JP2018184818A - 硬質床材 - Google Patents

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【課題】たとえ床下地の表面に凹凸があったとしてもその表面状態の影響を受けにくく、より平坦で外観にも優れた床面を形成できる床材を提供する。【解決手段】床下地面に接触する下層と、当該下層上の一部に積層されている上層とを含む積層体から構成される床材であって、(1)上層及び下層の平面形状が矩形であり、下層の上面において上層が積層されていない目地領域を有し、(2)上層は、硬質樹脂含有層を含み、かつ、上層の上面におけるJIS A1454の「へこみ試験 B法(2016)」によるへこみ量が0.2mm未満であり、(3)下層は、軟質樹脂含有層を最下層として含み、かつ、下層の下面における上記試験によるへこみ量が0.2mm以上である、ことを特徴とする硬質床材に係る。【選択図】図1

Description

本発明は、新規な硬質床材に関する。
例えばショッピングモール、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、百貨店等の商業施設をはじめ、マンション、ホテル、病院等において、来客者が行き来するようなエリア(エントランスホール、通路等)では、従来より石材又はセラミックスの硬質材料からなる床材が多用されている。これらの場所では、硬質床材のタイル状床材を複数突き合わせることによって床面が形成される。このような硬質材料による床材は、高級感のある外観をつくりだすことができるほか、ハイヒール等に対する強度にも優れるという特徴がある。実際にも、このような硬質材料を用いた床材はこれまで種々提案されている。
例えば、板状のセラミック又は石材よりなる床材本体と、該床材本体の裏面に直に付着している接着剤硬化体よりなる補強層とを備えてなる床材がある(特許文献1)。
また例えば、少なくとも3つ以上の辺を備えた床用タイルであって、セラミック、石材に代表される鉱物を含むタイル本体と、該タイル本体の外周に配設される目地を構成する枠体と、該枠体の少なくとも一辺側に形成されたジョイント凸部と、該ジョイント凸部と異なる辺側に形成されたジョイント凹部と、前記タイル本体の床面側に配設される緩衝材とからなることを特徴とする床用タイルが知られている(特許文献2)。
上記のような石材又はセラミックスを用いた床材は、その剛性の高さゆえに床下地面の不陸による凹部を十分な強度をもって跨ぐことができるという点では優れるものの、その剛性の高さゆえに別の問題点を抱えている。
すなわち、例えば床下地の表面上にごく小さな砂粒、ガラス破片等のように局所的な突起部がある場合、あるいは緩やかな傾斜による凸部又は不陸がある場合等には、硬質床材がそれらを吸収することが困難である。特に、下地であるモルタル又はコンクリートの表面が荒く、不陸も大きいことから、凸部又は不陸の存在は否めない。板状のセラミック又は石材等の硬質床材の場合、このような床下地面の形状が硬質床材にそのまま反映されることから、床材自体が傾くことになる。その結果、硬質床材のタイルの複数を互いに突き合わせて床面を形成する場合、傾斜したタイルどうしの突き合わせ部の隙間が目立ち、良好な外観を有する床面を得ることができなくなる。それだけでなく、突き合わせ部に比較的大きな段差が発生した場合は、歩行に支障を生じたり、場合によっては転倒する原因になるほか、例えばベビーカー、車イス、キャリーカート等の通行にも支障をもたらすおそれもある。
例えば、図13に示すように、床下地20面に緩やかな傾斜により形成される凸部がある場合、その面にセラミックス等の硬質床材30a,30bを敷設すると、各床材が水平にならずに大きく傾き、場合によっては床下地面から床材の一部が浮き上がってしまう結果、その突き合わせ部に比較的深い隙間G又は段差Uが生じてしまう。
これに関し、石材、セラミックス等の硬質材料の下層に樹脂、ゴム等のクッション層を設けることも考えられる。この場合、床下地の表面上にごく小さな砂粒等による突起部がある場合は多少吸収することは可能であるが、床下地の表面に緩やかな傾斜による凹凸がある場合等には十分に対応しきれない。
従来、石材、セラミックス等の硬質材料を各床材が水平となるように施工する方法としては、金具による固定方法もあるが、より比較的安価で汎用的に施工できる方法として、例えば下記a)〜c)のような施工方法が一般的に採用されている。
a)路盤コンクリート下地の上に30〜40mm厚のいわゆるバサバサモルタルを敷き、未硬化の状態のまま、さらにセメントペースト(ノロ)がけをし、水準器又は同様の機能を有する機器を使用し、水平を調整しながら硬質タイルを敷き並べていく方法
b)モルタル下地の上にさらに張付けモルタル3〜7mmの厚みを敷き、水平を調整しながら硬質タイルを敷き並べていく方法
c)合板下地に有機質接着剤をクシ目に塗布し、水平を調整しながら硬質タイルを敷き並べていく方法
金具による固定方法でも、上記a)〜c)の施工方方法でも、石材、セラミックス等の硬質材料を施工する場合は、各床用建材の水平レベルを出す作業が必要となる。
水平レベルを出す作業において、レベリング材を塗布配設させて水平レベルを出す水平レベル調整の作業ほか、レベリング材全体の平滑面を出す作業には、高い技術技量が要求されるため、専門の職人が必要とされる。また、各床用建材の水平レベルを出す作業には、かなりの手間がかかるため、相当の時間とマンパワーを要し、工期が長くなる。その上、専門の職人の手配が困難な場合は、さらに工期が延びることとなる。
特に上記a)〜b)の方法は、いわゆる「湿式施工方法」といわれ、初めに平滑面を出すために下地面上に下地モルタルあるいは接着剤、樹脂材、樹脂等のレベリング材を床全面に塗布して床全面の水平レベルを出した後、複数の床用建材を一枚一枚貼着する方法がとられている。すなわち、湿式施工方法においては、さらにレベリング材が硬化する間の養生期間が必要であるため、硬化するまで床材の上を作業者が歩行できない等の作業上の制約を受ける上、仕上がりまでに比較的長い工期を要する。
これに対し、水平レベル調整等の作業負荷の軽減を目的とした工法も提案されている。例えば、建築土台部と床用建材との中間に床用建材支持具を設けることにより、建築土台部の表面及び床用建材表面の水平レベルと平滑面を得ることができ、床用建材支持具だけで水平レベルが得られない場合は、床用建材支持具と建築土台部の間の接着材層にスペーサを挿入したり、下面に雌ネジ穴を有した底板部を形成した床用建材支持部材を使用し、その雌ネジ穴にネジ又はボルトを挿入し、その出入りを調整することにより、簡単に水平レベルを得ることができる方法が提案されている(特許文献3、特許文献4)。
特開2005−299148号公報 特開2011−1802号公報 特開平11−270104号公報 特開平11−311014号公報
しかしながら、たとえ特許文献3,4のような工法を採用するにしても、水平レベルを調整する工程が要求される以上、専門の職人が必要となることに変わりがなく、硬質材料を用いる場合に生じ得る問題に対して根本的な解決に至っていないのが現状である。
従って、本発明の主な目的は、たとえ床下地の表面に凹凸があったとしてもその表面状態の影響を受けにくく、より平坦で外観にも優れた床面を形成できる床材を提供することにある。
本発明者は、これら従来技術の問題点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、特定の層構成・層構造からなる床材を採用することにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の硬質床材に係る。
1. 床下地面に接触する下層と、当該下層上の一部に積層されている上層とを含む積層体から構成される床材であって、
(1)上層及び下層の平面形状が矩形であり、下層の上面において上層が積層されていない目地領域を有し、
(2)上層は、硬質樹脂含有層を含み、かつ、上層の上面におけるJIS A1454の「へこみ試験 B法(2016)」によるへこみ量が0.2mm未満であり、
(3)下層は、軟質樹脂含有層を最下層として含み、かつ、下層の下面における上記試験によるへこみ量が0.2mm以上である、
ことを特徴とする硬質床材。
2. 目地状領域がL字形状である、前記項1に記載の硬質床材。
3. 前記項1又は2に記載の硬質床材の複数を床下地面に敷設することにより床面を形成する方法であって、互いの目地領域により連続した目地が形成できるように硬質床材どうしを突き合わせる工程を含むことを特徴とする床面の施工方法。
4. 前記項1又は2に記載の硬質床材の複数が床下地に敷設されてなる床構造であって、各床材の目地領域が連続するように各床材が配置されていることを特徴とする硬質床材による床構造。
本発明によれば、たとえ床下地の表面に凹凸があったとしてもその表面状態の影響を受けにくく、より平坦で外観にも優れた床面を形成できる硬質床材を提供することができる。これにより、床下地表面に凹凸があったとしても、そのような凹凸を吸収するとともに、視覚的な効果により、外観上平坦に見える床面を容易かつ効率的に形成することが可能となる。
特に、本発明の床材は、最下層として軟質樹脂含有層を含む下層と、極めて高い硬度・強度を有する硬質樹脂含有層を含む上層とを含むとともに、下層の最上層の上面が目地領域として外部に露出した構造を有している。これにより、従来の石材又はセラミックからなるタイル(床材)に比して下記のような優れた効果が得られる。
本発明の床材では、例えばa)床下地の表面に砂粒、ガラス辺等によって生じる突起部(局所的な凸状部)がある場合、b)床下地の表面の緩やかな傾斜により構成される凹凸(不陸等)がある場合等のように、床下地面に何らかの凹凸形状が存在するときは、その凹凸形状の全部又は一部を下層(軟質樹脂含有層)が吸収することができるので、床材自体が傾斜してしまうことを効果的に抑制ないしは防止することができる。
しかも、たとえ前記凹凸形状を完全に吸収できずに、床材自体が傾斜することによって、床材どうしの突き合わせ部に多少の隙間又は段差がしたとしても、本発明の床材では目地領域を有することから、床材の目地領域が隣接する床材の上層最表面よりもなお下方に位置するような構成をとることができるので、視覚的な効果も相俟ってそのような傾斜がほとんど目立たないフラット感の高い床面を創り出すことができる。
その一方、上層として極めて硬度・強度の高い硬質樹脂含有層を採用していることから、例えばハイヒール、杖等によって部分的に高い圧力が加わった場合でも、それに十分耐えることができ、目立った凹み傷等を床材表面に残すことがない。
また、従来技術の石材等による施工では、タイルどうしの突き合わせ部に深い隙間が生じ、塵、ホコリ、砂等がその隙間に深く入りこんで清掃しにくくなるのに対し、本発明の床材では目地領域によって床面に目地を形成できるので、目地にホコリ等がたまっても清掃により容易に除去することができる。
さらには、石材又はセラミックスの床材と異なり、本発明の床材は容易に裁断・加工を行うことができるので、現場の状況に応じて床材(タイル)の形状及び大きさを適宜変更することができる。
このような特徴を有する本発明の硬質床材は、従来の石材又はセラミックからなる床材の代替材料として、これらが適用されていた床面の施工によりいっそう有利に適用することが可能となる。また、施工方法としても、従来の硬質材料を用いる施工よりも、本発明の硬質床材を用いる施工のほうが容易かつ低コストで所望の床面を構築することが可能となる。
本発明の硬質床材の一例を示す斜視図である。 図1において、X方向からみた層構成例を示す図である。 図1において、Y方向からみた平面図である。 本発明の硬質床材において、上層にテーパー部が形成された例を示す図である。 本発明の硬質床材の別の層構成の一例を示す図である。 本発明の硬質床材を複数用いて床面を形成する工程を示す概略図である。 本発明の硬質床材の上層の形成パターン例を示す図である。 本発明の硬質床材を床下地の突起部の上から施工する状態を示す模式図である。 凸部を有する床下地に、本発明の硬質床材を施工する状態を示す模式図である。 本発明の硬質床材どうしを突き合わせた際の段差と上層との位置関係を示す模式図である。 試験例1(1)において、段差吸収性を評価するための試験片の配置状態を模式的に示した図である。 試験例1(2)において、目地の隠蔽効果を評価するための試験片の配置状態を模式的に示した図である。図12(a)は比較例1を示し、図12(b)は実施例1を示す。 従来の硬質タイルを用いて突き合わせた状態を示す図である。
1.硬質床材
本発明の硬質床材は、床下地面に接触する下層と、当該下層上の一部に積層されている上層とを含む積層体から構成される床材であって、
(1)上層及び下層の平面形状が矩形であり、下層の上面において上層が積層されていない目地領域を有し、
(2)上層は、硬質樹脂含有層を含み、かつ、上層の上面におけるJIS A1454の「へこみ試験 B法(2016)」によるへこみ量が0.2mm未満であり、
(3)下層は、軟質樹脂含有層を最下層として含み、かつ、下層の下面における上記試験によるへこみ量が0.2mm以上である、
ことを特徴とする。
1)本発明床材の基本構成
本発明床材の基本構成について説明する。図1には、本発明の硬質床材(本発明床材)の一実施形態に係る斜視図を示す。図1において、X方向からみた層構成を図2に示す。また、図1において、Y方向からみた平面構成を図3に示す。
図2に示すように、本発明床材10は、下層Bとその上面の一部に積層されている上層Aから構成される。下層Bは、床下地面に接する層として配置される。上層Aは、単層構造又は複層構造のいずれであっても良い。上層Bも、単層構造又は複層構造のいずれであっても良い。図1の床材10では、下層Bは軟質樹脂含有層11及び接着層13の2層構造であり、上層Aは硬質樹脂含有層12の単層構造となっている。軟質樹脂含有層11は、最下層として配置され、施工時において床下地面と直に接触することとなる。
また、本発明床材では、例えば図4に示すように、必要に応じて目地領域Mに係る上層Aの角部にテーパー加工面Tを形成しても良い。これにより、より滑らかな床面を形成することができる。
本発明では、下層B又は上層Aが接着層を含み、その接着層を介して互いに接合されていることが望ましい。例えば、図1に示す床材10では、下層Bが接着層13を含み、それを介して上層Aと接合されている。これに対し、図5に示すように、接着層13が上層Aに含まれる構成であっても良い。
図1又は図3に示すように、下層A及び上層Bは、いずれもその平面形状が矩形状である。より具体的には、長方形又は正方形のいずかの形状を有する。これにより、本発明床材の複数をタイルのように互いに突き合わせることによって、一体的な床面を効率的に構築することができる。
本発明床材10では、図1にも示すように、下層Bの上面において上層Aが積層されていない目地領域Mを有する。これにより、下層Bの目地領域Mは、外部に露出した面となり、床面を施工した際の目地となる。目地領域Mは下層Bの最上層の露出面から構成され、図1の場合は接着層13が露出することになる。本発明では、目地領域Mより以下の層が下層Bとなり、その層の上の層(平面上の面積がより小さな層)が上層Aとなる。
このように、本発明床材10では、目地領域Mを有することにより、複数の本発明床材を互いに突き合わせた場合に、施工された床面の目地が一体的な外観をもって創り出すことができる。例えば、図6に示すように、4個の本発明床材10a〜10dを用意し(図6(a))、これらを互いに突き合わせることにより、各目地領域Ma〜Mdが一体的に見える目地を有する床面1を形成することができる(図6(b))。これにより、たとえ突き合わせ部に多少の隙間等が生じたとしても、それを目立たなくすることができる。
目地領域Mの平面形状は、本発明床材を互いに突き合わせた時に一体的に見える目地が形成される限りは特に制限されず、例えば図3に示すようにL字状(いわゆる2辺目地構造)である場合のほか、図7に示すように、例えばロの字状(図7(a))、コの字状(図7(b))、二の字状(図7(c))等のいずれであっても良い。
目地領域Mの目地幅Wは、特に限定的ではなく、所望の床面の外観等に応じて適宜設定することができる。通常は1〜5mm程度の範囲内とすれば良いが、これに限定されない。また、目地幅Wは、例えば図3に示すように、2方向に伸びるL字状の目地領域Mがある場合、各辺の目地幅W1,W2は互いに同じであっても良いし、異なっていても良い。
本発明床材の大きさは、施工場所、所望の意匠等に応じて変更可能であるが、一般的には下層の大きさとして縦30〜100cm程度、横30〜100cm程度の範囲内で適宜設定することができる。また、市販のタイル状床材のサイズと同じに設定することもできる。
2)本発明床材を構成する各層
本発明床材は、床下地面に接触する下層と、当該下層上に積層されている上層とを含む積層体から構成される。
2−1)上層
上層は、本発明床材の表面を構成するものであり、例えばハイヒール、杖等による局所的な圧力にも耐える層として機能する。
上層は、硬質樹脂含有層を含み、かつ、上層の上面におけるJIS A1454の「へこみ試験 B法(2016)」によるへこみ量が0.2mm未満であることを特徴としている。
上層の上面は、最上層の表面であり、例えば図2の床材では符号12aが上面に該当する。上面を形成する層(最上層)は、硬質樹脂含有層であっても良いし、それ以外の層(例えば保護層等)であっても良い。このように、本発明床材では、上面のへこみ量が0.2mm未満という極めて硬い表面を有するので、上記のような局所的な圧力下でも床材表面の変形、破損等を抑制ないしは防止できるという効果を得ることができる。
上層の上面におけるへこみ量は、通常は0.2mm未満とすれば良いが、特に0.15mm以下とすることが好ましく、さらに0.1mm以下とすることがより好ましい。なお、へこみ量の下限値は、通常は0.01mm程度とすれば良いが、これに限定されるものではない。
なお、上記へこみ量は、試験片を23℃±2℃、湿度50±10%の条件で24時間養生し、マックバーニへこみ試験機(株式会社安田精機製作所製、型番No.184−A)でJIS A1454に準じてへこみ値を測定した結果を示す。これは、後記の下層の下面のへこみ量の測定も同様とする。
上層の厚みは、限定的ではないが、特に1〜5mmとすることが好ましく、さらには1.5〜2.5mmとすることがより好ましい。このような厚みに設定することによって、床材どうしの突き合わせ部に多少の隙間又隙間が生じたとしてもそれを目立たなくすることができる。
硬質樹脂含有層
硬質樹脂含有層は、上記へこみ量を有する限り、その組成は特に限定されないが、例えば硬質樹脂成を含む樹脂組成物から構成することができる。
上記の硬質樹脂成分としては、例えば塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル系樹脂等の各種の合成樹脂が挙げられる。特に、高い硬度が得られるという点で、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等の少なくとも1種を好適に用いることができる。より具体的には、例えば重合度1000〜3000の塩化ビニル系樹脂又は塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、重合度800〜1000のポリプロピレン系樹脂が挙げられる。
上記樹脂組成物中には、本発明の効果を妨げなす範囲内で他の成分が含まれていても良い。例えば、可塑剤、充填剤、安定剤、加工助剤、防黴剤、難燃剤、酸化防止剤、滑剤、着色剤等が挙げられる。
この中でも、可塑剤は、硬質樹脂含有層の硬さを維持するという見地より、実質的に含まないか又は少量の添加量とすることが好ましい。より具体的には、樹脂成分100重量部に対して0〜15重量部とし、特に0〜10重量部とすることが好ましい。これにより、硬質樹脂含有層の硬さをより確実に維持することができる。可塑剤としては、例えばジオクチルフタレート(DOP)、ジヘプチルフタレート(DHP)、ジイソノニルフタレート(DINP)、リン酸トリオクチル(TOP)、リン酸トリフェニル(TPP)、ジオクチルテレフタレート(DOTP)、ジオクチルイソフタレート(DOIP)、ジイソノニルシクロヘキシルフタレート(DINCH)等が挙げられる。これらは市販品を使用することもできる。
充填剤についても、硬質樹脂成分の本来の性能(硬度、透明性等)をより効果的に発揮させるために、本発明では含まないか又は少量であることが好ましい。充填剤は、特に限定されず、公知又は市販のものを使用できる。例えば、酸化カルシウム、炭酸バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、クレー、タルク、マイカ、重質炭酸カルシウム、珪砂、水酸化アルミニウム、軽質炭酸カルシウム等が挙げられる。充填剤は、通常は粉末状であり、平均粒径は1〜300μm程度とすれば良い。充填剤の使用量は、上記の観点より、通常は樹脂成分100重量部に対して充填剤0〜50重量部程度とし、特に0〜5重量部の範囲内とすれば良い。
硬質樹脂含有層は、透明性を有することが好ましい。透明性の程度は、特に限定されないが、その直下に意匠層を積層した場合に意匠層の絵柄が視認できる透明性が確保されていれば良い。これにより、硬質樹脂含有層の下に絵柄を含む意匠層を積層した場合において、硬質樹脂含有層を介して上記絵柄が視認できることから、意匠性の高い床面を形成することができる。また、透明な表層(硬質樹脂含有層)の下に絵柄があることによって、歩行者の興味・注意力が絵柄のほうに引きつけられる。すなわち、実際の表層より下方向に一定の距離を経た位置に歩行者の視点・焦点が誘導される。その結果、隣接した床材間の突合せ部に高低差が多少生じても上記のような視覚効果によって違和感を軽減ないしは解消することもできる。このような視覚効果を効果的に発揮させるという見地より、透明性を有する表層部(特に硬質樹脂含有層を含む表層部)の厚みは、通常0.2〜3.0mmとし、特に0.3〜2.5mmとすることが好ましく、さらには0.4〜2.0mmとすることが最も好ましい。
硬質樹脂含有層自体のへこみ量は、上層の上面における所定のへこみ量が確保できる限り、特に制限されないが、より確実に上層の上面における所定のへこみ量を実現するという見地より、硬質樹脂含有層自体もへこみ量も0.2mm未満であることが好ましく、特に0.15mm以下であることがより好ましく、さらには0.1mm以下とすることが最も好ましい。なお、この場合のへこみ量の下限値も、通常は0.01mm程度とすれば良いが、これに限定されるものではない。
硬質樹脂含有層の形成方法は、特に限定されないが、通常は予め成形されたシートを硬質樹脂含有層として採用することができる。すなわち、出発材料となる樹脂組成物をそのまま又は軟化ないしは溶融し、シート状に成形することによって硬質樹脂含有層となるシートを得ることができる。成形方法は、特に限定されず、例えば押し出し成形、ブロー成形、カレンダー成形等の各種の方法を採用することができる。また、硬質樹脂含有層と隣接する層とを同時押出ラミネートにより積層体の形態で成形することもできる。さらには、硬質樹脂成分が溶解又は分散した混合液の塗膜を形成することによってシートを得ることができる。
その他の層
上層は、必要に応じて他の層を含んでいても良い。例えば、接着層、意匠層、表面保護層、補強層等が挙げられる。また、上記の硬質樹脂含有層と同様の層の1層又は2層以上をさらに積層しても良い。さらに、本発明の効果を妨げない限り、後記の軟質樹脂含有層を含んでいても良い。
従って、例えば、下方から順に、意匠層/硬質樹脂含有層からなる上層、軟質樹脂含有層/意匠層/硬質樹脂含有層からなる上層、接着層/意匠層/硬質樹脂含有層からなる上層、接着層/軟質樹脂含有層/意匠層/硬質樹脂含有層からなる上層等が挙げられる。
特に、本発明では、下方から順に、少なくとも硬質樹脂含有層/表面保護層の組み合わせを含み、かつ、表面保護層が最表面層である上層を好適に採用することができる。例えば、下方から順に、意匠層/硬質樹脂含有層からなる上層、軟質樹脂含有層/意匠層/硬質樹脂含有層/表面保護層からなる上層、接着層/意匠層/硬質樹脂含有層/表面保護層からなる上層、接着層/軟質樹脂含有層/意匠層/硬質樹脂含有層/表面保護層からなる上層等が挙げられる。
接着層
接着層は、各層を接合するために必要に応じて形成することができる。特に、上層と下層とを接合するために好適に用いることができる。
接着層は、例えば接着剤を用いて形成することができる。接着剤の種類は、各層の材質等に応じて適宜選択することができる。例えば、ウレタン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂及びエポキシ系樹脂の少なくとも1種を接着成分とする接着剤を好適に使用できる。これらの中でも、耐湿性等に優れるという見地より、ウレタン系樹脂を接着成分とする接着剤を好適に用いることができる。
また、接着剤の硬化タイプも限定的でなく、例えば1液型接着剤、2液型接着剤、熱硬化型接着剤、ホットメルト型接着剤、紫外線硬化型接着剤等の各種のタイプの接着剤を使用することができる。これら接着剤のなかでも、硬化時間が短く、高い生産性が得られるという点でホットメルト型接着剤を用いることが好ましい。より好ましくは、反応型ホットメルト接着剤が好ましい。これにより、経年劣化をより効果的に抑制でき、長期間にわたって強固な接着性を持続させることができる。従って、本発明では、ウレタン系樹脂を接着成分とする反応型ホットメルト接着剤を好適に用いることができる。これは、湿度に強く、長期間品質が安定しているほか、UV照射等の装置を特に必要とせず、簡易な設備又は作業で床材を製造することができる。
本発明では、このような各種の接着剤を用いることによって、特に生産過程で製品が熱劣化することを抑制できるほか、各層が異素材から構成されている場合であってもより確実に接合させることができる。
接着層の厚みは、特に限定されないが、通常は1〜200μmとし、特に30〜100μmとすることが好ましい。このような厚み範囲に設定することによって、より効果的に各層(特に上層と下層)を接合することが可能となる。
接着層の形成方法は、例えば硬質樹脂含有層となる基材シートの下面に上記接着剤を塗布した後、硬化させることによって形成することができる。硬化させる方法は、用いる接着剤の硬化タイプに応じて適宜選択すれば良く、例えばエージング、乾燥、加熱、紫外線照射等の各種の工程を採用することができる。これらの工程での条件は、公知の方法に従えば良い。
意匠層
意匠層は、例えば絵柄、図柄、模様、文字等の所望の意匠を表現し、本発明床材に意匠性を与える機能を有する層である。上記意匠層を備えることにより、本発明床材に所望の意匠性を簡易、かつ、安価に付与することができる。また、意匠層は、単一の着色層、2種以上の着色領域からなる着色層等のいずれであっても良い。
上記意匠層は、上層、下層等の接する層と接合が容易な熱可塑性樹脂により形成するのが好ましい。上記熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル系樹脂、オレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂、エチレン−メタクリレート樹脂等のアクリル系樹脂、アミド系樹脂、エステル系樹脂、酢酸ビニル系エラストマー、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー等の各種エラストマー、ゴム等が挙げられる。
その中でも、塩化ビニル樹脂により形成されることが好ましい。優れた可撓性を示し、多様な意匠を着色剤の混入又は印刷によって容易に形成できるため、意匠層を安価かつ容易に形成することができる。
通常、意匠層の熱可塑性樹脂には、各種添加剤が配合される。添加剤としては従来公知のものが使用可能であり、例えば、充填剤、可塑剤、難燃剤、安定剤、酸化防止剤、滑剤、着色剤、発泡剤等が挙げられる。
意匠層の厚みは、特に限定されないが、例えば2μm〜1.50mmであり、3μm〜1.00mmであることが好ましく、より好ましくは、5μm〜15μmである。このような範囲に設定することによって、上層の所定の厚み範囲内において、より確実に多彩な意匠を構成することができ、これにより通行人の注意力等を引き付ける視覚効果をより高めることができる。
意匠層の形成方法は、特に限定されない。例えば、a)熱可塑性樹脂のシートの上面に公知の印刷方法で直接模様を印刷することにより意匠層を形成する方法、b)熱可塑性樹脂のシートの上面に印刷が施された模様フィルムを積層することにより意匠層を形成する方法等が挙げられる。また、着色剤を含有する熱可塑性樹脂により意匠層を形成しても良いし、異なる色の着色剤を含有する熱可塑性樹脂を複数用意して練り込むことにより意匠層を形成しても良い。
特に、上記a)の熱可塑性樹脂のシートの上面に直接模様を印刷する方法としては、例えばグラビア印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷等の各種装置を用いる方法のほか、転写シートによる印刷等も採用することができる。その他にも、予め樹脂フィルム上に意匠層が形成された印刷フィルムを積層する方法も用いることができる。
また、上記b)の熱可塑性樹脂のシートの上面に印刷が施された模様フィルムを貼付する方法は、多様な模様を容易に表現することができるという点で好ましい。例えば、模様フィルムによって、本発明床材に、例えば石目模様、木目模様、幾何学模様等の複雑な意匠を簡易かつ安価に付与することができる。模様フィルムの厚みは、通常は0.04〜0.20mmであることが好ましく、特に0.05〜0.16mmであることがより好ましい。上記模様フィルムの厚みが薄すぎると、光が透過して下面に積層されている熱可塑性樹脂のシートの表面が透けて見え、模様フィルムの意匠性を十分に表現できないおそれがある。一方、上記模様フィルムの厚みが薄すぎると、床材を敷設した際に、床材の境界部分が目立つおそれがある。
さらに、模様フィルムを取り替えることにより、本発明床材に、同一の生産設備で模様、明度、彩度、色合い等の外観の要素を容易にばらつかせることができる。上記外観の要素がばらついた床材を不規則に敷設することにより、床面全体で一意匠を一体的に表現することができる。上記外観の要素がばらついた床材により一意匠を一体的に表現する場合の例としては、例えば、木目模様の明度、彩度、色合いを変化させることにより、様々な木材を使用して床面を形成したような風合いを、床面全体で一体的に表現する場合が挙げられる。このように外観の要素がばらついた床材を不規則に敷設してあると、床材を部分的に張替えても、意匠的な違和感を生じず、様々な木材を使用して床面を一体的に形成したような風合いを床面全体で一体的に表現することができる。
表面保護層
表面保護層は、特に上層を外部から保護する機能を有するものである。従って、表面保護層は、本発明床材の最表面層として形成されることが望ましい。
表面保護層は、例えば樹脂成分を含む樹脂組成物から形成されるが、樹脂成分は特に限定されない。例えば、塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂等を挙げることができる。より具体的には、ポリ塩化ビニル、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリエステル、エチレン酢酸ビニル共重合体等の熱可塑性樹脂;不飽和ジカルボン酸と多価アルコールの縮合物等の不飽和ポリエステル類、ポリエステルメタクリレート、ポリエーテルメタクリレート、ポリオールメタクリレート、メラミンメタクリレート等のメタクリレート類、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリオールアクリレート、メラミンアクリレート等のアクリレート等の紫外線硬化型樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、表面硬度、透明性等を兼ね備えているという点で紫外線硬化型樹脂を用いることが好ましい。特に、表面保護層が透明ないしは半透明であれば、その下に形成されている意匠層の識別性をより高めることができる。
表面保護層の厚みは、特に限定されないが、例えば0.01〜0.20mmであり、好ましくは0.01〜0.10mmであり、より好ましくは0.02〜0.05mmとすることができる。このような範囲に設定することによって、より確実に上層及び下層を外部から保護することができる。
表面保護層の形成方法としては、例えば上記のような樹脂成分を含む塗工液を塗布した後、硬化させることによって形成することができる。硬化方法は、樹脂成分の種類等に応じて適宜選択すれば良く、例えばエージング、乾燥、紫外線照射、加熱等によって実施することができる。
補強層
補強層は、上層を平面方向又は鉛直方向に強化する機能を有するものである。このような補強層としては、特にa)有機繊維又は無機繊維の織物シート又は不織布シート(以下「繊維シート」ともいう。)及びb)前記繊維シートと前記の軟質樹脂含有層の樹脂成分とを含む複合材料の少なくとも1種を好適に用いることができる。
前記a)の繊維シートとしては、高分子有機化合物による合成繊維のほか、天然繊維、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維等の織物又は不織布が挙げられる。また、不織布は、例えばスパンボンド、フェルト等もすべて包含する。
前記b)の複合材料としては、前記b)の繊維シートに合成樹脂を含浸させた材料が挙げられる。また、前記a)の発泡材のシート状体と、前記b)の繊維シートとを積層させた材料等も使用することができる。
補強層の厚みは、補強層を構成する材料の種類等に応じて適宜設定することができるが、通常は0.2〜1mm程度の範囲内とすれば良い。
補強層の形成方法は、予め成形した補強層用シートを所定の箇所に積層すれば良い。積層に際しては、前記のような接着層による接着によって実施しても良く、あるいは樹脂成分としてヒートシール性を有する樹脂成分を含む補強層用シートを他の層にヒートシール(熱融着)することによって接合することもできる。
2−2)下層
下層は、軟質樹脂含有層を最下層として含み、かつ、下層の下面における上記試験によるへこみ量が0.2mm以上であることを特徴とする。下層は、床下地面と接する層であり、床下地の表面の凹凸による不陸、局部的な傾斜等を吸収するとともに、その目地領域によって床面に連続した目地を形成する機能を有する。
下層の下面は、最下層の表面であり、例えば図2の床材では符号11aが下面に該当する。下面を形成する層(最下層)は、軟質樹脂含有層である。従って、へこみ量が0.2mm以上の軟質樹脂含有層を採用すれば、下面のへこみ量も同様のへこみ量に設定することができる。このように、本発明床材では、下面のへこみ量が0.2mm以上という比較的軟らかな表面を有するので、床下地面が完全に平坦でなくても、上記のような機能により平坦な外観を有する床面を形成することが可能となる。
下層の下面におけるへこみ量は、通常は0.2mm以上とすれば良いが、好ましくは0.5mm以上とし、より好ましくし1.0mm以上とする。なお、下面におけるへこみ量の上限値は、通常は5mm程度とすれば良いが、これに限定されるものではなく、例えば4mm程度とすることもできる。
下層の厚みは、限定的ではないが、通常は1〜8mm程度の範囲内とし、特に1〜6mmとし、さらには1〜4mmとすることがより好ましい。この場合の下層の厚みとは、目地領域以下のすべての層の合計厚みをいう。
軟質樹脂含有層
軟質樹脂含有層は、上記へこみ量を有する限り、その組成は特に限定されないが、例えば軟質樹脂成分を含む樹脂組成物から構成することができる。
前記軟質樹脂成分としては、特に制限されず、例えば塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂のほか、エチレン−メタクリレート等のアクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー等の各種エラストマー、ゴム等が挙げられる。この中でも、柔軟性、クッション性、耐久性等に優れるという点で塩化ビニル系樹脂を含むことが望ましい。
また、軟質樹脂含有層は、発泡されていても良く、発泡されていなくても良い。特に、軟質樹脂含有層として発泡体を用いることにより、より確実に上記へこみ量を確保することができる。発泡体としては、例えば塩化ビニル系樹脂発泡材、ポリエチレン発泡材、ポリスチレン発泡材、ポリウレタン発泡材、ポリプロピレン発泡材、アクリル樹脂発泡材、EVA架橋発泡材、ABS発泡材、フェノール発泡材、天然ゴム発泡材、クロロプレンゴム発泡材、イソプレンゴム発泡材、スチレンブタジエンゴム発泡材、ニトリルゴム発泡材、シリコンゴム発泡材等のいずれも適用することができる。これらは公知又は市販のものを使用しても良いし、発泡剤等を用いる公知の方法に従って製造することもできる。
上記樹脂組成物中には、本発明の効果を妨げなす範囲内で他の成分が含まれていても良い。例えば、可塑剤、充填剤、安定剤、加工助剤、防黴剤、難燃剤、酸化防止剤、滑剤、着色剤等が挙げられる。
充填剤及び可塑剤としては、硬質樹脂含有層で挙げたものと同様のものを使用することができるが、添加量についてはそれぞれ以下のように設定することが好ましい。
充填剤については、樹脂成分100重量部に対して100〜1000重量部程度とし、特に100〜500重量部とすることが好ましい。
可塑剤については、高い柔軟性等を確保するために、樹脂成分100重量部に対して可塑剤30〜100重量部程度とし、特に40〜80重量部とすることが好ましい。
軟質樹脂含有層のへこみ量は、上記のように、通常は0.2mm以上とし、好ましくは0.5mm以上とし、より好ましくし1.0mm以上とする。なお、上記へこみ量の上限値は、通常は5mm程度とすれば良いが、これに限定されるものではない。
軟質樹脂含有層の形成方法は、特に限定的ではないが、通常は予め成形されたシートを軟質樹脂含有層として用いることができる。すなわち、出発材料となる樹脂組成物をそのまま又は軟化ないしは溶融し、シート状に成形することによって軟質樹脂含有層となるシートを好適に得ることができる。上記成形方法としては、限定的ではなく、例えば押し出し成形、ブロー成形、カレンダー成形等の各種の方法を採用することができる。また、軟質樹脂含有層と隣接する層とを同時押出ラミネートすることにより積層体として成形することもできる。さらには、軟質樹脂成分が溶解又は分散した混合液の塗膜を形成することによってシートを得ることができる。
その他の層
下層は、必要に応じて他の層を含んでいても良い。例えば、接着層、意匠層、表面保護層、補強層等が挙げられる。また、上記の軟質樹脂含有層と同様の層の1層又は2層以上をさらに積層しても良い。これらの各層は、上層で採用されているものと同様のものを用いることができる。
本発明では、例えば、下方から順に、非発泡型軟質樹脂含有層/補強層/非発泡型軟質樹脂含有層からなる下層、発泡型軟質樹脂含有層/補強層/非発泡型軟質樹脂含有層からなる下層、非発泡型軟質樹脂含有層の単層からなる下層、発泡型軟質樹脂含有層の単層からなる下層等が挙げられる。
3)本発明床材の製造方法
本発明床材は、前記で示したように各層を形成することにより上層及び下層を製造することができる。すなわち、各層の積層についても、接着剤の塗工による方法のほか、接着剤の塗工によることなく、層間を熱融着で接合する方法等も採用することができる。従って、例えば、上層及び下層の少なくとも一方の面に形成された接着層により上層及び下層を接合することができるし、あるいは上層と下層とを熱融着によって接合することもできる。
接着剤の塗工による場合、接着層としては、前記の上層で説明したものを採用することができる。接着層の形成は、接合する層の少なくとも一方に形成すれば良い。特に、上層と下層とを接合する場合は、例えば図2のように下層の最上層として接着層を形成する方法、図5のように上層の最下層として接着層を形成する方法のいずれも採用することができる。
また、本発明では、接着剤の塗工によることなく、熱融着により接合する場合、その熱融着の方法は、特に限定されない。例えば、上層と下層とを重ね合わせた状態で加熱・加圧下で溶融軟化させて接合することができる。より具体的には、熱プレス加工又はそれを連続的に行う連続プレス等によって各層を接合することができる。熱融着による接合は、各層の材質が可塑化されず、経時劣化し難く、長期間強固に接合させることができるという点で有利である。
なお、熱融着により接合する場合は、接合される層の少なくとも一方に熱融着性(ヒートシール性)を有する成分が含まれていることが望ましい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂が挙げられるが、これに限定されない。
さらに、熱融着により各層を接合する場合、2層以上を押出しラミネートにより成形することもできる。このようにして得られる積層体を本発明床材の層構成の一部に採用することができる。
また、本発明では、上層と下層とを接着して得られた積層体に対し、表面保護層を構成する樹脂成分を含む塗工液を塗布(散布)することにより、少なくともa)上層及びその側面ならびにb)目地領域を含む下層及びその側面に対して表面保護層を形成することもできる。これにより、積層体全体を表面保護層により覆うことができるので、その高い保護効果を得ることができる。
各層を積層した後は、必要に応じて、積層体を公知の方法に従って裁断、加工等を行っても良い。また、本発明では、上層と下層を積層する前に予め所定のサイズにそれぞれ裁断し、その後に所定のサイズに切り出された上層と下層とを接合することもできる。
2.床面の施工方法
本発明は、本発明床材の複数を床下地面に敷設することにより床面を形成する方法であって、互いの目地領域により連続した目地が形成できるように硬質床材どうしを突き合わせる工程を含むことを特徴とする床面の施工方法を包含する。
前記で述べたとおり、本発明床材は目地領域を有しているので、その目地領域が連続的につながるように床材どうしを突き合わせることにより床面を構築すれば良い。例えば、L字状の目地領域を有する床材をタイルとして複数用いる場合は、図6に示すように、一方の硬質床材の当該L状領域を構成する2辺のいずれか1辺と、他方の硬質床材のL字状領域を構成する2辺とは別の2辺のいずれか1辺とを突き合わせる工程を含む方法によって、床面を施工することができる。なお、この場合、床材どうしの突き合わせ部は、互いに接合されていない状態とすることが一般的であるが、本発明の効果を妨げない範囲内において必要に応じて、突き合わせ部を接合しても良い。
施工時において、2つの本発明床材を互いに突き合わせた状態の断面状態を図7〜図8にそれぞれ示す。
図8では、床下地に砂粒等による突起部Sがある場合(すなわち、床下地の表面上に局所的な凸部が存在する場合)を示す。このような場合、従来の硬質床材では、突起部Sを吸収できずに床材自体を持ち上がってしまう。これに対し、本発明床材では、特にその下層がその突起部をほぼ全て吸収できる結果、床材10aが浮き上がることなく、床材10bとともに平坦な床面を形成することができる。
また、図9では、床下地に比較的緩やかな傾斜による凸状部がある場合を示す。このような場合であっても、本発明床材の下層がその凸状部を部分的に吸収できるものの、完全に吸収できずに床材自体が多少浮き上がってしまう。しかし、施工後は、目地領域Mが、隣接する床材10bの上層の上面より依然として下方に収まっているため、結果として一体的な目地に見える床面を創り出すことができる。図10には、本発明の床材どうしの突き合わせ部の模式図を示す。図10に示すように、床材10a,10bが突き合わせ部で互いに傾斜したとしても、床材10aの目地領域Mの頂点の高さH2よりも、隣接する床材10bの上層の頂点の高さH1の方が高い状態を確保できる。その結果、実際には床材10a,10bが突き合わせ部で多少浮き上がっているにもかからず、その状態を認識できないような外観をつくることができる。これにより、その隙間又は段差を目立たなくなり、全体としてフラットな外観をもつ床面を構築することができる。
本発明床材を床下地に設置する場合は、公知又は市販の床材の施工時に採用される設置方法と同様にすれば良い。例えば、接着剤、粘着剤、粘着テープ(両面粘着テープ)等を使用して施工すれば良い。これらの接着剤等は、市販品を使用することもできる。
3.硬質床材による床構造
本発明は、硬質床材の複数が床下地に敷設されてなる床構造であって、各床材の目地領域が連続するように各床材が配置されていることを特徴とする硬質床材による床構造を包含する。
前記1.で説明したように、本発明床材の特徴の一つとして目地領域を有することにある。そこで、本発明床材の複数をタイルのように互いに突き合わせながら床面を形成する際に、各床材の目地領域が上層によって寸断されることなく、目地領域が連続するように各床材を敷設することによって一体化した目地に見える外観を創り出すことができる。その結果、床下地に不陸等が存在していたとしても、それが目立たない外観を有する床面を形成することができる。
また、この床構造の層構成としては、本発明床材の層構成と同様に「軟質樹脂含有層を最下層として含む下層/硬質樹脂含有層を含む上層」からなり、なおかつ、下層の最上層の表面が目地として露出した構造を有する。これにより、床下地の凹凸を最大限に吸収し、吸収しきれない部分は目地領域によって目立たなくすることができるので、高い意匠性を発揮することができる。しかも、上層の上面はへこみ量が0.2mm未満という極めて硬い表面を有しているので、例えばハイヒール、杖等による局部的な加圧にも十分耐えることができる。
本発明では、特に床構造を構築するに当たり、図3に示すようなL字状の目地領域を有する床材を用いることが好ましい。より好ましくは、図3に示す目地幅W1とW2とが互いに実質的に同じであるL字状の目地領域Mを有する床材を用いる。このような床材を複数組み合わせて使用することにより、図6に示すように、同じ幅の目地を有するがゆえに統一感を有し、ひいては高いフラット感を発揮できる床面を比較的容易に創出することができる。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより具体的に説明する。ただし、本発明の範囲は、実施例に限定されない。
実施例1
図1に示すように、下方から「軟質樹脂含有層/接着層/硬質樹脂含有層」からなる3層を基本構成として含む硬質床材を作製した。
(1)下層の作製
下層の軟質樹脂含有層として軟質塩化ビニル系樹脂のシート状発泡体(厚み4mm)を用いた。これは、重合度1000の塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤としてDOPを50重量部、充填剤として炭酸カルシウム300重量部、Ba/Zn系安定剤3重量部を配合して得られる樹脂組成物を成形し、発泡させて得られた発泡体である。この軟質樹脂含有層のへこみ量は1.27mmであった。
上記シート状発泡体が上層と接する面に接着層を形成した。このようにして得られた「軟質樹脂含有層/接着層」からなる積層体を下層として用いた。下層の大きさは、50cm×50cmとした。接着層は、市販のポリウレタン系反応型ホットメルト接着剤を用いて形成した。
(2)上層の作製
上層の硬質樹脂含有層として硬質塩化ビニル系樹脂のシート(厚み2mm)を用いた。これは、重合度1000の塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤としてDOP10重量部、Ba/Zn系安定剤3重量部を含む樹脂組成物を押出成形することによって作製した。この硬質樹脂含有層のへこみ量は0.06mmであった。
次いで、このシートが下層と接する面に対し、意匠層として樹脂フィルム上に印刷が施された印刷フィルム(厚み0.07mm)を接着剤により積層した。このようにして得られた「意匠層/硬質樹脂含有層」からなる積層体を上層として用いた。上層の大きさは、49.7cm×49.7cmとした。
(3)上層と下層との接合
下層の接着層としてポリウレタン系反応型ホットメルト接着剤を塗布した後、図3に示すように、下層の接着剤の塗布面の上から、L字状目地領域Mが形成されるように上層を載せて接合した。接着剤を硬化させることにより本発明の床材を作製した。すなわち、下方から順に「軟質樹脂含有層/接着層/意匠層/硬質樹脂含有層」という層構成からなる本発明の硬質床材を作製した。
試験例1
実施例1で得られた硬質床材を2枚用意し、それぞれL字状目地領域Mを残して、30cm角に切断して、試験片とした。また、比較例1として、市販のセラミックタイル(30cm角)も2枚用意した。
(1)段差吸収性
図11に示すように、平滑なガラス板41の上に試験片42を2枚並べ、片側をめくり、目地となる辺の中央部かつ片方のタイル端部から10cmのガラス板上に所定の直径の各鉄球43を置き、元の位置にタイルを戻した。鉄球を乗せたタイル上の略中央に下面が14.5cm×23cmの20kgの錘を1分間放置した後、2枚のタイルの突き合わせ部におけるタイル表面の段差Uを測定した。測定時の室温は23℃であった。実施例1の試験片は、L字状目地領域Mが、隣接しないよう2枚のタイルを敷設した。用いた各鉄球の直径とその測定結果とを表1に示す。
表1の結果からも明らかなように、直径1〜3mmの鉄球では、実施例1の硬質床材は、柔軟な下層に鉄球がめり込み、段差をすべて吸収し、また直径4mmの鉄球でも4mm−1.8mm=2.2mmも吸収できることがわかる。これに対し、比較例1では、鉄球の大きさがほとんどそのまま段差として反映されていることがわかる。
(2)目地の隠蔽効果
図12(b)に示すように、平滑なガラス板41の上に試験片42を2枚並べ、片側をめくり、目地となる辺に所定の厚みを有する厚み調整板44を配置し、人為的に段差を設けた。2枚の試験片はその境界において、一方のタイルはL字状目地領域Mが形成されている辺が、他方のタイルはL字状目地領域Mが形成されていない辺が、それぞれ接するように敷設した。また、図12(a)に示すように、比較例1の試験片42も同様にして配置した。
これらの試験片について突合せ部である目地に違和感がないか官能評価で確認した。より具体的には、試験片どうしの突き合わせ部に対して直角方向に、その突き合わせ部から約1m離れた位置において、評価者(成人)が試験片を図12の矢印方向からそれぞれ目視した際、a)目地に段差があることが視認できず、違和感がない場合「○」、b)目地に段差があることが少しは視認できるものの、違和感がない場合「△」、c)目地に段差があることが明確に視認でき、違和感がある場合「×」とした。測定時の室温は23℃であった。用いた各調整板の厚みとその評価結果を表2に示す。
表2の結果からも明らかなように、実施例1の硬質床材は、特にL字状目地領域Mが形成されているので、下地に不陸があり、目地に段差が発生した場合であっても、一定の段差であれば、隠蔽効果で人の目で視認しにくくなることがわかる。

Claims (4)

  1. 床下地面に接触する下層と、当該下層上の一部に積層されている上層とを含む積層体から構成される床材であって、
    (1)上層及び下層の平面形状が矩形であり、下層の上面において上層が積層されていない目地領域を有し、
    (2)上層は、硬質樹脂含有層を含み、かつ、上層の上面におけるJIS A1454の「へこみ試験 B法(2016)」によるへこみ量が0.2mm未満であり、
    (3)下層は、軟質樹脂含有層を最下層として含み、かつ、下層の下面における上記試験によるへこみ量が0.2mm以上である、
    ことを特徴とする硬質床材。
  2. 目地状領域がL字形状である、請求項1に記載の硬質床材。
  3. 請求項1又は2に記載の硬質床材の複数を床下地面に敷設することにより床面を形成する方法であって、互いの目地領域により連続した目地が形成できるように硬質床材どうしを突き合わせる工程を含むことを特徴とする床面の施工方法。
  4. 請求項1又は2に記載の硬質床材の複数が床下地に敷設されてなる床構造であって、各床材の目地領域が連続するように各床材が配置されていることを特徴とする硬質床材による床構造。
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