JP2018202397A - 自動車用酸化触媒構造体およびその製造方法、自動車用ハニカムフィルタならびに自動車の排気ガス処理装置 - Google Patents

自動車用酸化触媒構造体およびその製造方法、自動車用ハニカムフィルタならびに自動車の排気ガス処理装置 Download PDF

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Sadahiro Kato
禎宏 加藤
將行 福嶋
Masayuki Fukushima
將行 福嶋
尋子 高橋
Hiroko Takahashi
尋子 高橋
祐一郎 馬場
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祐一郎 馬場
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Abstract

【課題】機能低下を抑制して長寿命化を実現することができ、煩雑な交換作業を要せず、省資源化を図ることができる自動車用酸化触媒構造体およびその製造方法を提供する。【解決手段】自動車用酸化触媒構造体1は、ゼオライト型化合物であり且つハニカム状の骨格体として構成される多孔質構造の担体10と、該担体に内在する少なくとも1つの酸化触媒20とを備える。担体10は、互いに連通する通路11を有している。具体的には、担体10は、該担体10の内部に、上記多孔質構造の複数の孔11a,11a,・・・が互いに連通するように形成された通路11を有する。酸化触媒20は、担体10の少なくとも通路11に存在している。【選択図】図1

Description

本発明は、多孔質構造の担体と酸化触媒とを備える自動車用酸化触媒構造体およびその製造方法、自動車用ハニカムフィルタならびに自動車の排気ガス処理装置に関する。
近年の環境意識の高まりに伴い、自動車の排気ガス規制が厳しくなっている。自動車から排出される排気ガス中には有害物質が含まれる。この有害物質の中でも特に、粒子状物質(PM;Particulate Matter)は大気汚染の大きな原因となっている。このため、環境基準により排気ガス中の粒子状物質量を所定の濃度以下にすることが要求される。特に、ディーゼルエンジンを搭載した自動車から排出される排気ガス中には多量の粒子状物質が含まれるため、排気ガス中の粒子状物質量を低減することが強く要望されている。
そこで、従来から自動車には排気ガス処理装置が内蔵され、環境基準に適合するように、排気ガス中の粒子状物質量を低減することが行われている。例えば、粒子状物質はフィルタにより捕集・除去されている。しかし、使用時間の経過と共にフィルタ中には粒子状物質が堆積され、フィルタ中の圧損を上昇させることにより、粒子状物質の捕集効率が低下する。また、フィルタ中に堆積した粒子状物質は、エンジン出力の低下や燃費悪化の原因となる。この粒子状物質は固体すすや可溶性有機成分(SOF;Soluble Organic Fraction)等から構成される。そこで、フィルタ中に捕集された粒子状物質を燃焼させて酸化することで粒子状物質を除去し、フィルタの再生を行っている。上記のような粒子状物質の酸化を効率的に行うために通常、酸化触媒が使用される。
自動車の排気ガス処理に用いる酸化触媒は一般的に、耐熱性の担持体により担持させた形態のものが用いられている。特許文献1では、自動車分野においては、ディーゼル自動車の排気ガス用触媒構造体として、基材セラミック表面にセラミック担体を配置し、該セラミック担体に主触媒成分及び助触媒成分の双方を担持してなるセラミック触媒体が提案されている。このセラミック触媒体では、γ−アルミナからなるセラミック担体の表面に、結晶格子中の格子欠陥等からなる多数の細孔が形成されており、Ce−Zr、Pt等からなる主触媒成分がセラミック担体の表面近傍に直接担持された構成を有している。
米国特許出願公開第2003/0109383号明細書
酸化触媒を有する自動車用排気ガス処理装置の後段(排気ガスが流れる方向の下流側)には通常、排気ガス中の他の有害物質を除去する装置が配置される。例えば、酸化触媒を有する排気ガス処理装置の後段には、排気ガス中に含まれる窒素酸化物(NO)の還元装置が配置される。この還元装置は、尿素の加水分解によって生じるアンモニア(NH)により窒素酸化物の還元を行うものが主流となっている。ここで、例えば、自動車の排気ガスが高温になると酸化触媒が後段の還元装置にまで飛散する場合があった。このように飛散した酸化触媒は後段の還元装置内にまで混入する。酸化触媒としてPt等の酸化力の高い触媒を使用した場合、還元装置中のアンモニアが酸化触媒によって酸化され、窒素酸化物となる。このため、排気ガス中の窒素酸化物を還元するために還元装置中のアンモニアを使用できなくなり、還元装置による窒素酸化物の浄化率が低下することとなっていた。
自動車運転時に、自動車からは高温の排気ガスが長時間、排出される。従って、排気ガス中の粒子状物質等の有害物質の酸化触媒には、長期使用時における安定性と信頼性の確保、高度な耐熱性が求められる。一般的に、常温常圧下で、酸化触媒は担持体の表面に高度に分散されている。しかし、酸化触媒が機能する300℃以上の温度領域では、担持体上を酸化触媒が移動し、酸化触媒同士が凝集・融合(シンタリング)することとなっていた。このため、酸化触媒の有効表面積が低下して、触媒活性が低下していた。また、通常の排気ガス処理装置ではこのような触媒活性の低下を想定して、予め担持体上に過剰量の触媒を担持させていた。このため、必要以上の酸化触媒が必要となっていた。特に、酸化触媒として高価な貴金属を使用する場合、コストを増加させる原因となっていた。
自動車からの排気ガス中には、酸化触媒の触媒毒となる成分が含まれる場合がある。例えば、酸化触媒としてパラジウム(Pd)を使用し、排気ガス中に二酸化硫黄(SO)が含まれる場合、二酸化硫黄はパラジウムに強く化学吸着して酸化触媒の表面に安定した吸着層を形成する。この結果、酸化触媒の活性が低下して、粒子状物質等の有害物質の浄化機能が著しく低下する。そこで、従来から、排気ガス処理装置中の酸化触媒を定期的に加熱して、酸化触媒に吸着した触媒毒を熱脱離させることにより、酸化触媒の再賦活を行っている。しかし、このような酸化触媒の加熱処理を行うと、上記のように酸化触媒の凝集・融合が起こり、その触媒活性が低下するという問題があった。
本発明の目的は、酸化触媒の触媒機能の低下を抑制して長寿命化を実現することができ、且つ煩雑な交換作業を要せず、省資源化を図ることができる、自動車用酸化触媒構造体およびその製造方法、自動車用ハニカムフィルタならびに自動車の排気ガス処理装置を提供することにある。
本発明の要旨構成は、以下のとおりである。
[1]ゼオライト型化合物であり且つハニカム状の骨格体として構成される、多孔質構造の担体と、
前記担体に内在する少なくとも1つの、金属酸化物からなる酸化触媒と、
を備え、
前記担体が、互いに連通する通路を有し、
前記酸化触媒が、前記担体の少なくとも前記通路に存在していることを特徴とする、自動車用酸化触媒構造体。
[2]前記通路は、前記ゼオライト型化合物の骨格構造によって画定される一次元孔、二次元孔及び三次元孔のうちのいずれかと、前記一次元孔、前記二次元孔及び前記三次元孔のうちのいずれとも異なる拡径部を有し、
前記酸化触媒が、前記通路の前記拡径部に存在していることを特徴とする、上記[1]記載の自動車用酸化触媒構造体。
[3]前記拡径部は、前記一次元孔、前記二次元孔及び前記三次元孔のうちのいずれかを構成する複数の孔同士を連通していることを特徴とする、上記[2]記載の自動車用酸化触媒構造体。
[4]前記酸化触媒は金属酸化物微粒子であり、
前記金属酸化物微粒子の平均粒径が、前記通路の平均内径よりも大きく、且つ前記拡径部の内径以下であることを特徴とする、上記[2]または[3]記載の自動車用酸化触媒構造体。
[5]前記金属酸化物微粒子の金属元素(M)が、前記自動車用酸化触媒構造体に対して0.5〜2.5質量%で含有されていることを特徴とする、上記[4]記載の自動車用酸化触媒構造体。
[6]前記金属酸化物微粒子の平均粒径が、0.1nm〜50nmであることを特徴とする、上記[4]または[5]記載の自動車用酸化触媒構造体。
[7]前記金属酸化物微粒子の平均粒径が、0.5nm〜14.0nmであることを特徴とする、上記[6]記載の自動車用酸化触媒構造体。
[8]前記通路の平均内径に対する前記金属酸化物微粒子の平均粒径の割合が、0.06〜500であることを特徴とする、上記[4]〜[7]のいずれか1つに記載の自動車用酸化触媒構造体。
[9]前記通路の平均内径に対する前記金属酸化物微粒子の平均粒径の割合が、0.1〜36であることを特徴とする、上記[8]記載の自動車用酸化触媒構造体。
[10]前記通路の平均内径に対する前記金属酸化物微粒子の平均粒径の割合が、1.7〜4.5であることを特徴とする、上記[9]記載の自動車用酸化触媒構造体。
[11]前記通路の平均内径は、0.1nm〜1.5nmであり、
前記拡径部の内径は、0.5nm〜50nmであることを特徴とする、上記[2]〜[10]のいずれか1つに記載の自動車用酸化触媒構造体。
[12]前記担体の外表面に保持された少なくとも1つの他の機能性物質を更に備えることを特徴とする、上記[1]〜[11]のいずれか1つに記載の自動車用酸化触媒構造体。
[13]前記担体に内在する前記少なくとも1つの酸化触媒の含有量が、前記担体の外表面に保持された前記少なくとも1つの他の機能性物質の含有量よりも大きいことを特徴とする、上記[12]記載の自動車用酸化触媒構造体。
[14]前記ゼオライト型化合物は、ケイ酸塩化合物であることを特徴とする、上記[1]〜[13]のいずれか1つに記載の自動車用酸化触媒構造体。
[15]ゼオライト型化合物で構成される多孔質構造の担体を得るための前駆体材料(A)に金属含有溶液が含浸された前駆体材料(B)を焼成する焼成工程と、
前記前駆体材料(B)を焼成して得られた前駆体材料(C)を水熱処理する水熱処理工程と、
を有することを特徴とする自動車用酸化触媒構造体の製造方法。
[16]前記焼成工程の前に、非イオン性界面活性剤を、前記前駆体材料(A)に対して50〜500質量%添加することを特徴とする、上記[15]記載の自動車用酸化触媒構造体の製造方法。
[17]前記焼成工程の前に、前記前駆体材料(A)に前記金属含有溶液を複数回に分けて添加することで、前記前駆体材料(A)に前記金属含有溶液を含浸させることを特徴とする、上記[15]又は[16]記載の自動車用酸化触媒構造体の製造方法。
[18]前記焼成工程の前に前記前駆体材料(A)に前記金属含有溶液を含浸させる際に、前記前駆体材料(A)に添加する前記金属含有溶液の添加量を、前記前駆体材料(A)に添加する前記金属含有溶液中に含まれる金属元素(M)に対する、前記前駆体材料(A)を構成するケイ素(Si)の比(原子数比Si/M)に換算して、10〜1000となるように調整することを特徴とする、上記[15]〜[17]のいずれか1つに記載の自動車用酸化触媒構造体の製造方法。
[19]前記水熱処理工程において、前記前駆体材料(C)と構造規定剤とを混合することを特徴とする、上記[15]記載の自動車用酸化触媒構造体の製造方法。
[20]前記水熱処理工程が塩基性雰囲気下で行われることを特徴とする、上記[15]記載の自動車用酸化触媒構造体の製造方法。
[21]第1の端面及び第2の端面を有する外周部と、
外周部内を前記第1の端面から前記第2の端面まで伸長する複数のセルに区画し且つ上記[1]〜[14]のいずれか1つに記載の自動車用酸化触媒構造体を有する、多孔質の隔壁と、
を有することを特徴とする、自動車用ハニカムフィルタ。
[22]前記複数のセルは、
第1の端面側の端部が開口し、第2の端面側の端部が目封止された第1のセルと、
第1の端面側の端部が目封止され、第2の端面側の端部が開口された第2のセルと、
からなり、
前記第1のセルと、前記第2のセルとは交互に配置されることを特徴とする、上記[21]記載の自動車用ハニカムフィルタ。
[23]上記[21]又は[22]記載の自動車用ハニカムフィルタを有する、自動車の排気ガス処理装置。
本発明によれば、酸化触媒の触媒機能の低下を抑制して長寿命化を実現することができ、煩雑な交換作業を要せず、省資源化を図ることができる、自動車用酸化触媒構造体およびその製造方法、自動車用ハニカムフィルタならびに自動車の排気ガス処理装置を提供することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る自動車用酸化触媒構造体の内部構造が分かるように概略的に示したものであって、図1(a)は斜視図(一部を横断面で示す。)、図1(b)は部分拡大断面図である。 図2は、図1の自動車用酸化触媒構造体の機能の一例を説明するための部分拡大断面図であり、図2(a)は篩機能、図2(b)は触媒機能を説明する図である。 図3は、図1の自動車用酸化触媒構造体の製造方法の一例を示すフローチャートである。 図4は、図1の自動車用酸化触媒構造体の変形例を示す模式図である。 図5は、本発明の実施形態に係る自動車用ハニカムフィルタを示す斜視図である。 図6は、本発明の実施形態に係る自動車用ハニカムフィルタを示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
[自動車用酸化触媒構造体の構成]
図1は、本発明の実施形態に係る自動車用酸化触媒構造体の構成を概略的に示す図であり、(a)は斜視図(一部を横断面で示す。)、(b)は部分拡大断面図である。なお、図1における自動車用酸化触媒構造体は、その一例を示すものであり、本発明に係る各構成の形状、寸法等は、図1のものに限られないものとする。
図1(a)に示されるように、自動車用酸化触媒構造体1は、ゼオライト型化合物で構成される多孔質構造の担体10と、該担体10に内在する、少なくとも1つの酸化触媒20とを備える。
酸化触媒20は、単独で、または担体10と協働することで、触媒機能を有する触媒物質である。担体10は、触媒物質を担持する。
自動車用酸化触媒構造体1において、複数の酸化触媒20,20,・・・は、担体10の多孔質構造の内部に存在し、好ましくは包接されている。酸化触媒20は、好ましくは金属酸化物微粒子である。金属酸化物微粒子については、詳しくは後述する。
担体10は、多孔質構造であり、図1(b)に示すように、好適には複数の孔11a,11a,・・・が形成されることにより、互いに連通する通路11を有する。ここで酸化触媒20は、担体10の少なくとも通路11に存在しており、好ましくは担体10の少なくとも通路11に保持されている。
このような構成により、担体10内での酸化触媒20の移動が規制され、酸化触媒20、20同士の凝集が有効に防止されている。その結果、酸化触媒20としての有効表面積の減少を効果的に抑制することができ、酸化触媒20の機能は長期にわたって持続する。すなわち、自動車用酸化触媒構造体1によれば、酸化触媒20の凝集による機能の低下を抑制でき、自動車用酸化触媒構造体1としての長寿命化を図ることができる。また、自動車用酸化触媒構造体1の長寿命化により、自動車用酸化触媒構造体1の交換頻度を低減でき、使用済みの自動車用酸化触媒構造体1の廃棄量を大幅に低減することができ、省資源化を図ることができる。
通常、自動車用酸化触媒構造体を、流体(自動車の排気ガスなど)の中で用いる場合、流体から外力を受ける可能性がある。この場合、酸化触媒が、担体10の外表面に付着状態で保持されているだけであると、流体からの外力の影響で担体10の外表面から離脱しやすいという問題がある。これに対し、自動車用酸化触媒構造体1では、酸化触媒20は担体10の少なくとも通路11に存在しているため、流体による外力の影響を受けたとしても、担体10から酸化触媒20が離脱しにくい。すなわち、自動車用酸化触媒構造体1が流体内にある場合、流体は担体10の孔11aから、通路11内に流入するため、通路11内を流れる流体の速さは、流路抵抗(摩擦力)により、担体10の外表面を流れる流体の速さに比べて、遅くなると考えられる。このような流路抵抗の影響により、通路11内に存在する酸化触媒20が流体から受ける圧力は、担体10の外部において酸化触媒が流体から受ける圧力に比べて低くなる。そのため、担体11に内在する酸化触媒20が離脱することを効果的に抑制でき、酸化触媒20の機能を長期的に安定して維持することが可能となる。なお、上記のような流路抵抗は、担体10の通路11が、曲がりや分岐を複数有し、担体10の内部がより複雑で三次元的な立体構造となっているほど、大きくなると考えられる。
また、通路11は、ゼオライト型化合物の骨格構造によって画定される一次元孔、二次元孔及び三次元孔のうちのいずれかと、上記一次元孔、上記二次元孔及び上記三次元孔のうちのいずれとも異なる拡径部12とを有していることが好ましく、このとき、酸化触媒20は、少なくとも拡径部12に存在していることが好ましく、少なくとも拡径部12に包接されていることがより好ましい。ここでいう一次元孔とは、一次元チャンネルを形成しているトンネル型またはケージ型の孔、もしくは複数の一次元チャンネルを形成しているトンネル型またはケージ型の複数の孔(複数の一次元チャンネル)を指す。また、二次元孔とは、複数の一次元チャンネルが二次元的に連結された二次元チャンネルを指し、三次元孔とは、複数の一次元チャンネルが三次元的に連結された三次元チャンネルを指す。これにより、酸化触媒20の担体10内での移動がさらに規制され、酸化触媒20の離脱や、酸化触媒20、20同士の凝集をさらに有効に防止することができる。包接とは、酸化触媒20が担体10に内包されている状態を指す。このとき酸化触媒20と担体10とは、必ずしも直接的に互いが接触している必要はなく、酸化触媒20と担体10との間に他の物質(例えば、界面活性剤等)が介在した状態で、酸化触媒20と担体10に間接的に保持されていてもよい。
図1(b)では酸化触媒20が拡径部12に存在している場合を示しているが、この構成だけには限定されず、酸化触媒20は、その一部が拡径部12の外側にはみ出した状態で通路11に存在していてもよい。また、酸化触媒20は、拡径部12以外の通路11の部分(例えば通路11の内壁部分)に部分的に埋設され、または固着等によって存在していてもよい。
また、拡径部12は、上記一次元孔、上記二次元孔及び上記三次元孔のうちのいずれかを構成する複数の孔11a,11a同士を連通しているのが好ましい。これにより、担体10の内部に、一次元孔、二次元孔又は三次元孔とは異なる別途の通路が設けられるので、酸化触媒20の機能をより発揮させることができる。
また、通路11は、担体10の内部に、分岐部または合流部を含んで三次元的に形成されており、拡径部12は、通路11の上記分岐部または合流部に設けられるのが好ましい。
担体10に形成された通路11の平均内径Dは、上記一次元孔、二次元孔及び三次元孔のうちのいずれかを構成する孔11aの短径及び長径の平均値から算出され、例えば0.1nm〜1.5nmであり、好ましくは0.5nm〜0.8nmである。また、拡径部12の内径Dは、例えば0.5nm〜50nmであり、好ましくは1.1nm〜40nm、より好ましくは1.1nm〜3.3nmである。拡径部12の内径Dは、例えば後述する前駆体材料(A)の細孔径、及び存在する酸化触媒20の平均粒径Dに依存する。拡径部12の内径Dは、酸化触媒20が存在し得る大きさである。
担体10は、ゼオライト型化合物で構成される。ゼオライト型化合物としては、例えば、ゼオライト(アルミノケイ酸塩)、陽イオン交換ゼオライト、シリカライト等のケイ酸塩化合物、アルミノホウ酸塩、アルミノヒ酸塩、ゲルマニウム酸塩等のゼオライト類縁化合物、リン酸モリブデン等のリン酸塩系ゼオライト類似物質などが挙げられる。中でも、ゼオライト型化合物はケイ酸塩化合物であることが好ましい。
ゼオライト型化合物は、ハニカム状の骨格体として構成される、多孔質構造の担体である。ゼオライト型化合物の骨格構造はハニカム状の骨格体構造であれば特に限定されず、例えば、FAU型(Y型またはX型)、MTW型、MFI型(ZSM−5)、FER型(フェリエライト)、LTA型(A型)、MWW型(MCM−22)、MOR型(モルデナイト)、LTL型(L型)、BEA型(ベータ型)などの中から選択され、好ましくはMFI型であり、より好ましくはZSM−5である。ゼオライト型化合物には、各骨格構造に応じた孔径を有する孔が複数形成されており、例えばMFI型の最大孔径は0.636nm(6.36Å)、平均孔径0.560nm(5.60Å)である。
以下、酸化触媒20が金属酸化物微粒子である場合について詳しく説明する。
酸化触媒20が上記金属酸化物微粒子である場合、金属酸化物微粒子20は一次粒子である場合と、一次粒子が凝集して形成した二次粒子である場合とがあるが、金属酸化物微粒子20の平均粒径Dは、好ましくは通路11の平均内径Dよりも大きく、且つ拡径部12の内径D以下である(D<D≦D)。このような金属酸化物微粒子20は、通路11内では、好適には拡径部12に存在しており、担体10内での金属酸化物微粒子20の移動が規制される。よって、金属酸化物微粒子20が流体から外力を受けた場合であっても、担体10内での金属酸化物微粒子20の移動が抑制され、担体10の通路11に分散配置された拡径部12、12、・・のそれぞれに存在する金属酸化物微粒子20、20、・・同士が接触するのを有効に防止することができる。
また、酸化触媒20が金属酸化物微粒子である場合には、金属酸化物微粒子20の平均粒径Dは、一次粒子および二次粒子のいずれの場合も、好ましくは0.1nm〜50nmであり、より好ましくは0.1nm以上30nm未満であり、さらに好ましくは0.5nm〜14.0nm、特に好ましくは1.0nm〜3.3nmである。また、通路11の平均内径Dに対する金属酸化物微粒子20の平均粒径Dの割合(D/D)は、好ましくは0.06〜500であり、より好ましくは0.1〜36であり、更に好ましくは1.1〜36であり、特に好ましくは1.7〜4.5である。
また、酸化触媒20が金属酸化物微粒子である場合、金属酸化物微粒子の金属元素(M)は、自動車用酸化触媒構造体1に対して0.5〜2.5質量%で含有されているのが好ましく、自動車用酸化触媒構造体1に対して0.5〜1.5質量%で含有されているのがより好ましい。例えば、金属元素(M)がCoである場合、Co元素の含有量(質量%)は、[(Co元素の質量)/(自動車用酸化触媒構造体1の全元素の質量)]×100で表される。
上記金属酸化物微粒子は、金属酸化物で構成されていればよく、例えば、単一の金属酸化物で構成されていてもよく、あるいは2種以上の金属酸化物の混合物で構成されていてもよい。なお、本明細書において、金属酸化物微粒子を構成する(材質としての)「金属酸化物」は、1種の金属元素(M)を含む酸化物と、2種以上の金属元素(M)を含む複合酸化物とを含む意味であり、1種以上の金属元素(M)を含む酸化物の総称である。
このような金属酸化物としては、例えば酸化コバルト(CoO)、酸化ニッケル(NiO)、酸化鉄(FeO)、酸化銅(CuO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化セリウム(CeO)、酸化アルミニウム(AlO)、酸化ニオブ(NbO)、酸化チタン(TiO)、酸化ビスマス(BiO)、酸化モリブデン(MoO)、酸化バナジウム(VO)、酸化クロム(CrO)等が挙げられ、上記のいずれか1種以上を主成分とすることが好ましい。
また、金属酸化物微粒子20を構成する金属元素(M)に対する、担体10を構成するケイ素(Si)の割合(原子数比Si/M)は、10〜1000であるのが好ましく、50〜200であるのがより好ましい。上記割合が1000より大きいと、活性が低く、酸化触媒としての作用が十分に得られない可能性がある。一方、上記割合が10よりも小さいと、金属酸化物微粒子20の割合が大きくなりすぎて、担体10の強度が低下する傾向がある。なお、ここでいう金属酸化物微粒子20は、担体10の内部に保持され、または担持された金属酸化物微粒子をいい、担体10の外表面に付着した微粒子を含まない。
[自動車用酸化触媒構造体の機能]
以下では、自動車の排気ガス中に含まれる有害物質が粒子状物質であり、酸化触媒20がこの粒子状物質の酸化反応の触媒として機能する例を挙げる。自動車用酸化触媒構造体1は、排気ガス中の特定成分を透過する分子篩能を有する。具体的には、図2(a)に示すように、担体10の外表面10aに形成された孔11aの内径以下の大きさを有する物質15aが、担体10内に浸入することができ、孔11aの内径を超える大きさを有する物質15bは、担体10内への浸入が規制される。この物質篩能により、孔11aに入ることができる所定の粒子状物質を優先的に酸化反応により酸化させることができる。
また、上記酸化によって孔11a内で生じた物質のうち、孔11aから担体10の外部に出ることができる物質のみを生成物として得ることができ、孔11aから担体10の外部に出ることができない物質は、孔11aから出ることできる大きさの物質に変換された後、孔11aから担体10の外部に出る。これにより、触媒反応によって得られる生成物を所定物質に規制することができる。
また、自動車用酸化触媒構造体1では、通路11の拡径部12に酸化触媒20が存在している。よって、孔11a、すなわち通路11に浸入した粒子状物質が酸化触媒20と接触する。また、酸化触媒20が、例えば金属酸化物微粒子である場合、金属酸化物微粒子の一次平均粒径Dが、通路11の平均内径Dよりも大きく、拡径部12の内径Dよりも小さい場合には(D<D<D)、金属酸化物微粒子と拡径部12との間に小通路13が形成され(図中の矢印)、小通路13に浸入した分子が、金属酸化物微粒子と接触する。このとき、酸化触媒20は、拡径部12に存在することによって移動が制限され、通路11に浸入した物質を含む流体との接触面積を維持することができる。
そして、通路11に浸入した粒子状物質(固体すすや可溶性有機成分等)が酸化触媒20としての金属酸化物微粒子に接触すると、酸化反応によって無害化される。例えば、粒子状物質は酸化反応によって、効率的に二酸化炭素及び水等に変換されて無害化される。
ここで、金属酸化物微粒子20は排気ガスが高温である場合、排気ガスから受ける熱によって拡散し、拡散によって金属酸化物超微粒子化して、拡径部12から脱離することが懸念される。しかしながら、例えば粒径5nm程度の小さな金属酸化物微粒子がより小さい金属酸化物微粒子として拡散する現象は不安定であり、拡散の進行には高い活性化エネルギーが必要とされるため、上記のような拡散は進行し難い。また、仮に拡散が進行した場合であっても、金属酸化物微粒子20が超微粒子化するため、拡散後の触媒としての有効表面積は拡散前よりも増大することになる。また、通路11は、図1(b)では簡略化して記載されているが、実際には金属酸化物微粒子20の内在によって三次元的に複雑な構造を有しているため、通路11の内壁表面に沿う金属酸化物微粒子の移動をある程度規制することが可能となり、金属酸化物微粒子の移動に因る凝集(シンタリング)を抑制することができるものと推察される。更に、金属酸化物微粒子20が拡径部12から脱離した場合であっても、通路11の上記構造により、金属酸化物超微粒子が担体10内に留まる時間が長くなると推察される。したがって、金属酸化物微粒子20が拡径部12に存在することで、酸化触媒としての機能を長期的に発揮することが可能となる。また、酸化触媒の触媒機能の低下を抑制して長寿命化を実現することができ、煩雑な交換作業を要せず、省資源化を図ることができる。
[自動車用酸化触媒構造体の製造方法]
図3は、図1の自動車用酸化触媒構造体1の製造方法を示すフローチャートである。以下、担体に内在する酸化触媒が金属酸化物微粒子である場合を例に、自動車用酸化触媒構造体の製造方法の一例を説明する。
(ステップS1:準備工程)
図3に示すように、先ず、ゼオライト型化合物で構成される多孔質構造の担体を得るための前駆体材料(A)を準備する。前駆体材料(A)は、好ましくは規則性メソ細孔物質であり、自動車用酸化触媒構造体の担体を構成するゼオライト型化合物の種類(組成)に応じて適宜選択できる。
ここで、自動車用酸化触媒構造体の担体を構成するゼオライト型化合物がケイ酸塩化合物である場合には、規則性メソ細孔物質は、細孔径1〜50nmの細孔が1次元、2次元または3次元に均一な大きさかつ規則的に発達したSi−O骨格からなる化合物であることが好ましい。このような規則性メソ細孔物質は、合成条件によって様々な合成物として得られるが、合成物の具体例としては、例えばSBA−1、SBA−15、SBA−16、KIT−6、FSM−16、MCM−41等が挙げられ、中でもMCM−41が好ましい。なお、SBA−1の細孔径は10〜30nm、SBA−15の細孔径は6〜10nm、SBA−16の細孔径は6nm、KIT−6の細孔径は9nm、FSM−16の細孔径は3〜5nm、MCM−41の細孔径は1〜10nmである。また、このような規則性メソ細孔物質としては、例えばメソポーラスシリカ、メソポーラスアルミノシリケート、メソポーラスメタロシリケート等が挙げられる。
前駆体材料(A)は、市販品および合成品のいずれであってもよい。前駆体材料(A)を合成する場合には、公知の規則性メソ細孔物質の合成方法により行うことができる。例えば、前駆体材料(A)の構成元素を含有する原料と、前駆体材料(A)の構造を規定するための鋳型剤とを含む混合溶液を調製し、必要に応じてpHを調整して、水熱処理(水熱合成)を行う。その後、水熱処理により得られた沈殿物(生成物)を回収(例えば、ろ別)し、必要に応じて洗浄および乾燥し、さらに焼成することで、粉末状の規則性メソ細孔物質である前駆体材料(A)が得られる。ここで、混合溶液の溶媒としては、例えば水、またはアルコール等の有機溶媒、若しくはこれらの混合溶媒等を用いることができる。また、原料は、担体の種類に応じて選択されるが、例えばテトラエトキシシラン(TEOS)等のシリカ剤、フュームドシリカ、石英砂等が挙げられる。また、鋳型剤としては、各種界面活性剤、ブロックコポリマー等を用いることができ、規則性メソ細孔物質の合成物の種類に応じて選択することが好ましく、例えばMCM−41を作製する場合にはヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド等の界面活性剤が好適である。水熱処理は、例えば、密閉容器内で、80〜800℃、5時間〜240時間、0〜2000kPaの処理条件で行うことができる。焼成処理は、例えば、空気中で、350〜850℃、2〜30時間の処理条件で行うことができる。
(ステップ2:含浸工程)
次に、準備した前駆体材料(A)に、金属含有溶液を含浸させ、前駆体材料(B)を得る。
金属含有溶液は、自動車用酸化触媒構造体の金属酸化物微粒子を構成する金属元素(M)に対応する金属成分(例えば、金属イオン)を含有する溶液であればよく、例えば、溶媒に、金属元素(M)を含有する金属塩を溶解させることにより調製できる。このような金属塩としては、例えば、塩化物、水酸化物、酸化物、硫酸塩、硝酸塩等の金属塩が挙げられ、中でも硝酸塩が好ましい。溶媒としては、例えば水、またはアルコール等の有機溶媒、若しくはこれらの混合溶媒等を用いることができる。
前駆体材料(A)に金属含有溶液を含浸させる方法は、特に限定されないが、例えば、後述する焼成工程の前に、粉末状の前駆体材料(A)を撹拌しながら、金属含有溶液を複数回に分けて少量ずつ添加することが好ましい。また、前駆体材料(A)の細孔内部に金属含有溶液がより浸入し易くなる観点から、前駆体材料(A)に、金属含有溶液を添加する前に予め、添加剤として界面活性剤を添加しておくことが好ましい。このような添加剤は、前駆体材料(A)の外表面を被覆する働きがあり、その後に添加される金属含有溶液が前駆体材料(A)の外表面に付着することを抑制し、金属含有溶液が前駆体材料(A)の細孔内部により浸入し易くなると考えられる。
このような添加剤としては、例えばポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等の非イオン性界面活性剤が挙げられる。これらの界面活性剤は、分子サイズが大きく前駆体材料(A)の細孔内部には浸入できないため、細孔の内部に付着することは無く、金属含有溶液が細孔内部に浸入することを妨げないと考えられる。非イオン性界面活性剤の添加方法としては、例えば、後述する焼成工程の前に、非イオン性界面活性剤を、前駆体材料(A)に対して50〜500質量%添加するのが好ましい。非イオン性界面活性剤の前駆体材料(A)に対する添加量が50質量%未満であると上記の抑制作用が発現し難く、非イオン性界面活性剤を前駆体材料(A)に対して500質量%よりも多く添加すると粘度が上がりすぎるので好ましくない。よって、非イオン性界面活性剤の前駆体材料(A)に対する添加量を上記範囲内の値とする。
また、前駆体材料(A)に添加する金属含有溶液の添加量は、前駆体材料(A)に含浸させる金属含有溶液中に含まれる金属元素(M)の量(すなわち、前駆体材料(B)に内在させる金属元素(M)の量)を考慮して、適宜調整することが好ましい。例えば、後述する焼成工程の前に、前駆体材料(A)に添加する金属含有溶液の添加量は、前駆体材料(A)に添加する金属含有溶液中に含まれる金属元素(M)に対する、前駆体材料(A)を構成するケイ素(Si)の比(原子数比Si/M)に換算して、10〜1000となるように調整することが好ましく、50〜200となるように調整することがより好ましい。例えば、前駆体材料(A)に金属含有溶液を添加する前に、添加剤として界面活性剤を前駆体材料(A)に添加した場合、前駆体材料(A)に添加する金属含有溶液の添加量を、原子数比Si/Mに換算して50〜200とすることで、金属酸化物微粒子の金属元素(M)を、自動車用酸化触媒構造体に対して0.5〜2.5質量%で含有させることができる。前駆体材料(B)の状態で、その細孔内部に存在する金属元素(M)の量は、金属含有溶液の金属濃度や、上記添加剤の有無、その他温度や圧力等の諸条件が同じであれば、前駆体材料(A)に添加する金属含有溶液の添加量に概ね比例する。また、前駆体材料(B)に内在する金属元素(M)の量は、自動車用酸化触媒構造体の担体に内在する金属酸化物微粒子を構成する金属元素の量と比例関係にある。したがって、前駆体材料(A)に添加する金属含有溶液の添加量を上記範囲に制御することにより、前駆体材料(A)の細孔内部に金属含有溶液を十分に含浸させることができ、ひいては、自動車用酸化触媒構造体の担体に内在させる金属酸化物微粒子の量を調整することができる。
前駆体材料(A)に金属含有溶液を含浸させた後は、必要に応じて、洗浄処理を行ってもよい。洗浄溶液として、水、またはアルコール等の有機溶媒、若しくはこれらの混合溶液を用いることができる。また、前駆体材料(A)に金属含有溶液を含浸させ、必要に応じて洗浄処理を行った後、さらに乾燥処理を施すことが好ましい。乾燥処理としては、一晩程度の自然乾燥や、150℃以下の高温乾燥が挙げられる。なお、金属含有溶液に含まれる水分や、洗浄溶液の水分が、前駆体材料(A)に多く残った状態で、後述の焼成処理を行うと、前駆体材料(A)の規則性メソ細孔物質としての骨格構造が壊れる恐れがあるので、十分に乾燥するのが好ましい。
(ステップS3:焼成工程)
次に、ゼオライト型化合物で構成される多孔質構造の担体を得るための前駆体材料(A)に金属含有溶液が含浸された前駆体材料(B)を焼成して、前駆体材料(C)を得る。
焼成処理は、例えば、空気中で、350〜850℃、2〜30時間の処理条件で行うことが好ましい。このような焼成処理により、規則性メソ細孔物質の孔内に含浸された金属成分が結晶成長して、孔内で金属酸化物微粒子が形成される。
(ステップS4:水熱処理工程)
次いで、前駆体材料(C)と構造規定剤とを混合した混合溶液を調製し、前記前駆体材料(B)を焼成して得られた前駆体材料(C)を水熱処理して、自動車用酸化触媒構造体を得る。
構造規定剤は、自動車用酸化触媒構造体の担体の骨格構造を規定するための鋳型剤であり、例えば界面活性剤を用いることができる。構造規定剤は、自動車用酸化触媒構造体の担体の骨格構造に応じて選択することが好ましく、例えばテトラメチルアンモニウムブロミド(TMABr)、テトラエチルアンモニウムブロミド(TEABr)、テトラプロピルアンモニウムブロミド(TPABr)等の界面活性剤が好適である。
前駆体材料(C)と構造規定剤との混合は、本水熱処理工程時に行ってもよいし、水熱処理工程の前に行ってもよい。また、上記混合溶液の調製方法は、特に限定されず、前駆体材料(C)と、構造規定剤と、溶媒とを同時に混合してもよいし、溶媒に前駆体材料(C)と構造規定剤とをそれぞれ個々の溶液に分散させた状態にした後に、それぞれの分散溶液を混合してもよい。溶媒としては、例えば水、またはアルコール等の有機溶媒、若しくはこれらの混合溶媒等を用いることができる。また、混合溶液は、水熱処理を行う前に、酸または塩基を用いてpHを調整しておくことが好ましい。
水熱処理は、公知の方法で行うことができ、例えば、密閉容器内で、80〜800℃、5時間〜240時間、0〜2000kPaの処理条件で行うことが好ましい。また、水熱処理は、塩基性雰囲気下で行われることが好ましい。ここでの反応メカニズムは必ずしも明らかではないが、前駆体材料(C)を原料として水熱処理を行うことにより、前駆体材料(C)の規則性メソ細孔物質としての骨格構造は次第に崩れるが、前駆体材料(C)の細孔内部での金属酸化物微粒子の位置は概ね維持されたまま、構造規定剤の作用により、自動車用酸化触媒構造体の担体としての新たな骨格構造(多孔質構造)が形成される。このようにして得られた自動車用酸化触媒構造体は、多孔質構造の担体と、担体に内在する金属酸化物微粒子を備え、さらに担体はその多孔質構造により複数の孔が互いに連通した通路を有し、金属酸化物微粒子はその少なくとも一部分が担体の通路に存在している。また、本実施形態では、上記水熱処理工程において、前駆体材料(C)と構造規定剤とを混合した混合溶液を調製して、前駆体材料(C)を水熱処理しているが、これに限らず、前駆体材料(C)と構造規定剤とを混合すること無く、前駆体材料(C)を水熱処理してもよい。
水熱処理後に得られる沈殿物(自動車用酸化触媒構造体)は、回収(例えば、ろ別)後、必要に応じて洗浄、乾燥および焼成することが好ましい。洗浄溶液としては、水、またはアルコール等の有機溶媒、若しくはこれらの混合溶液を用いることができる。乾燥処理としては、一晩程度の自然乾燥や、150℃以下の高温乾燥が挙げられる。なお、沈殿物に水分が多く残った状態で、焼成処理を行うと、自動車用酸化触媒構造体の担体としての骨格構造が壊れる恐れがあるので、十分に乾燥するのが好ましい。また、焼成処理は、例えば、空気中で、350〜850℃、2〜30時間の処理条件で行うことができる。このような焼成処理により、自動車用酸化触媒構造体に付着していた構造規定剤が焼失する。また、自動車用酸化触媒構造体は、使用目的に応じて、回収後の沈殿物を焼成処理することなくそのまま用いることもできる。例えば、自動車用酸化触媒構造体を使用する環境が、酸化性雰囲気の高温環境である場合には、使用環境に一定時間晒すことで、構造規定剤は焼失し、焼成処理した場合と同様の自動車用酸化触媒構造体が得られるので、そのまま使用することが可能となる。
[自動車用酸化触媒構造体1の変形例]
図4は、図1の自動車用酸化触媒構造体1の変形例を示す模式図である。図1の自動車用酸化触媒構造体1は、担体10と、担体10に内在する酸化触媒20とを備える場合を示しているが、この構成だけには限定されず、例えば、図4に示すように、自動車用酸化触媒構造体2が、担体10の外表面10aに保持された他の機能性物質30を更に備えていてもよい。
この機能性物質30は、一又は複数の機能を発揮する物質である。他の機能性物質30が有する機能は、酸化触媒20が有する機能と同一であってもよいし、異なっていてもよい。他の機能性物質30が有する機能の具体例は、酸化触媒20について説明したものと同様であり、中でも触媒機能を有することが好ましく、このとき機能性物質30は触媒物質である。また、酸化触媒20、機能性物質30の双方が同一の機能を有する物質である場合、他の機能性物質30の材料は、酸化触媒20の材料と同一であってもよいし、異なっていてもよい。本構成によれば、自動車用酸化触媒構造体2に保持された酸化触媒の含有量を増大することができ、酸化触媒の機能発揮を更に促進することができる。
この場合、担体10に内在する酸化触媒20の含有量は、担体10の外表面10aに保持された他の機能性物質30の含有量よりも多いことが好ましい。これにより、担体10の内部に保持された酸化触媒20による機能が支配的となり、安定的に酸化触媒の機能が発揮される。
[自動車用ハニカムフィルタの構造]
図5は、本発明に係る一実施形態の自動車用ハニカムフィルタ40を示す斜視図である。図6は、本発明に係る一実施形態の自動車用ハニカムフィルタ40の軸方向(第1の端面41から第2の端面42に伸張する方向)に平行な断面図である。図5及び6に示されるハニカムフィルタ40は、第1の端面41及び第2の端面42を有する外周部43を有し、外周部43内を第1の端面41から第2の端面42に向かって排気ガスが流れるようになっている。外周部43内には多孔質の隔壁44が設けられ、該隔壁44は外周部43内の空間を、第1の端面41から第2の端面42に向かって伸張する複数のセル45に区画している。また、隔壁44は、上記の自動車用酸化触媒構造体を有する。隔壁44は、壁材と自動車用酸化触媒構造体とから構成されている(共に図示せず)。
自動車用酸化触媒構造体は、壁材中に存在しても、壁材の表面上に存在しても良い。複数のセル45は、第1の端面側の端部45aが開口し第2の端面側の端部45bが目封止部45cにより目封止された第1のセル45dと、第1の端面側の端部45aが目封止部45cにより目封止され第2の端面側の端部45bが開口された第2のセル45eとからなる。第1の端面側及び第2の端面側から見て、第1のセル45d及び第2のセル45eは上下及び左右方向に交互に配置されている。すなわち、目封止部45cは、隣接するセル45が互いに反対側の端部(第1及び第2の端面41、42の何れか側の端部)で目封止されるように存在する。この結果、図5に示されるように、自動車用ハニカムフィルタ40の第1及び第2の端面41、42は市松模様状となる。
自動車ハニカムフィルタ40により排気ガスを処理するとき、図6中に矢印で示すように、排気ガスは、第1の端面41側から第1のセル45dの開口を通って、フィルタ内に流入する。この排気ガスは多孔質の隔壁44を通って隣接する第2のセル45eに流れ、最終的に第2のセル45eの第2の端面42側の開口から排出される。排気ガスが隔壁44を通過する際、排気ガス中の粒子状物質(図示せず)が捕集され、ガス成分(図示せず)は隔壁44を透過する。これにより、排気ガスの浄化が行われる。
また、隔壁44に捕集された粒子状物質は、該隔壁44中に存在する自動車用酸化触媒構造体によって効率的に二酸化炭素及び水等に変換されて無害化され、ガス成分と同様に、第2のセル45eの第2の端面42側の開口から排出される。このように図5及び6の形態では、自動車用ハニカムフィルタ40を効率的に再生することができる。また、自動車用酸化触媒構造体は上記のように特有の構造を有するため、酸化触媒の触媒機能の低下を抑制して長寿命化を実現することができ、煩雑な交換作業を要せず、省資源化を図ることができる。
なお、図5及び6では、目封止部45cが、第1及び第2の端面41、42において市松模様状にセル45を目封止する状態が示されている。しかし、目封止部45cの配置は図5及び6の配置に限定されるものではなく、セル45の内部に目封止部45cを配置してもよい。また、粒子状物質の捕集能力よりも排気ガスの圧力損失の低減を優先させて、一部又は全部のセルについては目封止部45cを設けない態様を採ることも出来る。例えば、全てのセル45について、第1及び第2の端面41、42のいずれの側にも目封止部45cを有さない形態とすることができる。
図5及び図6では、自動車用ハニカムフィルタ40の全体形状は円柱形(円筒形)であり、セル45の形状は四角形であるが、自動車用ハニカムフィルタ40の全体形状及びセル形状は、図5及び6のものに制限されない。例えば、自動車用ハニカムフィルタ40の全体形状は、楕円柱形、長円柱形、四角柱形、三角柱形、その他の多角柱形であってよく、セル形状は、六角形、三角形等であってよい。
自動車用ハニカムフィルタ40のセル45の密度(セル密度)は、15個/cm以上65個/cm未満であることが好ましい。また、隔壁44の厚さは、200μm以上600μm未満であることが好ましい。粒子状物質捕集時の圧力損失は、濾過面積が大きいほど低減されるため、セル密度が高い方が粒子状物質捕集時の圧力損失は低下する。一方、排気ガス処理時の初期圧力損は、セルの水力直径を小さくすることによって低下するので、この観点からはセル密度は小さい方がよい。また、隔壁44の厚さを厚くすれば粒子状物質の捕集効率が向上するが、初期の圧力損失は増加する。排気ガス処理時の初期の圧力損失、粒子状物質捕集時の圧力損失及び捕集効率のトレードオフを考慮して、好ましいセル密度及び隔壁の厚さの範囲が、上記範囲となる。
隔壁44を構成する壁材の気孔率は30%以上60%以下が好ましい。気孔率が60%以下であることにより隔壁44は十分な機械的強度を有することができる。また、気孔率が30%以上であることにより、排気ガス処理時の圧力損失を小さくすることができる。隔壁44を構成する壁材の細孔径は、0.02μm以上60μm以下が好ましい。細孔径が0.02μm以上であることにより粒子状物質を効果的に捕集できる。また、細孔径が60μm以下であることにより圧力損失を低減することができる。
隔壁44は、壁材と上記の自動車用酸化触媒構造体とを有する。自動車用酸化触媒構造体は上記に挙げたものを用いることができ、壁材の表面に存在しても、壁材の内部に存在しても良い。壁材の材料としては耐熱性等に優れたものであれば特に限定されないが、コーディエライト(Cd)、炭化珪素(SiC)、およびチタン酸アルミニウム(AT)からなる群から選択される少なくとも1種を含むものが好ましい。目封止部45cの材料は耐熱性等に優れたものであれば特に限定されず、壁材の材料と同じであっても異なっていても良い。目封止部45cの材料としては例えば、上記壁材の材料として挙げたものと同じ材料を使用することができる。
[自動車用ハニカムフィルタの製造方法]
自動車用ハニカムフィルタを得るための方法は特に限定されないが例えば、以下の方法によって作製することが出来る。
先ず、原料を混合、混練して坏土を形成する。例えば、隔壁を構成する壁材の原料に、水等の分散媒、及び造孔材を加え、更に有機バインダ及び分散剤を加えて混練し、粘土状の坏土を形成する。坏土を調製する手段は特に制限はなく、例えば、ニーダー、真空土練機等を用いる方法を挙げることができる。造孔材は後述する焼成工程により飛散消失する性質のものであればよく、コークス等の無機物質や発泡樹脂等の高分子化合物、澱粉等の有機物質等を単独で用いるか、これらの材料を組み合わせて用いることができる。有機バインダとしては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、ポリビニルアルコール等を使用することができる。これらは、単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。分散剤としては、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸石鹸、ポリアルコール等を使用することができる。これらは、単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
次に、得られた坏土を、ハニカム形状に成形してハニカム成形体を作製する。ハニカム成形体を作製する方法は、特に制限はなく、押出成形、射出成形、プレス成形等の従来公知の成形法を用いることが出来る。中でも、上記のように調製した坏土を、所望のセル形状、隔壁の厚さ、セル密度を有する口金を用いて押出成形する方法等を好適例として挙げることができる。
次に、例えば、得られたハニカム成形体の両端部を目封止する。目封止の方法は、特に限定されない。例えば、目封止部の原料、水又はアルコール、及び有機バインダを含む目封止用スラリーを、容器に貯留しておき、ハニカム成形体の一方の端面には、セルを交互に塞いで市松模様状にマスクを施す。そして、そのマスクを施した端面側の端部を、上記容器の中に浸漬し、マスクを施していないセルに目封止スラリーを充填して、目封止部を形成する。他方の端部については、一方の端部において目封止されたセルについてマスクを施し、上記一方の端部に目封止部を形成したのと同様の方法によって目封止部を形成する。これにより、ハニカム成形体は、一方の端部において開口した(目封止されていない)セルが他方の端部において目封止され、一方の端部及び他方の端部において、セルが市松模様状に交互に塞がれた構造を有するものとなる。なお、目封止部を有さない自動車用ハニカムフィルタを製造する場合には、上記工程は不要である。
次に、目封止を施したハニカム成形体を乾燥させて、ハニカム乾燥体を作製する。乾燥の手段は、特に制限はなく、例えば、熱風乾燥、マイクロ波乾燥、誘電乾燥、減圧乾燥、真空乾燥、凍結乾燥等の、従来公知の乾燥法を用いることが出来る。中でも、ハニカム成形体全体を迅速且つ均一に乾燥することが出来る点で、熱風乾燥と、マイクロ波乾燥又は誘電乾燥とを組み合わせた乾燥方法が好ましい。
次に、得られたハニカム乾燥体を仮焼して仮焼体を作製する。この仮焼におり、ハニカム成形体中の有機物(有機バインダ、分散剤、造孔材等)を燃焼させて除去する。次に、得られた仮焼体を焼成(本焼成)することによって、自動車用ハニカムフィルタを得る。
この後、自動車用ハニカムフィルタの隔壁を構成する壁材中又は壁材の表面上に、上記のように製造した自動車用酸化触媒構造体を保持させる。なお、場合によっては、上記のハニカム成形体又はハニカム乾燥体を形成する工程において、自動車用酸化触媒構造体を保持させても良い。
[自動車の排気ガス処理装置]
一実施形態では、自動車用ハニカムフィルタを有する自動車の排気ガス処理装置が提供されてもよい。自動車の排気ガス処理装置は、自動車用ハニカムフィルタを単独で有していてもよいし、自動車用還元触媒構造体や自動車用酸化触媒構造体等の他の触媒構造体と組み合わせても良い。このような構成を有する装置に自動車用ハニカムフィルタを用いることで、上記と同様の効果を奏することができる。
以上、本発明の実施形態に係る自動車用酸化触媒構造体について述べたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
(実施例1〜384)
[前駆体材料(A)の合成]
シリカ剤(テトラエトキシシラン(TEOS)、和光純薬工業社製)と、鋳型剤としての界面活性剤とを混合した混合水溶液を作製し、適宜pH調整を行い、密閉容器内で、80〜350℃、100時間、水熱処理を行った。その後、生成した沈殿物をろ別し、水およびエタノールで洗浄し、さらに600℃、24時間、空気中で焼成して、表1〜8に示される種類および孔径の前駆体材料(A)を得た。なお、界面活性剤は、前駆体材料(A)の種類に応じて(「前駆体材料(A)の種類:界面活性剤」)以下のものを用いた。
・MCM−41:ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)(和光純薬工業社製)
・SBA−1:Pluronic P123(BASF社製)
[前駆体材料(B)および(C)の作製]
次に、表1〜8に示される種類の金属酸化物微粒子を構成する金属元素(M)に応じて、該金属元素(M)を含有する金属塩を、水に溶解させて、金属含有水溶液を調製した。なお、金属塩は、金属酸化物微粒子の種類に応じて(「金属酸化物微粒子:金属塩」)以下のものを用いた。
・CoO:硝酸コバルト(II)六水和物(和光純薬工業社製)
・NiO:硝酸ニッケル(II)六水和物(和光純薬工業社製)
・FeO:硝酸鉄(III)九水和物(和光純薬工業社製)
・CuO:硝酸銅(II)三水和物(和光純薬工業社製)
次に、粉末状の前駆体材料(A)に、金属含有水溶液を複数回に分けて少量ずつ添加し、室温(20℃±10℃)で12時間以上乾燥させて、前駆体材料(B)を得た。
なお、表1〜8に示す添加剤の有無の条件が「有り」の場合は、金属含有水溶液を添加する前の前駆体材料(A)に対して、添加剤としてのポリオキシエチレン(15)オレイルエーテル(NIKKOL BO−15V、日光ケミカルズ社製)の水溶液を添加する前処理を行い、その後、上記のように金属含有水溶液を添加した。なお、添加剤の有無の条件で「無し」の場合については、上記のような添加剤による前処理は行っていない。
また、前駆体材料(A)に添加する金属含有水溶液の添加量は、該金属含有水溶液中に含まれる金属元素(M)に対する、前駆体材料(A)を構成するケイ素(Si)の比(原子数比Si/M)に換算したときの数値が、表1〜8の値になるように調整した。
次に、上記のようにして得られた金属含有水溶液を含浸させた前駆体材料(B)を、600℃、24時間、空気中で焼成して、前駆体材料(C)を得た。
[酸化触媒構造体の合成]
上記のようにして得られた前駆体材料(C)と、表1〜8に示す構造規定剤とを混合して混合水溶液を作製し、密閉容器内で、80〜350℃、表1〜8に示すpHおよび時間の条件で、水熱処理を行った。その後、生成した沈殿物をろ別し、水洗し、100℃で12時間以上乾燥させ、さらに600℃、24時間、空気中で焼成して、表1〜8に示す担体と酸化触媒としての金属酸化物微粒子とを有するハニカム状の酸化触媒構造体を得た(実施例1〜384)。
(比較例1)
比較例1では、MFI型シリカライトに平均粒径50nm以下の酸化コバルト粉末(II,III)(シグマ アルドリッチ ジャパン社製)を混合し、担体としてのシリカライトの外表面に、酸化触媒として酸化コバルト微粒子を付着させた酸化触媒構造体を得た。MFI型シリカライトは、金属を添加する工程以外は、実施例52〜57と同様の方法で合成した。
(比較例2)
比較例2では、酸化コバルト微粒子を付着させる工程を省略したこと以外は、比較例1と同様の方法にてMFI型シリカライトを合成した。
[評価]
担体と酸化触媒とを備える上記実施例の酸化触媒構造体および比較例のシリカライトについて、以下に示す条件で、各種特性評価を行った。
[A]断面観察
担体と酸化触媒とを備える上記実施例の酸化触媒構造体および比較例1のシリカライトについて、粉砕法にて観察試料を作製し、透過電子顕微鏡(TEM)(TITAN G2、FEI社製)を用いて、断面観察を行った。その結果、上記実施例の酸化触媒構造体では、シリカライトまたはゼオライトからなる担体の内部に酸化触媒が内在し、保持されていることが確認された。一方、比較例1のシリカライトでは、酸化触媒が担体の外表面に付着しているのみで、担体の内部には存在していなかった。
また、上記実施例のうち金属酸化物が酸化鉄微粒子(FeOx)である酸化触媒構造体について、FIB(集束イオンビーム)加工により断面を切り出し、SEM(SU8020、日立ハイテクノロジーズ社製)、EDX(X−Max、堀場製作所製)を用いて断面元素分析を行った。その結果、担体内部からFe元素が検出された。
上記TEMとSEM/EDXによる断面観察の結果から、担体内部に酸化鉄微粒子が存在していることが確認された。
[B]担体の通路の平均内径および酸化触媒の平均粒径
上記評価[A]で行った断面観察により撮影したTEM画像にて、担体の通路を、任意に500個選択し、それぞれの長径および短径を測定し、その平均値からそれぞれの内径を算出し(N=500)、さらに内径の平均値を求めて、担体の通路の平均内径Dとした。また、酸化触媒についても同様に、上記TEM画像から、酸化触媒を、任意に500個選択し、それぞれの一次粒径を測定して(N=500)、その平均値を求めて、酸化触媒の平均粒径Dとした。結果を表1〜8に示す。
また、酸化触媒の平均粒径及び分散状態を確認するため、SAXS(小角X線散乱)を用いて分析した。SAXSによる測定は、Spring−8のビームラインBL19B2を用いて行った。得られたSAXSデータは、Guinier近似法により球形モデルでフィッティングを行い、粒径を算出した。粒径は、金属酸化物が酸化鉄微粒子である酸化触媒構造体について測定した。また、比較対象として、市販品である酸化鉄微粒子をSEMにて観察、測定した。
この結果、市販品では粒径約50nm〜400nmの範囲で様々なサイズの酸化鉄微粒子がランダムに存在しているのに対し、TEM画像から求めた平均粒径が1.2nm〜2.0nmの各実施例の酸化触媒構造体では、SAXSの測定結果においても粒径が10nm以下の散乱ピークが検出された。SAXSの測定結果とSEM/EDXによる断面の測定結果から、担体内部に、粒径10nm以下の酸化触媒が、粒径が揃いかつ非常に高い分散状態で存在していることが分かった。
[C]金属含有溶液の添加量と担体内部に包接された金属量との関係
原子数比Si/M=50,100,200,1000(M=Co、Ni、Fe、Cu)の添加量で、金属酸化物微粒子を担体内部に包接させた酸化触媒構造体を作製し、その後、上記添加量で作製された酸化触媒構造体の担体内部に包接された金属量(質量%)を測定した。尚、本測定において原子数比Si/M=100,200,1000の酸化触媒構造体は、それぞれ実施例1〜384のうちの原子数比Si/M=100,200,1000の酸化触媒構造体と同様の方法で金属含有溶液の添加量を調整して作製し、原子数比Si/M=50の酸化触媒構造体は、金属含有溶液の添加量を異ならせたこと以外は、原子数比Si/M=100,200,1000の酸化触媒構造体と同様の方法で作製した。
金属量の定量は、ICP(高周波誘導結合プラズマ)単体か、或いはICPとXRF(蛍光X線分析)を組み合わせて行った。XRF(エネルギー分散型蛍光X線分析装置「SEA1200VX」、エスエスアイ・ナノテクノロジー社製)は、真空雰囲気、加速電圧15kV(Crフィルター使用)或いは加速電圧50kV(Pbフィルター使用)の条件で行った。
XRFは、金属の存在量を蛍光強度で算出する方法であり、XRF単体では定量値(質量%換算)を算出できない。そこで、Si/M=100で金属を添加した酸化触媒構造体の金属量は、ICP分析により定量し、Si/M=50および100未満で金属を添加した酸化触媒構造体の金属量は、XRF測定結果とICP測定結果を元に算出した。
この結果、少なくとも原子数比Si/Mが50〜1000の範囲内で、金属含有溶液の添加量の増加に伴って、構造体に包接された金属量が増大していることが確認された。
[D]性能評価
上記実施例の酸化触媒構造体および比較例のシリカライトについて、酸化触媒がもつ触媒能(性能)を評価した。結果を表1〜8に示す。
(1)触媒活性
触媒活性は、以下の条件で評価した。粒子状物質の模擬材料として、東海カーボン(株)製カーボンブラックCB(#7350F)を使用した。実施例および比較例で合成した触媒0.3gと前記カーボンブラックCB(#7350F)0.16gとをサンプル瓶の中に入れ、乳鉢乳棒で粉砕混合してタイトコンタクト化した試料を得た。得られた混合試料を常圧流通式反応装置に0.2g充填し、反応ガスを流通させながら加熱した。前記反応ガスは、10%O−Heバランスのガスであり、100ml/minの流量で流通させた。前記常圧流通式反応装置を常温から750℃まで10℃/minで昇温しながら、出口ガスのCOとCOを成分分析した。なお、生成ガスの分析装置には、TRACE 1310GC(サーモフィッシャーサイエンティフィック社製、検出器:熱伝導度検出器)を用いた。CO発生のピーク点となる温度を測定し、カーボンブラックCB(#7350F)のみの試料から発生するCO発生のピーク点の温度(699℃)に比べて、どの程度、ピーク点の温度が低下したかによって、粒子状物質の酸化触媒としての触媒性能を判断した。具体的には、実施例および比較例においてCO発生のピーク点となる温度を測定し、以下の基準に従って、粒子状物質の酸化触媒としての触媒活性を判断した。
<触媒活性の評価基準>
「◎」:CO発生のピーク点温度が550℃未満である場合。
「○」:CO発生のピーク点温度が550℃以上、600℃未満である場合。
「△」:CO発生のピーク点温度が600℃以上、650℃未満である場合。
「×」:CO発生のピーク点温度が650℃以上である場合。
(2)耐久性(寿命)
耐久性は、以下の条件で評価した。上記評価(1)で使用した酸化触媒構造体を回収し、650℃で、12時間加熱して、加熱後の酸化触媒構造体を作製した。次に、得られた加熱後の酸化触媒構造体を用いて、上記評価(1)と同様の方法により、東海カーボン社製カーボンブラックCB(#7350F)(粒子状物質のモデル物質)の酸化分解反応を行い、さらに上記評価(1)と同様の方法で、生成ガス成分分析を行った。得られた分析結果に基づき、上記評価(1)と同様の方法で、COおよびCO生成量を求めた。さらに、加熱前の酸化触媒構造体による上記化合物の生成量(上記評価(1)で求めた生成量)と比較して、加熱後の酸化触媒構造体による上記COおよびCO生成量が、どの程度、維持されているかを比較した。具体的には、加熱前の酸化触媒構造体による上記COおよびCO生成量(上記評価(1)で求めた生成量)に対する、上記加熱後の酸化触媒構造体による上記COおよびCO生成量(本評価(2)で求めた生成量)の体積百分率(%)を算出した。得られた体積百分率の値について、以下の基準に従って判断した。
<耐久性の評価基準>
「◎」:80%以上であり耐久性(耐熱性)が優れている場合。
「○」:60%以上80%未満であり耐久性(耐熱性)が良好である場合。
「△」:40%以上60%未満であり耐久性(耐熱性)が良好ではないものの合格レベル(可)である場合。
「×」:40%未満であり耐久性(耐熱性)が劣る(不可)である場合。
なお、比較例1〜2についても、上記評価(1)および(2)と同様の性能評価を行った。比較例2は、担体そのものであり、酸化触媒は有していない。そのため、上記性能評価では、酸化触媒構造体に替えて、比較例2の担体のみを充填した。結果を表8に示す。
Figure 2018202397
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表1〜8から明らかなように、断面観察により担体の内部に酸化触媒が保持されていることが確認された酸化触媒構造体(実施例1〜384)は、単に酸化触媒が担体の外表面に付着しているだけの酸化触媒構造体(比較例1)または酸化触媒を何ら有していない担体そのもの(比較例2)と比較して、カーボンブラックCBの酸化反応において優れた触媒活性を示し、触媒としての耐久性にも優れていること分かった。
また、担体の外表面にのみ酸化触媒を付着させた比較例1のシリカライトは、酸化触媒を何ら有していない比較例2の担体そのものと比較して、カーボンブラックCBの酸化反応における触媒活性は改善されるものの、実施例1〜384の酸化触媒構造体に比べて、触媒としての耐久性は劣っていた。
なお、上記の酸化触媒構造体を自動車用酸化触媒構造体として用いた場合も、自動車からの排気ガス中に含まれる一酸化炭素、炭化水素および粒子状物質等の有害物質の酸化反応に対する優れた触媒活性、及び優れた耐久性を有していた。従って、上記の触媒構造体は自動車用酸化触媒構造体として優れた作用効果を奏することが確認された。
[他の実施態様]
(1)自動車の排気ガスを浄化(酸化)するために触媒構造体を使用する方法であって、
前記触媒構造体が、ゼオライト型化合物であり且つハニカム状の骨格体として構成される、多孔質構造の担体と、
前記担体に内在する少なくとも1つの、金属酸化物からなる酸化触媒と、
を備え、
前記担体が、互いに連通する通路を有し、
前記酸化触媒が、前記担体の少なくとも前記通路に存在している、触媒構造体を使用する方法。
1 自動車用酸化触媒構造体
10 担体
10a 外表面
11 通路
11a 孔
12 拡径部
20 酸化触媒
30 機能性物質
一次平均粒径
平均内径
内径

Claims (23)

  1. ゼオライト型化合物であり且つハニカム状の骨格体として構成される、多孔質構造の担体と、
    前記担体に内在する少なくとも1つの、金属酸化物からなる酸化触媒と、
    を備え、
    前記担体が、互いに連通する通路を有し、
    前記酸化触媒が、前記担体の少なくとも前記通路に存在していることを特徴とする、自動車用酸化触媒構造体。
  2. 前記通路は、前記ゼオライト型化合物の骨格構造によって画定される一次元孔、二次元孔及び三次元孔のうちのいずれかと、前記一次元孔、前記二次元孔及び前記三次元孔のうちのいずれとも異なる拡径部を有し、
    前記酸化触媒が、前記通路の前記拡径部に存在していることを特徴とする、請求項1記載の自動車用酸化触媒構造体。
  3. 前記拡径部は、前記一次元孔、前記二次元孔及び前記三次元孔のうちのいずれかを構成する複数の孔同士を連通していることを特徴とする、請求項2記載の自動車用酸化触媒構造体。
  4. 前記酸化触媒は金属酸化物微粒子であり、
    前記金属酸化物微粒子の平均粒径が、前記通路の平均内径よりも大きく、且つ前記拡径部の内径以下であることを特徴とする、請求項2または3記載の自動車用酸化触媒構造体。
  5. 前記金属酸化物微粒子の金属元素(M)が、前記自動車用酸化触媒構造体に対して0.5〜2.5質量%で含有されていることを特徴とする、請求項4記載の自動車用酸化触媒構造体。
  6. 前記金属酸化物微粒子の平均粒径が、0.1nm〜50nmであることを特徴とする、請求項4または5記載の自動車用酸化触媒構造体。
  7. 前記金属酸化物微粒子の平均粒径が、0.5nm〜14.0nmであることを特徴とする、請求項6記載の自動車用酸化触媒構造体。
  8. 前記通路の平均内径に対する前記金属酸化物微粒子の平均粒径の割合が、0.06〜500であることを特徴とする、請求項4〜7のいずれか1項記載の自動車用酸化触媒構造体。
  9. 前記通路の平均内径に対する前記金属酸化物微粒子の平均粒径の割合が、0.1〜36であることを特徴とする、請求項8記載の自動車用酸化触媒構造体。
  10. 前記通路の平均内径に対する前記金属酸化物微粒子の平均粒径の割合が、1.7〜4.5であることを特徴とする、請求項9記載の自動車用酸化触媒構造体。
  11. 前記通路の平均内径は、0.1nm〜1.5nmであり、
    前記拡径部の内径は、0.5nm〜50nmであることを特徴とする、請求項2〜10のいずれか1項記載の自動車用酸化触媒構造体。
  12. 前記担体の外表面に保持された少なくとも1つの他の機能性物質を更に備えることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項記載の自動車用酸化触媒構造体。
  13. 前記担体に内在する前記少なくとも1つの酸化触媒の含有量が、前記担体の外表面に保持された前記少なくとも1つの他の機能性物質の含有量よりも大きいことを特徴とする、請求項12記載の自動車用酸化触媒構造体。
  14. 前記ゼオライト型化合物は、ケイ酸塩化合物であることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項記載の自動車用酸化触媒構造体。
  15. ゼオライト型化合物で構成される多孔質構造の担体を得るための前駆体材料(A)に金属含有溶液が含浸された前駆体材料(B)を焼成する焼成工程と、
    前記前駆体材料(B)を焼成して得られた前駆体材料(C)を水熱処理する水熱処理工程と、
    を有することを特徴とする自動車用酸化触媒構造体の製造方法。
  16. 前記焼成工程の前に、非イオン性界面活性剤を、前記前駆体材料(A)に対して50〜500質量%添加することを特徴とする、請求項15記載の自動車用酸化触媒構造体の製造方法。
  17. 前記焼成工程の前に、前記前駆体材料(A)に前記金属含有溶液を複数回に分けて添加することで、前記前駆体材料(A)に前記金属含有溶液を含浸させることを特徴とする、請求項15又は16記載の自動車用酸化触媒構造体の製造方法。
  18. 前記焼成工程の前に前記前駆体材料(A)に前記金属含有溶液を含浸させる際に、前記前駆体材料(A)に添加する前記金属含有溶液の添加量を、前記前駆体材料(A)に添加する前記金属含有溶液中に含まれる金属元素(M)に対する、前記前駆体材料(A)を構成するケイ素(Si)の比(原子数比Si/M)に換算して、10〜1000となるように調整することを特徴とする、請求項15〜17のいずれか1項記載の自動車用酸化触媒構造体の製造方法。
  19. 前記水熱処理工程において、前記前駆体材料(C)と構造規定剤とを混合することを特徴とする、請求項15記載の自動車用酸化触媒構造体の製造方法。
  20. 前記水熱処理工程が塩基性雰囲気下で行われることを特徴とする、請求項15記載の自動車用酸化触媒構造体の製造方法。
  21. 第1の端面及び第2の端面を有する外周部と、
    外周部内を前記第1の端面から前記第2の端面まで伸長する複数のセルに区画し且つ請求項1〜14のいずれか1項記載の自動車用酸化触媒構造体を有する、多孔質の隔壁と、
    を有することを特徴とする、自動車用ハニカムフィルタ。
  22. 前記複数のセルは、
    第1の端面側の端部が開口し、第2の端面側の端部が目封止された第1のセルと、
    第1の端面側の端部が目封止され、第2の端面側の端部が開口された第2のセルと、
    からなり、
    前記第1のセルと、前記第2のセルとは交互に配置されることを特徴とする、請求項21記載の自動車用ハニカムフィルタ。
  23. 請求項21又は22記載の自動車用ハニカムフィルタを有する、自動車の排気ガス処理装置。
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