JP5694114B2 - 導電性フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
本発明に使用する基板フィルムの厚みは、フィルムとして製膜可能な範囲であれば特に限定されるものではないが、通常10〜350μm、好ましくは50〜250μmの範囲である。
上述の中でも、特に効率的に親水性基を導入し、密着性が向上するという点で、カルボン酸またはスルホン酸を含有するポリエステル樹脂、またはポリビニルアルコールが好ましい。また、塗布層を強固にし、密着性を向上するために、架橋剤としてオキサゾリン化合物を用いることが好ましい。
これらの有機溶媒は必要に応じて2種以上用いても良く、水で希釈したものを用いても良い。
本発明における導電性フィルムの導電性に関しては、表面抵抗が300Ω以下であることが好ましく、より好ましくは100Ω以下、さらに好ましくは50Ω以下である。表面抵抗が300Ω以下であると、導電性フィルムとして通電して用いる際に、抵抗による負荷が小さくなるため、発熱が抑えられることや、低電圧で用いることができるなどの点から、好ましい。
ポリエステルに非相溶な他のポリマー成分および顔料を除去したポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
導電層形成溶液の金属微粒子をTEM(株式会社日立ハイテクノロジーズ製 H−7650、加速電圧100V)で観察し、金属微粒子10個の粒径の平均値を平数平均粒径とした。
導電層形成溶液として、下記組成からなる銀微粒子溶液を用いた。
平均粒径0.08μmの銀微粒子/BYK−410(ビックケミー株式会社製)/SPAN−60/シクロヘキサノン/アニリン/トルエン/ヘキサデカノール/ヘキサメチロールメラミン/蒸留水=5.0/0.3/0.2/4.6/56.0/0.8/0.1/33.0(重量%)
ポリエステルフィルムの塗膜形成面に(2)に記載の導電層形成溶液を#24メイヤーバーを用いて塗布した後、150℃で2分間乾燥することにより導電性フィルムを得た。得られた導電性フィルムの導電層を、SEM(株式会社堀場製作所製 S3400N)を用いて観察し、網目の形状を観察し、網目構造が形成されていれば◎、網目構造が形成されているが、一部に網目の欠陥があれば○、一部が網目構造を形成していれば△、網目構造を形成していなければ×とした。
(3)に記載の方法により得られた導電性フィルムの導電性は、表面抵抗により測定した。表面抵抗の測定は、常態(23℃、相対湿度65%)において24時間放置後、その雰囲気下で、JIS−K−7194に準拠した形で、ロレスターEP(三菱化学株式会社製、型番:MCP−T360)を用いて実施した。なお、本測定器は1×106 Ω以下が測定可能である。表面抵抗が300Ω以下であれば導電性は十分である。
全光線透過率は、常態(23℃、相対湿度65%)において、(3)に記載の方法により得られた導電性フィルムを2時間放置した後、その雰囲気下で、JIS−K−7136に準拠した形で、村上色彩科学株式会社製ヘーズメーター「HM−150」を用いて測定した。4回測定した平均値を該導電性フィルムの全光線透過率とした。全光線透過率が60%以上であれば透明性は良好である。なお、導電層を積層した面側より光が入るように導電性フィルムを設置して測定した。
(化合物例)
・ポリビニルアルコール樹脂:(I)
ケン化度88モル%、重合度500のポリビニルアルコール
・ポリエステル樹脂:(II)下記組成で共重合したポリエステル樹脂の水分散体
モノマー組成:(酸成分)テレフタル酸/イソフタル酸/5−ソジウムスルホイソフタル酸//(ジオール成分)エチレングリコール/1,4−ブタンジオール/ジエチレングリコール=56/40/4//70/20/10(mol%)
・オキサゾリン化合物:(III)
オキサゾリン基含有アクリルポリマー エポクロスWS−500(株式会社日本触媒製)
・粒子:(IV)平均粒径0.07μmのシリカゾル
<ポリエステル(A)の製造方法>
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水塩0.09重量部を反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドフォスフェート0.04重量部を添加した後、三酸化アンチモン0.04重量部を加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.63に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させた。得られたポリエステル(A)の極限粘度は0.63であった。
ポリエステル(A)の製造方法において、エチルアシッドフォスフェート0.04重量部を添加後、平均粒子径1.6μmのエチレングリコールに分散させたシリカ粒子を0.2重量部、三酸化アンチモン0.04重量部を加えて、極限粘度0.65に相当する時点で重縮合反応を停止した以外は、ポリエステル(A)の製造方法と同様の方法を用いてポリエステル(B)を得た。得られたポリエステル(B)は、極限粘度0.65であった。
ポリエステル(A)、(B)をそれぞれ90%、10%の割合で混合した混合原料を最外層(表層)の原料とし、ポリエステル(A)を中間層の原料として、2台の押出機に各々を供給し、各々285℃で溶融した後、40℃に設定した冷却ロール上に、2種3層(表層/中間層/表層=1:18:1の吐出量)の層構成で共押出し冷却固化させて未延伸シートを得た。次いで、ロール周速差を利用してフィルム温度85℃で縦方向に3.4倍延伸した後、この縦延伸フィルムの片面に、下記に示す塗布層形成溶液を塗布し、テンターに導き、横方向に120℃で4.0倍延伸し、225℃で熱処理を行った後、横方向に2%弛緩し、塗布量(乾燥後)が0.1g/m2の塗布層を有する厚さ125μmのポリエステルフィルムを得た。
I/II/III/IV=10/70/17/3(不揮発成分の重量%)
得られたポリエステルフィルムの塗布面に導電層形成溶液を#24メイヤーバーを用いて塗布した。続いて、150℃で2分間乾燥して、導電層をランダムな網目状に積層したポリエステルフィルムを得た。次に25℃のアセトンに30秒浸漬した後、室温で30秒間乾燥させた。この積層フィルムの金属による導電層を水で処理するために、積層フィルムに25℃の水道水で1分間流水処理した。その後、積層フィルムを取り出し、イオン交換水で洗浄した後、水分を飛ばすために積層フィルムを150℃で1分間乾燥して導電性フィルムを得た。この導電性フィルムの表面抵抗は30Ωであり、全光線透過率は78%であった。得られたポリエステルフィルムに関して表面観察および全光線透過率測定をしたところ、いずれの評価でも良好であった。このフィルムの特性を下記表1に示す。
実施例1に記載の方法で得られたポリエステルフィルムの塗布面に導電層形成溶液を#24メイヤーバーを用いて塗布した。続いて、150℃で2分間乾燥して、導電層をランダムな網目状に積層したポリエステルフィルムを得た。次に25℃のアセトンに30秒浸漬した後、室温で30秒間乾燥させた。この積層フィルムの金属による導電層を水で処理するために、積層フィルムごと25℃のイオン交換水に1分間浸漬した。その後、積層フィルムを取り出し、水分を飛ばすために積層フィルムを150℃で1分間乾燥して導電性フィルムを得た。でき上がったフィルムは表1に示すとおりであり、導電層がランダムな網目状に積層し、良好な表面抵抗であった。
イオン交換水の代わりに、水道水を用いた以外は実施例2と同様にして導電性フィルムを得た。でき上がったフィルムは表1に示すとおりであり、導電層がランダムな網目状に積層し、良好な表面抵抗であった。
実施例1に記載の方法で得られたポリエステルフィルムの塗布面に導電層形成溶液を#24メイヤーバーを用いて塗布した。続いて、150℃で2分間乾燥して、導電層をランダムな網目状に積層したポリエステルフィルムを得た。次に25℃のアセトンに30秒浸漬した後、室温で30秒間乾燥させた。その後、積層フィルムを取り出し、積層フィルムを150℃で1分間乾燥して導電性フィルムを得た。でき上がったフィルムは表1に示すとおりであり、フィルムの表面抵抗が測定限界より大きいものであり、導電性を示さなかった。
イオン交換水の代わりに、エチルアルコールを用いた以外は、実施例2と同様にして導電性フィルムを得た。でき上がったフィルムは表1に示すとおりであり、フィルムの表面抵抗が大きいものであり、十分な導電性を示さなかった。
Claims (2)
- 基板フィルムの少なくとも片面に、オキサゾリンを含有する塗布層と、金属微粒子を含有する組成物からなる網目状の金属導電層とを順次積層し、当該金属導電層を有機溶剤で処理した後に水で処理することを特徴とする導電性フィルムの製造方法。
- 水の温度が25℃以下である請求項1に記載の導電性フィルムの製造方法。
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