JP2018183753A - メンテナンス時期報知方法およびメンテナンス時期報知システム - Google Patents

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南尾 匡紀
Masanori Nano
匡紀 南尾
永井 耕一
Koichi Nagai
耕一 永井
智大 宇治野
Tomohiro Ujino
智大 宇治野
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Abstract

【課題】溶媒分離装置のメンテナンスを適切な時期に行うことを可能とし、溶媒分離装置を高効率で稼働させることができるとともにメンテナンスコストを抑制することができる、メンテナンス時期報知方法を提供する。【解決手段】溶媒分離装置のメンテナンス時期を報知するメンテナンス時期報知方法であって、電界をかけるための電極に印加する電圧を検出する電圧検出工程と、電圧検出工程の検出結果に基づいて、電極のメンテナンス時期を判定するメンテナンス時期判定工程と、メンテナンス時期判定工程の判定結果に基づいてメンテナンス時期である旨を報知する報知工程と、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、気化した溶媒を含む気体から溶媒を除去する溶媒分離装置のメンテナンス時期を報知する、メンテナンス時期報知方法およびメンテナンス時期報知システムに関する。
近年、家電等の様々な工業製品の組み立て製造工程や、電子部品、電池、若しくは基板などのデバイス製造工程において、各種の機能を持ったペースト状の材料を塗布したのち、熱処理装置によって加熱処理が行われている。熱処理装置は、例えば、乾燥炉、焼成炉、キュア炉、若しくはリフロー炉などである。
リフロー炉は、電子部品の実装工程などではんだ付けに使用される。ペースト状の材料には、最終的に製品に必要とされる固形分などに加え、水又は有機溶剤などの各種の溶媒や、フラックスなどの物質が混入されて粘度調整又は性能調整等が施されている。ペースト状の材料に含まれている溶媒やフラックス等は、熱処理装置における加熱工程で、ペースト状の材料から熱処理装置内に放出される。
なお、以下では、加熱工程で熱処理装置内に放出される各種の溶媒やフラックス等の物質を「溶媒」と総称して説明する。
熱処理装置内において気化した溶媒の濃度が上がると、様々な不具合につながる可能性がある。例えば、熱処理装置内の雰囲気の溶媒濃度が飽和状態に近づくと、熱処理対象物の乾燥が困難となる可能性がある。そのため、熱処理装置内に外気や窒素ガス等を供給するとともに、溶媒濃度が上昇した熱処理装置内の雰囲気を外部に排出している。排出された雰囲気に含まれる溶媒は、溶媒分離装置によって除去される(例えば特許文献1参照)。
図13は、溶媒分離装置の構成の一例を示している。
図13の溶媒分離装置では、熱処理装置から排出された排気雰囲気122が流れる方向に対して上流側に放電電極8が配置され、下流側に集塵電極9が配置されている。放電電極8は、排気雰囲気122に対して電界をかけ、気化した溶媒を帯電させる。集塵電極9は、帯電した溶媒に対して更に電界をかける。電界がかけられた溶媒は、静電誘引によって集塵電極9に付着する。これにより、排気雰囲気122に含まれる溶媒が除去される。
しかしながら、図13の溶媒分離装置では、排気雰囲気122が放電電極8から集塵電極9に移動するに従って、排気雰囲気122の熱エネルギーが放出され、排気雰囲気122の温度が低下する。一方、溶媒が除去された排気雰囲気122を熱処理装置に戻して再利用する場合には、排気雰囲気122に熱エネルギーを加えて温度を上昇させる必要がある。このため、図13の溶媒分離装置は、排気雰囲気122を再利用する際に多くのエネルギーを消費する問題があった。
本願発明者は、熱処理装置から排出された排気雰囲気が有する熱エネルギーを利用する溶媒分離装置を開発し、すでに特許出願を行っている。
この溶媒分離装置は、気化した溶媒を含んだ排気雰囲気を第1方向に導入し、排気雰囲気に電界をかけて気化した溶媒を凝集させ、排気雰囲気を下流に排出する凝集部を備える。更に、凝集部の下流において凝集部から排出された排気雰囲気を第1方向と逆の第2方向に導入し、排気雰囲気に電界をかけて気化した溶媒を分離する集塵部を有する。加えて、凝集部と集塵部との間に配置され、凝集部内の排気雰囲気と集塵部内の排気雰囲気との間で熱交換を行う熱交換部を備えている。この溶媒分離装置によれば、溶媒の除去工程で放出される熱エネルギーを回収することが可能となり、排気雰囲気の温度低下を抑制することができる。
特開2004−301373号公報
ところで、溶媒分離装置の凝集部および集塵部の内部には、排気雰囲気から除去された溶媒が蓄積されていく。蓄積された溶媒は、溶媒の除去効率の低下、熱交換率の低下、消費電力の増大などを引き起こす場合がある。このため、溶媒分離装置を高効率で稼働させるには、内部に蓄積された溶媒を除去するメンテナンスが必要になる。
しかしながら、溶媒分離装置のメンテナンスが必要になる時期は一定ではない。例えば、溶媒の成分や濃度により、一定の稼働期間内に蓄積される溶媒の蓄積量が異なる場合がある。このため、一定の周期や経験による周期でメンテナンスの時期を設定すると、メンテナンスを適切な時期に行うことができない場合がある。その結果、例えば、メンテナンスの時期が適切な時期に対して遅くなると、溶媒の蓄積量が増大して溶媒分離装置を高効率で稼働できなくなる場合がある。また、メンテナンスの時期が適切な時期に対して早くなると、メンテナンスを必要以上の頻度で行うことになり、メンテナンスコストが嵩む場合がある。
本発明はこのような点に鑑み、溶媒分離装置のメンテナンスを適切な時期に行うことを可能とし、溶媒分離装置を高効率で稼働させることができるとともにメンテナンスコストを抑制することができる、メンテナンス時期報知方法およびメンテナンス時期報知システムを提供することを目的とする。
本願発明者は、上記課題について検討したところ、溶媒分離装置の凝集部および集塵部に電界をかけるために印加する電圧が、溶媒分離装置の稼働時間の経過に伴って変動するという知見を得た。
更に検討を進めると、定電流制御で電圧を印加している場合、溶媒分離装置の稼働時間の経過に伴い、印加電圧が上昇するという知見も得られた。また、印加電圧が上昇した後、印加電圧の上昇が飽和し、印加電圧が安定化する場合があるという知見も得られた。本発明は、これらの知見に基づいてなされたものである。
本発明の第1の態様にかかるメンテナンス時期報知方法は、気化した溶媒を含んだ気体を第1方向に導入し、前記気体に電界をかけて前記気化した溶媒を凝集させ、前記気体を下流に排出する凝集部と、前記凝集部の下流において前記凝集部から排出された前記気体を前記第1方向と逆の第2方向に導入し、前記気体に電界をかけて前記気化した溶媒を分離する集塵部と、前記凝集部と前記集塵部との間に配置され、前記凝集部内の前記気体と前記集塵部内の前記気体との間で熱交換を行う熱交換部と、を備える溶媒分離装置のメンテナンス時期を報知する、メンテナンス時期報知方法であって、
前記電界をかけるための電極に印加する電圧を検出する電圧検出工程と、
前記電圧検出工程の検出結果に基づいて、前記電極のメンテナンス時期を判定するメンテナンス時期判定工程と、
前記メンテナンス時期判定工程の判定結果に基づいてメンテナンス時期である旨を報知する報知工程と、を含む、メンテナンス時期報知方法である。
本発明の第2の態様にかかるメンテナンス時期報知方法は、前記第1の態様において、前記メンテナンス時期判定工程は、前記検出された電圧が、予め設定された電圧に到達したことに基づいて、前記電極のメンテナンス時期を判定する、メンテナンス時期報知方法である。
本発明の第3の態様にかかるメンテナンス時期報知方法は、前記第1または第2の態様において、前記溶媒分離装置の稼働時間を計測する稼働時間計測工程を更に含み、
前記メンテナンス時期判定工程は、前記稼働時間計測工程で計測された稼働時間を加味して、前記電極のメンテナンス時期を判定する、メンテナンス時期報知方法である。
本発明の第4の態様にかかるメンテナンス時期報知方法は、前記第1から第3のいずれかの態様において、前記電圧検出工程で検出された電圧が、予め設定された電圧に到達してから経過した時間を計測する経過時間計測工程を更に含み、
前記メンテナンス時期判定工程は、前記経過時間計測工程で計測された経過時間を加味して、前記電極のメンテナンス時期を判定する、メンテナンス時期報知方法である。
本発明の第5の態様にかかるメンテナンス時期報知方法は、前記第1から第4のいずれかの態様において、前記メンテナンス時期判定工程は、前記電圧検出工程で検出された電圧に基づいて電圧の変化率を算出し、電圧の変化率に基づいて、前記電極のメンテナンス時期を判定する、メンテナンス時期報知方法である。
また、本発明の第6の態様にかかるメンテナンス時期報知システムは、気化した溶媒を含んだ気体を第1方向に導入し、前記気体に電界をかけて前記気化した溶媒を凝集させ、前記気体を下流に排出する凝集部と、前記凝集部の下流において前記凝集部から排出された前記気体を前記第1方向と逆の第2方向に導入し、前記気体に電界をかけて前記気化した溶媒を分離する集塵部と、前記凝集部と前記集塵部との間に配置され、前記凝集部内の前記気体と前記集塵部内の前記気体との間で熱交換を行う熱交換部と、を備える溶媒分離装置のメンテナンス時期を報知する、メンテナンス時期報知システムであって、
前記電界をかけるための電極に印加する電圧を検出する電圧計と、
前記電極のメンテナンス時期である旨を報知する報知部と、
前記電圧計で検出された電圧に基づいて、前記電極のメンテナンス時期を判定し、前記報知部による報知を実行する制御部と、を備えたメンテナンス時期報知システムである。
本発明の第7の態様にかかるメンテナンス時期報知システムは、前記第6の態様において、前記制御部は、前記電圧計で検出された電圧が、予め設定された電圧に到達したことに基づいて、前記電極のメンテナンス時期を判定し、前記報知部による報知を実行する、メンテナンス時期報知システムである。
本発明の第8の態様にかかるメンテナンス時期報知システムは、前記第6または第7の態様において、前記制御部は、前記溶媒分離装置の稼働時間を計測する稼働時間算出部を更に含み、前記稼働時間算出部で計測された稼働時間を加味して、前記電極のメンテナンス時期を判定する、メンテナンス時期報知システムである。
本発明の第9の態様にかかるメンテナンス時期報知システムは、前記第6から第8のいずれかの態様において、前記制御部は、前記電圧計で検出された電圧が、予め設定された電圧に到達してから経過した時間を計測する経過時間算出部を更に含み、前記経過時間算出部で算出された経過時間を加味して、前記電極のメンテナンス時期を判定する、メンテナンス時期報知システムである。
本発明の第10の態様にかかるメンテナンス時期報知システムは、前記第6から第9のいずれかの態様において、前記制御部は、前記電圧検出工程で検出された電圧に基づいて電圧の変化率を算出する電圧変化率算出部を更に含み、前記電圧変化率算出部で算出された電圧変化率に基づいて、前記電極のメンテナンス時期を判定する、メンテナンス時期報知システムである。
本発明の前記第1から第5の態様にかかるメンテナンス時期報知方法、および前記第6から第10の態様にかかるメンテナンス時期報知システムによれば、溶媒分離装置のメンテナンスを適切な時期に行うことが可能となり、溶媒分離装置を高効率で稼働させることができるとともにメンテナンスコストを抑制することができる。
本発明の第1実施形態にかかるメンテナンス時期報知システムが適用される溶媒分離装置の全体構成を示す図 電界ユニットの平面断面図 集塵部の電極に溶媒が付着した状態を示す平面断面図 図4(a)は、溶媒分離装置の稼働時間と集塵部における溶媒蓄積量の関係を示す図あり、図4(b)は、溶媒分離装置の稼働時間と印加電圧の関係を示す図 実施形態1に係るメンテナンス時期報知システムを示す概略図 報知部を制御するフローを示す図 実施形態2に係るメンテナンス時期報知システムを示す概略図 報知部を制御するフローを示す図 実施形態3に係るメンテナンス時期報知システムを示す概略図 報知部を制御するフローを示す図 実施形態4に係るメンテナンス時期報知システムを示す概略図 報知部を制御するフローを示す図 従来の溶媒分離装置の説明図
以下、本発明の実施形態に係るメンテナンス時期報知方法およびメンテナンス時期報知システム200について、図面を参照しながら説明する。
[溶媒分離装置の全体構成]
まず、メンテナンス時期報知システム200が適用される溶媒分離装置100の一例について全体構成を説明する。図1は、溶媒分離装置100の構成を示す図である。溶媒分離装置100は、排気発生装置の一例である熱処理装置10に接続されている。溶媒分離装置100は、凝集部30、集塵部40、送風装置60、電源装置43、および制御装置110を備えている。
熱処理装置10は、例えば、焼成炉、乾燥炉、キュア炉、又は、リフロー炉など、加熱処理を行う炉である。加熱処理は、加熱対象の各種材料又は部材に対して加熱を行う。加熱処理により熱処理装置10内の雰囲気(気体)中に溶媒が気化する。気化した溶媒を含む雰囲気の一部は、熱処理装置10に連通して配置されている第1排気ダクト11に導かれる。
第1排気ダクト11は、電界ユニット90の凝集部30に連通している。凝集部30内には、第1排気ダクト11を介して排気雰囲気が第1方向D1に向けて導入される。凝集部30内には、電極92および電極38が配置されている。電極92は、熱伝導率の高い材料で構成されている。電極92は電源装置43に接続されており、電極38は接地されている。電極92および電極38は、電源装置43から電圧が印加されることにより、凝集部30内に電界を発生させる。排気雰囲気に電界がかけられると、気化した溶媒の分子は帯電し、静電誘引により、電極38側に偏在する状態となり、排気雰囲気の中で溶媒濃度の偏りが生じる。
また、溶媒分子同士がクーロン力により引き合い、溶媒分子が徐々に凝集する。凝集した溶媒分子を含む排気雰囲気は、凝集部30に連通して配置されている第2排気ダクト12に導かれる。なお、電極38側に偏在する溶媒分子の一部は、電極38に付着して排気雰囲気から除去され、電極92にも溶媒分子の一部が付着する。
ここで、電極92は、凝集部30と集塵部40で共有されている電極である。電極92は、電界ユニット90内で凝集部30および集塵部40を仕切る隔壁としての機能も有している。また、電極92は、凝集部30内の排気雰囲気と集塵部40内の排気雰囲気との間で熱交換を行う熱交換部としての機能も有している。
送風装置60は、第2排気ダクト12の下流側に連通している。第2排気ダクト12は、送風装置60の取り入れ口64に接続されている。送風装置60のケーシング62の内部には、羽根車71が配置されており、羽根車71が回転することにより、排気雰囲気は、取り入れ口64からケーシング62内に取り入れられる。ケーシング62内に取り入れられた排気雰囲気は、排出口65から第3排気ダクト13に送出される。つまり、送風装置60は、電界ユニット90(凝集部30)から排出された排気雰囲気を吸引し、排気雰囲気の流れの向きを変えて、再度電界ユニット90(集塵部40)に向けて送出している。
ケーシング62の内部には、回収面83が配置されている。回収面83は、ケーシング62の内部に送り込まれる排気雰囲気の温度よりも低温状態になっている。回収面83が低温であることにより、回収面83に接触した排気雰囲気の温度が低下し、その結果一部の溶媒が液化する。溶媒は上流の凝集部30で凝集しているため、液化しやすい状態になっている。液化した溶媒の一部は、回収面83に付着して排気雰囲気から除去される。
第3排気ダクト13は、電界ユニット90の集塵部40に連通している。集塵部40内には、排気雰囲気が送風装置60から第3排気ダクト13を介して、第1方向D1とは逆の第2方向D2に向けて導入される。集塵部40内には、電極92および電極48が配置されている。電極92は上述のように凝集部30と共有されており、電極48は接地されている。電極92は、電源装置43から電圧が印加されることにより、集塵部40内に電界を発生させる。排気雰囲気に電界がかけられると、排気雰囲気に残存している溶媒分子は、静電誘引により、電極48側に偏在する状態となり、電極48に付着して排気雰囲気から除去される。電極92にも残存している溶媒分子の一部が付着する。
集塵部40には、循環ダクト14が連通して配置されている。集塵部40で溶媒が除去された排気雰囲気は、循環ダクト14に導かれ、熱処理装置10に戻される。
集塵部40内の排気雰囲気は、電極92を介して凝集部30内の排気雰囲気と熱交換が行われる。集塵部40は凝集部30の下流側に位置しており、集塵部40内の排気雰囲気が有する熱エネルギーは、凝集部30内の排気雰囲気が有する熱エネルギーよりも低くなっている。電極92を介して熱交換が行われることにより、循環ダクト14に導かれる排気雰囲気は、凝集部30の排気雰囲気から熱エネルギーを回収した状態で熱処理装置10に戻される。
以上のように、熱処理装置10から排出された排気雰囲気は、凝集部30、送風装置60、および集塵部40の順に導かれ、熱処理装置10に戻される。排気雰囲気に含まれていた溶媒は、凝集部30、送風装置60、および集塵部40を通過することで分離・除去される。溶媒は、おもに送風装置60の回収面83、および集塵部40の電極48に付着して除去されるが、凝集部30の電極38と電極92、および集塵部40の電極92にも溶媒が付着する。つまり、溶媒分離装置100の稼働時間が経過するに従って、溶媒分離装置100の内部には分離・除去された溶媒が蓄積されていく。
なお、分離・除去されて蓄積された溶媒には、熱処理装置10から排出された排気雰囲気に含まれる微粒子や塵挨が混入している場合があるが、これらも溶媒に含めて説明する。
ここで、凝集部30の電極92、38間の電界の強さは電極92、38間に流れる電流に依存しており、集塵部40の電極92、48間の電界の強さは電極92、48間に流れる電流に依存している。電極92、38間および電極92、48間のそれぞれの電界の強さを一定に保つため、電源装置43は、制御装置110によって定電流制御されている。
一方、上述のように溶媒分離装置100の稼働時間が経過するに従って電極92、38、および電極92、48にはそれぞれ溶媒分子が付着し、電極92、38間および電極92、48間は放電しにくい状態となる。このため、電極92、38、および電極92、48間に流れる電流を定電流とするために、制御装置110は、電源装置43の印加電圧を上昇させるように制御する。
つぎに、電界ユニット90の構成をより詳細に説明する。図2は、電界ユニット90の平面断面図である。図2に示すように、電界ユニット90は、ケーシング91を備えている。凝集部30および集塵部40は、ケーシング91の内部に隣接して配置されている。ケーシング91の内部空間は、電極92によって、凝集領域30Bおよび集塵領域40Bに仕切られている。
電極92は、熱伝導率の高い導電性材料で構成されている。電極92は例えば、単一の金属板で構成されており、第1面921および第2面922を有している。第1面921は凝集領域30Bに面しており、第2面922は、集塵領域40Bに面している。第1面921には、第1突部923が複数設けられており、第2面922には、第2突部924が複数設けられている。
第1突部923は、凝集領域30B内に放電する電極としての機能と、凝集領域30B内の排気雰囲気から熱エネルギーを回収しやすくするヒートシンクとしての機能を有している。また、第2突部924は、集塵領域40B内に放電する電極としての機能と、凝集領域30B内の排気雰囲気から回収した熱エネルギーを集塵領域40B内の排気雰囲気に供給しやすくするヒートシンクとしての機能を有している。
電源装置43により電極92に電圧が印加されると、電極92と電極38の間に電位差が生じ、凝集部30内に電界24が発生する。また、電極92と電極48の間にも電位差が生じ、集塵部40内に電界25が発生する。凝集部30および集塵部40において、電界24および電界25は、それぞれ溶媒分子23を含む排気雰囲気が流れる方向と交差する方向に発生する。
つぎに、溶媒分離装置100の稼働時間が経過するに従って、定電流制御されている電源装置43の印加電圧が上昇する理由をより詳しく説明する。図3は、集塵部40の電極92および電極48に溶媒23が付着した状態を示す平面断面図である。電極48は接地されており、電極92は、電源装置43から電圧が印加されることにより、集塵部40内に電界25を発生させる。
図3に示すように、排気雰囲気に電界25がかけられると、排気雰囲気に含まれている溶媒23は、静電誘引により、電極48側に偏在する状態となり、電極48に付着する。溶媒分離装置100の稼働時間が経過するに従って、電極48に蓄積される溶媒23の蓄積量は増大する。溶媒23が絶縁体の場合、溶媒23の蓄積量が増大にするにしたがって、電極92、48間で放電しにくくなる。
また、除去した溶媒23は、電極92の第2突部924の先端部にも蓄積される。第2突部924の先端部に溶媒23が蓄積されると、先端部の尖り度が減少し、電界強度が下がり放電しにくくなる。一般に、電極は、先端部が尖っているほど先端部の電界強度が上がり放電しやすい(電流が流れやすい)性質がある。第2突部924の先端部に溶媒23が蓄積されることで、第2突部924の先端部の尖り度が見掛け上減少するため、電界強度が低下し放電しにくくなると考えられる。
集塵部40の電極92、48間の電界の強さは電極92、48間に流れる電流に依存している。電極92、48間の電界の強さを一定に保つため、電源装置43は、制御装置110によって定電流制御されている。一方、溶媒分離装置100の稼働時間が経過するに従って電極92、48間は放電しにくくなる。このため、電極92、48間に流れる電流を定電流とするために、溶媒分離装置100の稼働時間が経過するに従って、定電流制御されている電源装置43の印加電圧が上昇する。なお、印加電圧の変動は、溶媒23の特性や濃度によって異なる場合がある。
図4(a)は、溶媒分離装置100の稼働時間と集塵部40における溶媒蓄積量の関係を示すグラフであり、図4(b)は、溶媒分離装置100の稼働時間と印加電圧の関係を示すグラフである。図4(a)の縦軸は、集塵部40の電極48に蓄積される溶媒の蓄積量を示し、横軸は、溶媒分離装置100の稼働時間を示している。図4(b)の縦軸は、電源装置43の印加電圧を示し、横軸は、溶媒分離装置100の稼働時間を示している。図4(a)および図4(b)の横軸は、同じ稼働時間の経過を示している。
図4(a)に示すように、稼働時間が経過するに従って、集塵部40の電極48には、除去された溶媒が蓄積されていくため、蓄積量は直線的に増大している。一方、図4(b)に示すように、電源装置43の印加電圧は、稼働時間TW1までは稼働時間の経過に合わせて直線的に上昇するように制御されるが、稼働時間TW2以降は電圧の上昇は緩やかになり、稼働時間TW3以降は、一定電圧になるように制御されている。
言い換えると、溶媒の蓄積量は稼働時間の経過とともに直線的に増大するのに対し、印加電圧は、稼働時間TWSから稼働時間TW1の間は印加電圧が直線的に上昇するように制御され、稼働時間TW1から稼働時間TW2の間は印加電圧が緩やかに上昇するように制御され、稼働時間TW2から稼働時間TW3の間は印加電圧が一定になるように制御されている。
なお、図4(a)および図4(b)は一例であり、溶媒23の特性や濃度により、印加電圧の変動や、溶媒の蓄積量は異なる場合がある。例えば、溶媒23の濃度が高い場合は、図4(a)において溶媒の蓄積量P1、P2、P3に到達するまでの稼働時間はそれぞれの稼働時間TW1、TW2、TW3よりも短くなると考えられる。また、それに伴い、図4(b)において印加電圧が電圧EVUに到達するまでの稼働時間、および印加電圧が電圧EVUで一定となるまでの稼働時間もそれぞれ稼働時間TW1、TW2、TW3よりも短くなると考えられる。このため、メンテナンスの時期を稼働時間のみで設定すると、メンテナンスを適切な時期に行うことができない場合がある。本実施形態では、印加電圧の変動に基づいてメンテナンス時期を報知するようにしている。
図5は、実施形態1に係るメンテナンス時期報知システム200を示す概略図である。メンテナンス時期報知システム200は、溶媒分離装置100のメンテナンス時期をオペレータ等に報知して、凝集部30の電極92、38、および集塵部40の電極92、48に蓄積された溶媒を除去するメンテナンスを適切な時期に実行できるようにする。メンテナンス時期報知システム200は、電源装置43、制御部110、電圧計431、報知部170を備えている。
電圧計431は、凝集部30および集塵部40に電界をかけるために電源装置43が印加する電圧を検出する。
報知部170は、凝集部30および集塵部40の電極92、38、48のメンテナンス時期である旨を報知する。報知部170は、オペレータ等にメンテナンス時期が到来した旨を伝達できる手段であればよく、例えば、ランプや表示装置等を用いることができる。本実施形態では、報知部170としてランプを用いている。ランプは、メンテナンス時期が到来したと判断された場合に点灯し、メンテナンス時期が到来していないと判断された場合は消灯する。報知部170は、溶媒分離装置100の側面や、集中制御盤に設置することができる。
制御部110は、メモリ130、電圧判定部151、報知制御部153を備えている。
メモリ130は、報知部170による報知に関する判定基準を記録したデータを記憶している。メモリ130には、電圧判定基準データDE1が保存されている。電圧判定基準データDE1として、例えば、図4(b)に示した印加電圧EVUの電圧値が記憶される。
電圧判定部151は、メモリ130に記憶されている電圧判定基準データDE1を参照し、電圧計431で検出された電源装置43の印加電圧値に基づいて、メンテナンス時期であるかどうかを判定する。
報知制御部153は、報知部170であるランプを点灯状態又は消灯状態に制御する。報知制御部153は、所定の条件を満たしたと判定した場合に、ランプを点灯させる。本実施形態では、印加電圧が基準印加電圧EVUに到達したと電圧判定部151が判定した場合に所定の条件を満たす。
[報知判定フロー]
図6は、報知部170を制御するフローを示す図である。図6を用いて、報知部170であるランプによってメンテナンス時期に関する情報を報知するフローについて説明する。
図6に示すような報知判定フローがスタートすると(スタート)、まず、ステップSA1で、制御部110は、電圧計431からの検出信号に基づいて、電源装置43の印加電圧EVを算出する。
次に、ステップSA2では、電圧判定部151は、印加電圧EVが基準印加電圧EVU以上であるかどうかを判定する。ステップSA2で、印加電圧EVが基準印加電圧EVU以上であると判定された場合(YESの場合)には、ステップSA3に進む。ステップSA2で、印加電圧EVが基準印加電圧EVUより小さいと判定された場合(NOの場合)には、ステップSA1に戻る。
ステップSA3では、報知制御部153は、所定の条件を満たしたと判定して、報知部170であるランプを点灯状態に制御し、このフローを終了する(エンド)。
[実施形態1の効果]
本実施形態によれば、溶媒の蓄積量に応じて変化する印加電圧に基づいてメンテナンス時期を判定し、メンテナンス時期である旨を報知することができる。このため、メンテナンスを適切な時期に行うことが可能になり、溶媒分離装置を高効率で稼働させることができるとともにメンテナンスコストを抑制することができる。
本実施形態によれば、印加電圧が予め設定された電圧に到達したことに基づいて、メンテナンス時期を判定するため、溶媒分離装置の消費電力を抑制し、溶媒分離装置を高効率で稼働させることができる。
[実施形態2]
実施形態2のメンテナンス時期報知システム200Aは、メンテナンス時期を報知する条件として、溶媒分離装置100の稼働時間を加味している点が実施形態1のメンテナンス時期報知システム200と異なる。以下の説明において、実施形態1と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略し、実施形態1と異なる構成についてのみ説明する。
図7は、実施形態2に係るメンテナンス時期報知システム200Aを示す概略図である。
メモリ130Aには、稼働時間判定基準データDE2が保存されている。稼働時間判定基準データDE2として、例えば、図4(a)および図4(b)に示した稼働時間TW3が記憶される。
稼働時間算出部155は、溶媒分離装置100の稼働時間を積算して算出する。電極のメンテナンスが過去に行われた場合には、直近のメンテナンス後の稼働時間を積算して算出する。
稼働時間判定部157は、メモリ130Aに記憶されている稼働時間判定基準データDE2を参照し、稼働時間算出部155で算出された稼働時間に基づいて、基準稼働時間TW3に到達しているかどうかを判定する。
報知制御部153Aは、報知部170であるランプを点灯状態又は消灯状態に制御する。報知制御部153Aは、所定の条件を満たしたと判定した場合に、ランプを点灯させる。本実施形態では、印加電圧が基準印加電圧EVUに到達したと電圧判定部151が判定することを第1の条件とし、稼働時間が基準稼働時間TW3に到達したと稼働時間判定部157が判定することを第2の条件とし、第1の条件および第2の条件を満たした場合に所定の条件を満たす。
[報知判定フロー]
図8は、報知部170を制御するフローを示す図である。図8を用いて、報知部170であるランプによってメンテナンス時期に関する情報を報知するフローについて説明する。
図8に示すような報知判定フローがスタートすると(スタート)、まず、ステップSB1で、制御部110Aは、電圧計431からの検出信号に基づいて、電源装置43の印加電圧EVを算出する。
次に、ステップSB2では、電圧判定部151は、印加電圧EVが基準印加電圧EVU以上であるかどうかを判定する。ステップSB2で、印加電圧EVが基準印加電圧EVU以上であると判定された場合(YESの場合)には、ステップSB3に進む。ステップSB2で、印加電圧EVが基準印加電圧EVUより小さいと判定された場合(NOの場合)には、ステップSB1に戻る。
ステップSB3で、稼働時間算出部155は、溶媒分離装置100の稼働時間TWを積算して算出する。
次に、ステップSB4では、稼働時間判定部157は、稼働時間TWが基準稼働時間TW3以上であるかどうかを判定する。ステップSB4で、稼働時間TWが基準稼働時間TW3以上であると判定された場合(YESの場合)には、ステップSB5に進む。ステップSB4で、稼働時間TWが基準稼働時間TW3未満であると判定された場合(NOの場合)には、ステップSB3に戻る。
ステップSB5では、報知制御部153Aは、第1の条件および第2の条件を満たすと判定して、報知部170であるランプを点灯状態に制御し、このフローを終了する(エンド)。
[実施形態2の効果]
本実施形態によれば、印加電圧に稼働時間を加味してメンテナンス時期を判定し、メンテナンス時期である旨を報知することができる。このため、メンテナンスをより適切な時期に行うことが可能になる。
[実施形態3]
実施形態3のメンテナンス時期報知システム200Bは、メンテナンス時期を報知する条件として、経過時間を加味している点が実施形態1のメンテナンス時期報知システム200と異なる。経過時間は、電源装置43の印加電圧が予め設定された電圧に到達してから経過した時間である。以下の説明において、実施形態1と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略し、実施形態1と異なる構成についてのみ説明する。
図9は、実施形態3に係るメンテナンス時期報知システム200Bを示す概略図である。
メモリ130Bには、経過時間判定基準データDE3が保存されている。経過時間判定基準データDE3として、例えば、図4(b)に示した経過時間TE1が記憶される。
経過時間算出部159は、電源装置43の印加電圧が基準印加電圧EVUに到達してから経過した時間を積算して算出する。
経過時間判定部161は、メモリ130Bに記憶されている経過時間判定基準データDE3を参照し、経過時間算出部159で算出された経過時間に基づいて、基準経過時間TE1に到達しているかどうかを判定する。
報知制御部153Bは、報知部170であるランプを点灯状態又は消灯状態に制御する。報知制御部153Bは、所定の条件を満たしたと判定した場合に、ランプを点灯させる。本実施形態では、経過時間が基準経過時間TE1に到達したと経過時間判定部161が判定した場合に所定の条件を満たす。
[報知判定フロー]
図10は、報知部170を制御するフローを示す図である。図10を用いて、報知部170であるランプによってメンテナンス時期に関する情報を報知するフローについて説明する。
図10に示すような報知判定フローがスタートすると(スタート)、まず、ステップSC1で、制御部110Bは、電圧計431からの検出信号に基づいて、電源装置43の印加電圧EVを算出する。
次に、ステップSC2では、電圧判定部151は、印加電圧EVが基準印加電圧EVU以上であるかどうかを判定する。ステップSC2で、印加電圧EVが基準印加電圧EVU以上であると判定された場合(YESの場合)には、ステップSC3に進む。ステップSC2で、印加電圧EVが基準印加電圧EVUより小さいと判定された場合(NOの場合)には、ステップSC1に戻る。
ステップSC3で、経過時間算出部159は、電源装置43の印加電圧EVが基準印加電圧EVUに到達してから経過した時間を積算して算出する。
次に、ステップSC4では、経過時間判定部161は、算出された経過時間TEが基準経過時間TE1以上であるかどうかを判定する。ステップSC4で、経過時間TEが基準経過時間TE1以上であると判定された場合(YESの場合)には、ステップSC5に進む。ステップSC4で、経過時間TEが基準経過時間TE1未満であると判定された場合(NOの場合)には、ステップSC3に戻る。
ステップSC5では、報知制御部153Bは、所定の条件を満たすと判定して、報知部170であるランプを点灯状態に制御し、このフローを終了する(エンド)。
[実施形態3の効果]
本実施形態によれば、予め設定された電圧に到達してから経過した時間を加味してメンテナンス時期を判定し、メンテナンス時期である旨を報知することができる。このため、メンテナンスをより適切な時期に行うことが可能になる。
[実施形態4]
実施形態4のメンテナンス時期報知システム200Cは、メンテナンス時期を報知する条件として、印加電圧の変化率を用いている点が実施形態1のメンテナンス時期報知システム200と異なる。印加電圧の変化率は、所定の長さの稼働時間における電源装置43の印加電圧の変化量として算出される。以下の説明において、実施形態1と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略し、実施形態1と異なる構成についてのみ説明する。
図11は、メンテナンス時期報知システム200Cを示す概略図である。
メモリ130Cには、電圧変化率判定基準データDE4が保存されている。電圧変化率判定基準データDE4として、例えば基準印加電圧変化率=0が記憶される。基準印加電圧変化率=0は、図4(b)では、稼働時間TW2(印加電圧EVU)におけるグラフの傾斜に相当する。
電圧変化率算出部163は、所定の長さの稼働時間、および、その稼働時間における電源装置43の印加電圧の変化量に基づいて算出する。
電圧変化率判定部165は、メモリ130Cに記憶されている電圧変化率判定基準データDE4を参照し、電圧変化率算出部163で算出された印加電圧の変化率に基づいて、基準印加電圧変化率に到達しているかどうかを判定する。
報知制御部153Cは、報知部170であるランプを点灯状態又は消灯状態に制御する。報知制御部153Cは、所定の条件を満たしたと判定した場合に、ランプを点灯させる。本実施形態では、印加電圧の変化率が基準印加電圧変化率に到達したと電圧変化率判定部165が判定した場合に所定の条件を満たす。
[報知判定フロー]
図12は、報知部170を制御するフローを示す図である。図12を用いて、報知部170であるランプによってメンテナンス時期に関する情報を報知するフローについて説明する。
図12に示すような報知判定フローがスタートすると(スタート)、まず、ステップSD1で、電圧変化率算出部163は、所定の長さの稼働時間、および、その稼働時間における電源装置43の印加電圧の変化量に基づいて、印加電圧の変化率を算出する。
次に、ステップSD2では、電圧変化率判定部165は、印加電圧の変化率が基準印加電圧変化率に到達しているかどうかを判定する。ステップSD2で、印加電圧の変化率が基準印加電圧変化率に到達していると判定された場合(YESの場合)には、ステップSD3に進む。ステップSD2で、印加電圧の変化率が基準印加電圧変化率に到達していないと判定された場合(NOの場合)には、ステップSD1に戻る。
ステップSD3では、報知制御部153Cは、所定の条件を満たすと判定して、報知部170であるランプを点灯状態に制御し、このフローを終了する(エンド)。
[実施形態4の効果]
本実施形態によれば、電圧の変化率に基づいてメンテナンス時期を判定し、メンテナンス時期である旨を報知することができる。このため、溶媒が蓄積する速度の変化に対応してメンテナンスを適切な時期に行うことが可能になる。
(変形例)
上記実施形態で設定した判定基準データは、上記実施形態に限定されず、適宜変更して設定することができる。
メンテナンス時期報知システム、メンテナンス時期報知方法が適用される溶媒分離装置は、上記実施形態のものに限定されない。変形例の一例について全体構成を説明する。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上述した実施形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施形態を適宜変形して実施することが可能である。
本発明のメンテナンス時期報知方法、およびメンテナンス時期報知システムは、溶媒分離装置を高効率で稼働させることができるとともにメンテナンスコストを抑制することができるため、各種工業製品の製造工程又は各種電子部品の製造工程における乾燥炉、焼成炉、キュア炉、又はリフロー炉などの各種熱処理を行う熱処理装置などの排気発生装置に適用できる。
100 溶媒分離装置
200,200A,200B,200C メンテナンス時期報知システム
10 熱処理装置
30 凝集部
40 集塵部
92 電極
38 電極
48 電極

Claims (10)

  1. 気化した溶媒を含んだ気体を第1方向に導入し、前記気体に電界をかけて前記気化した溶媒を凝集させ、前記気体を下流に排出する凝集部と、前記凝集部の下流において前記凝集部から排出された前記気体を前記第1方向と逆の第2方向に導入し、前記気体に電界をかけて前記気化した溶媒を分離する集塵部と、前記凝集部と前記集塵部との間に配置され、前記凝集部内の前記気体と前記集塵部内の前記気体との間で熱交換を行う熱交換部と、を備える溶媒分離装置のメンテナンス時期を報知する、メンテナンス時期報知方法であって、
    前記電界をかけるための電極に印加する電圧を検出する電圧検出工程と、
    前記電圧検出工程の検出結果に基づいて、前記電極のメンテナンス時期を判定するメンテナンス時期判定工程と、
    前記メンテナンス時期判定工程の判定結果に基づいてメンテナンス時期である旨を報知する報知工程と、を含む、
    メンテナンス時期報知方法。
  2. 前記メンテナンス時期判定工程は、前記検出された電圧が、予め設定された電圧に到達したことに基づいて、前記電極のメンテナンス時期を判定する、
    請求項1に記載のメンテナンス時期報知方法。
  3. 前記溶媒分離装置の稼働時間を計測する稼働時間計測工程を更に含み、
    前記メンテナンス時期判定工程は、前記稼働時間計測工程で計測された稼働時間を加味して、前記電極のメンテナンス時期を判定する、
    請求項1または請求項2に記載のメンテナンス時期報知方法。
  4. 前記電圧検出工程で検出された電圧が、予め設定された電圧に到達してから経過した時間を計測する経過時間計測工程を更に含み、
    前記メンテナンス時期判定工程は、前記経過時間計測工程で計測された経過時間を加味して、前記電極のメンテナンス時期を判定する、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のメンテナンス時期報知方法。
  5. 前記メンテナンス時期判定工程は、前記電圧検出工程で検出された電圧に基づいて電圧の変化率を算出し、電圧の変化率に基づいて、前記電極のメンテナンス時期を判定する、
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のメンテナンス時期報知方法。
  6. 気化した溶媒を含んだ気体を第1方向に導入し、前記気体に電界をかけて前記気化した溶媒を凝集させ、前記気体を下流に排出する凝集部と、前記凝集部の下流において前記凝集部から排出された前記気体を前記第1方向と逆の第2方向に導入し、前記気体に電界をかけて前記気化した溶媒を分離する集塵部と、前記凝集部と前記集塵部との間に配置され、前記凝集部内の前記気体と前記集塵部内の前記気体との間で熱交換を行う熱交換部と、を備える溶媒分離装置のメンテナンス時期を報知する、メンテナンス時期報知システムであって、
    前記電界をかけるための電極に印加する電圧を検出する電圧計と、
    前記電極のメンテナンス時期である旨を報知する報知部と、
    前記電圧計で検出された電圧に基づいて、前記電極のメンテナンス時期を判定し、前記報知部による報知を実行する制御部と、を備えた、
    メンテナンス時期報知システム。
  7. 前記制御部は、前記電圧計で検出された電圧が、予め設定された電圧に到達したことに基づいて、前記電極のメンテナンス時期を判定し、前記報知部による報知を実行する、
    請求項6に記載のメンテナンス時期報知システム。
  8. 前記制御部は、前記溶媒分離装置の稼働時間を計測する稼働時間算出部を更に含み、前記稼働時間算出部で計測された稼働時間を加味して、前記電極のメンテナンス時期を判定する、
    請求項6または請求項7に記載のメンテナンス時期報知システム。
  9. 前記制御部は、前記電圧計で検出された電圧が、予め設定された電圧に到達してから経過した時間を計測する経過時間算出部を更に含み、前記経過時間算出部で算出された経過時間を加味して、前記電極のメンテナンス時期を判定する、
    請求項6から請求項8のいずれか1項に記載のメンテナンス時期報知システム。
  10. 前記制御部は、前記電圧検出工程で検出された電圧に基づいて電圧の変化率を算出する電圧変化率算出部を更に含み、前記電圧変化率算出部で算出された電圧変化率に基づいて、前記電極のメンテナンス時期を判定する、
    請求項6から請求項9のいずれか1項に記載のメンテナンス時期報知システム。
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