JP2018204879A - エンジン駆動ヒートポンプの排気熱交換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】排気浄化触媒の温度を触媒活性化温度以上に維持しつつ、できる限り多くの熱を排気から回収することが可能なエンジン駆動ヒートポンプの排気熱交換装置を提供する。【解決手段】冷却配管41の排気熱交換器44よりも下流側にてエキゾーストマニホールド31を経由する第1経路41dとエンジン20を経由する第2経路41eとに冷却配管41を分岐させる分岐部46と、第1経路41dを流れる冷却液の流量である第1流量Q1を調整可能な第1流量制御弁V1と、排気浄化触媒33の温度である触媒床温に相関を有する温度を検出する温度センサ84と、を備える。制御部80は、触媒床温が触媒活性化温度以下である(Tcat≦Tlo)と判定したときは第1流量制御弁V1を用いて第1流量Q1を減量し、触媒床温が触媒活性化温度より高い(Tcat>Tlo)と判定したときは第1流量制御弁V1を用いて第1流量Q1を増量するように構成される。【選択図】図3
Description
本発明は、排気浄化触媒の上流及び下流において熱交換を行うエンジン駆動ヒートポンプの排気熱交換装置に関する。
従来から、ガスエンジンの排気温度が低い場合、排気通路における排気浄化触媒の上流側に設けられた電気ヒータ及びガスバーナ等の加熱手段により排気浄化触媒を昇温して触媒を活性化させる排気熱交換装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。しかしながら、装置のサイズ及びコストを低減する観点からは、このような加熱手段を付加することなく排気浄化触媒の温度を活性化温度以上に維持することが望ましい。
ところで、従来のガスエンジン駆動ヒートポンプの排気熱交換装置(以下、「従来装置」と称呼される。)の中には、できるだけ多くの熱を回収するために、排気熱交換器だけでなく、ガスエンジン本体及びエキゾーストマニホールドからも熱を回収することができるように構成されたものが知られている。例えば、図9に示す従来装置910においては、冷却配管941の循環経路中にエンジン920及びエキゾーストマニホールド931が直列に配置されている。このように、従来装置910は、排気経路932における排気浄化触媒933の上流側のエンジン920及びエキゾーストマニホールド931と、排気浄化触媒933の下流側の排気熱交換器944と、からそれぞれ熱を回収することができるようになっている。従って、従来装置910は、排気熱交換器944のみから熱を回収する装置に比べて、多くの熱を回収することができる。しかしながら、その一方でエンジン920からの排気温度が低下し、排気浄化触媒933の温度が触媒活性化温度に達しなくなる虞がある。
本発明は上記課題に対処するために為されたものである。即ち、本発明の目的の一つは、排気浄化触媒の温度を触媒活性化温度以上に維持しつつ、できる限り多くの熱を排気から回収することが可能なエンジン駆動ヒートポンプの排気熱交換装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係るエンジン駆動ヒートポンプの排気熱交換装置(以下、「本発明装置」とも称呼する。)は、エンジン、排気通路、排気浄化触媒、排気熱交換器、冷却液ポンプ及び冷却配管を備える。エンジンは、例えばガスを燃料として運転されるガスエンジン等の内燃機関である。排気通路は、エンジンの排気ポートと連通し、エンジンの排気を通過させる。排気浄化触媒は、排気通路に配設され、排気中に含まれる炭化水素、一酸化炭素及び窒素酸化物等の有害成分を除去する。排気熱交換器は、排気通路の排気浄化触媒よりも下流側に配設される。冷却液ポンプは、排気熱交換器に冷却液を圧送する。冷却配管は、冷却液ポンプの吐出口から吐出された冷却液を、排気熱交換器を経由した後に排気通路の排気浄化触媒よりも上流側の部位である排気上流部及びエンジンを経由して、冷却液ポンプの吸入口に取り入れることにより冷却液を循環させる。そして、排気熱交換器において熱交換が行われるとともに、排気上流部及びエンジンと冷却配管の内部を流れる冷却液との間において熱交換が行われる。
冷却配管は分岐部及び合流部を含む。分岐部は、排気熱交換器よりも下流側において、排気上流部を経由する第1経路と、エンジンを経由する第2経路と、に冷却配管を分岐させる。合流部は、排気上流部及びエンジンよりも下流側において、第1経路と第2経路とを合流させる。分岐部は、第1経路を流れる冷却液の流量である第1流量を調整可能な第1流量制御弁を備える。更に、本発明装置は、排気浄化触媒の温度である触媒床温に相関を有する温度である触媒相関温度を検出する温度センサと、第1流量制御弁の弁開度を制御する制御部と、を備える。
制御部は、温度センサにより検出された触媒相関温度と所定の閾値温度との比較に基づいて触媒床温が触媒活性化温度以下であると判定したときは、第1流量制御弁を用いて第1流量を減量し、上記比較に基づいて触媒床温が触媒活性化温度より高いと判定したときは、第1流量制御弁を用いて第1流量を増量する。
本発明によれば、排気浄化触媒の温度を触媒活性化温度以上に維持しつつ、できる限り多くの熱を排気から回収することが可能なエンジン駆動ヒートポンプの排気熱交換装置を提供することができる。
本発明の他の目的、他の特徴及び付随する利点は、以下の図面を参照しつつ記述される本発明の実施形態についての説明から容易に理解されるであろう。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態に係るエンジン駆動ヒートポンプの排気熱交換装置(以下、「第1装置」とも称呼する。)について説明する。
以下、本発明の第1実施形態に係るエンジン駆動ヒートポンプの排気熱交換装置(以下、「第1装置」とも称呼する。)について説明する。
第1装置は、内燃機関であるエンジンと、エンジンの排気ポートと連通し、エンジンの排気を通過させる排気通路と、排気通路に配設される排気浄化触媒と、排気通路の排気浄化触媒よりも下流側に配設される排気熱交換器と、排気熱交換器に冷却液を圧送する冷却液ポンプと、冷却液ポンプの吐出口から吐出された冷却液を、排気熱交換器を経由した後に排気通路の排気浄化触媒よりも上流側の部位である排気上流部及びエンジンを経由して、冷却液ポンプの吸入口に取り入れることにより冷却液を循環させる冷却配管と、を備える、エンジン駆動ヒートポンプの排気熱交換装置である。第1装置は、例えば空気調和機等を構成するヒートポンプに適用することができる。
上記エンジンは、単気筒又は多気筒の内燃機関であり、例えば都市ガス及びプロパンガス等のガスを燃料とするガスエンジンである。ここでいう排気上流部は、例えば、単気筒のンジンにおいては、排気通路を形成する排気管の排気ポートに近い部分であり、多気筒のエンジンにおいては、エキゾーストマニホールドである。冷却液としては、例えば冷却水及び冷却用オイル等が用いられる。
第1装置は、排気熱交換器において熱交換を行うとともに、排気上流部及びエンジンと、冷却配管の内部を流れる冷却液と、の間において熱交換を行うように構成される。即ち、第1装置は、排気浄化触媒の上流側及び下流側の両方において熱交換を行う排気熱交換装置である。
冷却配管は分岐部及び合流部を含む。分岐部は、排気熱交換器よりも下流側において、排気上流部を経由する第1経路と、エンジンを経由する第2経路と、に冷却配管を分岐させる。合流部は、排気上流部及びエンジンよりも下流側において第1経路と第2経路とを合流させる。分岐部は、第1経路を流れる冷却液の流量である第1流量を調整可能な第1流量制御弁を備える。即ち、冷却液の循環経路において、排気上流部及びエンジンは並列に配置される。第1流量制御弁は、第1流量を調整可能である限り、特に限定されない。例えば、第1流量制御弁は、入力電圧値又は入力電流値に応じて弁開度を調整することができる電動調整弁であり、常閉式又は常開式の何れであってもよい。
更に、第1装置は、排気浄化触媒の温度(以下、「触媒床温」とも称呼する。)に相関を有する温度である触媒相関温度を検出する温度センサと、第1流量制御弁の弁開度を制御する制御部と、を備える。排気浄化触媒の温度(触媒床温)は直接計測されなくてもよい。温度センサは、例えば、排気浄化触媒の入口近傍又は出口近傍に取り付けられてもよく、或いは排気浄化触媒の外壁に取り付けられてもよい。これらの場合、「触媒相関温度」は、それぞれ、排気浄化触媒の入口近傍又は出口近傍の温度、或いは排気浄化触媒の外壁の温度である。
制御部は、温度センサにより検出された触媒相関温度と所定の閾値温度との比較に基づいて排気浄化触媒の温度(触媒床温)が触媒活性化温度以下であると判定したときは、第1流量制御弁を用いて第1流量を減量し、上記比較に基づいて触媒床温が触媒活性化温度より高いと判定したときは、第1流量制御弁を用いて第1流量を増量するように構成される。上記所定の閾値温度とは、例えば、触媒床温が触媒活性化温度であるときの触媒相関温度として、予め実験等により定められた値である。よって、触媒相関温度と所定の閾値温度とを比較することにより、触媒床温と触媒活性化温度との大小関係を判定することができる。
排気浄化触媒の温度(触媒床温)が触媒活性化温度以下であると判定すると、第1装置は、第1流量制御弁の弁開度を小さくして第1流量を減量することにより、排気上流部における熱回収の効率(排気冷却効率)を低下させる。従って、第1装置は、排気温度を上昇させ、その結果、排気浄化触媒の温度を触媒活性化温度より高くすることができる。反対に、排気浄化触媒の温度が触媒活性化温度より高いと判定すると、第1装置は、第1流量制御弁の弁開度を大きくして第1流量を増量することにより、排気上流部における熱回収の効率(排気冷却効率)を向上させることができる。従って、第1装置によれば、触媒床温を触媒活性化温度以上に維持しつつ、できる限り多くの熱を排気から回収することができる。
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態に係るエンジン駆動ヒートポンプの排気熱交換装置(以下、「第2装置」とも称呼する。)について説明する。
以下、本発明の第2実施形態に係るエンジン駆動ヒートポンプの排気熱交換装置(以下、「第2装置」とも称呼する。)について説明する。
第2装置は、分岐部に、第2経路を流れる冷却液の流量である第2流量を調整可能な第2流量制御弁を更に備える。更に、第2装置が備える制御部は、第2流量制御弁を用いて第2流量を変更するように構成されている。これにより、第1流量制御弁及び第2流量制御弁をそれぞれ独立して制御することができる。例えば、排気浄化触媒温度の温度を上昇させるために第1流量制御弁の弁開度を小さくしている場合であっても、反対に排気上流部からの熱回収をするために第1流量制御弁の弁開度を大きくしている場合であっても、エンジンの温度及び運転状況等に応じて、第2流量制御弁の弁開度を変更することにより第2流量を変更することができる。
例えば、第1流量制御弁の弁開度が大きくされると、第1流量が増量される一方で、第2流量が減少してしまう。この状態が続くと、エンジンからの熱回収の効率が低下して、エンジンの温度が上昇する虞がある。よって、この場合、第2装置は、第2流量制御弁の弁開度を大きくして、第2流量を増加させてもよい。これにより、エンジンの温度が上昇することを防止することができる。反対に、第1流量制御弁の弁開度が小さくされると、第1流量が減量される一方で、第2流量が増加してしまう。この状態が続くと、例えば、エンジンが暖気運転中である場合には、エンジンの暖気を妨げる虞がある。よって、この場合、第2装置は、第2流量制御弁の弁開度を小さくして、第2流量を減少させてもよい。これにより、エンジンの暖気を妨げることを防止することができる。
また、例えば、冷却配管全体の流量(即ち、第1流量と第2流量の和)を一定に保持する必要がある場合は、第1流量制御弁により第1流量を増量した分だけ第2流量制御弁により第2流量を減量してもよい。反対に、第1流量制御弁により第1流量制御弁を減量した分だけ第2流量制御弁により第2流量を増量してもよい。
(第3実施形態)
以下、本発明の第3実施形態に係るエンジン駆動ヒートポンプの排気熱交換装置(以下、「第3装置」とも称呼する。)について説明する。
以下、本発明の第3実施形態に係るエンジン駆動ヒートポンプの排気熱交換装置(以下、「第3装置」とも称呼する。)について説明する。
第3装置は、冷却配管に排気上流部及びエンジンの何れとも熱交換することなく分岐部と合流部との間をバイパスする第3経路を含む。更に、第3装置の分岐部は、排気熱交換器よりも下流側において第1経路と第2経路と第3経路とに冷却配管を分岐させ、分岐部に第3経路を流れる冷却液の流量である第3流量を調整可能な第3流量制御弁を更に備える。
第3装置の制御部は、排気浄化触媒の温度(触媒床温)が触媒活性化温度以下であると判定したときは、第1流量制御弁を用いて第1流量を減量するとともに第3流量制御弁を用いて第3流量を第1流量の減量分だけ増量する。一方、第3装置の制御部は、触媒床温が触媒活性化温度より高いと判定したときは、第1流量制御弁を用いて第1流量を増量するとともに第3流量制御弁を用いて第3流量を第1流量の増量分だけ減量する。
第3装置によれば、例えば、第1経路の流量(第1流量)を減量した場合、第3経路の流量(第3流量)を第1流量の減量分だけ増量することにより、第1流量と第3流量との合計流量を一定に維持することができる。従って、第3装置によれば、排気上流部への冷却液の流量を変化させてもエンジンへの冷却水量(第2流量)を一定に維持することができる。即ち、第3装置によれば、第1流量の制御により触媒床温を触媒活性化温度以上に維持しつつ、第1流量の変化に伴う第2流量の変化を低減してエンジンに対する冷却能力も維持することができる。
<第1実施形態の実施例>
以下、本発明の第1実施形態の実施例に係るエンジン駆動ヒートポンプの排気熱交換装置(以下、「第1実施例装置」とも称呼される。)について、図面を参照しながら説明する。
以下、本発明の第1実施形態の実施例に係るエンジン駆動ヒートポンプの排気熱交換装置(以下、「第1実施例装置」とも称呼される。)について、図面を参照しながら説明する。
図1に示したように、第1実施例装置10は、エンジン20、排気系統30、冷却・熱交換系統40及び制御部80を備えている。
エンジン20は、内燃機関である限り特に限定されないが、本実施例においては、4気筒・4サイクル・火花点火式ガスエンジンである。エンジン20は、冷媒を圧縮する図示しない圧縮機を駆動する駆動力を出力する。エンジン20には、図示しないウォータジャケットが取り付けられている。このウォータジャケットには後述する冷却水が流れるようになっている。このウォータジャケットによりエンジン20と冷却水との間で熱交換が可能となる。
排気系統30は、エキゾーストマニホールド31、排気管32、排気浄化触媒33及びマフラー34を備えている。図中、排気経路は破線の矢印によって示される。エキゾーストマニホールド31は、エンジン20の各気筒の排気ポートに接続された枝部と、枝部が集合した集合部(図示省略)と、を含む。エキゾーストマニホールド31には、図示しないウォータジャケットが取り付けられている。このウォータジャケットには後述する冷却水が流れるようになっている。このウォータジャケットによりエキゾーストマニホールドを通過する排気と冷却水との間で熱交換が可能となる。排気管32の一端はエキゾーストマニホールド31の図示しない集合部に接続されている。排気管32には、その上流側から排気浄化触媒33、マフラー34が介装されている。エキゾーストマニホールド31及び排気管32はエンジン20から排出される排気の通路である「排気通路」を構成している。
排気浄化触媒(以下、単に「触媒」とも称呼される。)33は、排気浄化触媒33中を通過する排気から炭化水素、一酸化炭素及び窒素酸化物を酸化・還元反応により窒素、水及び二酸化炭素に変換して除去することができるようになっている。本実施例の触媒33においては、ハニカム構造の耐熱性セラミックス(例えば、コーディエライト)をその中に有する円柱状の基材に触媒コート層が塗布されている。触媒コート層は、多孔質酸化物(アルミナ、セリア、ジルコニア及びチタニア等)に触媒金属(Pt、Rh、Pd、Ir及びRu等の白金族の貴金属)が担持されている。このような触媒33の活性化温度(ライトオフ温度)Tloは250乃至300℃程度である。
冷却・熱交換系統40は、冷却配管41、冷却水タンク42、冷却水ポンプ43、排気熱交換器44、熱交換器45、コントロールバルブ46及び合流部47を備えている。図中、冷却水経路は実線の矢印によって示される。冷却配管41は、冷却水タンク42に貯留された冷却水を循環させる配管である。冷却配管41は、第1接続配管41a、第2接続配管41b、第3接続配管41c、第4接続配管41d、第5接続配管41e、第6接続配管41f、第7接続配管41g、第8接続配管41h及び第9接続配管41iにより構成される。
第1接続配管41aは、冷却水タンク42の出口と冷却水ポンプ43の吸入口43aとの間を接続する。第2接続配管41bは、冷却水ポンプ43の吐出口43bと排気熱交換器44の入口との間を接続する。第3接続配管41cは、排気熱交換器44の出口とコントロールバルブ46の入口46aとの間を接続する。第4接続配管41dは、コントロールバルブ46の第1出口46bとエキゾーストマニホールド31に取り付けられたウォータジャケット(図示せず)との間を接続する。第5接続配管41eは、コントロールバルブ46の第2出口46cとエンジン20に取り付けられたウォータジャケット(図示せず)との間を接続する。エキゾーストマニホールド31のウォータジャケットの出口に接続された第6接続配管41fとエンジン20のウォータジャケットの出口と熱交換器の入口に接続された第7接続配管41gとは合流部47において合流する。第8接続配管41hは、合流部47と熱交換器45の入口との間を接続する。第9接続配管41iは、熱交換器45の出口と冷却水タンク42の入口との間を接続する。
冷却水タンク42は、冷却水ポンプ43に供給する冷却水を貯留する。冷却水ポンプ43は、冷却水タンク42に貯留された冷却水を、第1接続配管41aを通じて、吸入口43aから吸入し、高圧化して吐出口から第2接続配管41bに吐出(圧送)する。
排気熱交換器44は、第2接続配管41bと第3接続配管41cとの間に配設されるとともに、排気管32の排気浄化触媒33とマフラー34との間に配設されている。排気熱交換器44は、第2接続配管41bから第3接続配管41cへと流れる冷却水とエンジン20から排出される排気との間において熱交換を行う。即ち、排気熱交換器44は、エンジン20から排出された排気(気体)と冷却水ポンプ43から吐出された冷却水(液体)との間にて熱交換を行う気液式の熱交換器として構成される。この熱交換により冷却水は加熱され、加熱された冷却水は第3接続配管41cに流出する。
熱交換器45は、第8接続配管41hから第9接続配管へと流れる冷却水と、図示しない圧縮機から送られてくる冷媒との間において熱交換を行う。
コントロールバルブ46は、第3接続配管41cを流れる冷却水を第4接続配管41dと第5接続配管41eとに分岐するとともに、第4接続配管41dに流れる冷却水の流量を調整可能に構成される。
より具体的には、コントロールバルブ46においては、図2に示したように第1流量制御弁V1が入口46aと第1出口46bとの間の冷却水流路(以下、「第1流路」とも称呼される。)461に介装される。第1流量制御弁V1は、第1経路を流れる冷却液の流量である第1流量を調整可能である限り、特に限定されない。本実施例においては、弁を通過する冷却水の流量が入力電圧に対して線形的に変化するような特性を有する周知の「電動調整弁」を第1流量制御弁V1として採用した。一方、入口46aと第2出口46cとの間の冷却水流路(以下、「第2流路」とも称呼される。)462は常に連通している。第1流路461、第4接続配管41d及びエキゾーストマニホールド31のウォータジャケットは「第1経路」を構成する。第2流路462、第5接続配管41e及びエンジン20のウォータジャケットは「第2経路」を構成する。このコントロールバルブ46は「分岐部」とも称呼される。
合流部47は、第1経路及び第2経路を合流し、合流した第1経路及び第2経路を第6接続配管41fに接続する。このように、冷却配管41は、冷却水ポンプ43の吐出口43bから吐出された冷却水を、冷却水タンク42、冷却水ポンプ43、排気熱交換器44、コントロールバルブ46、エンジン20及びエキゾーストマニホールド31並びに熱交換器45を経由して、冷却水ポンプ43の吸入口43aに取り入れることにより冷却水を循環させる。
制御部80は、CPU81、ROM82、RAM83及びインタフェースI/F等を含むマイクロコンピュータを主要構成部品として有する電子制御回路である。CPU81は、メモリ(ROM82)に格納されたインストラクション(ルーチン)を実行することにより後述する各種機能を実現する。
制御部80は、エンジン20、コントロールバルブ46及び温度センサ84等と電気的に接続され、これらとの間において、検出信号及び制御信号の送受信が可能となるように構成されている。温度センサ84は、排気浄化触媒33の出口に設けられ、排気浄化触媒33から排出されるガスの温度を検出する。温度センサ84の検出値は、排気浄化触媒33の温度(触媒床温)に相関を有する値であり、以下、「触媒相関温度Tcc」とも称呼される。
(作動)
以下、第1実施例装置10の作動について説明する。CPU81は、温度センサ84の検出信号に基づいて触媒相関温度Tccを取得する。CPU81は、取得した触媒相関温度Tccと予め定められた閾値温度Tthとを比較する。閾値温度Tthは、例えば、取得した触媒相関温度Tccが閾値温度Tthであるとき、排気浄化触媒33の温度である触媒床温Tcatが触媒活性化温度Tlo(例えば、300℃)となるように設定される。
以下、第1実施例装置10の作動について説明する。CPU81は、温度センサ84の検出信号に基づいて触媒相関温度Tccを取得する。CPU81は、取得した触媒相関温度Tccと予め定められた閾値温度Tthとを比較する。閾値温度Tthは、例えば、取得した触媒相関温度Tccが閾値温度Tthであるとき、排気浄化触媒33の温度である触媒床温Tcatが触媒活性化温度Tlo(例えば、300℃)となるように設定される。
取得した触媒相関温度Tccが閾値温度Tth以下である場合、CPU81は、第1流量制御弁V1の弁開度を小さくして、エキゾーストマニホールド31への冷却水の流量(第1流量)Q1を減量する。ところで、一般的には、熱交換器による熱の回収量は冷却水の通過流量と入口と出口の温度差ΔTとの積として算出される。つまり、冷却性能は温度差ΔTが一定であれば冷却水の通過流量に比例する。よって、第1流量Q1が減量されると、エキゾーストマニホールド31における排気の冷却能力(熱回収能力)が低減する。その結果、エキゾーストマニホールド31から排出される排気の温度、即ち、排気浄化触媒33に流入する排気の温度が上昇するので、触媒床温を触媒活性化温度に近付けることができる。
一方、取得した触媒相関温度Tccが閾値温度Tthよりも高い場合、CPU81は、第1流量制御弁V1の弁開度を大きくして、第1流量Q1を増量する。第1流量Q1が増量されると、エキゾーストマニホールド31における排気の冷却能力(熱回収能力)が向上する。その結果、エキゾーストマニホールド31を流れる排気から回収される熱量を増大させることができる。
(第1実施例装置の具体的作動)
以下、第1実施例装置10の実際の作動について、図3を参照しながら説明する。CPU81は、一定時間が経過する毎に図3にフローチャートにより示した「冷却水流量制御ルーチン」を実行するようになっている。以下、(1)触媒相関温度Tccが閾値温度Tth以下である場合と、(2)触媒相関温度Tccが閾値温度よりも高い場合と、に場合分けをして説明する。なお、以下の説明においては、第1流量制御弁V1は常閉式の電動調整弁であるものとする。
以下、第1実施例装置10の実際の作動について、図3を参照しながら説明する。CPU81は、一定時間が経過する毎に図3にフローチャートにより示した「冷却水流量制御ルーチン」を実行するようになっている。以下、(1)触媒相関温度Tccが閾値温度Tth以下である場合と、(2)触媒相関温度Tccが閾値温度よりも高い場合と、に場合分けをして説明する。なお、以下の説明においては、第1流量制御弁V1は常閉式の電動調整弁であるものとする。
(1)触媒相関温度Tccが閾値温度Tth以下である場合
CPU81は所定の時点にてステップ300から処理を開始してステップ310に進み、温度センサ84によって検出された信号に基づいて触媒相関温度Tccを取得する。次いで、CPU81はステップ320に進み、取得された触媒相関温度Tccが閾値温度Tth以下であるか否かを判定する。
CPU81は所定の時点にてステップ300から処理を開始してステップ310に進み、温度センサ84によって検出された信号に基づいて触媒相関温度Tccを取得する。次いで、CPU81はステップ320に進み、取得された触媒相関温度Tccが閾値温度Tth以下であるか否かを判定する。
この場合、触媒相関温度Tccは閾値温度Tth以下であるので、CPU81はステップ320にて「Yes」と判定してステップ330に進み、第1流量Q1の減量を指示する。より具体的には、CPU81は第1流量制御弁V1の制御電圧を前回設定値(初回のルーチンの場合はイニシャル値)よりも所定電圧だけ降圧させて、第1流量制御弁V1の弁開度を小さくするよう指示する。その後、CPU81はステップ350に進み、上記指示に基づいて第1流量制御弁V1を制御し、第1流量Q1を減量する。
その結果、エキゾーストマニホールド31における排気の冷却能力が低減し、エキゾーストマニホールド31を通過する排気の温度が上昇する。そして、このようにして温度が上昇した排気が排気浄化触媒33に流入するので、排気浄化触媒33の温度が上昇する。CPU81は、ステップ395に進み、触媒相関温度Tccが閾値温度Tthを超えるまで、このルーチンを繰り返す。
(2)触媒相関温度Tccが閾値温度よりも高い場合
この場合も上記(1)の場合と同様に、CPU81は所定の時点にてステップ300から処理を開始して、ステップ310に進み、触媒相関温度Tccを取得してステップ320に進む。但し、この場合は、触媒相関温度Tccは閾値温度Tthよりも高い。従って、CPU81はステップ320にて「No」と判定してステップ340に進み、第1流量Q1の増量を指示する。より具体的には、CPU81は第1流量制御弁V1の制御電圧を前回設定値(初回のルーチンの場合はイニシャル値)よりも所定電圧だけ昇圧させて、第1流量制御弁V1の弁開度を大きくするよう指示する。その後、CPU81は、ステップ350に進み、上記指示に基づいて第1流量制御弁V1を制御し、第1流量Q1を増量する。
この場合も上記(1)の場合と同様に、CPU81は所定の時点にてステップ300から処理を開始して、ステップ310に進み、触媒相関温度Tccを取得してステップ320に進む。但し、この場合は、触媒相関温度Tccは閾値温度Tthよりも高い。従って、CPU81はステップ320にて「No」と判定してステップ340に進み、第1流量Q1の増量を指示する。より具体的には、CPU81は第1流量制御弁V1の制御電圧を前回設定値(初回のルーチンの場合はイニシャル値)よりも所定電圧だけ昇圧させて、第1流量制御弁V1の弁開度を大きくするよう指示する。その後、CPU81は、ステップ350に進み、上記指示に基づいて第1流量制御弁V1を制御し、第1流量Q1を増量する。
その結果、エキゾーストマニホールド31における排気の冷却能力(熱回収能力)が向上し、エキゾーストマニホールド31を通過する排気から回収される熱量が増大する。CPU81は、ステップ395に進み、触媒相関温度Tccが閾値温度Tth以下となるまで、このルーチンを繰り返す。
以上説明したように、第1実施例装置10においては、エキゾーストマニホールド31を経由する冷却配管(第1経路)と、エンジン20を経由する冷却配管(第2経路)と、に冷却配管41が分岐している。更に、第1実施例装置10においては、第1経路中に第1流量制御弁V1を介装することにより、第1流量Q1を温度センサ84により検出された温度(触媒相関温度Tcc)に応じて調整することができる。
具体的には、第1実施例装置10は、検出される触媒相関温度Tccが所定の閾値温度Tth以下である場合、排気浄化触媒33の温度(触媒床温)Tcatが触媒活性化温度Tlo以下であると判定する。この場合、第1実施例装置10は、第1流量制御弁V1の弁開度を小さくして第1流量Q1を減量することにより、エキゾーストマニホールド31における熱回収の効率(排気冷却効率)を低下させる。その結果、排気温度が上昇し、触媒床温Tcatが上昇し、所期の排気浄化作用を排気浄化触媒33に発揮させることができる。
反対に、検出される触媒相関温度Tccが所定の閾値温度Tthより高い場合、第1実施例装置10は、触媒床温Tcatが触媒活性化温度Tloより高いと判定する。この場合、第1実施例装置10は、第1流量制御弁V1の弁開度を大きくして第1流量Q1を増量することにより、エキゾーストマニホールド31における熱回収の効率(排気冷却効率)を向上させることができる。このように、第1実施例装置10によれば、触媒床温Tcatを触媒活性化温度Tlo以上に維持しつつ、できる限り多くの熱を排気から回収することができる。言い換えると、第1実施例装置10によれば、エミッションを増やすことなく、効率よく排気の熱を回収することができる排気熱交換装置を実現することができる。
なお、本実施例においては、上述したように常閉式の電動調整弁を第1流量制御弁V1はとして採用した。しかしながら、第1流量制御弁V1は常開式の電動調整弁であってもよい。その場合、第1流量制御弁V1の弁開度を小さくするときは、第1流量制御弁V1の制御電圧を前回設定値(初回のルーチンの場合はイニシャル値)よりも所定電圧だけ昇圧させればよい。反対に、第1流量制御弁V1の弁開度を大きくするときは、第1流量制御弁V1の制御電圧を前回設定値(初回のルーチンの場合はイニシャル値)よりも所定電圧だけ降圧させればよい。
<第2実施形態の実施例>
以下、本発明の第2実施形態の実施例に係るエンジン駆動ヒートポンプの排気熱交換装置(以下、「第2実施例装置」とも称呼される。)について、図面を参照しながら説明する。第2実施例装置は、コントロールバルブ46の入口46aと第2出口46cとの間の冷却水通路に流量制御弁が介装されている点において、第1実施例装置と相違している。以下、この相違点を中心に第2実施例装置について説明する。
以下、本発明の第2実施形態の実施例に係るエンジン駆動ヒートポンプの排気熱交換装置(以下、「第2実施例装置」とも称呼される。)について、図面を参照しながら説明する。第2実施例装置は、コントロールバルブ46の入口46aと第2出口46cとの間の冷却水通路に流量制御弁が介装されている点において、第1実施例装置と相違している。以下、この相違点を中心に第2実施例装置について説明する。
第2実施例装置は、図4に示したように、コントロールバルブ46Aの第1流路461に介装される第1流量制御弁V1に加え、第2流路462に介装される第2流量制御弁V2を備える。第1流量制御弁V1と同様に、第2流量制御弁V2もまた、第2経路を流れる冷却液の流量である第2流量を調整可能である限り、特に限定されない。本実施例においては、弁を通過する冷却水の流量が入力電圧に対して線形的に変化するような特性を有する周知の「電動調整弁」を第2流量制御弁V2として採用した。
第2実施例装置が備える制御部は、第2流量制御弁V2を用いて第2流量Q2を変更するように構成されている。これにより、第1流量制御弁V1及び第2流量制御弁V2をそれぞれ独立して制御して、第1流量Q1及び第2流量Q2をそれぞれ独立して制御することができる。例えば、排気浄化触媒温度の温度を上昇させるために第1流量制御弁の弁開度を小さくしている場合であっても、反対に排気上流部からの熱回収をするために第1流量制御弁の弁開度を大きくしている場合であっても、エンジンの温度及び運転状況等に応じて、第2流量制御弁の弁開度を変更することにより第2流量を変更することができる。
<第3実施形態の実施例>
次に、第3実施形態の実施例に係るエンジン駆動ヒートポンプの排気熱交換装置(以下、「第3実施例装置」とも称呼される。)について、図面を参照しながら説明する。第3実施例装置10Bは、コントロールバルブにおいて、第4接続配管41d及び第5接続配管41eに加え、もう一つの接続配管である第10接続配管41jに対しても分岐する3分岐の構成とする点において、第1実施例装置10及び第2実施例装置と相違している。以下、コントロールバルブの構成が相違している点を中心に説明する。
次に、第3実施形態の実施例に係るエンジン駆動ヒートポンプの排気熱交換装置(以下、「第3実施例装置」とも称呼される。)について、図面を参照しながら説明する。第3実施例装置10Bは、コントロールバルブにおいて、第4接続配管41d及び第5接続配管41eに加え、もう一つの接続配管である第10接続配管41jに対しても分岐する3分岐の構成とする点において、第1実施例装置10及び第2実施例装置と相違している。以下、コントロールバルブの構成が相違している点を中心に説明する。
第3実施例装置10Bにおいて、図5に示したように、第10接続配管41jがコントロールバルブ46Bの第3出口46dと合流部47との間に設けられる。第10接続配管41jは、冷却配管41の一部であるが、排気系統30との熱交換に寄与しないように配設されている。第10接続配管41jは、以下、「バイパス配管41j」とも称呼される。
コントロールバルブ46Bは、図6に示したように、第3接続配管41cを流れる冷却水を、第4接続配管41d、第5接続配管41e及び第10接続配管(バイパス配管)41jに分岐するとともに、第4接続配管41e及びバイパス配管41jに流れる冷却水の流量を調整可能に構成される。
より具体的には、コントロールバルブ46Bは、第1流量制御弁V1及び第3流量制御弁V3を備える。第1流量制御弁V1は、第1実施例装置10及び第2実施例装置10Aと同様に第3接続配管41cと第4接続配管41dとの間(即ち、第1流路461)に介装される。第3流量制御弁V3は、第3接続配管41cとバイパス配管41jとの間(以下、「第3流路463」と称呼される。)に介装される。
従って、バイパス配管41jは、第3流量制御弁V3を介して、第3接続配管41cと合流部47との間を連通する。第3接続配管41cと第5接続配管41eとの間(即ち、第2流路462)には流量制御弁が備えられていない。つまり、第2流路462は常に連通している。
第3流路463及びバイパス配管41jは排気上流部としてのエキゾーストマニホールド31及びエンジン20の何れとも熱交換することなく分岐部47と合流部としてのコントロールバルブ46Bとの間をバイパスする「第3経路」を構成する。第3流量制御弁V3もまた、第3経路を流れる冷却液の流量である第3流量を調整可能である限り、特に限定されない。本実施例においては、弁を通過する冷却水の流量が入力電圧に対して線形的に変化するような特性を有する周知の「電動調整弁」を第3流量制御弁V3として採用した。
(第3実施例装置の具体的作動)
以下、第3実施例装置10Bの実際の作動について、図7を参照しながら説明する。CPU81は、一定時間が経過する毎に図7にフローチャートにより示した「冷却水流量制御ルーチン」を実行するようになっている。以下、(1)触媒相関温度Tccが閾値温度Tth以下である場合と、(2)触媒相関温度Tccが閾値温度よりも高い場合と、に場合分けをして説明する。なお、以下の説明においては、第1流量制御弁V1及び第3流量制御弁V3は常閉式の電動調整弁であるものとする。
以下、第3実施例装置10Bの実際の作動について、図7を参照しながら説明する。CPU81は、一定時間が経過する毎に図7にフローチャートにより示した「冷却水流量制御ルーチン」を実行するようになっている。以下、(1)触媒相関温度Tccが閾値温度Tth以下である場合と、(2)触媒相関温度Tccが閾値温度よりも高い場合と、に場合分けをして説明する。なお、以下の説明においては、第1流量制御弁V1及び第3流量制御弁V3は常閉式の電動調整弁であるものとする。
(1)触媒相関温度Tccが閾値温度Tth以下である場合
CPU81は所定の時点にてステップ700から処理を開始してステップ710に進み、温度センサ84の検出した信号から触媒相関温度Tccを取得する。次いで、CPU81はステップ720に進み、取得した触媒相関温度Tccが閾値温度Tth以下であるか否かを判定する。
CPU81は所定の時点にてステップ700から処理を開始してステップ710に進み、温度センサ84の検出した信号から触媒相関温度Tccを取得する。次いで、CPU81はステップ720に進み、取得した触媒相関温度Tccが閾値温度Tth以下であるか否かを判定する。
この場合、触媒相関温度Tccは閾値温度Tth以下であるので、CPU81はステップ720にて「Yes」と判定してステップ730に進み、第1流量Q1の減量及びバイパス配管41jを流れる冷却水の流量(第3流量)Q3の増量を指示する。より具体的には、CPU81は第1流量制御弁V1の制御電圧を前回設定値(初回のルーチンの場合はイニシャル値)よりも所定電圧だけ降圧させて、第1流量制御弁V1の弁開度を小さくするよう指示する。更に、CPU81は第3流量制御弁V3の制御電圧を前回設定値(初回のルーチンの場合はイニシャル値)よりも所定電圧だけ昇圧させて、第3流量制御弁V3の弁開度を大きくするように指示する。このとき、第1流量制御弁V1及び第3流量制御弁V3の制御電圧は、第1流量Q1の減量分と第3流量Q3の増量分とが等しくなるように設定される。
その後、CPU81はステップ750に進み、上記指示に基づいて第1流量制御弁V1及び第3流量制御弁V3を制御し、第1流量Q1を減量するとともに第3流量Q3を増量する。このとき、上述したように第1流量Q1の減量分と第3流量Q3の増量分は等しい。従って、第1流量Q1と第3流量Q3の和はステップ750における制御の前後で変化しない。その結果、第5接続配管41eに流れ込む第2流量Q2も変化しない。CPU81は、ステップ795に進み、触媒相関温度Tccが閾値温度Tthを超えるまで、このルーチンを繰り返す。
(2)触媒相関温度Tccが閾値温度よりも高い場合
この場合も上記(1)の場合と同様に、CPU81は所定の時点にてステップ700から処理を開始して、ステップ710に進み、触媒相関温度Tccを取得してステップ720に進む。但し、この場合は、触媒相関温度Tccは閾値温度Tthよりも高い。従って、CPU81はステップ720にて「No」と判定してステップ740に進み、第1流量Q1の増量及び第3流量Q3の減量を指示する。より具体的には、CPU81は第1流量制御弁V1の制御電圧を前回設定値(初回のルーチンの場合はイニシャル値)よりも所定電圧だけ昇圧させて、第1流量制御弁V1の弁開度を大きくするように指示する。更に、CPU81は、第3流量制御弁V3の制御電圧を前回設定値(初回のルーチンの場合はイニシャル値)よりも所定電圧だけ降圧させて、第3流量制御弁V3の弁開度を小さくするように指示する。
この場合も上記(1)の場合と同様に、CPU81は所定の時点にてステップ700から処理を開始して、ステップ710に進み、触媒相関温度Tccを取得してステップ720に進む。但し、この場合は、触媒相関温度Tccは閾値温度Tthよりも高い。従って、CPU81はステップ720にて「No」と判定してステップ740に進み、第1流量Q1の増量及び第3流量Q3の減量を指示する。より具体的には、CPU81は第1流量制御弁V1の制御電圧を前回設定値(初回のルーチンの場合はイニシャル値)よりも所定電圧だけ昇圧させて、第1流量制御弁V1の弁開度を大きくするように指示する。更に、CPU81は、第3流量制御弁V3の制御電圧を前回設定値(初回のルーチンの場合はイニシャル値)よりも所定電圧だけ降圧させて、第3流量制御弁V3の弁開度を小さくするように指示する。
その後、CPU81はステップ750に進み、上記指示に基づいて第1流量制御弁V1及び第3流量制御弁V3を制御し、第1流量Q1を増量するとともに第3流量Q3を減量する。このように制御することにより、第1流量Q1の増量分と第3流量Q3の減量分とは等しくなる。従って、第1流量Q1と第3流量Q3の和はステップ750の制御の前後において変化しない。その結果、第5接続配管41eに流れ込む第2流量Q2も変化しない。CPU81は、ステップ795に進み、触媒相関温度Tccが閾値温度Tth以下となるまで、このルーチンを繰り返す。
なお、上述したように、本実施例においても、常閉式の電動調整弁を第1流量制御弁V1及び第3流量制御弁V3として採用した。しかしながら、第1流量制御弁V1は常開式の電動調整弁であってもよい。その場合、第1流量制御弁V1及び第3流量制御弁V3の弁開度を小さくするときは、第1流量制御弁V1の制御電圧を前回設定値(初回のルーチンの場合はイニシャル値)よりも所定電圧だけ昇圧させればよい。反対に、第1流量制御弁V1の弁開度を大きくするときは、第1流量制御弁V1の制御電圧を前回設定値(初回のルーチンの場合はイニシャル値)よりも所定電圧だけ降圧させればよい。
以上のように、第3実施例装置10Bは、コントロールバルブ46B及びバイパス配管41jを設けることにより、第1流量Q1を変化させた場合であっても第2流量Q2を一定に維持することができる。即ち、第3実施例装置10Bは、エンジン20に対する冷却能力を維持しながら、エキゾーストマニホールド31に対する冷却能力を変化させ、排気温度を変化させることが可能となる。
例えば、コールドスタート時のようにエンジン20の温度が触媒活性化温度Tloより低い状況においては排気温度が低いので、第1流量Q1が減量される。前述の第1実施例装置10によれば、第1流量Q1の減量に伴って第2流量Q2が増加することがある。従って、第1実施例装置10によれば、コールドスタート時にも拘わらず、エンジン20の冷却水の流量(第2流量Q2)が増加し、その結果、エンジン20の暖気に時間を要する可能性がある。これに対し、第3実施例装置10Bは、第1流量Q1を減量しても第2流量Q2は変化せず、エンジン20が暖気されにくくなることを防止することができる。
<変形例>
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、以下に述べるように、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、以下に述べるように、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。
第1実施例装置10乃至第3実施例装置10Bにおいて、温度センサ84は排気浄化触媒33の出口近傍に設けられていたが、温度センサ84は排気浄化触媒33の入口近傍に設けられてもよい。また、温度センサ84は排気浄化触媒33の筐体の外壁又は内壁に取り付けられていてもよい。
第1実施例装置10乃至第3実施例装置10Bは、流量(弁開度)が入力電圧に対して線形的に変化する特性を有する第1流量制御弁V1乃至第3流量制御弁V3を用いていたが、流量が入力電圧に対して2次関数的に変化する特性(イコールパーセント特性)を有する流量制御弁が用いられてもよい。この場合、第1流量制御弁V1及び第3流量制御弁V3の制御電圧との関係はそれぞれ予め定められ、ルックアップテーブル又は関数としてROM82に格納されていればよい。
第1実施例装置10乃至第3実施例装置10Bに用いられる第1流量制御弁V1乃至第3流量制御弁V3は、電圧によりその流量を調整可能な制御弁であったが、電流によりその流量を調整可能な制御弁が用いられてもよい。
第1実施例装置10乃至第3実施例装置10Bにおいて、エンジン20は4気筒エンジンであったが、4気筒以外の単気筒も含むエンジンであってもよい。単気筒エンジンにおいては、エキゾーストマニホールド31に代えて、排気ポート近傍の排気管に冷却水を通すためのウォータジャケットが配設されればよい。
第1実施例装置10乃至第3実施例装置10Bにおいては冷却液として冷却水が用いられていたが、冷却用オイルが用いられてもよい。
第3実施例装置10Bにおいて、第3接続配管41cと第5接続配管41e(第2流路462)との間に流量制御弁は設けられていなかったが、第2流路462には流量制御弁(例えば、第2流量制御弁V2)が設けられてもよい。この変形例によれば、第2流路462の流量(第2流量)Q2を減量又は増量する一方、第3流路463の流量(第3流量)Q3を増量又は減量することにより、全体の流量(=Q1+Q3)を一定としつつ、第1流量Q1に影響を与えることなく第2流量Q2を減少又は増加させることができる。
10、10A及び10B…排気熱交換装置、20…エンジン、30…排気系統、31…エキゾーストマニホールド、32…排気管、33…排気浄化触媒、40…冷却・熱交換系統、41…冷却配管、41c…第3接続配管、41d…第4接続配管(第1経路)、41e…第5接続配管(第2経路)、41f…第6接続配管、41g…第7接続配管、41h…第8接続配管、41i…第9接続配管、41j…第10接続配管、43…冷却水ポンプ、43a…吸入口、43b…吐出口、44…排気熱交換器、45…熱交換器、46及び46B…コントロールバルブ(分岐部)、461…第1流路、462…第2流路、47…合流部、80…制御部、84…温度センサ、V1…第1流量制御弁、V2…第2流量制御弁、並びにV3…第3流量制御弁。
Claims (3)
- 内燃機関であるエンジンと、
前記エンジンの排気ポートと連通し、前記エンジンの排気を通過させる排気通路と、
前記排気通路に配設される排気浄化触媒と、
前記排気通路の前記排気浄化触媒よりも下流側に配設される排気熱交換器と、
前記第1排気熱交換器に冷却液を圧送する冷却液ポンプと、
前記冷却液ポンプの吐出口から吐出された前記冷却液を、前記排気熱交換器を経由した後に前記排気通路の前記排気浄化触媒よりも上流側の部位である排気上流部及び前記エンジンを経由して、前記冷却液ポンプの吸入口に取り入れることにより前記冷却液を循環させる冷却配管と、
を備え、
前記排気熱交換器において熱交換を行うとともに、前記排気上流部及び前記エンジンと、前記冷却配管の内部を流れる前記冷却液と、の間においても熱交換を行うように構成されたエンジン駆動ヒートポンプの排気熱交換装置であって、
前記冷却配管は分岐部及び合流部を含み、
前記分岐部は、前記排気熱交換器よりも下流側において、前記排気上流部を経由する第1経路と、前記エンジンを経由する第2経路と、に前記冷却配管を分岐させ、
前記合流部は、前記排気上流部及び前記エンジンよりも下流側において、前記第1経路と前記第2経路とを合流させ、
前記分岐部は、前記第1経路を流れる冷却液の流量である第1流量を調整可能な第1流量制御弁を備え、
前記排気熱交換装置は、
前記排気浄化触媒の温度である触媒床温に相関を有する温度である触媒相関温度を検出する温度センサと、
前記第1流量制御弁の弁開度を制御する制御部と、
を更に備え、
前記制御部は、
前記温度センサにより検出された前記触媒相関温度と所定の閾値温度との比較に基づいて前記触媒床温が触媒活性化温度以下であると判定したときは、前記第1流量制御弁を用いて前記第1流量を減量し、
前記比較に基づいて前記触媒床温が前記触媒活性化温度より高いと判定したときは、前記第1流量制御弁を用いて前記第1流量を増量する、
ように構成されている、
排気熱交換装置。 - 請求項1に記載のエンジン駆動ヒートポンプの排気熱交換装置であって、
前記分岐部に前記第2経路を流れる冷却液の流量である第2流量を調整可能な第2流量制御弁を更に備え、
前記制御部は、前記第2流量制御弁を用いて前記第2流量を変更するように構成されている、
排気熱交換装置。 - 請求項1に記載のエンジン駆動ヒートポンプの排気熱交換装置であって、
前記冷却配管は、前記排気上流部及び前記エンジンの何れとも熱交換することなく前記分岐部と前記合流部との間をバイパスする第3経路を含み、
前記分岐部は、前記排気熱交換器よりも下流側において、前記第1経路と前記第2経路と前記第3経路とに前記冷却配管を分岐させ、
前記分岐部は、前記第3経路を流れる冷却液の流量である第3流量を調整可能な第3流量制御弁を更に備え、
前記制御部は、
前記比較に基づいて前記触媒床温が前記触媒活性化温度以下であると判定したときは前記第1流量制御弁を用いて前記第1流量を減量するとともに前記第3流量制御弁を用いて前記第3流量を前記第1流量の減量分だけ増量し、
前記比較に基づいて前記触媒床温が前記触媒活性化温度より高いと判定したときは前記第1流量制御弁を用いて前記第1流量を増量するとともに前記第3流量制御弁を用いて前記第3流量を前記第1流量の増量分だけ減量するように構成されている、
排気熱交換装置。
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Cited By (1)
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---|---|---|---|---|
CN114645752A (zh) * | 2022-03-18 | 2022-06-21 | 北京理工大学 | 一种耦合有机朗肯循环余热回收利用系统的三元催化系统热老化改善方法 |
-
2017
- 2017-06-06 JP JP2017111518A patent/JP2018204879A/ja active Pending
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