JP2018187862A - 炭素繊維強化複合材料成形品の製造方法 - Google Patents

炭素繊維強化複合材料成形品の製造方法 Download PDF

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隼人 小笠原
泰彦 鍋島
Yasuhiko Nabeshima
泰彦 鍋島
靖則 村野
Yasunori Murano
靖則 村野
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【課題】力学物性に優れた、厚肉部を有する炭素繊維強化複合材料成形品を成形不良を抑制しつつ、高い生産性で製造できる炭素繊維強化複合材料成形品の製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】特定の条件を満たすように、シートモールディングコンパウンド(A)とシートモールディングコンパウンド(B)を積層した積層物を加熱圧縮成形して、スキン層の間にコア層を有し、総厚みが10mm以上の肉厚部を有する炭素繊維強化複合材料成形品の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、炭素繊維強化複合材料成形品の製造方法に関する。
シートモールディングコンパウンド(以下、「SMC」という。)は、不飽和樹脂及び硬化剤や増粘剤等を配合した不飽和樹脂組成物を強化繊維に含浸させ、シート状にした繊維強化複合材料である。SMCを用いて得られる繊維強化複合材料成形品(以下、単に「成形品」ともいう。)は、外観が良好で、機械特性、耐水性、耐食性等に優れることから、住宅設備や自動車、電気等の分野に広く利用されている。
SMCは用いる強化繊維の繊維長が短いため、連続繊維を使用するプリプレグに比べて、得られる繊維強化複合材料成形品の力学物性は低くなる傾向にあるが、プリプレグでは成形が困難な厚み差のある形状や細かい凹凸を有する複雑な形状でも容易に成形できる。SMCとしては、従来はガラス繊維を用いたSMC(GFSMC)が幅広く使用されてきたが、成形品の力学物性向上と軽量化を両立できることから、炭素繊維を用いたSMC(CFSMC)への切り替えが進みつつある(特許文献1、2)。
SMCの成形品の製造方法としては、生産性に優れることから、圧縮成形法が採用されることが多い。圧縮成形法では、例えば複数のSMCを積層した積層物を、プレス装置に取り付けられた金型により加熱しながら圧縮することで、不飽和樹脂を硬化させつつ所望の形状に成形して成形品を得る。しかし、10mm以上の厚肉部を有する成形品を圧縮成形法により製造する場合、硬化時の硬化収縮や、硬化反応時の発熱による熱膨張、その後の冷却による熱収縮等によって成形品の内部に歪が生じ、内部クラックやヒケ、変形といった成形不良が生じることが多い。
GFSMCの成形品における成形不良を抑制する製造方法としては、例えば、SMCの積層物における内層部のガラス繊維含有率を外層部のガラス繊維含有率よりも高くする方法(特許文献3)が提案されている。しかし、該製造方法におけるガラス繊維含有率の制御と同様にして、CFSMCの成形品の製造において炭素繊維含有率を制御しても成形不良は抑制されない。
また、GFSMCの成形品の製造方法としては、SMCの積層物における内層部の硬化速度を外層部の硬化速度よりも速くする方法(特許文献4、5)も提案されている。しかし、GFSMCでは一般に多量のフィラーが用いられるのに対し、CFSMCでは多量のフィラーの添加は行われないことが多い。このようなCFSMCによる成形品の製造では、特に厚み10mm以上の肉厚部を有する成形品を製造する場合に不飽和樹脂の硬化収縮や熱的膨張収縮が顕著になるため、成形不良を充分に抑制することが難しい。また、ガラス繊維は炭素繊維と比べて熱伝導率が大きく劣り、金型からの加熱や硬化発熱の除熱傾向が大きく異なるため、特許文献4、5の方法はCFSMCの成形品の製造にはそのまま適用できない。
また、SMCの成形品における成形不良を抑制する製造方法として、加熱圧縮成形時のSMCの積層物における内層部の温度を外層部の温度よりも高くする方法が提案されている(特許文献6)。しかし、該方法は、SMCの積層物に対する加熱や冷却を厳密に管理する必要があるため、管理が困難であるうえ、その温度管理を行うために成形サイクルも悪化し、生産性が低くなる。
特許第5979426号公報 国際公開第2016/039326号 特許第5293945号公報 特開2000−25144号公報 特開平4−234610号公報 特開平4−135812号公報
本発明は、力学物性に優れた、厚肉部を有する炭素繊維強化複合材料成形品を成形不良を抑制しつつ、高い生産性で製造できる炭素繊維強化複合材料成形品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の構成を有する。
[1]長さ5mm以上120mm以下の炭素繊維束(a1)及び不飽和樹脂組成物(a2)を含有するSMC(A)と、長さ5mm以上120mm以下の炭素繊維束(b1)及び不飽和樹脂組成物(b2)を含有するSMC(B)とを、前記SMC(A)からなる内層部が、前記SMC(B)からなる外層部の間に挟まれるように積層して積層物とし、
前記積層物を加熱圧縮成形して、前記外層部から形成されるスキン層の間に前記内層部から形成されるコア層を有し、総厚みが10mm以上の肉厚部を有する炭素繊維強化複合材料成形品の製造方法であって、
下記条件(1)〜(4)を満たす、炭素繊維強化複合材料成形品の製造方法。
(1)前記不飽和樹脂組成物(a2)に含まれる無機成分の質量(g)をWa1、前記不飽和樹脂組成物(a2)に含まれる非無機成分の質量(g)をWa2としたとき、Wa1/Wa2≦0.1である。
(2)前記不飽和樹脂組成物(b2)に含まれる無機成分の質量(g)をWb1、前記不飽和樹脂組成物(b2)に含まれる非無機成分の質量(g)をWb2としたとき、Wb1/Wb2≦0.1である。
(3):前記SMC(A)の加熱圧縮成形時のキュアタイム(秒)をCT、前記SMC(B)の加熱圧縮成形時のキュアタイム(秒)をCTとしたとき、CT/CT≦0.5である。
(4):前記炭素繊維強化複合材料成形品の前記肉厚部における総厚み(mm)をT、2つの前記スキン層の厚み(mm)をそれぞれTb1、Tb2としたとき、0.05≦Tb1/T≦0.3かつ0.05≦Tb2/T≦0.3である。
[2]前記SMC(A)中の炭素繊維含有率が35質量%以上75質量%以下であり、前記SMC(B)中の炭素繊維含有率が35質量%以上75質量%以下である、[1]に記載の炭素繊維強化複合材料成形品の製造方法。
[3]前記不飽和樹脂組成物(a2)及び前記不飽和樹脂組成物(b2)がいずれも、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂及び不飽和ポリエステル樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む、[1]又は[2]に記載の炭素繊維強化複合材料成形品の製造方法。
[4]前記不飽和樹脂組成物(a2)及び前記不飽和樹脂組成物(b2)がいずれも増粘剤を含有し、
前記増粘剤が(ポリ)イソシアネート化合物である、[1]〜[3]のいずれかに記載の炭素繊維強化複合材料成形品の製造方法。
本発明の炭素繊維強化複合材料成形品の製造方法によれば、力学物性に優れた、厚肉部を有する炭素繊維強化複合材料成形品を成形不良を抑制しつつ、高い生産性で製造することができる。
本発明の炭素繊維強化複合材料成形品の製造方法は、SMC(A)とSMC(B)とを、SMC(A)からなる内層部がSMC(B)からなる外層部の間に挟まれるように積層して積層物とし、該積層物を加熱圧縮成形して、外層部から形成されるスキン層の間に内層部から形成されるコア層を有し、総厚みが10mm以上の肉厚部を有する炭素繊維強化複合材料成形品を得る方法であって、後述の条件(1)〜(4)を満たす。
本発明の製造方法は、前記肉厚部を部分的に有する成形品を製造する方法であってもよく、全体が前記肉厚部になっている成形品を製造する方法であってもよい。すなわち、本発明の製造方法は、成形品の一部の総厚みが10mm以上であり、残りの部分の層厚みが10mm未満の成形品を製造する方法であってもよく、全ての部分において層厚みが10mm以上の成形品を製造する方法であってもよい。
(SMC(A))
SMC(A)は、長さ5mm以上120mm以下の炭素繊維束(a1)と、不飽和樹脂組成物(a2)とを含有する。
炭素繊維束(a1)の長さ(繊維長)は、5mm以上120mm以下である。炭素繊維束(a1)の繊維長の下限値は、10mmが好ましく、20mmがより好ましい。炭素繊維束(a1)の繊維長の上限値は、80mmが好ましく、60mmがより好ましい。炭素繊維束(a1)の繊維長が前記範囲の下限値以上であれば、充分な力学物性を有し、高強度や高弾性が求められる用途にも適用できる成形品が得られやすい。炭素繊維束(a1)の繊維長が前記範囲の上限値以下であれば、成形時のSMC(A)の流動性が優れ、成形品の力学物性のバラつきを抑制できる。炭素繊維束(a1)の繊維長が前記範囲内であれば、成形品の力学物性、力学物性のバラつきの抑制、成形時の流動性を両立することができる。
炭素繊維束(a1)は、例えば連続する炭素繊維からなる炭素繊維束を裁断することで得られる。
炭素繊維としては、例えば、ポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維、レーヨン系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維等が挙げられる。なかでも、圧縮強度に優れ、低密度である点から、PAN系炭素繊維が好ましい。これら炭素繊維は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
炭素繊維束(a1)のフィラメント数は、1000本以上が好ましく、2000本以上がより好ましい。炭素繊維束(a1)のフィラメント数が前記下限値以上であれば、SMC(A)を製造する際における繊維同士の絡み合いを抑えやすく、またSMC(A)の流動性が向上する。また、炭素繊維束(a1)のフィラメント数は、80000本以下が好ましく、60000本以下がより好ましい。炭素繊維束(a1)のフィラメント数が前記上限値以下であれば、束一つ一つの大きさが充分に小さいため、SMC(A)の力学物性のバラつきを低減することができる。
炭素繊維束(a1)としては、フィラメント数が前記範囲のものを直接製造して使用してもよく、フィラメント数が例えば30000本以上、100000本以下の範囲の炭素繊維束を、インラインもしくはオフラインで分割してフィラメント数を前記範囲とした後に使用してもよい。
なお、本発明の効果を損なわない範囲であれば、SMC(A)は、繊維長が5mm未満の炭素繊維束、繊維長が120mm超の炭素繊維束、ガラス繊維束等の炭素繊維以外の繊維からなる繊維束を含有してもよい。
SMC(A)中の繊維の総質量に対する炭素繊維束(a1)の割合は、90質量%以上が好ましく、95質量%以上がより好ましい。SMC(A)中の繊維の総質量に対する炭素繊維束(a1)の割合の上限は100質量%である。
SMC(A)中の炭素繊維含有率は、35質量%以上75質量%以下が好ましく、40質量%以上70質量%以下がより好ましい。SMC(A)中の炭素繊維含有率が前記範囲の下限値以上であれば、充分な力学物性を有し、高強度や高弾性が求められる用途にも適用できる成形品が得られやすい。SMC(A)中の炭素繊維含有率が前記範囲の上限値以下であれば、炭素繊維束に不飽和樹脂組成物を含浸させることが容易になり、成形時のSMC(A)の流動性が良好となるため、成形品の外観不良を抑制しやすい。
不飽和樹脂組成物(a2)は、SMC(A)から強化繊維を除いた組成物であり、不飽和樹脂を必須として含み、必要に応じてエチレン性不飽和単量体、増粘剤、重合開始剤、重合禁止剤、低収縮剤、無機充填剤、内部離型剤、増粘促進剤、硬化促進剤、トナー、吸湿剤等の助剤を含む。
不飽和樹脂は、エチレン性不飽和基を有する樹脂である。不飽和樹脂組成物(a2)に用いる不飽和樹脂は、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂及び不飽和ポリエステル樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。なお、エポキシ(メタ)アクリレートとは、エポキシアクリレート及びエポキシメタクリレートの総称である。他の化合物についても同様である。
エポキシ(メタ)アクリレート樹脂は、エポキシ樹脂成分と不飽和一塩基酸成分との反応から得られる不飽和酸エポキシエステルである。
エポキシ樹脂成分としては、1分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有する化合物を使用でき、例えば、ビスフェノールA、ビスフノールF、ブロム化ビスフェノールA等のビスフェノール化合物を主骨格としたジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;フェノールもしくはクレゾールノボラック、ブロム化フェノールノボラック等の多核フェノール化合物を主骨格としたポリグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;ダイマー酸、トリメリット酸等の有機多塩基酸を主骨格とするポリグリシジルエステル型エポキシ樹脂;ビスフェノールAのエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイド付加物、グリコール、及び水添ビスフェノールA等のジオール化合物を主骨格とするグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂成分は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
不飽和一塩基酸成分としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ソルビン酸等の重合性不飽和基を持つ一塩基酸が挙げられる。不飽和一塩基酸成分は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
エポキシ(メタ)アクリレート樹脂は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
エポキシ(メタ)アクリレート樹脂の市販製品としては、例えば、「エポキシエステル3002M」、「エポキシエステル3000M」(以上、共栄社化学株式会社製)等が挙げられる。エポキシ(メタ)アクリレート樹脂には、反応性希釈剤としてスチレン等のエチレン性不飽和単量体が添加されていてもよい。反応性希釈剤としてスチレンが添加されたエポキシ(メタ)アクリレート樹脂の市販製品としては、「ネオポール8051」、「ネオポール8101」(以上、日本ユピカ株式会社製)等が挙げられる。
不飽和ポリエステル樹脂は、α,β−オレフィン系不飽和ジカルボン酸と2価のグリコールとの縮合により得られる樹脂である。
α,β−オレフィン系不飽和ジカルボン酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、及びこれらジカルボン酸の無水物が挙げられる。α,β−オレフィン系不飽和ジカルボン酸は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
2価のグリコールとしては、例えば、アルカンジオール、オキサアルカンジオール、ビスフェノールAにエチレンオキシドやプロピレンオキシド等のアルキレンオキサイドを付加したジオール等が挙げられる。
アルカンジオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール等が挙げられる。オキサアルカンジオールとしては、例えば、ジオキシエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール等が挙げられる。
2価のグリコールは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
不飽和ポリエステル樹脂の合成には、これら2成分に加えて、飽和ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、ジカルボン酸と反応するジシクロペンタジエン、1価あるいは3価のアルコール等を併用してもよい。
併用可能なジカルボン酸としては、例えば、アジピン酸、セバシル酸、コハク酸、グルコン酸等の飽和ジカルボン酸;フタル酸無水物、o−フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラクロロフタル酸等の芳香族ジカルボン酸が挙げられる。1価あるいは3価のアルコールとしては、例えば、オクチルアルコール、オレイルアルコール、トリメチロールプロパン等が挙げられる。これら併用可能な成分は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
不飽和ポリエステル樹脂は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
不飽和樹脂としては、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂や不飽和ポリエステル樹脂は、個々を単独で使用してもよく、両者を併用してもよい。エポキシ(メタ)アクリレート樹脂及び不飽和ポリエステル樹脂をブレンドする場合は、二級水酸基を有する樹脂骨格に対して、一級水酸基を有する樹脂骨格の分子量を高めにしておくことで、製造ウインドを拡大させることができる傾向にある。
エポキシ(メタ)アクリレート樹脂又は不飽和ポリエステル樹脂は、スチレン等のエチレン性不飽和単量体に溶解させた溶液の状態で、(ポリ)イソシアネート化合物を用いてウレタン変性を行ってもよい。ウレタン変性を行うことで、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂又は不飽和ポリエステル樹脂の水酸基を事前に減らすことになるため、製造ウインドを拡大させることができる傾向にある。一方、ウレタン変性の度合いが高すぎると、溶液の粘度が高くなりすぎる。そのため、例えば変性後の粘度が5000cPを超えない程度にすることで、SMC製造時に炭素繊維束への含浸を良好に行うことができる。
不飽和樹脂組成物(a2)は、増粘剤を含むことが好ましい。増粘剤としては、(ポリ)イソシアネート化合物が好ましい。なお、(ポリ)イソシアネート化合物とは、イソシアネート化合物とポリイソシアネート化合物の総称である。
(ポリ)イソシアネート化合物としては、例えば、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等のジイソシアネート;多官能のポリイソシアネート;水酸基を持ったポリエーテルポリオール又はポリエステルポリオールとジイソシアネート化合物との反応により得られる、末端にイソシアネート基を有するイソシアネートプレポリマー等が挙げられる。
不飽和樹脂組成物(a2)にエポキシ(メタ)アクリレート樹脂や不飽和ポリエステル樹脂を用いる場合、反応性希釈剤としてエチレン性不飽和単量体を添加することが好ましい。
エチレン性不飽和単量体としては、特に限定されず、例えば、(メタ)アクリレート類、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、水酸基含有ビニル単量体、スチレン系単量体、(メタ)アクリルアミド化合物、不飽和カルボン酸類、重合性不飽和ニトリル類、不飽和カルボン酸エステル類、ビニルエステル類、ビニルエステル類等が挙げられる。
(メタ)アクリレート類としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、2−ジシクロペンテノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
水酸基含有ビニル単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとエチレンオキシドの付加物、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとプロピレンオキシドの付加物、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートと有機ラクトン類(ε−カプロラクトン等)の付加物等が挙げられる。
スチレン系単量体としては、例えば、スチレン、スチレン誘導体(α−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、ビニルトルエン等)等が挙げられる。
(メタ)アクリルアミド化合物としては、例えば、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
不飽和カルボン酸類としては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等が挙げられる。
重合性不飽和ニトリル類としては、例えば、(メタ)アクリロニトリル等が挙げられる。
不飽和カルボン酸エステル類としては、例えば、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、フマル酸ジブチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチル等が挙げられる。
ビニルエステル類としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等が挙げられる。
エチレン性不飽和単量体は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。SMCに臭気の低減が求められる場合には、蒸気圧または沸点が高いものを選択すればよい。また、エチレン性不飽和単量体は、重合時の反応性や共重合性を考慮して、適宜選択すればよい。
重合開始剤としては、特に限定されず、例えば、有機過酸化物であるパーオキシジカーボネート類、パーオキシエステル類、パーオキシモノカーボネート類、パーオキシケタール類、ジアルキルパーオキサイド類等が挙げられる。
重合開始剤の具体例としては、t−アミルパーオキシプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、1,1−ジ(t−ヘキシルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ヘキシルパーオキシピバレート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ヘキシルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物が挙げられる。
重合開始剤は、重合開始の温度、及び、要求する硬化時間等により適宜変更でき、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。SMC中のエチレン性不飽和基の残存量を減らしたい場合には、重合開始剤として、分子内にアミル基を有するt−アミルパーオキシプロピルカーボネートを用いることが好ましい。また、各種助剤に対する安定性、及び、経時的な安定性の観点では、分子内のアシル基の数が少ない重合開始剤が好ましい。重合時の硬化時間の短縮のためには、10時間半減期温度の異なる開始剤を意図的に併用することが有用である。
重合禁止剤は、重合開始剤に併せて使用される物質であればよく、例えばパラベンゾキノン等が挙げられる。不飽和樹脂組成物を調製する際に添加する重合禁止剤の量は、不飽和ポリエステル樹脂やエポキシ(メタ)アクリレート樹脂に予め配合されている重合禁止剤の量を勘案して設定すればよい。
無機充填剤としては、例えば、炭素繊維粉、炭素繊維ミルドファイバー、繊維ミルドファイバー、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、シリカ、溶融シリカ、硫酸バリウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、リン酸カルシウム、タルク、マイカ、クレー、ガラスパウダー等が挙げられる。無機充填剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。炭素繊維粉及び炭素繊維ミルドファイバーは、成形品の強度及び弾性率や耐熱性を向上させることができる場合もあり、好適に用いることができる。
SMC(A)への無機充填剤の添加は、軽量化の点から必要最小限とすることが好ましい。SMC(A)中の無機充填剤の含有量は、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。無機充填剤の含有量が前記上限値以下であれば、SMCの製造時の工程通過性が良好になり、また不飽和樹脂組成物(a2)の強化繊維束への含浸が容易になるため、SMC中の炭素繊維含有率を高くしやすい。
不飽和樹脂組成物(a2)は、無機成分と非無機成分とに分けられる。無機成分としては、無機充填剤、吸湿剤等が該当する。非無機成分は、不飽和樹脂組成物から無機成分を除いた成分であり、不飽和樹脂、増粘剤、エチレン性不飽和単量体、重合開始剤、重合禁止剤、低収縮剤、内部離型剤、硬化促進剤、トナー、吸湿材等が該当する。
SMC(A)は、下記条件(1)を満たす。
(1)不飽和樹脂組成物(a2)に含まれる無機成分の質量(g)をWa1、不飽和樹脂組成物(a2)に含まれる非無機成分の質量(g)をWa2としたとき、Wa1/Wa2≦0.1である。
a1/Wa2が0.1以下であれば、SMC(A)の密度が大きくなりすぎず、成形品の比強度及び比弾性率の低下を抑制でき、また成形品が軽量になる。また、不飽和樹脂組成物(a2)の粘度が過度に高くならず、強化繊維束への含浸が容易になるため、SMC(A)中の炭素繊維含有率を高くできることから、強度、弾性率、並びに比強度及び比弾性率が充分に高い成形品が得られる。
a1/Wa2の下限については不飽和樹脂組成物(a2)に添加する助剤にもよるが、Wa1/Wa2は0.005以上が好ましい。増粘剤として(ポリ)イソシアネート化合物を用いる場合、含有する水分による増粘阻害を抑制するために、無機物であるモレキュラーシーブを添加してもよい。この場合でも、Wa1/Wa2が0.005以上0.1以下の範囲に収まる量のモレキュラーシーブで水分の影響を充分に抑制できる。なお、モレキュラーシーブを用いなくても水分の影響を受けないような不飽和樹脂であればWa1/Wa2は0.005未満であってもよいが、そのような樹脂は少なく、前段階で除湿吸湿処理が必要となる。
また、モレキュラーシーブ以外に無機充填剤を添加する場合は、Wa1/Wa2は0.03以上であることが好ましい。Wa1/Wa2が0.03以上0.1以下の範囲に収まる量の無機充填剤により、不飽和樹脂組成物(a2)の炭素繊維束への含浸を阻害することなく、成形品の力学物性を向上させることができる。
(SMC(B))
SMC(B)は、長さ5mm以上120mm以下の炭素繊維束(b1)と、不飽和樹脂組成物(b2)とからなる。
SMC(B)に用いる炭素繊維束(b1)の態様としては、SMC(A)に用いる炭素繊維束(a1)と同じ態様が挙げられる。SMC(B)に用いる炭素繊維束(b1)の繊維長、炭素繊維の種類、フィラメント数、及びSMC(B)中の炭素繊維含有率の好ましい態様は、SMC(A)の好ましい態様と同じである。
SMC(A)に用いる炭素繊維束(a1)とSMC(B)に用いる炭素繊維束(b1)は、同じであってもよく、異なっていてもよい。SMC(A)中の炭素繊維含有率とSMC(B)中の炭素繊維含有率は、同じであってもよく、異なっていてもよい。
なお、本発明の効果を損なわない範囲であれば、SMC(B)は、繊維長が5mm未満の炭素繊維束、繊維長が120mm超の炭素繊維束、ガラス繊維束等の炭素繊維以外の繊維からなる繊維束を含有してもよい。
SMC(B)中の繊維の総質量に対する炭素繊維束(b1)の割合は、90質量%以上が好ましく、95質量%以上がより好ましい。SMC(B)中の繊維の総質量に対する炭素繊維束(b1)の割合の上限は100質量%である。
不飽和樹脂組成物(b2)は、SMC(B)から強化繊維を除いた組成物であり、不飽和樹脂組成物(a2)と同様に、不飽和樹脂を必須として含み、必要に応じてエチレン性不飽和単量体、増粘剤、重合開始剤、重合禁止剤、低収縮剤、無機充填剤、内部離型剤、増粘促進剤、硬化促進剤、トナー、吸湿剤等の助剤を含む。
不飽和樹脂組成物(b2)に用いる不飽和樹脂の好ましい態様は、不飽和樹脂組成物(a2)に用いる不飽和樹脂の好ましい態様と同じである。
エポキシ(メタ)アクリレート樹脂及び不飽和ポリエステル樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。不飽和樹脂組成物(b2)は、増粘剤を含むことが好ましく、増粘剤として(ポリ)イソシアネート化合物を含むことがより好ましい。不飽和樹脂組成物(b2)にエポキシ(メタ)アクリレート樹脂や不飽和ポリエステル樹脂を用いる場合、反応性希釈剤としてエチレン性不飽和単量体を添加することが好ましい。SMC(B)中の無機充填剤の含有量は、SMC(A)と同様の理由から、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。
不飽和樹脂組成物(b2)は、不飽和樹脂組成物(a2)と同様に、無機成分と非無機成分とに分けられる。SMC(B)は、下記条件(2)を満たす。これにより、SMC(B)が条件(2)を満たすことで、SMC(A)が条件(1)を満たすことで得られる効果と同様の効果が得られる。
(2)不飽和樹脂組成物(b2)に含まれる無機成分の質量(g)をWb1、不飽和樹脂組成物(b2)に含まれる非無機成分の質量(g)をWb2としたとき、Wb1/Wb2≦0.1である。
b1/Wb2の下限については不飽和樹脂組成物(b2)に添加する助剤にもよるが、Wa1/Wa2と同様の理由から、Wb1/Wb2は0.005以上が好ましい。不飽和樹脂組成物(b2)にモレキュラーシーブ以外に無機充填剤を添加する場合は、Wb1/Wb2は0.03以上であることが好ましい。
また、SMC(A)及びSMC(B)は、下記条件(3)を満たす。
(3):SMC(A)の加熱圧縮成形時のキュアタイム(秒)をCT、SMC(B)の加熱圧縮成形時のキュアタイム(秒)をCTとしたとき、CT/CT≦0.5である。
総厚みが10mm以上の肉厚部を有する成形品を製造する場合の加熱圧縮成形においては、外層部では金型からの伝熱によりすぐに硬化が始まるが、内層部は外層部に比べて熱が伝わりにくいため、硬化のタイミングが外層部に比べて遅くなりやすい。外層部と内層部との硬化のタイミングのずれが大きいと、硬化収縮、熱膨張、熱収縮等による歪が成形品のコア層(中央部)に集中し、内部クラックやヒケ、変形といった成形不良が生じる。
この傾向は肉厚部の厚みが増すほど高くなる。CT/CTが0.5以下であれば、総厚みが10mm以上の肉厚部を有する成形品を製造する場合でも、加熱圧縮成形時の内層部と外層部の硬化のタイミングのずれが低減される。そのため、コア層に歪が集中することが抑制されることで、成形不良が生じることが抑制される。
CT/CTは、内部クラックやヒケ、変形といった成形不良を抑制しやすい点から、0.4以下が好ましい。また、硬化時間が過大に長くならないように調整してもSMC(A)及びSMC(B)を極低温環境に保管する必要がなく、重合開始剤及び重合禁止剤の劣化によるライフタイムの低下を抑制しやすい点から、CT/CTは、0.05以上が好ましく、0.10以上がより好ましい。
SMC(A)のCTは、10秒以上100秒以下が好ましく、15秒以上90秒以下がより好ましい。CTが前記範囲の下限値以上であれば、SMCを零下のような極低温で保管する必要が無く、また常温で保管した場合であってもSMCに含まれる重合開始剤が自己促進する可能性を低く抑えることができる。CTが前記範囲の下限値以上であれば、過度に成形時間が長くなることでの生産性低下を抑えることができる。
SMC(B)のCTは、40秒以上200秒以下が好ましい。SMC(B)のCTをこの範囲とすることによって、SMCに優れた貯蔵安定性や生産性を付与させることができるとともに、本発明で規定する条件で使用することで、上述の成形不良を抑制しやすくなる。より好ましくは45秒以上130秒以下である。
なお、CT及びCTは、実施例に記載の方法で測定される。
CT/CTは、SMC(A)及びSMC(B)に添加する重合開始剤や重合禁止剤の種類や添加量を調節することで制御することができる。例えば、SMC(A)には10時間半減期温度の高い重合開始剤を用い、SMC(B)には10時間半減期温度が低い重合開始剤を用いることで、CT/CTを小さくすることができる。また、SMC(A)とSMC(B)に同じ重合開始剤を用い、SMC(A)中の重合開始剤の添加量をSMC(B)中の重合開始剤の添加量よりも少なくすることで、CT/CTを小さくすることができる。SMC(A)とSMC(B)に同じ重合禁止剤を用い、SMC(A)中の重合禁止剤の添加量をSMC(B)中の重合禁止剤の添加量よりも多くすることで、CT/CTを小さくすることもできる。
CT/CTを制御する方法としては、加熱圧縮成形における硬化時の発熱が過度になったり、成形品の残存モノマー量が増大したりすることを抑制しやすい点から、重合開始剤の種類によって制御する方法が好ましい。
また、10時間半減期温度が50℃以上130℃以下の重合開始剤の中から、SMC(A)とSMC(B)に添加する重合開始剤をそれぞれ選択することが好ましい。重合開始剤の10時間半減期温度が50℃以上であれば、SMCの熟成時の発熱により重合開始剤や重合禁止剤が劣化することを抑制しやすい。重合開始剤の10時間半減期温度が130℃以下であれば、加熱圧縮成形時の金型温度の上限が概ね160℃程度のため、硬化時間が過度に長くなることによる、SMCに含まれるエチレン性不飽和単量体、例えばスチレン(沸点:約145℃)の揮発を抑制でき、また硬化物中に残存するモノマーを低減しやすい。
SMC(A)及びSMC(B)の製造方法は、特に限定されず、公知の方法を利用することができる。
例えば、ドクターブレード等を用いて不飽和樹脂組成物を第1キャリアフィルム上に塗布して不飽和樹脂組成物層を形成する。不飽和樹脂組成物層の厚みは、製造するSMCの用途等に応じて適宜設定すればよく、例えば、0.1mm以上3mm以下とする。次いで、当該不飽和樹脂組成物層の表面に、長さ5mm以上120mm以下の炭素繊維束を散布することにより、繊維方向がランダムなシート状の繊維束群を形成する。次いで、第1キャリアフィルム上の不飽和樹脂組成物層と同様の不飽和樹脂組成物層を第2キャリアフィルム上にも形成する。次いで、繊維束群を2つの不飽和樹脂組成物層で挟み込み、両側から加圧することで繊維束群に不飽和樹脂組成物を含浸させ、SMC前駆体を作製する。SMC前駆体の厚さは、例えば、0.5mm以上、5mm以下とする。SMC前駆体を略等温で保持し、不飽和樹脂組成物を増粘(熟成)させることでSMCを得る。
熟成条件は、不飽和樹脂組成物に含まれる不飽和樹脂及び増粘剤の種類によって異なるが、例えば、温度を10℃以上80℃以下、熟成期間を0.5日間以上30日間以下とする。
(積層物の形成)
本発明では、SMC(A)とSMC(B)とを、SMC(A)からなる内層部がSMC(B)からなる外層部の間に挟まれるように積層して積層物とする。具体的には、下から外層部/内層部/外層部という積層構成の積層物を形成する。
内層部を形成するSMC(A)は、1枚であってもよく、2枚以上であってもよい。内層部を形成するSMC(A)が2枚以上の場合、SMC(A)は1種であってもよく、2種以上であってもよい。同様に、外層部を形成するSMC(B)は、1枚であってもよく、2枚以上であってもよい。外層部を形成するSMC(B)が2枚以上の場合、SMC(B)は1種であってもよく、2種以上であってもよい。また、内層部の両側の2つの外層部の態様は、同じであってもよく、異なっていてもよい。
本発明では、条件(4)を満たすように積層物を形成する。
(4):成形品の肉厚部における総厚み(mm)をT、2つのスキン層の厚み(mm)をそれぞれTb1、Tb2としたとき、0.05≦Tb1/T≦0.3かつ0.05≦Tb2/T≦0.3である。
b1/T及びTb2/Tが0.05以上であれば、外層部の硬化のタイミングが早くなりすぎることを抑制できるため、加熱圧縮成形時の内層部と外層部の硬化のタイミングのずれが低減される。Tb1/T及びTb2/Tが0.3以下であれば、金型の熱が内層部に伝わりやすく、内層部の硬化のタイミングが外層部の硬化のタイミングに比べて遅くなりすぎることを抑制できるため、加熱圧縮成形時の内層部と外層部の硬化のタイミングのずれが低減される。このように、条件(4)を満たすことで、加熱圧縮成形時の内層部と外層部の硬化のタイミングのずれが低減されることから、コア層に歪が集中することが抑制され、内部クラック等の成形不良が生じることが抑制される。
(加熱圧縮成形)
SMC(A)とSMC(B)を積層した積層物を得た後、加熱された金型に該積層物をチャージし、該金型を型閉めして、該積層物を加熱しながら圧縮成形することで成形品を得る。
金型への積層物のチャージ率、すなわち金型における下型のキャビティの開口面積に対する、積層物を下型のキャビティの底面に投影した面積の割合は、40〜90%が好ましい。
金型温度は130〜160℃が好ましく、圧力は3〜15MPaが好ましい。
成形時間は、目的の成形品の厚みに応じて適宜設定でき、例えば厚み10〜40mmの平板状の成形品の場合、4〜20分間が好ましい。なお、金型内でSMCが硬化した段階で即座に成形品を金型から取り出してもよく、残存ラジカルの消失を狙って成形時間を少し長めに設定してもよい。また、肉厚部を有する成形品は、硬化時の発熱が蓄積されることで成形後の内部温度の低下が遅い傾向があるため、成形時間をさらに長めに設定してもよい。硬化後の成形品の温度が金型温度+50℃以下まで低下した段階で成形品を取り出すことが好ましく、金型温度+25℃以下まで低下した段階で成形品を取り出すことがより好ましい。これにより、脱型後の温度差による熱収縮が過度に起きることを抑制でき、また成形品の取り出しも容易になる。
以上説明したように、本発明の炭素繊維強化複合材料成形品の製造方法では、条件(1)〜(4)を満たすように、SMC(A)からなる内層部とSMC(B)からなる外層部を有する積層物を加熱圧縮成形して成形品とする。これにより、厚み10mm以上の肉厚部を有する成形品であっても、加熱圧縮成形時の積層物における外層部と内層部の硬化タイミングのずれが低減される。これにより、成形品のコア層に集中する歪が低減されるため、内部クラック等の成形不良の発生を抑制することができる。
また、本発明の製造方法で得られる成形品は、高強度及び高剛性であり、軽量である。そのため、本発明の製造方法で得られる成形品は、高強度及び高剛性が要求される複雑な金属鋳造部品や金属鍛造製品を軽量化するための代替品として有用であり、特に自動車用の内外装部材、足回り部材の軽量化に有用である。
また、本発明の製造方法によれば、加熱圧縮成形時に内層部と外層部の厳密な温度管理を必要としないため、製造が簡便であり、生産性が高い。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
(CT及びCTの測定)
内層部を形成するSMCを70mm角に切り出した試料片を4枚積層して積層物(i)とした。厚み4mm、長さ100mm、幅100mmのキャビティを持ち、積層物の複数個所の内部温度を測定可能な金型を用い、140℃に加熱した金型に積層物(i)をチャージし、素早く金型を閉じて、成形圧力8MPaで加熱圧縮成形した。加熱圧縮成形における積層物(i)の厚み方向の中央部の温度変化を測定し、発熱ピークが観測された段階で測定を終了した。積層物(i)の厚み方向の中央部の温度が50℃から発熱ピークに達するまでの時間をCT(秒)とした。
外層部を形成するSMCについても同様にしてCT(秒)を測定した。
測定結果は表1に示す。
(積層物のCTの測定)
内層部と外層部を形成するSMCを70mm角に切り出した試料片を、各実施例及び比較例と同じ積層構成となるように積層させて積層物(ii)とした。次いで、長さ100mm、幅100mm、厚さ20mmのキャビティを持ち、積層物の複数個所の内部温度を測定可能な金型を用い、140℃に加熱した金型に積層物(ii)をチャージし、素早く型を閉じて、成形圧力8MPaの成形条件下で加熱圧縮成形した。
加熱圧縮成形時の積層物(ii)における、下から2枚目のSMCと3枚目のSMCの間(測定点1)、5枚目のSMCと6枚目のSMCの間(測定点2)、11枚目のSMCと12枚目のSMCの間(測定点3)の3点についてそれぞれ温度変化を測定した。得られた結果を元に、測定点1の温度が50℃に達してから測定点1の発熱ピークまでの時間と、測定点1の温度が50℃に達してから測定点2の発熱ピークまでの時間と、測定点1の温度が50℃に達してから測定点3の発熱ピークまでの時間との3点の時間を算出し、その内の最大値を積層物(ii)のCT(秒)とした。測定結果は表1に示す。
(力学物性評価)
内層部又は外層部を形成するSMCを200mm〜250mm角に切り出し、同一のSMCを2枚積層して積層物(iii)とした。次いで、長さ300mm、幅300mm、厚さ2mmのキャビティを持つ金型を用い、140℃に加熱した金型に積層物(iii)をチャージ率50%でチャージし、素早く型を閉じて、成形圧力8MPaの成形条件下で5分間加熱圧縮成形した。
得られた成形板から長さ100mm、幅25mmの12枚の試験片を切り出し、5kNインストロン万能試験機を用い、L/D=40、クロスヘッド速度5mm/分の条件で3点曲げ試験を実施し、曲げ強度と曲げ弾性率の平均値を求めた。曲げ強度と曲げ弾性率はそれぞれ以下の基準で評価した。評価結果は表1に示す。
<曲げ強度>
◎:300MPa以上。
○:250MPa以上、300MPa未満。
△:200MPa以上、250MPa未満。
×:200MPa未満。
<曲げ弾性率>
◎:25GPa以上。
○:20GPa以上、25GPa未満。
△:15GPa以上、20GPa未満。
×:15GPa未満。
(成形性評価)
各例で得た成形品の外観を目視し、ヒケ等の外観上の欠陥の有無を確認した。また、成形品を厚み方向に切断し、その断面において内部クラック及びボイドの発生状況を目視で確認した。成形性の評価は、以下の基準に従って行った。評価結果は表1に示す。
◎:内部クラックやボイドが全く確認されない。
○:5mm未満の微小な内部クラックやボイドが厚み方向の中央部に確認される。
△:5mm以上の内部クラックやボイドが厚み方向の中央部に確認される。
×:5mm以上の内部クラックやボイドが厚み方向の全域に確認され、ヒケ等の外観上の欠陥が確認される。
(製造例1)
エポキシ(メタ)アクリレート樹脂のスチレン溶液(日本ユピカ株式会社製、製品名:ネオポール8051)100質量部、重合開始剤としてジ−t−ヘキシルパーオキサイド90%溶液(日油株式会社製、製品名:パーヘキシルD)1.0質量部、内部離型剤としてリン酸エステル系誘導体組成物(アクセルプラスチックリサーチラボラトリー社製、製本名:MOLD WIZINT−EQ−6)0.35質量部、増粘剤として変性ジフェニルメタンジイソシアネート(三井化学株式会社製、製品名:コスモネートLL)15.5質量部、合成ゼオライトパウダー(ユニオン昭和株式会社製、製品名:モレキュラーシーブ4Aパウダー)1.2質量部、重合禁止剤として1,4−ベンゾキノン0.02質量部、炭素繊維ミルドファイバー(日本ポリマー産業株式会社製、製品名:MP30X)5質量部を充分に混合撹拌して不飽和樹脂組成物を得た。
得られた不飽和樹脂組成物をドクターブレードを用いてポリエチレン製のキャリアフィルム上に塗布し、不飽和樹脂組成物層を形成した。該不飽和樹脂組成物層上に、フィラメント数が15000本の炭素繊維束(三菱ケミカル株式会社製、TR50S 15L)を長さ25mmに裁断したものを繊維方向がランダムになるようにシート状に散布した。次いで、ポリエチレン製の別のキャリアフィルムに不飽和樹脂組成物を塗布して不飽和樹脂組成物層を形成した。それら2つの不飽和樹脂組成物層で繊維束群を挟み込み、ロールの間を通して押圧し、不飽和樹脂組成物を炭素繊維束に含浸させてSMC前躯体を得た。得られたSMC前躯体を室温(25℃)にて168時間静置することにより、SMC前躯体中の不飽和樹脂組成物を充分に増粘させてSMC1を得た。
(製造例2)
重合開始剤として1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートの90%溶液(日油株式会社製、製品名:パーオクタO)を用いた以外は、製造例1と同様にしてSMC2を得た。
(製造例3)
重合開始剤として1,t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネートの74%溶液(化薬アクゾ株式会社製、製品名:カヤカルボンBIC−75)を用いた以外は、製造例1と同様にしてSMC3を得た。
(製造例4)
重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエートの90溶液(日油株式会社製、製品名:パーブチルO)を用いた以外は、製造例1と同様にしてSMC4を得た。
(製造例5)
GFSMC(ジャパンポンポジット株式会社製、製品名:ポリマールマット609L−NAT、フィラー含有率:30質量%〜40質量%、ガラス繊維含有率:30質量%〜40質量%)をSMC5とした。
(製造例6)
重合開始剤としてt−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネートの74%溶液(化薬アクゾ株式会社製、製品名:カヤカルボンBIC−75)を使用し、炭素繊維ミルドファイバー5質量部の代わりに炭酸カルシウム(日東粉化工業株式会社、製品名:NS100)50質量部を使用した以外は、製造例1と同様にして不飽和樹脂組成物を得た。該不飽和樹脂組成物を用いる以外は、製造例1と同様にしてSMC6を得た。
(実施例1)
SMC(A)とSMC(B)としてSMC1とSMC2を用い、それらを180mm×130mmのシート状に裁断した後、下から順に、1枚のSMC1からなる外層部/10枚のSMC2からなる内層部/1枚のSMC1からなる外層部の積層構成となるように合計12枚積層した積層物を得た。次いで、長さ200mm、幅140mm、厚み20mmのキャビティを持つ金型に該積層物をチャージし、金型温度140℃、圧力8MPaの条件で加熱加圧成形して成形品を得た。金型への積層物のチャージ率は80%であった。保持時間は、積層物のCT(秒)よりも300秒長い時間とした。
同一条件で3回成形を繰り返して3個の成形品を得て、それら成形品の成形性を評価した。結果を表1に示す。
(実施例2〜3、比較例1〜8)
使用するSMCを表1に示す通りに変更した以外は、実施例1と同様にして成形品を製造し、成形性を評価した。結果を表1に示す。
(比較例9)
SMC6を使用して成形品の曲げ強度及び曲げ弾性率を測定したところ、曲げ強度及び曲げ弾性率がいずれも低かった。そのため、成形品の製造は行わなかった。
Figure 2018187862
条件(1)〜(4)を満たす実施例1〜3では、曲げ強度及び曲げ弾性率が高く力学物性に優れた成型品の製造が可能であり、また内部クラックの発生が抑制され成形性にも優れていた。
一方、単一のSMCを使用し、条件(3)及び条件(4)を満たしていない比較例1〜4では、内部クラックの発生が充分に抑制されなかった。実施例1、2と同じSMCの組み合わせで条件(1)〜(3)は満たすものの、条件(4)を満たさない比較例5、6でも、内部クラックの発生が充分に抑制されなかった。条件(1)、(2)、(4)は満たすものの、条件(3)を満たさない比較例7でも、内部クラックの発生が充分に抑制されなかった。
ガラス繊維を用い、またフィラーが多量に添加されたSMC5を用いた比較例8では、成形品の力学物性が劣っていた。
条件(1)及び条件(2)を満たさないSMC6を用いた比較例9では、炭素繊維含有率を充分に高くすることができず、曲げ強度及び曲げ弾性率が低かった。

Claims (4)

  1. 長さ5mm以上120mm以下の炭素繊維束(a1)及び不飽和樹脂組成物(a2)を含有するシートモールディングコンパウンド(A)と、長さ5mm以上120mm以下の炭素繊維束(b1)及び不飽和樹脂組成物(b2)を含有するシートモールディングコンパウンド(B)とを、前記シートモールディングコンパウンド(A)からなる内層部が、前記シートモールディングコンパウンド(B)からなる外層部の間に挟まれるように積層して積層物とし、
    前記積層物を加熱圧縮成形して、前記外層部から形成されるスキン層の間に前記内層部から形成されるコア層を有し、総厚みが10mm以上の肉厚部を有する炭素繊維強化複合材料成形品の製造方法であって、
    下記条件(1)〜(4)を満たす、炭素繊維強化複合材料成形品の製造方法。
    (1)前記不飽和樹脂組成物(a2)に含まれる無機成分の質量(g)をWa1、前記不飽和樹脂組成物(a2)に含まれる非無機成分の質量(g)をWa2としたとき、Wa1/Wa2≦0.1である。
    (2)前記不飽和樹脂組成物(b2)に含まれる無機成分の質量(g)をWb1、前記不飽和樹脂組成物(b2)に含まれる非無機成分の質量(g)をWb2としたとき、Wb1/Wb2≦0.1である。
    (3):前記シートモールディングコンパウンド(A)の加熱圧縮成形時のキュアタイム(秒)をCT、前記シートモールディングコンパウンド(B)の加熱圧縮成形時のキュアタイム(秒)をCTとしたとき、CT/CT≦0.5である。
    (4):前記炭素繊維強化複合材料成形品の前記肉厚部における総厚み(mm)をT、2つの前記スキン層の厚み(mm)をそれぞれTb1、Tb2としたとき、0.05≦Tb1/T≦0.3かつ0.05≦Tb2/T≦0.3である。
  2. 前記シートモールディングコンパウンド(A)中の炭素繊維含有率が35質量%以上75質量%以下であり、前記シートモールディングコンパウンド(B)中の炭素繊維含有率が35質量%以上75質量%以下である、請求項1に記載の炭素繊維強化複合材料成形品の製造方法。
  3. 前記不飽和樹脂組成物(a2)及び前記不飽和樹脂組成物(b2)がいずれも、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂及び不飽和ポリエステル樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1又は2に記載の炭素繊維強化複合材料成形品の製造方法。
  4. 前記不飽和樹脂組成物(a2)及び前記不飽和樹脂組成物(b2)がいずれも増粘剤を含有し、
    前記増粘剤が(ポリ)イソシアネート化合物である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の炭素繊維強化複合材料成形品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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