JP2018184566A - 活性エネルギー線硬化型オフセットインキ及びその印刷物 - Google Patents
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Abstract
【課題】良好な表面硬化性、耐溶剤性及び耐摩擦性を備える活性エネルギー線硬化型オフセットインキ及びその印刷物の提供。【解決手段】式(I)又は式(II)で表される(メタ)アクリル化合物を少なくとも1種含有する活性エネルギー線硬化型オフセットインキ。(nは0〜2の整数;Rは夫々独立にH又はメチル基)【選択図】なし
Description
本発明は、活性エネルギー線硬化型オフセットインキ及びその印刷物に関する。
従来、活性エネルギー線硬化型オフセットインキは、活性エネルギー線を照射することによって硬化するインキであって、フォーム用印刷物、書籍用印刷物、カルトン紙等の包装用印刷物、プラスチック印刷物、シール・ラベル用印刷物、美術印刷物、金属印刷物等の様々な印刷物に用いられている(例えば、特許文献1)。
このような各種の印刷物において、活性エネルギー線硬化型オフセットインキは、基材上に塗布されて皮膜が形成され、この皮膜に活性エネルギー線が照射されることにより、皮膜が硬化される。この硬化皮膜は、剥離等が生じず、摩擦、溶剤(例えば、メチルエチルケトン)に対する耐性を有することが求められている。
従って、活性エネルギー線硬化型オフセットインキ及びその印刷物では、皮膜が活性エネルギー線の照射によって硬化された後、その表面が良好に硬化すること、摩擦、溶剤等に対する良好な耐性を備えることが求められている。
本発明は、上記事項に鑑みてなされたものであり、良好な表面硬化性、耐溶剤性及び耐摩擦性を備える活性エネルギー線硬化型オフセットインキ及びその印刷物を提供することを目的とする。
本発明の第1の観点に係る活性エネルギー線硬化型オフセットインキは、
化学式(I)または化学式(II)で表される(メタ)アクリル化合物を少なくとも1種含有する、
ことを特徴とする。
(化学式(I)中、nは0から2の整数を表し、化学式(I)及び化学式(II)中、Rはそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表す。)
化学式(I)または化学式(II)で表される(メタ)アクリル化合物を少なくとも1種含有する、
ことを特徴とする。
本発明の第2の観点に係る印刷物は、第1の観点に係る活性エネルギー線硬化型オフセットインキを、基材に印刷してなることを特徴とする。
本発明によれば、良好な表面硬化性、耐溶剤性及び耐摩擦性を備える活性エネルギー線硬化型オフセットインキ及びその印刷物を提供することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキは、アクリル系の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物であり、(A)(メタ)アクリル化合物を必須成分として含有する。更に、本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキは、必要に応じて、(B)他の(メタ)アクリル化合物、(C)光重合開始剤、(D)顔料、(E)樹脂、(F)ラジカル重合禁止剤、(G)添加剤等を含有する。
なお、本明細書において、活性エネルギー線とは、紫外線、電子線等であり、ラジカル活性種を生じさせることができるならば、いかなるエネルギー線でもよい。活性エネルギー線を生じる照射源としては、公知のものを使用することができ、例えば紫外線を生じる照射源としては、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ等を挙げることができる。
(A)(メタ)アクリル化合物
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキは、化学式(I)又は化学式(II)で表される(メタ)アクリル化合物を少なくとも1種含有する。化学式(I)中、nは0から2の整数を表す。また、化学式(I)及び化学式(II)中、Rはそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表し、同一であることが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキは、化学式(I)又は化学式(II)で表される(メタ)アクリル化合物を少なくとも1種含有する。化学式(I)中、nは0から2の整数を表す。また、化学式(I)及び化学式(II)中、Rはそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表し、同一であることが好ましい。
化学式(I)で表される(メタ)アクリル化合物の具体例として、1,3,4,6−テトラキス(アクリロイルオキシメチル)グリコールウリル、1,3,4,6−テトラキス(2−アクリロイルオキシエチル)グリコールウリル、1,3,4,6−テトラキス(3−アクリロイルオキシプロピル)グリコールウリル、1,3,4,6−テトラキス(メタクリロイルオキシメチル)グリコールウリル、1,3,4,6−テトラキス(2−メタクリロイルオキシエチル)グリコールウリル、1,3,4,6−テトラキス(3−メタクリロイルオキシプロピル)グリコールウリルが挙げられる。
また、化学式(I)で表される(メタ)アクリル化合物は、特開2015−057375号公報、あるいは特開2017−043571号公報記載の方法に準拠して合成し、用いることができる。
化学式(II)で表される(メタ)アクリル化合物の具体例としては、3,4−ビス−アクリロイルオキシ−シクロヘキサンカルボン酸 3,4−ビス−アクリロイルオキシ−シクロヘキシルメチルエステル、3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキサンカルボン酸 3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキシルメチルエステルが挙げられる。
また、化学式(II)で表される(メタ)アクリル化合物は、以下の反応スキームに基づいて合成し、用いることができる。
反応スキームに示すように、化学式(III)で表される3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートと、化学式(IV)で表される(メタ)アクリル酸無水物とを反応させることにより、化学式(II)で表される(メタ)アクリル化合物を合成することができる。なお、化学式(IV)中のR(置換基)は、化学式(II)のRと同義である。
上記の(メタ)アクリル酸無水物は、アクリル酸無水物、メタクリル酸無水物及びアクリル酸メタクリル酸無水物を包含する。なお、アクリル酸メタクリル酸無水物は、例えば、特開昭62−158237号公報に記載の方法に準拠して、合成することができる。具体的には、アクリル酸とメタクリル酸を、無水酢酸と反応させることにより、アクリル酸無水物およびメタクリル酸無水物との混合物として合成される。そして、この混合物から、適宜の分離手段により、アクリル酸メタクリル酸無水物を取り出すことができる。
(メタ)アクリル酸無水物の使用量(仕込み量)は、3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートの使用量(仕込み量)に対して、0.5〜10.0倍モルの範囲における適宜の割合とすることが好ましい。
また、この反応の実施においては、反応を促進させるための触媒(イ)と、副反応を抑制するための重合禁止剤(ロ)を使用することが好ましい。また、必要により、反応溶媒(ハ)を適宜使用してもよい。
また、この反応の実施においては、反応を促進させるための触媒(イ)と、副反応を抑制するための重合禁止剤(ロ)を使用することが好ましい。また、必要により、反応溶媒(ハ)を適宜使用してもよい。
上記の触媒(イ)としては、第四級アンモニウム塩、第四級ホスホニウム塩、クラウンエーテル等が挙げられる。第四級アンモニウム塩の例としては、テトラブチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラヘキシルアンモニウム、テトラオクチルアンモニウム、テトラデシルアンモニウム、ヘキサデシルトリエチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム、トリオクチルメチルアンモニウム、オクチルトリエチルアンモニウム、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリエチルアンモニウム、ベンジルトリブチルアンモニウム、ベンジルジメチルオクタデシルアンモニウム、フェニルトリメチルアンモニウムのハロゲン化物(フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物)等の塩が挙げられる。第四級ホスホニウム塩の例としては、テトラブチルホスホニウム、テトラメチルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラプロピルホスホニウム、テトラヘキシルホスホニウム、テトラデシルホスホニウム、テトラオクチルホスホニウム、トリエチルオクタデシルホスホニウム、トリオクチルエチルホスホニウム、ヘキサデシルトリエチルホスホニウム、テトラフェニルホスホニウム、メチルトリフェニルホスホニウムのハロゲン化物(フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物)等の塩が挙げられる。また、クラウンエーテルの例としては、15−クラウン−5、18−クラウン−6、21−クラウン−7、24−クラウン−8等が挙げられる。
触媒(イ)として、これらを組み合わせて使用してもよい。
触媒(イ)の使用量は、3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートの使用量に対して、0.0001〜10倍モルの範囲における適宜の割合とすることが好ましい。
触媒(イ)として、これらを組み合わせて使用してもよい。
触媒(イ)の使用量は、3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートの使用量に対して、0.0001〜10倍モルの範囲における適宜の割合とすることが好ましい。
上記の重合禁止剤(ロ)としては、例えば、ハイドロキノン、4−メトキシフェノール、4−メトキシ−1−ナフトール、4−tert−ブチルカテコール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン、フェノチアジン、塩化銅、硫酸銅、ジブチルジチオカルバミン酸銅等が挙げられ、これらを組み合わせて使用してもよい。
重合禁止剤(ロ)の使用量は、3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートの使用量に対して、0.0001〜1.0倍モルの範囲における適宜の割合とすることが好ましい。
重合禁止剤(ロ)の使用量は、3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートの使用量に対して、0.0001〜1.0倍モルの範囲における適宜の割合とすることが好ましい。
上記の反応溶媒(ハ)としては、反応を阻害しない限りにおいては特に限定されず、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルリン酸トリアミド等の溶剤が挙げられ、必要により、これらを組み合わせて、その適量を使用することができる。
上記の合成を行う際の反応温度は、0〜150℃の範囲に設定することが好ましく、80〜120℃の範囲に設定することがより好ましい。また、反応時間は、設定した反応温度に応じて適宜設定されるが、1〜48時間の範囲に設定することが好ましい。
この反応の終了後、得られた反応液(反応混合物)から、例えば、反応溶媒の留去による反応液の濃縮や溶媒抽出法等の分離手段によって、目的物である化学式(II)で表される(メタ)アクリル化合物を取り出すことができる。更に、必要により、水等による洗浄や、活性炭処理、シリカゲルクロマトグラフィー等の手段を利用して精製することができる。
(B)他の(メタ)アクリル化合物
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキは、化学式(I)で表される(メタ)アクリル化合物及び化学式(II)で表される(メタ)アクリル化合物以外の(メタ)アクリル化合物(アクリル樹脂)(本明細書中、これを他の(メタ)アクリル化合物と記す。)を含有していてもよい。他の(メタ)アクリル化合物としては、例えば、1〜3官能の(メタ)アクリル化合物、4官能以上の(メタ)アクリル化合物等が挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキは、化学式(I)で表される(メタ)アクリル化合物及び化学式(II)で表される(メタ)アクリル化合物以外の(メタ)アクリル化合物(アクリル樹脂)(本明細書中、これを他の(メタ)アクリル化合物と記す。)を含有していてもよい。他の(メタ)アクリル化合物としては、例えば、1〜3官能の(メタ)アクリル化合物、4官能以上の(メタ)アクリル化合物等が挙げられる。
1官能の(メタ)アクリル化合物としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等の炭素数が1〜18のアルキル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、アルキルフェノール(ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノールまたはドデシルフェノール等)のエチレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンモノメチロール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、アクリオロキシエチルフタレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタレート、2−(メタ)アクリロイロキシプロピルフタレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ダイマー、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、(メタ)アクリロイルモルフォリン等が挙げられる。
2官能の(メタ)アクリル化合物としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,7−ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,14−テトラデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−テトラデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,16−ヘキサデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ヘキサデカンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−2,4−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオ−ルジ(メタ)アクリレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールオクタンジ(メタ)アクリレート、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−2,4−ペンタンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールSテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノールAテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノールFテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノーAジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAテトラエチレンオキサイド付加体ジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFテトラエチレンオキサイド付加体ジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
3官能の(メタ)アクリル化合物としては、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリカプロラクトネートトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールヘキサントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールオクタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
4官能以上の(メタ)アクリル化合物としては、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラカプロラクトネートテトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラカプロラクトネートテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールエタンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールブタンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールヘキサンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールオクタンテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールポリアルキレンオキサイドヘプタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(C)光重合開始剤
本発明において、光重合開始剤は、光開裂型開始剤、水素引き抜き型開始剤のいずれを使用してもよく、複数種の光重合開始剤を組み合わせることもできる。光開裂型開始剤としては、アシルフォスフィンオキサイド化合物、アセトフェノン化合物等が挙げられる。水素引き抜き型開始剤としては、ベンゾフェノン化合物、チオキサントン化合物等が挙げられる。光重合開始剤は、特に限定されず、公知の光重合開始剤を使用することが可能である。なお、活性エネルギー線として、電子線(EB)を使用する場合には、光重合開始剤を使用することなく、インキを硬化させることが可能である。従って、この場合、光重合開始剤は含有されていなくてもよい。
本発明において、光重合開始剤は、光開裂型開始剤、水素引き抜き型開始剤のいずれを使用してもよく、複数種の光重合開始剤を組み合わせることもできる。光開裂型開始剤としては、アシルフォスフィンオキサイド化合物、アセトフェノン化合物等が挙げられる。水素引き抜き型開始剤としては、ベンゾフェノン化合物、チオキサントン化合物等が挙げられる。光重合開始剤は、特に限定されず、公知の光重合開始剤を使用することが可能である。なお、活性エネルギー線として、電子線(EB)を使用する場合には、光重合開始剤を使用することなく、インキを硬化させることが可能である。従って、この場合、光重合開始剤は含有されていなくてもよい。
具体的に、アシルフォスフィンオキサイド化合物としては、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイドまたは2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルエトキシホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。また、アセトフェノン化合物としては、2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルホリノフェニル)−2−ベンジル−1−ブタノンまたは2−(ジメチルアミノ)−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−[4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル]−2−メチル−プロパン−1−オンまたはオリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン]等が挙げられる。
また、ベンゾフェノン化合物としては、4,4’−ビス−(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス−(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等の4,4’−ジアルキルアミノベンゾフェノン類、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィド等が挙げられ、チオキサントン化合物としては、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−ジイソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−ヒドロキシ−3−(3,4−ジメチル−9−オキソ−9Hチオキサントン−2−イロキシ)−N,N,N−トリメチル−1−プロパンアミン塩酸塩等が挙げられる。
なお、上記の光重合開始剤に加え、光増感剤を併用することも可能である。光増感剤としては、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル等のアミン類が挙げられる。
さらに、上記の光重合開始剤に加え、連鎖移動剤としてチオール化合物を併用することも可能である。チオール化合物を併用することにより、活性エネルギー線照射後の重合過程において、酸素による重合阻害を受けにくいチイルラジカルが発生するので、本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキの感度を高めることができる。
チオール化合物としては、トリメチロールプロパントリス(チオグリコレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(チオグリコレート)、エチレングリコールジチオグリコレート、トリメチロールプロパントリス(β−チオプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(β−チオプロピオネート)、ジペンタエリスリトールポリ(β−チオプロピオネート)等のポリオールとメルカプト有機酸のエステル化反応によって得られるチオール化合物、1,4−ブタンジチオール、1,5−ペンタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、1,8−オクタンジチオール、1,9−ノナンジチオール、1,10−デカンジチオール等のアルキルポリチオール化合物、1,3,4,6−テトラキス(メルカプトメチル)グリコールウリル、1,3,4,6−テトラキス(2−メルカプトエチル)グリコールウリル、1,3,4,6−テトラキス(3−メルカプトプロピル)グリコールウリル等のメルカプトアルキルグリコールウリル化合物、末端チオール基含有ポリエーテル、末端チオール基含有ポリチオエーテル、エポキシ化合物と硫化水素との反応によって得られるチオール化合物、ポリチオール化合物とエポキシ化合物との反応によって得られる末端チオール基を有するチオール化合物等が挙げられる。
チオール化合物としては、トリメチロールプロパントリス(チオグリコレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(チオグリコレート)、エチレングリコールジチオグリコレート、トリメチロールプロパントリス(β−チオプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(β−チオプロピオネート)、ジペンタエリスリトールポリ(β−チオプロピオネート)等のポリオールとメルカプト有機酸のエステル化反応によって得られるチオール化合物、1,4−ブタンジチオール、1,5−ペンタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、1,8−オクタンジチオール、1,9−ノナンジチオール、1,10−デカンジチオール等のアルキルポリチオール化合物、1,3,4,6−テトラキス(メルカプトメチル)グリコールウリル、1,3,4,6−テトラキス(2−メルカプトエチル)グリコールウリル、1,3,4,6−テトラキス(3−メルカプトプロピル)グリコールウリル等のメルカプトアルキルグリコールウリル化合物、末端チオール基含有ポリエーテル、末端チオール基含有ポリチオエーテル、エポキシ化合物と硫化水素との反応によって得られるチオール化合物、ポリチオール化合物とエポキシ化合物との反応によって得られる末端チオール基を有するチオール化合物等が挙げられる。
(D)顔料
顔料としては、無機顔料及び有機顔料が挙げられる。顔料は着色顔料として含有されてもよく、体質顔料として含有されてもよい。また、1種に限られず複数種の顔料が含有されてもよい。本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキは、顔料を含有することで、黄、紅、藍等のカラー印刷に用いることが可能となる。なお、顔料が含有されることは必須ではなく、顔料は含有されなくてもよい。この場合は、活性エネルギー線硬化型オフセットインキを、OP(Over Print)ニスとして使用することができる。
顔料としては、無機顔料及び有機顔料が挙げられる。顔料は着色顔料として含有されてもよく、体質顔料として含有されてもよい。また、1種に限られず複数種の顔料が含有されてもよい。本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキは、顔料を含有することで、黄、紅、藍等のカラー印刷に用いることが可能となる。なお、顔料が含有されることは必須ではなく、顔料は含有されなくてもよい。この場合は、活性エネルギー線硬化型オフセットインキを、OP(Over Print)ニスとして使用することができる。
無機顔料としては、黄鉛、亜鉛黄、紺青、硫酸バリウム、カドミウムレッド、酸化チタン、亜鉛華、ベンガラ、アルミナホワイト、炭酸カルシウム、群青、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム粉、水酸化アルミニウム、タルク等が挙げられる。
有機顔料としては、β−ナフトール系、β−オキシナフトエ酸系、β−オキシナフトエ酸系アニリド系、アセト酢酸アニリド系、ピラゾロン系等の溶性アゾ顔料、β−ナフトール系、β−オキシナフトエ酸系アニリド系、アセト酢酸アニリド系モノアゾ、アセト酢酸アニリド系ジスアゾ、ピラゾロン系等の不溶性アゾ顔料、銅フタロシアニンブルー、ハロゲン化(塩素または臭素化)銅フタロシアニンブルー、スルホン化銅フタロシアニンブルー、金属フリーフタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、キナクリドン系、ジオキサジン系、スレン系(ピラントロン、アントアントロン、インダントロン、アントラピリミジン、フラバントロン、チオインジゴ系、アントラキノン系、ペリノン系、ペリレン系等)、イソインドリノン系、金属錯体系、キノフタロン系等の多環式顔料および複素環式顔料等の公知の顔料が挙げられる。
(E)樹脂
本発明において、樹脂は、熱硬化性又は熱可塑性樹脂のいずれを使用してもよい。樹脂としては、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース誘導体、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、ポリアマイド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ブタジエン−アクリルニトリル共重合体等が挙げられる。樹脂は、上記のうち1種を用いてもよいし、2種以上を用いることも可能である。
本発明において、樹脂は、熱硬化性又は熱可塑性樹脂のいずれを使用してもよい。樹脂としては、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース誘導体、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、ポリアマイド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ブタジエン−アクリルニトリル共重合体等が挙げられる。樹脂は、上記のうち1種を用いてもよいし、2種以上を用いることも可能である。
(F)ラジカル重合禁止剤
ラジカル重合禁止剤は、インキの保存時の安定性を高めるためのものであり、意図しないラジカル重合反応の発生を抑制するために添加される。(メタ)アクリル化合物は、低い確率で自らラジカルを発生することがあり、そのラジカルを基点として意図しないラジカル重合反応が生起する場合がある。ラジカル重合禁止剤を添加することによって、このような意図しないラジカル重合反応を抑制することができる。
ラジカル重合禁止剤は、インキの保存時の安定性を高めるためのものであり、意図しないラジカル重合反応の発生を抑制するために添加される。(メタ)アクリル化合物は、低い確率で自らラジカルを発生することがあり、そのラジカルを基点として意図しないラジカル重合反応が生起する場合がある。ラジカル重合禁止剤を添加することによって、このような意図しないラジカル重合反応を抑制することができる。
ラジカル重合禁止剤は公知のものを使用可能であり、例えば、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミンアルミニウム、トリフェニルホスフィン、4−メトキシフェノール、及びハイドロキノンから選ばれる少なくとも1つを用いることができる。この中で、好ましいラジカル重合禁止剤は、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミンアルミニウム、4−メトキシフェノール、及びハイドロキノンから選ばれる少なくとも1つである。また、ラジカル重合禁止剤は、特開2010−117545号公報、特開2008−184514号公報等に開示されたものを用いることもできる。
(G)添加剤
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキは、必要に応じ、耐摩擦性、ブロッキング防止性、滑り性を付与するための添加剤を含有してもよい。添加剤としては、カルナバワックス、木ろう、ラノリン、モンタンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の天然ワックス、フィッシャートロプスワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリテトラフルオロエチレンワックス、ポリアミドワックス、およびシリコーン化合物等の合成ワックス等が挙げられる。
これら以外に、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、抗菌剤等が含有されてもよい。
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキは、必要に応じ、耐摩擦性、ブロッキング防止性、滑り性を付与するための添加剤を含有してもよい。添加剤としては、カルナバワックス、木ろう、ラノリン、モンタンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の天然ワックス、フィッシャートロプスワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリテトラフルオロエチレンワックス、ポリアミドワックス、およびシリコーン化合物等の合成ワックス等が挙げられる。
これら以外に、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、抗菌剤等が含有されてもよい。
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキは、例えば以下の割合で、配合される。
・(メタ)アクリル化合物((A)成分及び(B)成分):30〜80重量%
・(C)光重合開始剤:0.1〜30重量%
・(D)顔料:0〜60重量%
・(E)樹脂:10〜50重量%
・(F)ラジカル重合禁止剤:0.01〜1重量%
・(G)添加剤:0〜10重量%
なお、各成分の配合割合は、上記の範囲に限定されるものではない。
・(メタ)アクリル化合物((A)成分及び(B)成分):30〜80重量%
・(C)光重合開始剤:0.1〜30重量%
・(D)顔料:0〜60重量%
・(E)樹脂:10〜50重量%
・(F)ラジカル重合禁止剤:0.01〜1重量%
・(G)添加剤:0〜10重量%
なお、各成分の配合割合は、上記の範囲に限定されるものではない。
また、本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキは、以下の手順で製造される。まず、樹脂は、(メタ)アクリル化合物に溶解させ、ラジカル重合禁止剤を添加して調製した樹脂ワニスとして使用する。樹脂ワニスは、インキを調製しやすい粘度とするため、例えば、樹脂10〜50重量部、(メタ)アクリル化合物50〜80重量部、ラジカル重合禁止剤0.01〜1重量部を仕込み、温度80〜120℃、空気気流下で30分〜1時間で熱溶解させる。調製した樹脂ワニスと、他の成分とを、例えば、バタフライミキサー、ヘンシェルミキサー等の混合機で混合し、更に三本ロール等の分散機を使用し、ペースト状の混合物に含有される固形分を、所望の最大粒径以下、例えば7.5μm以下に分散させることにより、活性エネルギー線硬化型オフセットインキが製造される。なお、これらの成分は、同時に混合してもよく、一部の成分を先に混合し、残りの成分を後から混合してもよい。
基材としては、オフセット印刷に用いられる公知のものを用いることができる。具体的には、上質紙、中質紙、アート紙、コート紙等の塗工紙、新聞紙用紙等の非塗工紙、合成紙の他、プラスチック製又は金属製の成形物等が挙げられる。
活性エネルギー線硬化型オフセットインキは、公知のオフセット印刷装置を用いて、上述した基材に印刷することができる。
また、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ等を用いて活性エネルギー線を照射するに当たっては、窒素ガス等の不活性ガス置換雰囲気下での照射が好ましいが、硬化性に支障がなければ、大気中で照射することも可能である。また、活性エネルギー線を照射する前に赤外線ヒータ等により、活性エネルギー線硬化型オフセットインキにより形成される皮膜を加温してもよい。
本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキは、特に上記(A)成分を含有することにより、硬化皮膜が良好な表面硬化性、耐溶剤性及び耐摩擦性を備えることができる。
また、本発明の活性エネルギー線硬化型オフセットインキは、活性エネルギー線を照射することによって硬化するインキであり、フォーム用印刷物、書籍用印刷物、カルトン紙等の包装用印刷物、プラスチック印刷物、シール・ラベル用印刷物、美術印刷物、金属印刷物等の様々な印刷物に用いることができる。
以下、本発明を実施例及び比較例によって具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例及び比較例で使用した原料は、以下のとおりである。
(A)成分((メタ)アクリル化合物)
・1,3,4,6−テトラキス(2−メタクリロイルオキシエチル)グリコールウリル(nが1であり、全てのRがメチル基である場合の化学式(I)参照、「A−1」と表記する。)
・3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキサンカルボン酸 3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキシルメチルエステル(全てのRがメチル基である場合の化学式(II)参照、「A−2」と表記する。)
(B)成分(他の(メタ)アクリル化合物)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(商品名「A−DPH」、新中村化学工業社製、「B−1」と表記する。)
・エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート(商品名「ATM−35E」、新中村化学工業社製、「B−2」と表記する。)
(C)成分(光重合開始剤)
・2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(商品名「イルガキュア907」、BASF社製)
(D)成分(顔料)
・着色顔料(C.I.Pigment Blue 15:4)
・体質顔料(炭酸マグネシウム、トクヤマ社製)
(E)成分(樹脂)
・樹脂ワニス(ジアリルフタレート樹脂(商品名「ダイソーダップA」、ダイソー社製)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、及びハイドロキノン、精工化学社製)
(G)成分(添加剤)
・低分子量ポリエチレンワックス(商品名「サンワックス161P」、三洋化成工業社製)
(A)成分((メタ)アクリル化合物)
・1,3,4,6−テトラキス(2−メタクリロイルオキシエチル)グリコールウリル(nが1であり、全てのRがメチル基である場合の化学式(I)参照、「A−1」と表記する。)
・3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキサンカルボン酸 3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキシルメチルエステル(全てのRがメチル基である場合の化学式(II)参照、「A−2」と表記する。)
(B)成分(他の(メタ)アクリル化合物)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(商品名「A−DPH」、新中村化学工業社製、「B−1」と表記する。)
・エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート(商品名「ATM−35E」、新中村化学工業社製、「B−2」と表記する。)
(C)成分(光重合開始剤)
・2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(商品名「イルガキュア907」、BASF社製)
(D)成分(顔料)
・着色顔料(C.I.Pigment Blue 15:4)
・体質顔料(炭酸マグネシウム、トクヤマ社製)
(E)成分(樹脂)
・樹脂ワニス(ジアリルフタレート樹脂(商品名「ダイソーダップA」、ダイソー社製)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、及びハイドロキノン、精工化学社製)
(G)成分(添加剤)
・低分子量ポリエチレンワックス(商品名「サンワックス161P」、三洋化成工業社製)
なお、上記の1,3,4,6−テトラキス(2−メタクリロイルオキシエチル)グリコールウリルは、特開2015−57375号公報に記載された方法に準拠して合成して用いた。
また、上記の3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキサンカルボン酸 3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキシルメチルエステルは、以下のように合成して用いた。
容量100mlのナスフラスコに、3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート2.52g(10.0mmol)、メタクリル酸無水物3.70g(24.0mmol)、モノベンジルトリメチルアンモニウムクロライド0.93g(0.5mmol)および4−メトキシフェノール12.4mg(0.1mmol)を仕込み、100℃にて24時間撹拌した。
続いて、反応液を濃縮し、得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/1(v/v))により処理し、3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキサンカルボン酸 3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキシルメチルエステルを4.54g得た(収率81.0%)。
容量100mlのナスフラスコに、3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート2.52g(10.0mmol)、メタクリル酸無水物3.70g(24.0mmol)、モノベンジルトリメチルアンモニウムクロライド0.93g(0.5mmol)および4−メトキシフェノール12.4mg(0.1mmol)を仕込み、100℃にて24時間撹拌した。
続いて、反応液を濃縮し、得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/1(v/v))により処理し、3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキサンカルボン酸 3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキシルメチルエステルを4.54g得た(収率81.0%)。
上記の樹脂ワニスは、以下のように調製して用いた。
ジアリルフタレート樹脂/ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート/ハイドロキノンを30/70/0.1(重量部)の比率で仕込み、100℃で熱溶解させ、樹脂ワニスを調製した。
ジアリルフタレート樹脂/ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート/ハイドロキノンを30/70/0.1(重量部)の比率で仕込み、100℃で熱溶解させ、樹脂ワニスを調製した。
<活性エネルギー線硬化型オフセットインキの製造>
上述した原料を表1に示す配合割合(重量部)に従って、バタフライミキサーを用いて各成分を撹拌混合し、3本ロールにて最大粒径が7.5μm以下になるように分散させて活性エネルギー線硬化型オフセットインキ(実施例1、2及び比較例1)を製造した。
上述した原料を表1に示す配合割合(重量部)に従って、バタフライミキサーを用いて各成分を撹拌混合し、3本ロールにて最大粒径が7.5μm以下になるように分散させて活性エネルギー線硬化型オフセットインキ(実施例1、2及び比較例1)を製造した。
次に、実施例および比較例で得られた活性エネルギー線硬化型オフセットインキについて、下記の方法で硬化皮膜の物性を評価した。
まず、実施例1及び2、比較例1で得られた活性エネルギー線硬化型オフセットインキを、印刷適性試験機(RIテスター)を用いて、ポリエチレンコート紙(北越製紙社製)へ0.0002g/cm2で印刷した(皮膜を形成した)。高圧水銀ランプ(アイグラフィックス社製)を使用し、照射出力160W/cm、照射距離10mm、コンベア速度80m/分の条件で皮膜へ紫外線を照射し、硬化皮膜を有する試験片を作成した。
続いて、以下に示した方法により、硬化被膜の表面硬化性、耐溶剤性、及び耐摩擦性を評価した。
<表面硬化性>
硬化皮膜を綿布で擦り、綿布への着色の有無を目視にて、下記の基準で判定した。
○:着色なし。
△:微かに着色あり。
×:着色あり。
硬化皮膜を綿布で擦り、綿布への着色の有無を目視にて、下記の基準で判定した。
○:着色なし。
△:微かに着色あり。
×:着色あり。
<耐溶剤性>
硬化皮膜を溶剤に浸した綿棒で30回擦った後の硬化皮膜の状態を目視により、下記の基準で判定した。溶剤としては、MEK(メチルエチルケトン)を使用した。
◎:変化なし。
○:一部に溶解が見られたが剥離は見られなかった。
△:一部(50%未満)に剥離が見られた。
×:一部(50%以上)または全部に剥離が見られた。
硬化皮膜を溶剤に浸した綿棒で30回擦った後の硬化皮膜の状態を目視により、下記の基準で判定した。溶剤としては、MEK(メチルエチルケトン)を使用した。
◎:変化なし。
○:一部に溶解が見られたが剥離は見られなかった。
△:一部(50%未満)に剥離が見られた。
×:一部(50%以上)または全部に剥離が見られた。
<耐摩擦性>
JIS−K5701−1に準じ、学振型摩擦堅牢度試験機(テスター産業社製)を用いて試験した。上質紙を摩擦用紙とし、500gの加重で500回往復させた後の、硬化皮膜の状態を目視により、下記の基準で判定した。
◎:変化なし。
○:一部にキズが見られたが剥離は見られなかった。
△:一部(50%未満)に剥離が見られた。
×:一部(50%以上)または全部に剥離が見られた。
JIS−K5701−1に準じ、学振型摩擦堅牢度試験機(テスター産業社製)を用いて試験した。上質紙を摩擦用紙とし、500gの加重で500回往復させた後の、硬化皮膜の状態を目視により、下記の基準で判定した。
◎:変化なし。
○:一部にキズが見られたが剥離は見られなかった。
△:一部(50%未満)に剥離が見られた。
×:一部(50%以上)または全部に剥離が見られた。
得られた評価結果を表1に示す。
表1に示されるように、実施例1、2では、表面硬化性、耐溶剤性、及び耐摩擦性の試験において、いずれも変化がなかった。これに対し、比較例1は、表面硬化性の試験において、微かに着色があった。また、比較例1は、耐溶剤性の試験、耐摩擦性の試験において、一部(50%未満)に剥離が見られた。従って、実施例1、2の活性エネルギー線硬化型オフセットインキは、活性エネルギー線(紫外線)照射に対する表面硬化性に優れ、且つ耐溶剤性、耐摩擦性が向上したことが示された。
Claims (2)
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JP2017088279A JP2018184566A (ja) | 2017-04-27 | 2017-04-27 | 活性エネルギー線硬化型オフセットインキ及びその印刷物 |
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