JP2018187885A - 分包用積層材および分包用包装袋 - Google Patents
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Abstract
【課題】易引き裂き性を有し、易開封性に優れ、耐カール性および耐ヒートシール強度を有する分包用積層材および分包用包装袋を提供する。
【解決手段】基材層11と、基材層11の一方の面11aに設けられたシーラント層12と、を備え、シーラント層12は、低密度ポリエチレンと、環状ポリオレフィンと、を含有し、低密度ポリエチレン(A)と環状ポリオレフィン(B)との質量比((A)/(B))が、80/20〜95/5である分包用積層材10。
【選択図】図1
【解決手段】基材層11と、基材層11の一方の面11aに設けられたシーラント層12と、を備え、シーラント層12は、低密度ポリエチレンと、環状ポリオレフィンと、を含有し、低密度ポリエチレン(A)と環状ポリオレフィン(B)との質量比((A)/(B))が、80/20〜95/5である分包用積層材10。
【選択図】図1
Description
本発明は、食品、医薬品、工業部品等を包装するための分包用積層材および分包用包装袋に関する。
従来、包装材には、内容物の保護の観点から、ヒートシール強度や、耐ピンホール性が要求されている。一方、包装材には、易開封性、易引き裂き性が重要視されつつある。
しかしながら、包装材に、易開封性、易引き裂き性を付与しようとすると、包装材本来の機能であるヒートシール強度や、耐ピンホール性が低下するという問題があった。
しかしながら、包装材に、易開封性、易引き裂き性を付与しようとすると、包装材本来の機能であるヒートシール強度や、耐ピンホール性が低下するという問題があった。
上記の問題を解決するものとしては、例えば、環状オレフィン系樹脂を主成分とする環状オレフィン系樹脂組成物から形成された第1の層と、オレフィン系(共)重合体またはそれを含む組成物から形成された第2の層との少なくとも2層以上を共押出してなるポリオレフィン系多層積層体が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。しかしながら、包装材を多層構成とするには、製造設備が高くなり、生産が煩雑になるという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、易引き裂き性を有し、易開封性、カール性およびヒートシール性に優れる分包用積層材および分包用包装袋を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る分包用積層材は、基材層と、前記基材層の一方の面に設けられたシーラント層と、を備え、前記シーラント層は、低密度ポリエチレンと、環状ポリオレフィンと、を含有し、前記低密度ポリエチレン(A)と前記環状ポリオレフィン(B)との質量比((A)/(B))が、80/20〜95/5であることを特徴とする。
上記本発明の一態様に係る分包用積層材において、前記基材層が、ポリエチレンテレフタレート、ナイロンおよびポリプロピレンからなる群から選択される少なくとも1種で構成されていてもよい。
本発明の一態様に係る分包用包装袋は、上記本発明の一態様に係る分包用積層材を用いて形成され、対向するシーラント層が接合されて形成されたシール部と、該シール部で区切られた収納部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、易引き裂き性を有し、易開封性、カール性およびヒートシール性に優れる分包用積層材および分包用包装袋を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明を適用した実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、本発明の実施形態の構成を説明するためのものであり、図示される各部の大きさや厚さや寸法などは、実際の積層体の寸法関係とは異なる場合がある。
[分包用積層材]
図1は、本実施形態に係る分包用積層材を模式的に示す断面図である。
本実施形態に係る分包用積層材10は、図1に示すように、基材層11と、基材層11の一方の面11aに設けられたシーラント層と12と、を有する。
図1は、本実施形態に係る分包用積層材を模式的に示す断面図である。
本実施形態に係る分包用積層材10は、図1に示すように、基材層11と、基材層11の一方の面11aに設けられたシーラント層と12と、を有する。
分包用積層材10の厚さは、特に限定されないが、包装材料としての適正を考慮すると、20μm〜100μmが好ましい。
基材層11としては、延伸フィルムが好適に用いられる。延伸フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート、ナイロンおよびポリプロピレンからなる群から選択される少なくとも1種で構成されているものを用いることが好ましい。また、基材層11は、単層のフィルムに限定されず、異なる材料からなるフィルムが2層以上積層された積層フィルムであってもよい。また、基材層11の表面にウレタン系インキを用い、印刷されたものであってもよい。
また、基材層11は、例えば、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルム、紙基材、アルミニウム箔等で構成されていてもよい。
基材層11の厚さは、特に限定されないが、包装材料としての適正、他のフィルムを積層あるいは蒸着層を形成する場合の加工性を考慮すると、9μm〜30μmであることが好ましい。
シーラント層12は、低密度ポリエチレンと、環状ポリオレフィンと、を含有する。
シーラント層12における、低密度ポリエチレン(A)と環状ポリオレフィン(B)との質量比((A)/(B))が、80/20〜95/5である。
低密度ポリエチレン(A)と環状ポリオレフィン(B)との質量比((A)/(B))が、80/20未満では、シーラント層12側にカールが発生し、内容物の充填に支障が出る。一方、低密度ポリエチレン(A)と環状ポリオレフィン(B)との質量比((A)/(B))が、95/5を超えると、包装材料のカット性が悪化する。
シーラント層12における、低密度ポリエチレン(A)と環状ポリオレフィン(B)との質量比((A)/(B))が、80/20〜95/5である。
低密度ポリエチレン(A)と環状ポリオレフィン(B)との質量比((A)/(B))が、80/20未満では、シーラント層12側にカールが発生し、内容物の充填に支障が出る。一方、低密度ポリエチレン(A)と環状ポリオレフィン(B)との質量比((A)/(B))が、95/5を超えると、包装材料のカット性が悪化する。
低密度ポリエチレンとしては、高圧ラジカル重合法で得られる分岐状低密度ポリエチレンが好ましく、高圧ラジカル重合法によりエチレンを単独重合した分岐状低密度ポリエチレンがより好ましい。このような低密度ポリエチレンは、機械的強度が低いため、他のオレフィン樹脂と比べて脆いため、シーラント層12の引き裂き性が良好になる。また、低密度ポリエチレンは、環状ポリオレフィンとの相溶性に優れるため、低密度ポリエチレンと環状ポリオレフィンを混合してなるシーラント層12は、環状ポリオレフィンの透明性を維持することができる。
低密度ポリエチレンの密度は、0.900g/cm3〜0.935g/cm3であることが好ましく、0.915g/cm3〜0.930g/cm3であることがより好ましい。
低密度ポリエチレンの密度が上記の範囲内であれば、低密度ポリエチレンが適度な剛性を有するため、シーラント層12の成膜性、押出適正が向上する。
低密度ポリエチレンの密度が上記の範囲内であれば、低密度ポリエチレンが適度な剛性を有するため、シーラント層12の成膜性、押出適正が向上する。
環状ポリオレフィンは、特に限定されないが、例えば、ノルボルネン系モノマーの開環重合体(COP)、ノルボルネン系重合体(COC)、ビニル脂環式炭化水素重合体、環状共役ジエン重合体等が挙げられる。これらの中でも、低密度ポリエチレンとの相溶性の観点から、ノルボルネン系重合体が好ましい。
環状ポリオレフィンの密度は、0.99g/cm3〜1.05g/cm3であることが好ましく、1.00g/cm3〜1.03g/cm3であることがより好ましい。
環状ポリオレフィンの密度が上記の範囲内であれば、シーラント層12の成膜性、押出適正が向上する。
環状ポリオレフィンの密度が上記の範囲内であれば、シーラント層12の成膜性、押出適正が向上する。
環状ポリオレフィンの軟化点は、60℃〜180℃であることが好ましく、70℃〜150℃であることがより好ましい。
ここで、環状ポリオレフィンの軟化点とは、環状ポリオレフィンのガラス転移温度のことである。環状ポリオレフィンのガラス転移温度は、例えば、示差走査熱量測定(DSC)で測定される。
環状ポリオレフィンのガラス転移温度が上記の範囲内であれば、シーラント層12の成膜性、押出適正が向上する。
ここで、環状ポリオレフィンの軟化点とは、環状ポリオレフィンのガラス転移温度のことである。環状ポリオレフィンのガラス転移温度は、例えば、示差走査熱量測定(DSC)で測定される。
環状ポリオレフィンのガラス転移温度が上記の範囲内であれば、シーラント層12の成膜性、押出適正が向上する。
本実施形態における環状ポリオレフィンとして用いることができるノルボルネン系モノマーの開環重合体としては、具体的に、日本ゼオン社製のゼオノア(ZEONOR、商品名)等が挙げられる。ノルボルネン系重合体としては、具体的に、三井化学社製のアペル(商品名)、TICONA社製のトパス(TOPAS、商品名)等が挙げられる。
シーラント層12の厚さは、特に限定されないが、包装材料としての適正、他のフィルムを積層あるいは蒸着層を形成する場合の加工性を考慮すると、20μm〜50μmであることが好ましい。
シーラント層12には、必要に応じて、防曇剤、帯電防止剤、熱安定剤、造核剤、酸化防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤、離型剤、紫外線吸収剤、着色剤等の成分を、本発明の目的を損なわない範囲で添加することができる。
例えば、フィルム成形時の加工適正、充填機の包装適正を付与するため、シーラント層12の表面における摩擦係数は0.5以下であることが好ましく、0.3以下であることがより好ましい。
シーラント層12の表面における摩擦係数の測定方法は、JIS K 7125に準拠した方法が用いられる。シーラント層12の表面における摩擦係数を上記の範囲内とするには、シーラント層12に滑剤やアンチブロッキング剤を適宜添加することが好ましい。
シーラント層12の表面における摩擦係数の測定方法は、JIS K 7125に準拠した方法が用いられる。シーラント層12の表面における摩擦係数を上記の範囲内とするには、シーラント層12に滑剤やアンチブロッキング剤を適宜添加することが好ましい。
本実施形態に係る分包用積層材10によれば、以下のような効果が得られる。すなわち、シーラント層12が、低密度ポリエチレンと、環状ポリオレフィンと、を含有し、低密度ポリエチレン(A)と環状ポリオレフィン(B)との質量比((A)/(B))が、80/20〜95/5であるため、易引き裂き性を有し、易開封性、カール性およびヒートシール性に優れる分包用積層材10を提供することができる。特に、分包用積層材10がカール性に優れることにより、後述する分包用包装袋を容易に成形することができる。
[分包用積層材の製造方法]
本実施形態に係る分包用積層材の製造方法は、特に限定されないが、例えば、押出ラミネート法により、上記の基材層にシーラント層を押出て成形する方法が挙げられる。より詳細には、例えば、シーラント層の材料である、低密度ポリエチレンと環状ポリオレフィンをドライブレンドした混合物を押出機で溶融してダイの中に導き、基材層にシーラント層を成形する共に、基材層とシーラント層を積層して、分包用積層材を製造する。
本実施形態に係る分包用積層材の製造方法は、特に限定されないが、例えば、押出ラミネート法により、上記の基材層にシーラント層を押出て成形する方法が挙げられる。より詳細には、例えば、シーラント層の材料である、低密度ポリエチレンと環状ポリオレフィンをドライブレンドした混合物を押出機で溶融してダイの中に導き、基材層にシーラント層を成形する共に、基材層とシーラント層を積層して、分包用積層材を製造する。
本実施形態で用いられる低密度ポリエチレンと環状ポリオレフィンとは、軟化点(ガラス転移温度)の差が大きいため、成形時に、シーラント層が相分離したり、ゲル化したりすることがある。このような相分離やゲル化を抑制するためには、比較的高温で溶融押出を行うことができるTダイ・チルロール法が好ましい。
基材層の表面(外面)において、シーラント層との接着性、ラミネート適正を向上させるためには、基材層に表面処理を施すことが好ましい。このような表面処理としては、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、クロム酸処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線処理等の表面酸化処理、あるいは、サンドブラスト等の表面凹凸処理等が挙げられる。これらの中でも、基材層の表面を汚すことなく、その表面の接着性(極性)を向上することができる点から、コロナ処理が好ましい。
基材層とシーラント層の間には、アンカーコート剤を用いて接着性をさらに向上させることもできる。また、このアンカーコート剤は、静電誘導防止性を付与できるようなアンカーコート剤であってもよい。分包用積層袋の内容物として分散剤や粉剤が入る可能性も高く、静電誘導防止性が必要な場合には適宜付与することができる。
静電誘導防止性を有する架橋反応性重合体からなるアンカーコート剤としては、さらに具体的には、側鎖にカルボキシル基および4級アンモニウム塩基を有する架橋性高分子が好ましい。この静電誘導防止アンカーコート剤をグラビア方式、ロールコート方式、リップコート方式等で透明な延伸フィルム1に塗布し、約90℃で数秒間乾燥して硬化させ、塗工量1g/m2〜10g/m2(ウエット塗布量)の静電誘導防止性を有するアンカーコート剤とすることができる。
[分包用包装袋]
本実施形態に係る分包用包装袋は、本実施形態に係る分包用積層材を用いて形成され、対向するシーラント層が接合されて形成されたシール部と、そのシール部で区切られた収納部と、を有する。
本実施形態に係る分包用包装袋は、本実施形態に係る分包用積層材を用いて形成され、対向するシーラント層が接合されて形成されたシール部と、そのシール部で区切られた収納部と、を有する。
本実施形態に係る分包用包装袋は、次のようにして成形される。
本実施形態に係る分包用包装袋は、長尺の前記分包用積層材を用い、長手方向の中心線に設けた折り目を介して該シーラント層が内面側となるように2つ折りし、長手方向と直角に所定間隔でヒートシール部を順次設け、前記ヒートシール部間の折り目と反対側の端辺に開口部を設け、さらに、該ヒートシール部の開口部側に手で切り易くするための細孔構造を形成して構成される。前記細孔構造は、基材層のみに形成(シーラント層は未貫通)してもよいし、分包用積層材の全層を貫通して形成してもよく、どちらの細孔構造でも易引き裂き性は得られるが、より好ましくは分包用積層材の全層を貫通して細孔構造を形成した方が、より安定した易引き裂き性を確保できる。
本実施形態に係る分包用包装袋は、長尺の前記分包用積層材を用い、長手方向の中心線に設けた折り目を介して該シーラント層が内面側となるように2つ折りし、長手方向と直角に所定間隔でヒートシール部を順次設け、前記ヒートシール部間の折り目と反対側の端辺に開口部を設け、さらに、該ヒートシール部の開口部側に手で切り易くするための細孔構造を形成して構成される。前記細孔構造は、基材層のみに形成(シーラント層は未貫通)してもよいし、分包用積層材の全層を貫通して形成してもよく、どちらの細孔構造でも易引き裂き性は得られるが、より好ましくは分包用積層材の全層を貫通して細孔構造を形成した方が、より安定した易引き裂き性を確保できる。
本実施形態に係る分包用包装袋によれば、本実施形態に係る分包用積層材を用いて形成されているため、易引き裂き性を有し、易開封性、カール性およびヒートシール性に優れる。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
基材層用のフィルムとして、二軸延伸ポリエステルフィルムとして、厚さ12μmの二軸延伸ポリエステルフィルム(商品名:E5100、東洋紡績社製)を用いた。
シーラント層の樹脂として、低密度ポリエチレン(商品名:BL600K、密度0.898g/cm3、東ソー社製)95質量部と、環状ポリオレフィン(商品名:TOPAS、密度1.02g/cm3、ポリプラスチック社製)5質量部とをドライブレンドした混合物を用いた。
二軸延伸ポリエステルフィルムに、静電誘導防止アンカーコート剤(商品名:PA100、アルテック社製)をグラビアコート方式で片面に塗布し、90℃の雰囲気中で35m3/分〜40m3/分の風量で乾燥し、塗工量3g/m2(ウエット)のアンカーコート層を得た。続いて、前記のようしてに得られたアンカーコート層の表面に、前記樹脂を溶融押出法により押し出し積層して、厚さ45μmのシーラント層を形成し、実施例1の分包用積層材を作製した。
次に、前記のように得られた長尺の分包用積層材を、長手方向の中心線に設けた折り目を介してシーラント層が内面側となるように2つ折りし、長手方向と直角に所定間隔でヒートシール部を順次設け、前記ヒートシール部間の折り目と反対側の端辺に開口部を設け、さらに、該ヒートシール部の開口部側に手で切り易くするための細孔構造を形成して分包用包装袋を作製した。
基材層用のフィルムとして、二軸延伸ポリエステルフィルムとして、厚さ12μmの二軸延伸ポリエステルフィルム(商品名:E5100、東洋紡績社製)を用いた。
シーラント層の樹脂として、低密度ポリエチレン(商品名:BL600K、密度0.898g/cm3、東ソー社製)95質量部と、環状ポリオレフィン(商品名:TOPAS、密度1.02g/cm3、ポリプラスチック社製)5質量部とをドライブレンドした混合物を用いた。
二軸延伸ポリエステルフィルムに、静電誘導防止アンカーコート剤(商品名:PA100、アルテック社製)をグラビアコート方式で片面に塗布し、90℃の雰囲気中で35m3/分〜40m3/分の風量で乾燥し、塗工量3g/m2(ウエット)のアンカーコート層を得た。続いて、前記のようしてに得られたアンカーコート層の表面に、前記樹脂を溶融押出法により押し出し積層して、厚さ45μmのシーラント層を形成し、実施例1の分包用積層材を作製した。
次に、前記のように得られた長尺の分包用積層材を、長手方向の中心線に設けた折り目を介してシーラント層が内面側となるように2つ折りし、長手方向と直角に所定間隔でヒートシール部を順次設け、前記ヒートシール部間の折り目と反対側の端辺に開口部を設け、さらに、該ヒートシール部の開口部側に手で切り易くするための細孔構造を形成して分包用包装袋を作製した。
[実施例2]
シーラント層の樹脂として、低密度ポリエチレン90質量部と環状ポリオレフィン10質量部との混合物を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例2の分包用包装袋を作製した。
シーラント層の樹脂として、低密度ポリエチレン90質量部と環状ポリオレフィン10質量部との混合物を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例2の分包用包装袋を作製した。
[実施例3]
シーラント層の樹脂として、低密度ポリエチレン80質量部と環状ポリオレフィン20質量部との混合物を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例3の分包用包装袋を作製した。
シーラント層の樹脂として、低密度ポリエチレン80質量部と環状ポリオレフィン20質量部との混合物を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例3の分包用包装袋を作製した。
[比較例1]
基材層用のフィルムとして、二軸延伸ポリエステルフィルムとして、厚さ12μmの二軸延伸ポリエステルフィルム(商品名:E5100、東洋紡績社製)を用いた。
シーラント層(a)の樹脂として、低密度ポリエチレン(商品名:C410、密度0.918g/cm3、宇部丸善ポリエチレン社製)を用いた。
シーラント層(b)の樹脂として、ノルボルネン系モノマーの開環重合体(商品名:ゼオノア 1060R、メルトフローレート(Melt Flow Rate、MFR):60g/10分(280℃、21.18N)、ガラス転移温度:100℃、日本ゼオン社製)13質量部と、低密度ポリエチレン(商品名:ゼオノア1060、密度0.918g/cm3、日本ゼオン社製)87質量部とをドライブレンドした混合物を用いた。
二軸延伸ポリエステルフィルムに、静電誘導防止アンカーコート剤(商品名:PA100、アルテック社製)をグラビアコート方式で片面に塗布し、90℃の雰囲気中で35m3/分〜40m3/分の風量で乾燥し、塗工量3g/m2(ウエット)のアンカーコート層を得た。続いて、前記のようにして得られたアンカーコート層の面に、前記樹脂を溶融押出法により押し出し積層して、厚さ45μmのシーラント層を形成し、比較例1の分包用積層材を作製した。
これにより、基材層、シーラント層(a)、シーラント層(b)およびシーラント層(a)の四層がこの順に積層されてなり、基材層の厚さが12μm、2つのシーラント層(a)の厚さが15μm、シーラント層(b)の厚さが15μmである、総厚57μmの比較例1の分包用包装袋を作製した。
基材層用のフィルムとして、二軸延伸ポリエステルフィルムとして、厚さ12μmの二軸延伸ポリエステルフィルム(商品名:E5100、東洋紡績社製)を用いた。
シーラント層(a)の樹脂として、低密度ポリエチレン(商品名:C410、密度0.918g/cm3、宇部丸善ポリエチレン社製)を用いた。
シーラント層(b)の樹脂として、ノルボルネン系モノマーの開環重合体(商品名:ゼオノア 1060R、メルトフローレート(Melt Flow Rate、MFR):60g/10分(280℃、21.18N)、ガラス転移温度:100℃、日本ゼオン社製)13質量部と、低密度ポリエチレン(商品名:ゼオノア1060、密度0.918g/cm3、日本ゼオン社製)87質量部とをドライブレンドした混合物を用いた。
二軸延伸ポリエステルフィルムに、静電誘導防止アンカーコート剤(商品名:PA100、アルテック社製)をグラビアコート方式で片面に塗布し、90℃の雰囲気中で35m3/分〜40m3/分の風量で乾燥し、塗工量3g/m2(ウエット)のアンカーコート層を得た。続いて、前記のようにして得られたアンカーコート層の面に、前記樹脂を溶融押出法により押し出し積層して、厚さ45μmのシーラント層を形成し、比較例1の分包用積層材を作製した。
これにより、基材層、シーラント層(a)、シーラント層(b)およびシーラント層(a)の四層がこの順に積層されてなり、基材層の厚さが12μm、2つのシーラント層(a)の厚さが15μm、シーラント層(b)の厚さが15μmである、総厚57μmの比較例1の分包用包装袋を作製した。
[比較例2]
シーラント層の樹脂として、低密度ポリエチレン100質量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、基材層とシーラント層の二層からなる比較例2の分包用包装袋を作製した。
シーラント層の樹脂として、低密度ポリエチレン100質量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、基材層とシーラント層の二層からなる比較例2の分包用包装袋を作製した。
[比較例3]
シーラント層の樹脂として、低密度ポリエチレン70質量部と環状ポリオレフィン30質量部との混合物を用いたこと以外は実施例1と同様にして、基材層とシーラント層の二層からなる比較例3の分包用包装袋を作製した。
シーラント層の樹脂として、低密度ポリエチレン70質量部と環状ポリオレフィン30質量部との混合物を用いたこと以外は実施例1と同様にして、基材層とシーラント層の二層からなる比較例3の分包用包装袋を作製した。
[評価]
実施例1〜3および比較例1〜3の分包用積層材について、引き裂き性試験、カール性試験およびヒートシール性試験を、下記の方法に従って評価した。
実施例1〜3および比較例1〜3の分包用積層材について、引き裂き性試験、カール性試験およびヒートシール性試験を、下記の方法に従って評価した。
[引き裂き性試験]
実施例1〜3および比較例1〜3の分包用積層材を、幅25mm×長さ150mmの短冊状に切り抜き、試験片とした。
この試験片について、JIS K 7128に準拠して、トラウザー引裂法により、引裂強度を測定した。
結果を表1に示す。
実施例1〜3および比較例1〜3の分包用積層材を、幅25mm×長さ150mmの短冊状に切り抜き、試験片とした。
この試験片について、JIS K 7128に準拠して、トラウザー引裂法により、引裂強度を測定した。
結果を表1に示す。
[カール性試験]
実施例1〜3および比較例1〜3の分包用積層材を、幅2cm×長さ2cmにクロスカットし、分包用積層材の幅方向の高さ(他の部分から反り返った高さ)(mm)を測定した。
結果を表1に示す。
実施例1〜3および比較例1〜3の分包用積層材を、幅2cm×長さ2cmにクロスカットし、分包用積層材の幅方向の高さ(他の部分から反り返った高さ)(mm)を測定した。
結果を表1に示す。
[ヒートシール性試験]
実施例1〜3および比較例1〜3の分包用積層材を、シーラント層が内側になるように重ね合わせて、シーラント層同士を対向させた。
対向するシーラント層を、温度160℃、圧力0.2MPa、シール時間1秒の条件でヒートシールして、シール部を形成した。
シール部を形成した分包用積層材を23℃で自然冷却した後、15mm幅の短冊状に切り出して、試験片とした。
この試験片を、温度23℃、湿度50%RHの恒温室において、引張試験機(エー・アンド・ディー社製)を用いて、引張り速度300mm/分の速度で90°剥離を行い、ヒートシール強度(g/15mm)を測定した。
得られたヒートシール強度から、下記の基準によって、分包用積層材のヒートシール性を評価した。結果を表1に示す。
○:ヒートシール強度が700g/15mm幅以上
×:ヒートシール強度が700g/15mm幅未満
実施例1〜3および比較例1〜3の分包用積層材を、シーラント層が内側になるように重ね合わせて、シーラント層同士を対向させた。
対向するシーラント層を、温度160℃、圧力0.2MPa、シール時間1秒の条件でヒートシールして、シール部を形成した。
シール部を形成した分包用積層材を23℃で自然冷却した後、15mm幅の短冊状に切り出して、試験片とした。
この試験片を、温度23℃、湿度50%RHの恒温室において、引張試験機(エー・アンド・ディー社製)を用いて、引張り速度300mm/分の速度で90°剥離を行い、ヒートシール強度(g/15mm)を測定した。
得られたヒートシール強度から、下記の基準によって、分包用積層材のヒートシール性を評価した。結果を表1に示す。
○:ヒートシール強度が700g/15mm幅以上
×:ヒートシール強度が700g/15mm幅未満
表1の結果から、実施例1〜3の分包用積層材は、縦方向のみならず横方向においても、少ない力で引き裂くことができ、易開封性に優れていることが分かった。また、実施例1〜3の分包用積層材は、カール性およびヒートシール性にも優れていることが分かった。
本発明の分包用積層材および分包用包装袋は、易開封性、カール性およびヒートシール性に優れるため、食品、医薬品、工業部品等を包装するための包材などの様々な分野へ応用することができる。
10 分包用積層材
11 基材層
12 シーラント層
11 基材層
12 シーラント層
Claims (3)
- 基材層と、前記基材層の一方の面に設けられたシーラント層と、を備え、
前記シーラント層は、低密度ポリエチレンと、環状ポリオレフィンと、を含有し、
前記低密度ポリエチレン(A)と前記環状ポリオレフィン(B)との質量比((A)/(B))が、80/20〜95/5であることを特徴とする分包用積層材。 - 前記基材層が、ポリエチレンテレフタレート、ナイロンおよびポリプロピレンからなる群から選択される少なくとも1種で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の分包用積層材。
- 請求項1または2に記載の分包用積層材を用いて形成され、
対向するシーラント層が接合されて形成されたシール部と、該シール部で区切られた収納部と、を有することを特徴とする分包用包装袋。
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