JP2018193047A - 作業車両 - Google Patents

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石田 智之
Tomoyuki Ishida
智之 石田
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Abstract

【課題】安全性を向上させること。【解決手段】実施形態に係る作業車両は、作業機に連結されるPTO軸への動力を接続または非接続するPTOクラッチと、PTOクラッチを接続させる場合にオン操作されPTOクラッチを非接続させる場合にオフ操作されるPTOスイッチと、PTOスイッチのオンオフ操作に基づいてPTOクラッチを駆動制御する制御部とを備え、制御部は、アクセルペダル踏み込み位置、エンジン回転数および走行速度に基づいて走行速度を自動的に変速する自動変速モードに設定されている場合には、PTOスイッチがオン操作されてもPTOクラッチの接続を禁止する制御を行う。【選択図】図7

Description

本発明は、作業車両に関する。
従来、トラクタなどの作業車両には、作業機に連結されるPTO(Power Take-off)軸を回転させる場合に操作されるPTOスイッチが操縦席の近傍に設けられたものがある(たとえば、特許文献1参照)。なお、PTOスイッチは、PTO軸への動力を接続または非接続するPTOクラッチを、オン操作で接続するとともにオフ操作で非接続する。
特開2015−44552号公報
しかしながら、上記したような従来の作業車両では、作業機による作業中にPTO駆動のオンオフを簡単に切り替えることができる反面、圃場間を移動するような路上走行中に、たとえば、操縦者が誤ってPTOスイッチに触れるなど、PTOスイッチを誤操作してしまうことで作業機が不意に動き出すおそれがある。このように、上記したような従来の作業車両は、安全性について改善の余地があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、安全性を向上させることができる作業車両を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の作業車両(1)は、作業機(6)に連結されるPTO軸(71)への動力を接続または非接続するPTOクラッチ(316)と、前記PTOクラッチ(316)を接続させる場合にオン操作され該PTOクラッチ(316)を非接続させる場合にオフ操作されるPTOスイッチ(331)と、前記PTOスイッチ(331)のオンオフ操作に基づいて前記PTOクラッチ(316)を駆動制御する制御部(100)とを備え、前記制御部(100)は、アクセルペダル踏み込み位置、エンジン回転数および走行速度に基づいて該走行速度を自動的に変速する自動変速モードに設定されている場合には、前記PTOスイッチ(331)がオン操作されても前記PTOクラッチ(316)の接続を禁止する制御を行うことを特徴とする。
請求項2に記載の作業車両(1)は、請求項1に記載の作業車両(1)において、前記作業機(6)に連結され該作業機(6)を昇降するリフトアーム(62)と、前記リフトアーム(62)を設定された位置へとワンタッチ操作で昇降させる場合に操作される昇降スイッチ(330,335)とをさらに備え、前記制御部(100)は、前記リフトアーム(62)を駆動制御し、前記自動変速モードに設定されている場合には前記昇降スイッチ(330,335)が操作されても前記リフトアーム(62)の下降を禁止する制御を行うことを特徴とする。
請求項3に記載の作業車両(1)は、請求項2に記載の作業車両(1)において、走行速度を検出する車速センサ(150)をさらに備え、前記制御部(100)は、前記車速センサ(150)の検出値に基づいて前記リフトアーム(62)を駆動制御し、前記車速センサ(150)の検出値が所定値以上である場合には前記昇降スイッチ(335)が操作されても前記リフトアーム(62)の下降を禁止する制御を行うことを特徴とする。
請求項4に記載の作業車両(1)は、請求項1から3のいずれか1項に記載の作業車両(1)において、前記作業機(6)に連結され該作業機(6)を昇降するリフトアーム(62)と、前記リフトアーム(62)を任意の位置に昇降させる場合に操作される昇降レバー(336)とをさらに備え、前記制御部(100)は、前記リフトアーム(62)を駆動制御するとともに該リフトアーム(62)の昇降速度を可変制御し、前記昇降レバー(336)が操作されると、前記自動変速モードに設定されている場合には該自動変速モードに設定されていない場合よりも前記リフトアーム(62)の下降速度を遅くする制御を行うことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、主に路上走行において使用される自動変速モードの場合にPTOクラッチの接続を禁止することで、たとえば、路上走行中に操縦者が誤ってPTOスイッチを操作した場合でもPTO軸が回転しない。すなわち、路上走行中における作業機の駆動が規制され、安全に走行することができる。これにより、安全性を向上させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、自動変速モードの場合にリフトアームの下降を禁止することで、たとえば、路上走行中に操縦者が昇降スイッチを操作した場合でもリフトアームが下降することはない。すなわち、路上走行中における作業機の駆動が規制され、安全に走行することができ、安全性を向上させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加えて、たとえば、走行速度が所定値以上のような路上走行中であることが予測される場合にリフトアームの下降を禁止することで、路上走行中のリフトアームの下降を防止することができる。このため、路上走行中における作業機の駆動が規制され、安全に走行することができ、安全性を向上させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1から3のいずれか1項に記載の発明の効果に加えて、自動変速モードの場合にリフトアームの設定位置までの下降速度を遅くすることで、たとえば、路上走行中に操縦者が誤って昇降レバーを操作した場合、リフトアームの下降速度が低速に抑えられているため、操縦者による事後の対応が容易となる。これにより、安全性を向上させることができる。
図1は、実施形態に係る作業車両の概略左側面図である。 図2は、同上の動力伝達模式説明図である。 図3は、主変速、前後進、PTOの各クラッチの油圧回路図である。 図4は、操縦席前方の概略斜視図である。 図5は、図4におけるA部の概略斜視図である。 図6は、操縦席右側方の概略斜視図である。 図7は、実施形態に係る作業車両の制御系の機能ブロック図である。 図8は、同上の自動変速モード設定時における作業機関連の駆動制限処理の一例を示すフローチャート(その1)である。 図9は、同上の自動変速モード設定時における作業機関連の駆動制限処理の一例を示すフローチャート(その2)である。 図10は、同上の自動変速モード設定時における作業機関連の駆動制限処理の一例を示すフローチャート(その3)である。 図11は、同上の自動変速モード設定時における作業機関連の駆動制限処理の一例を示すフローチャート(その4)である。
以下、添付図面を参照して本願の開示する作業車両の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
<作業車両(トラクタ)の全体構成>
まず、図1を参照して作業車両1の全体構成について説明する。図1は、実施形態に係る作業車両1の概略左側面図である。なお、以下では、作業車両1としてトラクタを例に説明する。また、作業車両であるトラクタ1は、自走しながら圃場などで作業を行う農用トラクタである。
また、以下において、前後方向とは、トラクタ1の直進時における進行方向であり、進行方向前方側を「前」、後方側を「後」と規定する。なお、トラクタ1の進行方向とは、トラクタ1の直進時において操縦席8からステアリングホイール9へと向かう方向である(図1参照)。
左右方向とは、前後方向に対して水平に直交する方向である。以下では、「前」側へ向けて左右を規定する。すなわち、操縦者(作業者ともいう)が操縦席8に着席して前方を向いた状態で、左手側が「左」、右手側が「右」である。上下方向とは、鉛直方向である。したがって、前後方向、左右方向および上下方向は、互いに3次元で直交する。
図1に示すように、トラクタ1は、操舵用の車輪として設けられる前輪3と、駆動用の車輪として設けられる後輪4とを有する機体2を備えている。また、トラクタ1は、制御部100(図7参照)を備えている。後輪4には、機体2前部のボンネット5内に搭載されたエンジンEで発生した動力が、主変速部302(図2参照)および副変速部304(図2参照)で適宜減速して伝達可能になっている。後輪4は、エンジンEから伝達される動力によって駆動される。
また、トラクタ1は、エンジンEで発生し、かつ、主変速部302および副変速部304で減速した動力を、4WDクラッチ301(図2参照)を介して前輪3にも伝達可能に構成されている。4WDクラッチ301が動力を伝達すると、エンジンEから伝達される動力によって前輪3および後輪4の四輪が駆動される。4WDクラッチ301が動力の伝達を遮断すると、エンジンEから伝達される動力によって後輪4のみの二輪が駆動される。すなわち、トラクタ1は、二輪駆動(2WD)と四輪駆動(4WD)とを切り替え可能に構成されている。また、トラクタ1の機体2後部には、作業機6を装着可能なPTO連結装置7が設けられている。
また、トラクタ1の機体2の中央部には、操縦者がトラクタ1を操縦する場合に座る操縦席8が設けられ、操縦席8の前方には、前輪3の操舵に用いるステアリングホイール9が配設されている。ステアリングホイール9は、ステアリングホイール9を回転可能に支持するハンドルポスト10の上端側に配設されている。また、ハンドルポスト10の下方側、すなわち、操縦席8に操縦者が座った場合における操縦者の足元付近には、各種操作ペダル11(クラッチペダル325やアクセルペダル326、ブレーキペダル311など)が設けられている。
また、操作ペダル11のうち、ブレーキペダル311は、左右一対(左ブレーキペダル311L、右ブレーキペダル311R)で構成されている。なお、操縦席8の周りに設けられた各種操作機器については、図4〜図6を用いて後述する。
また、機体2の後方には、シリンダケース61が設けられている。シリンダケース61の左右両側には、リフトアーム62が、軸心が左右方向の軸AXまわりに回動可能に設けられている。シリンダケース61内の油圧シリンダ(昇降シリンダともいう)61aに作動油が供給されると、リフトアーム62が、軸AXまわりに上昇回動し、油圧シリンダ61aから作動油が排出されると、軸AXまわりに下降回動する。リフトアーム62の基部には、リフトアーム62の回転角度を検出するリフトアームセンサ62aが設けられている。すなわち、作業機6の高さは、リフトアームセンサ62aの検出値に基づいて算出される。
リフトアーム62は、リフトロッド63を介してロアリンク64と連結されている。また、作業機6は、ロアリンク64とトップリンク65とによって機体2の後方に、機体2に対して昇降可能に連結されている。
なお、本実施形態では、作業機6がロータリ耕耘機の場合を例示している。作業機6であるロータリ耕耘機は、耕耘爪66と、ロータリカバー67と、リヤカバー68とを備えている。耕耘爪66は、PTO軸71によって伝達された動力によって回転して圃場面(土壌)を耕起する。ロータリカバー67は、耕耘爪66の上方を覆っている。リヤカバー68は、ロータリカバー67の後部に上下方向に回転可能に設けられている。
作業機昇降制御部100c(図7参照)は、耕深センサ6aの検出値に基づいてリフトアーム62を回動することによって作業機6の高さを変更し、耕深を設定された値に維持する。作業機昇降制御部100cは、たとえば、リヤカバー68が所定の位置よりも上方に持ち上がると、耕深が設定値よりも深いとして作業機6を上方へ移動させる。また、作業機昇降制御部100cは、リヤカバー68が所定の位置よりも下方に位置すると、耕深が設定値よりも浅いとして作業機6を下方へ移動させる。作業機6の上下方向の移動は、リフトアーム62の回転角度に基づいて実行される。このように、耕深を設定された値に維持する作業機昇降制御部100cによる制御は「デプス制御」と呼ばれる。
また、トラクタ1では、作業機6が下降着地する場合に、作業機6に対して接地による衝撃が生じないように、地面近くで作業機6の下降速度を減少させる、いわゆる「デセラ制御」を行う。
<作業車両(トラクタ)の動力伝達>
次に、図2を参照してトラクタ1の動力伝達について説明する。図2は、実施形態に係る作業車両(トラクタ)1の動力伝達模式説明図である。図2に示すように、トラクタ1は、機体2の左右両側のそれぞれに、左右の前車軸31L,31Rに取付けられた前輪3L,3Rと、左右の後車軸41L,41Rに取付られた左右の後輪4L,4Rとを備えている。なお、以下の説明においては、符号に「L」を付して左側を示し、「R」を付して右側を示しているが、左右を区別する必要が無い場合は、たとえば、「前輪3」、「後輪4」のように「L」や「R」を付さずに記している。
機体2の前部には、エンジンEが搭載されている。エンジンEからの回転動力は動力伝達機構を介して前輪3や後輪4に伝達される。なお、本実施形態では、上記したように、トラクタ1は4WDクラッチ301を備えており、4WDクラッチ301の切り替えによって、後輪4のみ駆動する2WD方式と前輪3および後輪4が共に駆動する4WD方式とに切り替え可能に構成されている。
後輪4への動力伝達機構は、エンジンEの後段に、前後進クラッチ303を介して主変速部302が配設され、さらに後段に副変速部304が配設されており、さらに後段には後輪差動歯車装置305が配設されている。また、後輪差動歯車装置305と後輪4とを連結する後車軸41の基部にはそれぞれブレーキ装置306が配設されている。
また、副変速部304の後段に設けられたアイドルギヤを介して変速軸307に入力され、4WDクラッチ301、前輪差動歯車装置308を介して前輪3へと動力が伝達される。
また、制御部100(走行制御部100a)には、前輪3の切れ角(操舵角ともいう)を検出する前輪切れ角センサ309が接続されている。なお、走行制御部100aは、前輪切れ角センサ309の検出値を用いて、前輪3の切れ角をフィードバックしながらステアリングシリンダ310を制御して操舵する、いわゆる自動走行モードを設定可能に構成されている。
後輪4に設けられたブレーキ装置306は、機体2に設けられた左右のブレーキペダル311L,311Rを操縦者が踏み込み操作することで、ブレーキシリンダ319が油圧により作用して機能する。すなわち、左後車軸41Lの基部に設けられた左ブレーキ装置306Lが左ブレーキシリンダ319Lに接続されており、右後車軸41Rの基部に設けられた右ブレーキ装置306Rが右ブレーキシリンダ319Rに接続されている。
左右のブレーキシリンダ319L,319Rは、走行制御部100aに接続された左右のブレーキソレノイド312L,312Rと接続されている。このため、走行制御部100aに所定のブレーキ信号が入力されると、走行制御部100aは、ブレーキソレノイド312を駆動して、左右のブレーキ装置306L,306Rのいずれか一方を作動させることができる。なお、ブレーキソレノイド312は、たとえば、比例調圧弁313を介して、油圧ポンプ314、リリーフバルブ315などと共に油圧回路を形成している。
また、トラクタ1は、PTOクラッチ316を備えている。PTOクラッチ316は、電子制御クラッチであり、作業機6(図1参照)に連結されるPTO軸71への動力を接続または非接続する。すなわち、PTO軸71には、エンジンEからの回転動力が、PTOクラッチ316によって継断可能に伝達される。また、PTO軸71は、前段側にPTO変速第1シフタおよびPTO変速第2シフタが設けられており、これら各シフタが操作されることにより、低速から高速でPTO軸71を順回転させることができるとともに、逆転させることもできる。
<主変速クラッチ、前後進クラッチおよびPTOクラッチの油圧回路>
次に、図3を参照して主変速クラッチ317、前後進クラッチ303およびPTOクラッチ316の油圧回路について説明する。図3は、主変速、前後進、PTOの各クラッチ(電子制御クラッチ)317,303,316の油圧回路図である。図3に示すように、本実施形態(トラクタ1)では、エンジンE(図2参照)の回転動力により作動する油圧ポンプ314がサクションフィルタなどを介してミッションケース12(図1参照)内の潤滑油を吸い上げ、油圧回路内に作動油として圧油が供給される。
図3に示すように、トラクタ1は、主変速クラッチ317(第1主変速クラッチ317aおよび第2主変速クラッチ317b)、Hi−Loクラッチ318、前後進クラッチ303の圧着状態を調節可能に構成されている。このような各クラッチ317(317a,317b),318,303の圧着状態の調節は、各クラッチ317(317a,317b),318,303に対応する各アクチュエータ201,202,203,204,205,206,207,208を制御して行う。
第1主変速クラッチ317aでは、アクチュエータ201が1速ソレノイド131を介して供給された圧油によって1速クラッチ321を駆動するとともに、アクチュエータ203が3速ソレノイド133を介して供給された圧油によって3速クラッチ323を駆動する。なお、第1主変速クラッチ317aに供給される圧油の流量は、比例制御弁でもある1,3速昇圧ソレノイド135によって調節可能に構成されている。
第2主変速クラッチ317bでは、アクチュエータ202が2速ソレノイド132を介して供給された圧油によって2速クラッチ322を駆動するとともに、アクチュエータ204が4速ソレノイド134を介して供給された圧油によって4速クラッチ324を駆動する。なお、第2主変速クラッチ317bに供給される圧油の流量は、比例制御弁でもある2,4速昇圧ソレノイド136によって調節可能に構成されている。
Hi−Loクラッチ318では、アクチュエータ205が高速(Hi)昇圧ソレノイド137を介して供給された圧油によってHiクラッチ318aを駆動するとともに、アクチュエータ206が低速(Lo)昇圧ソレノイド138を介して供給された圧油によってLoクラッチ318bを駆動する。
前後進クラッチ303では、アクチュエータ207が前進切替ソレノイド127を介して供給された圧油によって前進クラッチ303aを駆動するとともに、アクチュエータ208が後進切替ソレノイド129を介して供給された圧油によって後進クラッチ303bを駆動する。なお、前進クラッチ303aおよび後進クラッチ303bに供給される圧油の流量は、前後進昇圧ソレノイド128またはクラッチペダルソレノイド130によって調節可能に構成されている。
また、各アクチュエータ201,203,202,204,205,206,207,208によって駆動される各クラッチ(第1主変速クラッチ317a、第2主変速クラッチ317b、Hi−Loクラッチ318、前後進クラッチ303)の圧着状態は、各ソレノイド131,133,132,134,137,138,127,129と各アクチュエータ201,203,202,204,205,206,207,208との間に設けられた各圧力センサ(1速クラッチ圧力センサ111、2速クラッチ圧力センサ112、3速クラッチ圧力センサ113、4速クラッチ圧力センサ114、高速クラッチ圧力センサ115、低速クラッチ圧力センサ116、前進クラッチ圧力センサ117、後進クラッチ圧力センサ118)によってそれぞれ測定される。これにより、各クラッチ317(317a,317b),318,303の圧着を調節することができる。
また、図3に示すように、作業機6(図1参照)の昇降にかかる油圧回路HCBには油圧シリンダ61aが接続され、油圧回路HCB中の油の流れを変更することによって、油圧シリンダ61aが伸縮して作業機6を昇降させる。すなわち、油圧回路HCBおよび油圧シリンダ61aは、作業機6を機体2(図1参照)に対して昇降させる昇降部である。
図3に示すように、油圧回路HCBは、作業機上昇ソレノイド139と、作業機下降ソレノイド140と、下降パイロットソレノイド141と、下降メインソレノイド142と、上昇メインソレノイド143と、上昇パイロットソレノイド144と、チェックバルブ145とを備えている。
油圧回路HCBには、油圧ポンプ314から送り出された圧油が、減圧回路やフィルタなどを介して供給される。作業機昇降制御部100c(図7参照)は、作業機上昇ソレノイド139や作業機下降ソレノイド140に向けて作業機昇降信号を出力することによって、下降パイロットソレノイド141と上昇パイロットソレノイド144とを切り替える。
たとえば、作業機上昇ソレノイド139によって、上昇パイロットソレノイド144が、チェック弁を有する油室144aから絞りを有する油室144bに切り替わると、上昇メインソレノイド143が開く。これにより、油圧シリンダ61a側に油圧ポンプ314からの圧油が供給され、油圧シリンダ61aが伸びて作業機6が上昇する。また、上昇メインソレノイド143が、図3に示す状態に戻ると、油圧シリンダ61aに送り込まれた圧油は、チェックバルブ145によって油圧回路HCB側への流出が規制され、リフトアーム62(図1参照)の位置が保持される。
また、作業機下降ソレノイド140によって、下降パイロットソレノイド141が、チェック弁を有する油室141aから絞りを有する油室141bに切り替わると、下降メインソレノイド142が開く。これにより、作業機6の自重によって油圧シリンダ61aから押し出された油がタンクポートTに放出され、油圧シリンダ61aが縮んで作業機6が下降する。
なお、作業機下降ソレノイド140は、比例ソレノイドであり、下降パイロットソレノイド141は、かかる比例ソレノイドによって油室141aの絞りを調節することによって、下降パイロットソレノイド141を通過する油の流量を変更することができる。また、作業機6の下降速度は、下降パイロットソレノイド141を通過する油の流量に応じて変化する。たとえば、油室141bの絞り開度を大きくすれば、単位時間あたりに下降パイロットソレノイド141を通過する油の流量が多くなり、作業機6の下降速度は速くなる。一方、油室141bの絞り開度を小さくすれば、単位時間あたりに下降パイロットソレノイド141を通過する油の流量が少なくなり、作業機6の下降速度は遅くなる。
このように、作業機昇降制御部100cは、比例ソレノイドである作業機下降ソレノイド140によって、下降パイロットソレノイド141の開度を任意に変更することができる。これにより、作業機6の下降速度を任意に変更することができる。
なお、図3に示すように、油圧回路HCBと油圧シリンダ61aとの間には、スローリターンバルブ146が設けられている。スローリターンバルブ146は、手動で開度を変更可能な絞りを有しており、作業者が絞り量を設定することによって、単位時間あたりの油圧シリンダ61aからタンクポートTへの油の戻り量を調整可能としている。このように、スローリターンバルブ146によっても、作業機6の下降速度を任意に変更することが可能であり、作業者の利便性を向上させることができる。
<操縦席周りの各種操作機器>
次に、図4〜図6を参照して操縦席8周りの各種操作機器について説明する。図4は、操縦席8前方の概略斜視図である。図5は、図4におけるA部の概略斜視図である。図6は、操縦席8右側方の概略斜視図である。なお、各図に示す各種操作機器は一例であり、操作機器の種類や配置など、これに限定されるものではない。
図4に示すように、操縦席8の前方には、ステアリングホイール9が設けられている。また、ステアリングホイール9が取り付けられたハンドルポスト10の下部には各種操作ペダル11が設けられている。具体的には、ハンドルポスト10の下部左方にクラッチペダル325が設けられ、ハンドルポスト10の下部右方にはアクセルペダル326およびブレーキペダル311が設けられている。ブレーキペダル311は、上記したように、左右のブレーキペダル311L,311Rを備えている。
ハンドルポスト10の上部左方には前後進レバー327が設けられている。また、図5に示すように、ハンドルポスト10の上部右方には、ウィンカレバー328、スロットルレバー329、レバー型の昇降スイッチ330(ワンタッチ昇降レバー、フィンガップレバーともいう)などが設けられている。なお、昇降スイッチ(ワンタッチ昇降レバー)330は、作業機6連結用のリフトアーム62(図1参照)をポジションレバーの操作位置または最上位置に移動させる場合に、ワンタッチ操作で移動させるレバーである。この他、ハンドルポスト10にはPTO変速レバーなどが設けられている。
図4および図5に示すように、ハンドルポスト10の右方には、PTOスイッチ331が設けられている。PTOスイッチ331は、PTOクラッチ316(図2参照)を接続または非接続する場合に操作するスイッチである。PTOスイッチ331は、たとえば、スイッチ自体を押し込んで回すことで入り(オン)状態(スイッチ自体が押し込まれたまま固定された状態)となり、この状態からスイッチ自体の上部を押すことで固定が解除されて自動でスイッチ自体がたとえば左まわりで元に戻り切り(オフ)状態となる。
なお、PTOスイッチ331の近傍には、PTOクラッチ316の接続時の感度(接続時間)を調整する場合に操作するPTO感度スイッチ332が設けられている。
また、たとえば、PTOスイッチ331は、図6に示すように、操縦席8の右側方などに設けられてもよい。図6に示すように、この他、操縦席8の右側方には、主変速操作部333(主変速増速ボタン333a、主変速減速ボタン333b)、副変速レバー334、作業機6のボタン型の昇降スイッチ335、作業機6の昇降レバー336、主変速スイッチ337、アクセルレバー338などが設けられている。このうち、昇降レバー336は、リフトアーム62(図1参照)を任意の位置に昇降する場合に操作される。
また、図4に戻り、ステアリングホイール9の前方にはダッシュボード339が設けられている。ダッシュボード339には、操縦席8に着席した操縦者から見えるように、表示部であるメータパネル340が設けられている。
メータパネル340には表示画面(たとえば、液晶モニタ)やエンジン回転計(タコメータ)などが設けられている。表示画面には、たとえば、現在選択されている変速段を表示する変速段表示、燃料消費率および走行速度などの各種情報が表示される。なお、このうち、燃料消費率表示と走行速度表示とは一定時間ごとに自動的に切り替わるように表示されてもよい。
また、メータパネル340の表示画面には、機体2に装着されている作業機6(図1参照)が駆動状態か否かを報知する報知部が設けられている。報知部は、たとえば、PTOモニタ341(図7参照)やPTOランプであり、たとえば、作業機6に動力が伝達されている場合、すなわち、作業機6が駆動している場合に画像変化したりランプ点灯したりするように構成されている。また、報知部は、作業機6が駆動している場合に警告音などを鳴らすように構成されてもよい。
また、操縦席8の近傍(たとえば、ダッシュボード339)には、機体2の走行モードを自動変速モードに設定する(自動変速モードをオンにする)場合に操作される入力スイッチ157(図7参照)が設けられている。
ここで、トラクタ1は、たとえば、圃場間を移動するような路上走行中、アクセルペダル326(図4参照)の踏み込み操作に基づいて主変速部302(図2参照)における変速制御であるアクセル変速(自動変速)を行うことが好ましい。このため、トラクタ1は、制御部100(走行制御部100a、エンジン制御部100b)によって自動変速モードに設定可能に構成されている。自動変速モードでは、後述するアクセルペダルセンサ153の検出値と、車速センサ150の検出値と、エンジン回転センサ152の検出値とに応じて、主変速部302(主変速クラッチ317)の変速段を切り替える。
この場合、アクセルペダル326の操作量(踏み込み量)と車速(走行速度)とエンジン回転数とに対応する主変速部302の変速段が予め設定されるとともに設定された変速段が走行制御部100aの記憶部に記憶されている。走行制御部100aは、上記各検出値に応じた変速段を記憶部から導出し、主変速部302の変速段を導出した変速段に切り替える。
<作業車両(トラクタ)の制御系>
次に、図7を参照してトラクタ1の制御系について説明する。図7は、実施形態に係る作業車両(トラクタ)1の制御系の機能ブロック図である。具体的には、主に自動変速モードに関する制御系について説明する。なお、図7においては、図3の変速にかかる各ソレノイド131,133,132,134,137,138,127,129を「変速ソレノイド」と総称するとともに、符号120を付して示している。
図7に示すように、制御部100は、走行制御部100aと、エンジン制御部100bと、作業機昇降制御部100cとを備えている。走行制御部100aは、機体2の走行を制御する。エンジン制御部100bは、エンジンEなどを制御する。作業機昇降制御部100cは、PTO連結装置7に装着された作業機6を昇降制御する。なお、走行制御部100a、エンジン制御部100bおよび作業機昇降制御部100cは、たとえば、CAN通信ラインを介してメータパネル340などに交互に交信可能に接続されている。
走行制御部100aには、前輪切れ角センサ309、車速センサ150などが接続され、前輪切れ角センサ309の検出値、車速センサ150の検出値が入力される。前輪切れ角センサ309は、前輪3(図1参照)の切れ角を検出する。車速センサ150は、機体2の走行速度(車速ともいう)を検出する。
また、走行制御部100aには、変速ソレノイド120、左右のブレーキソレノイド312L,312R、比例調圧ソレノイド(比例調圧弁)313、PTOソレノイド151などが接続されている。走行制御部100aは、これらの各ソレノイド120,312L,312R,313,151に制御信号を出力する。なお、PTOソレノイド151は、PTOクラッチ316(図2参照)に供給される圧油の供給量を制御する。
エンジン制御部100bには、エンジン回転センサ152、アクセルペダルセンサ153などが接続され、エンジン回転センサ152の検出値、アクセルペダルセンサ153の検出値が入力される。エンジン回転センサ152は、エンジンE(図1参照)の回転数を検出する。アクセルペダルセンサ153は、アクセルペダル326(図4参照)の操作量(踏み込み量)を検出する。
作業機昇降制御部100cには、昇降レバーセンサ154、作業機6の昇降スイッチ335などが接続され、昇降レバーセンサ154の検出信号(オンオフ信号)、昇降スイッチ335の検出信号(オンオフ信号)が入力される。昇降レバーセンサ154は、昇降レバー336(図6参照)の操作を検出する。昇降スイッチ335は、作業機上げスイッチ155が作業機6の上昇操作を検出し、作業機下げスイッチ156が作業機6の下降操作を検出する。なお、ワンタッチ昇降レバー330についても、昇降スイッチ335と同様の構成で作業機6の上昇および下降操作を検出する。
また、作業機昇降制御部100cには、上昇パイロットソレノイド144、下降パイロットソレノイド141などが接続されており、各ソレノイド144,141に作業機昇降信号を出力して、作業機昇降用の油圧シリンダ61a(図1参照)を駆動制御する。
制御部100は、たとえば、操縦席8(図1参照)の近傍に設けられた入力スイッチ157をオン操作することで、自動変速モードに設定する。トラクタ1では、制御部100によって自動変速モードに設定されると、アクセルペダル326(図4参照)の踏み込み操作によって自動的に変速する。自動変速モードでは、走行制御部100aに入力される車速センサ150の検出値(機体2の走行速度)と、エンジン制御部100bに入力される、アクセルペダルセンサ153の検出値(アクセルペダル326の踏み込み位置(操作量、踏み込み量))と、エンジン回転センサ152の検出値(エンジン回転数)とに基づいて、自動変速を行う。
ところで、トラクタ1が自動変速モードに設定されている場合(自動変速モードオンの場合)、たとえば、操縦者によるPTOスイッチ331の誤操作などで、路上走行中に作業機6が不意に動き出してしまうおそれがある。このため、トラクタ1が自動変速モードに設定されている場合には作業機6関連の駆動を制限することが好ましい。
<自動変速モード設定時における作業機関連の駆動制限>
次に、図8〜図11を参照して自動変速モード設定時における作業機6関連の駆動制限処理手順について説明する。図8〜図11はそれぞれ、実施形態に係る作業車両(トラクタ)1の自動変速モード設定時における作業機6関連の駆動制限処理の一例を示すフローチャートである。
制御部100は、入力スイッチ157がオン操作されると、トラクタ1を、走行速度を自動的に変速する自動変速モードに設定する(自動変速モードオン)(ステップS110:Yes)。図8に示すように、制御部100は、自動変速モードに設定されている場合(ステップS110:Yes)、PTOスイッチ331がオン操作されても(ステップS120:Yes)、PTOクラッチ316の接続を禁止する(ステップS130)。
この場合、制御部100のうち走行制御部100aが、たとえば、PTOソレノイド151にオン信号を出力しないことで、PTOクラッチ316を駆動制御する。
また、制御部100は、自動変速モードに設定されていない場合(ステップS110:No)、PTOクラッチ316の接続を許可している(ステップS140)。なお、制御部100は、自動変速モードに設定されている場合(ステップS110:Yes)において、PTOスイッチ331がオン操作されない(ステップS120:No)間はPTOクラッチ316の接続を許可している(ステップS140)。
このような構成によれば、主に路上走行において使用される自動変速モードの場合に制御部100がPTOクラッチ316の接続を禁止することで、たとえば、路上走行中に操縦者が誤ってPTOスイッチ331を操作した場合でもPTO軸71が回転しない。すなわち、路上走行中における作業機6の駆動が規制され、安全に走行することができる。これにより、安全性を向上させることができる。
なお、上記した作業機6関連(PTOクラッチ316)の駆動制限制御において、制御部100が、PTOクラッチ316の接続を禁止する制御を行った後、PTOスイッチ331を一度オフ操作しないとPTOクラッチ316の接続を許可しないように構成してもよい。このような構成によれば、自動変速モードオフになってから操縦者がPTOスイッチ331を誤操作した場合でも、PTO軸71の回転を防止して作業機6の駆動を規制することができる。
また、上記した作業機6関連(PTOクラッチ316)の駆動制限制御において、制御部100が、自動変速モードが設定されている場合に、PTOモニタ341を点滅させるなど、PTOクラッチ316の接続を禁止している旨を報知するように構成してもよい。このような構成によれば、作業機6の駆動が規制されていることを操縦者が容易に認識することができる。
また、制御部100は、自動変速モードに設定されている場合には、PTOクラッチ316の接続を禁止する制御に加えて、リフトアーム62の駆動を制御する。図9に示すように、制御部100は、自動変速モードに設定されている場合(ステップS210:Yes)、昇降スイッチ335がオン操作されても(ステップS220:Yes)、リフトアーム62の下降を禁止する(ステップS230)。
この場合、制御部100のうち作業機昇降制御部100cが、たとえば、下降パイロットソレノイド141にオン信号を出力しないことで、リフトアーム62を駆動制御する。
また、制御部100は、自動変速モードに設定されていない場合(ステップS210:No)、リフトアーム62の下降を許可している(ステップS240)。なお、制御部100は、自動変速モードに設定されている場合(ステップS210:Yes)において、昇降スイッチ335がオン操作されない(ステップS220:No)間はリフトアーム62の下降を許可している(ステップS240)。
このような構成によれば、自動変速モードの場合に制御部100がリフトアーム62の下降を禁止することで、たとえば、路上走行中に操縦者が昇降スイッチ335を操作した場合でもリフトアーム62が下降することはない。すなわち、路上走行中における作業機6の駆動が規制され、安全に走行することができる。これにより、安全性を向上させることができる。
なお、上記した作業機6関連(リフトアーム62)の駆動制限制御において、制御部100が、自動変速モードが設定されている場合に、ワンタッチ昇降レバー330の操作によるリフトアーム62の下降を禁止するように構成してもよい。このような構成によれば、たとえば、路上走行中に操縦者がワンタッチ昇降レバー330に接触した場合でもリフトアーム62が下降することはないため、路上走行中における作業機6の駆動が規制され、安全に走行することができる。これにより、安全性を向上させることができる。
また、上記した作業機6関連(リフトアーム62)の駆動制限制御において、制御部100が、自動変速モードの設定を解除した後も昇降スイッチ335やワンタッチ昇降レバー330の操作によるリフトアーム62の駆動制御(下降禁止)を継続するように構成してもよい。たとえば、信号待ちなどで主変速レバーを「N(中立)」にした場合に、主変速レバーの近くに配置されているワンタッチ昇降レバー330に手などが当たり、作業機6が下降してしまうおそれがある。このような不測の事態も作業機6が下降しないため未然に防ぐことができる。
また、上記した作業機6関連(リフトアーム62)の駆動制限制御において、制御部100が、自動変速モードの設定を解除した後、たとえば、別途設けられたコントロールレバーなどの操作によって、リフトアーム62の下降を許可するように構成してもよい。このような構成によれば、リフトアーム62の下降許可を操縦者の意思で決定できるため、安全である。
また、上記した作業機6関連(リフトアーム62)の駆動制限制御において、制御部100が、自動変速モードが設定されている場合に、作業機用モニタ(上昇モニタ)などを点滅させるなど、リフトアーム62の下降を禁止している旨を報知するように構成してもよい。このような構成によれば、作業機6の駆動が規制されていることを操縦者が容易に認識することができる。また、リフトアーム62の下降を許可するためのコントロールレバーなどの操作を操縦者に促すことができる。
また、制御部100は、車速センサ150の検出値に基づいてリフトアーム62を駆動制御する。図10に示すように、制御部100は、車速センサ150によって機体2の走行速度が検出されると(ステップS310)、検出値(走行速度)が所定値(たとえば、15km/h)以上か否かを判定する(ステップS320)。走行速度が所定値以上であれば(ステップS320:Yes)、昇降スイッチ335がオン操作されても、リフトアーム62の下降を禁止する(ステップS330)。
この場合も上記したように、制御部100のうち作業機昇降制御部100cが、たとえば、下降パイロットソレノイド141にオン信号を出力しないことで、リフトアーム62を駆動制御する。
また、制御部100は、走行速度が所定値未満であれば(ステップS320:No)、リフトアーム62の下降を許可している(ステップS340)。なお、制御部100は、走行速度が所定値以上の場合(ステップS320:Yes)でも、昇降スイッチ335がオン操作されない間はリフトアーム62の下降を許可していてもよい。
このような構成によれば、たとえば、走行速度が所定値以上のような路上走行中であることが予測される場合にリフトアーム62の下降を禁止することで、路上走行中のリフトアーム62の下降を防止することができる。このため、路上走行中における作業機6の駆動が規制され、安全に走行することができ、安全性を向上させることができる。
また、図11に示すように、制御部100は、ワンタッチ昇降レバー330が操作(オン操作、すなわち、作業機6を下降させる操作)されると(ステップS410:Yes)、自動変速モードに設定されている場合(ステップS420:Yes)、リフトアーム62の下降速度を、自動変速モードに設定されていない場合の下降速度よりも遅くする(ステップS430)。
この場合、制御部100のうち作業機昇降制御部100cが、たとえば、下降パイロットソレノイド141にオン信号を出力するタイミングを制御することで、リフトアーム62を駆動制御する。
また、制御部100は、ワンタッチ昇降レバー330がオン操作されない場合(ステップS410:No)は、リフトアーム62を自動変速モードに設定されていない場合の下降速度で駆動する。また、制御部100は、ワンタッチ昇降レバー330がオン操作された場合(ステップS410:Yes)に自動変速モードに設定されていないと(ステップS420:No)、リフトアーム62を自動変速モードに設定されていない場合の下降速度で駆動する。
このような構成によれば、自動変速モードの場合にリフトアーム62の設定位置までの下降速度を遅くすることで、たとえば、路上走行中に操縦者が誤ってワンタッチ昇降レバー330を操作した場合、リフトアーム62の下降速度が低速に抑えられているため、操縦者による事後の対応が容易となる。これにより、安全性を向上させることができる。
なお、上記した作業機6関連(リフトアーム62)の駆動制限制御において、制御部100が、リフトアーム62の上昇速度を自動変速モードに設定されていない場合の上昇速度よりも遅くするように構成してもよい。この場合、制御部100のうち作業機昇降制御部100cが、たとえば、上昇パイロットソレノイド144にオン信号を出力するタイミングを制御することで、リフトアーム62を駆動制御する。
また、上記した作業機6関連(リフトアーム62)の駆動制限制御において、制御部100が、リフトアーム62の昇降速度を共に、自動変速モードに設定されていない場合の昇降速度よりも遅くするように構成してもよい。この場合は、制御部100のうち作業機昇降制御部100cが、たとえば、上昇パイロットソレノイド144および下降パイロットソレノイド141にオン信号を出力するタイミングをそれぞれ制御することで、リフトアーム62を駆動制御する。
また、上記した作業機6関連(リフトアーム62)の駆動制限制御において、制御部100が、リフトアーム62の昇降速度が遅くなっている場合に、たとえば、メータパネル340に「上昇中」や「下降中」などと表示するように構成してもよい。このような構成によれば、作業機6の駆動が規制されていることを操縦者が容易に認識することができる。また、警告音を鳴らすように構成してもよい。このような構成によっても、作業機6の駆動が規制されていることを操縦者が容易に認識することができる。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 作業車両(トラクタ)
2 機体
3 前輪
31 前車軸
4 後輪
41 後車軸
5 ボンネット
6 作業機
6a 耕深センサ
61 シリンダケース
61a 油圧シリンダ
62 リフトアーム
63 リフトロッド
64 ロアリンク
65 トップリンク
66 耕耘爪
67 ロータリカバー
68 リヤカバー
7 PTO連結装置
71 PTO軸
8 操縦席
9 ステアリングホイール
10 ハンドルポスト
11 操作ペダル
12 ミッションケース
100 制御部
100a 走行制御部
100b エンジン制御部
100c 作業機昇降制御部
120 変速ソレノイド
127 前進切替ソレノイド
128 前後進昇圧ソレノイド
129 後進切替ソレノイド
130 クラッチペダルソレノイド
131 1速ソレノイド
132 2速ソレノイド
133 3速ソレノイド
134 4速ソレノイド
135 1,3速昇圧ソレノイド
136 2,4速昇圧ソレノイド
137 高速(Hi)昇圧ソレノイド
138 低速(Lo)昇圧ソレノイド
139 作業機上昇ソレノイド
140 作業機下降ソレノイド
141 下降パイロットソレノイド
142 下降メインソレノイド
143 上昇メインソレノイド
144 上昇パイロットソレノイド
145 チェックバルブ
146 スローリターンバルブ
150 車速センサ
151 PTOソレノイド
152 エンジン回転センサ
153 アクセルペダルセンサ
154 昇降レバーセンサ
155 作業機上げスイッチ
156 作業機下げスイッチ
157 入力スイッチ
301 4WDクラッチ
302 主変速部
303 前後進クラッチ
303a 前進クラッチ
303b 後進クラッチ
304 副変速部
305 後輪差動歯車装置
306 ブレーキ装置
307 変速軸
308 前輪差動歯車装置
309 前輪切れ角センサ
310 ステアリングシリンダ
311 ブレーキペダル
312 ブレーキソレノイド
313 比例調圧弁
314 油圧ポンプ
315 リリーフバルブ
316 PTOクラッチ
317 主変速クラッチ
317a 第1主変速クラッチ
317b 第2主変速クラッチ
318 Hi−Loクラッチ
319 ブレーキシリンダ
321 1速クラッチ
322 2速クラッチ
323 3速クラッチ
324 4速クラッチ
325 クラッチペダル
326 アクセルペダル
327 前後進レバー
328 ウィンカレバー
329 スロットルレバー
330 昇降スイッチ(ワンタッチ昇降レバー)
331 PTOスイッチ
332 PTO感度スイッチ
333 主変速操作部
333a 主変速増速ボタン
333b 主変速減速ボタン
334 副変速レバー
335 昇降スイッチ
336 昇降レバー
337 主変速スイッチ
338 アクセルレバー
339 ダッシュボード
340 メータパネル
341 PTOモニタ
AX 軸
E エンジン

Claims (4)

  1. 作業機に連結されるPTO軸への動力を接続または非接続するPTOクラッチと、
    前記PTOクラッチを接続させる場合にオン操作され該PTOクラッチを非接続させる場合にオフ操作されるPTOスイッチと、
    前記PTOスイッチのオンオフ操作に基づいて前記PTOクラッチを駆動制御する制御部と
    を備え、
    前記制御部は、
    アクセルペダル踏み込み位置、エンジン回転数および走行速度に基づいて該走行速度を自動的に変速する自動変速モードに設定されている場合には、前記PTOスイッチがオン操作されても前記PTOクラッチの接続を禁止する制御を行うこと
    を特徴とする作業車両。
  2. 前記作業機に連結され該作業機を昇降するリフトアームと、
    前記リフトアームを設定された位置へとワンタッチ操作で昇降させる場合に操作される昇降スイッチと
    をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記リフトアームを駆動制御し、前記自動変速モードに設定されている場合には前記昇降スイッチが操作されても前記リフトアームの下降を禁止する制御を行うこと
    を特徴とする請求項1に記載の作業車両。
  3. 走行速度を検出する車速センサ
    をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記車速センサの検出値に基づいて前記リフトアームを駆動制御し、
    前記車速センサの検出値が所定値以上である場合には前記昇降スイッチが操作されても前記リフトアームの下降を禁止する制御を行うこと
    を特徴とする請求項2に記載の作業車両。
  4. 前記作業機に連結され該作業機を昇降するリフトアームと、
    前記リフトアームを任意の位置に昇降させる場合に操作される昇降レバーと
    をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記リフトアームを駆動制御するとともに該リフトアームの昇降速度を可変制御し、
    前記昇降レバーが操作されると、前記自動変速モードに設定されている場合には該自動変速モードに設定されていない場合よりも前記リフトアームの下降速度を遅くする制御を行うこと
    を特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の作業車両。
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