JP2018200204A - 絶対位置検出装置、長尺アブソリュートエンコーダ - Google Patents

絶対位置検出装置、長尺アブソリュートエンコーダ Download PDF

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Abstract


【課題】
本発明では、測長範囲が長くとも高分解能で絶対位置を検出可能な位置検出機構を提供すること。
【解決手段】
アブソリュート方式のリニアスケールを複数連ねた全長Z[mm](Z≧Y)の長尺スケールに対して、各リニアスケールの特性を一部異ならせることで長尺スケール上での絶対位置を検出可能にすることを特徴とする位置検出機構。
【選択図】 図2

Description

本発明は、移動体の絶対位置を検出することができる絶対位置エンコーダ、とくに測長範囲が長いエンコーダに関する。
絶対位置を検出することが可能なエンコーダは、装置起動時の初期位置検出が不要なことから様々な場面で使用されている。
相対位置検出が可能なインクリメントエンコーダとは異なり、スケールに刻まれるパターンは複雑となる。そのため、スケール上の異物付着やパターン欠陥が及ぼす位置検出精度の影響度はインクリメントエンコーダに対して敏感であり、またスケール幅はそのまま検出長を長くしようとした場合は異物やパターン欠陥がより敏感に位置検出精度に寄与する。回避手段のひとつとしては検出可能な位置分解能を落とすことで、異物やパターン欠陥による位置検出精度への敏感度を低減させる。
このように、絶対位置検出エンコーダの検出長を長くしようとすると、検出精度と位置分解能との間でトレードオフが発生する。高い検出精度と位置分解能を維持できる短長のスケールを複数つなぐことは、このトレードオフの概念を打破する手段として広く利用されている。
特許文献1では、アブソリュート式のリニアスケールから成る複数の部分スケールを直列に連続配置した全体リニアスケールを構成し、スケールと対向するABSセンサとは別枠のエンコーダ出力を利用することでABSセンサの出力が全体リニアスケールのどの部分スケールの出力であるかを判別し、現在位置が全体リニアスケールのどの位置なのかを認識する技術を開示している。
特開2002−337037号公報
特許文献1では上記構成を採ることで、短長スケールでの高い絶対位置検出分解能を維持しつつも短長スケールよりも長い測長で絶対位置検出が可能な機構を実現している。
しかしながら、複数の絶対位置検出用スケールとそれを検出するセンサ構成で絶対位置を検出する場合、現在位置がどのスケールに属するかを検出するエンコーダが別個で必要としているため、追加でエンコーダを使用することによって発生するコスト・スペース面では不利に働く。
そこで本発明では、高い位置検出分解能を維持しつつも、絶対位置が検出可能なリニアスケールを複数連ねて構成される長尺スケールに対して、単一センサで絶対位置が検出可能な位置検出機構を提供する。
本発明における位置検出機構は、
ストロークY[mm]の被測定対象の絶対位置を検出する位置検出機構であり、
区間調X[mm](X<Y)で絶対位置を検出することが可能な、アブソリュート方式のリニアスケールを複数連ねた全長Z[mm](Z≧Y)の長尺スケールと、
該長尺スケールに対して相対移動可能に構成され、該長尺スケール位置に応じた信号群を出力する単一のセンサと、
該信号群を基に該リニアスケール上での絶対位置を算出する局所絶対位置算出手段と、
該信号群を基に複数ある該リニアスケールに置いて現在位置がどのリニアスケール上に存在するかを判定するスケール判定手段と、
該局所絶対位置算出手段と該スケール判定手段の結果を基に該長尺スケール上での絶対位置を算出する大域絶対位置算出手段と、
を有し、
該リニアスケールは複数の周期パターンが形成されており、
該信号群は該複数の周期パターンに対応した信号群であり、少なくともひとつの周期は2相以上の信号から構成され、
該リニアスケール間で該信号群の少なくともひとつの周期に対して振幅、ないし相間の位相差、振幅中心の少なくともひとつを異ならせることを特徴とする。
本発明によれば、追加部材を必要とせずに、検出長が長く、高い位置検出分解能を維持することが可能な位置検出機構を提供することができる。
本発明の実施例1である位置検出装置の構成を示すブロック図。 本発明の実施例1における複数連ねたリニアスケールと、各スケール位置におけるセンサ出力信号の関係。 本発明の実施例1におけるスケール判定方法。 本発明の実施例1における大域絶対位置検出のフローチャート。
以下に本発明の好ましい実施の形態を添付の図面に基づき詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付記し、重複する説明は省略する。
[実施例1]
図1には、本発明の実施例である位置検出装置のブロック図を示す。本実施例では、長尺スケール100、絶対位置検出センサ101、センサ信号取得手段102、記憶手段103、信号補正処理手段104、スケール判定手段105、局所絶対位置算出手段106、大域絶対位置算出手段107から構成される。長尺スケール100は、単体で絶対位置が検出可能なリニアスケールを3本(100a、100b、100c)直列につなぎ合わせたもので構成され、本実施例の位置検出装置は長尺スケール100に対して絶対位置の検出を可能とする。
長尺スケール100に対向した位置に絶対位置検出センサ101が配置され、不図示の駆動部材の動きに連動して、長尺スケール100上を相対的に移動する。本実施例における絶対位置検出センサ101は光学センサであり、絶対位置検出センサ101が有する発光部から照射された光が長尺スケール100上で反射し、絶対位置検出センサ101が有する受光部(フォトアレイ)にて反射光を受ける構造を採る。長尺スケール100(リニアスケール100a、100b、100c)の位置に応じて反射率を異ならせることで、スケール位置に応じて異なる信号を出力する。絶対位置検出センサ101と長尺スケール100の間隙は位置に依らず一定と仮定する。本実施例では、同一周期のセンサ出漁kが2相得られるセンサを取り扱う。
絶対位置検出センサ101で検出された信号は、センサ信号取得手段102にてA/D変換される。記憶手段103は、各リニアスケールから出力されるセンサ信号の振幅情報や振幅中心電圧、相間の位相差など、局所絶対位置を求めるために利用される補正値情報や、スケール判定に利用する係数や判定閾値などの判定情報を保有する。補正値情報などは予め測定された値であり、本実施例で想定している位置検出装置の実使用時には既知の値である。
信号補正処理手段104は、センサ信号取得手段102で得られたセンサ信号に対して記憶手段103が保有する補正値情報を用いて補正処理を施し、局所絶対位置算出に適した信号出力となるようにする。設計値通りに汲み上がれば補正処理の必要はないが、一般的に様々な誤差要因(スケール製造プロセス、センサの発光効率特性、受光感度特性、A/D変換誤差、ノイズ重畳など)によって理想的な出力は得られ難い。しかしながら、センサ個体毎の特性、装置組付けのばらつきに寄与する部分が大きいため、装置毎に特性を予め測定しておき、補正処理を施すことで誤差要因の影響度を極力押さえ込むことができる。
スケール判定手段105は、センサ信号取得手段102で得られたセンサ信号、及び記憶手段103が保有する判定情報を用いて、現在位置がリニアスケール100a、100b、100cの何れに属するかを判定する。局所絶対位置算出手段106は、現在位置におけるリニアスケール上での絶対位置を算出する。本実施例では複数の正弦波信号の位相差変化に基づいて所定分解能の絶対位置情報を算出する。大域絶対位置算出手段107は、スケール判定手段105で判定したリニアスケール、及び局所絶対位置算出手段106にて算出したリニアスケール上での絶対位置双方を用いて、長尺スケール100上での絶対位置を算出する。
図2には、本実施例における長尺スケール100の構成、及びリニアスケール単位での特性が変化するセンサ信号の関係を示す。長尺スケール100は、区間長X[mm]で絶対位置検出が可能なリニアスケール100a、100b、100cを直列につなぎ合わせることでストロークY[mm](=X[mm]×3)での位置検出を実現している。
本実施例では便宜上、同図の右方側へ向かうに従って絶対位置の値が増加していくものと仮定する。つまり、同図における各リニアスケールのサタンは絶対位置として0が出力され、右端へ向かうに従って単調増加性を示す。リニアスケールに刻まれるパターン構成は100a、100b、100cに依らず同一であり、得られたセンサ信号から絶対位置(局所絶対位置)を算出するまでのソフトウェア演算プロセスは同一(補正値などの係数が一部異なる)である。
まずリニアスケール100aでの局所絶対位置算出の過程を説明する。リニアスケール100aは検出方向に沿って3つのラインが形成されており、それぞれで周期長の異なる正弦波出力が絶対位置検出センサ101を介して得られる。3つのラインを図2の上から順にtrack1、track2、track3と定義すると、それぞれのラインから同図に示すようなセンサ信号Signal1,a,Signal2,a,Signal3,aが得られる。
絶対位置検出センサ101のフォトアレイのライン配列によって、それぞれのセンサ信号は図2の実線正弦波出力(A相と定義)とA相に対して90deg.位相のずれた破線正弦波出力(B相と定義)の2相から成る。従って、本実施例では絶対位置検出センサ101からは計6つのセンサ信号を得ることになる。この6つのセンサ信号を処理して、リニアスケール単体での絶対位置(局所絶対位置)を算出する。
2相信号に対して正接関数を用いると、track1、track2、track3それぞれで図2に示すような三角波出力CalcSignal1,a,CalcSignal2,a,CalcSignal3,aが得られる。得られた3つの三角波出力を重ね合わせることで、周期長の最も短いCalcSignal1,aの分解能での絶対位置(同図に示す局所絶対位置localABS)が求まる。
リニアスケール100b、100cも同様の手順で求められる。但し、各リニアスケールの区間長はX[mm]であるため、局所絶対位置localABSはストロークY[mm]で観測すると図2に示すようにリニアスケールの切替り目で0に折り返してしまい、任意の位置に対して単一の出力値となる絶対位置としての特性が損なわれている。
そこで本実施例では、リニアスケール単位でスケールに対してマスキング処理を施し、スケール全体の反射率にオフセットを与える。
本実施例では、マスキング処理の程度の強さは、リニアスケール100a<リニアスケール100b<リニアスケール100cとする。つまり、リニアスケール100cが最も反射率の低いスケールとなる。絶対位置検出センサ101の発行部は単一であるため、リニアスケールの違いによって発光量が変化することはない。
一方で光を受けるスケールの反射率がリニアスケール単位で異なるため、センサ信号Signal1,n、Signal2,n、Signal3,n(n=a、b、c)はリニアスケールによって出力特性が異なってくる。本実施例のようにリニアスケール全体へのマスキング処理を施した場合、反射率の違いから、リニアスケール毎にセンサ信号の振幅値が異なってくる。track1を例に挙げると、リニアスケール100aから得られるセンサ信号Signal1,aの振幅値をVpp1,a、リニアスケール100bから得られるセンサ信号Signal1,bの振幅値をVpp1,b、リニアスケール100cから得られるセンサ信号Signal1,cの振幅値をVpp1,cとすると、それぞれの振幅値の大小関係は、Vpp1,a>Vpp1,b>Vpp1,cの関係が成り立つ。尚、この関係を成り立たせるために、マスキング処理の程度はリニアスケール製造プロセスで発生するスケールパターンのばらつきに比して大きく設定しておく必要がある。
本実施例では、この振幅値の特性差に基づいて、現在位置におけるリニアスケールの判定を行い、長尺スケール100における絶対位置(大域絶対位置globalABS)を算出する。
次に図3を用いて、本実施例におけるリニアスケールの判定方法を説明する。本実施例におけるスケール判定方法は、前提条件として、センサ信号A/B相の位相差が設計的に90deg.(A相進み)である(多少の誤差は許容する)こと、リニアスケール100a、100b、100cそれぞれにおけるtrack1での振幅値Vpp1,a、Vpp1,b、Vpp1,cが既知であることとする。尚、A相センサ信号とB相センサ信号とは、絶対位置検出センサ101の受光部特性が異なる(フォトアレイの受光感度の差異)ことから、振幅値が異なることが一般的である。ここでは説明の簡略化のために、A相センサ信号とB相センサ信号の振幅値は同一であるという仮定の下で議論する。
今、track1におけるセンサ信号として、(A相センサ信号、B相センサ信号)=(Anow、Bnow)が得られているとする(図3左)。同図では便宜的に正弦波出力の軌跡を描いているが、これはスケール判定時においては未知な情報であり、また不要な情報である。
このセンサ信号群(Anow、Bnow)に対して、振幅値の正規化、逆三角関数によるA/B相それぞれの位相を算出することでスケール判定を実現する。
まず、センサ信号群(Anow、Bnow)に対して正規化処理を施す。それぞれのリニアスケールにおける振幅値Vpp1,a、Vpp1,b、Vpp1,cは既知な情報であるため、これらの値を除数として、センサ信号群(Anow、Bnow)を除算すると、3種類の正規化信号群(Anow/Vpp1,a、Bnow/Vpp1,a)、(Anow/Vpp1,b、Bnow/Vpp1,b)、(Anow/Vpp1,c、Bnow/Vpp1,c)が得られる。但し、振幅範囲を[0、1]に正規化出来ているのは3種類のうちひとつである。これは図3の正規化項を参照すれば明らかであり、ここではVpp1,bで除した正規化信号群(Anow/Vpp1,b、Bnow/Vpp1,b)のみが本来の意図を果たしている。しかしながら、正弦波軌跡が未知だと、どの正規化信号群が正規化出来ているかが不明である。そのため、次の逆三角関数によってこれを推定する。
正規化後A相センサ信号Anow/Vpp1,n(n=a,b,c)をSin波形と仮定すると、Anowにおける位相θは次式にて表現される。
θ=Sin−1(Anow/Vpp1,n) [deg.]
n=a,b,c ・・・式1
正規化後B相センサ信号Bnow/Vpp1,n(n=a,b,c)はA相センサ信号に比して90[deg.]位相が遅れているので、Bnowにおける位相φは次式にて表現される。
φ−90=Sin−1(Bnow/Vpp1,n) [deg.]
n=a,b,c ・・・式2
このとき、
θ≒φ式3
を満たすn(n=a,b,c)に対応するリニアスケール100nが現在位置におけるリニアスケール位置であることがいえる。
但し、逆正弦関数Sin−1で表現できる値域は[−90,+90][deg.]であるため、位相を求めている相信号でないもう一方の相信号を用いて象限判定を実施し、値域を[0,360][deg.]に拡張する必要がある。図3の正規化信号群(Anow/Vpp1,b、Bnow/Vpp1,b)を例にとると、Sin−1(Anow/Vpp1,b)は−20deg.をとる。[0,360][deg.]で表現した場合に、候補として200deg.と340deg.が残る。2つの候補値を1つに絞るために、B相の正規化信号Bnow/Vpp1,bを参照すると、≦0.5(振幅中心よりも大きな値)なので第3象限であることがいえ、θ=200deg.となる。φについても同様の手順で求まる。
式3で「≒」としているのは、センサ信号A/B相の位相差やスケールの反射パターンの製造ばらつきを許容したものであり、設計的に組み上がれば「=」として表現できる。また、本実施例では「絶対位置検出センサ101と長尺スケール100の間隙は位置によらず一定」と仮定したが、この仮定もあくまで理想的であり、実際には製造上でばらつきが発生し、ストローク位置によって振幅値が変化するため、これらを許容する表現としても「≒」を用いることが好ましい。
センサ信号A/B相の位相差は設計的に90deg.で律速されているので、2相信号が正しく正規化されていれば、式2の「−90」で位相差成分を除去できる。つまりは、正規化処理の確からしさを逆三角関数によって求めている。
本実施例のような局所絶対位置の機構は、スケールやセンサの個体特性や配置ばらつき、センサ信号取得手段102のA/D変換特性など、さまざまな要素に起因して理想的なセンサ信号を取得することは難しい。そのため、個体毎に誤差量を測定し、誤差量分を補正し、理想値に近づけることが一般的である。多くはソフトウェアで補正することができ、本実施例で用いた各センサ信号に対する振幅値や、A/B相間の位相差など、出荷段階で予め誤差量を測定し、算出した補正値を記憶手段に記憶、絶対位置(局所絶対位置)を算出する過程で補正値として利用する。これにより、システムとして安定した絶対位置算出機構を提供している。
そのため、本実施例でスケール判定に用いた、各リニアスケールにおける振幅値は精度良い絶対位置を算出する過程で必要となる情報であり、スケール判定のためだけに必要な情報ではない。つまりは、出荷段階に置いても追加で必要となる工程は存在しない特徴を有する。
また、本発明におけるもうひとつの大きな特徴として、起動時から大域絶対位置を算出可能な点が挙げられる。これは絶対位置エンコーダの主要な特長のひとつであるが、絶対位置検出が可能なリニアスケールを複数つなぎ合わせたことで損なわれる同特長を本発明では別途エンコーダを必要とすることなく、実現することが可能となる。追加のエンコーダを要さないことは、コスト・スペース面で大きく有利であるといえる。またリニアスケール100a、100b、100cによらず、局所絶対位置を求めるシーケンスに変化がないことも簡易なシステムとして一役を担っている。
最後に、図4のフローチャートを用いて、本実施例における大域絶対位置を求めるまでのシーケンスを説明する。
ステップS100では、位置検出装置の起動処理を実行する。具体的には、センサ信号取得手段102や記憶手段103など各種プロセッサの起動、絶対位置検出センサ101への電源供給を実行する。また、絶対位置検出センサ101の発光量を個体によって出力調整(ソフトウェアによる設定)している場合は、各種プロセッサ起動後に、記憶手段103から出荷時に記憶した発光量の出力調整値を取得し、同値を出力する。本処理実施後はステップS101へ遷移する。
ステップS101では、絶対位置検出センサ101の発光部/受光部の出力が安定するまでウェイト処理をかける。本実施例ではセンサに光学素子を使用しているため、発光部・受光部共に光学系の出力が安定するまで、次の処理を実施しないように待機処理を施す。ウェイト時間は使用するセンサによって定義される。本処理実施後はステップS102へ遷移する。
ステップS102では、センサ信号を取得する。絶対位置検出センサ101を介して、現在位置における長尺スケール100の販社強度に応じた光量を電圧値に変換、その電圧値をセンサ信号取得手段102によってA/D変換を施し、デジタル信号(センサ信号)として取得する。本実施例では、前述した通り、3ラインそれぞれで2相信号(A/B相)を取得し、計6つのセンサ信号を取得する。本処理実施後はステップS103へ遷移する。
ステップS103では、スケール判定を実施する。前述したように、track1のセンサ信号Signal1,a(=Anow,Bnow)を用いて、正規化、逆正弦関数を施し、現在位置がどのスケール上に属するかを判定する。それぞれのリニアスケールに対応する振幅値Vpp1,a、Vpp1,b、Vpp1,cは出荷時に補正値として取得済みであり、記憶手段103に記憶されているものを読み出して利用する。本ステップにて求められたスケール情報(どのリニアスケールに属するか)は記憶手段103のRAM領域に一時保存される。本処理実施後はステップS104へ遷移する。
ステップS104では、該当するリニアスケール用の補正値を読み出す。
本実施例では、リニアスケール別にマスキング処理を施しているため、各リニアスケールで反射率の特性が異なる。これにより、振幅値以外(位相差や振幅中心など)にも多少の影響を受けることが想定されるため、リニアスケール別に補正値(局所絶対位置を精度良く求めるための理想値との誤差成分)を持っておくことが好ましい。本ステップでは、ステップS103で求まったスケール情報を基に、対応する補正値を記憶手段103から読み出す。本処理実施後はステップS105へ遷移する。
ステップS105では、センサ信号に対して補正処理を実施する。本処理では、ステップS104で読み出した現在位置におけるスケール用の補正値を、ステップS102で取得したセンサ信号に適用し、精度良い局所絶対位置を算出できるよう、センサ信号を補正する。本処理実施後はステップS106へ遷移する。
ステップS106では、局所絶対位置を算出する。ステップS105で補正したセンサ信号を用いて、三角波出力CalcSignal1,n,CalcSignal2,n,CalcSignal3,nを算出する(nはステップS103で求めたスケール情報に准ずる)。三角波出力を重ね合わせることで局所絶対位置localABSが求まる。本処理実施後はステップS107へ遷移する。
ステップS107では、大域絶対位置を算出する。ステップS103で求めたスケール情報と、ステップS106で求めた局所絶対位置localABSに基づいて大域絶対位置globalABSを算出する。局所絶対位置localABSの値域を[0,X][mm]と仮定すると、
globalABS=X×n+localABS
n=0…if スケール情報=リニアスケール100a
n=1…if スケール情報=リニアスケール100b
n=2…if スケール情報=リニアスケール100c
で表現される。
本処理実施後はステップS102へ戻り、センサ寝具尾を再度取得し、新たな絶対位置を算出する。ステップS102〜S107は微小時間で繰り返し処理されることが位置検出装置としては好ましい。
以上で、絶対位置検出が可能なリニアスケールを複数つなぎ合わせた長尺スケールに対して単一センサでありながらも絶対位置を求めることが可能な位置検出装置を提供することができる。
本実施例では、スケール判定を図3で説明したようにtrack1のみで実施したが、track2、track3も併せて利用しても良い。
例えば、θnとφnの偏差が最小となるスケールをトラック単位で推定させ、すべてのトラックでスケール推定が一致した場合のみステップS103からS104へ遷移するようにし、一致しなかった場合は異常な状態であると判断し、ユーザに対して通知を行うか、別手段によってスケール判定を行う(例えば絶対位置検出センサ101を所定量動かして、センサ信号のPeak−Bottomを観測する、など)などしてもよい。
本実施例のように、track1でのみスケール判定する場合はリニアスケール全体をマスキング処理する必要はなく、track1のみに対して施せばよい。スケール製造において難度はあがるが、メリットとして局所絶対位置算出に対して寄与率の低いトラック(換言するとノイズ耐性の強いトラック)に対してのみマスキング処理を施すことで、局所絶対位置の確度をさらに保証することが可能となる。
また、本実施例では、スケール判定のためにリニアスケール別に振幅値を変化させたが、それ以外の要素をリニアスケール別に変化させても良い。例えば振幅中心や同じ周期長のセンサ信号の位相差などが挙げられ、共通してソフトウェアで補正できるものが好ましい。位相差をリニアスケール別に変化させる場合は、センサでなくスケール側に手を加えることになるので、スケール上に同一周期長のパターンを2ライン用意する必要がある。
以上が本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定はされず、要旨の範囲内で数々の変形及び変更が可能である。実施形態の構成についても適宜改良してもよく、また少なくとも一部を他の構成物で代替させてもよい。さらにその配置について特に限定のない構成要件は実施形態で開示した配置に限られず、その機能を達成できる位置に配置することができる。
100 長尺スケール
101 絶対位置検出センサ

Claims (4)

  1. ストロークY[mm]の被測定対象の絶対位置を検出する位置検出機構であり、
    区間長X[mm](X<Y)で絶対位置を検出することが可能な、アブソリュート方式のリニアスケールを複数連ねた全長Z[mm](Z≧Y)の長尺スケールと、
    該長尺スケールに対して相対移動可能に構成され、該長尺スケール位置に応じた信号群を出力する単一のセンサと、
    該信号群を基に該リニアスケール上での絶対位置を算出する局所絶対位置算出手段と、
    該信号群を基に複数ある該リニアスケールに置いて現在位置がどのリニアスケール上に存在するかを判定するスケール判定手段と、
    該局所絶対位置算出手段と該スケール判定手段の結果を基に該長尺スケール上での絶対位置を算出する大域絶対位置算出手段と、
    を有し、
    該リニアスケールは複数の周期パターンが形成されており、
    該信号群は該複数の周期パターンに対応した信号群であり、少なくともひとつの周期は2相以上の信号から構成され、
    該リニアスケール間で該信号群の少なくともひとつの周期に対して振幅、振幅中心、ないし相間の位相差の少なくともひとつを異ならせることを特徴とする位置検出機構。
  2. 前記センサは光学式センサであり、
    前記リニアスケール単位で反射率を異ならせることで、
    前記振幅、振幅中心ないし相間の位相差の少なくともひとつを異ならせることを特徴とする請求項1に記載の位置検出機構。
  3. 前記センサは磁気式センサであり、
    前記リニアスケール単位で着磁強度を異ならせることで、
    前記振幅、振幅中心ないし相間の位相差の少なくともひとつを異ならせることを特徴とする請求項1に記載の位置検出機構。
  4. 予め測定された、前記リニアスケール毎で振幅の異なる周期パターンの信号群に対する振幅値が記憶される記憶手段を有し、
    前記スケール判定手段は、前記信号群に対して、
    該振幅値を用いた演算を実施することで現在位置がどのリニアスケールかを判定する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の位置検出機構。
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