JP2018187031A - 固定治具 - Google Patents

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Eihiko Todo
栄彦 藤堂
家城 弘
Hiroshi Yashiro
弘 家城
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Abstract

【課題】体内の患部に貼り付けられる貼付シートを固定するために使用される固定治具であって、貼付シートの全体を確実に広げることが可能であり、大きな貼付シートを一度に患部に貼り付けることができる固定治具を提供する。
【解決手段】本発明の固定治具1は、貼付シートSが巻き付けられる中空の筒状体2と、筒状体2に巻き付けた貼付シートSを固定するために、筒状体2の表面に形成される第1突起3A及び第2突起3Bとを備える。筒状体2は、軸方向の一方側の端である先端4と、軸方向の他方側の端である基端5とに、それぞれ開口を有し、基端5の開口から内視鏡8の先端部9が挿入されることで、内視鏡8の先端部9の外周面に装着される。第1突起3Aや第2突起3Bは、軸方向の一方側に延びており、貼付シートSの一部と係合することにより貼付シートSを固定する。
【選択図】図5

Description

本発明は、体内の患部に貼り付けられる貼付シートを固定するために使用される固定治具に関する。
従来、内視鏡検査によって、食道、胃、十二指腸等の体内における粘膜部分に腫瘍等の病変部が発見されると、内視鏡下で病変粘膜を筋層から剥離する処置が施される。この処置を施すと、処置から数日後に遅発性の出血や穿孔が発生する場合がある。そこで、処置後に患部を貼付シートで覆うことで出血や穿孔を予防する処置が施される。そして、この予防処置を施すにあたって、専用の処置具がないことから、例えば特許文献1に開示されるような、他用途向けの内視鏡用処置具が使用されている。
特許文献1の内視鏡用処置具は、内視鏡の鉗子ポートに挿入されるものであって、シース内に挿通されたワイヤーを進退させることで、シースの先端に配置された一対の鉗子カップが嘴状に開閉するものである。この処置具を用いて、患部に貼付シートを貼り付ける場合には、以下の作業が行われる。
まず、処置具の鉗子カップを閉じた状態で、処置具を内視鏡の鉗子ポートに挿入して、内視鏡の先端部にある鉗子ポートの開口から鉗子カップを突出させる。
ついで、ワイヤーの進退操作を行なうことで、一対の鉗子カップを開いた状態とし、貼付シートの端部の略中央部を一対の鉗子カップの間に差し込みながら、ワイヤーの進退操作を行なうことで一対の鉗子カップを閉じた状態にする。これにより、一対の鉗子カップの間に貼付シートの端部の略中央部が挟み込まれて、貼付シートが鉗子カップに保持された状態になる。
そして、その状態のままで、内視鏡の先端部に装着された内視鏡フードの内部に鉗子カップの先端部が入るまで処置具全体を後方に移動させ、内視鏡の先端側に位置する貼付シートを内視鏡フードおよび内視鏡の外周部に折り返して巻きつける。
ついで、貼付シートが内視鏡フードおよび内視鏡の外周部に巻きつけられた状態で、内視鏡の先端部が患部近傍に到達するまで内視鏡を体内に挿入する。
そして、内視鏡の先端部が患部近傍に到達した後に、処置具を鉗子ポート内に押し込むことで貼付シートを引き出しながら内視鏡先端部を患部から後退させることにより、内視鏡フードおよび内視鏡の周囲に巻きつけられた貼付シートが引き出されながら広げられ、患部に貼付される。
ついで、ワイヤーの進退操作で鉗子カップを開いた状態にする。これにより、鉗子カップによる貼付シートの挟み込みが解除されて、貼付シートが鉗子カップから離れることで、貼付シートの患部への貼り付けが完了する。
特開2009−125418号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されるような他用途用の処置具では、貼付シートの端部の略中央部を一対の鉗子カップに挟み込ませるだけであり、貼付シートを取り付ける作業は容易であるが、内視鏡を体内に挿入する際の抵抗により内視鏡フードおよび内視鏡の周囲に巻きつけられた貼付シートの鉗子カップで保持していない部分が後方に折れ曲がったり、貼付シートの全体の位置がずれるために、患部で貼付シートの全体を広げることは容易ではなく、広げることの可能な貼付シートの幅方向(内視鏡フードおよび内視鏡の外周部に巻き付ける方向)の寸法は、5mm〜10mm程度の小さなものとなる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、体内の患部に貼り付けられる貼付シートを固定するために使用される固定治具であって、貼付シートの全体を確実に広げることが可能であり、大きな貼付シートを一度に患部に貼り付けることができる固定治具を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明は、次の項に記載の主題を包含する。
項1.体内の患部に貼り付けられる貼付シートを固定するために使用される固定治具であって、
前記貼付シートが巻き付けられる中空の筒状体と、
前記筒状体に巻き付けた前記貼付シートを固定するために、前記筒状体の表面に形成される少なくとも1つの突起とを備え、
前記筒状体は、軸方向の一方側の端である先端と、軸方向の他方側の端である基端とに、それぞれ開口を有し、前記基端の開口から内視鏡の先端部が挿入されることで、前記内視鏡の先端部の外周面に装着され、
前記突起は、前記一方側に延びており、前記貼付シートの一部と係合することにより前記貼付シートを固定することを特徴とする固定治具。
項2.前記突起は、先細りの形状を呈する項1に記載の固定治具。
項3.前記突起は、前記一方側になるにつれて、前記筒状体の径方向内側に向けて傾斜する外側面を有し、
前記軸方向に対する前記外側面の傾斜角度は、鋭角であることを特徴とする項1又は2に記載の固定治具。
項4.前記突起の先端面は、平坦な面である項1乃至3のいずれかに記載の固定治具。
項5.前記突起は、前記筒状体の外周面に形成され、
前記筒状体の外周面には、凹みが形成されており、
前記凹みは、前記突起の基端の位置から、或いは、当該突起の基端の位置よりも前記他方側の位置から、前記一方側に延びて、前記筒状体の先端に達するものであって、前記一方側になるに従って深くなっており、
前記筒状体を前記先端の側から視たときに、前記突起は、その全体が、前記凹み内に収まることを特徴とする項1乃至4のいずれかに記載の固定治具。
項6.前記突起として、先端が前記筒状体の先端面よりも前記一方側に位置している第1突起を備えることを特徴とする項1乃至5のいずれかに記載の固定治具。
項7.前記突起として、先端が前記筒状体の先端面よりも前記他方側に位置している第2突起を備えることを特徴とする項1乃至6のいずれかに記載の固定治具。
項8.前記筒状体の軸線を通り前記筒状体の先端面に直交する断面に対して対称に配置される一対の前記突起を備えることを特徴とする項1乃至7のいずれかに記載の固定治具。
項9.前記筒状体を前記内視鏡に装着する際に前記筒状体の向きを調整するための目印が、前記筒状体に形成されている項1乃至8のいずれかに記載の固定治具。
項10.前記目印が、前記筒状体の先端面又は外周面における、前記断面との交差位置に形成される項9に記載の固定治具。
本発明の固定治具によれば、固定治具に巻き付けた貼付シートを突起に係合させて固定することで、内視鏡を体内に挿入する際の貼付シートの姿勢を維持できる。そしてこのように貼付シートの姿勢を維持できるため、例えば内視鏡に挿入される処置具によって、貼付シートを固定治具から引き出すことで、容易に係合を解除することができる。よって、貼付シートの全体を確実に広げることが可能であり、大きな貼付シートを一度に患部に貼り付けることができる。
本発明の実施形態に係る固定治具の斜視図である。 本発明の実施形態に係る固定治具を内視鏡の先端部に装着した状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る固定治具を内視鏡の先端部に装着した状態を先端の側から視た正面図である。 本発明の実施形態に係る固定治具の側面図である。 本発明の実施形態に係る固定治具に貼付シートを固定した状態を示す斜視図である。 固定治具に貼付シートを固定する方法を示す斜視図である。 固定治具に貼付シートを固定する方法を示す斜視図である。 固定治具に貼付シートを固定する方法を示す斜視図である。 患部に貼付シートを貼り付けるために行われる作業を示す側面図である。 患部に貼付シートを貼り付けるために行われる作業を示す図であり、(a)は側面図、(b)は斜視図である。 患部に貼付シートを貼り付けるために行われる作業を示す側面図である。 本発明の変形例に係る固定治具を示す斜視図である。 本発明の変形例に係る固定治具を示す斜視図である。 本発明の変形例に係る固定治具を示す斜視図である。 本発明の変形例に係る固定治具を示す斜視図である。 本発明の変形例に係る固定治具を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の実施形態に係る固定治具1の斜視図である。図2と図3は、本発明の実施形態に係る固定治具1を内視鏡8の先端部9に装着した状態を示す斜視図と先端の側から視た正面図である。図4は、図3のA方向に固定治具1を視た状態を示す側面図であり、図3におけるI−I線よりも下側の範囲を示している。図5は、本発明の実施形態に係る固定治具1に貼付シートSを固定した状態を示す斜視図である。
本実施形態に係る固定治具1は、体内の患部K(後述の図9〜図11)に貼り付けられる貼付シートSを固定するために使用される。例えば、貼付シートSは、グンゼ社製の縫合補強材(ネオベール(登録商標))である。この縫合補強材は、ポリグリコール酸を材料とした繊維構造物からなる不織布である。
図1〜図5に示すように、固定治具1は、貼付シートSが巻き付けられる中空の筒状体2と、筒状体2の表面に形成される第1突起3A及び第2突起3Bを備える。本願において「筒状体の表面」とは、筒状体2の先端面10、筒状体2の外周面11、および筒状体2の内周面のいずれかの面と定義する。筒状体2、第1突起3A、及び第2突起3Bは、ポリ塩化ビニル、熱可塑性エラストマー、ゴム等の柔軟性のある材料を用いて、一体に形成される。なお、筒状体2、第1突起3A、及び第2突起3Bを、それぞれ別個に形成して、接着剤や熱溶着などによって、第1突起3Aや第2突起3Bを筒状体2に接合してもよい。
筒状体2は、軸方向の一方側の端である先端4と、軸方向の他方側の端である基端5とに、それぞれ開口6,7を有している。以下、筒状体2の軸方向における一方側を、「一方側」と略し、筒状体2の軸方向における他方側を、「他方側」と略す。
図2に示すように、筒状体2は、基端5の開口7から内視鏡8の先端部9を挿入することで、内視鏡8の先端部9の外周面に装着できる(基端5の開口7については図1参照)。また、筒状体2は、基端5の開口7から内視鏡8の先端部9を抜き出すことで、内視鏡8から取り外すことができる。また、先端部9に固定治具1を装着した内視鏡8を体内に挿入することを容易とすべく、図4に示すように、筒状体2の外周面11の先端側11aは、先端4に近づくにつれて外径が縮小する傾斜面とされている。なお筒状体2の外周面11は、その全体が、先端4に近づくにつれて外径が縮小する傾斜面とされてもよく、傾斜面を有していなくてもよい。
図1に示すように、第1突起3Aは、筒状体2の先端面10から、一方側に延びることで、その先端が筒状体2の先端面10よりも一方側に位置している。また、第2突起3Bは、筒状体2の外周面11の先端側11aから、一方側に延びて、その先端が筒状体2の先端面10よりも他方向側に位置している。本願において「第1突起」は、その先端が筒状体2の先端面10よりも一方向側に位置している突起と定義し、「第2突起」は、その先端が筒状体2の先端面10よりも他方向側に位置している突起と定義する。以下、第1突起3Aと第2突起3Bの総称として、突起3と適宜記す。
また、筒状体2の外周面11には凹み12が形成されており、第2突起3Bは凹み12の内部に位置している。この凹み12は、第2突起3Bの基端35の位置から前側(一方側)に延びて筒状体2の先端4に達するものであり、前側(一方側)になるに従って深くなっている。図3に示すように、筒状体2を先端の側から視たときには(つまり筒状体2を前側(一方側)から視たときには)、第2突起3Bは、その全体が、凹み12内に収まる。これにより、筒状体2の最大外径の内部に第2突起3Bが収められている。なお、凹み12は、第2突起3Bの基端35の位置よりも後側(他方側)の位置から、前側(一方側)に延びるものであってもよい。
突起3は、筒状体2に巻き付けた貼付シートSを固定するために設けられる。本願において「貼付シートSを固定する」とは、「貼付シートSの他方側への移動は、突起3と貼付シートSの一部との係合によって、規制されるが、貼付シートSの一方側への移動は、突起3と貼付シートSの一部との係合が容易に解除されることによって、許容される状態」と定義する。「係合」とは、「突起3の先端部が貼付シートSの厚み方向の全部または一部を貫通している状態」、または、「突起3の先端部が貼付シートSの内部に位置している状態」と定義する。
貼付シートSが繊維構造物からなる場合は、貼付シートSのどの部分でも各突起3を係合させることができ好適である。貼付シートSが繊維構造物である場合には、繊維構造物のループが突起3に引っ掛かること(前述の突起3の先端部が貼付シートSの一部を貫通すること)によっても貼付シートSを固定することができる。また、貼付シートSがフィルム状などの場合には、柔軟性を有する各突起3で係合させることは容易ではないが、貼付シートSに予めスリットなどを形成することで各突起3を係合させることができる。
突起3の各々は、断面が四角である先細りの形状を呈しており、先端面30が平坦な面となっている。図4から明らかなように、突起3の各々は、筒状体2の径方向に相対する外側面31及び内側面32や、筒状体2の周方向に相対する横側面33,33を有している。外側面31は、一方側になるにつれて、筒状体2の径方向内側に傾斜しており、筒状体2の軸方向に対する外側面31の傾斜角度θは、鋭角とされる。また突起3の各々を先細りの形状とするために、突起3の各々では、横側面33,33にも面取りを設けているが、第1突起3Aの内側面32には面取りを設けていない。第1突起3Aの内側面32に面取りを設けていないことで、貼付シートSに他方側への外力が加わった場合に貼付シートSとの係合が解除され難くなり、他方側への貼付シートSの規制を維持し易くなる。なお本発明は、第1突起3Aの内側面32に面取りを設けることを除外するものではなく、第1突起3Aを先細りの形状とするために、第1突起3Aの内側面32にも面取りを設けてもよい。
図2及び図3に示すa−a断面は、筒状体2の軸線Jを通り、筒状体2の先端面10に直交する断面である。本実施形態では、筒状体2の先端面10に、a−a断面に対して対称に配置される一対の第1突起3Aの組が3組設けられている(3組は、3A-1と3A-2の組、3A-3と3A-4の組、3A-5と3A-6の組である)。また筒状体2の外周面11には、a−a断面に対して対称に配置される一対の第2突起3Bの組が3組設けられている(3組は、3B-1と3B-2の組、3B-3と3B-4の組、3B-5と3B-6の組である)。
また、筒状体2の外周面11には、突条44が形成されている。この突条44は、固定治具1を内視鏡8に装着する際に固定治具1の周方向の向きを調整するための目印であり、本実施形態では、筒状体の外周面11とa−a断面との交差位置に形成されている。
図5は、内視鏡8の先端部9に装着された固定治具1に貼付シートSを固定した状態を示す。図5に示すように固定治具1に貼付シートSが固定された状態とするために、例えば、以下の(1)〜(3)の作業が順次行われる。
(1)貼付シートSの端部を筒状体2の一方側に突出させた状態で、貼付シートSの端部以外の範囲を筒状体2の外周面11に巻き付ける。
(2)貼付シートSの突出した端部を、筒状体2の先端面10の外周縁に沿って折り返して、筒状体2の先端面10に沿わせる。
(3)貼付シートSを他方側に移動させて、各突起3に貼付シートSの一部を係合させることで貼付シートSを固定治具1に固定する。
上記の作業が行われた後に、固定治具1を先端部9に装着した内視鏡8を体内に挿入して、体内の患部Kまで固定治具1を移動させることが行われる。その後、内視鏡8で固定治具1に固定された貼付シートSを患部Kに押付けながら、内視鏡8を後方(他方側)に移動させることで、患部Kとの摩擦により貼付シートSと各突起3との係合が解除されて、貼付シートSが患部Kに貼り付けられる。内視鏡8を体内に挿入する際には、消化管の内壁との摩擦などの抵抗により貼付シートSには他方側への力が加えられるが、貼付シートSが各突起3との係合により固定されていることで、貼付シートSの位置ずれが生じず、固定治具1に巻き付けた挿入前の貼付シートSの姿勢が維持されるため、大きな貼付シートSを患部Kに広げて貼り付けることができる。
図6〜図8は、内視鏡8の先端部9に装着された固定治具1に、保持部22,22を有する処置具20を併用して貼付シートSを固定する方法を示している。図6〜図8に示す固定方法は、体内の患部Kに貼付シートSを貼り付ける作業の一環として行われるものである。以下、図6〜図8やこれに続く図9〜図11を参照しながら、処置具20を併用して貼付シートSを体内の患部Kに貼り付けるために行われる作業について説明する。処置具20は、内視鏡8の鉗子ポートPに挿通されるものである。この処置具20は、シースと、シース内に挿入されるワイヤーとを備えており、ワイヤーを進退させることで、シースの先端に配置された一対の保持部22,22を嘴状に開閉できる。また、鉗子ポートPに挿通した処置具20の全体を前方(一方側)に移動させることで、内視鏡8の先端にある鉗子ポートPの開口から処置具20を延び出させることができる。また、処置具20の全体を後方(他方側)に移動させることで、鉗子22,22を鉗子ポートPに引き入れることができる。
まず前述の図2および図3に示したように、内視鏡8の先端部9を筒状体2の基端5の開口7から筒状体2の内部に挿入し、筒状体2のa−a断面が鉗子ポートPの位置を通るものとなるように、内視鏡8の先端部9の外周面に筒状体2を装着する。この際には、突条44と鉗子ポートPとの位置が合うように(すなわち筒状体2の軸心(軸線J)から視て、鉗子ポートPと突条44とが同じ方位に位置するように)、筒状体2の向きが調整される。これにより、a−a断面が鉗子ポートPの位置を通過するものとなるので、上述した第1突起3Aや第2突起3Bの組が鉗子ポートPに対して対称に配置された状態になる。なお、突条44が形成されていない場合には、各突起3の配置位置からa−a断面を想像しながら、筒状体2の向きを調整することになる。
ついで図6に示すように、鉗子ポートPに処置具20を挿入して、内視鏡8の先端にある鉗子ポートPの開口から処置具20を延び出させて、保持部22,22を開いた状態にする。
ついで図7に示すように、貼付シートSの端部の略中央部を保持部22,22の間に差し込みながら、保持部22,22を閉じた状態にする。これにより、保持部22,22の間に貼付シートSの端部の略中央部が挟み込まれて、貼付シートSが保持部22,22に保持された状態になる。
そして、その状態のままで、図8に示すように、保持部22,22が筒状体2の内部に入るまで、処置具20の全体を後方(他方側)に移動させる。そして筒状体2の先端面10の外縁に沿って貼付シートSを折り返して、筒状体2の先端面10や外周面11に貼付シートSを巻き付けた後、貼付シートSを他方側に移動させることで、各突起3が貼付シートSに係合され、貼付シートSが固定された状態になる。
この際には、内視鏡8の先端部9に筒状体2を装着する際の筒状体2の向きの調整で(図6)、第1突起3Aや第2突起3Bの組が鉗子ポートPに対して対称に配置されているため、処置具20で把持されていない貼付シートSの端部の全体が第1突起3Aにより固定され、折り返されて固定治具1の外周面に巻き付けられた貼付シートSの部分が第2突起3Bにより固定される。筒状体2に巻き付けられる貼付シートSの長さ(筒状体2に巻き付ける方向の長さ)は、特に限定されないが、筒状体2の外周長と同程度であることが好ましい。また、上記の貼付シートSの長さが筒状体2の外周長よりも短い場合は、係合可能な突起3にのみ貼付シートSを係合させて固定させればよい。
そして貼付シートSが固定治具1に固定された後、内視鏡8を体内に挿入して、図9に示すように、患部Kまで固定治具1を移動させることが行われる。内視鏡8を体内に挿入する際には、消化管の内壁との摩擦などの抵抗により貼付シートSには他方側への力が加えられるが、貼付シートSが各突起3との係合により固定されていることで、貼付シートSの位置ずれが生じず、固定治具1に巻き付けた挿入前の貼付シートSの姿勢が維持される。
ついで図10に示すように、処置具20を前方(一方側)に移動させながら、内視鏡8を後方(他方側)に移動させる。これにより、貼付シートSと各突起3との係合が解除されながら貼付シートSが前側(一方側)に引き出されて、貼付シートSが患部Kに貼り付けられる。この際には、固定治具1に巻き付けた貼付シートSの姿勢が各突起3により維持されていたことで、貼付シートSは固定治具1に固定された状態のまま引き出される。これにより、貼付シートSの全体が拡げられて、貼付シートSが患部Kに貼り付けられる。
ついで、図11に示すように、保持部22,22を開いた状態にする。これにより、保持部22,22による貼付シートSの挟み込みが解除される。
この後、保持部22,22を閉じた状態にし、保持部22,22の全体が鉗子ポートPに入るまで処置具20の全体を後方(他方側)に移動させる。この後、内視鏡8を体内から抜き出すことで、貼付シートSの患部Kへの貼り付け作業が完了する。
本実施形態の固定治具1によれば、筒状体2に巻き付けた貼付シートSを第1突起3Aや第2突起3Bで固定できるため、内視鏡8を体内に挿入する際の貼付シートSの姿勢を維持できる。そしてこのように貼付シートSの姿勢を維持できるため、内視鏡8に挿通させる処置具20の移動によって貼付シートSを固定治具1から引き出す際に(図10)、貼付シートSの全体を確実に広げることが可能であり、大きな貼付シートSを一度に患部Kに貼り付けることができる。
また、第1突起3Aや第2突起3Bの外側面が、筒状体2の径方向内側に向けて傾斜し、筒状体2の軸方向に対する外側面の傾斜角度θが鋭角であることで、固定治具1を先端部9に装着した内視鏡8を、円滑に体内に挿入できる。
また、筒状体2を先端の側から視たときに第2突起3Bの全体が凹み12内に収まっていることや、第1突起3Aや第2突起3Bの先端面30が平坦面であることから、内視鏡8を体内に挿入する際に、第1突起3Aや第2突起3Bの先端で消化管内部の粘膜が傷つくことを防止できる。
また、a−a断面に対して対称な一対の第1突起3Aや第2突起3Bの組が固定治具1に設けられているため、前述のように処置具20を併用した場合には、a−a断面が鉗子ポートPの位置を通るように、内視鏡8に装着される筒状体2の向きを調整することにより、保持部22,22で保持されている貼付シートSの中央部以外の部分を各突起3により固定することができ、大きな貼付シートSを左右均等に固定治具1に巻き付けて固定することを容易に実現できる。そしてこのことから、図10に示す処置具20の前方(一方側)への移動で、大きな貼付シートSの全体を確実に拡げることが可能になる。
なお、a−a断面に対して対称に配置される一対の第1突起3Aや第2突起の組の数は、上記の3組に限らず、筒状体2の径や貼付シートSの幅に応じて、適宜変更され得る。また、筒状体2の周方向に隣り合う2つの第1突起3Aの間隔や、筒状体2の周方向に隣り合う2つの第2突起3Bの間隔も、筒状体2の径や貼付シートSの幅に応じて、適宜変更され得る。なお筒状体2に巻き付けた貼付シートSを確実に固定するために、第1突起3Aや第2突起3Bの間隔を均等なものとして、筒状体2の周方向に第1突起3Aと第2突起3Bとを交互に設けることが好ましい。また、第1突起3Aや第2突起3Bの配置は、a−a断面に対して対称な配置に限定されず、第1突起3Aや第2突起3Bは、筒状体2の周方向に等間隔またはランダムに配置されてもよい。
なお、本発明の固定治具は、上記の実施形態に限定されず、種々改変できる。
例えば上記の実施形態では、第1突起3A及び第2突起3Bの双方を筒状体2に形成する例を示したが、第1突起3A及び第2突起3Bのうち、一方のみを筒状体2に形成し、他方については省略してもよい。例えば、図12に示す固定治具40は、図1〜図5に示す固定治具1から第2突起3Bを省略して、第1突起3Aのみを形成したものである。図12に示す固定治具40では、第2突起3Bが省略されることで、筒状体2は、凹み12(図1参照)の形成されないものとされている。図12の固定治具40のように、第1突起3Aのみが形成される場合には、第1突起3Aによって貼付シートSのより先端側(一方側)を固定できるので、内視鏡8を体内に挿入する際の貼付シートSの姿勢を維持し易くなる。このため第1突起3A及び第2突起3Bのうちいずれか一方を形成するならば、第1突起3Aのみを形成することが好ましい。
また、第1突起3Aが形成される場所は、筒状体2の先端面10に限定されない。例えば、図13に示す固定治具41のように、筒状体2の外周面11に凹み12を形成し、その内部に、先端が筒状体2の先端面10よりも一方向側に位置する第1突起3Aを形成してもよい。
また、第1突起3Aは、筒状体2の内周面から一方側に延びるものであってもよい。第1突起3Aを筒状体2の先端面10以外に形成した場合には、先端面10からの第1突起3Aの先端の突出長さが同じであっても、第1突起3Aの根元をより太くすることができ、第1突起3Aによる貼付シートSの固定力を強くすることができる。
また、第1突起3Aや第2突起3Bの断面形状は、四角形に限定されず、突起3を貼付シートSに係合可能である限りにおいて変更できる。例えば、第1突起3Aや第2突起3Bの断面形状は、四角形以外の多角形(三角形や五角形など)であってよく、或いは、図14に示すような丸形であってもよい(図14に示す固定治具42は、図12に示す固定治具40の変形例であり、第1突起3Aの断面形状が、丸形とされたものである)。以上のように、突起3を貼付シートSに係合させることができれば、突起3の断面形状は限定されず、突起3は任意の断面形状の組み合わせであってもよい。
また、第1突起3Aや第2突起3Bは、必ずしも、先細りの形状を呈している必要はなく、
断面が一定の形状を呈するものであってもよい。この場合でも、第1突起3Aや第2突起3Bが細ければ、第1突起3Aや第2突起3Bを貼付シートSに係合させることを容易に実現できる。
また、図1〜図5に示す固定治具1では、筒状体2の外周面11の先端側11aに第2突起3Bが設けられているが、第2突起3Bは、外周面11の基端側に設けられてもよい。このようにすることで、筒状体2に巻き付けた貼付シートS全体をより安定して固定できる。
また必ずしも、第1突起3Aや第2突起3Bの外側面31を、筒状体2の径内側に向けて傾斜させる必要はなく、第1突起3Aや第2突起3Bの外側面31は、筒状体2の軸方向に平行に延びるものであってもよい(すなわち図4に示すθが0度であってもよい)。
また、第1突起3Aや第2突起3Bは、必ずしも平坦な先端面30を有する必要はなく、
先端が尖っているものであってもよい。このようにすれば、第1突起3Aや第2突起3Bを貼付シートSに係合させることが、より容易になる。
また、第1突起3Aや第2突起3Bの先端側範囲を筒状体2の径内側に湾曲したものとすれば、第1突起3Aや第2突起3Bの先端が尖っていたとしても、内視鏡8を体内に挿入する際に、第1突起3Aや第2突起3Bの先端で消化管内部の粘膜が傷つくことを防止でき、各突起3の貼付シートSの固定力も強くすることができる。なお図10に対応する工程で、第1突起3Aや第2突起3Bから貼付シートSを円滑に引き外すためには、第1突起3Aや第2突起3Bの先端側範囲の湾曲は、可能な限り小さくすることが好ましい。
また、筒状体2を内視鏡8に装着する際に筒状体2の向きを調整するための目印は、突条44に限定されず、図15や図16に示すものに変更できる。図15に示す固定治具47や、図16に示す固定治具48は、図13に示す固定治具41の変形例である。図15に示す固定治具47では、先端面10とa−a断面との交差位置に、上記目印としての切欠46が形成されている。図16に示す固定治具48では、外周面11とa−a断面との交差位置に、上記目印として筒状体2の片面を貫通する貫通孔51が形成されている。この貫通孔51は、筒状体2の内部に溜まった流体を排出するための排出孔を兼ねてもよい。また、上記目印(突条44・切欠46・貫通孔51)を形成する位置は、筒状体2とa−a断面との交差位置に限定されるものではなく、内視鏡8の先端部9に固定治具1を装着する際の目印となり得る位置であればよい。例えば、内視鏡8に備えられている観察用レンズ等と位置を合わせる目印が設けられてもよい。
また、前述の実施形態に示す各固定治具では、各突起3の数が6つとされているが、筒状体2の表面には、少なくとも1つの突起3が形成されればよい。例えば、第1突起3Aの数が1つである場合には、貼付シートSの端部を処置具20の保持部22,22で固定し、固定治具1に巻き付けた貼付シートSの端部以外の範囲を第1突起3Aで固定することで、貼付シートSを拡げた状態で固定治具1に固定できる。そしてこのことから、貼付シートSを拡げた状態で患部Kに貼付することができる。
1,40,41,42,47,48 固定治具、
2 筒状体、
3 突起、
3A 第1突起、
3B 第2突起、
4 筒状体の先端、
5 筒状体の基端、
6 筒状体の先端の開口、
7 筒状体の基端の開口、
8 内視鏡、
9 内視鏡の先端部、
10 筒状体の先端面、
11 筒状体の外周面、
12 筒状体の凹み、
20 処置具、
30 突起の先端面、
31 突起の外側面、
44 突条(目印)、
46 切欠(目印)、
K 患部、
S 貼付シート
θ 突起の外側面の傾斜角度

Claims (10)

  1. 体内の患部に貼り付けられる貼付シートを固定するために使用される固定治具であって、
    前記貼付シートが巻き付けられる中空の筒状体と、
    前記筒状体に巻き付けた前記貼付シートを固定するために、前記筒状体の表面に形成される少なくとも1つの突起とを備え、
    前記筒状体は、軸方向の一方側の端である先端と、軸方向の他方側の端である基端とに、それぞれ開口を有し、前記基端の開口から内視鏡の先端部が挿入されることで、前記内視鏡の先端部の外周面に装着され、
    前記突起は、前記一方側に延びており、前記貼付シートの一部と係合することにより前記貼付シートを固定することを特徴とする固定治具。
  2. 前記突起は、先細りの形状を呈する請求項1に記載の固定治具。
  3. 前記突起は、前記一方側になるにつれて、前記筒状体の径方向内側に向けて傾斜する外側面を有し、
    前記軸方向に対する前記外側面の傾斜角度は、鋭角であることを特徴とする請求項1又は2に記載の固定治具。
  4. 前記突起の先端面は、平坦な面である請求項1乃至3のいずれかに記載の固定治具。
  5. 前記突起は、前記筒状体の外周面に形成され、
    前記筒状体の外周面には、凹みが形成されており、
    前記凹みは、前記突起の基端の位置から、或いは、当該突起の基端の位置よりも前記他方側の位置から、前記一方側に延びて、前記筒状体の先端に達するものであって、前記一方側になるに従って深くなっており、
    前記筒状体を前記先端の側から視たときに、前記突起は、その全体が、前記凹み内に収まることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の固定治具。
  6. 前記突起として、先端が前記筒状体の先端面よりも前記一方側に位置している第1突起を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の固定治具。
  7. 前記突起として、先端が前記筒状体の先端面よりも前記他方側に位置している第2突起を備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の固定治具。
  8. 前記筒状体の軸線を通り前記筒状体の先端面に直交する断面に対して対称に配置される一対の前記突起を備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の固定治具。
  9. 前記筒状体を前記内視鏡に装着する際に前記筒状体の向きを調整するための目印が、前記筒状体に形成されている請求項1乃至8のいずれかに記載の固定治具。
  10. 前記目印が、前記筒状体の先端面又は外周面における、前記断面との交差位置に形成される請求項9に記載の固定治具。
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