JP2018188365A - 美容用組成物、美容処理装置および美容方法 - Google Patents

美容用組成物、美容処理装置および美容方法 Download PDF

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Abstract

【課題】新規で効果の高い美容用組成物、及び美容処理装置、並びに美容方法の提供。
【解決手段】幹細胞培養上清、特に乳歯歯髄由来の幹細胞培養上清、を含有する美容用組成物、及び、平面視において格子状に植設された複数の微小針と、前記複数の微小針の一端側と電気的に接続された電極と、前記電極に高周波エネルギを印加する高周波発生器とを備え、前記高周波発生器は、0.5〜1.5MHzの範囲内の第1周波数と、1.5〜2.5MHzの範囲内の第2周波数とを切り替えて前記電極へ印加可能である美容処理装置。前記装置を用いて、前記複数の微小針をを皮膚内の所定の深さに迄挿入し、前記複数の微小針の一端側と電気的に接続された電極に高周波エネルギーを印加し、その後皮膚へ前記幹細胞培養上清を含有する美容用組成物を投与する美容方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、美容用組成物、美容処理装置および美容方法に関し、特に、皮膚を対象とする新規で効果の高い美容用組成物、美容処理装置および美容方法に関する。
皮膚の表皮及び真皮は、表皮細胞、線維芽細胞及びこれらの細胞の外にあって皮膚構造を支持するエラスチン、ヒアルロン酸、コラーゲン等の細胞外マトリックスにより構成されている。若い皮膚においては、線維芽細胞の増殖が活発であり、線維芽細胞、コラーゲン等の皮膚組織の相互作用が恒常性を保つことによって水分保持、柔軟性、弾力性等が確保され、肌は外見的にも張りや艶があってみずみずしい状態に維持される。
ところが、紫外線の照射、空気の著しい乾燥等の外的要因、加齢やストレス、酸化等の内的要因により、細胞外マトリックスの主要構成成分であるエラスチンやコラーゲンの分解及び変質が生じる。その結果、皮膚の弾力性は低下し、肌は張りを失い、荒れ、シワ等の老化症状を呈するようになる。また、線維芽細胞の増殖が遅くなり、細胞外マトリックスの産生能力が低下することにより、肌は張りや弾力を失い、肌荒れ、シワ等の老化症状を呈するようになる。
なお、コラーゲンの分解及び変質には、MMP-1(マトリックスメタロプロテアーゼ)が関係している。マトリックスメタロプロテアーゼ(Matrix metalloproteinase、MMP)はメタロプロテアーゼ(活性中心に金属イオンが配座しているタンパク質分解酵素の総称)の一群であり、MMPの活性中心には亜鉛イオン(Zn2+)やカルシウムイオン(Ca2+)が含まれる。コラーゲンやプロテオグリカン、エラスチンなどから成る細胞外マトリックスの分解をはじめとし、細胞表面に発現するタンパク質の分解、生理活性物質のプロセシングなど、多岐にわたる作用を有する。
このように、外的要因および内的要因に伴う皮膚の老化現象、即ち、シワ、きめの消失、弾力性の低下等には、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸等の細胞外マトリックス成分の減少及び変性、並びに線維芽細胞の増殖低下が関与している。従って、コラーゲンの産生および線維芽細胞の増殖を促進するともに、MMP-1の産生を抑制することで、皮膚の老化を防止及び改善することができると考えられる。
そこで、コラーゲン産生促進作用、表皮角化細胞増殖作用を有する物質を安全性の点で有利な天然物から取得しようという試みがなされている。コラーゲン産生促進作用を有するものとして、例えば、スターフルーツ葉抽出物(特許文献1参照)、クスノハガシワ抽出物(特許文献2参照)、などが提案されている。また、線維芽細胞増殖作用を有するものとして、例えば、月桃葉抽出物(特許文献3参照)、オニイチゴ抽出物(特許文献4参照)、などが提案されている。
また、皮膚改善またはしわ改善のような美容上の目的で、該当部位に多様なエネルギ源を印加することで組織を凝固させる方法が知られている。これらの方法では、様々なエネルギを皮膚組織の目的部位に加えることで、故意的に傷を誘発させて、真皮層のコラーゲンを刺激してコラーゲンの再生作用を誘導することで皮膚組職を再生することを目的としており、高周波(RF)エネルギを放射して皮膚の目的部位を加熱する方法が知られている(特許文献5参照)。
特開2002−226323号公報 特開2003−146837号公報 特開2002−003390号公報 特開2003−137801号公報 特開2000−342696号公報
以上のように、従来からより効果的に皮膚の老化現象を改善・抑制できる皮膚を対象とする新規で効果の高い美容方法の提案が従来から望まれている。
本願発明は、上記課題に鑑み、皮膚を対象とする新規で効果の高い美容用組成物、美容処理装置および美容方法を提供することを目的とする。
本願第1発明の美容用組成物は、幹細胞培養上清を含有することを特徴とする。
本願第2発明の美容組成物は、本願第1発明において、乳歯歯髄由来の幹細胞培養上清であることを特徴とする。
本願第3発明の美容処理装置は、皮膚の美容処理の美容処理装置であって、平面視において格子状に植設された複数の微小針と、前記複数の微小針の一端側と電気的に接続された電極と、前記電極に高周波エネルギを印加する高周波発生器とを備え、前記高周波発生器は、0.5〜1.5MHzの範囲内の第1周波数と、1.5〜2.5MHzの範囲内の第2周波数とを切り替えて前記電極へ印加可能であることを特徴とする。
本願第4発明の美容処理装置は、本願第3発明において、前記複数の微小針を皮膚内へ挿入するための駆動部を備え、前記駆動部は、0.5〜3.5mmの範囲内で前記複数の微小針の皮膚内への挿入深度を調整可能であることを特徴とする。
本願第5発明の美容処理装置は、本願第3発明又は本願第4発明において、前記複数の微小針は、針先部以外の領域に絶縁処理を施してなることを特徴とする。
本願第6発明の美容処理装置は、本願第3発明〜本願第5発明のいずれかにおいて、波長が620〜750nmの範囲内の光を発光する第1発光体および波長が450〜495nmの範囲内の光を発光する第2発光体の少なくとも一方を備えることを特徴とする。
本願第7発明の美容方法は、平面視において格子状に植設された複数の微小針を皮膚内へ所定の深度まで挿入する工程と、前記複数の微小針の一端側と電気的に接続された電極に高周波エネルギを印加する工程と、前記皮膚へ幹細胞培養上清を含有する美容用組成物を投与する工程とを有することを特徴とする。
本願第8発明の美容方法は、本願第7発明において、前記高周波エネルギを印加する工程は、0.5〜1.5MHzの範囲内の第1周波数と、1.5〜2.5MHzの範囲内の第2周波数とを切り替えて印加することを特徴とする。
本願第9発明の美容方法は、本願第7発明又は本願第8発明において、前記複数の微小針を抜去後に、前記美容用組成物を投与することを特徴とする。
本願第10発明の美容方法は、本願第7発明〜本願第9発明のいずれかにおいて、前記高周波エネルギを印加する工程は、波長が620〜750nmの範囲内又は450〜495nmの範囲内の光を照射しながら施されることを特徴とする。
上記発明によれば、新規で効果の高い美容用組成物、美容処理装置および美容方法を提供することができる。
実施例に係る美容用組成物(SHED-CM)の作成工程を説明する図。 皮膚構造を示す図。 実施例に係る美容処理装置の正面図。 実施例に係る美容処理装置の本体装置の構成図。 実施例に係る美容処理装置の施術モジュールの構成図であり、(a)は全体斜視図、(b)は機能構成図。 実施例に係る美容処理装置の施術モジュールの構成図であり、(a)は、施術モジュールの先端拡大図、(b)は、微小針ユニットの平面図。 実施例に係る微小針ユニットの微小針の断面および高周波エネルギの伝播を示す図であり、(a)は、絶縁コート無しの微小針の断面図、(b)は、絶縁コート有りの微小針の断面図である。 実施例に係る美容処理装置の周波数による高周波エネルギの伝播の違いを示す図であり、(a)は1MHz、(b)は2MHzを示す図。 実施例に係る美容処理装置を用いた美容方法の工程を示す図。 実施例に係る美容処理装置単独の評価結果を示すグラフであり、(a)は「しわ」、(b)は「毛穴」、(c)は「テクスチャ(凹凸(質感))」のグラフである。 実施例に係る美容処理装置および美容用組成物を併用した評価結果を示すグラフであり、(a)は「しわ」、(b)は「毛穴」、(c)は「テクスチャ(凹凸(質感))」のグラフである。 実施例に係る美容処理装置および美容用組成物を併用した評価結果の画像である(通常画像)。 実施例に係る美容処理装置および美容用組成物を併用した評価結果の画像である(テクスチャ強調画像)。 実施例に係る美容処理装置および美容用組成物を併用した評価結果の画像である(しわ強調画像)。 実施例に係る美容処理装置および美容用組成物を併用した評価結果の画像である(毛穴強調画像)。 実施例に係る美容処理装置および美容用組成物を併用した評価結果の画像である(テクスチャ強調画像)。
本発明は、美容用組成物としてSHED-CM(乳歯歯髄幹細胞培養上清)を用い、美容処理装置として高周波(RF)治療器を用いるものである。なお、本発明の美容用組成物および美容処理装置は、各々単独で使用しても十分な効果を得ることができるが、併用することで更に高い効果を得ることができるものである。
<実施例>
以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明するが、初めに、美容用組成物としてのSHED-CMについて説明した後、美容処理装置、および美容処理装置、美容組成物を用いた美容方法について説明する。
<美容用組成物>
本実施例では、美容用組成物としてSHED-CM(乳歯歯髄幹細胞培養上清)を用いる。現在、胚性幹細胞(ES細胞)、人工多能性幹細胞(iPS細胞)、及び体性幹細胞を初めとする種々の幹細胞を用いた再生医療が注目されているが、体性幹細胞のうち、骨髄、脂肪組織、皮膚、臍帯、胎盤等の種々の組織から単離される間葉系幹細胞(MSC)が特に用いられている。しかし、骨髄穿刺はドナーにとって侵襲性で有痛性の手技である。更に、骨髄幹細胞(BMSC)の数、増殖、及び分化能は年齢の進行と共に低下する等の短所が報告されている。
また、近年では、医療廃棄物であるヒト脱落乳歯歯髄幹細胞(stem cells from human exfoliated deciduous teeth; SHED)や智歯由来の永久歯歯髄幹細胞(dental pulp stem cells; DPSC)が自己複製能及び多分化能を有する新規な幹細胞集団として注目されている。これらの細胞は、神経系譜に近い性状を示す神経堤由来の細胞集団であり、神経細胞への分化誘導に高い反応性を示すことが知られており、従来のようにドナーに対して侵襲性や有痛性を有しない点で優れている。しかしながら、上記のような幹細胞を利用した細胞移植には免疫拒絶、がん化する危険性や保存性、培養法などの問題を有するため本格的な導入には多くの課題がある。
ところで、上記のような幹細胞を培養する際に生成される上澄み液(培養上清)には、数百種類以上のたんぱく質成分が含まれており、そこには、サイトカインやケモカイン、エクソソームタンパク等と呼ばれる細胞活性のカギとなる情報伝達物質が豊富に含まれている。例えば、Epidermal Growth Factor (EGF)、Fibroblast Growth Factor (FGF)、Platelet-Derived Growth Factor (PDGF)、Hepatocyto Growth Factor (HGF)、Trans Transforming growth Factor(TGF)、vascular endothelial growth Factor (VEGF)等の成長因子、MCP-1(単球走化性タンパク)、エクソソーム等が含まれていることが知られている。
そして、このようなサイトカインやケモカイン、エクソソームタンパク等を含む培養上清は、損傷した組織の修復や、組織を保護する機能を有することが様々な研究から実証されている。また、培養上清には、細胞自体は含まれないことから免疫拒絶反応を起こすこともない。このため、他人の幹細胞から作製した培養上清であっても使用することができ適用範囲が非常に高いという特徴がある。また、あらかじめ作製した培養上清を保存しておけば、必要な時にすぐに使用することができる等、利便性が非常に高い。このため、培養上清の利用は、次世代の治療法として期待されている。
ここで、上記培養上清は、乳歯や永久歯の歯髄、骨髄、脂肪、臍帯などの幹細胞を利用して作られるが細胞の種類によって含まれる成分が異なる。その中でも、乳歯歯髄幹細胞から作られた培養上清(乳歯歯髄幹細胞培養上清(SHED-CM))には、特に多くのたんぱく質成分が含まれ、500種類以上のサイトカインやケモカイン、エクソソームタンパク等が含まれていることがわかっている。
なお、本態様において用語「幹細胞培養上清」とは、幹細胞を培養して得られる培養液であり、細胞成分(即ち細胞や幹細胞)を含まない。従って、例えば培養後に細胞成分を分離除去することによって、本発明に使用可能な培養上清を得ることができる。各種処理(例えば、遠心処理、濃縮、溶媒の置換、透析、凍結、乾燥、凍結乾燥、希釈、脱塩、保存等)を適宜施した培養上清を用いることにしてもよい。
また、歯髄幹細胞は、歯髄細胞の中の接着性細胞として選別可能である。従って、脱落した乳歯や永久歯から採取した歯髄細胞の中の接着性細胞又はその継代細胞を培養して得られる培養上清を「歯髄幹細胞の培養上清」として用いることができる。
「歯髄幹細胞の培養上清」は、歯髄幹細胞を培養して得られる、細胞成分を含まない培養液と定義される。本発明の美容用組成物は「歯髄幹細胞の培養上清」を有効成分として含むものであるが、細胞(細胞の種類は問わない)を含まない。当該態様の美容用組成物は、該特徴によって、歯髄幹細胞自体は当然のこと、歯髄幹細胞を含む各種組成物と明確に区別される。尚、この態様の典型例は、歯髄幹細胞の培養上清のみで構成された組成物である。
本態様においては、好ましくは、乳歯歯髄幹細胞(SHED)を用いる。永久歯歯髄幹細胞(DPSC)に比べ、細胞の増殖能及び増殖スピードが高いからである。また、分化能もより高いと考えられることから、より高い美容効果を発揮し得ることもSHEDを用いる利点である。加えて、SHEDには、採取が簡単であるというメリットもある。
幹細胞培養上清は、血清を含まないことが好ましい。血清を含まないことでその安全性が高まるためである。例えば、血清を含まない培地(無血清培地)で歯髄幹細胞を培養することによって、血清を含まない培養上清を調製することができる。1回又は複数回の継代培養を行うことにし、最後又は最後から数回の継代培養を無血清培地で培養することによっても、血清を含まない培養上清を得ることができる。一方、回収した培養上清から、透析やカラムによる溶媒置換などを利用して血清を除去することによっても、血清を含まない培養上清を得ることができる。
なお、本実施例において、美容用組成物としての幹細胞培養上清の歯髄幹細胞は不死化していないのが好ましい。不死化された歯髄幹細胞を作製するためには、予め歯髄から歯髄幹細胞を作製し、大量培養をした後、作製した歯髄幹細胞に癌遺伝子等を含む数種類の遺伝子を導入する必要がある等、特殊な操作・工程を必要とする。また、このような特殊な操作には、経験を有するため失敗も多い。しかし、実施例に係る美容用組成物としてのSHED-CMでは、乳歯歯髄から作製される歯髄幹細胞の培養上清を用いるだけでよいので特殊な操作をする必要がなく作製が容易であるという利点がある。
なお、実施例に係る美容用組成物は、幹細胞培養上清の一部としてまたは幹細胞培養上清から単離された種々のサイトカインを含むのが好ましい。幹細胞培養上清中に含まれる種々のサイトカインの作用によって、表皮および真皮を含む皮膚の炎症を抑えて再生修復能がさらに高められる。サイトカインは、VEGF(血管内皮細胞増殖因子)、MCP-1(単球走化性タンパク)、HGF(肝細胞増殖因子)からなる群より選択される少なくとも一つのサイトカインであるのが好ましい。MCP-1(単球走化性タンパク)は、炎症において免疫細胞であるリンパ球の組織浸潤を促進させる(単球、NK細胞及びNKT細胞等を炎症に集積させる)ことができる。VEGF(血管内皮細胞増殖因子)、HGF(肝細胞増殖因子)、MCP-1(単球走化性タンパク)は、それぞれ、血管内皮細胞、肝細胞等の種々の細胞内の生理活性物質を活性化させることで、細胞の増殖(再生能)を活性化させる。このため、上記構成の塗布用化粧品組成物によれば、培養細胞又は培養上清中に元々含まれるVEGF(血管内皮細胞増殖因子)、MCP-1(単球走化性タンパク)、HGF(肝細胞増殖因子)の作用によって表皮および真皮を含む皮膚の炎症を抑えて再生修復能がさらに高められ得る。
このように、実施例に係る美容用組成物に含まれるサイトカインは、VEGF(血管内皮細胞増殖因子)、<CP-1(単球走化性タンパク)、HGF(肝細胞増殖因子)からなる群より選択される少なくとも一つのサイトカインである。また、上述したように、実施例に係る美容用組成物としてのSHED-CM(乳歯歯髄幹細胞培養上清)中には、数百種類のサイトカインが含まれている。
ここで、MCP-1(単球走化性タンパク)は、76個のアミノ酸からなる塩基性タンパク質であり、免疫細胞である単球に対して特異的な遊走活性を示す。また、MCP-1は、単球表面の接着分子の発現に関与しており、炎症局所への単球の遊走、内皮細胞との接着及び内皮下への浸潤等に関与していると考えられている。そして、MCP-1は、炎症において免疫細胞であるリンパ球の組織浸潤を促進させる(NK細胞やNKT細胞を炎症に集積させる)ことができる。
また、VEGFは、主に、血管内皮細胞表面にある血管内皮細胞増殖因子受容体(VEGFR))にリガンドとして結合し、細胞分裂や遊走、分化を刺激したり、微小血管の血管透過性を亢進させたりする働きを有する。また、VEGFは、免疫細胞である単球・マクロファージの活性化にも関与する。
また、HGF(肝細胞増殖因子)は、生体の自然治癒力を支える内因性の組織再生・修復因子ある。HGFは、肝細胞の増殖を促進するサイトカインとして発見されたが、肝細胞のみならずc-Met受容体を発現している様々な細胞に作用する。HGFは、抗炎症性、抗線維化、血管新生促進、細胞死抑制作用等の様々な作用を有する。
なお、本実施例において、サイトカインは、培養上清の一部としてまたは培養上清から単離されたサイトカインの混合物として使用され得る。培養上清から単離されたサイトカインの混合物中において、サイトカインの一部を一又は複数の公知の対応するサイトカインで置き換えてもよい。サイトカインは、細胞から放出され、細胞間の情報伝達分子として微量生理活性を有するタンパク質であり、その働きは、免疫、炎症に関係したものが多く知られるが、細胞の増殖、分化、細胞死、あるいは創傷治癒など多岐に亘っている。
<SHED-CMの作成>
次に、図1を参照して、美容用組成物としての乳歯歯髄幹細胞培養上清(SHED-CM)の作成方法について説明する。なお、以下に説明する作成方法は、一例であり、他の手法により美容用組成物としての乳歯歯髄幹細胞培養上清(SHED-CM)を作成してもよい。
上記のように、乳歯歯髄幹細胞培養上清(SHED-CM)の製造方法は特に限定されないが、以下のステップ(1)〜(3)、即ち、(1)歯髄細胞から接着性細胞を選抜するステップ、(2)前記接着性細胞を培養するステップ、(3)培養上清を回収するステップ、を含む製造方法であることが好ましい。以下、ステップ毎に説明する。
ステップ(1)では、歯髄細胞の中から、接着性細胞である歯髄幹細胞を選抜する。以下、歯髄細胞は、事前に生体から単離するなどして用意すればよい。本選抜ステップは、歯髄細胞の用意を含むものであってよい。歯髄細胞の用意から歯髄幹細胞の選抜に至るまでの一連の操作手順の具体例を示す。
(a)歯髄の採取
自然に脱落した乳歯(又は抜歯した乳歯、或いは永久歯)をクロロヘキシジンまたはイソジン溶液で消毒した後、歯冠部を分割し、歯科用手用スケーラ、歯科用手用ファイル、歯科用リーマー等を用いて歯髄組織を採取する。
(b)酵素処理
採取した歯髄組織を、例えば、眼下用穿刀等を用いてせん断し、所望の血清や抗生物質を含有する基本培地に懸濁させる。使用する基本培地としては、5〜20%(v/v)のウシ血清、1%(v/v)の5×103〜5×104U/mlのペニシリン及び5〜50mg/mlのストレプトマイシンを添加したダルベッコ改変イーグル培地等を挙げることができる。次に、例えば、1〜5mg/mlのコラゲナーゼとディスパーゼとを含む酵素溶液を調製し、酵素溶液中に歯髄を懸濁させた後、約1500rpmで約2〜5分間、懸濁液を遠心分離し、酵素処理により単離された歯髄細胞を回収する。なお、セルストレーナーによる細胞選別はSHEDやDPSCの神経幹細胞分画の回収効率を低下させるので原則、使用しないことが好ましい。
(c)接着性細胞の選抜
得られた歯髄細胞を、2〜8mlの基本培地中に再懸濁し、直径6cmの付着性細胞培養用ディッシュに播種する。10%FCS(fetal calf serum)を含むダルベッコ改変イーグル培地(Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium、以下、DMEM)を添加した後、5%CO、約35〜38℃に調整されたインキュベータ中で、約1〜20日間培養する。
培地を除去した後、PBS等を用いて細胞を1回又は数回洗浄する。この操作(培養液の除去及び細胞の洗浄)に代えて、コロニーを形成した接着性細胞(歯髄幹細胞)を回収することにしてもよい。この場合には例えば、0.05%トリプシン・EDTAにて5間、37℃で処理し、ディッシュから剥離した細胞を回収する。
ステップ(1)に続くステップ(2)では、選抜した接着性細胞を培養する。具体的には、選抜した接着性細胞を、上記と同様の付着性細胞培養用ディッシュに播種し、同様の条件下で培養し、必要に応じて、必要な細胞数に達するまで継代培養を行い、歯髄幹細胞を得る。例えば、肉眼で観察してサブコンフルエント(培養容器の表面の約70%を細胞が占める状態)又はコンフルエントに達したときに細胞を培養容器から剥離して回収し、再度、培養液を満たした培養容器に播種する。継代培養を繰り返し行ってもよい。例えば継代培養を1から8回行い、必要な細胞数(例えば約1×107個/ml)まで増殖させる。尚、培養容器からの細胞の剥離は、トリプシン処理など常法で実施することができる。以上の培養の後、細胞を回収して保存することにしてもよい(保存条件は例えばー198℃)。様々なドナーから回収した細胞を歯髄幹細胞バンクの形態で保存することにしてもよい。
培養液には基本培地、或いは基本培地に血清等を添加したもの等を使用可能である。但し、血清を含まない「歯髄幹細胞の培養上清」を調製するためには、全過程を通して或いは最後又は最後から数回の継代培養についは無血清培地を使用するとよい。尚、基本培地としては、DMEMの他、イスコフ改変ダルベッコ培地(IMDM)(GIBCO社製等)、ハム12培地(HamF12)(SIGMA社製、GIBCO社製等)、RPMI1640培地等を用いることができる。また、二種以上の基本培地を併用することとしてもよい。混合培地の一例として、IMDMとHamF12を等量混合した培地(例えば商品名:IMDM/HamF12(GIBCO社)として市販される)を挙げることができる
さらに、基本培地に添加するものとしては、例えば、ウシ胎仔血清(fetal bovine serum又はfetal calf serum、(FBS又はFCS)、ヒト血清、羊血清及びその他の血清、血清代替物(Knockout serum replacement等)、ウシ血清アルブミン(bovine serum albumin、(BSA)、ペニシリン、ストレプトマイシン等の抗生物質、各種ビタミン、各種ミネラル等を挙げることができる。
ステップ(2)に続くステップ(3)では、上記の方法で選抜・培養した歯髄幹細胞の培養上清を回収する。例えば、スポイトやピペットなどで培養液を吸引して回収することができる。また、遠心分離等によって幹細胞を除去することによって歯髄幹細胞由来の培養上清を得ることができる。なお、回収した培養上清は、0.22μmフィルタで濾過し、歯髄幹細胞を確実に除去することが好ましい。さらに、濾過後の培養上清の一部をスポイト等で取り出し、顕微鏡により幹細胞が含まれていないかを確認することがより好ましい。回収した培養上清はそのまま或いは一以上の処理を経た後に本発明の組成物の有効成分として使用される。なお、得られた培養上清は、例えば、ドライアイス−アセトン中で凍結させた後に乾燥させることで、培養上清の凍結乾燥粉末を得ることができる。或いは、得られた培養上清を、例えば、遠心、濃縮、溶媒の置換、透析、脱塩等の処理を行うこともできる。
<幹細胞培養上清の濃縮方法>
幹細胞培養上清に含まれる生理活性物質は、製剤化することが可能である。製剤化のための細胞培養上清の濃縮方法としては、この目的のための通常行われている方法を適用することができる。濃縮方法の例としては、例えば、以下の二つの方法を挙げることができる。
<スピンカラム濃縮法>
培養上清をAmicon Ultra Centrifugal Filter Units-10K(ミリポア社製)を用いて濃縮する(最大75倍濃縮)。具体的な操作手順は次の通りである。
(i)培養上清(最大15ml)をAmicon Ultra Centrifugal Filter Units-10Kへ投入し、×4000gで約60分間遠心し、200μlまで濃縮する。
(ii)上記チューブへ培養上清と同量の滅菌PBSを投入し、再度×4000gで約60分間遠心し、ベース溶液をPBSへ置換する。
(iii)得られた溶液200μlをマイクロテストチューブへ回収し、濃縮幹細胞培養上清とする。
<エタノール沈殿濃縮法>
培養上清を、エタノール沈殿法を用いて濃縮する(最大10倍濃縮)。具体的な操作手順は次の通りである。
(i)培養上清5mlに対し100%エタノール45mlを加え、混和し、−20℃で60分間放置する。
(ii)4℃、×15000gで15分間遠心する。
(iii)上澄みを除去し、90%エタノール10mlを加え、よく攪拌する。
(iv)4℃、×15000gで5分間遠心する。
(v)上澄みを除去し、得られたペレットを滅菌水500μlに溶解し、マイクロテストチューブへ回収し、濃縮幹細胞培養上清とする。
<幹細胞培養上清の凍結乾燥方法>
また本発明における組成物における幹細胞培養上清は、凍結乾燥することもできる。これにより、良好な保存安定性が得られる。幹細胞培養上清の凍結乾燥方法としては、この目的のための通常行われている方法を適用することができる。凍結乾燥方法の例としては、例えば、以下の方法を挙げることができる。
(i)上記方法で得られた幹細胞培養上清又は濃縮幹細胞培養上清を−80℃で2時間から半日凍結する。
(ii)凍結後、サンプルチューブの蓋を開放し、凍結乾燥機へセットする。
(iii)1〜2日間凍結乾燥を行う。
(iv)得られたサンプルを凍結乾燥幹細胞培養上清とする(−80℃で保存が可能)。
<皮膚構造>
ここで、図2を参照して、皮膚の構造について説明する。皮膚は人体を覆い表面の恒常性を維持する保護器官であり、その最外層に角質層10を含む厚さが約60〜200μmの表皮20、表皮20の下の厚さが約2000〜2200μmの真皮30、真皮30の下に位置する皮下層(皮下組織)40を有する。これら3つの層は、皮膚の全体的な外観(例えば、若さまたは老い)を制御する。真皮30は、エラスチン、コラーゲン70、グリコサミノグリカンおよびプロテオグリカンでできている。また、真皮30からは毛60が生えている。皮下層40は、それを通って横切り、および真皮コラーゲン70と皮下層40を結合する垂直線維帯を有する脂肪領域を含む。コラーゲン70は、皮膚に復元力および弾力性を与える。加齢や日光曝露、ストレスによる酸化等は、線維代謝を低下させ、コラーゲン70にその弾力性および引張強度を失わせ、その結果、皮膚は、見た目の若々しい張りをなくす。また、皮下層40の下には、加齢に伴う皮膚の見た目のしわの一因にもなる筋50および筋神経がある。皮膚は、年を取る(年代を経る)毎に、コラーゲンやエラスチンが減少して皮膚表面の凹凸が大きくなり、ハリやツヤ、質感等が失われるとともに皮膚の厚みも薄くなっていく。
<美容処理装置>
次に、本実施例に係る美容処理装置について図面を参照して説明する。
実施例に係る美容処理装置は、高周波(RF)エネルギを用いた皮膚の美容処理に関するもので、美容のための皮膚治療に用いられるものであるが、皮膚成形の直接的及び補助的手段としても用いることができるものである。具体的には、高周波(RF)を印加して皮膚に弾力を与えるように施術する美容処理装置であり、表皮および真皮を含む皮膚に高周波電流を印加して、紫外線の照射、空気の著しい乾燥、加齢やストレス、酸化等、種々の外的要因および内的要因に伴う皮膚の老化現象、即ち、シワ、きめの消失、弾力性の低下等、皮膚老化を改善・抑制することを目的としている。
実施例に係る美容処理装置は、図3に示すように、本体装置100と、本体装置100に電気的に接続される施術モジュール200とを具備する。本体装置100は、図4に示すように、ディスプレイ110と、美容処理装置を操作するための操作部120と、電力供給回路130と、スピーカ140と、後述する処理レシピ等が記憶された記憶部150、操作部120からの操作信号に基づいて美容処理装置を制御する制御部160とを備える。
ディスプレイ110は、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイであり、美容処理装置を用いた施術や操作を行う際に必要な情報等を表示する。操作部120は、ディスプレイ110と一体的に設けられたタッチパネルであり、ユーザは、タッチパネルとしての操作部120を操作して本発明の美容方法に必要な操作を指示する。なお、操作部120は、タッチパネルに限られず、キーボードやマウス等の操作入力デバイスでもよい。電力供給回路130は、外部電源(例えば、AC100Vの商用電源)から供給される電力を、AC(交流)からDC(直流)に変換する。また、電圧を所定の電圧に変換して本体装置100内の各装置(ディスプレイ110、操作部120、スピーカ140、記憶部150、制御部160等)に供給するとともに施術モジュール200へと供給する。スピーカ140は、音声信号を再生し、例えば、電子音(beep音等)により施術の開始や終了を報知する。記憶部105は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等であり、後述する処理レシピ等や美容処理装置の動作に必要なプログラムデータ等が記憶されている。制御部160は、美容処理装置を制御する。
施術モジュール200は、図5(a)に示すように、片手で扱えるようにペン型形状を有し、図5(b)に示すように、微小針ユニット210と、微小針ユニット210に高周波(RF)エネルギを印加する高周波発生器220と、微小針ユニット210を駆動するマイクロモータ230と、発光部240と、操作ボタン250とを備える。
施術モジュール200は、図6(a)に示すように、その先端部に微小針ユニット210が、施術モジュール200の長軸方向に沿って移動可能に設けられている。また、先端部には、微小針ユニット210を突出可能に覆う透明又は半透明の樹脂製のカバー200Aが取り付けられている。なお、カバー200Aは、不透明であってもよい。マイクロモータ230は、微小針210aがカバー200Aの先端から突出する突出量T210が0.5〜3.5mmの範囲内となるように、微小針ユニット210を施術モジュール200の長軸方向に沿って駆動する。なお、実施例の美容処理装置は、0.1mm単位で微小針210aの突出量T210を調整可能に構成されている。また、微小針210aの突出量T210は、皮膚内への侵入距離(侵入深度)となる。
また、高周波発生器220は、微小針ユニット210に高周波(RF)エネルギを印加する。印加できる高周波の周波数は、0.5〜1.5MHzの範囲内(0.5以上〜1.5MHz未満の範囲であり、好ましくは1MHz)の第1周波数と、1.5〜2.5MHzの範囲内(1.5以上〜2.5MHz以下の範囲であり、好ましくは2MHz)の第2周波数とを切り替えて微小針ユニット210の微小針210aに印加可能に構成されている。また、高周波発生器220は、印加する高周波エネルギを30〜70Wの範囲内で調整可能であり、印加時間を100〜800msecの範囲内で調整可能に構成されている。
微小針ユニット210には、図6(b)に示すように、複数の微小針(マイクロニードル)210aが略等間隔に縦6列、横6列の格子(マトリックス)状に植設されている。なお、微小針ユニット210に植設される微小針210aの数は、36本に限られない。また、各微小針210aの間隔Dは、1.3〜3.0mmの範囲内であることが好ましい。また、微小針ユニット210の端部から端部の微小針201a間の幅Eは、6.5〜15.0mmの範囲内であることが好ましい。
なお、実施例に係る美容処理装置では、複数の微小針210aは、バイポーラ型(bipolar type)の電極を有しており、図6(b)に示すように、隣り合う微小針210aの極(プラスとマイナス)が反対になっており、この極が周波数に応じて入れ替わるようになっている。つまり、印加される高周波の周波数が1MHzでは、1秒間に100万回、極が入れ替わる。また、印加される高周波の周波数が2MHzでは、1秒間に200万回、極が入れ替わる。この高周波(RF)により、皮膚組織の分子(水分等)を振動させて熱を加える構成となっている。なお、複数の微小針210aの電極をモノポーラ型(monopolar type)としてもよい。また、バイポーラ型の電極と、モノポーラ型の電極を併設して、バイポーラによる高周波エネルギの印加と、モノポーラによる高周波エネルギの印加を同時に行えるように構成してもよい。
微小針210aは、図7(a)に示すように、絶縁コートが施されていないものと、図7(b)に示すように、先端部0.3mm以外に絶縁コート210bが施されたものとが用意されており、施術内容に応じて取替が可能となっている。絶縁コート210bが施されていない微小針210aを用いる場合、図7(a)に示すように、皮膚内に侵入した微小針210aの領域全体に沿って高周波エネルギが伝播する。すなわち、絶縁コート210bが施されていない微小針210aを用いる場合、皮膚の表皮から真皮にかけて幅広い領域に高周波エネルギによる熱変性を生じさせることが可能である。絶縁コート210bが施されていない微小針210aは、にきび跡、毛穴の開大改善等の美容処理に効果的である。
また、図7(b)に示すように、先端部0.3mm以外に絶縁コート210bが施された微小針210aを用いる場合、図7(b)に示すように、絶縁コート210bが施されていない先端部0.3mmから高周波エネルギが伝播する。すなわち、先端部0.3mm以外に絶縁コート210bが施された微小針210aを用いる場合、先端部0.3mmの周囲のみをターゲットとして高周波エネルギによる熱変性を生じさせることが可能である。先端部0.3mm以外に絶縁コート210bが施された微小針210aは、しわ・たるみ等の改善、すなわち皮膚の引き締め(タイトニング)等の美容処理に効果的である。
また、印加する高周波の周波数を1MHzとした場合、図8(a)に示すように、高周波エネルギは縦方向に広がって伝播する。また、印加する高周波の周波数を2MHzとした場合、図8(b)に示すように、高周波エネルギはあまり広がらずにピンポイントに伝播する。なお、図8では、先端部0.3mm以外に絶縁コート210bが施された微小針210aを用いる場合を示している。
発光部240は、2種類のLED(発光ダイオード)を有し、発光させるLEDを切り替えることにより、波長が620〜750nmの範囲内の光(赤色(RED))又は、450〜495nmの範囲内の光(青色(BLUE))を照射する。波長が620〜750nmの範囲内の光(赤色)は、図7(b)に示す先端部0.3mm以外に絶縁コート210bが施された微小針210aを用いた美容処理時に照射することで、皮膚の引き締め(タイトニング)効果を高めることができる。また、450〜495nmの範囲内の光(青色)は、図7(a)に示す絶縁コートが施されていない微小針210aを用いる美容処理時に照射することで、にきび跡、毛穴の開大改善等の効果を高めることができる。
<処理レシピ>
以下の表1に、皮膚の引き締め(タイトニング)用の処理レシピを示す。また、以下の表2に、にきび跡、毛穴の開大改善用の処理レシピを示す。なお、この処理レシピは、本体装置100の記憶部150に記憶されている。処理レシピの高周波エネルギのレベル、針の侵入深度、高周波(RF)の照射時間は、本体装置100の操作部120を操作して個別に設定を行う。なお、個別に設定を行う高周波エネルギのレベル、針の侵入深度、高周波(RF)の照射時間は、処理部位ごとに所定の範囲を超えて設定できないようになっており、安全性が担保されている。なお、個別に設定された情報は、制御部160により本体装置100の記憶部150に記憶される。
なお、実施例に係る美容処理装置においては、処理レシピの高周波エネルギのレベルは、1〜10の10段階に分かれており、この1〜10段階が、30〜70W(ワット)に対応する。つまり、印加される高周波エネルギは、レベル1で約30W、レベル2で約35W、レベル3で約39W、レベル4で約44W、レベル5で約48W、レベル6で約52W、レベル7で約56W、レベル8で約60W、レベル9で約65W、レベル10で約70Wとなるが、必ずしもこの値に限定されるものではない。
Figure 2018188365
Figure 2018188365
操作者が操作ボタン250をプッシュする(押す)と、設定された処理レシピに従い美容処理が行われる。具体的には、施術モジュール200の先端を処理部位(例えば、顎や頬)に当接させた状態で、操作者が操作ボタン250を押すと、マイクロモータ230により微小針ユニット210が駆動され、微小針210aが設定された所定の深さ(mm)まで皮膚内に侵入する。その後、高周波発生器220により、設定された所定時間(msec)、所定周波数(MHz)、所定レベルにて高周波エネルギが皮膚組織へ印加される。また、この高周波エネルギの印加時には発光部240から設定された所定の波長(nm)の光が対象部位に照射される。所定時間の高周波の印加が終了すると、マイクロモータ230により微小針ユニット210が駆動されて皮膚内から元の位置に戻る。
なお、上記美容処理装置では、施術モジュール200に高周波回路220を備えているが、本体装置100に高周波回路220を備えるようにしてもよい。
<美容処理>
次に、本実施例に係る美容処理について図9を参照して説明する。
初めに、処理レシピの設定を行う(S101)。具体的には、処理部位および処理内容に応じて処理レシピの設定が行われる。例えば、処理部位が「頬」であり、処理内容が「皮膚の引き締め」の引き締めである場合、表1に示す処理レシピから「頬」を選択し、さらに、高周波エネルギのレベル、針の侵入深度、高周波(RF)の照射時間は、本体装置100の操作部120を操作して個別に設定を行う。なお、この操作は、本体装置100の操作部120(タッチパネル)を操作して行われる。
次に、麻酔剤を処理部位の表皮に塗布する(S102)。なお、麻酔剤を塗布する前に、必要に応じて処理部位および施術モジュール200の消毒を行っておく。次に、施術モジュール200の先端部を処理部位に当接させて、操作ボタン250をプッシュする(S103)。次に、本体装置100の制御部160が、記憶部150に記憶されている情報(処理レシピおよび個別に設定された情報)に基づいて美容処理を実行する(S104)。具体的には、マイクロモータ230により微小針ユニット210が駆動され、微小針210aが設定された所定の深さ(mm)まで皮膚内に侵入した後、高周波発生器220により、設定された所定時間(msec)、所定周波数(MHz)、所定レベルにて高周波エネルギが皮膚組織へ印加されるとともに、この高周波エネルギの印加と同時に発光部240から設定された所定の波長(nm)の光(RED or BLUE)が対象部位に照射される。高周波を印加後、マイクロモータ230により微小針ユニット210が駆動されて皮膚内から元の位置に戻る。
処理部位が広い場合には、施術位置を変更しながら図9のステップS103およびステップS104を繰り返して実行し、対象となる処理部位全体に対して処理を行う。最後に、処理部位全体に、本実施例に係る美容用組成物としての乳歯歯髄幹細胞培養上清(SHED-CM)を塗布(投与)する(S105)。美容用組成物としての乳歯歯髄幹細胞培養上清(SHED-CM)を脱脂綿等に含ませた後、この脱脂綿を消毒済みのピンセット等を用いてつまみ、処理部位に脱脂綿を軽くあてて美容用組成物としての乳歯歯髄幹細胞培養上清(SHED-CM)を塗布(投与)する。なお、ステップS104における美容処理で、微小針210aにより皮膚に直径0.3mm程度の穴が複数開いた状態となっているため、高周波エネルギにより損傷を受けた皮膚組織に、この穴から美容用組成物(SHED-CM)が供給されやすくなっている。なお、施術モジュール200から処理部位への美容用組成物(乳歯歯髄幹細胞培養上清(SHED-CM))へ自動で投与されるようにしてもよい。具体的には、施術モジュール200に美容用組成物(乳歯歯髄幹細胞培養上清(SHED-CM))のタンクを設け、高周波の印加後に、微小針ユニット210の各微小針210aの中心部に設けられた貫通孔を介して処理部位へ美容用組成物(乳歯歯髄幹細胞培養上清(SHED-CM))が供給されるようにしてもよい。
なお、処理部位が広い場合に、施術位置を変更しながら図9のステップS103およびステップS105(美容用組成物としての乳歯歯髄幹細胞培養上清(SHED-CM)の塗布)までを繰り返して実行するようにしてもよい。この場合、施術モジュール200による処理が終わる度に美容用組成物(SHED-CM)を塗布(投与)し、次の施術位置に移って施術モジュール200による処理を行い、美容用組成物(SHED-CM)を塗布(投与)することとなる。この場合、直ちに高周波エネルギにより損傷を受けた皮膚組織に美容用組成物(SHED-CM)を供給することができる。
<実施例>
次に、実施例について説明する。発明者らは、図1を参照して説明した美容用組成物としての乳歯歯髄幹細胞培養上清(SHED-CM)および図3〜図8を参照して説明した美容処理装置を用いて、皮膚の改善状況について調査を行った。具体的には、複数の被験者に対し、図9を参照して説明した美容方法のフローに従い、図3〜図8を参照して説明した美容処理装置を用いて高周波エネルギを処理部位の皮膚組織に印加した後、上述のエタノール沈殿濃縮法により10倍に濃縮された乳歯歯髄幹細胞培養上清(SHED-CM)を処理部位に塗布(投与)し、美容処理の前後で皮膚の状態が改善されるかを確認した。なお、発明者らは、美容用組成物としての乳歯歯髄幹細胞培養上清(SHED-CM)を併用する効果を確認するため、美容処理装置単独での美容処理前後の皮膚の状態についても評価を行っている。また、皮膚の状態の確認には、ガデリウス・メディカル株式会社のアンテラ3D(製品名)を使用した。
<SHED-CMの作成>
初めに、実施例での乳歯歯髄幹細胞培養上清(SHED-CM)の作成方法について説明するが、基本的には、実施例で既に述べた作成方法と同じであり、(1)歯髄細胞から接着性細胞を選抜するステップ、(2)前記接着性細胞を培養するステップ、(3)培養上清を回収・濃縮するステップ、を含んでいる。以下、ステップ毎に説明する。
ステップ(1)
(a)歯髄の採取
自然脱落乳歯をクロロヘキシジンまたはイソジン溶液で消毒した後、歯冠部を分割し歯科用手用スケーラ、歯科用手用ファイル又は歯科用リーマーにて歯髄組織を回収した。
(b)酵素処理
採取した歯髄組織を、眼下用穿刀等を用いてせん断し、所望の血清や抗生物質を含有する基本培地に懸濁させた。使用した基本培地は、5〜20%(v/v)のウシ血清、1%(v/v)の5×103〜5×104U/mlのペニシリン及び5〜50mg/mlのストレプトマイシンを添加したダルベッコ改変イーグル培地である。次に、1〜5mg/mlのコラゲナーゼとディスパーゼとを含む酵素溶液を調製し、酵素溶液中に歯髄を懸濁させた後、約1500rpmで約5分間、懸濁液を遠心分離し、酵素処理により単離された歯髄細胞を回収した。なお、セルストレーナーによる細胞選別はSHEDやDPSCの神経幹細胞分画の回収効率を低下させため使用しなかった。
(c)接着性細胞の選抜
得られた歯髄細胞を、4mlの基本培地中に再懸濁し、直径6cmの付着性細胞培養用ディッシュに播種した。次に、10%FCS(fetal calf serum)を含むダルベッコ改変イーグル培地(Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium、以下、DMEM)を添加した後、5%CO、37℃に調整されたインキュベータ中で約2週間培養した。次に、培地を除去した後、PBS等を用いて細胞を数回洗浄した。
ステップ(2)
次に、選抜した接着性細胞を、ステップ(1)(c)と同様の付着性細胞培養用ディッシュに播種し、同様の条件下で培養し、必要に応じて、必要な細胞数に達するまで継代培養を行った。継代培養は、肉眼で観察してサブコンフルエント(培養容器の表面の約70%を細胞が占める状態)又はコンフルエントに達したときに細胞を培養容器から剥離して回収し、再度、培養液を満たした培養容器に播種した。尚、培養容器からの細胞の剥離は、トリプシン処理などの常法で実施した。
ステップ(3)
上記の方法で選抜・培養した歯髄幹細胞の培養上清を回収した。具体的には、スポイトで培養液を吸引して回収した後、回収した培養上清を0.22μmフィルタで濾過し、歯髄幹細胞を除去した。なお、濾過後の培養上清の一部をスポイト等で取り出し、顕微鏡により幹細胞が含まれていないかを確認している。
次に、幹細胞を除去した後の培養上清を、エタノール沈殿法を用いて10倍に濃縮した。具体的な操作手順は次の通りである。
(i)培養上清5mlに対し100%エタノール45mlを加え、混和し、-−20℃で60分間放置した。
(ii)4℃、×15000gで15分間遠心した。
(iii)上澄みを除去し、90%エタノール10mlを加え、よく攪拌した。
(iv)4℃、×15000gで5分間遠心した。
(v)上澄みを除去し、得られたペレットを滅菌水500μlに溶解し、マイクロテストチューブへ回収し、10倍濃縮幹細胞培養上清とした。
<処理結果>
次に、処理結果について説明する。発明者らは、複数の患者に対し、図9を参照して説明した美容方法のフローに従い、図3〜図8を参照して説明した美容処理装置を用いて高周波エネルギを処理部位の皮膚組織に印加した後、上述のようにして作成された美容用組成物としての乳歯歯髄幹細胞培養上清(SHED-CM)(10倍濃縮)を処理部位に塗布(投与)し、美容処理の前後で皮膚の状態が改善されるかを評価した。また、発明者らは、美容用組成物としての乳歯歯髄幹細胞培養上清(SHED-CM)(10倍濃縮)を処理部位に塗布(投与)することの優位性を評価するため、図3〜図8を参照して説明した美容処理装置単独での美容処理についても評価を行っている。なお、評価は、ガデリウス・メディカル株式会社のアンテラ3D(製品名)を用いて美容処理前後の皮膚状態を比較することで行った。
<アンテラ3D>
アンテラ3Dとは、ガデリウス・メディカル株式会社の製品(コンパクトナスキャナー)であり、以下の特徴を有している。
(1)2D、3D表示による視覚的な比較に加え、メラニンやヘモグロビンの濃度の数値化、ラフネスなどの凹凸の定量的評価が可能
(2)角度や回転が違っても、ビフォー(美容処理前)とアフター(美容処理前)の画像上の同じエリアを自動的にマッチングできるためビフォー(美容処理前)とアフター(美容処理後)を簡単に比較可能
(3)シワの長さや幅、深さ等の定量的な分析が可能
(4)複数波長と3Dマッピングにより、密度や均一度といった数値による正確な分析が可能
このようにアンテラ3Dを用いることで、従来の肉眼のみによる観察に比べ、定量的および定性的なデータを取得して精度の高い客観的な評価が可能となる。
アンテラ3Dは、複数のLEDを備え、この複数のLEDから各々異なる色の光(例えば、赤、緑、青等)を皮膚表面に照射し、皮膚からの反射光を利用して、皮膚のしみ、しわ、毛穴、テクスチャ(質感)の解析を行う。光の色(波長)ごとに、皮膚での吸収率、反射率、侵入深度等が異なるため、複数の色の光を皮膚表面に照射し、皮膚からの反射光を解析することで皮膚の状態を詳細に解析して定量化することが可能となる。例えば、反射率データは、既知の数学的相関を使用して、皮膚の吸収係数に変換され、メラニンおよびヘモグロビン濃度の定量に使用される。また、同様にして、皮膚のしみ、しわ、毛穴、テクスチャ(質感)についても定量化することが可能となる。
<美容処理評価>
初めに、美容処理装置単独での評価について説明する。美容処理装置単独での美容処理は、「しわ」、「毛穴」、「テクスチャ(皮膚表面の凹凸(質感))」の3項目について、アンテラ3Dを用いて美容処理前後の肌状態を数値化して評価した。上述したように、発明者らは、美容処理装置単独で美容処理を行った場合と、美容処理装置および美容用組成物(SHED-CM)を併用した場合との2通りについて皮膚の状態の評価を行っている。
<美容処理装置単独の評価>
初めに、美容処理装置単独での評価について説明する。
発明者らは、6名の被験者に対し、図9を参照して説明した美容方法のフローのステップS101〜S104までの美容処理を図3〜図8を参照して説明した美容処理装置を用いて行い、この美容処理装置を用いた美容処理の前後における皮膚について「しわ」、「毛穴」、「テクスチャ(皮膚表面の凹凸(質感))」の3項目をアンテラ3Dで測定し、評価を行った。なお、この美容処理装置単独の評価では、図9のステップS105(乳歯歯髄幹細胞培養上清(SHED-CM)の塗布(投与))は行っていない。また、アンテラ3Dによる測定は、美容処理直前(処理前)および美容処理の3週間後(1回目処理後)に行っている。
以下の表3に、美容処理装置単独での処理レシピを示す。以下の表3に示すように、処理部位は「頬」とし、レベル、針の侵入深度(mm)、RF照射時間(msec)、周波数(MHz)および色を、それぞれ、5、2.5mm、100msec、1MHzおよび赤(RED)とした。
Figure 2018188365
以下の表4に、被験者の属性情報および「しわ」の処理前後の測定結果を示す。なお、測定結果は、「しわ」の数を画像処理により算出し、美容処理前(処理前)の数値を100として規格化した後、比較を行っている。
Figure 2018188365
以下の表5に、被験者の属性情報および「毛穴」の処理前後の測定結果を示す。なお、測定結果は、「毛穴」の数および/または大きさを画像処理により算出し、美容処理前(処理前)の数値を100として規格化した後、比較を行っている。
Figure 2018188365
以下の表6に、被験者の属性情報および「テクスチャ」の処理前後の測定結果を示す。なお、測定結果は、凹凸の面積を画像処理により算出し、美容処理前(処理前)の数値を100として規格化した後、比較を行っている。
Figure 2018188365
図10は、上記表4〜表6の結果のグラフであり、(a)は「しわ」、(b)は「毛穴」、(c)は「テクスチャ」を示している。なお、表4〜表6および図10に示す各項目(「しわ」「毛穴」「テクスチャ」)の数値は、小さいほうが皮膚の状態が良く、項目が「しわ」の場合、数値が小さいほうがしわの数が少なく、しわの大きさも小さいことを表している。また、項目が「毛穴」の場合、数値が小さいほうが、毛穴の大きさが小さいことを表している。また、項目が「テクスチャ」の場合、数値が小さいほうが皮膚表面の粗さ(凹凸)が小さく質感に優れていることを表している。
また、図10において、実線は48歳女性、破線は50歳女性、一点鎖線は36歳女性、長鎖線は35歳女性、長二点鎖線は47歳女性のデータをそれぞれ表している。
表4および図10(a)に示すように、「しわ」については、36歳女性および48歳女性の被験者の数値が下がったが、50歳女性は若干の上昇、他の被験者については上昇した。
表5および図10(b)に示すように、「毛穴」については、35歳女性および48歳女性の被験者の数値が下がったが、36歳女性は若干の上昇、他の被験者については上昇した。
表6および図10(c)に示すように、「テクスチャ」については、50歳女性および48歳女性の被験者の数値が下がったが、36歳女性は横ばい、他の被験者については若干上昇した。
<考察>
以上のように、美容処理装置単独での美容処理では、数人の被験者については、皮膚状態の改善はみられたものの被験者全員に改善が見られる状態までには至らなかった。
<美容処理装置および美容用組成物を併用した評価>
次に、美容処理装置および美容用組成物を併用した評価について説明する。
発明者らは、4名の被験者に対し、図9を参照して説明した美容方法のフローのステップS101〜S105までの美容処理を図3〜図8を参照して説明した美容処理装置を用いて行い、この美容処理装置を用いた美容処理の前後における皮膚について「しわ」、「毛穴」、「テクスチャ(皮膚表面の凹凸(質感))」の3項目をアンテラ3Dで測定し、評価を行った。なお、この美容処理装置単独の評価では、図9のステップS105(乳歯歯髄幹細胞培養上清(SHED-CM)の塗布(投与))を行っている。また、アンテラ3Dによる測定は、美容処理直前(処理前)および美容処理の3週間後(1回目処理後)に行っている。
以下の表7に、美容処理装置および美容用組成物(SHED-CM)を併用した場合の処理レシピを示す。以下の表7に示すように、処理部位は「頬」とし、レベル、針の侵入深度(mm)、RF照射時間(msec)、周波数(MHz)および色を、それぞれ、5、2.5mm、100msec、1MHzおよび赤(RED)とした。なお、美容処理装置単独での評価と比較が可能なように、この美容処理装置および美容用組成物を併用した場合においても、美容処理装置単独と同一の処理レシピとした。
Figure 2018188365
以下の表8、被験者の属性情報および「しわ」の処理前後の測定結果を示す。なお、測定結果は、「しわ」の数を画像処理により算出し、美容処理前(処理前)の数値を100として規格化した後、比較を行っている。
Figure 2018188365
以下の表9に、被験者の属性情報および「毛穴」の処理前後の測定結果を示す。なお、測定結果は、「毛穴」の数および/または大きさを画像処理により算出し、美容処理前(処理前)の数値を100として規格化した後、比較を行っている。
Figure 2018188365
以下の表10に、被験者の属性情報および「テクスチャ」の処理前後の測定結果を示す。なお、測定結果は、凹凸の面積を画像処理により算出し、美容処理前(処理前)の数値を100として規格化した後、比較を行っている。
Figure 2018188365
図11は、上記表8〜表10の結果のグラフであり、(a)は「しわ」、(b)は「毛穴」、(c)は「テクスチャ」を示している。なお、表8〜表10および図11に示す各項目(「しわ」「毛穴」「テクスチャ」)の数値は、小さいほうが皮膚の状態が良く、項目が「しわ」の場合、数値が小さいほうがしわの数が少なく、しわの大きさも小さいことを表している。また、項目が「毛穴」の場合、数値が小さいほうが、毛穴の大きさが小さいことを表している。また、項目が「テクスチャ」の場合、数値が小さいほうが皮膚表面の粗さ(凹凸)が小さく質感に優れていることを表している。
また、図11において、実線は45歳女性、破線は46歳女性、長鎖線は58歳女性、長二点鎖線は49歳女性のデータをそれぞれ表している。
表8および図11(a)に示すように、「しわ」については、被験者全員の数値が下がった。
表9および図11(b)に示すように、「毛穴」については、被験者全員の数値が下がった。
表10および図10(c)に示すように、「テクスチャ」については、被験者全員の数値が下がった。
<考察>
以上のように、美容処理装置および美容用組成物(SHED-CM)を併用した場合、被験者全員について皮膚状態の改善が観察できた。結果、美容処理装置および美容用組成物(SHED-CM)を併用した場合、非常に優れた改善効果を有することが確認できた。
<美容処理装置および美容用組成物を併用した場合の画像>
図12〜図16に美容処理装置および美容用組成物を併用した場合の画像を示す。図12は、46歳女性の処理前、1回目処理後、2回目処理後の画像を示す画像である。図12に示す画像からは、処理を行うごとに皮膚の凹凸が小さく、少なくなるとともに、肌のきめが細かくなっていることがわかる。また、肌が明るくなっており色調が改善されていることがわかる。
図13は、46歳女性の処理前、1回目処理後、2回目処理後のテクスチャ強調画像である。図13では、皮膚のテクスチャ(凹凸)が強調されている。図13に示す画像からは、処理を行うごとに皮膚の凹凸が小さく、少なくなるとともに、肌のきめが細かくなっており、質感が改善されていることがわかる。
図14は、49歳女性の処理前、1回目処理後、2回目処理後のしわ強調画像である。図14では、皮膚のしわが強調されている。図14に示す画像からは、処理を行うごとに皮膚のしわの数が少なくなるとともに、しわの大きさも小さくなっており、しわが目立たなくなっていることがわかる。
図15は、49歳女性の処理前、1回目処理後、2回目処理後の毛穴強調画像である。図15では、皮膚の毛穴が強調されている。図15に示す画像からは、処理を行うごとに皮膚の毛穴の数が少なくなるとともに、毛穴の大きさも小さくなっており、毛穴が目立たなくなっていることがわかる。
図16は、49歳女性の処理前、1回目処理後、2回目処理後のテクスチャ強調画像である。図16では、皮膚のテクスチャ(凹凸)が強調されている。図16に示す画像からは、処理を行うごとに皮膚の凹凸が小さく、少なくなるとともに、肌のきめが細かくなっており、質感が改善されていることがわかる。
以上のように、美容処理装置に美容用組成物(10倍に濃縮された乳歯歯髄幹細胞培養上清(SHED-CM))を併用した結果、全ての患者において皮膚状態の改善が見られた。これは、美容処理装置による高周波エネルギの印加により傷ついた重陽部位に塗布(投与)された乳歯歯髄幹細胞培養上清(SHED-CM)に含まれるサイトカインやケモカイン、エクソソームタンパク等の働きにより傷ついた(損傷した)皮膚組織の修復・再生が促進されたことにより、本実施例のような良好な結果が得られたものと推測される。
すなわち、本発明によれば、幹細胞を培養して得られた幹細胞培養上清は、サイトカインやケモカイン、エクソソームタンパク等の混合物が含まれているため、美容用処理装置による施術後に塗布(投与)されると高周波エネルギにより傷ついた組織(損傷部)の修復が促進されるものと推測することができる。本発明で使用される幹細胞培養上清中のサイトカインやケモカイン、エクソソームタンパク等の混合物が標的組織の内在性幹細胞に対する誘導シグナルとして作用することにより、内在性幹細胞が、分化し、増殖し得ると推論し得る。その結果、高周波エネルギにより傷ついた組織(損傷部)での細胞の増殖及び細胞外マトリクスの生成などが行われ、皮膚組織の再生能に基づいて修復することができると推測される。
なお、美容処理の微小針210aにより皮膚に直径0.3mm程度の穴が複数開いた状態となっているため、高周波エネルギにより損傷を受けた皮膚組織にこの穴から美容用組成物(SHED-CM)が供給されやすくなっていることも、今回の優れた改善効果に寄与しているものと推測される。すなわち、本発明の美容用組成物(10倍に濃縮された乳歯歯髄幹細胞培養上清(SHED-CM))は、本発明の美容処理装置による美容処理と非常に相性がよいと考えられる。
<その他の実施の形態>
本発明に用いられる体性幹細胞の例としては、真皮系、消化系、骨髄系、神経系等に由来する幹細胞が含まれるが、これらに限定されるものではない。真皮系の体性幹細胞の例としては、上皮幹細胞、毛包幹細胞等が含まれる。消化系の体性幹細胞の例としては膵臓(全般の)幹細胞、肝幹細胞等が含まれる。骨髄系の体性幹細胞の例としては、造血幹細胞、間葉系幹細胞等が含まれる。神経系の体性幹細胞の例としては、神経幹細胞、網膜幹細胞等が含まれる。本発明に用いられる体性幹細胞は、目的の処置を達成することができれば、天然のものであってもよく、遺伝子改変したものであってもよい。
幹細胞の起源は、外胚葉、内胚葉、又は中胚葉に分類される。外胚葉起源の幹細胞は主に脳に存在し、神経幹細胞が含まれる。内胚葉起源の幹細胞は主に骨髄に存在し、血管幹細胞、造血幹細胞、間葉系幹細胞等が含まれる。中胚葉起源の幹細胞は主に臓器に存在し、肝幹細胞、膵臓幹細胞等が含まれる。
本発明では、如何なる間葉系に由来し得る体性幹細胞も使用することが好ましく、より好ましくは歯髄に由来する体性幹細胞、最も好ましくはヒトの脱落した乳歯に由来する体性幹細胞を用いる。間葉系由来の体性幹細胞は、血管内皮増殖因子(VEGF)、肝細胞増殖因子(HGF)、インシュリン様成長因子(IGF)、血小板由来成長因子(PDGF)、形質転換成長因子-ベータ(TGF-β)-1及び-3、TGF-α、KGF、HBEGF、SPARC、MCP-1等の種々のサイトカインを産生し得る。本発明では、幹細胞培養上清が少なくとも2つのサイトカインを含むことが好ましく、血管内皮増殖因子(VEGF)、肝細胞増殖因子(HGF)、インシュリン様成長因子(IGF)、血小板由来成長因子(PDGF)、形質転換成長因子-ベータ(TGF-β)およびMCP-1からなる群より選択された2つ以上の組み合わせを含むことが更に好ましい。
本発明に用いられるサイトカインやケモカイン、エクソソームタンパク等の混合物は、幹細胞培養上清の一部として又は幹細胞培養上清から単離されたサイトカインやケモカイン、エクソソームタンパク等の混合物として使用され得る。幹細胞培養上清から単離されたサイトカインやケモカイン、エクソソームタンパク等の混合物中、サイトカインやケモカイン、エクソソームタンパク等の一部を1又は複数の公知の対応するサイトカインやケモカイン、エクソソームタンパク等で置き換えてもよい。
本発明に用いられる幹細胞培養上清は、体性幹細胞の培養から得られる幹細胞培養上清に限定されず、胚性幹細胞(ES細胞)、誘導多能性幹細胞(iPS細胞)、胚性癌腫細胞(EC細胞)等の培養から得られた幹細胞培養上清が含まれていてもよい。
体性幹細胞の培養上清は、体性幹細胞を培養して得られる培養液であり、細胞そのものを含まない。従って、例えば培養後に細胞成分を分離除去することによって、本発明に使用可能な培養上清を得ることができる。各種処理(例えば、遠心処理、濃縮、溶媒の置換、透析、凍結、乾燥、凍結乾燥、希釈、脱塩、保存等)を適宜施した培養上清を用いることにしてもよい。
幹細胞培養上清を得るための幹細胞は、常法により選別可能であり、細胞の大きさや形態に基づいて、又は接着性細胞として選別可能である。歯髄幹細胞の場合には、後述するように、脱落した乳歯や永久歯から採取した歯髄細胞から、接着性細胞又はその継代細胞として選別することができる。歯髄幹細胞培養上清には、選別された幹細胞を培養して得られた培養上清を用いることができる。その他の幹細胞を用いる場合には、目的とする幹細胞を含みうる組織から、同様にして幹細胞を得ることによって、幹細胞培養上清を得ることができる。
なお、「幹細胞の培養上清」は、幹細胞を培養して得られる細胞そのものを含まない培養液と定義される。本発明の組成物は「幹細胞の培養上清」を有効成分として含むものであり、その一態様では組成物全体としても細胞(細胞の種類は問わない)を含まない。当該態様の組成物はこの特徴によって、幹細胞自体は当然のこと、幹細胞を含む各種組成物と明確に区別される。この態様の典型例は、幹細胞を含まず、幹細胞の培養上清のみで構成された組成物である。
幹細胞の培養液には基本培地、或いは基本培地に血清等を添加したもの等を使用可能である。但し、血清を含まない「歯髄幹細胞の培養上清」を調製するためには、全過程を通して或いは最後又は最後から数回の継代培養についは無血清培地を使用するとよい。尚、基本培地としてはDMEMの他、イスコフ改変ダルベッコ培地(IMDM)(GIBCO社等)、ハムF12培地(HamF12)(SIGMA社、GIBCO社等)、RPMI1640培地等を用いることができる。二種以上の基本培地を併用することにしてもよい。混合培地の一例として、IMDMとHamF12を等量混合した培地(例えば商品名:IMDM/HamF12(GIBCO社)として市販される)を挙げることができる。また、培地に添加可能な成分の例として、血清(ウシ胎仔血清、ヒト血清、羊血清等)、血清代替物(Knockout serum replacement(KSR)など)、ウシ血清アルブミン(BSA)、抗生物質、各種ビタミン、各種ミネラルを挙げることができる。
幹細胞の培養には、通常用いられる条件をそのまま適用することができる。幹細胞の種類に応じた幹細胞の単離及び選抜は、当業者であれば適宜行うことができる。
適用される被検体の状態に応じて、期待される美容効果が維持されることを条件として、本発明の組成物に他の成分を追加的に使用することを妨げない。本発明において追加的に使用され得る成分の一例は以下の通りである。
(i)生体吸収性材料
有機系生体吸収性材料としてヒアルロン酸、コラーゲン、フィブリノーゲン(例えばボルヒール(登録商標))等を使用することができる。
(ii)ゲル化材料
ゲル化材料は、生体親和性が高いものを用いることが好ましく、ヒアルロン酸、コラーゲン又はフィブリン糊等を用いることができる。ヒアルロン酸、コラーゲンとしては種々のものを選択して用いることができるが、本発明の組成物の適用目的(適用組織)に適したものを採用することが好ましい。用いるコラーゲンは可溶性(酸可溶性コラーゲン、アルカリ可溶性コラーゲン、酵素可溶性コラーゲン等)であることが好ましい。
(iii)その他
製剤上許容される他の成分(例えば、担体、賦形剤、崩壊剤、緩衝剤、乳化剤、懸濁剤、無痛化剤、安定剤、保存剤、防腐剤、生理食塩水など)を含有させることもできる。賦形剤としては乳糖、デンプン、ソルビトール、D-マンニトール、白糖等を用いることができる。崩壊剤としてはデンプン、カルボキシメチルセルロース、炭酸カルシウム等を用いることができる。緩衝剤としてはリン酸塩、クエン酸塩、酢酸塩等を用いることができる。乳化剤としてはアラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、トラガント等を用いることができる。懸濁剤としてはモノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸アルミニウム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ラウリル硫酸ナトリウム等を用いることができる。無痛化剤としてはベンジルアルコール、クロロブタノール、ソルビトール等を用いることができる。安定剤としてはプロピレングリコール、アスコルビン酸等を用いることができる。保存剤としてはフェノール、塩化ベンザルコニウム、ベンジルアルコール、クロロブタノール、メチルパラベン等を用いることができる。防腐剤としては塩化ベンザルコニウム、パラオキシ安息香酸、クロロブタノール等を用いることができる。抗生物質、pH調整剤、成長(増殖)因子(例えば、内皮細胞増殖因子(VEGF)、上皮細胞成長因子(EGF)、神経成長因子(NGF))等を含有させることにしてもよい。
100 本体装置
110 ディスプレイ
120 操作部
130 電力供給回路
140 スピーカ
150 記憶部
160 制御部
200 施術モジュール
210 微小針ユニット
220 高周波発生器
230 マイクロモータ
240 発光部
250 操作ボタン

Claims (10)

  1. 幹細胞培養上清を含有することを特徴とする美容用組成物。
  2. 乳歯歯髄由来の幹細胞培養上清であることを特徴とする請求項1に記載の美容用組成物。
  3. 皮膚の美容処理の美容処理装置であって、
    平面視において格子状に植設された複数の微小針と、
    前記複数の微小針の一端側と電気的に接続された電極と、
    前記電極に高周波エネルギを印加する高周波発生器とを備え、
    前記高周波発生器は、0.5〜1.5MHzの範囲内の第1周波数と、1.5〜2.5MHzの範囲内の第2周波数とを切り替えて前記電極へ印加可能であることを特徴とする美容処理装置。
  4. 前記複数の微小針を皮膚内へ挿入するための駆動部を備え、
    前記駆動部は、0.5〜3.5mmの範囲内で前記複数の微小針の皮膚内への挿入深度を調整可能であることを特徴とする請求項3に記載の美容処理装置。
  5. 前記複数の微小針は、針先部以外の領域に絶縁処理を施してなることを特徴とする請求項3又は4に記載の美容処理装置。
  6. 波長が620〜750nmの範囲内の光を発光する第1発光体および波長が450〜495nmの範囲内の光を発光する第2発光体の少なくとも一方を備えることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の美容処理装置。
  7. 平面視において格子状に植設された複数の微小針を皮膚内へ所定の深度まで挿入する工程と、
    前記複数の微小針の一端側と電気的に接続された電極に高周波エネルギを印加する工程と、
    前記皮膚へ幹細胞培養上清を含有する美容用組成物を投与する工程と
    を有することを特徴とする美容方法。
  8. 前記高周波エネルギを印加する工程は、0.5〜1.5MHzの範囲内の第1周波数と、1.5〜2.5MHzの範囲内の第2周波数とを切り替えて印加することを特徴とする請求項7に記載の美容方法。
  9. 前記複数の微小針を抜去後に、前記美容用組成物を投与することを特徴とする請求項8に記載の美容方法。
  10. 前記高周波エネルギを印加する工程は、波長が620〜750nmの範囲内又は450〜495nmの範囲内の光を照射しながら施されることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の美容方法。

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