JP2018205702A - 管内検査装置 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、配管内を検査中に検査装置のバッテリ残量が低下したり、検査装置が故障などの原因により配管内を移動できなくなったりすると、回収が困難になる場合がある。検査装置のバッテリ残量が低下した場合、配管内には充電設備がないため、配管内を検査中にバッテリ残量が低下したときに、検査装置を最寄りの充電設備のある位置に移動させる上記の提案の技術を、管内検査装置に適用することはできない。
さらに、例えば、連結式の管内走行台車の中の一台の車輪が故障しただけでも、管内走行台車は、配管の入口あるいは出口に帰還できず、回収できなくなる虞がある。
(第1の実施の形態)
(全体構成)
本実施の形態の管内検査装置は、プラントなどの配管内を検査するための装置である。
配管システム1は、後述する管内検査装置を入れることができる入口ポート2と、入口ポート2から入れられた管内検査装置が配管P内を移動しながら検査を終了して外部へ取りだすことができる出口ポート3を有している。また、入口ポート2と出口ポート3とは別に、配管Pの途中に予備の出口ポート(以下、予備ポートという)4を有している。
管内検査装置11は、連結された3つのユニットからなり、管内を移動可能である。具体的には、管内検査装置11は、メインユニット12、採取ユニット13及びバッテリユニット14が連結されて構成されている。ここでは、後述する分離を行うときの優先順位に従って、メインユニット12に、採取ユニット13及びバッテリユニット14が連結されている。
配管が長い場合、検査装置は、移動のし易さからバッテリ駆動式が好ましい。検査対象である配管などの中をバッテリ駆動式の検査装置で検査する場合、配管内を検査中にバッテリ残量が低下したときに、検査装置を配管内から帰還させて回収しなければならない。
採取ユニット13は、連結機構15によりメインユニット12に接続され、配管P内に落ちている異物等を採取するためのアーム、マニピュレータ等を有する。
また、各ユニットは、移動機構を構成する4つの車輪17と、各部品を搭載あるいは内蔵するための筺体18と、筺体18が固定され、かつ4つの車輪17が回転可能に固定されたシャーシ19を有する。4つの車輪17は、後述するように、モータにより駆動される。
メインユニット12は、自ユニットに加えて、接続ユニットである採取ユニット13及びバッテリユニット14の動作制御を行うための制御部21と、各種ソフトウエアプログラム及びデータを記憶する記憶装置22とを有する。メインユニット12には、補助バッテリ23も搭載されている。
カメラ31は、CMOSイメージセンサなどの撮像素子を有し、配管P内の画像を取得する。
センサ部32は、所定の物理量を測定する1又は2以上のセンサを含む。センサは、検査目的に応じた、距離センサ、温度センサ、湿度センサ、風速センサ、などである。
照明装置33は、例えば、発光ダイオードを有し、カメラ31が配管P内の画像を取得できるようにするために配管P内を照明する。
メインユニット12と採取ユニット13は、連結機構15により接続状態を維持及び解除可能に接続される。採取ユニット13は、メインユニット12に接続される接続ユニットである。
採取ユニット13には、採取機構35と、修理剤噴射装置36と、採取物保管部37とが設けられ、筺体18に固定されている。
採取物保管部37は、採取機構35により採取された異物などを収容する容器である。
バッテリユニット14は、自ユニットの動作制御を行うための制御部26と、メインバッテリ27とを有している。バッテリユニット14は、メインバッテリ27を自己ユニットの電源として使用すると共に、メインバッテリ27の電源をメインユニット12及び採取ユニット13に供給する。よって、メインバッテリ27は、メインユニット12のカメラ31及びセンサ部32の検査部、車輪17等の移動機構、等々へ電源を供給するバッテリである。
連結機構15は、メインユニット12に固定された連結器15aと、採取ユニット13に固定された連結器15bとからなる。連結器15aは、後述するメインユニット12の連結制御装置46(図3)からの駆動信号に応じて、連結器15bとの接続状態の維持及び解除が行われるように動作する。接続状態の維持及び解除は、例えば、電磁石により駆動される磁気式で行われる。
よって、連結機構15及び16は、接続ユニットである採取ユニット13及びバッテリユニット14の分離を行う分離機構を構成する。
(メインユニットの構成)
図3は、メインユニット12の構成を示すブロック図である。
記憶装置22は、各種ソフトウエアプログラムを格納するプログラム格納領域22aと、各種情報を格納する情報格納領域22bを有している。
回収動作プログラムPP2は、バッテリ残量低下時の対応処理プログラムであり、配管構成情報D1及び回収手順情報D3を参照しながら実行される。
メイン制御装置41は、モータ制御コマンドを、モータ制御装置42に出力すると共に、採取ユニット13及びバッテリユニット14にも出力する。モータ制御装置42は、モータ制御コマンドに応じた駆動信号を、車輪17を回転させるモータ47に出力する。
(採取ユニットの構成)
図4は、採取ユニット13の構成を示すブロック図である。
連結制御装置51は、モータ制御装置52、採取制御装置53及び修理制御装置56と通信可能に接続されており、各装置を制御可能となっている。
連結制御装置51は、メインユニット12からの各種制御コマンドを受信すると、自己宛てのコマンドであれば、受信したコマンドに応じた動作を行う。受信したコマンドが自己宛てのコマンドでなければ、連結制御装置51は、受信したコマンドを、バッテリユニット14へ出力する。
(バッテリユニットの構成)
図5は、バッテリユニット14の構成を示すブロック図である。
連結制御装置61は、モータ制御装置62と通信可能に接続されており、モータ制御装置62を制御可能となっている。
連結制御装置61は、メインユニット12からのモータ制御コマンドをモータ制御装置62に出力する。モータ制御装置62は、モータ制御コマンドに応じた駆動信号を、車輪17を回転させるモータ63に出力する。
メインユニット12は、さらに、動作開始のためのスタートスイッチ(図示せず)を有し、スタートスイッチがオンされると、メイン制御装置41は、検査動作プログラムPP1をROMあるいは記憶装置22から読み出し、配管構成情報D1及び検査手順情報D2を情報格納領域22bから読み出して実行する。
(配管検査の動作)
メインユニット12は、配管システム1の入口ポート2から入れられてからスタートスイッチがオンされると、配管構成情報D1及び検査手順情報D2に基づいて、カメラ31や、距離センサなどの他のセンサにより、配管システム1内の位置を認識しながら、モータ制御装置42を制御して、配管P内を移動し、かつ配管P内の画像等のデータを記憶装置22に記録したり、センサ部32のセンサデータを取得して記憶装置22に記録し、配管の出口ポート3まで移動することによって、配管システム1の配管内の検査を行う。
図6は、図1の配管システム1の構成をモデル化して示した図である。端点Aが入口ポート2に対応し、端点Kが出口ポート3に対応し、端点Lが予備ポート4に対応する。管内検査装置11は、点Aから配管システム1に入って、指示された順番で配管内を移動して、最後に点Kに到達して停止して回収されるという経路の情報が、検査経路情報d1としてPCから設定されて情報格納領域22bに格納される。
管内検査装置11は、指定された箇所で、配管P内の画像データ及びセンサデータを記録し、さらに途中で異物などを採取したり、修理剤を所定の箇所に吹き付けたりする動作を行う。そのために、検査箇所情報d2も、PCから設定されて情報格納領域22bに格納される。
また、異物などの採取も、カメラ31で得られた画像の画像処理により、判定された判定結果に基づいて行ってもよいし、採取地点の情報も検査箇所情報d2に含めてもよい。
配管構成情報D1は、点情報と、点と他の点との間の距離情報などを含んでいる。点が分岐点の場合は、分岐先の情報、例えば2つの配管に分岐する点の場合、左側の配管に接続される点と右側の配管に接続される点の情報も配管構成情報D1に含まれる。点が合流点の場合は、合流する配管Pの情報も、配管構成情報D1に含まれる。
各アクセスポイントAPは、配管システム1の途中に設けられた開閉可能な窓などの配管Pの内部へのアクセスを可能とするアクセスポートであり、配管Pの一部を取り外して、配管P内のユニットなどを回収可能なポイントである。なお、アクセスポイント情報(TBL1)は、配管構成情報D1に含まれていてもよい。
アクセスポイント情報(TBL1)は、管内の回収可能位置についての回収可能位置情報(TBL1)を記憶する。メイン制御装置41は、後述するように、メインバッテリ27の残量が閾値TH未満になると、回収可能位置情報に基づいて、回収可能位置まで移動するように、車輪17を駆動制御する。
また、回収動作プログラムPP2により行われる回収動作を規定する回収方針は、複数設定されている。ここでは、回収方針情報として、複数の回収方針が、優先順位を持って規定され、PCから情報格納領域22bに予め登録される。
図9は、回収方針情報のデータ構造を示す図である。回収方針情報は、ここでは、テーブルデータとして記憶装置22の情報格納領域22bに格納される。複数の回収方針CPが、テーブルデータTBL3に格納されている。テーブルTBL3は、方針ごとに、方針の優先順位と、目的地と、分離の優先順位の動作パターン情報を含む。メイン制御装置41は、接続ユニット及び採取物についての分離の優先順位を示す優先順位情報(TBL2)に基づいて、分離を行う。
図9では、優先順位は、方針CP1、CP2、CP3、CP4の順に低くなっており、優先順位は、方針CP1が最も高い。
上述した各回収方針の情報が、テーブルデータTBL3に格納されている。ユーザは、テーブルデータTBL3に、管内検査装置11の回収方針情報を、優先順位と共に設定可能で、そのテーブル情報は、PCからメインユニット12の記憶装置22の情報格納領域22bに予め登録される。
そして、メイン制御装置41は、メインバッテリ27の残量が閾値TH未満になったときの管内検査装置11の動作パターン情報を複数有し、メインバッテリ27の残量が閾値TH未満になったとき、上述した分離の複数の動作パターン情報の1つを選択して、その選択した動作パターンに基づいて、分離を行うと共に、回収可能位置まで移動するように、移動機構を制御する。
(作用)
上述した管内検査装置11の動作について説明する。
管内検査装置11は、点Aに置かれてから、スタートスイッチがオンされて検査開始が指示されると、メイン制御装置41は、検査動作プログラムPP1を読み出して、図10の処理を実行する。
管内検査装置11が検査の途中で、バッテリユニット14のバッテリ残量が所定の閾値TH未満であると判定されると(S1:YES)、メイン制御装置41は、回収動作プログラムPP2を読み出して実行し、優先順位の最も高い方針P1が実行可であるか否かを判定する(S4)。メイン制御装置41は、図9に示す回収方針情報(TBL3)に基づいて優先順位の最も高い方針P1を抽出し、その抽出した優先順位の最も高い方針P1を実行可能な否かを判定する。図9の場合、方針CP1が最も優先順位が高いので、方針CP1が実行可能であるか否かが判定される。
さらに、採取物の予測重量も考慮して、採取物が採取物保管部にある場合とない場合に分けて、バッテリ残量に応じた移動可能情報も、記憶装置22に予め記憶させてもよい。
メイン制御装置41は、方針P1を実行不可であると判定したとき(S4:NO)、優先順位が次に高い方針P2が実行可であるか否かを判定する(S6)。図9の場合、方針CP2が2番目に優先順位が高いので、方針CP2が実行可能であるか否かが判定される。方針CP2は、分離を行うため、メイン制御装置41は、優先順位情報(TBL2)を参照する。
方針CP2では、分離を行うので、定められた分離を行うために必要な電力量が考慮されて、方針P2が実行可能であるかが判定される。すなわち、メイン制御装置41は、メインバッテリ27の残量が閾値TH未満になると、上述した連結機構15,16を利用して、接続ユニットの分離を行うか否かを判定する制御部を構成する。言い換えれば、メイン制御装置41は、管内検査装置11が、入口ポート2、出口ポート3又はアクセスポートAPの帰還場所に帰還困難であるか又は帰還困難になるかを判定し、管内検査装置11が帰還困難である又は帰還困難になると判定した場合に、分離を行うか否かを判定する。
メイン制御装置41は、分離を行うと判定したとき、分離機構である採取機構35を動作させて、採取物を分離する。分離を行う場所が適切であるかを考慮して分離を行う。
以下同様に、優先順位の高い順に方針が実行可能であるか否かを判定し、実行可能であると、その方針に従って実行する。
S4からSnの処理が、回収動作プログラムPP2を構成する。
なお、上述した実施の形態では、分離は、接続ユニットであるバッテリユニット14及び採取ユニット13の分離、採取物の分離であるが、ユニットに分離可能に取り付けられている装置を分離するようにしてもよい。例えば、採取ユニット13の採取機構35が分離可能であれば、その採取機構35を分離して管内に放置するようにしてもよい。
第1の実施の形態は、管内検査装置のバッテリ残量が低下したときに、帰還性及び回収性の高い管内検査装置を提供するものであるが、本実施の形態は、移動機構に故障などの異常が発生したときに、帰還性及び回収性の高い管内検査装置を提供する。
モータ制御装置52は、連結制御装置51を介して、採取ユニット13の各車輪17の回転量データをメインユニット12のメイン制御装置41へ送信する。
よって、メイン制御装置41は、管内検査装置11が配管内を移動中、管内検査装置11の各車輪17の回転量データを常時監視することができる。後述するように、管内検査装置11のいずれかの車輪17に異常が発生したときには、メイン制御装置41は、どのユニットのどの車輪に異常が発生したかを判定することができる。
図2に示すように、メインユニット12、採取ユニット13及びバッテリユニット14の各ユニットは4つの車輪17を有している。よって、12個の車輪17の12個の回転数が、モータ制御コマンドに対応する回転数に対して許容範囲内にあるか否かにより、各車輪17の回転数が、適正かが判定される。
全ての車輪17の回転数が適正でなければ(S12:NO)、メイン制御装置41は、所定の停止コマンドをモータ制御装置42,52,62に送信し、各車輪17を停止する(S13)。
すなわち、メイン制御装置41は、複数の車輪17のいずれかに異常があると判定したとき、所定の復旧動作を実行する。
復旧動作の実行により、復旧しないとき、すなわち各車輪17の回転数が適正にならないとき(S15:NO)、メイン制御装置41は、正しく回転をしない車輪17、すなわち異常な車輪17はどのユニットの車輪かを判定する(S16)。
すなわち、制御部であるメイン制御装置41は、移動機構の複数の車輪17のいずれかに異常があるかを判定し、複数の車輪17のいずれかに異常があるとき、帰還困難であると判定し、複数の車輪17のいずれかに異常があると判定したときに、以下に説明するような分離を行うか否かを判定する。
以上のように、メイン制御装置41は、車輪17毎の回転数等を監視して、管内検査装置11が、入口ポート2、出口ポート3又はアクセスポートAPの帰還場所に帰還困難であるかを判定し、管内検査装置11が帰還困難であると判定した場合に、次に説明するような分離を行うか否かを判定する。
S19の後、メイン制御装置41は、現在の位置から、近傍のアクセスポイントAPまでの距離を計算し、バッテリユニット14の連結制御装置61へ、計算した移動距離のデータを送信する(S20)。
メイン制御装置41は、移動距離を連結制御装置61に設定すると共に、後退動作を指示するコマンドを連結制御装置61に送信する。
バッテリユニット14は、分離後、設定された移動距離だけ後退する。その結果、バッテリユニット14は、回収可能となる。
故障した車輪17がメインユニット12の車輪であるとき、メイン制御装置41は、メインユニット12の各車輪17の駆動機構をニュートラルに設定する(S22)。
メイン制御装置41は、移動距離を連結制御装置51と61に設定すると共に、後退動作を指示するコマンドを連結制御装置51と61に送信する。
採取ユニット13とバッテリユニット14は、分離後、設定された移動距離だけ後退する。その結果、採取ユニット13とバッテリユニット14は、回収可能となる。
図13は、バッテリユニット14の1つの車輪17だけが分離された場合を示す図である。図13に示すように、バッテリユニット14の後ろ側の車輪17だけが動かなくなった場合、バッテリユニット14のその車輪17だけがバッテリユニット14から分離される。メインユニット12、採取ユニット13及びバッテリユニット14は、その後、点線の矢印A1で示す方向に前進し、所定の手順で、配管内の検査を続行することができる。
図14は、本実施の形態の変形例に係わる、メインユニット12Aの構成を示すブロック図である。
ロードセル71は、アンテナユニットの根元部分とハウジングなどの支持部材との間に接着剤等により固定され、力が掛かると、力に応じた電気信号を出力する。よって、例えばアンテナユニットの先端部分が配管内において引っ掛かると、アンテナユニットの基端部に固定されたロードセル71に力が掛かる。その結果、ロードセル71は、その力に応じた出力信号を出力する。
ロードセル71の出力信号が、所定の閾値よりも大きいとき、アンテナユニットに大きな力が加わっている、すなわちアンテナユニットが何かに引っ張られていると推定可能である。
切り離しユニット72は、2つの部分からなり、例えば、ロックピン等が電磁石などの力で移動することによって、係止孔等との係合状態と非係合状態を切り替える切り替え機構を有する。通常、切り離しユニット72の切り替え機構は、係合状態にあり、アンテナユニットが配管内において突起などに引っ掛かった場合に、非係合状態になって、切り離しユニット72の1つの部分がアンテナユニットと共に、他の部分から切り離される。
図15に示す採取ユニット13Aの構成は、図4に示した採取ユニット13と略同じ構成であるが、ロードセル81と切り離しユニット82を有している点で、採取ユニット13と異なっている。
切り離しユニット82の構成も、切り離しユニット72と同様であり、ロードセル81が設けられたロボットアームなどの採取機構の根元部分に設けられている。切り離しユニット72,82は、管内検査装置11又は採取ユニット13Aの一部であるアンテナユニット、ロボットアームなどの分離を行う分離機構を構成する。
図16において、図11と同じ処理については、同じステップ番号を付して説明は省略する。
メイン制御装置41は、各ロードセル71,81の出力信号の大きさと、所定の閾値とを比較し、アンテナユニット、ロボットアームなどが何かに引っ掛かったがあるかを判定する(S32)。
すなわち、メイン制御装置41は、管内検査装置11の一部が管内の突起などに引っ掛かっていると判定したとき、所定の復旧動作を実行する。
復旧動作の実行により、復旧しない場合、すなわち各ロードセル71,81の出力信号の大きさが所定の閾値未満でないとき(S34:NO)、メイン制御装置41は、引っ掛かっている部材の分離を行う(S35)。
すなわち、制御部であるメイン制御装置41は、管内検査装置11の一部が管内の突起などに引っ掛かっているかを判定し、管内検査装置11の一部が管内の突起などに引っ掛かっていると判定したときに、以下に説明するような分離を行うか否かを判定する。
以上のように、メイン制御装置41は、車輪17毎の回転数等を監視して、管内検査装置11が、入口ポート2、出口ポート3又はアクセスポートAPの帰還場所に帰還困難であるかを判定し、管内検査装置11が帰還困難であると判定した場合に、次に説明するよう分離を行うか否かを判定する。
その他の動作は、図11と同様である。
よって、本変形例によれば、管内検査装置11の一部が配管内で引っ掛かって、管内検査装置11が動けなくなる場合も、管内検査装置11の帰還性及び回収性を高めることができる。なお、本実施の形態及び変形例においても、メイン制御装置41は、分離を行ったときに、管内の位置情報を記憶装置22に記憶するようにしてもよい。
(第3の実施の形態)
第2の実施の形態の変形例の管内検査装置では、管内検査装置の一部が配管内の突起などに引っ掛かった後、引っ掛かった部材が分離されるが、本実施の形態では、管内検査装置の一部が配管内の突起などに引っ掛かる前に、突起などに引っ掛かると推定される部材が分離される。
管内検査装置11は、複数の車輪17、アンテナ、ロボットアームなどを有する。そのため、管内検査装置11の進行方向に投影した管内検査装置11の外形は、部分的に凹凸を有する。
以上のように、よって、メイン制御装置41は、上述したプログラムを実行することにより、カメラ31により撮像された画像を解析することによって、管内検査装置11が帰還困難になるかを判定する。
図19で説明したように、特定された突起部分が、配管の断面における管内検査装置11の占有領域と重なるかを判定することにより、メイン制御装置41は、管内検査装置11が突起部分を有する配管内を通過可能であるかを判定する(S42)。
すなわち、メイン制御装置41は、管内検査装置11がそのまま前進したときに突起部分に管内検査装置11の一部が引っ掛かることにより、管内検査装置11が、入口ポート2、出口ポート3又はアクセスポートAPの帰還場所に帰還困難になるかを判定し、管内検査装置11が帰還困難になると判定した場合に、以下に説明するような分離を行うか否かを判定する。
図21に示すように、二点鎖線で示す管内検査装置11の占有領域OSよりも、所定値だけ大きい領域OSaを予め設定しておき、障害物検出プログラムにより特定された突起部分の領域がその領域OSaと重なる部分があるかが判定される。突起部分の領域がその領域OSaと一部でも重なれば、管内検査装置11が突起部分を有する配管内を通過可能でないと判定される。
管内検査装置11が通過可能でないとき(S42:NO)、メイン制御装置41は、突起部分に引っ掛かる管内検査装置11の部位を特定する(S43)。図19に示すように、突起部分を、配管の断面における管内検査装置11の占有領域に投影することにより、管内検査装置11の引っ掛かる部位を特定することができる。
管内検査装置11が近傍のアクセスポイントの位置まで戻った後、メイン制御装置41は、特定された引っ掛かる部位を分離する(S46)。例えばS43に特定された部位がアンテナユニットであれば、メイン制御装置41は、アンテナユニットを分離する。
以上のように、メイン制御装置41は、管内検査装置11がそのまま前進していくと、特定された引っ掛かる部位が管内の突起に引っ掛かって、帰還困難になると判定すると、分離機構を動作させて、管内検査装置11の一部を分離する。
特定された引っ掛かる部位が分離可能でないとき(S44:NO)、メイン制御装置41は、予め設定された別のルートによる検査あるいは帰還を行うためのルート探索を実行する(S48)。
よって、上述した実施の形態によれば、帰還性及び回収性の高い管内検査装置を提供することができる。特に、管内検査装置の一部が配管内の突起などに引っ掛かる前に、突起などに引っ掛かると推定される部材が分離されるので、分離された部材を壊すことなく回収することができる。
なお、本実施の形態においても、メイン制御装置41は、分離を行ったときに、管内の位置情報を記憶装置22に記憶するようにしてもよい。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
72 切り離しユニット、81 ロードセル、82 切り離しユニット。
Claims (16)
- 管内を移動可能な管内検査装置であって、
前記管内の検査を行う検査部と、
前記管内を移動するための移動機構と、
前記管内検査装置に接続された接続ユニット、前記管内検査装置若しくは前記接続ユニットの一部、又は前記検査において採取された物の分離を行う分離機構と、
前記管内検査装置が帰還場所に帰還困難であるか又は帰還困難になるかを判定し、前記管内検査装置が前記帰還困難である又は前記帰還困難になると判定した場合に、前記分離を行うか否かを判定する制御部と、
を有する、管内検査装置。 - 前記制御部は、前記分離を行うと判定したとき、前記分離機構を動作させて、前記接続ユニット、前記管内検査装置若しくは前記接続ユニットの一部、又は前記物を分離することを特徴とする請求項1に記載の管内検査装置。
- 記憶装置をさらに有し、
前記検査部は、カメラを有し、前記カメラで取得された画像の画像データを前記記憶装置に記録することを特徴とする請求項1に記載の管内検査装置。 - 前記制御部は、前記分離を行ったときに、前記管内の位置情報を記憶装置に記憶することを特徴とする請求項2に記載の管内検査装置。
- 前記検査部及び前記移動機構へ電源を供給する第1のバッテリを更に備え、
前記制御部は、前記第1のバッテリの残量が閾値未満になると、前記分離を行うか否かを判定する、請求項1に記載の管内検査装置。 - 前記制御部は、前記接続ユニット及び前記物についての分離の優先順位を示す優先順位情報に基づいて、前記分離を行うことを特徴とする請求項2に記載の管内検査装置。
- 記憶部を有し、
前記優先順位情報は、前記第1の記憶部に設定可能であることを特徴とする請求項6に記載の管内検査装置。 - 前記管内の回収可能位置についての回収可能位置情報を記憶する記憶部を有し、
前記制御部は、前記第1のバッテリの残量が閾値未満になると、前記記憶部に記憶された前記回収可能位置情報に基づいて、前記回収可能位置まで移動するように、前記移動機構を制御することを特徴とする請求項1に記載の管内検査装置。 - 前記制御部は、前記第1のバッテリの残量が閾値未満になったときの前記管内検査装置の動作パターン情報を複数有し、前記第1のバッテリの残量が閾値未満になったとき、前記分離の複数の動作パターン情報の1つを選択して、その選択した動作パターンに基づいて、前記分離を行うと共に、前記回収可能位置まで移動するように、前記移動機構を制御することを特徴とする請求項8に記載の管内検査装置。
- 第1のユニットが、前記制御部と第2のバッテリを有し、
前記接続ユニットが、第2のユニットとして前記第1のユニットに接続され、
前記第2のユニットは、前記第1のバッテリを有することを特徴とする請求項1に記載の管内検査装置。 - 前記制御部は、
前記移動機構の複数の車輪のいずれかに異常があるかを判定し、
前記複数の車輪のいずれかに異常があるとき、前記帰還困難であると判定し、
前記複数の車輪のいずれかに異常があると判定したときに、前記分離を行うか否かを判定する、請求項1に記載の管内検査装置。 - 前記制御部は、
前記管内検査装置の一部又は前記物が前記管内の突起などに引っ掛かっているかを判定し、
前記管内検査装置の一部又は前記物が前記管内の突起などに引っ掛かっていると判定したときに、前記分離を行うか否かを判定する、請求項1に記載の管内検査装置。 - 前記一部に加わる力を検出するロードセルと、
前記一部を切り離す切り離し機構と、
を有し、
前記制御部は、
前記ロードセルの出力信号に基づいて、前記管内検査装置の一部又は前記物が前記管内の突起などに引っ掛かっているかを判定し、
前記管内検査装置の一部又は前記物が前記管内の突起などに引っ掛かっていると判定したときに、前記切り離し機構を動作させて前記一部の分離、あるいは前記物を採取した採取機構により前記物を分離する、請求項12に記載の管内検査装置。 - 前記制御部は、前記複数の車輪のいずれかに異常があると判定したとき、又は前記管内検査装置の一部又は前記物が前記管内の突起などに引っ掛かっていると判定したとき、所定の復旧動作を実行する、請求項11又は12に記載の管内検査装置。
- 前記検査部は、前記管内を撮像する撮像部を有し、
前記制御部は、前記撮像部により撮像された画像を解析することによって、前記管内検査装置が前記帰還困難になると判定する、請求項1に記載の管内検査装置。 - 前記制御部は、前記管内検査装置が前記帰還困難になると判定すると、前記分離機構を動作させて、前記管内検査装置若しくは前記接続ユニットの一部を分離する、請求項15に記載の管内検査装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2018
- 2018-04-27 JP JP2018087058A patent/JP2018205702A/ja active Pending
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