JP2018183033A - アクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】出力軸の位置の誤検知を抑制するアクチュエータを提供する。【解決手段】駆動源から出力される回転力によって回転する出力軸の回転角度に応じて、パルス信号を発生するパルス発生部と、パルス発生部から発生されるパルス信号に応じて、出力軸を目標位置に近づけるように駆動源を制御する位置制御部と、を備え、パルス発生部は、出力軸が回転の原点位置に到達したとき、初期化パターンのパルス信号を発生するアクチュエータであって、目標位置における前記パルス信号の波形の乱れが起因して目標位置が原点位置であると位置制御部が誤認識する恐れがあるか否かを判定する誤認識判定部と、目標位置が原点位置であると位置制御部が誤認識する恐れがあると誤認識判定部が判定した場合、誤認識の発生を回避する動作を行う回避制御部と、を備える。【選択図】図10A

Description

本発明は、アクチュエータに関するものである。
従来、車載空調装置用のアクチュエータでは、出力軸から回転力を出力する電動モータと、出力軸の回転に伴って2相のパルス信号を発生させる角度センサとを用いられ、特に出力軸の原点位置を示す初期化パルスパターンの2相のパルス信号を用いることが提案されている(例えば、先行文献1参照)。
初期化パルスパターンは、2相のパルス信号が同時にローレベル(L)からハイレベル(H)に切り替わるパルスパターンである。すなわち、初期化パルスパターンは、2相のパルス信号がLL→HHに切り替わる信号として定義されている。Lは、ローレベルを示し、Hはハイレベルを示している。
このような初期化パルスパターンの2相のパルス信号を発生させるために、角度センサには、パルスパターンプレート、および2相のパルス信号に対応したA相、B相それぞれの第1、第2接点ブラシに加えて、第3接点ブラシが設けられている。
第1、第2、第3接点ブラシは、それぞれ、パルスパターンプレートの導電部、或いは非導電部に接触して摺動接点を構成する。
ここで、説明の便宜上、A相、B相それぞれのブラシがパルスパターンプレートの導電部に接触した状態で、第3の摺動接点がパルスパターンプレートの導電部に接触した状態を第1状態とし、A相、B相それぞれのブラシがパルスパターンプレートの導電部に接触した状態で、第3の摺動接点がパルスパターンプレートの非導電部に接触した状態を第2状態とする。
そして、パルスパターンプレートの回転に伴って、第1状態から第2状態に移行することにより、初期化パルスパターンが生じることになる。
しかしながら、上記のような接点ブラシを用いたセンサにおいては、ノイズの発生が懸念されている(例えば、先行文献2参照)。
すなわち、特に、接点ブラシ(すなわち、摺動子)の表面は摩耗により平坦な状態となる。その際、接点ブラシとパルスパターンプレートの導電部(すなわち、電極)との間にグリスの増ちょう剤が挟まり摺動抵抗を増大させ、ひいては増ちょう剤が接点ブラシとパルスパターンプレートの導電部との間を一時的に非接触状態にして、パルス信号に電気的ノイズとして表れる場合がある。
こういったノイズの発生を防止するため、例えば先行文献2では、グリスの代わりに動粘度を規定したシリコーンオイルを塗布することを提案されている。
特開2009−219351号公報 特開2003−308748号公報
しかしながら、上記アクチュエータにおいて、上記先行文献2のように、シリコーンオイルをパルスパターンプレートと接点ブラシとの間に塗布した場合、シリコーンオイルに含まれるシロキサンなどの成分が揮発する。すると、シロキサンが周囲の電動モータなどの電子部品に付着し接点不良を引き起こす可能性がある。
したがって、アクチュエータにおいては、シリコーンオイルを用いることなく、出力軸の位置の誤検知を抑制することが望まれる。
本発明は上記点に鑑みて、シリコーンオイルを用いることなく、出力軸の位置の誤検知を抑制するアクチュエータを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、アクチュエータにおいて、駆動源(110)から出力される回転力によって回転する出力軸(127)の回転角度に応じて、パルス信号を発生するパルス発生部(158)と、
パルス発生部から発生されるパルス信号に応じて、出力軸を目標位置に近づけるように駆動源を制御する位置制御部(S140、S150、S160)と、を備え、
パルス発生部は、出力軸が回転の原点位置に到達したとき、初期化パターンのパルス信号を発生するアクチュエータであって、
目標位置におけるパルス信号の波形の乱れが起因して目標位置が原点位置であると位置制御部が誤認識する恐れがあるか否かを判定する誤認識判定部(S600)と、
目標位置が原点位置であると位置制御部が誤認識する恐れがあると誤認識判定部が判定した場合、誤認識の発生を回避する動作を行う回避制御部(S610、S630)と、を備える。
これにより、目標位置が原点位置であると位置制御部が誤認識することを抑制することができる。したがって、シリコーンオイルを用いることなく、出力軸の位置の誤検知を抑制することができる。
請求項6に記載の発明では、アクチュエータにおいて、駆動源(110)から出力される回転力によって回転する出力軸(127)の回転角度に応じて、パルス信号を発生するパルス発生部(158)と、
パルス発生部から発生されるパルス信号に応じて、出力軸の位置を検出する位置検出部(S140)と、
パルス発生部がパルス信号の波形の乱れを生じる恐れがある状態であるか否かを判定する波形乱れ判定部(S730)と、
パルス発生部がパルス信号の波形の乱れを生じる恐れがある状態であると波形乱れ判定部が判定した場合、パルス発生部における状態を復帰させる復帰動作を行う復帰制御部(S740)と、を備える。
これにより、位置検出部が出力軸の位置を誤って検出することを抑制することができる。このため、シリコーンオイルを用いることなく、出力軸の位置の誤検知を抑制することができる。
さらに、請求項10に記載の発明では、アクチュエータにおいて、所定位置を中心とする円周方向に並べられている導電部(154a)および非導電部(154b)を備えるパターンプレート(153)と、導電部或いは非導電部に接触する複数の接点部(155a、155b)を備える接点ブラシ(157)とを備え、駆動源(110)の出力軸(127)から出力される回転力によってパターンプレートおよび接点ブラシのうち一方が他方に対して所定位置を中心として回転したとき、複数の接点部が導電部或いは非導電部に摺動して出力軸の回転角度に応じて、パルス信号を発生するパルス発生部(158)と、
パルス発生部から発生されるパルス信号に応じて、出力軸を目標位置に近づけるように駆動源を制御する位置制御部(S140、S150、S160)と、を備え、
パルス発生部は、出力軸が回転の原点位置に到達したとき、初期化パターンのパルス信号を発生するアクチュエータであって、
複数の接点部が導電部或いは非導電部に摺動する際に、導電部が複数の接点部に転写される進行度合いが接点部毎に異なるように構成されている。
したがって、複数の接点部と導電部との間で接触不良が生じ易くなる時間を接点部毎にずらすことができる。このため、アクチュエータ全体として接触不良を生じる確率を下げることができる。これにより、パルス発生部から発生されるパルス信号が初期化パターンのパルス信号であると誤認識することを抑制することができる。したがって、シリコーンオイルを用いることなく、出力軸の位置の誤検知を抑制することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各部の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的部との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態に係る車両用空調装置の模式図である。 第1実施形態に係るアクチュエータの外観図である。 第1実施形態に係るアクチュエータの模式図である。 (a)は第1実施形態に係るパルスプレートの正面図であり、(b)は(a)の側面図である。 図3のV−V断面図である。 第1実施形態に係るパルスプレートの拡大図である。 第1実施形態に係るアクチュエータの制御回路を示す模式図である。 図3の直流モータの回転角度を検出するためのパルス信号のパターンを示すチャートである。 図3の直流モータの原点位置を検出するためのパルス信号の初期化パターンを示すチャートである。 図7の制御処理の一部を示すフローチャートである。 図7の制御処理の一部を示すフローチャートである。 図7の制御処理の一部を示すフローチャートである。 図7の制御処理の説明を補助するための図である。 図7の制御処理の説明を補助するための図である。 本発明の第2実施形態に係る制御回路の制御処理の一部を示すフローチャートである。 上記第2実施形態に係る制御回路の制御処理の一部を示すフローチャートである。 上記第2実施形態に係る制御回路の制御処理の一部を示すフローチャートである。 上記第2実施形態に係る制御回路の制御処理の一部を示すフローチャートである。 図12A〜12Dの制御処理の説明を補助するための図である。 図12A〜12Dの制御処理の説明を補助するための図である。 本発明の第3実施形態に係る接点ブラシがパターンプレートのコモンパターンに接触されている状態を示す斜視図である。 第3実施形態の接点ブラシの接点部において湾曲部を示す図である。 第3実施形態の制御処理の一部を示すフローチャートである。 第3実施形態の対比例において摺動回数の増加に伴って接点ブラシに対してメッキ層の転写・平滑化が進行する旨を説明を補助するための図である。 対比例において摺動回数の増加と接点ブラシに接点不良が生じる確率との関係を示す図である。 第3実施形態において接点ブラシに対するメッキ層の転写・平滑化の進行度合いを接点毎に相違させることにより、接点ブラシに接点不良が生じる確率を下げる旨を説明を補助するための図である。 第3実施形態において摺動回数の増加と接点ブラシに接点不良が生じる確率との関係を示す図である。 本発明の第4実施形態に係る接点ブラシがパターンプレートのコモンパターンに接触されている状態を示す斜視図である。 本発明の第5実施形態に係る接点ブラシがパターンプレートのコモンパターンに接触されている状態を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本実施形態は、本発明に係るアクチュエータ100を車両用空調装置のエアミックスドアの駆動装置に適用したものである。
ここで、エアミックスドア1とは、図1は車両用空調装置において、エンジン2の冷却水を熱源として室内に吹き出す空気を加熱するヒータコア3を迂回して流れる風量を調節することにより室内に吹き出す空気の温度を調節するものである。
なお、ヒータコア3及び蒸発器4等の熱交換器やエアミックスドア1等は樹脂製の空調ケーシング5内に収納されており、アクチュエータ100は、空調ケーシング5にネジ等の締結部により固定されている。
次に、アクチュエータ100について述べる。
図2はアクチュエータ100の外観図であり、図3はアクチュエータ100の構成図である。そして、図3中、直流モータ110は車両に搭載されたバッテリ(図示せず)から電力を得て回転するものであり、減速機構120は直流モータ110から入力された回転力を減速してエアミックスドア1に向けて出力する変速機構である。なお、以下、直流モータ110及び減速機構120等の回転駆動する機構部を駆動部130と呼ぶ。
ここで、減速機構120は、直流モータ110の出力軸111に圧入されたウォーム121、このウォーム121と噛み合うウォームホィール122、及び複数枚の平歯車123、124からなる歯車列であり、出力側に位置する最終段歯車(出力側歯車)126には、出力軸127が設けられている。
なお、ケーシング140は駆動部130を収納するととともに、後述する接点ブラシ(電気接点)155〜157が固定されたケーシングである。
また、減速機構120のうち、直流モータ110により直接駆動される入力歯車(ウォーム121)より出力側(出力軸127)には、図3〜6(特に、図6参照)に示すように、パルスパターンプレート(以下、パターンプレートと呼ぶ。)153が設けられている。
このパターンプレート153は、第1パルスパターン151、第2パルスパターン152、およびコモンパターン154が設けられたもので、出力軸127と一体的に回転する。
すなわち、直流モータ110の出力軸127から出力される回転力によってパターンプレート153は所定位置を中心として回転する。
第1パルスパターン151は、円周方向に交互に並んだ導電部151a及び非導電部151bからなる。第2パルスパターン152は、円周方向に交互に並んだ導電部152a及び非導電部152bからなる。コモンパターン154は、導電部154a及び非導電部154bからなる。コモンパターン154は、第1、2パルスパターン151、152に対して内側に設けられている。
ここで、円周方向とは、パターンプレート153の回転中心(すなわち、所定位置)を中心とする円周方向である。
ここで、パターンプレート153のうち、円弧状の回転検出領域300において、導電部151a、152aの円周角α1、α2及び非導電部151b、152bの円周角β1、β2を互いに等しくするとともに、第1パルスパターン151の位相を第2パルスパターン152の位相に対して円周角α1、α2(=円周角β1、β2)の略1/2ずらしている。
さらに、回転検出領域300におけるコモンパターン154は、導電部154aだけからなる。
このように構成される回転検出領域300は、後述するように、回転角度の検出に用いるパルス信号のパターンを生成するために用いられている。
パターンプレート153のうち領域300以外の扇子状の初期化領域301では、第1、2パルスパターン151、152は、それぞれ、導電部151a、152aだけから成る。コモンパターン154は、非導電部154bを円周方向一方側および他方側から導電部154aが挟むようになっている。このような初期化領域301は、原点位置を示すパルス信号のパターン(以下、初期化パターンという)を生成するのに用いられる。
ここで、第1、2パルスパターン151、152において、互いの導電部151a、152a同士は電気的に繋がっている。さらに、第1、2パルスパターン151、152の導電部151a、152aとコモンパターン154の導電部154aとは、電気的に繋がっている。
本実施形態の導電部151a、152a、154aとして、それぞれ、導電性の金属材料からなる金属部材にメッキ層が施されたのが用いられている。
一方、ケーシング140側には、銅系導電材料製の第1、第2、第3接点ブラシ(電気接点)155、156、157が樹脂一体成形により固定されている。第1接点ブラシ155は、回転角度検出器220の入力端子220aに接続されている。第2接点ブラシ156は、回転角度検出器220の入力端子220bに接続されている。第3接点ブラシ157は、グランドに接続されている。
第1接点ブラシ155は第1パルスパターン151に接触し、第2接点ブラシ156は第2パルスパターン152に接触し、第3接点ブラシ157はコモンパターン154に接触するように構成されている。
第1接点ブラシ155は、第1パルスパターン151の導電部151a、或いは非導電部151bに接触する。第2接点ブラシ156は、第2パルスパターン152の導電部152a、或いは非導電部152bに接触する。第3接点ブラシ157は、コモンパターン154の導電部154a或いは非導電部154bに接触する。
なお、本実施形態では、第1、第2、第3接点ブラシ155、156、157とパターンプレート153との接点を2点以上(本実施形態では、4点)とすることにより、第1、第2、3接点ブラシ155、156、157と導電部151a、152a、154aとの電気接続を確実なものとしている。
図2に示すように、出力軸127には、エアミックスドア1を揺動させるリンクレバー160が圧入固定されているとともに、空調ケーシング5には、ストッパ5a、5bが設けられている。ストッパ5a、5bは、直流モータ110の回転の電気的な規制に失敗したときに、リンクレバー160を衝突させてモータの回転を停止させるのに用いられる。
次に、アクチュエータ100の概略作動を述べる。
図7はモータ制御部をなすアクチュエータ100の制御回路200を示す模式図である。制御回路200は、モータ駆動回路210、定電圧回路211、回転角度検出器220、および記憶回路230を有して構成されている。
定電圧回路211は、バッテリ(電源)から給電されて一定電圧を出力端子211Aから駆動回路210、回転角度検出器220、および記憶回路230などに出力する。モータ駆動回路210は、直流モータ110を駆動する。
回転角度検出器220は、パターンプレート153と第1、第2、3接点ブラシ155、156、157とによって発生するパルス信号に基づいて出力軸127の回転角及び回転の向きを検出する回転センサである。
回転角度検出器220には、第1接点ブラシ155が接続される入力端子220aと、
第2接点ブラシ156が接続される入力端子220bとが設けられている。第3接点ブラシ157は、グランド(負極電極)に接続されている。
入力端子220a、220bとグランドとの間に、第1、第2接点ブラシ155、156、パターンプレート153、および第3接点ブラシ157が配置されている。
ここで、定電圧回路211の出力端子(正極端子)211aと入力端子220aとの間にはプルアップ抵抗としての抵抗素子R1が接続されている。定電圧回路211の出力端子211Aと入力端子220bとの間にはプルアップ抵抗としての抵抗素子R2が接続されている。
記憶回路230は、各種制御情報を記憶するEEPROM等の入力された情報を電力の供給を受けることなく保持することができる。
そして、直流モータ110が回転して出力軸127(すなわち、パターンプレート153)が回転して、第1、2、3接点ブラシ155、156、157が回転検出領域300に接触している状態では、第3接点ブラシ157が導電部154aに接触しつつ、第1、2接点ブラシ155、156と導電部151a、152aとが接触する通電(ON)状態、及び第1、2接点ブラシ155、156と非導電部151b、152bとが接触する非通電(OFF)状態が相互に周期的に発生する。
したがって、第1、2接点ブラシ155、156には、図8に示すように、直流モータ110が所定角度回転する毎に2相のパルス信号(A相、B相)が発生するので、これら2相のパルス信号のパルス数を回転角度検出器220にて数えることにより出力軸127の回転角度を検出することができる。
例えば、2相のパルス信号が「1、1」→「1、0」→「0、1」→「0、0」→「1
、0」→「1、1」の順に移行することにより、6パルス数が回転角度検出器220にて測定されることになる。「1」は、パルス信号のハイレベル信号を示し、「0」は、パルス信号のローレベル信号を示している。
さらに、直流モータ110が回転して出力軸127(すなわち、パターンプレート153)が回転して、第1、2、3接点ブラシ155、156、157が初期化領域301に接触している状態では、図9に示すように、第1、2接点ブラシ155、156と導電部151a、152aとが接触する通電(ON)状態を保ちつつ、第3接点ブラシ157と導電部154aとは、互いの接触する通電(ON)状態から、第3接点ブラシ157と非導電部154bとが接触する非通電(OFF)状態を経て、第3接点ブラシ157と導電部154aとが接触する通電(ON)状態になる(導電部→非導電部→導電部)。
したがって、第1、2接点ブラシ155、156には、直流モータ110の角度回転に応じて、図9に示す初期化パターンの2相のパルス信号(A相、B相)が発生する。
このような初期化パターンは、図8に示すように2相のパルス信号の振幅が交互に切り替わりパターンではなく、2相のパルス信号が同時にローレベル信号(「00」)からハイレベル信号(「11」)に切り替わるものである。なお、「0」はローレベル信号を示し、「1」はハイレベル信号を示す。
以上のように初期化パターンは、直流モータ110の角度回転を検出するのに用いるパターンとは異なり、2相のパルス信号の振幅が同時に変化するものである。
このような初期化パターンの2相のパルス信号を回転角度検出器220にて検出すると、モータ駆動回路210により直流モータ110への給電を停止することにより直流モータ110の回転を電気的に規制するとともに、この初期化パターンの2相のパルス信号を検出した位置を原点位置として記憶する。そして、その後は、バッテリが外れた場合及びパルス信号に異常が発生した場合を除き、原点位置から1パルスずれた位置を作動基準として直流モータ110を制御する。
以下、初期化パターンの2相のパルス信号を回転角度検出器220にて検出すると、直流モータ110の回転を電気的に規制するとともに、初期化パターンの2相のパルス信号を検出した位置を原点位置として記憶し、その原点位置からずれた作動基準を設定する行為を「初期位置設定」と呼ぶ。
以上の説明から明らかなように、本実施形態では、第1、第2、第3接点ブラシ155、156、157とパターンプレート153とにより出力軸127が所定角度回転する毎に2相のパルス信号を発するスイッチ158a〜158cを含むパルス発生器(パルス発生部)158(図7参照)を構成することになる。
スイッチ158aは、接点ブラシ155と第1パルスパターン151とによって構成されている。スイッチ158bは、接点ブラシ156と第2パルスパターン152とによって構成されている。
スイッチ158a、158bは、定電圧回路211の出力端子211Aおよびグランドの間で並列的に配設され、直流モータ110の回転に基づき、それぞれスイッチング(すなわち、オン、オフ)して2相パルス信号を発生する。
スイッチ158cは、第3接点ブラシ157とコモンパターン154とにより構成されるもので、スイッチ158a、158bとグランドとの間に配置されて、直流モータ110の回転に基づき、スイッチングすることになる。
このことにより、パルス発生器158において、回転角度検出器220側に抵抗素子R1、R2およびスイッチ158a、158bが配置され、グランド側にスイッチ158cを配置されることになる。
また、第1パルスパターン151の位相と第2パルスパターン152の位相とがずれているため、パルス発生器158では、第1パルスパターン151と第1接点ブラシ155とにより発生するパルス信号(以下A相パルスと呼ぶ。)と、第2パルスパターン152と第2接点ブラシ156とにより発生するA相パルス対して位相のずれたパルス信号(以下B相パルスと呼ぶ。)と、が発生する。
このため、本実施形態では、A相パルス及びB相パルスのうちいずれの信号が先に回転角度検出器220に入力されるかによって、直流モータ110(すなわち、出力軸127)の回転方向を検出している。
本実施形態のスイッチ158a、158bは、次のように、A相パルス信号、B相パルス信号を出力する。
すなわち、第1接点ブラシ155が導電部151aに接触し、かつ第3接点ブラシ157が導電部154aに接触しているとき、スイッチ158aは、ローレベルのA相パルス信号を出力する。
ここで、ローレベルは、第1接点ブラシ155および第3接点ブラシ157が導電部151a、154aを通して導通されていることを示す第1信号レベルである。
第1接点ブラシ155が非導電部151bに接触し、かつ第3接点ブラシ157が導電部154aに接触しているとき、スイッチ158aは、ハイレベルのA相パルス信号を回転角度検出器220の入力端子220aに出力する。
ここで、ハイレベルは、第1接点ブラシ155および第3接点ブラシ157が非導電部151bおよび導電部154aを通して非導通になっていることを示す第2信号レベルである。
第2接点ブラシ156が導電部152aに接触し、かつ第3接点ブラシ157が導電部154aに接触しているとき、スイッチ158bは、ローレベルのB相パルス信号を出力する。
ここで、ローレベルは、第2接点ブラシ156および第3接点ブラシ157の間が導電部152a、154aを通して導通されていることを示す第1信号レベルである。
第2接点ブラシ156が非導電部152bに接触し、かつ第3接点ブラシ157が導電部154aに接触しているとき、スイッチ158bは、ハイレベルのB相パルス信号を出力する。
ここで、ハイレベルは、第2接点ブラシ156および第3接点ブラシ157の間が非導電部152bおよび導電部154aを通して非導通になっていることを示す第2信号レベルである。
第1接点ブラシ155が導電部151aに接触し、かつ第3接点ブラシ157が非導電部154bに接触しているとき、スイッチ158aは、ハイレベルのA相パルス信号を出力する。
ここで、ハイレベルは、第1接点ブラシ155および第3接点ブラシ157が導電部151aおよび非導電部154bを通して非導通になっていることを示す第2信号レベルである。
第2接点ブラシ156が導電部152aに接触し、かつ第3接点ブラシ157が非導電部154bに接触しているとき、スイッチ158bは、B相ハイレベルのパルス信号を出力する。
ここで、ハイレベルは、第2接点ブラシ156および第3接点ブラシ157の間が導電部152aおよび非導電部154bを通して非導通になっていることを示す第2信号レベルである。
次に、本実施形態のアクチュエータ100の制御回路200の制御処理について図10A、図10B、図10C、図11A、11Bを参照して説明する。制御回路200は、制御処理を繰り返し実行する。
まず、車両のイグニッションスイッチ(以下、IGスイッチともいう)が投入されている場合には(ステップ100A:ON)、制御回路200は、バッテリを接続した後、初めてイグニッションスイッチが投入されたか否かを記憶回路230に記憶されたフラグに基づいて判定する(ステップ110)。
バッテリを接続した後、初めてイグニッションスイッチが投入された場合には、制御回路200は、初期位置設定を行った後(ステップ120)、IGスイッチが投入されている場合には、エアミックスドア1の開度が目標位置(目標回転角)となるように直流モータ110を制御するモータ制御処理(ステップ130〜ステップ220)を実行する。モータ制御処理の詳細については後述する。
なお、イグニッションスイッチとは、直流モータ110に電力を供給することを許可する始動許可スイッチをなすものである。
一方、バッテリを接続した後、初めてイグニッションスイッチが投入された場合でないときには、制御回路200は、記憶回路230に記憶保持されたバッテリが接続されていることを意味する情報をなすバッテリ外し判定フラグ(バッテリ外し判定ビット)が立っているか否かを判定する(ステップ230)。
そして、バッテリ外し判定フラグが立っていない場合には、制御回路200は、初期位置設定を行った後(ステップ120)、エアミックスドア1の開度が目標位置となるように直流モータ110を制御するモータ制御処理(ステップ130〜ステップ220)を実行する。
一方、バッテリ外し判定フラグが立っている場合には、制御回路200は、ビットを0として記憶回路230からバッテリ外し判定フラグ消去した後(ステップ240)、エアミックスドア1の開度が目標位置となるように直流モータ110を制御するモータ制御処理(ステップ130〜ステップ220)を実行する。
また、エアミックスドア1の開度が目標位置となるように直流モータ110を制御するとき(ステップ130〜ステップ220)、つまり直流モータ110に駆動電流が通電されているときであって、パルス信号の変化が停止したときには、パルス信号に異常が発生している可能性が高いため、駆動電流を通電し始めてから所定時間経過後においてもパルス信号の変化が停止しているときには、制御回路200は、パルス信号に異常が発生したものと判定して、駆動電流の通電を停止してアクチュエータ100を停止するとともに(ステップ210)、パルス信号の変化が停止したことを意味する情報を記憶回路230に記憶保持させる(ステップ220)。
一方、直流モータ110に駆動電流が通電されているときであって、パルス信号が変化しているときには、制御回路200は、パルス波形(図8参照)に乱れが発生せずにパルス信号が規則正しく発生しているか否か、つまりパルス飛び等が発生していないか等を判定する(ステップ180)。
ここで、パルス飛び等が発生していないときには、制御回路200は、ステップ130に戻ってエアミックスドア1の開度が目標位置となるように直流モータ110を制御し、パルス飛び等が発生しているときには、パルス飛び等が発生していることを意味する情報を記憶回路230に記憶保持した後(ステップ190)、ステップ130に戻ってエアミックスドア1の開度が目標位置となるように直流モータ110を制御する。
なお、パルス飛び等が発生したまま直流モータ110を制御するので、実際のエアミックスドア1の開度が目標位置と異なる可能性が高い。そこで、後述するように、イグニッションスイッチが遮断された後、初期値設定を行う。
また、イグニッションスイッチが遮断されている場合であっても(ステップ100AのOFF、ステップ100BのOFF)、バッテリを接続した後、初めてイグニッションスイッチが遮断された場合には、制御回路200は、初期位置設定を行い(ステップ300、ステップ310)、イグニッションスイッチが遮断された時から所定時間が経過したした時にバッテリ外し判定フラグを記憶回路230に記憶保持する(ステップ320、ステップ330)。
なお、この所定時間は、暗電流の消費を抑制するためにバッテリから車載電気機器への電力供給を停止する時間より短い時間である。このため、バッテリ外し判定フラグが記憶回路230に保持されている場合には、バッテリが車両に接続されていることを意味し、バッテリ外し判定フラグが記憶回路230に保持されていない場合には、バッテリが取り外されていることを意味する。
一方、イグニッションスイッチが遮断されている場合であっても(ステップ100AのOFF、ステップ100BのOFF)、バッテリを接続した後、初めてのイグニッションスイッチの遮断でない場合には、制御回路200は、記憶回路230に記憶された情報に基づいてパルス飛びがあった否かを判定し(ステップ340)、直流モータ110を駆動しているときにパルス飛びがあった場合には初期位置設定を行った後(ステップ310)、イグニッションスイッチが遮断された時から所定時間が経過したした時にバッテリ外し判定フラグを記憶回路230に記憶保持する(ステップ320、ステップ330)。
また、パルス飛びが発生しなかった場合には、制御回路200は、記憶回路230に記憶された情報に基づいてパルス信号の停止があった否かを判定し(ステップ350)、パルス信号の停止があった場合には、パルス信号の変化が停止する直前に直流モータ110が回転していた向きと反対向きに直流モータ110を回転させる駆動電流を通電した後に、初期位置設定を行う(ステップ360、ステップ310)。
なお、この例では、原点位置に向かう向きと反対向きに直流モータ110を回転させる駆動電流を通電した後に、初期位置設定を行っている。
次に、本実施形態の制御回路200におけるモータ制御処理について説明する。
まず、IGスイッチが投入されている場合には(図10Aのステップ100B:ON)
、制御回路200は、目標位置を設定する(ステップ130)。
目標位置は、出力軸127の目標位置(すなわち、エアミックスドア1の目標開度)を示す2相のパルス信号のパルス数のカウント値(以下、2相パルスカウント値という)を示すパラメータである。なお、2相のパルス信号のパルス数のカウント値を以下、2相パルスカウント値という。
ここで、説明の便宜上、A相パルス信号がローレベルのパルス信号であり、かつB相パルス信号がローレベルのパルス信号となる目標位置を以下、LL目標位置とする。A相パルス信号がハイレベルのパルス信号であり、かつB相パルス信号がハイレベルのパルス信号となる目標位置を以下、HH目標位置とする。
A相パルス信号がローレベルのパルス信号であり、かつB相パルス信号がハイレベルのパルス信号となる目標位置を以下、LH目標位置とする。A相パルス信号がローレベルのパルス信号であり、かつB相パルス信号がハイレベルのパルス信号となる目標位置を以下、LH目標位置とする。
例えば、出力軸127がLL目標位置に到達したとき、第1接点ブラシ155が導電部151aに接触し、第2接点ブラシ156が導電部152aに接触した状態で、第3接点ブラシ157が導電部154aに接触した状態になる。
ここで、第3接点ブラシ157、およびコモンパターン154のうち少なくとも一方には、増ちょう剤が配合されたグリスが予め塗布されている。
このため、第3接点ブラシ157がコモンパターン154を摺動することに伴って第3接点ブラシ157とコモンパターン154との間にグリスが集まる。
グリスは、第3接点ブラシ157とコモンパターン154との間の摺動抵抗を小さくするためのものであるが、非導電性を有するものである。このため、第3接点ブラシ157とコモンパターン154との間にグリスが挟まった状態では、第3接点ブラシ157とコモンパターン154とが一時的に非接触状態になる場合がある。
すなわち、第3接点ブラシ157とコモンパターン154に対して電気的に浮いた状態になる。
したがって、A相パルス信号およびB相パルス信号にノイズが重畳する場合がある。このため、A相パルス信号およびB相パルス信号が、それぞれ、ローレベル信号からハイレベル信号に遷移する恐れがある。
つまり、出力軸127がLL目標位置に到達したとき、第3接点ブラシ157とコモンパターン154との間に集まったグリスに起因してA相パルス信号およびB相パルス信号の波形の乱れが生じて、前記LL目標位置が原点位置であると制御回路200が誤認識する恐れが生じる(図11A参照)。
ここで、出力軸127がLL目標位置に到達しても、LL目標位置が原点位置であると制御回路200が誤認識すると、目標位置が現在位置に合致してないとしてステップ140でNOと判定する。このため、本来出力軸127を本来のLL目標位置に停止させることができない。
そこで、本実施形態では、制御回路200は、出力軸127の目標位置は、LL目標位置であるか否かを判定する(ステップ600:誤認識判定部)。
このことにより、制御回路200は、A相パルス信号およびB相パルス信号の波形の乱れによって目標位置が原点位置であると制御回路200自体が誤認識する恐れがあるか否かを判定することになる。
このとき、制御回路200は、ステップ600において、目標位置がHH目標位置であるときには、NO判定する。
すると、制御回路200は、出力軸127の現在位置が目標位置に合致するか否かを判定する(ステップ140)。すなわち、パルス発生部128から発生される2相のパルス信号に応じて、出力軸127の回転位置を検出することになる。出力軸127の現在位置は、現時刻の2相パルスカウント値を示すパラメータである。
このため、制御回路200は、現時刻の2相パルスカウント値が目標位置を示す2相パルスカウント値に一致したか否かを判定することにより、出力軸127の現在位置が目標位置に合致するか否かを判定する。
このとき、出力軸127の現在位置が目標位置に合致していないとして制御回路200がステップ140においてNOと判定すると、制御回路200は、出力軸127を目標位置に近づけるように直流モータ110を制御するとともに、2相のパルス信号のパルス数のカウントを継続する(ステップ160)。
その後、ステップ170のYES判定とステップ180のYES判定(或いは、ステップ180のNO判定およびステップ190)とを経てから次のステップ140に戻る。
このとき、制御回路200は、出力軸127の現在位置が目標位置に合致するとしてYESと判定すると、直流モータ110に電流を流すことを停止する。このため、HH目標位置である目標位置に出力軸127を停止させることができる。
次いで、ステップ620において、行き戻り制御フラグがON状態であるか否かを判定する。
ここで、行き戻り制御フラグは、出力軸127を往復動作させるべきか否かを示すフラグである。
このとき、制御回路200は、行き戻り制御フラグがOFF状態であるとして、ステップ620において、NOと判定する。このため、制御回路200は、出力軸127を往復動作させるべきではないと判定することになる。
その後、制御回路200は、ステップ100Bにおいて、IGスイッチが投入されていると判定すると、(ステップ100BのON)、ステップ130の処理を経てからステップ600に移行する。
例えば、制御回路200が、目標位置がLL目標位置であるとしてステップ600でYES判定する。
この場合、制御回路200は、前回の目標位置に補正値aを加算してこの加算された目標位置(=目標位置+a)を今回の目標位置とする(ステップ610)。つまり、前回の目標位置に補正値aを加算して目標位置を更新することになる。補正値aは、今回の目標位置がHH目標位置となるように設定されている。これに加えて、制御回路200は、行き戻り制御フラグをON状態に設定する。
その後、制御回路200は、出力軸127の現在位置が目標位置に合致しないとしてステップ140でNOと判定する。すると、制御回路200は、出力軸127を目標位置(=目標位置+a)に近づけるように直流モータ110を制御するとともに、2相のパルス信号のパルス数をカウントする(ステップ160)。このため、制御回路200によってパルス数のカウント値がインクリメントされることになる。
その後、ステップ170のYES判定、およびステップ180のYES判定(或いは、
ステップ180のNO判定、およびステップ190)を経てからステップ140に移行する。
このステップ140において、出力軸127の現在位置が目標位置に合致しない場合には、制御回路200は、NOと判定する。すると、出力軸127の現在位置が目標位置に合致するまで、ステップ160の処理、ステップ170のYES判定、およびステップ180のYES判定(或いは、ステップ180のNO判定、およびステップ190)、およびステップ140のNO判定を繰り返す。
その後、ステップ140において、出力軸127の現在位置が目標位置に合致するとして制御回路200がYESと判定すると、直流モータ110に電流を流すことを停止する。このため、出力軸127を目標位置(すなわち、HH目標位置)に停止させることができる。
次いで、ステップ620において、行き戻り制御フラグがON状態であるとして、YESと判定する。つまり、制御回路200は、出力軸127を往復動作させるべきあると判定することになる。
この場合、制御回路200は、HH目標位置である目標位置から補正値aを減算してこの減算された目標位置(=目標位置-a)を次回の目標位置とする(ステップ630)。
つまり、HH目標位置である目標位置から補正値aを減算して目標位置を更新することになる。補正値aは、今回の目標位置がLL目標位置となるように設定されている。このLL目標位置は、上記ステップ130で設定された目標位置である。
これに伴い、制御回路200は、目標位置(=目標位置-a)に出力軸127を近づけ
るために、逆方向に回転させるように直流モータ110を制御するとともに、2相のパルス信号のパルス数をカウントする(ステップ160)。このため、制御回路200によってパルス数のカウント値がデクリメントされる。
その後、出力軸127の現在位置が目標位置(=目標位置-a)に合致するまで、ステ
ップ140のNO判定、ステップ160、ステップ170のYES判定、ステップ180のYES判定の各処理を繰り返す。
すなわち、制御回路200は、出力軸127の現在位置が今回の目標位置に合致するまで、直流モータ110を制御して出力軸127を回転させつつ、2相のパルス信号のパルス数のカウントを継続する(ステップ160)。
このことにより、目標位置がLL目標位置であるとしてステップ600でYES判定すると、出力軸127を第1方向に回転させてLL目標位置を通過させてから出力軸127をHH目標位置に停止させる。その後、第1方向に対する逆方向である第2方向に出力軸127を回転させてLL目標位置である目標位置に停止させる。
このため、第3接点ブラシ157とコモンパターン154との間に集まったグリスを、
コモンパターン154のうちHH目標位置に対応する部位に残して置くことができる(図11B参照)。
なお、ステップ610、ステップ630は、目標位置が原点位置であると制御回路200が誤認識する恐れを回避する動作を行う回避制御部を構成する。
その後、出力軸127の現在位置が目標位置に合致するまで、ステップ160の処理、
ステップ170のYES判定、およびステップ180のYES判定(或いは、ステップ180のNO判定、およびステップ190)、およびステップ140のNO判定を繰り返す。
その後、制御回路200は、出力軸127の現在位置が目標位置に合致するとしてステップ140においてYESと判定する。つまり、上記ステップ130で設定された目標位置に出力軸127の現在位置が合致することになる。すると、直流モータ110に電流を流すことを停止する(ステップ150)。このため、出力軸127を上記ステップ130で設定された目標位置に停止させることができる。
なお、ステップ140、150、160は、出力軸127を目標位置に近づけるように直流モータ110を制御する位置制御部を構成する。
次いで、ステップ620において、行き戻り制御フラグがOFF状態であるとして、ステップ620においてNOと判定して、ステップ100Bに戻る。
以上説明した本実施形態によれば、アクチュエータ100は、直流モータ110から出力される回転力によって回転する出力軸127の回転角度に応じて、A相パルス信号およびB相パルス信号を発生するパルス発生器158と、パルス発生器158から発生されるA相パルス信号、Bパルス信号に応じて、出力軸127の回転角度を検出する回転角度検出器220とを備える。
パルス発生器158は、出力軸127の回転に応じて、回転の原点位置を示す初期化パターンのA相パルス信号、B相パルス信号を出力する。
制御回路200は、出力軸127の目標位置がLL目標位置であるか否かを判定することにより、2相のパルス信号の波形の乱れによって目標位置が原点位置であると制御回路200自体が誤認識する恐れがあるか否かを判定する(ステップ600)。
制御回路200は、2相パルス信号の波形の乱れによって目標位置が原点位置であると誤認識する恐れがあると判定した場合には、目標位置(N)に補正値aを加算してHH目標位置(=目標位置(N)+a)となる目標位置(N+1)を設定する(ステップ610)。これに伴い、制御回路200は、今回の目標位置(N+1)に出力軸127の現在位置を合致させるように直流モータ110を制御する(ステップ160)。
次に、制御回路200は、今回の目標位置に出力軸127の現在位置を合致したと判定すると、目標位置(N+1)から補正値aを減算してLL目標位置(=目標位置(N+1)+a)となる目標位置(N+2)を設定する(ステップ610)。これに伴い、制御回路200は、今回の目標位置(N+1)に出力軸127の現在位置を合致させるように直流モータ110を制御する(ステップ160)。
このことにより、第3接点ブラシ157とコモンパターン154との間に集まったグリスをコモンパターン154のうちHH目標位置(すなわち、目標位置(N+1))に対応する部位に残して置くことができる(図11B参照)。
ここで、第1、第2、第3接点ブラシ155、156、157がHH目標位置に位置するときには、第1接点ブラシ155が非導電部151bに接触し、かつ第2接点ブラシ156が非導電部152bに接触している。このため、第3接点ブラシ157とコモンパターン154との間に挟まったグリスが原因で第3接点ブラシ157とコモンパターン154とが一時的に非接触状態になっても、A相パルス信号、B相パルス信号のそれぞれの信号レベルに悪影響を与えない。よって、制御回路200は、A相パルス信号とB相パルス信号とが初期化パターンのパルス信号であると誤認識する恐れを回避することができる。
つまり、第1、第2、第3接点ブラシ155、156、157がHH目標位置に位置したときに、HH目標位置が原点位置であると制御回路200が誤認識する恐れを回避することができる。
以上により、シリコーンオイルを用いることなく、目標位置が原点位置であると誤認識する恐れを回避することができる。このため、出力軸127の位置の誤検知を抑制するようにしたアクチュエータを提供することができる。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、第3接点ブラシ157とコモンパターン154との間に集まったグリスを、HH目標位置に残して置くことにより、目標位置が原点位置であると制御回路200が誤認識する恐れを回避する例について説明したが、これに代えて、パルス発生器158がパルス信号の波形の乱れを生じる恐れがある状態であると判定した場合、パルス発生器158の状態を復帰する動作を行う本第2実施形態について説明する。
次に、本実施形態の制御回路200の制御処理について図12A〜図12Dを参照して説明する。
図12A、図12Bは、図10A、10Bにおいて、ステップ600、610、620、630に代わるステップ700、710、720を備える。図12Cは、図10Cにおいて、ステップ730、740、750を追加したものである。
まず、本実施形態では、制御回路200が、出力軸127の現在位置が目標位置になるように直流モータ110を制御するモータ制御処理を実行する際に、出力軸127が原点位置を通過したか否かを判定する(ステップ700)。
一方、制御回路200が、出力軸127が原点位置を通過していないとしてステップ700でNOと判定したとき、連続摺動パルスカウンタのカウンタ動作を実施する(ステップ710)。
ここで、連続摺動パルスカウンタは、第3接点ブラシ157がコモンパターン154のうち導電部154aを摺動する際にパルス発生器158から発生される2相のパルス信号のパルス数をカウントするカウンタ(すなわち、測定部)である。
すなわち、連続摺動パルスカウンタは、第3接点ブラシ157がコモンパターン154のうち導電部154aを連続して摺動した量を測定することになる。
一方、出力軸127が原点位置を通過したとしてステップ700でYESと判定したとき、連続道パルスカウンタをリセットして連続摺動パルスカウンタのカウント値bを零にする(ステップ720)。
これにより、コモンパターン154のうち非導電部154bを除いた導電部154aを第3接点ブラシ157が連続して摺動した際に発生される2相のパルスのパルス数をカウント値としてカウントすることになる。
ここで、第3接点ブラシ157が連続して導電部154aを摺動すると導電部154aを構成するメッキ層が第3接点ブラシ157に転写されて、この転写されたメッキ層が導電部154aによって摩耗されると平滑化する。
つまり、第3接点ブラシ157が連続して導電部154aを摺動すると第3接点ブラシ157の接点部がメッキ層によって平滑化する。
このため、第3接点ブラシ157の接点部が導電部154aに付着した増ちょう剤に対して乗り上げやすくなる。増ちょう剤は、予めグリスに配合されている非導電性物質である。このため、第3接点ブラシ157の接点部と導電部154aとの間の増ちょう剤が起因して、第3接点ブラシ157の接点部が導電部154aに対して一時的に非接触状態になり易くなる。
つまり、増ちょう剤が起因して、第3接点ブラシ157の接点部が導電部154aに対して電気的にいわゆる“浮いた状態”になり易くなる。このため、A相パルス信号およびB相パルス信号にノイズが重畳する恐れが増すことになる。
さらに、本実施形態では、図12Cのステップ310(或いは、ステップ350のNO判定)の実行後に、制御回路200は、ステップ730において、連続摺動パルスカウンタのカウント値bが閾値Bよりも大きいか否かを判定する。
ステップ730は、パルス発生部128が2相のパルス信号の波形の乱れを生じる恐れがある状態であるか否かを判定する波形乱れ判定部を構成する。
このことにより、第3接点ブラシ157の接点部が平滑化されて増ちょう剤が起因して第3接点ブラシ157の接点部がコモンパターン154に対して非接触状態になり易くなっているか否かを判定することになる。換言すれば、パルス発生器158(具体的には、第3接点ブラシ157)がパルス信号の波形の乱れを生じる恐れがある状態であるか否かを判定することになる。
このため、制御回路200は、連続摺動パルスカウンタのカウント値bが閾値Bよりも大きいとしてステップ730でYESと判定すると、クリーニング制御(ステップ740:復帰制御部)を実行してから、連続摺動パルスカウンタをリセットする(ステップ750)。
次に、クリーニング制御(ステップ740)の詳細について図12Dを参照して説明する。図12Dは、図12C中ステップ740の処理の詳細を示すフローチャートである。
まず、制御回路200は、出力軸127の現在位置を復帰位置として記憶回路230に記憶させる(ステップ800)。次に、制御回路200は、原点位置を目標位置として設定する(ステップ820)。これに伴い、制御回路200は、出力軸127の現在位置と目標位置とが合致するか否かを判定する(ステップ820)。
制御回路200は、出力軸127の現在位置と目標位置とが合致していないときは、ステップ820でNOと判定する。
制御回路200は、出力軸127を目標位置(すなわち、原点位置)に近づけるように直流モータ110を制御するとともに、2相のパルス信号のパルス数のカウントを継続する(ステップ830)。これに伴い、ステップ820に戻る。
このため、制御回路200は、出力軸127の現在位置と目標位置とが合致するまで、
ステップ820のNO判定、およびステップ830を繰り返すことにより、直流モータ110の制御および2相のパルス信号のパルス数のカウントを繰り返す。
その後、制御回路200は、出力軸127の現在位置と目標位置(すなわち、原点位置)とが合致すると、ステップ820でYESと判定して、直流モータ110を停止する(ステップ840)。このため、出力軸127を原点位置に停止させることができる。
このことにより、初期化領域301の導電部154aおよび非導電部154bの間の段差(スリット部)によって第3接点ブラシ157に転写されたメッキ層が除去されて第3接点ブラシ157の接点部がクリーニングされる。
次いで、ステップ850において、制御回路200は、上述の復帰位置を目標位置に設定する(ステップ850)。
これに伴い、制御回路200は、出力軸127の現在位置と目標位置とが合致するか否かを判定する(ステップ860)。
制御回路200は、出力軸127の現在位置と目標位置とが合致していないときは、ステップ860でNOと判定する。
制御回路200は、出力軸127を目標位置(すなわち、復帰位置)に近づけるように直流モータ110を制御するとともに、2相のパルス信号のパルス数のカウントを継続する(ステップ870)。これに伴い、ステップ860に戻る。
このため、制御回路200は、出力軸127の現在位置と目標位置とが合致するまで、
ステップ860のNO判定、およびステップ870を繰り返すことにより、直流モータ110を制御する。
その後、制御回路200は、出力軸127の現在位置と目標位置(すなわち、復帰位置)とが合致すると、ステップ860でYESと判定して、直流モータ110を停止する(ステップ880)。
以上説明した本実施形態によれば、制御回路200は、コモンパターン154のうち導電部154aを第3接点ブラシ157が連続して摺動した際にパルス発生器158から発生される2相パルス信号のパルス数をカウント値としてカウントするステップ710とを備える。
制御回路200は、カウント値が閾値Bよりも大きいか否かを判定することにより、パルス発生器158がA相パルス信号、B相パルス信号の波形の乱れを生じる恐れがある状態であるか否かを判定するステップ730を備える。ステップ730は、第3接点ブラシ157の接点部が平滑化されて増ちょう剤が起因して第3接点ブラシ157の接点部がコモンパターン154に対して非接触状態になり易くなっているか否かを判定することになる。
制御回路200は、第3接点ブラシ157の接点部が平滑化されてパルス発生器158(すなわち、第3接点ブラシ157)が2相パルス信号の波形の乱れを生じる恐れがある状態であるとステップ730でYESと判定した場合には、パルス発生器158の状態を復帰するために、第1〜第3接点ブラシ155〜157を原点位置に移動させるステップ740とを備える。
このことにより、初期化領域301の導電部154aおよび非導電部154bの間の段差(スリット部)によって第3接点ブラシ157の接点部に転写されたメッキ層が除去されて第3接点ブラシ157の接点部がクリーニングされる。
以上により、シリコーンオイルを用いることなく、出力軸127の位置の誤検知を抑制するアクチュエータ100を提供することができる。
(第3実施形態)
上記第2実施形態では、パルス発生器158がA相パルス信号、B相パルス信号の波形の乱れを生じる恐れがある状態であると判定した場合、パルス発生器158の状態を復帰する動作を行う例について説明した。
これに代えて、本第3実施形態では、第3接点ブラシ157とコモンパターン154にの導電部154aと間の接触不良が生じることを抑制するために、第3接点ブラシ157を構成する例について図14〜図19を参照して説明する。
本実施形態では、第3接点ブラシ157の接点部155a、155bに対して導電部154aのメッキ層が転写される進行度合いが接点部毎に相違するように接点部155a、155bを構成する。
具体的には、第3接点ブラシ157は、接点部155a、155b、および接点部155a、155bを支えるブラシ基部155cとを備える。ブラシ基部155cは、長板状に形成されて、グランドに電気的に接続されている。接点部155a、155bは、それぞれ、ブラシ基部155cのうち長手方向の一方側端部からコモンパターン154側に向けて突出するように形成されえている。
本実施形態の接点部155a、155b、およびブラシ基部155cは、銅系導電性材料によって一体に成形されている。
接点部155aには、コモンパターン154側に向けて凸となる湾曲状に形成されている湾曲部155dが形成されている。湾曲部155dは、コモンパターン154における導電部154a、或いは非導電部154bに摺動する接点を構成する。
本実施形態の湾曲部155dは、図15に示すように、所定位置oを中心点とする曲率半径(図15中符号r参照)によって規定される湾曲状に形成されている。
接点部155bには、接点部155aと同様に、コモンパターン154側に向けて凸となる湾曲状に形成されている湾曲部155eが形成されている。湾曲部155eは、湾曲部155dと同様に、曲率半径によって規定される湾曲状に形成され、コモンパターン154における導電部154a、或いは非導電部154bに摺動する接点を構成する。
ここで、接点部155aの湾曲部155dの曲率半径と、接点部155bの湾曲部155eの曲率半径とは相違する。本実施形態では、接点部155aの湾曲部155dの曲率半径は、接点部155bの湾曲部155eの曲率半径よりも小さくなっている。
なお、本実施形態のアクチュエータ100のうち第3接点ブラシ157以外の他の機構部品は、上記第1実施形態のアクチュエータ100と同一であるため、他の機構部品の説明を省略する。
次に、本実施形態のアクチュエータ100の制御回路200の制御処理について図16、図10Cを参照して説明する。制御回路200は、制御処理を繰り返し実行する。
本実施形態の制御回路200の制御処理では、図10Aに代わる図16のフローチャートと図10Cのフローチャートとが用いられる。
図16は、図10Aからステップ600、ステップ610、ステップ620、ステップ630を除いたフローチャートである。図16において、図10Aと同一のステップは同一の処理を示す。
そこで、本実施形態の制御処理と上記第1実施形態の制御処理との主な相違点であるモータ制御処理について図16、図10Cを参照して説明する。
まず、IGスイッチが投入されている場合には(図16のステップ100B:ON)、制御回路200は、目標位置を設定する(ステップ130)。
このため、制御回路200は、ステップ140において、現時刻の2相パルスカウント値が目標位置を示す2相パルスカウント値に一致したか否かを判定することにより、出力軸127の現在位置が目標位置に合致するか否かを判定する。
このとき、出力軸127の現在位置が目標位置に合致していないとして制御回路200がステップ140においてNOと判定すると、制御回路200は、出力軸127を目標位置に近づけるように直流モータ110を制御するとともに、2相のパルス信号のパルス数のカウントを継続する(ステップ160)。
その後、ステップ170のYES判定とステップ180のYES判定(或いは、ステップ180のNO判定およびステップ190)とを経てから次のステップ140に戻る。
このとき、制御回路200は、出力軸127の現在位置が目標位置に合致するとしてステップ140においてYESと判定すると、直流モータ110に電流を流すことを停止する。このため、目標位置に出力軸127を停止させることができる(ステップ150)。
なお、図16中のステップ100A(或いは、ステップ100B)において、イグニッションスイッチが遮断されているとしてOFFと判定したときには、図10C中ステップ300に移行する。
次に、接点部155a、155bの湾曲部155d、155eが同一の形状である第3接点ブラシ157を備える対比例であるアクチュエータ100の作動について図17、図18を参照して説明する。
まず、制御回路200が出力軸127を目標位置に近づけるために直流モータ110の出力軸127を制御する。この際に、直流モータ110の出力軸127からの回転力によってパターンプレート153が回転する際に、第3接点ブラシ157がコモンパターン154における導電部154aに摺動する。
まず、第3接点ブラシ157がコモンパターン154における導電部154に対する摺動回数が少ない初期状態であるときには、図17(A)のように、導電部154aの表面を構成するメッキ層が湾曲部155d、155eに転写されることは少ない。このため、図18のグラフ中のAに示すように、摺動回数が少ないときには、第3接点ブラシ157とコモンパターン154の導電部154aとの間で接触不良が生じる確率は低い。
その後、第3接点ブラシ157がコモンパターン154に対する摺動を繰り返し実施して摺動回数が増加する。すると、図17(B)のように、導電部154aの表面を構成するメッキ層が湾曲部155d、155eに転写され、この転写されたメッキの平滑化が行われる。
このため、湾曲部155d、155eへのメッキ層の転写・平滑化が進行すると、第3接点ブラシ157の接点部が導電部154aに付着した増ちょう剤に対して乗り上げやすくなる。増ちょう剤は、予めグリスに配合されている非導電性物質である。すなわち、増ちょう剤が起因して第3接点ブラシ157がコモンパターン154に対して電気的に浮いた状態になる。
したがって、図18のグラフ中のBに示すように、摺動回数が増えると、第3接点ブラシ157とコモンパターン154の導電部154aとの間で接触不良が生じる確率が高くなる。
ここで、出力軸127の目標位置が例えばLL目標位置であるとする。LL目標位置は、A相パルス信号がローレベルのパルス信号であり、かつB相パルス信号がローレベルのパルス信号となる目標位置である。
そして、増ちょう剤が起因して第3接点ブラシ157とコモンパターン154に対して電気的に浮いた状態になると、A相パルス信号およびB相パルス信号にノイズが重畳することになる。このため、A相パルス信号およびB相パルス信号が、それぞれ、ローレベル信号からハイレベル信号に遷移する。
つまり、出力軸127がLL目標位置に到達したとき、第3接点ブラシ157とコモン
パターン154との間に集まったグリスに起因してA相パルス信号およびB相パルス信号の波形の乱れが生じて、前記LL目標位置が原点位置であると回転角度検出器220が誤認識する恐れが生じる。
このため、出力軸127がLL目標位置に到達しても、LL目標位置が原点位置であると制御回路200が誤認識して、出力軸127を本来のLL目標位置に停止させることができない。
さらに、第3接点ブラシ157がコモンパターン154に対する摺動を繰り返し実施して摺動回数が更に増加する。これに伴って、接点部155a、155bの湾曲部155d、155eにて転写されたメッキ層の平滑化が進む。
すると、図17(C)のように、第3接点ブラシ157の接点部が導電部154aに付着した増ちょう剤に対して乗り上げたとしても、接点部155a、155bの湾曲部155d、155eとコモンパターン154の導電部154aとの間の接触不良が生じ難くなる。
したがって、図18のグラフ中のCに示すように、摺動回数が大きくなると、第3接点ブラシ157とコモンパターン154の導電部154aとの間で接触不良が生じる確率は低くなる。
このように摺動回数が少ない場合には、第3接点ブラシ157とコモンパターン154の導電部154aとの間で接触不良が生じ難い。摺動回数が中間域であるときには、接触不良が生じ易くなる。さらに、摺動回数が大きくなると、接触不良が生じ難くなる。
次に、本実施形態のアクチュエータ100の作動について説明する。
まず、本実施形態の第3接点ブラシ157では、接点部155aの湾曲部155dの曲率半径が接点部155bの湾曲部155eの曲率半径よりも小さい。このため、図18(A)(B)(C)のように、接点部155aの湾曲部155dにメッキが転写される進行度合いが、接点部155bの湾曲部155eにメッキが転写される進行度合いよりも速くなる。
したがって、接点部155aの湾曲部155dの方が接点部155bの湾曲部155eに比べて、転写されたメッキの平滑化の進行が速くなる。
これにより、増ちょう剤が起因して接点部155aとコモンパターン154の導電部154aとの間で接触不良が生じ易くなるタイミングtaは、接点部155bとコモンパターン154の導電部154aとの間で接触不良が生じ易くなるタイミングtbよりも早くなる。
このため、接点部155a、155bを備える第3接点ブラシ157全体でコモンパターン154の導電部154aとの間で接触不良が生じる確率が、上記対比例に比べて低くなる。
以上に説明した本実施形態によれば、パルス発生器158は、第1、第2、第3接点ブラシ155、156、157とパターンプレート153とを備える。パターンプレート153は、所定位置を中心とする円周方向に並べられている導電部154aおよび非導電部154bを備えるコモンパターン154を形成する。第3接点ブラシ157は、導電部154a或いは非導電部154bに接触する接点部155a、155bを備える。
直流モータ110の出力軸127から出力される回転力によってパターンプレート153が第1、第2、第3接点ブラシ155、156、157に対して所定位置を中心として回転したとき、パルス発生器158は、第1、第2、第3接点ブラシ155、156、157が第1パルスパターン151、第2パルスパターン152、およびコモンパターン154に摺動して出力軸127の回転角度に応じてA相パルス信号、B相パルス信号を発生する。
制御回路200は、パルス発生器158から発生されるA相パルス信号、B相パルス信号に応じて、出力軸127を目標位置に近づけるように直流モータ110を制御する。パルス発生器158は、出力軸127が回転の原点位置に到達したとき、初期化パターンのA相パルス信号、B相パルス信号を発生する。
ここで、第3接点ブラシ157の接点部155a、155bの湾曲部155d、155eに規定する曲率半径が接点部毎に相違する。したがって、第3接点ブラシ157の接点部155a、155bがコモンパターン154の導電部154aに摺動する際に、導電部154aを構成するメッキ層が接点部155a、155bに転写される進行度合いが接点部毎に異なる。
このため、接点部155a、155bとコモンパターン154の導電部154aとの間で接触不良が生じ易くなる時間を接点部毎にずらすことができる。このため、第3接点ブラシ157全体(すなわち、アクチュエータ100全体)として接触不良を生じる確率を下げることができる。これにより、A相パルス信号とB相パルス信号とが初期化パターンのパルス信号であると誤認識することを抑制することができる。したがって、シリコーンオイルを用いることなく、出力軸127の位置の誤検知を抑制することができる。
(第4実施形態)
上記第3実施形態では、コモンパターン154における導電部154aのメッキ層が第3接点ブラシ157の接点部155a、155bに転写される進行度合いを相違させるために、接点部155a、155bの湾曲部155d、155eを規定する曲率半径を相違させる例について説明した。
これに代えて、本第4実施形態では、第3接点ブラシ157において、接点部155aの湾曲部155dからコモンパターン154の導電部154aに加わる力が接点部155bの湾曲部155eからコモンパターン154の導電部154aに加わる力よりも大きくなっている。
本実施形態の第3接点ブラシ157は、コモンパターン154の導電部154aに押しつけられた状態で、ケーシング5によって支持されている(図21参照)。
接点部155a、155bは、湾曲部155d、155eからコモンパターン154の導電部154aに対して弾性力を加える板バネとして構成されている。湾曲部155dからコモンパターン154の導電部154aに加える弾性力が、湾曲部155eからコモンパターン154の導電部154aに加える弾性力よりも大きくなるように接点部155a、155bが構成されている。
これにより、接点部155aの湾曲部155dの方が接点部155bの湾曲部155eに比べて、コモンパターン154の導電部154aからのメッキ層の転写の進行が速くなる。そして、接点部155aの湾曲部155dの方が接点部155bの湾曲部155eに比べて、メッキ層の平滑化の進行が速くなる。
したがって、上記第3実施形態と同様に、接点部155aとコモンパターン154との間で接触不良が生じ易くなるタイミングtaは、接点部155bとコモンパターン154との間で接触不良がが生じ易くなるタイミングtbよりも早くなる。このため、アクチュエータ100全体として接触不良を生じる確率を下げることができる。
これにより、A相パルス信号とB相パルス信号とが初期化パターンのパルス信号であると誤認識することを抑制することができる。したがって、シリコーンオイルを用いることなく、出力軸127の位置の誤検知を抑制することができる。
(第5実施形態)
上記第4実施形態では、第3接点ブラシ157の接点部155a、155bにメッキ層が転写される進行度合いを相違させるために、接点部155a、155bからコモンパターン154に加わる弾性力を相違させる例について説明した。
しかし、本第5実施形態では、コモンパターン154の導電部154aのメッキ層の硬度を接点部毎に相違させることにより、第3接点ブラシ157の接点部155a、155bにメッキ層が転写・平滑化される進行度合いを相違させる例について説明する。
すなわち、コモンパターン154の導電部154aは、図22に示すように、導電部154a1、154a2から構成されている。導電部154a1、154a2は、パターンプレート153の中心点(すなわち、所定部位)を中心とする径方向にずれて配置されている。
導電部154a1の表面部材を構成するメッキ層は、導電部154a2の表面部材を構成するメッキ層に比べて、硬度が高い。
導電部154a1のメッキ層は、例えば、ニッケルメッキが用いられる一方、導電部154a2のメッキ層は例えば、金メッキが用いられる。つまり、導電部154a1のメッキ層を構成するメッキの種類は、導電部154a2のメッキ層を構成するメッキの種類と相違する。
したがって、第3接点ブラシ157の接点部が155a、155bがコモンパターン154の導電部154a(すなわち、導電部154a1、154a2)に摺動する際に、導電部154a1のメッキ層が湾曲部155dに転写される進行度合いが、導電部154a2のメッキ層が湾曲部155eに転写される進行度合いよりも遅くなる。これに伴い、湾曲部155dにおけるメッキ層の平滑化の進行度合いの方が、湾曲部155eにおけるメッキ層の平滑化の進行度合いよりも遅くなる。
したがって、上記第3実施形態と同様に、接点部155aとコモンパターン154との間で接触不良が生じ易くなるタイミングtaは、接点部155bとコモンパターン154との間で接触不良が生じ易くなるタイミングtbよりも早くなる。このため、アクチュエータ100全体として接触不良を生じる確率を下げることができる。これにより、A相パルス信号とB相パルス信号とが初期化パターンのパルス信号であると誤認識することを抑制することができる。したがって、シリコーンオイルを用いることなく、出力軸127の位置の誤検知を抑制することができる。
(他の実施形態)
(1)上記第1、第2、第3、第4、第5実施形態では、駆動源として直流モータ110を用いた例について説明したが、これに代えて、直流モータ110以外の交流モータ、ステッピングモータ等の各種モータを駆動源としてもよい。
(2)上記第1、第2、第3、第4、第5実施形態では、角度センサと直流モータ110とによってアクチュエータ100を構成した例について説明したが、これに代えて、角度センサと直流モータ110とを独立に構成してもよい。
つまり、本実施形態のアクチュエータ100から直流モータ110を除外した構成を本発明のアクチュエータとしてもよい。
(3)上記第1、第2、第3、第4、第5実施形態では、第1、第2、3接点ブラシ155、156、157を停止した状態で、直流モータ110の回転力によってパターンプレート153を回転させるようにした例について説明したが、これに代えて、次のようにしてもよい。
すなわち、パターンプレート153を停止した状態で、第1、第2、3接点ブラシ155、156、157を直流モータ110の回転力によって回転させる。
(4)上記第1、第2、第3、第4、第5実施形態では、直流モータ110への給電を停止させて直流モータ110の回転を電気的に停止させた位置を原点位置として記憶し、その後は、原点位置からずれた位置を作動基準として直流モータ110を制御したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば原点位置を作動基準としてもよい。
(5)上記第1、第2、第3、第4、第5実施形態では、出力軸127にパルス発生器158を設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばパルス発生器158(パターンプレート153)用にさらに減速した回転部を設けパルス信号を発生させてもよい。
(6)上記第1、第2、第3、第4、第5実施形態では、第1、第2パルスパターン151、152より内周側に設けられたコモンパターン(共通導電部パターン)154を設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1、第2パルスパターン151、152より外周側にコモンパターン154を設ける、又は第1、第2パルスパターン151、152間にコモンパターン154を設けるようにしてもよい。
(7)上記第1、第2、第3、第4、第5実施形態では、パルス発生器158において、回転角度検出器220側に抵抗素子R1、R2およびスイッチ158a、158bを配置し、グランド側にスイッチ158cを配置した例について説明したが、これに限らず、次のようにしてもよい。
すなわち、パルス発生器158において、グランド側に抵抗素子R1、R2およびスイッチ158a、158bを配置し、回転角度検出器220側にスイッチ158cを配置してもよい。
(8)上記第1実施形態では、第3接点ブラシ157とコモンパターン154との間にグリスをコモンパターン154のうちHH目標位置に対応する部位に置いておくようにした例について説明したが、これに代えて、次の(a)(b)のようにしてもよい。
(a)第3接点ブラシ157とコモンパターン154との間に溜まったグリスをコモンパターン154のうちLH目標位置に対応する部位に置いておくようにする。
この場合、図10Aのステップ130で設定される目標位置がLL目標位置であるとき、一旦、第1方向に出力軸127を回転させて、LL目標位置を通過してから出力軸127がLH目標位置に到達するとこのLH目標位置に停止させる。その後、第2方向に出力軸127を回転させてLL目標位置に到達させる。ここで、第1方向と第2方向とは、互いに逆方向となる方向である。
ここで、第3接点ブラシ157とコモンパターン154との間にグリスをコモンパターン154のうちLH目標位置に対応する部位に置いておくと、グリスが起因して第3接点ブラシ157がコモンパターン154の導電部154aに対して非接触状態になる恐れがある。
このため、第3接点ブラシ157がLH目標位置に到達すると、A相パルス信号およびB相パルス信号は、「LH」から「HH」に移行するパターンになる恐れがある。
しかし、初期化パターンは、「LL」から「HH」に移行するパターンである。このため、グリス等を、コモンパターン154のうちLH目標位置に対応する部位に残して置いても、グリス等が起因して発生されるA相パルス信号およびB相パルス信号のパターンは、初期化パターンとは異なる。したがって、A相パルス信号およびB相パルス信号が初期化パターンのパルス信号であるご認識される恐れはない。
ここで、「LH」は、A相パルス信号がローレベル信号であり、B相パルス信号がハイレベル信号である状態である。「HH」は、A相パルス信号がハイレベル信号であり、B相パルス信号がハイレベル信号である状態である。「LL」は、A相パルス信号がローレベル信号であり、B相パルス信号がローレベル信号である状態である。「HL」は、A相パルス信号がハイレベル信号であり、B相パルス信号がローレベル信号である状態である。
(b)第3接点ブラシ157とコモンパターン154との間にグリスをコモンパターン154のうちHL目標位置に対応する部位に置いておくようにする。
この場合、図10Aのステップ130で設定される目標位置がLL目標位置であるとき、一旦、第1方向に出力軸127を回転させて、LL目標位置を通過してから出力軸127がHL目標位置に到達するとこのHL目標位置に停止させる。その後、第2方向に出力軸127を回転させてLL目標位置に到達させる。ここで、第1方向と第2方向とは、互いに逆方向となる方向である。
ここで、第3接点ブラシ157とコモンパターン154との間にグリスをコモンパターン154のうちHL目標位置に対応する部位に置いておくと、グリスが起因して第3接点ブラシ157がコモンパターン154の導電部154aに対して非接触状態になる恐れがある。
このため、第3接点ブラシ157がHL目標位置に到達すると、A相パルス信号およびB相パルス信号は、「HL」から「HH」に移行するパターンになる恐れがある。このため、グリス等を、コモンパターン154のうちHL目標位置に対応する部位に残して置いても、グリス等が起因して発生されるA相パルス信号およびB相パルス信号のパターンは、初期化パターンとは異なる。したがって、A相パルス信号およびB相パルス信号が初期化パターンのパルス信号であるご認識される恐れはない。
(9)上記第1実施形態では、第1方向に出力軸127を回転させてHH目標位置に到達すると、第2方向に出力軸127を回転させてLL目標位置に停止させることにより、第3接点ブラシ157とコモンパターン154との間にグリスをコモンパターン154のうちHH目標位置に対応する部位に置いておくようにした例について説明したが、これに代えて、次のようにしてもよい。
すなわち、出力軸127を第1方向に回転させてLL目標位置に停止させて、その後、
第1方向に出力軸127を回転させてHH目標位置に到達させてから回転方向を逆転させて第2方向に出力軸127を回転させることにより、第3接点ブラシ157とコモンパターン154との間にグリスをコモンパターン154のうちHH目標位置に対応する部位に置いておく。
上記(8)の(a)(b)のように、第3接点ブラシ157とコモンパターン154との間に溜まったグリスをコモンパターン154のうちLH目標位置(或いは、HL目標位置)に対応する部位に置いておくようにする場合も同様である。
(10)上記第1、2実施形態では、第1接点ブラシ155が導電部151aに接触し、かつ第3接点ブラシ157が導電部154aに接触しているとき、スイッチ158aは、ローレベルのパルス信号を出力した例について説明したが、これに代えて、次のようにしてもよい。
すなわち、第1接点ブラシ155が導電部151aに接触し、かつ第3接点ブラシ157が導電部154aに接触しているとき、スイッチ158aは、ハイレベルのA相パルス信号を出力する。
ここで、ハイレベルは、第1接点ブラシ155および第3接点ブラシ157が導電部151a、154aを通して導通されていることを示す第1信号レベルである。
第1接点ブラシ155が非導電部151bに接触し、かつ第3接点ブラシ157が導電部154aに接触しているとき、スイッチ158aは、ローレベルのA相パルス信号を回転角度検出器220の入力端子220aに出力する。
ここで、ローレベルは、第1接点ブラシ155および第3接点ブラシ157が非導電部151bおよび導電部154aを通して非導通になっていることを示す第2信号レベルである。
第1接点ブラシ155が導電部151aに接触し、かつ第3接点ブラシ157が非導電部154bに接触しているとき、スイッチ158aは、ローレベルのA相パルス信号を出力する。
ここで、ローレベルは、第1接点ブラシ155および第3接点ブラシ157が導電部151aおよび非導電部154bを通して非導通になっていることを示す第2信号レベルである。
第2接点ブラシ156が導電部152aに接触し、かつ第3接点ブラシ157が導電部154aに接触しているとき、スイッチ158bは、ハイレベルのB相パルス信号を出力する。
ここで、ハイレベルは、第2接点ブラシ156および第3接点ブラシ157の間が導電部152a、154aを通して導通されていることを示す第1信号レベルである。
第2接点ブラシ156が非導電部152bに接触し、かつ第3接点ブラシ157が導電部154aに接触しているとき、スイッチ158bは、ローレベルのB相パルス信号を出力する。
ここで、ローレベルは、第2接点ブラシ156および第3接点ブラシ157の間が非導電部152bおよび導電部154aを通して非導通になっていることを示す第2信号レベルである。
第2接点ブラシ156が導電部152aに接触し、かつ第3接点ブラシ157が非導電部154bに接触しているとき、スイッチ158bは、ローレベルのB相パルス信号を出力する。
ここで、ローレベルは、第2接点ブラシ156および第3接点ブラシ157の間が導電部152aおよび非導電部154bを通して非導通になっていることを示す第2信号レベルである。
この場合、上記第1実施形態では、第3接点ブラシ157とコモンパターン154との間に集まったグリスをコモンパターン154のうち、HH目標位置に代わるLL目標位置に対応する部位に残して置くことになる。
(11)上記第2実施形態では、コモンパターン154のうち導電部154aを第3接点ブラシ157が連続して摺動した際に発生される2相のパルスのパルス数のカウント値が閾値Bよりも大きいか否かを判定することにより、パルス発生器158がパルス信号の波形の乱れを生じる恐れがある状態であるか否かを判定する例について説明したが、これに代えて、次のようにしてもよい。
(a)コモンパターン154のうち導電部154aを第3接点ブラシ157が連続して摺動した回転角度を測定し、この測定した回転角度が閾値Cよりも大きいか否かを判定することにより、パルス発生器158がパルス信号の波形の乱れを生じる恐れがある状態であるか否かを判定する。
(b)コモンパターン154のうち導電部154aを第3接点ブラシ157が連続して摺動した時間を測定し、この測定した時間が閾値Cよりも大きいか否かを判定することにより、パルス発生器158がパルス信号の波形の乱れを生じる恐れがある状態であるか否かを判定する。
(12)上記第2実施形態では、クリーニング制御(ステップ740)を実行する毎に、連続摺動パルスカウンタのカウント値Nを零にした例について説明したが、これに代えて、次のようにしてもよい。
すなわち、1回のクリーニング制御で第3接点ブラシ157の接点部に付着した全てのメッキが剥がれたわけでなく、1回のクリーニング制御で第3接点ブラシ157の接点部からメッキ部分的が剥がれるとみなす。
そして、連続摺動パルスカウンタのカウント値bを、第3接点ブラシ157の接点部に付着したメッキの付着推定量とする。クリーニング制御を1回の実行した際に第3接点ブラシ157から剥がれたメッキの量を一定値mとする。
このため、クリーニング制御(ステップ740)を実行する毎に連続摺動パルスカウンタのカウント値bから一定値mを引く減算処理を実行する。
(13)上記第2実施形態では、IGスイッチがオフされたときクリーニング制御(ス
テップ740)を実行した例ついて説明したが、これに代えて、IGスイッチがオンされたときクリーニング制御(ステップ740)を実行してもよい。
(14)上記第2実施形態では、クリーニング制御(ステップ740)において、第1、第2、第3接点ブラシ155、156、157が初期化領域301を1回通過させた例について説明したが、これに代えて、クリーニング制御(ステップ740)において、第1、第2、第3接点ブラシ155、156、157が初期化領域301を複数回通過させるようにしてもよい。
(15)上記第1、第2、第3、第4、第5実施形態では、2相のパルス信号のパルス数を回転角度検出器220にて数えることにより出力軸127の回転角度を検出した例について説明したが、これに代えて、2相のパルス信号のうちいずれか一方のパルス信号のパルス数を回転角度検出器220にて数えることにより出力軸127の回転角度を検出してもよい。
(16)上記第3、第4、第5の実施形態では、第3接点ブラシ157には、2つの接点部155a、155bを設けた例について説明したが、これに代えて、第3接点ブラシ157には、3つ以上の接点部を設けてもよい。
(17)上記第3、第4、第5の実施形態では、第3接点ブラシ157の接点部155a、155bにメッキ層が転写される進行度合いを接点部毎に異なるようにした例について説明したが、これに代えて、次の(a)(b)のようにしてもよい。
(a)第1接点ブラシ155に複数の接点部にメッキ層が転写される進行度合いを接点部毎に異なるようにしてもよい。
この場合、上記第3実施形態と同様に、複数の接点部の湾曲部を規定する曲率半径を接点部毎に相違させてもよい。或いは、上記第4実施形態と同様に、第1接点ブラシ155から第1パルスパターン151に加わる力を接点部毎に相違させてもよい。
(b)第2接点ブラシ156に複数の接点部にメッキ層が転写される進行度合いを接点部毎に異なるようにしてもよい。
この場合、上記第3実施形態と同様に、複数の接点部の湾曲部を規定する曲率半径を接点部毎に相違させてもよい。或いは、上記第4実施形態と同様に、第2接点ブラシ156から第2パルスパターン152に加わる力を接点部毎に相違させてもよい。
(17)上記第5実施形態では、コモンパターン154の導電部154aのメッキ層の硬度を接点部毎に相違させることにより、第3接点ブラシ157の接点部155a、155bにメッキ層が転写される進行度合いを相違させる例について説明したが、これに代えて、次の(a)(b)のようにしてもよい。
(a)第1パルスパターン151の導電部151aのメッキ層の硬度を第1接点ブラシ155の接点部毎に相違させることにより、第1接点ブラシ155の複数の接点部にメッキ層が転写される進行度合いを相違させる。
(b)第2パルスパターン152の導電部152aのメッキ層の硬度を第2接点ブラシ156の接点部毎に相違させることにより、第2接点ブラシ156の複数の接点部にメッキ層が転写される進行度合いを相違させる。
(18)上記第5実施形態では、導電部154a1のメッキ層は、ニッケルメッキが用いられる一方、導電部154a2のメッキ層は金メッキが用いられる例について説明したが、これに限らず、導電部154a1のメッキ層と導電部154a2のメッキ層とで硬度の相違が生じるのであれば、どのような種類のメッキを用いてもよい。
(19)なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記第1、第2、第3、第4、第5実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。
(まとめ)
上記第1、第2実施形態、および他の実施形態の一部または全部に記載された第1の観点によれば、駆動源から出力される回転力によって回転する出力軸の回転角度に応じて、パルス信号を発生するパルス発生部と、パルス発生部から発生されるパルス信号に応じて、出力軸を目標位置に近づけるように駆動源を制御する位置制御部と、を備え、パルス発生部は、出力軸が回転の原点位置に到達したとき、初期化パターンのパルス信号を発生するアクチュエータであって、目標位置におけるパルス信号の波形の乱れが起因して目標位置が原点位置であると位置制御部が誤認識する恐れがあるか否かを判定する誤認識判定部と、目標位置が原点位置であると位置制御部が誤認識する恐れがあると誤認識判定部が判定した場合、誤認識の発生を回避する動作を行う回避制御部と、を備える。
第2の観点によれば、パルス発生部は、円周方向に交互に並んだ第1導電部および第1非導電部からなる第1パルスパターンと、円周方向に交互に並んだ第2導電部および第2非導電部からなる第2パルスパターンと、円周方向に交互に並んだ第3導電部および第3非導電部からなるコモンパターンとを備え、第1導電部、第2導電部、および第3導電部が接続されているパターンプレートと、
第1導電部或いは第1非導電部に接触し、第1パルスパターンとともに第1スイッチを構成する第1接点ブラシと、第2導電部或いは第2非導電部に接触し、第2パルスパターンとともに第2スイッチを構成する第2接点ブラシと、第3導電部或いは第3非導電部に接触し、コモンパターンとともに第3スイッチを構成する第3接点ブラシと、を備え、
第1接点ブラシ、第2接点ブラシ、および第3接点ブラシと、パターンプレートとのうちいずれか一方が他方に対して駆動源の回転力によって回転し、
第1接点ブラシが第1導電部に接触し、かつ第3接点ブラシが第3導電部に接触したとき、第1スイッチは、第1接点ブラシおよび第3接点ブラシの間が第1導電部および第3導電部を通して導通されることを示す第1信号レベルのA相パルス信号をパルス信号として出力し、
第2接点ブラシが第2導電部に接触し、かつ第3接点ブラシが第3導電部に接触したとき、第2スイッチは、第2接点ブラシおよび第3接点ブラシの間が第2導電部および第3導電部を通して導通されることを示す第1信号レベルのB相パルス信号をパルス信号として出力し、
第1接点ブラシが第1非導電部に接触し、かつ第3接点ブラシが第3導電部に接触したとき、第1スイッチは、第1接点ブラシおよび第3接点ブラシの間が第1非導電部および第3導電部を通して非導通になっていることを示す第2信号レベルのA相パルス信号をパルス信号として出力し、
第2接点ブラシが第2非導電部に接触し、かつ第3接点ブラシが第3導電部に接触したとき、第2スイッチは、第2接点ブラシおよび第3接点ブラシの間が第1非導電部および第3導電部を通して非導通になっていることを示す第2信号レベルのB相パルス信号をパルス信号として出力し、
第1接点ブラシが第1非導電部に接触し、かつ第3接点ブラシが第3導電部に接触したとき、第1スイッチは、第1接点ブラシおよび第3接点ブラシの間が第1非導電部および第3導電部を通して非導通になっていることを示す第2信号レベルのA相パルス信号をパルス信号として出力し、
第2接点ブラシが第2非導電部に接触し、かつ第3接点ブラシが第3導電部に接触したとき、第2スイッチは、第2接点ブラシおよび第3接点ブラシの間が第1非導電部および第3導電部を通して非導通になっていることを示す第2信号レベルのB相パルス信号をパルス信号として出力する。
A相パルス信号が第1信号レベルであり、かつB相パルス信号が第1信号レベルである状態を第1状態とし、A相パルス信号が第2信号レベルであり、かつB相パルス信号が第2信号レベルである状態を第2状態とした場合において、初期化パターンは、第1状態から第2状態に遷移するパターンである。
ここで、パルス発生部が第1信号レベルのA相パルス信号と第1信号レベルのB相パルス信号とを発生したとき、第3接点ブラシとコモンパターンとの間に挟まったグリスが起因して、A相パルス信号とB相パルス信号とが乱れる恐れがある。
そこで、第3の観点では、目標位置におけるA相パルス信号およびB相パルス信号がそれぞれ第1信号レベルのパルス信号である場合に、目標位置が原点位置であると位置制御部が誤認識する恐れがあると誤認識判定部が良好に判定することができる。
第4の観点によれば、回避制御部は、誤認識の発生を回避する動作を行うために駆動源を制御して、パルス発生部が第2信号レベルのA相パルス信号と第2信号レベルのB相パルス信号とを発生する位置に出力軸を到達させてから出力軸を逆方向に回転させることにより、第3接点ブラシとコモンパターンとの間に集まったグリスをコモンパターンのうち位置に対応する部位に置くようにする。
これにより、第3接点ブラシとコモンパターンとの間に集まったグリスを、コモンパターンの位置に対応する部位に置くことができる。したがって、誤認識の発生を回避することができる。
第5の観点によれば、回避制御部は、誤認識の発生を回避する動作を行うために駆動源を制御して、パルス発生部が第2信号レベルのA相パルス信号と第1信号レベルのB相パルス信号とを発生する位置に出力軸を到達させてから出力軸を逆方向に回転させることにより、第3接点ブラシとコモンパターンとの間に集まったグリスをコモンパターンのうち位置に対応する部位に置くようにする。
これにより、第3接点ブラシとコモンパターンとの間に集まったグリスを、コモンパターンの位置に対応する部位に置くことができる。したがって、誤認識の発生を回避することができる。
第6の観点によれば、回避制御部は、誤認識の発生を回避する動作を行うために駆動源を制御して、パルス発生部が第1信号レベルのA相パルス信号と第2信号レベルのB相パルス信号とを発生する位置に出力軸を到達させてから出力軸を逆方向に回転させることにより、第3接点ブラシとコモンパターンとの間に集まったグリスをコモンパターンのうち位置に対応する部位に置くようにする。
これにより、第3接点ブラシとコモンパターンとの間に集まったグリスを、コモンパターンの位置に対応する部位に置くことができる。したがって、誤認識の発生を回避することができる。
第7の観点によれば、駆動源から出力される回転力によって回転する出力軸の回転角度に応じて、パルス信号を発生するパルス発生部と、パルス発生部から発生されるパルス信号に応じて、出力軸の位置を検出する位置検出部と、パルス発生部がパルス信号の波形の乱れを生じる恐れがある状態であるか否かを判定する波形乱れ判定部と、パルス発生部がパルス信号の波形の乱れを生じる恐れがある状態であると波形乱れ判定部が判定した場合、パルス発生部における状態を復帰させる復帰動作を行う復帰制御部と、を備える。
第8の観点によれば、測定部を備え、パルス発生部は、円周方向に交互に並んだ第1導電部および第1非導電部からなる第1パルスパターンと、円周方向に交互に並んだ第2導電部および第2非導電部からなる第2パルスパターンと、円周方向に交互に並んだ第3導電部および第3非導電部からなるコモンパターンとを備え、第1導電部、第2導電部、および第3導電部が電気的に接続されているパターンプレートと、第1導電部或いは第1非導電部に接触し、第1パルスパターンとともに第1スイッチを構成する第1接点ブラシと、
第2導電部或いは第2非導電部に接触し、第2パルスパターンとともに第2スイッチを構成する第2接点ブラシと、第3導電部或いは第3非導電部に接触し、コモンパターンとともに第3スイッチを構成する第3接点ブラシと、を備え、第1接点ブラシ、第2接点ブラシ、および第3接点ブラシと、パターンプレートとのうちいずれか一方が他方に対して駆動源の回転力によって回転し、第1接点ブラシが第1導電部に接触し、かつ第3接点ブラシが第3導電部に接触したとき、第1スイッチは、第1接点ブラシおよび第3接点ブラシの間が第1導電部および第3導電部を通して導通されることを示す第1信号レベルのA相パルス信号をパルス信号として出力し、第2接点ブラシが第2導電部に接触し、かつ第3接点ブラシが第3導電部に接触したとき、第2スイッチは、第2接点ブラシおよび第3接点ブラシの間が第2導電部および第3導電部を通して導通されることを示す第1信号レベルのB相パルス信号をパルス信号として出力し、
第1接点ブラシが第1非導電部に接触し、かつ第3接点ブラシが第3導電部に接触したとき、第1スイッチは、第1接点ブラシおよび第3接点ブラシの間が第1非導電部および第3導電部を通して非導通になっていることを示す第2信号レベルのA相パルス信号をパルス信号として出力し、
第2接点ブラシが第2非導電部に接触し、かつ第3接点ブラシが第3導電部に接触したとき、第2スイッチは、第2接点ブラシおよび第3接点ブラシの間が第1非導電部および第3導電部を通して非導通になっていることを示す第2信号レベルのB相パルス信号をパルス信号として出力し、
測定部は、第3接点ブラシが第3導電部を連続して摺動した量を測定し、波形乱れ判定部は、測定部によって測定された量が閾値以上であるか否かを判定することにより、パルス発生部がパルス信号の波形の乱れを生じる恐れがある状態であるか否かを判定する。
ここで、第3接点ブラシが連続してコモンパターンの導電部を摺動すると第3接点ブラシの接点部が平滑化する。このため、第3接点ブラシとコモンパターンとの間に摺動抵抗増大物質が集まり易くなる。このため、A相パルス信号とB相パルス信号とにおいて波形の乱れを生じ易くなる。
そこで、第8の観点では、波形乱れ判定部は、測定部によって測定された量が閾値以上であるか否かを判定することにより、パルス発生部がパルス信号の波形の乱れを生じる恐れがある状態であるか否かを判定する。したがって、パルス発生部がパルス信号の波形の乱れを生じる恐れがある状態であるか否かを正確に判定することができる。
例えば、次の(a)(b)(c)のようにしてもよい。
(a)測定部は、第3接点ブラシが第3導電部を連続して摺動した際に第1スイッチおよび第2スイッチのうち少なくとも一方のスイッチから発生されるパルス信号のパルス数を測定し、波形乱れ判定部は、測定部によって測定されたパルス数が閾値以上であるか否かを判定することにより、パルス発生部がパルス信号の波形の乱れを生じる恐れがある状態であるか否かを判定する。
(b)測定部は、第3接点ブラシが第3導電部を連続して摺動した回転角度を測定する。
波形乱れ判定部は、測定部によって測定された距離が閾値以上であるか否かを判定することにより、パルス発生部がパルス信号の波形の乱れを生じる恐れがある状態であるか否かを判定する。
(c)測定部は、第3接点ブラシが第3導電部を連続して摺動した時間を測定し、波形乱れ判定部は、測定部によって測定された時間が閾値以上であるか否かを判定することにより、パルス発生部がパルス信号の波形の乱れを生じる恐れがある状態であるか否かを判定する。
第9の観点によれば、パルス発生部は、出力軸が回転の原点位置に到達したとき、初期化パターンのパルス信号を発生し、パターンプレートのうち初期化パターンのパルス信号を発生させるための初期化領域は、2つの第3導電部と、2つの第3導電部の間に配置されている第3非導電部とを備えるコモンパターンによって構成されており、復帰制御部は、復帰動作を行うために駆動源を制御して、原点位置まで出力軸を回転させることにより、第3導電部および第3非導電部の間の段差によって第3接点ブラシの接点部をクリーニングさせる。
これにより、パルス発生部の状態を良好に復帰させることができる。
第10の観点によれば、アクチュエータにおいて、所定位置を中心とする円周方向に並べられている導電部および非導電部を備えるパターンプレートと、導電部或いは非導電部に接触する複数の接点部を備える接点ブラシとを備え、駆動源の出力軸から出力される回転力によってパターンプレートおよび接点ブラシのうち一方が他方に対して所定位置を中心として回転したとき、複数の接点部が導電部或いは非導電部に摺動して出力軸の回転角度に応じて、パルス信号を発生するパルス発生部と、パルス発生部から発生されるパルス信号に応じて、出力軸を目標位置に近づけるように駆動源を制御する位置制御部と、を備え、パルス発生部は、出力軸が回転の原点位置に到達したとき、初期化パターンのパルス信号を発生するアクチュエータであって、
複数の接点部が導電部或いは非導電部に摺動する際に、導電部が複数の接点部に転写される進行度合いが接点部毎に異なるように構成されている。
第11の観点によれば、アクチュエータにおいて、進行度合いが接点部毎に異なるように複数の接点部が構成されている。
第12の観点によれば、アクチュエータにおいて、複数の接点部は、それぞれ、パターンプレート側に凸となる湾曲状に形成されて導電部或いは非導電部に接触する湾曲部を備え、湾曲部に規定する曲率半径が接点部毎に相違することにより、進行度合いが接点部毎に異なるように複数の接点部が構成されている。
第13の観点によれば、アクチュエータにおいて、接点ブラシは、複数の接点部が導電部或いは非導電部に押し付けられた状態で導電部或いは非導電部に摺動し、複数の接点部が導電部或いは非導電部に対して押し付けられ力が接点部毎に相違することにより、進行度合いが接点部毎に異なるように複数の接点部が構成されている。
第14の観点によれば、アクチュエータにおいて、進行度合いが接点部毎に異なるようにパターンプレートが構成されている。
第15の観点によれば、アクチュエータにおいて、導電部のうち複数の接点部によって摺動される表面部材は、メッキ層によって構成されており、メッキ層を構成するメッキの種類が接点部毎に相違することにより、表面部材が複数の接点部に転写される進行度合いが接点部毎に異なるようにパターンプレートが構成されている。
第16の観点によれば、アクチュエータにおいて、メッキの種類が接点部毎に相違することにより、メッキ層の硬度が接点部毎に相違する。
第17の観点によれば、アクチュエータにおいて、導電部は、第3導電部であり、非導電部は、第3非導電部であり、パターンプレートは、円周方向に交互に並んだ第1導電部および第1非導電部からなる第1パルスパターンと、円周方向に交互に並んだ第2導電部および第2非導電部からなる第2パルスパターンと、円周方向に交互に並んだ第3導電部および第3非導電部からなるコモンパターンとを備え、第1導電部、第2導電部、および第3導電部が電気的に接続されており、第1パルスパターン、第2パルスパターン、およびコモンパターンは、それぞれ、出力軸の回転角度を示すパルス信号を発生するための回転検出領域と、初期化パターンのパルス信号を発生する初期化領域とによって区分けされており、第1パルスパターンのうち回転検出領域は、第1導電部および第1非導電部が1つずつ交互に円周方向に並べられており、第2パルスパターンのうち回転検出領域は、第2導電部および第2非導電部が1つずつ交互に周方向に並べられて、かつ第1導電部に対して第2導電部が円周方向にずれて配置され、さらに第1非導電部に対して第2非導電部が円周方向にずれて配置され、コモンパターンのうち回転検出領域は、第3導電部によって構成されており、第1パルスパターンのうち初期化領域は、第1導電部によって構成されており、第2パルスパターンのうち初期化領域は、第2導電部によって構成されており、コモンパターンのうち初期化領域は、2つの第3導電部と2つの第3導電部の間に配置されている第2非導電部とによって構成されており、パルス発生部は、第1パルスパターンに摺動する第1接点ブラシと、第3パルスパターンに摺動する第2接点ブラシと、コモンパターンに摺動する接点ブラシとしての第3接点ブラシとを備える。
第18の観点によれば、アクチュエータにおいて、第1接点ブラシが第1導電部に接触し、かつ第3接点ブラシが第3導電部に接触したとき、パルス発生部は、第1接点ブラシおよび第3接点ブラシの間が第1導電部および第3導電部を通して導通されることを示す第1信号レベルのA相パルス信号をパルス信号として出力し、第2接点ブラシが第2導電部に接触し、かつ第3接点ブラシが第3導電部に接触したとき、パルス発生部は、第2接点ブラシおよび第3接点ブラシの間が第2導電部および第3導電部を通して導通されることを示す第1信号レベルのB相パルス信号をパルス信号として出力し、第1接点ブラシが第1非導電部に接触し、かつ第3接点ブラシが第3導電部に接触したとき、パルス発生部は、第1接点ブラシおよび第3接点ブラシの間が第1非導電部および第3導電部を通して非導通になっていることを示す第2信号レベルのA相パルス信号をパルス信号として出力し、第2接点ブラシが第2非導電部に接触し、かつ第3接点ブラシが第3導電部に接触したとき、パルス発生部は、第2接点ブラシおよび第3接点ブラシの間が第2非導電部および第3導電部を通して非導通になっていることを示す第2信号レベルのB相パルス信号をパルス信号として出力し、
第1接点ブラシが第1導電部に接触し、かつ第3接点ブラシが第3非導電部に接触したとき、パルス発生部は、第1接点ブラシおよび第3接点ブラシの間が第1導電部および第3非導電部を通して非導通になっていることを示す第2信号レベルのA相パルス信号をパルス信号として出力し、第2接点ブラシが第2導電部に接触し、かつ第3接点ブラシが第3非導電部に接触したとき、パルス発生部は、第2接点ブラシおよび第3接点ブラシの間が第1導電部および第3非導電部を通して非導通になっていることを示す第2信号レベルのB相パルス信号をパルス信号として出力し、第1接点ブラシが第1パルスパターンのうち回転検出領域に摺動し、かつ第2接点ブラシが第2パルスパターンのうち回転検出領域に摺動し、第3接点ブラシがコモンパターンのうち回転検出領域に摺動したとき、パルス発生部は、互いに位相がずれたA相パルス信号、B相パルス信号を発生し、第1接点ブラシが第1パルスパターンのうち初期化領域に摺動し、かつ第2接点ブラシが第2パルスパターンのうち初期化領域に摺動し、さらに第3接点ブラシがコモンパターンのうち初期化領域に摺動したとき、パルス発生部は、互いに位相が重なったA相パルス信号、B相パルス信号を発生する。
さらに、第19の観点では、駆動源としての電動モータ備える。
100 アクチュエータ
110 直流モータ
127 出力軸
153 パターンプレート
154 コモンパターン
154a 導電部
154b 非導電部
157 第3接点ブラシ
158 パルス発生器
200 制御回路
220 回転角度検出器

Claims (19)

  1. 駆動源(110)から出力される回転力によって回転する出力軸(127)の回転角度に応じて、パルス信号を発生するパルス発生部(158)と、
    前記パルス発生部から発生されるパルス信号に応じて、前記出力軸を目標位置に近づけるように前記駆動源を制御する位置制御部(S140、S150、S160)と、を備え、
    前記パルス発生部は、前記出力軸が前記回転の原点位置に到達したとき、初期化パターンのパルス信号を発生するアクチュエータであって、
    前記目標位置における前記パルス信号の波形の乱れが起因して前記目標位置が前記原点位置であると前記位置制御部が誤認識する恐れがあるか否かを判定する誤認識判定部(S600)と、
    前記目標位置が前記原点位置であると前記位置制御部が誤認識する恐れがあると前記誤認識判定部が判定した場合、前記誤認識の発生を回避する動作を行う回避制御部(S610、S630)と、を備えるアクチュエータ。
  2. 前記パルス発生部は、
    円周方向に交互に並んだ第1導電部(151a)および第1非導電部(151b)からなる第1パルスパターン(151)と、円周方向に交互に並んだ第2導電部(152a)および第2非導電部(152b)からなる第2パルスパターン(152)と、円周方向に交互に並んだ第3導電部(154a)および第3非導電部(154b)からなるコモンパターン(154)とを備え、前記第1導電部、前記第2導電部、および前記第3導電部が接続されているパターンプレート(153)と、
    前記第1導電部或いは前記第1非導電部に接触し、前記第1パルスパターンとともに第1スイッチ(158a)を構成する第1接点ブラシ(155)と、
    前記第2導電部或いは前記第2非導電部に接触し、前記第2パルスパターンとともに第2スイッチ(158b)を構成する第2接点ブラシ(156)と、
    前記第3導電部或いは前記第3非導電部に接触し、前記コモンパターンとともに第3スイッチ(158c)を構成する第3接点ブラシ(157)と、を備え、
    前記第1接点ブラシ、前記第2接点ブラシ、および前記第3接点ブラシと、前記パターンプレートとのうちいずれか一方が他方に対して前記駆動源の回転力によって回転し、
    前記第1接点ブラシが前記第1導電部に接触し、かつ前記第3接点ブラシが前記第3導電部に接触したとき、前記第1スイッチは、前記第1接点ブラシおよび前記第3接点ブラシの間が前記第1導電部および前記第3導電部を通して導通されることを示す第1信号レベルのA相パルス信号を前記パルス信号として出力し、
    前記第2接点ブラシが前記第2導電部に接触し、かつ前記第3接点ブラシが前記第3導電部に接触したとき、前記第2スイッチは、前記第2接点ブラシおよび前記第3接点ブラシの間が前記第2導電部および前記第3導電部を通して導通されることを示す第1信号レベルのB相パルス信号を前記パルス信号として出力し、
    前記第1接点ブラシが前記第1非導電部に接触し、かつ前記第3接点ブラシが前記第3導電部に接触したとき、前記第1スイッチは、前記第1接点ブラシおよび前記第3接点ブラシの間が前記第1非導電部および前記第3導電部を通して非導通になっていることを示す前記第2信号レベルの前記A相パルス信号を前記パルス信号として出力し、
    前記第2接点ブラシが前記第2非導電部に接触し、かつ前記第3接点ブラシが前記第3導電部に接触したとき、前記第2スイッチは、前記第2接点ブラシおよび前記第3接点ブラシの間が前記第1非導電部および前記第3導電部を通して非導通になっていることを示す第前記2信号レベルの前記B相パルス信号を前記パルス信号として出力し、
    前記第1接点ブラシが前記第1導電部に接触し、かつ前記第3接点ブラシが前記第3非導電部に接触したとき、前記第1スイッチは、前記第1接点ブラシおよび前記第3接点ブラシの間が前記第1導電部および前記第3非導電部を通して非導通になっていることを示す前記第2信号レベルの前記A相パルス信号を前記パルス信号として出力し、
    前記第2接点ブラシが前記第2導電部に接触し、かつ前記第3接点ブラシが前記第3非導電部に接触したとき、前記第2スイッチは、前記第2接点ブラシおよび前記第3接点ブラシの間が前記第1導電部および前記第3非導電部を通して非導通になっていることを示す前記第2信号レベルの前記B相パルス信号を前記パルス信号として出力し、
    前記A相パルス信号が前記第1信号レベルであり、かつ前記B相パルス信号が第1信号レベルである状態を第1状態とし、前記A相パルス信号が前記第2信号レベルであり、かつ前記B相パルス信号が第2信号レベルである状態を第2状態とした場合において、前記初期化パターンは、前記第1状態から前記第2状態に遷移するパターンである請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 前記目標位置における前記A相パルス信号および前記B相パルス信号がそれぞれ前記第1信号レベルのパルス信号である場合に、前記目標位置が前記原点位置であると前記位置制御部が誤認識する恐れがあると前記誤認識判定部が判定する請求項2に記載のアクチュエータ。
  4. 前記回避制御部は、前記誤認識の発生を回避する動作を行うために前記駆動源を制御して、前記パルス発生部が前記第2信号レベルの前記A相パルス信号と前記第2信号レベルの前記B相パルス信号とを発生する位置に前記出力軸を到達させてから前記出力軸を逆方向に回転させることにより、前記第3接点ブラシと前記コモンパターンとの間に集まったグリスを前記コモンパターンのうち前記位置に対応する部位に置くようにする請求項2または3に記載のアクチュエータ。
  5. 前記回避制御部は、前記誤認識の発生を回避する動作を行うために前記駆動源を制御して、前記パルス発生部が前記第2信号レベルの前記A相パルス信号と前記第1信号レベルの前記B相パルス信号とを発生する位置に前記出力軸を到達させてから前記出力軸を逆方向に回転させることにより、前記第3接点ブラシと前記コモンパターンとの間に集まったグリスを前記コモンパターンのうち前記位置に対応する部位に置くようにする請求項2または3に記載のアクチュエータ。
  6. 前記回避制御部は、前記誤認識の発生を回避する動作を行うために前記駆動源を制御して、前記パルス発生部が前記第1信号レベルの前記A相パルス信号と前記第2信号レベルの前記B相パルス信号とを発生する位置に前記出力軸を到達させてから前記出力軸を逆方向に回転させることにより、前記第3接点ブラシと前記コモンパターンとの間に集まったグリスを前記コモンパターンのうち前記位置に対応する部位に置くようにする請求項2または3に記載のアクチュエータ。
  7. 駆動源(110)から出力される回転力によって回転する出力軸(127)の回転角度に応じて、パルス信号を発生するパルス発生部(158)と、
    前記パルス発生部から発生されるパルス信号に応じて、前記出力軸の位置を検出する位置検出部(S140)と、
    前記パルス発生部が前記パルス信号の波形の乱れを生じる恐れがある状態であるか否かを判定する波形乱れ判定部(S730)と、
    前記パルス発生部が前記パルス信号の波形の乱れを生じる恐れがある状態であると前記波形乱れ判定部が判定した場合、前記パルス発生部における前記状態を復帰させる復帰動作を行う復帰制御部(S740)と、
    を備えるアクチュエータ。
  8. 測定部(S710)を備え、
    前記パルス発生部は、
    円周方向に交互に並んだ第1導電部(151a)および第1非導電部(151b)からなる第1パルスパターン(151)と、円周方向に交互に並んだ第2導電部(152a)および第2非導電部(152b)からなる第2パルスパターン(152)と、円周方向に交互に並んだ第3導電部(154a)および第3非導電部(154b)からなるコモンパターン(154)とを備え、前記第1導電部、前記第2導電部、および前記第3導電部が電気的に接続されているパターンプレート(153)と、
    前記第1導電部或いは前記第1非導電部に接触し、前記第1パルスパターンとともに第1スイッチ(158a)を構成する第1接点ブラシ(155)と、
    前記第2導電部或いは前記第2非導電部に接触し、前記第2パルスパターンとともに第2スイッチ(158b)を構成する第2接点ブラシ(156)と、
    前記第3導電部或いは前記第3非導電部に接触し、前記コモンパターンとともに第3スイッチ(158c)を構成する第3接点ブラシ(157)と、を備え、
    前記第1接点ブラシ、前記第2接点ブラシ、および前記第3接点ブラシと、前記パターンプレートとのうちいずれか一方が他方に対して前記駆動源の回転力によって回転し、
    前記第1接点ブラシが前記第1導電部に接触し、かつ前記第3接点ブラシが前記第3導電部に接触したとき、前記第1スイッチは、前記第1接点ブラシおよび前記第3接点ブラシの間が前記第1導電部および前記第3導電部を通して導通されることを示す第1信号レベルのA相パルス信号を前記パルス信号として出力し、
    前記第2接点ブラシが前記第2導電部に接触し、かつ前記第3接点ブラシが前記第3導電部に接触したとき、前記第2スイッチは、前記第2接点ブラシおよび前記第3接点ブラシの間が前記第2導電部および前記第3導電部を通して導通されることを示す第1信号レベルのB相パルス信号を前記パルス信号として出力し、
    前記第1接点ブラシが前記第1非導電部に接触し、かつ前記第3接点ブラシが前記第3導電部に接触したとき、前記第1スイッチは、前記第1接点ブラシおよび前記第3接点ブラシの間が前記第1非導電部および前記第3導電部を通して非導通になっていることを示す第2信号レベルのA相パルス信号を前記パルス信号として出力し、
    前記第2接点ブラシが前記第2非導電部に接触し、かつ前記第3接点ブラシが前記第3導電部に接触したとき、前記第2スイッチは、前記第2接点ブラシおよび前記第3接点ブラシの間が前記第1非導電部および前記第3導電部を通して非導通になっていることを示す第2信号レベルのB相パルス信号を前記パルス信号として出力し、
    前記測定部は、前記第3接点ブラシが前記第3導電部を連続して摺動した量を測定し、
    前記波形乱れ判定部は、前記測定部によって測定された量が閾値以上であるか否かを判定することにより、前記パルス発生部が前記パルス信号の波形の乱れを生じる恐れがある状態であるか否かを判定する請求項7に記載のアクチュエータ。
  9. 前記パルス発生部は、前記出力軸が前記回転の原点位置に到達したとき、初期化パターンのパルス信号を発生し、
    前記パターンプレートのうち前記初期化パターンのパルス信号を発生させるための初期化領域(301)は、2つの前記第3導電部と、前記2つの前記第3導電部の間に配置されている前記第3非導電部とを備える前記コモンパターンによって構成されており、
    前記復帰制御部は、前記復帰動作を行うために前記駆動源を制御して、前記原点位置まで前記出力軸を回転させることにより、前記第3導電部および前記第3非導電部の間の段差によって前記第3接点ブラシの接点部をクリーニングさせる請求項8に記載のアクチュエータ。
  10. 所定位置を中心とする円周方向に並べられている導電部(154a)および非導電部(154b)を備えるパターンプレート(153)と、前記導電部或いは前記非導電部に接触する複数の接点部(155a、155b)を備える接点ブラシ(157)とを備え、駆動源(110)の出力軸(127)から出力される回転力によって前記パターンプレートおよび前記接点ブラシのうち一方が他方に対して前記所定位置を中心として回転したとき、前記複数の接点部が前記導電部或いは前記非導電部に摺動して前記出力軸の回転角度に応じて、パルス信号を発生するパルス発生部(158)と、
    前記パルス発生部から発生されるパルス信号に応じて、前記出力軸を目標位置に近づけるように前記駆動源を制御する位置制御部(S140、S150、S160)と、を備え、
    前記パルス発生部は、前記出力軸が前記回転の原点位置に到達したとき、初期化パターンのパルス信号を発生するアクチュエータであって、
    前記複数の接点部が前記導電部或いは前記非導電部に摺動する際に、前記導電部が前記複数の接点部に転写される進行度合いが前記接点部毎に異なるように構成されているアクチュエータ。
  11. 前記進行度合いが前記接点部毎に異なるように前記複数の接点部が構成されている請求項10に記載のアクチュエータ。
  12. 前記複数の接点部は、それぞれ、前記パターンプレート側に凸となる湾曲状に形成されて前記導電部或いは前記非導電部に接触する湾曲部(155d、155e)を備え、
    前記湾曲部に規定する曲率半径が前記接点部毎に相違することにより、前記進行度合いが前記接点部毎に異なるように前記複数の接点部が構成されている請求項11に記載のアクチュエータ。
  13. 前記接点ブラシは、前記複数の接点部が前記導電部或いは前記非導電部に押し付けられた状態で前記導電部或いは前記非導電部に摺動し、
    前記複数の接点部が前記導電部或いは前記非導電部に対して押し付けられ力が前記接点部毎に相違することにより、前記進行度合いが前記接点部毎に異なるように前記複数の接点部が構成されている請求項11に記載のアクチュエータ。
  14. 前記進行度合いが前記接点部毎に異なるように前記パターンプレートが構成されている請求項10に記載のアクチュエータ。
  15. 前記導電部のうち前記複数の接点部によって摺動される表面部材は、メッキ層によって構成されており、
    前記メッキ層を構成するメッキの種類が前記接点部毎に相違することにより、前記表面部材が前記複数の接点部に転写される進行度合いが前記接点部毎に異なるように前記パターンプレートが構成されている請求項14に記載のアクチュエータ。
  16. 前記メッキの種類が前記接点部毎に相違することにより、前記メッキ層の硬度が前記接点部毎に相違する請求項15に記載のアクチュエータ。
  17. 前記導電部は、第3導電部(154a)であり、
    前記非導電部は、第3非導電部(154b)であり、
    前記パターンプレートは、円周方向に交互に並んだ第1導電部(151a)および第1非導電部(151b)からなる第1パルスパターン(151)と、円周方向に交互に並んだ第2導電部(152a)および第2非導電部(152b)からなる第2パルスパターン(152)と、円周方向に交互に並んだ前記第3導電部および前記第3非導電部からなるコモンパターン(154)とを備え、前記第1導電部、前記第2導電部、および前記第3導電部が電気的に接続されており、
    前記第1パルスパターン、前記第2パルスパターン、および前記コモンパターンは、それぞれ、前記出力軸の回転角度を示す前記パルス信号を発生するための回転検出領域(300)と、前記初期化パターンのパルス信号を発生する初期化領域(301)とによって区分けされており、
    前記第1パルスパターンのうち前記回転検出領域は、前記第1導電部および前記第1非導電部が1つずつ交互に前記円周方向に並べられており、
    前記第2パルスパターンのうち前記回転検出領域は、前記第2導電部および前記第2非導電部が1つずつ交互に前記周方向に並べられて、かつ前記第1導電部に対して前記第2導電部が円周方向にずれて配置され、さらに前記第1非導電部に対して前記第2非導電部が円周方向にずれて配置され、
    前記コモンパターンのうち前記回転検出領域は、前記第3導電部によって構成されており、
    前記第1パルスパターンのうち前記初期化領域は、前記第1導電部によって構成されており、
    前記第2パルスパターンのうち前記初期化領域は、前記第2導電部によって構成されており、
    前記コモンパターンのうち前記初期化領域は、2つの前記第3導電部と前記2つの第3導電部の間に配置されている前記第2非導電部とによって構成されており、
    前記パルス発生部は、前記第1パルスパターンに摺動する第1接点ブラシ(155)と、前記第3パルスパターンに摺動する第2接点ブラシ(156)と、前記コモンパターンに摺動する前記接点ブラシとしての第3接点ブラシ(157)とを備える請求項10ないし16のいずれか1つに記載のアクチュエータ。
  18. 前記第1接点ブラシが前記第1導電部に接触し、かつ前記第3接点ブラシが前記第3導電部に接触したとき、前記パルス発生部は、前記第1接点ブラシおよび前記第3接点ブラシの間が前記第1導電部および前記第3導電部を通して導通されることを示す第1信号レベルのA相パルス信号を前記パルス信号として出力し、
    前記第2接点ブラシが前記第2導電部に接触し、かつ前記第3接点ブラシが前記第3導電部に接触したとき、前記パルス発生部は、前記第2接点ブラシおよび前記第3接点ブラシの間が前記第2導電部および前記第3導電部を通して導通されることを示す第1信号レベルのB相パルス信号を前記パルス信号として出力し、
    前記第1接点ブラシが前記第1非導電部に接触し、かつ前記第3接点ブラシが前記第3導電部に接触したとき、前記パルス発生部は、前記第1接点ブラシおよび前記第3接点ブラシの間が前記第1非導電部および前記第3導電部を通して非導通になっていることを示す前記第2信号レベルの前記A相パルス信号を前記パルス信号として出力し、
    前記第2接点ブラシが前記第2非導電部に接触し、かつ前記第3接点ブラシが前記第3導電部に接触したとき、前記パルス発生部は、前記第2接点ブラシおよび前記第3接点ブラシの間が前記第2非導電部および前記第3導電部を通して非導通になっていることを示す第前記2信号レベルの前記B相パルス信号を前記パルス信号として出力し、
    前記第1接点ブラシが前記第1導電部に接触し、かつ前記第3接点ブラシが前記第3非導電部に接触したとき、前記パルス発生部は、前記第1接点ブラシおよび前記第3接点ブラシの間が前記第1導電部および前記第3非導電部を通して非導通になっていることを示す前記第2信号レベルの前記A相パルス信号を前記パルス信号として出力し、
    前記第2接点ブラシが前記第2導電部に接触し、かつ前記第3接点ブラシが前記第3非導電部に接触したとき、前記パルス発生部は、前記第2接点ブラシおよび前記第3接点ブラシの間が前記第1導電部および前記第3非導電部を通して非導通になっていることを示す前記第2信号レベルの前記B相パルス信号を前記パルス信号として出力し、
    前記第1接点ブラシが前記第1パルスパターンのうち前記回転検出領域に摺動し、かつ前記第2接点ブラシが前記第2パルスパターンのうち前記回転検出領域に摺動し、前記第3接点ブラシが前記コモンパターンのうち前記回転検出領域に摺動したとき、前記パルス発生部は、互いに位相がずれた前記A相パルス信号、前記B相パルス信号を発生し、
    前記第1接点ブラシが前記第1パルスパターンのうち前記初期化領域に摺動し、かつ前記第2接点ブラシが前記第2パルスパターンのうち前記初期化領域に摺動し、さらに前記第3接点ブラシが前記コモンパターンのうち前記初期化領域に摺動したとき、前記パルス発生部は、互いに位相が重なった前記A相パルス信号、前記B相パルス信号を発生する請求項17に記載のアクチュエータ。
  19. 前記駆動源としての電動モータ(110)備える請求項1ないし18のいずれか1つに記載のアクチュエータ。
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