JP2018194741A - 配向フィルム、並びに、それを用いた透明導電性フィルム、タッチパネル及び表示装置 - Google Patents

配向フィルム、並びに、それを用いた透明導電性フィルム、タッチパネル及び表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】機械的強度に優れつつ、熱による変形及び虹ムラを抑制できる配向フィルムを提供する。【解決手段】配向フィルムであって、前記配向フィルムは複屈折粒子を含み、前記配向フィルムは任意の領域において、リタデーション値が400nm未満であるとともに、下記の手法で算出される前記配向フィルムの表面配向度比が1.0超3.0以下である、配向フィルム。<表面配向度比>前記配向フィルムの前記領域内において屈折率が最も大きい方向である遅相軸方向を起点(0度)として、0度〜170度の範囲で、前記配向フィルムの1340cm−1における吸収強度(I1340)、及び、1410cm−1における吸収強度(I1410)を10度ごとに測定する。I1340/I1410を各角度の配向パラメータYとする。測定した18点の配向パラメータYの中での最大値をYmax、最小値をYminとして、Ymax/Yminを前記配向フィルムの表面配向度比とする。【選択図】図1

Description

本発明は、配向フィルム、並びに、それを用いた透明導電性フィルム、タッチパネル及び表示装置に関する。
従来より、プラスチックフィルムは様々な分野で使用されている。プラスチックフィルムは、機械的強度を高めるために製造時に延伸処理が施されていることが多い。
延伸処理を施したプラスチックフィルムは、該フィルムを構成する高分子が配向し、配向フィルムとなる。このような配向フィルムは、例えば、液晶表示装置等の表示装置(表面保護フィルム、透明導電性フィルムの基材)、自動車の部材(窓の遮熱フィルム、インストルパネルの前面板)、等に用いられている。
配向フィルムに偏光した光が入射した場合、配向フィルムの複屈折を原因として、配向フィルムから出射する光が「虹状の縞模様(以下、「虹ムラ」と称する場合がある)」となって観察されることがある。特に、産業用フィルムの代表例である二軸延伸ポリエステルフィルムは、透明性、機械的強度に優れる点で有用であるが、前述した複屈折を原因とした虹状のムラを生じやすい。
かかる虹状のムラを解消する技術として、特許文献1〜2等に記載の技術が提案されている。
特開2011−59488号公報 特開2011−107198号公報
特許文献1〜2は、配向フィルム(配向ポリエステルフィルム)のリタデーション値(Re)を大きくして虹ムラを解消することを提案している。リタデーション値とは、面内において屈折率が最も大きい方向である遅相軸方向の屈折率を「n」、面内において遅相軸方向と直交する方向である進相軸方向の屈折率を「n」、フィルムの膜厚を「d」とした際に、「Re=(n−n)×d」の式で算出されるパラメータである。
配向フィルムのリタデーション値を大きくするためには、n−nを大きくする手段、及び、膜厚を大きくする手段がある。後者の膜厚を大きくする手段は、コストの増加、材料の厚膜化の問題があるため、前者のn−nを大きくする手段が好ましい。このため、リタデーション値が大きい配向フィルム(以下、「高リタデーションフィルム」と称する場合がある。)は、通常は、フィルムの任意の一方の方向を過度に延伸させた一軸延伸で製造されている。
しかし、一軸延伸によって製造された高リタデーションフィルムは、延伸方向とそれに直交する方向との物性差が大きくなるため、熱等の外的要因によって変形する場合がある。例えば、特許文献1〜2のような高リタデーションフィルムを透明導電性フィルムの基材とした場合、透明導電層の結晶化工程や、透明導電層上に銀ペースト等からなる取り出し電極を焼成する工程において、熱により基材(高リタデーションフィルム)が変形する場合がある。
また、近年、輝度、解像度、色域等を向上するために、表示装置の光源及び表示素子が多様化している。例えば、液晶表示装置のバックライトの光源としては、従来は、特許文献2で用いている白色LEDが多く用いられていた。白色LEDは、RGBの分光スペクトルの強度分布の形状がブロードであることを特徴としている。
一方、近年の表示素子は、演色性を高くするため(色域を広げるため)、RGBの分光スペクトルの強度分布の形状がシャープとなっている。このような演色性を高くした液晶表示装置では、光源として、例えば量子ドットやKSF蛍光体が用いられている。
ここで、RGBの分光スペクトルの強度分布の形状がシャープである表示装置に対して、特許文献1及び2の高リタデーションフィルムを採用しても、虹ムラを解消できない場合がある。
なお、特許文献1〜2の手段以外に虹ムラを抑制する手段として、全方位の配向を均一にした配向フィルムが考えられる。かかる配向フィルムは、二方向を同時かつ均等に延伸(好ましくは全方位に同時かつ均等に延伸)すれば理論上は製造可能である。しかし、当該フィルムは、少なくとも二方向を同時かつ均等に延伸するために極めて大きい製造設備が要求されるとともに、品質管理が困難であり、さらには良好な歩留まりも期待できないことから、費用対効果が伴わず、現実的ではない。
本発明は、機械的強度に優れつつ、熱による変形及び虹ムラを抑制できる配向フィルム、並びに、それを用いた透明導電性フィルム、タッチパネル及び表示装置を提供することを目的とする。
本発明は、以下の[1]〜[4]を提供する。
[1]配向フィルムであって、前記配向フィルムは複屈折粒子を含み、前記配向フィルムは任意の領域において、リタデーション値が400nm未満であるとともに、下記の手法で算出される前記配向フィルムの表面配向度比が1.0超3.0以下である、配向フィルム。
<表面配向度比>
前記配向フィルムの前記領域内において屈折率が最も大きい方向である遅相軸方向を起点(0度)として、0度〜170度の範囲で、前記配向フィルムの1340cm−1における吸収強度(I1340)、及び、1410cm−1における吸収強度(I1410)を10度ごとに測定する。I1340/I1410を各角度の配向パラメータYとする。測定した18点の配向パラメータYの中での最大値をYmax、最小値をYminとして、Ymax/Yminを前記配向フィルムの表面配向度比とする。
[2]透明基材上に透明導電層を有する透明導電性フィルムであって、前記透明基材が上記[1]に記載の配向フィルムである透明導電性フィルム。
[3]透明導電性フィルムを構成部材として有するタッチパネルであって、前記透明導電性フィルムが上記[2]に記載の透明導電性フィルムであるタッチパネル。
[4]表示素子の光出射面側の面上に、偏光子及び一以上の光学フィルムを有する表示装置であって、前記表示素子から垂直方向に出射する光をLとした際に、前記Lが下記条件1を満たし、前記光学フィルムの少なくとも一つが上記[1]に記載の配向フィルムである表示装置。
<条件1>
前記Lの強度を1nmごとに測定する。青の波長域を400nm以上500nm未満、緑の波長域を500nm以上600nm未満、赤の波長域を600nm以上780nm以下とする。前記Lの青の波長域の最大強度をBmax、前記Lの緑の波長域の最大強度をGmax、前記Lの赤の波長域の最大強度をRmaxとする。
前記Bmaxを示す波長をLλ、前記Gmaxを示す波長をLλ、前記Rmaxを示す波長をLλとする。
前記Bmaxの1/2以下の強度を示す波長であってLλのプラス方向側に位置する最小波長を+α、前記Gmaxの1/2以下の強度を示す波長であってLλのマイナス方向側に位置する最大波長を−α、前記Gmaxの1/2以下の強度を示す波長であってLλのプラス方向側に位置する最小波長を+α、前記Rmaxの1/2以下の強度を示す波長であってLλのマイナス方向側に位置する最大波長を−αとする。
λ、Lλ、Lλ、+α、−α、+α及び−αが、以下(1)〜(4)の関係を満たす。
+α<Lλ (1)
λ<−α (2)
+α<Lλ (3)
λ<−α (4)
本発明の配向フィルム、並びに、それを用いた透明導電性フィルム、タッチパネル及び表示装置は、機械的強度に優れつつ、熱による変形及び虹ムラを抑制することができる。
本発明の配向フィルムの一実施形態を示す断面図である。 本発明の配向フィルムの他の実施形態を示す断面図である。 本発明の透明導電性フィルムの一実施形態を示す断面図である。 本発明のタッチパネルの一実施形態を示す断面図である。 本発明のタッチパネルの他の実施形態を示す断面図である。 本発明の表示装置の一実施形態を示す断面図である。 マイクロキャビティ構造を備えた三色独立方式の有機EL表示素子から垂直方向に出射する光(L)の分光スペクトルの一例である。 表示素子が液晶表示素子であり、バックライトの光源が冷陰極蛍光管(CCFL)である液晶表示装置の表示素子から垂直方向に出射する光(L)の分光スペクトルの一例である。 表示素子が液晶表示素子であり、バックライトの光源が白色LEDである液晶表示装置の表示素子から垂直方向に出射する光(L)の分光スペクトルの一例である。 白色発光層及びカラーフィルターを備えたカラーフィルター方式の有機EL表示素子から垂直方向に出射する光(L)の分光スペクトルの一例である。 表示素子が液晶表示素子であり、バックライトの一次光源が青色LEDであり、二次光源が量子ドットであり、表示素子上に偏光子及び光学フィルムを有する表示装置において、表示素子側から垂直方向に出射する光(L)の分光スペクトルの一例である。 表示素子が液晶表示素子であり、バックライトの一次光源が青色LEDであり、二次光源が量子ドットであり、表示素子上に偏光子及び光学フィルムを有する表示装置において、表示素子側から垂直方向に出射する光(L)の分光スペクトルの他の例である。
以下、本発明の実施形態を説明する。
[配向フィルム]
本発明の配向フィルムは、配向フィルムであって、前記配向フィルムは複屈折粒子を含み、前記配向フィルムは任意の領域において、リタデーション値が400nm未満であるとともに、下記の手法で算出される前記配向フィルムの表面配向度比が1.0超3.0以下であるものである。
<表面配向度比>
前記配向フィルムの面内に前記領域内において屈折率が最も大きい方向である遅相軸方向を起点(0度)として、0度〜170度の範囲で、前記配向フィルムの1340cm−1における吸収強度(I1340)、及び、1410cm−1における吸収強度(I1410)を10度ごとに測定する。I1340/I1410を各角度の配向パラメータYとする。測定した18点の配向パラメータYの中での最大値をYmax、最小値をYminとして、Ymax/Yminを前記配向フィルムの表面配向度比とする。
図1及び図2は、本発明の配向フィルム100の実施の形態を示す断面図である。
図1の配向フィルム100はコア層10の単層構造であるが、図2の配向フィルム100はコア層10の両面に表面層20を有している。
また、図1及び図2の配向フィルム100ともに、コア層10及び表面層20内に高分子化合物11、21及び複屈折粒子12、22を含有している。
本発明の配向フィルムのリタデーション値は400nm未満である。配向フィルムのリタデーション値が400nm以上の場合、虹ムラを抑制することができない。
なお、虹ムラとは、偏光した光が配向フィルムに入射し、出射する際に観察される縞状に発生するレインボー色のムラであり、裸眼でも視認される場合があるが、偏光サングラスを介して観察した際に明りょうに視認されるものである。
配向フィルムのリタデーション値は300nm以下であることが好ましく、250nm以下であることがより好ましい。配向フィルムのリタデーション値の下限は特に限定されないが、製造管理上10nm以上とすることが好ましい。
本明細書において「リタデーション値(Re)」とは、面内において屈折率が最も大きい方向である遅相軸方向の屈折率を「n」、面内において遅相軸方向と直交する方向である進相軸方向の屈折率を「n」、配向フィルムの厚みを「d(nm)」とした際に、「(n−n)×d」の式で算出される、いわゆる「面内リタデーション」と称されるパラメータである。また、本明細書において、屈折率及びリタデーション値は、波長589nmにおける屈折率及びリタデーション値をいうものとする。
リタデーション値は、例えば、王子計測機器社製の商品名「KOBRA−WR」、「PAM−UHR100」により測定できる。
また、本発明の配向フィルムは、上記手法で算出される配向フィルムの表面配向度比が1.0超3.0以下であるものである。
フィルムの表面配向度比が1.0を超えないことは、フィルムが実質的に未延伸であること、あるいは、全方位の配向が均一であることを意味する。前者のフィルムが実質的に未延伸である場合には、フィルムの機械的強度が不足してしまう。一方、後者の全方位の配向が均一であるフィルムは、全方位に同時かつ均等に延伸すれば理論上は製造可能であるが、極めて大きい製造設備が要求されるとともに、品質管理が困難であり、さらには良好な歩留まりも期待できないことから、費用対効果が伴わないものとなってしまう。なお、通常、表面配向度比が1.0を超えると、配向フィルムのリタデーション値を400nm未満とすることが困難となるが、本発明では後述する複屈折粒子を含有することにより、表面配向度比が1.0超でありながら、配向フィルムのリタデーション値を400nm未満とすることを可能としている。
また、フィルムの表面配向度比が3.0を超えることは、フィルムの任意の一方の方向を過度に延伸させた一軸延伸フィルムであることを意味する。したがって、フィルムの表面配向度比が3.0を超えた場合、延伸方向とそれに直交する方向との物性差が大きくなり、熱等の外的要因による変形を抑制できない。
配向フィルムの表面配向度比は1.2以上2.8以下であることが好ましく、1.5以上2.5以下であることがより好ましく、1.7以上2.3以下であることがさらに好ましい。
配向フィルムの表面配向度比は、例えば、二軸延伸により配向フィルムを製造する際に、縦横の延伸倍率を変更することにより調整できる。なお、二軸延伸は、縦方向の延伸と、横方向の延伸とを異なるタイミングで行う「逐次延伸」が好ましい。すなわち、本発明の配向フィルムは、逐次二軸延伸されてなる配向フィルムであることが好ましい。
本発明の配向フィルムは、配向フィルム内の任意の領域におけるリタデーション値及び表面配向度比が上記範囲であればよいが、本発明の効果をより発揮しやすくする観点からは、配向フィルム内のいかなる領域においても、リタデーション値及び表面配向度比が上記範囲であることが好ましい。
配向フィルム中には、複屈折粒子が含まれる。本発明では、配向フィルムが複屈折粒子を含むことによって、上述した表面配向度比を有しながら、配向フィルムのリタデーション値を400nm未満とすることを可能としている。
配向フィルムが多層構造の場合、複屈折粒子は任意の層のみに含まれていても良いが、リタデーション値を400nm未満にしやすくする観点からは、膜厚が大きい層に含まれていることが好ましく、全ての層に含まれていることがより好ましい。また、ブロッキング抑制の観点からは、複屈折率粒子は表面側に位置する層に含まれていることが好ましい。
複屈折粒子は、配向フィルムを構成する高分子化合物の配向方向と略同一方向に配向し、高分子化合物の複屈折性を打ち消し、配向フィルムのリタデーション値を400nm未満とし得るものであれば特に限定されることなく使用できる。
かかる複屈折粒子は有機系及び無機系の何れも使用できるが、複屈折性に優れるため少量の添加で高分子化合物の複屈折性を打ち消すことができ、かつ耐熱性が良好であるという観点から無機系のものが好ましい。
なお、「略同一方向に配向」とは、全ての複屈折粒子の軸方向が高分子化合物の配向方向と同一であることのみを意味するものではなく、軸方向が平行に配向している無機物質が多数であるものも意味するものである。
高分子化合物の複屈折性を打ち消すことができる複屈折粒子とは、高分子化合物の複屈折性と正負が逆のものをいう。例えば、配向フィルムを構成する高分子化合物が正の複屈折性を示すものであれば、負の複屈折性を有する複屈折粒子が高分子化合物の複屈折性を打ち消すことができる。逆に、配向フィルムを構成する高分子化合物が負の複屈折性を示すものであれば、正の複屈折性を有する複屈折粒子が高分子化合物の複屈折性を打ち消すことができる。
正の複屈折性を示す高分子化合物とは、配向フィルムを構成する高分子化合物の配向軸方向(主軸の方向)の屈折率をn1A、配向軸方向に直交する方向の屈折率をn2Aとした際に、n1A>n2Aの関係を満たすものを意味する。負の複屈折性を示す高分子化合物は、逆に、n1A<n2Aの関係を満たすものを意味する。
高分子化合物が正の複屈折性を示す場合、配向フィルムの機械的強度を良好にしやすい点で好ましい。正の複屈折性を示す高分子化合物としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート等が挙げられる。これらの中でもポリエステルは、機械的強度に優れるとともに、光弾性係数が小さいため配向フィルムに局所的な応力がかかっても、当該箇所の屈折率(≒リタデーション値)が変化しにくいため好ましい。すなわち、配向フィルムはポリエステル系フィルムであることが好ましい。
負の複屈折性を示す高分子化合物としては、アクリル、ポリスチレン等が挙げられる。
負の複屈折性を有する粒子としては、炭酸マグネシウム、炭酸ジルコニウム、炭酸ストロンチウム、炭酸コバルト、炭酸マンガン及び炭酸カルシウム等が挙げられる。これらは上述した正の複屈折性を示す高分子化合物と組み合わせて用いることが好ましい。また、負の複屈折性を有する粒子の中では、炭酸カルシウム及び炭酸ストロンチウムが好ましい。炭酸カルシウム及び炭酸ストロンチウムは、高分子化合物との屈折率差を小さくすることができ、透明性を良好にしやすい点で好適である。
正の複屈折率性を有する粒子は例示しないが、正の複屈折率性を有する粒子は、上述した負の複屈折性を示す高分子化合物と組み合わせて用いることが好ましい。
複屈折粒子は、配向フィルム内で配向しやすくするために、棒状、針状、紡錘状等の細長い形態を有することが好ましく、この中でも針状が好ましい。また、複屈折粒子のアスペクト比は、(複屈折粒子の長軸方向の長さ/長軸方向に垂直な方向の直径)は1.5以上であることが好ましく、2.0以上であることがより好ましく、3.0以上であることがさらに好ましい。
複屈折粒子の平均粒子径は、透明性の観点から200nm以下であることが好ましく、100nm以下であることがより好ましい。
複屈折粒子の平均粒子径は、以下の(1)〜(3)の作業により算出できる。
(1)本発明の配向フィルムの断面をTEM又はSTEMで撮像する。TEM又はSTEMの加速電圧は10kv〜30kV、倍率は5万〜30万倍とすることが好ましい。
(2)観察画像から任意の10個の複屈折粒子を抽出し、個々の複屈折粒子の粒子径を算出する。粒子径は、複屈折粒子の断面を任意の平行な2本の直線で挟んだとき、該2本の直線間距離が最大となるような2本の直線の組み合わせにおける直線間距離として測定される。
(3)同じサンプルの別画面の観察画像において同様の作業を5回行って、合計50個分の粒子径の数平均から得られる値を複屈折粒子の平均粒子径とする。
複屈折粒子は、高分子化合物中での分散性を良好にするために、高分子化合物に対する分散性の高い化合物で表面処理されていることが好ましい。あるいは、複屈折粒子は、高分子化合物を溶解する溶媒中での分散性を良好にするために、該溶媒に対する分散性の高い化合物で表面処理されていることが好ましい。
複屈折粒子の含有量は、高分子化合物100質量部に対して、0.1〜30質量部であることが好ましく、0.5〜20質量部であることがより好ましく、1〜10質量部であることがさらに好ましい。
複屈折粒子の含有量を0.1質量部以上とすることにより、リタデーション値を400nm未満にしやすくできる。また、複屈折粒子の含有量を30質量部以下とすることにより、複屈折粒子の凝集を抑制し、高分子化合物の複屈折を打ち消してリタデーション値を400nm未満にしやすくするとともに、透明性を良好にしやすくできる。
配向フィルムの厚みは特に限定されないが、取り扱い性及び機械的強度を良好にしつつ、リタデーション値を400nm未満にしやすくする観点から、15〜300μmであることが好ましく、20〜200μmであることがより好ましく、25〜100μmであることがさらに好ましい。
配向フィルムの厚みは、例えば、マイクロメーター(商品名:Digimatic Micrometer、ミツトヨ社製)により測定できる。
配向フィルムの前記領域内におけるn−nは、リタデーション値を400nm未満にしやすくする観点から、0.025以下であることが好ましく、0.020以下であることがより好ましく、0.010以下であることがさらに好ましい。
配向フィルムの厚さ方向のリタデーション値(Rth)は、虹ムラ抑制の観点から、400nm未満であることが好ましく、300nm以下であることがより好ましく、250nm以下であることがさらに好ましい。配向フィルムのRthの下限は特に限定されないが10nm程度である。
なお、厚さ方向のリタデーション値(Rth)とは、配向フィルムの厚さ方向の屈折率をnとした際に、「Rth=(|n−n|+|n−n|)/2」で算出されるパラメータである。なお、nは、上記領域の中央で測定するものとする。
配向フィルムの厚さ方向の屈折率nのバラツキは、0.01以下であることが好ましく、0.005以下であることがより好ましい。nのバラツキを0.002以下とすることにより、Rthのバラつきを小さくできる。
配向フィルムは、23℃の引張強度のうち、遅相軸方向の引張強度をT、遅相軸方向と直交する方向である進相軸方向の引張強度をTとした際に、T/T≦3.0の関係を満たすことが好ましい。T/Tを3.0以下とすることにより、配向フィルムが進相軸方向に裂けやすくなることを抑制できる。
/Tは、1.0超2.5以下であることがより好ましく、1.2以上2.0以下であることがさらに好ましい。
また、Tは100MPa以上であることが好ましく、120〜200MPaであることがより好ましい。
配向フィルムは、23℃のヤング率のうち、遅相軸方向のヤング率をE、遅相軸方向と直交する方向である進相軸方向のヤング率をEとした際に、E/E≦1.7の関係を満たすことが好ましい。E/Eを1.7以下とすることにより、配向フィルムを加熱処理した際に、配向フィルムが変形することを抑制できる。
/Eは、1.0超1.5以下であることがより好ましく、1.0超以上1.3以下であることがさらに好ましい。
また、Eは2.0GPa以上であることが好ましく、2.5〜3.5GPaであることがより好ましい。
配向フィルム中には、本発明の効果を阻害しない範囲で、紫外線吸収剤及び光安定剤等の添加剤を含有してもよい。配向フィルムが多層構造の場合、ブリードアウト抑制の観点から、コア層中に紫外線吸収剤及び光安定剤を含有することが好ましい。
配向フィルムは、JIS K7136:2000のヘイズが10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましい。
また、配向フィルムは、JIS K7361−1:1997の全光線透過率が80%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましい。
配向フィルムの幅は特に限定されない。例えば、配向フィルムがシート状の場合、幅は通常は10〜3000mm程度であり、50〜2000mmが好ましい。また、配向フィルムがロール状の場合、幅は通常は1000mm以上であり、1200〜4000mmが好ましい。
配向フィルムの長さも特に限定されない。例えば、配向フィルムがシート状の場合、長さは通常は10〜3000mm程度であり、50〜2000mmが好ましい。また、配向フィルムがロール状の場合、長さは通常は300〜6000mであり、1000〜5000mが好ましい。
本発明の配向フィルムは、例えば、下記(A1)〜(A3)の工程や、(B1)〜(B3)の工程で製造できる。
<単層構造の場合>
(A1)高分子化合物中に複屈折粒子が分散された組成物を得る。
(A2)該組成物をシート状に成形した未延伸フィルムを得る。
(A3)高分子化合物のガラス転移温度以上の温度で未延伸フィルムを流れ方向に延伸(縦延伸)した後、幅方向(横方向)に延伸する。
工程(A3)の後は、配向フィルムの収縮を抑制するために、(A4)熱処理工程を行うことが好ましい。
工程(A1)の組成物は、例えば、以下の(i)〜(iii)の手法により得ることができる。
(i)高分子化合物を合成する重合反応の開始前、あるいは、重合反応の終了前に、複屈折粒子を混入する手法。すなわち、高分子化合物を与えるモノマーに、モノマーの重合反応に関与しない複屈折粒子を混入して十分に分散させた後、重合反応を進行させることにより、工程(A1)の組成物を得ることができる。
(ii)高分子化合物の加熱溶融物に対して複屈折粒子を添加し、これを混練する過程を通してマトリックス中に複屈折粒子を分散させる手法。
(iii)高分子化合物を溶媒に溶解させた溶液中に複屈折粒子を分散させる手法。
工程(A2)において組成物をシート状に成形する手段としては、上記(i)又は(ii)で得られた組成物を溶融してシート状に押し出しする手段、あるいは、上記(iii)で得られた組成物を塗布し、溶媒を蒸発させる手段、が挙げられる。
工程(A3)の延伸時の温度及び延伸倍率は、高分子化合物の種類や配向フィルムに対して所望する物性値(引張強度、ヤング率)に応じて調整すればよい。例えば、ポリエステル系フィルムの場合、温度は80〜130℃が好ましく、縦方向の延伸倍率は1.3〜4倍が好ましく、横方向の延伸倍率は1.3〜6倍が好ましい。また、縦方向の延伸倍率と横方向の延伸倍率との比[横方向の延伸倍率/縦方向の延伸倍率]は、表面配向度比を上記範囲にする観点から、1.5〜4.0であることが好ましく、1.5〜2.5であることがより好ましい。
工程(A4)の熱処理の温度は、高分子化合物の種類に調整すればよい。例えば、ポリエステル系フィルムの場合、100〜250℃が好ましく、180〜245℃がより好ましい。
<多層構造の場合>
(B1)高分子化合物中に複屈折粒子及び/又は添加剤が分散された組成物を、層ごとに得る。
(B2)2台以上の押出機を用いて各層の組成物を溶融して押し出し、一つのダイを通過させて各層を積層し、冷却して多層未延伸フィルムを得る。
(B3)ガラス転移温度以上の温度で多層未延伸フィルムを流れ方向に延伸(縦延伸)した後、幅方向(横方向)に延伸する。
工程(B3)の後は、配向フィルムの収縮を抑制するために、(B4)熱処理工程を行うことが好ましい。
工程(B2)において、各層の組成物を変更することにより、異なる組成の層が積層された多層配向フィルムとすることができる。例えば、下記(a)〜(c)の構成が挙げられる。なお、「/」は層の界面を意味し、括弧内は各層に含まれる成分を意味する。
(a)表面層(高分子化合物、複屈折粒子)/コア層(高分子化合物、複屈折粒子、紫外線吸収剤)/表面層(高分子化合物、複屈折粒子)
(b)表面層(高分子化合物、複屈折粒子、易滑剤)/コア層(高分子化合物、複屈折粒子)/表面層(高分子化合物、複屈折粒子、易滑剤)
(c)表面層(高分子化合物、複屈折粒子、易滑剤)/コア層(高分子化合物、複屈折粒子、紫外線吸収剤)/表面層(高分子化合物、複屈折粒子、易滑剤)
<配向フィルムの用途>
本発明の配向フィルムは、偏光した光が配向フィルムに入射して出射する際に、虹状の縞模様(虹ムラ)が観察されることを抑制できる。また、本発明の配向フィルムは、機械的強度に優れつつ、熱による変形も抑制できる。このため、本発明の配向フィルムは、偏光子を有する表示装置の部材として有用である。より具体的には、表示素子の光出射面側の面上に、偏光子及び光学フィルムを有する表示装置の光学フィルムとして、本発明の配向フィルムを用いることが有用である。特に、後述する条件1を満たす表示装置は、演色性が高い一方で虹ムラを抑制しにくいものであるが、本発明の配向フィルムは、後述する条件1を満たす表示装置においても虹ムラを抑制できる。
また、太陽光の反射光はS偏光の割合が多くなるため、本発明の配向フィルムは、自動車用の部材(自動車窓貼り用フィルムの基材、インストルパネルの前面板の表面フィルムの基材等)、住宅用の部材(窓貼りフィルムの基材)等としても有用である。
また、本発明の配向フィルムは、偏光板の表面や表示装置の表面等に貼着される工程用のマスキングフィルムとしても有用である。
また、本発明の配向フィルムは、熱による変形を抑制できるため、熱に晒される部材として好適に用いることができる。
熱に晒される部材としては、表示装置(特に有機EL表示装置)の部材、自動車用の部材、透明導電性フィルムの基材が挙げられる。特に、透明導電性フィルムの基材は極めて高い温度に晒されるため、本発明の配向フィルムが好適に用いられる。さらに、本発明の配向フィルムは、表示素子と組みわせて用いられるタッチパネル用透明導電性フィルムの基材として極めて有用である。
[透明導電性フィルム]
本発明の透明導電性フィルムは、透明基材上に透明導電層を有する透明導電性フィルムであって、前記透明基材が上述した本発明の配向フィルムであるものである。
透明導電性フィルムは、透明導電層の結晶化工程や、透明導電層上に銀ペースト等からなる取り出し電極を焼成する工程において、高温に晒される。
透明導電性フィルムが高温に晒された場合、透明導電性フィルムの透明基材が変形する場合がある。特に、タッチパネル用の透明導電性フィルムは、透明導電層がパターニングされているため、透明基材の変形が助長される傾向にある。しかし、本発明の透明導電性フィルムは、透明基材として上述した本発明の配向フィルムを用いていることから、上記結晶化工程や焼成工程において、透明基材(配向フィルム)が変形することを抑制できる。
図3は、本発明の透明導電性300の実施の形態を示す断面図である。
図3の透明導電性フィルム300は、配向フィルム100上に透明導電層200を有している。
<透明導電層>
透明導電層を構成する材料としては、金属酸化物が挙げられる。金属酸化物としては、スズドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、リンドープ酸化スズ(PTO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、インジウムドープ酸化亜鉛(IZO)等が挙げられる。これらの中で、スズドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、インジウムドープ酸化亜鉛(IZO)が好まししい。特に、透明性、導電性がともに優れることから、スズドープ酸化インジウム(ITO)が好ましい。
透明導電層の形成方法としては、スパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等の物理気相成長法、又は化学気相成長法、その他印刷法、塗工法等種々あるが、光学特性、電気特性の観点から物理気相成長法、化学気相成長法が好ましく、特に、化学気相成長法に比べ、より低温度で処理できる物理気相成長法がより好ましい。
通常、スパッタ法で成膜したスズドープ酸化インジウム(ITO)は、非結晶であるが、配向フィルムの耐熱温度の範囲内で加熱することにより結晶化を進めることができ、加熱時間等を適宜調整することにより、50%以上結晶化させることができる。この結晶化により、ITO層の表面抵抗率を低下させることができる。また同時に、密着強度を向上することもできる。
透明導電層の厚みは、通常10〜200nm程度である。
透明導電層の結晶化は、透明導電層のパターン形成前、又は透明導電層のパターン形成工程後の何れであってもよく、また、透明導電層のパターン形成前及び形成後の2段階で結晶化させてもよい。
結晶化の際の加熱温度は、使用する金属酸化物、配向フィルムの耐熱温度により異なるが、通常130〜170℃である。また、加熱時間は、通常、5分間〜24時間であり、製造効率や結晶化度(機械的特性、表面抵抗率値等に影響を及ぼす)を考慮して適宜調整すればよい。加熱方法は、特に制限されることはなく、公知の方法で行うことができるが、金属酸化物としてITOを用いる場合は、空気中で加熱炉、赤外線ランプヒーター等を用いて行うことが好ましい。
取り出し電極は、パターニングされた透明導電層と接続するための電極である。
取り出し電極は、例えば、銀ペースト等の導電性を有する材料で配線に係る電極パターンをスクリーン印刷等で形成した後、高温度で焼成(加熱処理による焼結)することにより形成できる。
焼成の加熱処理条件は、通常、透明導電層の結晶化温度より低い温度(125〜150℃程度)で、10〜60分間である。加熱方法は、特に制限されることはなく、公知の方法で行うことができる。通常、加熱炉、真空加熱炉、赤外線ランプヒーター等を用いて行われる。
<機能層>
配向フィルムと透明導電層との間には、機能層を有していてもよい。
機能層としては、配向フィルムと透明導電層との密着性を向上させるための易接着層、配向フィルムからオリゴマー成分が析出することを抑制するためのオリゴマー防止層、パターン化した透明導電層のパターン形状を見えにくくするための不可視化層等が挙げられる。
[タッチパネル]
本発明のタッチパネルは、透明導電性フィルムを構成部材として有するタッチパネルであって、前記透明導電性フィルムが上述した本発明の透明導電性フィルムであるものである。
タッチパネルとしては、抵抗膜式タッチパネル及び静電容量式タッチパネル等が挙げられる。
抵抗膜式タッチパネル500Aは、例えば、図4に示すように、透明基材400上に透明導電層100を有する上下一対の透明導電性フィルム300の透明導電層100同士が対向するようにスペーサー40を介して配置されてなる基本構成に、図示しない回路が接続されてなるものである。
抵抗膜式タッチパネルの場合、例えば、上側及び/又は下側の透明導電性フィルムとして本発明の透明導電性フィルム300を用いる構成が挙げられる。
静電容量式タッチパネルは、表面型及び投影型等が挙げられ、投影型が多く用いられている。投影型の静電容量式タッチパネルは、X軸電極と、該X軸電極と直交するY軸電極とを絶縁体を介して配置した基本構成に、回路が接続されてなるものである。該基本構成をより具体的に説明すると、1枚の透明基材上の別々の面にX軸電極及びY軸電極を形成する態様、透明基材上にX軸電極、絶縁体層、Y軸電極をこの順で形成する態様、図5に示すように、透明基材400上にX軸電極50を形成してなる透明導電性フィルムと、別の透明基材400上にY軸電極60を形成してなる透明導電性フィルムとを、接着剤層等の絶縁体層70を介して積層する態様等が挙げられる。また、これら基本態様に、さらに別の透明基材を積層する態様が挙げられる。
静電容量式タッチパネル500Bの場合、例えば、X軸電極を有する透明導電性フィルム及び/又はX軸電極を有する透明導電性フィルムとして本発明の透明導電性フィルム300を用いる構成が挙げられる。
[表示装置]
本発明の表示装置は、表示素子の光出射面側の面上に、偏光子及び一以上の光学フィルムを有する表示装置であって、前記表示素子から垂直方向に出射する光をLとした際に、前記Lが下記条件1を満たし、前記光学フィルムの少なくとも一つが上述した本発明の配向フィルムである表示装置。
<条件1>
前記Lの強度を1nmごとに測定する。青の波長域を400nm以上500nm未満、緑の波長域を500nm以上600nm未満、赤の波長域を600nm以上780nm以下とする。前記Lの青の波長域の最大強度をBmax、前記Lの緑の波長域の最大強度をGmax、前記Lの赤の波長域の最大強度をRmaxとする。
前記Bmaxを示す波長をLλ、前記Gmaxを示す波長をLλ、前記Rmaxを示す波長をLλとする。
前記Bmaxの1/2以下の強度を示す波長であってLλのプラス方向側に位置する最小波長を+α、前記Gmaxの1/2以下の強度を示す波長であってLλのマイナス方向側に位置する最大波長を−α、前記Gmaxの1/2以下の強度を示す波長であってLλのプラス方向側に位置する最小波長を+α、前記Rmaxの1/2以下の強度を示す波長であってLλのマイナス方向側に位置する最大波長を−αとする。
λ、Lλ、Lλ、+α、−α、+α及び−αが、以下(1)〜(4)の関係を満たす。
+α<Lλ (1)
λ<−α (2)
+α<Lλ (3)
λ<−α (4)
図6は、本発明の表示装置の実施の形態を示す断面図である。図6の表示装置900は、表示素子600の光出射面上に、偏光子700及び配向フィルム100を有している。また、図6の表示装置900は、表示素子として有機EL表示素子600Aを用いている。
なお、表示装置の表示素子が液晶表示素子である場合、液晶表示素子の背面には図示しないバックライトが必要である。
(条件1)
条件1は、表示装置のRGB(赤、緑、青)の分光スペクトルがシャープであることを示す条件である。条件1について、図を引用してより具体的に説明する。
図7は、マイクロキャビティ構造を備えた三色独立方式の有機EL表示素子上に、偏光子及び配向フィルムを有する表示装置において、表示素子を白表示させた際に、表示素子から垂直方向に出射する光(L)の強度を1nmごとに測定した際の分光スペクトルの一例である。なお、図7の分光スペクトルは最大強度を100として各波長の強度を規格化したものである。
図7中、Bmaxは青の波長域(400nm以上500nm未満)における最大強度、Gmaxは緑の波長域(500nm以上600nm未満)における最大強度、Rmaxは赤の波長域(600nm以上780nm以下)における最大強度を示している。
また、図7中、LλはBmaxを示す波長、LλはGmaxを示す波長、LλはRmaxを示す波長を示している。
また、図7中、+αは、Bmaxの1/2以下の強度を示す波長であってLλのプラス方向側に位置する最小波長を示している。−αは、Gmaxの1/2以下の強度を示す波長であってLλのマイナス方向側に位置する最大波長を示している。+αは、Gmaxの1/2以下の強度を示す波長であってLλのプラス方向側に位置する最小波長を示している。−αは、Rmaxの1/2以下の強度を示す波長であってLλのマイナス方向側に位置する最大波長を示している。
図7の分光スペクトルはRGBのスペクトルがいずれもシャープであり、Lλ、Lλ、Lλ、+α、−α、+α及び−αが、以下(1)〜(4)の関係を満たしている。
+α<Lλ (1)
λ<−α (2)
+α<Lλ (3)
λ<−α (4)
図8は、表示素子がカラーフィルター付きの液晶表示素子であり、バックライトの光源が冷陰極蛍光管(CCFL)であり、表示素子上に偏光子及び配向フィルムを有する表示装置において、表示素子を白表示させた際に、表示素子側から垂直方向に出射する光(L)の強度を1nmごとに測定した際の分光スペクトルの一例である。図8もRGBの分光スペクトルがいずれもシャープであり、前記(1)〜(4)の関係を満たしている。なお、図8の分光スペクトルは最大強度を100として各波長の強度を規格化したものである。
図9は、表示素子がカラーフィルター付きの液晶表示素子であり、バックライトの光源が白色LEDであり、表示素子上に偏光子及び配向フィルムを有する表示装置において、表示素子を白表示させた際に、表示素子側から垂直方向に出射する光(L)の分光スペクトルの一例である。図9は、B(青)の分光スペクトルがシャープであり、かつG(緑)の分光スペクトルが比較的シャープであるため、前記(1)〜(3)の関係を満たすものの、R(赤)の分光スペクトルがブロードであるため、前記(4)の関係を満たしていない。なお、図9の分光スペクトルは最大強度を100として各波長の強度を規格化したものである。
図9の分光スペクトルに類似する分光スペクトルとして、図10が挙げられる。図10の分光スペクトルは、白色発光層及びカラーフィルターを備えた有機EL表示素子上に、偏光子及び配向フィルムを有する表示装置において、表示素子を白表示させた際に、表示素子から垂直方向に出射する光(L)の強度を1nmごとに測定した際の分光スペクトルの一例である。図10の分光スペクトルは、B(青)の分光スペクトルがシャープである一方で、G(緑)の高波長側の分光スペクトル及びR(赤)の分光スペクトルがブロードである。このため、図10の分光スペクトルは、前記(1)及び(2)の関係を満たすものの、前記(3)及び(4)の関係を満たさない。なお、図10の分光スペクトルは最大強度を100として各波長の強度を規格化したものである。
図11は、表示素子がカラーフィルター付きの液晶表示素子であり、バックライトの一次光源が青色LEDであり、二次光源が量子ドットであり、表示素子上に偏光子及び配向フィルムを有する表示装置において、表示素子を白表示させた際に、表示素子側から垂直方向に出射する光(L)の強度を1nmごとに測定した際の分光スペクトルの一例である。図11もRGBの分光スペクトルがいずれもシャープであり、前記(1)〜(4)の関係を満たしている。なお、図11の分光スペクトルは最大強度を100として各波長の強度を規格化したものである。
次に、RGBの分光スペクトルと、色域の広さとの関係を説明する。
RGBの三色の混合によって再現できる色域は、CIE−xy色度図上の三角形で示される。前記三角形は、RGB各色の頂点座標を定め、各頂点を結ぶことにより形成される。
RGBの分光スペクトルがそれぞれシャープであると、CIE−xy色度図において、Rの頂点座標はxの値が大きくyの値が小さくなり、Gの頂点座標はxの値が小さくyの値が大きくなり、Bの頂点座標はxの値が小さくyの値が小さくなる。つまり、RGBの分光スペクトルがそれぞれシャープであると、CIE−xy色度図においてRGB各色の頂点座標を結んだ三角形の面積が大きくなり、再現できる色域の幅が広くなる。そして、色域の幅が広くなることは、動画の迫力、臨場感の向上につながる。
色域を表す規格としては、「ITU−R勧告 BT.2020(以下、「BT.2020」と称する。)」等が挙げられる。ITU−Rは、「International Telecommunication Union - Radiocommunication Sector(国際電気通信連合 無線通信部門)」の略称であり、ITU−R勧告 BT.2020は、スーパーハイビジョンの色域の国際規格である。下記式で表されるCIE−xy色度図に基づくBT.2020のカバー率が後述する範囲であると、動画の迫力及び臨場感を向上しやすくできる。
<BT.2020のカバー率を表す式>
[LのCIE−xy色度図の面積のうち、BT.2020のCIE−xy色度図の面積と重複する面積/BT.2020のCIE−xy色度図の面積]×100(%)
次に、RGBの分光スペクトルと、虹ムラとの関係について説明する。
特許文献2(特開2011−107198号公報)は、バックライト光源として白色LEDを用い、光学フィルムとしてリタデーション値が大きいもの(Re=3000〜30000nm)を用いることにより、虹ムラを抑制するものである。そして、特許文献2の段落0017〜0025、図3、図5の記載からは、光源として白色LEDのような分光スペクトルが連続的(≒分光スペクトルがブロード形状)であるものを用い、かつ、光学フィルムとしてリタデーション値が3000nm以上のものを用いた場合には、光源の分光スペクトルの形状と、光学フィルムを通過した光の分光スペクトルの包絡線形状とを近似させることができるため、虹ムラを抑制できることが理解できる。一方、特許文献2の上記箇所の記載からは、光源として冷陰極管のような分光スペクトルが不連続的(≒分光スペクトルがシャープな形状)であるものを用いた場合、光学フィルムとしてリタデーション値が3000nm以上のものを用いても、2つの分光スペクトルの形状を近似できないため、虹ムラを抑制できないことが理解できる。
以上のように、光源のRGBの分光スペクトルがシャープである場合、光学フィルムのリタデーション値を大きくすることによって虹ムラを抑制することは困難であった。
これに対して、本発明では、光学フィルムとして複屈折の影響が少ないリタデーション値が400nm未満の配向フィルムを用いるため、光源の分光スペクトルが条件1を満たすシャープなものであっても、光源の分光スペクトルの形状と、光学フィルムを通過した光の分光スペクトルの形状とを実質的に同一にすることができ、虹ムラを抑制できる。
本発明において、Lの分光スペクトルは、表示素子を白表示させた際の分光スペクトルとすることが好ましい。これらの分光スペクトルは、分光光度計を用いて測定することができる。測定の際、分光光度計の受光器は表示装置の光出射面に対して垂直となるように設置し、視野角は1度とする。また、測定の対象とする光は、表示装置の有効表示領域の中心を通る光とすることが好ましい。分光スペクトルは、例えば、コニカミノルタ社製の分光放射輝度計CS−2000で測定できる。
また、BT.2020のカバー率を算出する際に必要となる「LのCIE−xy色度図の面積」は、赤(R)表示、緑(G)表示、及び青(B)表示の際のCIE−Yxy表色系のx値及びy値をそれぞれ測定し、該測定結果から得られた「赤(R)の頂点座標」、「緑(G)の頂点座標」及び「青(B)の頂点座標」から算出できる。CIE−Yxy表色系のx値及びy値は、例えば、コニカミノルタ社製の分光放射輝度計CS−2000で測定できる。
(Lの好適な態様)
本発明の表示装置は、Lの分光スペクトルが以下の条件2〜条件5の一以上を満たすことが好ましい。条件1〜4は主として色純度を高めることによる色域の拡大、条件5は主として明るさを考慮した色域の拡大に寄与している。
なお、条件2を満たすことで、虹ムラもより抑制しやすくなる。
<条件2>
条件1の測定で得たLの分光スペクトルに基づき、青の波長域における分光スペクトルの強度の平均値BAve、緑の波長域における分光スペクトルの強度の平均値GAve、赤の波長域における分光スペクトルの強度の平均値RAveを算出する。青の波長域においてLの強度がBAveを連続して超える波長域をB、緑の波長域においてLの強度がGAveを連続して超える波長域をG、赤の波長域においてLの強度がRAveを連続して超える波長域をRとする。B、G及びRを示す波長域が何れも一つである。
図7、図9及び図11の分光スペクトルは、B、G及びRを示す波長域が何れも一つであり条件2を満たしている。一方、図8の分光スペクトルは、B、G及びを示す波長域が二つあり、条件2を満たさない。
<条件3>
前記+α、前記−α、前記+α及び前記−αが、以下(5)〜(6)の関係を満たす。
+α<−α (5)
+α<−α (6)
図7、図8及び図11の分光スペクトルは(5)及び(6)の関係を満たし、条件3を満たしている。一方、図9の分光スペクトルは(6)の関係を満たさず、条件3を満たさない。
<条件4>
前記Bmaxの1/3以下の強度を示す波長であってLλのプラス方向側に位置する最小波長を+β、前記Gmaxの1/3以下の強度を示す波長であってLλのマイナス方向側に位置する最大波長を−β、前記Gmaxの1/3以下の強度を示す波長であってLλのプラス方向側に位置する最小波長を+β、前記Rmaxの1/3以下の強度を示す波長であってLλのマイナス方向側に位置する最大波長を−βとする。
前記+β、前記−β、前記+β及び前記−βが、以下(7)〜(8)の関係を満たす。
+β<−β (7)
+β<−β (8)
図7、図8及び図11の分光スペクトルは何れも(7)及び(8)の関係を満たし、条件4を満たしている。一方、図9の分光スペクトルは(8)の関係を満たさず、条件4を満たしていない。
<条件5>
前記Bmax、前記Gmax及び前記Rmaxのうちの最大強度をL1maxとする。Bmax/L1max、Gmax/L1max及びRmax/L1maxがそれぞれ0.27以上。
図7、図8及び図11の分光スペクトルは、Bmax/L1max、Gmax/L1max及びRmax/L1maxがそれぞれ0.27以上であり、条件1−5を満たしている。一方、図9の分光スペクトルは、Rmax/L1maxがそれぞれ0.27未満であり、条件5を満たしていない。
条件5では、Bmax/L1max、Gmax/L1max及びRmax/L1maxは、それぞれ0.30以上であることがより好ましい。
の分光スペクトルは、前記+βと前記−βとの差[+β−(−β)]が、15〜90nmであることが好ましく、30〜85nmであることがより好ましく、50〜80nmであることがさらに好ましい。また、前記+βと前記−βとの差[+β−(−β)]が、20〜80nmであることが好ましく、25〜60nmであることがより好ましく、30〜55nmであることがさらに好ましい。また、前記+βと前記−βとの差[+β−(−β)]は、15〜50nmであることが好ましく、20〜40nmであることがより好ましく、20〜30nmであることがさらに好ましい。
の分光スペクトルは、前記+αと、前記−αとの差[+α−(−α)]が、10〜70nmであることが好ましく、20〜60nmであることがより好ましく、30〜55nmであることがさらに好ましい。また、前記+αと前記−αとの差[+α−(−α)]は、10〜60nmであることが好ましく、15〜50nmであることがより好ましく、20〜40nmであることがさらに好ましい。また、前記+αと前記−αとの差[+α−(−α)]は、10〜30nmであることが好ましく、15〜25nmであることがより好ましく、15〜20nmであることがさらに好ましい。
の分光スペクトルが極めてシャープである表示装置としては、三色独立方式の有機EL表示装置、バックライトに量子ドットを用いた液晶表示装置、バックライトにKSF蛍光体を用いた液晶表示装置等が挙げられる。
(表示素子)
表示素子としては、液晶表示素子、有機EL表示素子、無機EL表示素子、プラズマ表示素子等が挙げられる。なお、液晶表示素子は、タッチパネル機能を素子内に備えたインセルタッチパネル液晶表示素子であってもよい。
これらの表示素子の中でも、三色独立方式の有機EL表示素子は、Lの分光スペクトルがシャープとなりやすく、本発明の効果が有効に発揮されやすい。また、有機EL表示素子は光取り出し効率が課題となっており、光取り出し効率を向上させるために、三色独立方式の有機EL素子にマイクロキャビティ構造が備えられている。このマイクロキャビティ構造を備えた三色独立方式の有機EL素子は、光取り出し効率を向上させればさせるほどLの分光スペクトルがシャープとなりやすいため、本発明の効果が有効に発揮されやすい。
また、表示素子が液晶表示素子であって、バックライトとして量子ドット又はKSF蛍光体を用いた場合も、Lの分光スペクトルがシャープとなりやすく、本発明の効果が有効に発揮されやすい。
表示素子は、上記式で表されるCIE−xy色度図に基づくBT.2020のカバー率が60%以上のものが好ましく、65%以上のものがより好ましい。
(偏光子)
偏光子は、表示素子の出射面上に設置される。
偏光子としては、例えば、ヨウ素等により染色し、延伸したポリビニルアルコールフィルム、ポリビニルホルマールフィルム、ポリビニルアセタールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体系ケン化フィルム等のシート型偏光子、平行に並べられた多数の金属ワイヤからなるワイヤーグリッド型偏光子、リオトロピック液晶や二色性ゲスト−ホスト材料を塗布した塗布型偏光子、多層薄膜型偏光子等が挙げられる。なお、これらの偏光子は、透過しない偏光成分を反射する機能を備えた反射型偏光子であってもよい。
偏光子の両面は、プラスチックフィルム、ガラス等の透明保護板で覆うことが好ましい。また、該透明保護板として、本発明の配向フィルムを用いることも可能である。
偏光子は、例えば、1/4λ板との組み合わせにより反射防止性を付与するために使用される。また、表示素子が液晶表示素子の場合、液晶表示素子の光入射面側には背面偏光子が設置され、液晶表示素子の上に位置する偏光子の吸収軸と、液晶表示素子の下に位置する背面偏光子の吸収軸とを直交して配置することにより、液晶シャッターの機能を付与するために使用される。
偏光サングラスは原則としてS偏光を吸収するため、偏光サングラスの偏光子の吸収軸の方向も原則として水平方向である。このため、表示装置の水平方向に対して、偏光子の吸収軸の方向の角度が、±10°未満の範囲内となるように設置することが好ましい。該角度は±5°未満の範囲とすることがより好ましい。
(光学フィルム)
表示素子の光出射面側の面上には一以上の光学フィルムが設置される。本発明の表示装置では、光学フィルムの少なくとも一つとして、上述した本発明の配向フィルムを用いる。
本発明の配向フィルムは、偏光子よりも表示素子側に設置してもよいが、本発明の効果を有効に発揮する観点からは、偏光子の表示素子とは反対側に配置することが好ましい。虹ムラは偏光した光が配向フィルムを入射して出射する際に生じやすいためである。
表示素子上に光学フィルムが複数存在する場合は、光学フィルムの少なくとも一つとして上述した本発明の配向フィルムを用いればよいが、全ての光学フィルムとして上述した本発明の配向フィルムを用いることが好ましい。
光学フィルムは、配向フィルム上に機能層を有するものであっても良い。機能層としては、ハードコート層、防眩層、反射防止層、帯電防止層、防汚層等が挙げられる。
(バックライト)
表示装置が液晶表示装置の場合、表示素子の背面にはバックライトが配置される。
バックライトとしては、エッジライト型バックライト、直下型バックライトの何れも用いることができる。
バックライトの光源としては、LED、CCFL等が挙げられるが、光源として量子ドットを用いたバックライト、及び光源としてKSF蛍光体を用いたバックライトは、Lの分光スペクトルがシャープとなりやすく、本発明の効果が有効に発揮されやすい。
光源として量子ドットを用いたバックライトは、少なくとも、一次光を放出する一次光源と、一次光を吸収して二次光を放出する量子ドットからなる二次光源から構成される。
一次光源が青に相当する波長の一次光を放出する場合、二次光源である量子ドットは、一次光を吸収して赤に相当する波長の二次光を放出する第1量子ドット、及び一次光を吸収して緑に相当する波長の二次光を放出する第2量子ドットの少なくとも一種を含むことが好ましく、前記第1量子ドット及び前記第2量子ドットの両方を含むことがより好ましい。
量子ドット(Quantum dot)は、半導体のナノメートルサイズの微粒子で、電子や励起子がナノメートルサイズの小さな結晶内に閉じ込められる量子閉じ込め効果(量子サイズ効果)により、特異的な光学的、電気的性質を示し、半導体ナノ粒子とか、半導体ナノ結晶とも呼ばれるものである。
量子ドットは、半導体のナノメートルサイズの微粒子であり、量子閉じ込め効果(量子サイズ効果)を生じる材料であれば特に限定されない。
量子ドットは、バックライトを構成する配向フィルム中に含有させればよい。
光源としてKSF蛍光体を用いたバックライトは、青色発光ダイオードと、赤色蛍光体と、緑及び/又は黄色蛍光体とから構成される。
KSF蛍光体を用いたバックライトは、青色発光ダイオードが青色光を発し、該青色光を緑及び/又は黄色蛍光体が波長変換して緑色光及び/又は黄色光を発し、該青色光を赤色蛍光体が波長変換して赤色光を発することとなり、これら青色光と、緑色光及び/又は黄色光と、赤色光とが混色することで白色光となる。
赤色蛍光体として、Mn4+付活フッ化物錯体蛍光体を用いることが好ましい。Mn4+付活フッ化物錯体蛍光体は、化学式KSiF:Mnの赤色蛍光体であることが好ましい。
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。なお、「部」及び「%」は特に断りのない限り質量基準とする。
1.測定、評価
実施例及び比較例で得られた配向フィルムについて、下記の測定、評価を行った。結果を表1に示す。
1−1.リタデーション値の測定
実施例及び比較例で得られた配向フィルムの中央部分を縦40mm×横40mmの大きさに切断した測定用サンプルAを作製した。王子計測機器社製の商品名「KOBRA−WR(測定スポット:直径5mm)」を用いて、該測定用サンプルAの中央部分の波長589nmにおけるリタデーション値を測定した。測定時の雰囲気は、温度は23℃±5℃、湿度50%±10%とした。
1−2.表面配向度比の測定
Bio−Rad社製のFT−IR測定器(商品名:UVIR FTS600、測定スポット:直径2mm)を用いて、FTIR−S偏光ATR法の1回反射における赤外線吸収スペクトル解析により、上記測定用サンプルAの遅相軸方向を起点(0度)として、0度〜170度の範囲で、上記測定用サンプルAの中央部分の1340cm−1における吸収強度(I1340)、及び、1410cm−1における吸収強度(I1410)を10度ごとに測定した。I1340/I1410を各角度の配向パラメータYとする。測定した18点の配向パラメータYの中での最大値をYmax、最小値をYminとして、Ymax/Yminを各測定用サンプルAの表面配向度比とした。
なお、1340cm−1の吸収バンドは、ωCH縦揺れ振動で、トランス体の存在を示し、その強度はトランス体の濃度、すなわちポリエステル分子が伸張された、配向の強い状態を定量的に示すものである。一方、1410cm−1の吸収バンドは、C=C伸縮振動で、面内回転での吸収強度が一定となるために、基準バンドとして吸収強度の規格化を実施するためのものである。測定時の雰囲気は、温度は23℃±5℃、湿度50%±10%とした。
1−3.引張強度の測定
実施例及び比較例で得られた配向フィルムの中央部分を、縦2mm×横15cmの大きさに切断した測定用サンプルB、及び縦15cm×横2mmの大きさに切断した測定用サンプルCを作製した。JIS K7127:1999に準じて、チャック間距離50mm、引張速度を25mm/分の条件で、測定用サンプルB(横方向、TD方向、遅相軸方向)の23℃の引張強度、測定用サンプルC(縦方向、MD方向、進相軸方向)の23℃の引張強度を測定した。
なお、縦方向及び横方向の引張強度が何れも100MPa以上であり、かつ、縦横の強度比が3.0以下のものは、強度及び強度バランスが良好であるため、引張強度の総合評価を「A」とした。一方、縦方向及び横方向の何れかの引張強度が100MPa未満であるもの、及び/又は、縦横の強度比が3.0以上のものは、強度及び/又は強度バランスに劣るものとして、引張強度の総合評価を「C」とした。
1−4.ヤング率の算出
上記「1−3」の測定で得られた荷重−歪曲線からヤング率を算出した。
1−5.虹ムラ
後述する表示装置A〜Eの光学フィルムとして、実施例及び比較例の配向フィルムを配置し、表示装置の画面をカラー表示にした。偏光サングラスをかけた状態であらゆる角度から画面を観察し、縞状の虹模様(虹ムラ)が観察されるか否かを評価した。その結果、虹ムラが全く観察されないものを「A」、虹ムラが僅かに観察されるものを「B」、虹ムラが激しく観察されるものを「C」とした。
1−6.熱変形
実施例及び比較例の配向フィルムを150℃で30分間熱処理した。その結果、配向フィルムが変形しなかったもの、あるいは僅かに変形したが実用上問題ないものを「A」、配向フィルムが激しく変形して実用上問題あるものを「C」とした。なお、150℃で30分間は、ITOの結晶化に相当する熱処理の条件である。
2.複屈折粒子(針状炭酸ストロンチウム粒子)分散液の調製
2−1.針状炭酸ストロンチウム粒子水性スラリーの製造
水温10℃の純水3Lに水酸化ストロンチウム八水和物(特級試薬、純度:96%以上)366gを投入し、混合して濃度5.6質量%の水酸化ストロンチウム水性懸濁液を調製した。この水酸化ストロンチウム水性懸濁液に、DL−酒石酸(特級試薬、純度:99%以上)を加えて撹拌して該水性懸濁液中に溶解させた。ついで水酸化ストロンチウム水性懸濁液の液温を10℃に維持しつつ、撹拌を続けながら、該水性懸濁液に二酸化炭素ガスを3.75L/分の流量(水酸化ストロンチウム1gに対して22mL/分の流量)にて、該水性懸濁液のpHが7になるまで吹き込んで、炭酸ストロンチウム粒子を生成させた後、さらに30分間撹拌を続けて、炭酸ストロンチウム粒子水性懸濁液を得た。得られた炭酸ストロンチウム粒子水性懸濁液をステンレスタンクに入れて、該水性懸濁液を80℃の温度にて24時間加熱処理して炭酸ストロンチウム粒子を針状に成長させ、その後、室温まで放冷して、針状炭酸ストロンチウム粒子水性スラリーを製造した。
2−2.針状炭酸ストロンチウム粒子の表面処理
針状炭酸ストロンチウム粒子水性スラリー(濃度:5.8質量%)3500gをホモミキサー(プライミクス株式会社製、T.K.ホモミキサーMarkII)に投入し、該ホモミキサーの撹拌羽根を7.85m/秒の周速で回転させて撹拌しながら、該水性スラリーに、側鎖にポリオキシアルキレン基を有するポリカルボン酸の無水物(マリアリムKM−0521、日油株式会社製)を12.2g(炭酸ストロンチウム粒子100質量部に対して6質量部)添加して、該ポリマーを水性スラリーに溶解させ、ついでポリオキシエチレン−ステアリルアミン(ナイミーンS204、HLB=8.0、日油株式会社製)を30.5g(炭酸ストロンチウム粒子100質量部に対して15質量部)添加し、その後1時間撹拌混合を続けた。撹拌混合後の炭酸ストロンチウム粒子水性スラリーを120〜130℃に加熱したステンレス板の上に噴霧し、水性スラリーを乾燥して、炭酸ストロンチウム微粉末を得た。
得られた炭酸ストロンチウム微粉末を電子顕微鏡を用いて観察した結果、該微粉末は針状粒子の微粉末(平均粒子径:64nm、アスペクト比の平均:2.7)であることが確認された。また、針状粒子の表面をフーリエ変換赤外分光測定装置(FT−IR)を用いて1回反射ATR法(ダイヤモンド45°、分解能4cm−1)にて分析した。その結果、側鎖にポリオキシアルキレン基を有するポリカルボン酸無水物に起因する赤外吸収ピークとポリオキシエチレン−ステアリルアミンとに起因する赤外吸収ピークとが検出された。
2−3.炭酸ストロンチウム微粉末の分散
針状炭酸ストロンチウム微粉末0.2gを塩化メチレン20gに投入し、超音波ホモジナイザーを用いて5分間分散処理して、炭酸ストロンチウム粒子濃度が1質量%の針状炭酸ストロンチウム粒子分散液を得た。
3.配向フィルムの作製
[実施例1]
上記「1−3」で得られた針状炭酸ストロンチウム粒子分散液にポリエチレンテレフタレートを溶解させ、配向フィルム塗布液を調製した。配向フィルム塗布液中における針状炭酸ストロンチウム粒子の含有量は、ポリエチレンテレフタレート100質量部に対して5質量部とした。
配向フィルム塗布液をガラス板上にナイフコーターを用いて塗布し、気密性の低い容器中で放置することで、穏やかに溶媒を蒸発させた。ガラス板からフィルム状の試料(膜厚:500μm)を剥離し、さらにデシケーター中で約50時間減圧乾燥を行い、10cm×10cmの未延伸フィルムを得た。
未延伸フィルムを二軸延伸試験装置(東洋精機社)にて、120℃にて1分間予熱した後、120℃で縦方向(MD方向)に2.5倍延伸した後、横方向(TD方向)に4.0倍延伸し、実施例1の配向フィルム(30cm×30cm、膜厚:50μm)を得た。
[比較例1]
ポリエチレンテレフタレートを290℃で溶融して、フィルム形成ダイを通して、シート状に押出し、水冷冷却した回転急冷ドラム上に密着させて冷却し、未延伸フィルムを作製した。この未延伸フィルムを二軸延伸試験装置(東洋精機社)にて、120℃にて1分間予熱した後、120℃で縦方向(MD方向)に1.5倍延伸した後、横方向(TD方向)に4.5倍延伸し、比較例1の配向フィルム(30cm×30cm、膜厚:50μm)を得た。
[比較例2]
比較例2の配向フィルムとして、東洋紡社製の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:コスモシャインA4100、厚み50μm)を準備した。
表1に示すように、実施例1の配向フィルムは、強度(引張強度)に優れつつ、熱による変形及び虹ムラを抑制できることが確認できる。
なお、表中では評価していないが、実施例1の配向フィルムは中央部分以外の箇所から切断した測定用サンプルにおいても、リタデーション値が400nm未満であるとともに、表面配向度比が1.0超3.0以下であり、強度に優れつつ、熱による変形及び虹ムラを抑制できるものであった。
4.表示装置A〜Eの詳細
4−1.Lの分光スペクトルの測定
分光光度計を用いて、視野角1度として、以下の表示装置A〜Eを白表示させた際に、表示素子から垂直方向に出射する光(L)の強度を1nmごとに測定した。測定箇所は表示装置の有効表示領域の中心とした。表示装置AのLの分光スペクトルを図7、表示装置BのLの分光スペクトルを図8、表示装置CのLの分光スペクトルを図9、表示装置DのLの分光スペクトルを図11、表示装置EのLの分光スペクトルを図12に示す。また、測定結果に基づいて算出した条件1〜5に関する数値を表2に示す。また、条件1〜5を満たすものを「A」、満たさないものを「C」として、併せて表2に示す。
表示装置A〜Eにおいて、偏光子の吸収軸(直線偏光の振動方向)と配向フィルムの遅相軸とのなす角度は45度としている。
<表示装置A>
マイクロキャビティ構造を備えた三色独立方式の有機EL表示素子上に、偏光子及び配向フィルムを有する市販の表示装置。CIE−xy色度図に基づくBT.2020のカバー率:77%。
<表示装置B>
表示素子がカラーフィルター付きの液晶表示素子であり、バックライトの光源が冷陰極蛍光管(CCFL)であり、表示素子上に偏光子及び配向フィルムを有する市販の表示装置。
<表示装置C>
表示素子がカラーフィルター付きの液晶表示素子であり、バックライトの光源が白色LEDであり、表示素子上に偏光子及び配向フィルムを有する市販の表示装置。CIE−xy色度図に基づくBT.2020のカバー率:49%。
<表示装置D(量子ドットを用いた表示装置1)>
表示素子がカラーフィルター付きの液晶表示素子であり、バックライトの一次光源が青色LEDであり、二次光源が量子ドットであり、表示素子上に偏光子及び配向フィルムを有する市販の表示装置。CIE−xy色度図に基づくBT.2020のカバー率:68%。
<表示装置E(量子ドットを用いた表示装置2)>
表示素子がカラーフィルター付きの液晶表示素子であり、バックライトの一次光源が青色LEDであり、二次光源が量子ドットであり、表示素子上に偏光子及び配向フィルムを有する市販の表示装置。CIE−xy色度図に基づくBT.2020のカバー率:52%。
4−2.動画の臨場感
表示装置の画面をカラーの動画表示にして、偏光サングラスを外した状態で画面を観察し、動画の臨場感を目視で評価した。
A:臨場感を強く感じる。
B:臨場感を感じる。
C:臨場感が物足りない。
表2の結果から、条件1を満たす表示装置(表示装置A、B、D、E)は、色域が広いため動画の臨場感に優れることが確認できる。特に、条件2〜5を満たすとともに、CIE−xy色度図に基づくBT.2020のカバー率が60%以上である表示装置(表示装置A、D)は、動画の臨場感がより優れることが確認できる。
11、21:高分子化合物、12、22:複屈折粒子、10:コア層、20:表面層、40:スペーサー、50:X軸電極、60:Y軸電極、70:絶縁体層、100:配向フィルム、200:透明導電層、300:透明導電性フィルム、400:透明基材、500A:抵抗膜式タッチパネル、500B:静電容量式タッチパネル、600:表示素子、700:偏光子、900:表示装置

Claims (8)

  1. 配向フィルムであって、前記配向フィルムは複屈折粒子を含み、前記配向フィルムは任意の領域において、リタデーション値が400nm未満であるとともに、下記の手法で算出される前記配向フィルムの表面配向度比が1.0超3.0以下である、配向フィルム。
    <表面配向度比>
    前記配向フィルムの前記領域内において屈折率が最も大きい方向である遅相軸方向を起点(0度)として、0度〜170度の範囲で、前記配向フィルムの1340cm−1における吸収強度(I1340)、及び、1410cm−1における吸収強度(I1410)を10度ごとに測定する。I1340/I1410を各角度の配向パラメータYとする。測定した18点の配向パラメータYの中での最大値をYmax、最小値をYminとして、Ymax/Yminを前記配向フィルムの表面配向度比とする。
  2. 前記配向フィルムの23℃の引張強度のうち、前記遅相軸方向の引張強度をT、前記遅相軸方向と直交する方向である進相軸方向の引張強度をTとした際に、T/T≦3.0の関係を満たす、請求項1に記載の配向フィルム。
  3. 前記配向フィルムの23℃のヤング率のうち、前記遅相軸方向のヤング率をE、前記遅相軸方向と直交する方向である進相軸方向の引張強度をEとした際に、E/E≦1.7の関係を満たす、請求項1又は2に記載の配向フィルム。
  4. 前記配向フィルムがポリエステル系フィルムである請求項1〜3の何れか1項に記載の配向フィルム。
  5. 前記配向フィルムの幅が1000mm以上である請求項1〜4の何れか1項に記載の配向フィルム。
  6. 透明基材上に透明導電層を有する透明導電性フィルムであって、前記透明基材が請求項1〜5の何れか1項に記載の配向フィルムである透明導電性フィルム。
  7. 透明導電性フィルムを構成部材として有するタッチパネルであって、前記透明導電性フィルムが請求項6に記載の透明導電性フィルムであるタッチパネル。
  8. 表示素子の光出射面側の面上に、偏光子及び一以上の光学フィルムを有する表示装置であって、前記表示素子から垂直方向に出射する光をLとした際に、前記Lが下記条件1を満たし、前記光学フィルムの少なくとも一つが請求項1〜4の何れか1項に記載の配向フィルムである表示装置。
    <条件1>
    前記Lの強度を1nmごとに測定する。青の波長域を400nm以上500nm未満、緑の波長域を500nm以上600nm未満、赤の波長域を600nm以上780nm以下とする。前記Lの青の波長域の最大強度をBmax、前記Lの緑の波長域の最大強度をGmax、前記Lの赤の波長域の最大強度をRmaxとする。
    前記Bmaxを示す波長をLλ、前記Gmaxを示す波長をLλ、前記Rmaxを示す波長をLλとする。
    前記Bmaxの1/2以下の強度を示す波長であってLλのプラス方向側に位置する最小波長を+α、前記Gmaxの1/2以下の強度を示す波長であってLλのマイナス方向側に位置する最大波長を−α、前記Gmaxの1/2以下の強度を示す波長であってLλのプラス方向側に位置する最小波長を+α、前記Rmaxの1/2以下の強度を示す波長であってLλのマイナス方向側に位置する最大波長を−αとする。
    λ、Lλ、Lλ、+α、−α、+α及び−αが、以下(1)〜(4)の関係を満たす。
    +α<Lλ (1)
    λ<−α (2)
    +α<Lλ (3)
    λ<−α (4)
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