JP2018192162A - ストーマ袋 - Google Patents
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Abstract
Description
1. ストーマ装具に用いられるストーマ袋であって、
(1)ストーマと連通して排泄物を受け入れる受入口と、排泄物を袋外に除去するための開閉可能な排出口とを含み、
(2)ストーマ袋内の表面上の少なくとも一部に疎水性粒子及び疎油性粒子の少なくとも1種の機能性粒子を含む機能層が最表面層として形成されている、
ことを特徴とするストーマ袋。
2. 機能性粒子が、1)一次粒子平均径3〜100nmの疎水性酸化物微粒子及び2)前記微粒子表面にポリフルオロアルキルメタアクリレート樹脂を含む被覆層を備えた複合酸化物微粒子の少なくとも1種である、前記項1に記載のストーマ袋。
3. 機能層が、機能性粒子が互いに固着して三次元網目構造状に形成された多孔質層である、前記項1に記載のストーマ袋。
4. 機能性粒子の積層量が0.4〜2.5g/m2である、前記項1か記載のストーマ袋。
5. 外面の少なくとも一部に不織布が積層されていることを特徴とする、前記項1に記載のストーマ袋。
6. 前記受入口の排出口が設けられた方向とは反対側に通気口を備える、前記項1に記載のストーマ袋。
7. ストーマ袋を構成する基材が、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート及びポリエチレンの少なくとも1種の樹脂フィルムである、前記項1に記載のストーマ袋。
8. 前記項1〜7のいずれかに記載のストーマ袋を含むストーマ装具。
(1)ストーマと連通して排泄物を受け入れる受入口と、排泄物を袋外に除去するための開閉可能な排出口とを含み、
(2)ストーマ袋内の表面上の少なくとも一部に疎水性粒子及び疎油性粒子の少なくとも1種の機能性粒子を含む機能層が最表面層として形成されている、
ことを特徴とする。
ストーマ袋(袋本体)は、シート状材料を袋状に成形したものであり、基本的には受入口及び排出口以外は密閉された状態になっている。
受入口は、ストーマと連通して排泄物を受け入れ可能に形成されている。すなわち、受入口は、ストーマ袋の開口部としてストーマ袋上部に設けられている。
排出口は、開閉可能にされて排泄物を袋外に除去可能に形成されている。すなわち、排出口は、前記受入口とは別に、ストーマ袋の他の開口部としてストーマ袋の下部に設けられている。
厚さ15μm、14cm×22cmの大きさのポリエステルフィルム(東洋紡製)の片面に、疎水性酸化物微粒子が三次元網目構造状に形成された多孔質層を形成した。多孔質層の形成方法としては、まず疎水性酸化物微粒子(製品名「AEROSIL R812S」エボニック デグサ社製、BET比表面積:220m2/g、一次粒子平均径:7nm)5gをエタノール100mLに分散させてコート液を調製した。このコート液を上記ポリエステルフィルムに乾燥後重量で0.45g/m2となるようにバーコート方式で付与した後、100℃で10秒程度をかけて乾燥させてエタノールを蒸発させることにより、ストーマ袋を製造するためのシート状材料を得た。
ポリエステルフィルム上に多孔質層を形成するに際してコート液を乾燥後重量で1.4g/m2となるようにバーコート方式で付与した以外は、実施例1と同様にしてシート状材料を得た。
ポリエステルフィルム上に多孔質層を形成するに際してコート液を乾燥後重量で1.8g/m2となるようにバーコート方式で付与した以外は、実施例1と同様にしてシート状材料を得た。
厚さ50μm、14cm×22cmの大きさのポリエステルフィルム(東洋紡製)の片面に、ポリフルオロアルキルメタアクリレート樹脂を含む被覆層を備えた金属酸化物粒子を含有する塗膜を形成した。塗膜の形成方法としては、まず平均一次粒子径12nm及びBET比表面積200m2/gの気相法シリカ粉末(製品名「AEROSIL 200」日本アエロジル(株)製)100gを反応槽に入れ、窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら市販の表面処理剤500gをスプレーし、次いで200℃で30分間攪拌した後、冷却した。このように表面改質シリカ微粒子(複合酸化物微粒子)の粉末を得た。上記の処理剤として、ポリフルオロオクチルメタクリレート、2−N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート及び2,2’−エチレンジオキシジエチルジメタクリレートのコポリマーの水分散液(固形分濃度:20重量%)を用いた。得られた表面改質シリカ微粒子30重量部をエタノール200重量部に添加・混合することによりコート液を調製した。このコート液を上述のポリエステルフィルムに乾燥後重量で0.5g/m2となるようにバーコート方式で付与した後、100℃で10秒程度をかけて乾燥させてエタノールを蒸発させることにより、ストーマ袋を製造するためのシート状材料を得た。
ポリエステルフィルム上に塗膜を形成するに際してコート液を乾燥後重量で0.6g/m2となるようにバーコート方式で付与した以外は、実施例4と同様にしてシート状材料を得た。
ポリエステルフィルム上に塗膜を形成するに際してコート液を乾燥後重量で2.0g/m2となるようにバーコート方式で付与した以外は、実施例4と同様にしてシート状材料を得た。
市販のストーマ袋に使用されているポリエステルフィルムとして、厚さ50μm、14cm×22cmのポリエステルフィルム(東洋紡製)を用意し、これをストーマ袋を製造するためのシート状材料とした。
比較例1のポリエステルフィルムの片面に、市販の潤滑性油脂を塗布することにより、シート状材料を得た。潤滑性油脂としてスクワラン配合の清浄剤(花王社製 薬用サニーナ)を用いて0.27g噴霧し、標準温度の大気中で5分間静置して乾燥した。
排泄物として実際の人の便を用いると、その都度性質が異なることから正確な比較が困難となる。そこで、再現性が高い評価を行うために、排泄物にみたてて、市販の500gパック入り合わせ味噌を用意した。この市販のままの味噌を擬似便とした。
試験例1よりも条件が厳しい試験として、装着者が座った状態におけるシート状材料の排泄物の滑落性を想定した試験を行った。厚さ5mm×14cm×29cmのステンレス鋼板を水平な台に置き、実施例1〜6で得られたシート状材料の多孔質層もしくは塗膜が形成された面、及び比較例1のシート状材料の片面と比較例2のシート状材料の潤滑性油脂が塗工された面を、それぞれ上面となるように上述のステンレス鋼板に並べた。このとき、ステンレス鋼板とシート状材料とは市販の両面テープで接着して固定した。
Claims (8)
- ストーマ装具に用いられるストーマ袋であって、
(1)ストーマと連通して排泄物を受け入れる受入口と、排泄物を袋外に除去するための開閉可能な排出口とを含み、
(2)ストーマ袋内の表面上の少なくとも一部に疎水性粒子及び疎油性粒子の少なくとも1種の機能性粒子を含む機能層が最表面層として形成されている、
ことを特徴とするストーマ袋。 - 機能性粒子が、1)一次粒子平均径3〜100nmの疎水性酸化物微粒子及び2)前記微粒子表面にポリフルオロアルキルメタアクリレート樹脂を含む被覆層を備えた複合酸化物微粒子の少なくとも1種である、請求項1に記載のストーマ袋。
- 機能層が、機能性粒子が互いに固着して三次元網目構造状に形成された多孔質層である、請求項1に記載のストーマ袋。
- 機能性粒子の積層量が0.4〜2.5g/m2である、請求項1か記載のストーマ袋。
- 外面の少なくとも一部に不織布が積層されていることを特徴とする、請求項1に記載のストーマ袋。
- 前記受入口の排出口が設けられた方向とは反対側に通気口を備える、請求項1に記載のストーマ袋。
- ストーマ袋を構成する基材が、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート及びポリエチレンの少なくとも1種の樹脂フィルムである、請求項1に記載のストーマ袋。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のストーマ袋を含むストーマ装具。
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