JP2018184171A - トラクタに備えられる伝動装置 - Google Patents
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Abstract
Description
大型のトラクタは、エンジンから出力される動力が大きいため、クラッチ機能として乾式クラッチ機構の摩耗が激しく、交換の頻度が高くなりがちである。
そこで、乾式クラッチ機構を備えないことが考えられる。この場合は前後進切替機構が備える湿式クラッチ機構にクラッチ機能を頼ることとなる。
しかし、前後進切替機構は、遊星歯車機構より後段に配設されているため、エンジンの始動時には、エンジンの出力軸から、HST、遊星歯車機構および前後進切替機構の湿式クラッチまでを一体的に回転させる必要がある。HST、遊星歯車機構および前後進切替機構の湿式クラッチまでの慣性力や抵抗トルクは大きいため、スタータには大きな負荷トルクがかかり、スタータのサイズアップが必要となってしまう。
上記のように少なくとも前記エンジン出力部、前記前後進切替機構入力部、前記前後進切替機構出力部、前記遊星歯車機構第一入力部、前記遊星歯車機構第二入力部、前記遊星歯車機構出力部および前記作業クラッチ入力部の各回転軸心を同一の第一軸心上に配設することで、前記スペースの増大や、伝動効率の低下が回避される。
無段変速機構入力部としてのポンプ軸を有する油圧ポンプおよび前記無段変速機構出力部としてのモータ軸を有する油圧モータを、トラクタの正面視でエンジン出力部の回転軸心に対して左右に振り分けて配設することで、車体フレームの左右不均等な強化や車幅の左右不均等な増大をしなくてよい。
潤滑油の油面は、後車輪駆動軸は常に潤滑油が供給されていることが好ましいことから、後車輪駆動部の高さあたりに設定されている。
一方、前後進切替機構、遊星歯車機構および作業クラッチは、常に潤滑油を必要としない。このように常に潤滑油を必要としない前後進切替機構、遊星歯車機構および作業クラッチを潤滑油の油面以下の高さに配設すると、前後進切替機構、遊星歯車機構および作業クラッチの回転の抵抗となるばかりか、潤滑油が撹拌されることによる不要な発熱等の不都合が生じる。
そこで、第一軸心より下方に配設された第二軸心の高さに潤滑油を設定することにより、少なくとも、前後進切替機構、遊星歯車機構および作業クラッチは、後車輪駆動部よりも上方に配設されることとなり、上記不都合の発生を回避することができる。
このトラクタは、左右一対の操向操作および駆動自在な前車輪1、左右一対の駆動自在な後車輪2、車体前部に設けたエンジン3aを有した原動部3、車体後部に設けた運転座席4aを有した運転部4が備えられた自走車に、車体フレーム5の後端部の両側に振り分けて設けた左右一対の上下揺動操作自在なリフトアーム6aを有したリンク機構6および車体フレーム5の後端部から車体後方向きに突出する動力取出軸7を備えて構成してある。なお、動力取出軸7が動力取出部である。
このように車体後部に各種の作業装置が昇降操作および駆動自在に連結されることによって各種の乗用型作業機を構成する。
走行系伝動装置D1は、エンジン3aから出力された動力を、主クラッチ機構を兼ねる前後進切替機構50、主変速機構である静油圧式の無段変速機構20、遊星歯車機構40および副変速機構60を介して前車輪1や後車輪2等の走行装置に伝動する。
作業系伝動装置D2は、エンジン3aから出力された動力を、作業クラッチ70、作業変速機構71および動力取出軸7を介してロータリ耕耘装置のような作業装置に伝動する。
走行系伝動装置D1は、エンジン3aが出力軸3bから出力する動力を、前後進切替機構50を介して、無段変速機構20および遊星歯車機構40に入力し、遊星歯車機構40の出力軸48から、副変速機構60に伝動し、副変速機構60の出力軸64から、後車輪駆動軸32および後車輪差動機構33を介して後車輪軸31に伝動するとともに、副変速機構60からギヤ連動機構34、前車輪駆動軸35、前車輪変速機構36および前車輪変速駆動軸37を介して前車輪差動機構38に伝動する。なお、出力軸3bがエンジン出力部である。後車輪軸31、後車輪駆動軸32および後車輪差動機構33等が後車輪2を駆動する後車輪駆動部であり、後車輪駆動軸32が後車輪駆動部入力部である。出力軸48が遊星歯車機構出力部である。
前後進切替機構50は、前進クラッチ52が切り状態に操作され、後進クラッチ56が入り状態に操作されることにより、後進状態になり、エンジン3aの出力軸3bから入力軸51に伝動された動力を、後進伝動部によって後進動力に変換して出力軸55から無段変速機構20に出力する。
前後進切替機構50は、前進クラッチ52および後進クラッチ56が切り状態に操作されることにより、動力を伝動しない状態になり、エンジン3aの出力軸3bから入力軸51に伝動された動力を出力軸55から無段変速機構20に出力しない。なお、前進クラッチ52および後進クラッチ56は湿式クラッチで構成されている。
無段変速機構20は、中立状態に変速された場合、油圧ポンプ20Pによる油圧モータ20Mの駆動を停止、モータ軸25から遊星歯車機構40に対する出力を停止する。
各遊星ギヤ44の支軸45は、一端側のみにおいてキャリヤ46に連結する片持ち状態でキャリヤ46に支持されている。3本の支軸45は、一枚の環状の支持板によって連結され、サンギヤ43およびリングギヤ47に対する遊星ギヤ44の噛み合い状態が維持されている。
入力回転体49とキャリヤ46は、入力回転体49の外周面側に一体回転自在に設けた伝動ギヤ49aとキャリヤ46の外周部に一体回転自在に設けた受動ギヤ46aとの噛み合いによって連動している。
シフト操作により第一伝動クラッチ65が第四ギヤ63bと接続され、かつ第二伝動クラッチ68が第七ギヤ69aとの接続が解除されると、遊星歯車機構40から入力軸61に伝動された動力が、第二ギヤ63a、第四ギヤ63bおよび第一伝動クラッチ65を介して出力軸64に低速状態で伝動される。
シフト操作により第一伝動クラッチ65が第三ギヤ62bおよび第四ギヤ63bとの接続が解除され、かつ第二伝動クラッチ68が第七ギヤ69aと接続されると、遊星歯車機構40から入力軸61に伝動された動力が、第二ギヤ63a、第四ギヤ63b、第五ギヤ66b、第六ギヤ66a、伝動軸67、第二伝動クラッチ68、第七ギヤ69aおよび第八ギヤ69bを介して出力軸64に中速状態で伝動される。
出力軸64から出力された動力は、後車輪駆動軸32から後車輪差動機構33を介して後車輪2に伝動される。
出力軸64から出力された動力は、ギヤ連動機構34を介して後車輪駆動軸32に連動された前車輪駆動軸35に伝動され、前車輪変速機構36を介して前車輪変速駆動軸37に伝動され、前車輪変速駆動軸37から前車輪差動機構38を介して前車輪1に伝動される。
上記のように前後進切替機構50の入力軸51、遊星歯車機構40のサンギヤ43とキャリヤ46と出力軸48、副変速機構60の入力軸61、作業クラッチ70の入力側動力伝動軸72aと出力側動力伝動軸72bおよび作業変速機構71の動力変速伝動軸73の各回転軸心を、エンジン3aの出力軸3bの回転軸心と同一の第一軸心P1上に配設することで、スペースの増大や、伝動効率の低下が回避される。
前車輪駆動軸35、前車輪変速機構36のクラッチ、前車輪変速駆動軸37、前車輪差動機構38および前車輪1のブレーキ軸ないし前車輪軸39は、油面より下方に配設されている。
3b 出力軸(エンジン出力部)
7 動力取出軸(動力取出部)
20 無段変速機構
20M 油圧モータ
20P 油圧ポンプ
22 ポンプ軸(無段変速機構入力部)
25 モータ軸(無段変速機構出力部)
31 後車輪軸(後車輪駆動部)
32 後車輪駆動軸(後車輪駆動部、後車輪駆動部入力部)
33 後車輪差動機構(後車輪駆動部)
40 遊星歯車機構
43 サンギヤ(遊星歯車機構第一入力部)
46 キャリヤ(遊星歯車機構第二入力部)
48 出力軸(遊星歯車機構出力部)
50 前後進切替機構
51 入力軸(前後進切替機構入力部)
55 出力軸(前後進切替機構出力部)
61 入力軸
64 出力軸
67 伝動軸
70 作業クラッチ
72a 入力側動力伝動軸(作業クラッチ入力部)
72b 出力側動力伝動軸(作業クラッチ出力部)
D 伝動装置
D1 走行系伝動装置
D2 作業系伝動装置
P1 第一軸心
P2 第二軸心
P3 第三軸心
P4 第四軸心
Claims (3)
- トラクタに備えられ、エンジンが出力する動力を走行装置および作業装置に伝動する伝動装置であって、
前後進切替機構、静油圧式の無段変速機構、遊星歯車機構、後車輪駆動部および作業クラッチとを備え、
前記前後進切替機構は、前記エンジンが有するエンジン出力部から出力された動力が入力される前後進切替機構入力部と、前記前後進切替機構入力部に入力された動力を正回転または逆回転に切り替えて出力する前後進切替機構出力部とを有し、
前記無段変速機構は、前記前後進切替機構出力部から出力された動力が入力される無段変速機構入力部と、前記無段変速機構入力部にされた動力を無段変速して出力する無段変速機構出力部とを有し、
前記遊星歯車機構は、前記無段変速機構出力部から出力された動力が入力される遊星歯車機構第一入力部と、前記前後進切替機構出力部から出力された動力が、前記無段変速機構によって無段変速されることなく入力される遊星歯車機構第二入力部と、前記遊星歯車機構第一入力部および前記遊星歯車機構第二入力部に入力された動力を合成し、合成した動力を出力する遊星歯車機構出力部とを有し、
前記後車輪駆動部は、前記遊星歯車機構出力部から出力された動力が入力される後車輪駆動部入力部を有し、
前記作業クラッチは、前記エンジン出力部から出力された動力が入力される作業クラッチ入力部と、前記作業クラッチ入力部に入力された動力を出力可能な作業クラッチ出力部とを有し、
前記遊星歯車機構は、前記作業クラッチ入力部と同一軸心上に配設されていることを特徴とする伝動装置。 - 前記エンジン出力部は、前記遊星歯車機構と同一軸心上に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の伝動装置。
- 前記前後進切替機構入力部は、前記遊星歯車機構と同一軸心上に配設されていることを特徴とする請求項1または2に記載の伝動装置。
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