以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳しく説明する。なお、以下の実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須のものとは限らない。
<第1の実施形態>
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、MFP(Multi Function Peripheral)101のハードウェア構成を示すブロック図である。MFP101は、情報処理装置の一例である。本実施形態では情報処理装置の一例としてMFPを用いて説明するが、ユーザ認証機能を備えた情報処理装置であれば、MFPでなくても構わない。
CPU111を含む制御部110は、MFP101全体の動作を制御する。CPU111は、ROM112又はストレージ114に記憶された制御プログラムを読み出して読取制御や印刷制御などの各種制御を行う。RAM113は、CPU111の主記憶メモリであり、ワークエリアやストレージ114に記憶された各種プログラムを展開する為の一時記憶領域として用いられる。ストレージ114は、画像データ、各種プログラム及び各種設定情報を記憶する。また本実施形態ではストレージ114としてHDD等の補助記憶装置を想定しているが、SSD等のFLASH DISKであってもよい。
なお、MFP101は、1つのCPU111が1つのメモリ(RAM113)を用いて後述するフローチャートに示す各処理を実行するものとするが、他の様態であっても構わない。例えば複数のCPUや複数のRAM、ROM及びストレージを協働させて後述するフローチャートに示す各処理を実行することもできる。また、ハードウェア回路を用いて一部の処理を実行するようにしても良い。
操作部I/F115は、操作部116と制御部110を接続する。操作部116には、タッチパネルを有する液晶表示部やキーボードなどが備えられ、ユーザの指示を受け付ける受付部及びユーザに情報を表示する表示部として機能する。
プリンタI/F117は、プリンタ118と制御部110を接続する。プリンタ118で印刷すべき画像データはプリンタI/F117を介して制御部110からプリンタ118に転送され、画像データに基づいた画像が、用紙などのシート上に印刷される。
スキャナI/F119は、スキャナ120と制御部110を接続する。スキャナ120は、MFP101にセットされた原稿を読み取って画像データ(画像ファイル)を生成し、スキャナI/F119を介して制御部110のストレージ114に転送する。MFP101は、スキャナ120で生成された画像データを、プリンタ118に転送し、印刷することができる(コピー機能)。また、スキャナ120で生成された画像データを、各種送信プロトコルを用いて送信することもできる(送信機能)。更に、スキャナ120で生成された画像データをMFP101が読み書き可能な保存領域に保存することもできる(保存機能)。
ネットワークI/F121は、制御部110(MFP101)をLAN100に接続する。ネットワークI/F121は、LAN100上の外部装置(メールサーバやファイルサーバ、PCなど)に画像データや情報を送信したり、LAN100上の外部装置から情報を受信したりする。更にMFP101は、図示しないモデムを有し、PSTNを介してファクス送受信を行うこともできる(FAX機能)。
図2は、MFP101のソフトウェア構成の一部を例示するブロック図である。なお、図2は、本実施例を説明するために、MFP101が備えるソフトウェアの一部を例示したものであり、他のソフトウェアが含まれていても構わない。
図2におけるアプリケーションソフトウェア210及びシステムソフトウェア211を実現させるためのプログラムは、ROM112又はストレージ114に記憶される。上記プログラムはMFP101の電源投入時や機能利用時など、必要に応じてRAM113に展開され、CPU111により実行される。
システム制御部200は、MFP101の全体の制御を行うためのシステムソフトウェアであり、アプリケーションソフトウェア及びシステムソフトウェアと協働して後述するフローチャートにおける各ステップを実現する。
認証管理部201は、ストレージ114上のユーザ情報を格納したデータベースである認証情報記憶部202へのアクセス制御を行うためのシステムソフトウェアである。設定管理部203は、ストレージ114上の設定情報を記憶したデータベースである設定情報記憶部204へのアクセス制御を行うためのシステムソフトウェアである。
アプリケーションソフトウェア210は、MFP101がユーザに提供する機能を実現するためのソフトウェアである。本実施形態におけるMFP101は以下の機能に対応するアプリケーションソフトウェアを備える。
システム制御部200は、前述したコピー機能、送信機能、及び保存機能に対応するアプリケーションソフトウェア210を実行管理することで、各機能をユーザに提供する。
更に、アプリケーションソフトウェア210は、ヘルプ画面を表示するヘルプ機能、MFP101で利用可能な機能の一覧を選択可能に表示するメインメニュー機能、及びユーザに対して使用状況を通知する印刷枚数管理機能などの機能をユーザに提供する。なお、本実施形態で示した機能はMFP101がユーザに提供する機能の一例であり、MFP101はその他の機能を備えていても構わない。例えば、本実施形態のMFP101は、後から新たな機能を提供するアプリケーションソフトウェアを装置本体にインストールすることができる。これらの新たな機能についても、MFP101がユーザに提供する機能に含まれる。また、MFP101はWebブラウザを備え、ネットワークI/F121を介してLAN100上のWebサーバ(不図示)からWebアプリケーションを利用することができる。これらのWebアプリケーションが提供する機能についてもMFP101がユーザに提供する機能に含まれていても構わない。
図6及び図7は、MFP101の備える機能が起動したときに操作部116に表示される画面の一例である。図6(A)はメインメニュー機能が起動したときに表示されるメインメニュー画面の一例であり、図6(B)はコピー機能が起動したときに表示されるコピー設定画面の一例である。また、図6(C)は送信機能が起動したときに表示される送信設定画面の一例である。図7(A)(B)(C)は印刷枚数管理機能が起動したときに表示される管理画面の一例である。このように起動した機能に対応する画面が領域610に表示され、各機能は操作部116を介してユーザによる入力や操作を受け付ける状態となる。
なお、アプリケーションソフトウェア210はシステム制御部200と協働することで、制御部110の各I/Fを介した各ハードウェアを制御する。更に、必要に応じて認証管理部201及び設定管理部203と協働して、認証情報記憶部202に格納された認証情報や設定情報記憶部204に格納された設定情報へのアクセスを行うことができる。
<認証処理の概要>
MFP101は、ユーザから入力された認証情報(ユーザ名及びパスワード)と、認証情報記憶部202に格納された認証情報とを照合することによってユーザを認証することができる。照合の結果、認証情報が一致した場合は、認証OKとしてMFP101へのユーザのログインを許可する、認証情報が一致しなかった場合は認証NGとしてMFP101へのユーザのログインを許可しない。
また、認証情報記憶部202のデータベースには複数のユーザが登録されており、新規ユーザの登録や、ユーザの削除、及びユーザ情報の更新を行うことも可能である。更に、複数のユーザをグループとして管理することもできる。上述したユーザ情報を更新することによって、ユーザをグループに所属させたり、ユーザをグループから脱退させたりすることができる。なお、グループ情報についても、認証情報記憶部202のデータベースに格納される。
また、ユーザを認証する際には、MFP101内部の認証情報記憶部202を用いた認証(以下、ローカル認証という)ではなく、ネットワークI/F121を介して、外部の認証サーバに接続し、外部の認証サーバの認証結果を利用するようにしても構わない。この場合、外部の認証サーバとの認証情報のやり取りは、例えばLDAP(Lightweight Directory Access Protocol)等の公知の技術を用いて行う。
図3は、認証情報記憶部202のデータ構造の一例を示す図である。認証情報記憶部202は、ユーザを認証するために必要な情報301及び302と、ユーザに関する情報303乃至情報306を、ユーザ毎に関連付けて管理している。情報301は、ユーザを一意に示すユーザ名(ユーザID)である。図3には、「AAA」というユーザ名に対応するユーザのデータを示す。
情報302は、「AAA」のユーザを認証するためのパスワードを示している。情報303は、「AAA」のユーザの名前が「Taro Tanaka」であることを示している。情報304は、「AAA」のユーザが「グループ1」及び「グループ4」というグループに属していることを示している。なお、ユーザは1つまたは複数のグループに所属することができ、またどのグループにも属さないようにすることもできる。情報305は、情報302として管理しているパスワードを、「AAA」のユーザ自身が変更可能であるか否かを示している。情報305が「不可」となっている場合は、情報302のパスワードは管理者のみが変更可能である。
情報306は、情報302として管理されているパスワードの有効期限を示している。情報306が「無期限」となっている場合は、情報302のパスワードを無期限で使用することができる。情報306に期限が設定されている場合、ユーザは、期限が近づいたときにパスワードの変更を要求される。
図4は、ユーザ認証を行う場合に、操作部116に表示されるログイン処理を受け付ける為のログイン画面の一例を示す図である。ユーザは図4の画面において、MFP101にログインするために必要な認証情報を入力することができる。情報400はユーザ名とパスワードを入力することをユーザに通知するメッセージである。領域401は、ユーザ名を入力する為の領域であり、領域402はパスワードを入力するための領域である。
また、領域403はログイン先選択領域であり、ユーザはドロップダウンリストから認証先を選択することができる。前述したMFP101の認証情報記憶部202を用いてローカル認証を行う場合は、ユーザはログイン先としてこのデバイスを選択する。一方、外部認証サーバを用いた認証を行う場合は、ユーザは外部の認証サーバの名称を選択して、選択された認証サーバを介した認証を行う。なお、外部の認証サーバは、管理者によって予め外部の認証サーバを利用する為の設定が行われている場合のみ選択できる。
操作キー404は、認証を開始するための操作キーである。ユーザによって操作キー404が押下されると、領域401及び領域402に入力された認証情報が正しいか照合を行う。照合の結果、認証情報が正しい場合は、認証OKとしてMFP101へのログインを許可する、認証情報が一致しなかった場合は認証NGとしてMFP101へのログインを許可しない。
また、本実施形態においてユーザ認証が行われる場合とは、ユーザ認証を実行することが管理者によって設定されている場合である。この設定がなされていない場合(無効化されている場合)は、ユーザ認証は行われない。
また、ユーザ認証を実行するタイミングは、MFP101の操作開始時と機能選択時の2つの場合がある。操作開始時にユーザ認証を行う場合は、ユーザがMFP101の利用を開始するタイミングでユーザ認証が実行される。認証が成功した場合、ユーザは、MFP101の各種機能を利用できる。
一方、MFP101の操作開始時ではなく、MFP101が備える各機能が選択されたとき(機能選択時)にユーザ認証を行う事もできる(以下、機能別認証という)。機能別認証を行う場合は、管理者はユーザ認証が必要な機能を設定しておき、その機能が利用されるタイミングでユーザ認証を行う。
ここでは、機能別認証の例として「スキャンして送信」機能及び「FAX」機能が利用される際に、認証を行うように設定された場合を考える。この場合、「スキャンして送信」機能、および「FAX」機能以外の機能は、ユーザ認証を行うことなく利用することができるものとする。ユーザがMFP101の利用を開始するタイミングでは、例えば、各機能を選択できるメインメニュー機能が起動する。図6(A)は、操作部116に表示されるMFP101が備える各機能の選択を受け付ける為のメインメニュー画面の一例を示す図である。領域610は各機能に対応する操作画面を表示するための領域である。ユーザは領域610に表示されたメインメニュー画面を介して、各機能を選択することができる。ユーザが操作部116を介して操作キー601を選択すると、「コピー」機能が起動し、操作キー604を選択すると、「プリント」機能が起動する。
一方、操作キー602又は操作キー603の「スキャンして送信」機能又は「FAX」機能が選択されると、ユーザ認証が実行される。認証が成功すると、ユーザが選択した機能が起動する。
<カスタマイズ処理の概要>
ユーザがMFP101にログインすると、MFP101のカスタマイズ処理が行われる。カスタマイズ処理とは、設定管理部203を介して設定情報記憶部204に格納された後述する個人設定情報を取得し、MFP101の設定に反映する処理である。また、ユーザがMFP101からログアウトしたときには、設定管理部203を介して設定情報記憶部204に格納されたデバイス設定情報が読み込まれ、MFP101の各設定に反映される。
これらのカスタマイズ処理は、設定情報記憶部204に格納されたデバイス設定情報、個人設定情報、及びグループ設定情報に基づいてMFP101の設定を行う。
ユーザは、MFP101を利用する際の個人設定情報を予め登録することができる。また、MFP101の管理者は、MFP101の管理画面を介してデバイス設定情報、個人設定情報、及びグループ設定情報の登録及び変更を行うことができる。なお、デバイス設定情報は、MFP101で共通の設定情報であるため、1つの設定情報のみ登録される。一方、ユーザ設定情報はユーザ毎に個別の設定情報(個人情報)が登録される。グループ設定情報についてもグループごとに個別の設定情報が登録される。
まず、デバイス設定情報はMFP101で共通する1つの設定情報(共通情報)である。例えば、MFP101で利用する言語、MFP101の利用開始時に表示すべき初期画面、全ユーザで共通して利用されるアドレス帳情報などの設定情報が含まれる。また、デバイス設定情報は、前述する認証機能が設定されていない場合のMFP101の初期設定として利用することもできる。
次に、個人設定情報には、ユーザごとの設定情報が格納される。例えば、そのユーザが利用する言語や、利用開始時に表示すべき初期画面、ユーザごとのアドレス帳情報などの設定情報が含まれる。
グループ設定情報は、それぞれのグループに所属するユーザに提供される設定情報であり、例えば、グループ共通のアドレス帳や、そのグループに所属するユーザが利用する言語、利用開始時に表示すべき初期画面などの設定情報が含まれる。
図5は設定情報記憶部204のデータ構造の一例を示す図である。
まず、対象501は、設定情報の種別を特定するための情報であり、デバイス設定情報、個人設定情報、及びグループ設定情報のいずれかを示す情報が格納される。さらに、個人設定情報の場合は、ユーザを特定するためのユーザ名が格納され、グループ設定情報の場合はグループを特定するためのグループ名が格納される。
キー502は設定項目を特定する為の情報であり、設定値503は設定項目に対応する設定値である。設定管理部203は、対象501及びキー502を組み合わせることで、設定項目に設定された設定値503の取得及び格納を行う事が出来る。
次に各設定項目について説明する。図5では、デバイスを特定する情報として「デバイス」、ユーザを特定するユーザ名としてそれぞれ「AAA」、「BBB」、「CCC」、グループを特定するグループ名として「グループ1」を例示している。なお、「AAA」、「BBB」の個人設定情報は、管理者又はユーザにより予め設定済みであり、設定情報記憶部204に対応する個人設定情報が格納されているものとする。また、「CCC」の個人設定情報は、管理者又はユーザによる設定がなされておらず、設定情報記憶部204に対応する個人設定情報が保存されていないものとする。
例えば、設定管理部203は、対象「AAA」及びキー「表示設定−表示言語」で設定情報記憶部204にアクセスすることで、「AAA」の表示言語として設定された「日本語」という設定値を取得できる。また、「AAA」の場合と同様に、対象「BBB」及びキー「表示設定−表示言語」で設定情報記憶部204にアクセスすることで、「BBB」の表示言語として設定された「中国語」という設定値を取得できる。
また、対象が「BBB」で、キー「個人アドレス帳−個人アドレス1」設定情報記憶部204にアクセスすることで、「BBB」の個人アドレス帳の1番目の送信宛先である「ccc@abc.com」を取得できる。
また、対象が「デバイス」の場合は、キー「表示設定−表示言語」でデバイス設定情報にアクセスすることで、共通の表示言語として設定された「英語」という設定値を取得できる。
このように設定管理部203は対象501を特定する情報とキー502を用いて、設定情報記憶部204に格納されたデバイス設定情報、個人設定情報、及びグループ設定情報を参照することができる。
システム制御部200は、ユーザ認証が成功すると、設定管理部203を介して各設定値503を適宜参照し、MFP101の設定を変更する。例えば「BBB」のユーザ認証が成功すると、表示言語の設定を参照し、MFP101の操作部116に表示する表示言語設定をユーザの設定した「中国語」に設定する。また「BBB」の初期画面の設定を参照し、ログイン後に送信機能を起動し、操作部116に送信機能に対応する操作画面を表示する。
また、各機能に対応するアプリケーションソフトウェアは、設定管理部203を介して各設定値503を適宜参照することができる。例えば、「AAA」のユーザ認証が成功し、初期画面に対応する機能(以下、初期機能という)として送信機能を起動させる場合を考える。送信機能は、送信宛先を指定する際にアドレス帳から宛先を選択することができる。図5に示すように、アドレス帳には、全てのユーザが利用できる共有アドレス帳と、ユーザ毎に利用できる個人アドレス帳と、グループ毎に利用できるグループアドレス帳がある。送信機能に対応するアプリケーションソフトウェアが起動する場合には、対象「AAA」及びキー「個人アドレス帳」で個人設定情報にアクセスすることでユーザAAAの個人アドレス帳を取得する。また、対象「デバイス」及びキー「共有アドレス帳」でデバイス設定情報にアクセスすることで、共有アドレス帳を取得する。更に、ユーザAAAの所属する「グループ1」及び「グループ4」のグループ設定情報を参照し、「グループ1」及び「グループ4」のグループアドレス帳を取得する。このようにして、送信機能は、ユーザごとにカスタマイズされたアドレス帳をユーザに提供する。
また、各機能に対応するアプリケーションソフトウェアは、ユーザが過去に設定した設定履歴を参照することなどもできる。
<ログイン処理時の初期画面の表示>
図8は、MFP101におけるログイン時の初期画面の表示を説明するフローチャートである。図8のフローチャートに示す各動作(ステップ)は、MFP101のCPU111がストレージ114又はROM112に記憶されたシステムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアを実現するためのプログラムを実行することにより実現される。
図8のフローチャートが実行されるのは、前述したように、MFP101の操作開始の際と機能選択の際のどちらかで認証(ログイン)が要求された場合である。以下においては、MFP101で認証情報の照合を行う場合について述べているが、外部サーバで認証情報の照合を行うようにしても構わない。
ステップS801では、システム制御部200は、前述した図4のログイン画面を介した認証情報の入力及び認証の指示を受け付ける。
ユーザが操作キー404を押下したことを検知すると、ステップS802に進む。
ステップS802では、ステップS801で取得した認証情報を認証情報記憶部202に格納された認証情報と照合する。照合の結果、認証OKの場合(ステップS802でOK)は、ステップS804に進み、認証NGの場合(ステップS802でNG)は、ステップS803に進む。ステップS803では、操作部116を介してユーザにログインが失敗したことを通知し、ステップS801の認証指示の受付に戻る。
ステップS804では、システム制御部200は、ユーザ識別情報としてユーザから入力されたユーザ名を取得する。
ステップS805では、システム制御部200は、認証方式が機能別認証であるか否かを判断する。認証方式が機能別認証の場合は、ステップS813に進む。ステップS813では、ユーザが選択した機能を起動し、その機能に対応する画面を表示して、ログイン処理を終了する。認証方式が機能別認証でない場合は、ステップS806に進む。
ステップS806では、システム制御部200は、ユーザの設定した初期画面を優先するか否かを判定する。
前述したように、設定情報記憶部204には、各ユーザが個人設定情報として登録した個人毎の初期画面と、MFP101のデバイス設定情報として登録された初期画面の2つが存在する場合がある。
例えば、デバイス設定情報として、図7(A)(B)(C)に示すような印刷枚数管理機能に対応する画面初期画面として設定されている場合を考える。印刷枚数管理機能は、ユーザごとに一定期間(例えば、1カ月など)に印刷可能な上限の枚数を設定することや、ユーザごとの印刷した枚数を記録しておき、操作部116に表示する(図7(A))機能である。操作キー710は印刷枚数管理機能によって表示された画面を閉じる場合に使用する操作キーである。
更に、印刷枚数管理機能は、ログインしたユーザの印刷可能枚数が上限に達している場合は、印刷機能の利用を制限したり(図7(C))、カラー印刷を制限して、モノクロ印刷のみが実行できるように制限したりすることもできる。操作キー711は、印刷枚数管理機能によって表示された画面を閉じる場合に使用する操作キーである。操作キー712は、MFP101の使用を終了する(ログアウトする)場合に使用する操作キーである。
また、ユーザの印刷可能な枚数が少なくなったこと(例えば50枚以下など)をユーザに通知する(図7(B))こともできる。
このように、管理者が初期画面を設定している場合に、各ユーザが設定した初期画面が表示されてしまうと、管理者が表示させたい画面が表示されない。
そこで、本実施形態では、デバイス設定情報に設定された初期画面と個人設定情報に設定された初期画面のどちらを優先すべきであるかの優先設定を予め管理者によって設定できるように構成している。なお、本実施形態では、例えばコピー機能、送信機能、FAX機能、プリント機能、及び印刷枚数管理機能等の各機能のホーム画面を初期画面として設定できる。なお、ここでのホーム画面とは、ユーザが各機能を利用する場合に最初に表示される画面を指す。
また、メインメニュー画面を初期画面として設定できるようにしてもよい。更には、前述した装置本体にインストールされ、ユーザに提供される新たなアプリケーションソフトウェアが提供する機能に対応するホーム画面を初期画面として設定することができる。また、Webブラウザを介して実行されるWebアプリケーションが提供するホーム画面についても初期画面として設定することができる。また、本実施形態では、デバイス設定情報や個人設定情報に初期画面を設定する場合は、例えば初期画面として設定できる項目の一覧をドロップダウンリスト等で表示し、1つの画面を選択するものとしているが、これに限らない。
例えば、デバイス設定情報の初期画面の設定は、ユーザ名などをリスト表示し、ユーザ名を選択することで、選択されたユーザに対応する初期画面を取得し、上記初期画面をデバイス設定情報の初期画面として設定するようにしても良い。また、ユーザ名だけではなく、そのユーザが設定した初期画面をリスト表示した画面からデバイス設定情報の初期画面を設定するようにしてもよい。
図9(A)はMFP101が操作部116に表示する管理設定画面の一例である。図9(A)はラジオボタン911が指定されている場合を示している。管理者は図9(A)の画面を介して優先する初期画面を設定することができる。ラジオボタン910が指定されると個人設定情報に登録された初期画面に対応する機能を起動し、設定された初期画面を表示する設定になる。ラジオボタン911が指定されると、デバイス設定情報に登録された初期画面に対応する機能を起動し、設定された初期画面を表示する設定となる。
なお、図9(A)の画面で設定された内容に関する情報は設定管理部203を介して設定情報記憶部204のデバイス設定情報の設定項目として格納される。
図8の説明にもどり、ステップS806では、システム制御部200は、設定管理部203を介して設定情報記憶部204のデバイス設定情報から初期画面の優先設定を取得する。ユーザの設定した初期画面を優先する設定であれば、ステップS807に進む。一方、ユーザの設定した初期画面を優先する設定でなければ(デバイス設定情報の初期画面を優先する設定であれば)、ステップS810に進む。
ステップS807では、システム制御部200は、ステップS804で取得したユーザ識別情報及び初期画面をキーとして、設定管理部203を介して、ログインしているユーザの初期画面の設定値を取得する。
ステップS808では、システム制御部200は、取得された初期画面の設定値に基づいて、初期画面が設定されているか否かを判定する。初期画面に対応する設定値が取得できた場合は、ステップS809に進み、ユーザが初期画面として設定した初期画面に対応する機能を起動し、設定された初期画面を表示して、ログイン処理を終了する。
一方、初期画面に対応する設定値が取得できなかった場合は、ステップS810に進む。なお、ユーザ識別情報に対応する個人設定情報が登録されていない場合や、個人設定情報は登録されているが、初期画面に対応する設定項目が設定されていない場合は、初期画面の設定値が格納されていないため、初期画面が設定されていないと判定する。
ステップS810では、システム制御部200は、設定管理部203を介して設定情報記憶部204のデバイス設定情報から初期画面の設定値を取得する。ステップS811では取得された初期画面の設定値に基づいて、初期画面が設定されているか否かを判定する。初期画面に対応する設定値が取得できた場合は、ステップS812に進み、管理者によって設定された初期画面に対応する初期機能を起動し、設定された初期画面を表示して、ログイン処理を終了する。一方、初期画面に対応する設定値が取得できなかった場合は、ステップS814に進む。ステップS814では、ユーザ認証を行わない場合と同様に、例えば、メインメニュー機能を起動して操作部116にメインメニュー画面(図6(A))を表示する。
なお、実際のログイン処理では、図8のフローチャートで説明した初期画面の表示だけではなく、例えばMFP101で使用される言語設定をログインするユーザが個人設定として登録した言語に切り替えるなど、他の個人設定を反映する処理を行う。
更に、本実施形態では、初期画面に対応する機能の起動を、初期画面に対応するアプリケーションソフトウェアを実現するプログラムの起動としているがこれに限らない。例えば、アプリケーションソフトウェアは、MFP101の利用開始時に、バックグラウンドで起動していてもよい。この場合は、ステップS1013では、バックグラウンドで起動しているアプリケーションソフトウェアをフォアグラウンドプロセスに変更し、操作部116に機能に対応するホーム画面を表示する。なお、フォアグラウンドで起動しているアプリケーションは操作部116に表示されたホーム画面を介した操作入力を受け付けることが出来る。
また、本実施形態の「初期画面」は、ユーザ認証後にMFP101が利用可能となる際に最初に表示される画面であってもよいし、MFP101が利用可能となる際にいくつかの画面を遷移し、最終的に表示される画面であってもよい。また上記いくつかの画面のいずれか1つの画面を初期画面として設定できるようにしてもよい。
以上説明したとおり、本実施形態によれば、MFP101の使用開始時に初期画面を表示する際に、管理者によって設定された共通の初期画面と、ユーザが予め登録した初期画面のどちらを優先して表示するかを設定できる。これによって管理者が表示させたい初期画面がある場合は、管理者によって設定された初期画面を表示することができる。一方、ユーザが予め登録した初期画面を優先する場合は(ステップS706でYes)、ユーザによって設定された初期画面を表示することができる。更には、認証方式が機能別認証の場合には、初期画面が設定されていたとしても、初期画面を表示することなく、ユーザが選択した機能に対応するホーム画面を表示することができる。これらの仕組みによりユーザ及び管理者にとって利便性の高い初期画面の表示を行う事が出来る。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、管理者が表示させたい初期画面を優先させる場合には、管理者によって設定された初期画面を表示する例を説明した。第2の実施形態では第1の実施形態に加えて、管理者が表示させたい初期画面が閉じられた後に、ユーザによって設定された初期画面を表示するログイン制御について説明する。
図9(B)はMFP101が操作部116に表示する管理設定画面の一例である。図9(B)はラジオボタン911が指定されている場合を示している。管理者は図9(B)の画面を介して優先する初期画面を設定することができる。ラジオボタン910が指定されると個人設定情報に登録された初期画面を表示する設定になる。ラジオボタン911が指定されると、デバイス設定情報に登録された初期画面を表示する設定となる。
項目920は、ラジオボタン911に対する更なる設定である。ラジオボタン911が指定され、且つ、項目920がチェックされると管理者が表示させたい初期画面が閉じられた後に、ユーザによって設定された初期画面を表示する設定となる。
なお、図9(B)の画面を介して設定された優先設定は設定管理部203を介して設定情報記憶部204のデバイス設定情報の設定項目として格納される。
例えば、図5の設定情報を例として初期画面を表示する説明を行う。ユーザAAAは、初期画面を設定しておらず、ユーザBBBは、初期画面として送信機能のホーム画面を設定している。また、デバイスの初期画面として印刷枚数管理機能のホーム画面が設定されているとする。
ユーザAAAがログインすると、デバイスの初期画面である印刷枚数管理機能のホーム画面が表示される。ユーザAAAが、図7に示す印刷枚数管理機能の画面を閉じると、自身の初期画面を設定していないため、メインメニューが起動し、図6(A)に示すメインメニュー画面が操作部116に表示される。
一方、ユーザBBBがログインすると、ユーザAAAの場合と同様に、印刷枚数管理機能のホーム画面が表示される。ユーザが図7に示す印刷枚数管理機能の画面を閉じると、ユーザBBBの初期画面である送信機能のホーム画面(図6(C))が表示される。なお、これらの初期画面の表示中に、ユーザが別の機能を起動する指示を行った場合は、各ユーザの初期画面ではなく、ユーザの指示に基づいた機能を起動し、その機能に対応するホーム画面を操作部116に表示する。
例えばユーザは、画面外のハードキーとして備えられたメインメニューキー及びその他特定の機能を直接呼び出すためのハードキーを押下することによって、メインメニュー画面やハードキーに対応付けられた他の機能を直接起動することができる。
この場合は、他の機能の起動を優先し、ユーザの初期画面の表示を行わない。
<ログイン処理時の初期画面の表示>
図10は、第2の実施形態におけるログイン処理を説明するフローチャートである。図10のフローチャートに示す各動作(ステップ)は、MFP101のCPU111がROM112又はストレージ114に記憶されたシステムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアを実現するためのプログラムを実行することにより実現される。
ステップS1001乃至ステップS1003では、ユーザ認証を行う。ステップS1002でログインに成功すると、ステップS1004に進む。
ステップS1004では、システム制御部200は、ユーザ識別情報としてログインに成功したユーザ名を取得する。
ステップS1005では、システム制御部200は、認証方式が機能別認証であるか否かを判断する。認証方式が機能別認証の場合は、ステップS1021に進み、ユーザが選択した機能を起動し、その機能に対応するホーム画面を表示して、ログイン処理を終了する。認証方式が機能別認証でない場合は、ステップS1006に進む。
ステップS1006では、CPU111は、設定管理部203を介して設定情報記憶部204のデバイス設定情報から優先設定を取得する。優先設定によって個人設定を優先する設定、またはデバイス設定の表示後に個人設定を表示する設定がなされていれば、ユーザが設定した初期画面の表示が許可されていると判定し、ステップS1007に進む。一方、デバイス設定を優先する設定の場合であって、デバイス設定の表示後に個人設定を表示する設定がなされていない場合は、ユーザが設定した初期画面の表示が許可されていないと判定し、ステップS1018に進む。ステップS1018乃至ステップS1020では、前述したステップS810乃至ステップS812と同様に、デバイスの初期設定情報を元に初期画面に対応する機能を起動し、設定された初期画面を表示して、ログイン処理を終了する。なお、ステップS1019で初期画面の設定がないと判断された場合は、ステップS1022に進み、ユーザ認証を行わない場合と同様に、例えば、メインメニュー機能を起動して操作部116にメインメニュー画面(図(A))を表示する。
一方、ステップS1007では、システム制御部200は、ユーザの設定した初期画面を優先する設定であるか否かを判断する。ユーザの設定した初期画面を優先する設定であれば、ステップS1008に進み、ユーザの設定した初期画面を優先する設定でなければ(デバイス設定情報を優先する設定であれば)、ステップS1011に進む。
ステップS1008では、システム制御部200は、ステップS1004で取得したユーザ識別情報及び初期画面をキーとして、設定管理部203を介して、ログインしているユーザの初期画面の設定値を取得する。
ステップS1009では、システム制御部200は、取得された初期画面の設定値に基づいて、初期画面が設定されているか否かを判定する。初期画面に対応する設定値が取得できた場合は、ステップS1010に進み、ユーザが初期画面として設定した初期画面に対応する機能を起動し、設定された初期画面を表示して、ログイン処理を終了する。一方、初期画面に対応する設定値が取得できなかった場合は、ステップS1018に進み、ステップS1018乃至ステップS1020のデバイス設定情報に基づいた初期画面を表示する。なお、ユーザ識別情報に対応する個人設定情報が登録されていない場合や、個人設定情報は登録されているが、初期画面に対応する設定項目が設定されていない場合は、初期画面の設定値が格納されていないため、初期画面が設定されていないと判定する。
一方、ユーザ設定情報を優先する設定でなければ(ステップS1007でNo)、ステップS1011に進む。ステップS1011では、設定管理部203を介して設定情報記憶部204のデバイス設定情報から初期画面の設定値を取得する。ステップS1012では取得された初期画面の設定値に基づいて、初期画面が設定されているか否かを判定する。初期画面に対応する設定値が取得できた場合は、ステップS1013に進み、管理者によって設定された初期画面に対応する初期機能を起動し、設定された初期画面を表示する。一方、初期画面に対応する設定値が取得できなかった場合は、ステップS1015に進み、ステップS1015乃至ステップS1017に示すユーザ設定情報に基づいた初期機能を表示する。
ステップS1014では、デバイス設定情報に基づいて起動した初期画面に対応する機能の実行が完了したか否かを判定する。CPU111は、初期機能の表示画面が操作部116を介したユーザ操作により閉じられることを検出した場合や、初期機能によるジョブ実行の完了を検出した場合は、初期画面に対応する機能の実行が正常終了したと判定し、ステップS1015に進む。
一方、デバイス設定情報に基づいた初期画面に対応する機能の実行中に、操作部116を介したユーザ操作により別の機能(アプリケーションソフトウェア)を起動する指示を検出した場合は、初期画面に対応する機能の利用が途中終了したと判定する。初期画面に対応する機能が途中終了したと判定された場合は、指示に基づいた別の機能を起動し、その機能に対応するホーム画面を表示して、ログイン処理を終了する。一方、初期画面に対応する機能が実行中であれば、実行の完了又は実行の中止を待つ。
なお、これらの指示の検出は、システム制御部200を実現するシステムソフトウェア及び初期機能に対応するアプリケーションソフトウェアが協働することで実現される。例えば、初期機能に対応するアプリケーションソフトウェアは、実行終了時のステータスをシステム制御部200に通知する。アプリケーションソフトウェアは、操作部116に表示された画面を介したユーザ操作により機能が閉じられることを検出した場合や、各機能が実行するジョブの実行が完了した場合は、システム制御部200に、正常終了を通知する。一方、アプリケーションソフトウェアは、それ以外の場合は途中終了を通知する。この場合、システム制御部200は、初期機能に対応するアプリケーションソフトウェアの実行終了時のステータスとして、正常終了を受け取った場合は、ステップS1015に進む。一方、途中終了を受け取った場合は、ステップS1021に進み、ユーザにより選択された機能に対応するアプリケーションソフトウェアを起動し、ログイン処理を終了するようにすればよい。
ステップS1015では、システム制御部200は、ログインしているユーザの初期画面の設定値を取得する。ステップS1016では、システム制御部200は、取得された初期画面の設定値に基づいて、初期画面が設定されていれば、ステップS1017に進み、設定値に応じた初期画面を表示して、ログイン処理を終了する。一方、初期画面が設定されていない場合は、ステップS1022に進む。ステップS1022では、システム制御部200は、例えば、メインメニュー機能を起動して操作部116にメインメニュー画面(図(A))を表示する。
本実施例によれば、管理者が設定した初期画面をログイン後に優先的に表示して、管理者が設定した初期画面に対応する機能の実行完了後に、ユーザが設定した初期画面を表示することができる。これらの仕組みにより、第1の実施形態から更にユーザの利便性を高めつつ、ユーザ及び管理者にとって利便性の高い初期画面の表示を行う事ができる。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第2の実施形態では管理者が設定した初期画面をログイン後に優先的に表示して、管理者が設定した初期画面に対応する機能の実行完了後に、ユーザが設定した初期画面を表示する例を説明した。本実施形態では、デバイス設定情報による初期画面及びユーザ設定情報による初期画面に加えて、グループ設定情報による初期画面を表示する順序を予め設定した優先順位に基づいて決定し、初期画面を表示するログイン制御について説明する。
前述したように、ユーザは複数のグループに所属することが可能である。また、各グループはそれぞれ設定項目として初期画面を設定することができる。
本実施形態では、デバイス設定情報、個人設定情報、及びグループ設定情報の初期画面のいずれを優先すべきであるかの優先順位を予め管理者によって設定する。
図12(A)はMFP101が操作部116に表示する管理設定画面の一例である。情報1210は、MFP101における初期画面の優先順位の情報を通知するものである。ユーザは操作部116を介して情報1210に表示された対象(設定情報)を選択することができる。なお、図12(A)は「グループ3」が選択されている場合を示している。
操作キー1211は、選択されている対象と選択されている対象の1つ上の対象の優先順位を入れ替える場合に使用する操作キーである。「グループ3」が選択されている状態で、操作キー1211が押下されると、優先度2の列に「グループ3」が、優先度3の列に「デバイス」が移動し、優先順位が入れ替わる。更に操作キー1211が押下されると、「グループ3」と「グループ1」の優先順位が入れ替わる。一方、操作キー1212は選択されている対象と選択されている対象の1つ下の対象の優先順位を入れ替える場合に使用する操作キーである。このように対象を選択して操作キー1211及び操作キー1212を押下することで、デバイス設定情報、個人設定情報、及びグループ設定情報の初期画面のいずれを優先して表示すべきかを設定することができる。なお、図12(A)の画面を介して設定された優先順位のリストは設定管理部203を介して設定情報記憶部204のデバイス設定情報の設定項目として格納される。
<ログイン処理時の初期画面の表示>
図11は、第3の実施形態におけるログイン処理を説明するフローチャートである。図11のフローチャートに示す各動作(ステップ)は、MFP101のCPU111がROM112又はストレージ114に記憶された制御プログラム及び各機能に対応するアプリケーションプログラムを実行することにより実現される。
ステップS1101乃至ステップS1103では、ユーザ認証を行う。ステップS1102でログインに成功すると、ステップS1104に進む。
ステップS1104では、システム制御部200は、ユーザ識別情報としてログインに成功したユーザ名及びユーザの所属するグループ名を取得する。
ステップS1105では、システム制御部200は、認証方式が機能別認証であるか否かを判断する。認証方式が機能別認証の場合は、ステップS1117に進み、ユーザが選択した機能を起動し、その機能に対応するホーム画面を表示して、ログイン処理を終了する。認証方式が機能別認証でない場合は、ステップS1106に進む。
ステップS1106では、システム制御部200は、設定管理部203を介して設定情報記憶部204のデバイス設定情報に格納された優先順位のリストを取得する。なお、ステップS1104及びステップS1106の取得のタイミングはこれに限らない。例えば、ステップS1106で取得する優先順位のリストは、ユーザ認証を行う際に取得されていてもよい。またステップS1104で取得するグループ名は、認証の成功した後であれば(ステップS1102でYes)、いずれのタイミングで取得してもよい。
ステップS1107では,システム制御部200は、ステップS1104で取得したログインしているユーザが所属するグループ名及びステップS1106で取得した優先順位のリストを元に、優先表示リストを生成する。また、優先表示リストへアクセスするためのアクセスポインタとして優先順位の最も高い項目が格納されたアドレス情報を取得する。
図12(B)はステップS1107で生成される初期画面の優先表示リストであり、一例としてユーザAAAがグループ1とグループ4に所属している場合の優先表示リストを示している。
ステップS1108では、システム制御部200は、アクセスポインタに基づいて優先表示リストを参照し、対象情報を取得する。ステップS1109では、取得された初期画面の設定値に基づいて、初期画面が設定されているか否かを判定する。初期画面に対応する設定値が取得できた場合は、ステップS1110に進む。一方、初期画面に対応する設定値が取得できなかった場合は、ステップS1112に進む。
ステップS1110では、システム制御部200はステップS1108で取得した対象情報に対応する初期画面に基づいて、初期画面に対応する初期機能を起動し、設定された初期画面を表示する。
ステップS1111では、システム制御部200は、ステップS1014と同様の処理を行い、初期画面に対応する機能が完了したか否かを判定する。初期画面に対応する機能の実行が正常終了したと判定すると、ステップS1112に進む。一方、初期画面に対応する機能の実行中に、別の機能を起動する指示を検出した場合は、初期画面に対応する機能が途中終了されたと判定し、指示に基づいた機能を起動し、その機能に対応するホーム画面を表示して、ログイン処理を終了する。一方、初期画面に対応する機能が実行中であれば、実行の完了又は実行の中止を待つ。
ステップS1112では、システム制御部200は、優先表示リストを参照するためのアクセスポインタをインクリメントする。ステップS1113では、システム制御部200は、表示していない初期画面があるか否かを判定する。表示していない初期画面がある場合は、ステップS1108に戻り、優先表示リストで参照されていない初期画面を表示する。一方、表示していない初期画面がない場合は、ログイン処理を終了する。
なお、ステップS1108乃至ステップS1112において、初期画面が表示されなかった場合、即ちユーザ設定情報、デバイス設定情報、及びユーザが所属するグループ設定情報のいずれにも、初期画面が登録されていない場合は以下の処理を行う。この場合は、例えばステップS1110で初期画面を表示する際に、初期画面を表示した旨のフラグを立てる。ステップS1113でNoの場合、フラグが立っているか否かを判定し、フラグが立っている場合は、ログイン処理を終了する。一方、フラグが立っていない場合は、例えば、メインメニュー機能を起動して操作部116にメインメニュー画面(図6(A))を表示する。
本実施形態によれば、デバイス設定情報による初期画面及びユーザ設定情報による初期画面に加えて、グループ設定情報による初期画面について、管理者が予め設定した優先度リストの順序に基づいて初期画面を表示することができる。これらの仕組みにより、表示すべき初期画面が複数ある場合であっても、優先順位に基づいて適切に初期画面を表示する事ができる。
<他の実施形態>
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
なお、本発明では、上述の第1の実施形態乃至第3の実施形態における情報処理装置の一例としてMFPを用いて説明したが、ユーザ認証機能を備えた情報処理装置であれば、MFPでなくても構わない。
また、本発明における「初期画面」とは、情報処理装置が利用可能となる際に複数の画面が順次表示される場合における表示シーケンス全体を示すものと捉えるようにしても良い。例えば、第1画面、第2画面、第3画面の順にシーケンス表示する場合や、第1画面、第3画面、第2画面の順にシーケンス表示する場合など、情報処理装置が利用可能となる際に、異なる表示シーケンスを設定する場合にも適用可能である。あるいは、通常画面モードの場合は第1画面の次に第2画面だけをシーケンス表示し、詳細画面モードの場合は第1画面、第2画面、第3画面をシーケンス表示する場合など、表示シーケンスの設定に応じて遷移する画面数を変更する場合にも適用できる。この場合は管理者によって設定された共通の表示シーケンスと、ユーザが予め登録した表示シーケンスのどちらを優先して表示するかを設定できる。これによって管理者により表示シーケンスが設定された場合は、管理者によって設定された画面遷移で情報処理装置を利用開始できる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。