光伝送路710a、710c側(図50参照)の電気光変換回路754とを有する。第4トランスポンダ24dは更に、光伝送路710a、710c側の光電気変換回路852と第1レイヤ2スイッチ714a側の電気光変換回路854とを有する。第4トランスポンダ24dは更に、集積回路726を有する。
(2−2−1)光電気変換回路
第1レイヤ2スイッチ714a側の光電気変換回路752は、第1レイヤ2スイッチ714aからの強度変調された信号光760(図52参照)を、電気信号770に変換する。光伝送路710a、710c側の光電気変換回路852は、信号光762(例えば、第2信号光706b)を電気信号772に変換する。
光電気変換回路752は例えば、信号光を光電流に変換するフォトダイオード、フォトダイオードの駆動回路、およびフォトダイオードが生成する光電流を増幅する増幅器を有する回路である。光伝送路710a、710c側の光電気変換回路852についても、同様である。
(2−2−2)電気光変換回路
光伝送路710a、710c側の電気光変換回路754は、集積回路726からの電気信号774を強度変調された送信光764に変換する。第1レイヤ2スイッチ714a側の電気光変換回路854は、集積回路726からの電気信号776を強度変調された送信光766に変換する。
光伝送路710a、710c側の電気光変換回路754は例えば、半導体レーザ、および電気信号774に応答して半導体レーザを駆動するレーザ・ドライバーとを有する装置である。第1レイヤ2スイッチ714a側の電気光変換回路854についても同様である。
(2−2−3)集積回路
集積回路726は図51に示すように、第1フレーム処理部786a、誤り訂正部784、および第2フレーム処理部786bを有する。集積回路726は例えば、半導体チップであるASICである。
第1フレーム処理部786aは、光電気変換回路852からのシリアルな電気信号772をデータ(例えば、パラレルなビット列)に変換して、誤り訂正部784に送出する。誤り訂正部784は受信したデータの誤りを訂正して、第2フレーム処理部786bに送出する。第2フレーム処理部786bは受信したデータを、シリアルな電気信号776に変換して出力する。
第2フレーム処理部786bは更に、光電気変換回路752からのシリアルな電気信号770をデータ(例えば、パラレルなビット列)に変換して、誤り訂正部784に送出する。誤り訂正部784は受信したデータの誤りを訂正して、第1フレーム処理部786aに送出する。第1フレーム処理部786aは受信したデータを、シリアルな電気信号774に変換して出力する。
(2−3)判定部
判定部732は、実施の形態1の判定部32と実質的に同じハードウエア構成を有する。
第1受信部26a、第1送出部28a、および第1検出部30aを実現するハードウエアについては、実施の形態6で説明した。判定部732は、実施の形態1の判定部32と同様、第2CPU56b(図8参照)とメモリ158により実現される。
第4受信部26dは、第4トランスポンダ24dの光電気変換回路852、第4トランスポンダ24dの集積回路726、および第4トランスポンダ24dの電気光変換回路854により実現される。
第4送信部28dは、第4トランスポンダ24d(図51参照)の光電気変換回路752、第4トランスポンダ24dの集積回路726、および第4トランスポンダ24dの電気光変換回路754により実現される。
(3)ソフトウエア
(3−1)プログラム
図53は、判定部732の不揮発性メモリ160(図8参照)に記録されるプログラムおよびデータファイル794を示す図である。
実施の形態7の不揮発性メモリ160には、第6判定プログラム90fと第1記録プログラム92aとが記録される。
(3−2)データファイル
図53に示すように、不揮発性メモリ160には、第1履歴テーブル96aと閾値テーブル108とが記録される。第1履歴テーブル96aは、実施の形態1の第1履歴テーブル96aと実質的に同じテーブルである。閾値テーブル108についても同様である。
(3−3)処理
第2CPU56b(図8参照)は、不揮発性メモリ160から第6判定プログラム90fと第1記録プログラム92aとを読み出して実行する。第2CPU56bは、第6判定第6プログラム90fと第1記録プログラム92aとを並行して実行する。第1記録プログラム92aについては、実施の形態1で説明した。
(3−3−1)第6判定処理(第6判定プログラム90fによる処理)
図54は、第6判定プログラム90fのフローチャートの一例である。第6判定プログラム90fは、判定部732(図49参照)により実行される。換言するならば、第6判定プログラム90fは、判定部732を含む受信部720により実行される。
第6判定プログラム90fは、実施の形態2の第2判定プログラム90b(図21〜22参照)に類似している。図54の破線で示されたステップは、実施の形態2で説明したステップである。
判定部732は、ステップS308(図21参照)の代わりに、ステップS1302を実行する。判定部732は更に、ステップS520(図22参照)の代わりに、ステップS1304を実行する。判定部732は、トランスポンダを初期化するステップS304は実行しない。
−ステップS1302−
第2CPU56bは、ステップS402〜S412、306で第1信号光6aの第1偏波変動量46aの絶対値が第1閾値112aを超えたと判定した場合、光伝送装置1703に例えば強度変調された第2信号光706bを送信させる。具体的には第2CPU56bは、ネットワーク管理装置712に第3コマンド48cを送信する。
−ステップS1304−
第2CPU56bは、ステップS502〜S518の後に第1偏波変動量46aの絶対値が第2閾値112bを一定時間t2の間、下回り続けたと判定した場合には、光伝送装置1703に例えば偏波多重変調された第1信号光6aの送信を再開させる。具体的には第2CPU56bは、ネットワーク管理装置712に第6コマンド48fを送信する。
実施の形態7の処理によれば、第1信号光6aの偏波が落雷により大きく変動する前に、偏波変動の影響を受け難い方法で変調された第2信号光706bが送信されるので、落雷による伝送エラーが低減される。
(4)変形例
図55は、実施の形態7の変形例を示す図である。図56は、図55における信号の流れを示す図である。
以上の例では、受信部720(図48参照)は、第1偏波変動量46aの絶対値が第1閾値112aを超えた後は、光伝送装置703に第2信号光706bを、第1光伝送路710aを介して送信させる。しかし、変形例の光伝送装置802の受信部820は、光伝送装置803の送信部808に第2信号光706bを、第1光伝送路710aとは異なる第2光伝送路710bを介して送信させる。第2光伝送路710bは例えば、第1光伝送路710aが通るOPGWとは異なるOPGWを通る光ファイバである。
図57は、変形例の別の例を示す図である。図58は、図57における信号の流れを示す図である。図57の光伝送装置1802は、図55の光伝送装置802に相当する。図57の光伝送装置1803は、図55の光伝送装置803に相当する。
図55の受信部820は例えば、光伝送装置1802(図57参照)の第1受信部26a、光伝送装置1802の第4受信部26d、および光伝送装置1802の判定部732を含むブロックである。図55の検出部822は例えば、光伝送装置1802の第1検出部30aに相当する。図55の送信部808は例えば、光伝送装置1803の第1送信部28a、および光伝送装置1803の第2送信部28bを含むブロックである。
変形例の光伝送装置1802の第1受信部26aは、光伝送装置1803の第1送信部28aに第1光伝送路710aを介して直接接続される。変形例の光伝送装置1802の第4受信部26dは、光伝送装置1803の第4送信部28dに第2光伝送路710bを介して直接接続される。従って第2信号光706bは、第1光伝送路710aとは異なる第2光伝送路710bを介して光伝送装置802、1802に送信される。
変形例によれば、信号光の変調方法と共に信号光の伝送ルートも変更されるので、落雷による伝送エラーを更に低減できる。
以上のように、実施の形態7の光伝送装置は、第1信号光6aの第1偏波変動量の絶対値が第1閾値を超えた場合、光伝送路710を介して受信部820に接続された光伝送装置803に、第2信号光706bを送信させる。第2信号光706bは、第1信号光の変調方法とは異なる方法で変調され偏波変動の影響を受け難い信号光である。
実施の形態7の光伝送装置によれば、第1信号光6aの偏波が落雷により大きく変動する前に、偏波変動の影響を受け難い第2信号光706bの送信が開始されるので、落雷による伝送エラーが低減できる。
実施の形態7の光伝送装置は、実施の形態2の処理に類似した処理を行えるように構成されている。しかし実施の形態7の光伝送装置は、実施の形態2の処理の代わりに、実施の形態1、4〜5の処理(第1およ4判定処理、第1〜2調整処理等)に類似した処理を行うように構成されてもよい。
具体的には、実施の形態7の光伝送装置は例えば、第6判定処理の代わりに、第1または第4判定処理のステップS308、S520を第6判定処理のステップS1302、S1304に変更した判定処理を実行してもよい。以上の点以外は、光伝送装置702、1702、802、1802は、実施の形態1、4〜6の処理と略同じ処理を行ってもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、実施の形態1〜7は、例示であって制限的なものではない。
例えば、以上の例では検出部22は、第1信号光6aの偏波状態を監視している。しかし検出部22は、第1信号光6aと同じ光ファイバを伝搬する別の光(以下、モニタ光と呼ぶ)を監視してもよい。モニタ光は例えば、連続光である。
モニタ光が落雷により受ける偏波変動量は、第1信号光6aが落雷により受ける偏波変動量と略同じである。従って、モニタ光の偏波状態を監視することで、第1信号光6aの偏波状態を検出することができる。上記モニタ光は例えば、送信部8(図1参照)により第1信号光6aと共に送出される。第2信号光6bの偏波状態の監視(実施の形態3参照)についても同様である。
また以上の例では、第1信号光6aおよび第2信号光6bは位相(または周波数)が変調された光である。しかし、第1信号光6aおよび第2信号光6bは位相(または周波数)に加え、強度が変調された光であってもよい。
また以上の例では、光伝送装置の受信部および検出部は、複数のトランスポンダにより実現される。しかし、光伝送装置の受信部および検出部は、光電気変換回路、電気光変換回路、および信号光(例えば、第1信号光、第2信号光、送信光)の送受信のためのデータ処理を行う一つ又は複数の半導体チップにより実現されてもよい。半導体チッは例えば、FPGA(field-programmable gate array)やASICである。
また以上の例では、複数の処理が第2CPUにより実行される。しかし、第2CPUが実行する処理は、複数のCPU(すなわち、マルチプロセッサ)により実行されてもよい。第1CPUが実行する処理についても同様である。
また以上の例では、第2CPUはシングルコアのプロセッサである。しかし、第2CPUはマルチコアのプロセッサであってもよい。第1CPUについても同様である。
また以上の例では、第1信号光および第2信号光は、それぞれ単数である。しかし、第1信号光および第2信号光は夫々、波長多重された複数の信号光であってもよい。
また以上の例では、第2ルートは一つである。しかし第2ルートは、複数であってもよい。
以上の実施の形態1〜7に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
第1信号光を第1ルートから受信する第1受信部と、
偏波状態を示すパラメータの一定時間内の変化量であって前記第1ルートから受信した前記第1信号光の前記変化量である第1偏波変動量を検出する検出部と、
検出された前記第1偏波変動量の絶対値が第1閾値を超えた場合に、前記第1ルートとは異なる第2ルートから第2信号光を受信する第2受信部と、
を有することを特徴とする光伝送装置。
(付記2)
前記第1受信部は、前記第2信号光の前記受信の開始後に検出された前記第1偏波変動量の絶対値が前記第1閾値より小さい第2閾値を一定の時間下回り続けた場合に、前記第1信号光を受信することを
特徴とする付記1に記載の光伝送装置。
(付記3)
前記検出部は更に、前記第2ルートからの前記第2信号光の前記変化量である第2偏波変動量を検出し、
前記第2受信部は、前記第1偏波変動量の絶対値が前記第1閾値を超える前に、検出された前記第2偏波変動量の絶対値が第3閾値を超えた場合、前記第2信号光の前記受信を保留することを
特徴とする付記1又は2に記載の光伝送装置。
(付記4)
前記第1受信部は、前記第2信号光の前記受信が開始する前に前記第1信号光の前記受信が中断した場合、前記第1閾値を減少させることを
特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載の光伝送装置。
(付記5)
前記第1受信部は、前記第1信号光の前記受信と前記第2信号光の前記受信とが繰り返されながら前記第1信号光の前記受信が中断されない場合、前記第1閾値を増加させることを
特徴とする付記2乃至4のいずれか1項に記載の光伝送装置。
(付記6)
前記第1偏波変動量の絶対値が前記第1閾値を超える前は前記第1受信部が前記第1信号光から再生した情報を出力し、前記第1偏波変動量の絶対値が前記第1閾値を超えた場合に、前記第2受信部が前記第2信号光から再生した情報を出力することを
特徴とする付記1乃至5のいずれか1項に記載の光伝送装置。
(付記7)
第1ルートからの第1信号光と第2ルートからの第2信号光とを受信するルート切替え部と、
偏波状態を示すパラメータの一定時間内の変化量であって前記第1信号光の前記変化量である第1偏波変動量を検出する検出部と、
第3受信部とを有し、
前記ルート切替え部は、前記第1偏波変動量の絶対値が第1閾値を超える前は前記第1信号光を前記第3受信部に送信し、前記第1偏波変動量の絶対値が前記第1閾値を超えた場合に、前記第2信号光を前記第3受信部に送信することを
特徴とする光伝送装置。
(付記8)
前記第1信号光および前記第2信号光は、位相または周波数が変調された光であり、
前記第1ルートは、旋回しながら延在する導線が巻き付いた領域を通り、
前記第2ルートは、前記領域の外側を通ることを
特徴とする付記1乃至7のいずれか1項に記載の光伝送装置。
(付記9)
光伝送路からの信号光を受信する受信部と、
偏波状態を示すパラメータの一定時間内の変化量であって前記受信部が受信する光の前記変化量である第1偏波変動量を検出する検出部とを有し、
前記受信部は、前記光伝送路である第1光伝送路からの第1信号光を受信し、検出された前記第1偏波変動量の絶対値が前記第1閾値を超えた場合に、前記第1信号光の変調方法とは異なる方法で変調されビットレートが前記第1信号光より低い第2信号光を、前記光伝送路を介して前記受信部に接続された装置に、前記光伝送路であって前記第1光伝送路とは異なる第2光伝送路または前記第1光伝送路を介して送信させる
光伝送装置。
(付記10)
前記第1信号光は、位相または周波数が変調された光であり、
前記第2信号光は、強度が変調された光であることを
特徴とする付記9に記載の光伝送装置。
(付記11)
前記光伝送路は、旋回しながら延在する導線が巻き付いた領域を通る光ファイバであることを
特徴とする付記9又は10に記載の光伝送装置。
(付記12)
第1信号光を第1ルートから受信し、
偏波状態を示すパラメータの一定時間内の変化量であって前記第1ルートから受信した光の前記変化量である第1偏波変動量を検出し、
検出された前記第1偏波変動量の絶対値が第1閾値を超えた場合に、前記第1ルートとは異なる第2ルートから第2信号光を受信する
ことを特徴とする光伝送方法。
2・・・光伝送装置
6a・・・第1信号光
6b・・・第2信号光
10a・・・第1ルート
10b・・・第2ルート
20・・・受信部
22・・・検出部
42・・・情報
702・・・光伝送装置
710・・・光伝送路
720・・・受信部
722・・・検出部
706b・・・第2信号光

Claims (9)

  1. 第1信号光を第1ルートから受信する第1受信部と、
    偏波状態を示すパラメータの一定時間内の変化量であって前記第1ルートから受信した前記第1信号光の前記変化量である第1偏波変動量を検出する検出部と、
    検出された前記第1偏波変動量の絶対値が第1閾値を超えた場合に、前記第1ルートとは異なる第2ルートから第2信号光を受信する第2受信部と、
    を有することを特徴とする光伝送装置。
  2. 前記第1受信部は、前記第2信号光の前記受信の開始後に検出された前記第1偏波変動量の絶対値が前記第1閾値より小さい第2閾値を一定の時間下回り続けた場合に、前記第1信号光を受信することを
    特徴とする請求項1に記載の光伝送装置。
  3. 前記検出部は更に、前記第2ルートからの前記第2信号光の前記変化量である第2偏波変動量を検出し、
    前記第2受信部は、前記第1偏波変動量の絶対値が前記第1閾値を超える前に、検出された前記第2偏波変動量の絶対値が第3閾値を超えた場合、前記第2信号光の前記受信を保留することを
    特徴とする請求項1又は2に記載の光伝送装置。
  4. 前記第1受信部は、前記第2信号光の前記受信が開始する前に前記第1信号光の前記受信が中断した場合、前記第1閾値を減少させることを
    特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光伝送装置。
  5. 前記第1受信部は、前記第1信号光の前記受信と前記第2信号光の前記受信とが繰り返されながら前記第1信号光の前記受信が中断されない場合、前記第1閾値を増加させることを
    特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の光伝送装置。
  6. 前記第1偏波変動量の絶対値が前記第1閾値を超える前は前記第1受信部が前記第1信号光から再生した情報を出力し、前記第1偏波変動量の絶対値が前記第1閾値を超えた場合に、前記第2受信部が前記第2信号光から再生した情報を出力することを
    特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光伝送装置。
  7. 第1ルートからの第1信号光と第2ルートからの第2信号光とを受信するルート切替え部と、
    偏波状態を示すパラメータの一定時間内の変化量であって前記第1信号光の前記変化量である第1偏波変動量を検出する検出部と、
    第3受信部とを有し、
    前記ルート切替え部は、前記第1偏波変動量の絶対値が第1閾値を超える前は前記第1信号光を前記第3受信部に送信し、前記第1偏波変動量の絶対値が前記第1閾値を超えた場合に、前記第2信号光を前記第3受信部に送信することを
    特徴とする光伝送装置。
  8. 光伝送路からの信号光を受信する受信部と、
    偏波状態を示すパラメータの一定時間内の変化量であって前記受信部が受信する光の前記変化量である第1偏波変動量を検出する検出部とを有し、
    前記受信部は、前記光伝送路である第1光伝送路からの第1信号光を受信し、検出された前記第1偏波変動量の絶対値が前記第1閾値を超えた場合に、前記第1信号光の変調方法とは異なる方法で変調されビットレートが前記第1信号光より低い第2信号光を、前記光伝送路を介して前記受信部に接続された装置に、前記光伝送路であって前記第1光伝送路とは異なる第2光伝送路または前記第1光伝送路を介して送信させる
    光伝送装置。
  9. 第1信号光を第1ルートから受信し、
    偏波状態を示すパラメータの一定時間内の変化量であって前記第1ルートから受信した光の前記変化量である第1偏波変動量を検出し、
    検出された前記第1偏波変動量の絶対値が第1閾値を超えた場合に、前記第1ルートとは異なる第2ルートから第2信号光を受信する
    ことを特徴とする光伝送方法。
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