JP2018199217A - 製造方法、成形型及び樹脂成形品製造装置 - Google Patents

製造方法、成形型及び樹脂成形品製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】成形型から樹脂成形品を剥離する時に、ウェルド部に微少なクラックが発生することを抑制すること。【解決手段】本発明の樹脂成形品の製造方法は、表面が鏡面である第1成形型11と表面に凹凸構造を有する第2成形型12とから構成されるキャビティ内に2以上のゲート14、15から材料樹脂を注入して樹脂成形品を形成し、第1成形型11に樹脂成形品が密着した状態で、第1成形型11と第2成形型12とを離間させ、樹脂成形品の端部を把持して第1成形型11から樹脂成形品を取り外す樹脂成形品の製造方法であって、第1成形型11の表面粗さは、ゲートから注入された材料樹脂がぶつかり合うウェルドライン16を含むウェルド領域17において、ゲート近傍のゲート領域18より粗い。【選択図】図1

Description

本発明は製造方法、成形型及び樹脂成形品製造装置に関し、特にフレネルレンズを成形する製造方法、成形型及び樹脂成形品製造装置に関する。
集光用レンズとして度の強いレンズは、レンズの中心が厚くなり、原材料費が高くなる、重量が重くなりすぎること、及び製造に手間がかかる等の問題があった。
これらの問題を解決するレンズとして、フレネルレンズがある。フレネルレンズは、数個または多数のリング状のレンズに分割し、平板状に組み合わせて薄型化を図ったレンズである。
例えば、特許文献1には、下金型と、この下金型と分離可能に接合され、下金型とでフレネルレンズ形のキャビティを構成する上金型と、キャビティ内に溶融した樹脂を供給する樹脂射出装置とを具備し、上金型、下金型内には、それぞれ所定の温度に制御された第1、第2の温水が導入されることにより溶融樹脂を冷却する、フレネルレンズ成形装置が記載されている。この時、フレネルレンズを成形する時に、下金型へはミラースタンパーがセットされておりそのミラースタンパー表面粗さが粗い場合、レンズ側に成形品が残りワレ、離型マークが発生する。又、ミラースタンパー表面粗さが粗くない場合、ミラースタンパーから剥離する時に、ウェルド部に微小なクラックが発生する。
特開平6−892号公報
射出成形された後、樹脂は成形型と分離されることになる。成形された樹脂と成形型との分離は、一方の成形型が成形樹脂から離された後、もう一方の射出成形された後、から成形樹脂を剥がす手順でおこなわれる。
一般に成型樹脂と成形型は、隙間なく密着している。したがって、成形樹脂を成形型から剥がす場合、成形樹脂の端部を把持して、端部から成形樹脂を成形型から剥がし、成型樹脂と成形型との間にできた隙間に空気を入り込ませる。そして、成型樹脂の端部を成形型から遠ざけると共に、より中央よりの部位で成型樹脂が成形型から剥がれ、最後に成型樹脂の中央部が成形型から剥がれる。
しかしながら、成型樹脂の中央部には、成形型内で樹脂同士が合流したウェルド部があり、成形樹脂を成形型から剥がす際に、ウェルド部に微少なクラック(以下、本明細書では、ウェルド傷と称することがある)が発生するという問題があった。
[1] 表面が鏡面である第1成形型と表面に凹凸構造を有する第2成形型とから構成されるキャビティ内に2以上のゲートから材料樹脂を注入して樹脂成形品を形成し、前記第1成形型に前記樹脂成形品が密着した状態で、第1成形型と第2成形型とを離間させ、前記樹脂成形品の端部を把持して前記第1成形型から前記樹脂成形品を取り外す樹脂成形品の製造方法であって、前記第1成形型の表面粗さは、前記ゲートから注入された材料樹脂がぶつかり合うウェルドラインを含むウェルド領域において、前記ゲート近傍であるゲート領域より粗い、樹脂成形品の製造方法。
[2] 前記第1成形型は、前記ウェルド領域における表面粗さRaが、前記ゲート領域における表面粗さRaより大きい[1]の樹脂成形品の製造方法。
[3] 前記第1成形型は、前記ウェルド領域における表面粗さRaが、0.1μm以上且つ0.15μm以下である[2]の樹脂成形品の製造方法。
[4] 前記第1成形型は、前記ウェルド領域における表面粗さRzが、前記ゲート領域における表面粗さRzより大きい[1]の樹脂成形品の製造方法。
[5] 前記第1成形型は、前記ウェルド領域における表面粗さRzが、25.0μm以上且つ30.0μm以下である[4]の樹脂成形品の製造方法。
[6] 前記ウェルド領域は、ウェルドラインから垂直方向に±50mmの範囲である[1]〜[5]のいずれかの樹脂成形品の製造方法。
[7] 前記ウェルド領域は、ウェルドラインから垂直方向に把持した端部間隔の±5%の範囲である1]〜[5]のいずれかの樹脂成形品の製造方法。
[8] 表面が鏡面である第1成形型と、表面に凹凸構造を有する第2成形型と、を備え、前記第1成形型または前記第2成形型のいずれかに材料樹脂を注入する2以上のゲートを有する成形型であって、前記第1成形型の表面粗さは、前記各ゲートから等距離の線上を含むウェルド領域において、前記ゲート近傍のゲート領域より粗い成形型。
[9] 前記第1成形型は、前記ウェルド領域における表面粗さRaが、前記ゲート領域における表面粗さRaより大きい[8]の成形型。
[10] 前記第1成形型は、前記ウェルド領域における表面粗さRaが、0.1μm以上且つ0.15μm以下である[9]の成形型。
[11] 前記第1成形型は、前記ウェルド領域における表面粗さRzが、前記ゲート領域における表面粗さRzより大きい[8]の成形型。
[12] 前記第1成形型は、前記ウェルド領域における表面粗さRzが、25.0μm以上且つ30.0μm以下である[11]の成形型。
[13] 前記ウェルド領域は、前記各ゲートから等距離の線上から垂直方向に±50mmの範囲である[8]から[12]のいずれかの成形型。
[14][8]から[12]のいずれかの成形型と、前記第1成形型に密着した樹脂成形品の端部を把持して前記第1成形型から前記樹脂成形品を取り外す取り出し機と、を備える樹脂成形品製造装置。
本発明の樹脂成形品の製造方法、成形型及び樹脂成形品製造装置によれば、成形型から樹脂成形品を剥離する時に、ウェルド部に微少なクラックが発生することを抑制することができる。
一実施の形態にかかる成形型の一例を示す略図である。 一実施の形態にかかる成形型の一例を示す断面図である。 一実施の形態にかかる樹脂成形品製造装置の一例を示す断面図である。 一実施の形態にかかる樹脂成形品の製造方法の一例を示すフローチャートである。 参考例における、成形回数とウェルド傷発生回数との関係を示すグラフである。 一実施形態における、成形回数とウェルド傷発生回数との関係を示すグラフである。
(一実施の形態)
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、一実施の形態にかかる成形型の一例を示す略図である。図1において、成形型10は、第1成形型11と、第2成形型12とを備える。
第1成形型11は、樹脂を成形する側の表面が鏡面であり、一部の領域の表面粗さが他の領域の表面粗さより粗い成形型である。第2成形型12は、樹脂を成形する側の表面に、成形する対象の形状に対応する凹凸構造を有する成形型である。第1成形型11及び第2成形型12は、金属で構成された金型である。
そして、第1成形型11と第2成形型12が、向かい合って組み合わさり内部空間(キャビティ空間)を形成する。また、第1成形型11または第2成形型12のいずれかに材料樹脂を注入するゲート14及びゲート15を有する。ゲート14にはスプル穴141が設けられている。同様にゲート15には、スプル穴151が設けられている。
第1成形型11は、ゲート14及びゲート15から注入された材料樹脂がぶつかり合うウェルドライン16を含むウェルド領域17の表面粗さが、ゲート14及びゲート15を含むゲート領域18(または第2成形型12に形成されたゲート14及びゲート15に対応する第1成形型11の位置を含むゲート領域18)の表面粗さより粗い表面となっている。ゲート領域18は、ゲート14及びゲート15近傍の領域を示す。ここで、ゲート14及びゲート15近傍の領域とは、相異なるゲートからそれぞれ注入された材料樹脂がぶつかり合うウェルドラインを少なくとも含まない領域である。例えば、ゲート14及びゲート15近傍の領域は、ウェルドライン16よりゲート14及びゲート15に近い領域と定義してもよい。また、例えば、ゲート14及びゲート15近傍は、ウェルド領域17以外の第1成形型11(または第2成形型12)上の領域と定義してもよい。すなわち、ゲート14及びゲート15近傍は、成形型から樹脂成形品を剥離する時に、微少なクラックが発生する(成形型上での)位置を含まない、任意の領域として定義できる。
ゲート14及びゲート15を含むゲート領域18の表面は各種研磨により鏡面に仕上げられる。ここで、鏡面は表面粗さRaが0.1μm以下の表面である。第1成形型11のウェルド領域17の表面粗さは、前記ゲート領域18の表面粗さより粗く、表面粗さRaが0.09μm〜0.18μmの範囲内であるのが好ましく、0.1μm〜0.15μmの範囲内であるのがより好ましい。また、前記ウェルド領域17の表面粗さRzが、25.0μm〜30.0μmの範囲内であるのが好ましい。表面粗さの詳細については、後述する。
第1成形型11のウェルド領域17の表面粗さを前記ゲート領域18の表面粗さより粗くする方法としては、種々の方法が採用可能である。例えば、(1)全体を所定の粗さに研磨した後、前記ゲート領域18のみをさらに鏡面加工する方法、(2)全体を鏡面加工した後、前記ウェルド領域17のみを粗面化加工を行う方法などである。ここで粗面化加工としては、研磨、ブラスト加工、化学エッチング等が挙げられる。
例えば、後述する実施の形態においては、まず第1成形型11の全面をRaが0.1μmより小さい鏡面となるように研磨した後、ウェルド部から上下150mmの範囲を金属球を用いたブラスト処理により、所定の粗さとして、その領域を前記ウェルド領域17とした。
そして、第1成形型11と第2成形型12は、互いに嵌合させることによりキャビティ空間を形成することができる。図2は、一実施の形態にかかる成形型の一例を示す断面図である。この図2は、図1のA−A‘面における断面図である。第1成形型11と第2成形型12により形成されたキャビティ空間19は、形成する樹脂系製品の形状と略同一の空間形状を有する。
例えば、フレネルレンズを形成する場合、図2に示すように、第1成形型11と第2成形型12が、形成されるフレネルレンズに対応する表面形状を有する。そして、成形機のノズルから射出され、金型内の流路を経由し、ゲート14及びゲート15を介して注入された樹脂がキャビティ空間19に充填される。キャビティ空間19を満たすように充填された樹脂は、冷却等により、溶融状態から硬化状態に変化し、成形樹脂が得られる。成型樹脂と第1成形型11から第2成形型12を取り外し、第1成形型11から成型樹脂を剥離して取り出す。
次に剥離を行う取り出し装置について説明する。図3は、一実施の形態にかかる取り出し装置の一例を示す断面図である。図2において、樹脂成形品製造装置20は、図1の成形型10と、第1成形型11に密着した樹脂成形品の端部を把持して第1成形型11から樹脂成形品21を取り外す取り出し機22と、を備える。
取り出し機22は、樹脂成形品21の端部を把持する把持手段と、第1成形型11から樹脂成形品21を引き離す方向に移動させる移動手段とを備える。そして、取り出し機22は、第2成形型12を取り外した後の、樹脂成形品21の端部を把持し、第1成形型11から樹脂成形品21を引き離す方向に移動させることにより、第1成形型11から樹脂成形品21を剥離する。
第1成形型11と樹脂成形品21は、隙間なく密着しているので、樹脂成形品21の端部を把持して、端部から樹脂成形品21を成形型から剥がし、樹脂成形品21と第1成形型11との間にできた隙間に空気を入り込ませる。そして、樹脂成形品21の端部を第1成形型11から遠ざけると共に、より中央よりの部位で樹脂成形品21が第1成形型11から剥がれ、最後に樹脂成形品21の中央部が第1成形型11から剥がれる。
ここで、樹脂成形品21は、キャビティ空間19内で樹脂同士が合流したウェルド部がある。このウェルド部は、樹脂同士の融合不良に起因する溝(ウェルドライン)が形成されやすく、応力集中による強度・靭性低下などの原因となりやすい。
一方、第1成形型11のウェルド領域17の表面粗さが、ゲート14及びゲート15を含むゲート領域18の表面粗さより粗い表面となっているので、第1成形型11から樹脂成形品21を剥がす際に空気が入り込みやすく、端部に比べて少ない力で第1成形型11から樹脂成形品21が剥がれる。すなわち、樹脂成形品21のウェルド部に加わる力が小さく、ウェルド部に微少なクラックが発生することを抑制できる。
このように、一実施の形態にかかる成形型及び樹脂成形品製造装置によれば、ゲートから注入された材料樹脂がぶつかり合うウェルドラインを含むウェルド領域の表面粗さが、前記ゲートを含むゲート領域の表面粗さより粗いので、成形型から樹脂成形品を剥離する時に、樹脂成形品のウェルド部に加わる力が小さく、ウェルド部に微少なクラックが発生することを抑制することができる。
次に、上記成形型及び樹脂成形品製造装置を用いた製造方法について説明する。図4は、一実施の形態にかかる樹脂成形品の製造方法の一例を示すフローチャートである。
ステップS31において、表面が鏡面である第1成形型11と表面に凹凸構造を有する第2成形型12とから構成されるキャビティ空間19内に2以上のゲートから材料樹脂を注入して樹脂成形品を形成し、ステップS32に進む。
ステップS32において、第1成形型11に樹脂成形品が密着した状態で、第1成形型11と第2成形型12とを離間させ、ステップS33に進む。この時、第1成形型11の表面が鏡面でない場合、第1成形型11と樹脂成形品との密着が十分でなく、樹脂成形品が第2成形型12へ残ったり、割れたりする。
ステップS33において、樹脂成形品の端部を把持して第1成形型11から前記樹脂成形品を取り外し、全工程を終了する。
本発明においてステップS33では、第1成形型11は、ゲート14及びゲート15から注入された材料樹脂がぶつかり合うウェルドライン16を含むウェルド領域17の表面粗さが、ゲート14及びゲート15を含むゲート領域18の表面粗さより粗いので、端部に比べて少ない力で第1成形型11から樹脂成形品21が剥がれる。
次に、上記一実施形態の樹脂成形品の製造方法、成形型及び樹脂成形品製造装置を用いて樹脂成形品を製造した実施例について説明する。
図5は、全面を鏡面とした参考例における、成形回数とウェルド傷発生回数との関係を示すグラフである。図5では、第1成形型11のウェルド部近傍の表面粗さがゲート14及びゲート15を含むゲート領域18の表面粗さと同じである。図5において、縦軸はウェルド傷発生回数を示し、横軸は成形回数を示す。
また、図6は、一実施形態における、成形回数とウェルド傷発生回数との関係を示すグラフである。図6において、縦軸はウェルド傷発生回数を示し、横軸は成形回数を示す。図6では、第1成形型11のウェルド領域の表面粗さがゲート14及びゲート15を含むゲート領域18の表面粗さより粗い。
参考例での結果を示す図5では、連続的に成形を行うと、ウェルド傷発生回数が徐々に増加している。そして、150回前後から全数にウェルド傷が発生してしまっている。
一方、一実施形態の製造方法での結果を示す図6では、連続的に成形を行っても400回前後までウェルド傷の発生が非常に少ない。
このように、一実施の形態にかかる樹脂成形品の製造方法によれば、ゲートから注入された材料樹脂がぶつかり合うウェルドラインを含むウェルド領域の表面粗さが、前記ゲートを含むゲート領域の表面粗さより粗い成形型から樹脂成形品を剥離するので、樹脂成形品を剥離する時に、樹脂成形品のウェルド部に加わる力が小さく、ウェルド部に微少なクラックが発生することを抑制することができる。
次に第1成形型11のウェルド領域の表面粗さの詳細について説明する。上述したように、第1成形型11のウェルド領域の表面粗さは、樹脂成形品を剥離する時に、樹脂成形品のウェルド部に微少なクラックが発生することを抑制するのに十分な表面粗さとすることが望ましい。そこで、図6で用いた第1成形型11の表面粗さについて測定を行った。
ここで、表面粗さは、Ra、Rma、Rz等、複数の定義がある。表面粗さRaは、粗さ曲線を中心線から折り返し、その粗さ曲線と中心線によって得られた面積を長さLで割った値をマイクロメートル(μm)で表わしたものである。図6で用いた第1成形型11の表面粗さRaを表1に示す。
Figure 2018199217
表1の測定結果より、第1成形型11は、ウェルド領域17の表面粗さRaが、ゲート領域18の表面粗さRaより大きいことが好ましいことがわかった。また、第1成形型11は、ウェルド領域17の表面粗さRaが、0.1μm以上且つ0.15μm以下であることが好ましい。
一方、表面粗さRzは、断面曲線から基準長さだけを抜き取った部分において、最高から5番目までの山頂の標高の平均値と、最深から5番目までの谷底の標高の平均値との差の値をマイクロメートル(μm)で表わすものである。図6で用いた第1成形型11の表面粗さRzを表2に示す。
Figure 2018199217
表2の測定結果より、第1成形型11は、ウェルド領域17の表面粗さRzが、ゲート領域18の表面粗さRzより大きいことが好ましいことがわかった。また、例えば、第1成形型11は、ウェルド領域17の表面粗さRzが、25.0μm以上且つ30.0μm以下であることが好ましい。
更に、ウェルド領域17は、ウェルドライン16を含む領域であればいずれも適用できる。例えば、ウェルド領域17は、ウェルドライン16から垂直方向に±150mmの範囲であることが好ましい。特に、ウェルド領域17は、ウェルドライン16から垂直方向に±50mmの範囲であることが好ましい。また、ウェルド領域17は、ウェルドライン16から垂直方向に、把持した端部間隔の±5%の範囲としてもよい。
ゲート14及びゲート15の開口面積及び樹脂の流入速度が同じ場合、ウェルドライン16はゲートから等距離にある位置に発生する。したがってウェルド領域17は、少なくとも2以上のゲートから等距離にあるウェルドライン16から垂直方向に±150mmの範囲であることが好ましい。特に、ウェルド領域17は、少なくとも2以上のゲートから等距離にあるウェルドライン16から垂直方向に±50mmの範囲であることが好ましい。また、ウェルド領域17は、少なくとも2以上のゲートから等距離にあるウェルドライン16から垂直方向に、把持した端部間隔の±5%の範囲としてもよい。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、樹脂成形品の製造方法は、フレネルレンズに限らず樹脂成形品であればいずれも適用できる。また、上記実施の形態では、成形型のゲートが2である例について説明しているが、ゲートの数を3以上としても良い。この場合、少なくとも2つのゲートから等距離にある領域をウェルド領域と設定することが好ましい。また、ゲートは第1成形型、第2成形型のいずれに設けても良い。また、ゲートを1つとし内部で2つの流路に分かれる成形型を用いてもよい。またフレネルレンズが単眼、複眼のいずれでも成形型の形状を対応させることにより、本実施の形態を適用することができる。
10 成形型
11 第1成形型
12 第2成形型
14、15 ゲート
141、151 スプル穴
16 ウェルドライン
17 ウェルド領域
18 ゲート領域
19 キャビティ空間
20 樹脂成形品製造装置
21 樹脂成形品
22 取り出し機

Claims (14)

  1. 表面が鏡面である第1成形型と、表面に凹凸構造を有する第2成形型とから構成されるキャビティ内に2以上のゲートから材料樹脂を注入して樹脂成形品を形成し、
    前記第1成形型に前記樹脂成形品が密着した状態で、第1成形型と第2成形型とを離間させ、
    前記樹脂成形品の端部を把持して前記第1成形型から前記樹脂成形品を取り外す樹脂成形品の製造方法であって、
    前記第1成形型の表面粗さは、前記ゲートから注入された材料樹脂がぶつかり合うウェルドラインを含むウェルド領域において、前記ゲート近傍であるゲート領域より粗い、樹脂成形品の製造方法。
  2. 前記第1成形型は、前記ウェルド領域における表面粗さRaが、前記ゲート領域における表面粗さRaより大きい請求項1に記載の樹脂成形品の製造方法。
  3. 前記第1成形型は、前記ウェルド領域における表面粗さRaが、0.1μm以上且つ0.15μm以下である請求項2に記載の樹脂成形品の製造方法。
  4. 前記第1成形型は、前記ウェルド領域における表面粗さRzが、前記ゲート領域における表面粗さRzより大きい請求項1に記載の樹脂成形品の製造方法。
  5. 前記第1成形型は、前記ウェルド領域における表面粗さRzが、25.0μm以上且つ30.0μm以下である請求項4に記載の樹脂成形品の製造方法。
  6. 前記ウェルド領域は、ウェルドラインから垂直方向に±50mmの範囲である請求項1から5のいずれかに記載の樹脂成形品の製造方法。
  7. 前記ウェルド領域は、ウェルドラインから垂直方向に把持した端部間隔の±5%の範囲である請求項1から5のいずれかに記載の樹脂成形品の製造方法。
  8. 表面が鏡面である第1成形型と、表面に凹凸構造を有する第2成形型と、を備え、
    前記第1成形型または前記第2成形型のいずれかに材料樹脂を注入する2以上のゲートを有する成形型であって、
    前記第1成形型の表面粗さは、前記各ゲートから等距離の線上を含むウェルド領域において、前記ゲート近傍のゲート領域より粗い成形型。
  9. 前記第1成形型は、前記ウェルド領域における表面粗さRaが、前記ゲート領域における表面粗さRaより大きい請求項8に記載の成形型。
  10. 前記第1成形型は、前記ウェルド領域における表面粗さRaが、0.1μm以上且つ0.15μm以下である請求項9に記載の成形型。
  11. 前記第1成形型は、前記ウェルド領域における表面粗さRzが、前記ゲート領域における表面粗さRzより大きい請求項8に記載の成形型。
  12. 前記第1成形型は、前記ウェルド領域における表面粗さRzが、25.0μm以上且つ30.0μm以下である請求項11に記載の成形型。
  13. 前記ウェルド領域は、前記各ゲートから等距離の線上から垂直方向に±50mmの範囲である請求項8から12のいずれかに記載の成形型。
  14. 請求項8から12のいずれかに記載の成形型と、
    前記第1成形型に密着した樹脂成形品の端部を把持して前記第1成形型から前記樹脂成形品を取り外す取り出し機と、を備える樹脂成形品製造装置。
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