JP2018189202A - 電動弁 - Google Patents

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総一郎 冨岡
Soichiro Tomioka
総一郎 冨岡
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Abstract

【課題】モータトルクを遊星歯車機構により増大させるとともに、ストッパや歯車に掛かるアンバランスなモーメントによる負荷を抑制しながら、歯車の回動を利用して確実に弁体を停止させる。
【解決手段】ロータの回転運動を、差動遊星歯車機構を介して雄ネジ部材と雌ネジ部材とのネジ螺合により直線運動に変換し、弁体を軸方向に移動させる電動弁であって、前記差動遊星歯車機構は、ロータ軸に固定された太陽歯車と、ケースおよび弁本体の少なくとも一方に固定された固定内歯車と、前記太陽歯車と前記固定内歯車に噛合された遊星歯車と、前記遊星歯車に噛合された可動内歯車とを備え、前記固定内歯車、前記可動内歯車、前記遊星歯車の中の二つの歯車にストッパが設けられ、前記ストッパ同士が直接または間接的に当接することにより、前記差動遊星歯車機構に含まれるすべての歯車が停止し、前記ロータの回転に伴う前記弁体の軸方向への移動が停止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、差動遊星歯車機構によりネジ送りのトルクを増幅させる電動弁に関する。
従来より、ロータの回転運動を雄ネジと雌ネジのネジ送り作用により直線運動に変換し、弁体を軸方向に移動させて流量を制御する電動弁が存在する。この電動弁において、たとえば、CO冷媒を使用した場合、電動弁内部の圧力は14MPaと超高圧になり、弁体に作用する差圧力が大きくなる。また、弁体から弁座へのバネによる押し付け荷重も他の流体を使用した場合よりも大きくなる。
このような場合に備え、より駆動力の強いアクチュエータを備えた電動弁への需要が高まっている。かかる電動弁としては、遊星歯車機構によりロータのトルクを増幅させる技術を用いたものが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2006−118723号公報 特開2013−249847号公報
ところで、上述の遊星歯車機構を用いた電動弁においては、弁閉時に適切な位置で弁体を停止させることが困難であった。特に、遊星歯車機構を用いてネジ送りのトルクを増幅させた場合、弁閉時に弁体が強く弁座に押し付けられるため、弁体が弁座に喰い込んだり、雄ネジと雌ネジが喰い付いたりして、弁開方向に弁体を移動させ難くなるおそれがある。
この問題を解消するため、弁体を確実に停止させる手段として、図16、17に示すように、一つの遊星歯車154の自転軸155を上方に延長し、延長した自転軸155を可動ストッパとして、歯車ケース160に固定された固定ストッパ180と当接させることにより弁体を停止させる電動弁100が知られている(たとえば、特許文献2参照)。
しかしながら、この電動弁100においては、固定ストッパ180の軸方向の中心位置Gが歯車の噛み合い部の軸方向の中心位置Hと離間しているため、回転中心部分に大きな曲げモーメントが働くという問題があった。
本発明の目的は、モータトルクを遊星歯車機構により増大させるとともに、ストッパや歯車に掛かるアンバランスなモーメントによる負荷を抑制しながら、歯車の回動を利用して確実に弁体を停止させることができる電動弁を提供することである。
本発明の電動弁は、
ケースの内周に収容されたロータの回転運動を、差動遊星歯車機構を介して雄ネジ部材と雌ネジ部材とのネジ螺合により直線運動に変換し、この直線運動に基づいて弁本体内に収容された弁体を軸方向に移動させる電動弁であって、
前記差動遊星歯車機構が、
ロータ軸に固定された太陽歯車と、
前記ケースおよび前記弁本体の少なくとも一方に固定された固定内歯車と、
前記太陽歯車と前記固定内歯車に噛合された遊星歯車と、
前記遊星歯車に噛合された可動内歯車と
を備え、
前記固定内歯車、前記可動内歯車、前記遊星歯車の中の二つの歯車にストッパが設けられ、
前記ストッパ同士が直接または間接的に当接することにより、前記差動遊星歯車機構に含まれるすべての歯車が停止し、前記ロータの回転に伴う前記弁体の軸方向への移動が停止することを特徴とする。
これにより、ストッパと歯車以外の部分に負わせるトルク負荷を抑制しながら確実に弁体を停止させることができる。
また、本発明の電動弁は、
前記ストッパ同士が当接する当接部分の軸方向の中心位置が、
前記固定内歯車と前記遊星歯車が噛合う第1噛合部分の軸方向の中心位置と、
前記可動内歯車と前記遊星歯車が噛合う第2噛合部分の軸方向の中心位置と
の略中央に位置することを特徴とする。
これにより、当接部分の軸方向の中心から第1噛合部分の軸方向の中心位置までの距離と、当接部分の軸方向の中心位置から第2噛合部分の軸方向の中心位置までの距離が同じかつ短い距離になる。このため、各歯車とストッパの間のモーメントの長さが均等になって、上下の曲げモーメントが打ち消し合い、アンバランスなモーメントによる負荷が抑制され、歯車同士、ストッパ同士の当接による摩耗、騒音が減少する。
また、本発明の電動弁は、
前記固定内歯車に設けられ前記可動内歯車側に突出する固定ストッパと、前記可動内歯車に設けられ前記固定内歯車側に突出する可動ストッパとが当接することにより、前記差動遊星歯車機構に含まれるすべての歯車が停止することを特徴とする。
このようにストッパを、固定内歯車と可動内歯車のそれぞれに設け、当接させる構造にすることにより、差動遊星歯車機構をコンパクトにまとめることができる。
また、本発明の電動弁は、
前記遊星歯車の一つには、軸方向の略中間位置において外周側に突出する自転ストッパが設けられ、
前記自転ストッパが、前記固定内歯車に設けられ前記可動内歯車側に突出する固定ストッパ、または前記可動内歯車に設けられ前記固定内歯車側に突出する可動ストッパの何れかと当接することにより、前記差動遊星歯車機構に含まれるすべての歯車が停止することを特徴とする。
これにより、ストッパと歯車以外の部分に掛かるトルク負荷をさらに抑制しながら確実に弁体を停止させることができる。また、多回転化が図れることにより、弁体の移動量が大きくなるため、より電動弁の流量調整範囲を大きくすることができる。
また、本発明の電動弁は、
軸方向において前記固定内歯車と前記可動内歯車の間に位置し、周方向に回転自在な環状のスライダーを備え、
前記スライダーは、前記固定内歯車に設けられ前記可動内歯車側に突出する固定ストッパ、および前記可動内歯車に設けられ前記固定内歯車側に突出する可動ストッパと当接する中間ストッパを備えることを特徴とする。
このように、スライダーを設けることにより、固定内歯車に対する可動内歯車の回転数を2回転以上とすることができ、弁体の移動量が大きくなるため、より電動弁の流量調整範囲を大きくすることができる。
また、本発明の電動弁は、
前記中間ストッパが、前記スライダーの内周側に突出することを特徴とする。
これにより、電動弁の軸方向の長さを抑えながらストッパを配置することができる。
また、本発明の電動弁は、
前記固定ストッパと前記可動ストッパとが当接する第1当接部分の軸方向の中心位置、前記自転ストッパと前記可動ストッパまたは前記固定ストッパとが当接する第2当接部分の軸方向の中心位置、および前記中間ストッパの軸方向の中心位置の何れかが、
前記固定内歯車と前記遊星歯車が噛合う第1噛合部分の軸方向の中心位置と、
前記可動内歯車と前記遊星歯車が噛合う第2噛合部分の軸方向の中心位置と
の略中央に位置することを特徴とする。
これにより、各歯車とストッパの間のモーメントの長さが均等になって、上下の曲げモーメントが打ち消し合い、アンバランスなモーメントによる負荷が抑制され、歯車同士、ストッパ同士の当接による摩耗、騒音が減少する。
また、本発明の電動弁は、
前記固定ストッパと前記可動ストッパの当接面、前記固定ストッパと前記中間ストッパの当接面、前記可動ストッパと前記中間ストッパの当接面の少なくとも一つは、前記太陽歯車の軸芯から放射状に延びる線上に位置していることを特徴とする。
これにより、当接面積を大きくすることができるため、ストッパに負荷をかけずに弁体を停止させることができる。
本発明に係る電動弁によれば、モータトルクを遊星歯車機構により増大させるとともに、ストッパや歯車に掛かるアンバランスなモーメントによる負荷を抑制しながら、歯車の回動を利用して確実に弁体を停止させることができる。
第1の実施の形態に係る電動弁の弁閉状態の概略断面図である。 図1におけるストッパ当接部と各歯車との噛合部分の位置関係を示す拡大図である。 第1の実施の形態に係る差動遊星歯車機構の弁開状態から弁閉状態への動作を示す図である。 第2の実施形態に係る電動弁の弁閉状態の概略断面図である 。 図4におけるストッパ当接部と各歯車噛合部分の位置関係を示す拡大図である。 第2の実施の形態に係る差動遊星歯車機構の弁開状態から弁閉状態への動作を示す図である。 第3の実施形態に係る電動弁の弁閉状態の概略断面図である 。 図7におけるストッパ当接部と各歯車噛合部分の位置関係を示す拡大図である。 第3の実施の形態に係る差動遊星歯車機構の弁開状態から弁閉状態への動作を示す図である。 第4の実施の形態に係る電動弁の弁閉状態の概略断面図である。 図10におけるストッパ部分の概略概略図である。 図10における固定ストッパ、可動ストッパ、中間ストッパの位置関係を示す拡大図である。 図10におけるストッパ当接部と各歯車との噛合部分の位置関係を示す拡大図である。 第4の実施の形態に係る差動遊星歯車機構の弁開状態から弁閉状態への動作を示す図である。 他の実施の形態に係る差動遊星歯車機構の動作を示す図である。 従来の電動弁の遊星歯車機構を示す概略図である。 従来の電動弁の遊星歯車機構を示す概略図である。
以下、図面を参照して、第1の実施の形態に係る電動弁について説明する。図1は、第1の実施の形態に係る電動弁2の弁閉状態を示した概略断面図である。なお、本明細書において、「上」あるいは「下」とは図1の状態で規定したものである。すなわち、ロータ4は弁体17より上方に位置している。
この電動弁2では、筒状のカップ形状をなすケース60の開口側の下方に、弁本体30が溶接などにより一体的に接続されている。ケース60はたとえばステンンレス製等の金属からなる。
ここで、ケース60の外周には、図示しないヨーク、ボビン、およびコイルなどからなるステータ62が配置され、ロータ4とステータ62とでステッピングモータが構成されている。また、ケース60の内周には、回転可能なロータ4が収容され、ロータ4の軸芯部分には、図示しないブッシュ部材を介してロータ軸61が結合されている。
ケース60の内部において、ロータ4の下方には、差動遊星歯車機構Pが配置されている。この差動遊星歯車機構Pは、太陽歯車52と、固定内歯車53と、遊星歯車54と、遊星歯車54を支持する自転軸55と、可動内歯車56と、遊星キャリア57とで構成されている。
太陽歯車52は、外周に歯形が形成された円筒形状の歯車であり、ロータ軸61に固定されている。
固定内歯車53は、内周に歯形が形成された略円筒形状の歯車であり、その外周が溶接等によって気密にケース60に固定されている。なお、固定内歯車53には、内周の段差によって形成された環状平面部53bが設けられている。この環状平面部53bの所定の位置には、下方(可動内歯車56側)に突出し可動ストッパ56dと当接する固定ストッパ53dが形成されている。
遊星歯車54は、太陽歯車52と固定内歯車53とに噛合する歯車であり、自転軸55に回転自在に遊嵌されている。なお、本実施の形態では、それぞれ自転軸55を有する二つの遊星歯車54が太陽歯車52の周囲を公転する。
可動内歯車56は、内周に固定内歯車53の歯数と異なる歯数の歯形が形成された有底略円筒形状の歯車である。この可動内歯車56は、固定内歯車53と同芯に配置され、ロータ軸61に回転自在に遊嵌されている。なお、可動内歯車56の上端には、環状平面部56bが設けられ、環状平面部56bには、上方(ロータ4側)に突出し固定ストッパ53dと当接する可動ストッパ56dが形成されている。また、可動内歯車56の下方には、可動内歯車56の回転を弁軸41(雄ネジ部材)に伝達する出力軸58が延びている。
遊星キャリア57は、自転軸55を保持する一対の部品であり、自転軸55の上下に配置されている。
ここで、図2に示すように、固定ストッパ53dと可動ストッパ56dとが当接する第1当接部分T1の軸方向の中心位置C1は、固定内歯車53と遊星歯車54が噛合う第1噛合部分K1の軸方向の中心位置C2と、可動内歯車56と遊星歯車54が噛合う第2噛合部分K2の軸方向の中心位置C3との略中央に位置している。
これにより、第1当接部分T1の軸方向の中心位置C1から第1噛合部分K1の軸方向の中心位置C2までの距離S1と、第1当接部分T1の軸方向の中心位置C1から第2噛合部分K2の軸方向の中心位置C3までの距離S2が同じ距離になる(S1=S2)。このため、各噛合部分とストッパの間の軸方向のモーメントの長さが均等になって、上下の曲げモーメントが打ち消し合い、アンバランスなモーメントによる負荷が抑制され、歯車同士、ストッパ同士の当接による摩耗、騒音が減少する。
また、ロータ軸61の下端には、可動内歯車56の貫通孔56aより大径の大径部61aが形成されており、ロータ軸61の抜け止めがなされている。
ケース60の下端には、弁本体30が溶接等でケース60に固定されている。弁本体30は、たとえばステンレス製等の金属から成り、内部に弁室11を有している。また、弁本体30には、弁室11に直接連通する第1の管継手12、および後述する弁ポート16aを介して弁室11に連通する第2の管継手15が固定装着されている。第1の管継手12と第2の管継手15は、いずれもたとえばステンレスや銅等の金属で形成されている。
さらに、弁本体30の内側には、弁本体30と第2の管継手15に固定装着された弁座部材16が設けられている。弁座部材16には、断面円形の弁ポート16aが形成されている。
弁本体30には、弁軸41がロータ軸61と同芯に配置されている。弁軸41の上端には、複数の挿通穴59aを有する円盤59が固定され、円盤59の挿通穴59aに上述した出力軸58が挿通されている。なお、円盤59は出力軸58に対し上下に摺動自在となっている。これにより、可動内歯車56の回転が円盤59を介して弁軸41に伝達される。
また、この弁軸41の中間部付近の外周面には雄ネジ41aが形成されており、弁軸41が雄ネジ部材として機能している。また、弁軸41の下方には、さらに鍔部41bが形成されている。
また、弁本体30には、後述するように弁軸41との間でネジ送り機構αを構成するとともに弁軸41の傾きを抑制する機能を有する弁軸ホルダ6が、弁本体30に対して相対的に回転不能に固定されている。
弁軸ホルダ6は、上部側の筒状小径部6aと下部側の筒状大径部6bと弁本体30の内周部側に収容される嵌合部6cとリング状のフランジ部6fとからなる。そして、弁軸ホルダ6のフランジ部6fは、弁本体30に溶接などで固定されている。また、弁軸ホルダ6の内部には、後述する弁ガイド18を収容する収容室6hが形成されている。
また、この弁軸ホルダ6の筒状小径部6aの上部開口部6gから所定の深さまで下方に向かって雌ネジ6dが形成されている。そして、弁軸41の外周に形成された雄ネジ41aと、弁軸ホルダ6の筒状小径部6aの内周に形成された雌ネジ6dとにより、ネジ送り機構αが構成されている。
また、弁軸41の下方には、筒状の弁ガイド18が弁軸ホルダ6の収容室6hに対して摺動可能に配置されている。この弁ガイド18は天井部21側がプレス成型により略直角に折り曲げられている。そして、この天井部21には貫通孔18aが形成されている。
ここで、弁軸41は、弁ガイド18に対して回転可能、かつ径方向に変位可能となるように弁ガイド18の貫通孔18aに遊貫状態で挿入されており、鍔部41bは、弁ガイド18に対して回転可能、かつ、径方向に変位可能となるように弁ガイド18内に配置されている。また、弁軸41は貫通孔18aを挿通し、鍔部41bの上面が、弁ガイド18の天井部21に対向するように配置されている。なお、鍔部41bが弁ガイド18の貫通孔18aより大径であることにより、弁軸41の抜け止めがなされている。
弁軸41と弁ガイド18とが互いに径方向に移動可能であることにより、弁軸ホルダ6および弁軸41の配置位置に関して、さほど高度な同芯取付精度を求められることなく、弁ガイド18および弁体17との同芯性が得られる。
弁ガイド18の天井部21と弁軸41の鍔部41bとの間には、中央部には貫通孔が形成されたワッシャ70が設置されている。
さらに、弁ガイド18内には、圧縮された弁バネ27とバネ受け35とが収容されている。
次に、第1の実施の形態に係る電動弁2において、弁体17を弁開(全開)状態から弁閉方向に移動させた場合における差動遊星歯車機構Pの動作について図3を参照しながら説明する。ここで、図3は、図1のA−A断面を矢印Uの方向から視た図である。
まず、図3(a)に示すように、弁開状態において、固定ストッパ53dと可動ストッパ56dが当接している。ここで、固定ストッパ53dと可動ストッパ56dは、それぞれ断面扇形状を有しており、固定ストッパ53dと可動ストッパ56dが当接する第1当接部分T1の当接面は、太陽歯車52の軸芯から放射状に延びる線F上に位置している。この状態で、ステッピングモータにより、ステータ62にパルス信号が与えられると、そのパルス数に応じてロータ4及びロータ軸61が回転し、さらに太陽歯車52が回転する。ここで、図3(b)に示すように、太陽歯車52が反時計回りに自転した場合、太陽歯車52と噛合する遊星歯車54は時計回りに自転しながら固定内歯車53と噛合し、太陽歯車52の周囲を反時計回りに公転する。
ここで、遊星歯車54は、上方が固定内歯車53と噛合する一方、下方が可動内歯車56と噛合している。このため、遊星歯車54が反時計回りに公転すると、可動内歯車56が時計回りに回転する。これにより、可動ストッパ56dが固定ストッパ53dから離れて可動内歯車56と共に太陽歯車52の周りを時計回りに移動する。
そして、図3(c)に示すように、可動ストッパ56dが固定ストッパ53dに当接すると、差動遊星歯車機構Pを構成するすべての歯車の回転が停止し、弁体17の軸方向の移動が停止される。なお、この時点においても、図3(a)に示した弁開状態のときと同様に、固定ストッパ53dと可動ストッパ56dが当接する第1当接部分T1の当接面は、太陽歯車52の軸芯から放射状に延びる線F上に位置する。
この第1の実施の形態に係る電動弁2によれば、固定内歯車53に設けられた固定ストッパ53dと可動内歯車56に設けられた可動ストッパ56dを当接させることにより、差動遊星歯車機構Pにおけるトルク負荷を抑制しながら弁体17の軸方向の移動を確実に停止させることができる。また、図2に示す距離S1と距離S2が同じ距離になるようにすることにより(S1=S2)、各噛合部分とストッパの間の軸方向のモーメントの長さが均等になって、上下の曲げモーメントが打ち消し合い、アンバランスなモーメントによる負荷が抑制され、歯車同士、ストッパ同士の当接による摩耗、騒音が減少する。
次に、第2の実施の形態に係る電動弁について、第1の実施の形態と重複する部分の説明を適宜省略して説明する。なお、第2の実施の形態の説明においては、第1の実施の形態に係る電動弁2の構成と同一の構成には、第1の実施の形態の説明で用いたのと同一の符号を用いて説明を行なう。
図4は、第2の実施の形態に係る電動弁101の弁閉状態を示した概略断面図である。図4に示すように、ロータ4の下方には、差動遊星歯車機構Oが配置されている。差動遊星歯車機構Oは、太陽歯車52と、固定内歯車53と、遊星歯車54と、遊星歯車54を支持する自転軸55と、可動内歯車56と、遊星キャリア57で構成されている。ここで、可動内歯車56は、固定内歯車53よりも上方に配置されている。また、第1の実施形態では可動内歯車56を出力部材としたのに対し、本実施形態では遊星キャリア57を出力部材とし、多回転化を図っている。
固定内歯車53は、内周に歯形が形成された略円筒状の歯車であり、下端が弁本体30に溶接等により固定されると共に、外周がケース60に溶接等により固定されている。なお、固定内歯車53の上端には環状平面部53bが設けられ、環状平面部53bの所定の位置に、上方(可動内歯車56側)に突出し可動ストッパ56dと当接する固定ストッパ53dが形成されている。
可動内歯車56は、内周に固定内歯車53の歯数と異なる歯数の歯形が形成された略円筒状の歯車であり、上部の遊星キャリア57の上に固定内歯車53と同芯に配置され、ロータ軸61に回転自在に遊嵌されている。この可動内歯車56の下端には、環状平面部56bが設けられ、この環状平面部56bの所定の位置には、下方(固定内歯車53側)に突出し、固定ストッパ53dと当接する可動ストッパ56dが設けられている。
遊星歯車54は、第1の実施形態と同様に、太陽歯車52、固定内歯車53及び可動内歯車56と噛合する歯車であり、自転軸55に回転自在に遊嵌されている。本実施形態では、それぞれ自転軸55を有する二つの遊星歯車54が太陽歯車52の周囲を公転する。
遊星キャリア57は、自転軸55を保持する一対の部品であり、自転軸55の上下に配置されている。下部の遊星キャリア57の下方には、遊星歯車54の公転を弁軸41(雄ネジ部材)に伝達する出力軸58が延びている。
これらの出力軸58は、弁軸41の上端に固定された円盤59の挿通穴59aにそれぞれ上下に摺動自在に挿通されている。これにより、遊星歯車54の公転が円盤59を介して弁軸41に伝達される。
また、第2の実施形態では、上述した構造により、多回転化が可能となっている。
ここで、図5に示すように、固定ストッパ53dと可動ストッパ56dとが当接する第1当接部分T1の軸方向の中心位置C1は、固定内歯車53と遊星歯車54が噛合う第1噛合部分K1の軸方向の中心位置C2と、可動内歯車56と遊星歯車54が噛合う第2噛合部分K2の軸方向の中心位置C3との略中央に位置している。
これにより、第1当接部分T1の軸方向の中心位置C1から第1噛合部分K1の軸方向の中心位置C2までの距離S1と、第1当接部分T1の軸方向の中心位置C1から第2噛合部分K2の軸方向の中心位置C3までの距離S2が同じ距離になる(S1=S2)。このため、第1の実施形態と同様に、各噛合部分とストッパの間の軸方向のモーメントの長さが均等になって、上下の曲げモーメントが打ち消し合い、アンバランスなモーメントによる負荷が抑制され、歯車同士、ストッパ同士の当接による摩耗、騒音が減少する。
また、ロータ軸61の下端には、可動内歯車56の貫通孔56aより大径の大径部61aが形成されており、ロータ軸61の抜け止めがなされている。
次に、第2の実施の形態に係る電動弁101において、弁体17を弁開(全開)状態から弁閉方向に移動させた場合における差動遊星歯車機構Oの動作について図6を参照しながら説明する。ここで、図6は、図4のA´−A´断面を矢印U´の方向から視た図である。
まず、図6(a)に示すように、弁開状態において、固定ストッパ53dと可動ストッパ56dは、それぞれ断面扇形状を有しており、固定ストッパ53dと可動ストッパ56dが当接する第1当接部分T1の当接面は、太陽歯車52の軸芯から放射状に延びる線F上に位置している。この状態で、ステッピングモータにより、ステータ62にパルス信号が与えられると、そのパルス数に応じてロータ4及びロータ軸61が回転し、さらに太陽歯車52が回転する。ここで、図6(b)に示すように、太陽歯車52が時計回りに自転した場合、太陽歯車52と噛合する遊星歯車54は反時計回りに自転しながら固定内歯車53と噛合し、太陽歯車52の周囲を時計回りに公転する。
ここで、遊星歯車54は、下方が固定内歯車53と噛合する一方、上方が可動内歯車56と噛合している。このため、遊星歯車54が時計回りに公転すると、可動内歯車56も時計回りに回転する。これにより、可動ストッパ56dが固定ストッパ53dから離れて可動内歯車56と共に太陽歯車52の周りを時計回りに移動する。
そして、図6(c)に示すように、可動ストッパ56dが固定ストッパ53dに当接すると、差動遊星歯車機構Oを構成するすべての歯車の回転が停止し、弁体17の軸方向の移動が停止される。なお、この時点においても、図6(a)に示した弁開状態のときと同様に、固定ストッパ53dと可動ストッパ56dが当接する第1当接部分T1の当接面は、太陽歯車52の軸芯から放射状に延びる線F上に位置する。
次に、第3の実施の形態に係る電動弁について、第1の実施の形態と重複する部分の説明を適宜省略して説明する。なお、第3の実施の形態の説明においては、第3の実施の形態に係る電動弁2の構成と同一の構成には、第1の実施の形態の説明で用いたのと同一の符号を用いて説明を行なう。
図7は、第3の実施の形態に係る電動弁102の弁閉状態を示した概略断面図である。図7に示すように、差動遊星歯車機構Qを構成する遊星歯車54の一つには、軸方向の略中間位置において外周側に突出する自転ストッパ54dが形成されている。また、太陽歯車52の軸方向中央部分には、断面視凹形状のくびれ52aが形成されている。これにより、自転ストッパ54dは、太陽歯車52に妨げられずに自転することが可能となる。
なお、可動内歯車56の上端に設けられた環状平面部56bには、上方(ロータ4側)に突出した可動ストッパ56dが形成されている。この可動ストッパ56dは、自転ストッパ54dと当接する。
ここで、図8に示すように、自転ストッパ54dと可動ストッパ56dとが当接する第2当接部分T2の軸方向の中心位置C4は、固定内歯車53と遊星歯車54が噛合う第1噛合部分K1の軸方向の中心位置C2と、可動内歯車56と遊星歯車54が噛合う第2噛合部分K2の中心位置C3との略中央に位置している。
これにより、第2当接部分T2の軸方向の中心位置C4から第1噛合部分K1の軸方向の中心位置C2までの距離S3と、第2当接部分T2の軸方向の中心位置C4から第2噛合部分K2の軸方向の中心位置C3までの距離S4が同じ距離になる(S3=S4)。このため、各噛合部分とストッパの間の軸方向のモーメントの長さが均等になって、上下の曲げモーメントが打ち消し合い、アンバランスなモーメントによる負荷が抑制され、歯車同士、ストッパ同士の当接による摩耗、騒音が減少する。
次に、第3の実施の形態に係る電動弁102において、弁体17を弁開(全開)状態から弁閉方向に移動させた場合における差動遊星歯車機構Qの動作について図9を参照しながら説明する。ここで、図9(a)は、弁開状態における差動遊星歯車機構Qを上方から視た概念図であり、図9(b)は、弁開状態における図7のB−B断面を矢印Vの方向から視た図である。
まず、図9(a)に示すように、弁開状態において、自転ストッパ54dと可動ストッパ56dが当接している。この状態で、ステッピングモータにより、ステータ62にパルス信号が与えられると、そのパルス数に応じてロータ4及びロータ軸61が回転し、さらに太陽歯車52が回転する。
ここで、図9(b)に示すように、太陽歯車52が反時計回りに自転した場合、太陽歯車52と噛合する遊星歯車54は時計回りに自転しながら固定内歯車53と噛合し、太陽歯車52の周囲を反時計回りに公転する。そして、遊星歯車54が反時計回りに公転すると、可動内歯車56が時計回りに回転する。さらに、自転ストッパ54dは可動ストッパ56dから離れてハイポトロコイド曲線軌跡を描きながら回転する。
そして、図9(c)に示すように、自転ストッパ54dが可動ストッパ56dに当接すると、差動遊星歯車機構Qを構成するすべての歯車の回転が停止し、弁体17の軸方向の移動が停止される。
この第3の実施の形態に係る電動弁102によれば、遊星歯車54に設けられた自転ストッパ54dと可動内歯車56に設けられた可動ストッパ56dを当接させることにより、差動遊星歯車機構Qにおいて、ストッパと歯車以外の部分に掛かるトルク負荷をさらに抑制しながら弁体17の軸方向の移動を確実に停止させることができる。また、多回転化が図れることにより、弁体の移動量が大きくなるため、より電動弁の流量調整範囲を大きくすることができる。また、図8に示す距離S3と距離S4が同じ距離になるようにすることにより(S3=S4)、各噛合部分とストッパの間の軸方向のモーメントの長さが均等になって、上下の曲げモーメントが打ち消し合い、アンバランスなモーメントによる負荷が抑制され、歯車同士、ストッパ同士の当接による摩耗、騒音が減少する。
なお、上述の第3の実施の形態において、自転ストッパ54dが可動ストッパ56dと当接する場合を例に説明しているが、自転ストッパ54dが当接するストッパは、必ずしも可動ストッパ56dでなくてもよい。たとえば、可動ストッパ56dに代えて、固定内歯車53の環状平面部53bに、下方(弁体17側)に突出する固定ストッパ53dが形成されていてもよい。この場合、自転ストッパ54dを固定ストッパ53dと当接(第2当接部分T2)させることにより、差動遊星歯車機構Qを構成するすべての歯車の回転が停止する。
なお、この第3の実施の形態では、遊星歯車54に自転ストッパ54dを設けたことにより、多回転にも対応可能となる。
次に、第4の実施の形態に係る電動弁について、第1の実施の形態と重複する部分の説明を適宜省略して説明する。なお、第4の実施の形態の説明においては、第1の実施の形態に係る電動弁2の構成と同一の構成には、第1の実施の形態の説明で用いたのと同一の符号を用いて説明を行なう。
図10は、第4の実施の形態に係る電動弁202の弁閉状態を示した概略断面図である。図10に示すように、差動遊星歯車機構Rは、軸方向において固定内歯車53と可動内歯車56の間、かつ固定内歯車53の環状平面部53bの下部の内周に位置し、周方向に回転自在な環状のスライダー72を備えている。ここで、図11は、図10を左側面から視た図である。なお、図11(a)は、図10のC−C断面を矢印Wの方向から視た図であり、図11(b)は、スライダー72を内側(太陽歯車52側)から視た図である。図11(a)、(b)に示すように、スライダー72は、内周側に突出する中間ストッパ72aを備えている。
図12は、図11(b)の各ストッパを拡大した図である。図12に示すように、中間ストッパ72aの軸方向の中心位置C5は、固定ストッパ53dと中間ストッパ72aとが当接する第3当接部分T3の軸方向の中心位置C6と、中間ストッパ72aと可動ストッパ56dとが当接する第4当接部分T4の軸方向の中心位置C7の略中央に位置している。これにより、中間ストッパ72aの軸方向の中心位置C5から第3当接部分T3の軸方向の中心位置C6までの距離S6と、中間ストッパ72aの軸方向の中心位置C5から第4当接部分T4の軸方向の中心位置C7までの距離S7が同じ距離になる(S6=S7)。
そして、図13に示すように、中間ストッパ72aの軸方向の中心位置C5は、固定内歯車53と遊星歯車54が噛合う第1噛合部分K1の軸方向の中心位置C2と、可動内歯車56と遊星歯車54が噛合う第2噛合部分K2の中心位置C3との略中央に位置している。
これにより、中間ストッパ72aの軸方向の中心位置C5から第1噛合部分K1の軸方向の中心位置C2までの距離S8と、中間ストッパ72aの軸方向の中心位置C5から第2噛合部分K2の軸方向の中心位置C3までの距離S9が同じ距離になる(S8=S9)。このため、各噛合部分とストッパの間の軸方向のモーメントの長さが均等になって、上下の曲げモーメントが打ち消し合い、アンバランスなモーメントによる負荷が抑制され、歯車同士、ストッパ同士の当接による摩耗、騒音が減少する。
次に、第4の実施の形態に係る電動弁202において、弁体17を弁開(全開)状態から弁閉方向に移動させた場合における差動遊星歯車機構Rの動作について図面を参照しながら説明する。
まず、図14(a)に示すように、弁開状態において、固定ストッパ53dと中間ストッパ72a、中間ストッパ72aと可動ストッパ56dが当接している。ここで、固定ストッパ53d、可動ストッパ56d、中間ストッパ72aは、それぞれ断面扇形状を有している。そして、固定ストッパ53dと中間ストッパ72aが当接する第3当接部分T3の当接面、中間ストッパ72aと可動ストッパ56dが当接する第4当接部分T4の当接面は、それぞれ太陽歯車52の軸芯から放射状に延びる線F1、F2上に位置している。この状態で、ステッピングモータにより、ステータ62にパルス信号が与えられると、そのパルス数に応じてロータ4及びロータ軸61が回転し、さらに太陽歯車52が回転する。ここで、図14(b)に示すように、太陽歯車52が反時計回りに自転した場合、太陽歯車52と噛合する遊星歯車54は時計回りに自転しながら固定内歯車53と噛合し、太陽歯車52の周囲を反時計回りに公転する。
遊星歯車54が反時計回りに公転すると、可動内歯車56が時計回りに回転する。これにより、可動ストッパ56dが固定ストッパ53dから離れて可動内歯車56と共に太陽歯車52の周りを時計回りに移動する。なお、図14(b)には、スライダー72が全く回転していない場合を例示しているが、スライダー72は、歯車に拘束されないフリーの状態にあるため、図15に示すように、回転する場合もある。
そして、可動ストッパ56dが略一周すると、図14(c)に示すように、中間ストッパ72aに当接する。中間ストッパ72aに当接した可動ストッパ56dは、図14(d)に示すように、中間ストッパ72aと共に時計回りに回転する。そして、中間ストッパ72aに当接した可動ストッパ56dが略2週目の回転を終えると、図11(a)に示すように、固定ストッパ53dに当接する。これにより、差動遊星歯車機構Rを構成するすべての歯車の回転が停止し、弁体17の軸方向の移動が停止される。
この状態で、固定ストッパ53dと中間ストッパ72aが当接する第3当接部分T3の当接面、中間ストッパ72aと可動ストッパ56dが当接する第4当接部分T4の当接面は、それぞれ太陽歯車52の軸芯から放射状に延びる線F1、F2上に位置している。
この第4の実施の形態に係る電動弁202によれば、固定内歯車53に設けられた固定ストッパ53dとスライダー72に設けられた中間ストッパ72a、可動内歯車56に設けられた可動ストッパ56dとスライダー72に設けられた中間ストッパ72aをそれぞれ当接させることにより、差動遊星歯車機構Rにおけるトルク負荷を抑制しながら弁体17の軸方向の移動を確実に停止させることができる。
また、図13に示す距離S8と距離S9が同じ距離になるようにすることにより(S8=S9)、各噛合部分とストッパの間の軸方向のモーメントの長さが均等になって、上下の曲げモーメントが打ち消し合い、アンバランスなモーメントによる負荷が抑制され、歯車同士、ストッパ同士の当接による摩耗、騒音が減少する。
さらに、スライダー72を設けることにより、固定内歯車53に対する可動内歯車56の回転数を2回転以上とすることができ、弁体17の移動量が大きくなるため、より電動弁202の流量調整範囲を大きくすることができる。
なお、上述の第4の実施の形態においては、中間ストッパ72aがスライダー72の内周側に突出している場合を例に説明したが、中間ストッパ72aの突出方向は、中間ストッパ72aがストッパとしての機能を備えていれば突出方向は限定されない。たとえば、中間ストッパ72aは、スライダー72の上側、下側の少なくとも一方に突出していてもよい。この場合、上側に突出した中間ストッパ72aが固定ストッパ53dに当接し、下側に突出した中間ストッパ72aが可動ストッパ56dに当接する。
また、上述の第4の実施の形態において、スライダー72を軸方向に複数重ねるようにしてもよい。これにより、さらに電動弁202の流量調整範囲を大きくすることができる。
また、上述の各実施の形態においては、差動遊星歯車機構P、O、Q、Rを構成する歯車に平歯車を用いる場合を例に説明しているが、差動遊星歯車機構P、O、Q、Rに用いる歯車は、必ずしも平歯車でなくともよく、たとえば、はすば歯車を用いてもよい。
また、上述の各実施の形態において、差動遊星歯車機構P、O、Q、Rを構成する各歯車は、ストッパを歯車に一体成形できるように樹脂成形されてなるのが望ましい。この場合、PTFEやグラファイト等を含有する摺動性に優れた樹脂材が用いられるのが好ましい。
また、上述の各実施の形態において、固定内歯車53は、必ずしもケース60に固定されていなくてもよい。たとえば、弁本体30の高さをロータ4近傍まで延ばし、弁本体30に固定内歯車53が固定されるようにしてもよい。
さらに、上述の各実施の形態においては、差動遊星歯車機構をロータ4の下側に設けた場合を例に説明しているが、ロータ4内部に中空空間を形成し、この中空空間内に差動遊星歯車機構を設けてもよい。この場合は、固定内歯車53を弁本体30に固定すればよい。
また、上述の各実施の形態においては、二個の遊星歯車54が差動遊星歯車機構に配置されている場合を例に説明したが、遊星歯車54は一つ以上であればよく、二個に限定するものではない。
また、ネジ螺合による直線運動への変換は、必ずしも上述の各実施形態に挙げた例に限定されない。たとえば、上述の各実施形態では、弁軸ホルダ6の内周部に雌ネジ6dを設けた場合を例に説明したが、弁軸ホルダ6の外周部に雄ネジを設けてもよい。そして、差動遊星歯車の出力軸58に連結する円盤59の内周に雌ネジを設け、この円盤59に弁軸41を装着してもよい。
2、101、102、202 電動弁
4 ロータ
6 弁軸ホルダ
6a 筒状小径部
6b 筒状大径部
6c 嵌合部
6d 雌ネジ
6f フランジ部
6g 上部開口部
6h 収容室
11 弁室
12 第1の管継手
15 第2の管継手
16 弁座部材
16a 弁ポート
17 弁体
18 弁ガイド
18a 貫通孔
21 天井部
27 弁バネ
30 弁本体
41 弁軸
41a 雄ネジ
41b 鍔部
52 太陽歯車
53 固定内歯車
53b 環状平面部
53d 固定ストッパ
54 遊星歯車
54d 自転ストッパ
55 自転軸
56 可動内歯車
56a 貫通孔
56b 環状平面部
56d 可動ストッパ
57 遊星キャリア
58 出力軸
59 円盤
59a 挿通穴
60 ケース
61 ロータ軸
61a 大径部
62 ステータ
70 ワッシャ
72 スライダー
72a 中間ストッパ
C1 第1当接部分T1の軸方向の中心位置
C2 第1噛合部分K1の軸方向の中心位置
C3 第2噛合部分K2の軸方向の中心位置
C4 第2当接部分T2の軸方向の中心位置
C5 中間ストッパ72aの軸方向の中心位置
C6 第3当接部分T3の軸方向の中心位置
C7 第4当接部分T4の軸方向の中心位置
K1 第1噛合部分
K2 第2噛合部分
P、O、Q、R 差動遊星歯車機構
S1 中心位置C1から中心位置C2までの距離
S2 中心位置C1から中心位置C3までの距離
S3 中心位置C4から中心位置C2までの距離
S4 中心位置C4から中心位置C3までの距離
S6 中心位置C5から中心位置C6までの距離
S7 中心位置C5から中心位置C7までの距離
S8 中心位置C5から中心位置C2までの距離
S9 中心位置C5から中心位置C3までの距離
T1 第1当接部分
T2 第2当接部分
T3 第3当接部分
T4 第4当接部分
100 電動弁
154 遊星歯車
155 自転軸
160 歯車ケース
180 固定ストッパ
F、F1、F2 太陽歯車52の軸芯から放射状に延びる線
G 固定ストッパ180の軸方向の中心位置
H 歯車の噛み合い部の軸方向の中心位置

Claims (8)

  1. ケースの内周に収容されたロータの回転運動を、差動遊星歯車機構を介して雄ネジ部材と雌ネジ部材とのネジ螺合により直線運動に変換し、この直線運動に基づいて弁本体内に収容された弁体を軸方向に移動させる電動弁であって、
    前記差動遊星歯車機構は、
    ロータ軸に固定された太陽歯車と、
    前記ケースおよび前記弁本体の少なくとも一方に固定された固定内歯車と、
    前記太陽歯車と前記固定内歯車に噛合された遊星歯車と、
    前記遊星歯車に噛合された可動内歯車と
    を備え、
    前記固定内歯車、前記可動内歯車、前記遊星歯車の中の二つの歯車にストッパが設けられ、
    前記ストッパ同士が直接または間接的に当接することにより、前記差動遊星歯車機構に含まれるすべての歯車が停止し、前記ロータの回転に伴う前記弁体の軸方向への移動が停止することを特徴とする電動弁。
  2. 前記ストッパ同士が当接する当接部分の軸方向の中心位置は、
    前記固定内歯車と前記遊星歯車が噛合う第1噛合部分の軸方向の中心位置と、
    前記可動内歯車と前記遊星歯車が噛合う第2噛合部分の軸方向の中心位置と
    の略中央に位置することを特徴とする請求項1記載の電動弁。
  3. 前記固定内歯車に設けられ前記可動内歯車側に突出する固定ストッパと、前記可動内歯車に設けられ前記固定内歯車側に突出する可動ストッパとが当接することにより、前記差動遊星歯車機構に含まれるすべての歯車が停止することを特徴とする請求項1または2記載の電動弁。
  4. 前記遊星歯車の一つには、軸方向の略中間位置において外周側に突出する自転ストッパが設けられ、
    前記自転ストッパが、前記固定内歯車に設けられ前記可動内歯車側に突出する固定ストッパ、または前記可動内歯車に設けられ前記固定内歯車側に突出する可動ストッパの何れかと当接することにより、前記差動遊星歯車機構に含まれるすべての歯車が停止することを特徴とする請求項1または2記載の電動弁。
  5. 軸方向において前記固定内歯車と前記可動内歯車の間に位置し、周方向に回転自在な環状のスライダーを備え、
    前記スライダーは、前記固定内歯車に設けられ前記可動内歯車側に突出する固定ストッパ、および前記可動内歯車に設けられ前記固定内歯車側に突出する可動ストッパと当接する中間ストッパを備えることを特徴とする請求項1または2記載の電動弁。
  6. 前記中間ストッパは、前記スライダーの内周側に突出することを特徴とする請求項5記載の電動弁。
  7. 前記固定ストッパと前記可動ストッパとが当接する第1当接部分の軸方向の中心位置、前記自転ストッパと前記可動ストッパまたは前記固定ストッパとが当接する第2当接部分の軸方向の中心位置、および前記中間ストッパの軸方向の中心位置の何れかは、
    前記固定内歯車と前記遊星歯車が噛合う第1噛合部分の軸方向の中心位置と、
    前記可動内歯車と前記遊星歯車が噛合う第2噛合部分の軸方向の中心位置と
    の略中央に位置することを特徴とする請求項3〜6の何れか一項に記載の電動弁。
  8. 前記固定ストッパと前記可動ストッパの当接面、前記固定ストッパと前記中間ストッパの当接面、前記可動ストッパと前記中間ストッパの当接面の少なくとも一つは、前記太陽歯車の軸芯から放射状に延びる線上に位置していることを特徴とする請求項3〜7の何れか一項に記載の電動弁。
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