JP2018202798A - 透明導電性フィルム用基材、及びそれを用いた透明導電性フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】表面抵抗値が低い導電層を容易に形成することが可能な透明導電性フィルム用基材、及びそれを用いた透明導電性フィルムを提供する。【解決手段】ポリマーフィルム11を含む基材10であって、基材10上にランダム網目状の導電層21が形成される透明導電性フィルム用基材であり、ランダム網目状の導電層21が形成される側における基材10の表面の表面自由エネルギーが、北崎・畑理論により計算される水素結合成分h、極性成分p、分散力成分dに対して、h/p≧0.50、かつ、h/(d+p+h)≧0.15を満たす。【選択図】図1
Description
本発明は、透明導電性フィルム用基材、及びそれを用いた透明導電性フィルムに関する。
タッチパネル等の電子機器、ヒーター、電磁波シールド等の電気装置には、パターンを有する導電層により形成された導電性回路が使用されている。タッチパネル、窓ガラス用電熱ヒーター、電磁波シールド等、導電性回路が光学用途に用いられる場合、導電性回路が格子状メッシュのように規則的なパターンを形成すると、パターンの干渉による模様(モアレ)が目視され、多くの場合、望ましくない視覚的効果を与える。このため、モアレを低減することが可能な導電性回路として、ランダムネットワーク構造を利用することが考えられる。
特許文献1には、所定のぬれ張力を有する表面に金属微粒子溶液を塗布することによって、基板上に金属微粒子層を網目状に積層する方法が記載されている。
特許文献1には、所定のぬれ張力を有する表面に金属微粒子溶液を塗布することによって、基板上に金属微粒子層を網目状に積層する方法が記載されている。
しかし、従来の基材では、金属微粒子溶液を塗布しても、金属微粒子が網目状につながらない場合があり、導電層の表面抵抗値が低くならないおそれがあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、表面抵抗値が低い導電層を容易に形成することが可能な透明導電性フィルム用基材、及びそれを用いた透明導電性フィルムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、ポリマーフィルムを含む基材であって、前記基材上にランダム網目状の導電層が形成される透明導電性フィルム用基材であり、前記ランダム網目状の導電層が形成される側における前記基材の表面の表面自由エネルギーが、北崎・畑理論により計算される水素結合成分h、極性成分p、分散力成分dに対して、h/p≧0.50、かつ、h/(d+p+h)≧0.15を満たすことを特徴とする透明導電性フィルム用基材を提供する。
前記透明導電性フィルム用基材において、前記表面が、アンダーコート層を有することが好ましい。
前記表面が、親水化処理されてなることが好ましい。
前記導電層が、銀ナノ粒子を含むことが好ましい。
前記基材が、前記導電層とは反対の側にバックコート層を有することが好ましい。
前記表面が、親水化処理されてなることが好ましい。
前記導電層が、銀ナノ粒子を含むことが好ましい。
前記基材が、前記導電層とは反対の側にバックコート層を有することが好ましい。
また、本発明は、上記の透明導電性フィルム用基材上に、前記導電層が形成されたことを特徴とする透明導電性フィルムを提供する。
前記透明導電性フィルムが、前記導電層の上にトップコート層を有することが好ましい。
前記透明導電性フィルムの全光線透過率が50%以上であることが好ましい。
前記導電層の表面抵抗値が25Ω/□以下であることが好ましい。
前記透明導電性フィルムが、前記導電層の上にトップコート層を有することが好ましい。
前記透明導電性フィルムの全光線透過率が50%以上であることが好ましい。
前記導電層の表面抵抗値が25Ω/□以下であることが好ましい。
また、本発明は、上記の透明導電性フィルムを備えてなる装置を提供する。
また、本発明は、透明導電性フィルムの製造方法であって、上記の基材上に、銀と乳化剤を水とトルエンの溶媒中に含む導電層形成用塗布液を塗布し、乾燥させてランダム網目状の導電層を形成する工程を少なくとも含むことを特徴とする透明導電性フィルムの製造方法を提供する。
本発明によれば、表面抵抗値が低い導電層を容易に形成することが可能になる。
以下、好適な実施形態に基づいて、本発明を説明する。
図1に、本実施形態の透明導電性フィルムを模式的に示す。この透明導電性フィルム23は、ポリマーフィルム11を含む基材10と、基材10上に形成された導電層21を備えている。基材10は、透明導電性フィルム用基材である。導電層21は、ランダム網目状の細線20から構成されている。
ポリマーフィルム11に使用されるポリマーとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル、ポリカーボネート、ナイロン等のポリアミド、ポリイミド、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等が挙げられるが、これらに限定されない。中でも特にポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステルであることが好ましい。
導電層21は、導体微粒子、乳化剤、結合剤、溶媒を含む導電層形成用塗布液から構成されることが好ましい。導電層形成用塗布液に用いられる導体微粒子としては、金属粒子が好ましく、金属ナノ粒子がより好ましい。金属粒子としては、金、銀、白金、パラジウム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛等の金属又はこれらの合金が挙げられる。2種以上の金属粒子が含まれてもよい。導体微粒子は中でも特に銀微粒子であることが好ましい。
導電層形成用塗布液に用いられる乳化剤としては、例えば、モノ脂肪酸ソルビタン、モノ脂肪酸グリセロール等の非イオン性界面活性剤、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ドデシル硫酸ナトリウム等のイオン性界面活性剤が挙げられる。乳化剤の使用は、1種でも2種以上でもよい。
導電層形成用塗布液に用いられる結合剤としては、セルロースエーテル、セルロースエステル、尿素樹脂、ウレタン樹脂、変性ウレア等が挙げられる。結合剤の使用は、1種でも2種以上でもよい。
導電層形成用塗布液は、溶媒として、水又は水溶性溶媒の1種又は2種以上と、疎水性あるいは水と相分離可能な有機溶媒の1種又は2種以上とを含むことが好ましい。水以外の水溶性溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、グリセロール、アセトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン等の水溶性有機溶媒が挙げられる。疎水性あるいは水と相分離可能な有機溶媒としては、石油エーテル、ヘキサン、ヘプタン類、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエチレン、ニトロメタン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
導電層形成用塗布液は、少なくとも、導体微粒子と、親水性・疎水性の異なる2種以上の溶媒とを含むことが好ましい。乳化剤、結合剤、その他の添加剤は、任意に添加することが可能である。均一に混合された導電層形成用塗布液を基材上に塗布した後、乾燥すると、乾燥過程において、極性の異なる溶媒が相分離を起こし、導体微粒子が移動して線状に凝集しつつ、導体微粒子から分離した溶媒の液滴が開口部24を形成し、導体微粒子からなる細線20が、自己組織化によりランダムネットワーク状に形成される。ランダム網目状の導電層21により、ディスプレイの前面に配置をしたときに、透明導電性フィルム23のモアレが抑制される。
導電層21が、銀ナノ粒子を含むことが好ましい。銀ナノ粒子とは、銀のナノ粒子である。ナノ粒子は、粒子径が1μm未満の粒子である。より好ましいナノ粒子は、粒子径が20nm以上、100nm以下の粒子である。
導電層21が形成される側の基材10の表面に、アンダーコート層12等により親水性処理が施されている場合には、金属微粒子が網目状に積層されやすくなるため、好ましい。親水性のアンダーコート層12としては、特に限定されないが、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル系樹脂、メタクリレート系樹脂、ポリアミド、ポリビニルアルコール類、デンプン等の多糖類、セルロース誘導体、ゼラチン等のタンパク質、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、ポリアクリルアミド、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン等が挙げられる。
親水化処理としては、紫外線(UV)照射処理、アルダイン(Aldyne、ソフタル社の商品名)処理等の大気圧プラズマ処理、コロナ放電処理が挙げられる。親水化処理は、導電層21が形成される側の基材10の表面にアンダーコート層12が積層される場合は、アンダーコート層12の表面に対して施されてもよい。
導電層21が形成されない側の基材10の表面に、バックコート層13が施されてもよい。本実施形態のバックコート層13は、導電層21とは反対の側の基材10の表面に積層されている。バックコート層13としては、透明な樹脂層が挙げられる。樹脂層としては、アクリル系樹脂、ポリエステル、ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィン、ポリ乳酸、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、フッ素系樹脂などが挙げられる。
透明導電性フィルム23は、導電層21の上にトップコート層22を有することが好ましい。トップコート層22としては、細線20と開口部24との段差を埋め、透明導電性フィルム23の平坦性と透明性を確保することができる透明樹脂が好ましい。開口部24上におけるトップコート層22の厚さは、細線20の厚さより大きいことが好ましい。透明樹脂としては、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。トップコート層22としては、熱可塑性樹脂層、紫外線硬化性樹脂層、透明接着剤層、透明粘着剤層、反射防止層、ハードコート層などが挙げられる。トップコート層22の上に、さらに他の透明な樹脂フィルム等が積層されてもよい。
本実施形態においては、導電層21が形成される側における基材10の表面の表面自由エネルギーが、北崎・畑理論により計算される水素結合成分h、極性成分p、分散力成分dに対して、h/p≧0.50、かつ、h/(d+p+h)≧0.15を満たす。これにより、銀ナノ粒子等の金属微粒子が網目状に積層されやすくなる。金属の細線20が局所的に途切れたり線幅が細くなったりすると、導電層21の表面抵抗値が上昇する。基材10の表面の親水性が高いことにより、粒子の自己組織化が円滑に進行し、細線20の不均一性を抑制することができる。
透明導電性フィルム23の表面抵抗値は、25Ω/□以下が好ましい。透明導電性フィルム23の表面抵抗値とは、導電層21の表面抵抗値である。表面抵抗値は、細線20と開口部24の分布にも依存する。その場合は、開口部24の面積より十分に広い領域における表面抵抗値をランダムに複数箇所で測定した平均値が25Ω/□以下であることが好ましい。
透明導電性フィルム23の全光線透過率が50%以上であることが好ましい。ここで、全光線透過率とは、透明導電性フィルム23の全面にわたる平均の全光線透過率である。導電層21が細線20においては不透明であっても、開口部24において透明である場合、開口部24における全光線透過率と、細線20を除いた開口部24の面積比に応じて、求められる。
本実施形態の透明導電性フィルムは、各種の装置に備えることができる。装置としては、表示装置、電子機器、電気機器、輸送機器、家電装置、産業用装置等が挙げられる。透明導電性フィルムの用途としては、特に限定されないが、タッチパネル、有機EL等の透明電極基板、ヒーター、電磁波シールド材等が挙げられる。
本実施形態の透明導電性フィルム用基材の製造方法は、ポリマーフィルム11の表面にアンダーコート層12を積層する工程、ポリマーフィルム11又はアンダーコート層12の表面を親水化する工程、導電層21が形成される側とは反対の側にバックコート層13を形成する工程等を有することができる。
紫外線(UV)照射による親水化処理条件としては、積算光量0.2J/cm2〜2.5J/cm2が挙げられ、1.0J/cm2以上であることが好ましい。アルダイン(Aldyne、ソフタル社の商品名)処理等の大気圧プラズマ処理条件としては、窒素ガス雰囲気下で、処理強度15W・min/m〜400W・min/mが挙げられ、30W/min/m以上であることが好ましい。ここで、処理強度とは、電極電力(W)/処理速度(m/min)の比である。紫外線照射による強度が弱いと、基材の表面が十分に改質されずに、ランダム網目状の導電層が均一に形成されにくくなる。
本実施形態の透明導電性フィルムの製造方法は、透明導電性フィルム用基材10上に、銀と乳化剤を水とトルエンの溶媒中に含む導電層形成用塗布液を塗布し、乾燥させてランダム網目状の導電層21を形成する工程を少なくとも含む。導電層形成用塗布液に含まれる銀ナノ粒子の粒子径は、1μm未満が好ましく、20nm以上、100nm以下がより好ましい。
導電層形成用塗布液の塗布方法は、特に限定されないが、スクリーン印刷、スピンコート、ディップコート、グラビアコート、メイヤーバー、インクジェット、減圧押出コート等が挙げられる。透明導電性フィルム用基材10がバックコート層13を有する場合、バックコート層13を形成する工程と、導電層21を形成する工程の順序は任意である。
導電層21を形成する工程においては、基材10上において導電層形成用塗布液を乾燥させた後、導電層21の抵抗率を低下させるための低抵抗化処理を行ってもよい。低抵抗化処理としては、酸処理、有機溶媒処理が挙げられる。酸処理に先だって有機溶媒処理を行うことが好ましい。有機溶媒処理の後には、有機溶媒の乾燥処理を行ってもよい。
酸処理に用いられる酸は、特に限定されず、種々の有機酸、無機酸から選択することができる。有機酸としては、酢酸、シュウ酸、プロピオン酸、乳酸、クエン酸、リンゴ酸、ベンゼンスルホン酸などが挙げられる。無機酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸などが挙げられる。これらは、水溶液であってもよい。中でも無機酸で処理することが好ましく、塩酸、硫酸、硝酸が好ましい。
有機溶媒処理に用いられる有機溶媒は、特に限定されず、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、ヘキサン、ヘプタンなどのアルカン類、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなどの双極性非プロトン溶媒、トルエン、キシレン、アニリン、エチルエーテル、クロロホルム等の少なくとも1種が挙げられる。有機溶媒の中でも特にメチルエチルケトンを含むことが好ましい。
以上、本発明を好適な実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
以下、実施例をもって本発明を具体的に説明する。
実施例1の基材は、三菱樹脂製O−321(非水系易接着層のあるPETフィルム)を、メタルハライドランプを用いて積算光量2.5J/cm2の条件でUV照射により親水化処理したものである。
実施例2の基材は、SKC製SH−34(ウレタン系易接着層付きPETフィルム)を、メタルハライドランプを用いて積算光量0.4J/cm2の条件でUV照射により親水化処理したものである。
実施例3の基材は、SKC製SH−34(ウレタン系易接着層付きPETフィルム)を、500ppmのH2ガスを含む窒素ガス中、64W・min/mの処理強度でアルダイン処理により親水化処理したものである。
実施例2の基材は、SKC製SH−34(ウレタン系易接着層付きPETフィルム)を、メタルハライドランプを用いて積算光量0.4J/cm2の条件でUV照射により親水化処理したものである。
実施例3の基材は、SKC製SH−34(ウレタン系易接着層付きPETフィルム)を、500ppmのH2ガスを含む窒素ガス中、64W・min/mの処理強度でアルダイン処理により親水化処理したものである。
比較例1の基材は、東洋紡製A4100(水性ポリウレタン系易接着層付きPETフィルム)である。
比較例2の基材は、東洋紡製E5000(PETフィルム)である。
比較例3の基材は、三菱樹脂製O−321(非水系易接着層のあるPETフィルム)である。
比較例2の基材は、東洋紡製E5000(PETフィルム)である。
比較例3の基材は、三菱樹脂製O−321(非水系易接着層のあるPETフィルム)である。
基材の表面自由エネルギーは、水、ジヨードメタン、エチレングリコールの3種の液体をそれぞれ基材の異なる箇所に滴下して接触角を測定し、得られた測定値から北崎・畑理論に基づきd成分、p成分、h成分を算出することにより求めた。
それぞれの基材上に、銀と乳化剤を水とトルエンの溶媒中に含む導電層形成用塗布液を塗布し、乾燥させてランダム網目状の導電層を形成して、透明導電性フィルムを作製した。得られた透明導電性フィルムの全光線透過率及び表面抵抗値を測定して、評価した。その結果を表1に示す。
全光線透過率は、日本電色製のヘーズメータ「NDH4000」を用いて測定を行った。表面抵抗値は三菱ケミカルアナリテック製の抵抗率計ロレスタ−GP MCP−T610型を使用して測定を行った。
全光線透過率は、日本電色製のヘーズメータ「NDH4000」を用いて測定を行った。表面抵抗値は三菱ケミカルアナリテック製の抵抗率計ロレスタ−GP MCP−T610型を使用して測定を行った。
表1に示すように、h/p≧0.50、かつ、h/(d+p+h)≧0.15を満たす実施例1〜3の基材を用いて導電層を積層した場合には、透明導電性フィルムの全光線透過率が50%以上で、表面抵抗値が25Ω/□以下となり、良好な透明導電性フィルムが得られた。このことから、ウレタン系易接着層や非水系の接着層ある基材を用い、ある一定以上の強度で親水化処理を行った基材が所望のd+p+hの値及び、h/(d+p+h)の値の基材を得られることが分かった。
これに対して、h/p≧0.50、かつ、h/(d+p+h)≧0.15を満たさない比較例1〜3の基材を用いて導電層を積層した場合には、透明導電性フィルムの全光線透過率が50%未満、又は表面抵抗値が25Ω/□超過となり、良好な透明導電性フィルムが得られなかった。
10…基材、11…ポリマーフィルム、12…アンダーコート層、13…バックコート層、20…ランダム網目状の細線、21…導電層、22…トップコート層、23…透明導電性フィルム、24…開口部。
Claims (11)
- ポリマーフィルムを含む基材であって、前記基材上にランダム網目状の導電層が形成される透明導電性フィルム用基材であり、
前記ランダム網目状の導電層が形成される側における前記基材の表面の表面自由エネルギーが、北崎・畑理論により計算される水素結合成分h、極性成分p、分散力成分dに対して、h/p≧0.50、かつ、h/(d+p+h)≧0.15を満たすことを特徴とする透明導電性フィルム用基材。 - 前記表面が、アンダーコート層を有することを特徴とする請求項1に記載の透明導電性フィルム用基材。
- 前記表面が、親水化処理されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の透明導電性フィルム用基材。
- 前記導電層が、銀ナノ粒子を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の透明導電性フィルム用基材。
- 前記基材が、前記導電層とは反対の側にバックコート層を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の透明導電性フィルム用基材。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の透明導電性フィルム用基材上に、前記導電層が形成されたことを特徴とする透明導電性フィルム。
- 前記透明導電性フィルムが、前記導電層の上にトップコート層を有することを特徴とする請求項6に記載の透明導電性フィルム。
- 前記透明導電性フィルムの全光線透過率が50%以上であることを特徴とする請求項6又は7に記載の透明導電性フィルム。
- 前記導電層の表面抵抗値が25Ω/□以下であることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の透明導電性フィルム。
- 請求項6〜9のいずれか1項に記載の透明導電性フィルムを備えてなる装置。
- 透明導電性フィルムの製造方法であって、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の基材上に、銀と乳化剤を水とトルエンの溶媒中に含む導電層形成用塗布液を塗布し、乾燥させてランダム網目状の導電層を形成する工程を少なくとも含むことを特徴とする透明導電性フィルムの製造方法。
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- 2017-06-08 JP JP2017113469A patent/JP2018202798A/ja active Pending
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