JP2018202664A - 液体吐出装置および液体吐出装置の製造方法 - Google Patents

液体吐出装置および液体吐出装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】液体の吐出精度を改善できる技術を提供する。【解決手段】液体吐出装置は、液体を収容する液室と、前記液室の前記液体を吐出するノズルと、を有するヘッド本体部と、前記液室の壁部の一部を構成する振動板と、前記振動板と前記ヘッド本体部との間に配置され、前記振動板を支持する弾性部材と、前記振動板に接続され、前記弾性部材を弾性変形させて前記振動板を変位させ、前記ノズルから前記液体を吐出させる外力を前記振動板に付与する駆動部と、前記弾性部材が圧縮された状態で前記振動板を支持するように、前記駆動部と、前記振動板と、前記ヘッド本体部と、を締結する締結部と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、液体吐出装置および液体吐出装置の製造方法に関する。
圧電素子(ピエゾ素子)などのアクチュエーターによって、液室に取り付けられている振動板を変位させて、液室に収容されているインクなどの液体を、液室に連通しているノズルから吐出する液体吐出装置が知られている(例えば、下記の特許文献1)。
特開平7−290702号公報
上記の特許文献1の技術では、圧電素子の伸長によって弾性部材を圧縮し、振動板を変位させることによって、ノズルから液体を吐出させており、圧電素子の伸縮によって振動板を撓み変形させる構成よりも、液体吐出のためのエネルギー損失が抑制されている。しかしながら、特許文献1の技術では、振動板と圧電素子とが接着材によって接着されている(特許文献1の段落0016)。そのため、その接着材の剥離が生じ、圧電素子の収縮に振動板が追従できくななり、液体の吐出精度が低下してしまうという問題があった。また、液体吐出装置においては、液体の吐出特性によっては、その駆動条件によって、液体の吐出精度が変化してしまう可能性があった。このように、液体吐出装置においては、液体の吐出精度について、依然として改善の余地がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
[1]本発明の一の形態は、液体吐出装置として提供される。この形態の液体吐出装置は、液体を収容する液室と、前記液室の前記液体を吐出するノズルと、を有するヘッド本体部と;前記液室の壁部の一部を構成する振動板と;前記振動板と前記ヘッド本体部との間に配置され、前記振動板を支持する弾性部材と;前記振動板に接続され、前記弾性部材を弾性変形させて前記振動板を変位させ、前記ノズルから前記液体を吐出させる外力を前記振動板に付与する駆動部と;前記弾性部材が圧縮された状態で前記振動板を支持するように、前記駆動部と、前記振動板と、前記ヘッド本体部と、を締結する締結部と;を備える。
この形態の液体吐出装置によれば、締結部によって、弾性部材が圧縮された状態で、駆動部と振動板とヘッド本体部とが締結されるため、駆動部と振動板とが乖離して、駆動部の駆動に振動板が追従しなくなってしまうことが抑制される。よって、駆動部に対する振動板の追従性の低下に起因して液体の吐出精度が低下してしまうことが抑制される。
[2]上記形態の液体吐出装置において、前記締結部による前記弾性部材の圧縮量は、前記駆動部の駆動条件に応じて調整されてよい。
この形態の液体吐出装置によれば、弾性部材の圧縮量を調整して、駆動部の駆動条件に適合するように、液体の吐出特性を変化させることができる。よって、駆動部の駆動条件の相違に起因する液体の吐出精度のばらつきの発生を抑制することができる。
[3]上記形態の液体吐出装置において、前記締結部は、前記弾性部材の圧縮量を調整する調整部を有してよい。
この形態の液体吐出装置によれば、調整部によって、弾性部材の圧縮量を調整することができるため、液体の吐出特性を簡易に調整することができる。よって、液体の吐出精度の管理が容易化される。
[4]上記形態の液体吐出装置は、前記振動板と前記ヘッド本体部との間に、前記弾性部材の圧縮を制限するスペーサーを有してよい。
この形態の液体吐出装置によれば、弾性部材が圧縮されすぎて劣化し、その弾性力が低下してしまうことを抑制することができる。よって、弾性部材の劣化に起因して、液体の吐出精度が低下してしまうことを抑制することができる。
[5]上記形態の液体吐出装置において、前記ヘッド本体部は、前記振動板の下方に、前記液室を囲み、前記液室に向かって下降傾斜し、前記振動板の方に向く傾斜壁面を有し、前記弾性部材は、前記傾斜壁面と前記振動板とに挟まれて配置されてよい。
この形態の液体吐出装置によれば、駆動部によって振動板を変位させるときに、弾性部材が液室の外方に向かって膨張するように変形することが傾斜壁面によって抑制される。そのため、液室の外方へと向かう弾性部材の膨張変形によって、液体の吐出のためのエネルギーが減殺されてしまうことを抑制することができる。
[6]上記形態の液体吐出装置において、前記ヘッド本体部は、複数の前記液室を有しており;前記ノズルと前記振動板と前記駆動部と前記弾性部材とはそれぞれ、前記液室のそれぞれにひとつずつ設けられており;前記ヘッド本体部と、複数の前記振動板と、複数の前記駆動部と、複数の前記弾性部材と、は共通の前記締結部によって締結されてよい。
この形態の液体吐出装置によれば、単一の締結部で、複数組の駆動部と振動板と弾性部材とヘッド本体部とを締結することができるため、液体吐出装置の部品点数を低減することができる。また、液体吐出装置を小型化できる。
[7]上記形態の液体吐出装置において、前記締結部は、前記調整部として、前記弾性部材のそれぞれの圧縮量を個別に調整する複数の個別調整部を有してよい。
この形態の液体吐出装置によれば、個別調整部によって、各弾性部材の圧縮量を個別に調整できるため、ノズルごとの液体の吐出精度の調整が可能になる。
[8]上記形態の液体吐出装置において、前記締結部は、前記調整部として、前記弾性部材のそれぞれの圧縮量を共通に調整する共通調整部を有してよい。
この形態の液体吐出装置によれば、複数の弾性部材の圧縮量をまとめて調整できるため、液体の吐出精度の調整を効率的におこなうことができる。
[9]上記形態の液体吐出装置において、前記ヘッド本体部は、さらに、前記液室に接続された前記液体の流路であって、少なくとも、前記液室に前記液体を供給するための流入路を含む流路と、前記液室から前記流路への前記液体の流入を制御して、前記液室から前記流路への圧力の伝達を調整する圧力伝達調整部と、を備えてよい。
この形態の液体吐出装置によれば、圧力伝達調整部を有することによって、液室内に液体の吐出のための圧力変化を効率的に生じさせることができるため、液体の吐出効率が高められる。
[10]上記形態の液体吐出装置は、前記駆動部と前記圧力伝達調整部とを制御して、前記ノズルから前記液体を吐出させる吐出処理を実行する制御部を備え、前記制御部は、前記吐出処理において、(i)前記圧力伝達調整部によって前記液室から前記流路への圧力の伝達が抑制されている状態において、前記駆動部に、前記液室の容積を低減させて前記液室の圧力を増大させ、前記ノズルからの前記液体の流出を開始させる加圧処理と、(ii)前記ノズルから前記液体が流出している間において、予め決められた経過時間が経過したときに、前記圧力伝達調整部と前記駆動部の少なくとも一方を駆動することによって、前記液室の圧力を低減させて、前記ノズルの前記液体から液滴を分離させて飛翔させる減圧処理と、のうちの少なくとも一方を実行してよい。
この形態の液体吐出装置によれば、加圧処理や減圧処理によって、液体吐出装置における液体の吐出効率や液体吐出の制御性を高めることができる。
[11]上記形態の液体吐出装置において、前記圧力伝達調整部は、前記流入路の容積を変更して、前記流入路から前記液室への前記液体の流入量を変更する流入量変更部であり、前記流入路は、前記液室において開口している接続開口を介して前記液室に連通し、前記ノズルは、前記液室において開口している連通口を介して前記液室に連通し、前記連通口は、前記液室において、前記振動板の中心よりも前記接続開口側に位置してよい。
この形態の液体吐出装置によれば、流入量変更部による流入路の容積を変更する動作によって生じる圧力変化を、ノズルまで効率的に伝達させやすい。従って、流入量変更部による液室内における圧力変化の制御性を高めることができる。
[12]上記形態の液体吐出装置において、前記ヘッド本体部は、さらに、前記液室に前記液体を流入させる流入路と、前記液室の前記液体を流出させる流出路と、を有してよい。
この形態の液体吐出装置によれば、液室内に、流入路から流出路へと向かう液体の流れを生じさせることができる。よって、液室に液体が滞留することを抑制でき、液体の滞留に起因する液体の吐出不良を抑制できる。また、液室の気泡を、流出路から、液体とともに排出することができ、液室の気泡に起因する液体の吐出不良の発生を抑制することができる。
[13]上記形態の液体吐出装置において、前記流路は、さらに、前記液室の前記液体を流出させる流出路を含んでよい。
この形態の液体吐出装置によれば、流入路から流出路へと向かう液体の流れによって、液室に液体が滞留することを抑制でき、液体の滞留に起因する液体の吐出不良を抑制できる。また、液室の気泡を、流出路から、液体とともに排出することができる。
[14]本発明の他の形態は、液体吐出装置の製造方法として提供される。この形態の製造方法は、液体を収容する液室と、前記液室の前記液体を吐出するノズルと、を有するヘッド本体部に対して、前記液室の壁部の一部を構成する振動板を、前記ヘッド本体部との間に、弾性部材を挟んで配置し、前記弾性部材を弾性変形させて前記振動板を変位させ、前記ノズルから前記液体を吐出させる外力を前記振動板に付与する駆動部を前記振動板に接続する組立工程と;前記弾性部材が圧縮された状態で前記振動板を支持するように、前記駆動部と、前記振動板と、前記ヘッド本体部と、を締結する締結工程と;を備える。前記締結工程は、前記弾性部材の圧縮量を調整する工程を含む。
この形態の液体吐出装置の製造方法によれば、弾性部材の圧縮量によって、液体の吐出精度が調整された液体吐出装置を得ることができる。
上述した本発明の各形態の有する複数の構成要素はすべてが必須のものではなく、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部について、その変更、削除、新たな他の構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、上述した本発明の一形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部を上述した本発明の他の形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部と組み合わせて、本発明の独立した一形態とすることも可能である。
本発明は、液体吐出装置やその制御方法以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、液体吐出システムや、液体を吐出するヘッド部として実現することができる。他にも、液体吐出装置、液体吐出システム、および、ヘッド部の製造方法や組立方法、吐出特性の調整方法等の形態で実現することができる。
第1実施形態における液体吐出装置の構成を示す概略ブロック図。 第1実施形態におけるヘッド部の概略分解斜視図。 第1実施形態におけるヘッド部の概略断面図。 弾性部材の圧縮量によるヘッド部の吐出特性の変化を示す第1の説明図。 弾性部材の圧縮量によるヘッド部の吐出特性の変化を示す第2の説明図。 第1実施形態の液体吐出装置の製造工程のフロー図。 第2実施形態の液体吐出装置が備えるヘッド部の概略断面図。 第3実施形態の液体吐出装置が備えるヘッド部の概略断面図。 第4実施形態の液体吐出装置が備えるヘッド部の概略分解斜視図。 第5実施形態の液体吐出装置が備えるヘッド部の概略分解斜視図。 第6実施形態の液体吐出装置が備えるヘッド部の概略断面図。 第6実施形態の吐出処理における制御工程を示すフロー図。 第7実施形態の液体吐出装置が備えるヘッド部の概略断面図。
A.第1実施形態:
図1は、第1実施形態における液体吐出装置100Aの全体構成を示す概略ブロック図である。第1実施形態の液体吐出装置100Aは、タンク10と、加圧ポンプ11と、供給路12と、排出路15と、液体貯留部16と、負圧発生源17と、循環路18と、ヘッド部20Aと、制御部25と、を備える。
タンク10には液体が収容されている。液体は、例えば、所定の粘度を有するインクである。タンク10内の液体は、ヘッド部20Aに接続されている供給路12を通じてヘッド部20Aに供給される。加圧ポンプ11は、タンク10内の液体を、供給路12を通じてヘッド部20Aに供給する。
ヘッド部20Aは、供給路12から供給された液体を吐出する。ヘッド部20Aの動作は、制御部25により制御される。ヘッド部20Aの構成については後述する。排出路15は、ヘッド部20Aと液体貯留部16とを接続している。ヘッド部20Aによって吐出されなかった液体は、排出路15を通じて液体貯留部16に排出される。
液体貯留部16には、負圧発生源17が接続されている。負圧発生源17は、液体貯留部16内を負圧にすることにより、排出路15を通じてヘッド部20Aから液体を吸引する。負圧発生源17は、各種のポンプによって構成される。
液体吐出装置100Aでは、加圧ポンプ11および負圧発生源17が、供給路12と排出路15とに差圧を発生させてヘッド部20Aに液体を供給する液体供給部として機能する。なお、加圧ポンプ11および負圧発生源17のいずれか一方を省略して、加圧ポンプ11または負圧発生源17のいずれか単体で液体供給部を構成してもよい。
循環路18は、排出路15を通じてヘッド部20Aから排出される液体を、ヘッド部20Aへと再び循環させるための流路である。循環路18は、液体貯留部16とタンク10とを接続している。ヘッド部20Aから排出され、排出路15を通じて液体貯留部16に貯留された液体は、循環路18を通じてタンク10に戻され、再び、加圧ポンプ11によってヘッド部20Aに供給される。なお、循環路18には、液体貯留部16から液体を吸引するためのポンプが備えられていてもよい。
液体吐出装置100Aでは、循環路18を備えていることによって、ヘッド部20Aから排出された液体を再利用することができる。よって、液体が無駄に消費されてしまうことを抑制することができ、液体の利用効率が高められている。なお、液体貯留部16やタンク10には、再利用される液体の濃度や粘度、温度など、種々の状態を調整する調整部が設けられていてもよい。また、排出路15や循環路18には、液体に含まれる気泡や異物を除去するためのフィルター部が設けられていてもよい。
制御部25は、CPUやメモリーを備えたコンピューターとして構成されており、メモリーに記憶された制御プログラムや命令をCPUが読み出して実行することにより、液体吐出装置100Aを制御するための種々の機能を実現する。制御プログラムは、一時的でない有形な種々の記録媒体に記録されていてもよい。制御部25は、回路によって構成されていてもよい。制御部25は、例えば、ヘッド部20Aの駆動部(後述)に印加する電圧を制御して、ヘッド部20Aに液体を吐出させる吐出処理を実行する。
図2および図3を参照して、第1実施形態のヘッド部20Aの構成を説明する。図2は、ヘッド部20Aの概略分解斜視図である。図3は、図2に示す3−3切断におけるヘッド部20Aの概略断面図である。なお、図3では、台座部51の図示は省略されている。
ヘッド部20Aは、ヘッド本体部30と、振動板40と、弾性部材42と、駆動部45と、締結部50と、を備える(図3)。ヘッド本体部30は、内部空間SPを有する。ヘッド本体部30の内部空間SPは、液室31と、流入路32と、流出路33と、ノズル35と、を構成する。
液室31は、ヘッド部20Aが吐出する液体LQを収容し、後述するように圧力室として機能する。流入路32は、液室31に液体LQを流入させる流路である。流出路33は、液室31から液体LQを流出させる流路である。第1実施形態では、液室31は略円柱形状の空間として構成されている。流入路32と流出路33とは、液室31を挟んで互いに対向する位置に形成された直線状の流路として構成されている。
なお、流入路32には、制御部25の制御下において、流入路32における液体LQの流れを制御する弁部が設けられている(図示は省略)。弁部は、例えば、ピエゾ素子などのアクチュエーターにより流入路32の壁面を変位させて、流入路32の開口断面積を変化させることにより、流入路32の流路抵抗を変更する構成によって実現される。なお、流入路32の弁部は省略されてもよい。また、流出路33に同様な弁部が設けられてもよい。
ヘッド本体部30は、液室31に連通し、液室31の液体LQを吐出するノズル35を有する。第1実施形態では、ノズル35は、液室31の底面において開口する貫通孔によって構成されている。ノズル35は、ヘッド本体部30の底面において開口する吐出口35oに向かって縮径するテーパー部35tを有する。
ヘッド本体部30は、開口部36と、流入口37と、流出口38と、を有する。開口部36の内部空間は、液室31の一部を構成する。第1実施形態では、開口部36の開口形状は、略円形である。開口部36は、後述するように、振動板40によって閉塞される。
流入口37は、流入路32の上流側の端部において開口している。流入口37には、供給路12が接続される。流出口38は、流出路33の下流側の端部において開口している。流出口38には、排出路15が接続される。
第1実施形態では、ヘッド本体部30は、3枚の積層板30a,30b,30cが積層されることによって構成されている(図2)。各積層板30a〜30cは、板面が四角形形状を有している平板な金属板によって構成されており、厚み以外のサイズがほぼ同じである。なお、各積層板30a〜30cの板面は、略四角形状を有していなく、例えば、円形形状を有していてもよい。また、各積層板30a〜30cの厚みはほぼ同じであってもよいし、板面のサイズや形状が互いに異なっていてもよい。また、各積層板30a〜30cは異なる種類の金属によって構成されてもよい。各積層板30a〜30cは金属以外の材料によって構成されてもよい。各積層板30a〜30cの境界面は気密に接着されている。
第1積層板30aは、液室31の底面壁部を構成する。第1積層板30aには、ノズル35を構成する貫通孔が設けられている。第2積層板30bは、第1積層板30aの上に積層されている。第2積層板30bの中央には、液室31の一部を構成する略円形断面を有する貫通孔31pと、当該貫通孔31pに連結され、流入路32と流出路33とを構成するスリット32s,33sと、が形成されている。第3積層板30cは、第2積層板30bの上に積層されている。第3積層板30cには、開口部36と、流入口37と、流出口38とが貫通孔として設けられている。
振動板40は、ヘッド本体部30の開口部36を閉塞するように配置される(図2)。振動板40は、液室31の壁部の一部を構成する(図3)。第1実施形態では、振動板40は、第3積層板30cの上に配置され、液室31の上面壁部を構成する。振動板40は、例えば、金属板によって構成される。
弾性部材42は、ヘッド本体部30と振動板40との間に配置される(図2)。弾性部材42は、振動板40を支持する。なお、後述するように、弾性部材42は、締結部50の締結力によって圧縮された状態で振動板40を支持する。第1実施形態では、弾性部材42は、環状の樹脂部材によって構成され、第3積層板30cの上面に、開口部36を囲むように配置される(図3)。弾性部材42は、例えば、ウレタン系、スチレン系、オレフィン系、エステル系、アミド系、PVC系、フッ素などの熱可塑性エラストマー材料やによって構成される。より具体的には、スチレン・ブタジエンゴムや、イソプレンゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴムなどのジエン系ゴムや、ブチルゴム(IIR)ウレタンゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム、シリコーンゴム、フッ素系ゴム等の非ジエン系ゴムによって構成される。また、PEEK、PPS、PC、PE、PPなどのスーパーエンプラとも呼ばれるプラスチック材料やその他の汎用プラスチック材料によって構成されてもよい。あるいは、弾性部材42は、ポリウレタンや、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、シリコン樹脂などの硬化性樹脂によって構成されてもよい。弾性部材42を構成する樹脂材料は、上記の材量に限定されることはない。
第1実施形態では、弾性部材42は、交換可能なOリングとして構成される。第1実施形態では、弾性部材42の内周の空間は液室31の一部を構成し、その内周面は液室31の壁面の一部を構成している(図2)。弾性部材42は液体LQの漏洩を抑制するシール部としても機能する。
駆動部45は、振動板40に接続されている(図3)。駆動部45は、振動板40に外力を付与できるように配置されている。駆動部45は、弾性部材42を弾性変形させて、振動板40を変位させ、ノズル35から液体LQを吐出させる外力を振動板40に付与する。第1実施形態では、駆動部45は、圧電素子によって構成されている。駆動部45は、振動板40と弾性部材42の積層方向に伸縮するように配置される。振動板40と弾性部材42の積層方向は、振動板40からノズル35に向かう方向でもある。
第1実施形態では、振動板40に当接している駆動部45の底面は、弾性部材42の上側の面全体を押圧可能な平坦面によって構成されている。これによって、駆動部45を伸縮させたときに振動板40が撓み変形することが抑制されている。なお、第1実施形態では、駆動部45と振動板40との間には接着材によって構成されている接着部や、溶着や溶接などによって構成されている接合部は設けられていない。
締結部50は、ヘッド本体部30と、振動板40と、駆動部45と、を締結する(図2)。第1実施形態では、締結部50は、台座部51と、サポート部材52と、締結ネジ53と、押圧板54と、調整ネジ55と、を備える。台座部51は、土台部60と、2つの側壁部63,64と、を有する。
土台部60は、ヘッド本体部30が積層される板状の部材によって構成されている。土台部60の上面には、ヘッド本体部30が嵌合して固定される凹部61が設けられている。凹部61の底面には、ヘッド本体部30の底面に設けられているノズル35を、土台部60の下面から露出させるための開口部62が設けられている。
第1側壁部63と第2側壁部64とは、上方に向かって突出するように、土台部60の上面に立てられている。第1側壁部63と第2側壁部64とは、ヘッド本体部30を挟んで互いに対向する位置に配置されている。第1側壁部63と第2側壁部64のそれぞれの上端面には、締結ネジ53をねじ止めするネジ穴65が設けられている。
サポート部材52は、板状の梁部材であり、ヘッド本体部30と、振動板40と、駆動部45の上方に配置され、土台部60の2つの側壁部63,64の上端面にわたって略水平に架設される。サポート部材52の水平方向の両端には、締結ネジ53が挿入される貫通孔52pが設けられている。また、サポート部材52の中央には、サポート部材52を貫通し、調整ネジ55がねじ止めされるネジ溝(図示は省略)が切られている調整ネジ穴52sが設けられている。調整ネジ穴52sは、駆動部45の上方に位置している。
押圧板54は、サポート部材52と駆動部45との間に配置されている。押圧板54は、サポート部材52の調整ネジ穴52sの下方に配置されている。
サポート部材52は、締結ネジ53が土台部60の側壁部63,64のネジ穴65にねじ止めされることによって土台部60に固定される。サポート部材52が土台部60に固定されると、駆動部45は、サポート部材52から、押圧板54を介して、振動板40と駆動部45の積層方向に押圧力を受ける。この押圧力を締結力として、ヘッド本体部30と、振動板40と、駆動部45と、は締結される。また、その締結力によって、振動板40を支持している弾性部材42は圧縮された状態にされる。
調整ネジ55が、サポート部材52の調整ネジ穴52sにねじ込まれ、調整ネジ穴52sから、その先端部が突出すると、調整ネジ55の先端部によって、押圧板54は、駆動部45の方へと押される(図3)。これによって、弾性部材42がさらに圧縮される。調整ネジ55が、調整ネジ穴52sを介してサポート部材52から突出する長さを調整することによって、弾性部材42の圧縮量を調整することができる。
「弾性部材42の圧縮量」とは、外力が付与されていないときの弾性部材42の厚みと、駆動部45が駆動していない状態で、締結部50からの締結力によって圧縮されているときの弾性部材42の厚みの差の絶対値を意味する。「弾性部材42の厚み」とは、ヘッド部20Aに組み付けられたときに振動板40によって押圧される方向における弾性部材42の高さを意味する。また、「駆動部45が駆動していない状態」とは、駆動部45に伸縮変形のための電圧が印加されていない状態である。なお、「駆動部45が駆動していない状態」とは、駆動部45が予め決められた基準長で静止している状態であると解釈することもできる。
このように、ヘッド部20Aでは、サポート部材52と押圧板54と調整ネジ55とは、弾性部材42の圧縮量を調整する調整部70として機能する。なお、押圧板54は省略されてもよい。後述するように、第1実施形態の液体吐出装置100Aでは、弾性部材42の圧縮量が調整されていることによって、ヘッド部20Aの吐出特性が調整されている。
図3を参照して、ヘッド部20Aによる液体LQの吐出動作を説明する。まず、制御部25は、駆動部45の伸縮方向における長さを予め決められた基準長にする。第1実施形態では、基準長は、駆動部45に電圧が印加されていないときの長さである。また、制御部25は、図1に示されている加圧ポンプ11と負圧発生源17とを制御して、液室31の圧力を、ノズル35のメニスカス耐圧以下の予め決められた基準圧力に調整する。
制御部25は、液体LQの吐出タイミングが到来したときに、駆動部45を、液体LQの吐出量に応じた長さだけ、瞬発的に伸長させる。これによって、振動板40が駆動部45に押圧されて、弾性部材42が弾性収縮し、振動板40が液室31に向かって変位し、液室31内に液体LQを吐出するための圧力が生じる。この圧力を駆動力として、ノズル35からの液滴の流出が開始される。その後、制御部25は、駆動部45を初期の基準長まで瞬発的に収縮させる。すると、振動板40が弾性部材42の弾性力によって駆動部45の下端部に追従して変位し、液室31内に負圧が発生する。この負圧によって、ノズル35の液体LQから液滴が分離し、液滴が吐出対象に向かって飛翔する。
図4Aおよび図4Bを参照して、弾性部材42の圧縮量の調整によるヘッド部20Aの吐出特性の調整を説明する。図4Aは、弾性部材42の圧縮量をa,b(0<a<b)に調整したときの駆動部45の駆動周波数に対する振動板40の速度の変化を示すグラフである。グラフG1a,G2aは、弾性部材42の圧縮量をaとしたときのグラフであり、グラフG1b,G2bは、弾性部材42の圧縮量をbとしたときのグラフである。グラフG1a,G1bは、駆動部45が伸長するときの振動板40の速度を示しており、グラフG2a,G2bは、駆動部45が収縮するときの振動板40の速度を示している。図4Bは、弾性部材42の圧縮量をa,bに調整したときの駆動部45の駆動周波数に対する振動板40の変位量の変化を示すグラフである。グラフGaが、弾性部材42の圧縮量をaとしたときのグラフであり、グラフGbが、弾性部材42の圧縮量をbとしたときのグラフである。
本発明の発明者は、実験により、図4A,図4Bのグラフに示されているように、弾性部材42の圧縮量を変えることによって、駆動部45の駆動周波数に対する振動板40の変位速度や変位量が変化するとの知見を得た。振動板40の速度や変位量は、ヘッド部20Aにおける液体LQの吐出特性に影響する。これは、弾性部材42の圧縮量を変えることによって、ヘッド部20Aの液体LQの吐出特性を変化させることができることを意味する。
なお、本明細書において、「ヘッド部20Aの液体LQの吐出特性」とは、液体LQを吐出させるために駆動部45に印加される一定のパルス信号に対する応答性能を意味する。ヘッド部20Aの液体LQの吐出特性は、当該パルス信号が印加されたときの液体LQの吐出量や、液体LQの吐出速度、液体LQの吐出が開始されるタイミングなどの応答結果によって知ることができる。
ここで、ヘッド部20Aの液体LQの吐出精度は、ヘッド部20Aの液体LQの吐出特性によって決まり、駆動部45の駆動条件によって変化する。「液体LQの吐出精度」とは、目標とする液滴の飛行状態や着弾状態に対する精度を意味する。「駆動部45の駆動条件」には、印加される電圧の大きさや、駆動部45の駆動周期であるパルス電圧の周期、外力の印加対象である液体LQの種類や粘度が含まれる。
第1実施形態の液体吐出装置100Aでは、一定基準の吐出精度が得られるように、締結部50による弾性部材42の圧縮量が、そうした駆動部45の駆動条件に応じて調整されている。弾性部材42の圧縮量が駆動部45の駆動条件に応じて調整されているか否かは、上述した駆動条件が変えられている液体吐出装置100A同士において、弾性部材42の圧縮量が変更されているか否かによって検証することができる。
このように、液体吐出装置100Aによれば、締結部50による弾性部材42の圧縮により、駆動部45の駆動条件に応じて、液体LQの吐出精度を適切に調整することができる。特に、第1実施形態の液体吐出装置100Aでは、締結部50が調整部70を有しており、調整部70の調整ネジ55によって、弾性部材42の圧縮量を簡易に調整することができる。
図2,図5を参照して、液体吐出装置100Aの製造工程を説明する。図5は、液体吐出装置100Aのヘッド部20Aの製造工程を示すフロー図である。工程1は、ヘッド部20Aの吐出機構を構成する各部材を積層する組立工程である。工程1では、製造者は、まず、3つの積層板30a,30b,30cを積層して、ヘッド本体部30を構成する。そして、ヘッド本体部30に対して、液室31の壁部の一部を構成する振動板40を、液室31の上方に配置する。このとき、ヘッド本体部30と振動板40との間に弾性部材42を挟む。さらに、振動板40の上方に、駆動部45を設置し、振動板40と駆動部45とを接続する。
工程2は、弾性部材42が圧縮された状態で振動板40を支持するように、駆動部45と、振動板40と、ヘッド本体部30と、を締結する締結工程である。工程2では、製造者は、弾性部材42と振動板40と駆動部45とが積層されているヘッド本体部30を締結部50の土台部60の凹部61に配置する。次に、駆動部45の上に、押圧板54を配置し、その上に、さらにサポート部材52を配置する。そして、締結ネジ53によって、台座部51とサポート部材52とを締結する。この締結力によって、弾性部材42が圧縮された状態にされる。
工程2は、弾性部材42の圧縮量を調整する工程を含む。工程2では、製造者は、調整部70によって、弾性部材42の圧縮量を、予め決められている駆動部45の駆動条件に応じて、予め試験によって得られている好適な値に調整する。製造者は、例えば、駆動部45の駆動周波数に対して、振動板40の目標変位速度や目標変位量が得られるように、弾性部材42の圧縮量を調整する。あるいは、吐出対象である液体LQの粘度に対して、振動板40の目標変位速度や目標変位量が得られるように、弾性部材42の圧縮量を調整する。このように、製造者は、駆動部45の駆動条件に対して、目標とする液体LQの吐出性能が得られるように、弾性部材42の圧縮量を調整する。なお、工程2での弾性部材42の圧縮量の調整を行う際には、駆動部45を予め基準となる長さに伸縮させた状態でおこなわれる。駆動部45の基準となる長さは、例えば、上述した吐出処理のときの基準長であってもよいし、駆動部45を最も伸長させたときの長さであってもよい。
第1実施形態の液体吐出装置100Aによれば、上述した吐出処理において、振動板40をほぼ撓み変形させることなく、液室31に液体LQを吐出させるための圧力を発生させることができる。よって、駆動部45が振動板40に付与する外力が、振動板40の弾性変形によって吸収されてしまうことが抑制されるため、液体LQの吐出のためのエネルギーロスが低減される。従って、液体LQの吐出を効率的に実行することができる。
特に、第1実施形態の液体吐出装置100Aでは、上述したように、駆動部45の底面は、弾性部材42の上側の面全体を押圧可能な平坦面によって構成されている。これによって、駆動部45の駆動による振動板40の撓み変形がさらに抑制されており、液体LQの吐出のためのエネルギーロスがより一層、低減されている。
第1実施形態の液体吐出装置100Aによれば、締結部50によって、弾性部材42が圧縮された状態で振動板40と駆動部45とが締結されている。これによって、吐出処理において、駆動部45を瞬発的に収縮させたときでも、振動板40と駆動部45とが乖離してしまうことが抑制される。このように、締結部50による振動板40と駆動部45の締結によって、駆動部45の伸縮に対する振動板40の追従性が高められており、液体LQの吐出精度が高められている。
第1実施形態の液体吐出装置100Aでは、振動板40と駆動部45との間の接着部や接合部が省略されている。そのため、振動板40と駆動部45との接着や接合のための加工工程や管理工程を省略できる分だけ、液体吐出装置100Aの製造工程の簡略化が可能であり、その製造コストが低減され、製造効率が高められる。また、駆動部45を高周波数で駆動させたときに、振動板40と駆動部45との間の接着部や接合部が劣化して、振動板40と駆動部45とが乖離してしまうという問題の発生が抑制される。
第1実施形態の液体吐出装置100Aによれば、上述した駆動部45の駆動条件に応じて、弾性部材42の圧縮量が調整されている。そのため、駆動部45の駆動条件によって、液体吐出装置100Aの液体LQの吐出精度がばらついてしまうことが抑制される。また、第1実施形態の液体吐出装置100Aによれば、弾性部材42の圧縮量を調整するための調整部70が締結部50に設けられているため、そうした弾性部材42の圧縮量の調整を簡易に精度よくおこなうことができる。
第1実施形態の液体吐出装置100Aの製造工程によれば、簡易な部材の積層作業と締結作業とによって、液体吐出装置100Aのヘッド部20Aを作製することができる。また、ヘッド部20Aにおける弾性部材42の圧縮量の調整により、液体吐出装置100Aの吐出性能のばらつきの発生を抑制することができる。
以上のように、第1実施形態の液体吐出装置100Aによれば、圧縮された状態で配置されている弾性部材42によって、駆動部45に対する振動板40の追従性が高められており、液体吐出装置100Aの液体LQの吐出精度が高められている。また、弾性部材42の圧縮量によって、液体吐出装置100Aの液体LQの吐出特性が適切に調整されており、液体吐出装置100Aの液体LQの吐出精度のばらつきの発生が抑制されている。その他に、第1実施形態の液体吐出装置100Aおよびその製造方法によれば、上記実施形態中で説明した種々の作用効果を奏することができる。
B.第2実施形態:
図6は、第2実施形態の液体吐出装置100Bが備えるヘッド部20Bの構成を示す概略断面図である。第2実施形態の液体吐出装置100Bの構成は、第1実施形態のヘッド部20Aの代わりに、第2実施形態のヘッド部20Bを備えている点以外は、第1実施形態の液体吐出装置100Aの構成とほぼ同じである(図1)。第2実施形態のヘッド部20Bの構成は、スペーサー72を備えている点以外は、第1実施形態のヘッド部20Aの構成とほぼ同じである。
スペーサー72は、振動板40とヘッド本体部30との間に設けられている。スペーサー72は、弾性部材42の圧縮を制限するための部材である。第2実施形態では、スペーサー72は、環状の部材によって構成され、弾性部材42を囲むように配置される。スペーサー72の厚みは、駆動部45が駆動していない状態における弾性部材42の厚みよりも小さい。「スペーサー72の厚み」とは、振動板40と弾性部材42の積層方向におけるスペーサー72の高さを意味する。スペーサー72の厚みは、圧縮により弾性部材42の弾性力が著しく低下する弾性部材42の限界の厚みよりも大きい。
第2実施形態のヘッド部20Aによれば、駆動部45を伸長させたときや、調整部70によって弾性部材42の圧縮量を増大させたときに、スペーサー72によって、弾性部材42が限界よりも圧縮されすぎてしまうことが抑制される。よって、圧縮による弾性部材42の劣化が抑制され、弾性部材42の劣化に起因する液体吐出装置100Bの液体LQの吐出精度の低下が抑制される。その他に、第2実施形態の液体吐出装置100Bによれば、第1実施形態で説明した種々の作用効果を奏することができる。
C.第3実施形態:
図7は、第3実施形態の液体吐出装置100Cが備えるヘッド部20Cの構成を示す概略断面図である。第3実施形態の液体吐出装置100Cの構成は、第1実施形態のヘッド部20Aの代わりに、第3実施形態のヘッド部20Cを備えている点以外は、第1実施形態の液体吐出装置100Aとほぼ同じである(図1)。第3実施形態のヘッド部20Cの構成は、開口部36の内周縁に傾斜壁面75が設けられている点以外は、第1実施形態のヘッド部20Aの構成とほぼ同じである。
第3実施形態のヘッド部20Cでは、ヘッド本体部30は、振動板40の下方に、液室31を囲み、液室31に向かって下降傾斜し、振動板40の方に向く傾斜壁面75を有している。傾斜壁面75は、振動板40が変位する方向に対して傾斜している。弾性部材42は、傾斜壁面75と振動板40とに挟まれて配置されている。
ヘッド部20Cでは、駆動部45により振動板40を変位させたときに、弾性部材42が液室31の外方に向かって、振動板40の変位方向に直交する方向へと膨張することが傾斜壁面75によって抑制される。そのため、そうした弾性部材42の膨張変形によって、液体LQの吐出のためのエネルギーが吸収されて低減されてしまうことが抑制される。よって、液体吐出装置100Cにおける液体LQの吐出効率が高められる。その他に、第3実施形態の液体吐出装置100Cによれば、第1実施形態で説明した種々の作用効果を奏することができる。
D.第4実施形態:
図8は、第4実施形態の液体吐出装置100Dが備えるヘッド部20Dの概略分解斜視図である。第4実施形態の液体吐出装置100Dの構成は、第1実施形態のヘッド部20Aの代わりに、第4実施形態のヘッド部20Dを備えている点以外は、第1実施形態の液体吐出装置100Aとほぼ同じである(図1)。
第4実施形態のヘッド部20Dでは、ヘッド本体部30Dが、複数の液室31を有している。図8には、ヘッド本体部30Dが、2つの液室31を有している構成が例示されている。ヘッド本体部30Dが有する液室31の数は2つに限定されない。ヘッド本体部30Dは、3つ以上の液室31を有していてもよい。
ヘッド本体部30Dを構成する第1積層板30aには、ノズル35を構成する貫通孔が、複数の液室31のそれぞれに対してひとつずつ設けられている。第2積層板30bには、液室31を構成する複数の貫通孔31pと、液室31ごとに流入路32を構成するスリット32sと流出路33を構成するスリット33sとが設けられている。第3積層板30cには、開口部36が、複数の液室31のそれぞれに対してひとつずつ設けられている。また、流入口37を構成する貫通孔が、複数の液室31のそれぞれに対してひとつずつ設けられ、流出口38を構成する貫通孔が、複数の液室31のそれぞれに対してひとつずつ設けられている。
ヘッド部20Dでは、振動板40と駆動部45と弾性部材42とがそれぞれ、複数の液室31のそれぞれに対応してひとつずつ設けられている。締結部50の押圧板54は、複数の駆動部45の上端に跨がって配置されている。これによって、ヘッド部20Dでは、複数の振動板40と、複数の駆動部45と、複数の弾性部材42と、が共通の締結部50によって締結される。また、締結部50の調整部70は、複数の弾性部材42のそれぞれの圧縮量をまとめて調整する共通調整部として機能する。
第4実施形態の液体吐出装置100Dによれば、一つの締結部50で、複数組の駆動部45と振動板40とを締結することができるため、部品点数を低減することができ、製造工程の簡略化や、製造コストの低減が可能である。また、液体吐出装置100Dの小型化が可能である。第4実施形態の液体吐出装置100Dによれば、複数の弾性部材42の圧縮量を、共通調整部である調整部70によってまとめて調整できるため、液体LQの吐出精度の調整を効率的におこなうことができる。その他に、第4実施形態の液体吐出装置100Dによれば、第1実施形態で説明した種々の作用効果を奏することができる。
E.第5実施形態:
図9は、第5実施形態の液体吐出装置100Eが備えるヘッド部20Eの概略分解斜視図である。第5実施形態の液体吐出装置100Eの構成は、第1実施形態のヘッド部20Aの代わりに、第5実施形態のヘッド部20Eを備えている点以外は、第1実施形態の液体吐出装置100Aの構成とほぼ同じである。第5実施形態のヘッド部20Eの構成は、締結部50Eが、調整部70の代わりに、個別調整部70Eを有している点以外は、第4実施形態のヘッド部20Dの構成とほぼ同じである。
第5実施形態の締結部50Eの構成は、複数の押圧板54と、複数の調整ネジ55と、を有し、サポート部材52Eに複数の調整ネジ穴52sが設けられている点以外は、第4実施形態の締結部50とほぼ同じである。押圧板54、調整ネジ55、調整ネジ穴52sのそれぞれの個数は、ヘッド部20Eの有する液室31の数と同じである。図9では、2つの液室31に対して、押圧板54、調整ネジ55、調整ネジ穴52sをそれぞれ2つずつ有している構成が例示されている。
複数の押圧板54は、複数の駆動部45のそれぞれの上方にひとつずつ配置されている。複数の調整ネジ穴52sは、複数の駆動部45のそれぞれの上方にひとつずつ設けられている。複数の調整ネジ55はそれぞれ、対応する調整ネジ穴52sに挿入され、その調整ネジ穴52sの下方に配置されている一つの駆動部45に押圧力を付与して、その下の弾性部材42を圧縮する。ヘッド部20Eでは、サポート部材52Eと、複数の押圧板54と、複数の調整ネジ55とは、複数の弾性部材42のそれぞれの圧縮量を個別に調整する個別調整部70Eとして機能する。なお、複数の押圧板54は省略されてもよい。
第5実施形態の液体吐出装置100Eによれば、個別調整部70Eによって、各弾性部材42の圧縮量を個別に調整できるため、複数のノズル35のそれぞれからの液体LQの吐出精度の調整が可能になる。よって、ノズル35ごとの吐出特性のばらつきがなくなるように、液体LQの吐出特性を調整することができる。あるいは、各ノズル35ごとに、液体LQの吐出特性を変更することができる。例えば、液体LQの吐出特性を、各ノズル35ごとに、対応する駆動部45の駆動条件に適合するように調整することもできる。その他に、第5実施形態の液体吐出装置100Eによれば、第4実施形態で説明した種々の作用効果を奏することができる。
F.第6実施形態:
図10は、第6実施形態における液体吐出装置100Fが備えるヘッド部20Fの構成を示す概略図である。第6実施形態の液体吐出装置100Fの構成は、ヘッド部20Aの代わりに、第6実施形態のヘッド部20Fを備えている点以外は、第1実施形態の液体吐出装置100Aの構成とほぼ同じである(図1)。第6実施形態のヘッド部20Fの構成は、流入路32に流入量変更部80が接続され、流出路33に流出量変更部90が接続されている点以外は、第1実施形態のヘッド部20Aの構成とほぼ同じである。
流入量変更部80は、制御部25の制御下において、液室31への液体LQの流入量を調整する。後述するように、流入量変更部80は、液室31から流入路32Fへの液体LQの流入を制御して、液室31から流入路32Fへの圧力の伝達を調整する圧力伝達調整部として機能する。
流入量変更部80は、追加流入路81と、駆動室83と、弁体85と、駆動部86と、を備える。追加流入路81は、流入路32に接続されている液体LQの流路である。第6実施形態のヘッド部20Fでは、流入路32と追加流入路81とが、液室31に液体LQを供給するための流入路32Fを構成する。
駆動室83は、ヘッド部20Fの筐体内に設けられた部屋であり、駆動部86を収容している。第6実施形態では、駆動室83は、追加流入路81の上方に設けられている。追加流入路81と駆動室83とは、直線状に延びている貫通孔84によって連通している。
弁体85は、金属製の柱状の部材である。弁体85は、上記の貫通孔84を介して追加流入路81と駆動室83とに跨がって配置されている。以下、弁体85の追加流入路81側の端部を「先端部」と呼び、駆動室83側の端部を「後端部」と呼ぶ。弁体は、先端部を下方とし、後端部を上方として、その長手方向が重力方向に沿うように配置されている。第6実施形態では、弁体85の先端部は半球形状の凸部として構成されている。なお、追加流入路81内に配置されている弁体85の表面は、ヘッド部20Fにおける流入路32Fの内壁面の一部を構成していると解釈できる。
駆動部86は、弁体85の後端部の連結されており、弁体85に外力を付与して、弁体85を、その長手方向に沿って変位させる。第6実施形態では、駆動部86は、ピエゾ素子によって構成されており、駆動室83内において上下方向に伸縮することによって、弁体85を上下にピストン運動させる。なお、貫通孔84内には、弁体85の側面と接触して、駆動室83を気密にシールするシール部材が配置されている(図示は省略)。弁体85は、当該シール部の内周面を擦りながらピストン運動する。
図10には、駆動部86が収縮して、弁体85が追加流入路81に突出している長さが最も短くなっている状態が例示されている。この状態から駆動部86が伸長すると、弁体85が下方に移動して、弁体85が追加流入路81に突出している長さが増大し、流入路32Fの容積が低減され、流入路32Fの流路抵抗が増大する。逆に、駆動部86が収縮すると、流入路32Fの容積が増大して、流入路32Fの流路抵抗が低減される。
第6実施形態では、追加流入路81は、弁座部82を有している。弁座部82は、弁体85の先端部と対向する位置に設けられている。弁座部82は、弁体85が追加流入路81に向かって移動するときの移動方向に徐々に径が縮小するテーパー部として構成されている。弁体85は、追加流入路81に最も突出したときに、その先端部が弁座部82の内壁面に接触して、流入路32Fを閉塞する。なお、この流入路32Fが閉塞された状態では、流入路32Fにおける液体LQの流通が完全に遮断されていなくてもよい。このように、第6実施形態では、流入量変更部80は、流入路32Fの流路抵抗が増大する方向に弁体85を移動させて、流入路32Fを閉じる。また、流入路32Fの流路抵抗が低減される方向に弁体85を移動させて、流入路32Fを開く。
流出量変更部90は、制御部25の制御下において、液室31からの液体LQの流出量を調整する。後述するように、流出量変更部90は、液室31から流出路33Fへの液体LQの流入量を調整することによって、液室31から流出路33Fへと伝達される圧力を調整する圧力伝達調整部として機能する。
流出量変更部90は、追加流出路91と、駆動室93と、弁体95と、駆動部96と、を備える。追加流出路91は、流出路33に接続されている液体LQの流路である。第6実施形態のヘッド部20Fでは、流出路33と追加流出路91とが、液室31から液体LQを排出させるための流出路33Fを構成する。
流出量変更部90の駆動部96および弁体95は、流入量変更部80の駆動部86および弁体85と同様な構成を有している。駆動室93は、ヘッド部20Fの筐体内に設けられた部屋であり、駆動部96を収容している。駆動室93は、追加流出路91の上方に設けられている。駆動室93と追加流出路91とは、直線状に延びている貫通孔94によって連通している。
弁体95は、先端部が追加流出路91に露出するように、貫通孔94に配置されている。貫通孔94内には、流入量変更部80の貫通孔84と同様に、シール部材が配置されている(図示は省略)。なお、流出路33F内に配置されている弁体95の表面は、流出路33Fの内壁面の一部を構成していると解釈できる。
流出量変更部90では、弁体95の後端部に連結されている駆動部96が、上下方向に伸縮することによって、弁体95を上下にピストン運動させる。流出量変更部90では、駆動部96が伸長することによって、流出路33Fの容積が低減されて、流出路33Fの流路抵抗が増大する。逆に、駆動部96が収縮することによって、流出路33Fの容積が増大して、流出路33Fの流路抵抗が低減される。
第6実施形態では、流出路33Fは、追加流入路81の弁座部82と同様な弁座部92を有している。弁座部92は、流出量変更部90の弁体95の先端部と対向する位置に設けられている。弁体95は、追加流出路91に最も突出したときに、その先端部が弁座部92の内壁面に接触して、流出路33Fを閉塞する。このように、流出量変更部90は、流出路33Fの流路抵抗が増大する方向に弁体95を移動させて、流出路33Fを閉じる。また、流出路33Fの流路抵抗が低減される方向に弁体95を移動させて、流出路33Fを開く。
図11は、液体吐出装置100Fにおいて制御部25が実行する吐出処理における制御工程を示すフロー図である。制御部25は、駆動部45と、圧力伝達調整部である流入量変更部80および流出量変更部90を制御して、ノズル35から液体LQを吐出させる吐出処理を実行する。制御部25は、吐出処理の実行を開始する際には、駆動部45を、第1実施形態で説明した基準長にし、液室31の圧力をメニスカス耐圧以下の基準圧力に調整する。
工程1は、液体LQの流路である流入路32Fへの圧力の伝達が抑制されている状態にして、液室31の圧力を増大させてノズル35から液体LQの流出を開始させる加圧工程である。工程1では、制御部25は、以下の加圧処理を実行する。加圧処理では、制御部25は、まず、流入量変更部80に、流入路32Fの流路抵抗を増大させて、液室31から流入路32Fへの圧力の伝達が抑制される状態にする。制御部25は、流入量変更部80の駆動部86を伸長させて、弁体85を下方に変位させ、流入路32Fを閉塞する。
加圧処理では、制御部25は、流出量変更部90に、流出路33Fの流路抵抗を増大させて、液室31から流出路33Fへの圧力の伝達が抑制される状態にする。制御部25は、流出量変更部90の駆動部96を伸長させて、弁体95を下方に変位させ、流出路33Fを閉塞する。なお、加圧処理では、少なくとも、流入量変更部80によって液室31から流入路32Fへの圧力の伝達が抑制された状態にされればよく、前述の流出量変更部90による流出路33Fの閉塞処理は省略されてもよい。
加圧処理では、制御部25は、さらに、駆動部45に弾性部材42を圧縮させて、振動板40を瞬発的に変位させることによって、液室31の容積を減少させて、液室31の圧力を増大させる。液室31内の圧力が増大することによって、ノズル35から液体LQの流出が開始される。
加圧処理では、上記のように、液室31から流入路32Fへの圧力の伝達が抑制される状態にされているため、振動板40の変位によって生じた圧力が流入路32Fの方に逃げてしまうことが抑制されている。よって、ノズル35から液体LQを流出させる駆動力が低減されてしまうことが抑制され、ノズル35からの液体LQの吐出効率が高められている。第6実施形態では、上記のように、液室31から流出路33Fへの圧力の伝達も抑制された状態にされているため、液室31内に生じさせた圧力が流出路33Fへと逃げてしまうことが抑制されている。よって、ノズル35からの液体LQの吐出効率が、さらに高められている。
工程2は、加圧工程によって、ノズル35からの液体LQの流出が開始された後、ノズル35から液体LQが流出している間に、液室31の圧力を低減させて、ノズル35の液体LQから液滴を分離させて飛翔させる減圧工程である。工程2では、制御部25は、以下の減圧処理を実行する。
減圧処理では、ノズル35から液体LQが流出している間において、予め決められた経過時間が経過したときに、圧力伝達調整部である流入量変更部80を駆動することによって、液室31の圧力を低減させる。「ノズル35から液体LQが流出している間」とは、ノズル35の吐出口35oから液体LQが尾を引くように垂下している状態が継続されている間を意味している。この期間は、液室31の容積が駆動部45によって初期の容積から低減された状態が維持されている期間であり、液室31の圧力が、加圧処理の実行前よりも高いままの状態にある期間である。
制御部25は、その期間において、流入量変更部80の駆動部86を収縮させて、弁体85を上方に変位させ、流入路32Fを開放する。これによって、流入路32Fの容積が増大し、流入路32Fの流路抵抗が低減される。そのため、液室31から流入路32Fへと圧力が抜けるのが促進され、液室31の圧力が低下し、ノズル35の液体LQを液室31の方に引き戻す方向に働く負圧が発生する。この負圧により、ノズル35の液体LQからの液滴の分離が促進され、液滴の飛翔が開始される。
第6実施形態の液体吐出装置100Fでは、加圧処理を実行する駆動部45とは別の流入量変更部80の駆動部86によって減圧処理が実行される。そのため、加圧処理の実行後の経過時間が、駆動部45の固有周期より短くても、減圧処理の実行を開始することができる。つまり、減圧処理の開始タイミングが、駆動部45の動作性能に影響されてしまうことが抑制される。よって、より好適なタイミングで液滴を分離させるための負圧を液室31内に発生させることができ、ノズル35からの液滴の吐出の制御性が高められる。
なお、減圧処理では、流入量変更部80によって流入路32Fの流路抵抗を増大させる動作の代わりに、あるいは、その動作とともに、駆動部45の駆動によって、液室31の容積を増大させ、液室31に液滴を分離させるための負圧を発生させてもよい。また、減圧処理では、流出量変更部90の駆動によって流出路33Fを開き、流出路33Fへの液体LQの流出量を増大させて、流出路33Fへの圧力の伝達を促進させることによって、液室31に液滴を分離させるための負圧を発生させてもよい。減圧処理では、圧力伝達調整部と、駆動部45の少なくとも一方を駆動することによって、ノズル35からの液滴の分離が促進されるように、液室31の圧力を低減させればよい。これによって、液滴を分離させるための負圧を液室31内に簡易に発生させることができる。
以上のように、第6実施形態の液体吐出装置100Fによれば、ヘッド部20Fが、圧力伝達調整部を備えていることによって、吐出処理の実行時に液室31内に圧力変化をより効率的に生じさせることができる。そのため、加圧処理による液体LQの吐出効率を高めることができる。また、減圧処理による液滴の分離効果を高めることができ、液滴が無駄に尾を引いてしまうことや、不要なミストの発生、液滴の形状の崩れなどが抑制される。よって、液滴の飛行状態や着弾状態が劣化してしまうことが抑制され、ヘッド部20Fによる液体吐出の信頼性が高められる。その他に、第6実施形態の液体吐出装置100Fによれば、上記の第1実施形態中で説明した種々の作用効果を奏することができる。
G.第7実施形態:
図12は、第7実施形態の液体吐出装置100Gが備えるヘッド部20Gの構成を示す概略断面図である。図12には、振動板40の中心位置を示す中心軸CXを一点鎖線で図示してある。第7実施形態の液体吐出装置100Gの構成は、ヘッド部20Fの代わりに、第7実施形態のヘッド部20Gを備えている点以外は、第6実施形態の液体吐出装置100Fの構成とほぼ同じである。第7実施形態のヘッド部20Gの構成は、ノズル35の形成位置が異なっている点以外は、第6実施形態のヘッド部20Fの構成とほぼ同じである。液体吐出装置100Gの制御部25は、第6実施形態で説明した吐出処理を実行する(図11)。
流入路32は、液室31において開口している接続開口32oを介して液室31に連通している。また、流出路33は、液室31において開口している接続開口33oを介して液室31に連通している。ノズル35は、液室31の底面において開口している連通口39を介して液室31に連通している。
第7実施形態のヘッド部20Gでは、ノズル35の連通口39は、振動板40の中心よりも流入路32の接続開口32o側に寄った位置に設けられている。これによって、そのため、流入量変更部80による流入路32Fの容積を変更する動作に起因して流入路32F内に生じる圧力変化が、液室31のノズル35にまで到達しやすくなっている。そのため、第6実施形態で説明した流入量変更部80の駆動よって、液室31の圧力を低減させる減圧処理において、液室31内に、液滴を分離させるための負圧をより効率的に生じさせることができる。よって、液体吐出装置100Gによる液体吐出の制御性が、さらに高められる。その他に、第7実施形態の液体吐出装置100Gによれば、上記の第1実施形態や第6実施形態で説明したのと同様な種々の作用効果を奏することができる。
H.他の実施形態:
上記の各実施形態で説明した種々の構成は、例えば、以下のように改変することが可能である。以下に説明する他の実施形態のそれぞれの構成はいずれも、上記の各実施形態と同様に、発明を実施するための形態の一例として位置づけられる。
H1.他の実施形態1:
上記の各実施形態において、駆動部45は、ピエゾ素子によって構成されている。これに対して、駆動部45は、ピエゾ素子以外のアクチュエーターによって構成されていてもよい。駆動部45は、例えば、エアシリンダーやソレノイド、磁歪素子などの他のアクチュエーターによって構成されてもよい。第6実施形態、第7実施形態における流入量変更部80の駆動部86および流出量変更部90の駆動部96についても同様である。
H2.他の実施形態2:
上記の各実施形態において、締結部50,50Eは、台座部51、サポート部材52,52E、締結ネジ53、押圧板54、調整ネジ55を有する構成以外の構成を有していてもよい。締結部50,50Eは、例えば、調整部70,70Eとして機能する調整ネジ55および押圧板54が省略された構成を有していてもよい。この場合には、例えば、締結ネジ53によってサポート部材52,52Eと土台部60との間の距離を調整することによって、各弾性部材42の圧縮量が調整されてもよい。また、台座部51を省略して、サポート部材52を直接、ヘッド本体部30,30Dに締結する構成を有していてもよい。あるいは、サポート部材52とヘッド本体部30,30Dとで、駆動部45、振動板40、弾性部材42を挟んだ状態で、針金状の部材を巻き付けて締結する構成を有していてもよい。締結部50,50Eは、弾性部材42が圧縮した状態になるように押圧力を加えて、駆動部45と振動板40とを連結できる構成であればよい。
H3.他の実施形態3:
上記の各実施形態の調整部70,70Eは、サポート部材52,52Eに取り付けられる調整ネジ55によって弾性部材42を与圧する構成以外の構成を有していてもよい。調整部70,70Eは、例えば、サポート部材52,52Eと駆動部45との間に配置される圧電素子やエアバッグ、ジャッキなど、伸縮可能な機構によって構成されてもよい。
H4.他の実施形態4:
上記の各実施形態において、弾性部材42は、環状の樹脂部材によって構成されていなくてもよく、他の弾性力を有する部材によって構成されてもよい。弾性部材42は、例えば、ばねによって構成されてもよい。また、液室31の周りに複数の弾性部材が配列される構成を有していてもよい。なお、これらの構成の場合には、液室31と弾性部材との間には、振動板40の変位に追従して伸縮し、液室31の壁部の一部を構成するシール部材が配置される。
H5.他の実施形態5:
上記の各実施形態において、ヘッド本体部30,30Dは、複数の積層板30a〜30cが積層された構成を有している。これに対して、ヘッド本体部30,30Dは、複数の積層板30a〜30cが積層された構成を有していなくてもよい。ヘッド本体部30,30Dは、例えば、金属片の内部に、液室31を構成する内部空間SPを設けることによって作製されてもよい。上記の第4実施形態や第5実施形態において、ヘッド本体部30Dは、液室31ごとに分離している構成を有していてもよい。
H6.他の実施形態6:
上記第2実施形態のスペーサー72は、環状の部材によって構成されていなくてもよい。スペーサー72は、弾性部材42の隣において、振動板40に向かって突起するヘッド本体部30の凸部として構成されてもよい。あるいは、スペーサー72は、振動板40の外周端部において、ヘッド本体部30に向かって突起する凸部として構成されていてもよい。
H7.他の実施形態7:
上記第2実施形態および他の実施形態4のスペーサー72や、第3実施形態の傾斜壁面75は、第3実施形態や第4実施形態、第5実施形態、第6実施形態の液体吐出装置100D〜100Gのヘッド部20D〜20Gに適用されてもよい。
H8.他の実施形態8:
上記各実施形態の液体吐出装置100A〜100Gにおいて、循環路18を省略し、液体LQを循環させない構成を適用してもよい。例えば、上記各実施形態の液体吐出装置100A〜100Gにおいて、ヘッド部20A〜20Gの流出路33を通じて排出された液体LQを、そのまま外部に排出する構成を適用してもよい。
H9.他の実施形態9:
上記各実施形態の液体吐出装置100A〜100Gのヘッド部20A〜20Gにおいて、流出路33は省略されてもよい。ヘッド部20A〜20Gにおける液体LQの流路には、少なくとも流入路32が含まれればよい。この場合には、排出路15、液体貯留部16、負圧発生源17、循環路18は省略され、加圧ポンプ11の代わりに、供給路12を通じてヘッド部20A〜20Gに供給される液体LQの圧力を予め決められた圧力に調整する圧力調整部が設けられる。圧力調整部は、タンク10から液体LQを吸引するポンプや、ヘッド部20A〜20Gの液室31の圧力が所定の圧力になるように開閉するバルブなどによって構成される。
H10.他の実施形態10:
上記の各実施形態の液体吐出装置100A〜100Gにおいて、弾性部材42の圧縮量は、駆動部45の駆動条件に応じて調整されていなくてもよい。弾性部材42の圧縮量は、例えば、目標とする振動板40の変位速度や変位量が得られるように調整されていてもよい。
H11.他の実施形態11:
上記の第6実施形態や上記第7実施形態において、上記第4実施形態や第5実施形態のように、ヘッド部20F,20Gが、複数の液室31を有する構成が適用されてもよい。この場合には、液室31ごとに流入量変更部80や流出量変更部90が設けられてもよい。
H12.他の実施形態12:
上記の第6実施形態や第7実施形態において、加圧処理を実行する加圧工程は省略されてもよい。この場合には、第6実施形態で説明した加圧処理の代わりに、流入量変更部80や流出量変更部90による流路32F,33Fへの圧力の伝達の調整がされないまま、駆動部45が液室31内の圧力を増大させる処理が実行されてもよい。また、上記第6実施形態や第7実施形態において、減圧処理を実行する減圧工程は省略されてもよい。この場合の吐出処理では、液室31内に負圧を発生させることなく、ノズル35から流出している液体LQに生じる慣性力によって、液滴を分離させて飛翔させるものとしてもよい。
H13.他の実施形態13:
上記の第6実施形態、第7実施形態において、流入量変更部80は、流入路32Fを開閉するように動作している。流入量変更部80は、流入路32Fを完全に閉塞した状態や開放した状態にしなくてもよい。流入量変更部80は、流入路32Fの容積を変更する動作によって、流入路32Fの流路抵抗を変化させればよい。この場合、流入路32Fの弁座部82は省略されてもよい。流出量変更部90およびその弁座部92についても同様である。なお、上記の各実施形態において、流入量変更部80による流入路32Fの容積を変更する動作は、流入路32Fの流路断面積を変更する構成であると解釈することもできる。流出量変更部90による流出路33Fの容積を変更する動作についても同様である。
H14.他の実施形態14:
上記第6実施形態、第7実施形態において、流入量変更部80は、駆動部86によって弁体85を変位させて、流入路32Fの容積を変更し、流入路32Fの流路抵抗を変化させている。これに対して、流入量変更部80は、上記の第6実施形態、第7実施形態とは異なる構成によって、流入路32Fの容積を変更し、流入路32Fの流路抵抗を変化させてもよい。例えば、流入量変更部80は、流入路32Fの内壁面の一部を構成するダイヤフラムを撓み変形させて流入路32Fの容積を変更してもよい。また、流入量変更部80は、流入路32Fを横切るように移動するシャッター壁部によって、流入路32Fの容積を変化させて、流入路32Fの流路抵抗を変化させる構成であってもよい。流出量変更部90おいても、同様な構成の改変が適用されてもよい。
H15.他の実施形態15:
上記の第1実施形態の液体吐出装置100Aにおいて、流入路32や流出路33の弁部は省略されてもよい。上記の第6実施形態、第7実施形態において、圧力伝達調整部である流入量変更部80と流出量変更部90のうちのいずれか一方は省略されてもよい。
H16.他の実施形態16:
本発明は、インクを吐出する液体吐出装置に限らず、インク以外の他の液体を吐出する任意の液体吐出装置にも適用することができる。例えば、以下のような各種の液体吐出装置に本発明は適用可能である。
(1)ファクシミリ装置等の画像記録装置。
(2)液晶ディスプレイ等の画像表示装置用のカラーフィルターの製造に用いられる色材吐出装置。
(3)有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイや、面発光ディスプレイ(Field Emission Display、FED)等の電極形成に用いられる電極材吐出装置。
(4)バイオチップ製造に用いられる生体有機物を含む液体を吐出する液体吐出装置。
(5)精密ピペットとしての試料吐出装置。
(6)潤滑油の吐出装置。
(7)樹脂液の吐出装置。
(8)時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を吐出する液体吐出装置。
(9)光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂液等の透明樹脂液を基板上に吐出する液体吐出装置。
(10)基板などをエッチングするために酸性又はアルカリ性のエッチング液を吐出する液体吐出装置。
(11)他の任意の微小量の液滴を吐出させる液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置。
本明細書において、「液体」とは、液体吐出装置が消費できるような材料であればよい。例えば、「液体」は、物質が液相であるときの状態の材料であればよく、粘性の高い又は低い液状態の材料、及び、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような液状態の材料も「液体」に含まれる。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなども「液体」に含まれる。液体の代表的な例としてはインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種の液体状組成物を包含するものとする。また、「液滴」とは、液体吐出装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。
本発明は、上述の各実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須ではないと説明されているものに限らず、その技術的特徴が本明細書中に必須であると説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…タンク、11…加圧ポンプ、12…供給路、15…排出路、16…液体貯留部、17…負圧発生源、18…循環路、20A…ヘッド部、20B…ヘッド部、20C…ヘッド部、20D…ヘッド部、20E…ヘッド部、20F…ヘッド部、20G…ヘッド部、25…制御部、30…ヘッド本体部、30D…ヘッド本体部、30a…第1積層板、30b…第2積層板、30c…第3積層板、31…液室、31p…貫通孔、32…流入路、32F…流入路、32o…接続開口、32s…スリット、33…流出路、33F…流出路、33o…接続開口、33s…スリット、35…ノズル、35o…吐出口、35t…テーパー部、36…開口部、37…流入口、38…流出口、39…連通口、40…振動板、42…弾性部材、45…駆動部、50…締結部、50E…締結部、51…台座部、52…サポート部材、52E…サポート部材、52p…貫通孔、52s…調整ネジ穴、53…締結ネジ、54…押圧板、55…調整ネジ、60…土台部、61…凹部、62…開口部、63…第1側壁部、64…第2側壁部、65…ネジ穴、70…調整部、70E…個別調整部、72…スペーサー、75…傾斜壁面、80…流入量変更部、81…追加流入路、82…弁座部、83…駆動室、84…貫通孔、85…弁体、86…駆動部、90…流出量変更部、91…追加流出路、92…弁座部、93…駆動室、94…貫通孔、95…弁体、96…駆動部、100A…液体吐出装置、100B…液体吐出装置、100C…液体吐出装置、100D…液体吐出装置、100E…液体吐出装置、100F…液体吐出装置、100G…液体吐出装置、LQ…液体、SP…内部空間

Claims (14)

  1. 液体吐出装置であって、
    液体を収容する液室と、前記液室の前記液体を吐出するノズルと、を有するヘッド本体部と、
    前記液室の壁部の一部を構成する振動板と、
    前記振動板と前記ヘッド本体部との間に配置され、前記振動板を支持する弾性部材と、
    前記振動板に接続され、前記弾性部材を弾性変形させて前記振動板を変位させ、前記ノズルから前記液体を吐出させる外力を前記振動板に付与する駆動部と、
    前記弾性部材が圧縮された状態で前記振動板を支持するように、前記駆動部と、前記振動板と、前記ヘッド本体部と、を締結する締結部と、
    を備える、液体吐出装置。
  2. 請求項1記載の液体吐出装置であって、
    前記締結部による前記弾性部材の圧縮量は、前記駆動部の駆動条件に応じて調整されている、液体吐出装置。
  3. 請求項1または請求項2記載の液体吐出装置であって、
    前記締結部は、前記弾性部材の圧縮量を調整する調整部を有する、液体吐出装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の液体吐出装置であって、
    前記振動板と前記ヘッド本体部との間に、前記弾性部材の圧縮を制限するスペーサーを有する、液体吐出装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の液体吐出装置であって、
    前記ヘッド本体部は、前記振動板の下方に、前記液室を囲み、前記液室に向かって下降傾斜し、前記振動板の方に向く傾斜壁面を有し、
    前記弾性部材は、前記傾斜壁面と前記振動板とに挟まれて配置されている、液体吐出装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の液体吐出装置であって、
    前記ヘッド本体部は、複数の前記液室を有しており、
    前記ノズルと前記振動板と前記駆動部と前記弾性部材とはそれぞれ、前記液室のそれぞれにひとつずつ設けられており、
    前記ヘッド本体部と、複数の前記振動板と、複数の前記駆動部と、複数の前記弾性部材と、は共通の前記締結部によって締結される、液体吐出装置。
  7. 請求項3に従属する請求項6記載の液体吐出装置であって、
    前記締結部は、前記調整部として、前記弾性部材のそれぞれの圧縮量を個別に調整する複数の個別調整部を有する、液体吐出装置。
  8. 請求項3に従属する請求項6記載の液体吐出装置であって、
    前記締結部は、前記調整部として、前記弾性部材のそれぞれの圧縮量を共通に調整する共通調整部を有する、液体吐出装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の液体吐出装置であって、
    前記ヘッド本体部は、さらに、
    前記液室に接続された前記液体の流路であって、少なくとも、前記液室に前記液体を供給するための流入路を含む流路と、
    前記液室から前記流路への前記液体の流入を制御して、前記液室から前記流路への圧力の伝達を調整する圧力伝達調整部と、
    を備える、液体吐出装置。
  10. 請求項9記載の液体吐出装置であって、
    前記駆動部と前記圧力伝達調整部とを制御して、前記ノズルから前記液体を吐出させる吐出処理を実行する制御部を備え、
    前記制御部は、前記吐出処理において、
    (i)前記圧力伝達調整部によって前記液室から前記流路への圧力の伝達が抑制されている状態において、前記駆動部に、前記液室の容積を低減させて前記液室の圧力を増大させ、前記ノズルからの前記液体の流出を開始させる加圧処理と、
    (ii)前記ノズルから前記液体が流出している間において、予め決められた経過時間が経過したときに、前記圧力伝達調整部と前記駆動部の少なくとも一方を駆動することによって、前記液室の圧力を低減させて、前記ノズルの前記液体から液滴を分離させて飛翔させる減圧処理と、
    のうちの少なくとも一方を実行する、液体吐出装置。
  11. 請求項9または請求項10記載の液体吐出装置であって、
    前記圧力伝達調整部は、前記流入路の容積を変更して、前記流入路から前記液室への前記液体の流入量を変更する流入量変更部であり、
    前記流入路は、前記液室において開口している接続開口を介して前記液室に連通し、
    前記ノズルは、前記液室において開口している連通口を介して前記液室に連通し、
    前記連通口は、前記液室において、前記振動板の中心よりも前記接続開口側に位置する、液体吐出装置。
  12. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の液体吐出装置であって、
    前記ヘッド本体部は、さらに、前記液室に前記液体を流入させる流入路と、前記液室の前記液体を流出させる流出路と、を有する、液体吐出装置。
  13. 請求項9から請求項11のいずれか一項に記載の液体吐出装置であって、
    前記流路は、さらに、前記液室の前記液体を流出させる流出路を含む、液体吐出装置。
  14. 液体吐出装置の製造方法であって、
    液体を収容する液室と、前記液室の前記液体を吐出するノズルと、を有するヘッド本体部に対して、前記液室の壁部の一部を構成する振動板を、前記ヘッド本体部との間に、弾性部材を挟んで配置し、前記弾性部材を弾性変形させて前記振動板を変位させ、前記ノズルから前記液体を吐出させる外力を前記振動板に付与する駆動部を前記振動板に接続する組立工程と、
    前記弾性部材が圧縮された状態で前記振動板を支持するように、前記駆動部と、前記振動板と、前記ヘッド本体部と、を締結する締結工程と、
    を備え、
    前記締結工程は、前記弾性部材の圧縮量を調整する工程を含む、製造方法。
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