JP2018199885A - 不織布 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、工業的に生産性と安定性に優れた、衛生材料として好適に使用する上で満足のいくレベルの風合いに優れた不織布を提供する。【解決手段】本発明の不織布は、ポリエチレンとポリエステルからなる繊維で構成される不織布であって、前記ポリエチレンに対して以下の条件A〜Cを満たすように飽和脂肪酸系添加剤が添加されてなることを特徴とする、不織布である。A.飽和脂肪酸系添加剤が、炭素数が12〜45の飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩の中から炭素数が異なる2種以上の飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩からなる。B.飽和脂肪酸系添加剤中に含まれる飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩の炭素数が最大のものと最小のものの炭素数の差が4以上である。C.ポリエチレンに対する飽和脂肪酸系添加剤全体の添加量が0.1〜10質量%である。【選択図】なし

Description

本発明は、工業的に安定し生産性に優れ良好な風合いを有し、特に衛生材料不織布として好適に用いられる不織布に関するものである。
一般に、紙おむつや生理用ナプキン等の衛生材料用不織布には、着用時の快適性のため、風合いに優れているという性能が求められている。特に、肌に着衣者の臀部等が直接触れるトップシートや、着衣時に触れる機会の多いバックシートにおいては、良好な風合いが要求される。
衛生材料用不織布は、ポリエステル、ポリエチレン(PE)およびポリプロピレン(PP)等の化石資源から得られる素材から製造される。化石資源である石油は、化学工業の重要な原料であるが将来的には枯渇の懸念があり、さらに、製造工程および焼却廃棄時に大量の二酸化炭素を排出することから、地球規模での温暖化など一連の課題を招いている。このような状況の中、使い捨て製品である紙おむつや生理用ナプキン等の衛生材料用不織布について、日本国内における衛生材料用不織布の使用量は、年間20万トンを超える規模と非常に多く、かつ使用後は100%廃棄処分されることから、再生原材料や環境負荷の低い材料の利用に大きな注目が集まっている。
衛生材料用不織布には、ポリエチレンテレフタレート(PET)とポリエチレン(PE)からなる複合繊維を代表とする短繊維を、カーディングによりシート化した後、熱風処理により自己融着した、いわゆるエアスルー不織布や、ポリプロピレンスパンボンド不織布が好適に使用されている。
エアスルー不織布は、嵩高性と柔軟性に優れているという特徴を有していることから、衛生材料の主にトップシートに採用されている。また、ポリプロピレンスパンボンド不織布は、強度とコストに優れていることから、衛生材料のバックシートやサイドギャザーに幅広く採用されている。
一方、従来の衛生材料用不織布は、石油由来の原料を使用しており、環境負荷の低い材料、例えば、バイオマス由来の原料を用いた不織布は、衛生材料用不織布に要求されるレベルの特性を満足できておらず、適用できていないのが現状である。紙おむつやナプキン等の衛生材料は、今後も需要が確実に拡大することが予測される分野であり、それら大部分を構成する衛生材料不織布については、環境負荷の低い原料の適用が急務となっている。
このような背景から、ポリエチレンに関し、重合触媒残渣等の影響をなくし、紡糸時の糸切れという問題を解消する目的で、ポリエチレン中に炭素数が12〜22個の脂肪族カルボン酸の金属塩を800ppm以下200ppm以上含有させることが提案されている(特許文献1参照)。
また、紡糸時の糸切れやエアサッカー牽引時の摩擦や、開繊不良の対策として、複合繊維(芯鞘構造を有する繊維)において、鞘成分にエチレン−酢酸ビニル共重合体と低密度ポリエチレンの混合樹脂に直鎖状高級脂肪酸または、その金属塩を混合したものを用いることが提案されている(特許文献2参照)。
さらに、ポリエステルについては、原料としてバイオマス資源由来グリコールを用いたポリマーの検討がなされている(特許文献3参照。)。しかしながら、バイオマス資源由来グリコールを用いたポリマーは、化石資源由来ポリマーに比べて耐熱性が低く、例えば、ポリエステルをチップ化した後、再溶融してフィラメント、フィルムおよび樹脂などに成型加工するという、通常実施される工程において300℃近い熱履歴を受けると、バイオマス資源由来グリコールを用いたポリマー(ポリエステル)は熱分解反応が促進されることにより、ポリマーの黄色化、粘度低下および分子量の低下が起こり、結果として樹脂成形機の口金汚れの増加、さらには異物の生成や樹脂成形物の物性低下など、使用上好ましくない現象が発生するという課題がある。
特に、衛生材料用不織布の製造においては、良好な風合いを得るために細繊度化という手段をとることが挙げられるが、従来のバイオマス資源由来を用いたポリマーを適用した場合は、紡糸安定性が非常に低く、細繊度の不織布が得られないのが現状である。さらに、衛生材料用不織布には、使い捨て用品であるが故に、低コストであることが求められるが、口金面汚れの増加による紡糸性悪化の観点から、吐出量を低くしないと生産できない状況であり、生産性を低く適用できないのが現状である。また、衛生材料用途には清潔感としての白さが要求される。そのため、耐熱性が低く、熱分解により黄変化するポリマーの適用は好ましくない。これらの理由から、従来の環境負荷の低い原料を用いた不織布は、衛生材料用不織布に適用できないのである。
従来、環境負荷が低く、かつ工業的に生産性と安定性に優れた、衛生材料として好適に使用される上で満足のいくレベルの風合いに優れた不織布は得られていないのが現状である。
特開平1−221514号公報 特開平10−1687294号公報 特開2009−209145号公報
そこで本発明の目的は、上記の課題に鑑み、工業的に生産性と安定性に優れ、衛生材料用等として好適に使用する上で満足のいくレベルの風合いに優れた不織布を提供することにある。
本発明の不織布は、ポリエチレンとポリエステルからなる繊維で構成される不織布であって、前記ポリエチレンに対して以下の条件A〜Cを満たすように飽和脂肪酸系添加剤が添加されてなることを特徴とする不織布である。
A.飽和脂肪酸系添加剤が、炭素数が12〜45の飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩の中から炭素数が異なる2種以上の飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩からなる。
B.飽和脂肪酸系添加剤中に含まれる飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩の炭素数が最大のものと最小のものの炭素数の差が4以上である。
C.ポリエチレンに対する飽和脂肪酸系添加剤全体の添加量が0.1〜10.0質量%である。
本発明の不織布の好ましい態様によれば、前記ポリエチレンが植物由来ポリエチレンを50質量%以上含んでいる。
また、本発明の不織布の好ましい様態によれば、飽和脂肪酸系添加剤の成分としてステアリン酸カルシウムを含んでいる。
また、本発明の不織布の好ましい様態によれば、前記ポリエステル中に1,2−プロパンジオール由来の成分が1〜500ppm含有されており、熱接着されている。
また、本発明の不織布の好ましい様態によれば、前記の繊維を構成するポリエチレンとポリエステルの質量比率は、90/10〜10/90である。
また、本発明の不織布の好ましい様態によれば、前記の繊維の横断面の構造は、同芯の芯鞘構造、偏芯の芯鞘構造およびサイドバイサイド構造からなる群から選ばれたいずれかの構造である。
本発明によれば、工業的に生産性と安定性に優れた、衛生材料等として使用する上で満足のいくレベルの風合いに優れた不織布が得られる。ポリエチレンは、粘度調整を行えることから、紡糸時の糸切れを抑制することができ、さらに、シート加工性においてもロールとの離型性も良好で、安定した性能を有する不織布が得られる。また、環境負荷の低い原材料を用いた場合にも、これら効果を発揮することができる。
本発明の不織布を構成する繊維の横断面を例示する模式断面図である。 本発明の不織布を構成する他の繊維の横断面を例示する模式断面図である。 本発明の不織布を構成するさらに他の繊維の横断面を例示する模式断面図である。
本発明の不織布は、ポリエチレンとポリエステルからなる繊維で構成される不織布であって、前記ポリエチレンに対して以下の条件A〜Cを満たすように飽和脂肪酸系添加剤が添加されてなることを特徴とする不織布である。
A.飽和脂肪酸系添加剤が、炭素数が12〜45の飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩の中から炭素数が異なる2種以上の飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩からなる。
B.飽和脂肪酸系添加剤中に含まれる飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩の炭素数が最大のものと最小のものの炭素数の差が4以上である。
C.ポリエチレンに対する飽和脂肪酸系添加剤全体の添加量が0.1〜10.0質量%である。
本発明の不織布は、植物由来ポリエチレンを50質量%以上含んでなることが好ましい。
本発明の不織布は、飽和脂肪酸系添加剤の成分としてステアリン酸カルシウムが含まれていることが好ましい。
本発明の不織布に用いるポリエチレンは、その主成分が、エチレン系ポリマーからなる。エチレン系ポリマーとしては、(1)ナフサの高温熱分解によって得られるエチレンから合成される石油系ポリエチレン、もしくは、(2)サトウキビ等から得られる植物性エタノールを比較的低温で脱水して得られるエチレンを重合して得られる植物系ポリエチレンが挙げられる。
石油系ポリエチレンにおいては、(1)中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、および(2)エチレン主鎖に、エチレンとは異なる分岐成分、例えば、ブテン或いは、ヘキセン、4−メチルペンテン、ヘプテン、オクテン等を共重合させたものが、糸強度の観点から好ましい。
植物系ポリエチレンにおいては、(1)ポリ(エチレン−RAN−ブチレン) モノ−OL、あるいは、(2)エチレン・1ヘキセンコポリマ−あるいは、(3)ブテン−エチレン−ヘキセン−ポリマー、あるいは、(4)ポリエチレンのいずれかが、紡糸強度の観点から好ましい。ポリエチレンとは繰り返し単位としてエチレン系単位を有するポリマーを意味する。ポリエチレンを用い、炭素数の異なる飽和脂肪酸系添加剤を含有させることで柔軟性に優れた不織布を得ることができる。
ポリエチレンにおいて、前記エチレン系ポリマー主成分の含有量が70質量%以上であることが好ましく、より好ましくは80質量%以上である。
前記エチレン系ポリマー主成分に対して、第2成分のポリマーを用いる場合は、前記石油系ポリエチレン、植物系ポリエチレンとの組み合わせで用いることが好ましい。主成分であるエチレン系ポリマーに対して、少量の他成分ポリマーがブレンドされていても良い。他成分ポリマーとしては融点がポリエチレンに近いポリプロピレン、ポリ4メチル1ペンテンなどのポリオレフィン系ポリマーの他、低融点ポリエステル、低融点ポリアミドが挙げられる。ただしポリエチレンの特性を十分発現させるため、ブレンド物の比率は5質量%以下が好ましく、2質量%以下がより好ましい。
またエチレン系ポリマーには着色のための顔料、酸化防止剤、耐熱安定剤等が添加されていても良い。
本発明で用いる植物系ポリエチレンの密度は、好ましくは0.915〜0.965g/cmである。さらに、石油系ポリエチレンの密度は、好ましくは、0.930〜0.965g/cmとすることで適度な結晶性を発現し、高強度化が達成できる。
これは、植物系ポリエチレンは、原材料の不純物に、炭素数4以下の枝分かれするモノマー成分が多く含まれていることから、密度が低くなる。しかし、紡糸時の強度は、石油系ポリエチレンとほぼ同等である。これは、主鎖の長さ及びその分布の影響であると思われる。
石油系ポリエチレンの場合、重合にて炭素数4以下の枝分かれを多くすることも可能であるが、炭素数6〜10の枝分かれを持たせたものが、組成分布の制御の観点から好ましい。石油系ポリエチレンのコモノマーの共重合比率は、0.1〜3.0mol%であることが好ましい。共重合比率は、さらなる高強度化の観点から1.0mol%以下とすることがより好ましい。
次に、飽和脂肪酸系添加剤として、炭素数が12〜45の飽和脂肪酸および飽和脂肪酸金属塩の中から炭素数が異なる2種以上の飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩が用いられる理由を説明する。
ここで飽和脂肪酸系添加剤が、「炭素数が12〜45の飽和脂肪酸および飽和脂肪酸金属塩の中から炭素数が異なる2種以上の飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩からなる場合」とは、(1)炭素数12〜45の飽和脂肪酸から選ばれる2種以上の脂肪酸からなる場合、あるいは、(2)炭素数12〜45の飽和脂肪酸の金属塩から選ばれる2種以上の飽和脂肪酸の金属塩からなる場合、あるいは、(3)炭素数12〜45の飽和脂肪酸と炭素数12〜45の飽和脂肪酸の金属塩から選ばれる炭素数が異なる脂肪酸と脂肪酸の金属塩との混合物からなる場合、を意味する。
シート加工時にポリエチレンの製糸性が悪いために、糸切れが発生し、これを起点に、シート欠点が発生すると考えられてきた。しかし、詳細に検討してゆくと、この糸切れを起点にシート欠点が発生することの確認もできたが、糸切れしていない部分においても、ローラー通しの後、毛羽立ちがあったり、シート自体がロールに巻きつくという現象が起きていることがわかった。この現象は、ローラーの線圧が高いほど、ローラー表面温度が高いほど、また、スピードが速いほど発生しやすい。これは、ロールに対しての糸の離型性が悪いために、糸切れしていない部分においても、発生する。
ローラーとの離型性を出すためには、糸表面にオイル塗布する方法もあるが、単繊維繊度が、小さくなるにつれて、オイルのべたべた感が増すので、塗布量を減らすなどの調整が必要である。しかし、この方法では、紡糸時、一度に多数本の糸に、微量のオイル塗布を均一行うのは、困難である。また、糸表面にオイルを塗布すると糸同士の結合性(接着性)が劣る。
そこで、2種以上の脂肪酸もしくは脂肪酸金属塩をポリエチレンと溶融混練し、そのうちの1種の脂肪酸もしくは脂肪酸金属塩(A)により、表面性状を変え、ロールに対する離型性を改良、他の1種の脂肪酸もしくは脂肪酸金属塩(B)によってエチレン系ポリマーを紡糸可能な程度に粘度の微調整を行い、紡糸安定化させるとともに、脂肪酸もしくは、脂肪酸金属塩(A)の分散状態を制御し、安定したシート加工性能を得るに至った。
これは、後にも記述するが、脂肪酸もしくは脂肪酸金属塩(B)により、エチレン系ポリマーの紡糸・延伸結晶化時の結晶化速度を調整することができるようになったことによる。
飽和脂肪酸系添加剤は、ポリエチレンに対して、0.1質量%以上10質量%以下含有することで、柔軟性に優れ、高強度であり、シート加工性においても優れた不織布を得ることができる。
該飽和脂肪酸系添加剤を0.1質量%以上添加することで、シート加工時のローラーからの離型性は良好となり、シート破れ等シート欠陥がなくなる。また添加量を10質量%以下とすることで、糸表面に存在する飽和脂肪酸系添加剤量が多くなりすぎず、べたつき感が強くなりすぎない。さらには0.5質量%以上、5.0質量%以下がより好ましい。
飽和脂肪酸系添加剤は、炭素数12以上とすることで、ローラーからの離型性が良好となる。炭素数45以下とすることで、シート加工時のローラーからの離型性を維持しつつ、べたつき感やゴワゴワ感のない不織布を得ることができる。
エチレン系ポリマー中で、炭素数の小さいものは糸表面に出やすく、炭素数の大きいものは均一分散していると考えられる。
本発明の効果をより発揮できる脂肪酸もしくは、脂肪酸金属塩の組み合わせとしては、炭素数12〜16の分子鎖の比較的短い脂肪酸もしくは、脂肪酸金属塩(A)と炭素数18〜45の分子鎖の比較的長い脂肪酸もしくは、脂肪酸金属塩(B)の2種を併用することが好ましい。これは、短い分子鎖の脂肪酸もしくは、脂肪酸金属塩は、紡糸時に糸表面に出やすく、エチレン系ポリマー中での均一分散するのが難しい。長い分子鎖の脂肪酸もしくは脂肪酸金属塩は、エチレン系ポリマーに対してやや、可塑効果があり、そのことによって、短い分子鎖の脂脂肪酸もしくは脂肪酸金属塩(A)の分散性を改良することができる。さらに、着色剤や、肌荒れ防止剤等の添加剤の分散性向上効果がある。よりこの効果を出すためには、脂肪酸もしくは、脂肪酸金属塩(A)と脂肪酸もしくは、脂肪酸金属塩(B)の炭素数の差が4以上異なるものを含む組み合わせが好ましい。炭素数の差が4以上異なるものを含んでいれば、炭素数の差が3以下のものを含んでいてもよい。
糸表面に存在する短分子鎖の脂肪酸もしくは脂肪酸金属塩は、紡糸時の摩擦を低減し、加工性を改良するだけでなく、透湿性/保湿性のバランスを改良するとともに、水分を拡散する効果を有し、水分が拡がり、衛生材料に用いたときに、吸水性ポリマー粒子の偏在の影響を受けずに、吸水性ポリマーに吸収させることができることもわかった。従って、吸水限界になるまで、常にすべすべした心地よい肌触り感を与えることができる。長分子鎖の脂肪酸もしくは脂肪酸金属塩は、ポリエチレンの粘度調整が可能であり、ポリエチレンの柔軟性を向上する効果がある。
これらの効果をより発揮させる目的から、該脂肪酸もしくは、脂肪酸金属塩の炭素数が、炭素数は14〜45であることがより望ましく、炭素数は14〜25がさらに望ましい。特に炭素数18のステアリン酸カルシウムを添加することがより好ましい。ステアリン酸カルシウムは滑材としての効果が特に優れることに加え、安価であり、入手しやすくかつ人体に無害であることから、衛生材料用不織布用途への観点から非常に好ましい。
さらに、最も炭素数の少ない脂肪酸もしくは脂肪酸金属塩とそれとは異なる脂肪酸もしくは脂肪酸金属塩の含有質量比は、前記効果を得るために(1〜55):(99〜45)であることが望ましい。主成分のポリエチレンとのマッチングにより、この比率の範囲内であれば、前述した効果を得ることができる。炭素数の少ない脂肪酸もしくは脂肪酸金属塩を55重質量%以下とすることで、糸表面に存在する量が多くなり、べたつき感を抑制することができる。また、1質量%以上とすることで、摩擦低減効果が得られ、加工性が良好となる。炭素数の多い脂肪酸もしくは脂肪酸金属塩の含有質量比を、99質量%以下とすることで、摩擦低減効果が得られ、加工性が良好となる。また、炭素数の多い脂肪酸もしくは脂肪酸金属塩の含有質量比を、45質量%以上とすることで、添加剤等の分散性向上効果を十分に得ることができる。
脂肪酸金属塩に用いられる金属としては、Li、Na、Kから選ばれるアルカリ金属、Be、Mg、Ca、Baから選ばれるアルカリ土金属元素、Al、Zn元素が好ましい。
炭素数の小さい飽和脂肪酸系添加剤と炭素数の大きい飽和脂肪酸系添加剤の組み合わせでは、炭素数の大きい脂肪酸は、2価以上の金属塩(Mg、Ca、Ba、Al、Zn)が好ましい。理由は定かではないが、2価以上の金属塩の方が、それ自身の分散性も良好となり、不織布シートにしたときの肌接触時のゴアゴア感もなく、良質な不織布を得ることができる。
さらに本発明の不織布は、前記のポリエチレンとポリエステルからなる繊維で構成されている不織布である。前記のポリエステル中に1,2−プロパンジオール由来の成分が1〜500ppm含有され、前記の不織布が熱接着されていることが好ましい。
ポリエステル中の1,2−プロパンジオール由来の成分の含有量は、さらに好ましくは20〜400ppmである。
得られるポリエステル中の1,2−プロパンジオール由来の成分の含有量は、上記の範囲より多くなると、逆に耐熱性は悪化する傾向があり、含有量が少なくなると耐熱性改善効果が不十分となる場合がある。
ここでいう、1,2−プロパンジオール由来の成分の含有量とは、ポリエステルを分解して分析した際に検出される1,2−プロパンジオールの総量であって、ポリマー鎖中に共重合されている1,2−プロパンジオール由来構造からなる1,2−プロパンジオール、およびポリマー間に混在している1,2−プロパンジオールの総量を表す。すなわち、この1,2−プロパンジオールは、ポリエステル主鎖中に一部共重合されていてもよく、共重合されずに単体としてポリエステル中に含有されている態様のものも含まれる。
本発明で用いられるポリエステルに用いられるジカルボン酸および/またはそのエステル形成性誘導体としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸(例えば、2,6−ナフタレンジカルボン酸)、ジフェニルジカルボン酸(例えば、ジフェニル−4,4’−ジカルボン酸)、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸およびドデカン二酸などの脂肪族カルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、および5−スルホイソフタル酸塩(5−スルホイソフタル酸リチウム塩、5−スルホイソフタル酸カリウム塩、および5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩など)などの芳香族ジカルボン酸およびそのエステル形成性誘導体などが挙げられる。
エステル形成性誘導体とは、これらジカルボン酸の低級アルキルエステル、酸無水物およびアシル塩化物などを意味し、例えば、メチルエステル、エチルエステルおよびヒドロキシエチルエステルなどが好ましく用いられる。
本発明で用いられるジカルボン酸および/またはそのエステル形成性誘導体としてより好ましい態様は、テレフタル酸および/またはそのジメチルエステルである。
また、テレフタル酸および/またはそのジメチルエステルとしては、バイオマス資源由来のテレフタル酸やそのジメチルエステルを用いることができる。バイオマス資源由来のテレフタル酸を得る方法としては、例えば、ユーカリ属の植物から得られるシネオールからp−シメンを合成し(日本化学会誌、(2)、P217−219;1986参照)、その後、p−メチル安息香酸を経て(Organic Syntheses,27;1947参照)、テレフタル酸を得る方法が挙げられる。さらに別の方法として、フランジカルボン酸とエチレンからディールスアルダー反応によってテレフタル酸を得る方法が挙げられる(WO2009−064515号公報参照)。このようにして得られたバイオマス資源由来のテレフタル酸は、さらにエステル形成性誘導体に変換されて使用することができる。
本発明で用いられるポリエステルに用いられるジオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、分子量が500〜20000のポリオキシアルキレングリコール(ポリエチレングリコールなど)、およびビスフェノールA−エチレンオキサイド付加物等のジオール成分などが挙げられ、中でもエチレングリコールが好ましく用いられる。さらに、エチレングリコールとしては、バイオマス資源由来のエチレングリコールには、1,2−プロパンジオールが含まれていることが多いため、精製により含有量を調整したバイオマス資源由来のエチレングリコールを用いることがより好ましい態様である。
バイオマス資源由来のエチレングリコールを得る方法としては、例えば、とうもろこし、さとうきび、小麦または農作物の茎などのバイオマス資源から得る方法が挙げられる。これらバイオマス資源は、まずでんぷんに転化され、でんぷんは水と酵素でグルコースに転化され、続いて水素添加反応にてソルビトールに転化され、ソルビトールは引続き一定の温度と圧力で触媒存在下、水素添加反応にて各種のグリコールの混合物となり、これを精製してエチレングルコールを得る方法がある。
本発明の不織布の製造に用いられるポリエステルとしては、ジカルボン酸および/またはそのエステル形成性誘導体成分(以下、ジカルボン酸成分と略す場合がある。)として、テレフタル酸および/またはそのジメチルエステルを用い、ジオール成分としてエチレングリコールを用いて得られるポリエチレンテレフタレートが好ましく、主としてエチレンテレフタレート単位を含むポリエステル共重合体であると、耐熱性の改善度合がより顕著となり、紡糸安定性向上につながる。
本発明の不織布の製造に用いられるポリエステルの共重合成分としては、下記の成分から誘導される構造単位を含有させることができる。具体的に、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸およびドデカン二酸などの脂肪族カルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸およびイソフタル酸、5−スルホイソフタル酸塩(5−スルホイソフタル酸リチウム塩、5−スルホイソフタル酸カリウム塩、および5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩など)などの芳香族ジカルボン酸から誘導される構造単位を含むことができる。
なかでも、5−スルホイソフタル酸リチウム塩、5−スルホイソフタル酸カリウム塩、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩のような5−スルホイソフタル酸塩およびそのエステル形成性誘導体や、分子量が500〜20000のポリオキシアルキレングリコールがより好ましく用いられる。ポリオキシアルキレングリコールとしてはポリエチレングリコールが好ましく、分子量が500〜10000のポリエチレングリコールが特に好ましく用いられる。
5−スルホイソフタル酸塩は、ポリエステルを構成する全ジカルボン酸成分を基準として0.1〜10モル%共重合されていることが好ましく、分子量が500〜30000のポリオキシアルキレングリコールは、得られるポリエステルの質量を基準として0.1〜10.0質量%共重合されていることが好ましい態様である。これらの共重合成分は単独でもよいが、2種類以上を組み合わせて共重合されている時ときには、耐熱性の改善度がより顕著となる。
本発明の衛生材料用不織布を構成する繊維は、ポリエチレンとポリエステルからなり、その質量比率は、90/10〜10/90であることが好ましい。ポリエチレンの質量比率を10質量%以上とすることにより、十分な熱接着性が得られる。ポリエステルの質量比率を10質量%以上とすることにより、不織布として使用する上で十分なかさ高性とすることができる。
図1〜図3は、本発明の不織布を構成する繊維の横断面を例示する模式断面図である。
図1は、同芯の芯鞘型複合繊維の断面を示す模式断面図である。図1において、芯部(a)と鞘部(b)の中心は同一である。具体的に、同芯の芯鞘型複合繊維は芯部(a)と鞘部(b)からなり、芯部(a)は繊維の断面内において芯部(a)とは異なる重合体に取り囲まれるように配列され、かつ繊維の長さ方向に延びる部分をいう。また、鞘部(b)は、繊維の断面内において芯部(a)を取り囲むように配列され、かつ繊維の長さ方向に延びる部分をいう。
図2は、偏芯の芯鞘型複合繊維の断面を示す模式断面図である。図2において、芯部(a)と鞘部(b)の中心は異なる。具体的に、偏芯の芯鞘型複合繊維は芯部(a)と鞘部(b)からなり、芯部(a)は繊維の断面内において芯部(a)とは異なる重合体に少なくとも一部が取り囲まれるように配列され、かつ繊維の長さ方向に延びる部分をいう。また、鞘部(b)は、繊維の断面内において芯部(a)の少なくとも一部を取り囲むように配列され、かつ繊維の長さ方向に延びる部分をいう。偏芯の芯鞘型複合繊維には、芯部(a)の側面が露出した露出型と、芯部(a)の側面が露出していない非露出型が存在する。本発明においては、紡糸の安定性から非露出型の偏芯芯鞘型複合繊維が好ましく用いられる。
図3は、サイドバイサイド型複合繊維の断面を示す模式断面図である。サイドバイサイド型複合繊維は、第1成分(c)と第2成分(d)が貼り合わされた構造である。2成分の接合面は直線もしくは曲線のいずれでもよく、2成分の粘度特性や吐出量比率によって異なる。繊維の横断面は円形であってもよく、楕円形等の異型断面とすることもできる。
本発明の不織布で用いられる繊維の平均単繊維繊度は、0.5dtex以上3.5dtex以下であることが好ましく、より好ましくは0.7dtex以上3.2dtex以下であり、さらに好ましくは0.9dtex以上2.8dtex以下である。平均単繊維繊度は、紡糸安定性の観点から、0.5dtex以上であることが好ましく、繊度が細い程、不織布として繊維の接着点が多くなるため強度が高く、柔軟性が良好となる。本発明の不織布は、特に衛生材料に好適に使用されるため、衛生材料用不織布の強力の観点から、平均単繊維繊度は、3.5dtex以下であることが好ましい態様である。
上記の平均単繊維繊度は、繊維の側面の顕微鏡観察から繊維の直径を求めることができる。また、繊維断面が異形断面の場合は、繊維断面写真における繊維断面積A(m)とポリマー密度ρ(g/m)より、次式を用いて算出することができる。
・単繊維繊度(dtex)=A(m)×ρ(g/m)×10000(m)
本発明の不織布は、目付が3〜200g/mであることが好ましい態様である。前記の目付は、より好ましくは5〜150g/mであり、さらに好ましくは10〜100g/mである。目付を上記の範囲とすることにより、十分な柔軟性を得ることができる。
また、本発明の不織布の見掛密度は、0.130g/cm以下であることが好ましい態様である。前記の見掛密度は、目付を厚さで除することにより算出することができる。見掛密度は、より好ましくは0.125g/cm以下であり、さらに好ましくは0.100g/cm以下である。見掛密度を上記の範囲とすることにより、十分な嵩高性を得ることができる。
次に、本発明の不織布を製造する方法の一例を説明する。
本発明の衛生材料用不織布としては、スパンボンド法やメルトブロー法により得られる長繊維不織布や、短繊維をカードを用いて繊維ウェブを形成させた後に、熱風処理を施して得られる短繊維不織布などを採用することができる。中でも、スパンボンド不織布は厚み均一性などが良好なものが得られ、かつ工業的に生産性が高いため好ましく用いられる。
スパンボンド法は、原料樹脂を溶融し紡糸口金から紡糸した後、冷却固化した糸条に対し、エジェクターで牽引し延伸して、移動するネット上に捕集して不織ウェブ化した後、熱接着する工程を要する製造方法である。
紡糸口金やエジェクターの形状としては、丸形や矩形等種々のものを採用することができる。なかでも、圧縮エアの使用量が比較的少なく、糸条同士の融着や擦過が起こりにくいという観点から、矩形口金と矩形エジェクターの組み合わせが好ましく用いられる。
本発明で用いられる繊維の断面形状を得る複合口金としては、同芯の芯鞘口金、偏芯の芯鞘口金、およびサイドバイサイド型口金等の複合口金を用いることができる。
溶融し紡糸する際の紡糸温度は、260〜350℃であることが好ましく、より好ましくは280〜310℃である。紡糸温度を上記の範囲内とすることにより、安定した溶融状態とし優れた紡糸安定性を得ることができる。
ポリエチレンとポリエステル(原料)は、それぞれ別々の押出機によって、溶融し計量され、紡糸口金へと供給される口金吐出孔から紡出される。
紡出された長繊維の糸条を冷却する方法としては、例えば、冷風を強制的に糸条に吹き付ける方法、糸条周りの雰囲気温度にて自然冷却する方法、紡糸口金とエジェクター間の距離を調整する方法、およびこれらの組み合わせを採用することができる。
次に、冷却固化された糸条は、エジェクターから噴射する圧縮エアによって牽引し延伸される。
その後、長繊維を移動するネット上に捕集して不織ウェブ化し、得られた不織ウェブを熱接着により一体化することにより、不織布を得ることができる。
熱接着の方法としては、例えば、上下一対のロール表面に、それぞれ彫刻(凹凸部)が施された熱エンボスロール、片方のロール表面がフラット(平滑)なロールと他方のロール表面に彫刻(凹凸部)が施されたロールとの組み合わせからなる熱エンボスロール、および上下一対のフラット(平滑)ロールの組み合わせからなる熱カレンダーロールなど各種ロールによる熱圧着や、熱風処理による熱接着や超音波による融着を用いることができ、またそれぞれの組み合わせを適用することができる。
中でも、強度と耐摩耗性の観点から、エンボスロールを用いた熱接着として、嵩高性の観点から熱風処理を用いた熱接着を好ましく採用することができる。
エンボスロールによる熱接着では、上下いずれかに彫刻(凹凸部)が施されたロールを用いることにより、全体に圧力が掛かりにくくなり、風合いが損なわれないため好ましい態様である。
熱融着時のエンボス接着面積率は、5〜30%であることが好ましい。接着面積を5%以上、より好ましくは10%以上とすることにより、不織布として実用に供しうる強度を得ることができる。一方、エンボス接着面積率を30%以下、より好ましくは20%以下とすることにより、柔軟な風合いを維持することができる。
ここでいうエンボス接着面積率とは、一対の凹凸を有するロールにより熱接着する場合は、上側ロールの凸部と下側ロールの凸部とが重なって不織ウェブに当接する部分の不織布全体に占める割合のことをいう。また、凹凸を有するロールとフラットロールにより熱接着する場合は、凹凸を有するロールの凸部が不織ウェブに当接する部分の不織布全体に占める割合のことをいう。
熱エンボスロールに施される彫刻の形状としては、円形、楕円形、正方形、長方形、平行四辺形、ひし形、正六角形および正八角形などの形状を用いることができる。
熱エンボスロールの表面温度は、使用している樹脂のうち、最も低融点の樹脂(以下、低融点樹脂と称する場合がある。)の融点に対し−50〜−1℃とすることが好ましい。熱エンボスロールの表面温度を、低融点樹脂の融点に対し−50℃以上、より好ましくは−30℃以上、さらに好ましくは−10℃以上とすることにより、十分に熱接着させ強度をもたせ毛羽の発生を抑えやすくすることができる。
また、熱エンボスロールの表面温度を、低融点樹脂の融点に対し−1℃以下とすることにより、繊維の融解により樹脂同士の剥離が発生するのを防ぎやすくすることができる。
また、熱接着時の熱エンボスロールの線圧は、5〜50kgf/cmであることが好ましい。前記の線圧を5kgf/cm以上、より好ましくは10kgf/cm以上、さらに好ましくは15kgf/cm以上とすることにより、十分に熱接着させることができる。一方、前記の線圧を50kgf/cm以下、より好ましくは40kgf/cm以下、さらに好ましくは30kgf/cm以下とすることにより、ロールの応力がかかりすぎないことにより不織布の風合いを維持することができる。
熱風処理による熱接着の場合、熱風温度は、低融点樹脂の融点+1℃〜+30℃の範囲とすることが好ましく、より好ましくは+1℃〜+15℃の範囲であり、さらに好ましくは+1℃〜+10℃の範囲である。低融点樹脂の融点+1℃以上とすることにより、十分な熱接着性を得ることができる。また、熱風温度を、好ましくは低融点樹脂の融点+30℃以下、より好ましくは+15℃以下、さらに好ましくは10℃以下とすることにより、熱による不織布の硬化を抑えることができ、柔軟な風合いを維持することができる。
熱風風量については、2.5〜5.0m/秒であることが好ましい。熱風風量を2.5m/秒以上とすることにより、衛生材料用不織布に熱風を通気させることができ、十分な接着性を得ることができる。一方、熱風風量を5.0m/秒以下とすることにより、熱処理時のウェブ乱れを抑制することができる。
本発明の不織布は、風合いに非常に優れていることから、特に使い捨て紙おむつやナプキンなどのトップシートやバックシート等に好適に利用することができる。
次に、実施例に基づき、本発明の不織布とその製造方法について、具体的に説明する。
(1)原料ポリマーの融点:
原料ポリマー(ポリエチレンとポリエステル)の融点は、パーキンエルマ社製示差走査型熱量計DSC−2型を用い、昇温速度20℃/分の条件で測定し、得られた融解吸熱曲線において極値を与える温度を融点とした。また、示差走査型熱量計において、融解吸熱曲線が極値を示さない樹脂については、ホットプレート上で加熱し、顕微鏡観察により樹脂が完全に溶融した温度を融点とした。
(2)ポリエチレンのMFR:
ポリエチレンのMFRは、JIS K 7210(1999年)に準拠して測定し、190℃の温度で、荷重2.16kgの条件で測定した。
(3)ポリエステルの固有粘度(IV):
ポリエステルの固有粘度(IV)は、次の方法で測定した。オルソクロロフェノール100mlに対し試料8gを溶解し、温度25℃においてオストワルド粘度計を用いて相対粘度ηrを、下記式により求めた。
・ηr=η/η0=(t×d)/(t0×d0)
(ここで、ηはポリマー溶液の粘度、η0はオルソクロロフェノールの粘度、tは溶液の落下時間(秒)、dは溶液の密度(g/cm)、t0はオルソクロロフェノールの落下時間(秒)、d0はオルソクロロフェノールの密度(g/cm)を、それぞれ表す。)
次いで、上記の相対粘度ηrから、下記式により固有粘度(IV)を算出した。
・IV=0.0242ηr+0.2634。
(4)ポリエステル中の1,2プロパンジオール含有量:
不織布から、試料を1g以上採取する。採取した試料を、有機溶剤に浸漬してポリエチレン成分を溶解除去する。使用する有機溶剤としては、ポリエチレン成分が溶解するものであればよく、1,2,4−トリクロロベンゼンを使用する。有機溶剤によりポリエチレンを溶解除去し、ポリエステル成分を得る。
続いて、1,2−ブタンジオールの1000μg/ml水溶液を調製し、内部標準液Aとした。試料0.1gをバイアルに秤量し、内部標準液Aを0.006ml、アンモニア水1mlを加え密栓し、150℃の温度で3時間加熱した後、室温25℃まで放冷した。続いて、メタノール2mlとテレフタル酸2.0gを加えた後、15分間振とうし、3500Gで3分間遠心分離した。上澄み液を取り出し、ガスクロマトグラフ(Agilent Technologies社製 GC6890)によって、次の設定条件で測定し、後述する検量線を用いて含有量を求めた。
・スプリット比:1/20、
・キャリアガス流速:2mL/min、
・注入口温度:220℃、
・注入量:1μL、
・MS:JEOL製 SX−102A、
・モニターイオン:m/z 61.0290。
1,2−プロパンジオールの検量線は、次の手順で作成した。1,2−プロパンジオールの1000μg/ml水溶液を調製し標準母液Bとした後、前記の標準母液Bの量を変化させて混合溶媒(メタノール:水=2:1(質量比率))で希釈して、標準溶液Cを5種類調製した。各溶液には、内標準として1,2ブタンジオールを2.00μg/ml含むように、内部標準液Aを添加した。調製した標準液Cを、それぞれガスクロマトグラフィによって、前記の条件で測定した後、得られた1,2−プロパンジオールと内部標準物質のピーク面積比と、標準液C中の1,2−プロパンジオールの濃度をグラフにプロットすることにより、1,2−プロパンジオールの検量線を作製した。
(5)口金周りの堆積物と糸切れ頻度:
繊維の紡出から100時間後の口金孔周辺の堆積物量を、長焦点顕微鏡を用いて観察した。また、生産量1トンあたりの糸切れ回数をカウントし、次の基準で判定した。◎および○の判定を合格とし、×の判定を不合格とした。
◎:堆積物がほとんど認められず生産が可能である状態で、糸切れ回数が0.5回/トン以下である。
○:堆積物が若干認められものの生産は可能である状態、糸切れ回数が2.0回/トン以下である。
×:堆積物が認められ、頻繁に糸切れが発生する状態、糸切れ回数が2.0回/トンより多い。
(6)単繊維の平均繊維直径:
不織布を走査型電子顕微鏡(SEM キーエンス社製VE−7800型)で、500倍で観察し、無作為に抽出した50本の単繊維直径を測定した。これを3ヶ所で行い、合計150本の単繊維の直径を測定し、小数点以下を四捨五入して平均値を算出した。繊維断面が異形断面の場合、まず単繊維の断面積を測定し、当該断面を円形と見立てた場合の直径を算出することによって単繊維の平均繊維直径を求めた。
(7)単繊維の平均繊度:
上記で求めた繊維直径および、使用する樹脂の固形密度から長さ10,000m当たりの質量を単繊維繊度として、小数点以下第二位を四捨五入して算出した。
(8)不織布の目付:
不織布の目付は、JIS L1913(2010年)の6.2「単位面積当たりの質量」に基づき、20cm×25cmの試験片を、試料の幅1m当たり3枚採取し、標準状態におけるそれぞれの質量(g)を量り、その平均値を1m当たりの質量(g/m)で表した。
(9)不織布の厚さ:
JIS L 1908(2010年)に準拠して、不織布の厚さを測定した。2500mm2の面積を有するプレッサーフット準備する。プレッサーフットの直径の1.75 倍以上の大きさの試験片について、一定時間2kPaの圧力を加えた後、厚さを測定する。試験片10枚分の平均値を算出して、その値を厚みとした。
(10)不織布の見掛密度:
測定した上記の不織布の目付と厚さから、不織布の見掛密度を算出した。この数値が低いほど、嵩高性に優れていると評価した。
(11)不織布触感の官能評価(柔軟性、さらさら感、ゴワゴワ感)
不織布触感の官能評価として、柔軟性、さらさら感、ゴワゴワ感について、以下の基準で点数付けを行った。これを10名で行いその平均を不織布触感として評価した。それぞれの平均値が高いほど、不織布触感が優れていると判断し、4.0点以上を合格とした。
<柔軟性>
5点:やわらかい
4点:5点と3点の中間
3点:普通
2点:3点と1点の中間
1点:硬い
<さらさら感>
5点:さらさらしている
4点:5点と3点の中間
3点:普通
2点:3点と1点の中間
1点:ざらざらしている
<ゴワゴワ感>
5点:ゴワゴワ感がない
4点:5点と3点の中間
3点:普通
2点:3点と1点の中間
1点:ゴワゴワ感がある
(12)不織布加工性、(ロール巻き付き(引きつられ具合))
不織布をゴム製のニップローラーを用いて20m/分で5分間走行させた。このときのロール付着物、不織布の状態を観察し、以下の基準で点数付けを行い加工性(点)とした。3点以上を合格とした。
5点:ロールに繊維付着物がなく、不織布に毛羽、破れも見られない。
4点:ロールに繊維付着物があるが、不織布に毛羽、破れは見られない。
3点:ロールに繊維付着物があり、不織布に毛羽もあるが、破れは見られない。
2点:ロールに繊維付着物があり、不織布に毛羽もあり、破れがある。
1点:不織布の破れによりロールに不織布が巻きつく。
(実施例1)
(ポリエチレン原料)
MFRが30g/10minのポリエチレン(植物系)とテトラデカン酸カルシウム(炭素数14)とステアリン酸カルシウム(炭素数18)をそれぞれハンマーミルで粉砕して1mm以下とし、ポリエチレンに対する添加剤(テトラデカン酸カルシウムとステアリン酸カルシウム、質量比率1:3)の含有量が0.3質量%となるように秤量し、ヘンシェルミキサーで均一混合し、ポリエチレン原料として用いた。
(ポリエステル原料)
バイオマス資源由来エチレングリコール(精製品、1,2−プロパンジオールの含有量が110ppm)と、テレフタル酸ジメチルの重縮合から得られたポリエステルチップ(IV:0.65)を、ポリエステル原料として用いた。
(紡糸と繊維ウェブの捕集)
上記のポリエチレン原料を鞘成分とし上記のポリエステル原料を芯成分として用い、それぞれ別々の押出機で溶融し、前記の鞘成分と前記の芯成分との質量比が50:50となるように計量し、紡糸温度が295℃で、孔径φが0.55mmの芯鞘型紡糸口金から、単孔吐出量0.60g/分で芯鞘型複合繊維を紡出した。紡出した芯鞘型複合繊維に冷却風を当てて冷却固化し、エジェクターに通し、エジェクターから紡糸速度4000m/分で紡糸して、移動するネットコンベアー上に繊維ウェブとして捕集した。紡糸時に口金面の堆積物はほとんど認められず、糸切れもほとんど発生せず、生産できる状態であった。
(熱接着)
引き続き、得られた繊維ウェブを、金属製の水玉柄の彫刻がなされた上ロールおよび金属製でフラットな下ロールから構成される上下一対の接着面積が10%のエンボスロールを用いて、線圧が20kgf/cmで、熱接着温度90℃で熱接着処理し、目付が20g/mの不織布を得た。得られた不織布のポリエチレン成分を除去し、ポリエステル中に含まれる1,2−プロパンジオールの含有量を測定した結果、25ppmであった。得られた評価結果を表1に示す。
(実施例2)
(ポリエチレン原料)
MFRが30g/10minのポリ(エチレン−RAN−ブチレン) モノ−OL(植物系)からなるポリエチレンとテトラデカン酸カルシウム(炭素数14)とヘキサデカン酸カルシウム(炭素数16)とステアリン酸カルシウム(炭素数18)をそれぞれハンマーミルで粉砕して1mm以下とし、ポリエチレンに対するカ添加剤(テトラデカン酸カルシウムとヘキサデカン酸カルシウムとステアリン酸カルシウム、質量比率1:1:3)の含有量が0.5質量%となるように秤量し、ヘンシェルミキサーで均一混合し、ポリエチレン原料として用いた。
(ポリエステル原料)
実施例1と同原料を用いた。
(紡糸と繊維ウェブの捕集)
実施例1と同様にして、繊維ウェブを捕集した。紡糸時に口金面の堆積物はほとんど認められず、糸切れもほとんど発生せず、生産できる状態であった。
(熱接着)
実施例1と同様にして、目付が20g/mの不織布を得た。得られた評価結果を表1に示す。
(実施例3)
(ポリエチレン原料)
実施例2と同原料を用いた。
(ポリエステル原料)
実施例1と同原料を用いた。
(紡糸と繊維ウェブの捕集)
紡糸口金を偏芯芯鞘型としたこと以外は実施例1と同様にして、繊維ウェブを捕集した。紡糸時に口金面の堆積物はほとんど認められず、糸切れもほとんど発生せず、生産できる状態であった。
(熱接着)
実施例1と同様にして、目付が20g/mの不織布を得た。得られた評価結果を表1に示す。
(実施例4)
(ポリエチレン原料)
実施例2と同原料を用いた。
(ポリエステル原料)
1,2−プロパンジオールが検出されない(15ppm未満)化石資源由来エチレングリコールと、テレフタル酸ジメチルの重縮合から得られたポリエステルチップ(IV:0.65)を、ポリエステル原料として用いた。
(紡糸と繊維ウェブの捕集)
実施例1と同様にして、繊維ウェブを捕集した。紡糸時に口金面の堆積物は若干認められたものの、糸切れも少なく、生産できる状態であった。
(熱接着)
実施例1と同様にして、目付が20g/mの不織布を得た。得られた評価結果を表1に示す。
(比較例1)
(ポリエチレン原料)
MFRが30g/10minのポリエチレン(石油系)とデカン酸ナトリウム(炭素数10)をそれぞれハンマーミルで粉砕して1mm以下とし、ポリエチレンに対する添加剤(デカン酸ナトリウム)の含有量が0.3質量%となるように秤量し、ヘンシェルミキサーで均一混合し、ポリエチレン原料として用いた。
(ポリエステル原料)
実施例4と同原料を用いた。
(紡糸と繊維ウェブの捕集)
実施例1と同様にして、繊維ウェブを捕集した。紡糸時に口金面の堆積物は若干認められたものの、糸切れも少なく、生産できる状態であった。
(熱接着)
実施例1と同様にして、目付が20g/mの不織布を得た。得られた評価結果を表1に示す。
(比較例2)
(ポリエチレン原料)
MFRが30g/10minのポリエチレン(石油系)とステアリン酸カルシウム(炭素数18)をそれぞれハンマーミルで粉砕して1mm以下とし、ポリエチレンに対する添加剤(デカン酸ナトリウム)の含有量が0.3質量%となるように秤量し、ヘンシェルミキサーで均一混合し、ポリエチレン原料として用いた。
(ポリエステル原料)
実施例4と同原料を用いた。
(紡糸と繊維ウェブの捕集)
実施例1と同様にして、繊維ウェブを捕集した。紡糸時に口金面の堆積物は若干認められたものの、糸切れも少なく、生産できる状態であった。
(熱接着)
実施例1と同様にして、目付が20g/mの不織布を得た。得られた評価結果を表1に示す。
Figure 2018199885
本発明の実施例1〜3は、環境負荷が低い原料で構成されているのに加え、ポリエチレンに炭素数が12〜45の飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩の中から炭素数が異なる2種以上の飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩からなる添加剤が含まれていることから、シート触感に優れており、また、かさ高性にも優れており、衛生材料用不織布として非常に好適に用いられるものであった。
なお、比較例1および2は添加剤が1種類のみであるため、シート触感に劣っていた。
(a):芯部
(b):鞘部
(c):第1成分
(d):第2成分

Claims (6)

  1. ポリエチレンとポリエステルからなる繊維で構成される不織布であって、前記ポリエチレンに対して以下の条件A〜Cを満たすように飽和脂肪酸系添加剤が添加されてなることを特徴とする不織布。
    A.飽和脂肪酸系添加剤が、炭素数が12〜45の飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩の中から炭素数が異なる2種以上の飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩からなる。
    B.飽和脂肪酸系添加剤中に含まれる飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩の炭素数が最大のものと最小のものの炭素数の差が4以上である。
    C.ポリエチレンに対する飽和脂肪酸系添加剤全体の添加量が0.1〜10.0質量%である。
  2. ポリエチレンが植物由来ポリエチレンを50質量%以上含んでなることを特徴とする請求項1に記載の不織布。
  3. 飽和脂肪酸系添加剤の成分としてステアリン酸カルシウムが含まれていることを特徴とする請求項1または2に記載の不織布。
  4. 前記ポリエステル中に1,2−プロパンジオール由来の成分が1〜500ppm含有されており、熱接着されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の不織布。
  5. ポリエチレンとポリエステルの質量比率が90/10〜10/90である繊維で構成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の不織布。
  6. 繊維断面が、同芯の芯鞘構造、偏芯の芯鞘構造、サイドバイサイド構造のいずれかであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の不織布。
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