JP2018193402A - 早産を予測するためのバイオマーカーおよび方法 - Google Patents

早産を予測するためのバイオマーカーおよび方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018193402A
JP2018193402A JP2018168641A JP2018168641A JP2018193402A JP 2018193402 A JP2018193402 A JP 2018193402A JP 2018168641 A JP2018168641 A JP 2018168641A JP 2018168641 A JP2018168641 A JP 2018168641A JP 2018193402 A JP2018193402 A JP 2018193402A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
biomarkers
item
birth
preterm birth
probability
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2018168641A
Other languages
English (en)
Inventor
エドワード ヒッコック ダーリン
Edward Hickok Durlin
エドワード ヒッコック ダーリン
ジェイ ボニフェイス ジョン
Jay Boniface John
ジェイ ボニフェイス ジョン
チャールズ クリッチフィールド グレゴリー
Charles Critchfield Gregory
チャールズ クリッチフィールド グレゴリー
クリスティーン フレイシャー トレイシー
Cristine Fleischer Tracey
クリスティーン フレイシャー トレイシー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sera Prognostics Inc
Original Assignee
Sera Prognostics Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=51538302&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2018193402(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Sera Prognostics Inc filed Critical Sera Prognostics Inc
Publication of JP2018193402A publication Critical patent/JP2018193402A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/68Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids
    • G01N33/689Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids related to pregnancy or the gonads
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K4/00Peptides having up to 20 amino acids in an undefined or only partially defined sequence; Derivatives thereof
    • C07K4/12Peptides having up to 20 amino acids in an undefined or only partially defined sequence; Derivatives thereof from animals; from humans
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2800/00Detection or diagnosis of diseases
    • G01N2800/36Gynecology or obstetrics
    • G01N2800/368Pregnancy complicated by disease or abnormalities of pregnancy, e.g. preeclampsia, preterm labour
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2800/00Detection or diagnosis of diseases
    • G01N2800/52Predicting or monitoring the response to treatment, e.g. for selection of therapy based on assay results in personalised medicine; Prognosis
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2800/00Detection or diagnosis of diseases
    • G01N2800/60Complex ways of combining multiple protein biomarkers for diagnosis
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A90/00Technologies having an indirect contribution to adaptation to climate change
    • Y02A90/10Information and communication technologies [ICT] supporting adaptation to climate change, e.g. for weather forecasting or climate simulation

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Pregnancy & Childbirth (AREA)
  • Gynecology & Obstetrics (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Reproductive Health (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

【課題】妊娠女性において早産についての確率を決定するためのバイオマーカーパネル、方法、およびキットを提供すること。【解決手段】本開示は、妊娠女性から得られた生物学的試料中のある特定のタンパク質およびペプチドが、対応対照と比べて、将来、早産を発症する、または現在、早産に罹患しているリスクが増加した妊娠女性において異なって発現されるという発見に一部基づいている。本開示は、さらに、これらのタンパク質およびペプチドの1つまたは複数を組み合わせたパネルを、比較的高い感度および特異性を伴う妊娠女性において早産についての確率を決定する方法において利用することができるとの予想外の発見に一部基づいている。【選択図】なし

Description

本願は、2013年12月20日に出願された米国仮特許出願第61/919,586号、および2013年3月15日に出願された米国仮特許出願第61/798,504号の利益を主張し、この米国仮特許出願の全体の内容は、本明細書中に参考として援用される。
本発明は、一般的に、オーダーメイド医療の分野に、より具体的には、妊娠女性において早産についての確率を決定するための組成物および方法に関する。
背景
世界保健機関によると、推定1500万人の乳児が毎年(妊娠満37週前)早産で生まれる。信頼性の高いデータを伴うほぼ全ての国において早産率が増加している。世界保健機関;March of Dimes;The Partnership for Maternal, Newborn & Child Health; Save the
Children, Born too soon: the global action report on preterm birth、ISBN9789241503433(2012年)を参照のこと。推定100万人の乳児が早産の合併症により毎年死亡している。世界的には、早産が、新生児の第1の死亡原因(生後4週間内の乳児)および5歳未満の小児における肺炎に続く第2の死亡原因である。多くの生存者は、学習障害ならびに視覚および聴覚の問題を含む、障害の人生に直面する。
信頼性の高いデータを伴う184カ国にわたり、早産率は、生まれた乳児の5%〜18%の範囲である。Blencoweら、「National, regional and worldwide estimates of preterm birth.」、The Lancet、9;379巻(9832号):2162〜72頁(2012年)。早産の60%超がアフリカおよび南アジアで発生しており、早産は、それにもかかわらず、世界的な問題である。最多数を伴う国は、ブラジル、インド、ナイジェリア、および米国を含む。15%を上回る早産率を伴う11カ国の内、2カ国を除く全てが、サハラ以南アフリカである。最貧国においては、高所得国における9%と比較して、平均で、乳児の12%が、あまりにも早く生まれている。国内では、貧困家庭でリスクが高い。未熟児の4分の3超が、実施可能な、費用対効果の高いケア、例えば、乳児の肺を強化するための、早期陣痛のリスクのある妊娠女性に与えられる出生前ステロイド注射で助けることができる。
早産で生まれた幼児には、死亡ならびに種々の健康および発達の問題について、満期で生まれた幼児よりも大きなリスクがある。合併症は、急性呼吸器、消化器、免疫、中枢神経系、聴覚、および視覚の問題、ならびに長期的な運動、認知、視覚、聴覚、行動、社会的情緒、健康、および成長の問題を含む。早産児の誕生はまた、家族にかなりの感情的および経済的コストをもたらし、公的サービス、例えば健康保険、教育、および他の社会的支援のシステムなどについての意味を有しうる。死亡および罹患の最大のリスクは、最も初期の妊娠期間に生まれた幼児についてのものである。しかし、満期により近くで生まれた幼児が、早産で生まれた幼児の最多数を代表しており、満期で生まれた幼児よりも多くの合併症を経験する。
超音波で子宮頸管開口部を示す妊娠24週未満の女性において早産を防止するために、子宮頸部を強力な縫合糸で縫合閉鎖する頸管縫縮術として公知である外科的手技を用いることができる。妊娠34週未満および能動的な早期陣痛中の女性については、入院、ならびに早期陣痛を一時的に停止するおよび/または胎児の肺発達を促進するための医薬の投与が必要となりうる。妊娠女性で早産のリスクがあると判断された場合、医療提供者は、予防内服、例えばカプロン酸ヒドロキシプロゲステロン(Makena)注射および/または膣プロゲステロンジェル、子宮頸ペッサリーなど、性的活動および/または他の身体活動に対する制限、ならびに早期陣痛のリスクを増加させる慢性状態、例えば糖尿病および高血圧などのための処置の変更を含みうる、種々の臨床戦略を実施することができる。
早産のリスクがある女性を特定し、適した産前ケアを提供する必要性は高い。ハイリスクとして特定された女性では、より集中的な出生前サーベイランスおよび予防的介入について計画を立てることができる。リスク評価のための現在の戦略は、産科歴ならびに病歴および臨床検査に基づいているが、これらの戦略では、早期出産のリスクがある女性のわずかなパーセンテージを特定することしかできない。早産についてのリスクの信頼できる早期特定は、早期出産を防止するための適当なモニタリングおよび臨床管理の計画を可能にするであろう。そのようなモニタリングおよび管理は、より頻繁な胎教来診、連続的な子宮頸管長の測定、早期早産の徴候および症状に関する教育の強化、変更可能なリスク行動のためのライフスタイル介入、子宮頸部ペッサリーおよびプロゲステロン処置を含みうる。最後に、早産についてのリスクの信頼できる出生前特定も、モニタリングリソースの費用対効果の配分に決定的である。
本発明では、妊娠女性に早産のリスクがあるか否かを決定するための組成物および方法を提供することにより、この必要性に対処する。関連する利点も提供する。
Blencoweら、「National, regional and worldwide estimates of preterm birth.」、The Lancet、9;379巻(9832号):2162〜72頁(2012年)
本発明は、妊娠女性において早産の確率を予測するための組成物および方法を提供する。
要旨
一態様において、本発明は、表1から63に列挙するバイオマーカーのうちのN個を含む、単離されたバイオマーカーのパネルを提供する。一部の実施形態において、Nは、2から24からなる群から選択される数である。追加の実施形態において、バイオマーカーパネルは、AFTECCVVASQLR、ELLESYIDGR、およびITLPDFTGDLRからなる群から選択される単離されたバイオマーカーの少なくとも2個を含む。追加の実施形態において、バイオマーカーパネルは、FLNWIK、FGFGGSTDSGPIR、LLELTGPK、VEHSDLSFSK、IEGNLIFDPNNYLPK、ALVLELAK、TQILEWAAER、DVLLLVHNLPQNLPGYFWYK、SEPRPGVLLR、ITQDAQLK、ALDLSLK、WWGGQPLWITATK、およびLSETNRからなる群から選択される単離されたバイオマーカーの少なくとも2個を含む。
さらなる実施形態において、バイオマーカーパネルは、表50に示すバイオマーカーおよび表52に示すバイオマーカーからなる群から選択される単離されたバイオマーカーの少なくとも2個を含む。
さらなる態様において、本発明は、表1から63に列挙するバイオマーカーのうちのN個を含む、単離されたバイオマーカーのパネルを提供する。一部の実施形態において、Nは、2から24からなる群から選択される数である。追加の実施形態において、バイオマーカーパネルは、表50に示すバイオマーカーおよび表52に示すバイオマーカーからなる群から選択される単離されたバイオマーカーの少なくとも2個を含む。
一部の実施形態において、本発明は、リポ多糖結合タンパク質(LBP)、プロトロンビン(THRB)、補体成分C5(C5またはCO5)、プラスミノゲン(PLMN)、および補体成分C8ガンマ鎖(C8GまたはCO8G)からなる群から選択される単離されたバイオマーカーの少なくとも2個を含むバイオマーカーパネルを提供する。
一部の実施形態において、本発明は、アルファ−1B−糖タンパク質(A1BG)、ディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼドメイン含有タンパク質12(ADA12)、アポリポタンパク質B−100(APOB)、ベータ−2−ミクログロブリン(B2MG)、CCAAT/エンハンサー結合タンパク質アルファ/ベータ(HP8ペプチド)、コルチコステロイド結合グロブリン(CBG)、補体成分C6、エンドグリン(EGLN)、エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼファミリーメンバー2(ENPP2)、凝固因子VII(FA7)、ヒアルロナン結合タンパク質2(HABP2)、妊娠特異的ベータ−1−糖タンパク質9(PSG9)、インヒビンベータE鎖(INHBE)からなる群から選択される単離されたバイオマーカーの少なくとも2個を含むバイオマーカーパネルを提供する。
他の実施形態において、本発明は、リポ多糖結合タンパク質(LBP)、プロトロンビン(THRB)、補体成分C5(C5またはCO5)、プラスミノゲン(PLMN)、補体成分C8ガンマ鎖(C8GまたはCO8G)、補体成分1、qサブコンポーネント、B鎖(C1QB)、フィブリノゲンベータ鎖(FIBBまたはFIB)、C反応性タンパク質(CRP)、インター−アルファ−トリプシンインヒビター重鎖H4(ITIH4)、絨毛性ソマトマンモトロピンホルモン(CSH)、およびアンギオテンシノゲン(ANGまたはANGT)を含むバイオマーカーパネルを提供する。
他の実施形態において、本発明は、アルファ−1B−糖タンパク質(A1BG)、ディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼドメイン含有タンパク質12(ADA12)、アポリポタンパク質B−100(APOB)、ベータ−2−ミクログロブリン(B2MG)、CCAAT/エンハンサー結合タンパク質アルファ/ベータ(HP8ペプチド)、コルチコステロイド結合グロブリン(CBG)、補体成分C6、エンドグリン(EGLN)、エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼファミリーメンバー2(ENPP2)、凝固因子VII(FA7)、ヒアルロナン結合タンパク質2(HABP2)、妊娠特異的ベータ−1−糖タンパク質9(PSG9)、インヒビンベータE鎖(INHBE)を含むバイオマーカーパネルを提供する。
追加の実施形態において、本発明は、表51に示すバイオマーカーおよび表53に示すバイオマーカーからなる群から選択される単離されたバイオマーカーの少なくとも2個を含むバイオマーカーパネルを提供する。
また、本発明により、妊娠女性から得られた生物学的試料中で、表1から63に列挙するバイオマーカーから選択されるN個のバイオマーカーの各々の測定可能な特徴を検出すること、および測定可能な特徴を分析して妊娠女性において早産についての確率を決定することを含む、妊娠女性において早産についての確率を決定する方法も提供される。一部の実施形態において、本発明は、GABを予測する方法であって、妊娠女性から得られた生物学的試料中で、表1から63に列挙するバイオマーカーから選択されるN個のバイオマーカーの各々の測定可能な特徴を検出すること、および前記測定可能な特徴を分析してGABを予測することを包含する、方法を提供する。
一部の実施形態において、測定可能な特徴は、表1から63に列挙するバイオマーカーから選択されるN個のバイオマーカーの各々の断片または誘導体を含む。開示する方法の一部の実施形態において、測定可能な特徴を検出することは、妊娠女性から得られた生物学的試料において、表1から63に列挙するバイオマーカーから選択されるN個のバイオマーカー、それらの組合せまたは部分および/または誘導体の各々の量を定量化することを含む。追加の実施形態において、妊娠女性において早産についての確率を決定する開示方法は、早産に関連する1つまたは複数のリスク兆候について、測定可能な特徴を検出することをさらに包含する。
一部の実施形態において、妊娠女性において早産についての確率を決定する開示方法および本明細書において開示する関連方法は、N個のバイオマーカーの各々の測定可能な特徴を検出することを含み、Nは、2から24からなる群から選択される。さらなる実施形態において、妊娠女性において早産についての確率を決定する開示方法および本明細書において開示する関連方法は、AFTECCVVASQLR、ELLESYIDGR、およびITLPDFTGDLRからなる群から選択される少なくとも2個の単離されたバイオマーカーの各々の測定可能な特徴を検出することを含む。さらなる実施形態において、妊娠女性において早産についての確率を決定する開示方法および本明細書において開示する関連方法は、FLNWIK、FGFGGSTDSGPIR、LLELTGPK、VEHSDLSFSK、IEGNLIFDPNNYLPK、ALVLELAK、TQILEWAAER、DVLLLVHNLPQNLPGYFWYK、SEPRPGVLLR、ITQDAQLK、ALDLSLK、WWGGQPLWITATK、およびLSETNRからなる群から選択される少なくとも2個の単離されたバイオマーカーの各々の測定可能な特徴を検出することを含む。さらなる実施形態において、妊娠女性において早産についての確率を決定する開示方法および本明細書において開示する関連方法は、表50に示すバイオマーカーおよび表52に示すバイオマーカーからなる群から選択される少なくとも2個の単離されたバイオマーカーの各々の測定可能な特徴を検出することを含む。
他の実施形態において、妊娠女性において早産についての確率を決定する開示方法は、リポ多糖結合タンパク質(LBP)、プロトロンビン(THRB)、補体成分C5(C5またはCO5)、プラスミノゲン(PLMN)、および補体成分C8ガンマ鎖(C8GまたはCO8G)からなる群から選択される少なくとも2個の単離されたバイオマーカーの各々の測定可能な特徴を検出することを含む。
他の実施形態において、妊娠女性において早産についての確率を決定する開示方法は、アルファ−1B−糖タンパク質(A1BG)、ディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼドメイン含有タンパク質12(ADA12)、アポリポタンパク質B−100(APOB)、ベータ−2−ミクログロブリン(B2MG)、CCAAT/エンハンサー結合タンパク質アルファ/ベータ(HP8ペプチド)、コルチコステロイド結合グロブリン(CBG)、補体成分C6、エンドグリン(EGLN)、エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼファミリーメンバー2(ENPP2)、凝固因子VII(FA7)、ヒアルロナン結合タンパク質2(HABP2)、妊娠特異的ベータ−1−糖タンパク質9(PSG9)、インヒビンベータE鎖(INHBE)からなる群から選択される少なくとも2個の単離されたバイオマーカーの各々の測定可能な特徴を検出することを含む。
他の実施形態において、妊娠女性において早産についての確率を決定する開示方法は、リポ多糖結合タンパク質(LBP)、プロトロンビン(THRB)、補体成分C5(C5またはCO5)、プラスミノゲン(PLMN)、補体成分C8ガンマ鎖(C8GまたはCO8G)、補体成分1、qサブコンポーネント、B鎖(C1QB)、フィブリノゲンベータ鎖(FIBBまたはFIB)、C反応性タンパク質(CRP)、インター−アルファ−トリプシンインヒビター重鎖H4(ITIH4)、絨毛性ソマトマンモトロピンホルモン(CSH)、およびアンギオテンシノゲン(ANGまたはANGT)からなる群から選択される少なくとも2個の単離されたバイオマーカーの各々の測定可能な特徴を検出することを含む。
さらなる実施形態において、妊娠女性において早産についての確率を決定する開示方法は、表51に示すバイオマーカーおよび表53に示すバイオマーカーからなる群から選択される少なくとも2個の単離されたバイオマーカーの各々の測定可能な特徴を検出することを含む。
妊娠女性において早産についての確率を決定する方法の一部の実施形態において、妊娠女性における早産の確率は、表1から63に列挙するバイオマーカーから選択されるN個のバイオマーカーの各々の定量化された量に基づいて算出される。一部の実施形態において、早産の確率を決定するための開示方法は、質量分析(mass sprectrometry)、捕捉剤、またはそれらの組合せを使用して、1個または複数のバイオマーカーを検出および/または定量化することを包含する。
一部の実施形態において、妊娠女性において早産についての確率を決定する開示方法は、表1から63に列挙するバイオマーカーのうちのN個を含むバイオマーカーパネルを用意する最初のステップを包含する。追加の実施形態において、妊娠女性において早産についての確率を決定する開示方法は、妊娠女性からの生物学的試料を用意する最初のステップを包含する。
一部の実施形態において、妊娠女性において早産についての確率を決定する開示方法は、医療提供者に確率を連絡することを包含する。追加の実施形態において、連絡によって、妊娠女性のために、その後の処置の決定を通知する。さらなる実施形態において、1つまたは複数の処置の決定は、より頻繁な胎教来診、連続的な子宮頸管長の測定、早期早産の徴候および症状に関する教育の強化、変更可能なリスク行動のためのライフスタイル介入、およびプロゲステロン処置からなる群から選択される。
さらなる実施形態において、妊娠女性において早産についての確率を決定する開示方法は、予測モデルを使用して1個または複数の単離されたバイオマーカーの測定可能な特徴を分析することを包含する。開示方法の一部の実施形態において、1個または複数の単離されたバイオマーカーの測定可能な特徴を、参照特徴と比較する。
追加の実施形態において、妊娠女性において早産についての確率を決定する開示方法は、線形判別分析モデル、サポートベクターマシン分類アルゴリズム、再帰的特徴排除モデル(recursive feature elimination model)、マイクロアレイモデルの予測分析、ロジスティック回帰モデル、CARTアルゴリズム、フレックスツリーアルゴリズム(flex tree algorithm)、LARTアルゴリズム、ランダムフォレストアルゴリズム、MARTアルゴリズム、機械学習アルゴリズム、罰則付き回帰法、およびこれらの組合せから選択される1つまたは複数の分析を使用することを包含する。一実施形態において、妊娠女性において早産についての確率を決定する開示方法は、ロジスティック回帰を包含する。
一部の実施形態において、本発明は、妊娠女性において早産についての確率を決定する方法であって、妊娠女性から得られた生物学的試料中で、表1から63に列挙するバイオマーカーから選択されるN個のバイオマーカーの各々の量を定量化すること、その量に所定の係数を乗じること、および個々の積を加えて、確率に対応するトータルリスクスコアを得ることを含む、妊娠女性において早産についての確率を決定することを包含する、方法を提供する。
追加の実施形態において、本発明は、GABを予測する方法であって、(a)前記妊娠女性から得られた生物学的試料中で、表1から63に列挙するバイオマーカーから選択されるN個のバイオマーカーの各々の量を定量化すること;(b)前記量に所定の係数を乗じることまたは閾値化すること、(c)前記個々の積を加えて、予測されたGABに対応するトータルリスクスコアを得ることを含む、前記妊娠女性において予測された前記GAB出産を決定することを含む、方法を提供する。
さらなる実施態様において、本発明は、妊娠女性において出産までの時間を予測する方法であって、(a)前記妊娠女性から生物学的試料を得ること;(b)前記生物学的試料中で、表1から63に列挙するバイオマーカーから選択されるN個のバイオマーカーの各々の量を定量化すること;(c)前記量を所定の係数により乗じるまたは閾値化すること、(d)前記個々の積を加えて、予測されたGABに対応するトータルリスクスコアを得ることを含む、前記妊娠女性において予測された前記GABを決定すること;および(e)生物学的試料が得られた時点での推定された妊娠期間(GA)を、予測されたGABから減算して、前記妊娠女性における出産までの時間を予測することを含む、方法を提供する。
本発明の他の特徴および利点が、詳細な説明から、および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
表1から63に列挙するバイオマーカーのうちのN個を含む単離されたバイオマーカーのパネル。
(項目2)
Nが、2から24からなる群から選択される数である、項目1に記載のパネル。
(項目3)
AFTECCVVASQLR、ELLESYIDGR、ITLPDFTGDLR、表50に示すバイオマーカー、および表52に示すバイオマーカーからなる群から選択される単離された前記バイオマーカーの少なくとも2個を含む、項目2に記載のパネル。
(項目4)
リポ多糖結合タンパク質(LBP)、プロトロンビン(THRB)、補体成分C5(C5またはCO5)、プラスミノゲン(PLMN)、および補体成分C8ガンマ鎖(C8GまたはCO8G)を含む、項目2に記載のパネル。
(項目5)
リポ多糖結合タンパク質(LBP)、プロトロンビン(THRB)、補体成分C5(C5またはCO5)、プラスミノゲン(PLMN)、および補体成分C8ガンマ鎖(C8GまたはCO8G)からなる群から選択される少なくとも2個の単離されたバイオマーカーを含む、項目2に記載のパネル。
(項目6)
リポ多糖結合タンパク質(LBP)、プロトロンビン(THRB)、補体成分C5(C5またはCO5)、プラスミノゲン(PLMN)、補体成分C8ガンマ鎖(C8GまたはCO8G)、補体成分1、qサブコンポーネント、B鎖(C1QB)、フィブリノゲンベータ鎖(FIBBまたはFIB)、C反応性タンパク質(CRP)、インター−アルファ−トリプシンインヒビター重鎖H4(ITIH4)、絨毛性ソマトマンモトロピンホルモン(CSH)、アンギオテンシノゲン(ANGまたはANGT)、表51に示すバイオマーカー、および表53に示すバイオマーカーからなる群から選択される少なくとも2個の単離されたバイオマーカーを含む、項目2に記載のパネル。
(項目7)
妊娠女性において早産についての確率を決定する方法であって、該妊娠女性から得られた生物学的試料中で、表1から63に列挙するバイオマーカーから選択されるN個のバイオマーカーの各々の測定可能な特徴を検出すること、および該測定可能な特徴を分析して該妊娠女性において早産についての該確率を決定することを含む方法。
(項目8)
前記測定可能な特徴が、表1から63に列挙するバイオマーカーから選択される前記N個のバイオマーカーの各々の断片または誘導体を含む、項目7に記載の方法。
(項目9)
測定可能な特徴を前記検出することが、前記妊娠女性から得られた生物学的試料において、表1から63に列挙するバイオマーカーから選択されるN個のバイオマーカー、それらの組合せまたは部分および/または誘導体の各々の量を定量化することを含む、項目7に記載の方法。
(項目10)
表1から63に列挙するバイオマーカーから選択されるN個のバイオマーカーの各々の前記定量化された量に基づいて、前記妊娠女性において早産についての前記確率を算出することをさらに含む、項目9に記載の方法。
(項目11)
表1から63に列挙するバイオマーカーのうちのN個を含むバイオマーカーパネルを用意する最初のステップをさらに含む、項目7に記載の方法。
(項目12)
前記妊娠女性からの生物学的試料を用意する最初のステップをさらに含む、項目7に記載の方法。
(項目13)
医療提供者に前記確率を連絡することをさらに含む、項目7に記載の方法。
(項目14)
前記連絡によって、前記妊娠女性のために、その後の処置の決定を通知する、項目13に記載の方法。
(項目15)
Nが、2から24からなる群から選択される数である、項目7に記載の方法。
(項目16)
前記N個のバイオマーカーが、AFTECCVVASQLR、ELLESYIDGR、ITLPDFTGDLR、表50に示すバイオマーカー、および表52に示すバイオマーカーからなる群から選択される単離されたバイオマーカーの少なくとも2個を含む、項目15に記載の方法。
(項目17)
前記分析が、予測モデルの使用を含む、項目7に記載の方法。
(項目18)
前記分析が、前記測定可能な特徴を参照特徴と比較することを含む、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記分析が、線形判別分析モデル、サポートベクターマシン分類アルゴリズム、再帰的特徴排除モデル、マイクロアレイモデルの予測分析、ロジスティック回帰モデル、重回帰モデル、生存モデル、CARTアルゴリズム、フレックスツリーアルゴリズム、LARTアルゴリズム、ランダムフォレストアルゴリズム、MARTアルゴリズム、機械学習アルゴリズム、罰則付き回帰法、およびこれらの組合せからなる群から選択される1つまたは複数を使用することを含む、項目18に記載の方法。
(項目20)
前記分析がロジスティック回帰を含む、項目19に記載の方法。
(項目21)
前記確率がリスクスコアとして表される、項目7に記載の方法。
(項目22)
前記生物学的試料が、全血、血漿、および血清からなる群から選択される、項目7に記載の方法。
(項目23)
前記生物学的試料が血清である、項目22に記載の方法。
(項目24)
前記定量化することが質量分析(MS)を含む、項目7に記載の方法。
(項目25)
前記MSが液体クロマトグラフィー質量分析(LC−MS)を含む、項目24に記載の方法。
(項目26)
前記MSが多重反応モニタリング(MRM)または選択反応モニタリング(SRM)を含む、項目24に記載の方法。
(項目27)
前記MRM(またはSRM)がスケジュールされたMRM(SRM)を含む、項目26に記載の方法。
(項目28)
前記定量化することが、捕捉剤を利用したアッセイを含む、項目7に記載の方法。
(項目29)
前記捕捉剤が、抗体、抗体断片、核酸ベースのタンパク質結合試薬、小分子、またはそれらの変異体からなる群から選択される、項目28に記載の方法。
(項目30)
前記アッセイが、酵素免疫測定法(EIA)、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、およびラジオイムノアッセイ(RIA)からなる群から選択される、項目28に記載の方法。
(項目31)
前記定量化することが質量分析(MS)をさらに含む、項目30に記載の方法。
(項目32)
前記定量化することが共免疫沈降−質量分析(co−IP MS)を含む、項目31に記載の方法。
(項目33)
1つまたは複数のリスク兆候についての測定可能な特徴を検出することをさらに含む、項目7に記載の方法。
(項目34)
前記測定可能な特徴を前記分析することが、早産についての前記確率を前記決定することの前に、出生時の妊娠期間(GAB)の予測を最初に含む、項目7に記載の方法。
(項目35)
前記GABの前記予測を使用して、早産についての前記確率を決定する、項目34に記載の方法。
(項目36)
前記1つまたは複数のリスク兆候が、年齢、以前の妊娠、以前の低出生体重歴または早期出産歴、複数の妊娠第2期自然流産、以前の妊娠第1期人工流産、家族性および世代間要因、不妊歴、未産、胎盤異常、子宮頸部および子宮の異常、妊娠出血、子宮内発育制限、子宮内ジエチルスチルベストロール曝露、多胎妊娠、幼児の性別、低身長、低い妊娠前体重/低ボディ・マス・インデックス、糖尿病、高血圧、甲状腺機能低下症、喘息、教育レベル、タバコ使用、および泌尿生殖器感染症からなる群から選択される、項目33に記載の方法。
(項目37)
妊娠女性において早産についての確率を決定する方法であって、(a)該妊娠女性から得られた生物学的試料中で、表1から63に列挙するバイオマーカーから選択されるN個のバイオマーカーの各々の量を定量化すること;(b)該量に所定の係数を乗じること、(c)該個々の積を加えて、該確率に対応するトータルリスクスコアを得ることを含む、該妊娠女性において早産についての該確率を決定することを含む方法。
(項目38)
GABを予測する方法であって、妊娠女性から得られた生物学的試料中で、表1から63に列挙するバイオマーカーから選択されるN個のバイオマーカーの各々の測定可能な特徴を検出すること、および該測定可能な特徴を分析してGABを予測することを含む、方法。
(項目39)
前記測定可能な特徴が、表1から63に列挙するバイオマーカーから選択される前記N個のバイオマーカーの各々の断片または誘導体を含む、項目38に記載の方法。
(項目40)
測定可能な特徴を前記検出することが、前記妊娠女性から得られた生物学的試料において、表1から63に列挙するバイオマーカーから選択されるN個のバイオマーカー、それらの組合せまたは部分および/または誘導体の各々の量を定量化することを含む、項目38に記載の方法。
(項目41)
表1から63に列挙するバイオマーカーから選択されるN個のバイオマーカーの各々の前記定量化された量に基づいて、前記妊娠女性において早産についての確率を算出することをさらに含む、項目40に記載の方法。
(項目42)
表1から63に列挙するバイオマーカーのうちのN個を含むバイオマーカーパネルを用意する初期ステップをさらに含む、項目38に記載の方法。
(項目43)
前記妊娠女性からの生物学的試料を用意する初期ステップをさらに含む、項目38に記載の方法。
(項目44)
医療提供者に前記確率を連絡することをさらに含む、項目38に記載の方法。
(項目45)
前記連絡によって、前記妊娠女性のために、その後の処置の決定を通知する、項目44に記載の方法。
(項目46)
Nが、2から24からなる群から選択される数である、項目38に記載の方法。
(項目47)
前記N個のバイオマーカーが、AFTECCVVASQLR、ELLESYIDGR、ITLPDFTGDLR、表50に示すバイオマーカー、および表52に示すバイオマーカーからなる群から選択される単離された前記バイオマーカーの少なくとも2個を含む、項目46に記載の方法。
(項目48)
前記分析が、予測モデルの使用を含む、項目38に記載の方法。
(項目49)
前記分析が、前記測定可能な特徴を参照特徴と比較することを含む、項目48に記載の方法。
(項目50)
前記分析が、線形判別分析モデル、サポートベクターマシン分類アルゴリズム、再帰的特徴排除モデル、マイクロアレイモデルの予測分析、ロジスティック回帰モデル、重回帰モデル、生存モデル、CARTアルゴリズム、フレックスツリーアルゴリズム、LARTアルゴリズム、ランダムフォレストアルゴリズム、MARTアルゴリズム、機械学習アルゴリズム、罰則付き回帰法、およびこれらの組合せからなる群から選択される1つまたは複数を使用することを含む、項目49に記載の方法。
(項目51)
前記分析がランダムフォレストアルゴリズムを含む、項目50に記載の方法。
(項目52)
前記確率がリスクスコアとして表される、項目38に記載の方法。
(項目53)
前記生物学的試料が、全血、血漿、および血清からなる群から選択される、項目38に記載の方法。
(項目54)
前記生物学的試料が血清である、項目53に記載の方法。
(項目55)
前記定量化することが質量分析(MS)を含む、項目38に記載の方法。
(項目56)
前記MSが液体クロマトグラフィー質量分析(LC−MS)を含む、項目55に記載の方法。
(項目57)
前記MSが多重反応モニタリング(MRM)または選択反応モニタリング(SRM)を含む、項目55に記載の方法。
(項目58)
前記MRM(またはSRM)がスケジュールされたMRM(SRM)を含む、項目57に記載の方法。
(項目59)
前記定量化することが、捕捉剤を利用したアッセイを含む、項目38に記載の方法。
(項目60)
前記捕捉剤が、抗体、抗体断片、核酸ベースのタンパク質結合試薬、小分子、またはそれらの変異体からなる群から選択される、項目59に記載の方法。
(項目61)
前記アッセイが、酵素免疫測定法(EIA)、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、およびラジオイムノアッセイ(RIA)からなる群から選択される、項目59に記載の方法。
(項目62)
前記定量化することが質量分析(MS)をさらに含む、項目61に記載の方法。
(項目63)
前記定量化することが共免疫沈降−質量分析(co−IP MS)を含む、項目62に記載の方法。
(項目64)
1つまたは複数のリスク兆候についての測定可能な特徴を検出することをさらに含む、項目38に記載の方法。
(項目65)
前記1つまたは複数のリスク兆候が、年齢、以前の妊娠、以前の低出生体重歴または早期出産歴、複数の妊娠第2期自然流産、以前の妊娠第1期人工流産、家族性および世代間要因、不妊歴、未産、胎盤異常、子宮頸部および子宮の異常、妊娠出血、子宮内発育制限、子宮内ジエチルスチルベストロール曝露、多胎妊娠、幼児の性別、低身長、低い妊娠前体重/低ボディ・マス・インデックス、糖尿病、高血圧、甲状腺機能低下症、喘息、教育レベル、タバコ使用、および泌尿生殖器感染症からなる群から選択される、項目64に記載の方法。
(項目66)
GABを予測する方法であって、(a)妊娠女性から得られた生物学的試料中で、表1から63に列挙するバイオマーカーから選択されるN個のバイオマーカーの各々の量を定量化すること;(b)該量に所定の係数を乗じることおよび/または閾値化すること、(c)該個々の積を加えて、予測された該GABに対応するトータルリスクスコアを得ることを含む、該妊娠女性において予測された該GAB出産を決定することを含む、方法。
(項目67)
妊娠女性において出産までの時間を予測する方法であって、(a)該妊娠女性から生物学的試料を得ること;(b)該生物学的試料中で、表1から63に列挙するバイオマーカーから選択されるN個のバイオマーカーの各々の量を定量化すること;(c)該量を所定の係数により乗じるおよび/または閾値化すること、(d)該個々の積を加えて、予測されたGABに対応するトータルリスクスコアを得ることを含む、該妊娠女性において予測された該GABを決定すること;および(e)生物学的試料が得られた時点での推定された該GAを、予測された該GABから減算して、該妊娠女性における出産までの時間を予測することを含む、方法。
(項目68)
妊娠女性において満期出産についての確率を決定する方法であって、該妊娠女性から得られた生物学的試料中で、表1から63に列挙するバイオマーカーから選択されるN個のバイオマーカーの各々の測定可能な特徴を検出すること、および該測定可能な特徴を分析して前記妊娠女性において満期出産についての該確率を決定することを含む、方法。
(項目69)
FLNWIK、FGFGGSTDSGPIR、LLELTGPK、VEHSDLSFSK、IEGNLIFDPNNYLPK、ALVLELAK、TQILEWAAER、DVLLLVHNLPQNLPGYFWYK、SEPRPGVLLR、ITQDAQLK、ALDLSLK、WWGGQPLWITATK、およびLSETNRからなる群から選択される単離された前記バイオマーカーの少なくとも2個を含む、項目2に記載のパネル。
(項目70)
アルファ−1B−糖タンパク質(A1BG)、ディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼドメイン含有タンパク質12(ADA12)、アポリポタンパク質B−100(APOB)、ベータ−2−ミクログロブリン(B2MG)、CCAAT/エンハンサー結合タンパク質アルファ/ベータ(HP8ペプチド)、コルチコステロイド結合グロブリン(CBG)、補体成分C6、エンドグリン(EGLN)、エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼファミリーメンバー2(ENPP2)、凝固因子VII(FA7)、ヒアルロナン結合タンパク質2(HABP2)、妊娠特異的ベータ−1−糖タンパク質9(PSG9)、インヒビンベータE鎖(INHBE)を含む、項目2に記載のパネル。
(項目71)
アルファ−1B−糖タンパク質(A1BG)、ディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼドメイン含有タンパク質12(ADA12)、アポリポタンパク質B−100(APOB)、ベータ−2−ミクログロブリン(B2MG)、CCAAT/エンハンサー結合タンパク質アルファ/ベータ(HP8ペプチド)、コルチコステロイド結合グロブリン(CBG)、補体成分C6、エンドグリン(EGLN)、エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼファミリーメンバー2(ENPP2)、凝固因子VII(FA7)、ヒアルロナン結合タンパク質2(HABP2)、妊娠特異的ベータ−1−糖タンパク質9(PSG9)、インヒビンベータE鎖(INHBE)からなる群から選択される少なくとも2個の単離されたバイオマーカーを含む、項目2に記載のパネル。
(項目72)
前記バイオマーカーが、FLNWIK、FGFGGSTDSGPIR、LLELTGPK、VEHSDLSFSK、IEGNLIFDPNNYLPK、ALVLELAK、TQILEWAAER、DVLLLVHNLPQNLPGYFWYK、SEPRPGVLLR、ITQDAQLK、ALDLSLK、WWGGQPLWITATK、およびLSETNRからなる群から選択される単離された前記バイオマーカーの少なくとも2個を含む、項目38に記載の方法。
(項目73)
前記バイオマーカーが、FLNWIK、FGFGGSTDSGPIR、LLELTGPK、VEHSDLSFSK、IEGNLIFDPNNYLPK、ALVLELAK、TQILEWAAER、DVLLLVHNLPQNLPGYFWYK、SEPRPGVLLR、ITQDAQLK、ALDLSLK、WWGGQPLWITATK、およびLSETNRからなる群から選択される単離された前記バイオマーカーの少なくとも2個を含む、項目66に記載の方法。
(項目74)
前記バイオマーカーが、FLNWIK、FGFGGSTDSGPIR、LLELTGPK、VEHSDLSFSK、IEGNLIFDPNNYLPK、ALVLELAK、TQILEWAAER、DVLLLVHNLPQNLPGYFWYK、SEPRPGVLLR、ITQDAQLK、ALDLSLK、WWGGQPLWITATK、およびLSETNRからなる群から選択される単離された前記バイオマーカーの少なくとも2個を含む、項目67に記載の方法。
(項目75)
前記バイオマーカーが、FLNWIK、FGFGGSTDSGPIR、LLELTGPK、VEHSDLSFSK、IEGNLIFDPNNYLPK、ALVLELAK、TQILEWAAER、DVLLLVHNLPQNLPGYFWYK、SEPRPGVLLR、ITQDAQLK、ALDLSLK、WWGGQPLWITATK、およびLSETNRからなる群から選択される単離された前記バイオマーカーの少なくとも2個を含む、項目68に記載の方法。
(項目76)
前記バイオマーカーが、アルファ−1B−糖タンパク質(A1BG)、ディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼドメイン含有タンパク質12(ADA12)、アポリポタンパク質B−100(APOB)、ベータ−2−ミクログロブリン(B2MG)、CCAAT/エンハンサー結合タンパク質アルファ/ベータ(HP8ペプチド)、コルチコステロイド結合グロブリン(CBG)、補体成分C6、エンドグリン(EGLN)、エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼファミリーメンバー2(ENPP2)、凝固因子VII(FA7)、ヒアルロナン結合タンパク質2(HABP2)、妊娠特異的ベータ−1−糖タンパク質9(PSG9)、インヒビンベータE鎖(INHBE)からなる群から選択される単離された前記バイオマーカーの少なくとも2個を含む、項目38に記載の方法。
(項目77)
前記バイオマーカーが、アルファ−1B−糖タンパク質(A1BG)、ディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼドメイン含有タンパク質12(ADA12)、アポリポタンパク質B−100(APOB)、ベータ−2−ミクログロブリン(B2MG)、CCAAT/エンハンサー結合タンパク質アルファ/ベータ(HP8ペプチド)、コルチコステロイド結合グロブリン(CBG)、補体成分C6、エンドグリン(EGLN)、エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼファミリーメンバー2(ENPP2)、凝固因子VII(FA7)、ヒアルロナン結合タンパク質2(HABP2)、妊娠特異的ベータ−1−糖タンパク質9(PSG9)、インヒビンベータE鎖(INHBE)からなる群から選択される単離された前記バイオマーカーの少なくとも2個を含む、項目66に記載の方法。
(項目78)
前記バイオマーカーが、アルファ−1B−糖タンパク質(A1BG)、ディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼドメイン含有タンパク質12(ADA12)、アポリポタンパク質B−100(APOB)、ベータ−2−ミクログロブリン(B2MG)、CCAAT/エンハンサー結合タンパク質アルファ/ベータ(HP8ペプチド)、コルチコステロイド結合グロブリン(CBG)、補体成分C6、エンドグリン(EGLN)、エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼファミリーメンバー2(ENPP2)、凝固因子VII(FA7)、ヒアルロナン結合タンパク質2(HABP2)、妊娠特異的ベータ−1−糖タンパク質9(PSG9)、インヒビンベータE鎖(INHBE)からなる群から選択される単離された前記バイオマーカーの少なくとも2個を含む、項目67に記載の方法。
(項目79)
前記バイオマーカーが、アルファ−1B−糖タンパク質(A1BG)、ディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼドメイン含有タンパク質12(ADA12)、アポリポタンパク質B−100(APOB)、ベータ−2−ミクログロブリン(B2MG)、CCAAT/エンハンサー結合タンパク質アルファ/ベータ(HP8ペプチド)、コルチコステロイド結合グロブリン(CBG)、補体成分C6、エンドグリン(EGLN)、エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼファミリーメンバー2(ENPP2)、凝固因子VII(FA7)、ヒアルロナン結合タンパク質2(HABP2)、妊娠特異的ベータ−1−糖タンパク質9(PSG9)、インヒビンベータE鎖(INHBE)からなる群から選択される単離された前記バイオマーカーの少なくとも2個を含む、項目68に記載の方法。
図1は、出生時の実際の妊娠期間対ランダムフォレスト回帰モデルからの予測された妊娠期間の散布図である。
図2は、ランダムフォレスト回帰モデルからの予測された妊娠期間対出生時の実際の妊娠期間(GAB)の分布であり、ここで、実際のGABを、(i)37週未満、(ii)37から39週、および(iii)40週またはそれ超のカテゴリに与える(ピークはそれぞれ左から右へ)。
詳細な説明
本開示は、妊娠女性から得られた生物学的試料中のある特定のタンパク質およびペプチドが、対照と比べて、早産のリスクが増加した妊娠女性において異なって発現されるという発見に一部基づいている。本開示は、さらに、これらのタンパク質およびペプチドの1つまたは複数を組み合わせたパネルを、高い感度および特異性を伴う妊娠女性において早産についての確率を決定する方法において利用することができるとの予想外の発見に一部基づいている。本明細書において開示されるこれらのタンパク質およびペプチドは、テスト試料を分類し、早産の確率を予測し、満期出産の確率を予測し、出生時の妊娠期間(GAB)を予測し、出産までの時間を予測し、および/または、妊娠女性における予防的治療の進行を、個々にまたはバイオマーカーのパネル中のいずれかでモニタリングするためのバイオマーカーとしての役割を果たす。
本開示は、妊娠女性において早産についての確率を決定するためのバイオマーカーパネル、方法、およびキットを提供する。本開示の1つの主要な利点は、早産の発症リスクを妊娠初期に評価することができることであり、早期出産を防止するための適当なモニタリングおよび臨床管理を適宜開始することができる。本発明は、早産についての任意のリスク因子を欠いており、本来ならば、特定および処置されない女性に特に有益である。
一例として、本開示は、試料に関連付けられたデータセットを得ることにより、妊娠女性において早産についての確率を決定する際に有用な結果を生成し(ここで、データセットは、早産の予測因子として特定された、バイオマーカーおよびバイオマーカーのパネルに関する定量的データを少なくとも含む)、妊娠女性において早産についての確率を決定する際に有用な結果を生成するためのデータセットを使用した分析プロセス中にデータセットを入力するための方法を含む。以下にさらに記載する通り、この定量的データは、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、ヌクレオチド、核酸、ヌクレオシド、糖、脂肪酸、ステロイド、代謝物、炭水化物、脂質、ホルモン、抗体、生物学的高分子のためのサロゲートとしての役割を果たす目的の領域、およびそれらの組合せを含むことができる。
例えば、公共のデータベース、配列、または参考文献における受託番号により、本開示において特定された特定のバイオマーカーに加えて、本発明では、また、現在公知である、または後に発見される、本発明の方法のための有用性を有する例示の配列と少なくとも90%または少なくとも95%または少なくとも97%同一であるバイオマーカー変異体の使用が検討される。これらの変異体は、多型、スプライス変異体、突然変異などを示しうる。この点において、本明細書は、本発明の文脈において、複数の当技術分野において公知のタンパク質を開示し、1つまたは複数の公的データベースならびにこれらの当技術分野において公知のタンパク質に関連する公開された雑誌論文への例示的な参考文献に関連付けられた例示的な受託番号を提供する。しかし、当業者は、開示されたバイオマーカーの追加の特徴を提供できる、追加の受託番号および雑誌記事を簡単に特定でき、例示の参照は、開示されたバイオマーカーに関して決して限定的ではないことを理解する。本明細書に記載される通り、種々の技術および試薬では、本発明の方法における使用が見出される。本発明の文脈における適切な試料は、例えば、血液、血漿、血清、羊水、膣分泌物、唾液、および尿を含む。一部の実施形態において、生物学的試料は、全血、血漿、および血清からなる群から選択される。特定の実施形態において、生物学的試料は血清である。本明細書において記載する通り、バイオマーカーは、当技術分野において公知の種々のアッセイおよび技術を介して検出することができる。本明細書においてさらに記載される通り、そのようなアッセイは、非限定的に、質量分析(MS)ベースのアッセイ、抗体ベースのアッセイならびに両者の側面を組み合わせたアッセイを含む。
妊娠女性における早産についての確率に関連付けられるタンパク質バイオマーカーは、表1から63に列挙される単離されたバイオマーカーの1個または複数を含むが、これらに限定されない。特定のバイオマーカーに加えて、本開示は、さらに、例示の配列と約90%、約95%、または約97%同一であるバイオマーカー変異体を含む。変異体は、本明細書において使用される通り、多型、スプライス変異体、突然変異などを含む。
追加のマーカーは、母体の特徴、病歴、過去の妊娠歴、および産科歴を含むが、これらに限定されない1つまたは複数のリスク兆候から選択することができる。そのような追加のマーカーは、例えば、以前の低出生体重または早期出産、複数の妊娠第2期自然流産、以前の妊娠第1期人工流産、家族性および世代間要因、不妊歴、未産、胎盤異常、子宮頸部および子宮の異常、短い子宮頸長の測定値、妊娠出血、子宮内発育制限、子宮内ジエチルスチルベストロール曝露、多胎妊娠、幼児の性別、低身長、低い妊娠前体重、低または高ボディ・マス・インデックス、糖尿病、高血圧、泌尿生殖器感染症(即ち、尿路感染症)、喘息、不安および抑うつ、喘息、高血圧、甲状腺機能低下症を含みうる。早産についての人口統計学的なリスク兆候は、例えば、母体年齢、人種/民族、単一婚姻状況、低い社会経済的地位、母体年齢、雇用関連の身体活動、職業曝露および環境曝露、ならびにストレスを含みうる。さらなるリスク兆候は、不適切な胎教、喫煙、マリファナおよび他の違法薬物の使用、コカイン使用、アルコール消費、カフェイン摂取、母体の体重増加、食事摂取、妊娠後期の間での性的活動、および余暇の身体活動を含みうる(Preterm
Birth: Causes, Consequences, and Prevention、Institute of Medicine (US) Committee on Understanding Premature Birth and Assuring Healthy Outcomes;Behrman RE、Butler AS編 Washington (DC):National Academies Press (US);2007年)。マーカーとして有用な追加のリスク兆候は、当技術分野において公知の学習アルゴリズム、例えば線形判別分析、サポートベクターマシン分類、再帰的特徴排除、マイクロアレイの予測分析、ロジスティック回帰、CART、FlexTree、LART、ランダムフォレスト、MART、および/または生存分析回帰を使用して特定することができ、それらは、当業者に公知であり、本明細書にさらに記載されている。
表1から63に列挙される群から選択されるバイオマーカーのうちのN個を含む単離されたバイオマーカーのパネルを本明細書において提供する。開示されたバイオマーカーのパネルにおいて、Nは2から24からなる群から選択される数でありうる。開示された方法において、検出され、そのレベルが決定されるバイオマーカーの数は、1または1を上回り、例えば2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、12、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25またはそれ超でありうる。ある特定の実施形態において、検出され、そのレベルが決定されるバイオマーカーの数は、1または1を上回り、例えば2、3、4、5、6、7、8、9、10またはそれ超でありうる。本開示の方法は、妊娠女性において早産についての確率を決定するために有用である。
表1から63に列挙するバイオマーカーの一部が、妊娠女性において早産についての確率を決定するためだけに有用であるが、方法は、また、3個またはそれ超のバイオマーカーのパネルとして各々有用であるバイオマーカーの複数のサブセットのグループ化のために本明細書において記載される。一部の実施形態において、本発明は、N個のバイオマーカーを含むパネルであって、Nが、少なくとも3個のバイオマーカーであるパネルを提供する。他の実施形態において、Nは、3〜23個のバイオマーカーからの任意の数であるように選択される。
さらに他の実施形態において、Nは、2〜5、2〜10、2〜15、2〜20、または2〜23からの任意の数であるように選択される。他の実施形態において、Nは、3〜5、3〜10、3〜15、3〜20、または3〜23からの任意の数であるように選択される。他の実施形態において、Nは、4〜5、4〜10、4〜15、4〜20、または4〜23からの任意の数であるように選択される。他の実施形態において、Nは、5〜10、5〜15、5〜20、または5〜23からの任意の数であるように選択される。他の実施形態において、Nは、6〜10、6〜15、6〜20、または6〜23からの任意の数であるように選択される。他の実施形態において、Nは、7〜10、7〜15、7〜20、または7〜23からの任意の数であるように選択される。他の実施形態において、Nは、8〜10、8〜15、8〜20、または8〜23からの任意の数であるように選択される。他の実施形態において、Nは、9〜10、9〜15、9〜20、または9〜23からの任意の数であるように選択される。他の実施形態において、Nは、10〜15、10〜20、または10〜23からの任意の数であるように選択される。Nは、類似であるが、より高次の範囲を包含するように選択されうることが理解されるであろう。
ある特定の実施形態において、単離されたバイオマーカーのパネルは、AFTECCVVASQLR、ELLESYIDGR、ITLPDFTGDLR、TDAPDLPEENQAR、およびSFRPFVPRから選択されるアミノ酸配列を含む、1個もしくは複数の、2個もしくはそれ超の、3個もしくはそれ超の、4個もしくはそれ超の、または5個の単離されたバイオマーカーを含む。一部の実施形態において、単離されたバイオマーカーのパネルは、FLNWIK、FGFGGSTDSGPIR、LLELTGPK、VEHSDLSFSK、IEGNLIFDPNNYLPK、ALVLELAK、TQILEWAAER、DVLLLVHNLPQNLPGYFWYK、SEPRPGVLLR、ITQDAQLK、ALDLSLK、WWGGQPLWITATK、およびLSETNRから選択されるアミノ酸配列を含む、1個もしくは複数の、2個もしくはそれ超の、3個もしくはそれ超の、4個もしくはそれ超の、または5個の単離されたバイオマーカーを含む。
一部の実施形態において、単離されたバイオマーカーのパネルは、AFTECCVVASQLR、ELLESYIDGR、およびITLPDFTGDLRから選択されるアミノ酸配列からなる、単離されたバイオマーカーの1個もしくは複数、2個もしくはそれ超、または3個を含む。一部の実施形態において、単離されたバイオマーカーのパネルは、FLNWIK、FGFGGSTDSGPIR、LLELTGPK、VEHSDLSFSK、IEGNLIFDPNNYLPK、ALVLELAK、TQILEWAAER、DVLLLVHNLPQNLPGYFWYK、SEPRPGVLLR、ITQDAQLK、ALDLSLK、WWGGQPLWITATK、およびLSETNRから選択されるアミノ酸配列からなる、単離されたバイオマーカーの1個もしくは複数、2個もしくはそれ超、または3個を含む。
一部の実施形態において、単離されたバイオマーカーのパネルは、表50に示すバイオマーカーおよび表52に示すバイオマーカーから選択されるアミノ酸配列からなる単離されたバイオマーカーの1個もしくは複数、2個もしくはそれ超、または3個を含む。
一部の実施形態において、単離されたバイオマーカーのパネルは、リポ多糖結合タンパク質(LBP)、Schumannら、Science 249巻(4975号)、1429〜1431頁(1990年)(UniProtKB/Swiss−Prot:P18428.3);プロトロンビン(THRB)、Walzら、Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A.74巻(5号)、1969〜1972頁(1977年)(NCBI Reference Sequence:NP_000497.1);補体成分C5(C5またはCO5)Haviland、J. Immunol.146巻(1号)、362〜368頁(1991年)(GenBank:AAA51925.1);プラスミノゲン(PLMN)Petersenら、J. Biol. Chem.265巻(11号)、6104〜6111頁(1990年)(NCBI Reference Sequences:NP_000292.1 NP_001161810.1);および補体成分C8ガンマ鎖(C8GまたはCO8G)、Haefligerら、Mol. Immunol.28巻(1−2号)、123〜131頁(1991年)(NCBI Reference Sequence:NP_000597.2)からの断片を含む1つまたは複数のペプチドを含む。
一部の実施形態において、単離されたバイオマーカーのパネルは、補体成分1、qサブ成分B鎖(C1QB)との相動性を伴う細胞接着分子、Reid、Biochem. J.179巻(2号)、367〜371頁(1979年)(NCBI Reference
Sequence:NP_000482.3);フィブリノゲンベータ鎖(FIBBまたはFIB);Wattら、Biochemistry 18巻(1号)、68〜76頁(1979年)(NCBI Reference Sequences:NP_001171670.1およびNP_005132.2);C反応性タンパク質(CRP)、Oliveiraら、J. Biol. Chem.254巻(2号)、489〜502頁(1979年)(NCBI Reference Sequence:NP_000558.2);インター−アルファ−トリプシンインヒビター重鎖H4(ITIH4)Kimら、Mol. Biosyst.7巻(5号)、1430〜1440頁(2011年)(NCBI Reference Sequences:NP_001159921.1およびNP_002209.2);絨毛性ソマトマンモトロピンホルモン(CSH)Selbyら、J. Biol. Chem.259巻(21号)、13131〜13138頁(1984年)(NCBI Reference Sequence:NP_001308.1);およびアンギオテンシノゲン(ANGまたはANGT)Underwoodら、Metabolism 60巻(8号):1150〜7頁(2011年)(NCBI Reference Sequence:NP_000020.1)からの断片を含む1つまたは複数のペプチドを含む。
追加の実施形態において、本発明は、表1から63に列挙するバイオマーカーのうちのN個を含む、単離されたバイオマーカーのパネルを提供する。一部の実施形態において、Nは、2から24からなる群から選択される数である。追加の実施形態において、バイオマーカーパネルは、AFTECCVVASQLR、ELLESYIDGR、およびITLPDFTGDLRからなる群から選択される、単離されたバイオマーカーの少なくとも2個を含む。追加の実施形態において、バイオマーカーパネルは、AFTECCVVASQLR、ELLESYIDGR、ITLPDFTGDLR、TDAPDLPEENQAR、およびSFRPFVPRからなる群から選択される、単離されたバイオマーカーの少なくとも2個を含む。追加の実施形態において、バイオマーカーパネルは、FLNWIK、FGFGGSTDSGPIR、LLELTGPK、VEHSDLSFSK、IEGNLIFDPNNYLPK、ALVLELAK、TQILEWAAER、DVLLLVHNLPQNLPGYFWYK、SEPRPGVLLR、ITQDAQLK、ALDLSLK、WWGGQPLWITATK、およびLSETNRからなる群から選択される、単離されたバイオマーカーの少なくとも2個を含む。
追加の実施形態において、バイオマーカーパネルは、表50に示すバイオマーカーおよび表52に示すバイオマーカーからなる群から選択される、単離されたバイオマーカーの少なくとも2個を含む。
さらなる実施形態において、バイオマーカーパネルは、リポ多糖結合タンパク質(LBP)、プロトロンビン(THRB)、補体成分C5(C5またはCO5)、プラスミノゲン(PLMN)、および補体成分C8ガンマ鎖(C8GまたはCO8G)からなる群から選択される、単離されたバイオマーカーの少なくとも2個を含む。別の実施形態において、本発明は、リポ多糖結合タンパク質(LBP)、プロトロンビン(THRB)、補体成分C5(C5またはCO5)、プラスミノゲン(PLMN)、および補体成分C8ガンマ鎖(C8GまたはCO8G)からなる群から選択される、少なくとも3個の単離されたバイオマーカーを含むバイオマーカーパネルを提供する。
さらなる実施形態において、バイオマーカーパネルは、アルファ−1B−糖タンパク質(A1BG)、ディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼドメイン含有タンパク質12(ADA12)、アポリポタンパク質B−100(APOB)、ベータ−2−ミクログロブリン(B2MG)、CCAAT/エンハンサー結合タンパク質アルファ/ベータ(HP8ペプチド)、コルチコステロイド結合グロブリン(CBG)、補体成分C6、エンドグリン(EGLN)、エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼファミリーメンバー2(ENPP2)、凝固因子VII(FA7)、ヒアルロナン結合タンパク質2(HABP2)、妊娠特異的ベータ−1−糖タンパク質9(PSG9)、インヒビンベータE鎖(INHBE)からなる群から選択される、単離されたバイオマーカーの少なくとも2個を含む。
一部の実施形態において、本発明は、リポ多糖結合タンパク質(LBP)、プロトロンビン(THRB)、補体成分C5(C5またはCO5)、プラスミノゲン(PLMN)、補体成分C8ガンマ鎖(C8GまたはCO8G)、補体成分1、qサブコンポーネント、B鎖(C1QB)、フィブリノゲンベータ鎖(FIBBまたはFIB)、C反応性タンパク質(CRP)、インター−アルファ−トリプシンインヒビター重鎖H4(ITIH4)、絨毛性ソマトマンモトロピンホルモン(CSH)、およびアンギオテンシノゲン(ANGまたはANGT)を含むバイオマーカーパネルを提供する。一部の実施形態において、本発明は、アルファ−1B−糖タンパク質(A1BG)、ディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼドメイン含有タンパク質12(ADA12)、アポリポタンパク質B−100(APOB)、ベータ−2−ミクログロブリン(B2MG)、CCAAT/エンハンサー結合タンパク質アルファ/ベータ(HP8ペプチド)、コルチコステロイド結合グロブリン(CBG)、補体成分C6、エンドグリン(EGLN)、エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼファミリーメンバー2(ENPP2)、凝固因子VII(FA7)、ヒアルロナン結合タンパク質2(HABP2)、妊娠特異的ベータ−1−糖タンパク質9(PSG9)、インヒビンベータE鎖(INHBE)を含むバイオマーカーパネルを提供する。
別の態様において、本発明は、リポ多糖結合タンパク質(LBP)、プロトロンビン(THRB)、補体成分C5(C5またはCO5)、プラスミノゲン(PLMN)、補体成分C8ガンマ鎖(C8GまたはCO8G)、補体成分1、qサブコンポーネント、B鎖(C1QB)、フィブリノゲンベータ鎖(FIBBまたはFIB)、C反応性タンパク質(CRP)、インター−アルファ−トリプシンインヒビター重鎖H4(ITIH4)、絨毛性ソマトマンモトロピンホルモン(CSH)、およびアンギオテンシノゲン(ANGまたはANGT)ならびに表51および53に示すバイオマーカーからなる群から選択される少なくとも2個の単離されたバイオマーカーを含むバイオマーカーパネルを提供する。
別の態様において、本発明は、アルファ−1B−糖タンパク質(A1BG)、ディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼドメイン含有タンパク質12(ADA12)、アポリポタンパク質B−100(APOB)、ベータ−2−ミクログロブリン(B2MG)、CCAAT/エンハンサー結合タンパク質アルファ/ベータ(HP8ペプチド)、コルチコステロイド結合グロブリン(CBG)、補体成分C6、エンドグリン(EGLN)、エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼファミリーメンバー2(ENPP2)、凝固因子VII(FA7)、ヒアルロナン結合タンパク質2(HABP2)、妊娠特異的ベータ−1−糖タンパク質9(PSG9)、インヒビンベータE鎖(INHBE)からなる群から選択される少なくとも2個の単離されたバイオマーカーを含むバイオマーカーパネルを提供する。
本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、その内容が他に明確に指示しない限り、複数の参照対象を含むことに留意しなければならない。このように、例えば、「バイオマーカー」への参照は、2個またはそれ超のバイオマーカーの混合物などを含む。
用語「約」は、特に所与の量を参照して、プラスまたはマイナス5パーセントの逸脱を包含することを意味する。
添付の特許請求の範囲を含めた本願において使用する場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、その内容が他に明確に指示しない限り、複数の参照対象を含み、「少なくとも1つ」および「1つまたは複数」と互換的に使用される。
本明細書において使用する場合、用語「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「含有する(contains)」、「含有する(containing)」およびそれらの任意の変化形は、非排他的な包含を対象とすることを意図しており、エレメントまたはエレメントのリストを含む(comprises)、含む(includes)、または含む(contains)プロセス、方法、プロダクト・バイ・プロセス、または組成物は、それらのエレメントのみを含むわけではなく、そのようなプロセス、方法、プロダクト・バイ・プロセス、または組成物に明らかに列挙されていない、またはそれらに固有ではない他のエレメントを含みうる。
本明細書において使用する場合、用語「パネル」は、1個または複数のバイオマーカーを含む組成物、例えばアレイまたはコレクションなどを指す。この用語は、また、本明細書において記載する1個または複数のバイオマーカーの発現パターンのプロファイルまたは指標を指しうる。バイオマーカーパネルのために有用なバイオマーカーの数は、バイオマーカー値の特定の組合せについての感度および特異度の値に基づく。
本明細書において使用する場合、および、他に特定されない限り、用語「単離された」および「精製された」は、一般的に、その天然の環境(例えば、それが天然に存在する場合、自然環境)から取り出されており、したがってその天然の状態から人の手により変えられる組成物を表す。単離されたタンパク質または核酸は、それが天然に存在する形とは異なる。
用語「バイオマーカー」は、生物学的分子、または生物学的分子の断片を指し、その変化および/または検出は、特定の身体条件または状態と相関しうる。用語「マーカー」および「バイオマーカー」は、本開示を通して互換的に使用される。例えば、本発明のバイオマーカーは、早産の増加した可能性と相関する。そのようなバイオマーカーは、ヌクレオチド、核酸、ヌクレオシド、アミノ酸、糖、脂肪酸、ステロイド、代謝産物、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、炭水化物、脂質、ホルモン、抗体、生物学的高分子のためのサロゲートとしての役割を果たす目的の領域、およびそれらの組合せ(例えば、糖タンパク質、リボ核タンパク質、リポタンパク質)を含む生物学的分子を含むが、これらに限定されない。この用語は、また、生物学的分子の部分または断片、例えば、少なくとも5個の連続アミノ酸残基、少なくとも6個の連続アミノ酸残基、少なくとも7個の連続アミノ酸残基、少なくとも8個の連続アミノ酸残基、少なくとも9個の連続アミノ酸残基、少なくとも10個の連続アミノ酸残基、少なくとも11個の連続アミノ酸残基、少なくとも12個の連続アミノ酸残基、少なくとも13個の連続アミノ酸残基、少なくとも14個の連続アミノ酸残基、少なくとも15個の連続アミノ酸残基、少なくとも5個の連続アミノ酸残基、少なくとも16個の連続アミノ酸残基、少なくとも17個の連続アミノ酸残基、少なくとも18個の連続アミノ酸残基、少なくとも19個の連続アミノ酸残基、少なくとも20個の連続アミノ酸残基、少なくとも21個の連続アミノ酸残基、少なくとも22個の連続アミノ酸残基、少なくとも23個の連続アミノ酸残基、少なくとも24個の連続アミノ酸残基、少なくとも25個の連続アミノ酸残基、またはそれ超の連続アミノ酸残基を含むタンパク質またはポリペプチドのペプチド断片を包含する。
本発明は、また、妊娠女性において早産についての確率を決定する方法であって、妊娠女性から得られた生物学的試料中で、表1から63に列挙するバイオマーカーから選択されるN個のバイオマーカーの各々の測定可能な特徴を検出すること、および測定可能な特徴を分析して妊娠女性において早産についての確率を決定することを含む、方法を提供する。本明細書において開示されるように、測定可能な特徴は、表1から63に列挙するバイオマーカーから選択される前記N個のバイオマーカーの各々の断片または誘導体を含む。開示する方法の一部の実施形態において、測定可能な特徴を検出することは、前記妊娠女性から得られた生物学的試料において、表1から63に列挙するバイオマーカーから選択されるN個のバイオマーカー、それらの組合せまたは部分および/または誘導体の各々の量を定量化することを含む。
本発明は、さらに、GABを予測する方法であって、妊娠女性から得られた生物学的試料において、表1から63に列挙するバイオマーカーから選択されるN個のバイオマーカーの各々の測定可能な特徴を検出すること、および測定可能な特徴を分析してGABを予測することを包含する、方法を提供する。
本発明は、また、GABを予測する方法であって、(a)妊娠女性から得られた生物学的試料中で、表1から63に列挙するバイオマーカーから選択されるN個のバイオマーカーの各々の量を定量化すること;(b)その量に所定の係数を乗じる、または閾値化すること、(c)個々の積を加えて、予測されたGABに対応するトータルリスクスコアを得ることを含む、妊娠女性において予測されたGAB出産を決定することを含む、方法を提供する。
本発明は、さらに、妊娠女性において出産までの時間を予測する方法であって、(a)妊娠女性から生物学的試料を得ること;(b)生物学的試料中で、表1から63に列挙するバイオマーカーから選択されるN個のバイオマーカーの各々の量を定量化すること;(c)その量を所定の係数により乗じるまたは閾値化すること、(d)個々の積を加えて、予測されたGABに対応するトータルリスクスコアを得ることを含む、妊娠女性において予測されたGABを決定すること;および(e)生物学的試料が得られた時点での推定された妊娠期間(GA)を、予測されたGABから減算して、前記妊娠女性における出産までの時間を予測することを含む、方法を提供する。出産までの時間を予測することに向けられる方法については、「出産、出生」は、破水を伴うまたは伴わない、陣痛の自然発症に続く出産を意味すると理解される。
妊娠女性において早産についての確率を決定する方法を参照して記載および例示したが、本開示は、GABを予測する方法、満期出産を予測するための方法、妊娠女性において満期出産の確率を決定するための方法、ならびに妊娠女性において出産までの時間を予測する方法に、同様に適用可能である。上記方法の各々が、母体−胎児の健康上の考慮事項に関する特定の実質的な有用性および利益を有することが、当業者には明らかであろう。
一部の実施形態において、妊娠女性において早産についての確率を決定する方法および本明細書において開示する関連方法は、N個のバイオマーカーの各々の測定可能な特徴を検出することを含み、Nは、2から24からなる群から選択される。さらなる実施形態において、妊娠女性において早産についての確率を決定する開示方法および本明細書において開示する関連方法は、AFTECCVVASQLR、ELLESYIDGR、およびITLPDFTGDLRからなる群から選択される少なくとも2個の単離されたバイオマーカーの各々の測定可能な特徴を検出することを含む。さらなる実施形態において、妊娠女性において早産についての確率を決定する開示方法および本明細書において開示する関連方法は、FLNWIK、FGFGGSTDSGPIR、LLELTGPK、VEHSDLSFSK、IEGNLIFDPNNYLPK、ALVLELAK、TQILEWAAER、DVLLLVHNLPQNLPGYFWYK、SEPRPGVLLR、ITQDAQLK、ALDLSLK、WWGGQPLWITATK、およびLSETNRからなる群から選択される少なくとも2個の単離されたバイオマーカーの各々の測定可能な特徴を検出することを含む。
追加の実施形態において、妊娠女性において早産についての確率を決定する開示方法および本明細書において開示する関連方法は、表50に示すバイオマーカーおよび表52に示すバイオマーカーからなる群から選択される少なくとも2個の単離されたバイオマーカーの各々の測定可能な特徴を検出することを含む。
追加の実施形態において、妊娠女性において早産についての確率を決定する方法および本明細書において開示する関連方法は、リポ多糖結合タンパク質(LBP)、プロトロンビン(THRB)、補体成分C5(C5またはCO5)、プラスミノゲン(PLMN)、および補体成分C8ガンマ鎖(C8GまたはCO8G)からなる群から選択される少なくとも2個の単離されたバイオマーカーの各々の測定可能な特徴を検出することを含む。
追加の実施形態において、妊娠女性において早産についての確率を決定する方法および本明細書において開示する関連方法は、アルファ−1B−糖タンパク質(A1BG)、ディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼドメイン含有タンパク質12(ADA12)、アポリポタンパク質B−100(APOB)、ベータ−2−ミクログロブリン(B2MG)、CCAAT/エンハンサー結合タンパク質アルファ/ベータ(HP8ペプチド)、コルチコステロイド結合グロブリン(CBG)、補体成分C6、エンドグリン(EGLN)、エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼファミリーメンバー2(ENPP2)、凝固因子VII(FA7)、ヒアルロナン結合タンパク質2(HABP2)、妊娠特異的ベータ−1−糖タンパク質9(PSG9)、インヒビンベータE鎖(INHBE)からなる群から選択される少なくとも2個の単離されたバイオマーカーの各々の測定可能な特徴を検出することを含む。
さらなる実施形態において、妊娠女性において早産についての確率を決定する開示方法および本明細書において開示する関連方法は、リポ多糖結合タンパク質(LBP)、プロトロンビン(THRB)、補体成分C5(C5またはCO5)、プラスミノゲン(PLMN)、補体成分C8ガンマ鎖(C8GまたはCO8G)、補体成分1、qサブコンポーネント、B鎖(C1QB)、フィブリノゲンベータ鎖(FIBBまたはFIB)、C反応性タンパク質(CRP)、インター−アルファ−トリプシンインヒビター重鎖H4(ITIH4)、絨毛性ソマトマンモトロピンホルモン(CSH)、およびアンギオテンシノゲン(ANGまたはANGT)からなる群から選択される少なくとも2個の単離されたバイオマーカーの各々の測定可能な特徴を検出することを含む。
さらなる実施形態において、妊娠女性において早産についての確率を決定する開示方法および本明細書において開示する関連方法は、アルファ−1B−糖タンパク質(A1BG)、ディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼドメイン含有タンパク質12(ADA12)、アポリポタンパク質B−100(APOB)、ベータ−2−ミクログロブリン(B2MG)、CCAAT/エンハンサー結合タンパク質アルファ/ベータ(HP8ペプチド)、コルチコステロイド結合グロブリン(CBG)、補体成分C6、エンドグリン(EGLN)、エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼファミリーメンバー2(ENPP2)、凝固因子VII(FA7)、ヒアルロナン結合タンパク質2(HABP2)、妊娠特異的ベータ−1−糖タンパク質9(PSG9)、インヒビンベータE鎖(INHBE)からなる群から選択される少なくとも2個の単離されたバイオマーカーの各々の測定可能な特徴を検出することを含む。
さらなる実施形態において、妊娠女性において早産についての確率を決定する開示方法および本明細書において開示する関連方法は、アルファ−1B−糖タンパク質(A1BG)、ディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼドメイン含有タンパク質12(ADA12)、アポリポタンパク質B−100(APOB)、ベータ−2−ミクログロブリン(B2MG)、CCAAT/エンハンサー結合タンパク質アルファ/ベータ(HP8ペプチド)、コルチコステロイド結合グロブリン(CBG)、補体成分C6、エンドグリン(EGLN)、エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼファミリーメンバー2(ENPP2)、凝固因子VII(FA7)、ヒアルロナン結合タンパク質2(HABP2)、妊娠特異的ベータ−1−糖タンパク質9(PSG9)、インヒビンベータE鎖(INHBE)からなる群から選択される少なくとも2個の単離されたバイオマーカーの各々の測定可能な特徴を検出することを含む。
さらなる実施形態において、妊娠女性において早産についての確率を決定する開示方法および本明細書において開示する関連方法は、表51に示すバイオマーカーおよび表53に示すバイオマーカーからなる群から選択される少なくとも2個の単離されたバイオマーカーの各々の測定可能な特徴を検出することを含む。
追加の実施形態において、妊娠女性において早産についての確率を決定する方法は、さらに、早産に関連する1つまたは複数のリスク兆候についての測定可能な特徴を検出することを包含する。追加の実施形態において、リスク兆候は、以前の低出生体重または早期出産、複数の妊娠第2期自然流産、以前の妊娠第1期人工流産、家族性および世代間要因、不妊歴、未産、胎盤異常、子宮頸部および子宮の異常、妊娠出血、子宮内発育制限、子宮内ジエチルスチルベストロール曝露、多胎妊娠、幼児の性別、低身長、低い妊娠前体重、低または高ボディ・マス・インデックス、糖尿病、高血圧、および泌尿生殖器感染症からなる群から選択される。
「測定可能な特徴」は、対象において早産についての確率で決定することができ、それと相関させることができる任意の特徴、特徴、または態様である。この用語は、さらに、妊娠女性におけるGABの予測、満期出産の予測、または出産までの時間の予測との関連において決定することができ、それと相関させることができる任意の特徴、特徴、または態様を包含する。バイオマーカーについては、そのような測定可能な特徴は、例えば、生物学的試料におけるバイオマーカーまたはその断片の存在、非存在、もしくは濃度、変化した構造、例えば、翻訳後修飾の存在もしくは量、例えばバイオマーカーのアミノ酸配列上の1つまたは複数の位置での酸化など、または、例えば、正常な対照対象におけるバイオマーカーの立体構造と比較して変化した立体構造の存在、および/または、1個を上回るバイオマーカーのプロファイルの一部としてのバイオマーカーの存在、量、もしくは変化した構造などを含みうる。バイオマーカーに加えて、測定可能な特徴は、さらに、例えば、母体の特徴、年齢、人種、民族、病歴、過去の妊娠歴、産科歴を含む、リスク兆候を含みうる。リスク兆候については、測定可能な特徴は、例えば、以前の低出生体重または早期出産、複数の妊娠第2期自然流産、以前の妊娠第1期人工流産、家族性および世代間要因、不妊歴、未産、胎盤異常、子宮頸部および子宮の異常、短い子宮頸長の測定値、妊娠出血、子宮内発育制限、子宮内ジエチルスチルベストロール曝露、多胎妊娠、幼児の性別、低身長、低い妊娠前体重/低ボディ・マス・インデックス、糖尿病、高血圧、泌尿生殖器感染症、甲状腺機能低下症、喘息、低学業成績、喫煙、薬物使用、およびアルコール消費を含みうる。
妊娠女性において早産についての確率を決定する開示方法の一部の実施形態において、妊娠女性における早産についての確率は、表1から63に列挙するバイオマーカーから選択されるN個のバイオマーカーの各々の定量化された量に基づいて算出される。一部の実施形態において、早産の確率を決定するための開示方法は、質量分析、捕捉剤、またはそれらの組合せを使用して1個または複数のバイオマーカーを検出および/または定量化することを包含する。
一部の実施形態において、妊娠女性において早産についての確率を決定する開示方法は、表1から63に列挙するバイオマーカーのうちのN個を含むバイオマーカーパネルを用意する最初のステップを包含する。追加の実施形態において、妊娠女性において早産についての確率を決定する開示方法は、妊娠女性からの生物学的試料を用意する最初のステップを包含する。
一部の実施形態において、妊娠女性において早産についての確率を決定する開示方法は、医療提供者に確率を連絡することを包含する。GABを予測する開示方法、満期出産を予測するための方法、妊娠女性において満期出産の確率を決定するための方法、ならびに妊娠女性において出産までの時間を予測する方法は、同様に、医療提供者に確率を連絡することを包含する。上記の通り、妊娠女性において早産についての確率を決定することを参照して記載および例示したが、本開示を通して記載した全ての実施形態は、GABを予測する方法、満期出産を予測するための方法、妊娠女性において満期出産の確率を決定するための方法、ならびに妊娠女性において出産までの時間を予測する方法に、同様に適用可能である。具体的には、早産についての方法を明らかに参照した、本願を通して挙げられるバイオマーカーおよびパネルは、GABを予測するための方法、満期出産を予測するための方法、妊娠女性において満期出産の確率を決定するための方法、ならびに妊娠女性において出産までの時間を予測する方法において使用することもできる。上記方法の各々が、母体−胎児の健康上の考慮事項に関する特定の実質的な有用性および利益を有することが、当業者には明らかであろう。
追加の実施形態において、連絡によって、妊娠女性のために、その後の処置の決定を通知する。一部の実施形態において、妊娠女性において早産についての確率を決定する方法は、リスクスコアとして確率を表現する追加の特徴を包含する。
本明細書において使用する場合、用語「リスクスコア」は、妊娠女性から得られた生物学的試料中の1個または複数のバイオマーカーの量を、妊娠女性のランダムプールから得られた生物学的試料から算出された1個または複数のバイオマーカーの平均量を表す標準スコアまたは基準スコアと比較することに基づいて割り当てることができるスコアを指す。バイオマーカーのレベルは妊娠を通して静的ではない可能性があるため、標準スコアまたは基準スコアは、試料が採取された時に妊娠女性のそれに対応する、妊娠時点について得られている必要がある。標準スコアまたは基準スコアを事前に決定し、予測モデル中に組み込むことができ、比較が、確率が対象について決定される毎に実際に実施するのではなく、間接的であるようにする。リスクスコアは、標準(例えば、番号)または閾値(例えば、グラフ上のライン)でありうる。リスクスコアの値は、妊娠女性のランダムプールから得られた生物学的試料から算出された1個または複数のバイオマーカーの平均量から上方または下方への逸脱と相関する。ある特定の実施形態において、リスクスコアが標準リスクスコアまたは基準リスクスコアよりも大きい場合、妊娠女性は、早産の増加した可能性を有する可能性がある。一部の実施形態において、妊娠女性のリスクスコアの大きさ、または基準リスクスコアを超える量は、その妊娠女性のリスクのレベルを示しうる、またはそれと相関しうる。
本発明の文脈において、用語「生物学的試料」は、妊娠女性から採取された任意の試料を包含し、表1から63に列挙するバイオマーカーの1個または複数を含む。本発明の文脈において適切な試料は、例えば、血液、血漿、血清、羊水、膣分泌物、唾液、および尿を含む。一部の実施形態において、生物学的試料は、全血、血漿、および血清からなる群から選択される。特定の実施形態において、生物学的試料は血清である。当業者により理解される通り、生物学的試料は、血液の任意の画分または成分、非限定的に、T細胞、単球、好中球、赤血球、血小板、および微小胞、例えばエキソソームおよびエキソソーム様小胞などを含みうる。特定の実施形態において、生物学的試料は血清である。
早産は、妊娠期間満37週未満での出産または出産を指す。早産の他の一般に使用されるサブカテゴリが確立されており、中等度の早産(妊娠33〜36週での出生)、非常に早産(妊娠<33週で出生)、および極めて早産(妊娠≦28週で出生)を線引きする。本明細書において開示される方法に関して、当業者は、早産と満期出産を線引きするカットオフならびに早産のサブカテゴリを線引きするカットオフを、本明細書に開示する方法を実施する際に調整し、例えば、特定の健康上の利益を最大化できることを理解する。そのような調整は、当業者の技能の範囲内に十分にあり、本明細書において開示する本発明の範囲内に包含されることがさらに理解される。妊娠期間は、胎児の発育の程度および出産のために胎児の準備についての代用物である。妊娠期間は、典型的には、最後の正常な月経の日から出産日までの時間の長さとして定義されている。しかし、産科対策および超音波推定値は、また、妊娠期間を推定する際に助けとなりうる。早産は、一般的に、2つの別々のサブグループに分類されている。1つは、自発早産が、その後の陣痛増強または帝王切開にかかわらず、早期陣痛または早期破水の自然発症に続いて生じるものである。2つは、示された早産が、女性の介護者が母親および/または胎児の健康または生命を脅かすことを決定する1つまたは複数の状態についての誘導または帝王切開に続いて生じるものである。一部の実施形態において、本明細書において開示する方法は、自然早産についての確率を決定することに向けられる。追加の実施形態において、本明細書において開示する方法は、妊娠出産の予測に向けられる。
本明細書において使用する場合、用語「推定された妊娠期間」または「推定されたGA」は、最後の正常な月経の日付および追加の産科対策、超音波推定値、または非限定的に、前項において記載されるものを含む他の臨床パラメータに基づいて決定されるGAを指す。対照的に、用語「予測される出生時の妊娠期間」または「予測されたGAB」は、本明細書において開示する本発明の方法に基づいて決定されたGABを指す。本明細書において使用する場合、「満期出産」は妊娠期間満37週に等しいまたはそれを過ぎた出生を指す。
一部の実施形態において、妊娠女性は、生物学的試料が採取された時点で、妊娠17〜28週の間である。他の実施形態において、妊娠女性は、生物学的試料が採取された時点で、妊娠16〜29週の間、妊娠17〜28週の間、妊娠18〜27週の間、妊娠19〜26週の間、妊娠20〜25週の間、妊娠21〜24週の間、または妊娠22〜23週の間である。さらなる実施形態において、妊娠女性は、生物学的試料が採取された時点で、妊娠約17〜22週の間、妊娠約16〜22週の間、妊娠約22〜25週の間、妊娠約13〜25週の間、妊娠約26〜28週の間、または妊娠約26〜29週の間である。したがって、生物学的試料が採取された時点での妊娠女性の妊娠期間は、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30週でありうる。
請求する方法の一部の実施形態において、測定可能な特徴は、表1から63に列挙するバイオマーカーから選択されるN個のバイオマーカーの各々の断片または誘導体を含む。請求する方法の追加の実施形態において、測定可能な特徴を検出することは、前記妊娠女性から得られた生物学的試料において、表1から63に列挙するバイオマーカーから選択されるN個のバイオマーカー、それらの組合せまたは部分および/または誘導体の各々の量を定量化することを含む。
用語「量」または「レベル」は、本明細書において使用される場合、生物学的試料および/または対照中での検出可能または測定可能であるバイオマーカーの量を指す。バイオマーカーの量は、例えば、ポリペプチドの量、核酸の量、または断片もしくはサロゲートの量でありうる。この用語は、代わりに、それらの組合せを含みうる。バイオマーカーの用語「量」または「レベル」は、そのバイオマーカーの測定可能な特徴である。
一部の実施形態において、妊娠女性における早産についての確率を算出することは、表1から63に列挙されたバイオマーカーから選択されるN個のバイオマーカーの各々の定量化された量に基づく。任意の既存の、入手可能な、または従来の分離、検出、および定量化の方法を本明細書において使用して、試料中のバイオマーカー、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、および/またはそれら断片の、ならびに、任意選択で、1個または複数の他のバイオマーカーまたはそれらの断片の存在もしくは非存在(例えば、読み出しが存在対非存在;または検出可能な量対検出不可能な量)および/または量(例えば、読み出しが絶対量または相対量、例えば、絶対濃度または相対濃度など)を測定することができる。一部の実施形態において、1個または複数のバイオマーカーの検出および/または定量化は、捕捉剤を利用するアッセイを含む。さらなる実施形態において、捕捉剤は、抗体、抗体断片、核酸ベースのタンパク質結合試薬、小分子、またはそれらの変異体である。追加の実施形態において、アッセイは、酵素免疫測定法(EIA)、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、およびラジオイムノアッセイ(RIA)である。一部の実施形態において、1個または複数のバイオマーカーの検出および/または定量化は、質量分析(MS)をさらに含む。またさらなる実施形態において、質量分析は共免疫沈降−質量分析(co−IP MS)であり、全タンパク質複合体の単離のために適切な技術である共免疫沈降に質量分光分析が続く。
本明細書で使用する場合、用語「質量分析計」は、分析物を揮発/イオン化し、気相イオンを形成し、それらの絶対または相対分子量を決定することができるデバイスを指す。揮発/イオン化の適切な方法は、マトリックス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)、エレクトロスプレー、レーザー/光、熱、電気、霧化/噴霧など、またはそれらの組合せである。質量分析法の適切な形態は、イオントラップ機器、四重極機器、静電磁場セクター機器、飛行時間機器、飛行時間タンデム質量分析計(TOF MS/MS)、フーリエ変換質量分析計、Orbitrap、およびこれらの型の質量分析器の種々の組合せで構成されるハイブリッド機器を含むが、これらに限定されない。これらの機器は、次に、試料を分画する(例えば、液体クロマトグラフィーまたは化学的もしくは生物学的特徴に基づく固相吸着技術)、および質量分析計に導入するための試料をイオン化する(マトリックス支援レーザー脱離(MALDI)、エレクトロスプレー、もしくはナノスプレーイオン化(ESI)、またはそれらの組合せを含む)他の種々の機器と適合させることができる。
一般的に、ペプチドの質量に関する、好ましくは、また、選択されたペプチドの断片化および/または(部分的)アミノ酸配列に関する正確な情報を提供することができる任意の質量分析(MS)技術(例えば、タンデム質量分析、MS/MS;または、ポストソース分解、TOF MS)は、本明細書において開示する方法において使用することができる。適切なペプチドのMSおよびMS/MS技術ならびにシステムは、それ自体が周知であり(例えば、Methods in Molecular Biology、146巻:「Mass Spectrometry of Proteins and Peptides」、Chapman編、Humana Press 2000年;Biemann 1990年 Methods Enzymol 193巻:455〜79頁;またはMethods in Enzymology、402巻:「Biological Mass Spectrometry」Burlingame編、Academic Press 2005年を参照のこと)、本明細書において開示する方法を実行する際に使用することができる。したがって、一部の実施形態において、開示する方法は、1個または複数のバイオマーカーを測定するために定量的MSを実施することを含む。そのような定量的方法は、自動(Villanuevaら、Nature Protocols(2006年)1巻(2号):880〜891頁)または半自動化フォーマットにおいて実施することができる。特定の実施形態において、MSは、液体クロマトグラフィーデバイス(LC−MS/MSまたはLC−MS)、またはガスクロマトグラフィーデバイス(GC−MSまたはGC−MS/MS)に動作可能に連結することができる。この文脈において有用な他の方法は、同位体コード親和性タグ(ICAT)、タンデム質量タグ(TMT)、または細胞培養中のアミノ酸による安定同位体標識(SILAC)を含み、クロマトグラフィーおよびMS/MSが続く。
本明細書で使用する場合、用語「多重反応モニタリング(MRM)」または「選択反応モニタリング(SRM)」は、少量である分析物を定量化するために特に有用であるMSベースの定量方法を指す。SRM実験において、事前に定義された前駆体イオンおよびその断片の1つまたは複数は、三連四重極機器の2つの質量フィルタにより選択され、正確な定量化のために経時的にモニターされる。複数のSRM前駆体および断片イオン対は、MRM実験を実施するために異なる前駆体/断片対の間で迅速にトグルさせることにより、クロマトグラフタイムスケールで同じ実験内で測定することができる。標的分析物(例えば、ペプチドまたは小分子、例えば化学物質、ステロイド、ホルモンなど)の保持時間と組み合わせた一連のトランジション(前駆体/断片イオン対)は、最終的なアッセイを構成することができる。多数の分析物は、単一のLC−MS実験の間に定量化することができる。MRMまたはSRMへの参照における用語「スケジュール」または「ダイナミック」は、アッセイのバリエーションを指し、特定の分析物についてのトランジションが、予想保持時間の周囲の時間ウィンドウにおいてだけ取得され、単一のLC−MS実験において検出および定量化することができる分析物の数を有意に増加させ、テストの選択性に寄与する。なぜなら、保持時間は、分析物の物理的性質に依存した特徴であるからである。単一の分析物を、また、1を上回るトランジションを用いてモニターすることができる。最後に、目的の分析物(例えば、同じアミノ酸配列)に対応するが、安定同位体の包含により異なる標準がアッセイに含まれうる。安定同位体標準(SIS)は、正確なレベルでのアッセイ中に組み入れられ、対応する未知の分析物を定量化するために使用することができる。追加レベルの特異性が、未知の分析物およびその対応するSISの共溶出ならびにそれらのトランジションの特徴(例えば、未知の2つのトランジションのレベルの比率およびその対応するSISの2つのトランジションの比率における類似性)により寄与される。
バイオマーカーペプチド分析のために適切な質量分析アッセイ、機器、およびシステムは、非限定的に、マトリックス支援レーザー脱離/イオン化飛行時間型(MALDI−TOF)MS;MALDI−TOFポストソース分解(PSD);MALDI−TOF/TOF;表面増強レーザー脱離/イオン化飛行時間型質量分析(SELDI−TOF)MS;エレクトロスプレーイオン化質量分析(ESI−MS);ESI−MS/MS;ESI−MS/(MS)(nはゼロよりも大きい整数である);ESI 3Dまたは線形(2D)イオントラップMS;ESI三重四重極MS;ESI四重極直交TOF(Q−TOF);ESIフーリエ変換MSシステム;シリコン上での脱離/イオン化(DIOS);二次イオン質量分析(SIMS);大気圧化学イオン化質量分析(APCI−MS);APCI−MS/MS;APCI−(MS);イオン移動度分光分析(IMS);誘導結合プラズマ質量分析(ICP−MS);大気圧光イオン化質量分析(APPI−MS);APPI−MS/MS、およびAPPI−(MS)を含みうる。タンデムMS(MS/MS)配置におけるペプチドイオンの断片化は、当技術分野において確立された様式、例えば衝突誘起解離(CID)などを使用して達成することができる。本明細書に記載する通り、質量分析によるバイオマーカーの検出および定量化は、例えば、とりわけ、Kuhnら、Proteomics 4巻:1175〜86頁(2004年)により記載される多重反応モニタリング(MRM)を含みうる。LC−MS/MS分析の間のスケジュールされた多重反応モニタリング(スケジュールされたMRM)モード取得によって、ペプチド定量化の感度および精度が増強される。AndersonおよびHunter、Molecular and Cellular Proteomics 5巻(4号):573頁(2006年)。本明細書に記載する通り、質量分析ベースのアッセイは、有利には、上流ペプチドまたはタンパク質の分離または分画方法、例えば、クロマトグラフィーおよび本明細書において以下に記載する他の方法などと組み合わせることができる。本明細書においてさらに記載する通り、ショットガン定量的プロテオミクスを、ハイスループット同定および早産の予後バイオマーカーの検証のためのSRM/MRMベースのアッセイと組み合わせることができる。
当業者は、いくつかの方法を、バイオマーカーの量を決定するために使用することができることを理解するであろう(質量分析アプローチ、例えばMS/MS、LC−MS/MS、多重反応モニタリング(MRM)、またはSRM、および産物イオンモニタリング(PIM)などを含む、ならびに、また、抗体ベースの方法、例えばイムノアッセイなど、例えばウェスタンブロット、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、免疫沈降(immunopercipitation)、免疫組織化学、免疫蛍光、ラジオイムノアッセイ、ドットブロッティング、およびFACSなどを含む)。したがって、一部の実施形態において、少なくとも1個のバイオマーカーのレベルを決定することは、イムノアッセイおよび/または質量分析法を使用することを含む。追加の実施形態において、質量分析法は、MS、MS/MS、LC−MS/MS、SRM、PIM、および当技術分野において公知の他のそのような方法から選択される。他の実施形態において、LC−MS/MSは、さらに、1D LC−MS/MS、2D LC−MS/MS、または3D LC−MS/MSを含む。イムノアッセイ技術およびプロトコールは、一般的に、当業者に公知である(PriceおよびNewman、Principles and Practice
of Immunoassay、第2版、Grove’s Dictionaries、1997年およびGosling、Immunoassays: A Practical Approach、Oxford University Press、2000年)。競合的および非競合的イムノアッセイを含む種々のイムノアッセイ技術を使用することができる(Selfら、Curr. Opin. Biotechnol.、7巻:60〜65頁(1996年))。
さらなる実施形態において、イムノアッセイは、ウェスタンブロット、ELISA、免疫沈降、免疫組織化学、免疫蛍光、ラジオイムノアッセイ(RIA)、ドットブロッティング、およびFACSから選択される。ある特定の実施形態において、イムノアッセイはELISAである。またさらなる実施形態において、ELISAは、直接ELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ)、間接ELISA、サンドイッチELISA、競合的ELISA、多重ELISA、ELISPOT技術、および当技術分野において公知の他の同様の技術である。これらのイムノアッセイ法の原理は、当技術分野において公知である(例えば、John R. Crowther、The ELISA Guidebook、第1版、Humana Press 2000年、ISBN 0896037282)。典型的には、ELISAは抗体を用いて実施されるが、それらは、本発明の1個または複数のバイオマーカーに特異的に結合し、検出することができる任意の捕捉剤を用いて実施することができる。多重ELISAによって、通常は複数のアレイアドレスで、単一の区画(例えば、マイクロプレートウェル)内での2つまたはそれ超の分析物の同時検出が可能になる(NielsenおよびGeierstanger 2004年、J Immunol Methods 290巻:107〜20頁(2004年)およびLingら、2007年、Expert Rev Mol Diagn 7巻:87〜98頁(2007年))。
一部の実施形態において、ラジオイムノアッセイ(RIA)を使用して、本発明の方法において1個または複数のバイオマーカーを検出することができる。RIAは、当技術分野において周知である競合ベースのアッセイであり、放射活性標識(例えば、125Iまたは131I標識)標的分析物の既知量と分析物に特異的な抗体を混合すること、次に試料からの非標識分析物を添加すること、および置換された標識分析物の量を測定することを含む(例えば、ガイダンスについては、An Introduction to Radioimmunoassay and Related Techniques、Chard T編、Elsevier Science 1995年、ISBN 0444821198を参照のこと)。
検出可能な標識は、本発明の方法におけるバイオマーカーの直接的または間接的な検出のために、本明細書において記載するアッセイにおいて使用することができる。多様な検出可能な標識を使用することができ、標識の選択は、要求される感度、抗体とのコンジュゲーションの容易さ、安定性要件、ならびに利用可能な機器および廃棄規定に依存する。当業者は、本発明の方法におけるバイオマーカーのアッセイ検出に基づいて、適切な検出可能な標識の選択に精通している。適切な検出可能な標識は、蛍光色素(例えば、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、Oregon Green(商標)、ローダミン、テキサスレッド、テトラローダミンイソチオシアネート(tetrarhodimine isothiocynate)(TRITC)、Cy3、Cy5など)、蛍光マーカー(例えば、緑色蛍光タンパク質(GFP)、フィコエリトリンなど)、酵素(例えば、ルシフェラーゼ、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼなど)、ナノ粒子、ビオチン、ジゴキシゲニン、金属などを含むが、これらに限定されない。
質量分析(mass−sectrometry)ベースの分析のために、同位体試薬を用いた異なるタグ付け(例えば、同位体コード親和性タグ(ICAT)または同重体タグ付け試薬、iTRAQ(Applied Biosystems、Foster City、Calif.)を使用したより最近のバリエーション、またはタンデム質量タグ、TMT(Thermo Scientific、Rockford、IL)(多次元液体クロマトグラフィー(LC)およびタンデム質量分析(MS/MS)分析が続く)は、本発明の方法を実行する際にさらなる方法論を提供することができる。
化学発光抗体を使用した化学発光アッセイは、タンパク質レベルの高感度非放射性検出のために使用することができる。蛍光色素で標識された抗体も、適切でありうる。蛍光色素の例は、非限定的に、DAPI、フルオレセイン、ヘキスト33258、Rフィコシアニン、Bフィコエリトリン、Rフィコエリトリン、ローダミン、テキサスレッド、およびリサミンを含む。間接標識は、当技術分野において周知の種々の酵素、例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)、アルカリホスファターゼ(AP)、ベータ−ガラクトシダーゼ、ウレアーゼなどを含む。西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、ベータ−ガラクトシダーゼのための適切な基質を使用した検出システムが、当技術分野において周知である。
直接または間接標識からのシグナルは、例えば、発色性基質からの色を検出するために分光光度計;放射線を検出するための放射線カウンター、例えば125Iの検出用のガンマカウンターなど;または、ある特定の波長の光の存在下で蛍光を検出する蛍光光度計を使用して分析することができる。酵素結合抗体の検出のために、定量的な分析は、分光光度計、例えばEMAX Microplate Reader(Molecular Devices;Menlo Park、Calif.)などを製造業者の指示に従って使用して行うことができる。所望の場合、本発明を実行するために使用されるアッセイは、自動化する、またはロボットで実施することができ、複数の試料からのシグナルを同時に検出することができる。
一部の実施形態において、本明細書において記載する方法は、質量分析(MS)を使用したバイオマーカーの定量化を包含する。さらなる実施形態において、質量分析は、液体クロマトグラフィー−質量分析(LC−MS)、多重反応モニタリング(MRM)、または選択反応モニタリング(SRM)でありうる。追加の実施形態において、MRMまたはSRMは、さらに、スケジュールされたMRMまたはスケジュールされたSRMを包含しうる。
上記の通り、クロマトグラフィーは、また、本発明の方法を実行する際に使用することができる。クロマトグラフィーは、化学物質を分離するための方法を包含し、一般的に、分析物の混合物が、液体または気体の移動流(「移動相」)により運ばれ、それらが固定液体または固体相(「固定相」)の周囲またはその上を流れる際、移動相と前記固定相の間で、分析物の異なる分布の結果として成分に分離される、プロセスを含む。固定相は、通常、細かく分割された固体、フィルタ材料のシート、または固体の表面上の液体の薄膜などでありうる。クロマトグラフィーは、生物学的由来の化学的化合物、例えば、アミノ酸、タンパク質、タンパク質の断片、またはペプチドなどの分離のために適用可能な技術として当業者に十分に理解されている。
クロマトグラフィーは、柱状(即ち、固定相がカラム中に沈着または充填されている)、好ましくは液体クロマトグラフィー、さらにより好ましくは高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、または超高速/高圧液体クロマトグラフィー(UHPLC)でありうる。クロマトグラフィーの細部は、当技術分野において周知である(Bidlingmeyer、Practical HPLC Methodology and Applications、John Wiley & Sons Inc.、1993年)。クロマトグラフィーの例示的な型は、非限定的に、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、UHPLC、順相HPLC(NP−HPLC)、逆相HPLC(RP−HPLC)、イオン交換クロマトグラフィー(IEC)(例えば陽イオンまたは陰イオン交換クロマトグラフィーなど)、親水性相互作用クロマトグラフィー(HILIC)、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)(ゲル濾過クロマトグラフィーまたはゲル浸透クロマトグラフィーを含む)、クロマトフォーカシング、親和性クロマトグラフィー(例えば免疫親和性、固定化金属親和性クロマトグラフィーなど)などを含む。単一、二、またはそれ超の次元のクロマトグラフィーを含むクロマトグラフィーを、さらなるペプチド分析方法、例えば、本明細書の他の箇所に記載する下流の質量分析と併せたペプチド分画方法として使用することができる。
さらなるペプチドまたはポリペプチド分離、同定、または定量方法を、任意選択で、上に記載する分析方法のいずれかと併せて、本開示におけるバイオマーカーを測定するために使用してもよい。そのような方法は、非限定的に、化学的抽出分割、等電点電気泳動(IEF)(キャピラリー等電点電気泳動(CIEF)、キャピラリー等速電気泳動(CITP)、キャピラリー電気クロマトグラフィー(CEC)などを含む)、一次元ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)、二次元ポリアクリルアミドゲル電気泳動(2D−PAGE)、キャピラリーゲル電気泳動(CGE)、キャピラリーゾーン電気泳動(CZE)、ミセル動電クロマトグラフィー(MEKC)、フリーフロー電気泳動(FFE)などを含む。
本発明の文脈において、用語「捕捉剤」は、標的、特にバイオマーカーに特異的に結合することができる化合物を指す。この用語は、抗体、抗体断片、核酸ベースのタンパク質結合試薬(例えば、アプタマー、Slow Off−rate Modified Aptamer(SOMAmer(商標)))、タンパク質捕捉剤、天然リガンド(即ち、その受容体のためのホルモンまたはその逆)、小分子またはそれらの変異体を含む。
捕捉剤は、標的、特にバイオマーカーに特異的に結合するように構成することができる。捕捉剤は、有機分子、例えばポリペプチド、ポリヌクレオチド、および当業者に同定可能である他の非ポリマー分子などを含みうるが、これらに限定されない。本明細書において開示する実施形態において、捕捉剤は、標的、特にバイオマーカーを検出、精製、単離、または富化するために使用することができる任意の薬剤を含む。任意の当技術分野で公知の親和性捕捉技術を使用して、開示方法における使用のための生物学的培地の複雑な混合物の成分であるバイオマーカーを選択的に単離および富化/濃縮することができる。
バイオマーカーに特異的に結合する抗体捕捉剤は、当技術分野において公知の任意の適切な方法を使用して調製することができる。例えば、Coligan、Current Protocols in Immunology(1991年);Harlow & Lane、Antibodies: A Laboratory Manual(1988年);Goding、Monoclonal Antibodies: Principles and Practice(第2版、1986年)を参照のこと。抗体捕捉剤は、天然の、または全体的もしくは部分的に合成的に産生されたかを問わず、任意の免疫グロブリンまたはその誘導体でありうる。特異的結合能力を維持する全てのその誘導体もこの用語に含まれる。抗体捕捉剤は、免疫グロブリン結合ドメインに相同である、または大部分が相同である結合ドメインを有し、天然供給源から誘導することができる、または部分的もしくは全体的に合成的に産生することができる。抗体捕捉剤は、モノクローナル抗体またはポリクローナル抗体でありうる。一部の実施形態において、抗体は一本鎖抗体である。当業者は、抗体が、例えば、ヒト化、部分的ヒト化、キメラ、キメラヒト化などを含む種々の形態のいずれかで提供することができることを理解するであろう。抗体捕捉剤は、Fab、Fab’、F(ab’)2、scFv、Fv、dsFvダイアボディ、およびFd断片を含むが、これらに限定されない抗体断片でありうる。抗体捕捉剤は、任意の手段により産生することができる。例えば、抗体捕捉剤は、インタクトな抗体の断片化により酵素的または化学的に産生することができ、および/または、それは、部分的な抗体配列をコードする遺伝子から組換え的に産生することができる。抗体捕捉剤は、一本鎖抗体断片を含むことができる。あるいは、または加えて、抗体捕捉剤は、例えば、ジスルフィド結合により一緒に連結された複数の鎖;および、そのような分子から得られる任意の機能的断片(それにおいて、そのような断片は、親抗体分子の特異的結合特徴を保持する)を含むことができる。分子全体の機能性成分としてのそれらのより小さなサイズのため、抗体断片は、ある特定の免疫化学的技術および実験的適用における使用のためのインタクトな抗体を上回る利点を提供することができる。
本発明の実行のために有用な適切な捕捉剤は、アプタマーも含む。アプタマーは、固有の三次元(3−D)構造を介して特異的にその標的に結合することができるオリゴヌクレオチド配列である。アプタマーは、任意の適切な数のヌクレオチドを含むことができ、異なるアプタマーは、同じまたは異なる数のヌクレオチドを有することができる。アプタマーは、DNAもしくはRNAまたは化学的に修飾された核酸でありえ、一本鎖、二本鎖でありうる、または二本鎖領域を含み、より高次元な構造を含みうる。アプタマーは、また、光反応性または化学的に反応性の官能基が、それが共有結合的にその対応する標的に結合することができるように、アプタマーに含まれる、フォトアプタマーでありうる。アプタマー捕捉剤の使用は、同じバイオマーカーに特異的に結合する2つまたはそれ超のアプタマーの使用を含みうる。アプタマーは、タグを含みうる。アプタマーは、SELEX(指数関数的富化によるリガンドの系統的進化)プロセスを含む任意の公知の方法を使用して同定することができる。一度、同定された場合、アプタマーを、化学的合成法および酵素的合成法を含む、任意の公知の方法に従って調製または合成し、バイオマーカー検出のための種々の適用において使用することができる。Liuら、Curr Med Chem.18巻(27号):4117〜25頁(2011年)。本発明の方法を実行する際に有用な捕捉剤は、また、当技術分野において公知のSOMAmer(Slow Off−Rate Modified Aptamer)を含み、改善されたオフレート特徴を有する。Brodyら、J Mol Biol.422巻(5号):595〜606頁(2012年)。SOMAmerは、SELEX法を含む任意の公知の方法を使用して生成することができる。
バイオマーカーを分析前に修飾して、それらの解像度を改善する、またはそれらの同一性を決定することができることが当業者により理解される。例えば、バイオマーカーは、分析前に、タンパク質分解消化に供することができる。任意のプロテアーゼを使用することができる。バイオマーカーを別個の数の断片に切断する可能性のあるプロテアーゼ、例えばトリプシンなどは特に有用である。消化に起因する断片は、バイオマーカーのためのフィンガープリントとして機能し、それにより、それらの検出を間接的に可能にする。これは、問題のバイオマーカーについて混同されうる、同様の分子量を伴うバイオマーカーがある場合に特に有用である。また、タンパク質分解断片化は、高分子量のバイオマーカーのために有用である。なぜなら、より小さなバイオマーカーは、質量分析により、より簡単に分解されるためである。別の例において、バイオマーカーを修飾して、検出分解能を改善することができる。例えば、ノイラミニダーゼを使用して糖タンパク質から末端シアル酸残基を除去し、アニオン性吸着剤への結合を改善し、検出分解能を改善させることができる。別の例において、バイオマーカーは、分子バイオマーカーに特異的に結合する、特定の分子量のタグの付着により修飾することができ、それらをさらに区別する。任意選択で、そのような修飾されたバイオマーカーを検出した後、バイオマーカーの同一性は、さらに、タンパク質データベース(例えば、SwissProt)において修飾バイオマーカーの物理的および化学的特徴をマッチングさせることにより決定することができる。
試料中のバイオマーカーを、検出用に基質上で捕捉することができることが、当技術分野においてさらに理解されている。伝統的な基質は、タンパク質の存在についてその後にプローブされる抗体コーティング96ウェルプレートまたはニトロセルロース膜を含む。あるいは、マイクロスフェア、マイクロ粒子、マイクロビーズ、ビーズ、または他の粒子に付着されたタンパク質結合分子をバイオマーカーの捕捉および検出のために使用することができる。タンパク質結合分子は、抗体、ペプチド、ペプトイド、アプタマー、小分子リガンド、または粒子の表面に付着した他のタンパク質結合捕捉剤でありうる。各々のタンパク質結合分子は、コードされる固有の検出可能な標識を含むことができ、他のタンパク質結合分子に付着した他の検出可能な標識と区別し、多重アッセイにおいてバイオマーカーの検出を可能にすることができる。例は、公知の蛍光強度を伴うカラーコードマイクロスフェア(例えば、Luminex(Austin、Tex.)により産生されたxMAP技術を用いたマイクロスフェアを参照のこと);量子ドットナノ結晶を含む、例えば、量子ドットカラーの異なる比率および組合せを有するマイクロスフェア(例えば、Life Technologies(Carlsbad、Calif.)により産生されたQdotナノ結晶);ガラスコート金属ナノ粒子(例えば、Nanoplex Technologies,Inc.(Mountain View、Calif.)により産生されたSERSナノタグを参照のこと);バーコード材料(例えば、サブミクロンサイズのストライプ金属ロッド、例えばNanoplex Technologies,Inc.により産生されたNanobarcodeなどを参照のこと)、カラーバーコードを伴うコード微粒子(例えば、Vitra Bioscience,vitrabio.comにより産生されたCellCardを参照のこと)、デジタルホログラフィックコードイメージを伴うガラス微粒子(例えば、Illumina(San Diego、Calif.)により産生されたCyVeraマイクロビーズを参照のこと);化学発光色素、色素化合物の組合せ;および検出可能な異なるサイズのビーズを含むが、これらに限定されない。
別の態様において、バイオチップを、本発明のバイオマーカーの捕捉および検出のために使用することができる。多くのタンパク質バイオチップが、当技術分野において公知である。これらは、例えば、Packard BioScience Company(Meriden Conn.)、Zyomyx(Hayward、Calif.)、およびPhylos(Lexington、Mass.)により産生されるタンパク質バイオチップを含む。一般的に、タンパク質バイオチップは、表面を有する基質を含む。捕捉試薬または吸着剤は、基質の表面に付着される。頻繁には、表面は、複数のアドレス可能な位置を含み、その各々の位置が、そこに結合した捕捉剤を有する。捕捉剤は、生物学的分子、例えばポリペプチドまたは核酸などでありうるが、それらは、他のバイオマーカーを特異的に捕捉する。あるいは、捕捉剤は、クロマトグラフィー材料、例えば陰イオン交換物質または親水性物質などでありうる。タンパク質バイオチップの例は、当技術分野において周知である。
生物学的試料中のmRNAの測定は、生物学的試料中の対応するタンパク質バイオマーカーのレベルを検出するための代用として使用することができる。このように、本明細書に記載するバイオマーカーまたはバイオマーカーパネルのいずれかを、適当なRNAを検出することにより検出することもできる。mRNAレベルを、逆転写定量的ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR、qPCRが続く)により測定することができる。RT−PCRを使用して、mRNAからcDNAを作製する。cDNAをqPCRアッセイにおいて使用して、DNA増幅プロセスが進行するにつれて蛍光を産生することができる。標準曲線との比較により、qPCRは、絶対測定値、例えば細胞1個当たりのmRNAコピー数などを産生することができる。ノーザンブロット、マイクロアレイ、インベーダーアッセイ、およびキャピラリー電気泳動と組み合わせたRT−PCRの全てを使用して、試料中のmRNAの発現レベルが測定されてきた。Gene Expression Profiling: Methods and Protocols、Richard A. Shimkets編、Humana Press、2004年を参照のこと。
本明細書で開示される一部の実施形態は、妊娠女性において早産についての確率を決定する診断方法および予後診断方法に関する。1個または複数のバイオマーカーの発現レベルの検出および/またはバイオマーカーの比率の決定を使用して、妊娠女性における早産についての確率を決定することができる。そのような検出方法は、例えば、状態の早期診断のために使用することができ、対象に早産の素因があるか否かを判断する、早産の進行または処置プロトコールの進行をモニターする、早産の重症度を評価する、早産の転帰および/または回復もしくは満期出産の見通しを予測する、または早産のための適切な処置の決定を助ける。
生物学的試料中でのバイオマーカーの定量化は、非限定的に、上に記載する方法ならびに当技術分野において公知の任意の他の方法により決定することができる。このようにして得られた定量的データは、次に分析的な分類プロセスに供する。そのようなプロセスにおいて、例えば、本明細書において提供する実施例において記載する通り、生データを、データのトレーニングセットにより事前に定義されているアルゴリズムに従って操作される。アルゴリズムでは、本明細書において提供するデータのトレーニングセットを利用することができる、または、本明細書において提供するガイドラインを利用して、データの異なるセットを用いてアルゴリズムを生成することができる。
一部の実施形態において、測定可能な特徴を分析して妊娠女性において早産についての確率を決定することは、予測モデルの使用を包含する。さらなる実施形態において、測定可能な特徴を分析して妊娠女性において早産についての確率を決定することは、前記測定可能な特徴を、参照特徴と比較することを包含する。当業者が理解できる通り、そのような比較は、参照特徴との直接的な比較または参照特徴が予測モデル中に組み入れられている間接的な比較でありうる。さらなる実施形態において、測定可能な特徴を分析して妊娠女性において早産についての確率を決定することは、線形判別分析モデル、サポートベクターマシン分類アルゴリズム、再帰的特徴排除モデル、マイクロアレイモデルの予測分析、ロジスティック回帰モデル、CARTアルゴリズム、フレックスツリーアルゴリズム、LARTアルゴリズム、ランダムフォレストアルゴリズム、MARTアルゴリズム、機械学習アルゴリズム、罰則付き回帰法の1つもしくは複数、またはそれらの組合せを包含する。特定の実施形態において、分析はロジスティック回帰を含む。
分析的な分類プロセスでは、種々の統計的分析方法のいずれか1つを使用して、定量的データを操作し、試料の分類を提供することができる。有用な方法の例は、線形判別分析、再帰的特徴排除、マイクロアレイの予測分析、ロジスティック回帰、CARTアルゴリズム、FlexTreeアルゴリズム、LARTアルゴリズム、ランダムフォレストアルゴリズム、MARTアルゴリズム、機械学習アルゴリズムなどを含む。
GABの予測のためのランダムフォレストを作成するために、当業者は、出生時の妊娠期間(GAB)が公知であり、N個の分析物(トランジション)が、出産の数週間前に採取された血液検体中で測定されているk名の対象(妊娠女性)の組を考慮することができる。回帰ツリーは、全ての対象を含むルートノードから開始する。全ての対象についての平均GABは、ルートノードにおいて算出することができる。ルートノード内のGABの分散は高くなる。なぜなら、異なるGABを伴う女性の混合があるからである。ルートノードを、次に、2つのブランチに分割し(パーティション)、各ブランチが、類似のGABを伴う女性を含むようにする。各ブランチにおける対象についての平均GABを再び算出する。各ブランチ内のGABの分散は、ルートノードより低くなる。なぜなら、各ブランチ内の女性のサブセットは、ルートノード中のものより、比較的類似したGABを有するからである。2つのブランチを、分析物、および類似のGABを伴うブランチを作成する分析物についての閾値を選択することにより作成する。分析物および閾値は、全ての分析物および閾値の組の間から選ばれ、通常、各ノードで分析物のランダムなサブセットを伴う。手順は、ブランチを再帰的に産生し続け、対象が非常に類似したGABを有するリーフ(末端ノード)を作成する。各末端ノードにおける予測されたGABは、その末端ノードにおける対象についての平均GABである。この手順によって、単一の回帰ツリーが作成される。ランダムフォレストは、数百または数千のそのようなツリーからなりうる。
分類は、試料が所与のクラスに属する確率を決定するための閾値を設定する予測モデル方法に従って行うことができる。確率は、好ましくは、少なくとも50%、または少なくとも60%、または少なくとも70%、または少なくとも80%またはそれより高い。分類は、また、得られたデータセットと参照データセットの間での比較によって、統計的な有意差がもたらされるか否かを決定することにより行うことができる。もしそうである場合、次にデータセットが得られた試料は、参照データセットのクラスに属さないとして分類される。逆に、そのような比較が、参照データセットと統計的に有意に異ならない場合、そのデータセットが得られた試料は、参照データセットのクラスに属するとして分類される。
モデルの予測能力は、品質メトリックを提供するその能力に従って評価することができる(例えば、特定の値、または値の範囲のAUROC(ROC曲線下面積)または精度)。曲線下面積の測定値は、完全なデータ範囲にわたり分類器の精度を比較するために有用である。より大きなAUCを伴う分類器は、目的の2群間で未知数を正確に分類するより大きな能力を有する。一部の実施形態において、所望の品質閾値は、少なくとも約0.5、少なくとも約0.55、少なくとも約0.6、少なくとも約0.7、少なくとも約0.75、少なくとも約0.8、少なくとも約0.85、少なくとも約0.9、少なくとも約0.95、またはそれより高い精度を伴い試料を分類する予測モデルである。代替測定値として、所望の品質閾値は、少なくとも約0.7、少なくとも約0.75、少なくとも約0.8、少なくとも約0.85、少なくとも約0.9、またはそれより高いAUCを伴う試料を分類する予測モデルを指しうる。
当技術分野において公知の通り、予測モデルの相対的な感度および特異性は、選択メトリックまたは感度メトリックのいずれかを優先するように調整することができ、ここで、2つのメトリックは反比例関係を有する。上に記載するモデルにおける制限は、実施されているテストの特定の要件に依存して、選択された感度または特異性のレベルを提供するように調整することができる。感度および特異性の1つまたは両方が、少なくとも約0.7、少なくとも約0.75、少なくとも約0.8、少なくとも約0.85、少なくとも約0.9、またはそれより高くなりうる。
生データは、最初は、通常3回または複数の3回で、各バイオマーカーについて値を測定することにより分析することができる。データは、操作することができ、例えば、生データは、標準曲線、ならびに各患者について平均値および標準偏差を算出するために使用される3回の測定の平均値を使用して変換することができる。これらの値は、モデルにおいて使用される前に変換することができる(例えば、対数変換、Box−Cox変換)(Box and Cox、Royal Stat. Soc.、Series B、26巻:211〜246頁(1964年))。データは、次に、状態に従って試料を分類する予測モデルに入力される。結果として得られた情報は、患者または医療提供者に連絡することができる。
早産についての予測モデルを生成するために、公知の対照試料および目的の早産分類に対応する試料を含む、頑強なデータセットが、トレーニングセットにおいて使用される。試料サイズは、一般的に受け入れられている基準を使用して選択することができる。上で考察する通り、異なる統計的方法を使用して、高度に正確な予測モデルを得ることができる。そのような分析の例を、実施例2に提供する。
一実施形態において、階層的クラスタリングが、予測モデルの誘導において実施され、そこでは、ピアソン相関がクラスタリングメトリックとして用いられる。1つのアプローチは、「教師あり学習」の問題において「学習試料」として早産データセットを検討することである。CARTは、医療への適用における標準であり(Singer、Recursive Partitioning in the Health Sciences、Springer(1999年))、任意の定性的特徴を定量的特徴に変換すること;ホテリングT統計について試料再利用方法により評価された、達成された有意水準によりそれらを選別すること;および投げ縄方法の適切な適用により改変することができる。予測における問題は、回帰の品質を評価する際の分類のためのジニ基準の適切な使用を実際に行うことにより、予測の視力喪失を伴わず、回帰における問題になる。
このアプローチは、FlexTreeと呼ばれるものに導いた(Huang、Proc. Nat. Acad. Sci. U.S.A 101巻:10529〜10534頁(2004年))。FlexTreeは、シミュレーションにおいて、および複数の形態のデータに適用された場合、非常に上手く実施され、請求する方法を実行するのに有用である。FlexTreeを自動化するソフトウェアが開発されている。あるいは、LARTreeまたはLARTを使用することができる(Turnbull(2005年)Classification Trees with Subset Analysis
Selection by the Lasso、Stanford University)。この名称は、CARTおよびFlexTreeと同様に、バイナリツリー;記載されている投げ縄;および、Efronら(2004年)Annals of Statistics 32巻:407〜451頁(2004年)によりLARSと呼ばれるものを通じた投げ縄の実施を反映する。また、Huangら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA.101巻(29号):10529〜34頁(2004年)を参照のこと。使用することができる他の分析方法は、論理回帰を含む。論理回帰の1つの方法:Ruczinski、Journal of Computational and Graphical Statistics 12巻:475〜512頁(2003年)。論理回帰は、その分類器をバイナリツリーとして表示することができる点でCARTと似ている。それは、各ノードが、CARTにより産生される単純な「and」記述よりも一般的である、特徴に関するブール記述を有する点で異なる。
別のアプローチは、最も近い収縮重心のアプローチである(Tibshirani、Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A 99巻:6567〜72頁(2002年))。この技術は、k−means様であるが、クラスター中心を収縮させることにより、投げ縄の場合と同様に、自動的に特徴を選択し、情報価値のある少数のものに注意を集中するという利点を有する。このアプローチは、PAMソフトウェアとして利用可能であり、広く使用されている。使用することができるアルゴリズムの2つのさらなる組は、ランダムフォレスト(Breiman、Machine Learning 45巻:5〜32頁(2001年))およびMART(Hastie、The Elements of Statistical Learning、Springer(2001年))である。これらの2つの方法は、転帰に「投票」する予測因子を含む「コミッティ方法」として当技術分野において公知である。
有意な順序を提供するために、偽発見率(FDR)を決定することができる。最初に、相違値のヌル分布のセットが生成される。一実施形態において、観察されたプロファイルの値は、順序を変え、偶然に得られる一連の相関係数の分布を作成し、それにより相関係数のヌル分布の適切なセットを作成する(Tusherら、Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A 98巻、5116〜21頁(2001年))。ヌル分布のセットは、全ての利用可能なプロファイルの各プロファイルの値の順序を変え;全てのプロファイルについてペアワイズ相関係数を算出し;この並べ替えについて相関係数の確率密度関数を算出し;この手順をN回(ここで、Nは大きな数、通常は300である)にわたり繰り返すことにより得られる。N分布を使用して、それらの値が、所与の有意水準での実験的に観察された相似値の分布から得られる(相似の)値を超える、相関係数値のカウントの適当な測定値(平均値、中央値など)を算出する。
FDRは、予想される偽有意相関の数(ランダム化データセットにおける、この選択されたピアソン相関よりも大きい相関から推定される)と、経験的データにおける、この選択されたピアソン相関(有意な相関)よりも大きい相関の数の比率である。このカットオフ相関値は、実験プロファイル間の相関に適用することができる。上記の分布を使用して、信頼性の水準を有意性について選ぶ。これを使用して、偶然により得られたであろう結果を超える相関係数の最小値を決定する。この方法を使用して、正相関、負相関、またはその両方の閾値を得る。この閾値を使用して、使用者は、ペアワイズ相関係数の観測値をフィルタリングし、閾値を超えないものを排除することができる。さらに、偽陽性率の推定値を、所与の閾値について得ることができる。個々の「ランダム相関」分布の各々について、どれだけ多くの観察が閾値範囲外にあるのか見出すことができる。この手順は、一連のカウントを提供する。シーケンスの平均値および標準偏差は、潜在的な偽陽性の平均数およびその標準偏差を提供する。
代替の分析アプローチにおいて、断面分析において選ばれた変数は、時間事象分析(生存分析)における予測因子として別々に用いられ、そこでは、事象は早産の発生であり、事象を伴わない対象は、出産時に打ち切られたと見なされる。特定の妊娠転帰(早産事象または無事象)を仮定し、各患者が観察されるランダムな時間長、ならびにプロテオミクスおよび他の特徴の選択、生存を分析するパラメトリックアプローチが、広く適用されるセミパラメトリックCoxモデルよりも良好でありうる。生存のワイブルパラメトリック適合は、ハザード比が、単調に増加する、減少する、または一定であることを可能にし、また、比例ハザード表現(Coxモデルの場合と同様)および加速故障時間表現を有する。回帰係数のおおよその最尤推定量および対応する関数を得る際に利用可能な全ての標準的なツールは、このモデルにおいて利用可能である。
加えて、Coxモデルを使用することができる。特に、なぜなら、投げ縄で管理可能なサイズまでの共変量数の低下によって、分析が有意に簡素化され、早産までの時間の予測に対するノンパラメトリックまたはセミパラメトリックなアプローチの可能性を与える。これらの統計ツールは、当技術分野において公知であり、プロテオミクスデータの全ての様式に適用可能である。簡単に決定することができ、前記妊娠女性における早産についての確率および早産事象までの予測時間に関して高度に情報価値があるバイオマーカー、臨床データ、および遺伝子データの組が提供される。また、アルゴリズムは、妊娠女性における早産についての確率に関する情報を提供する。
したがって、当業者は、本発明に従った早産についての確率を、量的またはカテゴリ変数のいずれかを使用して決定することができることを理解する。例えば、本発明の方法を実行する際、N個のバイオマーカーの各々の測定可能な特徴を、カテゴリデータ分析に供し、バイナリカテゴリ転帰として早産についての確率を決定することができる。あるいは、本発明の方法は、量的変数、特に予測される出生時の妊娠期間を最初に算出することにより、N個のバイオマーカーの各々の測定可能な特徴を分析しうる。予測される出生時の妊娠期間を、その後に、早産のリスクを予測するための基礎として使用することができる。最初に、量的変数を使用し、その後に量的変数をカテゴリ変数に変換することにより、本発明の方法では、測定可能な特徴について検出された測定値の連続を考慮に入れる。例えば、早産対満期出産のバイナリ予測を行うよりもむしろ、出生時の妊娠期間を予測することにより、処置を妊娠女性に合わせて個別化することが可能である。例えば、より早期の予測される出生時の妊娠期間は、満期に近づく予測された妊娠期間よりも、集中的な出生前介入、即ち、モニタリングおよび処置をもたらすであろう。
j日間プラスまたはマイナスk日間の予測されたGABを伴う女性の間で、p(PTB)を、実際に37週の妊娠期間前に出産する、j日間プラスまたはマイナスk日間の予測されたGABを伴う、PAPR臨床試験における女性の割合として推定することができる(実施例1を参照のこと)。より一般的には、j日間プラスまたはマイナスk日間の予測されたGABを伴う女性については、出生時の実際の妊娠期間が指定された妊娠期間未満である確率p(実際のGAB<指定されたGAB)を、実際に指定された妊娠期間前に出産する、j日間プラスまたはマイナスk日間の予測されたGABを伴う、PAPR臨床試験における女性の割合として推定した。
予測モデルの開発においては、マーカーの完全なセットまで、マーカーのサブセット、即ち、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6を選択することが望ましいことがある。通常、精度の高い予測モデルを維持しながら、定量的な試料分析に必要なもの、例えば、試薬の可用性、定量の便宜などを提供するマーカーのサブセットを選ぶ。分類モデルを構築するためのいくつかの情報価値のあるマーカーの選択では、性能メトリックの定義および、このメトリックに基づく有用な予測能力を伴うモデルを産生するための、使用者が定義する閾値が要求される。例えば、性能メトリックは、AUC、予測の感度および/または特異性、ならびに予測モデルの全体的な精度でありうる。
当業者により理解される通り、分析的な分類プロセスでは、定量的データを操作し、試料の分類を提供するための、種々の統計分析方法のいずれか1つを使用することができる。有用な方法の例は、非限定的に、線形判別分析、再帰的特徴排除、マイクロアレイの予測分析、ロジスティック回帰、CARTアルゴリズム、FlexTreeアルゴリズム、LARTアルゴリズム、ランダムフォレストアルゴリズム、MARTアルゴリズム、および機械学習アルゴリズムを含む。
実施例2に記載する通り、種々の方法が訓練モデルにおいて使用される。マーカーのサブセットの選択は、マーカーサブセットの前進選択または後方選択についてでありうる。全てのマーカーを使用することなくモデルの性能を最適化するマーカーの数を選択することができる。最適数の項目を定義するための1つの方法は、所与のアルゴリズムについて使用される項目の任意の組合せおよび数を使用して、このメトリックについて得られた最大値からの1以下の標準誤差がある、所望の予測能力(例えば、AUC>0.75、または感度/特異性の等価の測定値)を伴うモデルを産生する項目数を選ぶことである。
表1.出生時の妊娠期間を予測するための単変量Cox比例ハザード分析における0.05未満のp値を伴うトランジション
表2.Cox段階的AIC分析により選択されたトランジション
表3.Cox投げ縄モデルにより選択されたトランジション
表4.非早産対象から早産対象を識別する個々の分析物についてのROC曲線下面積(AUROC)。最高AUROC面積を伴う77のトランジションを示す。

表5.100ラウンドのブートストラップリサンプリングにより推定される、モデルにおいて許可された特定数のトランジションについてのランダムフォレスト、ブースティング、投げ縄、およびロジスティック回帰モデルのAUROC。
表6.その方法についての重要度によりランク付けされた、各多変量方法により選択された上位15のトランジション。
さらに別の態様において、本発明は、早産についての確率を決定するためのキットを提供し、キットを使用して、表1から63に列挙する単離されたバイオマーカーのN個を検出することができる。例えば、キットを使用して、AFTECCVVASQLR、ELLESYIDGR、およびITLPDFTGDLRからなる群から選択される単離されたバイオマーカーの1個もしくは複数、2個もしくはそれ超、または3個を検出することができる。例えば、キットを使用して、FLNWIK、FGFGGSTDSGPIR、LLELTGPK、VEHSDLSFSK、IEGNLIFDPNNYLPK、ALVLELAK、TQILEWAAER、DVLLLVHNLPQNLPGYFWYK、SEPRPGVLLR、ITQDAQLK、ALDLSLK、WWGGQPLWITATK、およびLSETNRからなる群から選択される単離されたバイオマーカーの1個もしくは複数、2個もしくはそれ超、または3個を検出することができる。
別の態様において、キットを使用して、リポ多糖結合タンパク質(LBP)、プロトロンビン(THRB)、補体成分C5(C5またはCO5)、プラスミノゲン(PLMN)、および補体成分C8ガンマ鎖(C8GまたはCO8G)からなる群から選択される単離されたバイオマーカーの1個もしくは複数、2個もしくはそれ超、3個もしくはそれ超、4個もしくはそれ超、5個もしくはそれ超、6個もしくはそれ超、7個もしくはそれ超、または8個を検出することができる。
別の態様において、キットを使用して、アルファ−1B−糖タンパク質(A1BG)、ディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼドメイン含有タンパク質12(ADA12)、アポリポタンパク質B−100(APOB)、ベータ−2−ミクログロブリン(B2MG)、CCAAT/エンハンサー結合タンパク質アルファ/ベータ(HP8ペプチド)、コルチコステロイド結合グロブリン(CBG)、補体成分C6、エンドグリン(EGLN)、エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼファミリーメンバー2(ENPP2)、凝固因子VII(FA7)、ヒアルロナン結合タンパク質2(HABP2)、妊娠特異的ベータ−1−糖タンパク質9(PSG9)、インヒビンベータE鎖(INHBE)からなる群から選択される単離されたバイオマーカーの1個もしくは複数、2個もしくはそれ超、3個もしくはそれ超、4個もしくはそれ超、5個もしくはそれ超、6個もしくはそれ超、7個もしくはそれ超、または8個を検出することができる。
キットは、バイオマーカーの検出のための1つまたは複数の薬剤、妊娠女性から単離された生物学的試料を保持するための容器;および、生物学的試料中の単離されたバイオマーカーの存在または量を検出するために、生物学的試料または生物学的試料の一部と薬剤を反応させるための印刷された指示を含むことができる。薬剤は、別々の容器に包装することができる。キットは、さらに、イムノアッセイを実施するための1つまたは複数の対照参照試料および試薬を含むことができる。
一実施形態において、キットは、表1から63に列挙する単離されたバイオマーカーの少なくともN個のレベルを測定するための薬剤を含む。キットは、これらのバイオマーカーに特異的に結合する抗体を含むことができ、例えば、キットは、リポ多糖結合タンパク質(LBP)に特異的に結合する抗体、プロトロンビン(THRB)に特異的に結合する抗体、補体成分C5(C5またはCO5)に特異的に結合する抗体、プラスミノゲン(PLMN)に特異的に結合する抗体、および補体成分C8ガンマ鎖(C8GまたはCO8G)に特異的に結合する抗体の少なくとも1つを含むことができる。
一実施形態において、キットは、表1から63に列挙する単離されたバイオマーカーの少なくともN個のレベルを測定するための薬剤を含む。キットは、これらのバイオマーカーに特異的に結合する抗体を含むことができ、例えば、キットは、アルファ−1B−糖タンパク質(A1BG)、ディスインテグリンおよびメタロプロテイナーゼドメイン含有タンパク質12(ADA12)、アポリポタンパク質B−100(APOB)、ベータ−2−ミクログロブリン(B2MG)、CCAAT/エンハンサー結合タンパク質アルファ/ベータ(HP8ペプチド)、コルチコステロイド結合グロブリン(CBG)、補体成分C6、エンドグリン(EGLN)、エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼファミリーメンバー2(ENPP2)、凝固因子VII(FA7)、ヒアルロナン結合タンパク質2(HABP2)、妊娠特異的ベータ−1−糖タンパク質9(PSG9)、インヒビンベータE鎖(INHBE)に特異的に結合する抗体の少なくとも1つを含むことができる。
キットは、キットに含まれる組成物のための1つまたは複数の容器を含むことができる。組成物は、液体形態でありうる、または凍結乾燥することができる。組成物のための適切な容器は、例えば、ボトル、バイアル、シリンジ、および試験管を含む。容器は、ガラスまたはプラスチックを含む、種々の材料から形成することができる。キットは、また、早産の確率を決定する方法についての指示書を含む添付文書を含みうる。
以上の記載から、変形形態および改変形態を、種々の使用法および条件に採用するために、本明細書に記載する本発明に対して作製することができることは明らかであろう。そのような実施形態も以下の特許請求の範囲内である。
本明細書における変数の任意の定義におけるエレメントのリストの列挙は、任意の単一エレメントまたは列挙されたエレメントの組合せ(またはサブコンビネーション)としてのその変数の定義を含む。本明細書における実施形態の列挙は、任意の単一の実施形態として、または任意の他の実施形態もしくはそれらの部分との組合せで、その実施形態を含む。
本明細書において言及する全ての特許および刊行物が、各々の独立した特許および刊行物が参照により組み入れられることが具体的かつ個別に示されるかのように、本明細書において同程度に参照により組み入れられる。
以下の実施例を、非限定的に、例示のために提供する。
(実施例1)早産についてのバイオマーカーの発見および検証のための試料セットの開発
Proteomic Assessment of Preterm Risk(PAPR)臨床研究の実施を管理する標準プロトコールが開発された。このプロトコールは、また、試料および臨床情報が対象の一部についての他の妊娠合併症を研究するために使用できることを指定した。検体は、米国全土の内部審査委員会(IRB)により認定された11カ所での女性から得られた。インフォームドコンセントを提供した後、血清および血漿試料、ならびに患者の人口統計学的特徴、過去の病歴および妊娠歴、現在の妊娠歴および併用投与に関する関連情報が得られた。出産に続いて、母体および乳児の状態および合併症に関連するデータが収集された。血清および血漿試料を、標準的な冷却遠心分離、0.5mlの2−Dバーコード化されたクライオバイアル中への試料の分注、およびその後の−80℃での凍結を要求するプロトコールに従って処理した。
出産に続き、早産症例を個別に検討し、それらの状態を自然早産または医学的に示された早産のいずれかとして決定した。自然早産症例だけを、この分析のために使用した。早産バイオマーカーの発見のために、80の試料を、2つの妊娠期間群において分析した:a)妊娠23〜28週からの試料で構成される後期ウィンドウ(13症例、試料採取の1週間内に一致させた13の満期対照および14のランダム満期対照を含んだ)およびb)妊娠17〜22週からの試料で構成される早期ウィンドウは、15症例、試料採取の1週間内に一致させた15の満期対照および10のランダム満期対照を含んだ。
試料を、その後、Human 14 Multiple Affinity Removal System(MARS 14)を使用して、多量のタンパク質を枯渇させ、それによって、血清プロテオームにおける疾患関連変化についての同定に関して情報価値がないとして処理される最も豊富なタンパク質の14が除去される。この目的のために、臨床的またはプールされたヒト血清試料(HGS)試料の各々の等容積をカラム緩衝液で希釈し、濾過して沈殿物を除去した。濾過された試料は、MARS−14カラム(4.6×100mm、カタログ番号5188−6558、Agilent Technologies)を使用して枯渇させた。試料をオートサンプラーで4℃に冷却し、枯渇カラムを室温で実行し、採取した画分をさらなる分析まで4℃で維持した。非結合画分をさらなる分析のために採取した。
各臨床血清試料の、および各HGSの第2の一定分量を、重炭酸アンモニウム緩衝液中に希釈し、10mLのバルク材料(50%スラリー、Sigma)からなるIgY14−SuperMix(Sigma)手充填カラムを使用して、14の高い、および約60の追加の中程度に豊富なタンパク質を枯渇させた。Shiら、Methods、56巻(2号):246〜53頁(2012年)。試料をオートサンプラーで4℃に冷却し、枯渇カラムを室温で実行し、採取した画分をさらなる分析まで4℃で維持した。非結合画分をさらなる分析のために採取した。
枯渇させた血清試料をトリフルオロエタノール(trifluorethanol)で変性し、ジチオトレイトール(dithiotreitol)で還元し、ヨードアセトアミドを使用してアルキル化し、次に、1:10のトリプシン:タンパク質比率のトリプシンで消化した。トリプシン消化に続き、試料をC18カラムで脱塩し、溶出液を凍結乾燥した。脱塩した試料を、5つの内部標準ペプチドを含む再構成液中で再溶解した。
枯渇させ、トリプシン消化した試料を、スケジュールされた多重反応モニタリング法(sMRM)を使用して分析した。ペプチドは、Waters Nano Acquity
UPLCを使用して、5μl/分の流速で150mm×0.32mm Bio−Basic C18カラム(ThermoFisher)で分離し、Turbo Vソース(AB SCIEX、Framingham、MA)を伴うAB SCIEX QTRAP 5500中に、アセトニトリルの勾配を使用して溶出させた。sMRMアッセイでは、854のペプチドおよび236のタンパク質に対応する1708のトランジションを測定した。クロマトグラフのピークを、Rosetta Elucidatorソフトウェア(Ceiba Solutions)を使用して統合した。
トランジションは、それらの強度面積カウントが10000未満であった場合、および、それらが1バッチ当たり3を上回る試料において欠落していた場合、分析から除外した。強度面積カウントを対数変換し、質量分析の実行順序の傾向および枯渇バッチ効果を、回帰分析を使用して最小化した。
(実施例2)早産バイオマーカーを同定するためのトランジションの分析I
これらの分析の目的は、早産を予測するトランジションおよびタンパク質を同定するために、実施例1において収集したデータを検討することであった。用いる特定の分析は(i)Cox時間事象分析および(ii)バイナリカテゴリ従属変数として早産を伴うモデルであった。全てのCox分析のための従属変数は、事象までの時間(ここで事象は早産である)の妊娠期間であった。Cox分析の目的のために、早産の対象は、誕生日に事象を有する。満期産の対象は、誕生日に打ち切られた。検体採取日の妊娠期間は、全てのCox分析における共変量である。
アッセイデータを、実行順序および枯渇バッチについて以前に調整し、対数変換した。試料採取時の妊娠期間についての値を、以下の通りに調整した。トランジション値を、対照(非早産対象)のみを使用し、試料採取時での妊娠期間に関して回帰した。回帰からの残差を、調整値として指定した。調整値を、バイナリカテゴリ従属変数として、早産を伴うモデルにおいて使用した。未調整値をCox分析において使用した。
単変量Cox比例ハザード分析
単変量Cox比例ハザード分析を実施して、共変量として検体採取日での妊娠期間を含む、出生時の妊娠期間を予測した。表1は、0.05未満のp値を伴うトランジションを示す。5つのタンパク質が、0.05未満のp値を伴うトランジションの間で、複数のトランジションを有する:リポ多糖結合タンパク質(LBP)、プロトロンビン(THRB)、補体成分C5(C5またはCO5)、プラスミノゲン(PLMN)、および補体成分C8ガンマ鎖(C8GまたはCO8G)。
多変量Cox比例ハザード分析:段階的AIC選択
Cox比例ハザード分析を実施して、変数選択のために段階的な投げ縄モデルを使用し、共変量として検体採取日での妊娠期間を含む、出生時の妊娠期間を予測した。これらの分析は合計n=80の対象を含み、PTB事象=28の数を伴う。段階的変数選択分析では、中止基準としてAkaike Information Criterion(AIC)を使用した。表2は、段階的AIC分析により選択されたトランジションを示す。段階的AICモデルについての決定係数(R)は0.86である(多重比較のために補正されていない)。
多変量Cox比例ハザード分析:投げ縄選択
投げ縄変数の選択は、共変量としての検体採取日での妊娠期間を含む、出生時の妊娠期間を予測するための多変量Cox比例ハザード分析の第2の方法として使用した。この分析では、相互検証により推定された投げ縄のためのラムダペナルティが使用される。結果を表3に示す。投げ縄変数の選択方法は、段階的AICよりもかなりストリンジェントであり、最終的なモデルのために3つのトランジションだけが選択され、3つの異なるタンパク質を表す。これら3つのタンパク質は、単変量分析からの上位4つのトランジションを与える。上位4つの単変量のうちの2つは、同じタンパク質からであり、故に、両方が投げ縄方法により選択されるわけではない。投げ縄には、低い相互相関を伴う、比較的小数の変数を選択する傾向がある。投げ縄モデルの決定係数(R)は0.21である(多重比較のために補正されていない)。
バイナリカテゴリ従属変数としての早産の単変量AUROC分析
単変量分析を実施して、受信者動作特徴曲線下面積(AUROC)により推定された通り、非早産対象(バイナリカテゴリ変数としての早産)から早産対象を識別した。これらの分析では、上に記載する通り、試料採取時に妊娠期間について調整されたトランジション値を使用する。表4は、0.6またはそれ超の最高AUROC面積を伴う、77のトランジションについてのAUROC曲線を示す。
バイナリカテゴリ従属変数としての早産の多変量分析
多変量分析を実施して、ランダムフォレスト、ブースティング、投げ縄、およびロジスティック回帰モデルを使用して、バイナリカテゴリ従属変数としての早産を予測した。ランダムフォレストおよびブースティングモデルによって、多くの分類ツリーが成長する。ツリーによって、1つの可能なクラスへの各対象の割り当てに投票する。フォレストによって、全てのツリーを上回り、最も多くの投票を伴うクラスが選ばれる。
4つの方法(ランダムフォレスト、ブースティング、投げ縄、およびロジスティック回帰)の各々について、各々の方法は、それ自体の最良の15のトランジションを選択し、ランク付けすることが可能であった。本発明者らは、次に、1〜15のトランジションを用いてモデルを構築した。各方法によって、連続的に15から1まで、独立してノード数が低下する。再帰的オプションを使用して、各ステップでのノード数を低下させた。いずれのノードを除去するかを決定するために、ネステッド相互検証手順からのその重要度に基づいて、ノードを各ステップでランク付けした。最も重要でないノードを排除した。投げ縄およびロジスティック回帰についての重要度指標は、z値である。ランダムフォレストおよびブースティングについて、変数の重要度を、out−of−bagデータの順序を変えることにより算出した。各ツリーについて、データのout−of−bag部分に関する分類エラー率を記録した。エラー率を、次に、各変数(即ち、トランジション)の値の順序を変えた後に再計算した。トランジションが実際に重要であった場合、2つのエラー率の間には大きな差があったであろう。2つのエラー率の間の差を、次に、全てのツリーにわたり平均化し、差の標準偏差により正規化した。これらのモデルについてのAUCを表5に示し、100ラウンドのブートストラップリサンプリングにより推定された通りである。表6は、その方法についての重要度によりランク付けされた、各多変量方法により選択された上位15のトランジションを示す。これらの多変量分析は、3つまたはそれ超のトランジションを組み合わせたモデルが、ブートストラップにより推定された0.7よりも大きなAUCを与えることを示唆する。
多変量モデルにおいて、ランダムフォレスト(rf)、ブースティング、および投げ縄モデルは、最良のAUROC曲線下面積を与えた。以下のトランジションは、Cox単変量モデルにおいて有意として、および/または高い単変量ROCを有するものとして、これらのモデルにより選択された。
AFTECCVVASQLR_770.87_574.3
ELLESYIDGR_597.8_710.3
ITLPDFTGDLR_624.34_920.4
TDAPDLPEENQAR_728.34_613.3
SFRPFVPR_335.86_635.3
要約すると、単変量および多変量Cox分析を、トランジションを使用して実施し、共変量として検体採取日での妊娠期間を含む、出生時の妊娠期間(GAB)を予測した。単変量Cox分析において、0.05未満のp値を伴うトランジションの内で複数のトランジションを有する5つのタンパク質が同定された:リポ多糖結合タンパク質(LBP)、プロトロンビン(THRB)、補体成分C5(C5またはCO5)、プラスミノゲン(PLMN)、および補体成分C8ガンマ鎖(C8GまたはCO8G)。
多変量Cox分析において、段階的AIC変数分析では、24のトランジションが選択され、投げ縄モデルでは、単変量分析における上位3つのタンパク質を含む、3つのトランジションが選択される。単変量(AUROC)および多変量(ランダムフォレスト、ブースティング、投げ縄、およびロジスティック回帰)分析を実施して、バイナリカテゴリ変数として早産を予測した。単変量分析では、0.6またはそれ超のAUROCを伴う63の分析物が同定された。多変量分析では、ブートストラップにより推定された、3またはそれ超のトランジションを組み合わせたモデルが、0.7よりも大きいAUCを与えることが示唆される。
(実施例3)早産バイオマーカーを同定および確認する研究II
さらなる研究は、以下に記載のない限り、先行する実施例において記載する、本質的に同じ方法を使用して実施した。本研究において、2つの妊娠期間対応対照を、28症例および56の対応対照の各々の症例について使用したが、全てが、早期の妊娠ウィンドウ(17〜22週)だけからであった。
試料を4バッチ中で処理し、各バッチが7症例、14の対応対照、および3つのHGS対照で構成された。血清試料は、実施例1に記載する通り、MARS14により14の最も豊富な血清試料を枯渇させた。枯渇血清を、次に、ジチオトレイトールで還元し、ヨードアセトアミドでアルキル化し、次に1:20のトリプシンとタンパク質比率のトリプシンを用いて37℃で一晩消化した。トリプシン消化に続き、試料を、Empore C18 96ウェル固相抽出プレート(3M Company)で脱塩し、凍結乾燥した。脱塩した試料を、5つの内部標準ペプチドを含む再構成溶液中で再溶解した。
LC−MS/MS分析を、Agilent Poroshell 120 EC−C18カラム(2.1×50mm、2.7μm)を用いて実施し、Agilent 6490
Triple Quadrapole質量分析計中にアセトニトリル勾配で溶出した。
データ分析は、条件付きロジスティック回帰の使用を含み、そこで、各一致トリプレット(症例および2つの対応対照)が階層であった。表に報告されたp値は、症例と対応対照との間に有意差があるか否かを示す。
表7.研究IIの結果
(実施例4)早産バイオマーカーの研究IIIショットガン同定
さらなる研究では、本発明者らの多重化仮説依存MRMアッセイに存在しない追加のバイオマーカーを同定し、定量化するための仮説非依存的なショットガンアプローチが使用された。以下に記載のない限り、先行する実施例に記載する通りに試料を処理した。
MARS枯渇患者(早産症例および満期産対照)試料のトリプシン消化物を、二次元液体クロマトグラフィーにより分画し、タンデム質量分析により分析した。3〜4μlの血清と等しい試料の一定分量を、6cm×75μm自己パック強陽イオン交換(Luna SCX、Phenomenex)カラムに注入した。ペプチドは、塩(15、30、50、70、および100%B、ここでB=250mM酢酸アンモニウム、2%アセトニトリル、0.1%ギ酸(水中))を用いてSCXカラムから溶出し、各塩溶出について連続的に、0.5μlのC18充填ステムトラップ(Optimize Technologies, Inc.)に結合させ、10cm×75μm逆相ProteoPep II PicoFritカラム(New Objective)でさらに分画した。ペプチドを、0.1%ギ酸を含むアセトニトリル勾配を用いて逆相カラムから溶出し、LTQ−Orbitrap(ThermoFisher)で直接的にイオン化した。各スキャンのために、ペプチド親イオンの質量を、Orbitrap中で、60Kの解像度で得て、上位7つの最も豊富なイオンをLTQ中で断片化し、ペプチド配列情報を得た。
親および断片イオンデータを使用し、Sequestアルゴリズム(Engら、J. Am. Soc. Mass Spectrom 1994年;5巻:976〜989頁)およびX!Tandemアルゴリズム(CraigおよびBeavis、Bioinformatics 2004年;20巻:1466〜1467頁)を使用してヒトRefSeqデータベースを検索した。Sequestデータを、親イオンについては20ppmでの許容性および断片イオンについては1AMUで検索した。トリプシン切断の2つの喪失を許し、修飾は、静的カルボキシアミドメチルシステインおよびメチオニン酸化を含んだ。検索後、データを、荷電状態対Xcorrスコア(荷電+1≧1.5 Xcorr、荷電+2≧2.0、荷電+3≧2.5)によりフィルタにかけた。断片イオンについての質量許容度が0.8AMUであり、Xcorrフィルタが存在しないことを除き、同様の検索パラメータをX!tandemのために使用した。代わりに、PeptideProphetアルゴリズム(Kellerら、Anal. Chem 2002年;74巻:5383〜5392頁)を使用して、各々のX!Tandemペプチドスペクトル割り当てを検証し、タンパク質割り当てを、ProteinProphetアルゴリズム(Nesvizhskiiら、Anal. Chem 2002年;74巻:5383〜5392頁)を使用して検証した。データをフィルタにかけて、0.9またはそれ超のPeptideProphet確率を有するペプチドスペクトルマッチだけを含んだ。ペプチドおよびタンパク質の同定をコンパイルした後、各ペプチドについてのスペクトルカウントデータを、DAnTEソフトウェア(Polpitiyaら、Bioinformatics.2008年;24巻:1556〜1558頁)中にインポートした。ペプチドが少なくとも4症例および4対照において同定されなければならないことを要求することにより、対数変換データを平均値に集中させ、欠損値をフィルタにかけた。分析物の有意性を決定するために、各分析物についての受信者動作特徴(ROC)曲線を作成し、真陽性率(感度)を、SPTB群と満期産群を分離する異なる閾値についての偽陽性率(1特異性)の関数としてプロットする。ROC曲線下面積(AUC)は、分類器が、ランダムに選ばれた陽性例を、ランダムに選ばれた陰性例よりも高くランク付けする確率に等しい。SequestまたはXtandemにより固有に見出された0.6より大きい、またはそれと等しいAUCを伴うペプチドが、それぞれ表8および9中に見出され、両方のアプローチにより同定されたペプチドが表10中に見出される。
表8.Sequestだけについての有意なペプチド(AUC>0.6)














表9.X!Tandemだけについての有意なペプチド(AUC>0.6)












表10.X!TandemおよびSequestの両方についての有意なペプチド(AUC>0.6)








上の仮説非依存的戦略により同定された、異なって発現されるタンパク質が、本発明者らのMRM−MSアッセイにおいて既に存在せず、MRM−MSアッセイ中に組み入れられるための候補であった。機能的に興味深い2つの追加のタンパク質(AFP、PGH1)もMRM開発のために選択した。候補は、AUCおよび生物学的機能により優先させ、新たな経路を優先させた。目的の各タンパク質についての配列を、Skylineソフトウェア中にインポートし、それによって、トリプシンペプチドのリスト、親イオンおよび断片イオンについてのm/z値、ならびに機器特異的な衝突エネルギーを生成した(McLeanら Bioinformatics(2010年)26巻(7号):966〜968頁;McLeanら Anal. Chem(2010年)82巻(24号):10116〜10124頁)。
システインおよびメチオニンを含むペプチドを排除し、ショットガンデータを使用して、荷電状態および質量分析計で既に観察されていた各ペプチドについての潜在的な断片イオンのサブセットを選択することにより、リストを改良した。
親イオンおよび断片イオンを優先させた後、トランジションのリストを、単一の予測された衝突エネルギーを伴いエクスポートさせた。約100のトランジションを、単一のMRM実行に加えた。開発のために、MRMデータをQTRAP5500(AB Sciex)または6490QQQ(Agilent)のいずれかで収集した。市販のヒト女性血清(妊娠中および非妊娠中ドナーから)を枯渇させ、上に記載する通り、トリプシンペプチドに処理し、目的のペプチドについて「スキャン」するために使用した。一部の場合において、精製された合成ペプチドを、さらなる最適化のために使用した。開発のために、消化された血清または精製された合成ペプチドを、40℃の2.1×50mM Poroshell 120 EC−C18カラム(Agilent)で、15分間のアセトニトリル勾配を用いて100μl/分で分離した。
MS/MSデータをSkyline中にインポートして戻し、そこで各ペプチドについての全てのクロマトグラムを重ね、目的のペプチドに対応するコンセンサスピークならびに最高強度および最低ノイズを伴うトランジションを同定するために使用した。表11は、MRMアッセイに転送するための最も強く観察された候補トランジションおよびペプチドのリストを含む。
表11.MRMアッセイに移すための候補ペプチドおよびトランジション









次に、ペプチド当たり上位2〜10のトランジションおよびタンパク質当たり7までのペプチドを、Agilent 6490での衝突エネルギー(CE)最適化のために選択した。SkylineまたはMassHunter Qualソフトウェアを使用して、各トランジションについての最適化CE値を、ノイズに対するピーク面積またはシグナルに基づいて決定した。ペプチド当たりの最大ピーク面積およびタンパク質当たりの少なくとも2つのペプチドを伴う2つのトランジションを、最終的なMRM方法のために選んだ。より大きなピーク面積を伴うトランジションが、高いバックグラウンドレベルを有する、または干渉についてのより多くの潜在能を有する低m/z値を有する場合、より低いピーク面積を伴うトランジションの置換を行った。
最後に、選択されたペプチドの保持時間を、本発明者らが確立したsMRMアッセイと同じカラムおよび勾配を使用してマッピングした。新たに発見された分析物を、その後、sMRM方法に加え、下の実施例5に記載する、さらなる仮説依存発見研究において使用した。
上の方法は、大半のタンパク質について典型的であった。しかし、一部の場合において、ショットガン法において同定された、異なって発現されたペプチドでは、例えば、高い配列同一性を伴うタンパク質ファミリーにおいて、タンパク質が固有に同定されなかった。これらの場合において、MRM方法が、各ファミリーメンバーについて開発された。また、任意の所与のタンパク質について、有意であることが見出されたペプチドに加えたペプチドおよびOrbitrapに観察されない断片イオンが、MRM最適化に含まれ、それらが最良のシグナル強度を生じた場合、最終的なsMRM方法に加えられていた可能性があることに注意すること。
(実施例5)早産バイオマーカーを同定および確認する研究IV
さらなる仮説依存発見研究を、実施例3において使用される、スケジュールされたMRMアッセイを用いて実施したが、今回、実施例4からの新たに発見された分析物で増強した。あまり頑強ではないトランジション(実施例1に記載する元の1708から)を除去
し、分析性能を改善させ、新たに発見された分析物のためのスペースを作った。試料は、3つの妊娠期間(早期、17〜22週、中期、23〜25週および後期、26〜28週)の各々からの約30症例および60の対応対照を含んだ。各トランジションについての対数変換ピーク面積を、実行順序および回帰によるバッチ効果について補正した。症例と対照を分離する各分析物の能力を、ROC曲線から単変量AUC値を算出することにより決定した。ランク付けした単変量AUC値(0.6またはそれ超)を、個々の妊娠期間ウィンドウ試料セット(表12、13、15)ならびに中期および後期ウィンドウの組合せ(表14)について報告する。多変量分類器を、投げ縄およびランダムフォレスト方法により分析物(下に記載する)の異なるサブセットを使用して構築した。投げ縄の有意なトランジションは、非ゼロ係数を伴うトランジションに対応し、ランダムフォレスト分析物ランキングは、ジニ重要度値(その変数が除去された場合、モデル精度における平均減少)により決定された。本発明者らは、非ゼロ投げ縄係数を伴う全ての分析物(表16〜32)および各ランダムフォレスト分析からの上位30の分析物(表33〜49)を報告する。モデルは、上位単変量32または100の分析物、上位50のタンパク質または全ての分析物については単一の最良の単変量分析物を考慮して構築した。最後に、1000ラウンドのブートストラップリサンプリングを実施し、非ゼロ投げ縄係数またはランダムフォレストジニ重要度値を、0.85またはそれ超のAUCを伴うパネルの間で各分析物について合計した。
表12.早期ウィンドウの個別統計







表13.中期ウィンドウの個別統計


表14.中後期個別統計

表15.後期ウィンドウ個別統計



表16.投げ縄早期32
表17.投げ縄早期100
表18.投げ縄タンパク質早期ウィンドウ
表19.投げ縄全早期ウィンドウ
表20.投げ縄SummedCoef早期ウィンドウ





表21.投げ縄32中期ウィンドウ
表22.投げ縄100中期ウィンドウ
表23.投げ縄タンパク質中期ウィンドウ
表24.投げ縄全中期ウィンドウ
表25.投げ縄32中後期ウィンドウ
表26.投げ縄100中後期ウィンドウ
表27.投げ縄タンパク質中後期ウィンドウ
表28.投げ縄全中後期ウィンドウ
表29.投げ縄32後期ウィンドウ
表30:投げ縄100後期ウィンドウ
表31:投げ縄タンパク質後期ウィンドウ
表32:投げ縄全後期ウィンドウ
表33:ランダムフォレスト32早期ウィンドウ
表34.ランダムフォレスト100早期ウィンドウ
表35.ランダムフォレストタンパク質早期ウィンドウ
表36.ランダムフォレスト全早期ウィンドウ
表37.ランダムフォレストSummedGini早期ウィンドウ





表38.ランダムフォレスト32中期ウィンドウ
表39.ランダムフォレスト100中期ウィンドウ
表40.ランダムフォレストタンパク質中期ウィンドウ
表41.ランダムフォレスト全中期ウィンドウ
表42.ランダムフォレスト32中後期ウィンドウ
表43.ランダムフォレスト100中後期ウィンドウ
表44.ランダムフォレストタンパク質中後期ウィンドウ
表45.ランダムフォレスト全中後期ウィンドウ
表46.ランダムフォレスト32後期ウィンドウ
表47.ランダムフォレスト100後期ウィンドウ
表48.ランダムフォレストタンパク質後期ウィンドウ
表49.ランダムフォレスト全後期ウィンドウ
表50.早期ウィンドウのための選択トランジション
表51.早期ウィンドウのための選択タンパク質
表52.中後期ウィンドウのための選択トランジション
表53.中後期ウィンドウのための選択タンパク質
(実施例6)早産バイオマーカーをさらに改良するための研究V
追加の仮説依存発見研究を、さらに改良された、スケジュールされたMRMアッセイを用いて実施した。あまり頑強ではないトランジションを再び除去し、分析性能を改善させ、以前の研究において同定された目的の79の分析物に対応する安定同位体標識標準(SIS)の包含のためのスペースを作った。SISペプチドは、それらの内因性ペプチド対応物と同一のアミノ酸配列、クロマトグラフィーおよびMS断片化挙動を有するが、質量が異なる。したがって、それらを使用して、LC−MS分析のばらつきを低下させ、分析物の同一性を確認することができる。試料は、約60の自然PTB症例(37週未満での出産、0日)および180の満期産対照(37週を上回るまたはそれと等しい出産、0日)を含んだ。各症例は、「対応」対照を採血の1日以内に指定し、2つの「ランダム」対照を同じ3週間採血ウィンドウ(妊娠17〜19、20〜22、または23〜25週)に一致させた。分析の目的のために、これら3つの採血ウィンドウを組み合わせた。本研究において、トリプシン消化物を、SIS標準を含む溶液中で再構成させたことを除き、試料を、本質的に、以前に記載された通りに処理した。生分析物ピーク面積をBox−Cox変換し、実行順序および回帰によるバッチ効果について補正し、単変量および多変量統計分析のために使用した。単変量分析は、>37週(表54)での出産または>40週(表55)での出産のいずれかとして定義された症例対対照を考慮したt検定からの全ての分析物についての調整ピーク面積についてのp値の決定を含んだ。単変量分析は、また、出産までの時間(出生時の妊娠期間マイナス採血時の妊娠期間)(表56)および出生時での妊娠期間(表57)への、各分析物の調整ピーク面積の依存性を評価する線形モデルについてのp値の決定を含んだ。追加の生ピーク面積比を、内因性分析物およびそれらの対応するSIS対応物について算出し、Box−Cox変換し、次に、単変量および多変量統計分析のために使用した。上記単変量分析を、分析物/SISピーク面積比の値について繰り返し、それぞれ表58〜61に要約した。
多変量ランダムフォレスト回帰モデルを、分析物値および臨床的変数(例えば、母体年齢(MAGE)、ボディ・マス・インデックス(BMI))を使用して構築し、出生時の妊娠期間(GAB)を予測した。ランダムフォレストの精度を、予測および実際のGABの相関に関して、ならびに実際のGABからの予測されたGABの平均絶対偏差(MAD)に関して評価した。精度を、さらに、満期産または早産として対象を分類するための量的変数として予測されたGABを使用した場合での受信者動作特徴曲線下面積(AUC)を決定することにより評価した。ランダムフォレストの重要度値を経験累積分布関数に適合させ、確率(P)を算出した。本発明者らは、調整された分析物のピーク面積値(表62)および分析物/SISのピーク面積比の値(表63)を使用して、ランダムフォレストモデルにおける重要度ランキング(P>0.7)により分析物を報告する。
早産の確率p(PTB)は、出生時での予測された妊娠期間(GAB)を使用して、以下の通りに推定することができる。推定値は、PTB予測方法を開発するために使用される対象を提供するSera PAPR臨床試験に登録された女性に基づく。
j日間プラスまたはマイナスk日間の予測されたGABを伴う女性の間で、p(PTB)は、実際に37週間の妊娠期間前に出産した、j日間プラスまたはマイナスk日間の予測されたGABを伴う、PAPR臨床試験における女性の割合として推定した。
より一般的には、j日間プラスまたはマイナスk日間の予測されたGABを伴う女性について、出生時での実際の妊娠期間が、指定された妊娠期間よりも小さくなる確率p(実際のGAB<指定されたGAB)は、実際に指定された妊娠期間の前に出産した、j日間プラスまたはマイナスk日間の予測されたGABを伴う、PAPR臨床試験における女性の割合として推定した。図1は、出生時での実際の妊娠期間対ランダムフォレスト回帰モデルからの予測される妊娠期間の散布図を示す。図2は、ランダムフォレスト回帰モデルからの予測された妊娠期間対出生時での実際の妊娠期間(GAB)の分布を示し、ここで実際のGABは(i)37週未満、(ii)37〜39週、および(iii)40週またはそれ超のカテゴリ中に与えられた。
表54.調整ピーク面積についての単変量p値(<37週対>37週)

表55.調整ピーク面積についての単変量p値(<37週対>40週)

表56.出産までの時間線型モデルにおける調整ピーク面積についての単変量p値
表57.出生時の妊娠期間線型モデルにおける調整ピーク面積についての単変量p値


表58.ピーク面積比についての単変量p値(<37週対>37週)
表59.ピーク面積比についての単変量p値(<37週対>40週)
表60.出産までの時間線型モデルにおけるピーク面積比についての単変量p値

表61.出生時の妊娠期間線型モデルにおけるピーク面積比についての単変量p値
表62.調整ピーク面積を使用したランダムフォレスト重要度値



表63.ピーク面積比を使用したランダムフォレスト重要度値

以上の記載から、変形形態および改変形態を、種々の使用法および条件に採用するために、本明細書に記載される本発明に対して作製することができることは明らかであろう。そのような実施形態も以下の特許請求の範囲内である。
本明細書における変数の任意の定義におけるエレメントのリストの列挙は、任意の単一のエレメントまたは列挙されたエレメントの組合せ(またはサブコンビネーション)としてのその変数の定義を含む。本明細書における実施形態の列挙は、任意の単一の実施形態として、または任意の他の実施形態もしくはその部分と組み合わせて、その実施形態を含む。
本明細書において言及する全ての特許および刊行物は、各々の独立した特許および刊行物が、参照により組み入れられることが具体的かつ個別に示されるかのように、本明細書において同程度に参照により組み入れられる。

Claims (1)

  1. 本明細書に記載の発明。
JP2018168641A 2013-03-15 2018-09-10 早産を予測するためのバイオマーカーおよび方法 Withdrawn JP2018193402A (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201361798504P 2013-03-15 2013-03-15
US61/798,504 2013-03-15
US201361919586P 2013-12-20 2013-12-20
US61/919,586 2013-12-20

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016502779A Division JP2016518589A (ja) 2013-03-15 2014-03-14 早産を予測するためのバイオマーカーおよび方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020144377A Division JP2020193989A (ja) 2013-03-15 2020-08-28 早産を予測するためのバイオマーカーおよび方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018193402A true JP2018193402A (ja) 2018-12-06

Family

ID=51538302

Family Applications (5)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016502779A Pending JP2016518589A (ja) 2013-03-15 2014-03-14 早産を予測するためのバイオマーカーおよび方法
JP2018168641A Withdrawn JP2018193402A (ja) 2013-03-15 2018-09-10 早産を予測するためのバイオマーカーおよび方法
JP2020144377A Pending JP2020193989A (ja) 2013-03-15 2020-08-28 早産を予測するためのバイオマーカーおよび方法
JP2022032552A Active JP7412790B2 (ja) 2013-03-15 2022-03-03 早産を予測するためのバイオマーカーおよび方法
JP2023158198A Pending JP2023164722A (ja) 2013-03-15 2023-09-22 早産を予測するためのバイオマーカーおよび方法

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016502779A Pending JP2016518589A (ja) 2013-03-15 2014-03-14 早産を予測するためのバイオマーカーおよび方法

Family Applications After (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020144377A Pending JP2020193989A (ja) 2013-03-15 2020-08-28 早産を予測するためのバイオマーカーおよび方法
JP2022032552A Active JP7412790B2 (ja) 2013-03-15 2022-03-03 早産を予測するためのバイオマーカーおよび方法
JP2023158198A Pending JP2023164722A (ja) 2013-03-15 2023-09-22 早産を予測するためのバイオマーカーおよび方法

Country Status (10)

Country Link
US (4) US20140287950A1 (ja)
EP (2) EP3800470A1 (ja)
JP (5) JP2016518589A (ja)
CN (2) CN112213500A (ja)
AU (3) AU2014227891A1 (ja)
BR (1) BR112015023706A2 (ja)
CA (2) CA3209974A1 (ja)
ES (1) ES2836127T3 (ja)
RU (1) RU2015144304A (ja)
WO (1) WO2014144129A2 (ja)

Families Citing this family (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10928402B2 (en) 2012-12-28 2021-02-23 Nx Prenatal Inc. Treatment of spontaneous preterm birth
CA2936077C (en) * 2014-01-06 2020-06-30 Expression Pathology, Inc. Srm assay for pd-l1
KR20180029046A (ko) 2015-06-19 2018-03-19 세라 프로그노스틱스 인코포레이티드 조산 예측용 바이오마커 쌍
JP2019505815A (ja) * 2015-12-04 2019-02-28 エヌエックス・プリネイタル・インコーポレイテッドNX Prenatal Inc. 自然早産リスクを層別化するための循環マイクロ粒子の使用
AU2017213653A1 (en) * 2016-02-05 2018-08-23 The Regents Of The University Of California Tools for predicting the risk of preterm birth
WO2017155894A1 (en) 2016-03-07 2017-09-14 Cfgenome, Llc Noninvasive molecular controls
US11293931B2 (en) 2016-05-05 2022-04-05 Indiana University Research And Technology Corporation Quantitative profiling of progesterone metabolites for the prediction of spontaneous preterm delivery
WO2017192668A1 (en) * 2016-05-05 2017-11-09 Indiana University Research & Technology Corporation Quantitative profiling of progesterone metabolites for the prediction of spontaneous preterm delivery
US20180143202A1 (en) * 2016-08-05 2018-05-24 Sera Prognostics, Inc. Biomarkers for predicting preterm birth in a pregnant female exposed to progestogens
KR20190046825A (ko) * 2016-08-05 2019-05-07 세라 프로그노스틱스 인코포레이티드 조기 양막 파열 대 특발성 자연 진통으로 인한 조산 예측용 바이오마커
JP2018140172A (ja) * 2017-02-28 2018-09-13 株式会社Nttドコモ データ収集装置及びデータ収集方法
US11662351B2 (en) 2017-08-18 2023-05-30 Sera Prognostics, Inc. Pregnancy clock proteins for predicting due date and time to birth
CN111542619A (zh) * 2017-10-30 2020-08-14 卡门提克斯私人有限公司 早产的生物标记
RU2670672C1 (ru) * 2017-11-08 2018-10-24 Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Российский национальный исследовательский медицинский университет им. Н.И. Пирогова" Министерства здравоохранения Российской Федерации (ФГБОУ ВО РНИМУ им. Н.И. Пирогова Минздрава России) Способ прогнозирования преждевременных родов в сроке гестации 24-34 недели
CN111989090A (zh) * 2018-01-31 2020-11-24 Nx产前公司 循环微粒的分层自发性早产风险的用途
CN108918886A (zh) * 2018-06-26 2018-11-30 连云港市妇幼保健院(连云港市第三人民医院) 一种早产诊断用生物标志物及其应用
CN113396332A (zh) * 2018-09-21 2021-09-14 斯坦福大学托管董事会 评价妊娠进展和早产流产以进行临床干预的方法及其应用
CA3124498A1 (en) * 2018-12-20 2020-06-25 Parkland Center For Clinical Innovation Lightweight clinical pregnancy preterm birth predictive system and method
KR102265430B1 (ko) * 2019-08-20 2021-06-15 주식회사 케어젠 피부 상태 개선 활성을 갖는 펩타이드 및 이의 용도
CN113533547A (zh) * 2020-04-20 2021-10-22 复旦大学 一种补体蛋白c1r表达量的测量方法
US11266376B2 (en) * 2020-06-19 2022-03-08 Ultrasound Ai Inc. Premature birth prediction
RU2743880C1 (ru) * 2020-08-06 2021-03-01 Федеральное государственное бюджетное научное учреждение "Научно-исследовательский институт акушерства, гинекологии и репродуктологии имени Д.О. Отта" Способ прогнозирования преждевременных родов при многоплодии
KR102339013B1 (ko) * 2020-11-16 2021-12-14 주식회사 옵티바이오 양수 검체 내 mmp-8 정량화가 가능한 체외 진단 키트
CN112256422B (zh) * 2020-11-17 2023-08-04 中国人民解放军战略支援部队信息工程大学 基于q学习的异构平台任务调度方法及系统
AU2021400488A1 (en) 2020-12-14 2023-06-22 Regeneron Pharmaceuticals, Inc. Methods of treating metabolic disorders and cardiovascular disease with inhibin subunit beta e (inhbe) inhibitors
CN112899360A (zh) * 2021-02-02 2021-06-04 北京航空航天大学 一种检测特雷彻·柯林斯综合征发生概率的组合物的应用方法
CN113267587B (zh) * 2021-05-27 2023-11-10 杭州广科安德生物科技有限公司 测定pro-SFTPB标准物质含量的特征肽段及方法
WO2023023475A1 (en) * 2021-08-17 2023-02-23 Birth Model, Inc. Predicting time to vaginal delivery
CN114702548B (zh) * 2022-03-11 2023-08-04 湖南源品细胞生物科技有限公司 一种促进间充质干细胞生长的多肽组合物及其培养基和应用
KR20230145829A (ko) * 2022-04-11 2023-10-18 의료법인 성광의료재단 기계학습을 이용한 고위험 임신 질환 예측을 위한 질량 스펙트럼 분석 방법
CN115344846A (zh) * 2022-07-29 2022-11-15 贵州电网有限责任公司 一种指纹检索模型及验证方法
CN116904587B (zh) * 2023-09-13 2023-12-05 天津云检医学检验所有限公司 一种用于预测早产的生物标志物组、预测模型及试剂盒

Family Cites Families (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4710475A (en) * 1986-05-12 1987-12-01 Mayo Medical Resources Method for the determination of the imminence of labor
CA2455647A1 (en) * 2001-07-27 2003-02-13 Hartmut M. Hanauske-Abel Enhancing organ maturity in neonates and predicting their duration of intensive care
JP4624977B2 (ja) * 2003-01-17 2011-02-02 ザ チャイニーズ ユニバーシティ オブ ホンコン 妊娠障害診断マーカーとしての血中mRNA
JP2008500952A (ja) * 2003-07-15 2008-01-17 ジェノバ・リミテッド 心臓血管障害で減少する分泌ポリペプチド種
AU2004276791B2 (en) * 2003-09-23 2010-07-01 Beth Israel Deaconess Medical Center Screening for gestational disorders
ATE496142T1 (de) * 2004-03-23 2011-02-15 Oncotherapy Science Inc Verfahren zur diagnose von nicht-kleinzelligem lungenkrebs
EP2175277B1 (en) * 2004-05-19 2013-09-04 Københavns Universitet ADAM12 as marker for 2nd trimester Down Syndrome
EP1799861A2 (en) * 2004-09-20 2007-06-27 Proteogenix, Inc. Diagnosis of fetal aneuploidy
US7790463B2 (en) * 2006-02-02 2010-09-07 Yale University Methods of determining whether a pregnant woman is at risk of developing preeclampsia
US20100159486A1 (en) * 2006-11-01 2010-06-24 George Mason Intellectual Properties, Inc. Biomarkers for neurological conditions
GB0705321D0 (en) * 2007-03-20 2007-04-25 Novocellus Ltd Method
WO2008146100A1 (en) * 2007-06-01 2008-12-04 INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) Method for absolute quantification of polypeptides
US10247736B2 (en) * 2007-07-20 2019-04-02 Brigham Young University Identification and quantification of biomarkers for evaluating the risk of preterm birth
AU2008310669A1 (en) * 2007-10-10 2009-04-16 Bg Medicine, Inc. Methods for detecting major adverse cardiovascular and cerebrovascular events
US20100017143A1 (en) * 2008-01-30 2010-01-21 Proteogenix, Inc. Gestational age dependent proteomic changes of human maternal serum for monitoring maternal and fetal health
US20110171645A1 (en) * 2008-04-09 2011-07-14 The University Of British Columbia Methods of diagnosing acute cardiac allograft rejection
US20100029006A1 (en) * 2008-08-04 2010-02-04 Rosenblatt Kevin P Multiplexed diagnostic test for preterm labor
CN102460176B (zh) * 2009-05-21 2014-09-24 李荣秀 差异多肽检测方法及其应用
KR20120101038A (ko) * 2009-10-30 2012-09-12 프로메테우스 레버러터리스 인코포레이티드 과민성대장증후군을 진단하는 방법
CN101930007B (zh) * 2010-07-30 2015-01-21 北京热景生物技术有限公司 一种孕妇早产检测的上转发光快速定量试剂盒
US10557856B2 (en) * 2010-09-24 2020-02-11 University Of Pittsburgh-Of The Commonwealth System Of Higher Education Biomarkers of renal injury
AU2011340630B2 (en) * 2010-12-06 2017-01-19 Mycartis Nv Biomarkers and parameters for hypertensive disorders of pregnancy

Also Published As

Publication number Publication date
ES2836127T3 (es) 2021-06-24
WO2014144129A3 (en) 2015-02-05
JP2020193989A (ja) 2020-12-03
CA3209974A1 (en) 2014-09-18
CN106574919B (zh) 2020-11-03
AU2020201701A1 (en) 2020-03-26
BR112015023706A2 (pt) 2017-07-18
AU2022221445A1 (en) 2022-09-22
WO2014144129A2 (en) 2014-09-18
US20140287950A1 (en) 2014-09-25
EP2972308A2 (en) 2016-01-20
US20190376978A1 (en) 2019-12-12
JP7412790B2 (ja) 2024-01-15
JP2023164722A (ja) 2023-11-10
RU2015144304A3 (ja) 2018-03-26
US20220178938A1 (en) 2022-06-09
CA2907120A1 (en) 2014-09-18
RU2015144304A (ru) 2017-04-21
CN112213500A (zh) 2021-01-12
JP2016518589A (ja) 2016-06-23
CA2907120C (en) 2023-10-17
AU2014227891A1 (en) 2015-10-08
EP2972308A4 (en) 2016-10-26
JP2022069504A (ja) 2022-05-11
AU2020201701B2 (en) 2022-05-26
EP2972308B9 (en) 2021-01-20
EP3800470A1 (en) 2021-04-07
CN106574919A (zh) 2017-04-19
EP2972308B1 (en) 2020-09-16
US20170146548A1 (en) 2017-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7412790B2 (ja) 早産を予測するためのバイオマーカーおよび方法
US11987846B2 (en) Biomarker pairs for predicting preterm birth
US20190317107A1 (en) Biomarkers and methods for predicting preterm birth
US20190219588A1 (en) Biomarkers and methods for predicting preeclampsia
US20210190792A1 (en) Biomarkers for predicting preterm birth due to preterm premature rupture of membranes (pprom) versus idiopathic spontaneous labor (ptl)
WO2023158504A1 (en) Biomarker panels and methods for predicting preeclampsia

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180910

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190530

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190702

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200428

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200828

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20201030

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20201104