JP2018180359A - 3次元地図データおよび制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】飛行体にとって適切に利用できる3次元地図を提供する。【解決手段】飛行体が飛行する飛行空間を複数の3次元空間によって表現した3次元地図を提供する。この3次元地図は、3次元空間が飛行空間において占める位置を特定する位置データと、3次元空間毎に割り当てられ、飛行体にとっての当該3次元空間の性質、例えば危険度などを表わす性質データとを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、制御装置、制御方法、制御システム及び/またはそれらに利用されるデータに関する。
近年、無人飛行体の開発がなされ、無線操縦による飛行、あるいは自律飛行を行なうものが種々提案されている。こうした無人飛行体、例えばドローンと呼ばれる飛行体では、GPS装置やビデオカメラを搭載し、自らの飛行位置を知って、予め定めたルートで飛行することも行なわれている。こうした飛行には、離陸、着陸も含まれる。更に、障害物との衝突などを回避するために、予め障害物の座標などを入力し、障害物への接近を予防するものも提案されてる(例えば、特許文献1)。
特許第5550016号公報
本発明は、飛行体の飛行を適切に行なうことが可能な制御装置、およびそれに利用可能地図データを提供することを課題とする。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の態様や形態として実現することが可能である。
本発明の1つの態様として、飛行体が飛行する飛行空間を複数の3次元空間によって表現した3次元地図データが提供される。この3次元地図データは、前記3次元空間が前記飛行空間において占める位置を特定する位置データと、前記3次元空間毎に割り当てられ、前記飛行体にとっての当該3次元空間の性質を表わす性質データとを備える。
本発明は上記態様以外にも種々の態様で実施可能である。例えば、3次元地図の製作方法、3次元地図の製作装置、3次元地図データ、3次元地図を記録した記録媒体、3次元地図の利用方法、3次元地図の利用装置、3次元地図を用いた飛行体の飛行制御装置、同じく飛行制御方法、3次元地図を用いて飛行する飛行体など、種々の態様で実施可能である。また、以下の実施形態の説明において、必須の事項として説明した以外の構成要素はなくても良く、必要に応じて、適宜他の構成要素と組合わせることも可能である。実施に際しては、いずれの部分をハードウェアによって実現し、いずれの部分をソフトウェアによって実現するかは、任意である。全てをハードウェアによって実現しても差し支えない。
本発明の一実施例としての3次元地図の概念を示す説明図。 3次元地図における位置の指定について説明する説明図。 大きさの等しいボックスによって3次元地図を構成した例を示す説明図。 3次元地図におけるリスク設定処理を示すフローチャート。 3次元地図のボックスの大きさを一部で変更して3次元地図を構成した例を示す説明図。 領域併合処理を示すフローチャート。 ボックスのデータ構造を示す説明図。 大きさの異なるボックスのデータ構造を示す説明図。 基本単位のボックスのデータ構造を示す説明図。 時間によってリスクが異なる場合のデータ構造を示す説明図。 時間によってリスクが異なる場合の他のデータ構造を示す説明図。 ボックスにリスクの増減方向が設定されている場合のデータ構造を例示するフローチャート。 飛行体の飛行を制御するシステムの概略構成図。 飛行体と飛行サーバの処理の一例を示すフローチャート。 飛行体の飛行ルートに関する情報をボックスに与えた場合を例示する説明図。 飛行ルートに関するコストをボックスに与えた場合を例示する説明図。 飛行体の自立飛行制御の概要を示すフローチャート。 3次元地図を用いた飛行体による自立飛行の様子を示す説明図。
A.第1実施形態:
3次元地図の第1の実施形態について説明する。図1は、3次元地図の概念を示す説明図である。本実施形態の3次元地図では、原点からX,Y,Z方向に3次元空間(この実施形態では所定の大きさの直方体形状のボックス)を配列する。原点はどのようなものでも差し支えないが、例えば日本経緯度原点を3次元地図の原点としてもよいし、後述する飛行体の飛行にとって基準となる任意の点を原点としてもよい。またボックスの大きさは、任意だが、例えば各辺1メートルとしてもよい。各辺は、後述する飛行体の縦横高さの最大寸法と略同一から数倍程度としてもよい。その場合、飛行体毎の3次元地図としてもよい。なお、3次元地図の作成は、汎用コンピュータの上で実行されるが、その前提として、3次元地図を生成する範囲の地形とその範囲の地物のデータが用意されているものとする。また汎用コンピュータ自体は、周知の構成を備えるものであり、特に構成上の特徴は存在しないので、汎用コンピュータの図示は省略した。
図1では、原点が地表と同じ高さであるとしている。この原点を左下隅とするボックスを、座標(0,0,0)のボックスと呼ぶ。ここからX,Y,Zの各方向に同じ大きさのボックスを規定する。図1では、図示の分かりやすさを優先して、地表と同じ高さ(Z=0)の6×6個のボックス(X=0〜5、Y=0〜5)と、建物などの地物OBJと、地表から5つ目の高さで、原点とX方向に同じ位置の6個のボックス(X=0、Y=0〜5、Z=4)、更に、地表から5つ目の高さで、ボックス(0,5,4)とY方向に同じ位置の6個のボックス(X=0〜5、Y=5、Z=4)のみを図示し、後は省略している。各ボックスは、(X,Y,Z)の座標値により特定可能である。
地物OBJはビルや鉄柱などの建物、街路樹、丘陵など、地表に存在するもので、飛行体の飛行を阻害する可能性のあるあらゆるものを含む。本実施形態では、3次元空間に相当するボックスは、地物OBJの有無に関わらず配置している。原点より地表が高い場合には、その間の3次元のボックスは、地表に現れない。従って、図2に示すように、3次元のボックスは、地物の有無を問わず、3次元的に全ての方向に一律に定義されうる。図2では、X方向に4つ分、Y方向に7つ分、Z方向に4つ分のボックスを例示している。もっとも、本実施形態での3次元地図の作成の目的は、飛行体の飛行を支援することにあるので、飛行体の飛行高さより高いところまで3次元のボックスを定義する必要はない。同様に、X,Y方向についても、飛行体の飛行範囲より外の範囲まで、3次元のボックスを定義する必要はない。
3次元のボックスを設定したあと、各ボックスには、そのボックスの性質として、本実施形態では、リスクが付与される。リスクとは、後述する飛行体が飛行する上での障害となる可能性を意味している。例えば、図3に示す例では、地表から所定の高さまで樹木が存在する場合、その樹木の枝などが存在するボックス(図3においてハッチングを施したボックス)には、性質データとして、リスクの存在を示すフラグFr=1が付与されている。フラグFrの値が1であるとは、このボックス内に入ると、飛行体は樹木などに衝突して飛行が継続できないリスク(危険度)が存在するということを意味している。なお、図2に示した3次元のボックスが生成された直後には、各ボックスのリスクを示すフラグFrには、後述する様に、デフォルト値(本実施形態では値0)が設定される。
図3は、3次元の地図をX方向から見た状態を示しており、図示するボックスTB00、TB10、TB20、TB11、TB21、TB12、TB22にはリスクとしてFr=1が設定されている。ボックスTBは、図示左下を原点として、座標が与えられており、そのサフィックスは、Y方向とZ方向の座標番号を示している。図3では、X方向は、座標番号0として扱っているが、実際には、X方向にも一定の範囲で、リスクを示すフラグFr=1が設定されたボックスが存在する。
次に、こうした3次元地図の製作においてリスクを設定する方法について説明する。図4は、リスク設定処理を示すフローチャートである。この処理は、3次元地図の作成において、図2に示したボックスを、所定の範囲について発生させた後に実行される。
この処理が開始されると、まずリスク設定の処理を行なう範囲を特定する処理を行なう(ステップS100)。次に、特定した全範囲に、デフォルトのリスクとして、フラグFrに値0を入れる。つまり、全ボックスをリスクのない空間として設定する。続いて、まず地表を含むボックスであって、ステップS100で特定した処理範囲の一番端、X,Yが最も小さいボックスを1つ特定し、以下の処理を、XY方向の限界(特定した範囲の最大値)まで繰り返す(ステップS200s−S200e)。具体的には、まず一番端のボックスから開始してX、Y方向に探索を開始し、建物などの地物があるかを判断する(ステップS210)。地表において地物が存在すると判断したら、次にステップS100で特定した処理範囲のZ方向の上限まで、以下の処理を繰り返す(ステップS300s−S300e)。なお、地物の一部でも存在すれば、そのボックスは、地物ありと判断する。これは以下の処理でも同様である。
こうして地物が存在した地表のボックスが見い出されたら、次にその地表のボックスから順に上方に向けて、その地物がボックスを占有しているかを判断する。占有していれば、そのボックスのリスクを示すフラグFrに値1を設定する(ステップS320)。地表から順に上方に向けて処理を繰り返し(ステップS300e)、地物が専用していないボックスがあれば、フラグFrの設定(ステップS320)は行なわない。このため、そのボックスのフラグFrは値0のままに保たれる。
Z方向の上限まで処理を繰り返したら(ステップS300e)、次にX、Y方向に限界まで達したかを判断し(ステップS200e)、限界に達するまで、X方向、Y方向に処理対象となるボックスを順次移動しながら、地物の検出(ステップS210)から処理を繰り返す。こうして、最初に特定した処理範囲について、地物の有無の判断と、地物がある場合のフラグFrの設定とを繰り返し、全範囲についての処理が完了したら、3次元地図として、これをハードディスクなどの記憶装置に書き出した上で(ステップS120)、「END」に抜けて、図4に示した処理を終了する。
以上の処理を行なうことにより、図3に示したように、3次元のボックスに地物の存在に応じたリスクが設定される。図3の例では、3次元のボックスの大きさは一定とされているが、ボックスの大きさをリスクに応じて変更可能としてもよい。図5は、こうしたボックスの大きさを可変した場合の例を示している。こうしたボックスの大きさが可変の3次元地図は、リスクの設定がなされた後で、各ボックスの性質を調べて、同じ性質のボックスを併合することにより作成することができる。例えば図6に示す処理を、図4に示したリスク設定処理に続けて実行すればよい。図6は、領域併合処理を示すフローチャートである。
図6に示した処理を、図4の処理に続けて実行すると、まず処理開始位置を特定する(ステップS130)。処理開始位置は、図4の処理の開始位置と同じでよい。その位置から、まずX方向,Y方向に探索を開始し(ステップS400s−S400e)、フラグFrが値1であるボックスがあるかを調べる(ステップS410)。フラグFrが値1のボックスが見い出されたら、今度はZ方向に、上限まで処理を繰り返す(ステップS500s−S500e)。フラグFrが値1であるようなボックスからなる最大の直方体を探索する(ステップS510)。最大の直方体が特定できたら、その直方体に含まれる領域を1つの領域のデータに書き換える(ステップS520)。この処理をZ方向の上限まで繰り返す(ステップS500e)。
このZ方向への処理を繰り返した後、あるいはステップS410で着目したボックスのフラグFrが値1でなかった場合は、X,Y方向の探索を進め、X,Y方向端まで処理を繰り返す(ステップS400e)。こうしてZ方向およびX,Y方向について、それぞれの限界まで処理が完了すると、処理を行なった領域内には、Z方向に所定の高さのボックスまで、フラグFr=1の直方体が作られることになる。そこで、次に、これらの直方体をまとめてより大きな直方体に置き換える(ステップS420)。以上の処理の後、「END」に抜けて、本処理ルーチンを終了する。
図6に示した処理の結果、フラグFr=1のボックスはとりまとめられ、大きな直方体の領域とされる。図5に示した例では、ステップS420の取りまとめ処理では、フラグFr=1であるようなボックスで縦横方向に連続するボックスを取りまとめ、これが全て納まる直方体をひとまとまりとしている。従って、図5に示した例では、もともとフラグFrが値1でなかったボックスTB01,TB02も、より大きな直方体TB00にまとめられ、フラグFr=1とされている。もとより、こうした取りまとめを行なわず、図3の例で言えば、ボックスTB00,TB10,TB20で1つの直方体とし、ボックスTB11,TB21,TB12,TB22で別の1つの長方体としてもよい。なお、図3、図5では、X方向については図示されていないが、直方体になるように領域をとりまとめるという点では、いずれもX方向に拡張可能である。
大きさの異なるボックスにより3次元地図を製作する方法は、上記の手法に限らない。大きさの異なるボックスから3次元地図を構成するアルゴリズムは、種々有り得る。例えば、最初に大きなボックスを用意し、その中に地物が存在することが見い出されたら、ボックス内の地物がない場所を探索し、その場所を小さいボックスに置き換えて、最初のボックスから除くという手法によってもよい。図4に示した手法では、最初の地表のボックスを探索するので、地表では小さく地表から隔たったところで大きくなるような地物(例えば上空に大きな看板などを支持する鉄柱など)に関して、リスクを示すフラグFrを上手くボックスに設定できない場合が有り得る。こうした地物の存在が想定される場合には、図4のステップS400sの処理を、地表のボックスのみならず、地表から上方に隔たるボックスについて順次行なうようにすればよい。あるいは全てのボックスについて、地物があるか確認するようにすれば良い。
大きさが一定のボックスや大きさが異なるボックスのデータの持ち方について説明する。図7ないし図11は、ボックス毎のデータ構造を示す説明図である。図7は、全てのボックスが同じ大きさとされている場合の基本的なデータ構造を示す。この場合、ボックスは、X,Y,Zの座標により指定され、この座標を示すパラメータと、リスクを示すフラグFrの値とを持つ。図7に示した例では、座標(1,5,0)のボックスのフラグFrは値0、つまり飛行体にとっての飛行に障害となるリスクはなく、座標(2,5,0)と(1,5,1)のフラグFrは値1、つまりこれらのボックスには、飛行体にとっての飛行の障害(リスク)が存在することになる。
図8は、ボックスの大きさを可変とする場合のデータ構造を示す。この場合、ボックスはX,Y,Zの座標とX,Y,Z方向の倍率xa,yb,zcと、リスクを示すフラグFrとからなる。図8に示した例では、座標(1,5,0)のボックスは、X方向の倍率xaが値3であり、Y方向の倍率ybが値2であり、Z方向の倍率zcが値3であることから、XYZの各辺が、単位となるボックスの3倍、2倍、3倍(体積で18倍)のボックスであることを示している。そのボックスのリスクを示すフラグFrは値1であり、飛行体にとっての飛行の障害となる可能性があるボックスであることを示している。なお、全てのボックスに倍率の情報を持たせるならば、単位となるボックスについても、図9に示したように、各方向の倍率を1として規定することができる。もとより倍率の情報はオプションとして、単位となるボックスについては、倍率のパラメータを設けないというデータ構造とすることも容易である。
以上の説明では、ボックスのリスクは固定的なもの(時間が経過しても変化しないもの)として扱ったが、飛行体にとっての各ボックスの飛行上のリスクは、必ずしも固定的なものではない。1つは、時間によって、各ボックスのリスクが異なる場合が考えられる。例えば、特定の時間には風が強く、飛行体にとって風がない時間帯にはリスクのないボックスが風のある時間帯にはリスクのあるボックスになる場合などが考えられる。また、カメラを積んで、周辺の画像を認識しながら飛行する飛行体であれば、外装がガラス張りの建物では、その周辺のボックスでは、太陽光が反射して認識しにくい時間帯が有り得る。その時間帯は、その飛行体にとってはリスクのあるボックスが変化する。
そこで、こうしたボックスでは、パラメータに時間毎のリスクを含ませることができる。図10は、一例として、XYZ方向に倍率を持つボックスにおいて、フラグFr=1となる時間帯が、10時00分から14時30分であるという情報を持つ場合のデータ構造を示す。この時間帯以外は、フラグFrはデフォルト値、つまり値0となることを意味している。
更に、時間に応じて、ボックスの大きさを変えてリスクを管理してもよい。図11は、こうした場合の一例を示す。図11に示したデータ構造では、X,Y,Zの座標に加えて、倍率のパラメータとしてM1,M2の2つを持ち、更に、M1がデフォルトであることを示すパラメータと、特定の時間に倍率M2が適用されることを示すパラメータとを持つ。このボックスのリスクを示すフラグFrは値1である。図11に例示した座標(1,5,0)のボックスは、通常は倍率(1,1,1)の単位ボックスだが、10時00分から14時30分までの間は、Y方向に大きさが2倍のボックスに変形されることを示している。つまり、この時間帯では、単位ボックスであれば、座標(1,6,0)に位置したボックスまで、座標(1,5,0)のボックスと同じリスク(Fr=1)として扱われることを示している。
以上説明した3次元地図では、飛行体が飛行する飛行空間を、所定の場所を原点とし、所定の大きさの直方体からなるボックスにより構成された空間として表現し、各ボックス毎に、飛行体にとっての性質としてリスクの有無をフラグFrとして記憶している。このため、飛行体にとって、現在の位置やこれから飛行しようとする位置が、いずれのボックスに相当し、かつどのようなリスクの場所であるかを容易に知ることができる。
各ボックスを所定の大きさの単位ボックスとすれば、飛行体の位置が、どのボックスに相当するかを容易に求めることができる。他方、リスクが同一の空間をできるだけ大きなボックスとして特定すれば、ボックス数を減らすことができ、全体のデータ量を低減することができる。地図としてどの位置がどのボックスに相当するかの対応表を作成しておけば、ボックスの大きさが異なっても、両者の対応関係を取得することは容易である。
更に、こうしたボックスに設定されるリスクは、時間などのパラメータにより変換させることも容易である。こうしたパラメータとしては、時間のみならず、風速や明るさなどを含む天候や、同じボックスに他の飛行体が入った場合などの条件等を想定することができる。
上記の説明では、3次元空間であるボックスの性質としてリスクを用い、これをフラグFrの値1(リスクあり)と値0(リスクなし)の二値的な情報として扱ったが、空間の性質は、3段階以上の多値的なものとして扱ってもよい。例えば3次元空間の性質がリスクであれば、値0:リスクなし、値1:リスク大(侵入してはならいない)、値2:リスク小(速やかに退出する)、といった3値の情報として扱ってもよい。もとより、更に多値の情報として扱うことも差し支えない。これは以下の実施形態でも同様である。
B.第2実施形態:
次に、3次元地図の別の実施形態として、ボックスの性質としてリスクの大きさとそのリスクの増減方向を持たせた例について説明する。また、リスクの増減方向の情報をボックスが持っている3次元地図を用いた飛行体の飛行制御についても説明する。図12は、第2実施形態において用いられるボックスの一例を示す説明図である。なお、3次元空間を複数のボックスで構成する場合の各ボックスの座標の取り方などは、第1実施形態と同様である。
図12に示したように、第2実施形態のボックスは、リスクの増減方向の情報を備える。そのデータ構造の一例を図12の下段に示した。各ボックスは、座標(X,Y,Z)、倍率(xa,yb,zc)に加えて、リスク方向(+Dx・−Dx,+Dy・−Dy,+Dz・−Dz)のデータを持つ。X,Y,Zの各方向については、増加する方向を「+」、減少する方向を「−」として、+Dx・−Dx、+Dy・−Dy、+Dz・−Dzのように、互いに反対向きの二つの方向について、リスクの増減、またはリスクの偏りがないことを示すデータを、ペアにして保持する。つまり、リスク方向が値0であれば、その方向についてリスクの増減がないことを示し、値1であればリスクがその方向に増加することを示し、値−1であればリスクがその方向に減少することを示す。(+Dx・−Dx)=(1・0)であれば、座標Xが増加する方向にリスクが増加し、座標Xが減少する方向にはリスクの増減がないことを示す。(+Dx・−Dx)=(0・−1)であれば、座標Xが増加する方向にはリスクの増減はなく、座標Xが減少する方向にはリスクが減少することを示す。(+Dx・−Dx)=(−1・1)であれば、座標Xが増加する方向にリスクが減少し、座標Xが減少する方向にはリスクが増加することを示す。図12の上段に示したボックス(座標(1,5,3))は、各矢印方向、つまり−X方向、Y方向、−Z方向にリスクが減少し、それ以外の方向にはリスクの増減がないので、(+Dx・−Dx,+Dy・−Dy,+Dz・−Dz)=(0・−1,−1・0,0・−1)である。
こうしたリスクの増減方向の情報をボックスが持つ場合、ボックスのリスクを示すフラグFrの値を、例えば3値化することが望ましい。例えば、従来通り、フラグFr=0は飛行上の障害がないボックスであることを示し、フラグFr=1は飛行上の障害が存在するため、飛行してはならないボックスであることを示す。その上で、フラグFr=2を設け、フラグFr=2のボックスは、フラグFr=1のボックスに隣接して配置するものとする。フラグFr=2のボックスは、飛行してもよいが、飛行体は、このボックスに入った場合、リスク方向を参照してリスクが低減される側に向けて飛行すれば、リスクを回避できることになる。また、フラグFr=0のボックスを飛行している飛行体は、リスク方向を参照してリスクが増加する側に向けては飛行しないようにする。こうした情報を備えた3次元地図の製作は、第1実施形態の手法に従って、まず全てのボックスについてのリスクを調べて、各ボックスのフラグFrを設定し、その上で、フラグFr=1のボックスに隣接するフラグFr=0のボックスについて、フラグFr=1のボックスから遠ざかる方向にリスクが減少することを示すリスクデータ(+Dx・−Dx,+Dy・−Dy,+Dz・−Dz)を設定すればよい。
こうしたリスクに関する情報を備えた3次元地図を用いて、飛行体の飛行を制御する例について説明する。図13は、飛行体の飛行を制御するシステムの概略構成図である。図示するように、このシステムでは、飛行体50は、制御装置として機能する飛行サーバ80と無線通信する機能を備える。飛行サーバ80はネットワーク25を介して外部サーバ70と接続されている。飛行サーバ80、飛行体50とデータのやり取りを行なうだけでなく、必要に応じて、外部サーバ70から様々な情報を取得する。
飛行体50は、飛行サーバ80との無線通信を行なう無線通信装置や、自己の位置を特定するGPS装置、飛行方向を制御する飛行コントローラなどを搭載している。飛行体50は、飛行サーバ80から受け取った3次元地図のリスクの情報等を用いて、出発地から目的地まで飛行する。
飛行サーバ80は、内部に制御部90を備える。この制御部90は、飛行体50や外部サーバ70との通信を行なう通信部91、地物のデータを記憶した地物データ部92、3次元地図データベース95から3次元ボックスを取得する3次元ボックス取得部93、外部サーバ70から情報を取得する外部情報取得部97、リスクを更新するリスク更新部98などを備える。第2実施形態では、3次元地図は予め作成されて3次元地図データベース95に記憶されている(図示においては「データベース」を「DB」と略記することがある)が、天候などの外部要因により3次元地図のリスクが更新されることがある。リスク更新部98は、そのための更新処理を行なう。リスクを更新するための外部情報の取得は、外部情報取得部97により行なう。
次に、飛行体50の飛行と飛行サーバ80からの飛行情報の出力処理の一例を図14のフローチャートに従って説明する。飛行体50では、まず出発地と目的地の入力が行なわれる(ステップS600)。こうした出発地と目的地の入力は、飛行体50と接続されたスマートホンなどの携帯端末を用いて行なえばよい。家携帯端末の画面に必要な地図を呼び出し、地図の所望の箇所をタップすることにより目的地や出発地を入力することは容易である。なお、出発地は現在の飛行体50の所在地を用いることもできる。
出発地と目的地の入力を行なった飛行体50は、飛行サーバ80に対して情報を要求する処理を行なう(ステップS610)。飛行体50が要求するのは、出発地から目的地までの飛行ルートと、その飛行ルートが含まれるボックスおよび飛行ルートのボックスを取り囲むボックスの情報である。
飛行サーバ80は、飛行体50からの要求を受信すると(ステップS700)、3次元地図からリスク情報を読み込み、出発地から目的地までの飛行ルートを演算する(ステップS710)。この飛行ルートは、飛行体50が出発地において規制上必要な高度まで上昇したあと、目的地上空まで、リスクないボックスを最短距離で通過するルートである。飛行ルートを演算すると、飛行サーバ80は、併せて飛行ルートが含まれるボックスおよび飛行ルートのボックスを取り囲むボックスの情報を取得する。3次元空間として直方体のボックスを用いる場合、飛行ルートが含まれるボックスの周辺には少なくとも9つのボックスが存在するが、そのうちのいくつかは飛行ルート前後のボックスの周辺のボックスと重複する。従って、飛行ルートを含むボックスの周辺のボックスとしては、こうした重複を除くことになる。
飛行サーバ80は、飛行ルートを決定すると、外部情報が必要か否かの判断を行ない(ステップS720)、外部情報が必要と判断すると、ネットワーク25を介して外部サーバ70に接続し、必要な外部情報を取得する(ステップS730)。外部情報としては、風速などを含む天候などの情報である。飛行サーバ80は、取得した情報に基づき、ステップS710で取得した飛行ルートが含まれるボックスおよび飛行ルートのボックスを取り囲むボックスのリスクを更新する(ステップS740)。例えば、風速と風向から、リスクの方向に関するデータを変更したり、風下側に建物などの地物があるボックスについて、リスクを示すフラグFrを値0から値1に変更したりする。こうしてリスクを更新した上で、飛行ルートが含まれるボックスおよび飛行ルートのボックスを取り囲むボックスの情報を飛行体に向けて出力する(ステップS750)。なお、外部情報の必要がなければ、ステップS730,S740は行なうことなく、ステップS750を実行する。外部情報が必要ないとは、例えば前回外部データを取得してからの経過時間が極めて短い場合や、常に外部情報による3次元地図のデータの更新が行なわれている場合などである。
飛行体50は、飛行サーバ80が出力する情報、即ち、飛行ルートが含まれるボックスおよび飛行ルートのボックスを取り囲むボックスの情報を取得し(ステップS620)、飛行制御を開始する(ステップS630)。原則として、飛行体50は、飛行ルートに沿って、リスクを示すフラグFrが値0であるボックスを飛行する。つまり、そのボックスのリスクの増減方向を参照し、リスクの増減がない方向(少なくともリスクが増加しない方向に)に飛行する。しかしながら、例えば強風に流されて、飛行体50が飛行ルートのボックスから逸脱し、隣接するボックスに入ってしまうことが有り得る。そこで、飛行体50は、自分が属しているボックスのフラグFrが値2であるか否かの判断を常時行ない(ステップS640)、仮に自分が属しているボックスのフラグFrが値2であれば、そのボックスのリスクの増減方向を参照し、リスクの低い側に飛行する(ステップS650)。こうした処理を、飛行体50は目的地に到着するまで繰り返す(ステップS660)。目的地に着けば、「END」に抜けて、処理を終了する。
以上説明した第2実施形態によれば、3次元地図の各ボックスは、リスクの増減方向に関する情報を持っている。従って、リスクのないボックスを飛行するようにルートを設定されていても、強風など、何らかの理由でこのルートを逸脱したときは、リスクの低い方に離脱することができる。こうすることで、飛行体50の飛行上のリスクを低減することができる。
上記の例では、飛行体50が飛行する可能性のある領域全体のボックスを用意し、各ボックスにリスクの情報を持たせ、3次元地図として3次元地図データベース95に保存している。従って、リスクのフラグFr=1のボックスは飛行してはならない領域を示していると考えることができる。この場合、フラグFr=0のボックスは、そもそも設けなくても差し支えない。つまり、飛行体から見た場合、「飛行してもよいボックスの情報」を持つか、「飛行してはならないボックスの情報」を持つかは、単純な二値化の場合は等価だと言える。つまり、いずれか一方の情報を持つだけでも、飛行体に対する飛行ルートの設定などは可能である。例えば、図15に示した例では、地表GDに設定されたボックスTB00を原点として、フラグFr=0のボックスが配置されている。飛行体がこのボックスの中を飛行する限り、このように飛行可能なことを示すボックスのみでもよいし、逆に図15に示したボックス以外の場所に、飛行に対する障害のあるボックスを配置してよい。
第2実施形態では、リスクの増減方向の情報を持つボックスを想定したが、リスクに代えて、ボックスの性質としてコストを与えてもよい。コストは、特に飛行体が自律飛行する場合、可能な複数の飛行ルートを選択するための情報として利用することができる。例えば図16では、飛行体が上昇すべきボックスTB10,TB20,TB11,TB21,TB12,TB22において、最も上位のボックスTB12,TB22からは水平方向に飛行しなければならないとする。このとき、いずれの方向に飛行するかが飛行体に任されているとすれば、飛行体は水平方向の隣接するボックスのコストを読み出し、目的地までのコストの総和が小さい飛行ルートを選択するといった対応が可能となる。図16に示した例では、ボックスTB02のコストがボックスTB32,TP42のコストより低い。従って、ボックスTB12,TB22に至った飛行体は、コストの小さい側のルートを選択して飛行することができる。コストは、リスクと同じように設定してもよいし、その飛行ルートを通った場合の飛行体のバッテリの減り方など、飛行体50の状況により設定してもよい。
C.第3実施形態:
次に、実施形態の3次元地図を用いた第3実施形態について説明する。第3実施形態では、飛行サーバ80などは第2実施形態と同様のハードウェア構成を備えるが、飛行体50は、自律飛行を行なう。第2実施形態では、飛行サーバ80が、リスクが存在しないボックスを特定して、飛行体50に飛行ルート(飛行すべきボックスのつながり)を出力した。従って、飛行体50は、風に流されるといった事態がなければ、飛行サーバ80から出力された飛行ルートに従って飛行するだけであった。これに対して、第3実施形態では、飛行体50は、飛行すべきボックスの特定を自ら行ないつつ、飛行する。
第3実施形態における飛行体50の処理を図17に示した。この自律飛行処理を開始すると、飛行体50は、まず飛行ルートを取得する(ステップS800)。この飛行ルートは、3次元地図におけるボックスなどを参照する前の飛行ルートであり、出発地から目的地までを、規制上の高度を保って飛行する、いわば折れ線的な飛行ルートである。
飛行体50は、次にこの飛行ルートに沿って、3次元地図から飛行ルート周辺の情報を取得する(ステップS810)。飛行ルート周辺とは、飛行ルートが含まれるボックスとこれに隣接するボックスに限らず、もっと広い領域を意味している。例えば、A地点からB地点まで飛行する場合であれば、A地点とB地点を対角とする長方形領域で、飛行体50が飛行し得る高さまでをカバーした直方体を想定し、この直方体に含まれる全てのボックスを飛行ルート周辺のボックスとし、その情報を取得する。飛行ルート周辺のボックスの情報は、飛行サーバ80から取得してもよいし、予め飛行体50に3次元地図を記憶させておき、飛行体50内部で取得するものとしてもよい。
続いて、飛行体50は飛行制御に入り(ステップS820)、飛び立った直後から自らの飛行地点が属しているボックスの情報を参照し、リスク情報を取得する(ステップS830)。取得したリスク情報、具体的にはフラグFrが値0であるか否かを判断し(ステップS840)、Fr=0であれば、そのまま飛行ルートに沿った飛行制御を継続する(ステップS820〜S840)。他方、飛行地点のボックスから得られたリスクのフラグFrが値0でなければ、低リスク側に飛行する処理を行なう(ステップS850)。上記の処理を目的地に着くまで繰り返す(ステップS860)。
図17に例示した自律飛行処理を行なった場合の飛行体50の飛行の様子を図18に例示した。図において、空白のボックスTBsは、リスクのフラグFrが値0のボックスである。また縦のハッチングを施したボックスTBLは−Y方向(図示左方向)にリスクが低減するという情報が付与されている。同様に、縦波のハッチングを施したボックスTBrはY方向(図示右方向)にリスクが低減するという情報が付与されている。更に、横線のハッチングを施したボックスTBdは−Z方向(図示下方向)にリスクが低減するという情報が付与されている。横波のハッチングが施されたボックスTBuはZ方向(図示上方向)にリスクが低減するという情報が付与されている。更に、斜め線のハッチングが施されたボックスTBcは−Yおよび−Z方向(結果的に図示左下方向)にリスクが低減するという情報が付与されている。図において、黒く塗りつぶされたボックスBDG1,BDG2は、リスクのフラグFrが値1であり、飛行してはならないという情報が付与されている。
飛行可能なボックスTBsを飛行している飛行体50は、飛行ルートとして破線ARを記憶しており、この飛行ルートARに沿って、次の目標地点DDまで飛行しようとしているとする。このため、飛行体50は、現在の飛行位置から、上昇しつつ、図示左側(−Y方向)に、つまり斜め上方に飛行しようとする。その結果、飛行体50が、ボックスTBrに入ると、飛行体50は自らの判断(図17,ステップS850の処理)で、このボックスTBrにおいてリスクが低減される側に移動する。この結果、飛行体50は、リスクのないボックスTBsに戻りつつ上昇を続けるが、飛行ルートは、直接次の目標地点DDに向かっているので、再度斜め上方に飛行しようとし、ボックスTBrへの侵入と離脱を繰り返す。
その後、飛行体50が更に上昇を続け、今度はボックスTBdに入ると、飛行体50は、自らの判断で、このボックスTBdからリスクが低減される側、つまり下方向に移動し、リスクのないボックスTBsに戻る。こうして飛行体50は、実線RRで例示したコースに沿って飛行し、次の目標地点DDに至ることになる。なお、図示では、上記の処理が分りやすいように、飛行体50の飛行ルートは、ボックスTBrへの侵入と離脱を繰り返すように描いたが、ボックスのフラグFrについての判断を高頻度で行なっていれば、飛行体50は、ボックスTBrとボックスTBsとの境界に沿って上昇するように飛行することになる。
以上説明した第3実施形態によれば、飛行体50は、リスクのないボックスに沿った飛行ルートの提供を受けなくても、自らの判断で、リスクのあるボックスを避けて飛行することができる。従って、例えば時間と共にボックスのリスクが変化するような場合でも、飛行体50はこれに対応して、目的地まで飛行することができる。
D.その他の実施形態:
以下、その他の実施形態について説明する。上記の実施形態では、飛行空間を構成する3次元空間の最小単位は直方体形状としたが、直方体以外の形状でも差し支えない。立方体や直方体のように、これをいくつか束ねることで相似形状の立方体や、相似形状または縦横比の異なる直方体とすることができれば、最小単位の3次元空間と、複数個の3次元空間の大きさを備えた別の3次元空間とから飛行空間を構成することは容易であり、その場合、飛行空間を最小単位の3次元形状とその3次元方向の倍率とによって表現することができる。もとより3次元空間の大きさは倍率に拠らず、具体的な寸法で表わすものとしてもよい。
また、原点の位置は、3次元空間の位置を特定できれば、どのように定めてもよい。例えば、3次元空間を、隣接する3次元空間との間に隙間を形成しない多面体とし、位置データを、この多面体である3次元空間の少なくとも1つの頂の、特定の位置を原点とする座標のデータとすればよい。多面体である3次元空間中心を原点とした実施形態なども可能である。
飛行空間を構成する3次元空間の大きさは、同一としてもよいが、各3次元空間の大きさを特定するデータを3次元地図に持たせれば、異なる大きさの3次元空間によって飛行空間を構成した実施形態とすることも可能である。この場合、大きさを特定するデータは、大きさを特定する絶対値として用意してもよいし、基本単位となる3次元空間の大きさに対する倍率として用意してもよい。倍率は、1より大きい値である必要はなく、1より小さい値であってもよい。また、3次元地図が直交座標系を採用している場合、各方向に対してそれぞれ倍率を用意してもよい。
飛行空間を3次元空間により構成する場合の座標系は、上記実施形態で示したXYZの直交座標系に限らず、球面座標系や極座標系などによってもよい。極座標系や球面座標系は、飛行体が離発着する地点を原点として3次元地図を構成する場合には、ボックスの特定が容易となる。3次元地図を構成するボックスは、直方体に限らず、3次元空間を埋められる形状であれば、どのようなものでも差し支えない。いわゆる空間充填体に相当する基本的な立体形状であれば、どのような形状でも利用可能である。更に、極座標系や球面座標系を用いれば、曲面を含んだ3次元空間を用いて3次元地図を構成してもよい。
3次元空間の性質を示す性質データとしては、飛行体の飛行の危険度(リスク)以外に、種々の性質を採用した実施形態とすることも可能である。例えば、飛行の容易さを示すコストや、遊覧飛行における飛行の楽しさなどの指標を空間の性質としてもよい。こうした空間の性質、例えば飛行体の飛行の危険度などを、危険度などが発現する期間と組合わせた3次元地図とする実施形態も可能である。あるいは、3次元空間の性質として、例えば飛行体の飛行の危険度などを、この危険度などが増減する方向を含むものとして3次元地図をとする実施形態も可能である。こうした空間の性質として、方向を持たせれば、特定の目的、例えば危険回避や望ましい飛行ルートの探索などに、用いることができる。
もよとり、3次元空間の性質は全ての3次元空間について用意する必要はなく、例えば3次元空間の性質が危険度であるとした場合、危険度が有意である場合だけその場所について3次元空間を定義しておく実施形態も可能である。この場合、3次元空間が定義されていない飛行空間の危険度は設定されていないものとして扱えばよい。他の性質であっても同様である。3次元空間の性質が、あるかないか、というような二値的なもの、例えば飛行に関するリスクがある・リスクがないというものであれば、いずれか一方の性質に関してのみ3次元空間を定義しておくことも差し支えない。
上記の実施形態では、3次元空間に相当するボックスの位置データは、所定の位置を原点として規定した直交座標系XYZを用い、各軸方向に単調増加する番号(原点から何番目か)を用いて表わすものとしたが、ボックスの中心(重心位置など)の絶対座標を用いて表現してもよい。また、原点は、あるボックスの左下(XYZの各方向において最も小さい値となる点)の位置としたが、これも中心座標など、異なる位置と対応付けてもよい。リスクが増減する方向については、図12に示したように、XYZの各方向についてのみ規定したが、更に細かくX方向にα度、Y方向にβ度の方向に増加する(低減する)といった形で規定してもよい。ボックスの配列を東西南北、真上方向に合わせれば、北20度、西30度といった指定でも差し支えない。
以上の実施形態の全部又は一部に記載された態様は、飛行体の誘導を可能とするための装置及びそれに利用可能なデータのデータ構造の提供、処理速度の向上、処理精度の向上、使い勝手の向上、データを利用した機能の向上又は適切な機能の提供その他の機能向上又は適切な機能の提供、データ及び/又はプログラムの容量の削減、装置及び/又はシステムの小型化等の適切なデータ、プログラム、記録媒体、装置及び/又はシステムの提供、並びにデータ、プログラム、装置又はシステムの制作・製造コストの削減、制作・製造の容易化、制作・製造時間の短縮等のデータ、プログラム、記録媒体、装置及び/又はシステムの制作・製造の適切化のいずれか一つの課題を解決する。
25…ネットワーク
50…飛行体
70…外部サーバ
80…飛行サーバ
90…制御部
91…通信部
92…地物データ部
93…3次元ボックス取得部
95…3次元地図データベース
97…外部情報取得部
98…リスク更新部

Claims (9)

  1. 飛行体が飛行する飛行空間を複数の3次元空間によって表現した3次元地図データであって、
    前記3次元空間が前記飛行空間において占める位置を特定する位置データと、
    前記3次元空間毎に割り当てられ、前記飛行体にとっての当該3次元空間の性質を表わす性質データと
    を備えた3次元地図データ。
  2. 前記飛行空間を構成する前記3次元空間の最小単位は、直方体形状であり、前記飛行空間は、前記最小単位の直方体形状の第1の3次元空間と、複数個の前記第1の3次元空間の大きさを備えた第2の3次元空間とを含む請求項1記載の3次元地図データ。
  3. 前記3次元空間は、隣接する3次元空間との間に隙間を形成しない多面体であり、
    前記位置データは、前記多面体である3次元空間の少なくとも1つの頂の、特定の位置を原点とする座標のデータを含む
    請求項1または請求項2記載の3次元地図データ。
  4. 前記位置データは、前記座標のデータと共に、前記3次元空間の大きさを特定するデータを含む請求項3記載の3次元地図データ。
  5. 前記3次元空間の性質データは、前記飛行体の飛行の危険度である請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の3次元地図データ。
  6. 前記3次元空間の性質データは、前記飛行体の飛行の危険度と、当該危険度が発現する期間とを含む請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の3次元地図データ。
  7. 前記3次元空間の性質データは、前記飛行体の飛行の危険度と、当該危険度が増減する方向とを含む請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の3次元地図データ。
  8. 前記3次元空間の性質は、前記飛行体の危険度であり、前記3次元空間は、前記危険度が有意の場所に定義され、前記3次元空間が定義されていない前記飛行空間の危険度は設定されていない請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の3次元地図データ。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の3次元地図データと、
    前記3次元地図データに含まれる前記位置データおよび前記性質データに基づき、前記飛行体の飛行を制御する制御部と
    を有する制御装置。
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