JP2018191722A - サーバシステム、サーバシステムによって実行される方法及びプログラム - Google Patents

サーバシステム、サーバシステムによって実行される方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ユーザが簡易に認知症リスクを知ることができ、認知症の予防に寄与する。【解決手段】サーバシステム120によって実行される方法は、(1)ユーザの情報通信端末110とネットワーク130を介して通信することにより、ユーザの運動情報を取得することと、(2)取得した運動情報について、運動情報と認知症リスクとが対応付けられたデータ群と統計検定を行い、ユーザの認知症リスクを評価することと、(3)認知症リスクの評価結果を情報通信端末110に提供することと、を含む。【選択図】図12

Description

本発明は、認知症の予防に役立つサーバシステム、サーバシステムによって実行される方法及びプログラムに関するものである。
医療の分野では、医師の診断作業を支援するための様々なシステムが開発されている。例えば、特許文献1のシステムでは、患者のMRI脳画像を画像解析して異常陰影候補を検出し、その結果をデータベース化すると共に、未発病の患者についての将来の発病の可能性の予測値を演算している。また、特許文献2のシステムでは、MRI脳画像から脳血管画像を抽出して脳血管の異常部位を検出し、この異常部位の空間位置情報に基づいて当該異常部位による発症傾向を予測している。特許文献3には、VSRAD(登録商標)という、MRI脳画像から海馬傍回付近の萎縮の程度を読み取る画像処理・統計解析ソフトウェアを搭載したシステムが開示されている。このような従来のシステムは、いずれも、撮影したMRI脳画像を解析し、脳の異常や萎縮の部位を検知しようとする点で共通している。
脳の病気の一つに認知症がある。認知症の原因となる疾患にはいくつの種類があり、その代表的なのがアルツハイマー型の変性疾患である。認知症と診断された場合、その時点から治療をしたとしても、進行を抑えることが難しい段階に進んでいることが多い。そのため、認知症は早期発見、早期治療が特に重要である。しかし、認知症は単なる物忘れとの区別が難しいこともあり、認知症の症状が出ていることに気付きにくい。
認知症は、生活習慣の改善など、適切な取り組みを行うことにより、予防することが可能である。幸いにも、近年の研究で、認知症の症状がはっきりと表れた時点からさかのぼって5年頃前から海馬が小さくなり始めることがわかり、さらに15年頃前には、すでに脳の中に有害な物質がたまり始めることがわかってきている(例えば非特許文献1の45頁参照)。認知症リスクがあることが事前に分かった段階で生活習慣の改善や治療等を行えば、認知症を予防するのに効果的である。
特開2007−135683号公報 特開2008−29735号公報 特開2013−66632号公報 「自分でできる『生涯健康脳』のつくり方」(宝島社、初版、2016)
問題は、患者自身が、認知症リスクがあるかどうかを容易に知ることができないということである。医師であれば、例えば特許文献3のシステムを利用して、脳の海馬傍回付近の萎縮の程度を読み取り、患者の将来の認知症リスクを予測することができるかもしれない。しかし、患者はそのようなシステムを保有していない。また、医師がそのようなシステムを利用して患者に認知症リスクを伝え得るとしても、患者はまず病院に行ってMRI脳画像を撮影してもらうことが必要であり、これは患者にとって多大なコストと手間がかかる。
そこで、本発明は、ユーザが簡易に認知症リスクを知ることができ、認知症の予防に寄与することができる技術を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るサーバシステムによって実行される方法は、ユーザの情報通信端末とネットワークを介して通信することにより、ユーザの運動情報を取得することと、取得した運動情報について、運動情報と認知症リスクとが対応付けられたデータ群と統計検定を行い、ユーザの認知症リスクを評価することと、認知症リスクの評価結果を情報通信端末に提供することと、を含む。
本発明の一態様に係るサーバシステムは、ユーザの情報通信端末とネットワークを介して通信することにより、ユーザの運動情報を取得する取得部と、取得した運動情報について、運動情報と認知症リスクとが対応付けられたデータ群と統計検定を行い、ユーザの認知症リスクを評価する評価部と、認知症リスクの評価結果を情報通信端末に提供する提供部と、を備える。
本発明の一態様に係るプログラムは、ユーザの情報通信端末にネットワークを介して通信可能に接続されたサーバシステムに、(1)情報通信端末と通信することにより、ユーザの運動情報を取得することと、(2)取得した運動情報について、運動情報と認知症リスクとが対応付けられたデータ群と統計検定を行い、ユーザの認知症リスクを評価することと、(3)認知症リスクの評価結果を情報通信端末に提供することと、を実行させるものである。
本発明の他の態様に係るプログラムは、サーバシステムにネットワークを介して通信可能に接続されたユーザの情報通信端末に、(1)情報通信端末に搭載された機器を利用して、ユーザの運動情報を取得することと、(2)取得した運動情報を情報通信端末からサーバシステムに送信することと、(3)送信された運動情報について、運動情報と認知症リスクとが対応付けられたデータ群と統計検定を行ってユーザの認知症リスクを評価したサーバシステムから、認知症リスクの評価結果を受信することと、を実行させるものである。
本発明によれば、ユーザが簡易に認知症リスクを知ることができ、認知症の予防に寄与することができる。
実施形態に係るサーバシステム及びユーザの情報処理端末を含む情報処理システムの概略図である。 図1の情報処理端末のうち、モバイル端末のハードウェア構成を示すブロック図である。 図1の情報処理端末のうち、ウエアラブルデバイスのハードウェア構成を示すブロック図である。 図1のサーバシステムのハードウェア構成を示すブロック図である。 図1のサーバシステムのうち、運動情報と認知症リスク等とが対応付けられている被験者DBの一例を示す図である。 被験者の複数の脳画像の一例を示す図である。 図1のサーバシステムのうち、脳萎縮部位とその脳萎縮部位に関する情報とが対応付けられた脳萎縮部位DBの一例を示す図である。 図1のサーバシステムのうち、脳萎縮部位と生活習慣のアドバイスとが対応付けられたアドバイスDBの一例を示す図である。 図1の情報処理端末に表示される画面例を示す図である。 図1の情報処理端末に表示される画面例を示す図である。 図1の情報処理端末に表示される画面例を示す図である。 図1の情報処理端末に表示される画面例を示す図である。 図1の情報処理端末に表示される画面例を示す図である。 図1の情報処理端末に表示される画面例を示す図である。 図1の情報処理端末に表示される画面例を示す図である。 図1の情報処理端末に表示される画面例の別の例を示す図である。 図1の情報処理端末に表示される画面例の別の例を示す図である。 図1の情報処理端末における処理の一例を示すフロー図である。 図1のサーバシステムにおける処理の一例を示すフロー図である。
上記の添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
図1に示すように、情報処理システム100は、複数のユーザ1、2、3…の情報通信端末110−1、110−2、110−3…(以下、総称して「110」と付することもある。)及びサーバシステム120がネットワーク130に接続可能に構成されている。サーバシステム120は、情報通信端末110に認知症リスクの評価結果を提供する情報処理装置であり、一つ又は複数のコンピュータにより構成される。サーバシステム120は、ネットワーク130を介して情報通信端末110と通信することにより、情報通信端末110からユーザの運動情報等の所定の情報を受信又は取得する。また、サーバシステム120は、ユーザの認知症リスクを評価し、ユーザへの生活習慣のアドバイスを決定する。さらに、サーバシステム120は、ネットワーク130を介して情報通信端末110と通信することにより、認知症リスクなどの評価結果や生活習慣のアドバイスを情報通信端末110に送信又は提供する。ネットワーク130は、LAN、WAN、有線あるいは無線のネットワーク、又は、インターネットなどで構成される。
各ユーザの情報通信端末110は、モバイル端末200、ウエアラブルデバイス210、又はこれら両方を含んでいる。例えば、ユーザ1の情報通信端末110−1は、モバイル端末200及びウエアラブルデバイス210を含んでおり、ウエアラブルデバイス210がモバイル端末200に関連付けられている。ユーザ2の情報通信端末110−2は、モバイル端末200を含むが、これに関連付けられたウエアラブルデバイスを含んでいない。ユーザ3の情報通信端末110−3は、ウエアラブルデバイス210を含むが、これに関連付けられたモバイル端末200を含んでいない。
モバイル端末200は、通信機能及び表示機能等を有するコンピュータで構成することができる。例えば、モバイル端末200は、携帯電話、スマートフォン、PDA又はタブレット型のコンピュータで構成される。一例を挙げると、モバイル端末200はiPhone(登録商標)ブランドのスマートフォンである。
ウエアラブルデバイス210は、ユーザが身につけて利用することができる通信機能付きの情報通信端末である。ウエアラブルデバイス210は、その装着形態に応じた態様を採ることができる。例えば、メガネ、ゴーグル、腕時計、リストバンド、ヘッドセット、イヤホンなどのほか、ネックレス、指輪やブレスレットといったアクセサリー、さらには、肌着、手袋や靴下といった衣服の態様を採ることができる。ウエアラブルデバイス210の一例は、Apple Watch(登録商標)ブランドの腕時計型デバイスである。
ウエアラブルデバイス210を二種類に大別すると、モバイル端末200と関連付けられるタイプと、モバイル端末200と関連付けられないタイプとがある。前者のタイプの場合、ウエアラブルデバイス210は、モバイル端末200と連携して、様々な機能を奏する。例えば、ウエアラブルデバイス210は、モバイル端末200で受ける情報(例えばメール着信など)をウエアラブルデバイス210の画面に表示することができ、また、ウエアラブルデバイス210の操作によってモバイル端末200から情報を送信することができる。さらに、ウエアラブルデバイス210は、ウエアラブルデバイス210又はモバイル端末200が搭載する機器を利用して、ユーザの運動情報を取得することができる。例えば、ウエアラブルデバイス210が内蔵する運動センサで取得される情報と、モバイル端末200が内蔵するGPSデバイス(Global Positioning System)で取得される位置情報とを連携させることで、ユーザの運動情報を取得することができる。ウエアラブルデバイス210は、モバイル端末200と通信するほか、ネットワーク130を介してサーバシステム120と通信する。
後者のタイプの場合、ウエアラブルデバイス210は、モバイル端末200と連携せずに、所定の機能を奏する。例えば、ウエアラブルデバイス210は、運動センサ及びGPSデバイスなどの機器を内蔵してユーザの運動情報を取得する。また、ウエアラブルデバイス210は、ネットワーク130を介してサーバシステム120と通信する。そして、ウエアラブルデバイス210は、自身が取得したユーザの運動情報や、サーバシステム120から受信した情報を自身の画面に表示する。
図2は、モバイル端末200のハードウェア構成を示すブロック図である。モバイル端末200は、通信インタフェース300、ユーザインタフェース310、演算処理部320、記憶部330、運動センサ340及びGPSデバイス350を備えている。通信インタフェース300は、移動体通信用アンテナ301及び無線アンテナ302を有している。モバイル端末200は、移動体通信用アンテナ301を通じてネットワーク130に接続され、サーバシステム120との間でデータ通信を行う。また、モバイル端末200は、無線アンテナ302を通じてウエアラブルデバイス210に接続され、ウエアラブルデバイス210との間でデータ通信を行う。無線アンテナ302は、例えば、Bluetooth(登録商標)や、NFCといった所定の規格に対応したものを用いることができる。
ユーザインタフェース310は、タッチパネル311及びマイクロフォン312を有している。タッチパネル311は、表示装置及び入力装置の両方の機能を備える。タッチパネル311の表示機能は液晶などのディスプレイにより構成され、ディスプレイの画面上に認知症リスクの評価結果や脳画像等が表示される。タッチパネル311の入力機能は、タッチセンサにより構成され、ディスプレイの画面上でのユーザの指触操作(タップやスワイプなどの操作)を検知する。マイクロフォン312は、音声入力装置として機能する。その他、周知のように、ハードキーやボタン、スピーカーなどもユーザインタフェース310に含めることができる。
演算処理部320は、CPUやMPU等によって構成される。演算処理部320は、各種入力に基づいて、記憶部330に記憶されたプログラムを実行することで、種々の機能部を動作させる。このプログラムは、CD−ROMやUSBメモリなどの記憶媒体に記憶されるか、あるいはネットワーク130を介してダウンロードされることでモバイル端末200にインストールされる。演算処理部320は、種々の機能部として、受信部321及び送信部322を有している。受信部321は、通信インタフェース300を介してサーバシステム120及びウエアラブルデバイス210から種々の情報を受信する。同様に、送信部322は、通信インタフェース300を介してサーバシステム120及びウエアラブルデバイス210に種々の情報を送信する。
記憶部330は、ハードディスクドライブ、SSD、RAMなどの記憶装置によって構成され、演算処理部320における処理の実行に必要な各種プログラムや、各種プログラムの実行に必要なデータ等を記憶する。記憶部330は、サーバシステム120が提供する認知症リスク評価を利用するためのソフトウェア(例えば、ウェブブラウザやアプリケーション)を記憶する。また、記憶部330は、ユーザがユーザインタフェース310を介して入力した情報を記憶する。例えば、記憶部330は、ユーザの生年月日、年齢、性別、身長、体重、住所地、職業、職種、定休日などの各種情報を記憶する。また、記憶部330は、サーバシステム120から送信される各種情報を一時的に記憶する。さらに、記憶部330は、演算処理部320によって算出されたユーザの運動量に関する情報を記憶する。
運動センサ340は、モバイル端末200の動きを検知するものであり、例えば加速度センサで構成される。運動センサ340は、例えば3軸加速度センサであり、モバイル端末200の上下、左右及び回転方向の運動を検出する。また、運動センサ340は、3軸加速度センサ及び3軸角速度センサとすることもできるし、6軸センサとすることもできる。運動センサ340は、検知したモバイル端末200の動きをデジタル測定データに変換し、その測定データを演算処理部320に出力する。モバイル端末200がユーザに保有されているとき、モバイル端末200の動きはユーザの動き(歩数、速度、加速度など)を反映したものとなる。なお、別種の活動データを提供するために、心拍数モニタリングデバイスなどの別のセンサ等の機器がモバイル端末200に内蔵されてもよい。
GPSデバイス350は、モバイル端末200の位置を測定する位置測定システムであり、モバイル端末200の位置を示すGPSデータを取得する。モバイル端末200がユーザに保有されているとき、モバイル端末200の位置はユーザの位置を反映したものとなる。GPSデバイス350は、取得したGPSデータを演算処理部320に出力する。なお、GPSが利用できない場合は、セルラ三角測量法を用いて位置が判断され得る。
運動センサ340とGPSデバイス350の双方を使用することにより、モバイル端末200は、ユーザの複数の運動を記録することができる。例えば、ユーザがランニングマシンで走る場合のような、同じ場所からほぼ動かずに運動を行う場合、モバイル端末200の演算処理部320は、運動センサ340からの測定データに基づいて、ユーザの歩数、速度や加速度(ペース)などを判断し、ユーザの運動量を算出する。他方、ユーザが屋外を走ってある場所から別の場所へ移動する場合、モバイル端末200の演算処理部320は、GPSデバイス350からの位置データに基づいて、ユーザの移動速度及び移動時間などを判断し、ユーザの運動量を算出する。もちろん、算出すべきユーザの運動量の精度を向上させるために、運動センサ340とGPSデバイス350の双方からのデータを用いることもできる。算出されるユーザの運動量は、例えば、運動によるカロリー消費量である。この情報は、記憶部330に記憶される。なお、運動量をカロリー消費量に換算するのに公知の方法を利用することができる。
図3は、ウエアラブルデバイス210のハードウェア構成を示すブロック図である。ウエアラブルデバイス210は、通信インタフェース400、ユーザインタフェース410、演算処理部420、記憶部430、運動センサ440及びGPSデバイス450を備えている。これら各構成要素400〜450は、モバイル端末200の対応する各構成要素300〜350と同様であり、ここでは同様の符号を付すにとどめ、その詳細な説明を省略する。なお、ウエアラブルデバイス210は、そのタイプによって、有する構成要素の内容を変えることができる。例えば、ウエアラブルデバイス210がモバイル端末200と関連付けられるタイプの場合には、ウエアラブルデバイス210の構成要素の一部を省略することができる。例えば、タッチパネル411のディスプレイやGPSデバイス450を省略することができる。
図4は、サーバシステム120のハードウェア構成を示すブロック図である。サーバシステム120は、通信インタフェース510、演算処理部520及び記憶部530を備えている。通信インタフェース510は、サーバシステム120をネットワーク130に接続する。演算処理部520は、CPUやMPU等によって構成される。演算処理部520は、各種入力に基づいて、記憶部530に記憶されたプログラムを実行することで、種々の機能部を動作させる。このプログラムは、CD−ROMやUSBメモリなどの記憶媒体に記憶されるか、あるいはネットワーク130を介してダウンロードされることで、コンピュータにインストールされる。
記憶部530は、ハードディスクドライブ、SSD、RAMなどの記憶装置によって構成され、演算処理部520における処理の実行に必要な各種プログラムや、各種プログラムの実行に必要なデータ等を記憶している。記憶部530は、サーバシステム120によって実行される認知症リスク評価に係る方法を利用するためのソフトウェア(例えば、ウェブブラウザやアプリケーション)を記憶している。また、記憶部530は、被験者DB531、脳萎縮部位DB532及びアドバイスDB533を記憶している。
被験者DB531は、図5に示すように、被験者IDに対応付けて、被験者の年齢、性別、一日運動量平均、認知症リスク、想定海馬体積及び脳画像の情報が記憶されている。被験者DB531に記憶されている情報は、膨大な数の被験者から事前にデータ収集されたものである。例えば、被験者IDが「1」の被験者は、想定される海馬の体積が24mlであると算出されている。これは、医療機関でMRI等の装置により被験者の脳画像が撮影され、画像解析されることで算出されたものである。想定海馬体積は、これを算出するのに用いた、被験者が撮像された複数の脳画像(参照:図6)とともに記録されている。また、被験者IDが「1」の被験者は、認知症リスクが「小」であると記録されている。記録される認知症の発症の有無及び発症のリスクの程度は、撮像された脳画像からコンピュータ又は医師が判断したものである。また、記録される被験者の年齢、性別及び一日運動量平均の情報は、問診票等に対する被験者の回答や、被験者の有するモバイル端末やウエアラブルデバイスでの情報取得を経たものである。以上のようにして構成された被験者DB531は、運動情報と認知症リスクとが対応付けられたデータ群であるとも言えるし、運動情報、認知症リスク、年齢及び性別が対応付けられたデータ群であるとも言える。また、被験者DB531は、運動情報と脳画像とが対応付けられたデータ群であるとも言えるものである。なお、図5に示す例では、運動情報に対応するものは一日運動量平均であるが、これに限るものではない。例えば、被験者DB531における運動情報は、所定期間(1週間、2週間、1か月など)の運動量平均とすることもできる。
脳萎縮部位DB532は、図7に示すように、脳の萎縮部位に対応づけて、その萎縮部位に関する情報が記憶されている。脳の萎縮部位に関する情報は、例えば、その萎縮部位がある脳領域の機能と、その萎縮部位によってもたらされる脳の症状及び将来的な疾患リスクである。
アドバイスDB533は、図8に示すように、脳の萎縮部位に対応づけて、生活習慣のアドバイスに関する情報が記憶されている。生活習慣のアドバイスは、運動、対人コミュニケーション、知的好奇心、睡眠、食習慣など、多岐に亘るアドバイスが可能である。一例を挙げると、運動のアドバイスは、「一日30分程度の散歩をしましょう」である。同様に、対人コミュニケーションのアドバイスは、「人と交流、会話、食事又は過ごすことを増やしましょう」であり、知的好奇心のアドバイスは、「趣味を楽しみましょう、本を読みましょう、日記・手紙を書きましょう、芸術に触れましょう、カルチャースクールで新しいことを学びましょう、スポーツ観戦をしましょう、旅行に出かけましょう、計算などの認知トレーニングをしましょう」である。また、睡眠のアドバイスは、脳科学の観点から理想と言われている「睡眠時間7時間程度にしましょう」であり、食習慣のアドバイスは、「食べ過ぎないようにしましょう、朝食はパンよりもご飯にしましょう」などである。なお、どの脳萎縮部位にどのアドバイスが効果的に効くかについては、非特許文献4に開示されている。
再び図4に戻って説明するに、演算処理部520は、種々の機能部として、取得部521、評価部522、脳画像推定部523、脳萎縮部位特定部524、アドバイス決定部525及び提供部526を備えている。取得部521は、通信インタフェース510を介して情報通信端末110から種々の情報を受信又は取得する。例えば、取得部521は、通信により、モバイル端末200及びウエアラブルデバイス210の少なくとも一方から、ユーザの運動情報、年齢情報及び性別情報を取得する。取得部521が取得した各種情報は、記憶部530に一時的に記憶される。
評価部522は、取得部521が取得した運動情報について、運動情報と認知症リスクとが対応付けられたデータ群と重回帰分析など多変量解析を主体とした統計検定を行い、ユーザの認知症リスクを評価する。このデータ群は、被験者DB531に記憶されたデータのサブセットである。このような統計検定によりユーザの認知症リスクを評価することができるのは、近年の研究により運動量と認知症との間に相関があることがわかってきているからである。評価部522が行う統計検定では、取得したユーザの運動情報を被験者DB531内の膨大な運動情報群と比較して統計検定を行う。統計検定は、例えば、t検定、共分散分析、多変量解析等の検定などを用いることができる。一例を挙げると、運動情報をt検定で比較することで、群内で個々人の運動量の程度を評価したりする。また、統計検定では、取得部521が取得したユーザの運動情報のうち、例えば所定期間(1週間、2週間、1か月など)の運動量平均(カロリー消費量平均)を用いるとよい。所定期間は1週間以上であるとよい。なぜなら、1週間未満のような短期間のデータを使ったのでは、ユーザがイベントや病気などで運動量がたまたま少なかった場合に結果に大きな誤差が出る可能性が高くなるからである。
評価部522は、統計検定の結果からユーザの認知症リスクを評価する。この評価は、例えば、認知症リスクの有無を示すものであってもよいし、認知症リスクのスコアを示すものであってもよい。認知症リスクのスコアは、例えば0〜100%の範囲(1%以上は認知症リスクがあるとの評価となる。)でスケーリングすることができる。評価部522は、認知症リスクを評価する際に、取得部521が取得した年齢情報及び性別情報の少なくとも一つも踏まえて、データ群(運動情報、認知症リスク、年齢及び性別からなるデータのサブセット)と統計検定を行うことで、ユーザの認知症リスクを評価することもできる。上述したように、被験者DB531では、年齢及び性別についても運動情報及び認知症リスクと対応づけられているからである。認知症リスクの評価の際に年齢や性別も考慮することで、その評価の確度をより高めることができる。一例を挙げると、年齢や性別を補正した共分散分析により、群内での個々人の運動量の程度を評価したりする。評価部522によってなされた認知症リスクの評価結果は、記憶部530に一時的に記憶される。
脳画像推定部523は、取得部521が取得した運動情報に基づいて、ユーザの脳画像を推定する。この推定は、運動情報と脳画像とが対応付けられたデータのサブセットを有する被験者DB531を使って行うことができる。例えば、被験者DB531から、どの程度の運動量のときにどのような脳画像になっているかを数式化することができるため、これに取得部521が取得したユーザの運動情報を適用することで、ユーザの脳画像を推定することができる。脳画像推定部523は、推定した脳画像を、ユーザのモバイル端末200及びウエアラブルデバイス210の少なくとも一方の画面に可視化するためのデータを生成する。生成した可視化のための脳画像のデータは、記憶部530に一時的に記憶される。
脳萎縮部位特定部524は、評価部522によって認知症リスクがあると評価された場合に、その認知症リスクに関連する脳萎縮部位を特定する。例えば、脳萎縮部位特定部524は、脳画像推定部523が推定した脳画像を画像解析することで、ユーザの脳萎縮部位を特定する。脳萎縮部位特定部524による特定結果は、記憶部530に一時的に記憶される。
アドバイス決定部525は、認知症リスクの評価結果に基づいて、ユーザへの生活習慣のアドバイスを決定する。例えば、評価部522によって認知症リスクがないと評価された場合には、「このままの生活を維持しましょう」など、一般的なアドバイスに決定することができる。一方、評価部522によって認知症リスクがあると評価された場合には、脳萎縮部位特定部524による特定結果をアドバイスDB533に参照することで、アドバイスを決定することができる。一例を挙げると、脳萎縮部位が前頭前野であると特定された場合、「色々なことに興味を持って、もっと外出をしましょう。旅行も良いと思います。」というアドバイスに決定される(参照:図8)。これにより、脳萎縮部位に対応した効果的なアドバイスを決定することができる。
アドバイス決定部525によるアドバイスの内容は、認知症リスクがあると評価した場合も、認知症リスクがないと評価した場合のいずれであっても、取得部521が取得した運動情報に基づいて変えることができる。例えば、取得したユーザの運動量が少ない場合には、より多くの運動をするように促すことができる。また、アドバイス決定部525によるアドバイスの内容は、認知症リスクのスコアによって変えることもできる。例えば、スコアが高い(認知症リスクが高い)場合には、スコアが低い(認知症リスクが低い)場合に比べて、アドバイスする運動量(散歩の時間など)を増やしてもよい。アドバイス決定部525が決定したアドバイスの情報は、記憶部530に一時的に記憶される。
提供部526は、評価部522、脳画像推定部523、脳萎縮部位特定部524及びアドバイス決定部525によってなされた結果を、ユーザのモバイル端末200及びウエアラブルデバイス210の少なくとも一方に提供する。例えば、提供部526は、評価部522による認知症リスクの評価結果を、ユーザのモバイル端末200及びウエアラブルデバイス210の両方又は一方にネットワーク130を介して送信する。他のデータも提供部526によって同様に送信される。その結果、ユーザのモバイル端末200及びウエアラブルデバイス210の画面には、推定されたユーザの脳画像が視覚的に表示される(例えば図9B、9C、10A及び10B参照)。また、同画面には、生活習慣のアドバイスが表示される(例えば図9G、10B参照)。さらに、同画面には、特定されたユーザの脳萎縮部位についての情報、具体的には図7の脳萎縮部位DB532に示される情報が表示される(例えば図9D、9F、10A参照)。このとき、特定された脳萎縮部位を、脳の他の部位とは異なる態様で表してもよい(例えば図9D、9E、10A、10B参照)。例えば、特定された脳萎縮部位について、その場所を指し示す指標を立てたり、あるいは、脳の他の部位とは異なる色を付したりすることで、脳の他の部位とは異なる態様で表すことができる。
なお、サーバシステム120は、上記機能を持つものであれば、特に制限はなく、クラウド・コンピューティングなどであってもよい。また、サーバシステム120を複数のコンピュータによって構成する場合、例えば、演算処理部520の各機能部のためのコンピュータと、記憶部530の各データベース(531〜533)のためのコンピュータとに分けることができる。また、演算処理部520の各機能部についてもコンピュータを分けることができる。例えば、取得部521及び提供部526のためのコンピュータ(ユーザとの直接インタフェースを果たすもの)と、評価部522、脳画像推定部523、脳萎縮部位特定部524及びアドバイス決定部525のためのコンピュータ(前者のコンピュータと記憶部530のためのコンピュータとの仲介を果たすもの)とに分けることができる。
図9A〜9Gは、ユーザが上記の認知症リスク評価のソフトウェアを利用するときに表示される画面例を示している。この画面例は、サーバシステム120がユーザから運動情報等を取得して上述の認知症リスクの評価を行い、ユーザの情報通信端末110に提供されたものである。なお、ここでは、ユーザの情報通信端末110のうちモバイル端末200に表示される画面例について説明するが、ウエアラブルデバイス210に表示される場合であっても同様である。
図9Aは、サーバシステム120から認知症リスクの評価結果を提供された後の画面(初期画面)を示している。この画面には、ユーザからの入力を受け付ける4つのフィールド810、811、812及び813が表示される。ユーザがフィールド810〜813のいずれかを入力(タップ)すると、それに対応する画面へと遷移する。なお、フィールド810〜813は、例えば、アイコン、ボックス又はリンクなどの態様とすることができる。
図9Bは、ユーザがフィールド810「あなたの脳画像」をタップしたときに表示される画面を示している。この画面には、脳画像推定部523によって推定されたユーザの脳画像の複数の矢状断面が視覚的に表示される。また、この画面には、フィールド840「三次元立体画像を見る」も表示され、ユーザがこれをタップすると、図9Cに示す画面に遷移する。図9Cに示すように、推定されたユーザの脳画像として、体軸断面画像850と、ボリュームレンダリングされた立体画像851とが表れる。体軸断面画像850の近傍には、スライドバー852が表示される。ユーザがスライドバー852を上下に移動させることで、スライドバー852の上下方向の位置に対応した体軸断面画像850が表示される。同様に、立体画像851の近傍には、スライドバー853が表示される。ユーザがスライドバー853を上下に移動させることで、立体画像851の角度を変えることができるようになっている。
図9Dは、ユーザがフィールド811「あなたの健康脳レベル」をタップしたときに表示される画面を示している。この画面には、脳萎縮部位特定部524によって特定されたユーザの脳萎縮部位860を脳画像とともに示すフィールド861と、脳萎縮部位860についての情報862を示すフィールド863とが含まれている。フィールド861における脳萎縮部位860の表示は、脳の他の部位との差別化のため、脳の他の部位とは異なる態様(色づけ)とされている。ユーザがフィールド861における脳萎縮部位860をタップすると、図9Eに示す画面に遷移する。図9Eに示す画面には、脳萎縮部位860を脳画像とともに示すフィールド870と、脳萎縮の程度に関するグラフ871を示すフィールド872とが含まれている。グラフ871は、脳萎縮部位860がある脳領域の体積について、図5に示す被験者のデータ(被験者DB531におけるデータ)をもとに作成した正規分布であり、そこに脳萎縮部位860を持つユーザの位置873を示したものである。これにより、ユーザは、集団の中で自分の脳の萎縮度合がどの程度かを視覚的に把握することができる。なお、グラフ871を作成するのに用いる被験者のデータは、ユーザと同年代あるいは同性別又はこの両者のものを用いたものであるとよい。
図9Fは、ユーザがフィールド812「総合評価を見る」をタップしたときに表示される画面を示している。この画面には、評価部522による認知症リスクの評価結果を示すフィールド880と、脳画像を示すフィールド881とが含まれている。ここでは、認知症リスクがあると評価された場合を想定しており、フィールド880は、認知症リスクに関連する脳萎縮部位が存在する脳領域(ここでは「前頭葉」)や、集団との比較結果(ここでは「下位20%」)などの説明を表示している。また、フィールド881に示す脳画像は、様々な態様をとることができ、例えば、立体画像(図9Cに示す立体画像851)、推定していない公知の脳の立体画像、二次元画像などの態様をとることができる。また、フィールド881における脳画像は、フィールド880で言及された脳領域又は脳萎縮部位を、他の部位とは異なる態様(色づけ)で表示してもよい。
図9Gは、ユーザがフィールド813「アドバイスを見る」をタップしたときに表示される画面を示している。この画面には、アドバイス決定部525によって決定されたアドバイスを示すフィールド890と、脳画像を示すフィールド891とが含まれている。フィールド891は上記のフィールド881と同様に構成することができる。
図10A及び10Bは、ユーザが上記の認知症リスク評価のソフトウェアを利用するときに表示される別の画面例を示している。ここでは、ユーザの情報通信端末110のうちモバイル端末200に表示される画面例について説明するが、ウエアラブルデバイス210に表示される場合であっても同様である。
図10Aは、ユーザが図9Aのフィールド811「あなたの健康脳レベル」をタップしたときに表示される別の画面例を示している。この画面には、脳画像900を示すフィールド901と、認知症リスクの評価結果を示すフィールド902と、「次へ」のフィールド903とが含まれている。脳画像900は、図9Fの脳画像と同様に様々な態様をとることができるが、ここでは立体画像となっている。また、脳画像900は、脳萎縮部位特定部524によって特定されたユーザの脳萎縮部位を、他の部位とは異なる態様(色づけ)で表示している。フィールド901は、脳画像900の近傍に、スライドバー905及び萎縮度合いを示す指標906が表示される。スライドバー905は、図9Cのスライドバー854と同様に、ユーザによる上下移動操作によって、脳画像900の角度を変える機能を有する。指標906は、バーからなり、例えばカラーの違い又はグレースケールの濃淡を用いてユーザの脳の萎縮度合いを示すのに用いられる。ここでは、脳萎縮部位特定部524によって特定されたユーザの脳萎縮部位が前頭葉であると想定し、脳画像900に関して、前頭葉又は脳萎縮部位については指標906における「萎縮大」に近いカラーで表し、その他の部位については無色で示している。フィールド902は、図9Fのフィールド880に示す評価結果と同様の評価結果と、図9Dのフィールド863に示す情報(脳萎縮部位である前頭葉についての情報)と同様の脳萎縮部位関連情報が表示される。
図10Bは、図10Aに示す画面においてユーザがフィールド903「次へ」をタップしたときに表示される画面を示している。この画面には、図10Aに示すフィールド902に代えて、生活習慣のアドバイスを示すフィールド910が表示されている。フィールド910は、図9Gに示すフィールド890と同様に構成することができる。
以上のような画面がユーザに提供される。ユーザは、日々の運動量をモバイル端末200及びウエアラブルデバイス210の少なくとも一つに記録しておくことで、モバイル端末200及びウエアラブルデバイス210の少なくとも一つをとおして、自身の認知症リスクの評価結果を知ることができる。したがって、ユーザは、病院に脳画像を撮像してもらうために出向かずに済む。また、ユーザは、自身の認知症リスクの評価結果に加えて、生活習慣のアドバイスや、自身の推定された脳画像の他、認知症リスクに関連する脳萎縮部位などについても、モバイル端末200及びウエアラブルデバイス210の少なくとも一つをとおして知ることができる。
図11は、ユーザの情報通信端末110における処理の一例を示すフロー図である。この情報通信端末110には、サーバシステム120が提供する認知症リスク評価を利用するためのソフトウェアがインストールされている。また、情報通信端末110は、ネットワーク130を介してサーバシステム120に通信可能に接続されている。
まず、情報通信端末110は、情報通信端末110に搭載された機器を利用して、ユーザの運動情報を取得する(ステップS1000)。この機器は、例えば、モバイル端末200の運動センサ340及びGPSデバイス350や、ウエアラブルデバイス210の運動センサ440及びGPSデバイス450である。ユーザの運動情報は、ユーザの所定期間(1日、1週間、2週間、1か月等)におけるユーザの運動量を定量化したものであり、例えば、ユーザの運動によるカロリー消費量である。運動情報の取得と併せて又はこれとは別個に、情報通信端末110は、ユーザの年齢情報及び性別情報を取得する(ステップS1001)。
次に、情報通信端末110は、取得した運動情報を情報通信端末110からサーバシステム120に送信する(ステップS1010)。サーバシステム120では、送信された運動情報について、運動情報と認知症リスクとが対応付けられたデータ群(参照:図5)と統計検定が行われ、ユーザの認知症リスクが評価される。情報通信端末110が、取得したユーザの年齢情報及び性別情報もサーバシステム120に送信している場合(ステップS1011)には、サーバシステム120では、これらの情報も踏まえてユーザの認知症リスクが評価される。サーバシステム120での処理が終わると、情報通信端末110は、サーバシステム120から認知症リスクの評価結果を受信する(ステップS1020)。これにより、情報通信端末110の画面に認知症リスクの評価結果が表示される。また、情報通信端末110は、サーバシステム120から、生活習慣のアドバイス、自身の推定された脳画像及び認知症リスクに関連する脳萎縮部位についての情報を受信し、これらが画面に表示される(ステップS1021)。
図12は、サーバシステム120における処理の一例を示すフロー図である。サーバシステム120には、サーバシステム120が提供する認知症リスク評価を利用するためのソフトウェアがインストールされている。
まず、サーバシステム120は、ユーザの情報通信端末110とネットワーク130を介して通信することにより、ユーザの運動情報を取得する(ステップS1100)。このステップは、図11のステップS1010の後でなされる。次に、サーバシステム120は、取得した運動情報について、運動情報と認知症リスクとが対応付けられたデータ群(参照:図5)と統計検定を行い、ユーザの認知症リスクを評価する(ステップS1110)。サーバシステム120が、ユーザの運動情報と併せてユーザの年齢情報及び性別情報の少なくとも一つも取得している場合には(ステップS1101)、ユーザの年齢情報及び性別情報の少なくとも一つも踏まえてデータ群(参照:図5)と統計検定を行い、ユーザの認知症リスクを評価する(ステップS1111)。
認知症リスクの評価後、サーバシステム120は、取得した運動情報に基づいてユーザの脳画像を推定し、推定した脳画像を情報通信端末110の画面に可視化するためのデータを生成する(ステップS1120)。この脳画像の推定に際しても、統計検定のときと同様に、取得した運動情報のうち、例えば所定期間(1週間、2週間、1か月など)の運動量平均(カロリー消費量平均)を用いるとよい。また、サーバシステム120は、認知症リスクの評価結果に基づいて、ユーザへの生活習慣のアドバイスを決定する(ステップS1130)。このとき、サーバシステム120は、取得した運動情報にも基づいて、生活習慣のアドバイスを決定するとよい(ステップS1131)。加えて、ステップS1110、S1111の結果、認知症リスクがあると評価された場合、サーバシステム120は、その認知症リスクに関連する脳萎縮部位を特定する(ステップS1140)。
次いで、サーバシステム120は、認知症リスクの評価結果をユーザの情報通信端末110に提供する(ステップS1150)。また、サーバシステム120は、推定したユーザの脳画像、決定した生活習慣のアドバイス及び特定した脳萎縮部位についての情報を情報通信端末110に提供する(ステップS1151、S1152、S1153)。特定した脳萎縮部位は、脳の他の部位とは異なる態様で情報通信端末110の画面に表示される。
以上説明した本実施形態によれば、ユーザが簡易に認知症リスクを知ることができ、認知症の予防に寄与することができる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態が備える各要素並びにその配置、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。例えば、図11及び12において点線の枠で示す処理(ステップS1001など)の一つ又は複数を適宜省略してもよい。
100…情報処理システム、110…情報通信端末、120…サーバシステム、130…ネットワーク、200…モバイル端末、210…ウエアラブルデバイス、300…通信インタフェース、301…移動体通信用アンテナ、302…無線アンテナ、310…ユーザインタフェース、311…タッチパネル、312…マイクロフォン、320…演算処理部、321…受信部、322…送信部、330…記憶部、340…運動センサ、350…GPSデバイス、400…通信インタフェース、410…ユーザインタフェース、420…演算処理部、430…記憶部、440…運動センサ、450…GPSデバイス、510…通信インタフェース、520…演算処理部、521…取得部、522…評価部、523…脳画像推定部、524…脳萎縮部位特定部、525…アドバイス決定部、526…提供部、530…記憶部、531…被験者DB、532…脳萎縮部位DB、533…アドバイスDB、810〜813、840…フィールド、850…体軸断面画像、851…立体画像、852、853…スライドバー、860…脳萎縮部位、861…フィールド、862…情報、863、870…フィールド、871…グラフ、872…フィールド、873…ユーザの位置、880、881…フィールド、890、891…フィールド、900…脳画像、901〜903…フィールド、905…スライドバー、906…指標、910…フィールド

Claims (13)

  1. ユーザの情報通信端末とネットワークを介して通信することにより、前記ユーザの運動情報を取得することと、
    取得した運動情報について、運動情報と認知症リスクとが対応付けられたデータ群と統計検定を行い、前記ユーザの認知症リスクを評価することと、
    認知症リスクの評価結果を前記情報通信端末に提供することと、
    を含む、サーバシステムによって実行される方法。
  2. 取得した運動情報に基づいて前記ユーザの脳画像を推定し、推定した脳画像を前記情報通信端末の画面に可視化するためのデータを生成することと、
    生成したデータを前記情報通信端末に提供することと、
    をさらに含む、請求項1に記載のサーバシステムによって実行される方法。
  3. 認知症リスクの評価結果に基づいて、前記ユーザへの生活習慣のアドバイスを決定することと、
    決定した生活習慣のアドバイスを前記情報通信端末に提供することと、
    をさらに含む、請求項1又は2に記載のサーバシステムによって実行される方法。
  4. 取得した運動情報にも基づいて、前記生活習慣のアドバイスを決定することをさらに含む、請求項3に記載のサーバシステムによって実行される方法。
  5. 認知症リスクがあると評価された場合、
    前記認知症リスクに関連する脳萎縮部位を特定することと、
    特定した脳萎縮部位についての情報を前記情報通信端末に提供することと、
    をさらに含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のサーバシステムによって実行される方法。
  6. 特定した脳萎縮部位を含む脳画像を前記情報通信端末の画面に表示させることをさらに含んでおり、
    前記脳画像は、特定した脳萎縮部位を、脳の他の部位とは異なる態様で表したものである、請求項5に記載のサーバシステムによって実行される方法。
  7. 前記データ群では、年齢及び性別の少なくとも一方が運動情報及び認知症リスクに対応づけられており、
    前記方法は、前記ユーザの年齢情報及び性別情報の少なくとも一方を取得することをさらに含んでおり、
    前記認知症リスクを評価することは、取得した年齢情報及び性別情報の少なくとも一方も踏まえて、前記データ群と統計検定を行うことを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載のサーバシステムによって実行される方法。
  8. 前記情報通信端末は、モバイル端末及びウエアラブルデバイスの少なくとも一つを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のサーバシステムによって実行される方法。
  9. ユーザの情報通信端末とネットワークを介して通信することにより、前記ユーザの運動情報を取得する取得部と、
    取得した運動情報について、運動情報と認知症リスクとが対応付けられたデータ群と統計検定を行い、前記ユーザの認知症リスクを評価する評価部と、
    認知症リスクの評価結果を前記情報通信端末に提供する提供部と、
    を備えたサーバシステム。
  10. 前記データ群を記憶する記憶部をさらに備えた、請求項9に記載のサーバシステム。
  11. ユーザの情報通信端末にネットワークを介して通信可能に接続されたサーバシステムに、
    前記情報通信端末と通信することにより、前記ユーザの運動情報を取得することと、
    取得した運動情報について、運動情報と認知症リスクとが対応付けられたデータ群と 統計検定を行い、前記ユーザの認知症リスクを評価することと、
    認知症リスクの評価結果を前記情報通信端末に提供することと、
    を実行させるプログラム。
  12. サーバシステムにネットワークを介して通信可能に接続されたユーザの情報通信端末に、
    前記情報通信端末に搭載された機器を利用して、前記ユーザの運動情報を取得するこ とと、
    取得した運動情報を前記情報通信端末から前記サーバシステムに送信することと、
    送信された運動情報について、運動情報と認知症リスクとが対応付けられたデータ群 と統計検定を行って前記ユーザの認知症リスクを評価した前記サーバシステムから、認 知症リスクの評価結果を受信することと、
    を実行させるプログラム。
  13. 前記情報通信端末は、モバイル端末及びウエアラブルデバイスの少なくとも一つを含む、請求項12に記載のプログラム。
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