JP2018184966A - 二重配管用スペーサーおよび二重配管組立方法 - Google Patents

二重配管用スペーサーおよび二重配管組立方法 Download PDF

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Abstract

【課題】実管の外径に公差があり、保護管の内径に公差があったとしても、実管を保護管の内部に確実に固定することができ、二重配管を容易に組み立てることができるとともに、施工要領どおりの二重配管を作ることができる二重配管用スペーサーを提供する。【解決手段】二重配管用スペーサー10は、実管を挿入する円形の挿入開口19と、挿入開口19を囲繞して実管の外周面に密着する円形の内周縁20と、保護管の内周面に密着する円形の外周縁21と、内周縁20と外周縁21との間に延びていてスペースに位置する円環部位22と、外周縁21から内周縁20に向かって直状に延びていて挿入開口19につながるスリット23とを有する。スペーサー10では、その挿入開口19の直径が実管の公差を含む製品寸法として表示された外径に対して±0mmであり、その円環部位22の直径が保護管の公差を含む製品寸法として表示された内径に対して−2〜−3mmである。【選択図】図1

Description

本発明は、実管と保護管とから形成された二重配管の組み立てに利用される二重配管用スペーサーに関するとともに、その二重配管用スペーサーを利用して二重配管を組み立てる二重配管組立方法に関する。
実管と実管の外周面を包被する保護管とから形成された二重配管が使用されている。二重配管は、実管の経年劣化や損傷、実管の接続部分におけるシール不良等によって実管から液体が漏出した場合、保護管がその液体の外部への流出を防止する。また、保護管が実管への衝撃を吸収し、衝撃による実管の損傷を防止し、さらに、保護管が直射日光や風雪から実管を保護する。二重配管では、実管と保護管との間に形成されたスペースに位置する二重配管用スペーサーによって実管が保護管の内部に固定される。二重配管用スペーサーの一例として、実管の外周面に装着される鍔付き短管と、鍔付き短管の外周面と保護管の内周面との間に位置し、各鍔付き短管の鍔部の側面に内周部側面が接触するように支持する支持板とから形成された二重配管用スペーサーが開示されている(特許文献1参照)。
特開2001−132884号公報
各管材メーカーの施工者向けカタログ(仕様表)には、実管の外径や内径が公差(許容誤差:±mmで表示)とともに製品寸法(カタログ値)として表示され、保護管の外径や内径が公差(許容誤差:±mmで表示)とともに製品寸法(カタログ値)として表示される。実管や保護管の製造過程において実管や保護管の外径や内径にコンマ数ミリの許容誤差が発生するが、各種の二重配管用スペーサーを利用して実管を保護管の内部に固定する二重配管組立において、実管の外径のコンマ数ミリの誤差によって実管に二重配管用スペーサーをスムーズに取り付けることができず、さらに、保護管の内径のコンマ数ミリの誤差によって二重配管用スペーサーを装着した実管を保護管の内部に挿入するときにスペーサーの保護管内部における詰まりが発生し、二重配管の組み立てに支障が生じる場合があるとともに、施工要領どおりの二重配管を作ることができない場合がある。
本発明の目的は、実管の外径に公差があり、保護管の内径に公差があったとしても、公差を有する実管にスムーズに装着することができ、公差を有する保護管内部における詰まりを防ぐことができる二重配管用スペーサーを提供することにある。本発明の他の目的は、実管を保護管の内部に確実に固定することができ、二重配管を容易に組み立てることができるとともに、施工要領どおりの二重配管を作ることができる二重配管用スペーサーを提供することにある。本発明の他の目的は、公差を有する実管に装着することが可能であって公差を有する保護管内部における詰まりを防ぐことが可能な二重配管用スペーサーを利用し、実管を保護管の内部に確実に固定することができ、実管と保護管とから形成される二重配管を容易に組み立てることができる二重配管組立方法を提供することにある。
前記課題を解決するための本発明の第1の前提は、実管と保護管との間に形成されたスペースに位置し、実管を保護管の内部に固定して二重配管を構成する二重配管用スペーサーである。
前記第1の前提における本発明の二重配管用スペーサーの特徴としては、二重配管用スペーサーが、実管を挿入する円形の挿入開口と、挿入開口を囲繞して実管の外周面に密着する円形の内周縁と、保護管の内周面に密着する円形の外周縁と、内周縁と外周縁との間に延びていてスペースに位置する円環部位と、外周縁から内周縁に向かって直状に延びていて挿入開口につながるスリットとを有し、二重配管用スペーサーの挿入開口の直径が、実管の公差を含む製品寸法として表示された外径に対して±0mmであり、二重配管用スペーサーの円環部位の直径が、保護管の公差を含む製品寸法として表示された内径に対して−2〜−3mmであることにある。
本発明の二重配管用スペーサーの一例としては、二重配管用スペーサーの径方向におけるスリットの幅寸法が、2.8〜3.2mmの範囲にあり、二重配管用スペーサーの厚み寸法が、4.8〜5.2mmの範囲にある。
本発明の二重配管用スペーサーの他の一例としては、二重配管用スペーサーが、可塑性素材から作られてスリットを中心として円環部位を撓ませることが可能な可撓性を有する。
前記課題を解決するための本発明の第2の前提は、実管と保護管との間に形成されたスペースに配置される二重配管用スペーサーを利用し、実管を保護管の内部に固定して二重配管を組み立てる二重配管組立方法である。
前記第2の前提における本発明の二重配管組立方法の特徴としては、二重配管用スペーサーが、実管を挿入する円形の挿入開口と、挿入開口を囲繞する円形の内周縁と、保護管の側に位置する円形の外周縁と、内周縁と外周縁との間に延びていてスペースに位置する円環部位と、外周縁から内周縁に向かって直状に延びていて挿入開口につながるスリットとを有し、二重配管用スペーサーの挿入開口の直径が、実管の公差を含む製品寸法として表示された外径に対して±0mmであり、二重配管用スペーサーの円環部位の直径が、保護管の公差を含む製品寸法として表示された内径に対して−2〜−3mmであり、二重配管組立方法が、二重配管用スペーサーの円環部位を撓ませて二重配管用スペーサーのスリットと挿入開口とを広げつつ挿入開口に実管を挿入し、二重配管用スペーサーの内周縁を実管の外周面に密着させて円環部位を実管に装着する装着工程と、撓んだ状態の円環部位を装着した実管を保護管の内部に挿入し、実管を保護管の内部に挿入する過程において二重配管用スペーサーの外周縁が保護管の内周面に押圧され、撓んだ状態の円環部位が略直状に変形しつつ二重配管用スペーサーの外周縁が保護管の内周面に密着することで、スペースに介在する二重配管用スペーサーによって実管を保護管の内部に固定する固定工程とを有することにある。
本発明の二重配管組立方法の一例として、二重配管組立方法では、二重配管用スペーサーの円環部位を実管の外周面に装着したときに、二重配管用スペーサーのスリットと挿入開口とが広がりつつ円環部位が撓むことで、製品寸法として表示された実管の外径の公差を吸収し、撓んだ状態の円環部位を装着した実管を保護管の内部に挿入する過程において二重配管用スペーサーの外周縁が保護管の内周面に押圧され、撓んだ状態の円環部が略直状に変形することで、製品寸法として表示された保護管の内径の公差を吸収する。
本発明の二重配管組立方法の他の一例として、二重配管組立方法では、二重配管用スペーサーの径方向におけるスリットの幅寸法が2.8〜3.2mmの範囲にあり、二重配管用スペーサーの厚み寸法が4.8〜5.2mmの範囲にある。
本発明の二重配管組立方法の他の一例として、二重配管組立方法では、二重配管用スペーサーが可塑性素材から作られてスリットを中心として円環部位を撓ませることが可能な可撓性を有する。
本発明の二重配管組立方法の他の一例としては、実管と保護管とが、直状に延びる直管であり、装着工程では、少なくとも2つの二重配管用スペーサーを使用し、それら二重配管用スペーサーの内周縁を実管の外周面に密着させて円環部位を実管に装着し、固定工程では、少なくとも2つの二重配管用スペーサーをスペースに介在させ、それら二重配管用スペーサーによって実管を保護管の内部に固定する。
本発明に係る二重配管用スペーサーによれば、外周縁から内周縁に向かって直状に延びていて挿入開口につながるスリットを有し、スペーサーの挿入開口の直径が実管の公差を含む製品寸法として表示された外径に対して±0mmであり、スペーサーの円環部位の直径が保護管の公差を含む製品寸法として表示された内径に対して−2〜−3mmであるから、スペーサーの挿入開口に実管を挿入して円環部位を実管の外周面に装着したときに、スペーサーのスリットと挿入開口とが広がりつつ円環部位が撓み、製品寸法として表示された実管の外径の公差を吸収することができ、撓んだ状態の円環部位を装着した実管を保護管の内部に挿入する過程においてスペーサーの外周縁が保護管の内周面に押圧され、広がったスリットと挿入開口とが狭くなって撓んだ状態の円環部位が略直状に変形し、製品寸法として表示された保護管の内径の公差を吸収することができる。二重配管用スペーサーは、スリットと挿入開口とが広がりつつ円環部位が撓むことで実管の外径の公差を吸収し、広がったスリットと挿入開口とが狭くなって撓んだ状態の円環部位が略直状に変形することで保護管の内径の公差を吸収するから、実管の外径にコンマ数ミリの公差があり、保護管の内径にコンマ数ミリの公差があったとしても、公差を有する実管にスムーズに装着することができ、公差を有する保護管内部における詰まりを防ぐことができるとともに、保護管の内部に実管をスムーズに挿入することができる。二重配管用スペーサーは、内周縁が実管の外周面に密着しつつ外周縁が保護管の内周面に密着することで、実管を保護管の内部に確実に固定することができるとともに、実管と保護管とから形成された二重配管を容易に組み立てることができ、施工要領どおりの二重配管を作ることができる。
スリットの幅寸法が2.8〜3.2mmの範囲にあり、厚み寸法が4.8〜5.2mmの範囲にある二重配管用スペーサーは、スリットの幅寸法とスペーサーの厚み寸法とが前記範囲にあるから、挿入開口に実管を挿入して円環部位を実管の外周面に装着したときに、スペーサーのスリットと挿入開口とが広がりつつスリットを中心として円環部位が確実に撓み、製品寸法として表示された実管の外径の公差を吸収することができ、撓んだ状態の円環部位を装着した実管を保護管の内部に挿入する過程においてスペーサーの外周縁が保護管の内周面に押圧され、広がったスリットと挿入開口とが狭くなって撓んだ状態の円環部位が略直状に変形し、製品寸法として表示された保護管の内径の公差を吸収することができる。二重配管用スペーサーは、前記幅寸法のスリットと挿入開口とが広がりつつスリットを中心として円環部位が撓むことで実管の外径の公差を吸収し、広がったスリットと挿入開口とが狭くなって撓んだ状態の円環部位が略直状に変形することで保護管の内径の公差を吸収するから、実管の外径にコンマ数ミリの公差があり、保護管の内径にコンマ数ミリの公差があったとしても、公差を有する実管にスムーズに装着することができ、公差を有する保護管内部における詰まりを防ぐことができるとともに、保護管の内部に実管をスムーズに挿入することができる。二重配管用スペーサーは、内周縁が実管の外周面に密着しつつ外周縁が保護管の内周面に密着することで、実管を保護管の内部に確実に固定することができるとともに、実管と保護管とから形成された二重配管を容易に組み立てることができ、施工要領どおりの二重配管を作ることができる。
可塑性素材から作られてスリットを中心として円環部位を撓ませることが可能な可撓性を有する二重配管用スペーサーは、それが可撓性を有することで、挿入開口に実管を挿入して円環部位を実管の外周面に装着したときに、スリットを中心として円環部位が確実に撓み、製品寸法として表示された実管の外径の公差を吸収することができ、撓んだ状態の円環部位を装着した実管を保護管の内部に挿入する過程においてスペーサーの外周縁が保護管の内周面に押圧され、撓んだ状態の円環部位が略直状に変形し、製品寸法として表示された保護管の内径の公差を吸収することができる。二重配管用スペーサーは、スリットと挿入開口とが広がりつつスリットを中心として円環部位が撓むことで実管の外径の公差を吸収し、広がったスリットと挿入開口とが狭くなって撓んだ状態の円環部位が略直状に変形することで保護管の内径の公差を吸収するから、公差を有する実管にスムーズに装着することができ、公差を有する保護管内部における詰まりを防ぐことができるとともに、内周縁が実管の外周面に密着しつつ外周縁が保護管の内周面に密着することで、実管を保護管の内部に確実に固定することができ、実管と保護管とから形成された二重配管を容易に組み立てることができる。
本発明に係る二重配管組立方法によれば、外周縁から内周縁に向かって直状に延びていて挿入開口につながるスリットを有し、挿入開口の直径が実管の公差を含む製品寸法として表示された外径に対して±0mmであり、円環部位の直径が保護管の公差を含む製品寸法として表示された内径に対して−2〜−3mmである二重配管用スペーサーが利用され、スペーサーの挿入開口に実管を挿入して円環部位を実管の外周面に装着したときに、スペーサーのスリットと挿入開口とが広がりつつ円環部位が撓むことで、製品寸法として表示された実管の外径のコンマ数ミリの公差が吸収され、撓んだ状態の円環部位を装着した実管を保護管の内部に挿入する過程においてスペーサーの外周縁が保護管の内周面に押圧され、広がったスリットと挿入開口とが狭くなって撓んだ状態の円環部位が略直状に変形することで、製品寸法として表示された保護管の内径のコンマ数ミリの公差が吸収されるから、公差を有する実管にスペーサーをスムーズに装着することができ、公差を有する保護管内部におけるスペーサーの詰まりを防ぐことができるとともに、保護管の内部に実管をスムーズに挿入することができる。二重配管組立方法は、二重配管用スペーサーの内周縁が実管の外周面に密着しつつスペーサーの外周縁が保護管の内周面に密着することで、スペーサーを介して実管を保護管の内部に確実に固定することができるとともに、実管と保護管とから形成された二重配管を容易に組み立てることができ、施工要領どおりの二重配管を作ることができる。
二重配管用スペーサーの円環部位を実管の外周面に装着したときに、二重配管用スペーサーのスリットと挿入開口とが広がりつつ円環部位が撓むことで、製品寸法として表示された実管の外径の公差を吸収し、撓んだ状態の円環部位を装着した実管を保護管の内部に挿入する過程において二重配管用スペーサーの外周縁が保護管の内周面に押圧され、撓んだ状態の円環部が略直状に変形することで、製品寸法として表示された保護管の内径の公差を吸収する二重配管組立方法は、スリットと挿入開口とが広がりつつ円環部位が撓むことで実管の外径の公差を吸収し、広がったスリットと挿入開口とが狭くなって撓んだ状態の円環部位が略直状に変形することで保護管の内径の公差を吸収するから、実管の外径にコンマ数ミリの公差があり、保護管の内径にコンマ数ミリの公差があったとしても、誤差を有する実管にスペーサーをスムーズに装着することができ、公差を有する保護管内部におけるスペーサーの詰まりを防ぐことができるとともに、保護管の内部に実管をスムーズに挿入することができる。二重配管組立方法は、二重配管用スペーサーの内周縁が実管の外周面に密着しつつスペーサーの外周縁が保護管の内周面に密着することで、スペーサーを介して実管を保護管の内部に確実に固定することができるとともに、実管と保護管とから形成された二重配管を容易に組み立てることができ、施工要領どおりの二重配管を作ることができる。
二重配管用スペーサーの径方向におけるスリットの幅寸法が2.8〜3.2mmの範囲にあり、二重配管用スペーサーの厚み寸法が4.8〜5.2mmの範囲にある二重配管組立方法は、スペーサーのスリットの幅寸法とスペーサーの厚み寸法とが前記範囲にあるから、挿入開口に実管を挿入して円環部位を実管の外周面に装着したときに、スペーサーのスリットと挿入開口とが広がりつつスリットを中心として円環部位が確実に撓み、製品寸法として表示された実管の外径の公差が吸収され、撓んだ状態の円環部位を装着した実管を保護管の内部に挿入する過程においてスペーサーの外周縁が保護管の内周面に押圧され、広がったスリットと挿入開口とが狭くなって撓んだ状態の円環部位が略直状に変形し、製品寸法として表示された保護管の内径の公差が吸収されるから、コンマ数ミリの公差を有する実管にスペーサーをスムーズに装着することができ、コンマ数ミリの公差を有する保護管内部におけるスペーサーの詰まりを防ぐことができるとともに、保護管の内部に実管をスムーズに挿入することができる。二重配管組立方法は、二重配管用スペーサーの内周縁が実管の外周面に密着しつつスペーサーの外周縁が保護管の内周面に密着することで、スペーサーを介して実管を保護管の内部に確実に固定することができるとともに、実管と保護管とから形成された二重配管を容易に組み立てることができ、施工要領どおりの二重配管を作ることができる。
二重配管用スペーサーが可塑性素材から作られてスリットを中心として円環部位を撓ませることが可能な可撓性を有する二重配管組立方法は、スペーサーが可撓性を有することで、挿入開口に実管を挿入して円環部位を実管の外周面に装着したときに、スリットを中心として円環部位が確実に撓み、製品寸法として表示された実管の外径の公差が吸収され、撓んだ状態の円環部位を装着した実管を保護管の内部に挿入する過程においてスペーサーの外周縁が保護管の内周面に押圧され、撓んだ状態の円環部位が略直状に変形し、製品寸法として表示された保護管の内径の公差が吸収されるから、コンマ数ミリの公差を有する実管にスペーサーをスムーズに装着することができ、コンマ数ミリの公差を有する保護管内部におけるスペーサーの詰まりを防ぐことができるとともに、スペーサーの内周縁が実管の外周面に密着しつつスペーサーの外周縁が保護管の内周面に密着することで、実管を保護管の内部に確実に固定することができ、実管と保護管とから形成された二重配管を容易に組み立てることができ、施工要領どおりの二重配管を作ることができる。
実管と保護管とが直状に延びる直管であり、装着工程において、少なくとも2つの二重配管用スペーサーを使用し、それら二重配管用スペーサーの内周縁を実管の外周面に密着させて円環部位を実管に装着し、固定工程において、少なくとも2つの二重配管用スペーサーをスペースに介在させ、それら二重配管用スペーサーによって実管を保護管の内部に固定する二重配管組立方法は、それら二重配管用スペーサーによって直管である実管の外径の公差が吸収されるとともに直管である保護管の内径の公差が吸収されるから、実管の外径にコンマ数ミリの公差があり、保護管の内径にコンマ数ミリの公差があったとしても、公差を有する実管にそれらスペーサーをスムーズに装着することができ、公差を有する保護管内部における詰まりを防ぐことができるとともに、保護管の内部に実管をスムーズに挿入することができる。二重配管組立方法は、それら二重配管用スペーサーの内周縁が実管の外周面に密着しつつそれらスペーサーの外周縁が保護管の内周面に密着することで、実管を保護管の内部に確実に固定することができるとともに、実管と保護管とから形成された二重配管を容易に組み立てることができ、施工要領どおりの二重配管を作ることができる。
一例として示す二重配管用スペーサーの斜視図。 二重配管用スペーサーの正面図。 二重配管用スペーサーの外周縁の他の一例を示す部分拡大図。 二重配管用スペーサーの外周縁の他の一例を示す部分拡大図。 二重配管用スペーサーを使用した一例として示す二重配管の斜視図。 図5の二重配管の正面図。 実管および保護管の外形寸法や厚さ寸法、長さ寸法を表示したカタログの一例を示す図。 二重配管組立方法の装着工程の一例を示す図。 図8から続く装着工程を示す図。 二重配管組立方法の固定工程の一例を示す図。 二重配管組立方法の装着工程の他の一例を示す図。 二重配管用スペーサーを使用した他の一例として示す二重配管の斜視図。
一例として示す二重配管用スペーサー10の斜視図である図1等の添付の図面を参照し、本発明にかかる二重配管用スペーサーおよび二重配管組立方法の詳細を説明すると、以下のとおりである。なお、図2は、二重配管用スペーサー10の正面図であり、図3は、二重配管用スペーサー10の外周縁21の他の一例を示す部分拡大図である。図4は、二重配管用スペーサー10の外周縁21の他の一例を示す部分拡大図であり、図5は、二重配管用スペーサー10を使用した一例として示す二重配管11Aの斜視図である。図6は、図5の二重配管11Aの正面図であり、図7は、実管および保護管の外形寸法や厚さ寸法、長さ寸法を表示した製品カタログの一例を示す図である。
図2では、径方向を矢印Aで示し、周り方向を矢印Bで示す。図7に示す製品カタログには、二重配管の品名や二重配管の側面図が表示され、二重配管を形成する実管や保護管の製品寸法(カタログ値)として、実管や保護管の呼び径、実管や保護管の外径寸法(D)、実管や保護管の厚さ寸法(t)、実管や保護管の概略内径、実管や保護管の長さ寸法(L)、実管や保護管の質量(kg/本)が表示されている。外径寸法(D)には、基準寸法、最大・最小外径の許容誤差(公差)、平均外径の許容誤差(公差)が含まれる。厚さ寸法(t)には、基準寸法、許容誤差(公差)が含まれる。
二重配管用スペーサー10は、二重配管11Aの組立に利用され、実管12と保護管13との間に形成されたスペース14に位置し、実管12を保護管13の内部に連結・固定して二重配管11Aを構成する。実管12は、硬質塩化ビニルから作られた直状に延びる直管であり、その断面形状が円形に成型されている。実管12は、円形の内周面15と円形の外周面16とを有し、保護管13の内部に挿入・固定される。
保護管13は、硬質塩化ビニルから作られた直状に延びる透明な直管であり、その断面形状が円形に成型されている。保護管13は、円形の内周面17と円形の外周面18とを有し、実管12の径方向外方に位置し、実管12の外周面16を包被する。保護管13は、所定の原因で実管12から液体が漏出した場合、その液体の外部への流出を防止する。また、実管12への衝撃を吸収し、衝撃による実管12の損傷を防止するとともに、直射日光や風雪から実管12を保護する。なお、保護管13は透明でなくてもよい。
二重配管用スペーサー10は、ポリ塩化ビニルから作られているが、他の熱可塑性合成樹脂(可塑性素材)から作られていてもよい。二重配管用スペーサー10は、円形の挿入開口19と、挿入開口19を囲繞する円形の内周縁20と、円形の外周縁21と、内周縁20と外周縁21との間に延びるドーナツ状の円環部位22と、円環部分22が存在しないスリット23(切り込みスペース)とを有する。図1に示す二重配管用スペーサー10の外周縁21は、円環部位22に対して略直角に交差しているが、図3に示すように、外周縁21が面取りされていてもよく、図4に示すように、外周縁21が円弧を画いていてもよい。
二重配管用スペーサー10は、その厚み寸法L1が4.8〜5.2mmの範囲にある。なお、スペーサー10の厚み寸法L1は5mmであることが好ましい。二重配管用スペーサー10は、それがポリ塩化ビニル(熱可塑性合成樹脂)から作られており、その厚み寸法L1が前記範囲にあるから、スリット23を中心として円環部位22を撓ませることが可能な可撓性を備えている。二重配管用スペーサー10では、それ(円環部位22)が可撓性を有するから、スリット23を広げるように図1に矢印A1で示す径方向外方へ力を加えることで、円環部位22が弾性変形して撓むとともに、スリット23および挿入開口19が広がる。スペーサー10に加えた力を解除すると、円環部位22が弾性変形して元の形状に戻る。
二重配管用スペーサー10の挿入開口19は、その直径L2が製品カタログに表示された実管12の外径M1(製品寸法)に対して±0mmである。二重配管10Aの組立において、挿入開口19には実管12が挿入される。二重配管用スペーサー10の内周縁20は、実管12を挿入開口19に挿入したときに、実管12の外周面18に密着する。二重配管用スペーサー10の外周縁21は、スペーサー10を装着した実管12を保護管13の内部に挿入したときに、保護管13の内周面17に密着する。
二重配管用スペーサー10の円環部位22は、スペーサー10を装着した実管12を保護管13の内部に挿入したときに、実管12と保護管13との間のスペース14に位置する。円環部位22は、その直径L3が製品カタログに表示された保護管13の内径M2(製品寸法カタログ表示値)に対して−2〜−3mmである。スリット23は、スペーサー10の外周縁21から内周縁20に向かって直状に延びている。スリット23は、外周縁21から挿入開口19につながっている。スリット23は、二重配管用スペーサー10の径方向における幅寸法L4が2.8〜3.2mmの範囲にある。なお、スリット23の幅寸法L4は3mmであることが好ましい。
図8は、二重配管組立方法の装着工程の一例を示す図であり、図9は、図8から続く装着工程を示す図である。図10は、二重配管組立方法の固定工程の一例を示す図である。二重配管組立方法は、図1に示す二重配管用スペーサー10を利用し、実管12を保護管13の内部に固定して二重配管11Aを組み立てる。二重配管組立方法では、装着工程と固定工程とを実施することで二重配管11Aが作られる。
装着工程では、図8に示すように、スリット23近傍の円環部位22を指で摘持し、スリット23を広げるように径方向外方への力を二重配管用スペーサー10に加え、スペーサー10の円環部位22を撓ませてスペーサー10のスリット23と挿入開口19とを広げる。次に、スリット23と挿入開口19とを広げた状態で挿入開口19に実管12を挿入し、二重配管用スペーサー10を実管12の軸方向へ移動させ、スペーサー10を実管12に対する装着位置まで移動させる。
二重配管用スペーサー10を実管12の装着位置まで移動させた後、スペーサー10から指を離し、スペーサー10に加えている力を解除する。二重配管用スペーサー10に加えた力を解除すると、スペーサー10が元の形に戻ろうと弾性変形し、スペーサー10の内周縁20が実管12の外周面16に密着してスペーサー10が実管12の装着位置に装着される。なお、スペーサー10が実管12の装着位置に装着された時点では、図7に示すように、スペーサー10のスリット23と挿入開口19とがわずかに広がり、円環部位22がわずかに撓んだ状態(わずかにねじれた状態)にある。
挿入開口19の直径L2が実管12の外径M1に対して±0mmであり、図7に示すように、実管12にコンマ数ミリ(±mm)の許容誤差(公差)があることから、二重配管用スペーサー10のそのままの状態では実管12を挿入開口19にスムーズに挿入することができないが、スペーサー10のスリット23と挿入開口19とを広げることができるから、スペーサー10の挿入開口19に実管12を容易に挿入することができる。装着工程では、二重配管用スペーサー10の円環部位22を実管12の外周面16に装着したときに、スペーサー10のスリット23と挿入開口19とがわずかに広がりつつ円環部位22がわずかに撓むことで、製品カタログに製品寸法(カタログ値)として掲載された実管12の外径M1のコンマ数ミリ(±mm)の許容誤差(公差)が吸収される。
二重配管用スペーサー10を実管12の装着位置に装着した後、固定工程を行う。固定工程では、図10に示すように、わずかに撓んだ状態の二重配管用スペーサー10(円環部位22)を装着した実管12を保護管13の一方の開口から保護管13の内部に挿入する。実管12を保護管13の内部に挿入すると、実管12を保護管13の内部に挿入する過程において二重配管用スペーサー10の外周縁21が保護管13の内周面17に押圧され、わずかに広がったスリット23と挿入開口19とが狭くなってわずかに撓んだ状態の円環部位22が略直状に変形するとともに、スペーサー10の外周縁21が保護管12の内周面17に密着する。
二重配管用スペーサー10の内周縁20が実管12の外周面16に密着するとともに、スペーサー10の外周縁21が保護管13の内周面17に密着した状態で、実管12と保護管13との間に形成されたスペース14にスペーサー10が位置し、スペース14に介在するスペーサー10によって実管12が保護管13の内部に固定される。固定工程では、撓んだ状態の円環部位22を装着した実管12を保護管13の内部に挿入する過程において二重配管用スペーサー10の外周縁21が保護管13の内周面17に押圧され、撓んだ状態の円環部位22が略直状に変形することで、製品カタログに製品寸法(カタログ値)として掲載された保護管13の内径M2のコンマ数ミリ(±mm)の許容誤差(公差)が吸収される。二重配管用スペーサー10を装着した実管12を保護管13の内部に挿入することで、図3に示す二重配管11Aが組み立てられる。
二重配管用スペーサー10の厚み寸法L1が4.8mm未満では、スペーサー10の剛性が不足し、スペーサー10による実管12と保護管13との固定が不十分となり、保護管13の内部において実管12が遊動する場合がある。スペーサー10の厚み寸法L1が5.2mmを超過すると、スペーサー10の剛性が必要以上に増加し、円環部位22を容易に撓ませることやスリット23および挿入開口19を容易に広げることができず、誤差を有する実管12にスペーサー10をスムーズに装着することができない。スペーサー10の厚み寸法L1が4.8〜5.2mmの範囲にあるから、誤差を有する実管12にスペーサー10をスムーズに装着することができ、スペーサー10によって実管12と保護管13とを確実に固定することができる。
二重配管用スペーサー10の円環部位22の直径L2が−3mm未満であって−2mmを超過すると、スペーサー10によって実管12の外径M1の許容誤差(公差)を吸収することができず、スペーサー10によって保護管13の内径M2の許容誤差(公差)を吸収することができないから、誤差を有する保護管13の内部におけるスペーサー10の詰まりが発生し、保護管13の内部に実管12をスムーズに挿入することができず、施工要領どおりの二重配管11Aを作ることができない。円環部位22の直径L3が−2〜−3mmの範囲にあるから、二重配管用スペーサー10によって実管12の外径M1の許容誤差(公差)を吸収することができ、スペーサー10によって保護管13の内径M2の許容誤差(公差)を吸収することができ、誤差を有する保護管13の内部においてスペーサー10が詰まることはなく、保護管13の内部に実管12をスムーズに挿入することができるとともに、施工要領どおりの二重配管11Aを作ることができる。
スリット23の幅寸法L4が2.8mm未満では、二重配管用スペーサー10の実管12への装着時にスリット23および挿入開口19を十分に広げることができず、誤差(公差)を有する実管12にスペーサー10をスムーズに装着することができない。スリット23の幅寸法L4が3.2mmを超過すると、スリット23および挿入開口19が必要以上に広がり、スペーサー10が弾性変形したときの実管12の外周面16に対するスペーサー10の内周縁20の密着が不十分になるとともに、保護管13の内周面17に対するスペーサー10の外周縁21の密着が不十分になり、スペーサー10によって実管12と保護管13とをしっかりと固定することができない。
スリット23の幅寸法L4が2.8〜3.2mmの範囲にあるから、スペーサー23の実管12への装着時にスリット23および挿入開口19を十分に広げることができ、誤差(公差)を有する実管12にスペーサー10をスムーズに装着することができるとともに、スペーサー10が弾性変形したときにスペーサー10の内周縁20が実管12の外周面16に密着しつつスペーサー10の外周縁21が保護管13の内周面17に密着し、スペーサー10によって実管12と保護管13とを確実に固定することができる。
二重配管用スペーサー10および二重配管組立方法は、円環部位22(スペーサー10)が可撓性を備え、スペーサー10の外周縁21から内周縁20に向かって直状に延びていて挿入開口19につながるスリット23を有し、スペーサー10の挿入開口19の直径L2が実管12の許容誤差(公差)を含む製品寸法として表示された外径M1に対して±0mmであり、スペーサー10の円環部位22の直径L3が保護管13の許容誤差(公差)を含む製品寸法として表示された内径M2に対して−2〜−3mmであるから、スペーサー10の挿入開口19に実管12を挿入して円環部位22を実管12の外周面16に装着したときに、スペーサー10のスリット23と挿入開口19とが広がりつつ円環部位22が撓み、それによって製品寸法として表示された実管12(直管)の外径M1の誤差(公差)を吸収することができ、撓んだ状態の円環部位22を装着した実管12を保護管13の内部に挿入する過程においてスペーサー10の外周縁21が保護管13の内周面17に押圧され、広がったスリット23と挿入開口19とが狭くなって撓んだ状態の円環部位22が略直状に変形し、それによって製品寸法として表示された保護管13(直管)の内径M2の誤差(公差)を吸収することができる。
二重配管用スペーサー10および二重配管組立方法は、スリット23と挿入開口19とが広がりつつ円環部位22が撓むことで実管12の外径M1の誤差(公差)が吸収され、広がったスリット23と挿入開口19とが狭くなって撓んだ状態の円環部位22が略直状に変形することで保護管13の内径M2の誤差(公差)が吸収されるから、実管12の外径M1にコンマ数ミリの誤差があり、保護管12の内径M2にコンマ数ミリの誤差があったとしても、誤差を有する実管12にスペーサー10をスムーズに装着することができ、誤差を有する保護管13内部におけるスペーサー10の詰まりを防ぐことができるとともに、保護管13の内部に実管12をスムーズに挿入することができる。
二重配管用スペーサー10および二重配管組立方法は、スペーサー10の内周縁20が実管12の外周面16に密着しつつ、スペーサー10の外周縁21が保護管13の内周面17に密着することで、実管12を保護管13の内部に確実に固定することができるとともに、実管12と保護管13とから形成された二重配管11Aを容易に組み立てることができ、施工要領どおりの二重配管11Aを作ることができる。
なお、図3に示すように、外周縁21が面取りされている場合、または、図4に示すように、外周縁21が円弧を画いている場合、固定工程において実管12を保護管13の一方の開口から保護管13の内部に挿入するときに、保護管13の内周面17に対する外周縁21の引っ掛かりを防ぐことができ、実管12を保護管13の内部にスムーズに挿入することができる。
図11は、二重配管組立方法の装着工程の他の一例を示す図であり、図12は、二重配管用スペーサー10を使用した他の一例として示す二重配管の斜視図である。図11に示す装着工程では、一方の二重配管用スペーサー10aを図8,9と同様の手順で実管12の装着位置に装着し、他方のスペーサー10bを実管12の装着位置に装着する。それら二重配管用スペーサー10a,10bは、図1のそれと同一である。それらスペーサーの厚み寸法L1や挿入開口の直径L2、円環部位の直径L3、スリット10a,10bの幅寸法L4は、図1のスペーサー10のそれらと同一であり、スペーサー10a,10bの厚み寸法L1や挿入開口の直径L2、円環部位の直径L3、スリットの幅寸法L4を既述の範囲にすることによる効果も図1のスペーサー10の効果と同一である。
装着工程では、それら二重配管用スペーサー10a,10bが弾性変形し、スペーサー10a,10bの内周縁20が実管12の外周面16に密着してそれらスペーサー10a,10bが実管12の装着位置に装着される。なお、それらスペーサー10a,10bが実管12の装着位置に装着された時点では、図11に示すように、それらスペーサー10a,10bのスリット23と挿入開口19とがわずかに広がり、円環部位22がわずかに撓んだ状態(わずかにねじれた状態)にある。それら二重配管用スペーサー10a,10bの円環部位22を実管12の外周面16に装着したときに、スペーサー10a,10bのスリット23と挿入開口19とがわずかに広がりつつ円環部位22がわずかに撓むことで、実管12の外径M1のコンマ数ミリの誤差(公差)が吸収される。
固定工程では、わずかに撓んだ状態のそれら二重配管用スペーサー10a,10b(円環部位22)を装着した実管12を保護管13の一方の開口から保護管13の内部に挿入する。実管12を保護管13の内部に挿入すると、実管12を保護管13の内部に挿入する過程においてそれらスペーサー10a,10bの外周縁21が保護管13の内周面17に押圧され、わずかに広がったスリット23と挿入開口19とが狭くなってわずかに撓んだ状態の円環部位22が略直状に変形するとともに、それらスペーサー10a,10bの外周縁21が保護管13の内周面17に密着する。
それら二重配管用スペーサー10a,10bの内周縁20が実管12の外周面16に密着するとともに、スペーサー10a,10bの外周縁21が保護管13の内周面17に密着した状態で、実管12と保護管13との間に形成されたスペース14にスペーサー10a,10bが位置し、スペース14に介在するそれらスペーサーに10a,10bよって実管12が保護管13の内部に固定される。
固定工程では、撓んだ状態の円環部位22を装着した実管12を保護管13の内部に挿入する過程においてそれら二重配管用スペーサー10a,10bの外周縁21が保護管13の内周面17に押圧され、撓んだ状態の円環部位22が略直状に変形することで、保護管13の内径M2のコンマ数ミリの誤差(公差)が吸収される。それら二重配管用スペーサー10a,10bを装着した実管12を保護管13の内部に挿入することで、図9に示す二重配管11Bが組み立てられる。なお、2つの二重配管用スペーサー10a,10bを使用して二重配管11Bが組み立てられているが、3つ以上のスペーサーを使用して二重配管が組み立てられていてもよい。
二重配管用スペーサー10a,10bおよび二重配管組立方法は、それらスペーサー10a,10bによって実管12(直管)の外径M1の誤差(公差)が吸収されるとともに、保護管13(直管)の内径M2の誤差(公差)が吸収されるから、実管12の外径M1にコンマ数ミリの誤差があり、保護管13の内径M2にコンマ数ミリの誤差があったとしても、誤差を有する実管12にそれらスペーサー10a,10bをスムーズに装着することができ、誤差を有する保護管13内部におけるスペーサー10a,10bの詰まりを防ぐことができるとともに、保護管13の内部に実管12をスムーズに挿入することができる。
二重配管用スペーサー10a,10bおよび二重配管組立方法は、それらスペーサー10a,10bの内周縁20が実管12の外周面16に密着しつつそれらスペーサー10a,10bの外周縁21が保護管13の内周面17に密着することで、実管12を保護管13の内部に確実に固定することができるとともに、実管12と保護管13とから形成された二重配管11Bを容易に組み立てることができ、施工要領どおりの二重配管11Bを作ることができる。
10 二重配管用スペーサー
10a 二重配管用スペーサー
10b 二重配管用スペーサー
11A 二重配管
11B 二重配管
12 実管
13 保護管
14 スペース
15 実管の内周面
16 実管の外周面
17 保護管の内周面
18 保護管の外周面
19 挿入開口
20 内周縁
21 外周縁
22 円環部位
23 スリット
L1 二重配管用スペーサーの厚み寸法
L2 二重配管用スペーサーの挿入開口の直径
L3 円環部位の直径
L4 スリットの幅寸法
M1 実管の外径
M2 保護管の内径

Claims (8)

  1. 実管と保護管との間に形成されたスペースに位置し、前記実管を前記保護管の内部に固定して二重配管を構成する二重配管用スペーサーにおいて、
    前記二重配管用スペーサーが、前記実管を挿入する円形の挿入開口と、前記挿入開口を囲繞して該実管の外周面に密着する円形の内周縁と、前記保護管の内周面に密着する円形の外周縁と、前記内周縁と前記外周縁との間に延びていて前記スペースに位置する円環部位と、前記外周縁から前記内周縁に向かって直状に延びていて前記挿入開口につながるスリットとを有し、
    前記二重配管用スペーサーの挿入開口の直径が、前記実管の公差を含む製品寸法として表示された外径に対して±0mmであり、前記二重配管用スペーサーの円環部位の直径が、前記保護管の公差を含む製品寸法として表示された内径に対して−2〜−3mmであることを特徴とする二重配管用スペーサー。
  2. 前記二重配管用スペーサーの径方向における前記スリットの幅寸法が、2.8〜3.2mmの範囲にあり、前記二重配管用スペーサーの厚み寸法が、4.8〜5.2mmの範囲にある請求項1に記載の二重配管用スペーサー。
  3. 前記二重配管用スペーサーが、可塑性素材から作られて前記スリットを中心として前記円環部位を撓ませることが可能な可撓性を有する請求項1または請求項2に記載の二重配管用スペーサー。
  4. 実管と保護管との間に形成されたスペースに配置される二重配管用スペーサーを利用し、前記実管を前記保護管の内部に固定して二重配管を組み立てる二重配管組立方法において、
    前記二重配管用スペーサーが、前記実管を挿入する円形の挿入開口と、前記挿入開口を囲繞する円形の内周縁と、前記保護管の側に位置する円形の外周縁と、前記内周縁と前記外周縁との間に延びていて前記スペースに位置する円環部位と、前記外周縁から前記内周縁に向かって直状に延びていて前記挿入開口につながるスリットとを有し、前記二重配管用スペーサーの挿入開口の直径が、前記実管の公差を含む製品寸法として表示された外径に対して±0mmであり、前記二重配管用スペーサーの円環部位の直径が、前記保護管の公差を含む製品寸法として表示された内径に対して−2〜−3mmであり、
    前記二重配管組立方法が、前記二重配管用スペーサーの円環部位を撓ませて該二重配管用スペーサーのスリットと挿入開口とを広げつつ前記挿入開口に前記実管を挿入し、前記二重配管用スペーサーの内周縁を前記実管の外周面に密着させて前記円環部位を該実管に装着する装着工程と、撓んだ状態の前記円環部位を装着した実管を前記保護管の内部に挿入し、前記実管を前記保護管の内部に挿入する過程において前記二重配管用スペーサーの外周縁が前記保護管の内周面に押圧され、撓んだ状態の円環部位が略直状に変形しつつ前記二重配管用スペーサーの外周縁が前記保護管の内周面に密着することで、前記スペースに介在する二重配管用スペーサーによって前記実管を前記保護管の内部に固定する固定工程とを有することを特徴とする二重配管組立方法。
  5. 前記二重配管組立方法では、前記二重配管用スペーサーの円環部位を前記実管の外周面に装着したときに、前記二重配管用スペーサーのスリットと挿入開口とが広がりつつ前記円環部位が撓むことで、前記製品寸法として表示された前記実管の外径の公差を吸収し、撓んだ状態の前記円環部位を装着した実管を前記保護管の内部に挿入する過程において前記二重配管用スペーサーの外周縁が前記保護管の内周面に押圧され、撓んだ状態の円環部が略直状に変形することで、前記製品寸法として表示された前記保護管の内径の公差を吸収する請求項4に記載の二重配管組立方法。
  6. 前記二重配管組立方法では、前記二重配管用スペーサーの径方向における前記スリットの幅寸法が2.8〜3.2mmの範囲にあり、前記二重配管用スペーサーの厚み寸法が4.8〜5.2mmの範囲にある請求項5または請求項4に記載の二重配管組立方法。
  7. 前記二重配管組立方法では、前記二重配管用スペーサーが可塑性素材から作られて前記スリットを中心として前記円環部位を撓ませることが可能な可撓性を有する請求項4ないし請求項6いずれかに記載の二重配管組立方法。
  8. 前記実管と前記保護管とが、直状に延びる直管であり、前記装着工程では、少なくとも2つの前記二重配管用スペーサーを使用し、それら二重配管用スペーサーの内周縁を前記実管の外周面に密着させて前記円環部位を該実管に装着し、前記固定工程では、少なくとも2つの前記二重配管用スペーサーを前記スペースに介在させ、それら二重配管用スペーサーによって前記実管を前記保護管の内部に固定する請求項4ないし請求項7いずれかに記載の二重配管組立方法。



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