JP2018201368A - 作業車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】苗トレイをきれいに整列させ、回収装置の詰りを防止できる作業車両。
【解決手段】走行車体と、前記走行車体の後部に連結され、ポット苗が配置された苗トレイから前記ポット苗を取り出して圃場に植え付ける植付装置と、を備えた作業車両であって、前記植付装置は、順次供給される前記苗トレイを、搬送路の上流側から下流側に向けて搬送する苗トレイ搬送装置と、前記搬送路の終端部から送り出されてくる前記苗トレイを順次回収する回収装置と、前記案内されてきた前記苗トレイを収容する苗トレイ収容部と、を有し、前記回収装置に、前記苗トレイが所定の位置で停止する停止部を備えると共に、前記回収装置は前記苗トレイ収容部より機体左右方向で内側に位置する構成である。
【選択図】図3
【解決手段】走行車体と、前記走行車体の後部に連結され、ポット苗が配置された苗トレイから前記ポット苗を取り出して圃場に植え付ける植付装置と、を備えた作業車両であって、前記植付装置は、順次供給される前記苗トレイを、搬送路の上流側から下流側に向けて搬送する苗トレイ搬送装置と、前記搬送路の終端部から送り出されてくる前記苗トレイを順次回収する回収装置と、前記案内されてきた前記苗トレイを収容する苗トレイ収容部と、を有し、前記回収装置に、前記苗トレイが所定の位置で停止する停止部を備えると共に、前記回収装置は前記苗トレイ収容部より機体左右方向で内側に位置する構成である。
【選択図】図3
Description
本発明は、圃場に苗を植え付ける植付装置を車体の後部に連結した苗移植機などの作業車両に関するものであり、農業機械の技術分野に属する。
従来の作業車両の一例として苗移植機として、育苗されたポット苗が縦横方向に多数配列された樹脂製の苗トレイが供給され、その苗トレイからポット苗を取り出して圃場に植え付ける植付装置を車体の後部に連結した構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、上記従来の苗移植機では、苗トレイから全てのポット苗が取り出された後の空になった苗トレイは、トレイ搬送路の後端から前側下方に設けられた、棒状部材で形成された収容ケースに搬出される構成である。
しかしながら、上記従来の構成によれば、空になった苗トレイがトレイ搬送路の後端から前方へ押し出されてくると、苗トレイの左右両端を支えるレール部材が設けられていないので、前端が大きく垂れ下がり、収容ケースに既に収容されている苗トレイの育苗ポットの底面に当たり、苗トレイを前方に向けて押し出すため、収容ケースに収容された苗トレイが互いにずれて、きれいに整列させて積み上げることが出来ないという問題があった。
また、きれいに整列させて積み上げることができないため、苗トレイの使用数量が把握できないという問題があった。
本発明は、上記従来の作業車両のこの様な課題に鑑み、苗トレイを従来に比べてよりきれいに整列させて積み上げ、苗トレイの使用枚数が管理できる作業車両を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、走行車体(2)と、前記走行車体(2)の後部に連結され、ポット苗が配置された苗トレイ(50)から前記ポット苗を取り出して圃場に植え付ける植付装置(200)と、を備えた作業車両であって、前記植付装置(200)は、順次供給される前記苗トレイ(50)を、搬送路の上流側から下流側に向けて搬送する苗トレイ搬送装置(210)と、前記搬送路の終端部から送り出されてくる前記苗トレイ(50)を順次回収する回収装置(300)と、前記案内されてきた前記苗トレイ(50)を収容する苗トレイ収容部(350)と、を有し、前記回収装置(300)に、前記苗トレイ(50)が所定の位置で停止する停止部(336)を備えると共に、前記回収装置(300)は前記苗トレイ収容部(350)より機体左右方向で内側に位置することを特徴とする作業車両である。
請求項2の発明は、前記苗トレイ収容部(350)に前記苗トレイ(50)を所定のタイミングで落下可能に構成された案内部(330L、330R、334)を設け、前記案内部(330L、330R、334)は、前記苗トレイ収容部(350)より機体左右方向で内側に位置することを特徴とする請求項1に記載の作業車両である。
請求項3の発明は、前記案内部(330L、330R、334)に前記苗トレイ(50)を案内する運送ローラ(320)を設け、前記案内部(330L、330R、334)が所定のタイミングで回動する構成とし、前記案内部(330L、330R、334)が所定以上回動すると前記運送ローラ(320)の一部または全部に接触することを特徴とする請求項2に記載の作業車両である。
請求項4の発明は、前記苗トレイ収容部(350)に、前記苗トレイ(50)を検知する検知手段(352)と、作業者に知らせる報知部材(354)を設け、前記検出手段(352)により前記苗トレイ(50)が所定枚数になると前記報知部材(354)により作業者に知らせることを特徴とする請求項1または2に記載の作業車両である。
請求項1記載の発明によれば、苗トレイ(50)を所定の位置で停止させる停止部(336)により、苗トレイ(50)が回収装置(300)から脱落するのを防止できると共に、所定の位置で停止するため、きれいに整列させて苗トレイ収容部(350)に積み上げることができる。
また、苗トレイ収容部(350)より機体左右方向で内側に位置することで、回収装置(300)に案内される苗トレイ(50)の左右方向のガタを防止することができるため、苗トレイ収容部(350)への回収精度が向上する。
また、請求項2に記載の本発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、苗トレイ収容部(350)に苗トレイ(50)を所定のタイミングで落下可能に構成された案内部(330L、330R、334)を設け、案内部(330L、330R、334)は、苗トレイ収容部(350)より機体左右方向で内側に位置することで、案内部(330L、330R、334)に案内される苗トレイ(50)の左右方向のガタを防止することができるため、きれいに整列させて苗トレイ収容部(350)に積み上げることができる。
また、請求項3に記載の本発明によれば、請求項2の発明の効果に加えて、案内部(330L、330R、334)に苗トレイ(50)を案内する運送ローラ(320)を設け、案内部(330L、330R、334)が所定のタイミングで回動する構成とし、案内部(330L、330R、334)が所定以上回動すると運送ローラ(320)の一部または全部に接触することで、案内部(330L、330R、334)が所定以上回動する動作を防止できるため、順次回収される苗トレイ(50)の詰りを防ぐことができる。
また、請求項4に記載の本発明によれば、請求項1または2の何れか1の発明の効果に加えて、苗トレイ(50)を検知する検知手段(352)と、作業者に知らせる報知部材(354)を設け、検出手段(352)により前記苗トレイ(50)が所定枚数になると前記報知部材(354)により作業者に知らせることにより、苗トレイ収容部(350)に苗トレイ(50)が満了であることを知らせることができるため、回収忘れによる、苗トレイ(50)の詰りを防止することで、作業性が向上する。
以下、図面を参照しながら本発明の作業車両の一実施の形態にかかる八条植え用の乗用田植機について説明する。
図1は、本実施の形態にかかる乗用田植機の側面図である。
また、図2は、図1に示す本実施の形態の乗用田植機の平面図である。
また、図3は、図1に示す本実施の形態の乗用田植機の後部の拡大側面図である。
図1に示す通り、本実施の形態の乗用田植機1は、走行車体2の後側に昇降リンク装置30を介して植付装置200が昇降可能に装着され、走行車体2の後部上側に施肥装置40の本体部分が設けられている。
乗用田植機1は、走行車体2に左右一対の前輪3と、左右一対の後輪4を備えた四輪駆動形態の作業車両である。
また、エンジン5は、メインフレーム6の上に搭載されており、エンジン5の回転動力が、HST(静油圧式無段階変速機)等を介してトランスミッションケース7内の副変速機構(図示省略)等に伝達される。トランスミッションケース7内で変速された回転動力は、走行系等に用いる走行動力と、植付装置200等に用いる外部取出動力とに分離して出力される構成である。
走行動力は、一部が左右一対の前輪ファイナルケース8に伝達されて前輪3を駆動し、残りが左右後輪ギヤケース9L、9Rに伝達されて後輪4を駆動する。また、左後輪ギヤケース9Lに伝達された回転動力は、その一部が、整地ロータ駆動軸101に伝達されて、後述する整地ロータ100を回動させる(図3参照)。
また、エンジン5の上部はエンジンカバー13で覆われており、そのエンジンカバー13の上に操縦席10が設置されている。操縦席10の前方には、前輪3を操向操作するステアリングハンドル11が設けられており、その前側は、フロントカバー12で覆われている。また、エンジンカバー13及びフロントカバー12の下端の左右両側は水平状のフロアステップ14が設けられており、苗トレイや肥料等の補給作業を行い易く構成されて
いる。
いる。
また、ステアリングハンドル11、及びフロントカバー12の左右両側には、多数枚の苗トレイ50を積載しておく補給用苗載枠15が配置されており、この補給用苗載枠15に予め載置しておいた苗トレイ50を、植付作業中に作業者が取出しながら、後部に連結された植付装置200の搬送路201の始端部(上流側)へ運んで順次補給することができる構成である。
なお、搬送路201は、二条の植付条当たり一枚の苗トレイ50を順次搬送して、後述する苗植付部220毎にポット苗を供給して二条植えする構成である。そのため、八条植え用の乗用田植機1では、多条植付を実現するべく、搬送路201や苗植付部220等は、平面視で左右幅方向に4つずつ設けられている(図2参照)。
即ち、上述した植付装置200は、(1)順次供給される苗トレイ50を、搬送路201の上流側から下流側に向けて搬送する苗トレイ搬送装置210と、(2)搬送路201の途中に設けられ、搬送されてくる苗トレイ50からポット苗を取り出して圃場に植え付ける苗植付部220と、(3)苗植付部220でポット苗が取り出され、搬送路の終端部から送り出されてくる空状態の苗トレイ50を順次回収する回収装置300とを、二条の植付条毎に備えている。
ここで、苗トレイ50の構成について、主として図4(a)、図4(b)を用いて説明する。
図4(a)は、苗トレイ50の一部の底面図であり、図4(b)は、苗トレイ50の一部を短辺側から見た側面図である。
即ち、苗トレイ50は、図4(a)、図4(b)に示す様に、多数の育苗ポット51が縦横方向に配列されて形成された合成樹脂製の可撓性を有した、平面視で長方形状の板状部材であり、搬送路上において側面視で略U字状の湾曲が可能である(図5参照)。図5は、側面視で略U字状に湾曲した搬送路201に沿って搬送されている苗トレイ50の状態を示す概略側面図である。
育苗ポット51は、図4(a)の奥側に円形の開口部51aを有すると共に図4(a)の手前側に底部51bが突き出した、内部にポット苗を育苗するための空間部を有するポット状の部材である。苗植付部220に設けられた、育苗ポット51内のポット苗を押し出すための押し出しピン(図示省略)が底部51b側から開口部51a側に向けて挿入可能となる様に、底部51bには、所定形状のスリット孔51b1が形成されている。
ポット苗が育苗ポット51内で育苗された状態の苗トレイ50を、植付装置200の搬送路201へ供給することにより、植付作業が行われる。
また、図4(a)に示す通り、苗トレイ50の長手方向が搬送方向(図4(a)の矢印A参照)に対応しており、苗トレイ50の短手方向の幅の左右両側縁部には、略正方形状の送り孔部52が、左右両側の長辺53L、53Rに沿って一定間隔で形成されている。
上述した苗トレイ搬送装置210が有する繰出フック211(図5参照)が送り孔部52に係合し、所定のタイミングで上下動する(図5の矢印B参照)ことにより、苗トレイ50の搬送を、各育苗ポット51の横列ごとに間欠的に行わせる構成である。
また、上述した苗植付部220は、苗トレイ50の横1列の各育苗ポット51に対して、各底部51b側から同時に挿入してポット苗を取り出すための押し出しピン(図示省略)と、押し出しピンにより押し出された横1列分のポット苗の内、右半分のポット苗を右方向に搬送すると共に、左半分のポット苗を左方向に搬送する苗送りベルト(図示省略)とを有し、苗送りベルトの左右両側の下方に回動可能に配置された植付爪221が回動することにより、苗送りベルトにより左右両側に搬送されてくる各ポット苗を圃場に順次植え付ける構成である。
また、各苗植付部220の下方には、フロート230が設けられている(図2参照)。これらフロート230が泥面を整地しつつ滑走し、その整地跡に植付爪221により苗が植え付けられる。
また、上述した回収装置300は、苗トレイ搬送装置210の上流側の搬送路201aの下方に配置されており(図1、図3参照)、下流側の搬送路210bの終端部から送り出されてくる空状態の苗トレイ50を順次回収する構成である(図5参照)。回収装置300については、更に後述する。
ここで、図5を用いて、下流側の搬送路201bの構成について説明する。
即ち、下流側の搬送路201bは、図5に示す様に、搬送されてくる苗トレイ50をその開口部51a側の面と接触することにより支持する、苗トレイ50の左右幅の中央位置と左右両側近傍の3か所に配置された搬送支持バー212と、苗トレイ50の底部51b側の面の左右幅の中央位置において長手方向に亘り設けられたガイドバー挿入用スペース54(図4(a)、図4(b)参照)に挿入可能に配置された搬送ガイドバー213を備えている。
搬送支持バー212と搬送ガイドバー213は、側面視で、所定の間隔を保った状態で概ね平行に配置されていると共に、苗トレイ50を回収装置300側に案内するために、回収装置300側に向けて前側斜め上方側に湾曲している。更に、搬送支持バー212の終端部212bは、上流側の搬送路201aに一端側が固定された回収装置支持ステー310(図3、図5参照)に固定されており、搬送ガイドバー213の終端部213bは、上流側の搬送路201aに一端側が固定された搬送ガイドバー支持ステー214(図5参照)に固定されている。
なお、本実施の形態の走行車体2は、本発明の走行車体の一例にあたる。また、本実施の形態の苗トレイ50は、本発明の苗トレイの一例にあたる。また、本実施の形態の植付装置200は、本発明の植付装置の一例にあたり、本実施の形態の苗トレイ搬送装置210は、本発明の苗トレイ搬送装置の一例にあたる。また、本実施の形態の苗植付部220は、本発明の苗植付部の一例にあたり、本実施の形態の回収装置300は、本発明の回収装置の一例にあたる。
次に、下流側の搬送路201bの後端側に配置された回収装置300について、主として図5〜図8を用いて更に説明する。
回収装置300は、図5に示す様に、(1)下流側の搬送路201bの搬送支持バー212の終端部212bから送り出されてくる苗トレイ50の開口部51aと係合する多数の運送ローラ320を円筒状ローラ部材の表面に配置し、繰出フック211の上下動のタイミングと同期して間欠的に回転駆動することで、空状態の苗トレイ50を回収装置300側に搬送する、回収装置支持ステー310の前側に回動可能に配置された搬送ローラ320と、(2)下流側の搬送路201bの搬送支持バー212の終端部212bへやってきた苗トレイを終端部212bから前方へ案内し、当該案内されてきた苗トレイ50を所定のタイミングで落下可能に構成された、長手方向に直行する方向の断面が略T字状の長板形状を成した左右一対の案内部材330L、330R(図6(a)〜図6(c)参照)と、(3)左右一対の案内部材330L、330Rの長板形状の長手方向の両端部の内、前側を回動可能に支持する左右一対の案内部材前側支持ステー341L、341Rと、(4)左右一対の案内部材330L、330Rの長板形状の長手方向の両端部の内、後側を回動可能に支持する左右一対の案内部材後側支持ステー342L、342Rと、(5)左右一対の案内部材330L、330Rから落下してくる苗トレイを受け止めて収容する、断面が円形の線材で形成された苗トレイ収容籠350と、を備えている。
なお、左右一対の案内部材前側支持ステー341L、341Rの上端部は、苗トレイ搬送装置210の上流側の搬送路201aの下面に固定されており、左右一対の案内部材後側支持ステー342L、342Rは、回収装置支持ステー310(図3、図5参照)に固定されている。
また、左右一対の案内部材330L、330Rのそれぞれは、長方形状の平板部材331に、長手方向に直行する方向の断面が略L字状のL字状レール部材332が溶接固定され、平板部材331の一方側の長辺端部に当該長辺の長さより長い、断面が円形状の棒状部材333が溶接固定されている(図6(a)〜図6(c)参照)。当該棒状部材333の両端部の内、前側の端部が案内部材前側支持ステー341L(341R)により回動可能に支持されており、また、後側の端部が案内部材後側支持ステー342L(342R)により回動可能に支持されている。
また、上記L字状レール部材332は、断面が略L字状の部位の内、上記平板部材331に溶接固定された第1レール部332aと、第1レール部332aに対して直角に折り曲げられた第2レール部332bとを備えている(図6(a)〜図6(c)参照)。また、第2レール部332bの後端部には、側面視で、一旦、弧を描いて急峻に立ち下がった後、後方に向かうに従って緩やかカーブで立ち上がる湾曲状作用部材334が苗トレイ50の搬送路側に突き出す様に形成されている(図6(a)〜図6(c)参照)。
左右一対の案内部材330L、330RのそれぞれのL字状レール部材332は、空状態の苗トレイ50を支持出来る第1姿勢と、空状態の苗トレイ50を支持出来ない第2姿勢とを、選択的にとることが出来る構成である。
左右一対の案内部材330L、330RのそれぞれのL字状レール部材332が第1姿勢にあるとき、第1レール部332aが、苗トレイ50の開口部51a側の面の内の左右両側の長辺53L、53Rに沿った長辺端部53aを下方側から支持し、第2レール部332bが、苗トレイ50の開口部51a側の面の内の左右両側の長辺53L、53Rに沿った長辺端縁部53bを左右側方側から支持することで、苗トレイ50を前方へ案内する構成である。
なお、左右一対の案内部材330L、330RのそれぞれのL字状レール部材332は、苗トレイ50からの押圧力を受けていないときは、図6(a)〜図6(c)に示した第2姿勢を保持している。
図6(a)は、左の案内部材330LのL字状レール部材332が第2姿勢をとっている状態を示す概略平面図であり、図6(b)は、左の案内部材330LのL字状レール部材332が第2姿勢をとっている状態を示す概略左側面図であり、図6(c)は、左の案内部材330LのL字状レール部材332が第2姿勢をとっている状態を示す概略背面図である。
また、図7(a)は、左の案内部材330LのL字状レール部材332が第1姿勢をとっている状態を示す概略平面図であり、図7(b)は、左の案内部材330LのL字状レール部材332が第1姿勢をとっている状態を示す概略左側面図である。
なお、本実施の形態の左右一対の案内部材330L、330Rと湾曲状作用部材334とを包括する構成は、本発明の案内部の一例にあたり、本実施の形態の苗トレイ収容籠350は、本発明の苗トレイ収容部の一例にあたる。
また、本実施の形態のL字状レール部材332は、本発明のレール部材の一例にあたり、本実施の形態の湾曲状作用部材334は、本発明の作用部材の一例にあたる。また、本実施の形態のトルク・スプリング335は、本発明の付勢部材の一例にあたる。
また、本実施の形態のL字状レール部材332の第1姿勢は、本発明のレール部材の第1姿勢の一例にあたり、本実施の形態のL字状レール部材332の第2姿勢は、本発明のレール部材の第2姿勢の一例にあたる。
次に、回収装置300の動作について、主として、図5〜図8を用いて説明する。
図8(a)は、苗トレイ50の全体が左右一対の案内部材330L、330R側に搬送され、左右一対の案内部材330L、330RのそれぞれのL字状レール部材332が第1姿勢から第2姿勢に移行する直前の状態を示す概略平面図であり、図8(b)は、図8(a)に示す状態の概略左側面図であり、図8(c)は、図8(a)に示す状態の概略背面図である。
繰出フック211(図5参照)の上下動により苗トレイ50が下流側に搬送され、苗トレイ50の左右両側の先端部55が、搬送支持バー212の終端部212bに接近してくると、当該先端部55は、図6(b)に示す様に、湾曲状作用部材334の後端下面334aに当接する。
そして、苗トレイ50が更に下流側(図6(a)、図6(b)の矢印A方向参照)に押し出されることにより、湾曲状作用部材334は、矢印A方向に押圧されて、棒状部材333を回動軸として、矢印C方向(図6(c)参照)に回動し始めると共に、第1レール部332a及び第2レール部332bも棒状部材333を回動軸として、矢印C方向(図6(c)参照)に回動し始める。
なお、図6(a)〜図6(c)は、苗トレイ50の左右両側の先端部55が湾曲状作用部材334に当接する直前の状態、即ち、第1レール部332a及び第2レール部332bが回動を開始する直前の状態を示しており、このときの湾曲状作用部材334は非退避姿勢をとっていると共に、第1レール部332a及び第2レール部332bは、第2姿勢をとっている。
つまり、この第2姿勢での左右両側の第1レール部332aの平面部分は、概ね垂直状態にあり、苗トレイ50を下方から支持出来る姿勢ではない。
その後、苗トレイ50が更に下流側に押し出されることにより、湾曲状作用部材334の緩やかなカーブを成した根元部分334bが、苗トレイ50の左右両端の育苗ポット51の外側面に常時当接する(図7(a)、図7(b)の矢印A方向参照)。この様に、常時当接することにより、湾曲状作用部材334は、上記と同様に、棒状部材333を回動軸として、矢印C方向(図6(c)参照)に更に回動して退避姿勢(図7(a)、図7(b)参照)をとると共に、第1レール部332a及び第2レール部332bは、第2姿勢から第1姿勢に移行し、且つ、その第1姿勢を維持する。
即ち、この第1姿勢での左右両側の第1レール部332aの平面部分は、第2姿勢の状態から、棒状部材333を回動中心として矢印C方向に概ね90°回動した状態にあり、苗トレイ50を下方から支持出来る姿勢を成し、且つ、その第1姿勢を維持する。
そして、下流側の搬送路201bの搬送支持バー212の終端部212bから送り出されてきた苗トレイ50は、すでに第1姿勢をとっている左右一対のL字状レール部材332に向けて、搬送ローラ320(図5参照)により間欠的に搬送される(図7(a)、図7(b)参照)。
左右一対のL字状レール部材332は、第1姿勢をとっているので、第1レール部332aが、苗トレイ50の長辺端部53a(図4(a)、図4(b)、図7(b)参照)を下方側から支持し、第2レール部332bが、苗トレイ50の長辺端縁部53b(図4(a)、図4(b)、図7(a)参照)を左右側方側から支持することで、苗トレイ50を前方へ案内する。
そして、苗トレイ50の全体が、左右一対の案内部材330L、330R側に搬送されると、苗トレイ50の左右両端の育苗ポット51の外側面と湾曲状作用部材334の緩やかなカーブを成した根元部分334b(図7(a)参照)との当接状態が解除されるので、湾曲状作用部材334は、L字状レール部材332に第1姿勢を維持させることが出来なくなると共に、苗トレイ50の自重と、トルク・スプリング335の上述した回転トルク(付勢力)との作用により、L字状レール部材332は、図6(c)に示した矢印C方向とは逆方向に回動し、第1姿勢から第2姿勢に瞬時に移行する。
これにより、空状態の苗トレイ50は、前端部から後端部に亘りほぼ同時に落下を開始し、苗トレイ収容籠350内に縦方向にきれいに整列する。
即ち、上記構成により、苗トレイ50の前端部が従来に比べて垂れ下がりにくいため、苗トレイ収容籠350に既に収容されている苗トレイ50を前方に押し出しにくいので、苗トレイ収容籠350からの苗トレイ50の落下を抑制できる。
また、苗トレイ収容籠350に既に収容されている苗トレイ50を前方に押し出しにくいので、苗トレイ収容籠350から苗トレイ50を取り出した後、互いに位置ずれした状態で積層された苗トレイ50の位置ずれを整えて、きれいに並べなおす必要が無い。
また、L字状レール部材332が第2姿勢をとる方向に回転トルク(付勢力)を与えるトルク・スプリング335を設けたことにより、L字状レール部材332の第1姿勢から第2姿勢への変化がアシストされるので、例えば、L字状レール部材332の姿勢を変化させる際に回動する回動部や、苗トレイ50に泥等が付着していても、回動動作が安定する。
以上説明したことから明らかな様に、本実施の形態では、苗トレイ50の左右両端の育苗ポット51の外側面が、左右一対の湾曲状作用部材334に当接している間は、それぞれの湾曲状作用部材334は退避姿勢をとり(図7(a)、図7(b)参照)、苗トレイ50の左右両側の先端部55及び左右両端の育苗ポット51の外側面の何れの部位も、左右一対の湾曲状作用部材334に当接していない間は、それぞれの湾曲状作用部材334は、非退避姿勢をとる(図6(a)〜図6(c)参照)。そして、左右一対の湾曲状作用部材334が退避姿勢をとっている間は、左右一対のL字状レール部材332は第1姿勢をとり続け、左右一対の湾曲状作用部材334が非退避姿勢をとると、左右一対のL字状レール部材332は第2姿勢をとる。
なお、本実施の形態の湾曲状作用部材334の退避姿勢は、本発明の作用部材の退避姿勢の一例にあたり、本実施の形態の湾曲状作用部材334の非退避姿勢は、本発明の作用部材の非退避姿勢の一例にあたる。
また、湾曲状作用部材334は、湾曲せず真っ直ぐな形状としても良い。
また、検知手段352により苗トレイ収容部350の苗トレイ50を検知し、満了になれば報知部材354により作業者に知らせることで、回収忘れを防止できる。
また、GPS装置353と、情報処理装置351と検知手段352により、圃場単位で使用した苗トレイ50の枚数を情報処理装置351に記録及び表示することができるので、次年度の播種作業時に、必要分の苗トレイ50を播種すればよいため、作業効率が向上し苗のコストが削減できる。
また、苗トレイ50を収容する苗トレイ収容部350が満了になる枚数を検知手段352が検知すると情報処理装置351のマップ上に目印を付け、年度目印が付いた位置に機体が接近すると作業者が回収する。
これにより、回収位置が予測できるため作業効率の向上が図れる。
また、車速が上昇するにつれて、苗トレイ50を運搬される速度も上昇する。これにより、左右一対のL字状レール部材332から苗トレイ50が飛び出ないように停止部336を設けることで、苗トレイ50が回収装置300から脱落するのを防止できると共に、所定の位置で停止するため、きれいに整列させて苗トレイ収容部350に積み上げることができる。
また、停止部336は長さ調節可能な構成とし、例えば、図9(a)に示すボルトにより調節できる。
また、左右一対の案内部材330L、330Rを、苗トレイ収容部350より機体左右方向内側に位置することで、案内部材330L、330Rに案内される苗トレイ50の左右のガタを最小限に抑え、苗トレイ収容部350によりきれいに整列させて苗トレイ収容部350に積み上げることができる。
また、図9(b)に示す、苗トレイ50を回収装置300に案内する運送ローラ320変形形状とし、ローラの外側より内側の径が小さいことにより、苗トレイ50が湾曲し、前下がりになるのを防止され、左右一対のL字状レール部材332に掛かる負荷を軽減する。
また、案内部材330L、330Rが第2姿勢以上に回動することを防止するために、運送ローラ320の回動軸の一部に接触することで、ある程度しか案内部材330L、330Rが回動しないようにしている。
これにより、案内部材330L、330Rの過剰な回動による苗トレイ50の詰りを防止することができる。
なお、上記本実施の形態の乗用田植機1において、図10(a)、図10(b)に示すような、自動直進用アンテナ取付フレーム400を設けた構成としても良い。自動直進用アンテナ取付フレーム400は、図10(a)、図10(b)に示すように、フロントカバー12の前側の左右両側のフロアステップ14から、操縦席10の上方を超えて施肥装置40のホッパの前側で且つ操縦席10の後側の左右両側のフロア部に至る間に配置されており、ステアリングハンドル11の上方にGPS受信アンテナ410が取付られている。また、自動直進用アンテナ取付フレーム400の背面側には、施肥装置40のホッパの上方の位置に、上下に回動可能な予備載せ台420が、回動軸部421に設けられたトルク・スプリング(図示省略)と共に配置されている。予備載せ台420は、予備肥料を載せたり、空の苗トレイ50の回収台として利用出来、利用しないときは、トルク・スプリングの作用により自動的に上方に回動しじゃまにならない構成である。
これにより、作業効率が向上し、また、予備載せ台420に肥料袋を置いて、施肥装置40のホッパ内に肥料を供給することが出来る。
また、図10(a)、図10(b)に示すように、自動直進用アンテナ取付フレーム400には、操縦席10の斜め前上方角部において左右方向に設けられた回動軸部材430を回動支点として、透明なバイザー440が回動可能に配置されている。当該バイザー440は、操縦席10に着座した作業者の前方側と、頭上側の2か所の位置に回動可能であり、且つ、それぞれの位置において固定可能に構成されている。
これにより、自動直進用アンテナ取付フレーム400に設けられたバイザー440が、前方側と頭上側に容易に切り替えられて、且つ、それぞれの位置で固定が出来るので、防風や防雨の目的に合わせた利用が出来る。
図10(a)は、自動直進用アンテナ取付フレーム400を説明するための乗用田植機1の概略部分平面図であり、図10(b)は、自動直進用アンテナ取付フレーム400を説明するための乗用田植機1の概略部分側面図である。
また、上記本実施の形態の乗用田植機1において、図11(a)、図11(b)に示すような、第2自動直進用アンテナ取付フレーム500を設けた構成としても良い。第2自動直進用アンテナ取付フレーム500は、図11(a)、図11(b)に示すように、機体左右に配置された水タンク41を載せる水タンクフレーム42から操縦席10の上方を左右幅方向に跨ぐように配置されており、操縦席10の上方にGPS受信アンテナ410が取付られている。また、第2自動直進用アンテナ取付フレーム500の左右両側面には、水タンク41の上方の位置に、平面視で矢印D方向と矢印E方向(図11(a)参照)に回動可能な第2予備載せ台520が配置されている。第2予備載せ台520の回動軸部は、第2自動直進用アンテナ取付フレーム500の後側のフレーム501に設けられている。
第2予備載せ台520が水タンク41の上方に設けてあるので、第2予備載せ台520に肥料袋や、供給時の水タンクを載せることが出来、肥料や水の補給が容易に行えるので、作業効率が向上する。
図11(a)は、第2自動直進用アンテナ取付フレーム500を説明するための乗用田植機1の概略部分平面図であり、図11(b)は、第2自動直進用アンテナ取付フレーム500を説明するための乗用田植機1の概略部分正面図である。
また、走行車体の前後の傾斜を検出する傾斜センサ(図示省略)を設け、ステアリングハンドル11を所定角度以上操舵しても、旋回内側の後輪4のクラッチは切れないようにする制御装置(図示省略)を設ける。
これにより、トラック等への積込時は、アユミの位置に合わそうとして必要以上にステアリング操作するため、三輪駆動走行となり、アユミから脱輪しやすくなる恐れがある。ステアリング操作しても常時後輪4の駆動を確保することで安全に積込作業が行える。
また、植付装置200の昇降操作可能な操作部(図示省略)を設け、この操作部は植付装置200の高さを微調整でき、この操作部による操作で、傾斜である圃場出入り口の部に苗を植付けることが可能である。この操作部の操作と連動して整地ロータ100も昇降する構成とする。
これにより、傾斜がある圃場出入り口部で植付をしながら圃場を出る作業の場合、機体が傾斜を登りながら植付けるため、植付装置200と整地ロータ100が連動して昇降することで、畦等に干渉し破損することを防止できる。
本発明にかかる作業車両は、苗トレイを従来に比べてよりきれいに整列させて積み上げることができ、苗トレイの使用枚数を管理することで、次年度の作業性を向上させる作業車両として有用である。
1 乗用田植機
2 走行車体
3 前輪
4 後輪
6 メインフレーム
7 トランスミッションケース
8 前輪ファイナルケース
9L 左後輪ギヤケース
9R 右後輪ギヤケース
10 操縦席
11 ステアリングハンドル
30 昇降リンク装置
40 施肥装置
50 苗トレイ
200 植付装置
210 苗トレイ搬送装置
220 苗植付部
230 フロート
300 回収装置
320 運送ローラ
330L 左の案内部材
330R 右の案内部材
334 湾曲状作用部材
336 制御装置
350 苗トレイ収容籠
351 情報処理装置
352 検知手段
353 GPS装置
354 報知部材
2 走行車体
3 前輪
4 後輪
6 メインフレーム
7 トランスミッションケース
8 前輪ファイナルケース
9L 左後輪ギヤケース
9R 右後輪ギヤケース
10 操縦席
11 ステアリングハンドル
30 昇降リンク装置
40 施肥装置
50 苗トレイ
200 植付装置
210 苗トレイ搬送装置
220 苗植付部
230 フロート
300 回収装置
320 運送ローラ
330L 左の案内部材
330R 右の案内部材
334 湾曲状作用部材
336 制御装置
350 苗トレイ収容籠
351 情報処理装置
352 検知手段
353 GPS装置
354 報知部材
Claims (4)
- 走行車体(2)と、
前記走行車体(2)の後部に連結され、ポット苗が配置された苗トレイ(50)から前記ポット苗を取り出して圃場に植え付ける植付装置(200)と、を備えた作業車両であって、
前記植付装置(200)は、
順次供給される前記苗トレイ(50)を、搬送路の上流側から下流側に向けて搬送する苗トレイ搬送装置(210)と、
前記搬送路の終端部から送り出されてくる前記苗トレイ(50)を順次回収する回収装置(300)と、前記案内されてきた前記苗トレイ(50)を収容する苗トレイ収容部(350)と、を有し、
前記回収装置(300)に、前記苗トレイ(50)が所定の位置で停止する停止部(336)を備えると共に、前記回収装置(300)は前記苗トレイ収容部(350)より機体左右方向で内側に位置することを特徴とする作業車両。 - 前記苗トレイ収容部(350)に前記苗トレイ(50)を所定のタイミングで落下可能に構成された案内部(330L、330R、334)を設け、前記案内部(330L、330R、334)は、前記苗トレイ収容部(350)より機体左右方向で内側に位置することを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
- 前記案内部(330L、330R、334)に前記苗トレイ(50)を案内する運送ローラ(320)を設け、前記案内部(330L、330R、334)が所定のタイミングで回動する構成とし、前記案内部(330L、330R、334)が所定以上回動すると前記運送ローラ(320)の一部または全部に接触することを特徴とする請求項2に記載の作業車両。
- 前記苗トレイ収容部(350)に、前記苗トレイ(50)を検知する検知手段(352)と、作業者に知らせる報知部材(354)を設け、前記検出手段(352)により前記苗トレイ(50)が所定枚数になると前記報知部材により作業者に知らせることを特徴とする請求項1または2に記載の作業車両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017108220A JP2018201368A (ja) | 2017-05-31 | 2017-05-31 | 作業車両 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017108220A JP2018201368A (ja) | 2017-05-31 | 2017-05-31 | 作業車両 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018201368A true JP2018201368A (ja) | 2018-12-27 |
Family
ID=64954177
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017108220A Pending JP2018201368A (ja) | 2017-05-31 | 2017-05-31 | 作業車両 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018201368A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020075661A1 (ja) | 2018-10-10 | 2020-04-16 | 東ソー株式会社 | 窒化ガリウム系焼結体及びその製造方法 |
-
2017
- 2017-05-31 JP JP2017108220A patent/JP2018201368A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020075661A1 (ja) | 2018-10-10 | 2020-04-16 | 東ソー株式会社 | 窒化ガリウム系焼結体及びその製造方法 |
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