JP5550605B2 - 積層ポリエステルフィルム - Google Patents
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Description
すなわち、ハードコート層等の構成は変化が激しく、さまざまな層との密着性、耐湿熱性が良好であるような易接着性能を有するポリエステルフィルムが求められている。
ポリエステルに非相溶な他のポリマー成分および顔料を除去したポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
TEM(株式会社日立ハイテクノロジーズ製 H−7650、加速電圧100V)を使用して塗布層を観察し、粒子10個の粒径の平均値を平均粒径とした。
塗布層の表面をRuO4で染色し、エポキシ樹脂中に包埋した。その後、超薄切片法により作成した切片をRuO4で染色し、塗布層断面をTEM(株式会社日立ハイテクノロジーズ製 H−7650、加速電圧100V)を用いて測定した。
ポリエステルフィルムの塗膜形成面を3波長光域型蛍光灯下で目視にて、塗布ムラを観察し、塗布ムラが確認できないものを○、薄い塗布ムラが確認されるものを△、明瞭な塗布ムラが確認されるものを×とした。
ポリエステルフィルムの塗膜形成面に下記塗布剤組成から構成される活性エネルギー線硬化樹脂を#16ワイヤーバーにより塗布し、80℃で1分間乾燥し溶剤を除去した後、紫外線照射機から紫外線をメタルハライドランプ120Wで180mJ/cm2照射し、厚み5μmのハードコート層を形成した。得られたフィルムに対して、初期(密着性1)、および80℃、90%RHの環境下で168時間後(密着性2)、JIS K5600−5−6に記載された試験方法に準じて接着性を求めた。具体的には100個の升目状の切り傷を、隙間間隔1mmのカッターガイドを用いて付けた。次いで、18mm幅のテープ(ニチバン株式会社製セロテープ(登録商標)CT−18)を升目上の切り傷面に貼り付け、2.0kgのローラーを20往復して完全に付着させた後、90度の剥離角度で急激に剥がした後の剥離面を観察し、剥離面積が5%未満ならば○、5%以上30%未満なら△、30%以上ならば×とした。
《活性エネルギー線硬化樹脂組成》
KAYARAD−DPHA(日本化薬株式会社製) 24部
R−128H(日本化薬株式会社製) 6部
Irgacure 651(BASF株式会社製) 1.5部
トルエン(和光純薬株式会社製) 70部
ポリエステルフィルムの塗膜形成面に(5)に記載の塗布剤組成から構成される活性エネルギー線硬化樹脂を#16ワイヤーバーにより塗布し、80℃で1分間乾燥し溶剤を除去した後、紫外線照射機から紫外線をメタルハライドランプ120Wで180mJ/cm2照射し、厚み5μmのハードコート層を形成した。得られたフィルムを3波長光域型蛍光灯下で目視にて、干渉ムラを観察し、干渉ムラが確認できないものを◎、薄くまばらな干渉ムラが確認されるものを○、薄いが線状の干渉ムラが確認できるものを△、明瞭な干渉ムラが確認されるものを×とした。
あらかじめ、ポリエステルフィルムの測定裏面に黒テープ(ニチバン株式会社製ビニールテープVT―50)を貼り、分光光度計(日本分光株式会社製 紫外可視分光光度計 V−570 および自動絶対反射率測定装置 ARM−500N)を使用して同期モード、入射角5°、N偏光、レスポンス Fast、データ取区間隔1.0nm、バンド幅10nm、走査速度1000m/minで塗布層面を波長範囲400〜800nmの絶対反射率を測定し、その極小値における波長(ボトム波長)と反射率を評価した。
<ポリエステル(A)の製造方法>
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水塩0.09重量部を反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドフォスフェート0.04重量部を添加した後、三酸化アンチモン0.04重量部を加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.63に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させた。得られたポリエステル(A)の極限粘度は0.63であった。
ポリエステル(A)の製造方法において、エチルアシッドフォスフェート0.04重量部を添加後、平均粒子径1.6μmのエチレングリコールに分散させたシリカ粒子を0.2重量部、三酸化アンチモン0.04重量部を加えて、極限粘度0.65に相当する時点で重縮合反応を停止した以外は、ポリエステル(A)の製造方法と同様の方法を用いてポリエステル(B)を得た。得られたポリエステル(B)は、極限粘度0.65であった。
(化合物例)
・アクリル樹脂:(I)下記組成で重合したアクリル樹脂の水分散体
エチルアクリレート/n−ブチルアクリレート/メチルメタクリレート/N−メチロールアクリルアミド/アクリル酸=65/21/10/2/2(重量%)の乳化重合体(乳化剤:アニオン系界面活性剤)
ポリカルボジイミド系化合物 カルボジライト V−02(日清紡ケミカル株式会社製)
モノマー組成:(酸成分)テレフタル酸/イソフタル酸/5−ソジウムスルホイソフタル酸//(ジオール成分)エチレングリコール/1,4−ブタンジオール/ジエチレングリコール=56/40/4//70/20/10(mol%)
・ポリエステル樹脂(縮合多環式芳香族化合物含有):(IIIB)
下記組成で共重合したポリエステル樹脂の水分散体
モノマー組成:(酸成分)2,6−ナフタレンジカルボン酸/5−ソジウムスルホイソフタル酸//(ジオール成分)エチレングリコール/ジエチレングリコール=92/8//80/20(mol%)
ポリエステル(A)、(B)をそれぞれ90%、10%の割合で混合した混合原料を最外層(表層)の原料とし、ポリエステル(A)を中間層の原料として、2台の押出機に各々を供給し、各々285℃で溶融した後、40℃に設定した冷却ロール上に、2種3層(表層/中間層/表層=1:18:1の吐出量)の層構成で共押出し冷却固化させて未延伸シートを得た。次いで、ロール周速差を利用してフィルム温度85℃で縦方向に3.4倍延伸した後、この縦延伸フィルムの両面に、下記表1に示す塗布液1を塗布し、テンターに導き、横方向に120℃で4.0倍延伸し、225℃で熱処理を行った後、横方向に2%弛緩し、塗布量(乾燥後)が表2に示すような塗布層を有する厚さ125μmのポリエステルフィルムを得た。
実施例1において、塗布剤組成を表1に示す塗布剤組成に変更する以外は実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。でき上がったポリエステルフィルムは表2に示すとおりであり、密着性は良好であり、干渉ムラも問題ないレベルであった。
実施例1において、塗布層を設けないこと以外は実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。でき上がった積層ポリエステルフィルムを評価したところ、表2に示すとおりであり、干渉ムラが生じ、密着性も弱いものであった。
実施例1において、塗布剤組成を表1に示す塗布剤組成に変更する以外は実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。でき上がった積層ポリエステルフィルムを評価したところ、表2に示すとおりであり、干渉ムラは問題ないレベルであったが、密着性が弱いものであった。
実施例1において、塗布剤組成を表1に示す塗布剤組成に変更する以外は実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。でき上がった積層ポリエステルフィルムを評価したところ、表2に示すとおりであり、干渉ムラが生じ、密着性も弱いものであった。
実施例1において、塗布剤組成を表1に示す塗布剤組成に変更する以外は実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。でき上がった積層ポリエステルフィルムを評価したところ、表2に示すとおりであり、塗布外観が悪化し、干渉ムラが生じるものであった。
Claims (3)
- ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、アクリル樹脂およびカルボジイミド系化合物を含有する塗布液から形成された塗布層を有し、当該塗布層の絶対反射率が波長400〜800nmの範囲に極小値が1つ存在し、当該極小値が3.5%以上であることを特徴とする積層ポリエステルフィルム。
- 塗布層を形成する塗布液中の全不揮発成分に対するアクリル樹脂の割合が10〜40重量%である請求項1記載の積層ポリエステルフィルム。
- 塗布層を形成する塗布液中の全不揮発成分に対するポリエステル樹脂の割合が47〜82重量%である請求項1または2記載の積層ポリエステルフィルム。
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