JP2018199887A - ポリエチレンスパンボンド不織布 - Google Patents

ポリエチレンスパンボンド不織布 Download PDF

Info

Publication number
JP2018199887A
JP2018199887A JP2017106244A JP2017106244A JP2018199887A JP 2018199887 A JP2018199887 A JP 2018199887A JP 2017106244 A JP2017106244 A JP 2017106244A JP 2017106244 A JP2017106244 A JP 2017106244A JP 2018199887 A JP2018199887 A JP 2018199887A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
saturated fatty
fatty acid
polyethylene
nonwoven fabric
yarn
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017106244A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6870480B2 (ja
Inventor
大士 勝田
Hiroshi Katsuta
大士 勝田
義嗣 船津
Yoshiji Funatsu
義嗣 船津
雅紀 遠藤
Masaki Endo
雅紀 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2017106244A priority Critical patent/JP6870480B2/ja
Publication of JP2018199887A publication Critical patent/JP2018199887A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6870480B2 publication Critical patent/JP6870480B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】柔軟性に優れ、高強度であり、加工性に優れ、かつ環境負荷が低いポリエチレン原料を用いる場合にも適したスパンボンド不織布を提供することにある。【解決手段】密度が0.915〜0.965g/cm3のポリエチレンからなり、単糸繊度が2.0dtex以下であり、ポリエチレンに対して以下の条件A〜Cを満たすように飽和脂肪酸系添加剤が添加されてなることを特徴とするポリエチレンスパンボンド不織布により達成できる。A.飽和脂肪酸系添加剤が、炭素数が12〜30の飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩であり、その中の炭素数が異なる2種以上の飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩からなる。B.飽和脂肪酸系添加剤中に含まれる飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩の炭素数の、最大のものと最小のもの差が4以上である。C.ポリエチレンに対する飽和脂肪酸系添加剤全体の添加量が0.1〜10.0wt%である。【選択図】なし

Description

本発明は柔軟性に優れ、高強度であり、加工性に優れ、かつ環境負荷が低い原料を用いた場合にもこれら効果を好適に発揮し得るポリエチレンスパンボンド不織布に関する。
ポリオレフィンからなるスパンボンド不織布、特にポリプロピレンスパンボンド不織布は低コストで柔軟性に優れるため、衛生材料用途を中心に幅広く用いられている。
ポリオレフィンスパンボンド不織布の特徴である柔軟性をより高める技術もこれまでに多くの検討がなされており、その中で弾性率がポリプロピレンよりも低い、ポリエチレンを用いる検討がなされている。
ポリエチレンスパンボンドは柔軟性に優れるものの、シートの加工性に劣るという課題がある。この原因の一つは、ポリエチレンは製糸性が悪く、糸切れが生じやすいためシート欠点が多く、加工時にこの欠点を起点としてゴム製のニップローラー等に巻き付いてしまうためであり、また繊維強度が低いためシート強度も低く、シート加工時に破れ等が生じやすいためである。この課題のため実用性能を満足するポリエチレンスパンボンドは工業的には未だ得られていない。
さらに柔軟性向上、風合い向上のために単糸繊度を小さくしようとすると、ポリエチレンでは製糸性がより悪化する傾向にあるため、欠点がさらに増え、加工性がより悪化する課題もある。
別の観点の課題として、ポリエチレンは一般的に化石資源から製造されるが、化石資源である石油は、化学工業の重要な原料であるが将来的には枯渇の懸念があり、さらに、製造工程および焼却廃棄時に大量の二酸化炭素を排出することから、地球規模での温暖化など一連の課題を招いている。このような状況の中、使い捨て製品である紙おむつや生理用ナプキン等の衛生材料用不織布について、日本国内における衛生材料用不織布の使用量は、年間20万トンを超える規模と非常に多く、かつ使用後は100%廃棄処分されることから、再生原材料や環境負荷の低い原料の利用に大きな注目が集まっている。
衛生材料用不織布に対しては、柔軟性向上、風合いの向上の要望があり、これを達成するため細繊度化の手法が望まれているが、従来のバイオマス資源由来のポリエチレンを用いた場合は、紡糸安定性が低く、細繊度の不織布が得られないのが現状である。さらに、衛生材料用不織布には、使い捨て用品であるが故に、低コストであることが求められるが、紡糸性悪化の観点から吐出量を低くしないと生産できない状況であり、生産性が低く、低コスト化が達成できていない。また、衛生材料用途には清潔感としての白さが要求されるため、耐熱性が低く、熱分解により黄変化するポリマーの適用は好ましくない。これらの理由から従来の環境負荷の低い原料を用いた不織布は、衛生材料用不織布に適用できないのである。
このような背景から、ポリエチレンに関し、重合触媒残渣等の影響をなくし、紡糸時の糸切れという問題を解消する目的で、ポリエチレン中に炭素数が12〜22個の脂肪族カルボン酸の金属塩を800ppm以下200ppm以上含有させることが提案されている(特許文献1参照)。本技術はポリエチレンの熱分解を抑制する技術であり、製糸性向上にも効果があると考えられるが、単糸繊度は最小でも4.8dtexであり、単糸繊度を小さくした際のカルボン酸金属塩の複数種添加の効果については言及がない。
また、紡糸時の糸切れやエアサッカー牽引時の摩擦や、開繊不良の対策として、複合繊維(芯鞘構造を有する繊維)において、鞘成分としてエチレン−酢酸ビニル共重合体と低密度ポリエチレンの混合樹脂を用い、そこに直鎖状高級脂肪酸または、その金属塩を混合したものを用いることが提案されている(特許文献2参照)。本技術は繊維の表面特性を変化させることで繊維間の融着を抑制する技術であり、製糸性向上にも効果があり、かつ摩擦係数低下によりシート加工性向上にも効果があると考えられるが、単糸繊度を小さくした際のカルボン酸金属塩の複数種添加の効果については記載がなされていない。
特開平1−221514号公報 特開平10−1687294号公報
本発明の課題は、柔軟性に優れ、高強度であり、加工性に優れたポリエチレンスパンボンド不織布を提供することにある。
前記した本発明の課題は以下の手段により達成される。
密度が0.915〜0.965g/cmのポリエチレンからなり、
単糸繊度が2.0dtex以下であり、ポリエチレンに対して以下の条件A〜Cを満たすように飽和脂肪酸系添加剤が添加されてなることを特徴とするポリエチレンスパンボンド不織布である。
A.飽和脂肪酸系添加剤が、炭素数が12〜30の飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩であり、その中の炭素数が異なる2種以上の飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩からなる。
B.飽和脂肪酸系添加剤中に含まれる飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩の炭素数の、最大のものと最小のもの差が4以上である。
C.ポリエチレンに対する飽和脂肪酸系添加剤全体の添加量が0.1〜10.0wt%である。
本発明の不織布の好ましい態様によれば、前記ポリエチレンが植物系ポリエチレンを50wt%以上含んでいる。
また、本発明の不織布の好ましい様態によれば、飽和脂肪酸系添加剤の成分としてステアリン酸カルシウムを含んでいる。
本発明のポリエチレンスパンボンド不織布により、柔軟性をより向上させることができ、かつ単糸繊度が細いため触感も向上し、繊維の強度も高まるためシート加工時の破れ等もなく、さらにシート欠点が少ないため加工性をより向上させることができる。特に環境負荷が低い原料を用いた場合にも、これらの効果を好適に発揮することができる。
以下、本発明のポリエチレンスパンボンド不織布について詳細に説明する。
本発明のポリエチレン(以下、PEとも言う)スパンボンド不織布はポリエチレン樹脂の繊維からなる。ポリエチレン樹脂とは繰り返し単位としてエチレン単位を有するポリマーを意味する。ポリエチレン樹脂を用いることで柔軟性に優れた不織布とすることができる。
本発明で用いるPE樹脂は、(1)ナフサの高温熱分解によって得られるエチレンから合成される石油系PE、もしくは、(2)サトウキビ等から得られる植物性エタノールを比較的低温で脱水して得られるエチレンを重合して得られる植物系PEが挙げられる。これらの中では植物系PEを用いることが、環境負荷を低減させる観点で好ましい。
本発明で用いるPE樹脂の密度は0.915〜0.965g/cmである。密度が0.915g/cm以上であることで適度な結晶性を有し、製糸性、糸強度に優れるためシート強度および加工性に優れる。また密度が0.965g/cm以下であることで、紡糸での結晶化による急速な固化を抑制でき、製糸性に優れるため糸切れによるシート欠点が少なく加工性に優れる。
本発明で用いるPE樹脂には、本発明の目的を満足する限度で他のオレフィン類モノマー、スチレン類モノマーが共重合されていても良い。共重合成分としてはヘプテン、オクテンがシート欠点低減、細繊度の観点から好ましく、オクテンがより好ましい。また共重合比率は高強度化の観点から3.0mol%以下とすることが好ましく、1.0mol%以下とすることがより好ましい。なお植物系PEは、原材料の不純物により炭素数4以下の枝分かれするモノマー成分が多く含まれているが、これらを全て合わせた量を共重合成分とし、3.0mol%以下とすることが好ましい。
PE樹脂の好適な例とし、石油系PEにおいては、(1)中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、および(2)エチレン主鎖に、エチレンとは異なる分岐成分、例えば、ブテン或いは、ヘキセン、4−メチルペンテン、ヘプテン、オクテン等を共重合させたものが、糸強度を高くできる点から好ましい。
植物系PEにおいては、(1)ポリ(エチレン−RAN−ブチレン) モノ−OL、あるいは、(2)エチレン・1ヘキセンコポリマ−あるいは、(3)ブテン−エチレン−ヘキセン−ポリマー、あるいは、(4)ポリエチレンのいずれかが、糸強度を高くできる点から好ましい。
スパンボンド不織布を構成するPE繊維はPE単成分の繊維であることが好ましい。PEの繊維化においては他ポリマーとの複合(芯鞘、海島、サイドバイサイド)も可能であるが、本発明ではPEの特性を十分に発現させ、かつ複合紡糸では到達しがたい細繊度化を達成するためPE単成分が好ましい。
PE単成分糸を得るためには前記したPE樹脂を原料として溶融紡糸を行うことが好ましいが、原料として複数種のPE樹脂をブレンドすることも可能である。その場合、本願発明の目的の一つである低環境負荷を達成するためには植物系PEが50wt%以上含まれることが好ましい。
なおPE樹脂には少量の他成分ポリマーがブレンドされていても良い。他成分ポリマーとしては融点がPEに近いポリプロピレン、ポリ4メチル1ペンテンなどのポリオレフィン系ポリマーの他、低融点ポリエステル、低融点ポリアミドが挙げられる。ただしポリエチレンの特性を十分発現させるため、ブレンド物の重量比率は5wt%以下が好ましく、2wt%以下がより好ましい。またPE樹脂には着色のための顔料、酸化防止剤、ポリエチレンワックス等の滑剤、耐熱安定剤等が添加されていても良い。
本発明ではPEに対して以下の条件A〜Cを満たすように飽和脂肪酸系添加剤が添加されている。
A.飽和脂肪酸系添加剤が、炭素数が12〜30の飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩であり、その中の炭素数が異なる2種以上の飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩からなる。
B.飽和脂肪酸系添加剤中に含まれる飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩の炭素数の、最大のものと最小のもの差が4以上である。
C.ポリエチレンに対する飽和脂肪酸系添加剤全体の添加量が0.1〜10.0wt%である。
炭素数が12〜30の飽和脂肪酸とはC12のドデカン酸からC30のメリシン酸までのことを指す。またその金属塩について、金属種としてはLi、Na、Kから選ばれるアルカリ金属、Be、Mg、Ca、Baから選ばれるアルカリ土金属元素およびAl、Znが好ましい。本発明においては2種以上の飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩を用いるため、相互作用により混合状態を適切とできることから、金属種としては2価以上のBe、Mg、Ca、Ba、Al、Znがより好ましく、入手性の観点からCaが最も好ましい。なお、本発明においては2種以上の飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩が相互作用性を持つことが重要であるため、2価以上である飽和脂肪酸金属塩を用いることが好ましく、特にステアリン酸Caを添加することが入手性の点から最も好ましい。
本発明では炭素数が12〜30の飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩の中から炭素数が異なる2種以上のものが用いられ、かつ炭素数が最大のものと最小のものの炭素数の差が4以上である。炭素数の差が4以上であることで適度な相互作用を示し製糸性に優れ、シート欠点が少なく、シート加工性にも優れる。炭素数の差は過度に大きいと相互作用が低下するため15以下であることが好ましい。
本発明においては炭素数の差が4以上である飽和脂肪酸系添加剤を2種以上併用することにより目的を達成しており、その効果を以下に記す。
PEスパンボンドの加工性の課題は、(1)製糸性に劣るため紡糸時に糸切れが生じ、糸端を起点とした毛羽によりロール巻付き等が発生することが一因であるが、加工状態を良く見ると、(2)ロールに対してのPE繊維の離型性が悪いために、糸切れしていない部分でも毛羽が生じ、巻き付きが発生することがわかった。ローラーとの離型性を向上させるには油剤等を付与する手法もあるが、油剤に起因する触感の悪さ、加工工程での熱融着への悪影響もあり好ましい手法ではない。このため比較的低炭素数(C12〜C16)の飽和脂肪酸系添加剤をPE樹脂に添加することにより(2)の課題である離型性向上、すなわちシート加工性を向上させる手段を見出した。しかし低炭素数(C12〜C16)の飽和脂肪酸系添加剤は繊維表面にブリードしやすいため触感が悪くなること(べたつき)、離型性向上効果が失われやすいことが欠点であった。
このため、比較的高炭素数(C18〜C30)の飽和脂肪酸系添加剤をさらに加えることを着想した。高炭素数の飽和脂肪酸系添加剤はブリードし難く、繊維内部にとどまり、さらに高炭素数の飽和脂肪酸系添加剤が低炭素数の飽和脂肪酸系添加剤と相互作用を起こすことで、低炭素数(C12〜C16)の飽和脂肪酸系添加剤のブリードを適切な範囲とすることができるのである。
加えて、高炭素数と低炭素数の飽和脂肪酸系添加剤の併用は新たな相乗効果も発現した。すなわち前記した(1)の課題である紡糸時の糸切れに関し、飽和脂肪酸系添加剤の可塑化効果のためか、糸切れが低減できることを見出したのである。この効果に対しても高炭素数と低炭素数の併用により可塑化効果が高まり、流動性が高まったためと考える。
なお糸表面に存在する低炭素数の飽和脂肪酸系添加剤は、繊維の摩擦を低減し、離型性を向上させ加工性を改良するだけでなく、透湿性/保湿性のバランスを改良するとともに、水分を拡散する効果を有し、水分が拡がり、衛生材料に用いたときに、吸水性ポリマーに均一に吸収させることができることもわかった。従って、吸水限界になるまで、常にすべすべした心地よい肌触り感を与えることができる。
本発明においてPEに対する飽和脂肪酸系添加剤全体の添加量は0.1〜10.0wt%である。添加量が0.1wt%以上であることで前記した効果が発現し、製糸性に優れ、シート欠点が少なく、シート加工性にも優れる。添加量が多いほどこの効果は高まるため0.3wt%以上が好ましく、0.6wt%以上がより好ましい。また10.0wt%以下とすることで繊維表面への低炭素数の飽和脂肪酸系添加剤のブリードを抑制でき、触感の低下(べたつき)、熱融着性の悪化を抑制できる。この観点から添加量は2.0wt%以下が好ましく、1.0wt%以下がより好ましい。
なお高炭素数の飽和脂肪酸系添加剤と低炭素数の飽和脂肪酸系添加剤のバランスについては(低炭素数):(高炭素数)=(1〜55):(99〜45)の重量比であることが望ましい。高炭素数の飽和脂肪酸系添加剤が添加剤全体の45wt%以上であることで繊維内にしっかりととどまり、低炭素数の飽和脂肪酸系添加剤のブリードを抑制できる。低炭素数の飽和脂肪酸系添加剤は表面特性に作用するため、比率としては添加剤全体の1wt%以上であれば効果を発現できる。
本発明のポリエチレンスパンボンド不織布の目付けは5〜50g/mとすることが好ましい。目付が前記範囲であることで不織布の柔軟性を好適に発現することができる。この観点から目付けは10〜30g/mとすることがより好ましい。
本発明のポリエチレンスパンボンド不織布を構成する繊維の断面形状は丸が好ましい。扁平や異形断面では曲げる方向によっては同一断面積の丸断面に対し断面2次モーメントが大きくなることから繊維が固くなり、ポリエチレンの持つ柔軟性を損なう可能性があるため、丸断面が好ましい。
本発明のポリエチレンスパンボンド不織布を構成する繊維の単糸繊度は2.0dtex以下である。本発明でいう単糸繊度とは実施例記載の方法により測定された値を指す。単糸繊度を2.0dtex以下とすることで、ポリエチレンが持つ柔軟性に加え、単糸繊度が小さいことによる断面2次モーメントの低下も発現することで柔軟性がさらに向上し、かつ触感も向上する。この観点から単糸繊度は1.8dtex以下が好ましく、1.5dtex以下がより好ましい。なお単糸繊度の下限は0.5dtex程度である。
同様の理由でポリエチレンスパンボンド不織布を構成する繊維の繊維直径は17.0μm以下が好ましく、16.0μm以下がより好ましく、15.0μm以下がさらに好ましい。本発明でいう繊維直径とは実施例記載の方法により測定された値を指す。繊維直径の下限は8.0μm程度である。
本発明のポリエチレンスパンボンド不織布を構成する単糸の複屈折率(Δn)は0.035以上であることが好ましい。本発明でいうΔnとは実施例記載の方法により測定された値を指す。Δnが0.035以上であることで分子配向が高くでき繊維の強度が高まる。この観点からΔnは0.037以上がより好ましい。
本発明のポリエチレンスパンボンド不織布を構成する単糸強度は120MPaが好ましい。本発明でいう単糸強度とは実施例記載の方法により測定された値を指す。単糸強度が120MPa以上であることで加工時の糸切れが抑制でき加工性が優れる。この観点から単糸強度は130MPa以上がより好ましい。
本発明のポリエチレンスパンボンド不織布の融点は120℃〜131℃であることが好ましい。本発明でいう融点とは実施例記載の方法により測定された値を指す。PE樹脂の融点は一般的には130〜135℃程度であり、分岐、他種モノマーの共重合により結晶性が低下し、融点も低下する。融点が120℃〜131℃であることで適切な結晶化度を持ち、繊維強度が向上する。
本発明のポリエチレンスパンボンド不織布の結晶融解熱量は100〜175J/gが好ましく、150〜175J/gがより好ましい。本発明でいう結晶融解熱量とは実施例記載の方法により測定された値を指す。結晶融解熱量も融点と同様、分岐、他種モノマーの共重合により結晶性が低下し、結晶融解熱量も低下する。結晶融解熱量が100〜175J/gであることで適切な結晶化度を持ち、繊維強度が向上する。
本発明のポリエチレンスパンボンド不織布は医療衛生材料、生活資材、工業資材等に幅広く用いることができるが、柔軟性に優れ、触感も良好であり、強度も高く、製品欠点も少ないため加工性が良好であり、さらに環境負荷も低減できることから、特に衛生材料に好適に用いることができる。具体的には使い捨ておむつ、生理用品、湿布材の基布等である。
次に、本発明のポリエチレンスパンボンド不織布の製造方法の具体例を説明する。
用いる原料はPE樹脂であり、その密度、飽和脂肪酸系添加剤、その他共重合種等は前記したとおりである。
PE樹脂の融点も不織布の融点とほぼ同一であり、125℃〜131℃であることが好ましい。またPE樹脂はメルトインデックス(MI)が10〜200g/10分であることが好ましく、20〜100g/10分であることがより好ましい。なお、ここでいうメルトインデックスとはASTM D1238に準拠して、190℃、荷重2.16kgで測定した値を指す。このような範囲のPE樹脂を用いることで、高速で牽引しても曳糸性に優れるためシート欠点が少なく、かつ細繊度化が可能であり、高速牽引により分子配向を高めて繊維の強度を高めることができる。
PE樹脂は特に乾燥等を行うことなく、溶融紡糸に供する。溶融紡糸では単軸・2軸エクストルーダー型などの押出機を用いた公知の溶融紡糸手法を適用することができる。押し出されたポリマーは配管を経由しギアーポンプなど公知の計量装置により計量され、異物除去のフィルターを通過した後、口金へと導かれる。このときポリマー配管から口金までの温度(紡糸温度)は流動性を高めるため160〜250℃程度とする。
吐出において使用する口金は、口金孔の孔径Dを0.10mm以上、0.60mm以下とすることが好ましく、口金孔のランド長L(口金孔の孔径と同一の直管部の長さ)を孔径で除した商で定義されるL/Dは、1.0以上、10.0以下が好ましい。
口金孔から吐出した糸条は、空気により冷却固化させる。冷却風の温度は、冷却効率の観点から冷却風速とのバランスで決定すればよいが、繊度均一性の点から50℃以下であることが好ましい。また、冷却気体は糸条にほぼ垂直方向に流すことにより、糸条を冷却させる。その際、冷却風の速度は冷却効率および繊度均一性の点から5m/分以上が好ましく、製糸安定性の点から100m/分以下が好ましい。また、口金から20mm以上、500mm以内で冷却を開始し、冷却固化することが好ましい。20mm未満の距離で冷却を開始すると、口金表面温度が低下し吐出が不安定となることがあり、500mm以内で冷却を開始しない場合には、細化挙動の安定性が維持できず、安定した紡糸ができないことがある。
口金孔から吐出した糸条は、口金から400mm以上、7,000mm以内の位置で加速した空気流により牽引される。加速空気流は冷却風を吹かせる領域を密閉とし、紡糸線下流に向かうにしたがって、徐々に密閉領域の断面積を小さくすることにより空気流速を加速させるようにしても良いが、より高い空気流速を得るためにはエジェクターを用いることが好ましい。この空気流速によって糸条は加速され、繊維の走行速度である紡糸速度も空気流速と近い速度に到達する。なお紡糸速度は以下の式により算出する値を指す。
紡糸速度(km/分)=Q・10/D
Q:単孔吐出量(g/分)、D:単糸繊度(dtex)
紡糸速度は3.0km/分以上が細繊度、高強度化のためには好ましく、4.0km/分がより好ましい。なお空気流速も同様に3.0km/分以上が好ましい。また紡糸速度の上限は10.0km/分程度である。
空気牽引された糸条は、周囲の空気流速を減じるような開繊部を通過することにより開繊し、その後裏面から空気吸引されるネットコンベアーに着地し、捕集される。捕集されたウェブは10〜1200m/分でコンベアー搬送され、その後エンボス、カレンダー加工を行うことでスパンボンド不織布が得られる。
本発明のPEスパンボンド不織布についてプロセスの面から重要な点は3km/分以上の紡糸速度での高速紡糸である。スパンボンドは高速紡糸プロセスであるが、固化した後に繊維を引き伸ばすことはないため、繊維の強度は固化するまでに形成される繊維構造に支配される。このため高強度化には細化完了から固化するまでの間に繊維に高い応力を与え、分子鎖を高配向状態で固定することが重要となる。糸条に高い応力を与える手段としてはスパンボンドにおいては高速紡糸が有効であるが、ポリマー種によっては紡糸線上流(口金に近い場所)での細化が進みやすくなり場合によっては糸切れとなる。本発明では特定範囲の密度のPEを用い、かつ特定の飽和脂肪酸系添加剤を添加することで流動性を向上させ、細化を緩やかとし、紡糸線上流での糸切れを防ぐとともに、結晶化に起因する固化までの間で十分な応力を付与して分子鎖を配向させ、かつ十分結晶化することで構造を固定できるため高強度化できると推測している。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。なお実施例中の各特性値は次の方法で求めた。
A.繊維直径、単糸繊度
繊維の側面の顕微鏡観察から繊維の直径を求め、1水準につき10回測定を行い、平均値を繊維直径とした。次に繊維を丸断面として扱い、繊維直径から以下の式を用いて単糸繊度を求めた。
単糸繊度(dtex)=π・ρ・d/400
ρ:樹脂密度(g/cm)、d:繊維直径(μm)
B.単糸の複屈折率(Δn)
不織布から抜き出した単糸を用い、偏光顕微鏡(OLYMPUS社製BH−2)を用いコンペンセーター法により試料1水準につき3回の測定を行い、平均値として求めた。
C.熱特性
示差走査熱量計(TA Instruments社製DSCQ1000)で窒素下、昇温速度16℃/分の条件で示差走査熱量測定を行い、吸熱ピークの温度を融点(Tm)とし、Tmでの融解熱量をΔHm(J/g)とした。
D.単糸強度
カレンダー加工を行う前のウェッブを採取し、ここから単糸を約50mm引き出し、JIS L1013:2010記載の方法に準じて、試料長20mm、引張速度20mm/分の条件で、(株)オリエンテック社製テンシロンUCT−100を用い1水準当たり10回の測定を行い、平均値を強力(cN)とした。またA.で求めた繊維直径を丸断面と仮定して繊維断面積を求め、強力を繊維断面積で除して単糸強度(MPa)とした。
E.シート欠点
スパンボンド不織布の幅(CD)方向の中心で10cm角の領域をルーペで目視観察し、糸切れに起因して繊維径が平均の繊維直径よりも3倍以上太くなっているもの、また繊維の切れ端が丸くなって平均の繊維直径よりも3倍以上太く見えるものを欠点として扱い、その個数を数えた。この観察を不織布の長手(MD)方向に5回繰り返し、合計の個数をシート欠点数とした。
F.シート柔軟性
シート触感の官能評価を行い、柔軟性に優れるものを5点、劣るものを1点として絶対評価で点数をつけた。これを10名で行い平均点を柔軟性(点)とした。
G.シート加工性
シートをゴム製のニップローラーを用いて20m/分で5分間走行させた。このときのロール付着物、シートの状態を観察し、以下の基準で点数付けを行い加工性(点)とした。
5点:ロールに繊維付着物がなく、シートの毛羽、破れも見られない。
4点:ロールに繊維付着物があるが、シートの毛羽、破れは見られない。
3点:ロールに繊維付着物があり、シートの毛羽もあるが、破れは見られない。
2点:ロールに繊維付着物があり、シートの毛羽もあり、破れがある。
1点:シートの破れによりロールにシートが巻きつく。
実施例1
検討に用いたポリエチレン(PE)種を表1に示す。また飽和脂肪酸系添加剤種を表2に示す。PE種、MIが表1に記載された値を持つPE樹脂に、表2に記載された飽和脂肪酸系添加剤を添加し、単軸エクストルーダーにて溶融押出しし、ギアーポンプで計量しつつ紡糸口金に樹脂を供給した。紡糸温度(口金温度)は230℃とし、孔径Dが0.30mm、ランド長Lが0.70mmの口金孔をCD方向に600個/m有する口金より、単孔吐出量0.6g/分の条件でポリマーを吐出した。なお、口金孔の直上に位置する導入孔はストレート孔とし、導入孔と口金孔の接続部分はテーパーとしたものを用いた。吐出したポリマーは50mmの保温領域を通過させた後、25℃、40m/分の空気流により糸条の外側から冷却し固化させた。その後、口金から550mmの位置に設置したエジェクターにて加速した空気流で牽引した。エジェクターを通過した糸条はネットコンベアー上に捕集され、20m/分の速度で搬送した。その後、カレンダー加工を行い18g/mのポリエチレンスパンボンド不織布を得た。
単糸繊度と単孔吐出量から計算した紡糸速度を表3に示す。紡糸速度は4.0km/分となったが、約10分のテスト中、目立った糸切れは見られず曳糸性は良好であった。
得られたシート特性を表3に示す。表3から分かるようにシート欠点が少なく、単糸繊度が2.0dtex以下と細いため柔軟性に優れ、加工性にも優れることが分かる。
Figure 2018199887
Figure 2018199887
Figure 2018199887
実施例2、3、比較例1
表3に示すようにPE種を変更し、またエジェクターでの牽引速度を変更し紡糸速度を変化させた以外は実施例1と同様の条件でテストを行い、ポリエチレンスパンボンド不織布を得た。
単糸繊度と単孔吐出量から計算した紡糸速度を表3に示す。実施例2は紡糸速度が5.0km/分となったが10分のテスト中、目立った糸切れは見られず曳糸性は良好であった。また比較例1は曳糸性に劣り、計算した紡糸速度は2km/分であった。
得られたシート特性を表3に示す。比較例1では単糸繊度が4.0dtexのため柔軟性に劣り、かつΔnが小さいため単糸強度が低く、加工性にも劣る。実施例2、3では単糸繊度が小さいため柔軟性に優れ、シート欠点が少なく、加工性にも優れることが分かる。
実施例4〜7、比較例2
表3に示すようにPE種を変更し、また飽和脂肪酸系添加剤種および量を変更し、エジェクターでの牽引速度を変更し紡糸速度を変化させた以外は実施例1と同様の条件でテストを行い、ポリエチレンスパンボンド不織布を得た。
単糸繊度と単孔吐出量から計算した紡糸速度を表3に示す。また得られたシート特性を表3に示す。比較例2では飽和脂肪酸系添加剤種の炭素数が小さいために表面にブリードするためか、触感にべたつきがあり、シート欠点が見られ柔軟性にも劣る結果となった。実施例4〜7では柔軟性に優れ、シート欠点が少なく、加工性にも優れることが分かる。

Claims (3)

  1. 密度が0.915〜0.965g/cmのポリエチレンからなり、単糸繊度が2.0dtex以下であり、ポリエチレンに対して以下の条件A〜Cを満たすように飽和脂肪酸系添加剤が添加されてなることを特徴とするポリエチレンスパンボンド不織布。
    A.飽和脂肪酸系添加剤が、炭素数が12〜30の飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩であり、その中の炭素数が異なる2種以上の飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩からなる。
    B.飽和脂肪酸系添加剤中に含まれる飽和脂肪酸もしくは飽和脂肪酸金属塩の炭素数の、最大のものと最小のもの差が4以上である。
    C.ポリエチレンに対する飽和脂肪酸系添加剤全体の添加量が0.1〜10.0wt%である。
  2. ポリエチレンが植物系ポリエチレンを50wt%以上含んでいることを特徴とする請求項1記載のポリエチレンスパンボンド不織布。
  3. 飽和脂肪酸系添加剤の成分としてステアリン酸カルシウムを含んでいることを特徴とする請求項1または2に記載のポリエチレンスパンボンド不織布。
JP2017106244A 2017-05-30 2017-05-30 ポリエチレンスパンボンド不織布 Active JP6870480B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017106244A JP6870480B2 (ja) 2017-05-30 2017-05-30 ポリエチレンスパンボンド不織布

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017106244A JP6870480B2 (ja) 2017-05-30 2017-05-30 ポリエチレンスパンボンド不織布

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018199887A true JP2018199887A (ja) 2018-12-20
JP6870480B2 JP6870480B2 (ja) 2021-05-12

Family

ID=64668069

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017106244A Active JP6870480B2 (ja) 2017-05-30 2017-05-30 ポリエチレンスパンボンド不織布

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6870480B2 (ja)

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06322609A (ja) * 1994-01-10 1994-11-22 Unitika Ltd ポリエチレンとポリプロピレンとのブレンド構造体からなる繊維
JP2002088582A (ja) * 2000-05-29 2002-03-27 Chisso Corp ポリエチレン系複合繊維およびこれを用いた不織布
JP2004353129A (ja) * 2003-05-29 2004-12-16 Chisso Corp 衛生用部材
JP2007523233A (ja) * 2004-01-26 2007-08-16 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー ポリエチレンブレンド及び混合物を含んでなる繊維及び不織布
JP2009504928A (ja) * 2005-09-02 2009-02-05 クレイトン・ポリマーズ・リサーチ・ベー・ベー 分布制御ブロックコポリマーを含む弾性繊維
JP2010504441A (ja) * 2006-09-21 2010-02-12 ファイバーウェブ コロビン ゲーエムベーハー 特別な機械的性質を有する軽量スパンボンド不織布
WO2012147694A1 (ja) * 2011-04-27 2012-11-01 三井化学株式会社 繊維、不織布及びその用途
JP2012233291A (ja) * 2011-04-27 2012-11-29 Toray Advanced Mat Korea Inc 植物由来の組成物を含有する環境にやさしい複合長繊維不織布およびその製造方法
WO2016002950A1 (ja) * 2014-07-03 2016-01-07 出光興産株式会社 スパンボンド不織布及びその製造方法

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06322609A (ja) * 1994-01-10 1994-11-22 Unitika Ltd ポリエチレンとポリプロピレンとのブレンド構造体からなる繊維
JP2002088582A (ja) * 2000-05-29 2002-03-27 Chisso Corp ポリエチレン系複合繊維およびこれを用いた不織布
JP2004353129A (ja) * 2003-05-29 2004-12-16 Chisso Corp 衛生用部材
JP2007523233A (ja) * 2004-01-26 2007-08-16 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー ポリエチレンブレンド及び混合物を含んでなる繊維及び不織布
JP2009504928A (ja) * 2005-09-02 2009-02-05 クレイトン・ポリマーズ・リサーチ・ベー・ベー 分布制御ブロックコポリマーを含む弾性繊維
JP2010504441A (ja) * 2006-09-21 2010-02-12 ファイバーウェブ コロビン ゲーエムベーハー 特別な機械的性質を有する軽量スパンボンド不織布
WO2012147694A1 (ja) * 2011-04-27 2012-11-01 三井化学株式会社 繊維、不織布及びその用途
JP2012233291A (ja) * 2011-04-27 2012-11-29 Toray Advanced Mat Korea Inc 植物由来の組成物を含有する環境にやさしい複合長繊維不織布およびその製造方法
WO2016002950A1 (ja) * 2014-07-03 2016-01-07 出光興産株式会社 スパンボンド不織布及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6870480B2 (ja) 2021-05-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7776771B2 (en) Fibers and nonwovens comprising polyethylene blends and mixtures
AU2005207923B2 (en) Fibers and nonwovens comprising polypropylene blends and mixtures
KR101280682B1 (ko) 기계적 특성이 개선된 메탈로센 폴리프로필렌 섬유 및 부직포
US20090068912A1 (en) Elastic spunbonded nonwoven and elastic nonwoven fabric comprising the same
JP7110795B2 (ja) スパンボンド不織布
KR102344007B1 (ko) 스펀본드 부직포
TWI776814B (zh) 熱熔接性複合纖維和使用其的不織布、製品
JP2018199886A (ja) 不織布
JP6753254B2 (ja) ポリエチレンスパンボンド不織布
JP2018199887A (ja) ポリエチレンスパンボンド不織布
JP2018199885A (ja) 不織布
EP2971296B1 (en) Fiber comprising polyethylene blend
JP2019026954A (ja) ポリエチレンスパンボンド不織布
KR20070016109A (ko) 폴리프로필렌 블렌드 및 혼합물을 포함하는 섬유 및 부직포
JP2022168838A (ja) スパンボンド不織布およびその製造方法、ならびに、衛生材料
KR20070016110A (ko) 폴리에틸렌 블렌드 및 혼합물을 포함하는 섬유 및 부직포
JP2020105641A (ja) スパンボンド不織布

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200424

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210316

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210329

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6870480

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151